JP2002200715A - 酸素ガスバリア性フィルム - Google Patents

酸素ガスバリア性フィルム

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JP2002200715A JP2001001037A JP2001001037A JP2002200715A JP 2002200715 A JP2002200715 A JP 2002200715A JP 2001001037 A JP2001001037 A JP 2001001037A JP 2001001037 A JP2001001037 A JP 2001001037A JP 2002200715 A JP2002200715 A JP 2002200715A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PVDCコート二軸延伸ポリプロピレン系樹
脂フィルムの代替として、容易に入手可能な包装材料と
してPVAを選択し、PVAの問題点である、高湿度下
での酸素ガスバリア性を改良することについて鋭意検討
した結果、二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムを基
材フィルムとし、接着剤層を介してPVA層を積層し、
かつ、PVA層の結晶配向度を上げることにより、高湿
度下でのPVA系フィルムの酸素ガスバリア性を大きく
改善できることを見出した。本発明では、従来のPVA
コート二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムでは得る
ことができなかった、高湿度下での高酸素ガスバリア性
を有する二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムを提供
すること。 【解決手段】 二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルム
の少なくとも一方の側にポリビニルアルコール系樹脂層
が積層されてなり、全反射X線回折法により求めた前記
ポリビニルアルコール系樹脂面の赤道線反射の結晶配向
角が60度以下であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸素ガスバリア性
フィルム、特に包装用、さらには食品包装用フィルムと
して好適な酸素ガスバリア性二軸延伸ポリプロピレン系
樹脂フィルムに関する。さらに詳しくは、燃焼したとき
に塩化水素ガスを発生しない、酸素ガスバリア性、特に
高湿度下での酸素ガスバリア性に優れたフィルム及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、酸素ガスバリア性フィルム及びそ
れを用いた包装材料は既に多く知られている。最も一般
的な酸素ガスバリア性フィルムとしては、ポリ塩化ビニ
リデン系樹脂(以下「PVDC」と省略することがあ
る)をコーティングしたPVDCコートフィルムがよく
知られている。PVDCコートフィルムは吸湿性がほと
んどなく、高湿度下でも良好な酸素ガスバリア性を有す
る。
【0003】しかしながら、PVDCを用いたフィルム
は燃焼により塩化水素ガスを発生することから、ダイオ
キシン発生の一因と考えられ、環境保護のために脱塩素
による他の酸素ガスバリア性フィルムへの置換えが強く
望まれている。しかしながら、現状では、高湿度下での
酸素ガスバリア性が十分でないことや、高コストである
ことなどからPVDCの代替として満足できる素材はま
だ得られていない。
【0004】酸素ガスバリア性が高い樹脂素材として
は、ポリビニルアルコール系樹脂(以下「PVA」と省
略することがある)がよく知られている。PVAコート
フィルム又はPVAフィルムは低湿度下では非常に優れ
た酸素ガスバリア性を示すが、吸湿性に優れるため、相
対湿度が上昇するにつれ酸素ガスバリア性が低下し、実
用性に乏しいと考えられていた。
【0005】PVAの吸湿性を改善するために、エチレ
ンと共重合させてエチレン・ビニルアルコール共重合体
(以下「EVOH」と省略することがある)を使用する
ことが知られているが、EVOHは低湿度下での酸素ガ
スバリア性がPVAに比して低いことが指摘されてい
る。
【0006】また、特開平3−30944号公報には
「PVAのコーティング液に膨潤性を有するコロイド性
含水層状ケイ酸塩化合物を添加する方法」が開示されて
いる。また、特許2789705号公報には「膨潤性を
有するコロイド性含水層状ケイ酸塩化合物及び分子内に
シリル基を有する化合物の少なくとも1種により変性さ
