JP2002193796A - 炎症因子活性化抑制剤、その用途及びそのために使用可能な新規ポリスルフィド誘導体 - Google Patents

炎症因子活性化抑制剤、その用途及びそのために使用可能な新規ポリスルフィド誘導体

Info

Publication number
JP2002193796A
JP2002193796A JP2000397476A JP2000397476A JP2002193796A JP 2002193796 A JP2002193796 A JP 2002193796A JP 2000397476 A JP2000397476 A JP 2000397476A JP 2000397476 A JP2000397476 A JP 2000397476A JP 2002193796 A JP2002193796 A JP 2002193796A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
substituent
carbon
substituted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000397476A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Nakano
敬 中野
Eiji Shiojiri
栄二 塩尻
Manabu Kitazawa
学 北澤
Takaharu Iwasaki
敬治 岩崎
Ichitami Sakamoto
一民 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc filed Critical Ajinomoto Co Inc
Priority to JP2000397476A priority Critical patent/JP2002193796A/ja
Publication of JP2002193796A publication Critical patent/JP2002193796A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】炎症性タンパク質の発現及びこれに関わる遺伝
子転写調節因子活性化を抑制し、炎症因子活性化に関す
る疾患或いは皮膚損傷や疾病を予防、改善及び/又は治
療するのに有用な炎症因子活性化抑制剤、このような炎
症因子活性化抑制剤を使用する炎症因子活性化の抑制方
法、及び炎症因子活性化抑制剤の特定の用途としての薬
剤(皮膚外用剤、点眼薬、栄養剤、輸液製剤等)、化粧
料及び飲食品等を提供する。 【解決手段】有効成分として特定の、ジスルフィド誘導
体を含むポリスルフィド誘導体(遊離体、塩類、溶媒和
物、エステル体等何れの形態でもよい。)を使用するこ
とにより、上記課題を解決する優れた炎症因子活性化抑
制剤を提供する。上記炎症因子活性化の抑制方法や、特
定の用途である薬剤や、化粧料、飲食品等への使用に好
適である。その有効成分として使用する特定のポリスル
フィド誘導体には新規ジスルフィド誘導体も含まれ、新
規誘導体やその製造方法も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炎症因子活性化に
関与する疾病、それに基づく炎症性疾病(疾患)或いは
皮膚損傷等、炎症因子に関係する疾病を予防、改善及び
/又は治療するのに有用な新規炎症因子活性化抑制剤、
このような炎症因子活性化抑制剤を使用する炎症因子活
性化の抑制方法、及び前記炎症因子活性化抑制剤のより
具体的な形態として炎症因子活性化抑制作用を有する物
質を有効成分として含有する薬剤、特に皮膚外用剤、点
眼薬、栄養剤、輸液製剤等、化粧料(化粧料添加剤を含
む。)、及び飲食品(健康食品等。)等に関する。
【0002】前記炎症因子活性化抑制剤の有効成分には
ジスルフィド誘導体等ポリスルフィド誘導体を使用する
が、その中には新規ポリスルフィド誘導体が含まれるの
で、本発明は別の形態としてこの新規誘導体や、その製
造方法にも関する。
【0003】
【従来の技術】近年、紫外線や活性酸素、フリーラジカ
ル等の酸化的ストレス、或いは心因性等の種々のストレ
ス等により誘起される炎症性因子の活性化によりもたら
される種々の疾病、皮膚傷害についてその原因究明が盛
んである。例えば、老化、癌化、色素沈着、炎症等にお
いては、その原因としてIL−1α、TNF−α等の炎
症性サイトカインやコラゲナーゼ等の細胞外マトリクス
分解酵素が深く関与していることが知られている(例え
ば、「Oxidative Stress inDer
matology」 Marcel Dekker、I
nc.、187〜205頁、1993年参照。)。これ
等の蛋白質をコードする遺伝子の発現の制御は、主とし
て遺伝子の転写レベルで行われており、炎症性サイトカ
インや細胞外マトリクス分解酵素といった炎症性タンパ
ク質については、NF−κBやAP−1といった転写調
節因子によりその発現が制御されている(例えば、「活
性酸素とシグナル伝達」講談社サイエンティフィク、3
7〜46頁、1996年参照。)。従って、炎症性タン
パク質の発現やこれに関わる転写調節因子活性化を抑制
することができれば、炎症因子活性化に関与する疾病、
傷害を防ぐことが期待される。
【0004】ところで、例えば、N−アセチル−L−シ
ステインやN,N’−ジアセチル−L−シスチンジメチ
ルエステルやピロリジンジチオカルバメートといった含
硫抗酸化剤が、NF−κB活性化を抑制することが示さ
れている(例えば、「活性酸素とシグナル伝達」講談社
サイエンティフィク、37〜46頁、1996年、WO
00/21925参照。)。N−アセチル−L−システ
インやN,N'−ジアセチル−L−シスチンジメチルエ
ステルは、AP−1活性化についても抑制することが報
告されている(例えば、FEBS Letters、3
84巻、92〜96頁、1996年、WO00/219
25参照。)。しかしながら、これ等の化合物はその効
果の程度が不十分であったり、或いはピロリジンジチオ
カルバメートは、細胞に対する毒性が強い等の問題があ
った。含硫抗酸化剤以外では、レチノイン酸によるAP
−1活性化並びに細胞外マトリクス分解酵素発現の抑制
(例えば、Nature、379巻、335〜339
頁、1996年参照。)、ステロイド系抗炎症剤或いは
非ステロイド系抗炎症剤によるNF−κB活性化の抑制
(例えば、Bio Essays、18巻、371〜3
78頁、1996年参照。)等が報告されている。しか
しながら、レチノイン酸には皮膚剥離、ステロイド系抗
炎症剤にはステロイド皮膚症等の副作用があり、その使
用には制限がある。非ステロイド系抗炎症剤は、ステロ
イド系抗炎症剤にみられる全身的副作用はないものの、
局所的副作用について改善の余地がある上、炎症因子の
活性化を抑制する効果も不十分である。
【0005】炎症因子活性化によりもたらされる疾患或
いは皮膚の損傷や疾病の一つに、皮膚の加齢による変化
或いは美容上好ましくない変化が挙げられる。これ等を
予防し又は遅延させる方法として、アスタキサンチン等
の肌荒れ改善作用等を有する天然抽出物類或いはそれ等
に含まれる成分等とシスチン誘導体とを組み合わせて皮
膚に塗布することが報告されている(例えば、特開平9
−143063号公報参照。)。このような組み合わせ
により、皮膚の張りやつやの回復、或いはくすみの改善
が示されているものの、その効果は十分なものでない
上、老化皮膚の所見においても最も顕著なシワ或いはた
るみに対する効果は明らかではない。
【0006】シワ或いはたるみの誘起若しくは促進は酸
化的、心因性等のストレスにより誘起される炎症性因子
の活性化によりもたらされる皮膚の加齢による変化或い
は美容上好ましくない変化の代表例であり、その成因と
して、太陽光線、太陽光線中の紫外線或いは他の光源に
含まれる紫外線が挙げられる(例えば、「新化粧品学」
南山堂、38〜46頁、1993年参照。)。これ等を
予防し又は遅延する方法として、トコフェロールやアス
コルビン酸或いはN−アセチル−L−システイン等の抗
酸化剤を皮膚に塗布することが報告されている(例え
ば、Photodermatol. Photoimm
unol. Photomed.、7巻、56〜62
頁、1990年、特表平6−510542号公報等参
照。)。抗酸化剤以外では、抗炎症剤或いは紫外線吸収
剤による予防又は遅延効果(例えば、Photoder
matol. Photoimmunol. Phot
omed.、7巻、153〜158頁、1990年、
J. Photochem. Photobiol.
B:Biol.、9巻、323〜334頁、1991年
等参照。)、レチノイン酸による改善(例えば、J.
Invest. Dermatol.、98巻、248
〜254頁、1992年参照。)、等が挙げられる。し
かしながら、これ等の化合物はその効果の程度が不十
分、或いは細胞に対する毒性が強い、光安定性が低い、
等の問題点がある。更に、抗炎症剤並びにレチノイン酸
については、先に述べたような副作用の問題も有する。
【0007】このような情況下に、薬理活性や安全性面
で特に優れた炎症因子活性化抑制剤の開発が求められて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題或いは目
的は、炎症性タンパク質の発現並びにこれに関わる遺伝
子転写調節因子活性化を抑制し、炎症因子活性化に関与
する疾病、これに基づく疾病或いは皮膚損傷等、各種疾
病を予防、改善及び/又は治療するのに有用かつ安全性
を示す炎症因子活性化抑制剤、このような炎症因子抑制
剤を使用する炎症因子活性化の抑制方法、及び前記炎症
因子活性化抑制剤のより具体的な形態である炎症因子活
性化抑制作用を有する物質を有効成分として含有する薬
剤、特に皮膚外用剤、栄養剤、点眼薬、輸液製剤等、化
粧料(化粧料添加剤を含む。)、飲食品(健康食品を含
む。)等を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決しその目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、
下記特定のポリスルフィド誘導体(その遊離体のみなら
ず塩、エステル、溶媒和物等の各種形態にあるものが含
まれ、好ましくは薬学的又は化粧料的に許容し得る、塩
類、エステル、水和物を含む溶媒和物等の形態の中から
選択可能である。)が炎症因子活性化抑制剤の有効成分
として極めて優れていることを見出し、この知見に基づ
いて本発明を完成するに到った。
【0010】更に、その有効成分に使用可能な前記ポリ
スルフィド誘導体の中には新規ポリスルフィド誘導体も
見出され、このような新規誘導体やその製造方法も、別
の形態として本発明に含まれる。
【0011】即ち、本発明は以下の内容を含むものであ
る。
【0012】1.炎症因子活性化抑制剤 本発明の一の形態として、下記一般式(I)、(II)及
び(III)の何れかで示されるポリスルフィド誘導体を
有効成分として含有することに特徴を有する炎症因子活
性化抑制剤に存する。
【0013】本発明において有効成分として使用するポ
リスルフィド誘導体(ジスルフィド誘導体等)には先ず
その遊離体が含まれるが、この遊離体の形態に限らず、
存在する場合にはその塩、エステル体及び溶媒和物等各
種の形態でも本発明の有効成分として使用可能であり、
このような形態も当該ポリスルフィド誘導体に含まれ
る。従って、本願明細書では、「ポリスルフィド誘導
体」は、広くその遊離体、塩、エステル体、溶媒和物等
各種の形態を含めた内容の意味を有する。
【0014】
【化8】
【0015】
【化9】 (II)
【0016】
【化10】
【0017】上記式中、g及びhは、それぞれ独立して
1〜3の整数を、k、l及びmは、それぞれ独立して2
〜10の整数を、それぞれ表す。X1及びX2は、それぞ
れ独立して下記(a)項から選択される置換基を表し、
3及びX4は、それぞれ独立して下記(b)項から選択
される置換基を表すが、下記(c)項に示す環状構造を
形成してもよく、X5及びX6は、それぞれ独立して下記
(d)項から選択される置換基を表し、R1及びR2は、
それぞれ独立して下記(e)項から選択される置換基を
表す;
【0018】(a)項:フェニル基、ベンジル基、ナフ
チル基(1−ナフチル基、2−ナフチル基等)及び複素
環含有基;当該複素環含有基を構成する複素環は合計3
〜14個の環原子を含み、複素環は酸素、窒素及び硫黄
から独立して選択される環異種原子を、好ましくは合計
1〜4個含み、複素環は飽和、部分飽和又は芳香族であ
ってもよく、前記フェニル基、ベンジル基、ナフチル基
(1−ナフチル、2−ナフチル等)及び複素環含有基
は、独立してそれぞれ、下記のものから選択される置換
基を、好ましくは1〜5個、有していてもよい:
【0019】ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭
素原子又はヨウ素原子)、水酸基、シアノ基、ニトロ
基、カルボニル基、チオカルボニル基、アミノスルホニ
ル基、フェニル基、フェノキシ基、フェニルチオ基、ベ
ンジル基、ベンゾイル基、ベンジルオキシ基、アミノ
基、ホルミル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜
20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2
〜20の分子内に炭素−炭素不飽和結合を有する不飽和
炭化水素基(不飽和炭化水素基、例えばアルケニル基
等)、置換基を有していてもよい炭素数6〜14のアリ
ール基、置換基を有していてもよい炭素数7〜16のア
ラルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜4の
アルキル基において水素原子の少なくとも一部がフッ素
原子で置換された基(ペルフルオロアルキル基等)、置
換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ
基、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルコキ
シ基において水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で
置換された基(ペルフルオロアルコキシ基等)、置換基
を有していてもよい炭素数2〜20のアルコキシカルボ
ニル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のN
−アルキルスルファモイル基、置換基を有していてもよ
い炭素数2〜20のアシル基、置換基を有していてもよ
い炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換基を有してい
てもよい炭素数1〜20のアルキルアミノ基、置換基を
有していてもよい炭素数2〜20の分子内に炭素−炭素
不飽和結合を有する不飽和炭化水素基(アルケニル基
等)1個でその水素原子が置換されたアミノ基、置換基
を有していてもよい炭素数6〜14のアリールアミノ
基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキ
ル基2個で置換されたジアルキルアミノ基、置換基を有
していてもよい炭素数2〜20の分子内に炭素−炭素不
飽和結合を有する不飽和炭化水素基(アルケニル基等)
2個でその水素原子が置換されたアミノ基、置換基を有
していてもよい炭素数6〜14のアリール基で置換され
たジアリールアミノ基、置換基を有していてもよい炭素
数2〜20のアルキルカルバモイル基、置換基を有して
いてもよい炭素数7〜15のアリールカルバモイル基、
置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基
で置換されたジアルキルカルバモイル基、置換基を有し
ていてもよい炭素数6〜14のアリール基で置換された
ジアリールカルバモイル基、置換基を有していてもよい
炭素数2〜20のアシル基において水素原子の少なくと
も一部がフッ素原子で置換された基(ペルフルオロアシ
ル基等)、置換基を有していてもよい炭素数2〜20の
アシルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数2〜
20のアシルアミノ基、置換基を有していてもよい炭素
数2〜20のアシルアミノ基において水素原子の少なく
とも一部がフッ素原子で置換された基(ペルフルオロア
シルアミノ基)、置換基を有していてもよい炭素数2〜
20のアルコキシカルボニルアミノ基、カルボキシル基
の2位にアミノ基又はその水素原子が置換されたアミノ
基(置換されたアミノ基については、アミノ基の水素原
子1個又は2個が置換基を有していてもよい炭素数1〜
20のアルキル基及び/又は置換基を有していてもよい
炭素数2〜20のアシル基で置換され、又はアミノ基の
水素原子の1個が置換基を有していてもよい炭素数2〜
20のアシルアミノ基において水素原子の一部がフッ素
原子で置換された基又は置換基を有していてもよい炭素
数2〜20のアルコキシカルボニル基で置換されている
アミノ基である。)を有する炭素数2〜5のカルボキシ
アルキル基、例えばカルボキシル基の2位にアミノ基或
いは置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキ
ルアミノ基或いは置換基を有していてもよい炭素数1〜
20のアルキル基で置換されたジアルキルアミノ基或い
は置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアシルア
ミノ基或いは置換基を有していてもよい炭素数2〜20
のアシルアミノ基において水素原子の少なくとも一部が
フッ素原子で置換された基(ペルフルオロアシルアミノ
基等)或いは置換基を有していてもよい炭素数2〜20
のアルコキシカルボニルアミノ基を有する炭素数2〜5
のカルボキシアルキル基、及び炭素数3〜20のアルコ
キシカルボニルアルキル基;
【0020】(b)項:炭素数1〜20のアルキル基、
炭素数7〜16のアラルキル基及び炭素数3〜20のシ
クロアルキル基;当該炭素数1〜20のアルキル基は分
子内に炭素−炭素不飽和結合を、好ましくは1〜10
個、有していてもよく(直鎖若しくは分岐鎖の不飽和炭
化水素基)、炭素数3〜20のシクロアルキル基は、分
子内に炭素−炭素不飽和結合を、好ましくは1〜10
個、有していてもよく(不飽和環状炭化水素基)、これ
等炭素数1〜20のアルキル基、炭素数7〜16のアラ
ルキル基、及び炭素数3〜20のシクロアルキル基は下
記のものから独立して選択される置換基を、好ましくは
1〜20個、有していてもよい;
【0021】ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ
基、カルボニル基、チオカルボニル基、アミノスルホニ
ル基、フェニル基、フェノキシ基、フェニルチオ基、ベ
ンジル基、ベンゾイル基、ベンジルオキシ基、アミノ
基、ホルミル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜
20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2
〜20の分子内に炭素−炭素不飽和結合を一つ又は複数
有する不飽和炭化水素基(「不飽和アルキル基」とも称
する。)、置換基を有していてもよい炭素数3〜20の
スピロ型結合により結合するシクロアルキル基、分子内
にスルフィド結合を一つ又は複数有している置換基を有
していてもよい炭素数1〜20のスピロ型結合により結
合するシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭
素数7〜16のアラルキル基、置換基を有していてもよ
い炭素数1〜4のアルキル基において水素原子の少なく
とも一部がフッ素原子で置換された基(ペルフルオロア
ルキル基等)、置換基を有していてもよい炭素数2〜2
0のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルコキシ基におい
て水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された
基(ペルフルオロアルコキシ基等)、置換基を有してい
てもよい炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、置
換基を有していてもよい炭素数1〜20のN−アルキル
スルファモイル基、置換基を有していてもよい炭素数2
〜20のアシル基、置換基を有していてもよい炭素数1
〜20のアルキルチオ基、置換基を有していてもよい炭
素数1〜20のアルキルアミノ基、置換基を有していて
もよい炭素数2〜20の分子内に炭素−炭素不飽和結合
を一つ又は複数有する不飽和炭化水素基(不飽和アルキ
ル基)1個でその水素原子が置換されたアミノ基、置換
基を有していてもよい炭素数6〜14のアリールアミノ
基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキ
ル基で置換されたジアルキルアミノ基、置換基を有して
いてもよい炭素数2〜20の分子内に炭素−炭素不飽和
結合を一つ又は複数有する不飽和炭化水素基(不飽和ア
ルキル基)2個でその水素原子が置換されたアミノ基、
置換基を有していてもよい炭素数6〜14のアリール基
で置換されたジアリールアミノ基、置換基を有していて
もよい炭素数2〜20のアルキルカルバモイル基、置換
基を有していてもよい炭素数7〜15のアリールカルバ
モイル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の
アルキル基で置換されたジアルキルカルバモイル基、置
換基を有していてもよい炭素数6〜14のアリール基で
置換されたジアリールカルバモイル基、置換基を有して
いてもよい炭素数2〜20のアシル基において水素原子
の少なくとも一部がフッ素原子で置換された基(ペルフ
ルオロアシル基等)、置換基を有していてもよい炭素数
2〜20のアシルオキシ基、置換基を有していてもよい
炭素数2〜20のアシルアミノ基、置換基を有していて
もよい炭素数2〜20のアシルアミノ基において水素原
子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された基(ペル
フルオロアシルアミノ基等)、置換基を有していてもよ
い炭素数2〜20のアルコキシカルボニルアミノ基;
【0022】(c)項:X3及びX4は炭素−炭素結合を
介して一緒になり環状構造を形成; (d)項:フェニル基、ベンジル基、ナフチル基(1−
ナフチル、2−ナフチル等)及び複素環含有基;
【0023】当該複素環含有基を構成する複素環は合計
3〜14個の環原子を含み、複素環含有基の複素環は酸
素、窒素及び硫黄から独立して選択される環異種原子
を、好ましくは合計1〜4個、含み、当該複素環は独立
して飽和、部分飽和及び芳香族の何れであってもよく、
フェニル基、ベンジル基、ナフチル基(1−ナフチル、
2−ナフチル等)及び複素環含有基はそれぞれ、下記の
ものから独立して選択される置換基を、好ましくは1〜
5個、有していてもよい:
【0024】ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ
基、カルボニル基、チオカルボニル基、アミノスルホニ
ル基、フェニル基、フェノキシ基、フェニルチオ基、ベ
ンジル基、ベンゾイル基、ベンジルオキシ基、アミノ
基、ホルミル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜
20のアルキル基、分子内にスルフィド結合を一つ又は
複数有している置換基を有していてもよい炭素数1〜2
0のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜
14のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数7
〜16のアラルキル基、置換基を有していてもよい炭素
数1〜4のアルキル基において水素原子の少なくとも一
部がフッ素原子で置換された基(ペルフルオロアルキル
基等)、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のア
ルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜4の
アルコキシ基において水素原子の少なくとも一部がフッ
素原子で置換された基(ペルフルオロアルコキシ基
等)、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアル
コキシカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数
1〜20のN−アルキルスルファモイル基、置換基を有
していてもよい炭素数2〜20のアシル基、置換基を有
していてもよい炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換
基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキルアミノ
基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20の分子内
に炭素−炭素不飽和結合を一つ又は複数有する不飽和炭
化水素基(不飽和アルキル基)1個でその水素原子が置
換されたアミノ基(モノ置換アミノ基)、置換基を有し
ていてもよい炭素数6〜14のアリールアミノ基、置換
基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基で置
換されたジアルキルアミノ基、置換基を有していてもよ
い炭素数2〜20の分子内に炭素−炭素不飽和結合を一
つ又は複数有する不飽和炭化水素基(不飽和アルキル
基)2個でその水素原子が置換されたアミノ基(ジ置換
アミノ基)、置換基を有していてもよい炭素数6〜14
のアリール基で置換されたジアリールアミノ基、置換基
を有していてもよい炭素数2〜20のアルキルカルバモ
イル基、置換基を有していてもよい炭素数7〜15のア
リールカルバモイル基、置換基を有していてもよい炭素
数1〜20のアルキル基で置換されたジアルキルカルバ
モイル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜14の
アリール基で置換されたジアリールカルバモイル基、置
換基を有していてもよい炭素数2〜20のアシル基にお
いて水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換され
た基(ペルフルオロアシル基等)、置換基を有していて
もよい炭素数2〜20のアシルオキシ基、置換基を有し
ていてもよい炭素数2〜20のアシルアミノ基、置換基
を有していてもよい炭素数2〜20のアシルアミノ基に
おいて水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換さ
れた基(ペルフルオロアシルアミノ基等)、置換基を有
していてもよい炭素数2〜20のアルコキシカルボニル
アミノ基、カルボキシル基の2位にアミノ基又はその水
素原子が置換されたアミノ基(置換されたアミノ基につ
いては、アミノ基の水素原子1個又は2個が置換基を有
していてもよい炭素数1〜20のアルキル基及び/又は
置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアシル基で
置換され、又はアミノ基の水素原子の1個が置換基を有
していてもよい炭素数2〜20のアシルアミノ基におい
て水素原子の一部がフッ素原子で置換された基及び置換
基を有していてもよい炭素数2〜20のアルコキシカル
ボニル基で置換されている。)を有する炭素数2〜5の
カルボキシアルキル基、例えばカルボキシル基の2位に
アミノ基或いは置換基を有していてもよい炭素数1〜2
0のアルキルアミノ基或いは置換基を有していてもよい
炭素数1〜20のアルキル基で置換されたジアルキルア
ミノ基或いは置換基を有していてもよい炭素数2〜20
のアシルアミノ基或いは置換基を有していてもよい炭素
数2〜20のアシルアミノ基において水素原子の少なく
とも一部がフッ素原子で置換された基(ペルフルオロア
シルアミノ基等)或いは置換基を有していてもよい炭素
数2〜20のアルコキシカルボニルアミノ基を有する炭
素数2〜5のカルボキシアルキル及び炭素数3〜20の
アルコキシカルボニルアルキル基;及び
【0025】(e)項:水素原子、フェニル基、ベンジ
ル基、ベンゾイル基、置換基を有していてもよい炭素数
1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素
−炭素不飽和結合を一つ又は複数有する炭素数2〜20
の不飽和炭化水素基(不飽和アルキル基)、置換基を有
していてもよい炭素数7〜16のアラルキル基、置換基
を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基において
水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された基
(ペルフルオロアルキル基等)、置換基を有していても
よい炭素数2〜20のアルコキシ基、炭素数2〜8のア
ルコキシ基において水素原子の少なくとも一部がフッ素
原子で置換された基(ペルフルオロアルコキシ基等)、
置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルコキシ
カルボニル基、及び置換基を有していてもよい炭素数2
〜20のアシル基。
【0026】以下、この発明を「本発明の炎症因子活性
化抑制剤」と称することがある。
【0027】尚、本発明の炎症因子活性化抑制剤は、抗
炎症作用を有することが従来から既に知られているジス
ルフィド化合物に比べて優れており、従って当然のこと
ながらそのようなジスルフィド化合物、例えばリポ酸誘
導体やシスチン誘導体、ホモシスチン誘導体は本発明に
おいて有効成分として使用する前記ポリスルフィド誘導
体には含まれない。
【0028】2.炎症因子活性化抑制剤の用途 別の形態として、前記炎症因子活性化抑制剤をより具体
的な使用の形態、即ち薬剤(皮膚外用剤、点眼薬、栄養
剤、輸液製剤等を含む。)、化粧料(化粧料添加剤を含
む。)、飲食品(健康食品を含む。)の形態での使用に
存する。詳しくは、本発明の炎症因子活性化抑制剤に使
用する前記ポリスルフィド誘導体を有効成分として含有
することに特徴を有する前記薬剤、化粧料(化粧料添加
剤を含む)、飲食品等にも存する。
【0029】より詳しくは、炎症因子活性化に関与する
疾病に罹っているか若しくはそれに対して感受性である
哺乳動物用治療剤、又は炎症性疾患の予防、改善及び/
又は治療剤の形態で使用する炎症因子活性化抑制剤にも
存する。
【0030】これ等の用途においては、医薬上又は化粧
料上許容される各種の坦体、添加剤を含んでいてもよ
い。
【0031】以下、この発明を本発明の炎症因子活性化
抑制剤と区別して、特に「本発明の炎症因子活性化抑制
剤の用途」と称することがある。
【0032】3.炎症因子活性化抑制方法等 本発明は別の形態として、前記炎症因子活性化抑制の使
用方法、特に詳しくはこれに使用可能な有効成分である
特定のポリスルフィド誘導体(遊離体、塩、エステル
体、溶媒和物等何れの形態でもよい。1種でも又は複数
成分でも使用可。)の有効量を炎症因子活性化の抑制を
必要とするヒトを含む哺乳動物に投与することに特徴を
有する炎症因子活性化抑制方法にも存する。
【0033】同様に、当該誘導体の有効量を炎症因子活
性化に関与する疾病に罹っているか又はそれに対して感
受性であるヒトを含む哺乳動物に投与することに特徴を
有する当該疾病の予防、改善及び/又は治療方法に存す
る。
【0034】更に、当該誘導体を有効成分として含有す
る前記化粧料又は皮膚外用剤をヒト等哺乳動物の皮膚に
塗布することに特徴を有する炎症因子により誘起され又
は促進される皮膚の加齢による変化或いは皮膚の美容上
好ましくない変化を予防し、遅延させ、改善し及び/又
は治療するための方法にも存する。
【0035】以下、これ等の発明を、それぞれ「本発明
の炎症因子活性化抑制方法」等の発明と称することがあ
る。
【0036】4.新規ポリスルフィド誘導体とその製造
方法 本発明は、更に別の形態として下記一般式(I)及び
(V)の何れかで示されることに特徴を有する新規ポリ
スルフィド誘導体にも存する。
【0037】当該ポリスルフィド誘導体は、存在する場
合には遊離体、塩、エステル体(メチルエステル、エチ
ルエステル、ベンジルエステル等)及び溶媒和物(水和
物等)の何れの形態でもよい。
【0038】
【化11】
【0039】
【化12】
【0040】上記(I)及び(V)式中、gは1であり、
nは1又は2であり、X1はフェニル基上の任意の炭素
原子に置換基を有してもよい炭素数2〜20のアルコキ
シカルボニル基又はアルコキシカルボニルアミノ基を有
するフェニル基であり、X2はフェニル基上の任意の炭
素原子にヒドロキシカルボニル基又はアミノ基を有する
フェニル基であり、R3は下記のものから選択される;
【0041】置換基を有していてもよい炭素数1〜20
のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜2
0の分子内に炭素−炭素不飽和結合を一つ又は複数有す
る不飽和炭化水素基(不飽和アルキル基、例えばアルケ
ニル基等)、置換基を有していてもよい炭素数6〜14
のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数7〜1
6のアラルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1
〜4のアルキル基において水素原子の少なくとも一部が
フッ素原子で置換された基(ペルフルオロアルキル基
等)、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアシ
ル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアシ
ル基において水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で
置換された基(ペルフルオロアシル基等)。
【0042】以下、この発明を「本発明の新規ポリスル
フィド誘導体」と称することがある。
【0043】(製造方法の発明)更に、本発明は下記A
−C工程の方法による本発明の新規スルフィド誘導体の
製造方法にも存する:
【0044】A. ジチオ安息香酸、好ましくは2,
2’−ジチオジ安息香酸を、ジカルボン酸のモノエステ
ル化反応に付して一のカルボキシル基のみエステル化を
行う方法;
【0045】B. 2,2’−ジチオジアニリンを、ジ
アミンのアルコキシカルボニル化反応に付して一のアミ
ノ基のみアルコキシカルボニル化を行う方法;及び
【0046】C. 4,5−ジヒドロキシ−[1,2]ジ
チアンを、二価アルコールのモノアシル化反応に付して
一の水酸基のみアシル化を行う方法。
【0047】A工程においては、前記一般式(I)にお
いてX1及びX2が独立して、それぞれフェニル基上の任
意の炭素原子にヒドロキシカルボニル基を有するフェニ
ル基である化合物(ジチオ安息香酸)、好ましくは2,
2’−ジチオジ安息香酸を出発原料に使用して、これと
好ましくは酸性下、例えば硫酸、塩酸等の鉱酸の存在下
にアルコールとを反応させて片方のヒドロキシカルボニ
ル基のみエステル化して、その結果X2はそのまま変化
させることなく、X1のみヒドロキシカルボニル基を前
記置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルコキ
シカルボニル基に変換させるものである。従って、前記
反応させるアルコールには前記置換基を有していてもよ
い炭素数1〜20のアルコールを使用することができる
が、メタノール、エタノール、プロパノール等炭素数1
〜5の低級アルコールを使用して、モノ低級アルコール
エステルを製造するのが好ましい。
【0048】B工程においては、前記一般式(I)にお
いてX1及びX2が独立して、それぞれフェニル基上の任
意の炭素原子にアミノ基を有すフェニル基である化合物
(ジチオジアニリン)、好ましくは2,2’−ジチオジ
アニリンを出発原料に使用して、これと好ましくは塩基
性下に前記置換基を有していてもよい炭素数2〜20の
アルコキシカルボニル化剤、例えば塩基の存在下アルキ
ル又はアラルキルハロゲノ(クロロ等)ホルメート或い
はジアルキルジカーボネートとを反応させて片方のアミ
ノ基のみアルコキシカルボニル化(ここに含まれるアル
キル基は前記置換基を有していてもよいアルキル基であ
る。)して、その結果X2はそのまま変化させることな
く、X1のみアミノ基を前記置換基を有していてもよい
炭素数2〜20のアルコキシカルボニルアミノ基に変換
させるものである。
【0049】この場合のアルコキシカルボニル基として
好ましくは、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル、イソプロピルオキシカルボニル、イソブトキシカル
ボニル、tert-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカ
ルボニル等を挙げることができる。
【0050】C工程においては、前記一般式(V)の化
合物においてnが1又は2であり、R3が水素原子であ
る化合物、好ましくは4,5−ジヒドロキシ−[1,2]
ジチアンを出発原料に使用して、これと好ましくは塩基
性下にカルボン酸無水物、酸ハロゲン化物(酸塩化物
等)等アシル化剤、又はハロゲン化アルキル、ハロゲン
化アラルキル等とを反応させて、R3が置換基を有して
いてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有し
ていてもよい炭素数2〜20の分子内に炭素−炭素不飽
和結合を一つ又は複数有する不飽和炭化水素基(不飽和
アルキル基、例えばアルケニル基等)、置換基を有して
いてもよい炭素数6〜14のアリール基、置換基を有し
ていてもよい炭素数7〜16のアラルキル基、置換基を
有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基において水
素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された基
(ペルフルオロアルキル基等)、置換基を有していても
よい炭素数2〜20のアシル基、置換基を有していても
よい炭素数2〜20のアシル基において水素原子の少な
くとも一部がフッ素原子で置換された基(ペルフルオロ
アシル基等)である置換基に変換する。好ましくはnは
1であり、R3がn−オクタノイル、イソオクタノイル
等オクタノイル基、又はアセチル等アシル基である化合
物を得ることができる。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0052】1.本発明の炎症因子活性化抑制剤につい
て 前記一般式(I)、(II)及び(III)の何れかで示され
るポリスルフィド誘導体(ジスルフィド誘導体等)を有
効成分として使用するものであるが、この誘導体として
好ましくは或いはより好ましくは下記一般式(IV)及び
(V)で示されるジスルフィド誘導体を含むポリスルフ
ィド誘導体を挙げることができる。
【0053】
【化13】
【0054】上記式中、iは1〜3の整数を、jは2〜
6の整数を、それぞれ表し、環状構造を形成する炭素原
子は、下記のものから独立して選択される置換基を、好
ましくは1〜5個、有していてもよい;
【0055】ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ
基、カルボニル基、チオカルボニル基、アミノスルホニ
ル基、フェニル基、フェノキシ基、フェニルチオ基、ベ
ンジル基、ベンゾイル基、ベンジルオキシ基、アミノ
基、ホルミル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜
20のアルキル基、分子内にスルフィド結合を一つ又は
複数有している置換基を有していてもよい炭素数1〜2
0のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜
20の不分子内に炭素−炭素不飽和結合を一つ又は複数
有する飽和炭化水素基(不飽和アルキル基)、置換基を
有していてもよい炭素数3〜20のスピロ型結合により
結合するシクロアルキル基、分子内にスルフィド結合を
一つ又は複数有している置換基を有していてもよい炭素
数1〜20のスピロ型結合により結合するシクロアルキ
ル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜14のアリ
ール基、置換基を有していてもよい炭素数7〜16のア
ラルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜4の
アルキル基において水素原子の少なくとも一部がフッ素
原子で置換された基(ペルフルオロアルキル基等)、置
換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ
基、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルコキ
シ基において水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で
置換された基(ペルフルオロアルコキシ基等)、置換基
を有していてもよい炭素数2〜20のアルコキシカルボ
ニル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のN
−アルキルスルファモイル基、置換基を有していてもよ
い炭素数2〜20のアシル基、置換基を有していてもよ
い炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換基を有してい
てもよい炭素数1〜20のアルキルアミノ基、置換基を
有していてもよい炭素数2〜20の分子内に炭素−炭素
不飽和結合を一つ又は複数有する不飽和炭化水素基(不
飽和アルキル基)1個でその水素原子が置換されたアミ
ノ基(モノ置換アミノ基)、置換基を有していてもよい
炭素数6〜14のアリールアミノ基、置換基を有してい
てもよい炭素数1〜20のアルキル基で置換されたジア
ルキルアミノ基、置換基を有していてもよい炭素数2〜
20の分子内に炭素−炭素不飽和結合を一つ又は複数有
する不飽和炭化水素基(不飽和アルキル基)2個で水素
原子が置換されたアミノ基(ジ置換アミノ基)、置換基
を有していてもよい炭素数6〜14のアリール基で置換
されたジアリールアミノ基、置換基を有していてもよい
炭素数2〜20のアルキルカルバモイル基、置換基を有
していてもよい炭素数7〜15のアリールカルバモイル
基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキ
ル基で置換されたジアルキルカルバモイル基、置換基を
有していてもよい炭素数6〜14のアリール基で置換さ
れたジアリールカルバモイル基、置換基を有していても
よい炭素数2〜20のアシル基において水素原子の少な
くとも一部がフッ素原子で置換された基(ペルフルオロ
アシル基等)、置換基を有していてもよい炭素数2〜2
0のアシルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数
2〜20のアシルアミノ基、置換基を有していてもよい
炭素数2〜20のアシルアミノ基において水素原子の少
なくとも一部がフッ素原子で置換された基(ペルフルオ
ロアシルアミノ基等)、及び置換基を有していてもよい
炭素数2〜20のアルコキシカルボニルアミノ基。
【0056】
【化14】
【0057】上記式中、nは1又は2であり、R3は下
記のものから選択される;置換基を有していてもよい炭
素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい
炭素数2〜20の分子内に炭素−炭素不飽和結合を一つ
又は複数有する不飽和炭化水素基(不飽和アルキル基、
例えばアルケニル基等)、置換基を有していてもよい炭
素数6〜14のアリール基、置換基を有していてもよい
炭素数7〜16のアラルキル基、置換基を有していても
よい炭素数1〜4のアルキル基において水素原子の少な
くとも一部がフッ素原子で置換された基(ペルフルオロ
アルキル基等)、置換基を有していてもよい炭素数2〜
20のアシル基、及び置換基を有していてもよい炭素数
2〜20のアシル基において水素原子の少なくとも一部
がフッ素原子で置換された基(ペルフルオロアシル基
等)。
【0058】前記式(V)中、nが1であり、R3がオク
タノイル基(n−オクタノイル基、イソオクタノイル基
等)又はアセチル基等アシル基である誘導体がその有効
成分としてより好ましい。
【0059】本発明の炎症因子活性化抑制剤の有効成分
として使用する、前記式(I)〜(V)で示される誘導体
について、更に具体的に説明する。
【0060】前記複素環含有基を構成する複素環は合計
3〜14個の環原子を含み、酸素、窒素及び硫黄から独
立して選択される環異種原子を、好ましくは合計1〜4
個、含み、複素環含有基の複素環は飽和、部分飽和及び
芳香族の何れであってもよい。複素環含有基の代表例と
しては、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ピロリジ
ニル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イミダゾ
リル基、ピラゾリル基、チオナフテニル基、ピリジル
基、ピペリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、
ピラジニル基、モルホリニル基、ジオキサニル基、イン
ドリル基、インダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベ
ンゾチアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、クマラニ
ル基、フタラニル基、クロマニル基、キノリル基、イソ
キノリル基、シンノリニル基、フタラジニル基、キナゾ
リニル基、キノキサリニル基、プリニル基、プテリジニ
ル基、インドリジニル基、カルバゾリル基、アクリジニ
ル基、フェナジニル基、フェナントリジニル基、フェナ
ントロリニル基、キサンテニル基、フェノキサジニル
基、フェノキサチニル基、フェノチアジニル基、チアン
トレニル基、キヌクリジニル基等が挙げられる。これ
等、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基又は複素環含
有基としては、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、
チエニル基、ピリミジル基、ピリジル基、ピペリジニル
基、モルホリニル基、キノリル基、ピリミジニル基が好
ましく、更に好ましくは、フェニル基、ナフチル基、2
−ピリジル基、8−キノリル基、ピペリジニル基等を挙
げることができる。
【0061】置換基を有していてもよい炭素数1〜20
のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、2−メチルプ
ロピル基、1−メチルプロピル基、1,1−ジメチルエ
