JP2008250013A - 赤色カラーフィルター用インキ材料及びこれを用いたカラーフィルター - Google Patents
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Abstract
【課題】高コントラストで耐熱結晶性に優れた赤色カラーフィルター用インキ材料を提供する。
【解決手段】硬化樹脂(A)、重合開始剤(B)及び着色剤(C)を主成分とする樹脂成分を溶剤(D)に溶解してなる赤色カラーフィルター用インキ材料であって、硬化樹脂(A)が、エポキシ(メタ)アクリレート化合物(A-1)と、多官能アクリレート(A-2)と、エポキシ基、イソシアネート基、アミノ基、及びアミン基からなる群より選ばれる反応性基をその分子内に少なくとも2個以上有している多官能モノマー又はオリゴマー(A-3)とからなり、重合開始剤(B)が、光重合開始剤(B-1)又は熱重合開始剤(B-2)からなり、着色剤(C)に含まれる顔料が、ジケトピロロピロール系顔料、アントラキノン系顔料、及びニッケルアゾイエロー系顔料の3種類の混合からなる赤色カラーフィルター用インキ材料である。
【選択図】なし
【解決手段】硬化樹脂(A)、重合開始剤(B)及び着色剤(C)を主成分とする樹脂成分を溶剤(D)に溶解してなる赤色カラーフィルター用インキ材料であって、硬化樹脂(A)が、エポキシ(メタ)アクリレート化合物(A-1)と、多官能アクリレート(A-2)と、エポキシ基、イソシアネート基、アミノ基、及びアミン基からなる群より選ばれる反応性基をその分子内に少なくとも2個以上有している多官能モノマー又はオリゴマー(A-3)とからなり、重合開始剤(B)が、光重合開始剤(B-1)又は熱重合開始剤(B-2)からなり、着色剤(C)に含まれる顔料が、ジケトピロロピロール系顔料、アントラキノン系顔料、及びニッケルアゾイエロー系顔料の3種類の混合からなる赤色カラーフィルター用インキ材料である。
【選択図】なし
Description
本発明は、赤色カラーフィルター用インキ材料及びカラーフィルターに関するものである。詳しくは、カラーフィルターの着色硬化膜を形成する塗膜形成材料とこれを用いて得られるカラーフィルターに関するものである。
カラー液晶表示装置に使われるカラーフィルターは、感光性樹脂(硬化樹脂)に光重合開始剤や各種添加剤のほかに、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各着色剤を加え、溶剤によって樹脂成分等を調整したカラーレジスト(カラーフィルター用インキ材料)を塗布し、乾燥後、一連の工程によりパターンをフォトリソ法などで形成したものが知られている。その際の塗布工程においては、一般にスピンコーター、スリット&スピンコーター、スリットコーター、ロールコーター、バーコーターなどによる塗工が行われ、均一な塗布板を得ており、これを真空乾燥もしくは加熱乾燥により塗布膜を作成している。また、最近では、光感光性以外の重合性樹脂を用いて、インキジェットやオフセット印刷による画素の形成方法も検討されている。
現在、カラーフィルターは、液晶テレビの普及に伴い、価格の低下を求められている一方で、表示装置としての性能の向上が求められている。その中にあって、コントラストの向上は、クリアーで深みのある画像の提供には必須の項目である。これは、カラーフィルターだけでなく、液晶や偏光板など、パネルを構成するすべての部材に要求される性能である。
一方、着色に必要な色素は、現在顔料を使用している。これは、ITO透明電極の形成や、配向膜の形成時における250℃以上の温度の熱履歴に、染料では十分な耐性を有さない為である。しかしながら、顔料はその微粒子が界面を形成したり、顔料内での結晶の生成により光の散乱や偏光が生じたりする欠点を有しており、これがコントラストの低下の要因の一つとなっている。このような欠点の解消には顔料量の低下、顔料の微粒子化の方法がこれまで検討されており、相応の成果を上げてきている。
しかしながら、赤色の着色に使用されているジケトピロロピロール系顔料に関しては、加熱時に顔料が再結晶化することによって、表面異物が発生する問題があり、顔料の結晶粒子径の選別、微細化法、表面処理法や分散法、製膜方法が幾つか提案されている(特許文献1、2及び3参照)。これらの方法は一応の効果を上げているが、材料の選定が必須であるか、分散性や硬化剤に含まれる不純物などが電圧保持率の低下を招くなど、他の性能に悪影響を与えている。
一方、同じく赤色の着色に使用されているアントラキノン系顔料については、これを分散する事が難しく、輝度であるY値が上がらない欠点がある。更に、両者の欠点を補い、混色により高いコントラストとY値を達成する事を提案しているものもある(特許文献4参照)が、ジケトピロロピロール系顔料は、アントラキノン系顔料の表面処理剤と相互に影響し、混合で再結晶化が促進される場合があり、使用には表面処理を実施するなど注意が必要である。特にエポキシ(メタ)アクリレート化合物の系統を樹脂の成分として使用する場合の赤色インキの高コントラスト化に関しては、前記のような微細化や混合に際して再結晶化による表面異物などの問題を顕著に孕んでいる。
特開2002−265840号公報
