JP3765754B2 - 作業機の操作構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人為操作具の操作量を検出するセンサからの検出情報に基づいて、制御装置が、無段変速装置を操作する操作機構の作動を制御するように構成してある作業機の操作構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のような作業機の操作構造においては、操作機構を、正逆操作が可能な電動モータや電動シリンダなどの電動アクチュエータで構成することが一般的に行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術によると、接触不良や断線などに起因して万が一にも制御装置や操作機構に対する電源が落ちてしまうと、電動アクチュエータがそのときの作動状態のままで作動停止するようになり、これによって、無段変速装置を零速位置に戻すことができなくなることから、無段変速装置が走行用のものである場合には機体を走行停止させることが困難になり、又、無段変速装置が作業用のものである場合には作業装置を駆動停止させることが困難になる不具合を招くようになっていた。
【0004】
本発明の目的は、無段変速装置の操作系に対する電源が落ちた場合には、無段変速装置の操作対象となる油圧式の作動装置が速やかに作動停止するように構成することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕
上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項1記載の発明では、人為操作具の操作量を検出するセンサからの検出情報に基づいて、制御装置が、無段変速装置を操作する操作機構の作動を制御するように構成してある作業機の操作構造において、前記操作機構を、前記無段変速装置に連係された正逆操作が可能な零速位置復帰形の油圧アクチュエータと、開状態では前記油圧アクチュエータに向けての作動油の流動を可能にし、閉状態では前記油圧アクチュエータ側からの作動油の排出を可能にする常閉形の第1電磁切換弁と、開状態では前記第1電磁切換弁から前記油圧アクチュエータの対応する油室への作動油の流動を可能にし、閉状態では前記油圧アクチュエータの対応する前記油室からの作動油の排出を可能にする2つの常閉形の第2電磁切換弁と、対応する前記第2電磁切換弁から前記第1電磁切換弁に向けての作動油の流動を阻止する2つの逆止弁とから油圧式に構成した。
【0006】
〔作用〕
上記請求項1記載の発明によると、人為操作具の操作量に基づく制御装置の制御作動で、操作機構の第1電磁切換弁と一方の第2電磁切換弁とが開状態に、かつ、他方の第2電磁切換弁が閉状態に切り換えられると、油圧アクチュエータの一方の油室への作動油の流動と他方の油室からの作動油の排出とが可能になり、それに伴う作動油の流動で、油圧アクチュエータが油圧操作されて無段変速装置が変速操作され、無段変速装置の操作対象となる作動装置が増減速操作されるようになる。
【0007】
この変速操作状態において、人為操作具の操作量に基づく制御装置の制御作動で、操作機構の第1電磁切換弁が閉状態に、かつ、他方の第2電磁切換弁が開状態に切り換えられると、第1電磁切換弁と2つの逆止弁との間の作動油が排出され、その排出に伴う各逆止弁の第1電磁切換弁側と第2電磁切換弁側との圧力差で各逆止弁が閉状態となり、それに伴う油圧アクチュエータの各油室に対する作動油の流動停止によって、油圧アクチュエータの油圧操作が停止されて無段変速装置がそのときの変速位置に保持され、無段変速装置の操作対象となる作動装置がそのときの変速位置に応じた速度で作動するようになる。
【0008】
この保持状態や前述した変速操作状態において、万が一にも制御装置や操作機構などに対する電源が落ちてしまうと、第1電磁切換弁と各第2電磁切換弁とが閉状態に切り換わり、油圧アクチュエータの各油室からの作動油の排出が可能になって油圧アクチュエータの零速位置への自己復帰が許容され、油圧アクチュエータの自己復帰作動とともに無段変速装置が零速位置に操作され、無段変速装置の操作対象となる作動装置が速やかに作動停止するようになる。
【0009】
〔効果〕
