JP2002192971A - 作業機の走行用伝動装置 - Google Patents

作業機の走行用伝動装置

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JP2002192971A
JP2002192971A JP2000400341A JP2000400341A JP2002192971A JP 2002192971 A JP2002192971 A JP 2002192971A JP 2000400341 A JP2000400341 A JP 2000400341A JP 2000400341 A JP2000400341 A JP 2000400341A JP 2002192971 A JP2002192971 A JP 2002192971A
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continuously variable
traveling
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output shaft
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Minoru Hiraoka
実 平岡
Takahiro Uchi
孝広 内
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン出力を静油圧式無段変速装置によっ
て変速して左右車軸に伝達する作業機の走行用伝動装置
をコンパクトに得る。 【解決手段】 静油圧式無段変速装置30,40のポン
プユニット33,43とモータユニット34,44と
を、ミッションケース10の側壁15aによって形成し
たユニット室18に収容してある。ポンプユニット3
3,43の入力軸31,41を横向きにするとともにミ
ッションケース10の入力軸11を介してエンジンの出
力軸に連動連結してある。モータユニット34,44の
出力軸32,42をミッションケース10の内部に位置
する伝動機構50によって車軸13a,13bに連動連
結してある。静油圧式無段変速装置30,40のポート
ブロック17を、左右車軸13a,13bの一方のミッ
ションケース内に位置する部分の直上方に配置してあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミッションケース
に横架した左右の車軸に、走行装置をそれぞれ連動連結
した作業機の走行用伝動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】前記走行用伝動装置において、ミッショ
ンケースに静油圧式の無段変速装置を付設し、エンジン
からの回動力を無段変速装置に入力するとともに、無段
変速装置の回転出力を車軸に伝達するように構成する
と、無段変速装置の出力軸をミッション内に入り込ませ
るなど構造簡単な伝動構造によって無段変速装置の回転
出力をミッションに伝達できるとともに、無段変速装置
を操作するだけの簡単な変速操作によって走行装置の前
後進切り換えや無段変速が行えて有利である。このよう
に、静油圧式無段変速装置をミッションケースに付設し
たものとして、従来、たとえば特開平11−22093
3号公報に示されるように、無段変速装置をこれの全体
にわたってミッションケースとは別の装置に作成してミ
ッションケースに連結しているものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の無段変速装置付
き伝動装置を得る技術にあっては、伝動装置全体の横幅
が広くなるとか、伝動装置全体の上下長さが長くなって
いた。すなわち、伝動装置全体の上下長さを短く済ませ
るには、無段変速装置をミッションケースから上方や下
方に突出しないようにしてミッションケースの側壁に取
付ける必要がある。すると、ミッションケースと変速装
置とで成る伝動装置全体の横幅が広くなっていた。これ
に対し、伝動装置全体の横幅を狭く済ませるには、ミッ
ションケースの上下方向での端部に他の部分よりも横幅
が狭くなった変速装置連結部を設け、この変速装置連結
部に無段変速装置をミッションケースから横外側にあま
り突出しないようにして取付ける必要がある。すると、
