JP2002192834A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JP2002192834A
JP2002192834A JP2000393380A JP2000393380A JP2002192834A JP 2002192834 A JP2002192834 A JP 2002192834A JP 2000393380 A JP2000393380 A JP 2000393380A JP 2000393380 A JP2000393380 A JP 2000393380A JP 2002192834 A JP2002192834 A JP 2002192834A
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JP2000393380A
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English (en)
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Yasuhiro Azuma
康弘 東
Tsutomu Sato
勉 佐藤
Tatsuya Tomura
辰也 戸村
Noboru Sasa
登 笹
Yasunobu Ueno
泰伸 植野
Masatoshi Taniguchi
正俊 谷口
Toshiro Narizuka
俊郎 成塚
Tomoyuki Ogawa
知之 小川
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Yamada Chemical Co Ltd
Ricoh Co Ltd
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Yamada Chemical Co Ltd
Ricoh Co Ltd
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    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/24Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material
    • G11B7/241Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material
    • G11B7/242Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of recording layers
    • G11B7/244Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of recording layers comprising organic materials only
    • G11B7/246Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of recording layers comprising organic materials only containing dyes
    • G11B2007/24612Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of recording layers comprising organic materials only containing dyes two or more dyes in one layer

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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の波長域より短波長に発振波長を有する
半導体レーザを用いる高密度光ディスクシステムに適用
可能な耐光性、保存安定性に優れた光記録媒体を提供す
ること、及び現状システムで記録再生が可能で、且つ現
状システムで記録した情報が、次世代の高密度光ディス
クシステムでも再生が可能となる光記録媒体用の記録媒
体を提供すること。 【解決手段】 下記一般式(I)−a〜dで示されるポ
ルフィラジン系化合物の少なくとも一種あるいは該化合
物と680〜750nmに最大吸収波長を有する有機色
素とを記録層に含有させる。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は情報記録媒体に関す
るものであり、特に光ビームを照射することにより、記
録材料の透過率、反射率等の光学的な変化を生じさせ、
情報の記録再生を行い、且つ追記が可能な光記録媒体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在の追記型光ディスクシステム(WO
RM、CD−R)では、使用レーザーの発振波長が77
0〜790nmにあり、記録体は上記波長で記録、再生
が可能なように設定されている。今後、情報量の増大に
伴い、記録媒体の大容量化への流れは必須であり、記録
再生に用いるレーザー波長の短波長化が進んでいる。
【0003】これまでに、シアニン色素やフタロシアニ
ン色素を記録材料として用いたデータ用追記型ディスク
(例えば、特開昭57−82093号公報、特開昭61
−150243号公報等)、同上色素/金属反射層を記
録材料として用いた追記型コンパクトディスク(例え
ば、特開平1−159842号公報、特開平1−176
585号公報等)、シアニンその他の色素/金属反射層
を記録材料として用いた大容量追記型コンパクトディス
ク(DVD−R)(例えば、PIONEER R&D vol.6No.2:D