れたポリビニルアルコール」が開示されている。しかし
ながら、いずれのフィルムも高コストであり、低価格で
高湿度下でも良好な酸素ガスバリア性を示すPVDCコ
ートフィルムの代替にはなり得なかった。
【0007】PVAを基材フィルムにコーティングした
後、延伸することについては、特開昭49−64676
号公報にはポリエチレンテレフタレートとの積層が記載
されているが、上記従来の酸素ガスバリア性フィルムに
は、ポリプロピレン系樹脂一軸延伸シートにPVA溶液
を塗布、延伸してもPVAと基材間の接着力は得られな
い、という問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
酸素ガスバリア性フィルムの有する問題点を解決し、P
VDCコート二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムの
代替として、容易に入手可能な包装材料としてPVAを
選択し、PVAの問題点である、高湿度下での酸素ガス
バリア性を改良することについて鋭意検討した結果、二
軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムを基材フィルムと
し、接着剤層を介してPVA層を積層し、かつ、PVA
層の結晶配向度を上げることにより、高湿度下でのPV
A系フィルムの酸素ガスバリア性を大きく改善できるこ
とを見出した。本発明では、従来のPVAコート二軸延
伸ポリプロピレン系樹脂フィルムでは得ることができな
かった、高湿度下での高酸素ガスバリア性を有する二軸
延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムを提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の酸素ガスバリア性フィルムは、二軸延伸ポ
リプロピレン系樹脂フィルムの少なくとも一方の側にポ
リビニルアルコール系樹脂層が積層されてなり、全反射
X線回折法により求めた前記ポリビニルアルコール系樹
脂面の赤道線反射の結晶配向角が60度以下であること
を特徴とする。
【0010】上記の構成からなる本発明の酸素ガスバリ
ア性フィルムは、従来のPVAコート二軸延伸ポリプロ
ピレン系樹脂フィルムでは得ることができなかった高湿
度下での酸素ガスバリア性を有する二軸延伸ポリプロピ
レン系樹脂フィルムである。
【0011】この場合、ポリビニルアルコール系樹脂層
の膜厚が1μm以下であることができる。
【0012】また、この場合、二軸延伸ポリプロピレン
系樹脂フィルムとポリビニルアルコール系樹脂層とが、
接着剤層を介して積層されてなることができる。
【0013】また、この場合、接着剤層が、酸変性ポリ
オレフィン系樹脂からなることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の酸素ガスバリア性
フィルムの実施の形態を説明する。
【0015】本発明の酸素ガスバリア性フィルムは、二
軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムの少なくとも一方
の側に接着剤層を介して積層されてなるポリビニルアル
コール系樹脂層の全反射X線回折法で評価した結晶配向
角が、60度以下になる方法であれば、その製造方法を
限定しない。例えば、二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フ
ィルムの少なくとも一方の側に接着剤層が積層された未
延伸フィルムを一方向に延伸し、しかるのち該接着剤層
の表面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成し、次い
で前記延伸方向と直角方向に延伸する方法で製造するこ
とができる。あるいは、ポリプロピレン系樹脂フィルム
の少なくとも一方の側に接着剤層が積層された二軸延伸
フィルムの該接着層の表面に、ポリビニルアルコール系
樹脂溶液をコーティングし、該コーティング液の乾燥過
程においてカレンダーロールなどで該コーティング層に
剪断ひずみを付与することによっても製造できる。
【0016】上記のガスバリア性フィルムの製造方法に
より得られた二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムと
ポリビニルアルコール系樹脂層との積層体は接着が強固
で、かつ、高湿度下で優れた酸素ガスバリア性を示す。
【0017】本発明の酸素ガスバリア性フィルムは、二
軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムを基材樹脂フィル