無段変速装置がミッションケースから上方や下方に突出
し、伝動装置全体の上下長さが長くなっていた。本発明
の目的は、伝動装置全体の上下長さも横幅も極力小にし
ながら走行装置を静油圧式無段変速装置によって前後進
変更したり変速駆動できる作業機の走行用伝動装置を提
供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1による発明の構
成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0005】〔構成〕ミッションケースに横架した左右
の車軸に、走行装置をそれぞれ連動連結した作業機の走
行用伝動装置において、前記ミッションケースの側壁を
ユニット室壁として前記ミッションケースの内側に形成
したユニット室に、静油圧式無段変速装置のポンプユニ
ットとモータユニットをポンプユニットの入力軸及びモ
ータユニットの出力軸が横向きになる状態で収容し、前
記ポンプユニットの入力軸にエンジンの出力軸を連動連
結するとともに、前記モータユニットの出力軸を前記ミ
ッションケースの内部で前記車軸に連動連結し、前記静
油圧式無段変速装置のポートブロックを、前記左右車軸
の一方の前記ミッショケース内に位置する部分の直上方
に配置してある。
【0006】〔作用〕静油圧式無段変速装置を変速操作
すると、エンジンからの回動力がその変速装置によって
前進側と後進側に切り換えられて、かつ、前進側におい
ても後進側においても無段階に変速されて車軸に伝達さ
れ、走行装置が前進側に駆動されたり後進側に駆動され
るとともに、その前進駆動速度も後進駆動速度も無段階
に変化する。
【0007】ミッションケースの側壁をユニット室壁と
してミッションケースの内側に形成したユニット室にポ
ンプユニットとモータユニットをポンプユニットの入力
軸及びモータユニットの出力軸が横向きになる状態で収
容してあるものだから、ミッションケース側壁が無段変
速装置のポンプ及びモータのケーシングになるようにし
て無段変速装置をミッションケースに付設できる。しか
も、ポートブロックを左右車軸の一方のミッショケース
内に位置する部分の直上方に配置してあるものだから、
ユニット室をミッションケースの内側に極力入り込ませ
て形成できる。これにより、無段変速装置の収容のため
にミッションケースの上下長さや横幅が増大しても、ミ
ッションケース側壁が変速装置のケーシングになる分、
及び、ユニット室がミッションケースの内側に入り込む
分だけその増大分を少なく抑制できる。
【0008】〔効果〕したがって、伝動構造及び変速操
作を簡単に済ませながら走行装置を前進側にも後進側に
変速駆動できるものでありながら、伝動装置を無段変速
装置とミッションケースとで成る上下長さとか横幅が極
力小であるコンパクトなものにして小型な作業機の場合
でも有利に組み込みできる。
【0009】請求項2による発明の構成、作用、効果は
つぎのとおりである。
【0010】〔構成〕請求項1による発明の構成におい
て、前記静油圧式無段変速装置の2組を備えるととも
に、2組の静油圧式無段変速装置を前記左右の車軸に各
別に連動連結してある。
【0011】〔作用〕一方の静油圧式無段変速装置を変
速操作すると、エンジンからの回動力がその変速装置に
よって前進側と後進側に切り換えられて、かつ、前進側
においても後進側においても無段階に変速されて左車軸
に伝達され、左走行装置が前進側に駆動されたり後進側
に駆動されるとともに、その前進駆動速度も後進駆動速
度も無段階に変化する。他方の静油圧式無段変速装置を
変速操作すると、エンジンからの回動力がその変速装置
によって前進側と後進側に切り換えられて、かつ、前進
側においても後進側においても無段階に変速されて右車
軸に伝達され、右走行装置が前進側に駆動されたり後進
側に駆動されるとともに、その前進駆動速度も後進駆動
速度も無段階に変化するものである。
【0012】〔効果〕したがって、2組の無段変速装置
を各別に変速操作することにより、左走行装置と右走行
装置の駆動方向や駆動速度を相違させるとともに左右走
行装置の速度差を無段階に変更でき、機体の操向操作が
できるとともに旋回半径が大小種々異なる状態にして操