従って、操作機構を、油圧アクチュエータと3つの常閉形の電磁切換弁と2つの逆止弁とからなる比較的簡単かつ安価な構成としながらも、人為操作具の操作量に応じた無段変速装置の適切な変速操作を行えるとともに、無段変速装置の操作系に対する電源が落ちた場合には、無段変速装置の操作対象となる作動装置を作動停止させるための人為操作を行わなくても、その作動装置を電源ダウンに伴って速やかに作動停止させることができるようになった。
【0010】
〔構成〕
本発明のうちの請求項2記載の発明では、上記請求項1記載の発明において、前記無段変速装置及び前記操作機構として、左右の走行装置の独立変速操作が可能となるように走行用のもの一対ずつ備えた。
【0011】
〔作用〕
上記請求項2記載の発明によると、人為操作具の操作量に基づく制御装置の制御作動で、その操作に対応する操作機構の第1電磁切換弁と一方の第2電磁切換弁とが開状態に、かつ、他方の第2電磁切換弁が閉状態に切り換えられると、対応する油圧アクチュエータの一方の油室への作動油の流動と他方の油室からの作動油の排出とが可能になり、それに伴う作動油の流動で、該油圧アクチュエータが油圧操作されて対応する無段変速装置が変速操作され、該無段変速装置の操作対象となる走行装置が増減速操作されるようになる。
【0012】
この変速操作状態において、人為操作具の操作量に基づく制御装置の制御作動で、その操作に対応する操作機構の第1電磁切換弁が閉状態に、かつ、他方の第2電磁切換弁が開状態に切り換えられると、該操作機構において、第1電磁切換弁と2つの逆止弁との間の作動油が排出され、その排出に伴う各逆止弁の第1電磁切換弁側と第2電磁切換弁側との圧力差で各逆止弁が閉状態となり、それに伴う油圧アクチュエータの各油室に対する作動油の流動停止によって、その油圧アクチュエータの油圧操作が停止されて対応する無段変速装置がそのときの変速位置に保持され、該無段変速装置の操作対象となる走行装置がそのときの変速位置に応じた速度で駆動されるようになる。
【0013】
この保持状態や前述した変速操作状態において、万が一にも制御装置や操作機構などに対する電源が落ちてしまうと、対応する操作機構の第1電磁切換弁と各第2電磁切換弁とが閉状態に切り換わり、対応する油圧アクチュエータの各油室からの作動油の排出が可能になって該油圧アクチュエータの零速位置への自己復帰が許容され、該油圧アクチュエータの自己復帰作動とともに対応する無段変速装置が零速位置に操作され、該無段変速装置の操作対象となる走行装置が速やかに走行停止するようになる。
【0014】
〔効果〕
従って、各操作機構を、油圧アクチュエータと3つの常閉形の電磁切換弁と2つの逆止弁とからなる比較的簡単かつ安価な構成としながらも、人為操作具の操作量に応じた各無段変速装置の適切な変速操作による直進状態や旋回状態の現出を容易に行えるとともに、各無段変速装置の操作系に対する電源が落ちた場合には、各無段変速装置の操作対象となる走行装置を走行停止させるための人為操作を行わなくても、該走行装置を電源ダウンに伴って速やかに走行停止させることができるようになった。
【0015】
〔構成〕
本発明のうちの請求項3記載の発明では、上記請求項1又は2記載の発明において、前記無段変速装置及び前記操作機構として、走行速度に応じた作業速度の変速操作が可能となるように走行用のものと作業用のものとを備えた。
【0016】
〔作用〕
上記請求項3記載の発明によると、人為操作具の操作量に基づく制御装置の制御作動で、その操作に対応する操作機構の第1電磁切換弁と一方の第2電磁切換弁とが開状態に、かつ、他方の第2電磁切換弁が閉状態に切り換えられると、対応する油圧アクチュエータの一方の油室への作動油の流動と他方の油室からの作動油の排出とが可能になり、それに伴う作動油の流動で、該油圧アクチュエータが油圧操作されて対応する無段変速装置が変速操作され、該無段変速装置の操作対象となる走行装置又は作業装置が増減速操作されるようになる。
【0017】
この変速操作状態において、人為操作具の操作量に基づく制御装置の制御作動で、その操作に対応する操作機構の第1電磁切換弁が閉状態に、かつ、他方の第2電磁切換弁が開状態に切り換えられると、該操作機構において、第1電磁切換弁と2つの逆止弁との間の作動油が排出され、その排出に伴う各逆止弁の第1電磁切換弁側と第2電磁切換弁側との圧力差で各逆止弁が閉状態となり、それに伴う油圧アクチュエータの各油室に対する作動油の流動停止によって、その油圧アクチュエータの油圧操作が停止されて対応する無段変速装置がそのときの変速位置に保持され、該無段変速装置の操作対象となる走行装置又は作業装置がそのときの変速位置に応じた速度で駆動されるようになる。