ムとして、該フィルムの少なくとも一方の側に接着剤層
を設け、さらに、該接着剤層を介してPVA層が形成さ
れていることを基本構成とする多層樹脂フィルムであ
る。
【0018】ただし、本発明はこれに限定されるもので
はなく、本発明の酸素ガスバリア性フィルムにヒートシ
ール性樹脂など任意の樹脂フィルムや樹脂以外の材料を
積層させて目的に応じた構成とすることも可能である。
また、本発明の酸素ガスバリア性フィルムにラミネート
加工、印刷加工など目的に応じて種々の加工を施しても
よい。さらに、本発明の酸素ガスバリア性を阻害しない
範囲で基材フィルムとPVA層との間に接着剤層以外の
別の層を設けることも可能である。
【0019】本発明で用いる二軸延伸ポリプロピレン系
樹脂フィルムは、公知の二軸延伸ポリプロピレン系樹脂
フィルムを用いることができ、その原料、混合比率など
は特に限定されない。例えば、ポリプロピレンホモポリ
マー(プロピレン単独重合体)、ポリプロピレンを主成
分としてエチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセンなどの
α−オレフィンから選ばれる1種又は2種以上とのラン
ダム共重合体やブロック共重合体など、あるいはこれら
の重合体を2種以上混合した混合体によるものであって
もよく、要するに二軸延伸されたポリプロピレン系樹脂
フィルムであればよい。
【0020】また、該フィルムの物性改質を目的として
酸化防止剤、帯電防止剤、可塑剤など、公知の添加剤が
添加されていてもよく、例えば、石油樹脂やテルペン樹
脂などが添加された二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィ
ルムでもよい。
【0021】さらに、本発明に用いる二軸延伸ポリプロ
ピレン系樹脂フィルムの膜厚は、機械強度、透明性な
ど、所望の目的に応じて任意の膜厚とすることができ、
特に限定されないが、通常は10〜250μmであるこ
とが推奨され、包装材料として用いる場合は15〜60
μmであることが望ましい。
【0022】さらに、本発明に用いる二軸延伸ポリプロ
ピレン系樹脂フィルムには、目的に応じて、例えば、コ
ロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、薬品処理な
どの従来公知の方法による表面処理や、公知のアンカー
処理剤を用いたアンカー処理などが施されていてもよ
い。
【0023】なお、本発明で用いることができる二軸延
伸ポリプロピレン系樹脂フィルムは、二軸延伸ポリプロ
ピレン系樹脂単層フィルムであってもよく、あるいは二
軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムを含む複数の樹脂
フィルムが積層された積層型フィルムであってもよく、
積層型フィルムとする場合の積層体の種類、積層数、積
層方法などは特に限定されず、目的に応じて公知の方法
から任意に選択することができる。
【0024】本発明の酸素ガスバリア性フィルムにおけ
る接着剤層は、二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルム
とPVA層の間に形成され、基材樹脂フィルムとPVA
層とを接着させる作用を有するものである。
【0025】従って本発明において接着剤層とは、二軸
延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムとPVA層の間に存
在し、かつ、二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムと
PVA層とを接着させることができるのであれば、介在
する積層体の種類、積層数などは特に限定されない。
【0026】このような接着剤層としてはその原料など
は特に限定されないが、接着剤層が酸変性ポリオレフィ
ン系樹脂を含むものが好ましい。例えば、接着剤層がポ
リオレフィン系重合体を(メタ)アクリル酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、フマール酸などの不飽和カルボン
酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂を含むものが
推奨され、特に0.01〜5モル%のマレイン酸又は無
水マレイン酸をオレフィン重合体にグラフト共重合させ
たグラフト共重合体を含むものが接着剤層として好適に
用いられる。
【0027】また、接着剤層の厚みは特に限定されない
が、接着性、コストの観点からも接着剤層の厚みは0.