チル基、n−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−エ
チルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、2−メ
チルブチル基、3−メチルブチル基、1,1−ジメチル
プロピル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オ
クチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、7−メチ
ルオクチル基、デシル基、8−メチルノニル基、ウンデ
シル基、ドデシル基、トリデシル基、11−メチルドデ
シル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシ
ル基、15−メチルヘキサデシル基、オクタデシル基、
16―メチルヘプタデシル基、ノナデシル基、17−メ
チルオクタデシル基、11−シクロペンチルウンデシル
基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル
基、1−メチル−2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロ
キシ−ブチル基、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル
基、1,1−ジメチル−2−ヒドロキシ−エチル基、2
−ヒドロキシ−ペンチル基、1−メチル−2−ヒドロキ
シ−ブチル基、1,1−ジメチル−2−ヒドロキシ−プ
ロピル基、2−ヒドロキシ−3−メチルブチル基、2−
ヒドロキシ−n−ヘキシル基、2−ヒドロキシ−n−ヘ
プチル基、2−ヒドロキシ−n−オクチル基、2−ヒド
ロキシ−2−エチルヘキシル基、1,1,3,3−テト
ラメチルブチル基、2−ヒドロキシノニル基、2−ヒド
ロキ−7−メチルノニル基、2−ヒドロキシデシル基、
2−ヒドロキシ−8−メチルノニル基、2−ヒドロキシ
ウンデシル基、2−ヒドロキシドデシル基、2−ヒドロ
キシトリデシル基、2−ヒドロキシ−11−メチルドデ
シル基、2−ヒドロキシテトラデシル基、2−ヒドロキ
シペンタデシル基、2−ヒドロキシヘキサデシル基、2
−ヒドロキシ−14−メチルペンタデシル基、2−ヒド
ロキシオクタデシル基、2−ヒドロキ−16−メチルヘ
プタデシル基、2−ヒドロキシノナデシル基、2−ヒド
ロキイソサニル基、3−メトキシ−2−ヒドロキシプロ
ピル基、3−エトキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3
−プロポキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−イソプ
ロポキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−n−ブトキ
シ−2−ヒドロキシプロピル基、3−(2−メチルプロ
ポキシ)−2−ヒドロキシプロピル基、3−(1−メチ
ル−プロポキシ)−2−ヒドロキシプロピル基、3−
(1,1−ジメチルエトキシ)−2−ヒドロキシプロピ
ル基、3−n−ペントキシ−2−ヒドロキシプロピル
基、3−(1−メチルブトキシ)−2−ヒドロキシプロ
ピル基、3−(2−エチルプロポキシ)−2−ヒドロキ
シプロピル基、3−(2,2−ジメチルプロポキシ)−
2−ヒドロキシプロピル基、3−(2−メチルブトキ
シ)−2−ヒドロキシプロピル基、3−(3−メチルブ
トキシ)−2−ヒドロキシプロピル基、3−(1,1−
ジメチルプロポキシ)−2−ヒドロキシプロピル基、3
−n−ヘキシルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3
−シクロヘキシルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、
3−n−ヘプチルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、
3−n−オクチルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、
3−(2−エチルヘキサノキシ)−2−ヒドロキシプロ
ピル基、3−ノニルオキシ−2−ヒドロキシプロピル
基、3−(7−メチルオクチルオキシ)−2−ヒドロキ
シプロピル基、3−デシルオキシ−2−ヒドロキシプロ
ピル基、3−(8−メチルノニルオキシ)−2−ヒドロ
キシプロピル基、3−ウンデシルオキシ−2−ヒドロキ
シプロピル基、3−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシプ
ロピル基、3−トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロ
ピル基、3−(11−メチルドデシルオキシ)−2−ヒ
ドロキシプロピル基、3−テトラデシルオキシ−2−ヒ
ドロキシプロピル基、3−ペンタデシル−2−ヒドロキ
シプロピル基、3−(13−メチルテトラドデシルオキ
シ)−2−ヒドロキシプロピル基、3−ヘキサデシルオ
キシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−(14−メチル
ペンタデシルオキシ)−2−ヒドロキシプロピル基等が
挙げられる。
【0062】置換基を有していてもよい炭素数2〜20
の分子内に炭素−炭素不飽和結合を一つ又は複数有する
不飽和アルキル基(不飽和炭化水素基)は、好ましくは
炭素数2〜18、より好ましくは炭素数5〜18の直鎖
又は分枝状の1個又は2個以上の炭素−炭素二重結合、
場合によっては炭素−炭素三重結合を有していてもよい
不飽和アルキル基であり、その例としては、ビニル基、
エチニル基、2−プロピニル基、2−ブテニル基、2−
ペンテン−4−イニル基、1,4−ヘキサジエニル基、
及び5−テトラデカニル基、7−ヘキサデカニル基、9
−オクタデカニル基、6,9−オクタデカジエニル基等
の不飽和脂肪酸から誘導される不飽和アルキル基が挙げ
られる。
【0063】置換基を有していてもよい炭素数3〜20
のシクロアルキル基及び置換基を有していてもよい炭素
数3〜20のスピロ型結合により結合するシクロアルキ
ル基の例としては、シクロプロピル基、シクロブチル
基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、オクタヒド
ロペンタレニル基、オクタヒドロインデニル基、デカヒ
ドロナフタレニル基、デカヒドロアズレニル基、1,
2,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−1H−アズイ
ンダセニル基、11−シクロペンチルウンデシル基等が
挙げられる。
【0064】分子内にスルフィド結合を一つ又は複数有
している置換基を有していてもよい炭素数1〜20のア
ルキル基の例としては、メチルジスルファニルメチル
基、メチルジスルファニルエチル基、イソプロピルジス
ルファニルメチル基、tert−ブチルジスルファニル
メチル基、(2−エチルヘキシル)ジスルファニルメチ
ル基、メチルジスルファニルエチル基、tert−ブチ
ルジスルファニルエチル基、(2−エチルヘキシル)ジ
スルファニルエチル基等が挙げられる。
【0065】分子内にスルフィド結合を一つ又は複数有
している置換基を有していてもよい炭素数1〜20のス
ピロ型結合により結合するシクロアルキル基の例として
は、ジチアシクロプロピル基、ジチアシクロブチル基、
ジチアシクロヘキシル基、ジチアシクロヘプチル基、ジ
チアオクタヒドロペンタレニル基、ジチアオクタヒドロ
インデニル基、ジチアデカヒドロナフタレニル基、ジチ
アデカヒドロアズレニル基等が挙げられる。
【0066】置換基を有していてもよい炭素数6〜14
のアリール基は、好ましくは炭素数6〜13、より好ま
しくは炭素数6〜10の少なくとも1個以上の六員芳香
環を有する単環、多環又は縮合環式芳香族炭化水素基、
又は窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の異種原子を少な
くとも1個(1個以上)有する、好ましくは一つの環の
大きさが5〜8員の複素環を有する、単環、多環又は縮
合環式芳香族複素環式基であり、その例としては、フェ
ニル基、ナフチル基(1−ナフチル基、2−ナフチル基
等)、アンスラセニル基、フェナントレニル基、フルオ
レニル基等が挙げられる。置換基を有してもよい炭素数
7〜16のアラルキル基の例としては、ベンジル基、2
−メトキシベンジル基、3−メトキシベンジル基、4−
メトキシベンジル基、2,4−ジメトキシベンジル基、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンジル基、2−ヒドロ
キシベンジル基、3−ヒドロキシベンジル基、4−ヒド
ロキシベンジル基、(2−フリル)メチル基、(2−チ
エニル)メチル基、(4−ピリジル)メチル基、(2−
ピリジル)メチル基、(2−キノリル)メチル基、(3
−キノリルメチル基)、(4−キノリル)メチル基、
(2−クロマニル)メチル基等が挙げられる。
【0067】置換基を有していてもよい炭素数1〜4の
アルキル基において水素原子の少なくとも一部がフッ素
原子で置換された基(ペルフルオロアルキル基等)の例
としては、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフ
ルオロエチル基、ヘプタフルオロエチル基、トリフルオ
ロメトキシメチル基、へプタフルオロプロピル基、へプ
タフルオロイソプロピル基、ノナフルオロブチル基、ノ
ナフルオロ−2−メチルプロピル基、ノナフルオロ−
1,1,−ジメチルエチル基等が挙げられる。
【0068】置換基を有していてもよい炭素数1〜20
のアルコキシ基の例としては、前記した置換基を有して
いてもよい炭素数1〜20のアルキル基を含むアルコキ
シ基等が挙げられる。
【0069】置換基を有していてもよい炭素数1〜4の
アルコキシ基において水素原子の少なくとも一部がフッ
素原子で置換された基(ペルフルオロアルコキシ基等)
の例としては、前記した置換基を有していてもよい炭素
数1〜4のアルキル基において水素原子の少なくとも一
部がフッ素原子で置換された基(ペルフルオロアルキル
基等)を含むペルフルオロアルコキシ基等が挙げられ
る。
【0070】置換基を有していてもよい炭素数2〜20
のアルコキシカルボニル基の例としては、前記した置換
基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基を含
むアルコキシカルボニル基等が挙げられる。
【0071】置換基を有していてもよい炭素数1〜20
のN−アルキルスルファモイル基の例としては、前記し
た置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル
基を含むN−アルキルスルファモイル基等が挙げられ
る。
【0072】置換基を有していてもよい炭素数2〜20
のアシル基の例としては、アセチル基、アクリロイル
基、プロパノイル基、ブタノイル基、2−メチルプロパ
ノイル基、ペンタノイル基、2−メチルブタノイル基、
3−メチルブタノイル基、2,2−ジメチルプロパノイ
ル基、n−ヘキサノイル基、2−メチルペンタノイル
基、3−メチルペンタノイル基、4−メチルペンタノイ
ル基、ヘプタノイル基、シクロヘキシルカルボニル基、
ベンゾイル基、2−メトキシベンゾイル基、3−メトキ
シベンゾイル基、4−メトキシベンゾイル基、オクタノ
イル基、2−エチルヘキサノイル基、ノナノイル基、7
−メチルオクタノイル基、デカノイル基、8−メチルノ
ナノイル基、ウンデカノイル基、ドデカノイル基、トリ
デカノイル基、11−メチルドデカノイル基、ペンタデ
カノイル基、ヘキサデカノイル基、ヘプタデカノイル
基、15−メチルヘキサデカノイル基、オクタデカノイ
ル基、16―メチルヘプタデカノイル基、ノナデカノイ
ル基、17−メチルオクタデカノイル基、11−シクロ
ペンチルウンデカノイル基、イコサノイル基等が挙げら
れる。
【0073】置換基を有していてもよい炭素数1〜20
のアルキルチオ基の例としては、前記した置換基を有し
ていてもよい炭素数1〜20のアルキル基を含むアルキ
ルチオ基等が挙げられる。
【0074】置換基を有していてもよい炭素数1〜20
のアルキルアミノ基の例としては、前記した置換基を有
していてもよい炭素数1〜20のアルキル基を含むアル
キルアミノ基等が挙げられる。
【0075】置換基を有していてもよい炭素数2〜20
の分子内に炭素−炭素不飽和結合を有する不飽和炭化水
素基1個でその水素原子が置換されたアミノ基、即ち置
換基を有していてもよい炭素数2〜20の分子内に炭素
−炭素不飽和結合を一つ又は複数有する不飽和アルキル
基でその水素原子が置換されたアミノ基の例としては、
そのような不飽和アルキル基置換アミノ基であり、前記
した置換基を有していてもよい炭素数2〜20の分子内
に炭素−炭素不飽和結合を一つ又は複数有する不飽和ア
ルキル基を含む不飽和アルキルアミノ基等が挙げられ
る。
【0076】置換基を有していてもよい炭素数6〜14
のアリールアミノ基の例としては、前記した置換基を有
していてもよい炭素数6〜14のアリール基を含むアリ
ールアミノ基等が挙げられる。
【0077】置換基を有していてもよい炭素数1〜20
のアルキル基2個で置換されたジアルキルアミノ基の例
としては、前記した置換基を有していてもよい炭素数1
〜20のアルキル基を含むジアルキルアミノ基等が挙げ
られる。
【0078】置換基を有していてもよい炭素数2〜20
の分子内に炭素−炭素不飽和結合を有する不飽和炭化水
素基2個でその水素原子が置換されたアミノ基、即ち置
換基を有していてもよい炭素数2〜20の分子内に炭素
−炭素不飽和結合を一つ又は複数有する不飽和アルキル
基2個で水素原子が置換されたアミノ基の例としては、
ジ不飽和アルキル置換アミノ基であり、前記した置換基
を有していてもよい炭素数2〜20の分子内に炭素−炭
素不飽和結合を一つ又は複数有する不飽和アルキル基を
含むジ不飽和アルキルアミノ基等が挙げられる。
【0079】置換基を有していてもよい炭素数6〜14
のアリール基で置換されたジアリールアミノ基の例とし
ては、前記した置換基を有していてもよい炭素数6〜1
4のアリール基を含むジアリールアミノ基等が挙げられ
る。
【0080】置換基を有していてもよい炭素数2〜20
のアルキルカルバモイル基の例としては、前記した置換
基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基を含
むアルキルカルバモイル基等が挙げられる。
【0081】置換基を有していてもよい炭素数7〜15
のアリールカルバモイル基の例としては、前記した置換
基を有していてもよい炭素数6〜14のアリール基を含
むアリールカルバモイル基等が挙げられる。
【0082】置換基を有していてもよい炭素数1〜20
のアルキル基で置換されたジアルキルカルバモイル基の
例としては、前記した置換基を有していてもよい炭素数
1〜20のアルキル基を含むジアルキルカルバモイル基
等が挙げられる。
【0083】置換基を有していてもよい炭素数6〜14
のアリール基で置換されたジアリールカルバモイル基の
例としては、前記した置換基を有していてもよい炭素数
6〜14のアリール基を含むジアリールカルバモイル基
等が挙げられる。
【0084】置換基を有していてもよい炭素数2〜20
のアシル基において水素原子の少なくとも一部がフッ素
原子で置換された基(ペルフルオロアシル基等)の例と
しては、トリフルオロアセチル基、ペンタフルオロプロ
パノイル基、へプタフルオロブタノイル基、へプタフル
オロ−2−メチルプロパノイル基、ノナフルオロペンタ
ノイル基、ノナフルオロ−2−メチルブタノイル基、ノ
ナフルオロ−3−メチルブタノイル基、ノナフルオロ−
2,2−ジメチルプロパノイル基、ウンデカフルオロ−
n−ヘキサノイル基、ウンデカフルオロ−2−メチルペ
ンタノイル基、ウンデカフルオロ−3−メチルペンタノ
イル基、ウンデカフルオロ−4−メチルペンタノイル
基、トリデカフルオロヘプタノイル基、ウンデカフルオ
ロシクロヘキシルカルボニル基、ペンタデカフルオロオ
クタノイル基、ペンタデカフルオロ−2−エチルヘキサ
ノイル基等が挙げられる。
【0085】置換基を有していてもよい炭素数2〜20
のアシルオキシ基の例としては、前記した置換基を有し
ていてもよい炭素数2〜20のアシル基を含むアシルオ
キシ基等が挙げられる。
【0086】置換基を有していてもよい炭素数2〜20
のアシルアミノ基の例としては、前記した置換基を有し
ていてもよい炭素数2〜20のアシル基を含むアシルア
ミノ基等が挙げられる。
【0087】置換基を有していてもよい炭素数2〜20
のアシルアミノ基において水素原子の少なくとも一部が
フッ素原子で置換された基(ペルフルオロアシルアミノ
基等)の例としては、前記した置換基を有していてもよ
い炭素数2〜20のアシル基において水素原子の少なく
とも一部がフッ素原子で置換された基(ペルフルオロア
シル基等)を含むペルフルオロアシルアミノ基等が挙げ
られる。
【0088】置換基を有していてもよい炭素数2〜20
のアルコキシカルボニルアミノ基の例としては、前記し
た置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルキル
基を含むアルコキシカルボニルアミノ基等が挙げられ
る。
【0089】カルボキシル基の2位に下記の置換基を有
する炭素数2〜5のカルボキシアルキル基及び炭素数3
〜20のアルコキシカルボニルアルキル基の例として
は、カルボキシメチル基、2−カルボキシエチル基、2
−カルボキシ−2−メチルエチル基、3−カルボキシプ
ロピル基、3−カルボキシ−3−メチルプロピル基、4
−カルボキシブチル基、メトキシカルボニルメチル基、
エトキシカルボニルメチル基、ベンジルオキシカルボニ
ルメチル基、2−メトキシカルボニルエチル基、2−エ
トキシカルボニルエチル基、2−ベンジルオキシカルボ
ニルエチル基、3−メトキシカルボニルプロピル基、3
−エトキシカルボニルプロピル、3−ベンジルオキシカ
ルボニルプロピル等が挙げられる。
【0090】カルボキシル基の2位上の置換基は、アミ
ノ基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20のア
ルキルアミノ基であり、その例としては、前述のアルキ
ルアミノ基の例として挙げた置換基が挙げられ、或いは
置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基
で置換されたジアルキルアミノ基であり、その例として
は、前述のジアルキルアミノ基の例として挙げた置換基
が挙げられ、或いは置換基を有していてもよい炭素数2
〜20のアシルアミノ基であり、その例としては、前述
のアシルアミノ基の例として挙げた置換基が挙げられ、
或いは置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアシ
ルアミノ基において水素原子の少なくとも一部がフッ素
原子で置換された基(ペルフルオロアシルアミノ基等)
であり、その例としては、前述のアシルアミノ基におい
て水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された
基(ペルフルオロアシルアミノ基等)の例として挙げた
置換基が挙げられ、或いは置換基を有していてもよい炭
素数2〜20のアルコキシカルボニルアミノ基であり、
その例としては、前述のアルコキシカルボニルアミノ基
の例として挙げた置換基が挙げられる。
【0091】尚、本発明或いはその各種形態の説明にお
いて、「置換基を有していてもよい」との記載が複数回
存在するが、この「置換基を有していてもよい」場合の
当該置換基としては、それぞれ独立してハロゲン原子
(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、水
酸基、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖アルキル基、及び
炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖アルコキシ基の何れかを
好ましいものとして例示することができる。
【0092】本発明においては、有効成分としてポリス
ルフィド誘導体を使用する場合、本発明で特定するポリ
スルフィド誘導体に該当する1種類の化合物のみ使用す
ることもできるし、1種類の化合物であるが遊離体、塩
類、エステル、溶媒和物等複数の形態(狭義に「1種類
の誘導体」とも称する。)で使用することもできる。ま
た、前記ポリスルフィド誘導体に該当する複数の化合物
を含むポリスルフィド誘導体を適宜混合使用することも
できる。
【0093】本発明において「ポリスルフィド誘導体」
は、単一の誘導体(単一化合物)及び複数の誘導体(複
数の化合物)の両方、更には遊離体、塩類、エステル、
溶媒和物等で単独の形態及び複数の形態何れをも含む意
味を有する。
【0094】前述の如く、当該ポリスルフィド誘導体
を、通常は遊離体の形態で使用することができるが、必
要により塩、エステル及び溶媒和物等の形態で使用する
こともできる。当該塩には、薬学的に許容し得る塩類及
び化粧料的に許容し得る塩類の中から適宜選択するのが
好ましい。
【0095】当該溶媒和物には、薬学的又は化粧料的に
許容し得るもの、例えば水和物の形態で使用するのが好
ましい。
【0096】エステルの形態としては、同様に薬学的又
は化粧料的に許容し得るものが好ましく、通常医薬品成
分の形態に使用され、体内、皮膚上等で遊離体に変換し
得るエステル、例えばメチルエステル、エチルエステ
ル、ベンジルエステル等のエステルの形態が好ましいも
のとして採用される。
【0097】本発明の炎症因子活性化抑制剤は、哺乳動
物、特にヒトの炎症因子活性化を抑えるために使用され
る物質であり、この目的のために各種の用途に使用する
ことができる。
【0098】炎症因子には特に制限はないが、例えばI
L−1α及び/又はNF−κBを代表例として挙げるこ
とができる。
【0099】前記塩の形態について以下具体的に説明す
る。前記ジスルフィド誘導体等ポリスルフィド誘導体が
塩基性化合物である場合、その薬学的又は化粧料的に許
容し得る酸付加塩として使用することができ、例えば、
塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸
塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩等無機酸との
塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼ
ンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、酢酸塩、
乳酸塩、クエン酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、重酒
石酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、グル
コン酸塩、グリコール酸塩、サッカリン酸塩、安息香酸
塩、脂肪酸塩、ピログルタミン酸塩等の有機酸との塩、
アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸との塩
等を挙げることができる。これ等の塩は一種単独の塩の
形態で、又は2種以上の塩を組み合わせて使用してもよ
い。また、1種以上の塩類と遊離体との混合の形態でも
よい。このような場合、例えば別途造塩工程により得ら
れる有効成分のポリスルフィド誘導体のアミノ酸塩とし
て配合してもよいし、有機酸、例えばアミノ酸と有効成
分のポリスルフィド誘導体(遊離体)を別々に配合して
