JP2002194272A - カラーフィルター保護膜用組成物及び保護膜 - Google Patents

カラーフィルター保護膜用組成物及び保護膜

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JP2002194272A
JP2002194272A JP2000395639A JP2000395639A JP2002194272A JP 2002194272 A JP2002194272 A JP 2002194272A JP 2000395639 A JP2000395639 A JP 2000395639A JP 2000395639 A JP2000395639 A JP 2000395639A JP 2002194272 A JP2002194272 A JP 2002194272A
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豊 宮川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平坦性に優れたLCDカラーフィルター保護膜
用組成物を供給し、表示品位に優れたLCDカラーフィル
ターの製作を可能とする。 【解決手段】 エポキシ樹脂(a)と酸無水物系を包含
する酸系硬化剤(b)を必須成分として含有し、全エポ
キシ樹脂(a)中に下記一般式(1)で表されるシクロ
ヘキサン骨格を有する脂環式多官能エポキシ樹脂(a1)
が30wt%以上含有されているカラーフィルター保護
膜用組成物。 R−[(A)n−H]k (1) (但し、Rはk個の活性水素を有する多価アルコール等
の有機化合物の残基、nは独立に0〜100の整数で、
その和が2〜100であり、Aは下記式(2)で表され
る基を示し、また、Xはグリシジル基又はビニル基であ
るが、一分子中にグリシジル基を2以上含む) 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルター
保護膜を与える組成物及びカラーフィルター保護膜に関
するものである。更に詳しくは、脂環式多官能エポキシ
樹脂と酸系硬化剤及び/又は酸無水物系硬化剤を含むLC
Dカラーフィルター保護膜及びその材料に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイ(LCD)用のカラーフ
ィルター保護膜には、下地のカラーインキ画素、ブラッ
クマトリックスで生じる表面の凹凸を隠蔽しうる高い平
坦化性が要求されている。平坦化性が悪いと、LCDパネ
ルに組み込んだ際に、色むら等の表示品位の低下を生じ
る。カラーフィルター保護膜用組成物としては、例え
ば、特開昭63−218771号公報には、オルガノア
ルコキシシランの加水分解物、部分分解物を含有する保
護膜形成用組成物が開示されている。また、特公平8−
30167号公報には、加水分解性基を有するケイ素原
子を含有するアミド酸化合物、イミド化合物、ジシラザ
ン化合物を含有する硬化性組成物が開示されている。更
に、特開平4−345608号公報には、ビスフェノー
ルフルオレン骨格を有する化合物を含むカラーフィルタ
ー用材料及びその硬化物が開示されている。
【0003】これらの組成物は、下地のカラーインキ画
素、ブラックマトリックスで生じる表面の段差を平坦化
する作用を有しており、LCD用の保護膜に供することが
可能である。しかし、最近、STN駆動方式、IPS駆動方式
で高速駆動を実現するために、更に優れた平坦化性を有
する保護膜材料の開発が要求されている。
【0004】また、特開昭60−166675号公報に
は特定構造を有するシクロヘキサン骨格を有する脂環式
多官能エポキシ樹脂が提案されており、これがエポキシ
樹脂等の分野に使用可能であることを教えている。しか
し、カラーフィルター保護膜用組成物のような特殊な技
術分野への適用を示唆する記載はない。更に、特開平9
−152510号公報には特定構造を有するシクロヘキ
サン骨格を有する環式多官能エポキシ樹脂、メラミン樹
脂、高級アルコールを用いたインキビヒクルが提案され
ており、カラーフィルターの分野に使用可能であること
を教えているが、保護膜用組成物への適用を示唆する記
載はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、下地
のカラーインキ画素、ブラックマトリックス等で生じる
表面の凹凸を隠蔽する能力に優れた高平坦化性を有する
カラーフィルター保護膜用組成物及び保護膜を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の問
題点を解決すべく鋭意検討を行った結果、シクロヘキサ
ン骨格を有する脂環式多官能エポキシ樹脂と酸系硬化剤
(b)を必須成分として含有する組成物を用いることで
平坦性が著しく改良されることを見出し、本発明を完成
した。
【0007】すなわち、本発明は、エポキシ樹脂(a)
と酸無水物系を包含する酸系硬化剤(b)を必須成分と
して含有するカラーフィルター保護膜用組成物であり、
全エポキシ樹脂(a)中に下記一般式(1)で表される
シクロヘキサン骨格を有する脂環式多官能エポキシ樹脂
(a1)が30wt%以上含有されていることを特徴とする
カラーフィルター保護膜用組成物である。 R−[(A)n−H]k (1) (但し、Rはk個の活性水素を有する有機化合物の残
基、kは1〜100の整数であり、nはそれぞれ独立に
0〜100の整数で、その和が2〜100であり、Aは
独立に下記式(2)で表されるオキシシクロヘキサン骨
格を有する基を示し、また、式(2)においてXは式
(3)で表される2種類の基のいずれかであるが、一般
式(1)で表される化合物一分子中にグリシジル基を少
なくと2個含む)
【化5】
【化6】
【0008】上記組成物の好ましい態様として、エポキ
シ樹脂(a)中に、下記一般式(4)で表されるフルオ
レン骨格を有するエポキシ樹脂(a2)が、5〜50wt%
含有されているものが挙げられる。
【化7】
【化8】 (但し、一般式(4)において、Yは式(5)表される
フルオレン骨格を有する基を示し、mは0〜20の整数
を示す)
【0009】また、本発明は、前記いずれか記載のカラ
ーフィルター保護膜用組成物を硬化させてなるカラーフ
ィルター保護膜である。
【0010】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて(a)成分はエポキシ樹脂であり、一般式(1)
で表されるシクロヘキサン骨格を有する脂環式多官能エ
ポキシ樹脂(a1)が全エポキシ樹脂成分の30wt%以上
含有されているものである。かかる脂環式多官能エポキ
シ樹脂は、特開昭60−166675号公報に開示され
ており、その製法も該公報に記載されている手法に従っ
て合成することが可能である。市販品ではダイセル化学
工業製:EHPE−3150(エポキシ当量176、軟化点
78℃)等を用いることができる。
【0011】一般式(1)において、Rはk個の活性水
素を有する有機化合物の残基であるが、かかる有機化合
物としては、アルコール類、フェノール類、カルボン酸
類、アミン類、チオール等が挙げられる。これらは、単
官能性の有機化合物であっても、多官能性の有機化合物
であってもよい。また、この有機化合物はアリルアルコ
ール、アクリル酸、シクロヘキセンメタノール等の不飽
和化合物であってもよく、不飽和二重結合はエポキシ化
されていてもよい。ここで、単官能性の有機化合物を使
用する場合は、前記kは1であり、2官能以上の多官能
性の有機化合物を使用する場合は、前記kは2以上であ
り、活性水素数に対応する。通常kは1〜10の範囲で
あることが好ましい。
【0012】前記活性水素を有する有機化合物を例示す
ると次のような化合物が挙げられる。例えば、アルコー
ル類としては、メタノール、エタノール等の単官能性の
アルカノールや、グリコール類、グリセリン、ペンタエ
ルスリトール等の多官能性のアルコールが挙げられる。
フェノールとしては、フェノール、アルキルフェノール
等の単官能性のフェノール類や、ハイドロキノン、ビス
フェノールA等の多官能性のフェノール類が挙げられ
る。カルボン酸類としては、ギ酸、酢酸等の単官能性の
カルボン酸類や、フタル酸、ピロメリット酸等の多官能
性のカルボン酸類が挙げられる他、クエン酸等のオキシ
カルボン酸類も挙げられる。アミン類としては、メチル
アミン等のアルキルアミンや、キシレンジアミン等の単
官能及び多官能アミン類が挙げられる。チオール類とし