5〜5μmとすることが望ましい。また、接着剤層には
目的に応じて帯電防止剤などの添加剤が添加されていて
もよい。
【0028】さらに、接着剤層の成分組成については特
に限定されず、目的に応じて適宜組み合わせることがで
きる。例えば、接着剤層が酸変性ポリオレフィン系樹脂
と添加剤からなる場合、その成分組成は酸変性ポリオレ
フィン系樹脂を99%とし、添加剤を1%としてもよ
い。
【0029】PVA層の結晶配向角を60度以下になる
ようにPVA結晶を配向せしめることにより、PVA層
の高湿度下での酸素ガスバリア性が改良され、さらには
従来の方法に比較すると薄膜でありながら酸素ガスバリ
ア性の優れたフィルムが得られる。例えば、二軸延伸ポ
リプロピレン系樹脂フィルムと接着剤層の積層フィルム
を一軸方向に延伸した後、PVA層を接着剤層に積層
し、その後前記延伸方向に対し、直角方向に延伸する方
法により上記の結晶配向角が達成される。その際に、結
晶を効率良く配向させるために、延伸時の環境湿度、コ
ート液中のPVA濃度、延伸時の温度を好適な条件に設
定する必要がある。例えば、ケン化度99.7%、重合
度1700のPVAを用いた場合、コート液の濃度は6
〜12%の範囲に調整し、延伸温度を160〜165℃
の範囲に設定するとPVAの結晶配向角は60度以下に
なる。ただし、このような条件は、使用するPVAの性
質に依存するため適宜調整する必要があり上記に限定す
るものではない。
【0030】接着剤層を介してポリプロピレン系樹脂フ
ィルム上に積層したPVA層の結晶配向角は全反射X線
回折法により求めることができる。全反射X線回折法と
は、フィルム表面すれすれに入射するとX線が全反射さ
れる現象を利用して最表面の結晶構造を解析する方法で
ある。X線領域では、物質の屈折率は真空(屈折率=
1)よりもわずかに(10-5程度)小さいので、ある臨
界角よりも小さい角度で全反射現象が現れる。理想的に
平滑な表面の場合には、全反射する際にX線は表面から
数nmしか内部に侵入しないため、最表面に存在する結
晶からのみ回折が現れる。
【0031】本発明においてPVA層が静電防止剤、滑
り剤、アンチブロッキング剤などの公知の無機、有機の
各種添加剤を含有していてもよく、本発明の目的を阻害
しない範囲であれば、添加剤の種類、添加量については
特に限定されない。
【0032】PVA層の厚みは、必要とする酸素ガスバ
リア性に応じて任意の厚みとすることができるが、透明
性、取り扱い性、経済性の観点から酸素ガスバリア性を
発揮するのに必要最小限の厚みとすることが推奨され
る。通常は乾燥後の厚みで1μm以下とすることが好ま
しく、PVA層の結晶配向角が60度以下であれば、P
VA層が1μm以下であっても優れた酸素ガスバリア性
を有する。
【0033】本発明において「優れた酸素ガスバリア
性」とは、相対湿度85%雰囲気下で1000mL/m
2・day・MPa以下の酸素透過度を有していること
である。
【0034】以下、本発明の酸素ガスバリア性フィルム
の製造方法を詳述するが、該製造方法に適宜変更を加え
て本発明のフィルムを製造することも全て本発明の技術
範囲に含まれる。
【0035】本発明の酸素ガスバリア性フィルムは、未
延伸のポリプロピレン系樹脂フィルムの少なくとも一方
の側に、接着剤層を形成した後、該フィルムを一方向に
延伸し、その後該接着剤層の上層にPVA層を積層し、
次いで前記延伸方向に対して直角方向に延伸することに
要旨を有する製造方法を採用することによって製造する
ことができる。
【0036】未延伸のポリプロピレン系樹脂フィルムと
しては、通常公知のものを用いることができ、その原
料、添加剤、成膜方法などは特に限定されず、用途に応
じた未延伸のポリプロピレン系樹脂フィルムを用いるこ
とができる。また、該フィルムの膜厚、表面処理の有
無、積層の有無などについても上記した通り特に限定さ
れず、要するにポリプロピレン系の樹脂フィルムであれ
ばよい。
【0037】また、接着剤層は上記した様に二軸延伸ポ
リプロピレン系樹脂フィルムとPVA層とを接着させる
作用を有するものであれば原料や添加剤の種類、量など
は特に限定されない。その様な接着剤層としては酸変性
ポリオレフィン系樹脂を含むものが望ましく、例えば、
ポリオレフィン系重合体を(メタ)アクリル酸、マレイ