各種配合組成物中で、目的とする塩、例えばアミノ酸塩
を形成せしめてもよい。
【0100】前記ジスルフィド誘導体等ポリスルフィド
誘導体が酸性化合物である場合、その薬学的又は化粧料
的に許容しうる塩基付加塩として使用することができ、
例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属と
の塩、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属
との塩、トリエタノールアミン等のアミンとの塩、リジ
ン、アルギニン、オルニチン、ヒスチジン、トリプトフ
ァン等の塩基性アミノ酸との塩等、各種有機塩基との塩
等を挙げることができる。これ等は、前記の如く、例え
ばアミノ酸塩として配合しても、アミノ酸とポリスルフ
ィド誘導体の遊離体とを別々に配合して目的とする組成
物中でアミノ酸との塩を形成せしめてもよい。これ等の
塩は一種単独で、また2種以上の塩類を組み合わせて使
用してもよいし、或いは遊離体若しくは水和物と混合使
用してもよい。
【0101】前記ジスルフィド誘導体等ポリスルフィド
誘導体の薬学的又は化粧料的に許容し得る水和物を含む
溶媒和物を形成する溶媒としては、水、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸イソプ
ロピル等を挙げることができる。水和物を含む溶媒和物
を形成する溶媒は、一種単独で、又は2種以上の混在し
てもよい。
【0102】本発明の前記炎症因子活性化抑制剤の有効
成分に使用する前記一般式(I)、(II)、(III)、
(IV)及び(V)で示されるジスルフィド誘導体等ポリ
スルフィド誘導体のうち、好ましい誘導体は次の通りで
ある。
【0103】前記一般式(I)で示されるポリスルフィ
ド誘導体のうち、gが1であり、X 1及びX2がそれぞれ
独立して、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子)、アミノ基、ヒドロキシ基、ヒドロ
キシカルボニル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素
数1〜10のアルコキシ基、炭素数2〜10のアシル
基、炭素数2〜10のアシルオキシ基、炭素数2〜10
のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜10のアシルア
ミノ基、炭素数8〜17のアラルキルオキシカルボニル
アミノ基、及び炭素数2〜10のアルコキシカルボニル
アミノ基から選ばれる置換基を有するフェニル基、ナフ
チル基、8−キノリル基、2−ピリジル基及び4−ピリ
ジル基から選ばれるスルフィド誘導体;
【0104】前記一般式(II)で示されるポリスルフィ
ド誘導体のうち、hが1であり、X 3及びX4が独立し
て、それぞれアミノ基、ヒドロキシ基、カルボニル基、
ヒドロキシカルボニル基、フェニル基、炭素数1〜10
のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数
2〜10のアシル基、炭素数2〜10のアシルオキシ
基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、炭素数
2〜10のアシルアミノ基、炭素数8〜17のアラルキ
ルオキシカルボニル基、炭素数8〜17のアラルキルオ
キシカルボニルアミノ基、及び炭素数2〜10のアルコ
キシカルボニルアミノ基から選ばれる置換基を有する炭
素数1〜20のアルキル基、及び炭素数3〜10のシク
ロアルキル基から選ばれるスルフィド誘導体;
【0105】前記一般式(IV)で示されるポリスルフィ
ド誘導体のうち、iが1であり、jが2〜6であり、ジ
スルフィド結合を含む環状構造を形成する、メチレン、
エチレン等アルキレン基の炭素原子が置換基を有しない
ポリスルフィド誘導であるか、又はハロゲン原子(フッ
素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子)、アミノ
基、ヒドロキシ基、ヒドロキシカルボニル基、炭素数1
〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、
炭素数2〜10のアシル基、炭素数2〜10のアシルオ
キシ基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、炭
素数2〜10のアシルアミノ基、炭素数8〜17のアラ
ルキルオキシカルボニル基、炭素数8〜17のアラルキ
ルオキシカルボニルアミノ基、及び炭素数2〜10のア
ルコキシカルボニルアミノ基から選ばれる置換基を有す
るポリスルフィド誘導体;
【0106】前記一般式(III)で示されるポリスルフ
ィド誘導体のうち、kが2〜8であり、lが2〜8であ
り、mが2〜8であり、X5及びX6が独立して、それぞ
れハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子又は
ヨウ素原子)、アミノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシカ
ルボニル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜
10のアルコキシ基、炭素数2〜10のアシル基、炭素
数2〜10のアシルオキシ基、炭素数2〜10のアルコ
キシカルボニル基、炭素数2〜10のアシルアミノ基、
炭素数8〜17のアラルキルオキシカルボニル基、炭素
数8〜17のアラルキルオキシカルボニルアミノ基、及
び炭素数2〜10のアルコキシカルボニルアミノ基から
選ばれる置換基を有するフェニル基、ナフチル基、8−
キノリル基、2−ピリジル基又は4−ピリジル基であ
り、及びR1及びR2が独立して、それぞれ水素原子、炭
素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアシル
基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、及び炭
素数8〜17のアラルキルオキシカルボニル基から選ば
れる置換基を有するポリスルフィド誘導体であり;及び
【0107】前記一般式(V)で示されるポリスルフィ
ド誘導体のうち、nは1であり、R3は炭素数1〜10
のアルキル基、炭素数7〜14のアラルキル基、炭素数
2〜10の基、分子内に炭素−炭素不飽和結合を有する
炭素数2〜10の不飽和炭化水素基(不飽和アルキル
基)等であるポリスルフィド誘導体を挙げることができ
る。
【0108】更に好ましい誘導体は下記の通りである。
前記一般式(I)で示されるポリスルフィド誘導体のう
ち、gが1であり、X 1及びX2が独立して、それぞれハ
ロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシカル
ボニル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜1
0のアルコキシ基、炭素数2〜10のアシル基、炭素数
2〜10のアシルオキシ基、炭素数2〜10のアルコキ
シカルボニル基、炭素数2〜10のアシルアミノ基、及
び炭素数2〜10のアルコキシカルボニルアミノ基から
選ばれる置換基を有するフェニル基及びナフチル基から
選ばれるポリスルフィド誘導体;
【0109】前記一般式(II)で示されるポリスルフィ
ド誘導体のうち、hが1であり、X 3及びX4がそれぞれ
独立して、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボニル基、ヒ
ドロキシカルボニル基、フェニル基、炭素数1〜10の
アルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数2
〜10のアシル基、炭素数2〜10のアシルオキシ基、
炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜
10のアシルアミノ基、炭素数8〜17のアラルキルオ
キシカルボニル基、炭素数8〜17のアラルキルオキシ
カルボニルアミノ基、及び炭素数2〜10のアルコキシ
カルボニルアミノ基から選ばれる置換基を有する炭素数
1〜8のアルキル基、シクロペンチル基、及びシクロヘ
キシル基から選ばれるポリスルフィド誘導体;
【0110】前記一般式(IV)で示されるポリスルフィ
ド誘導体のうち、iが1であり、jが3〜5であり、ジ
スルフィド結合を含む環状構造を形成する、メチレン、
エチレン等アルキレン基の炭素原子が、置換基を有しな
いか又はアミノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシカルボニ
ル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10の
アルコキシ基、炭素数2〜10のアシル基、炭素数2〜
10のアシルオキシ基、炭素数2〜10のアルコキシカ
ルボニル基、炭素数2〜10のアシルアミノ基、炭素数
8〜17のアラルキルオキシカルボニル基、炭素数8〜
17のアラルキルオキシカルボニルアミノ基、及び炭素
数2〜10のアルコキシカルボニルアミノ基から選ばれ
る置換基を有するポリスルフィド誘導体;
【0111】前記一般式(III)で示されるポリスルフ
ィド誘導体のうち、kが2〜4であり、lが2〜4であ
り、mが2〜4であり、X5及びX6がそれぞれ独立し
て、フェニル基、ナフチル基、2−ピリジル基、及び4
−ピリジル基から選ばれる置換基であり、R1及びR2
共に水素原子であるポリスルフィド誘導体;及び
【0112】前記一般式(V)で示されるポリスルフィ
ド誘導体のうち、nは1であり、R3は炭素数2〜10
のアシル基であるポリスルフィド誘導体を挙げることが
できる。
【0113】本発明の炎症因子活性化抑制剤に使用する
有効成分のために更に好ましいポリスルフィド誘導体と
して、前記式(I)において、gが1であり、X1がフェ
ニル基上の任意の炭素原子に置換基を有してもよい炭素
数2〜20のアルコキシカルボニル基を有するフェニル
基(メトキシ又はエトキシカルボニルフェニル基、2−
メトキシカルボニルフェニル基等)であり、X2がフェ
ニル基上の任意の炭素原子にヒドロキシカルボニル基を
有するフェニル基(ヒドロキシカルボニルフェニル基、
2−ヒドロキシカルボニルフェニル基等)である誘導
体、及び前記式(I)において、gが1であり、X1がフ
ェニル基上の任意の炭素原子に置換基を有してもよい炭
素数2〜20のアルコキシカルボニルアミノ基を有する
フェニル基(メトキシ又はエトキシカルボニルアミノフ
ェニル基、2−エトキシカルボニルアミノフェニル基
等)であり、X2がフェニル基上の任意の炭素原子にア
ミノ基を有するフェニル基(アミノフェニル基、2−ア
ミノフェニル基等)である誘導体を挙げることができ
る。
【0114】同様に、前記式(I)において、gが1で
あり、X1及びX2が共にナフチル基上の任意の炭素原子
に水酸基を有するナフチル基(ヒドロキシナフチル基、
2−ヒドロキシ−6−ナフチル基等)である誘導体、及
び前記式(I)において、gが1であり、X1及びX2
共にフェニル基上の任意の炭素原子にベンゾイルアミノ
基を有するフェニル基(ベンゾイルアミノフェニル基、
2−ベンゾイルアミノフェニル基等)である誘導体や、
前記式(II)において、hが1であり、X3及びX4が共
にベンジル基である誘導体を、本発明に使用する前記有
効成分のために、特に好ましい誘導体として挙げること
ができる。
【0115】次に、本発明に関わるポリスルフィド誘導
体の製造方法について説明する。
【0116】本発明において炎症因子活性化抑制剤の有
効成分に使用する前記一般式(I)、(II)、(III)、
(IV)及び(V)で示されるジスルフィド誘導体等ポリ
スルフィド誘導体を取得する場合、例えば、市販される
ジスルフィドやジスルフィド誘導体等、ポリスルフィド
若しくはその誘導体等を購入することもできるし、別途
従来法により調製することもできる。例えば、市販のジ
スルフィドやジスルフィド誘導体等、ポリスルフィド若
しくはその誘導体、その他原料等を購入し、これ等化合
物の合成法として知られれている方法(例えば、プロテ
クティブ・グループス・イン・オーガニック・ケミスト
リー 第2版、ジョン・ウィリー・アンド・ソンズ社、
1991年(Protective Groups i
n Organic Chemistry 2nd e
dition(John Wiley&Sons、In
c. 1991));プロテクティブ・グループス・イ
ン・オーガニック・ケミストリー 第3版、ジョン・ウ
ィリー・アンド・ソンズ社、1999年(Protec
tive Groups in OrganicChe
mistry 3rd edition(John W
iley&Sons、Inc. 1999));コンプ
レヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーション
ズ 第2版、ジョン・ウィリー・アンド・ソンズ社、1
999年(Comprehensive Organi
c Transformations 2nd edi
tion(John Wiley&Sons、Inc.
1999)等参照。)で使用される反応条件を用いた
官能基変換、構造変換を行うことで容易に得ることがで
きる。例えば、前記一般式(I)で示される誘導体のう
ち、gが1であり、X1がフェニル基上の任意の炭素に
置換基を有してもよい炭素数2〜20のアルコキシカル
ボニル基を有するフェニル基であり、X2がフェニル基
上の任意の炭素原子にヒドロキシカルボニル基を有する
フェニル基である文献未収載の新規ジスルフィド誘導体
の調製は、前述の如く2,2’−ジチオジ安息香酸を定
法として知られるエステル化の条件、例えば硫酸等の鉱
酸存在下、目的のエステル体に対応するアルコール類存
在下で加熱還流することにより得ることができる。ま
た、例えば前記一般式(V)で示される化合物のうち、
nが1であり、R3がアシル基、特にアセチル基である
文献未収載の新規ジスルフィド誘導体の調製は、4,5
−ジヒドロキシ−[1,2]ジチアンを定法として知ら
れるアシル化の条件、例えば目的のアシル基に対応する
カルボン酸の無水物、酸クロライド等のアシル化剤と水
酸化ナトリウム等の無機塩基化合物又はトリエチルアミ
ン等の3級アミン等の存在下、水又はアシル化への影響
が無いか、又は少ない有機溶剤、例えば酢酸エチル、ト
ルエン、アセトニトリル等の溶媒の存在下で反応を行う
ことで得ることができる。また、市販のスルフィド化合
物を必要に応じて保護基を導入した後、空気酸化、ヨウ
素酸化等の酸化反応により得ることができる。また、ア
リール化合物を必要に応じて保護基を導入した後、ルイ
ス酸存在下、サルファモノクロライドと反応させること
で、アリールジスルフィド或いはアリールポリスルフィ
ドを得ることができる。
【0117】本発明の炎症因子活性化抑制剤は、炎症因
子活性化に関与する疾病に罹っているか若しくはそれに
対して感受性である哺乳動物用治療剤、又は炎症性疾患
の予防、改善及び/又は治療剤として、或いはこのよう
な治療剤の形態で使用することができる。この場合、医
薬上又は化粧料上許容される坦体、添加剤等を含んでい
てもよい。
【0118】上記において、炎症因子活性化に関与する
疾病として、急性及び慢性の痛み、血液量減少性のショ
ック、外傷性ショック、再潅流傷害、循環性ショック、
敗血症性ショック、全身性炎症、全身性炎症反応症候
群、局所性炎症反応、肺炎、気管支炎、膵炎、髄膜炎、
脳炎、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、皮膚炎、腎炎、関
節炎、血管炎、心内膜炎、胸膜炎、腹膜炎、結膜炎、脈
絡膜炎、上皮小体機能冗進症の治療又は予防、アクネ、
脱毛症、多発性硬化症、移植、移植片拒絶、自己免疫疾
患、成人呼吸窮迫症候群、変形性関節症、慢性関節リウ
マチ、糖尿病、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎障害、糖
尿病性白内障、アトピー性皮膚炎、回腸炎、潰瘍性大腸
炎、クローン病、喘息、乾癬、歯周疾患、歯根膿炎、ネ
フローゼ、中枢神経系脱髄性疾患、緑内障、白内障、黄
斑変性症、紅斑性狼瘡、後天性免疫不全症候群関連痴
呆、後天性免疫不全症候群関連併発症、アルツハイマー
病、ハンチントン病、パーキンソン病、神経変性疾患、
ニューロン毒性、偏頭痛、化学物質依存症及び嗜好、嘔
吐、てんかん、不安、記憶障害、鬱病、多動症候群、情
動傷害、注意欠乏傷害、精神分裂病、モルヒネ誘発耐性
及び禁断症状、頭部外傷、急性脊髄損傷、血栓症、血小
板凝集、アテローム硬化症、虚血性心疾患、心筋症、腎
不全、糸球体腎炎、副腎機能不全症、急性膵臓炎、高コ
レステロール血症、動脈硬化症、骨形成の促進及び骨粗
鬆症の処置、骨再吸収の増大に伴う骨疾患、子癇前症、
子癇、尿毒症併発症、慢性肝不全、卒中、脳虚血、脳溢
血、及び癌等を挙げることができる。
【0119】本発明の炎症因子活性化抑制剤は、経口、
非経口(経静脈投与等)及び局所投与用何れの投与形式
でも使用することができる。
【0120】この薬剤は、特に炎症性疾患が紫外線によ
り誘起されるものについて優れた効果を有している。
【0121】また、点眼薬として、或いは点眼薬の形態
で使用するのに好適である。
【0122】本発明の炎症因子活性化抑制剤は、化粧料
や皮膚外用剤として、或いは化粧料や皮膚外用剤の形態
で使用することができるが、化粧料添加剤として使用す
ることもできる。
【0123】この場合、当然のことながら化粧料用又は
皮膚外用剤用担体や、添加剤等を必要により含んでいて
もよい。
【0124】炎症因子により誘起され又は促進される皮
膚の加齢による変化或いは皮膚の美容上好ましくない変
化を予防し、遅延させ、改善し及び/又は治療用に、特
に好ましくは炎症因子により誘起され又は促進される皮
膚の加齢による変化或いは皮膚の美容上好ましくない変
化が、太陽光線、太陽光線中の紫外線及び/又は他の光
源からの紫外線により誘起又は促進される皮膚のシワ、
たるみ及び/又は色素沈着の予防、改善等に使用するこ
とができる。
【0125】このような炎症因子活性化抑制剤への利用
をする場合、必要により抗酸化剤、抗炎症剤、ステロイ
ドホルモン、紫外線吸収剤、美白剤、細胞賦活剤、保湿
剤、活性酸素消去剤、金属キレート剤等を適宜含有せし
めることができる。以下、更に詳細に説明する。
【0126】抗酸化剤としては、レチノール、デヒドロ
レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノー
ル、レチナール、レチノイン酸、ビタミンA油等のビタ
ミンA類、それ等の誘導体及びそれ等の塩、α−カロテ
ン、β−カロテン、γ−カロテン、クリプトキサンチ
ン、アスタキサンチン、フコキサンチン等のカロテノイ
ド類及びその誘導体、ピリドキシン、ピリドキサール、
ピリドキサール−5−リン酸エステル、ピリドキサミン
等のビタミンB類、それ等の誘導体及びそれ等の塩、ア
スコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、ステアリン
酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、ジパルミ
チン酸アスコルビル、アスコルビン酸リン酸マグネシウ
ム等のビタミンC類、それ等の誘導体及びそれ等の塩、
エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、1,
25−ジヒドロキシ−コレカルシフェロール等のビタミ
ンD類、それ等の誘導体及びそれ等の塩、α−トコフェ
ロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ
−トコフェロール、α−トコトリエノール、β−トコト
リエノール、γ−トコトリエノール、δ−トコトリエノ
ール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェノール
等のビタミンE類、その誘導体及びそれ等の塩、トロロ
ックス、その誘導体及びそれ等の塩、ジヒドロキシトル
エン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシア
ニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、α−リポ酸、
デヒドロリポ酸、グルタチオン、その誘導体及びそれ等
の塩、尿酸、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウ
ム等のエリソルビン酸、その誘導体及びそれ等の塩、没
食子酸、没食子酸プロピル等の没食子酸、その誘導体及
びそれ等の塩、ルチン、α−グリコシル−ルチン等のル
チン、その誘導体及びそれ等の塩、トリプトファン、そ
の誘導体及びそれ等の塩、ヒスチジン、その誘導体及び
それ等の塩、N−アセチルシステイン、N−アセチルホ
モシステイン、N−オクタノイルシステイン、N−アセ
チルシステインメチルエステル等のシステイン誘導体及
びその塩、WO/0021925記載のN,N’−ジア
セチルシスチンジメチルエステル、N,N’−ジオクタ
ノイルシスチンジメチルエステル、N,N’−ジオクタ
ノイルホモシスチンジメチルエステル等のシスチン誘導
体及びその塩、カルノシン、その誘導体及びそれ等の
塩、ホモカルノシン、その誘導体及びそれ等の塩、アン
セリン、その誘導体及びそれ等の塩、カルシニン、その
誘導体及びそれ等の塩、その構成成分(アミノ酸等)と
してヒスチジン及び/又はトリプトファン及び/又はヒ
スタミンを含むジペプチド又はトリペプチド誘導体及び
それ等の塩、フラバノン、フラボン、アントシアニン、
アントシアニジン、フラボノール、クエルセチン、ケル
シトリン、ミリセチン、フィセチン、ハマメリタンニ
ン、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロ
カテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガ
レート等のフラボノイド類、タンニン酸、コーヒー酸、
フェルラ酸、プロトカテク酸、カルコン、オリザノー
ル、カルノソール、セサモール、セサミン、セサモリ
ン、ジンゲロン、クルクミン、テトラヒドロクルクミ
ン、クロバミド、デオキシクロバミド、ショウガオー
ル、カプサイシン、バニリルアミド、エラグ酸、ブロム
フェノール、フラボグラシン、メラノイジン、リボフラ
ビン、リボフラビン酪酸エステル、フラビンモノヌクレ
オチド、フラビンアデニンヌクレオチド、ユビキノン、
ユビキノール、マンニトール、ビリルビン、コレステロ
ール、エブセレン、セレノメチオニン、セルロプラスミ
ン、トランスフェリン、ラクトフェリン、アルブミン、
ビリルビン、スーパーオキシドジスムターゼ、カタラー
ゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、メタロチオネイ
ン、O−ホスホノ−ピリドキシリデンローダミン及び米
国特許第5、594、012記載のN−(2−ヒドロキ
シベンジル)アミノ酸、その誘導体及びそれ等の塩、N
−(4−ピリドキシルメチレン)アミノ酸、並びにその
誘導体及びそれ等の塩等を挙げることができ、勿論必要
に応じてこのような抗酸化剤の中から1種又は2種以上
を適宜選ぶことができる。
【0127】抗炎症剤としては、フェニルブタゾン、イ
ンドメタシン、イブプロフェン、ケトプロフェン、アラ
ントイン、グアイアズレン、レゾルシン、ヒドロコルチ
ゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、デキサ
メサゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセト
ニド、フルドキシコルチド、クロベタゾン、クロベタゾ
ール及びこれ等ステロイド類のエステル、ケタール、ア
セタール及びヘミアセタール誘導体、フルフェナム酸、
ブフェキサマク、ナプロキセン、フルビプロフェン、フ
ェンブフェン、テノキシカム、ピロキシカム、メフェナ
ム酸、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸
メチル、サリチル酸グリコール等のサリチル酸誘導体及
びそれ等の塩、D−パンテノール、それ等の誘導体及び
それ等の塩、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸メチ
ルエステル、グリチルリチン酸ジカリウム等のグリチル
リチン酸、その誘導体及びそれ等の塩、グリチルレチン
酸、グリチルレチン酸グリセリル、グリチルレチン酸ス
テアリル、ステアリン酸グリチルレチニル等のグリチル
レチン酸、その誘導体及びそれ等の塩、コンドロイチン
硫酸及びその塩、ε−アミノカプロン酸、ジクロフェナ
クナトリウム、トラネキサム酸、塩酸ジフェンヒドラミ
ン、マレイン酸クロルフェラルミン、イクタモール、γ
−オリザノール、チアントール、銅クロロフィンナトリ
ウム、シコン抽出物、アシタバ抽出物、アルニカ抽出
物、アロエ抽出物、イブキトラノオ抽出物、ウコン抽出
物、オトギリソウ抽出物、カミツレ抽出物、カンゾウ抽
出物、キンギンカ抽出物、クレソン抽出物、コンフリー
抽出物、ゴカヒ抽出物、サルビア抽出物、シソ抽出物、
シラカバ抽出物、茶抽出物、トウキ抽出物、トウキンセ
ンカ抽出物、ニワトコ抽出物、ホオウ抽出物、ムクロジ
抽出物、ヨモギ抽出物、ユーカリ抽出物、レンゲソウ抽
出物、酸化亜鉛等を挙げることができ、このような炎症
剤の中から選ばれる1種又は2種以上を使用することが
できる。
【0128】ステロイドホルモンとしては、21−アセ
トキシプレグネノロン、アルクロメタゾン、アルゲスト
ン、アムシノニド、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、ブ
デソニド、クロロプレドニソン、クロベタソル、クロコ
ルトロン、クロプレドノール、コルチコステロン、コル
チゾン、コルチカゾル、デフラザコルト、デソニド、ジ
フロラソン、ジフルコルトロン、ジフルプレドネート、
エノキソロン、フルアザコルト、フルクロロニド、フル
メタゾン、フルニソリド、フルシノロンアセトニド、フ
ルオシノニド、フルオコルチンブチル、フルオコルトロ
ン、フルオロメトロン、フルペロロンアセテート、フル
プレドニデンアセテート、フルプレドニソロン、フルラ
ンドレノリド、ホルモコルタル、ハルシノニド、ハロメ
タゾン、ハロプレドノンアセテート、ヒドロコルタメー
ト、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾンホスフェー
ト、ヒドロコルチゾン−21−ナトリウムスクシネー
ト、ヒドロコルチゾンテルブテート、マジイプレドン、
メドリゾン、メプレドニソン、メチルプレドニソロン、
モメタゾンフロエート、パラメタゾン、プレドニカルベ
ート、プレドニソロン−21−ジエチルアミノアセテー
ト、プレドノソロンナトリウムホスフェート、プレドノ
ソロンナトリウムスクシネート、プレドノソロンナトリ
ウム−21−m−スルホベンゾエート、プレドニソロン
−21−ステアロイルグリコレート、プレドニソロンテ
ルブテート、プレドノソロン−21−トリメチルアセテ
ート、プレドノソン、プレドニバル、プレドニリデン、
プレドニリデン−21−ジエチルアミノアセテート、チ
キソコルトール、トリアムシノロン、トリアムシノロン
アセトニド、トリアムシノロンベネトニド、トリアムシ
ノロンヘキサセトニド、フルチカゾン等を例示すること
ができ、このようなステロイドホルモンの中から選ばれ
る少なくとも1種を必要により適宜選択することができ
る。
【0129】紫外線吸収剤としては、パラメトキシケイ
皮酸−2−エチルヘキシル、パラメトキシケイ皮酸イソ
プロピル、パラメトキシケイ皮酸ナトリウム、パラメト
キシケイ皮酸カリウム、パラメトキシケイ皮酸−2−エ
トキシエチル、パラメトキシハイドロケイ皮酸ジエタノ
ールアミン塩、ジパラメトキシケイ皮酸−モノ−2−エ
チルヘキサン酸グリセリル、メトキシケイ皮酸オクチ
ル、ジイソプロピルケイ皮酸メチル等のケイ皮酸系紫外
線吸収剤、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5
−硫酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン
−5−硫酸ナトリウム、ジヒドロキシベンゾフェノン、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒ
ドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,
2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ジ
ヒドロキシジメトキシベンゾフェノン硫酸ナトリウム、
2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノ
ン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、パラアミノ安息
香酸、パラアミノ安息香酸ナトリウム、パラアミノ安息
香酸エチル、パラアミノ安息香酸ブチル、パラジメチル
アミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、パラジメチルア
ミノ安息香酸アミル、パラアミノ安息香酸グリセリル、
パラアミノ安息香酸アミル等の安息香酸系紫外線吸収
剤、サリチル酸−2−エチルヘキシル、サリチル酸トリ
エタノールアミン、サリチル酸ホモメンチル、サリチル
酸ジプロピレングリコール、サリチル酸メチル、サリチ
ル酸エチレングリコール、サリチル酸フェニル、サリチ
ル酸アミル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸イソプロ
ピルベンジル、サリチル酸ミリスチル、サリチル酸カリ
ウム等のサリチル酸系紫外線吸収剤、4−t−ブチル−
4’−メトキシジベンゾイルメタン、4−イソプロピル
ジベンゾイルメタン、4−メトキシジベンゾイルメタ
ン、4−t−ブチル−4’−ヒドロキシジベンゾイルメ
タン等のジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤、ウロカニ
ン酸、ウロカニン酸エチル等のウロカニン酸系紫外線吸
収剤、メンチル−O−アミノベンゾエート、2−フェニ
ル−ベンズイミダゾール−5−硫酸、2−フェニル−5
−メチルベンゾキサゾール、3−(4−メチルベンジリ
デン)カンフル、2−エチルヘキシル−2−シアノ−
3,3−ジフェニルアクリレート、2−エチル−2−シ
アノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、2−(2’
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、アントラニル酸メチル、アントラニル酸エチル、ア
ントラニル酸メンチル、酸化チタン、2,4,6−トリ
ス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニ
リノ]−1,3,5−トリアジン、3,3’−(1,4
−フェニレンジメチリヂン)ビス(7,7−ジメチル−
2−オキソ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−メ
タンスルホン酸)(Mexoryl SX)、酸化ジル
コニウム、酸化セリウム、酸化亜鉛等が挙げられること
ができ、このような紫外線吸収剤の中から必要に少なく
とも1種を適宜選択することができる。
【0130】美白剤としては、チロシナーゼ阻害薬、エ
ンドセリン拮抗薬、α−MSH阻害薬、グラブリジン、
グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン及びこれ
等を含有するカンゾウ抽出物、エラグ酸、その誘導体及
びそれ等の塩、コウジ酸、その誘導体及びそれ等の塩、
アルブチン等のハイドロキノン、その誘導体及びそれ等
の塩、システイン、その誘導体及びそれ等の塩、アスコ
ルビン酸、その誘導体及びそれ等の塩、グルタチオン、
その誘導体及びそれ等の塩、胎盤抽出物、レゾルシン及
びその誘導体、リノール酸を含有する植物油、サイシン
抽出物、サンザシ抽出物、サンペンズ抽出物、シラユリ
抽出物、シャクヤク抽出物、センプクカ抽出物、ソウハ
クヒ抽出物、大豆抽出物、茶抽出物、トウキ抽出物、糖
蜜抽出物、ビャクレン抽出物、ブナノキ抽出物、フロー
デマニータ抽出物、ホップ抽出物、マイカイカ抽出物、
モッカ抽出物、ユキノシタ抽出物、ヨクイニン抽出物、
羅漢果抽出物、火棘抽出物、カロチノイド類及びこれ等
を含有する動植物抽出物、ネオアガロビオース、アガロ
ースオリゴサッカライド、アスパラガス抽出物、イブキ
トラノオ抽出物、エンドウ豆抽出物、エイジツ抽出物、
オウゴン抽出物、オノニス抽出物、海藻抽出物、キイチ
ゴ抽出物、クジン抽出物、ケイケットウ抽出物、ノイバ
ラ抽出物、ゴカヒ抽出物、黒砂糖抽出物、小麦胚芽抽出
物、インチンコウ抽出物、タラノキ抽出物、アルテア抽
出物、及びブドウ種子抽出物等を挙げることができ、こ
のような美白剤の中から選ばれる少なくとも1種を必要
により適宜選択することができる。
【0131】細胞賦活剤としては、デオキシリボ核酸及
びその塩、アデニル酸誘導体及びそれ等の塩、リボ核酸
及びその塩、サイクリックAMP、サイクリックGM
P、フラビンアデニンヌクレオチド、グアニン、アデニ
ン、シトシン、チミン、キサンチン、カフェイン、テオ
フェリン及びそれ等の核酸関連物質、胎盤抽出物、幼牛
血液抽出液、血清除蛋白抽出物、脾臓抽出物、卵成分、
鶏冠抽出物、貝殻抽出物、貝肉抽出物、ローヤルゼリ
ー、シルクプロテイン及びその分解物又はそれ等の誘導
体、ヘモグロビン又はその分解物、ラクトフェリン又は
その分解物、軟体動物抽出物、魚肉抽出物等の動物由来
の抽出物、発酵代謝産物等の微生物由来の抽出物、レチ
ノール、デヒドロレチノール、酢酸レチノール、パルミ
チン酸レチノール、レチナール、レチノイン酸、ビタミ
ンA油等のビタミンA類、それ等の誘導体及びそれ等の
塩、α−カロテン、β−カロテン、γ−カロテン、クリ
プトキサンチン、アスタキサンチン、フコキサンチン等
のカロテノイド類及びその誘導体、ピリドキシン、ピリ
ドキサール、ピリドキサール−5−リン酸エステル、ピ
リドキサミン等のビタミンB類、それ等の誘導体及びそ
れ等の塩、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウ
ム、ステアリン酸アスコルビル、パルミチン酸アスコル
ビル、ジパルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸リ
ン酸マグネシウム等のビタミンC類、それ等の誘導体及
びそれ等の塩、エルゴカルシフェロール、コレカルシフ
ェロール、1,25−ジヒドロキシ−コレカルシフェロ
ール等のビタミンD類、それ等の誘導体及びそれ等の
塩、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−ト
コフェロール、δ−トコフェロール、α−トコトリエノ
ール、β−トコトリエノール、γ−トコトリエノール、
δ−トコトリエノール、酢酸トコフェロール、ニコチン
酸トコフェノール等のビタミンE類、その誘導体及びそ
れ等の塩、トロロックス、その誘導体及びそれ等の塩、
アスパラガス抽出物、アンズ抽出物、イチョウ抽出物、
オタネニンジン抽出物、オオムギ抽出物、オウバク抽出
物、オレンジ抽出物、キュウリ抽出物、キウイ抽出物、
シイタケ抽出物、スギナ抽出物、センブリ抽出物、タイ
ソウ抽出物、トウキンセンカ抽出物、トウガラシ抽出
物、ニンニク抽出物、ニンジン抽出物、ブクリョウ抽出
物、ブナの芽抽出物、モモ抽出物、レタス抽出物、レモ
ン抽出物、ユーカリ抽出物、霊芝抽出物、ローズマリー
抽出物、ヒノキチオール、セファランチン、及びブドウ
種子抽出物、α−及びγ−リノレン酸、エイコサペンタ
エン酸及びそれ等の誘導体、エストラジオール、その誘
導体及びそれ等の塩、グリコール酸、コハク酸、乳酸、
サリチル酸から選ばれる有機酸、それ等の誘導体及びそ
れ等の塩等を挙げることができ、そのような細胞賦活剤
の中から選ばれる少なくとも1種を必要により適宜選択
することができる。
【0132】保湿剤としては、アルカリ単純温泉水、深
層水、ムコ多糖類及びそれ等の塩、タンパク質、それ等
の誘導体及びそれ等の塩、大豆又は卵由来のリン脂質、
糖脂質、セラミド、ムチン、ハチミツ、エリスリトー
ル、マルトース、マルチトール、キシリトール、キシロ
ース、ペンタエリスリトール、フルクトース、デキスト
リン及びその誘導体から選ばれる糖類、ヒアルロン酸等
の酸性多糖類、尿素、アスパラギン、アスパラギン酸、
アラニン、アルギニン、イソロイシン、オルニチン、グ
ルタミン、グリシン、グルタミン酸、システイン、シス
チン、シトルリン、スレオニン、セリン、チロシン、ト
リプトファン、テアニン、バリン、ヒスチジン、ヒドロ
キシリジン、ヒドロキシプロリン、ピロリドンカルボン
酸、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、リジン
から選ばれるアミノ酸、それ等の誘導体及びその塩、D
−パンテノール、ホエイプロテイン、アボカド抽出物、
アルテア抽出物、アルニカ抽出物、アシタバ抽出物、ア
ロエ抽出物、アーモンド油、イナゴマメ抽出物、イネ抽
出物、イチゴ抽出物、ウイキョウ抽出物、ウコン抽出
物、ウスベニアオイ抽出物、サイシン抽出物、エゴマ
油、オウレン抽出物、オリーブ油、オドリコソウ抽出
物、オトギリソウ抽出物、オウゴン抽出物、オノニス抽
出物、海藻抽出物、カカオ脂、インチンコウ抽出物、カ
ミツレ抽出物、カラスムギ抽出物、カンゾウ抽出物、キ
ズタ抽出物、キイチゴ抽出物、キンギンカ抽出物、クマ
ザサ抽出物、クチナシ抽出物、グレープフルーツ抽出
物、ガルシニアカンボジア抽出物、クジン抽出物、クレ
ソン抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ゲンチアナ抽出
物、ゴボウ抽出物、コボタンヅル抽出物、コムギ抽出
物、ゴマ抽出物、コンフリー抽出物、サボテン抽出物、
サボンソウ抽出物、サンザシ抽出物、サルビア抽出物、
ショウガ抽出物、シソ抽出物、ジオウ抽出物、シア脂、
シモツケ抽出物、シャクヤク抽出物、シラカバ抽出物、
センキュウ抽出物、ゼニアオイ抽出物、ソウハクヒ抽出
物、タチジャコウソウ抽出物、大豆抽出物、茶抽出物、
ツバキ抽出物、トウモロコシ抽出物、トウチュウカソウ
抽出物、トルメンチラ抽出物、トウキ抽出物、ドクダミ
抽出物、バクモンドウ抽出物、ハウチマメ抽出物、ハマ
メリス抽出物、ハッカ抽出物、ミドリハッカ抽出物、セ
イヨウハッカ抽出物、パセリ抽出物、バラ抽出物、ヒマ
ワリ抽出物、ヒノキ抽出物、ヘチマ抽出物、ブドウ抽出
物、プルーン抽出物、ブッチャーズブルーム抽出物、ボ
ラージ油、ボタン抽出物、ホホバ油、ボダイジュ抽出
物、ホップ抽出物、マツ抽出物、マロニエ抽出物、マカ
デミアナッツ油、マルメロ抽出物、ムラサキ抽出物、メ
ドウホーム油、メリッサ抽出物、ムクロジ抽出物、ヤグ
ルマソウ抽出物、ユリ抽出物、ユズ抽出物、ユキノシタ
抽出物、ヨクイニン抽出物、羅漢果抽出物、ライム抽出
物、ラベンダー抽出物、リンドウ抽出物、ワレモコウ抽
出物、リンゴ抽出物、レンゲソウ抽出物等を挙げること
ができ、そのような保湿剤の中から選ばれる少なくとも
1種を必要によ適宜選択することができる。
【0133】活性酸素除去剤としては、スーパーオキシ
ドジスムターゼ、マンニトール、α−カロテン、β−カ
ロテン、γ−カロテン、クリプトキサンチン、アスタキ
サンチン、フコキサンチン等のカロテノイド類、ルチ
ン、α−グリコシル−ルチン等のルチン、その誘導体及
びそれ等の塩、ビリルビン、コレステロール、トリプト
ファン、ヒスチジン、カルノシン、その誘導体及びそれ
等の塩、ホモカルノシン、その誘導体及びそれ等の塩、
アンセリン、その誘導体及びそれ等の塩、カルシニン、
その誘導体及びそれ等の塩、ヒスチジン及び/又はトリ
プトファン及び/又はヒスタミンをその構成成分(アミ
ノ酸等)として含むジペプチド又はトリペプチド誘導
体、それ等の塩、ケルセチン、ケルシトリン、カテキ
ン、カテキン誘導体、没食子酸、没食子酸プロピル等の
没食子酸、その誘導体及びそれ等の塩、グルタチオン、
その誘導体及びそれ等の塩、オウゴン抽出物、イチョウ
抽出物、ケイケットウ抽出物、サンザシ抽出物、マイカ
イカ抽出物、ユキノシタ抽出物、メリッサ抽出物、ゲン
ノショウコ抽出物、ボタンピ抽出物、パセリ抽出物、ト
ルメンチラ抽出物、羅漢果抽出物、ヤシャジツ抽出物及
びジコッピ抽出物等を挙げることができ、このような活
性酸素除去剤の中から選ばれる少なくとも1種を必要に
より適宜選択することができる。
【0134】金属キレート剤としては、リンゴ酸、クエ
ン酸、サリチル酸、酒石酸、グルコン酸、フィチン酸、
その誘導体及びそれ等の塩、ポリリン酸ナトリウム、メ
タリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、デ
スフェリオキサミン、エチレンジアミン四酢酸、その誘
導体及びそれ等の塩、ジエチレントリアミンペンタアア
セティックアシッド、その誘導体及びそれ等の塩、N−
カルボキシメチル−アスパラギン酸、その誘導体及びそ
れ等の塩、N−カルボキシメチル−グルタミン酸、その
誘導体及びそれ等の塩、N,N−ビス(カルボキシメチ
ル)−アスパラギン酸、その誘導体及びそれ等の塩、
N,N−ビス(カルボキシメチル)−グルタミン酸、そ
の誘導体及びそれ等の塩、N,N−ビス(コハク酸)−
エチレンジアミン、その誘導体及びそれ等の塩、O−フ
ェナントロリン、トランスフェリン、フェリチン、ラク
トフェリン、コーヒー酸、マルトール、プルプロガリ
ン、ピロガロール等を挙げることができ、このような金
属キレート剤の中から選ばれる少なくとも1種を必要に
より適宜選択することができる。
【0135】本発明の炎症因子活性化抑制剤は、飲食品
(健康食品等)、栄養剤又は輸液製剤の形態でも提供す
ることができる。
【0136】炎症因子活性化抑制剤に含めて本発明に使
用する有効成分のポリスルフィド誘導体を必要とする哺
乳動物に投与する場合の使用量については、処置される
疾病の種類や使用目的、投与される患者の症状、或いは
投与形式等に応じて適宜選択できるが、例えば2,2’
−ジヒドロキシ−6,6’−ジナフチルジスルフィドを
皮膚外用剤としてヒトに、皮膚表面へ塗布して投与する
場合、1日当たり好ましくは1〜2500mg程度、よ
り好ましくは10〜1000mg程度、更に好ましくは
50〜500mg程度投与することができる。経口投与
の場合も、前記外用剤における有効成分の1日当たりの
使用量と同じ量程度を栄養剤や飲食品の形態で使用する
ことができる。一方、注射投与等の非経口投与の場合に
は、前記外用剤での1日当たりの使用量の二分の一〜二
十分の一程度を使用することができる。
【0137】製剤を調製する場合、それぞれの目的で採
用される添加剤や配合剤を利用して製造することができ
る。
【0138】次に、本発明の炎症因子活性化抑制方法
等、特に炎症因子活性化抑制剤の使用方法について以下
説明する。
【0139】本発明の方法に使用する有効成分である前
記一般式(I)〜(III)の何れかで示されるポリスルフ
ィド誘導体或いは一般式(IV)及び(V)の何れかで示
されるポリスルフィド誘導体を、必要により前記した各
種製剤の形態で、前記の如く経口又は非経口投与するこ
とができるが、炎症因子活性化系に直接投与することが
好ましい。通常、前記薬剤(治療剤、皮膚外用剤等)
や、化粧料に配合することにより使用されるのが好まし
い。また、本発明の方法は、炎症因子により誘起される
炎症及び皮膚変化又は光線により誘起される皮膚の炎症
及びたるみを予防し、遅延させ、改善し治療する方法を
含み、この方法は、健常な皮膚に、或いは皮膚変化や炎
症やシワやたるみの生成が進行した、若しくは進行しつ
つある部位の何れに対しても、本発明の前記有効成分と
してのポリスルフィド誘導体(好ましくは、前記一般式
(I)〜(V)で示される。)を、それを含有する薬剤
(治療剤、予防剤、皮膚外用剤等)或いは化粧料の形態
で、患部等目的とする部位に直接塗布することが望まし
い。
【0140】例えば、炎症性疾患の治療や予防や改善の
目的で、前記有効成分のポリスルフィド誘導体を使用し
て治療剤、皮膚外用剤に配合する場合には、その配合量
を好ましくは0.01〜50重量%、より好ましくは
0.1〜20重量%とするのが適当である。また、炎症
性皮膚損傷の予防や改善の有効成分として、前記ポリス
ルフィド誘導体を化粧料に配合する場合には、0.00
1〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%添加が適
当である。0.001重量%未満では炎症因子活性化抑
制能が十分に発揮されず好ましくない。一方、50重量
%を超えると皮膚に対してきしみ感が生じる等使用感に
問題が生じるので好ましくない。
【0141】本発明の前記薬剤、化粧料等の使用に関
し、長期間の投与及び/又は塗布、少なくとも一ヶ月以
投与及び/又は塗布し続けることが好ましい。更に好ま
しくは、炎症因子活性化による皮膚の損傷や疾患の予防
については、3ヶ月から存命期間中にかけての投与及び
/又は塗布が好ましく、また炎症因子活性化による皮膚
の損傷や疾患の改善の治療については、3ヶ月から10
年間にかけての投与及び/又は塗布が好ましい。
【0142】本発明の前記炎症因子活性化抑制剤、特に
その用途である治療剤、点眼薬、予防剤、皮膚外用剤或
いは化粧料に前記本発明に使用する有効成分のポリスル
フィド誘導体を配合して使用するとき、本発明の炎症因
子活性化抑制剤の中に、一般に治療剤、点眼薬、予防
剤、皮膚外用剤或いは化粧料として使用されている成
分、特に有効成分、担体、添加剤等を、本発明の目的或
いは効果を阻害しない範囲で添加することができる。
【0143】一般に化粧料或いは皮膚外用剤に使用され
ている成分としては、油性原料、界面活性剤、溶剤、高
分子物質、粉体物質、色素類、香料、経皮吸収促進剤等
を挙げることができる。
【0144】油性原料としては、例えば、動植物油等の
油脂類、ラノリン等のロウ類、パラフィン等の炭化水素
類、セタノール等の高級アルコール類、ステアリン酸等
の高級脂肪酸類、ステロール類、レシチン等のリン脂質
類、ミリスチン酸等の合成エステル類、金属石鹸類、シ
リコーン油、ペルフルオロポリマー類、ペルフルオロポ
リエーテル類等を挙げることができる。
【0145】界面活性剤としては、例えば、アニオン界
面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イ
オン界面活性剤、乳化剤、可溶化剤等を挙げることがで
きる。
【0146】溶剤としては、例えば、エタノール等の低
級アルコール類、エーテル類、グリセリン類、液状非イ
オン界面活性剤類、液状油性原料類、その他の有機溶
剤、水等を挙げることができる。
【0147】高分子物質としては、例えば、ポリアスパ
ラギン酸、ε−ポリリジン、γ−ポリグルタミン酸等の
ポリアミノ酸及びその誘導体、コラーゲン、エラスチン
等の天然高分子化合物、部分脱アセチル化キチン等の半
合成高分子化合物、カルボキシメチルセルロース等の合
成高分子化合物等を挙げることができる。
【0148】粉末物質としては、例えば、タルク等の無
機顔料、合成マイカ等の機能性顔料、微粒子複合粉体