向操作できる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1に示すように、稲・麦などの
植立穀稈を引起こし装置1aによって引起こし処理する
とともにバリカン形刈取り装置1bによって刈取り処理
し、刈取り穀稈を株元に作用する挟持搬送部と穂先側に
作用する係止搬送部とで成る搬送装置1cによって機体
後方に搬送する刈取り前処理装置1を、左右一対のクロ
ーラ式走行装置2a,2b、運転座席3を有する運転
部、運転座席3の下方に位置するエンジン4を有する原
動部を備える自走機体の機体フレームの前部に昇降操作
自在に連結し、自走機体から刈取り前処理装置1に動力
伝達するように構成するとともに、刈取り前処理装置1
からの刈取り穀稈を自走機体に設けてある脱穀装置5の
脱穀部に供給して脱穀処理し、脱穀装置5の選別部から
搬出される脱穀粒を自走機体に設けてある穀粒タンク6
に搬送して貯留するように構成して、コンバインを構成
してある。
【0014】左右のクローラ走行装置2a,2bの前端
部どうしの間に下端側が位置するように配置したミッシ
ョンケース10を有する作業及び走行用伝動装置を自走
機体の前端部に設け、この作業及び走行用伝動装置によ
って前記エンジン4の回転出力を刈取り前処理装置1及
び左右の走行装置2a,2bに伝達するように構成して
あり、この作業及び走行用伝動装置は、図2、図3、図
7などに示すように構成してある。
【0015】すなわち、前記ミッションケース10の上
端側に入力軸11と作業出力軸12とを横架し、ミッシ
ョンケース10の下端部に左右一対の車軸13a,13
bを同芯状に配置して横架してある。前記入力軸11の
ミッションケース10の内部に位置する部分に外嵌する
とともにスプライン係合によって一体回動自在に連結し
ている分岐伝動ギヤ14と、この分岐伝動ギヤ14に入
力ギヤ21が噛合っている作業用変速装置20とによっ
て前記入力軸11を作業出力軸12に連動連結させるよ
うにしてある。前記分岐伝動ギヤ14と、この分岐伝動
ギヤ14に噛合っている入力軸ギヤ31aとによって前
記入力軸11に入力軸31が連動連結している左走行用
無段変速装置30、及び、前記分岐伝動ギヤ14と、こ
の分岐伝動ギヤ14に噛合っている入力軸ギヤ41aと
によって前記入力軸11に入力軸41が連動連結してい
る右走行用無段変速装置40を、ミッションケース10
の左右の側壁15,16のうち、前記入力軸11及び作
業出力軸12の一端側が突出している側壁16とは反対
側の側壁15に付設してある。左走行用無段変速装置3
0の出力軸32を、ミッションケース内の下部に設けた
一対の連動機構50,50の一方によって左車軸13a
の端部に連動連結させ、右走行用無段変速装置40の出
力軸42を前記一対の連動機構50,50の他方によっ
て右車軸13bの端部に連動連結させてある。
【0016】図4などに示すように、前記作業用変速装
置20は、前記入力ギヤ21と、この入力ギヤ21が外
嵌するとともにスプライン係合によって一体回動自在に
連結している支軸22によって一体回動自在に支持され
ていることによってこの支軸22を介して前記入力ギヤ
21に一体回転自在に連動連結している変速ギヤ23
と、前記作業出力軸12に外嵌するとともにスプライン
係合によって一体回転及び摺動自在に係合しているシフ
トギヤ24とを備え、このシフトギヤ24をシフトフォ
ーク25によって摺動操作して前記入力ギヤ21と前記
変速ギヤ23のいずれかに噛み合わせることにより、入
力軸11と作業出力軸12とを連動連結させて入力軸1
1の回動力を作業出力軸12に伝達するとともに、シフ
トギヤ25を入力ギヤ21と変速ギヤ23とに掛け替え
ることによって、入力軸11からの回動力を高速と低速
との2段階に変速して作業出力軸12に伝達するように
構成してある。
【0017】図3などに示すように、左走行用無段変速
装置30及び右走行用無段変速装置40は、前記入力軸
31,42を有する可変容量形のプランジャ式油圧ポン
プと、前記出力軸32,42を有するプランジャ式油圧
モータとで成る静油圧式無段変速装置に構成してあり、
詳しくは、次の如く構成してある。
【0018】すなわち、前記ミッションケース10の前
記側壁15の一部分15aを他の部分15bよりミッシ
ョンケース10の横外側に突出するように形成し、この