ン酸、無水マレイン酸、フマール酸などの不飽和カルボ
ン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂が推奨さ
れ、特に0.01〜5モル%のマレイン酸又は無水マレ
イン酸をオレフィン重合体にグラフト共重合させたグラ
フト共重合体が好適に用いることができる。
【0038】本発明では未延伸のポリプロピレン系樹脂
フィルムの少なくとも一方の側に、接着剤層を形成する
が、その形成方法としては、例えば、共押出し法によっ
て接着剤層を未延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムに積
層させることができる。
【0039】なお、この際の温度条件は通常の温度設定
の範囲内であれば特に限定されない。
【0040】本発明は、例えば、接着剤層を積層した未
延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムを一方向に延伸する
ことにより達成されるが、この時の延伸方向は特に限定
されない。また、延伸倍率は目的に応じて適宜決定する
ことができ、特に限定されないが、通常4〜6倍とする
ことが望ましい。
【0041】PVA層として、例えば、市販のポリビニ
ルアルコール系樹脂を任意の量の可塑剤、添加剤と共に
水に溶解したポリビニルアルコール系樹脂水溶液(以
下、「PVA水溶液」と略記する。)を用いることがで
きる。
【0042】この際、PVA水溶液のコーティング性及
びコーティング後の該フィルムの延伸性を阻害すること
なく、さらに優れた酸素ガスバリア性を付与するという
観点からも、ポリビニルアルコール樹脂の重合度(以
下、いずれも「数平均分子量」を示す。)は好ましくは
300以上、より好ましくは500以上であり、また、
好ましくは2600以下、より好ましくは2000以下
とすることが推奨される。重合度が300未満になる
と、結晶化速度が速すぎるため、十分な延伸性が得られ
ないことがある。また、重合度が2600を超えるとP
VA水溶液粘度が高くなりすぎて、ゲル化しやすくなる
ためコーティングが困難となることがある。
【0043】PVA層を接着剤層上に積層する方法とし
ては特に限定されず公知の方法を採用すればよいが、例
えば、リバースロールコーティング法、ロールナイフコ
ーティング法、ダイコーティング法などの公知の方法に
よってPVA層を接着剤層に積層することができる。
【0044】なお、本発明のガスバリア性フィルムに目
的に応じて、さらに、任意の樹脂層などを形成させるこ
とも可能である。例えば、押出しラミネート法、あるい
はドライラミネート法など公知の方法を用いてヒートシ
ール性樹脂層を形成することも可能である。このような
ヒートシール性樹脂層を形成する熱可塑性重合体として
は、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチ
レン(LDPE)、線状低密度ポリエチレンなどのポリ
エチレン樹脂類、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−αオレフィンランダム共重
合体、アイオノマー樹脂などが例示されるが、通常ヒー
トシール樹脂でもよい。なお、ダイオキシン対策などの
環境面からも積層する樹脂には塩素を含有していない樹
脂を形成することが望ましい。
【0045】
【実施例】次に本発明を以下の実施例、比較例を用いて
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。なお、例中の濃度表示は、特に断らない限り
重量基準であり、明細書中の特性値評価は以下の方法に
よった。
【0046】1.酸素透過度 酸素透過度は、モダンコントロール社製「MOCON
OX−TRAN 2/20」を使用し、23℃、相対湿
度65%及び85%にコントロールした雰囲気下、測定
時間は30分で実施した。酸素透過度の単位は、mL/
(m2・24hr・MPa)で示した。
【0047】2.結晶配向角 全反射X線回折法による結晶配向角の測定は以下の方法
により求めた。X線発生器として、回転対陰極を備えた
リガク社製RU−300を用いた。ターゲットはCu
で、発生X線の波長は1.54オングストロームであ