(ハイブリッドファインパウダー)、二酸化チタン被覆
雲母等の真珠光沢顔料、ホトクロミック顔料、ナイロン
パウダー等の高分子粉体、N−ε−ラウロイルリジン等
の有機粉体等を挙げることができる。
【0149】色素類としては、例えば、法定タール色素
第一類、法定タール色素第二類、法定タール色素第三
類、染毛剤、天然色素、鉱物性色素等を挙げることがで
きる。
【0150】香料としては、例えば、ジャコウ等の動物
性香料、ジャスミン油等の植物性香料、α−アミルシン
ナムアルデヒド等の合成香料、調合香料等を挙げること
ができる。
【0151】経皮吸収促進剤としては、例えば、尿素、
2−ピロリドン、1−ヘキサノール、1−オクタノー
ル、1−デカノール、1−メントール、ラウリル硫酸ナ
トリウム、ミリスチン酸イソプロピル、酢酸n−ヘキシ
ル、オレイン酸等を挙げることができる。
【0152】本発明の炎症因子活性化抑制剤、特にその
具体的用途である薬剤(予防剤、治療剤、皮膚外用剤
等)或いは化粧料を調製する場合の製剤の形態(剤型)
については特に制限されず、溶液状、ペースト状、ゲル
状、固体状、粉末状等任意の剤型をとることができる。
また、本発明の化粧料或いは皮膚外用剤は、オイル、ロ
ーション、クリーム、乳液、ゲル、シャンプー、ヘアリ
ンス、ヘアコンディショナー、エナメル、ファンデーシ
ョン、リップスティック、おしろい、パック、軟膏、錠
剤、注射液、顆粒、カプセル、香水、パウダー、オーデ
コロン、歯磨、石鹸、エアゾル、クレンジングフォーム
等の他、皮膚老化防止改善剤、皮膚炎症防止改善剤、浴
用剤、養毛剤、皮膚美容液、日焼け防止剤、色素性乾皮
症・日光蕁麻疹等の光線過敏症の防止改善剤、光アレル
ギーの防止改善剤、光免疫抑制の防止改善剤或いは、外
傷・あかぎれ・ひびわれ等による肌荒れの防止改善剤等
に用いることができる。また、急性及び慢性の痛み、血
液量減少性のショック、外傷性ショック、再潅流傷害、
循環性ショック、敗血症性ショック、全身性炎症、全身
性炎症反応症候群、局所性炎症反応、肺炎、気管支炎、
膵炎、髄膜炎、脳炎、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、皮
膚炎、腎炎、関節炎、血管炎、心内膜炎、胸膜炎、腹膜
炎、結膜炎、脈絡膜炎、上皮小体機能冗進症の治療又は
予防、アクネ、脱毛症、多発性硬化症、移植、移植片拒
絶、自己免疫疾患、成人呼吸窮迫症候群、変形性関節
症、慢性関節リウマチ、糖尿病、糖尿病性神経障害、糖
尿病性腎障害、糖尿病性白内障、アトピー性皮膚炎、回
腸炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、喘息、乾癬、歯周疾
患、歯根膿炎、ネフローゼ、中枢神経系脱髄性疾患、緑
内障、白内障、黄斑変性症、紅斑性狼瘡、後天性免疫不
全症候群関連痴呆、後天性免疫不全症候群関連併発症、
アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病、
神経変性疾患、ニューロン毒性、偏頭痛、化学物質依存
症及び嗜好、嘔吐、てんかん、不安、記憶障害、鬱病、
多動症候群、情動傷害、注意欠乏傷害、精神分裂病、モ
ルヒネ誘発耐性及び禁断症状、頭部外傷、急性脊髄損
傷、血栓症、血小板凝集、アテローム硬化症、虚血性心
疾患、心筋症、腎不全、糸球体腎炎、副腎機能不全症、
急性膵臓炎、高コレステロール血症、動脈硬化症、骨形
成の促進及び骨粗鬆症の処置、骨再吸収の増大に伴う骨
疾患、子癇前症、子癇、尿毒症併発症、慢性肝不全、卒
中、脳虚血、脳溢血及び癌等、炎症因子活性化が関与す
る各種疾患の治療薬、予防薬又は改善薬として用いるこ
ともできる。また、これ等の各種疾患の予防、改善及び
/又は治療を必要とするヒトを含む哺乳動物への投与に
おいて、本発明の炎症因子活性化抑制剤と共に該予防、
改善及び/又は治療を目的とする別の薬剤と共に投与及
び/又は塗布することができる。また、本発明の炎症因
子活性化抑制剤と共に該予防、改善及び/又は治療を目
的とする薬剤を、本発明の炎症因子活性化抑制剤、特に
治療剤、点眼薬、皮膚外用剤或いは化粧料等に添加して
使用してもよい。治療剤、点眼薬、皮膚外用剤或いは化
粧料に添加してもよい薬剤としては、抗高血圧薬、抗う
つ薬、抗不安薬、抗アテローム性動脈硬化薬、抗凝血
薬、抗けいれん薬、充血除去薬、抗ヒスタミン薬、鎮咳
薬、抗精神病薬、認識増強薬、コレステロール生合成阻
害薬、コレステロール吸収阻害薬、抗肥満薬、自己免疫
障害薬、性機能不全改善薬、抗菌薬及び抗真菌薬、催眠
薬、抗パーキンソン症薬、抗生物質、抗ウイルス薬、抗
腫瘍薬、バルビツレート、鎮静薬、栄養薬、ベータ遮断
薬、催吐薬、制吐薬、利尿薬、抗凝固薬、強心薬、アン
ドロゲン、コルチコイド、タンパク同化薬、一酸化窒素
合成酵素(NOS)阻害薬、マトリックスメタロプロテ
イナーゼ阻害薬、シクロオキシゲナーゼ阻害薬、腫瘍壊
死因子(TNF)産生阻害薬、抗感染薬、冠状血管拡張
薬、炭酸脱水酵素阻害薬、抗原虫薬、胃腸薬、セロトニ
ン拮抗薬、麻酔薬、血糖降下薬、ドパミン作用薬、抗ア
ルツハイマー病薬、抗潰瘍薬、血小板阻害薬、グリコゲ
ンホスホリラーゼ阻害薬等を好ましい例として挙げるこ
とができる。
【0153】更に治療剤、点眼薬、予防剤、皮膚外用剤
或いは化粧料におけるその他の常用成分を、本発明の炎
症因子活性化抑制剤、特にその具体的用途である予防
剤、治療剤、点眼薬、皮膚外用剤或いは化粧料等に本発
明の効果を阻害しない範囲で添加することができる。こ
のような予防剤、治療剤、点眼薬、皮膚外用剤或いは化
粧料におけるその他の常用成分としては、防腐・殺菌
剤、褪色防止剤、緩衝剤、にきび用薬剤、ふけ・かゆみ
防止剤、制汗防臭剤、熱傷用薬剤、抗ダニ・シラミ剤、
角質軟化剤、乾皮症用薬剤、抗ウイルス剤、ホルモン
類、ビタミン類、アミノ酸・ペプチド類、タンパク質
類、収れん剤、清涼・刺激剤、動植物由来成分、抗生物
質、抗真菌剤、育毛剤等を挙げることができる。
【0154】
【実施例】以下、本発明を実施例(合成例、試験例、参
考試験例及び配合例)により更に具体的に説明するが、
本発明はこれ等の実施例に限定されるものではない。
尚、これ等の実施例において、配合量は重量%で表し
た。
【0155】合成例1:2,2’−ジチオジ安息香酸
モノメチルエステルの合成 メタノール(25ml)に2,2’−ジチオジ安息香酸
(336mg)及び硫酸(40mg)を順次加え、得ら
れた亜混合物を加熱還流下で5日間撹拌した。反応液を
濃縮して得た油状物を、高速液体クロマトグラフィー
(日立製作所製)にイナートシルODS−3カラム(G
Lサイエンス社製)を用いたHPLC分取により精製し
て、2,2’−ジチオジ安息香酸 モノメチルエステル
(76mg)を得た。同時に、2,2’−ジチオジ安息
香酸 ジメチルエステル(65mg)を得た。2,2’
−ジチオジ安息香酸 モノメチルエステルは文献未収載
の新規化合物であり、マススペクトルの測定結果は下記
の通りである。 マススペクトル:m/e=320(M+)。
【0156】合成例2:4−ヒドロキシ−5−オクタノ
イルオキシ−1,2−ジチアンの合成 アセトニトリル(30ml)に、4,5−ジヒドロキシ
−1,2−ジチアン(500mg)、オクタン酸無水物
(1.95ml)、トリエチルアミン(0.92ml)
を順次加え、室温で3日間撹拌した。反応液を濃縮して
得た油状物を、高速液体クロマトグラフィー(日立製作
所製)にイナートシルODS−3カラム(GLサイエン
ス社製)を用いたHPLC分取により精製して、4−ヒ
ドロキシ−5−オクタノイルオキシ−1,2−ジチアン
(397mg)を得た。同時に4,5−ジオクタノイル
オキシ−1,2−ジチアン(415mg)を得た。文献
未収載の新規化合物である、4−ヒドロキシ−5−オク
タノイルオキシ−1,2−ジチアンのマススペクトルの
測定結果は次の通りである。 マススペクトル:m/e=278(MH+)。
【0157】試験例1:NF−κB活性化抑制能試験 培養プレート内でコンフルエントに達したヒト表皮細胞
に被験化合物(被験物質)を添加して18時間経過後、
培養液をフェノールレッド不含培地に置換した。デルマ
レイM−DMR−80(東芝医療用品製)を用いて細胞
に紫外線照射(UVB:50mJ/cm2)を行い4〜
5時間経過後、細胞を回収し、常法により核蛋白質を抽
出した。得られた核蛋白質についてゲルシフトアッセイ
法により活性化されたNF−κBを検出した。バイオイ
メージングアナライザーBAS2000(富士写真フィ
ルム製)を用いて、NF−κBバンドの放射活性値を測
定することにより、NF−κBの定量を行った。被験化
合物のNF−κB活性化抑制率は、次式(1)により算
出した。その結果を表1〜3に示す。
【0158】
【数1】 NF−κB活性化抑制率(%)={1−(A1−A3)/(A2−A3)}×1 00 (1) A1:被験化合物添加時のNF−κBバンドの放射活性
値; A2:被験化合物未添加時のNF−κBバンドの放射活
性値;及び A3:被験化合物未添加時で紫外線照射も行わなかった
ときのNF−κBバンドの放射活性値。
【0159】
【表1】
【0160】
【表2】
【0161】
【表3】
【0162】表1〜3に示すように、本発明の炎症因子
活性化抑制剤は何れも既知のNF−κB活性化抑制剤で
あるピロリジンジチオカルバメートに比べ、より低い添
加濃度においてNF−κB活性化抑制能を示し、高い炎
症因子活性化抑制能を有することが理解される。
【0163】試験例2:IL−1α発現抑制能試験 培養プレート内でコンフルエントに達したヒト表皮細胞
に被験化合物(被験物質)を添加して18時間経過後、
培養液をフェノールレッド不含培地に置換した。デルマ
レイM−DMR−80(東芝医療用品社製)を用いて細
胞に紫外線照射(UVB:50mJ/cm2)を行い2
4時間経過後、培養液を回収し、培養液中のIL−1α
濃度をIL−1α・ELISAシステム(アマシャム社
製)を用いて測定した。被験化合物のIL−1α発現抑
制率は、次式(2)により算出した。その結果を表4〜
7に示す。
【0164】
【数2】 IL−1α発現抑制率(%)={1−(B1−B3)/(B2−B3)}×10 0 (2)
【0165】B1:被験化合物添加時のIL−1α濃
度; B2:被験化合未物添加時のIL−1α濃度;及び B3:被験化合物未添加時で紫外線照射も行わなかった
ときのIL−1α濃度。
【0166】
【表4】
【0167】
【表5】
【0168】
【表6】
【0169】
【表7】
【0170】表4〜7に示すように、本発明の炎症因子
活性化抑制剤は、何れもステロイド系抗炎症剤であるデ
キサメサゾンと同等若しくはこれを上回るIL−1α発
現抑制能を示し、高い炎症因子活性化抑制能を有するこ
とが理解される。
【0171】試験例3:紫外線誘起シワ生成抑制能試験 ヘアレスマウス(SKH−1、メス、5〜6週齢)にデ
ルマレイM−DMR−80(東芝医療用品製)を用い
て、1回当たり50〜100mJ/cm2の紫外線(U
VB)を週3回(月、水及び金曜日)、6週間にわたっ
て照射した。被験化合物(被験物質)(2,2’−ジヒ
ドロキシ−6,6’−ジナフチルジスルフィド)は、プ
ロピレングリコール、エタノール及び水から成る混合溶
媒に溶かし、紫外線照射終了直後に、マウス背部に10
0μl塗布した。背部に生成するシワを、紫外線照射開
始より2週間経過後、毎週1回、以下に示す評価基準に
よりスコア化し、更に以下の判定基準により本品の紫外
線誘起シワ生成抑制能を判定した。結果を下記表8に示
す。
【0172】(評価基準)スコア0〜5についての評価
基準は次の通りである。 0: シワの生成を認めない 1: 微細なシワの異方的な生成を認める 2: 微細なシワの等方的な生成を認める 3: スコア2のシワの深みが増した状態を認める 4: 明瞭かつ深いシワの生成を認める;及び 5: たるみを伴った明瞭かつ深いシワの生成を認め
る。
【0173】(判定基準)判定基準として、下記数値に
よる◎○△及び×を使用した。 ◎: 本品塗布群のスコア平均が溶媒塗布群のそれ
よりも1.5以上低い ○: 上記が1.0以上1.5未満低い △: 上記が0.5以上1.0未満低い;及び ×: 上記が0.5未満低い。
【0174】
【表8】
【0175】表8に示すように、2,2’−ジヒドロキ
−6,6’−シナフチルジスルフィドは紫外線によるシ
ワの生成の遅延化及び改善に効果を示した。炎症因子活
性化により誘起される皮膚変化を予防し、遅延させ、改
善し治療する方法において、本発明に使用するジスルフ
ィド誘導体は有効成分として極めて有用であることが理
解される。
【0176】参考試験例:既知の炎症因子活性化抑制能
を有するジスルフィド誘導体であるN,N’−ジアセチ
ル−L−シスチンジメチルエステルについて、前記試験
例1及び2と同様にNF−κB活性化抑制能及びIL−
1α発現抑制能に関する試験を行い、その結果を表9及
び表10に示した。
【0177】
【表9】
【0178】
【表10】
【0179】以上の結果から、本発明の炎症因子活性化
抑制剤に使用する有効成分のポリスルフィド誘導体は、
炎症因子活性化抑制能を有することが知られている既知
のジスルフィド誘導体であるN,N’−ジアセチル−L
−シスチンジメチルエステルと比較して、何れも同等若
しくはそれを大きく上回るNF−κB活性化抑制能及び
IL−1α発現抑制能を示し、優れた炎症因子活性化抑
制能を有することが理解される。
【0180】本発明の炎症因子活性化抑制剤を使用した
種々の製剤の配合例1〜16を次に示す。これ等の製剤
は常法に従い調製した。
【0181】配合例1 錠剤 2,2'-ジヒドロキシ-6,6'-ジナフチル ジスルフィド 10重量% 乳糖 50重量% デンプン 20重量% カルボキシルメチルセルロース 19重量% ステアリン酸マグネシウム 1重量%
【0182】配合例2 注射剤 2,2’−ジチオジ安息香酸 ジメチルエステル 0.1重量% ブドウ糖 2.0重量% 注射用水 残部
【0183】配合例3 軟膏剤 4-ヒドロキシ-5-オクタノイルオキシ-1,2-ジチアン 1.0重量% 尿素 20.0重量% 白色ワセリン 15.0重量% 軽質流動パラフィン 6.0重量% セタノール 3.0重量% ステアリルアルコール 3.0重量% モノステアリン酸グリセリル 5.0重量% 香料 適量 防腐剤 適量 緩衝剤 1.0重量% 精製水 残部
【0184】配合例4 化粧水 4,5-ジオクタノイルオキシ-1,2-ジチアン 3.0重量% グリセリン 3.0重量% ソルビトール 2.0重量% ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテル 1.0重量% エタノール 15.0重量% パラフェノールスルホン酸亜鉛 0.2重量% 緩衝剤 0.1重量% 香料 0.2重量% 防腐剤 適量 精製水 残部
【0185】配合例5 ローション 2,2’−ジチオジアニリン 0.5重量% グリセリン 4.0重量% カオリン 1.0重量% カラミン 0.7重量% カンフル 0.2重量% エタノール 14.0重量% 香料 適量 精製水 残部
【0186】配合例6 クリーム 4,4’−ジヒドロキシフェニルジスルフィド 1.0重量% コウジ酸 1.0重量% ステアリン酸 2.0重量% ポリオキシエチレン(25)セチルエーテル 3.0重量% モノステアリン酸グリセリル 2.0重量% オクチルドデカノール 10.0重量% セタノール 6.0重量% 還元ラノリン 4.0重量% スクワラン 9.0重量% 1,3−ブチレングリコール 6.0重量% ポリエチレングリコール(1500) 4.0重量% 防腐剤 適量 香料 適量 精製水 残部
【0187】配合例7 クリーム ビス(2−ベンズアミドフェニル)ジスルフィド 1.0重量% 固形パラフィン 5.0重量% ミツロウ 10.0重量% ワセリン 15.0重量% 流動パラフィン 41.0重量% 1,3−ブチレングリコール 4.0重量% モノステアリン酸グリセリン 2.0重量% モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20) 2.0重量% ホウ砂 0.2重量% 防腐剤 適量 香料 適量 酸化防止剤 適量 精製水 残部
【0188】配合例8 乳液 2-(エトキシカルボキサミド)フェニルジスルフィド 2.0重量% レチノール 0.1重量% ミツロウ 0.5重量% ワセリン 2.0重量% モノステアリン酸グリセリル 1.0重量% モノオレイン酸ポリエチレングリコール 1.0重量% メチルポリシロキサン 2.0重量% セタノール 1.0重量% スクワラン 6.0重量% カルボキシビニルポリマー 0.5重量% 1,3−ブチレングリコール 4.0重量% エタノール 5.0重量% 防腐剤 適量 香料 適量 精製水 残部
【0189】配合例9 乳液 2,2’−ジチオピリジン 1.0重量% ステアリルアルコール 0.5重量% 硬化パーム油 3.0重量% 流動パラフィン 35.0重量% ジプロピレングリコール 6.0重量% ポリエチレングリコール(400) 4.0重量% セスキオレイン酸ソルビタン 1.6重量% ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテル 2.4重量% カルボキシビニルポリマー 1.5重量% 水酸化カリウム 0.1重量% キレート剤 適量 防腐剤 適量 香料 適量 精製水 残部
【0190】配合例10 ジェル 8,8’−ジキノリルジスルフィド 0.05重量% 流動パラフィン 12.0重量% トリ(2−エチルヘキサン酸)グリセリル 50.0重量% ソルビット 10.0重量% ポリエチレングリコール(400) 5.0重量% アシルメチルタウリン 5.0重量% ポリオキシエチレン(20)イソセチルエーテル 10.0重量% 香料 適量 防腐剤 適量 精製水 残部
【0191】配合例11 美容液 ベンジルジスルフィド 0.5重量% ジプロピレングリコール 5.0重量% ポリエチレングリコール(400) 5.0重量% エタノール 10.0重量% カルボキシビニルポリマー 0.5重量% アルギン酸ナトリウム 0.5重量% 水酸化カリウム 0.2重量% モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン 1.0重量% モノオレイン酸ソルビット 0.5重量% オレイルアルコール 0.5重量% プラセンタエキス 0.2重量% 酢酸dl−α−トコフェロール 0.2重量% 香料 適量 防腐剤 適量 褪色防止剤 適量 精製水 残部
【0192】配合例12 パック ベンゾイルメチルジスルフィド 3.0重量% ポリビニルアルコール 15.0重量% カルボキシメチルセルロース 5.0重量% 1,3−ブチレングリコール 5.0重量% エタノール 12.0重量% ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテル 0.5重量% 香料 適量 防腐剤 適量 緩衝剤 適量 精製水 残部
【0193】配合例13 ファンデーション 2−ヒドロキシエチルジスルフィド 5.0重量% 流動パラフィン 10.0重量% モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン 3.5重量% プロピレングリコール 3.0重量% 酸化チタン 9.0重量% カオリン 24.0重量% タルク 42.0重量% 着色顔料 3.0重量% 香料 適量 防腐剤 適量 酸化防止剤 適量
【0194】配合例14 洗顔料 4−ヒドロキシ−5−オクタノイルオキシ−1,2−ジチアン 0.5重量% N−ラウロイルグルタミン酸トリエタノールアミン塩 25.0重量% ラウリン酸トリエタノールアミン 5.0重量% ポリオキシエチレン(4)ポリオキシプロピレン(11)ブチルエーテル 5.0重量% エタノール 3.0重量% 香料 適量 防腐剤 適量 精製水 残部
【0195】配合例15 シャンプー ジフェニルジスルフィド 0.5重量% ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン 3.0重量% ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 6.0重量% ラウリル硫酸ナトリウム 1.5重量% ラウリン酸ジエタノールアミド 3.0重量% ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 2.5重量% カチオン化セルロース 0.2重量% ジステアリン酸エチレングリコール 2.0重量% 香料 適量 防腐剤 適量 キレート剤 適量 緩衝剤 適量 精製水 残部
【0196】配合例16 浴用剤(顆粒状) ジシクロヘキシルジスルフィド 3.0重量% 硫酸ナトリウム 44.0重量% 炭酸水素ナトリウム 49.0重量% ホウ砂 2.0重量% カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0重量% 色素 適量 香料 適量
【0197】
【発明の効果】本発明によれば、優れた炎症因子活性化
抑制作用を有する炎症因子活性化抑制剤を提供すること
ができる。この炎症因子活性化抑制剤は、特に薬剤(皮
膚外用剤、点眼薬等)、化粧料(化粧料添加剤を含
む。)或いは飲食品(健康食品等)の形態で使用され、
前記特定のポリスルフィド誘導体を、必要により適宜担
体、添加剤と共に配合して使用される。
【0198】特に、皮膚に塗布したとき、肌に有効に残
留し落ち難く、しかも良好な使用感を有するので、この
ような作用、効果を期待する化粧料や、皮膚外用剤等広
く医薬品に極めて好適である。
【0199】その有効成分として使用するジスルフィド
誘導体等ポリスルフィド誘導体を提供し、その中には新
規ポリスルフィド誘導体が含まれ、このように優れた炎
症因子活性化抑制作用を有する新規誘導体やその製造方