特開2000−240780号公報
特開2001−81416号公報
特開2006−307149号公報
本発明の目的は、従来の赤色カラーフィルター用インキ材料に要求されている高コントラスト化を満たしながら、特にエポキシ(メタ)アクリレート化合物における再結晶化による表面異物などの問題点を払拭して、明るさ(Y値)を高く保つ赤色カラーフィルター用インキ材料を提供することを目的とする。また、本発明は当該カラーフィルター用インキ材料による硬化膜、及びこの硬化膜を有するカラーフィルターを提供することでもある。
本発明者らは、上述の問題点を解決すべく鋭意検討を行った結果、赤色カラーフィルター用インキ材料に使用する顔料の組み合わせと樹脂硬化に関連する樹脂成分に注目し、一定の組み合わせで、高いコントラストを有し、輝度の低下を抑え、耐熱結晶性に優れる組み合わせを得ることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、硬化樹脂(A)、重合開始剤(B)及び着色剤(C)を主成分とする樹脂成分を溶剤(D)に溶解してなる赤色カラーフィルター用インキ材料であって、硬化樹脂(A)が、エポキシ(メタ)アクリレート化合物(A-1)と、多官能アクリレート(A-2)と、エポキシ基、イソシアネート基、アミノ基、及びアミン基からなる群より選ばれる反応性基をその分子内に少なくとも2個以上有している多官能モノマー又はオリゴマー(A-3)とからなり、重合開始剤(B)が、光重合開始剤(B-1)又は熱重合開始剤(B-2)からなり、着色剤(C)に含まれる顔料が、ジケトピロロピロール系顔料、アントラキノン系顔料、及びニッケルアゾイエロー系顔料の3種類の混合からなることを特徴とする赤色カラーフィルター用インキ材料である。
また、本発明は、上記赤色カラーフィルター用インキ材料を塗布し、乾燥し、硬化させて得られるカラーフィルター硬化膜である。更に、本発明は、このカラーフィルター硬化膜を有するカラーフィルターである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のカラーフィルター用インキ材料は、架橋可能な成分を必須成分として含む樹脂成分等(溶剤以外の成分をいう)を、溶剤に溶解した溶液である。この樹脂成分等は、(A)成分:エポキシ(メタ)アクリレート化合物(A-1)、多官能アクリレート(A-2)、その他の多官能モノマーもしくはオリゴマー(A-3)、(B)成分:光重合開始剤(B-1)又は熱重合開始剤(B-2)、及び(C)成分:着色剤を主成分とする。具体的には、次のような各成分が使用できる。
本発明のカラーフィルター用インキ材料は、架橋可能な成分を必須成分として含む樹脂成分等(溶剤以外の成分をいう)を、溶剤に溶解した溶液である。この樹脂成分等は、(A)成分:エポキシ(メタ)アクリレート化合物(A-1)、多官能アクリレート(A-2)、その他の多官能モノマーもしくはオリゴマー(A-3)、(B)成分:光重合開始剤(B-1)又は熱重合開始剤(B-2)、及び(C)成分:着色剤を主成分とする。具体的には、次のような各成分が使用できる。
(A-1)成分であるエポキシ(メタ)アクリレート化合物としては、各種ジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸との付加化合物あるいは各種ビスフェノールジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸との付加化合物であるジヒドロキシプロピルアクリレート樹脂、又はこれに多塩基酸又はその酸無水物を反応させて得られる化合物を例示することができる。好ましくは、下記一般式(1)
〔式中、R1、R2は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子の何れかであり、Xは、−CO−、−SO2−、−C(CF3)2−、−Si(CH3)2−、−CH2−、−C(CH3)2−、−O−、下記式(2)で表される基、
又は直結合を示し、nは0〜20であり、AはCH2=CR'−CO−を示し、このうちR'は水素原子又はメチル基を示す。〕で表されるエポキシ(メタ)アクリレート樹脂と多塩基酸又はその酸無水物とを反応させて得られる化合物であるのがよい。
ジグリシジルエーテルは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、水添ビスフェノールA、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジメチルシラン、4,4'-ビフェノール等のジオール化合物から誘導されるものが例示され、本発明では、これらジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸との付加化合物をエポキシ(メタ)アクリレート化合物として用いることができる。
多塩基酸又はその酸無水物としては、マレイン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸及びこれらの酸の無水物が例示できる。