【0018】
この保持状態や前述した変速操作状態において、万が一にも制御装置や操作機構などに対する電源が落ちてしまうと、対応する操作機構の第1電磁切換弁と各第2電磁切換弁とが閉状態に切り換わり、対応する油圧アクチュエータの各油室からの作動油の排出が可能になって該油圧アクチュエータの零速位置への自己復帰が許容され、該油圧アクチュエータの自己復帰作動とともに対応する無段変速装置が零速位置に操作され、該無段変速装置の操作対象となる走行装置又は作業装置が速やかに停止するようになる。
【0019】
〔効果〕
従って、各操作機構を、油圧アクチュエータと3つの常閉形の電磁切換弁と2つの逆止弁とからなる比較的簡単かつ安価な構成としながらも、人為操作具の操作量に応じた各無段変速装置の適切な変速操作を容易に行えるとともに、走行速度と作業速度とを同調させた良好な作業走行状態を容易に現出することができ、更に、各無段変速装置の操作系に対する電源が落ちた場合には、各無段変速装置の操作対象となる走行装置又は作業装置を停止させるための人為操作を行わなくても、その走行装置又は作業装置を電源ダウンに伴って速やかに停止させることができるようになった。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1には作業機の一例である自脱形コンバインの全体側面が示されており、このコンバインは、走行装置Aの一例である左右一対のクローラ式走行装置1の駆動で走行する走行機体2の前部に、植立穀稈を刈り取って後方に向けて搬送する刈取搬送装置3を昇降可能に連結し、走行機体2に、刈取搬送装置3からの刈取穀稈を受け取って脱穀・選別処理を施す脱穀装置4と、脱穀装置4からの穀粒を貯留する穀粒タンク5とを搭載するとともに、穀粒タンク5の前方箇所に搭乗運転部6を形成することによって構成されている。
【0021】
図2〜4に示すように、このコンバインは、エンジン7からの動力を、ベルトテンション式の主クラッチ8を介してミッションケース9の入力軸10に伝達し、この入力軸10から無段変速装置Bの一例である走行用の一対のHST(静油圧式無段変速装置)11と作業用のHST(静油圧式無段変速装置)12とに分配伝達し、走行用の一方のHST11による変速後の動力を、左側のギヤ式変速装置13を介して左側のクローラ式走行装置1に伝達し、走行用の他方のHST11による変速後の動力を、右側のギヤ式変速装置13を介して右側のクローラ式走行装置1に伝達し、作業用のHST12による変速後の動力を、ベルトテンション式の刈取クラッチ14を介して刈取搬送装置3に伝達するように構成されている。つまり、左右のクローラ式走行装置1は、対応する走行用のHST11を介して伝達されるエンジン7からの動力で独立変速駆動されるようになっている。
【0022】
左右のギヤ式変速装置13の間には、それらの伝動軸15同士を断続させることで、左右のクローラ式走行装置1を等速駆動する状態と左右のクローラ式走行装置1の差動を許容する状態とに切り換える多板式の油圧クラッチ16が介装されている。
【0023】
図4に示すように、ミッションケース9は、左右に分離可能な2分割構造で、左右のギヤ式変速装置13や油圧クラッチ16などを内装するとともに、その左側の側壁17の一部が外方に向けて膨出することによって、走行用の各HST11と作業用のHST12とを収納する凹部18を有するように形成されている。走行用の各HST11及び作業用のHST12は、ミッションケース9の凹部18に、走行用としてのアキシャル形のピストンポンプ19とピストンモータ20とを2基ずつ収容し、作業用としてのアキシャル形のピストンポンプ21とピストンモータ22とを1基ずつ収容し、それらの対応するピストンポンプ19,21とピストンモータ20,22とを接続する油路が形成されたポートブロック23を左側の側壁17に連結して凹部18を閉塞することによって構成されている。
【0024】
つまり、ミッションケース9の側壁17を各HST11,12のケーシングに有効利用することから、部品点数や製造コストの削減を図れるようになり、又、側壁17の凹部18を利用して各HST11,12を構成することで、各HST11,12がミッションケース9の内方に大きく入り込むようになって、それらの配設に要する空間が小さくなることから、コンバイン全体としての小型化を図れるようになっている。
【0025】
