JP2002194254A - インクジェット用色素、並びにそれを用いたインクジェット用記録液及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット用色素、並びにそれを用いたインクジェット用記録液及びインクジェット記録方法

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JP2002194254A
JP2002194254A JP2000392416A JP2000392416A JP2002194254A JP 2002194254 A JP2002194254 A JP 2002194254A JP 2000392416 A JP2000392416 A JP 2000392416A JP 2000392416 A JP2000392416 A JP 2000392416A JP 2002194254 A JP2002194254 A JP 2002194254A
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inkjet
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ink jet
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Wataru Shimizu
渡 清水
Tomio Yoneyama
富雄 米山
Hideo Sano
秀雄 佐野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット記録方法における黒色画像の
無彩色性と堅牢性とを共に満足させることができる、イ
ンクジェット用色素、並びにインクジェット用記録液及
びインクジェット記録方法を提供する。 【構成】 遊離酸としての構造式が下記一般式(I) で表
されるトリスアゾ系化合物からなるインクジェット用色
素、並びに、そのインクジェット用色素、及び溶剤を含
有してなるインクジェット用記録液、及び、そのインク
ジェット用記録液を用いるインクジェット記録方法。 【化1】 [式(I) 中、Aは、置換基を有していてもよいフェニレ
ン基、又は置換基を有していてもよいナフチレン基を示
し、Rは、置換基としてアルキル基或いはスルホ基を有
していてもよいフェニル基、又は水素原子を示し、mは
0又は1を示す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット用
色素、並びにそれを用いたインクジェット用記録液及び
インクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、プリンター、複写機、及びフ
ァクシミリ等におけるカラー記録技術として、直接染料
や酸性染料等の水溶性染料を色素として溶剤に溶解させ
た記録液の液滴を、微小な吐出オリフィスから飛翔さ
せ、被記録紙にドット状に定着させて記録を行う、所謂
インクジェット記録方法が実用化されており、その記録
液としては、色素が溶剤に均一に溶解しており、長時
間の安定した吐出が可能な粘度等の液物性を有している
こと、被記録紙に対して定着が速く、ドットに滲みが
なく輪郭がはっきりしていること、印字された画像の
色調が鮮明で濃度が高いこと、印字された画像の耐水
性、耐光性が優れ、変退色がないこと、保存安定性に
優れていること、及び安全衛生性上及び環境汚染上の
問題のないこと、等の条件が求められてきた。
【0003】更に、近年、フォクライクな画像やグラフ
ィック画像等(以下、「写真画像」と略記することがあ
る。)を印刷することの適性も求められるに到り、その
場合、100%の濃さで印字する文字印刷等とは異な
り、写真画像には80%網掛け印刷、70%網掛け印刷
等のハーフトーン印刷が多用され、例えば黒色印刷の場
合、印刷物の色は黒ではなく灰色になってくるので、1
00%ベタ印字では目立たなかった色素の色相が目立っ
てくることとなり、黒色記録液には、従来以上に改善さ
れた印刷画像の無彩色性が求められる。
【0004】このハーフトーン印刷における無彩色の程
度は、例えば、市販のグラフィックソフトウェアやワー
ドプロセシングソフトウェアの網掛け機能等を用い、印
刷濃度を0〜100%の間の任意の値、例えば80%に
設定して、黒色記録液を用いて網掛け印刷を行い、得ら
れた印刷物の彩度(C* 値)を市販の側色計で側色する
ことにより数値化が可能であり、黒色画像の場合には、
このC* 値がゼロに近い程、色目を持たない純粋な黒色
或いは灰色であることを示すものとなり、例えば、印刷
濃度80%の網掛け画像におけるC* 値としては、8以