法も提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/00 A61K 7/00 X 4C071 7/48 4C083 7/48 31/285 4C086 31/285 31/381 4C206 31/381 31/385 31/385 31/444 31/444 31/4545 31/4545 31/4709 31/4709 31/506 31/506 A61P 1/00 A61P 1/00 1/02 1/02 1/04 1/04 1/12 1/12 1/16 1/16 1/18 1/18 3/06 3/06 3/10 3/10 9/00 9/00 9/04 9/04 9/08 9/08 9/10 9/10 11/00 11/00 11/06 11/06 11/16 11/16 13/12 13/12 17/00 17/00 17/06 17/06 17/14 17/14 19/02 19/02 19/08 19/08 25/00 25/00 25/06 25/06 25/08 25/08 25/14 25/14 25/16 25/16 25/18 25/18 25/22 25/22 25/24 25/24 25/28 25/28 25/30 25/30 25/36 25/36 27/02 27/02 27/06 27/06 27/12 27/12 29/00 29/00 101 101 31/04 31/04 35/00 35/00 37/02 37/02 37/06 37/06 37/08 37/08 43/00 111 43/00 111 C07D 213/71 // C07D 213/71 213/80 213/80 215/36 215/36 239/38 239/38 239/42 Z 239/42 333/34 333/34 339/04 339/04 339/08 339/08 341/00 341/00 495/10 495/10 A23L 2/00 F (72)発明者 北澤 学 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社アミノサイエンス研究所内 (72)発明者 岩崎 敬治 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社アミノサイエンス研究所内 (72)発明者 坂本 一民 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社アミノサイエンス研究所内 Fターム(参考) 4B017 LC03 LK06 LK08 LL07 LL09 4B018 MD09 MD10 MD18 ME14 4C023 PA01 4C031 HA01 4C055 AA01 BA47 BB16 CA01 CA02 CA57 DA01 EA01 4C071 AA04 AA08 BB01 CC24 EE12 FF22 GG01 JJ01 LL01 4C083 AA082 AA112 AA122 AB032 AB052 AB152 AB212 AB242 AB312 AB352 AB432 AB442 AC012 AC022 AC072 AC082 AC102 AC122 AC182 AC242 AC392 AC442 AC642 AC662 AC712 AC761 AC762 AC782 AC792 AC842 AC851 AC852 AC861 AC862 AD042 AD092 AD112 AD132 AD152 AD272 AD302 AD491 AD512 AD532 AD622 AD662 BB46 BB47 BB51 CC02 CC03 CC04 CC05 CC07 CC12 CC25 CC38 DD16 DD23 DD27 DD31 DD41 EE10 EE12 EE16 EE17 4C086 BB02 BB04 BC17 BC28 BC42 CA04 GA04 GA07 GA08 MA01 MA03 MA04 MA05 MA63 MA66 NA14 ZA02 ZA05 ZA06 ZA08 ZA12 ZA15 ZA16 ZA18 ZA22 ZA33 ZA36 ZA38 ZA39 ZA40 ZA45 ZA54 ZA59 ZA60 ZA61 ZA66 ZA67 ZA68 ZA71 ZA75 ZA81 ZA89 ZA91 ZA96 ZA97 ZB07 ZB08 ZB11 ZB13 ZB15 ZB26 ZB35 ZC02 ZC33 ZC35 ZC54 4C206 AA01 AA02 JA61 KA01 KA04 MA01 MA03 MA04 MA05 MA48 MA83 MA86 NA14 ZA02 ZA05 ZA06 ZA08 ZA12 ZA15 ZA16 ZA18 ZA22 ZA33 ZA36 ZA38 ZA39 ZA40 ZA45 ZA54 ZA59 ZA60 ZA61 ZA71 ZA75 ZA81 ZA89 ZA91 ZA96 ZA97 ZB07 ZB08

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)、(II)及び(III)の
    何れかで示されるポリスルフィド誘導体を有効成分とし
    て含有することを特徴とする炎症因子活性化抑制剤。当
    該ポリスルフィド誘導体は遊離体、塩、エステル及び溶
    媒和物の何れの形態でもよい。 【化1】 【化2】 (II) 【化3】 上記(I)〜(III)式中、g及びhは、それぞれ独立し
    て1〜3の整数を、k、l及びmは、それぞれ独立して
    2〜10の整数を、それぞれ表す。X1及びX2は、それ
    ぞれ独立して下記(a)項から選択される置換基を表
    し、X3及びX4は、それぞれ独立して下記(b)項から
    選択される置換基を表すが、下記(c)項に示す環状構
    造を形成してもよく、X5及びX6は、それぞれ独立して
    下記(d)項から選択される置換基を表し、R1及びR2
    は、それぞれ独立して下記(e)項から選択される置換
    基を表す; (a)項:フェニル基、ベンジル基、ナフチル基及び複
    素環含有基;当該複素環含有基を構成する複素環は合計
    3〜14個の環原子を含み、複素環は酸素、窒素及び硫
    黄から独立して選択される環異種原子を合計1〜4個含
    み、複素環は飽和、部分飽和及び芳香族の何れであって
    もよい。前記フェニル基、ベンジル基、ナフチル基及び
    複素環含有基は、それぞれ独立して下記のものから選択
    される置換基を有していてもよい:ハロゲン原子、水酸
    基、シアノ基、ニトロ基、カルボニル基、チオカルボニ
    ル基、アミノスルホニル基、フェニル基、フェノキシ
    基、フェニルチオ基、ベンジル基、ベンゾイル基、ベン
    ジルオキシ基、アミノ基、ホルミル基、置換基を有して
    いてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有し
    ていてもよい炭素数2〜20の分子内に不飽和炭素−炭
    素結合を有する不飽和炭化水素基、置換基を有していて
    もよい炭素数6〜14のアリール基、置換基を有してい
    てもよい炭素数7〜16のアラルキル基、置換基を有し
    ていてもよい炭素数1〜4のアルキル基において水素原
    子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された基(ペル
    フルオロアルキル基等)、置換基を有していてもよい炭
    素数1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよ
    い炭素数1〜4のアルコキシ基において水素原子の少な
    くとも一部がフッ素原子で置換された基(ペルフルオロ
    アルコキシ基等)、置換基を有していてもよい炭素数2
    〜20のアルコキシカルボニル基、置換基を有していて
    もよい炭素数1〜20のN−アルキルスルファモイル
    基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアシル
    基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキ
    ルチオ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の
    アルキルアミノ基、置換基を有していてもよい炭素数2
    〜20の分子内に不飽和炭素−炭素結合を有する不飽和
    炭化水素基1個でその水素原子が置換されたアミノ基、
    置換基を有していてもよい炭素数6〜14のアリールア
    ミノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のア
    ルキル基2個でアミノ基の水素原子が置換されたジアル
    キルアミノ基、置換基を有していてもよい炭素数2〜2
    0の分子内に不飽和炭素−炭素結合を有する不飽和炭化
    水素基2個でその水素原子が置換されたアミノ基、置換
    基を有していてもよい炭素数6〜14のアリール基で置
    換されたジアリールアミノ基、置換基を有していてもよ
    い炭素数2〜20のアルキルカルバモイル基、置換基を
    有していてもよい炭素数7〜15のアリールカルバモイ
    ル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアル
    キル基で置換されたジアルキルカルバモイル基、置換基
    を有していてもよい炭素数6〜14のアリール基で置換
    されたジアリールカルバモイル基、置換基を有していて
    もよい炭素数2〜20のアシル基において水素原子の少
    なくとも一部がフッ素原子で置換された基、置換基を有
    していてもよい炭素数2〜20のアシルオキシ基、置換
    基を有していてもよい炭素数2〜20のアシルアミノ
    基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアシル
    アミノ基において水素原子の少なくとも一部がフッ素原
    子で置換された基(ペルフルオロアシルアミノ基等)、
    置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルコキシ
    カルボニルアミノ基、カルボキシル基の2位にアミノ基
    又はその水素原子が置換されたアミノ基(置換されたア
    ミノ基については、アミノ基の水素原子1個又は2個が
    置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基
    及び/又は置換基を有していてもよい炭素数2〜20の
    アシル基で置換され、又はアミノ基の水素原子1個が置
    換基を有していてもよい炭素数2〜20のアシルアミノ
    基において水素原子の一部がフッ素原子で置換された基
    又は置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルコ
    キシカルボニル基で置換されているアミノ基である。)
    を有する炭素数2〜5のカルボキシアルキル基、及び炭
    素数3〜20のアルコキシカルボニルアルキル基; (b)項:炭素数1〜20のアルキル基、炭素数7〜1
    6のアラルキル基及び炭素数3〜20のシクロアルキル
    基;当該炭素数1〜20のアルキル基は分子内に炭素−
    炭素不飽和結合を有していてもよく、当該炭素数3〜2
    0のシクロアルキル基は、分子内に炭素−炭素不飽和結
    合を有していてもよく、これ等炭素数1〜20のアルキ
    ル基、炭素数7〜16のアラルキル基、及び炭素数3〜
    20のシクロアルキル基は下記のものからそれぞれ独立
    して選択される置換基を有していてもよい;ハロゲン原
    子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、カルボニル基、チオ
    カルボニル基、アミノスルホニル基、フェニル基、フェ
    ノキシ基、フェニルチオ基、ベンジル基、ベンゾイル
    基、ベンジルオキシ基、アミノ基、ホルミル基、置換基
    を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換
    基を有していてもよい炭素数2〜20の分子内に炭素−
    炭素不飽和結合を有する不飽和炭化水素基、置換基を有
    していてもよい炭素数3〜20のスピロ型結合により結
    合するシクロアルキル基、分子内にスルフィド結合を有
    している置換基を有していてもよい炭素数1〜20のス
    ピロ型結合により結合するシクロアルキル基、置換基を
    有していてもよい炭素数7〜16のアラルキル基、置換
    基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基におい
    て水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換されて
    いる基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のア
    ルコキシ基、炭素数2〜8のアルコキシ基において水素
    原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換されている
    基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルコ
    キシカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数1
    〜20のN−アルキルスルファモイル基、置換基を有し
    ていてもよい炭素数2〜20のアシル基、置換基を有し
    ていてもよい炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換基
    を有していてもよい炭素数1〜20のアルキルアミノ
    基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20の分子内
    に炭素−炭素不飽和結合を有する不飽和炭化水素基1個
    でその水素原子が置換されたアミノ基、置換基を有して
    いてもよい炭素数6〜14のアリールアミノ基、置換基
    を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基で置換
    されたジアルキルアミノ基、置換基を有していてもよい
    炭素数2〜20の分子内に炭素−炭素不飽和結合を有す
    る不飽和炭化水素基2個でその水素原子が置換されたア
    ミノ基、置換基を有していてもよい炭素数6〜14のア
    リール基で置換されたジアリールアミノ基、置換基を有
    していてもよい炭素数2〜20のアルキルカルバモイル
    基、置換基を有していてもよい炭素数7〜15のアリー
    ルカルバモイル基、置換基を有していてもよい炭素数1
    〜20のアルキル基で置換されたジアルキルカルバモイ
    ル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜14のアリ
    ール基で置換されたジアリールカルバモイル基、置換基
    を有していてもよい炭素数2〜20のアシル基において
    水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された
    基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアシル
    オキシ基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20の
    アシルアミノ基、置換基を有していてもよい炭素数2〜
    20のアシルアミノ基において水素原子の少なくとも一
    部がフッ素原子で置換された基、及び置換基を有してい
    てもよい炭素数2〜20のアルコキシカルボニルアミノ
    基; (c)項:X3及びX4が炭素−炭素結合を介して一緒に
    なり環状構造を形成; (d)項:フェニル基、ベンジル基、ナフチル基及び複
    素環含有基;当該複素環含有基を構成する複素環は合計
    3〜14個の環原子を含み、複素環は酸素、窒素及び硫
    黄から独立して選択される環異種原子を合計1〜4個含
    み、複素環は飽和、部分飽和及び芳香族の何れであって
    もよい。前記フェニル基、ベンジル基、ナフチル基及び
    複素環含有基は独立してそれぞれ、下記のものから選択
    される置換基を有していてもよい:ハロゲン原子、水酸
    基、シアノ基、ニトロ基、カルボニル基、チオカルボニ
    ル基、アミノスルホニル基、フェニル基、フェノキシ
    基、フェニルチオ基、ベンジル基、ベンゾイル基、ベン
    ジルオキシ基、アミノ基、ホルミル基、置換基を有して
    いてもよい炭素数1〜20のアルキル基、分子内にスル
    フィド結合を有している置換基を有していてもよい炭素
    数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭
    素数6〜14のアリール基、置換基を有していてもよい
    炭素数7〜16のアラルキル基、置換基を有していても
    よい炭素数1〜4のアルキル基において水素原子の少な
    くとも一部がフッ素原子で置換された基、置換基を有し
    ていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、置換基を
    有していてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基において
    水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された
    基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルコ
    キシカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数1
    〜20のN−アルキルスルファモイル基、置換基を有し
    ていてもよい炭素数2〜20のアシル基、置換基を有し
    ていてもよい炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換基
    を有していてもよい炭素数1〜20のアルキルアミノ
    基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20の分子内
    に炭素−炭素不飽和結合を有する不飽和炭化水素基1個
    でその水素原子が置換されたアミノ基、置換基を有して
    いてもよい炭素数6〜14のアリールアミノ基、置換基
    を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基で置換
    されたジアルキルアミノ基、置換基を有していてもよい
    炭素数2〜20の分子内に炭素−炭素不飽和結合を有す
    る不飽和炭化水素基2個でその水素原子が置換されたア
    ミノ基、置換基を有していてもよい炭素数6〜14のア
    リール基で置換されたジアリールアミノ基、置換基を有
    していてもよい炭素数2〜20のアルキルカルバモイル
    基、置換基を有していてもよい炭素数7〜15のアリー
    ルカルバモイル基、置換基を有していてもよい炭素数1
    〜20のアルキル基で置換されたジアルキルカルバモイ
    ル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜14のアリ
    ール基で置換されたジアリールカルバモイル基、置換基
    を有していてもよい炭素数2〜20のアシル基において
    水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された
    基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアシル
    オキシ基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20の
    アシルアミノ基、置換基を有していてもよい炭素数2〜
    20のアシルアミノ基において水素原子の少なくとも一
    部がフッ素原子で置換された基、置換基を有していても
    よい炭素数2〜20のアルコキシカルボニルアミノ基、
    カルボキシル基の2位にアミノ基又はその水素原子が置
    換されたアミノ基(置換されたアミノ基については、ア
    ミノ基の水素原子1個又は2個が置換基を有していても
    よい炭素数1〜20のアルキル基及び/又は置換基を有
    していてもよい炭素数2〜20のアシル基で置換され、
    又はアミノ基の水素原子1個が置換基を有していてもよ
    い炭素数2〜20のアシルアミノ基において水素原子の
    一部がフッ素原子で置換された基又は置換基を有してい
    てもよい炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基で置
    換されているアミノ基である。)を有する炭素数2〜5
    のカルボキシアルキル、及び炭素数3〜20のアルコキ
    シカルボニルアルキル基;及び (e)項:水素原子、フェニル基、ベンジル基、ベンゾ
    イル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のア
    ルキル基、置換基を有していてもよい不飽和結合を一つ
    又は複数有する炭素数2〜20の不飽和炭化水素基、置
    換基を有していてもよい炭素数7〜16のアラルキル
    基、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル
    基において水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置
    換された基(ペルフルオロアルキル基等)、置換基を有
    していてもよい炭素数2〜20のアルコキシアルキル
    基、炭素数2〜8のアルコキシアルキル基において水素
    原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された基(ペ
    ルフルオロアルコキシアルキル基等)、置換基を有して
    いてもよい炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、
    及び置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアシル
    基。
  2. 【請求項2】前記ポリスルフィド誘導体が下記一般式
    (IV)で示される請求項1記載の炎症因子活性化抑制
    剤。 【化4】 上記式中、iは1〜3の整数を、jは2〜6の整数を、
    それぞれ表し、環状構造を形成するアルキレン基の炭素
    原子は、下記のものから独立して選択される置換基を有
    していてもよい;ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニ
    トロ基、カルボニル基、チオカルボニル基、アミノスル
    ホニル基、フェニル基、フェノキシ基、フェニルチオ
    基、ベンジル基、ベンゾイル基、ベンジルオキシ基、ア
    ミノ基、ホルミル基、置換基を有していてもよい炭素数
    1〜20のアルキル基、分子内にスルフィド結合を有し
    ている置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアル
    キル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20の分
    子内に炭素−炭素不飽和結合を有する不飽和炭化水素
    基、置換基を有していてもよい炭素数3〜20のスピロ
    型結合により結合するシクロアルキル基、分子内にスル
    フィド結合を有している置換基を有していてもよい炭素
    数1〜20のスピロ型結合により結合するシクロアルキ
    ル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜14のアリ
    ール基、置換基を有していてもよい炭素数7〜16のア
    ラルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜4の
    アルキル基において水素原子の少なくとも一部がフッ素
    原子で置換された基、置換基を有していてもよい炭素数
    1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭
    素数1〜4のアルコキシ基において水素原子の少なくと
    も一部がフッ素原子で置換された基、置換基を有してい
    てもよい炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、置
    換基を有していてもよい炭素数1〜20のN−アルキル
    スルファモイル基、置換基を有していてもよい炭素数2
    〜20のアシル基、置換基を有していてもよい炭素数1
    〜20のアルキルチオ基、置換基を有していてもよい炭
    素数1〜20のアルキルアミノ基、置換基を有していて