図1に示すように、搭乗運転部6には、人為操作具Cの一例である前後方向に揺動操作可能な単一の主変速レバー24、前後方向に揺動操作可能な単一の副変速レバー25、及び、人為操作具Cの一例である左右方向に揺動操作可能な単一の操向レバー26、などが装備されている。
【0026】
図5〜8に示すように、主変速レバー24及び操向レバー26は、それらの操作量を格別に検出する回転式のポテンショメータからなる主変速用と操向用の各センサ27,28、対応する走行用のHST11のトラニオン軸29を操作する一対の走行用の操作機構30、及び、2つのセンサ27,28の検出情報に基づいて各操作機構30の作動を制御する制御装置31を介して、走行用の各HST11に連係されている。又、制御装置31は、直進・旋回切り換え用の選択機構32を介して油圧クラッチ16に連係されている。
【0027】
走行用の各操作機構30は、対応するトラニオン軸29に連動連結された正逆操作が可能な零速位置復帰形の油圧アクチュエータDの一例である複動式の油圧シリンダ33と、制御装置31からの指令に基づいて対応する油圧シリンダ33に対する作動油の流動状態を切り換える単一の第1電磁切換弁34と2つの第2電磁切換弁35、及び、一方の第2電磁切換弁35から第1電磁切換弁34及び他方の第2電磁切換弁35への作動油の流動を阻止する2つの逆止弁36によって油圧式に構成されている。
【0028】
直進・旋回切り換え用の選択機構32は、制御装置31からの指令に基づいて油圧クラッチ16に対する作動油の流動状態を切り換える単一の電磁切換弁によって油圧式に構成されている。
【0029】
制御装置31は、主変速用のセンサ27により主変速レバー24の操作量が検出されると、その操作量に基づいて、走行用の各HST11のトラニオン軸29が主変速レバー24の操作位置に対応する操作位置に位置する状態となるように、走行用の各操作機構30の作動を制御するように構成されており、この主変速レバー24の操作量に基づく制御装置31の制御作動で、前後進の切り換えと無段階の変速操作とを行うことができ、もって、所望の速度での前方直進状態や後方直進状態を容易に現出できるようになっている。
【0030】
又、操向用のセンサ28により操向レバー26の操作量が検出されると、その検出に基づいて、操向レバー26の操作領域に対応する側の走行用のHST11のトラニオン軸29が、主変速レバー24の操作位置に基づく操作位置から低速側の操作領域内での操向レバー26の操作位置に対応する操作位置に位置する状態となるように、操向レバー26の操作領域に対応する側の操作機構30の作動を制御するように、又、操向レバー26が中立位置に位置する状態では、油圧クラッチ16に作動油が供給されて左右のギヤ式変速装置13の伝動軸15同士が接続される状態となり、操向レバー26が中立位置に位置しない状態では、油圧クラッチ16から作動油が排出されて左右のギヤ式変速装置13の伝動軸15同士が遮断される状態となるように、選択機構32の作動を制御するように構成されており、この操向レバー26の操作量に基づく制御装置31の制御作動で、直進状態から所望の旋回状態を容易に現出できるようになっている。
【0031】
走行用の各HST11には、それらの出力回転速度を検出して制御装置31に出力する走行用のフィードバックセンサ37が装備されている。一方、制御装置31は、主変速用と操向用の各センサ27,28からの検出に基づいて算出した走行用の各HST11の目標出力回転速度と、各フィードバックセンサ37により検出された走行用の各HST11の出力回転速度とが合致するように、走行用の各操作機構30の作動を補正するフィードバック制御を行うように構成されている。
【0032】
尚、走行用のフィードバックセンサ37としては、対応するHST11のトラニオン軸29の操作角を検出して制御装置31に出力するものであってもよく、又、HST11の出力回転速度を検出するものと、トラニオン軸29の操作角を検出するものとの双方を装備するようにしてもよい。
【0033】