次に、(A-2)成分の多官能アクリレートとしては、例えば光重合性のモノマーやオリゴマーを挙げることができる。使用される光重合性のモノマーやオリゴマーとしては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するモノマーや、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類等を挙げることができ、これらはその1種のみを単独で用いてもよく、また、2種以上を併用することもできる。
(A-2)成分として光重合性のモノマーやオリゴマーを使用する場合、その使用量は本発明のインキ材料性質を損なわない範囲で選択することができるが、(A-1)成分の100重量部に対して、10〜400重量部の範囲が望ましい。この範囲より少ないと硬化が不十分となり、多いと現像によるパターンを形成することができない。
(A-2)成分として使用される光重合性のモノマーやオリゴマーとしては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するモノマーや、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類等を挙げることができ、これらはその1種のみを単独で用いてもよく、また、2種以上を併用することもできる。
次に、本発明では、顔料成分の再結晶化を抑制するために、アクリレート化合物以外の多官能モノマー又はオリゴマー(A-3)を添加する。これらの多官能モノマー又はオリゴマーは分子中に少なくとも2個以上の反応性基を有する。
上記多官能モノマー又はオリゴマーが有する反応性基としては、エポキシ基、イソシアネート基、アミノ基、アミン基などの反応性基である。
上記多官能モノマー又はオリゴマーが有する反応性基としては、エポキシ基、イソシアネート基、アミノ基、アミン基などの反応性基である。
例えば、エポキシ基を有する多官能モノマー又はオリゴマーとしては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等を代表的なものとして例示することができる。
また、イソシアネート基を有する多官能モノマー又はオリゴマーとしては、トルエン−ジイソシアネート(TDI)などの芳香系イソシアネートや、ヘキサメチレン−ジイソシアネート(HMDI)などの脂肪族系イソシアネートにブロック化を施した化合物を例示できる。
更に、アミン基を有する多官能モノマー又はオリゴマーとしては、ヘキサメチレン−ジアミンなどの脂肪族系ジアミンなどを例示でき、アミノ基としては、ヘキサメトキシメラミンやベンゾグアナミンなどのメラミン系などがある。
これらは、(A-1)成分であるエポキシ(メタ)アクリレート化合物が有するカルボキシル基や水酸基と反応する以外に、グリコール系化合物(ペンタエリスリトールやグリセリンなど)を加えて反応を促進することもできる。
本発明における硬化樹脂(A)は、エポキシ(メタ)アクリレート化合物(A-1)、多官能アクリレート(A-2)、及びエポキシ基、イソシアネート基、アミノ基、及びアミン基からなる群から選ばれた反応性基をその分子内に少なくとも2個以上有している多官能モノマーもしくはオリゴマー(A-3)よりなるが、上記硬化樹脂(A)100重量部に対し、多官能モノマー又はオリゴマー成分である(A-3)を5〜60重量部配合することが好ましい。この範囲とすることで、十分な架橋密度がえられ、着色剤(C)の再結晶性を抑制することができる。また、(A-3)成分が多いほど架橋密度が高くなり、再結晶性は抑制されるが、一方で、インキの安定性を損なったり、発色性やフォトリソ特性を阻害したりする事があるので上記範囲を超えて配合することは好ましくない。
光硬化によりパターニングと硬化を行うフォトリソインキの場合、(A-3)成分が5〜20重量部の範囲がより好ましく、フォトリソ特性を維持したまま良好な結果を与える。また、インキジェットヘッドからの吐出によるパターニングと必要により加熱による熱硬化を行うインキジェットインキの場合は、(A-3)成分が5〜60重量部の範囲で任意に配合が可能である。
(B-1)成分の光重合開始剤としては、アセトフェノン、p-tert-ブチルアセトフェノン等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、2-クロロベンゾフェノン、p,p'-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、2-メチル-1 [4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1等のα-アミノアルキルフェノン類、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニル-ホスファイン-オキサイド等のビスアシルフォスフィンオキサイド類、N-フェニルグリシン等のグリシン類、2,4-トリクロロメチル-(ピぺロニル)-6-トリアジン、2,4- トリクロロメチル-(4'-メトキシスチリル)-6-トリアジン等のトリアジン類が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、本発明における光重合開始剤は、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等の公知の光重合促進剤(増感剤)と併用することもできる。
