JP4536318B2 - カラーフィルタ保護膜用材料およびカラーフィルタ保護膜 - Google Patents

カラーフィルタ保護膜用材料およびカラーフィルタ保護膜 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーフィルタの保護膜を与えるカラーフィルタ保護膜用材料及びこれを硬化して得られるカラーフィルタ保護膜に関するものである。詳しくは、塗膜形成材料として種々の塗膜物性に優れ、特に保存安定性および膜厚均一性に優れたカラーフィルタ保護膜用材料およびカラーフィルタ保護膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カラー液晶表示装置に使われるカラーフィルタとして、着色性感光性樹脂による赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のパターンがフォトリソ法などで形成されたものが知られている。そして、ガラス基板上に形成されたR、G、Bのカラーフィルタのパターン上には、表示品位向上のための平滑性、平坦性の付与、ITO成膜時のスパッタダメージからのR、G、Bの保護、R、G、Bと液晶が接触することでイオン性不純物による液晶汚染が発生することを抑制するために保護膜が設けられることが多い。ところで、このようなカラーフィルタ保護膜(以下、単に保護膜ともいう)に要求される性能としては、耐熱性、平坦性、耐薬品性、接着性、透明性、平滑性、耐候性などが挙げられる。そして、このような保護膜を得るためのカラーフィルタ保護膜用材料に要求される性能としては、塗布性、溶剤の身体への安全性、保存安定性等が挙げられる。
【0003】
保護膜は、通常スピンコーター、ロールコーター、バーコーター等の塗布装置を用いて塗布されたのち、溶剤を除くためにオーブンやホットプレートで加熱乾燥するか、減圧乾燥装置で減圧乾燥を行い、均一な塗膜を形成する。オーブンやホットプレートを使用する場合には、均一な加熱が行なわれず熱ムラが発生する。その結果、カラーフィルタの表示領域に雲状のムラが発生し、表示品位を落とす。一方、減圧乾燥による場合は急激な溶剤の揮発により蒸発ムラが発生し、オーブンやホットプレートと同様、カラーフィルタの表示領域に雲状のムラが発生する。
【0004】
このような塗布ムラの発生傾向は、単一の溶剤を用いた場合に特に顕著である。従来より、塗布性を向上させるため高沸点の溶剤との併用が行われてきているが、高沸点溶剤を併用した場合、乾燥時間が長くなるほか、保護膜表面にタックが残りやすくなり、その結果、異物も付着しやすい。例えば、スピンコートによる保護膜膜厚の不均一性を防止するため、高沸点の溶剤を用いて、塗布時の溶剤蒸発を抑制する方法が特開2000−86906号公報(特許文献1)に提案されている。しかしこの方法は沸点190℃以上の溶剤を全溶剤の30〜60重量%含むため、真空乾燥時の乾燥時間が長くなるほか、保護膜表面にタックが残りやすくなり、その結果、異物も付着しやすいという欠点を有する。
【0005】
その他の溶剤のうち、セロソロブ類あるいはセロソロブアセテート類あるいはジエチレングリコールモノアルキルエーテル類あるいはジエチレングリコールジアルキルエーテル類およびハロゲン系溶剤は、塗布性は優れているが、人体への安全性が低い。またプロピレングリコールモノアルキルエーテル等のアルコール性水酸基を含む溶剤は、エポキシ基を含む樹脂と硬化剤の反応を促進し、材料の粘度を増加させるため、保存安定性が悪い。
【0006】
一般に、塗布性の向上のためには界面活性剤の添加が有効であることが知られているが、スピンコート時のガラス基板周辺部におけるレジスト液の戻りが生じ易く、塗布ムラとレジスト液の戻り幅のバランスをとり難いという問題がある。このような事情から、カラーフィルタの保護膜として用いられる材料として、塗布性及び保存安定性に優れ且つ安全性の高い溶剤が望まれていた。
【特許文献1】