下、更には4以下の値が求められている。
【0005】これに対して、従来より、インクジェット
記録に用いられている黒色記録液においては、印刷濃度
80%の網掛け画像におけるC* 値は、通常10〜1
5、場合によっては20近くの値となっており、灰色画
像が赤味を帯びたり、緑味を帯びたり、或いは青味を帯
びて見えたりするという問題が生じ、無彩色な黒色画像
を、濃色部から淡色部に到る広い印字濃度領域にかけて
単一の色素で得ることは極めて困難であったことから、
一般には、複数の色素を併用し、色調の偏りを是正した
黒色記録液が用いられているものの、複数の色素の併用
によるこの黒色記録液は、異分子同士で色素の凝集を過
度に妨げあうことや、キャタリティックフェード等によ
り、堅牢性が低下してしまいがちであった。
【0006】一方、インクジェット記録方法による写真
画像等の印刷において、高精細高鮮明な画像を具現化す
べく、フォト光沢紙やインクジェット専用紙等が用いら
れるに到り、その場合、高精細高鮮明な画像を形成すべ
く添加されている酸化珪素や酸化アルミニウム、或いは
ポリアミンに代表される耐水化剤等の作用により、印刷
された色素が光や酸素等によって分解され易い傾向とな
って、画像が変退色してしまうという、耐光堅牢性の低
下の問題も持ち上がっている。
【0007】画像のこの耐光堅牢性の程度は、例えば、
キセノンアーク光を照射することによる光劣化促進試験
前後の画像を色差計で測色しその変退色値(ΔE値)と
して数値化でき、例えば、キセノンアーク光80時間照
射前後のΔE値として、10未満、更には8未満、特に
は5未満の数値が求められているのに対して、従来のイ
ンクジェット記録に用いられている黒色記録液において
は、100%ベタ印字部分においてもこれらの数値を満
足することは困難であり、更に、写真画像で多用される
80%網掛け印刷、70%網掛け印刷等のハーフトーン
印刷では、画像の変退色は顕著であり、ΔE値として1
5〜30程度の値となっていた。
【0008】以上の従来技術における黒色画像の無彩色
性と堅牢性の改善について、従来より、色素や記録方法
等において種々の提案がなされているが、いずれも無彩
色性と堅牢性とを共に満足させ得るには到っておらず、
一方、本発明者等は、特公昭3−8670号公報に開示
されるナフトールスルホン酸系のトリスアゾ系色素に注
目し、同様の検討を重ねてきた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述のイン
クジェット記録方法における黒色画像の無彩色性と堅牢
性とを共に満足させることができる、インクジェット用
色素、並びにインクジェット用記録液及びインクジェッ
ト記録方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、遊離酸として
の構造式が下記一般式(I) で表されるトリスアゾ系化合
物からなるインクジェット用色素、を要旨とする。
【0011】
【化3】 [式(I) 中、Aは、置換基を有していてもよいフェニレ
ン基、又は置換基を有していてもよいナフチレン基を示
し、Rは、置換基としてアルキル基或いはスルホ基を有
していてもよいフェニル基、又は水素原子を示し、mは
0又は1を示す。]
【0012】又、本発明は、前記インクジェット用色
素、及び溶剤を含有してなるインクジェット用記録液、
及び、そのインクジェット用記録液を用いるインクジェ
ット記録方法、を要旨とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット用色素で
あるトリスアゾ系化合物は、遊離酸としての構造式が前
記一般式(I) で表されるものであり、ここで、式(I) 中
のAにおけるフェニレン基又はナフチレン基の置換基と
しては、例えば、更に置換基を有していてもよいアルキ
ル基、同じくアルコキシ基、同じくアミノ基、同じくア
シルアミノ基、同じくスルホアミノ基、並びに、カルボ
キシル基、水酸基、スルホ基、ニトロ基、及びハロゲン
原子等が挙げられる。これらの置換基の中で、炭素数が
1〜4のアルキル基、同じくアルコキシ基、同じくアシ
ルアミノ基、又はスルホ基等が好ましく、炭素数が1〜
4のアルコキシ基が更に好ましく、メトキシ基が特に好
ましい。
【0014】又、Rにおけるフェニル基の置換基として
のアルキル基としては、炭素数が1〜4のものが好まし
いが、本発明においては、Rが、置換基としてスルホ基
を有するフェニル基、又は水素原子であるのが好まし
く、水素原子であるのが特に好ましい。又、mは1であ
るのが好ましい。
【0015】本発明において、前記一般式(I) の化合物
が、下記一般式(II)で表されるものであるのが好まし