(B-2)成分の熱重合開始剤としては、上記の光重合開始剤でも可能であるが、これ以外に無水カルボン酸、ブロック化したパラトルエンスルホン酸などの有機酸や、アゾ-ビス-メチル-プロピオニトリルなどのアゾビス系などがある。
なお、本発明で用いる(B)成分の光重合開始剤や熱重合開始剤は、(A-3)成分ばかりでなく、(A-1,A-2)成分の重合開始剤としても用いられるものである。したがって、(B)成分の使用量は、(A)成分100重量部に対して、5〜25重量部であることが好ましい。この範囲より少ないと反応が進行しない。また、この範囲より多く使用したとしても効果に変わりがないため無意味である。
(C)成分の着色剤は、顔料を含む着色剤である。具体的には、顔料とこれを微細分散し安定化させるのに必要な分散剤等との顔料組成物である。原則的に顔料には、有機顔料と無機顔料がある。本発明において用いる有機顔料としては、アントラキノン(PR-177)系、ジケトピロロピロール系(PR-254)、ニッケルアゾイエロー(E4GN-GT)系の3種を併用する。これらは塗膜の透明性を維持しつつ着色するために、可視光の波長の下限である0.4μm以下の平均粒子径に分散されることが好ましく、実用的に好ましい平均粒子径範囲は0.2〜0.3μmである。
本発明のレジスト材料(赤色カラーフィルター用インキ材料)は、前記硬化樹脂(A)、重合開始剤(B)、着色剤(C)成分および溶剤(D)よりなるが、必要によりその他の成分を配合することができる。その他の成分としては、分散剤、カップリング剤、界面活性剤などがある。硬化性樹脂(A)及びその他の成分のうち樹脂系の成分の合計を樹脂固形分としたとき、着色剤(C)成分の着色剤は樹脂固形分100重量部に対して、50〜200重量部配合することが好ましい。この範囲より少ないと充分な着色力が得られず、所望の濃い発色が発現されず、この範囲より多いと流動性が低下し、かつ、硬化反応において架橋反応が阻害され膜を形成することができなくなるおそれがあるので好ましくない。
また、着色剤(C)成分において、各成分の配合割合は、アントラキノン(PR-177)系20〜45重量部、ジケトピロロピロール系(PR-254)30〜60重量部、ニッケルアゾイエロー(E4GN-GT)系20〜30重量部の範囲であることが好ましい。上記範囲とすることにより、所望の赤色を呈する色相で、x=0.5〜0.68(特に0.59〜0.68)の範囲とすることが可能となり、かつ、コントラスト、明るさ(Y値)に優れた発色を得ることができる。
本発明においては、(D)成分の溶剤として、沸点の異なる2種以上の有機溶剤を用いるのが好ましい。ここで言う(D)溶媒成分としては、溶剤中に1wt%以上含まれる有機溶剤を指し、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のセロソルブ類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールn-プロピルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールn-プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールn-ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類、乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸エステル類、酢酸n-ブチル等の酢酸エステル類の他、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等が有用なものとして例示される。
本発明のカラーフィルター用インキ材料には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、他の成分を含有してもよい。例えば、濡れ性の向上のためには界面活性剤が、密着性向上のためにはカップリング剤が好ましく使用される。この場合、界面活性剤は前記樹脂固形分100重量部に対して0.01〜0.2重量%の範囲で含有させることが好ましい。
本発明のカラーフィルター用インキ材料は、熱による顔料の再結晶を抑止する効果に優れ、これに伴う色相、コントラスト、外観異常を防止する効果に優れたカラーフィルター用インキ材料であり、これを用いて形成したカラーフィルターは、良好な外観を呈する。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、実施例中、別段の断りがない限り、部は重量部を表し、%は重量%を表す。また、カラーフィルター膜の作成及び再結晶等の評価は別段の断りがない限り、以下の方法による。
[カラーフィルター硬化膜の作成]