特開2000−86906号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来のカラーフィルタ保護膜用材料の欠点を解消し、塗布ムラが生じにくく、塗布性及び保存安定性に優れ、安全性の高い溶剤を使用したカラーフィルタ保護膜用材料を提供することを目的とする。また、本発明は当該カラーフィルタ保護膜用材料による硬化膜を提供することでもある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上述の問題点を解決すべく鋭意検討を行なった結果、カラーフィルタ保護膜用材料に使用する溶剤として、ジプロピレングリコールジメチルエーテルを必須成分として含有する溶剤を用いることで塗布ムラ等で評価される塗布性が著しく改良されることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、エポキシ基を含む樹脂(A)、硬化剤(B)および溶剤(C)を主成分とする材料であって、全溶剤中のジプロピレングリコールジメチルエーテル(DMM)の割合が5〜80重量%であることを特徴とするカラーフィルタ保護膜用材料である。前記エポキシを含む樹脂(A)としては、一般式(1)
【化2】
Figure 0004536318
(但し、式中、R1およびR2は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、nは0〜20の数を示す)で表わされるエポキシ樹脂を全エポキシ樹脂中の0.5〜40重量%含有するものであることが好ましい。また、本発明は上記カラーフィルタ保護膜用材料を硬化して得られるカラーフィルタ保護膜でもある。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のカラーフィルタ保護膜用材料は、(A)成分:エポキシ基を含む樹脂、(B)成分:硬化剤、および(C)成分:溶剤を主成分とする。以下、(A)成分、(B)成分および(C)成分の順に説明する。
【0011】
(A)成分であるエポキシ基を含む樹脂は、特に制限されず、広く一般に知られるエポキシ樹脂を用いればよい。例えば、新保正樹編、エポキシ樹脂ハンドブック、日刊工業新聞社刊(昭和62年)等に記されたエポキシ樹脂を用いることが出来る。本発明のエポキシ基を含む樹脂には、繰り返し構造単位のないいわゆるエポキシ化合物と呼ばれるものも含まれる。具体例としては、一般式(1)で表されるエポキシ樹脂(以下、カルドエポキシ樹脂と称する)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等を挙げることが出来る。
【0012】
中でもカルドエポキシ樹脂は、保護膜に優れた平坦性、透明性、耐熱性や表面硬度を付与するために有利に用いられる。カルドエポキシ樹脂は、特開昭63−218725号公報に開示されており、ビスフェノールフルオレンとエピクロルヒドリンの反応で得ることが出来る。
エポキシ樹脂は、2種類以上混合して使用することができ、本発明においては、2種類あるいは3種類を混合して使用することが好ましい。例えば上記カルドエポキシ樹脂と、平坦性に優れた脂環式エポキシ樹脂、耐熱性に優れたノボラック型エポキシ樹脂の2種類または3種類を混合して使用することで、平坦性と耐熱性をバランス良く両立することが可能となる。
【0013】
(B)成分である硬化剤は、公知のものを使用することができ、例えば前述した成書(新保正樹編、エポキシ樹脂ハンドブック、日刊工業新聞社刊(昭和62年)にその具体例が例示されている。具体的には、酸系硬化剤及び酸無水物系硬化剤で、例えば、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水フタル酸等が好ましいものとして挙げられる。
【0014】
また、特開平4−218561号公報には特定構造を有するブロック化カルボン酸化合物が提案されており、これを酸硬化剤として用いることも出来る。ブロック化カルボン酸化合物は所定温度以上で、カルボン酸を保護していたビニルエーテル化合物又はビニルチオエーテル化合物が脱離して酸硬化剤として作用する。
【0015】
(A)成分であるエポキシ基を含む樹脂と(B)成分である硬化剤の割合は、得られる保護膜の硬度、耐熱性、耐薬品性等の物性が要求特性を満たすように決定される。硬化剤に、酸系硬化剤及び酸無水物系硬化剤を使用する場合には、エポキシ樹脂が有するエポキシ基と酸系硬化剤及び酸無水物系硬化剤の有するカルボキシル基(ブロック化されたカルボキシル基を含む。以下、この項において同じ。)の比率で選択される。ここで、比率の計算は、例えば、酸系硬化剤及び酸無水物系硬化剤1分子中のカルボキシル基数がn個、エポキシ化合物1分子中のエポキシ基の数がm個であるとすると、それぞれの化合物1モルあたり、n当量のカルボキシル基、m当量のエポキシ基を有するとして計算される。耐熱性に着目すると、カルボキシル基/エポキシ基の当量比が、0.4〜1.4、好ましくは、0.6〜1.2、より好ましくは、0.8〜1.0となるようにエポキシ樹脂と酸系硬化剤及び酸無水物系硬化剤を配合することがよい。当量比が0.4より小さいと、得られる硬化物の耐熱性が低く、更にガラス基板との密着性が低い等の問題が生じ、逆に、1.4より大きいと得られる硬化物の耐熱性が低い等の問題が生じる。その他の特性についても、カルボキシル基/エポキシ基の当量比を、0.4〜1.4、好ましくは、0.6〜1.2の範囲とすることがよい。