い。
【0016】
【化4】
【0017】[式(II)中、R及びmは、前記一般式(I)
におけると同じである。]
【0018】以上、前記一般式(I) で表されるトリスア
ゾ系化合物の遊離酸の構造式としての具体例を以下に示
す。
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】尚、遊離酸としての構造式が前記一般式
(I) で表されるトリスアゾ系化合物は、その構造式の化
合物の形態で、又は、スルホ基の一部或いは全部が塩を
形成した化合物の形態で、インクジェット用色素として
用いられる。後者の場合の対イオンとしては、例えば、
リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオ
ン、アンモニウムイオン、及び、炭素数が1〜4のアル
キル基や同様のヒドロキシアルキル基等のモノ−、ジ
−、或いはトリ−置換アミン等が挙げられる。
【0022】本発明における前記一般式(I) のトリスア
ゾ系化合物は、メタニル酸を、例えば、細田豊著「新染
料化学」(昭和48年12月21日、技報堂発行)39
6〜409頁に記載の方法に従ってジアゾ化し、前記一
般式(I) のAの部分構造を形成する、例えば、2−メト
キシアニリン、2−エトキシアニリン、2,5−ジメト
キシアニリン、2,5−ジエトキシアニリン、5−アセ
チルアミノ−2−メトキシアニリン、2−アミノ−p−
クレシジン、1−ナフチルアミン、1−アミノ−ナフタ
リン−6−スルホン酸、1−アミノ−ナフタリン−7−
スルホン酸等の芳香族アミンとカップリングし、更に、
得られた化合物をジアゾ化し、ジメトキシアニリンとカ
ップリングし、更に、得られた化合物をジアゾ化し、ナ
フトールスルホン酸系化合物とカップリングするという
公知の方法によって、合成することができる。
【0023】本発明のインクジェット用記録液は、遊離
酸としての構造式が前記一般式(I)で表されるトリスア
ゾ系化合物からなる前記インクジェット用色素、及び溶
剤を含有してなる。
【0024】ここで、その溶剤としては、水、及び、例
えば、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール(#200、#400)、グリセリ
ン、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテル、エチレングリコールモノアリル
エーテル、2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、N
−エチルピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノ
ン、チオジエタノール、スルホラン、ジメチルスルホキ
シド等の水溶性有機溶剤が挙げられ、これらは単独で又
は2種以上を併用して用いられる。
【0025】本発明のインクジェット用記録液に占める
前記色素の割合は、0.5〜10重量%であるのが好ま
しく、1〜3重量%であるのが特に好ましい。又、前記
溶剤の割合は、水が45〜95重量%、水溶性有機溶剤
が1〜50重量%の範囲であるのがそれぞれ好ましい。
【0026】又、本発明のインクジェット用記録液は、
印字後の速乾性及び印字品位の向上等を目的として、更
に、尿素、チオ尿素、ビウレット、セミカルバジド等
を、記録液全量に対して0.1〜10重量%となる量
で、又は/及び、界面活性剤を、記録液全量に対して
0.001〜5重量%となる量で、含有しているのが好
ましい。
【0027】尚、その際の界面活性剤としては、例え
ば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキ
シエチレンアルキルアリールエーテル類、オキシエチレ
ン−オキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタ
ン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪
酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキ
シエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアル
キルアミン類等の非イオン性界面活性剤が好ましい。
【0028】本発明のインクジェット記録方法は、前記
インクジェット記録液を用いてなり、得られる印刷物
は、80%網掛け印刷や70%網掛け印刷等のハーフト
ーン印刷による写真画像においても無彩色性を顕著に発
現し得ると共に、被記録紙としてフォト光沢紙やインク