下記実施例1〜5及び比較例1〜3で得られたカラーフィルター用インキ材料をポストベーク後の膜厚が2.0±0.05μmとなるスピンコート条件でSiO2をコーティングしたガラス基板に塗布し、プレベーク80℃、3分で乾燥し、カラーフィルター着色膜を作成した。次に、必要に応じて200mj/30mWの露光を施し、230℃で30分の硬化処理を行い、硬化膜を作成した。
下記実施例1〜5及び比較例1〜3で得られたカラーフィルター用インキ材料をポストベーク後の膜厚が2.0±0.05μmとなるスピンコート条件でSiO2をコーティングしたガラス基板に塗布し、プレベーク80℃、3分で乾燥し、カラーフィルター着色膜を作成した。次に、必要に応じて200mj/30mWの露光を施し、230℃で30分の硬化処理を行い、硬化膜を作成した。
[結晶性の評価]
上記カラーフィルター硬化膜の作成方法に従って形成したガラス基板上のカラーフィルター硬化膜(2.0±0.05μm)を、更に250℃で1時間加熱し、表面に発生する結晶粒子を偏光顕微鏡にて観察した。結晶粒子の発生がほとんどない場合を○、50倍観察にて全面に発生が確認できる場合を△、結晶粒子が高密度で見える(肉眼でも微かに異常がわかる)場合を×として3段階で評価した。その結果を表1に示す。
上記カラーフィルター硬化膜の作成方法に従って形成したガラス基板上のカラーフィルター硬化膜(2.0±0.05μm)を、更に250℃で1時間加熱し、表面に発生する結晶粒子を偏光顕微鏡にて観察した。結晶粒子の発生がほとんどない場合を○、50倍観察にて全面に発生が確認できる場合を△、結晶粒子が高密度で見える(肉眼でも微かに異常がわかる)場合を×として3段階で評価した。その結果を表1に示す。
[色相の評価]
上記と同様にして作成したカラーフィルター硬化膜(2.0±0.05μm)を東京電飾のTC−1800MK-IIにてx、y、Yの値を測定した。
上記と同様にして作成したカラーフィルター硬化膜(2.0±0.05μm)を東京電飾のTC−1800MK-IIにてx、y、Yの値を測定した。
[コントラストの評価]
二枚の偏光板の間に測定するカラーフィルター硬化膜(2.0±0.05μm)を挟み込み、蛍光灯を装備した照明装置にて背後から光を透過させた。その時、偏光方向を平行と直行で暗室内にて輝度を測定した。測定した輝度を下記式にて計算して、コントラストを算出した。
C/R=Y[P]/Y[A]
Y[P]:偏光板を平行とした場合の輝度
Y[A]:偏光板を直行とした場合の輝度
C/R:コントラスト
二枚の偏光板の間に測定するカラーフィルター硬化膜(2.0±0.05μm)を挟み込み、蛍光灯を装備した照明装置にて背後から光を透過させた。その時、偏光方向を平行と直行で暗室内にて輝度を測定した。測定した輝度を下記式にて計算して、コントラストを算出した。
C/R=Y[P]/Y[A]
Y[P]:偏光板を平行とした場合の輝度
Y[A]:偏光板を直行とした場合の輝度
C/R:コントラスト
[電圧保持率(VHR)評価]
前記方法で作成したカラーフィルター硬化膜を洗浄したカッターで剥離し、20mg秤量してサンプル瓶に密閉した。これに乾燥環境下にて試験用液晶(ZLI4792)を1.0g秤量して混合、密封し、試験サンプルを作成し、さらに100℃にて72時間保存した後、測定用セルに試験サンプルを注入し、VHR-1A(東陽テクニカ社製)にて電圧保持率を測定した。
前記方法で作成したカラーフィルター硬化膜を洗浄したカッターで剥離し、20mg秤量してサンプル瓶に密閉した。これに乾燥環境下にて試験用液晶(ZLI4792)を1.0g秤量して混合、密封し、試験サンプルを作成し、さらに100℃にて72時間保存した後、測定用セルに試験サンプルを注入し、VHR-1A(東陽テクニカ社製)にて電圧保持率を測定した。
サンプル瓶(150ml)にテフロン(登録商標)被覆した回転子を入れ、マグネチックスターラーを設置し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)24.9g、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)10.7g、ジエチレングルリコールモノメチルエーテルブチルアセテート(BCA)8.88gをサンプル瓶に入れたのち、攪拌しながら、光重合開始剤として2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(チバガイギー社製 商品名 イルガキュア907)0.43g、4,4−ジエチルアミノベンゾフェノン(保土ヶ谷化学工業社製 商品名 EAB-F)0.10g及び2,4−トリクロロメチル(ピペロニル)−6−トリアジン(日本シーベルヘグナー社製 トリアジン-PP)0.33gを加えた。これらの開始剤が溶解したのを確認後、エポキシ樹脂としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂EOCN-1020-80(日本化薬社製)を1.3g加えて更に攪拌し、エポキシ樹脂が溶解したのを確認後、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートDPHA(日本化薬社製)4.33gとフルオレン型エポキシ型アクリレート/酸無水物重合付加体のPGMEA溶液(新日鐵化学(株)製 V259ME 樹脂成分等56.5%)を11.7g加えて更に攪拌した。