ては、メチルメルカプタン等のアルキルメルカプタン
や、エチレングリコールジメルカプトプロピオン酸エス
テル等が挙げられる。その他、ポリビニルアルコール、
デンプン、セルロース等が挙げられる。
【0013】一般式(1)において、Aは2以上存在す
るが、それぞれが同一であっても、異なっていてもよ
い。Aは独立に上記式(2)で表されるオキシシクロヘ
キサン骨格を有する基を示し、また、式(2)において
Xは式(3)で表さる2種類の基のいずれかであるが、
一般式(1)で表される化合物一分子中に含まれるAの
内、少なくとも2個はグリシジル基を含む必要がある。
骨格Aは前記活性水素を含む有機化合物に、4−ビニル
シクロヘキセン−1−オキサイドを開環重合させること
により生じ、ビニル基を過酢酸等の過酸等の酸化剤で酸
化することにより、式(2)に示されるXが式(3)に
示されるグリシジル基に変換され、一般式(1)の化合
物が得られる。この酸化条件により未反応のビニル基が
残ったり、グリシジル基が過酢酸等の過酸から生じる酸
と反応した副生物が多少生じることがあるが、ビニル基
の殆どをグリシジル基に変換することが好ましい。な
お、活性水素を含む有機化合物と4−ビニルシクロヘキ
セン−1−オキサイドと反応及び4−ビニルシクロヘキ
セン−1−オキサイドの開環重合は、BF3触媒等の存在
下に40〜80℃程度の温度で行うことができ、ビニル
基を過酸等でエポキシ化する反応は、20〜70℃程度
の温度で行うことができる。
【0014】一般式(1)において、nはAの重合数を
示すが、それぞれ独立に0〜100の整数であり、その
和が2〜100である。したがって、一般式(1)で示
されるエポキシ樹脂1分子中のAの数は、nの和で表さ
れ、nの平均値×kで計算できる。好ましくは、nは1
〜10であり、その和が2〜20の範囲である。また、
エポキシ樹脂(a1)のエポキシ価は、100〜2000
程度が、その重量平均分子量が1500〜5000の範
囲であることが好ましい。
【0015】シクロヘキサン骨格を有する脂環式多官能
エポキシ樹脂(a1)は、他のエポキシ樹脂と併用するこ
とができる。併用するエポキシ樹脂は特に制限されず、
広く一般に知られるエポキシ樹脂を用いればよい。例え
ば、新保正樹編、エポキシ樹脂ハンドブック、日刊工業
新聞社刊(昭和62年)等に記されたエポキシ樹脂を用
いることができる。他のエポキシ樹脂を使用する場合、
エポキシ樹脂(a)の70重量%以下、好ましくは40
重量%以下とすることがよい。他のエポキシ樹脂の具体
例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂
環式エポキシ樹脂等を挙げることができる。他のエポキ
シ樹脂は、上述の範囲において、2種類以上を混合して
使用することができる。
【0016】上記他のエポキシ樹脂の中でも、一般式
(4)で表されるエポキシ樹脂(以下、カルドエポキシ
樹脂(a2)ともいう)は、保護膜に優れた平坦性、透明
性、耐熱性や表面硬度を付与するために有利に用いられ
る。上記エポキシ樹脂(a2)は、特開昭63−2187
25号公報に開示されており、9,9-ビスフェノールフル
オレン類とエピクロルヒドリンの反応で得ることができ
る。一般式(4)において、mは0〜20の整数を示す
が、好ましくは平均が1〜2の数である。9,9-ビスフェ
ノールフルオレン類としては、アルキル基等が置換され
たものであってもよいが、9,9-ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)フルオレンが好ましい。上記エポキシ樹脂(a
2)を、脂環式多官能エポキシ樹脂(a1)と共に用いる
場合、エポキシ樹脂(a)中の5〜50wt%の範囲で、
更に好ましくは5〜30wt%の範囲で用いられる。この
場合にも、(a1)及び(a2)以外の他のエポキシ樹脂を
併用することもできる。
【0017】エポキシ樹脂を複数種混合して用いる場合
は、未反応のエポキシ基が残らない組合わせのエポキシ
樹脂を用いることが好ましい。例えば、後述するカルボ
キシル基/エポキシ基の当量比が上述の範囲を満たした
としても、反応性が大きく異なるエポキシ樹脂を用いる
と、反応性が高いエポキシ基が優先的に反応し、反応性
が低いエポキシ基が未反応で残ることがあり、未反応で