【0016】
本発明においては、エポキシ樹脂と酸系硬化剤及び酸無水物系硬化剤の反応を促進する目的で硬化触媒を用いることが出来る。但し、エポキシ樹脂と硬化剤を混合して1つのレジストとして使用する場合は、保存安定性を十分に考慮する必要がある。触媒の添加量は、エポキシ樹脂と硬化剤の合計100重量部に対して、触媒の有効成分が通常0.01〜5重量部の範囲で選ばれる。なお、これらの重量計算においては、エポキシ樹脂、硬化剤に溶剤等が含まれる場合はその分を重量計算に含めない。本発明の保護膜用材料は、保存安定性を向上させる目的で、エポキシ樹脂と硬化剤を2液に分けて使用することが可能である。
【0017】
(C)成分である溶剤は、直鎖のジグリコールエーテルであるジプロピレングリコールジメチルエーテル(略称:DMM)を必須溶剤成分として含む。本発明においては、DMMと少なくとも1種以上のDMM以外の溶剤との混合溶剤からなり、他の広く一般に用いられる溶剤を併用して用いることができる。樹脂の溶解性および乾燥性に着目すると、全溶剤中のDMMの比率は、5〜80重量%であり、好ましくは、5〜60重量%、より好ましくは、5〜40重量%となるように配合することがよい。全溶剤中のDMMの割合が5重量%に満たないと、良好な塗布性が得られず、また、80重量%を超えると乾燥時間が長くなるほか、保護膜表面にタックが残りやすくなり、その結果、異物も付着しやすくなる。
【0018】
DMMと併用できる他の溶剤としては、上記(A)成分及び(B)成分を溶解し、DMMと相溶性があり、乾燥条件で蒸発する沸点を有するものであればよく、この分野で使用される公知の溶剤が広く例示される。併用溶剤の好ましいものを下記に例示するが、本発明は、これら具体的に例示された溶剤に限定されるものではない。
【0019】
DMMとの併用溶剤としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールn-プロピルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールn-プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールn-ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸エステル類、酢酸n-ブチル等の酢酸エステル類の他、ガンマ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等が有用なものとして例示される。好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、酢酸n−ブチル等が有用なものとして例示される。本発明では、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類が使用される。ここで、上記プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類は、アルキルの炭素数が1〜4であるプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類をいう。上記プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類は、全溶剤中95〜20重量%使用される。
【0020】
これらはDMMより沸点が低く、蒸気圧が高いため、保護膜表面にタックが残りにくくなるので好ましい。特に好ましいDMMとの併用溶剤は、常圧での沸点が175℃以下で、かつ、20℃における蒸気圧が0.7〜18 mmHgの範囲にあるものである。プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(146℃,3.7 mmHg)、3−メトキシブチルアセテート(173℃,3.0 mmHg)、酢酸n−ブチル(126℃,13 mmHg)はこの要件を満たすものである。ここで、カッコ内の数値は、前者が常圧での沸点を、後者が20℃における蒸気圧の値を示したものである。