全てが均一に溶解した事を確認後、着色剤として、ジケトピロロピロール系顔料(PR-254/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20.5%)63.7g、アントラキノン系顔料(PR-177/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20%)27.7g及びニッケルアゾイエロー系顔料(E4GN-GT ランクセス社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20%)24.0gを入れ十分に攪拌溶解した後に、シランカップリング剤0.40g、界面活性剤0.04gを加えて更に30分攪拌した。これをろ過して、カラーフィルター用インキ材料を得た。
実施例1と同様にしてBCA:14.6g、エポキシ樹脂としてビフェノール型エポキシ樹脂YX-4000HK(ジャパンエポキシレジン社製)2.5g、DPHA(日本化薬社製)1.32g及びフルオレン型エポキシ型アクリレート/酸無水物重合付加体のPGMEA溶液(新日鐵化学(株)製 V259ME 樹脂成分等56.5%)1.0gが均一に溶解した溶液に、ジケトピロロピロール系顔料(PR-254/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20.5%)24.6g、アントラキノン系顔料(PR-177/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20%)10.5g及びニッケルアゾイエロー系顔料(E4GN-GT ランクセス社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20%)8.77gを入れ十分に攪拌溶解した後に、シランカップリング剤0.30g、界面活性剤0.03gを加えて更に30分攪拌した。これをろ過して、カラーフィルター用インキ材料を得た。
実施例1と同様にしてPGMEA:1.9g、BCA:10.8g、エポキシ樹脂としてパラキシレングリコールジグリシジルエーテル1.0g、トリメチロールプロパンテトラアクリレート(TMPTA)(日本化薬社製)1.4g及びフルオレン型エポキシ型アクリレート/酸無水物重合付加体のPGMEA溶液(A-1-1)(樹脂成分等50%、特開2006-3860号公報実施例1に記載された樹脂ワニス)4.0gが均一に溶解した溶液に、着色剤として、ジケトピロロピロール系顔料(PR-254/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20.5%)24.6g、アントラキノン系顔料(PR-177/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20%)10.5g及びニッケルアゾイエロー系顔料(E4GN-GT ランクセス社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20%)8.77gを入れ十分に攪拌溶解した後に、シランカップリング剤0.30g、界面活性剤0.03gを加えて更に30分攪拌した。これをろ過して、カラーフィルター用インキ材料を得た。
実施例1と同様にしてPGMEA:1.9g、BCA:10.8g、シクロヘキシルテトラカルボン酸無水物(CHDA 新日本理化社製)0.05g、エポキシ樹脂としてフェノールノボラック型エポキシ樹脂エピコート154(ジャパンエポキシレジン社製)1.0g、TMPTA(日本化薬社製)1.4g及びフルオレン型エポキシ型アクリレート/酸無水物重合付加体のPGMEA溶液(A-1-1)(樹脂成分等50% 特開2006-3860号公報実施例1に記載された樹脂ワニス)4.0gを均一に溶解した溶液に、着色剤として、ジケトピロロピロール系顔料(PR-254/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20.5%)25g、アントラキノン系顔料(PR-177/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20%)25g及びニッケルアゾイエロー系顔料(E4GN-GT ランクセス社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20%)12.5gを入れ十分に攪拌溶解した後に、これをろ過して、カラーフィルター用インキ材料を得た。
実施例1と同様にしてPGMEA:1.9g、BCA:10.8g、CHDA(新日本理化社製)0.05g、エポキシ樹脂としてYX-4000HK(ジャパンエポキシレジン社製)1.0g、MPTA(日本化薬社製)1.4g及びフルオレン型エポキシ型アクリレート/酸無水物重合付加体のPGMEA溶液(A-1-1)(樹脂成分等50% 特開2006-3860実施例1に記載された樹脂ワニス)4.0gが均一に溶解した事を確認後、着色剤として、ジケトピロロピロール系顔料(PR-254/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20.5%)25g、アントラキノン系顔料(PR-177/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20%)を25g及びニッケルアゾイエロー系顔料(E4GN-GT ランクセス社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20%)12.5gを入れ十分に攪拌溶解した後に、これをろ過して、カラーフィルター用インキ材料を得た。