ジェット専用紙等を用いた場合であっても、変退色がな
く、耐光堅牢性にも優れる画像を形成することができ
る。
【0029】本発明のインクジェット用色素が、このよ
うに優れた無彩色性と耐光堅牢性を発現する理由は定か
ではないが、一般に色素の発色性と堅牢性の両立には、
色素分子同士の適度の凝集が必要と考えられているのに
対して、前記一般式(I) におけるナフトール部位に隣接
するジメトキシフェニレン基が、適度に嵩高い構造と水
素結合能力により色素としての凝集を適度に制御し、
又、末端の3−スルホフェニルアゾ基のスルホ基も、置
換位置が色素主軸から僅かにずれていることにより水素
結合に寄与しつつも過度の凝集を抑制していることによ
ると思われる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。尚、以下の説明における
「部」は「重量部」を意味するものとする。
【0031】実施例1 メタニル酸173部を水1700部に懸濁させ、35%
塩酸260部を加え、0℃に冷却させた後、亜硝酸ソー
ダ73部を0〜5℃で添加してメタニル酸をジアゾ化
し、次いで、スルファミン酸5部を添加して、メタニル
酸のジアゾ液を得た。得られたジアゾ液を、水6000
部に1−アミノ−ナフタリン−7−スルホン酸ナトリウ
ム塩245部を溶解させ0℃に冷却させた溶液中に0〜
5℃で滴下し、生じた固形分を濾取し、これを水600
0部に懸濁させ、25%苛性ソーダ水溶液にてpHを1
2に調整し、均一なモノアゾ化合物溶液とした。
【0032】このモノアゾ化合物溶液に、亜硝酸ソーダ
73部を添加し溶解させた後、水6000部中に0〜5
℃で、35%塩酸でpHを3に調整しつつ滴下し、モノ
アゾ化合物をジアゾ化し、次いで、スルファミン酸5部
を添加して、モノアゾ化合物のジアゾ液を得た。得られ
たジアゾ液を、水1500部に2,5−ジメトキシアニ
リン塩酸塩153部を溶解させ0℃に冷却させた溶液中
に0〜5℃で滴下し、生じた固形分を濾取し、これを5
0%N−メチルピロリドン水溶液6000部に懸濁さ
せ、25%苛性ソーダ水溶液にてpHを12に調整し、
均一なジスアゾ化合物溶液とした。
【0033】このジスアゾ化合物溶液に、亜硝酸ソーダ
73部を添加し溶解させた後、50%N−メチルピロリ
ドン水溶液6000部中に0〜5℃で、35%塩酸でp
Hを3に調整しつつ滴下し、ジスアゾ化合物をジアゾ化
し、次いで、スルファミン酸5部を添加して、ジスアゾ
化合物のジアゾ液を得た。得られたジアゾ液を、水30
00部に1−ヒドロキシ−7−アミノ−ナフタリン−
3,6−ジスルホン酸319部を懸濁させ、25%苛性
ソーダ水溶液にてpHを11に調整し0℃に冷却させた
溶液中に0〜5℃で滴下した後、食塩1500部を加え
て生じた結晶を濾取し乾燥させた。次いで、得られたト
リスアゾ化合物50部を水1000部に溶解させ、更に
イソプロピルアルコール1000部を加え、生じた結晶
を濾取し乾燥させることにより、前記一般式(I) の具体
例のNo.10に示す色素20部をナトリウム塩として
得た。得られた色素の水中での最大吸収波長は615n
mであった。
【0034】前記で得られた色素7部、及び、溶剤とし
て、ジエチレングリコールモノブチルエーテル10部、
グリセリン10部、2−ピロリドン5部、界面活性剤と
して、ノニオン性界面活性剤(日信化学工業社製「オル
フィンSTG」)0.5部、の各々を水に加え、苛性ソ
ーダ水溶液にてpHを9に調整して全量を100部と
し、充分に混合して溶解させた後、孔径1μmのテフロ
ン(登録商標)フィルターで加圧濾過し、真空ポンプ及
び超音波洗浄機で脱気処理することにより、インクジェ
ット用記録液を調製した。
【0035】得られた記録液を用い、インクジェットプ
リンター(セイコーエプソン社製「PM−750C」)
にて、インクジェット用フォト光沢紙(セイコーエプソ
ン社製「KA420PSK」)に単色ベタのインクジェ
ット記録を行った。その際、ワードプロセシングソフト
(マイクロソフト社製「MS−Word」)の網掛け機
能を用い、印字濃度が最高濃度ベタ印字の80%になる
ように調節し、ハーフトーンの黒色印刷物を得た。得ら
れた画像の無彩色性について、色差計(マクベス社製
「グレタグマクベスSPM50」)にてC* 値としてを
測定したところ、6.8であった。
【0036】別に、得られた画像の耐光堅牢性につい
て、記録紙の画像面にキセノンフェードメーター(アト
ラス社製)にて80時間照射し、その前後の変退色を、
色差計(マクベス社製「グレタグマクベスSPM5
0」)にてΔEとして測定したところ、7.6であっ
た。
【0037】更に、得られた画像の耐光堅牢性につい
て、南向き窓に並行に設置したパネルに記録紙を係止