残るエポキシ基が多いと耐熱性が低下するおそれがあ
る。
【0018】酸無水物系を含む酸系硬化剤(b)として
は、多価カルボン酸や多価カルボン酸の酸無水物が使用
できる。かかる酸系硬化剤(b)は、広く一般に用いら
れるものでよく、例えば前述した成書(新保正樹編、エ
ポキシ樹脂ハンドブック、日刊工業新聞社刊(昭和62
年)に記載されているものを用いることができる。具体
的には、例えば、無水トリメリット酸、無水ピロメリッ
ト酸、無水フタル酸等を挙げることができる。
【0019】エポキシ樹脂(a)と酸系硬化剤(b)の
割合は、得られる保護膜の硬度、耐熱性、耐薬品性等の
物性が要求特性を満たすように、それぞれの化合物が有
するエポキシ基とカルボキシル基の比率で選択される。
ここで、比率の計算は、例えば、酸又は酸無水物硬化剤
1分子中のカルボキシル基数がn個(酸無水物の場合
は、1つの酸無水物基が2つのカルボキシル基を生ずる
として計算)、エポキシ化合物1分子中のエポキシ基の
数がm個であるとすると、それぞれの化合物1モルあた
り、n当量のカルボキシル基、m当量のエポキシ基を有
するとして計算される。耐熱性に着目すると、カルボキ
シル基/エポキシ基の当量比が、0.4〜1.4、好ま
しくは、0.6〜1.2、より好ましくは、0.8〜
1.0となるようにエポキシ樹脂と酸系硬化剤を配合す
ることがよい。当量比が0.4より小さいと、得られる
硬化物の耐熱性が低く、更にガラス基板との密着性が低
い等の問題が生じ、逆に、1.4より大きいと得られる
硬化物の耐熱性が低い等の問題が生じる。その他の特性
についても、カルボキシル基/エポキシ基の当量比を、
0.4〜1.4、好ましくは、0.6〜1.2の範囲と
することがよい。
【0020】本発明においては、エポキシ樹脂と酸系硬
化剤の反応を促進する目的で硬化触媒を用いることがで
きる。但し、エポキシ樹脂と硬化剤を溶剤等を用いて混
合した樹脂溶液組成物として使用する場合は、保存安定
性を十分に考慮してその使用量を決定する必要がある。
触媒の添加量は、エポキシ樹脂と硬化剤の合計100重
量部に対して、触媒の有効成分が通常0.01〜5重量
部の範囲で選ばれる。なお、これらの重量計算において
は、樹脂等に溶媒等が含まれる場合はその分を重量計算
に含めない。
【0021】本発明の保護膜用組成物は、保存安定性を
向上させる目的で、エポキシ樹脂と硬化剤を2液に分け
て保存し、使用前に混合して使用することが可能であ
る。
【0022】本発明の組成物は、スピンコーター、ロー
ルコーター、バーコーター等の塗布装置を用いて塗布す
る目的で、必要な粘度に調整するための溶媒を用いる。
溶媒は、エポキシ樹脂、硬化剤を良好に溶解すること、
蒸発むら等がない平滑平坦な塗膜を与えることが必要
で、加えて良好な保存安定性を与える溶媒であることが
好ましい。このような溶媒としては、エーテル系溶媒、
アセタール系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒等を
挙げることができる。本発明の組成物の固形分濃度は、
用いる塗布装置と目的とする塗膜の厚さに合わせて、溶
解させるべき各成分が安定に溶解する範囲で任意に調整
できる。
【0023】本発明の組成物には、保護膜用組成物に要
求される物性を改善する目的で、必要な添加物を含むこ
とができる。添加物としては、ガラス基板との密着性を
向上させるシランカップリング剤、溶媒の蒸発ムラを無
くし塗膜の平滑・平坦性を向上させるシリコン系又はフ
ッ素系の界面活性剤、組成物の保存安定性を向上させる
ビニルエーテル化合物等がある。ここで、ビニルエーテ
ル化合物は、保存時の蒸発を防止する目的で、その沸点
は40℃以上であることが好ましい。その他、樹脂類等
の各種有機化合物、無機化合物等も必要により配合する
ことができる。
【0024】本発明の保護膜用組成物の使用方法及び硬
化方法は、カラーフィルター保護膜の通常の製造プロセ
スに従えばよく、限定されない。代表的な硬化方法は、
120℃以下の温度で溶媒を十分に除去し、塗膜をタッ
クフリーとした後(プレベーク)、150〜240℃の
範囲の温度で5〜60分間程度で加熱することで硬化を
完了させる(ポストベーク)方法である。ここで、プレ