【0021】
上記他の溶剤のうち、セロソロブ類あるいはセロソロブアセテート類あるいはジエチレングリコールモノアルキルエーテル類あるいはジエチレングリコールジアルキルエーテル類およびハロゲン系溶剤は、塗布性は優れているが、人体への安全性が低いため近い将来使用できなくなる可能性がある。ジプロピレングリコールジアルキルエーテル、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル、およびプロピレングリコールジエステル等のプロピレングリコール骨格を有する有機溶剤は安全性が高く、作業環境の面から工業的に重要な溶剤である。
【0022】
本発明の保護膜用材料には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、他の成分を含有してもよい。例えば、濡れ性の向上のためには界面活性剤が、密着性向上のためにはカップリング剤が好ましく使用される。この場合、界面活性剤は0.01〜0.2重量%の範囲で含有させることが好ましい。
【0023】
保護膜用材料を調製する方法に特に限定はないが、エポキシ樹脂、硬化剤、溶剤、光重合開始剤、界面活性剤、カップリング剤の種類、配合量を適宜調整した後、ロールミル、ボールミル、サンドミル、プラネタリーミキサーなどの分散、混合装置を用い、5〜70℃で1〜50時間程度撹拌混合を行い、均一な組成となるように溶解させる方法を採用することができる。
【0024】
本発明の保護膜用材料は、塗布性を確保するために溶液状である必要があり、そのために(C)成分の溶剤は全体の50重量%以上、好ましくは60〜90重量%であることがよい。有利には、23℃における粘度が3〜15mPa・sであることが好ましい。粘度が3mPa・sより低いとスピンコートで塗布するには非現実的であり、一方、15mPa・sより高いとスピンコートで塗布しにくい。またスピンコート法において、材料の使用量を減らし、かつ塗布ムラを少なくすることが出来る注液方式に、スリット方式がある。3〜15mPa・sの粘度はスリット方式に適当である。
【0025】
【実施例】
以下、実施例により本発明を、更に詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、実施例中、別段の断りがない限り、部は重量部を表し、%は重量%を表す。また、カラーフィルタ保護膜の作成及び塗布ムラの評価は別段の断りがない限り、以下の方法による。
【0026】
(保護膜の作成)
ポストベーク後の膜厚が2±0.05μmとなるスピンコート条件でカラーフィルタ保護膜用組成物を、SiO2をコーティングしたガラス基板に塗布し、プレベーク80℃、10分で溶剤を蒸発させた後、ポストベーク200℃、30分で硬化させ、保護膜を作成した。一方、減圧乾燥を実施する場合は、同様にガラス基板にスピンコート塗布したのち、減圧のできるチャンバーの中に置き、1分以内で大気圧〜50Paまで減圧することで溶剤を留去させ、同様にプレベークで残りの溶剤を蒸発させた後、ポストベークで硬化させ、保護膜を作成した。
【0027】
(塗布ムラの評価)
ガラス基板に塗布した膜厚が2±0.05μmの保護膜を、ナトリウムランプ光源下で目視により塗布ムラを観察した。塗膜にムラの無い状態を◎、ムラの有る状態を×、ムラは目視で確認できるが実用性に問題のない軽微な状態を○とし、塗布ムラを◎、○、×の3段階で評価した。
【0028】
(額縁幅の評価)
ガラス基板に塗布した膜厚が2±0.05μmの保護膜を、ナトリウムランプ光源下で目視により額縁幅を観察した。額縁幅はガラス基板の端面から中心に向かい3〜30mm程度の帯状のムラとして観察される。額縁幅が10mm以内の状態を○、10mmを越える状態を×とし、塗布ムラを○、×の2段階で評価した。
【0029】
(粘度の評価)
保護膜用材料の粘度測定は、BL型粘度計(東洋精機(株)製)を用いた。材料を測定容器に入れBLアダプターを設置する。容器ごと恒温槽に漬けて23℃に保った後、30rpmの条件で開始1分後の値を計測した。
【0030】
(保存安定性の評価)
調製直後の材料の粘度をV1とする。次に40℃の恒温槽に7日間浸漬した後の材料の粘度をV2とする。V2/V1の値が、1.0〜1.3と粘度増加が小さい状態を○、1.3を超えて粘度増加が大きい状態を×とし、保存安定性を○、×の2段階で評価した。
【0031】
実施例1