し、28℃で45日間の暴露試験を実施し、別に冷暗所
に密封保管した記録紙の場合との変退色の差を、同様に
してΔEとして測定したところ、6.5であった。
【0038】実施例2 前記実施例1でのトリスアゾ系化合物の製造において、
2−メトキシアニリン123部に代えて、2−メトキシ
アニリン123部を用いた外は、実施例1におけると同
様にして、前記一般式(I) の具体例のNo.1に示す色
素31部をナトリウム塩として得た。得られた色素の水
中での最大吸収波長は622nmであった。
【0039】前記で得られた色素を用いた外は、実施例
1と同様にして、インクジェット用記録液を調製し、イ
ンクジェット記録を行った。得られた画像について、C
* 値は7.3であった。又、キセノンフェードメーター
照射によるΔEは6.0であり、暴露試験によるΔEは
5.8であった。
【0040】比較例1 色素として、下記構造のトリスアゾ系化合物(最大吸収
波長615nm)を用いた外は、実施例1におけると同
様にして、インクジェット用記録液を調製し、インクジ
ェット記録を行った。得られた画像について、C* 値は
10.7であった。又、キセノンフェードメーター照射
によるΔEは13.8であり、暴露試験によるΔEは1
5.1であった。
【0041】
【化7】
【0042】比較例2 色素として、下記構造のトリスアゾ系化合物(最大吸収
波長624nm)を用いた外は、実施例1におけると同
様にして、インクジェット用記録液を調製し、インクジ
ェット記録を行った。得られた画像について、C* 値は
10.1であった。又、キセノンフェードメーター照射
によるΔEは14.5であり、暴露試験によるΔEは1
5.8であった。
【0043】
【化8】
【0044】比較例3 色素として、下記構造のトリスアゾ系化合物(最大吸収
波長622nm)を用いた外は、実施例1におけると同
様にして、インクジェット用記録液を調製し、インクジ
ェット記録を行った。得られた画像について、C* 値は
12.0であった。又、キセノンフェードメーター照射
によるΔEは13.6であり、暴露試験によるΔEは1
7.0であった。
【0045】
【化9】
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、インクジェット記録方
法における黒色画像の無彩色性と堅牢性とを共に満足さ
せることができる、インクジェット用色素、並びにイン
クジェット用記録液及びインクジェット記録方法を提供
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 秀雄 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 Fターム(参考) 2C056 EA13 FC01 FC02 2H086 BA55 4J039 BC33 BC40 BC54 GA24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊離酸としての構造式が下記一般式(I)
    で表されるトリスアゾ系化合物からなることを特徴とす
    るインクジェット用色素。 【化1】 [式(I) 中、Aは、置換基を有していてもよいフェニレ
    ン基、又は置換基を有していてもよいナフチレン基を示
    し、Rは、置換基としてアルキル基或いはスルホ基を有
    していてもよいフェニル基、又は水素原子を示し、mは
    0又は1を示す。]
  2. 【請求項2】 前記一般式(I) の化合物が、下記一般式
    (II)で表されるものである請求項1に記載のインクジェ
    ット用色素。 【化2】 [式(II)中、R及びmは、前記一般式(I) におけると同
    じである。]
  3. 【請求項3】 前記一般式(I) 又は前記一般式(II)にお
    けるRが水素原子である請求項1又は2に記載のインク
    ジェット用色素。
  4. 【請求項4】 前記一般式(I) 又は前記一般式(II)にお
    けるmが1である請求項1乃至3のいずれかに記載のイ
    ンクジェット用色素。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載のイン
    クジェット用色素、及び溶剤を含有してなることを特徴
    とするインクジェット用記録液。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のインクジェット用記録
    液を用いることを特徴とするインクジェット記録方法。
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