JP2002195604A - 除湿機 - Google Patents

除湿機

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸着した臭気成分を凝縮水とともに放出しな
い除湿機を提供することを目的とする。 【解決手段】 本体筐体(1)内に吸湿材(吸湿ロータ
2)と送風機3と排水タンク4と、吸湿材から放湿する
ための加熱手段(18)と放湿した水蒸気を再度凝縮す
るための凝縮フィン(ラジエータ7)とを備えてなる除
湿機において、吸湿材に触媒(14)を担持させ、前記
吸湿材によって水分とともに吸着された臭気成分を前記
触媒にて無害・無臭な物質に酸化分解することにより脱
臭機能をもつ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、除湿機に係わり、
より詳細には、吸湿材に吸着された臭気成分を酸化分解
し衛生的に保つ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の除湿機は吸湿材に吸着された水分
を加熱手段によって放湿して吸湿材を再生させていた。
しかし、吸湿材(ゼオライトやシリカゲルのような多孔
質体)には湿気以外に臭気成分を吸着する性質があるの
で再生時、湿気とともに臭気成分を放出していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、上
記の問題に鑑み、吸着した臭気成分を凝縮水とともに放
出しない除湿機を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、本体筐体内に吸湿材と送風機と排水タンク
と、吸湿材から放湿するための加熱手段と放湿した水蒸
気を再度凝縮するための凝縮フィンとを備えてなる除湿
機において、前記吸湿材に、同吸湿材によって水分とと
もに吸着された臭気成分を無害・無臭な物質に酸化分解
する触媒を担持させてなる除湿機となっている。
【0005】前記触媒に白金系触媒を用いた除湿機とな
っている。
【0006】前記触媒にマンガン系触媒を用いた除湿機
となっている。
【0007】前記触媒にパラジウム系触媒を用いた除湿
機となっている。
【0008】前記触媒にスズ系触媒を用いた除湿機とな
っている。
【0009】前記触媒にスズ系触媒、白金系触媒、パラ
ジウム系触媒またはマンガン系触媒を混合したものを用
いた除湿機となっている。
【0010】前記吸湿材をゼオライトから成る無機質多
孔質体を担持させたハニカムボードで形成した除湿機と
なっている。
【0011】前記吸湿材をシリカゲルから成る無機質多
孔質体を担持させたハニカムボードで形成した除湿機と
なっている。
【0012】前記吸湿材を円形にし吸湿部と放湿部とパ
ージ部を設け、また回転手段によって回転させる除湿機
となっている。
【0013】前記吸湿材をシール剤でシールし、運転停
止時や酸化分解前の臭気成分の外部への漏洩を防ぐ構造
をもつ除湿機となっている。
【0014】前記触媒を熱触媒で形成し、加熱手段を前
記吸湿材の近傍に配置し、加熱手段によって前記触媒を
活性化させる除湿機となっている。
【0015】前記触媒を光触媒で形成し、紫外線ランプ
を前記吸湿材の近傍に配置し、紫外線ランプによって前
記触媒を活性化させる除湿機となっている。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面にもとづいた実施例として説明する。図1は本発明
による除湿機の一実施例を示す断面図である。図1にお
いて、1は除湿機の本体筐体であり、本体筐体1内には
吸湿ロータ2と送風機3と排水タンク4とが備えられて
いる。前記送風機3の下方には前記吸湿ロータ2が配置
され、前記送風機3の吸込み側のケーシング5の開口部
6にはラジエータ7が配置されている。前記送風機3の
吸込み側のケーシング5の一部には風穴8が形成され、
前記風穴8は前記吸湿ロータ2の一部と連通するよう形
成されている。前記ラジエータ7の下方には除湿水を受
けるドレンパン25および、前記ラジエータ7の一部には
ドレン管26が配置され、前記ドレンパン25および前記ド
レン管26の下方には排水タンク4が配置されている。
【0017】図2は本発明による除湿機の、吸湿ロータ
の放湿部10とパージ部11間を循環する気体の流れを説明
する構成図であり、図3は本発明による吸湿ロータ2の
平面図である。図2と図3において、前記吸湿ロータ2
には吸湿部9と放湿部10とパージ部11とが備えられ、前
記吸湿ロータ2の吸湿部9の出口側は前記ラジエータ7
の入口側に連通するように形成されている。前記ラジエ
ータ7の出口側は、前記吸湿ロータ2のパージ部11の入
口に連通するように形成されている。前記吸湿ロータ2