サンプル瓶(200ml)にテフロン(登録商標)被覆した回転子を入れ、マグネチックスターラーに設置した。DMM4g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)74gをサンプル瓶に入れた。攪拌しながら、カルドエポキシ樹脂:ESF-300(新日鐵化学(株)製)1.2g、フェノールノボラック型エポキシ樹脂:エピコート154(ジャパンエポキシレジン(株)製)11.4g、脂環式エポキシ樹脂:EHPE-3150(ダイセル化学工業(株)製)11.4gを加え、完全に溶解させた。引き続き、無水トリメリット酸を5.3g加え、十分に攪拌溶解した後に、シランカップリング剤1g、界面活性剤0.1gを加えて十分に攪拌した。これをろ過して、カラーフィルタ保護膜用材料を得た。
【0032】
得られた保護膜用組成物を用いて、前述の評価方法に従い、ガラス基板上に保護膜を形成し、ナトリウムランプ光源下で塗布ムラを観察し、塗布性を◎、○、×の3段階で評価した。表1に結果を示す。保護膜用材料が塗布性に優れることが確認される。
【0033】
実施例2
溶剤の使用量を、DMM23g、PGMEA55gと変化させたこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。保護膜用組成物が塗布性に優れることが確認される。
【0034】
実施例3
溶剤の使用量を、DMM63g、PGMEA16gと変化させたこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。保護膜用組成物が塗布性に優れることが確認される。
【0035】
実施例4
溶剤を、DMMとPGMEAとの併用系として、表1の組成としたこと以外は実施例1と同様に行った。表1に結果を示す。塗布性はやや劣るが、実用性に問題ないことが確認される。
【0036】
比較例1
溶剤にPGMEAのみを使用して実施例1と同様に保護膜用材料の調整を行おうとしたが、エポキシ樹脂の溶解の時点で十分に攪拌溶解したにもかかわらずエポキシ樹脂が完全に溶解しなかったため、他の成分の添加はしなかった。そのため、目的とするカラーフィルタ保護膜用材料を得ることができなかった。
【0037】
比較例2
溶剤にDMMを使用せず、PGMEAとプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)の併用系とし、表1の組成としたこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。実施例記載の保護膜用組成物に比較して塗布性に劣ることが確認される。また保存安定性も劣ることが確認される。
【0038】
比較例3
溶剤にDMMを使用せず、PGMEAとジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(DPMA)の併用系とし、表1の組成としたこと以外は実施例1と同様に行った。表1に結果を示す。実施例の保護膜組成物に比較して塗布性に劣ることが確認される。また額縁幅が広いことが確認される。
【0039】
【表1】
Figure 0004536318
【0040】
【発明の効果】
本発明のカラーフィルタ保護膜用材料は塗布性、保存安定性に優れており、また、これを用いて形成したカラーフィルタ用保護膜は塗布ムラが無いことから平坦性、狭額縁幅による膜厚均一性に優れている。

Claims (4)

  1. エポキシ基を含む樹脂(A)、硬化剤(B)および溶剤(C)を主成分とし、全溶剤中のジプロピレングリコールジメチルエーテル(DMM)の割合が5〜80重量%であり、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類の割合が95〜20重量%であることを特徴とするカラーフィルタ保護膜用材料。
  2. エポキシを含む樹脂(A)が一般式(1)
    Figure 0004536318
    (但し、式中、R1およびR2は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、nは0〜20の数を示す)で表わされるエポキシ樹脂を全エポキシ樹脂中の0.5〜40重量%含有するものである請求項1に記載のカラーフィルタ保護膜用材料。
  3. 請求項1又は2のいずれか記載のカラーフィルタ保護膜用材料を、インキ層上に塗布、乾燥、硬化して得られるカラーフィルタ保護膜。
  4. 請求項3記載のカラーフィルタ保護膜を有するカラーフィルタ。
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