制御装置31は、作業用の操作機構38を介して作業用のHST12のトラニオン軸39に連係されるとともに、主変速用のセンサ27からの検出に基づいて、主変速レバー24が中立位置から前進側の操作領域に操作されている状態では、作業用のHST12のトラニオン軸39が主変速レバー24の操作位置に対応する中立位置から正転(刈取搬送装置3が脱穀装置4に向けて穀稈を搬送する方向)側の操作位置に位置し、主変速レバー24が中立位置から後進側の操作領域に操作されている状態では、作業用のHST12のトラニオン軸39が主変速レバー24の操作位置にかかわらず中立位置に位置する状態となるように、作業用の操作機構38の作動を制御するように構成されており、この主変速レバー24の操作量に基づく制御装置31の制御作動で、前進作業走行時には、走行用の各HST11により変速される走行速度に同調して、刈取搬送装置3による穀稈の刈り取り搬送速度を変速することができ、もって、走行速度にかかわらず収穫する作物を好適な状態で刈り取り搬送することができるようになっている。
【0034】
又、制御装置31は、作業用の逆転スイッチ40の操作に基づいて、逆転スイッチ40が逆転位置に操作されている間、作業用のHST12のトラニオン軸39が逆転側の低速位置に位置する状態となるように、作業用の操作機構38の作動を制御するように構成されており、この逆転スイッチ40の操作に基づく制御装置31の制御作動で、刈取搬送装置3において搬送詰まりが発生した場合には、刈取搬送装置3を低速で逆転駆動させることができて詰まり穀稈の除去を容易にすることができるようになっている。
【0035】
作業用のHST12には、その出力回転速度を検出して制御装置31に出力する作業用のフィードバックセンサ41が装備されている。一方、制御装置31は、主変速用のセンサ27からの検出に基づいて算出した作業用のHST12の目標出力回転速度と、フィードバックセンサ41により検出された作業用のHST12の出力回転速度とが合致するように、作業用の操作機構38の作動を補正するフィードバック制御を行うように構成されている。
【0036】
尚、作業用のフィードバックセンサ41としては、HST12のトラニオン軸39の操作角を検出して制御装置31に出力するものであってもよく、又、HST12の出力回転速度を検出するものと、トラニオン軸39の操作角を検出するものとの双方を装備するようにしてもよい。
【0037】
作業用の操作機構38は、走行用の操作機構30と同様に、トラニオン軸39に連動連結された零速位置復帰形の油圧アクチュエータDの一例である複動式の油圧シリンダ33と、制御装置31からの指令に基づいて油圧シリンダ33に対する作動油の流動状態を切り換える単一の第1電磁切換弁34と2つの第2電磁切換弁35、及び、一方の第2電磁切換弁35から第1電磁切換弁34及び他方の第2電磁切換弁35への作動油の流動を阻止する2つの逆止弁36によって油圧式に構成されている。
【0038】
制御装置31は、旋回モード切り換え用の3接点式のスイッチ42からの検出に基づいて、操向レバー26の操作量と走行用の操作機構30の作動量との割合を調節することで、操向レバー26の操作量と走行用の各HST11のトラニオン軸29の操作量との関係を変更して、旋回モードを切り換えるように構成されている。
【0039】
詳述すると、制御装置31は、図6に示すように、スイッチ42が第1操作位置に設定されている場合には、操向レバー26の操作量に基づいて、走行用の操作機構30が、操向レバー26の操作領域に対応する側のトラニオン軸29を、主変速レバー24の操作量に応じた操作位置aとその操作位置aから中立位置nに至るまでの途中の操作位置b(=1/3a)との間で操作する状態となるように、操向レバー26の操作量と操作機構30の作動量との割合を調節することによって、旋回モードを、旋回外側のクローラ式走行装置1の駆動速度Voに対して旋回内側のクローラ式走行装置1の駆動速度Viを小さく減速させる緩旋回状態(旋回外側のクローラ式走行装置1の駆動速度Voに対して旋回内側のクローラ式走行装置1の駆動速度ViVoVi≧1/3Voとなる旋回状態)の現出のみが可能な第1旋回モードに切り換え、又、図7に示すように、スイッチ42が第2操作位置に設定されている場合には、操向レバー26の操作量に基づいて、操作機構30が、操向レバー26の操作領域に対応する側のトラニオン軸29を、主変速レバー24の操作量に応じた操作位置aと中立位置nとの間で操作する状態となるように、操向レバー26の操作量と操作機構30の作動量との割合を調節することによって、旋回モードを、上述した緩旋回状態に加えて、旋回外側のクローラ式走行装置1の駆動速度Voに対して旋回内側のクローラ式走行装置1の駆動速度Viを大きく減速させる急旋回状態(旋回外側のクローラ式走行装置1の駆動速度Voに対して旋回内側のクローラ式走行