突出部分15aと、前記左右車軸13a,13bの一方
のミッションケース内に位置する部分の直上方に位置す
るように配置してミッションケース10の内部に設ける
とともに前記側壁15の内面側に固定されるようにした
一枚の板状のポートブロック17とにより、ユニット室
18をミッションケース10の内側に形成するととも
に、ミッションケース10の内部の前記ユニット室18
になる部分とその他の部分とを前記ポートブロック17
によって仕切ってある。つまり、前記側壁15の突出部
分15aがユニット室18を形成する壁になるようにし
て、かつ、前記ポートブロック17がミッションケース
10の内部をユニット室18と他の部分とに仕切る仕切
り部材になるようにしてユニット室18をミッションケ
ース10の内側に形成してある。
【0019】図4、図5などに示すように、左走行用無
段変速装置30及び右走行用無段変速装置40の油圧ポ
ンプの前記入力軸31,41、シリンダブロック33
a,43a、複数本のピストン33b,43b、角度変
更自在な斜板33c,43cを備えるポンプユニット3
3,43を、入力軸31,41が機体横向きになるとと
もに入力軸31,41の一端側がポートブロック17か
らユニット室外に突出するようにして、かつ、シリンダ
ブロック33a,43aがポートブロック17に固定さ
れるようにして前記ユニット室18の上部に収容してあ
る。左走行用無段変速装置30及び右走行用無段変速装
置40の油圧モータの前記出力軸32,42、シリンダ
ブロック34a,44a、複数本のピストン34b,4
4b、斜板機構34c,44cを備えるモータユニット
34,44とを、出力軸32,42が機体横向きになる
とともに出力軸32,42の一端側がポートブロック1
7からユニット室外に突出するようにして、かつ、斜板
機構34c,44cが側壁部分15aに、シリンダブロ
ック34a,44aがポートブロック17にそれぞれ固
定されるようにして前記ユニット室18の下部に収容し
てある。各走行用無段変速装置30,40の油圧ポンプ
の圧油給排部と油圧モータの圧油給排部とを、ポートブ
ロック17の内部に設けた駆動用油路によって接続して
ある。
【0020】つまり、左走行用無段変速装置30も右走
行用無段変速装置40も、ミションケース10の側壁1
5の突出部分15aを油圧モータ及び油圧ポンプのケー
シングとした静油圧式無段変速装置に構成してあり、油
圧モータの斜板角を変更操作することにより、入力軸3
1,41の回動力を前進側と後進側とに変更して、か
つ、前進側においても後進側においても無段階に変速し
て出力軸32,42から出力したり、出力軸32,42
の駆動を停止して出力を停止する。
【0021】図5などに示すように、前記左右一対の連
動機構60のいずれもは、走行用無段変速装置30,4
0の出力軸32,42に外嵌するとともにスプライン係
合によって一体回動自在に連結している出力軸ギヤ32
a,42aと、この出力軸ギヤ32a,42aに大径ギ
ヤ部61aが噛合っている伝動ギヤ61と、この伝動ギ
ヤ61の小径ギヤ部61bに外周部のギヤ部が噛合い、
ボス部が車軸13a,13bの端部に外嵌しているとと
もにスプライン係合によって一体回動自在に連結してい
る車軸駆動ギヤ62a,62bとによって構成してあ
る。一方の連動機構60の伝動ギヤ61も他方の連動機
構60の伝動ギヤ61も支軸63に相対回動自在に外嵌
している。
【0022】図2などに示すように、ミッションケース
10の前記入力軸11は、この入力軸11のミッション
ケース10の外部に突出している端部に外嵌していると
ともにスプライン係合によって一体回動自在に連結して
いる入力プーリ11aと、この入力プーリ11aとエン
ジン4の出力軸4aとにわたって巻回した伝動ベルト1
1bとを介してエンジン4の出力軸4aに連動連結して
ある。これにより、左走行用無段変速装置30の入力軸
31も右走行用無段変速装置40の入力軸41も、入力
軸ギヤ31a,41a、分岐伝動ギヤ14、入力軸1
1、伝動ベルト11bを介してエンジン4の出力軸4a
に連動連結している。
【0023】作業出力軸12は、この作業出力軸12の
ミッションケース10の外部に突出している端部に外嵌
するとともにキーによって一体回動自在に連結している
出力プーリ12aと、この出力プーリ12aと刈取り前