る。測定は50kV、250mAの出力で実施した。光
学系として、ラインフォーカスでX線を取り出し、多層
膜ミラーで集光後、絞りを用いてX線を絞った(S2ス
リットのサイズは、0.05mm×2mm)。ゴニオメ
ーターはRINT Inplaneゴニオメーターを用
いた。検出器はシンチレーションカウンターを用い、受
光部には、0.2mm×10mmのスリット及びソーラ
ースリットを設置した。試料は、十分な平面性が実現す
る適当な方法で試料台に設置する。例えば、平滑なシリ
コン製ウエハーにアルコール・流動パラフィンなどを用
いて試料を貼り付けることにより上記の状態を実現する
ことができる。ただし、用いるアルコール・流動パラフ
ィンなどの液体は試料の状態、特にPVA層の結晶配向
を変化させないものでなければならない。試料の状態が
全反射X線回折測定の前後で変化していないことは、赤
外分光法や複屈折測定により調べることができる。試料
のPVA層の積層後の延伸方向とX線の入射方向は、ほ
ぼ一致するように試料の方位を予め設定しておく。ゴニ
オメーターの調整を実施して試料のアライメントを行っ
たのちに、まず入射角の最適値を決定する操作を行う。
入射角が大きすぎると全反射条件が満たされずに基材で
あるポリプロピレンの回折が強く現れる。また、入射角
が小さすぎると十分な回折強度が得られない。最適な入
射角は、次のようにして決定する。まず、0.1度程度
の適当な入射角に設定し、ディテクターを試料表面に平
行な面内でスキャンするいわゆるインプレーン測定を実
施する(図1に定義するディテクター走査角度2θxと
試料面内回転角度φ(=2θx/2)をスキャンする2
θx/φスキャン)。得られた回折強度の2θx/φ依
存曲線において、注目するPVAの赤道線反射に、基材
のポリプロピレン結晶の回折の寄与が著しく現れている
ときは十分に全反射条件が満たされていないので、試料
のアライメントを再調整し、また、入射角を変更して再
度2θx/φスキャンの測定を実施する。注目するPV
Aの赤道線反射へのポリプロピレンの回折の寄与が十分
小さくなるまで入射角の調整を行う。具体的には、コン
ピュータを用いてピーク分離を実施し、注目するPVA
の赤道線反射のピーク位置において、ポリプロピレンか
らの反射の寄与がPVAの反射強度の10%以下になる
まで上記操作を繰り返す。上記の条件を満たす入射角が
得られたら、2θxを注目するPVA結晶のブラッグ角
の位置に移動する。その状態で試料をφ方向に回転させ
ながら回折強度のφ依存性を測定する。このようにして
得られた回折強度のφ依存性は、PVA結晶の配向の程
度を反映しており、結晶の一軸配向性が高いほど鋭いピ
ークとなって現れる。この回折強度のφ依存性曲線に現
れたピークの半価幅を結晶配向角とする。結晶配向角を
求めるために用いるPVA結晶の赤道線反射は、基材の
ポリプロピレン結晶の回折角と異なる回折角を持つ反射
のうち、全反射X線回折法で観測される回折強度が最も
強いものを用いる。
【0048】(実施例1及び実施例2)PVAは表1に
記載した重合度とケン化度を有するものを用いた。水溶
液に表示記載のPVAを攪拌しながら徐々に投入し、均
一に分散させた後、イソプロピルアルコールが6%とな
るように添加した。水溶液を密封後、攪拌しながら約9
0℃に加熱し、PVAを完全に溶解させ、表1記載のそ
れぞれの濃度のPVA水溶液を得た。
【0049】基層としてポリプロピレン系樹脂97重量
%に極性基を実質的に含まない石油樹脂(エスコレッツ
E5300:トーネックス社製)3重量%を混合した樹
脂を用いた。接着剤層としては酸変性ポリオレフィン系
樹脂を基層/接着剤層=19/1(重量比)の割合で、
樹脂温度260℃になるように2層状態でTダイから共
押出しして、温度25℃のキャスティングロールにてキ
ャスティング後、縦方向に4倍延伸した。得られた積層
フィルムの接着層上にリバースロールコーティング法に
て表1記載のPVA水溶液をそれぞれ積層後、165℃
の温度環境下で横方向に9倍延伸し、積層フィルムを得
た。
【0050】(実施例3)PVAは表1に記載した重合
度とケン化度を有するものを用い、基材コーティング方
法は実施例1、2に準じたが、横方向の延伸倍率を6倍
にした積層フィルムを得た。