装置1の駆動速度Viが1/3VoVi≧0となる旋回状態)の現出が可能な第2旋回モードに切り換え、更に、図8に示すように、スイッチ42が第3操作位置に設定されている場合には、操向レバー26の操作量に基づいて、操作機構30が、操向レバー26の操作領域に対応する側のトラニオン軸29を、主変速レバー24の操作量に応じた操作位置aと中立位置nを超えた反対側の操作位置c(=−1/3a)とにわたって操作する状態となるように、操向レバー26の操作量と操作機構30の作動量との割合を調節することによって、旋回モードを、上述した緩旋回状態と急旋回状態とに加えて、旋回外側のクローラ式走行装置1に対して旋回内側のクローラ式走行装置1を逆転させる正逆転旋回状態(旋回外側のクローラ式走行装置1の駆動速度Voに対して旋回内側のクローラ式走行装置1の駆動速度Viが0>Vi≧−1/3Voとなる旋回状態)の現出が可能な第3旋回モードに切り換えるように構成されている。
【0040】
つまり、スイッチ42の切り換え操作に基づく制御装置31の制御作動で、旋回モードを、所望の旋回状態の現出が可能な旋回モードに切り換えることができるようになっている。又、いずれの旋回状態においても、旋回外側のクローラ式走行装置1の駆動速度Voを一定とし、旋回内側のクローラ式走行装置1の駆動速度Viを減速させるようにしていることから、機体を滑らかに旋回させることができるようになっている。
【0041】
尚、制御装置31は、各センサ27,28及びスイッチ42からの検出に基づいて算出される左右のクローラ式走行装置1の駆動速度が所定速度(例えば最高速度の5%)である場合には、そのクローラ式走行装置1の駆動速度が零になるように、対応する走行用の操作機構30の作動を制御するように構成されており、これによって、主変速レバー24、操向レバー26、及びスイッチ42の操作位置に基づいて、対応するクローラ式走行装置1の駆動を停止させる中立位置を確保できるようになっている。
【0042】
ちなみに、副変速レバー25は、副変速用の機械式連係機構(図示せず)を介してギヤ式変速機構13に連係されており、副変速レバー25の操作によって、走行用の各HST11による変速後の動力を高低2段に変速できるようになっている。
【0043】
図5及び図9に示すように、走行用の各操作機構30及び作業用の操作機構38のそれぞれにおいて、第1電磁切換弁34には、開状態では油圧シリンダ33に向けての作動油の流動を可能にし、閉状態では油圧シリンダ33側からの作動油の排出を可能にする常閉形で2位置切り換え式のものが採用され、各第2電磁切換弁35には、開状態では第1電磁切換弁34から油圧シリンダ33の対応する油室43への作動油の流動を可能にし、閉状態では油圧シリンダ33の対応する油室43からの作動油の排出を可能にする常閉形で2位置切り換え式のものが採用されている。
【0044】
この構成から、走行用の各操作機構30及び作業用の操作機構38は、主変速レバー24又は操向レバー26の操作に基づく制御装置31の制御作動により、図9の(イ)に示すように、第1電磁切換弁34と一方の第2電磁切換弁35とが開状態に、かつ、他方の第2電磁切換弁35が閉状態に切り換えられると、油圧シリンダ33の一方の油室43への作動油の流動と他方の油室43からの作動油の排出とを許容し、これに伴う作動油の流動で油圧シリンダ33が油圧操作されることで、対応するHST11,12を変速操作し、それらの各HST11,12の操作対象である左右のクローラ式走行装置1又は刈取搬送装置3を増減速操作するようになっている。
【0045】
そして、上記の変速操作状態から、図9の(ロ)に示すように、第1電磁切換弁34が閉状態に、かつ、他方の第2電磁切換弁35が開状態に切り換えられると、第1電磁切換弁34と2つの逆止弁36との間の作動油を排出し、その排出に伴う各逆止弁36の第1電磁切換弁34側と第2電磁切換弁35側との圧力差で各逆止弁36を閉状態に維持して、油圧シリンダ33の各油室43に対する作動油の流動を阻止し、油圧シリンダ33の油圧操作を停止させることで、対応するHST11,12をそのときの変速位置に保持し、それらの各HST11,12の操作対象である左右のクローラ式走行装置1又は刈取搬送装置3をそのときの変速位置に応じた速度で作動させるようになっている。
【0046】