処理装置1の入力プーリ1dとにわたって巻回してある
伝動ベルト12bとを介して刈取り前処理装置1の入力
プーリ1dに連動連結してある。
【0024】左車軸13aのミッションケース10の外
部に突出している端部に、左走行装置2aのクローラ駆
動スプロケット19aをスプライン係合によって一体回
動するように取付けてあることにより、左車軸13aは
左走行装置2aに連動連結している。右車軸13bのミ
ッションケース10の外部に突出している端部に、右走
行装置2bのクローラ駆動スプロケット19bをスプラ
イン係合によって一体回動するように取付けてあること
により、右車軸13bは右走行装置2bに連動連結して
いる。
【0025】これにより、作業及び走行用伝動装置は、
エンジン4の回動力を刈取り前処理装置1と左右の走行
装置2a,2bとに次の如く伝達する。すなわち、エン
ジン4の出力軸4aの回動力を伝動ベルト11bによっ
てミッションケース10の入力軸11に伝達し、この入
力軸11の回動力を分岐伝動ギヤ14によって作業用の
回動力と走行用の回動力とに分岐させ、作業用の回動力
は、作業用変速装置20の入力ギヤ21に伝達し、この
作業用変速装置20によって高低速の2段に変速してシ
フトギヤ24からミッションケース10の作業出力軸1
2に伝達し、この作業出力軸12から伝動ベルト12b
によって刈取り前処理装置1の入力プーリ1dに伝達す
る。走行用の回動力は、入力軸ギヤ31aと31bとに
よって左走行用と右走行用とに分岐させ、左走行用の回
動力は、2組の走行用無段変速装置30,40のうちの
左走行用無段変速装置30の入力軸31に伝達し、右走
行用の回動力は、2組の走行用無段変速装置30,40
のうちの右走行用無段変速装置40の入力軸41に伝達
する。左走行用無段変速装置30に伝達した走行用の回
動力も、右走行用無段変速装置40に伝達した走行用の
回動力も、走行用無段変速装置30,40によって前進
側と後進側に切り換えて、かつ、前進側においても後進
側においても無段階に変速して出力軸32,42から連
動機構60によって車軸13a,13bに伝達して走行
装置2a,2bに伝達したり、走行用無段変速装置3
0,40の出力軸32,42からの出力を停止し,車軸
13a,13bheの伝動を停止することで走行装置2
a,2bの駆動を停止する。
【0026】つまり、左走行用無段変速装置30と右走
行用無段変速装置40を共に前進側や後進側になるとと
もに両走行用無段変速装置30,40の速度状態が同一
になるように変速操作することにより、左走行装置2a
と右走行装置2bが共に前進側や後進側に駆動されると
ともに、両走行装置2a,2bの駆動速度が同一にな
り、機体を前進側や後進側に直進走行させるともにその
走行速度を変更できる。そして、左走行用無段変速装置
30と右走行用無段変速装置40を一方が前進側になっ
て他方が後進側になるように変速操作したり、両走行用
無段変速装置30,40が共に前進側や後進側になって
も両走行用無段変速装置30,40の速度状態が異なる
ように変速操作することにより、左走行装置2aと右走
行装置2bとが異なる駆動方向に駆動されたり、左走行
装置2aと右走行装置2bが同一の駆動方向に駆動され
ても両走行装置2a,2bの駆動速度が相違し、機体を
左向きや右向きに任意の旋回半径で操向させられる。
【0027】図6などに示すように、前記各連動機構5
0における前記伝動ギヤ51のボス部のギヤ回転方向で
の複数箇所に設けたクラッチ穴61と、前記伝動ギヤ5
1のボス部の内部に位置する球体で成るクラッチ体62
とにより、入り切り操作自在な直進用ロック機構60を
構成してある。
【0028】前記一対の伝動ギヤ51それぞれの前記ク
ラッチ穴61に前記支軸53の内部に位置する一対の操
作油路63を介して接続してミッションケース10の外
部に位置するクラッチ弁を入り側に操作し、ミッション
ケース10の外部から前記一方の操作油路63を介して
一方の伝動ギヤ51の各クラッチ穴61に、かつ、前記
他方の操作油路63を介して他方の伝動ギヤ51の各ク
ラッチ穴61にそれぞれ圧油を供給する。すると、図5
に示すように、一方の伝動ギヤ51のクラッチ穴61に
供給されてクラッチ体62に作用する油圧と、他方の伝
動ギヤ51のクラッチ穴61に供給されてクラッチ体6