ベーク温度は、120℃より高いと平坦化性が低下する
場合があり、好ましくは100℃以下である。ポストベ
ーク温度は、150℃より低い温度では得られる保護膜
の耐熱性が不十分となる場合があり、好ましくは180
℃以上であり、より好ましくは200℃以上である。ポ
ストベーク時間は、ポストベーク温度に依存するが、例
えば、ポストベーク温度が200℃の場合は15分以上
が好ましく、より好ましくは30分以上である。ポスト
ベークは、1つの温度で硬化を完了させてもよいが、平
坦化性をより向上させるには、多段ベークを用いること
が好ましい。ここで、多段ベークとは、異なる2つ以上
の温度で硬化を行うことであり、例えば、150℃で硬
化後に、200℃で硬化を完了させる(2段ベーク)こ
とをいう。
【0025】本発明のカラーフィルター保護膜用組成物
は、基板上に各色のインキ、ブラックレジスト等の層が
所定のパターンで設けられたのち、塗布され、硬化され
て本発明のカラーフィルター保護膜となる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を、更に詳しく説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。な
お、実施例中、別段の断りがない限り、部は重量部を表
し、%は重量%を表す。また、カラーフィルター保護膜
の作成及び異物周囲に生じる保護膜の膜厚分布ムラの評
価は別段の断りがない限り、以下の方法による。
【0027】(評価用カラーフィルター保護膜の作成)
ポストベーク後の膜厚が2±0.05μmとなるスピン
コート条件でカラーフィルター保護膜用組成物を、平坦
性評価用のダミーカラーフィルター又はSiO2をコーティ
ングしたガラス基板に塗布し、プレベーク80℃、10
分で溶媒を蒸発させた後、ポストベーク200℃、60
分で硬化させ、保護膜を作成した。
【0028】(平坦性の評価)平坦性評価用のダミーカ
ラーフィルターで、赤色画素と緑色画素の中心部分の高
さの差(画素間段差)を求めた。引き続き、前述の評価
用カラーフィルター保護膜の作成方法に従い、膜厚が2
±0.05μmの塗膜を形成したのちに、同一部分の赤
色画素と緑色画素の中心部分の高さの差を求めた。下
記、数式(1)に従って、保護膜塗布前の画素間段差
(d1)と保護膜塗布後の画素間段差(d2)の比率Rを求
め、下記の基準で保護膜用組成物の平坦性を〜の5
段階で評価した。 R=(d2)/(d1) (1) すなわち、Rが>0.4のときを、0.4〜0.3の
ときを、0.3〜0.2のときを、0.2〜0.1
のときを、<0.1ときをとした。評価は平坦化
性能が低く、は平坦化性能が高いことを示す。
【0029】実施例1 サンプル瓶(200ml)にテフロン(登録商標)被覆し
た回転子を入れ、マグネチックスターラーに設置した。
シクロヘキサノン35g、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル50gをサンプル瓶に入れた。攪拌しなが
ら、シクロヘキサン骨格を有する脂環式多官能エポキシ
樹脂;EHPE-3150(MW;約2240、15官能、ダイ
セル化学工業社)30gを加え、完全に溶解させた。引
き続き、無水トリメリット酸を7g加え、十分に攪拌溶
解した後に、シランカップリング剤(チッソ社製S-51
0)1g、界面活性剤(住友スリーエム社製;フロラー
ドFC-430)0.1gを加えて十分に攪拌した。これをろ
過して、カラーフィルター保護膜用組成物(V-1)を得
た。得られた保護膜用組成物(V-1)を用いて、前述の
評価方法に従い、平坦性評価用のダミーカラーフィルタ
ー上に保護膜を形成し、保護膜塗布前の画素間段差と保
護膜塗布後の画素間段差を測定し、平坦性を評価した。
表1に結果を示すが、保護膜用組成物(V-1)が平坦性
に優れることが確認される。
【0030】実施例2 実施例1に従って、シクロヘキサノン35g、ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル50gをサンプル瓶に入
れた。攪拌しながら、シクロヘキサン骨格を有する脂環
式多官能エポキシ樹脂;EHPE-3150(ダイセル化学工業
社製)25g、カルドエポキシ樹脂:ESF-300(MW;