[比較例1]
実施例1と同様にしてPGMEA:13.3g、DMDG:3.9g、光重合開始剤のイルガキュア907(チバガイギー社製)0.43g、EAB-F(保土ヶ谷化学工業社製)0.10g、トリアジン-PP(日本シーベルヘグナー社製)0.33g、DPHA(日本化薬社製)4.33g及びフルオレン型エポキシ型アクリレート/酸無水物重合付加体のPGMEA溶液(新日鐵化学(株)製 V259ME 樹脂成分等56.5%)11.7gが均一に溶解した溶液に、着色剤として、ジケトピロロピロール系顔料(PR-254/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20.5%)24.9g、アントラキノン系顔料(PR-177/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20%)10.7g及びニッケルアゾイエロー系顔料(E4GN-GT ランクセス社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20%)8.88gを入れ十分に攪拌溶解した後に、シランカップリング剤0.40g、界面活性剤0.04gを加えて更に30分攪拌した。これをろ過して、カラーフィルター用インキ材料を得た。
実施例1と同様にしてPGMEA:13.3g、DMDG:3.9g、光重合開始剤のイルガキュア907(チバガイギー社製)0.43g、EAB-F(保土ヶ谷化学工業社製)0.10g、トリアジン-PP(日本シーベルヘグナー社製)0.33g、DPHA(日本化薬社製)4.33g及びフルオレン型エポキシ型アクリレート/酸無水物重合付加体のPGMEA溶液(新日鐵化学(株)製 V259ME 樹脂成分等56.5%)11.7gが均一に溶解した溶液に、着色剤として、ジケトピロロピロール系顔料(PR-254/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20.5%)24.9g、アントラキノン系顔料(PR-177/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20%)10.7g及びニッケルアゾイエロー系顔料(E4GN-GT ランクセス社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20%)8.88gを入れ十分に攪拌溶解した後に、シランカップリング剤0.40g、界面活性剤0.04gを加えて更に30分攪拌した。これをろ過して、カラーフィルター用インキ材料を得た。
[比較例2]
実施例1と同様にしてPGMEA:1.9g、BCA:10.8g、エポキシ樹脂のエピコート154(ジャパンエポキシレジン社製)1.0g、TMPTA(日本化薬社製)1.4g及びフルオレン型エポキシ型アクリレート/酸無水物重合付加体のPGMEA溶液(A-1-1)(特開2006-3860実施例1に記載された樹脂ワニス)4.0gが均一に溶解した溶液に、着色剤として、ジケトピロロピロール系顔料(PR-254/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20.5%)24.6g、アントラキノン系顔料(PR-177/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20%)10.5g及びニッケルアゾイエロー系顔料(E4GN-GT ランクセス社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20%)8.77gを入れ十分に攪拌溶解した後に、シランカップリング剤0.30g、界面活性剤0.03gを加えて更に30分攪拌した。これをろ過して、カラーフィルター用インキ材料を得た。
実施例1と同様にしてPGMEA:1.9g、BCA:10.8g、エポキシ樹脂のエピコート154(ジャパンエポキシレジン社製)1.0g、TMPTA(日本化薬社製)1.4g及びフルオレン型エポキシ型アクリレート/酸無水物重合付加体のPGMEA溶液(A-1-1)(特開2006-3860実施例1に記載された樹脂ワニス)4.0gが均一に溶解した溶液に、着色剤として、ジケトピロロピロール系顔料(PR-254/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20.5%)24.6g、アントラキノン系顔料(PR-177/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20%)10.5g及びニッケルアゾイエロー系顔料(E4GN-GT ランクセス社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20%)8.77gを入れ十分に攪拌溶解した後に、シランカップリング剤0.30g、界面活性剤0.03gを加えて更に30分攪拌した。これをろ過して、カラーフィルター用インキ材料を得た。