【0051】(比較例1)PVAは表1に記載した重合
度とケン化度を有するものを用いた。厚み20μmの二
軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルム(極性基を実質的
に含まない石油樹脂:エスコレッツE:5300:トー
ネックス社製を3重量%含む)のコロナ処理面にアンカ
ー剤として、イソシアネート系接着剤を乾燥後コート量
で0.3g/m2となるようにグラビアコートした。ア
ンカー層上にPVA水溶液を同様にグラビアコートし、
140℃で乾燥後、積層フィルムを得た。
【0052】(比較例2)実施例1に準じたが接着剤層
を基層に積層せず、基層のみのフィルムに直接PVA層
を積層する以外は実施例1と同様の方法により、積層フ
ィルムを製造しようとしたが、PVAと基層の接着力が
まったくなく、フィルム巻取り時に押さえロール側にP
VA層が粘着して、剥がれ、実用性のあるフィルムを得
ることができなかった。
【0053】(比較例3)PVAは表1に記載した重合
度とケン化度を有するものを用いた。このPVAの8%
水溶液をガラス板上に流延し乾燥固化させたPVAシー
トをモデル延伸機(TMロング)で縦方向、横方向にい
ずれも2倍延伸して厚さ約20μmのPVAフィルムを
作成した。
【0054】実施例1〜5、比較例1〜2のそれぞれの
積層フィルムについて、結晶配向角並びに相対湿度65
%と85%下での酸素透過度を測定し、表1に示した。
【0055】表1に示したように、本発明の酸素ガスバ
リア性フィルムは従来のPVAコートフィルムに比較し
て、結晶配向度が向上しており、そのため高湿度下での
酸素バリア性に優れ、かつ従来のPVAコートフィルム
に比較してPVA層が薄膜でありながら、低湿度下では
同等の酸素ガスバリア性が得られることが明らかとなっ
た。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明の酸素ガスバリア性フィルムによ
れば、従来困難であった、二軸延伸ポリプロピレン系樹
脂フィルムに高湿度下でも優れた酸素バリア性を付与す
ることができるだけでなく、従来のPVA積層フィルム
に比較してPVA層が薄膜で高酸素ガスバリア性のフィ
ルムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】結晶配向角測定原理を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松村 豊 愛知県犬山市大字木津字前畑344番地 東 洋紡績株式会社犬山工場内 (72)発明者 中谷 伊志 愛知県犬山市大字木津字前畑344番地 東 洋紡績株式会社犬山工場内 (72)発明者 梶山 千里 福岡県福岡市東区箱崎6丁目10番1号 九 州大学大学院工学研究院内 Fターム(参考) 4F100 AK03G AK07A AK21B AK69B AL07G BA02 CB00 CB03 EH46 EJ38 EJ38A GB15 GB23 JA20B JD03 YY00B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルム
    の少なくとも一方の側にポリビニルアルコール系樹脂層
    が積層されてなり、全反射X線回折法により求めた前記
    ポリビニルアルコール系樹脂面の赤道線反射の結晶配向
    角が60度以下であることを特徴とする酸素ガスバリア
    性フィルム。
  2. 【請求項2】 ポリビニルアルコール系樹脂層の膜厚が
    1μm以下であることを特徴とする請求項1記載の酸素
    ガスバリア性フィルム。
  3. 【請求項3】 二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルム
    とポリビニルアルコール系樹脂層とが、接着剤層を介し
    て積層されてなることを特徴とする請求項1又は2記載
    の酸素ガスバリア性フィルム。
  4. 【請求項4】 接着剤層が、酸変性ポリオレフィン系樹
    脂からなることを特徴とする請求項3記載の酸素ガスバ
    リア性フィルム。
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