約2240、2官能、新日鐵化学社製)5gを加え、完
全に溶解させた。引き続き、無水トリメリット酸を7g
加え、十分に攪拌溶解した後に、シランカップリング剤
(チッソ社製S-510)1g、界面活性剤(住友スリーエ
ム社製;フロラードFC-430)0.1gを加えて十分に攪
拌した。これをろ過して、カラーフィルター保護膜用組
成物(V-2)を得た。得られた保護膜用組成物(V-2)
を用いて、前述の評価方法に従い、平坦性評価用のダミ
ーカラーフィルター上に保護膜を形成し、平坦性を評価
した。表1に結果を示すが、本発明の保護膜用組成物
(V-2)が平坦性に優れることが確認される。
【0031】比較例1 実施例1に従って、シクロヘキサノン35g、ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル50gをサンプル瓶に入
れた。攪拌しながら、フェノールノボラック型エポキシ
樹脂:エピコート154(油化シェルエポキシ製)30g
を加え、完全に溶解させた。引き続き、無水トリメリッ
ト酸を7g加え、十分に攪拌溶解した後に、シランカッ
プリング剤(チッソ社製S-510)1g、界面活性剤(住
友スリーエム社製;フロラードFC-430)0.1gを加え
て十分に攪拌した。これをろ過して、カラーフィルター
保護膜用組成物(R-1)を得た。得られた保護膜用組成
物(R-1)を用いて、前述の評価方法に従い、平坦性評
価用のダミーカラーフィルター上に保護膜を形成し、平
坦性を評価した。表1に結果を示すが、この(R-1)が
本発明の保護膜組成物に比較して平坦性に劣ることが確
認される。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、平坦性に優れたLCDカ
ラーフィルター保護膜用組成物を供給することが可能と
なる。また、同保護膜用組成物を用いた硬化後の保護膜
は、下地の凹凸を隠蔽する効果に優れ、その結果、表示
品位に優れたLCDカラーフィルターの製作を可能とす
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 風間 伸吾 千葉県木更津市築地1番地 新日鐵化学株 式会社電子材料開発センター内 Fターム(参考) 4J038 DB081 DB261 GA01 JA75 KA03 NA01 PB09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂(a)と酸無水物系を包含
    する酸系硬化剤(b)を必須成分として含有するカラー
    フィルター保護膜用組成物であり、エポキシ樹脂(a)
    中に下記一般式(1)で表されるシクロヘキサン骨格を
    有する脂環式多官能エポキシ樹脂(a1)が30wt%以上
    含有されていることを特徴とするカラーフィルター保護
    膜用組成物。 R−[(A)n−H]k (1) (但し、Rはk個の活性水素を有する有機化合物の残
    基、kは1〜100の整数であり、nはそれぞれ独立に
    0〜100の整数で、その和が2〜100であり、Aは
    独立に下記式(2)で表されるオキシシクロヘキサン骨
    格を有する基を示し、また、式(2)においてXは下記
    式(3)で表される2種類の基のいずれかであるが、一
    般式(1)で表される化合物一分子中にグリシジル基を
    少なくとも2個含む) 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】 下記一般式(4)で表されるフルオレン
    骨格を有するエポキシ樹脂(a2)が、エポキシ樹脂
    (a)中に5〜50wt%含有されてなる請求項1記載の
    カラーフィルター保護膜用組成物。 【化3】 【化4】 (但し、一般式(4)においてYは式(5)で表される
    フルオレン骨格を有する基を示し、mは0〜20の整数
    を示す)
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のカラーフィルタ
    ー保護膜用組成物を硬化させてなるカラーフィルター保
    護膜。
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