[比較例3]
実施例1と同様にしてPGMEA:13g、DMDG:3.9g、光重合開始剤のイルガキュア907(チバガイギー社製)0.25g、EAB-F(保土ヶ谷化学工業社製)0.06g、トリアジン-PP(日本シーベルヘグナー社製)0.18g、エポキシ樹脂のYX4000HK(ジャパンエポキシレジン社製)0.73g、DPHA(日本化薬社製)2.43g及びフルオレン型エポキシ型アクリレート/酸無水物重合付加体のPGMEA溶液(新日鐵化学(株)製 V259ME 樹脂成分等56.5%)6.57gが均一に溶解した溶液に、着色剤として、ジケトピロロピロール系顔料(PR-254/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20.5%)70.5gを入れ十分に攪拌溶解した後に、シランカップリング剤0.50g、界面活性剤0.05gを加えて更に30分攪拌した。これをろ過して、カラーフィルター用インキ材料を得た。
実施例1と同様にしてPGMEA:13g、DMDG:3.9g、光重合開始剤のイルガキュア907(チバガイギー社製)0.25g、EAB-F(保土ヶ谷化学工業社製)0.06g、トリアジン-PP(日本シーベルヘグナー社製)0.18g、エポキシ樹脂のYX4000HK(ジャパンエポキシレジン社製)0.73g、DPHA(日本化薬社製)2.43g及びフルオレン型エポキシ型アクリレート/酸無水物重合付加体のPGMEA溶液(新日鐵化学(株)製 V259ME 樹脂成分等56.5%)6.57gが均一に溶解した溶液に、着色剤として、ジケトピロロピロール系顔料(PR-254/チバスペシャルケミカル社製)を予めPGMEA溶剤と分散剤とで混合分散した顔料分散体(樹脂成分等 20.5%)70.5gを入れ十分に攪拌溶解した後に、シランカップリング剤0.50g、界面活性剤0.05gを加えて更に30分攪拌した。これをろ過して、カラーフィルター用インキ材料を得た。
上記実施例1〜5及び比較例1〜3に係るカラーフィルター用インキ材料の各組成及び得られたインキ材料の評価結果を表1に示す。なお、各インキ材料について、結晶性、色相及びコントラストのいずれも良好だった場合をOKとし、いずれかが不良である場合をNGとする判定結果についてもあわせて示す。
Claims (5)
- 硬化樹脂(A)、重合開始剤(B)及び着色剤(C)を主成分とする樹脂成分を溶剤(D)に溶解してなる赤色カラーフィルター用インキ材料であって、硬化樹脂(A)が、エポキシ(メタ)アクリレート化合物(A-1)と、多官能アクリレート(A-2)と、エポキシ基、イソシアネート基、アミノ基、及びアミン基からなる群より選ばれる反応性基をその分子内に少なくとも2個以上有している多官能モノマー又はオリゴマー(A-3)とからなり、重合開始剤(B)が、光重合開始剤(B-1)又は熱重合開始剤(B-2)からなり、着色剤(C)に含まれる顔料が、ジケトピロロピロール系顔料、アントラキノン系顔料、及びニッケルアゾイエロー系顔料の3種類の混合からなることを特徴とする赤色カラーフィルター用インキ材料。
- 着色剤(C)に含まれる顔料が、ピグメントレッド-254(PR-254)、ピグメントレッド-117(PR-177)及びE4GN-GTよりなることを特徴とする請求項1記載の赤色カラーフィルター用インキ材料。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の赤色カラーフィルター用インキ材料を塗布し、乾燥し、硬化させて得られるカラーフィルター硬化膜。
- 請求項4記載のカラーフィルター硬化膜を有するカラーフィルター。
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JP2007091503A JP2008250013A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 赤色カラーフィルター用インキ材料及びこれを用いたカラーフィルター |
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
JP2010015063A (ja) * | 2008-07-04 | 2010-01-21 | Fujifilm Corp | 着色感光性樹脂組成物、カラーフィルタ、及びカラーフィルタの製造方法 |
JP2013199591A (ja) * | 2012-03-26 | 2013-10-03 | Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd | 活性エネルギー線硬化型インキ組成物およびその印刷物 |
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2007
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