の放湿部10の出口側と前記ラジエータ7の入口側とを連
通する連通管20の一部には、前記気体を前記吸湿ロータ
2とパージ部11間に循環させる循環ファン21が配置され
ている。前記吸湿ロータ2は、ゼオライト13からなる無
機質多孔質体を担持させたハニカムボード12で形成され
ている。また、ハニカムボード12には白金系触媒14(触
媒活性物質)も担持してある。前記吸湿ロータ2の放湿
部10の入口側には加熱手段18が配置されている。前記吸
湿ロータ2の近傍には、前記吸湿ロータ2を回転させる
回転手段19が配置され、前記回転手段19の回転方向は、
前記吸湿部9と放湿部10とパージ部11の配列方向と同方
向に形成されている。また、図1に示すごとく、前記吸
湿ロータ2の吸湿部の出口側は前記送風機3の吸込み側
のケーシング6の風穴8 に連通するように形成されてい
る。前記吸湿ロータ2の放湿部10は上側に、吸湿部9は
下側にそれぞれ配置され、前記放湿部10の下端は前記排
水タンク4より上側に配置されている。
【0018】このように構成されていることにより、本
発明の除湿機は次のように作用する。すなわち、室内空
気は前記吸湿部9を通ることにより吸湿ロータ2に水分
を吸着される。吸着された水分は放湿部10の入口側で前
記加熱手段18によって加熱され、出口側に放出される。
高温でかつ水分を多量に含んだ気体は循環ファン21によ
り前記ラジエータ7内で冷却されることにより、湿気を
奪われ除湿される。除湿された気体は、前記吸湿ロータ
2のパージ部11をとおる。前記パージ部11は高温に加熱
される放湿部10の余熱により高温の状態が持続されてい
るため、これを通過する際に空気は加熱される。前記パ
ージ部11の出口側の気体すなわち放湿部9の入口側の気
体は、前記加熱手段18によって加熱された前記吸湿ロー
タ2の放湿部10に入り、吸着していた水分を放出させ
る。
【0019】図4は本発明による吸湿材のハニカムボー
ド12の断面の拡大図である。図4において13はハニカム
ボード12に担持されたゼオライトである。14は白金系触
媒でゼオライト13と同じ部分に担持されている。前記吸
湿ロータ2の吸湿部9において、ゼオライト13の吸着作
用により吸着された水分と臭気成分は放湿部10に達した
とき、前記加熱手段18によって水分は前記吸湿ロータ2
から放出され、また前記加熱手段18によって触媒が活性
化され、臭気成分は触媒によって酸化分解される。この
ように形成することにより、吸湿ロータ2の吸着作用に
より除湿機を設置する部屋の臭気成分を熱触媒にて吸着
・分解し、室内を衛生的にできるという効果がある。
【0020】図5は本発明によるシール材15の実施例を
示す斜視図である。図5において、15はシール材であ
り、摺動部16と弾性部17とから形成されている。前記吸
湿ローター2の両側には、前記摺動部16が吸湿ローター
2と接触するようにシール材15が配置されている。シー
ル材15を前記吸湿ローター2の両端に配置してロータを
回転することにより、吸湿部9、放湿部10、パージ部11
のそれぞれの区画間での熱漏洩が防止でき、除湿の効率
を向上するとともにエネルギーの無駄を防止でき、さら
に臭気漏洩を防止することができるという効果がある。
【0021】図6は、本発明によるラジエータ7の一実
施例を示す縦断面図である。前記ラジエータ7は前記吸
湿ローター2の放湿部10とパージ部11間を循環する空気
が通過する金属製チューブと前記気体及び金属製チュー
ブの熱を外気と熱交換する金属性フィンと、前記金属製
チューブの両端を覆い、前記吸湿ローター2との連通管
20を接続するエンドキャップ24とより形成されている。
【0022】図7、8は本発明による除湿機の別な実施
例を示す断面図である。図7と図8において、13はハニ
カムボード12に担持されたゼオライトである。27は酸化
チタンでゼオライト13と同じ部分に担持されている。前
記吸湿ロータ2の吸湿部9において、ゼオライト13の吸
着作用により吸着された水分と臭気成分は放湿部10に達
したとき、前記加熱手段18によって水分は前記吸湿ロー
タ2から放出され、また紫外線ランプ28によって触媒が
活性化され、臭気成分は触媒によって酸化分解される。
このように形成することにより、吸湿ロータ2の吸着作
用により除湿機を設置する部屋の臭気成分を光触媒にて
吸着・分解し、室内を衛生的にできるという効果があ
る。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明によると、脱臭機能
を備えた除湿機を提供することができるので、室内空気
から吸着した臭気を室内に放出しないことにより、室内
から臭気を取り除くことができるとともに、除湿機を衣
類乾燥目的として使用する場合など、吸着部にて吸着し