2に作用する油圧との釣り合いにより、クラッチ体62
が一方の伝動ギヤ51のクラッチ穴61と他方の伝動ギ
ヤ51のクラッチ穴61とにわたって入り込んで両伝動
ギヤ51のボス部に一体回動するように係合する。これ
により、直進用ロック機構60は、両伝動ギヤ51を一
体回動する状態にクラッチ体62によって連結するよう
に入り側になる。前記クラッチ弁を切り側に操作し、一
方の伝動ギヤ51の各クラッチ穴61に操作油路63か
ら圧油を供給し、他方の伝動ギヤ51の各クラッチ穴6
1から操作油路63を介して圧油を排出する。すると、
図6に示すように、一方の伝動ギヤ51のクラッチ穴6
1に供給されてクラッチ体62に作用する油圧により、
クラッチ体62が一方の伝動ギヤ51のクラッチ穴61
から他方の伝動ギヤ51のクラッチ穴61に移動して一
方の伝動ギヤ51のボス部に対する係合を解除する。こ
れにより、直進用ロック機構60は、両伝動ギヤ51の
クラッチ体62による連結を解除して両伝動ギヤ51の
相対回動を許容するように切り側になる。
【0029】つまり、直進走行する際、左右の走行用無
段変速装置30,40が同一の駆動側に、かつ、同一の
速度状態に操作されたことを油圧ポンプの斜板角などに
基づいて検出し、この検出結果に基づいて自動的に直進
用ロック機構60を入り側に切り換え操作させる。する
と、走行地盤などの影響によって左走行装置2aの駆動
負荷と右走行装置2bの駆動負荷とが異なっても、両走
行装置2a,2bの駆動速度が同一になって機体が直進
走行するように両走行装置2a,2bを駆動させながら
走行できる。
【0030】〔別実施形態〕請求項1に記載の発明を実
施するに当り、上記実施形態の如く左右の車軸13a,
13bを2組の静油圧式無段変速装置30,40に各別
に連動させるように構成して実施する他、左右の車軸1
3a,13bを操向クラッチを介して同一の静油圧式無
段変速装置に連動連結するように構成して実施してもよ
い。
【0031】本発明は、コンバインの他、玉ねぎや人参
など各種の作物を収穫対象する収穫などにも適用でき
る。したがって、コンバインやこれらの収穫機を総称し
て作業機と呼称する。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバイン全体の側面図
【図2】作業及び走行伝動構造の概略図
【図3】ミッションケースの縦断面図
【図4】ミッションケースのポンプユニット配設部での
縦断面図
【図5】ミッションケースの連動機構配設部での縦断面
【図6】直進用ロック機構の断面図
【図7】ミッションケースの概略側面図
【符号の説明】
2a,2b 走行装置 4 エンジン 4a エンジンの出力軸 10 ミッションケース 13a,13b 車軸 15a 側壁 17 ポートブロック 18 ユニット室 30,40 走行用の静油圧式無段変速装置 31,41 ポンプユニットの入力軸 32,42 モータユニットの出力軸 33,43 ポンプユニット 34,44 モータユニット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミッションケースに横架した左右の車軸
    に、走行装置をそれぞれ連動連結した作業機の走行用伝
    動装置であって、 前記ミッションケースの側壁をユニット室壁として前記
    ミッションケースの内側に形成したユニット室に、静油
    圧式無段変速装置のポンプユニットとモータユニットを
    ポンプユニットの入力軸及びモータユニットの出力軸が
    横向きになる状態で収容し、前記ポンプユニットの入力
    軸にエンジンの出力軸を連動連結するとともに、前記モ
    ータユニットの出力軸を前記ミッションケースの内部で
    前記車軸に連動連結し、 前記静油圧式無段変速装置のポートブロックを、前記左
    右車軸の一方の前記ミッショケース内に位置する部分の
    直上方に配置してある作業機の走行用伝動装置。
  2. 【請求項2】 前記静油圧式無段変速装置の2組を備え
    るとともに、2組の静油圧式無段変速装置を前記左右の
    車軸に各別に連動連結してある請求項1 記載の作業機の
    走行用伝動装置。
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