    もよい炭素数2〜20の分子内に炭素−炭素不飽和結合
    を有する不飽和炭化水素基1個でその水素原子が置換さ
    れたアミノ基、置換基を有していてもよい炭素数6〜1
    4のアリールアミノ基、置換基を有していてもよい炭素
    数1〜20のアルキル基で置換されたジアルキルアミノ
    基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20の分子内
    に炭素−炭素不飽和結合を有する不飽和炭化水素基2個
    でその水素原子が置換されたアミノ基、置換基を有して
    いてもよい炭素数6〜14のアリール基で置換されたジ
    アリールアミノ基、置換基を有していてもよい炭素数2
    〜20のアルキルカルバモイル基、置換基を有していて
    もよい炭素数7〜15のアリールカルバモイル、置換基
    を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基で置換
    されたジアルキルカルバモイル基、置換基を有していて
    もよい炭素数6〜14のアリール基で置換されたジアリ
    ールカルバモイル基、置換基を有していてもよい炭素数
    2〜20のアシル基において水素原子の少なくとも一部
    がフッ素原子で置換された基、置換基を有していてもよ
    い炭素数2〜20のアシルオキシ基、置換基を有してい
    てもよい炭素数2〜20のアシルアミノ基、置換基を有
    していてもよい炭素数2〜20のアシルアミノ基におい
    て水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された
    基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルコ
    キシカルボニルアミノ基。
  3. 【請求項3】ポリスルフィド誘導体が、前記式(I)
    中、gが1であり、X1がフェニル基上の任意の炭素原
    子に置換基を有してもよい炭素数2〜20のアルコキシ
    カルボニル基を有するフェニル基であり、X2がフェニ
    ル基上の任意の炭素原子にヒドロキシカルボニル基を有
    するフェニル基である誘導体又は前記式(I)中、gが
    1であり、X1がフェニル基上の任意の炭素原子に置換
    基を有してもよい炭素数2〜20のアルコキシカルボニ
    ルアミノ基を有するフェニル基であり、X2がフェニル
    基上の任意の炭素原子にアミノ基を有するフェニル基で
    ある誘導体である請求項1記載の炎症因子活性化抑制
    剤。
  4. 【請求項4】当該アルコキシカルボニル基を有するフェ
    ニル基が2−メトキシカルボニルフェニル基であり、当
    該ヒドロキシカルボニル基を有するフェニル基が2−ヒ
    ドロキシカルボニルフェニル基でり、当該アルコキシカ
    ルボニルアミノ基を有するフェニル基が2−エトキシカ
    ルボニルアミノフェニル基であり、当該アミノ基を有す
    るフェニル基が2−アミノフェニル基である請求項3記
    載の炎症因子活性化抑制剤。
  5. 【請求項5】前記ポリスルフィド誘導体が下記一般式
    (V)で示される誘導体である請求項1記載の炎症因子
    活性化抑制剤。 【化5】 上記式中、nは1又は2であり、R3は下記のものから
    選択される;置換基を有していてもよい炭素数1〜20
    のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜2
    0の分子内に炭素−炭素不飽和結合を有する不飽和炭化
    水素基、置換基を有していてもよい炭素数6〜14のア
    リール基、置換基を有していてもよい炭素数7〜16の
    アラルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜4
    のアルキル基において水素原子の少なくとも一部がフッ
    素原子で置換された基、置換基を有していてもよい炭素
    数2〜20のアシル基、及び置換基を有していてもよい
    炭素数2〜20のアシル基において水素原子の少なくと
    も一部がフッ素原子で置換された基。
  6. 【請求項6】当該式中、nが1であり、R3がオクタノ
    イル基又はアセチル基である請求項5記載の炎症因子活
    性化抑制剤。
  7. 【請求項7】置換基を有していてもよい場合の当該置換
    基は、それぞれ独立してハロゲン原子、水酸基、炭素数
    1〜4の直鎖又は分岐鎖アルキル基及び炭素数1〜4の
    直鎖又は分岐鎖アルコキシ基の何れかである請求項1〜
    3及び5何れか記載の炎症因子活性化抑制剤。
  8. 【請求項8】薬学的又は化粧料的に許容し得る、塩類、
    エステル、及び溶媒和物の何れかの形態にある請求項1
    又は2記載の炎症因子活性化抑制剤。
  9. 【請求項9】下記一般式(I)及び(V)の何れかで示
    されることを特徴とするポリスルフィド誘導体。当該ポ
    リスルフィド誘導体は遊離体、塩、エステル及び溶媒和
    物の何れの形態でもよい。 【化6】 【化7】 上記式中、gは1であり、nは1又は2であり、X1
    フェニル基上の任意の炭素原子に置換基を有してもよい
    炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基を有するフェ
    ニル基でX2がフェニル基上の任意の炭素原子にヒドロ
    キシカルボニル基を有するフェニル基であるか、又はX
    1がフェニル基上の任意の炭素原子に置換基を有しても
    よい炭素数2〜20のアルコキシカルボニルアミノ基を
    有するフェニル基でX2がフェニル基上の任意の炭素原
    子にアミノ基を有するフェニル基であり、R3は下記の
    ものから選択される;置換基を有していてもよい炭素数
    1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素
    数2〜20の分子内に炭素−炭素不飽和結合を有する不
    飽和炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数6〜
    14のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数7
    〜16のアラルキル基、置換基を有していてもよい炭素
    数1〜4のアルキル基において水素原子の少なくとも一
    部がフッ素原子で置換された基、置換基を有していても
    よい炭素数2〜20のアシル基、及び置換基を有してい
    てもよい炭素数2〜20のアシル基において水素原子の
    少なくとも一部がフッ素原子で置換された基。
  10. 【請求項10】前記式(I)で示され、X1が2−メトキ
    シカルボニルフェニル基であり、X2が2−ヒドロキシ
    カルボニルフェニル基である請求項9記載のポリスルフ
    ィド誘導体。
  11. 【請求項11】X1が2−エトキシカルボニルアミノフ
    ェニル基であり、X2が2−アミノフェニル基である請
    求項9記載のポリスルフィド誘導体。
  12. 【請求項12】前記式(V)で示され、nが1であり、
    3がオクタノイル基又はアセチル基である請求項9記
    載のポリスルフィド誘導体。
  13. 【請求項13】置換基を有していてもよい場合の当該置
    換基は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、炭
    素数1〜4の直鎖又は分岐鎖アルキル基、及び炭素数1
    〜4の直鎖又は分岐鎖アルコキシ基の何れかである請求
    項9記載のポリスルフィド誘導体。
  14. 【請求項14】塩が、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸
    塩、ナトリウム塩、カリウム塩、亜鉛塩及び銅塩の何れ
    かであり、エステルがメチルエステル、エチルエステル
    及びベンジルエステルの何れかの形態であり、溶媒和物
    が水和物である請求項9又は10記載のポリスルフィド
    誘導体。
  15. 【請求項15】炎症因子がIL−1α及び/又はNF−
    κである請求項1記載の炎症因子活性化抑制剤。
  16. 【請求項16】炎症因子活性化に関与する疾病に罹って
    いるか若しくはそれに対して感受性である哺乳動物用治
    療剤、又は炎症性疾患の予防、改善及び/又は治療剤の
    形態にある請求項1記載の炎症因子活性化抑制剤。医薬
    上又は化粧料上許容される坦体を含んでいてもよい。
  17. 【請求項17】炎症因子活性化に関与する疾病が、急性
    及び慢性の痛み、血液量減少性のショック、外傷性ショ
    ック、再潅流傷害、循環性ショック、敗血症性ショッ
    ク、全身性炎症、全身性炎症反応症候群、局所性炎症反
    応、肺炎、気管支炎、膵炎、髄膜炎、脳炎、潰瘍性大腸
    炎、炎症性腸疾患、皮膚炎、腎炎、関節炎、血管炎、心
    内膜炎、胸膜炎、腹膜炎、結膜炎、脈絡膜炎、上皮小体
    機能冗進症の治療又は予防、アクネ、脱毛症、多発性硬
    化症、移植、移植片拒絶、自己免疫疾患、成人呼吸窮迫
    症候群、変形性関節症、慢性関節リウマチ、糖尿病、糖
    尿病性神経障害、糖尿病性腎障害、糖尿病性白内障、ア
    トピー性皮膚炎、回腸炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、
    喘息、乾癬、歯周疾患、歯根膿炎、ネフローゼ、中枢神
    経系脱髄性疾患、緑内障、白内障、黄斑変性症、紅斑性
    狼瘡、後天性免疫不全症候群関連痴呆、後天性免疫不全
    症候群関連併発症、アルツハイマー病、ハンチントン
    病、パーキンソン病、神経変性疾患、ニューロン毒性、
    偏頭痛、化学物質依存症及び嗜好、嘔吐、てんかん、不
    安、記憶障害、鬱病、多動症候群、情動傷害、注意欠乏
    傷害、精神分裂病、モルヒネ誘発耐性及び禁断症状、頭
    部外傷、急性脊髄損傷、血栓症、血小板凝集、アテロー
    ム硬化症、虚血性心疾患、心筋症、腎不全、糸球体腎
    炎、副腎機能不全症、急性膵臓炎、高コレステロール血
    症、動脈硬化症、骨形成の促進及び骨粗鬆症の処置、骨
    再吸収の増大に伴う骨疾患、子癇前症、子癇、尿毒症併
    発症、慢性肝不全、卒中、脳虚血、脳溢血、及び癌から
    成る群より選択される少なくとも1種である請求項16
    記載の炎症因子活性化抑制剤。
  18. 【請求項18】経口、非経口又は局所投与用である請求
    項16記載の炎症因子活性化抑制剤。
  19. 【請求項19】炎症性疾患が紫外線により誘起されるも
    のである請求項16記載の炎症因子活性化抑制剤。
  20. 【請求項20】点眼薬の形態にある請求項16記載の炎
    症因子活性化抑制剤。
  21. 【請求項21】化粧料添加用である請求項1記載の炎症
    因子活性化抑制剤。
  22. 【請求項22】化粧料又は皮膚外用剤の形態にある請求
    項1記載の炎症因子活性化抑制剤。化粧料用又は皮膚外
    用剤用担体を含んでいてもよい。
  23. 【請求項23】炎症因子により誘起され又は促進される
    皮膚の加齢による変化或いは皮膚の美容上好ましくない
    変化を予防し、遅延させ、改善し及び/又は治療用であ
    る請求項22記載の炎症因子活性化抑制剤。
  24. 【請求項24】炎症因子により誘起され又は促進される
    皮膚の加齢による変化或いは皮膚の美容上好ましくない
    変化が、太陽光線、太陽光線中の紫外線及び/又は他の
    光源からの紫外線により誘起又は促進される皮膚のシ
    ワ、たるみ及び/又は色素沈着である請求項23記載の
    炎症因子活性化抑制剤。
  25. 【請求項25】抗酸化剤、抗炎症剤、ステロイドホルモ
    ン、紫外線吸収剤、美白剤、細胞賦活剤、保湿剤、活性
    酸素消去剤及び金属キレート剤から選ばれる少なくとも
    1種を含有する請求項22記載の炎症因子活性化抑制
    剤。
  26. 【請求項26】飲食品、栄養剤及び輸液製剤の何れかの
    形態にある請求項1又は16記載の炎症因子活性化抑制
    剤。
JP2000397476A 2000-12-27 2000-12-27 炎症因子活性化抑制剤、その用途及びそのために使用可能な新規ポリスルフィド誘導体 Pending JP2002193796A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000397476A JP2002193796A (ja) 2000-12-27 2000-12-27 炎症因子活性化抑制剤、その用途及びそのために使用可能な新規ポリスルフィド誘導体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000397476A JP2002193796A (ja) 2000-12-27 2000-12-27 炎症因子活性化抑制剤、その用途及びそのために使用可能な新規ポリスルフィド誘導体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002193796A true JP2002193796A (ja) 2002-07-10

Family

ID=18862593

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000397476A Pending JP2002193796A (ja) 2000-12-27 2000-12-27 炎症因子活性化抑制剤、その用途及びそのために使用可能な新規ポリスルフィド誘導体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002193796A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003534317A (ja) * 2000-05-19 2003-11-18 アルコン,インコーポレイテッド アレルギー性疾患を処置するためのアニリンジスルフィド誘導体
WO2002055080A3 (en) * 2001-01-10 2003-12-04 Grassetti Davide R Method of immunomodulation using thione-forming disulfides
WO2004006908A1 (ja) * 2002-07-12 2004-01-22 Hideyasu Takada 色素沈着改善治療薬
JP2007533756A (ja) * 2004-04-20 2007-11-22 エイシア バイオサイエンシーズ インコーポレイテッド 置換有機硫黄化合物およびその使用方法
WO2008050776A1 (fr) * 2006-10-26 2008-05-02 Senju Pharmaceutical Co., Ltd. Preparation liquide aqueuse ophtalmique
JP2008127313A (ja) * 2006-11-20 2008-06-05 Japan Natural Laboratory Co Ltd Egfを配合してなる化粧料および毛髪料
JP2009227625A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Immudyne Inc 発声改善剤
JP2013010773A (ja) * 2004-08-26 2013-01-17 Satyam Apparao 新規バイオ開裂性リンカー
US8426457B2 (en) 2003-03-13 2013-04-23 Medicis Pharmaceutical Corporation Methods of improving skin quality
WO2015046008A1 (ja) * 2013-09-24 2015-04-02 Dic株式会社 ジアルキルポリスルフィドの製造方法、ジアルキルポリスルフィド、極圧添加剤及び潤滑流体組成物
CN113354615A (zh) * 2020-03-02 2021-09-07 亚宝药业集团股份有限公司 一种α-硫辛酸杂质A的光化学制备方法

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003534317A (ja) * 2000-05-19 2003-11-18 アルコン,インコーポレイテッド アレルギー性疾患を処置するためのアニリンジスルフィド誘導体
WO2002055080A3 (en) * 2001-01-10 2003-12-04 Grassetti Davide R Method of immunomodulation using thione-forming disulfides
WO2004006908A1 (ja) * 2002-07-12 2004-01-22 Hideyasu Takada 色素沈着改善治療薬
JP2004091473A (ja) * 2002-07-12 2004-03-25 Tadayasu Takada 色素沈着改善治療薬
US8426457B2 (en) 2003-03-13 2013-04-23 Medicis Pharmaceutical Corporation Methods of improving skin quality
US8334316B2 (en) 2004-04-20 2012-12-18 Acea Biosciences, Inc. Substituted organosulfur compounds and methods of using thereof
JP2007533756A (ja) * 2004-04-20 2007-11-22 エイシア バイオサイエンシーズ インコーポレイテッド 置換有機硫黄化合物およびその使用方法
JP2013010773A (ja) * 2004-08-26 2013-01-17 Satyam Apparao 新規バイオ開裂性リンカー
WO2008050776A1 (fr) * 2006-10-26 2008-05-02 Senju Pharmaceutical Co., Ltd. Preparation liquide aqueuse ophtalmique
JP5216596B2 (ja) * 2006-10-26 2013-06-19 千寿製薬株式会社 眼科用水性液剤
JP2008127313A (ja) * 2006-11-20 2008-06-05 Japan Natural Laboratory Co Ltd Egfを配合してなる化粧料および毛髪料
JP2009227625A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Immudyne Inc 発声改善剤
WO2015046008A1 (ja) * 2013-09-24 2015-04-02 Dic株式会社 ジアルキルポリスルフィドの製造方法、ジアルキルポリスルフィド、極圧添加剤及び潤滑流体組成物
CN105579435A (zh) * 2013-09-24 2016-05-11 Dic株式会社 二烷基多硫醚的制造方法、二烷基多硫醚、极压添加剂及润滑流体组合物
US10487285B2 (en) 2013-09-24 2019-11-26 Dic Corporation Method for producing dialkyl polysulfide, dialkyl polysulfide, extreme-pressure additive and lubricating fluid composition
CN113354615A (zh) * 2020-03-02 2021-09-07 亚宝药业集团股份有限公司 一种α-硫辛酸杂质A的光化学制备方法
CN113354615B (zh) * 2020-03-02 2023-11-03 亚宝药业集团股份有限公司 一种α-硫辛酸杂质A的光化学制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100839008B1 (ko) 신규 시스틴 유도체 및 염증인자 활성화 억제제
KR20010075000A (ko) 시스테인 유도체
JP2005139070A (ja) 皮膚化粧料
JP2022180453A (ja) 皮膚色素沈着抑制剤
JP6847871B2 (ja) ウロリチン類含有水溶液、その乾燥固形組成物、および、それらの製造方法、ならびにウロリチン類の安定化方法
JP6058532B2 (ja) エンドセリン−1産生抑制用組成物、及び細胞増殖促進用組成物
WO2002072040A1 (fr) Produits cosmetiques ou preparations a usage externe pour la peau
JP6389308B1 (ja) 皮膚外用剤
WO2005123062A1 (ja) アシルアミン酸亜鉛塩から成る炎症抑制剤
JP2002193796A (ja) 炎症因子活性化抑制剤、その用途及びそのために使用可能な新規ポリスルフィド誘導体
JP2004315384A (ja) 美白剤
JP2008247839A (ja) カルコン配糖体を含む抗酸化剤
KR101740353B1 (ko) 항산화 조성물
US9675538B2 (en) Anti-aging agent containing arctigenin derivative
JP2008088113A (ja) 美白組成物
ES2308311T3 (es) Derivado de flavonoide.
JP2005068015A (ja) 抗炎症剤及び抗アレルギー剤
JP6045688B2 (ja) 1,5−アンヒドロ−d−グルシトール含有コラーゲン産生促進剤
JP5769387B2 (ja) メラニン産生促進剤
JP4084726B2 (ja) コラーゲン合成促進剤、線維芽細胞増殖促進剤、サイクリックampホスホジエステラーゼ阻害剤、チロシナーゼ阻害剤、及び血小板凝集抑制剤、並びに化粧料及び飲食品。
JP2003226632A (ja) 皮膚化粧料及び美容用飲食品
JP6752551B2 (ja) チロシナーゼ活性阻害剤および皮膚外用剤
KR101414723B1 (ko) 신규한 펩토이드 화합물 및 이를 유효성분으로 함유하는 주름 개선용 또는 미백용 화장료 조성물
KR20180010084A (ko) 3-O-갈로일-3,3',5,5',7-펜타하이드록시플라반(3-O-galloyl-3,3',5,5',7- pentahydroxyflavan)을 포함하는 보습용 조성물
JPWO2003047593A1 (ja) エルゴステロール誘導体からなるメラニン生成抑制剤及び美白剤、並びにエルゴステロール誘導体を含有する組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060310

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426

Effective date: 20060310

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20060310

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091104

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100309