た部屋内の臭気成分を衣類に付着させないという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による除湿機の一実施例を示す縦断面図
である。
【図2】本発明による除湿機の吸湿ロータの放湿部とパ
ージ部間を循環する気体の流れを説明する構成図であ
る。
【図3】本発明による吸湿ロータの実施例を示す平面図
である。
【図4】本発明による吸湿材のハニカムボードの断面の
拡大図である。
【図5】本発明によるシール材の実施例を示す斜視図で
ある。
【図6】本発明によるラジエータの一実施例を示す縦断
面図である。
【図7】本発明による除湿機の別な実施例を示す断面図
である。
【図8】本発明による除湿機の別な実施例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 本体筐体 2 除湿ロータ 3 送風機 4 排水タンク 5 ケーシング 6 開口部 7 ラジエータ 8 風穴 9 吸湿部 10 放湿部 11 パージ部 12 ハニカムボード 13 ゼオライト 14 白金系触媒 15 シール材 16 摺動部 17 弾性部 18 加熱手段 19 回転手段 20 連通管 21 循環ファン 22 チューブ 23 フィン 24 エンドキャップ 25 ドレンパン 26 ドレン管 27 酸化チタン 28 紫外線ランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F24F 11/02 102 F24F 1/02 381Z Fターム(参考) 3L051 BC05 3L060 AA05 EE25 4C080 AA05 AA07 BB02 CC01 HH05 JJ03 KK08 LL10 MM02 NN04 NN06 QQ14 QQ17 4D048 AA22 AB01 AB03 BA21Y BA28Y BA30X BA31Y BB02 CC38 CC52 CD01 EA01 4G069 AA03 BA48A BC22A BC62A BC72A BC75A BC75B CA01 CA07 CA17 DA06 EE03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体筐体内に吸湿材と送風機と排水タン
    クと、吸湿材から放湿するための加熱手段と放湿した水
    蒸気を再度凝縮するための凝縮フィンとを備えてなる除
    湿機において、前記吸湿材に、同吸湿材によって水分と
    ともに吸着された臭気成分を無害・無臭な物質に酸化分
    解する触媒を担持させてなることを特徴とする除湿機。
  2. 【請求項2】 前記触媒に白金系触媒を用いたことを特
    徴とする請求項1に記載の除湿機。
  3. 【請求項3】 前記触媒にマンガン系触媒を用いたこと
    を特徴とする請求項1に記載の除湿機。
  4. 【請求項4】 前記触媒にパラジウム系触媒を用いたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の除湿機。
  5. 【請求項5】 前記触媒にスズ系触媒を用いたことを特
    徴とする請求項1に記載の除湿機。
  6. 【請求項6】 前記触媒にスズ系触媒、白金系触媒、パ
    ラジウム系触媒またはマンガン系触媒を混合したものを
    用いたことを特徴とする請求項1に記載の除湿機。
  7. 【請求項7】 前記吸湿材をゼオライトから成る無機質
    多孔質体を担持させたハニカムボードで形成したことを
    特徴とする請求項1に記載の除湿機。
  8. 【請求項8】 前記吸湿材をシリカゲルから成る無機質
    多孔質体を担持させたハニカムボードで形成したことを
    特徴とする請求項1に記載の除湿機。
  9. 【請求項9】 前記吸湿材を円形にし吸湿部と放湿部と
    パージ部を設け、また回転手段によって回転させること
    を特徴とする請求項1に記載の除湿機。
  10. 【請求項10】 前記吸湿材をシール剤でシールし、運
    転停止時や酸化分解前の臭気成分の外部への漏洩を防ぐ
    構造をもつことを特徴とする請求項1に記載の除湿機。
  11. 【請求項11】 前記触媒を熱触媒で形成し、加熱手段
    を前記吸湿材の近傍に配置し、加熱手段によって前記触
    媒を活性化させることを特徴とする請求項1に記載の除
    湿機。
  12. 【請求項12】 前記触媒を光触媒で形成し、紫外線ラ
    ンプを前記吸湿材の近傍に配置し、紫外線ランプによっ
    て前記触媒を活性化させることを特徴とする請求項1に
    記載の除湿機。
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