又、上記の速度保持状態や前述した変速操作状態において、万が一にも制御装置31や各操作機構30,38などに対する電源が落ちてしまうと、図9の(ハ)に示すように、第1電磁切換弁34と各第2電磁切換弁35とが閉状態に切り換わり、油圧シリンダ33の各油室43からの作動油の排出が可能になって油圧シリンダ33の零速位置への自己復帰が許容され、油圧シリンダ33が自己復帰作動することで、対応するHST11,12を零速位置に操作し、それらの各HST11,12の操作対象である左右のクローラ式走行装置1又は刈取搬送装置3を速やかに作動停止させるようになっている。
【0047】
つまり、各操作機構30,38を、油圧シリンダ33と3つの常閉形の電磁切換弁34,35と2つの逆止弁36とからなる比較的簡単かつ安価な構成としながらも、主変速レバー24や操向レバー26の操作量に応じた各HST11,12の適切な変速操作を行えるとともに、各HST11,12の操作系に対する電源が落ちた場合には、各HST11,12の操作対象となる左右のクローラ式走行装置1や刈取搬送装置3を作動停止させるための人為操作を行わなくても、左右のクローラ式走行装置1や刈取搬送装置3を電源ダウンに伴って速やかに作動停止させることができるようになっている。
【0048】
〔別実施形態〕
以下、本発明の別実施形態を列記する。
(1)作業機としては、人参収穫機や大根収穫機あるいは草刈機などであってもよい。
(2)走行装置Aとしては、左右一対の前輪と後輪とを備えて構成されたものであってもよい。
(3)無段変速装置Bとしては、ディスク式無段変速装置やベルト式無段変速装置などであってもよい。
(4)人為操作具Cとしては、変速用や操向用の操作ペダル、ステアリングホイール、あるいは、変速操作と操向操作とが可能な十字揺動式の操作レバーなどであってもよい。
(5)油圧アクチュエータDとして、図10に示すベーン形の揺動式のものなどを採用するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】自脱形コンバインの全体側面図
【図2】伝動構造を示す概略縦断背面図
【図3】伝動構造を示す概略縦断側面図
【図4】ミッションケースの縦断背面図
【図5】操作構造の構成を示す概略図
【図6】第1旋回モードでの操向レバーの操作量と主変速・操向兼用の操作機構の作動量との割合を示す図
【図7】第2旋回モードでの操向レバーの操作量と主変速・操向兼用の操作機構の作動量との割合を示す図
【図8】第3旋回モードでの操向レバーの操作量と主変速・操向兼用の操作機構の作動量との割合を示す図
【図9】(イ)操作機構の変速操作状態を示す図
(ロ)操作機構の速度保持状態を示す図
(ハ)操作機構の作動停止状態を示す図
【図10】油圧アクチュエータとしてベーン形揺動アクチュエータを採用した別実施形態を示す図
【符号の説明】
27 センサ
28 センサ
30 操作機構(走行用)
31 制御装置
34 第1電磁切換弁
35 第2電磁切換弁
36 逆止弁
38 操作機構(作業用)
43 油室
A 走行装置
B 無段変速装置
C 人為操作具
D 油圧アクチュエータ

Claims (3)

  1. 人為操作具の操作量を検出するセンサからの検出情報に基づいて、制御装置が、無段変速装置を操作する操作機構の作動を制御するように構成してある作業機の操作構造であって、
    前記操作機構を、前記無段変速装置に連係された正逆操作が可能な零速位置復帰形の油圧アクチュエータと、開状態では前記油圧アクチュエータに向けての作動油の流動を可能にし、閉状態では前記油圧アクチュエータ側からの作動油の排出を可能にする常閉形の第1電磁切換弁と、開状態では前記第1電磁切換弁から前記油圧アクチュエータの対応する油室への作動油の流動を可能にし、閉状態では前記油圧アクチュエータの対応する前記油室からの作動油の排出を可能にする2つの常閉形の第2電磁切換弁と、対応する前記第2電磁切換弁から前記第1電磁切換弁に向けての作動油の流動を阻止する2つの逆止弁とから油圧式に構成してある作業機の操作構造。
  2. 前記無段変速装置及び前記操作機構として、左右の走行装置の独立変速操作が可能となるように走行用のもの一対ずつ備えてある請求項1記載の作業機の操作構造。
  3. 前記無段変速装置及び前記操作機構として、走行速度に応じた作業速度の変速操作が可能となるように走行用のものと作業用のものとを備えてある請求項1又は2記載の作業機の操作構造。
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