VD−Recordableの開発、DVD-R 色素ディスクの基礎研
究、特開平8−169182号公報等)など、数多くの
提案がなされている。
【0004】しかし、耐光性、保存安定性に優れ、且つ
700nm以下のレーザーを用いた光ピックアップで記
録再生が可能な記録材料は、未だ開発されていないのが
現状である。更に、従来のアザアヌレン(ポルフィラジ
ン)系化合物は対称性が高いため溶解度が低く、溶剤塗
工法で記録層を形成することが困難である。そこで、溶
解度を上げるための置換基の導入が必要である。
【0005】現在のCD及びCD−ROMは、基板自体
の凹凸上にAlがコーティングしてあり、Alの反射率
の波長依存性が小さいため、将来、レーザー波長が短波
長化されても再生は可能である。しかしながら、CD−
Rは記録層に680nm〜750nmに最大吸収波長を
有する色素を用い、その光学定数及び膜厚構成から77
0nm〜790nmに高い反射率が得られる様に設定し
てあるため、700nm以下の波長域では反射率は極め
て低く、レーザー波長の短波長化に対応できず、現在の
CD−Rシステムで記録再生している情報が、将来のシ
ステムでは再生できない事態を招く。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
状況に鑑みてなされるものであって、上記従来システム
に比べて、短波長に発振波長を有する半導体レーザーを
用いる高密度光ディスクシステム(DVD−Rディスク
システム)に適用可能な耐光性、保存安定性に優れた光
記録媒体用の記録材料を提供するとともに、現状システ
ム(CD−Rディスクシステム)で記録再生が可能で、
且つ現状システムで記録した情報が、次世代の高密度光
ディスクシステムでも再生が可能となる光記録媒体用の
記録材料を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意検討を
重ねた結果、特定の構造を有する色素を主成分とする記
録層を設けることにより、発振波長700nm以下の半
導体レーザーを用いる高密度光ディスクシステムに適用
可能なことを見出し、更に本発明の色素を現在のCD−
R用記録材料として用いられている有機色素と混合して
用いることにより、700nm以下の波長域にも高い反
射率を得ることが可能であることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0008】すなわち、本発明によれば、第一に、基板
上に直接又は下引き層を介して記録層を設け、更に必要
に応じて反射層、保護層、接着層又は/及び第二の基板
を設けてなる光記録媒体において、前記記録層中に下記
一般式(I)−a〜dで示されるポルフィラジン系化合
物を少なくとも一種含有することを特徴とする光記録媒
体が提供される。
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】 [式中、X1〜X4は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲ
ン原子、置換若しくは未置換のアルキル基、置換若しく
は未置換のフェニル基、置換若しくは未置換のアルコキ
シ基又は置換若しくは未置換のアリールオキシ基を表
し、Y1〜Y4は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原
子又は置換若しくは未置換の必ず一つ以上の窒素原子を
含む複素5員環を表し、複素5員環は他の芳香環又は複
素環と縮合していても良く、複素5員環は窒素原子にて
ポルフィラジン環と結合している。ただし、Y1〜Y4
中で少なくとも一つには複素5員環を含む。Mtは、2
個の水素原子又は酸素、ハロゲンを有していてもよい2
価、3価若しくは4価の金属原子又は−(OR5)p基、
−(OSiR678)q基、−(OPOR910)r基、若
しくは−(OCOR11)s基を有してもよい金属原子を表
す。R5〜R11は、独立に水素原子、置換若しくは未置
換の脂肪族炭化水素基又は置換若しくは未置換の芳香族
炭化水素基を表し、p、q、r、sは0〜2の整数を表
す。]
【0009】第二に、上記第一に記載したポルフィラジ
ン系化合物において、Y1〜Y4の少なくとも一つが下記
一般式(II)で示されるポルフィラジン系化合物である
ことを特徴とする光記録媒体が提供される。
【化11】 (式中、Z1〜Z4は、それぞれ結合している炭素原子又
は窒素原子と一緒になって複素5員環を形成する置換若
しくは未置換の炭素原子又は窒素原子であり、この複素
5員環と他の芳香環又は複素環が縮合していてもよい。
ただし、Z1〜Z4がすべて窒素原子になることはな
い。)
【0010】第三に、上記第一又は第二に記載したポル
フィラジン系化合物において、Y1〜Y4の少なくとも一
つが下記一般式(III)で示されるポルフィラジン系化
合物であることを特徴とする光記録媒体が提供される。
【化12】 (式中、Z5〜Z7は、それぞれ結合している炭素原子又
は窒素原子と一緒になって複素5員環を形成する置換若
しくは未置換の炭素原子又は窒素原子である。ただし、
5〜Z7がすべて炭素原子になることはなく、窒素原子
にてポルフィラジン環と結合している。また、R'〜
R''''は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニ
トロ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、置換若しく
は未置換のアルキル基、置換若しくは未置換のアルコキ
シ基、置換若しくは未置換のアリール基、置換若しくは
未置換のアミノ基又は置換若しくは未置換のアシル基を
表す。)
【0011】第四に、上記第一〜第三のいずれかに記載
したポルフィラジン系化合物において、X1〜X4の少な
くとも一つが置換若しくは未置換のアルキル基であるこ
とを特徴とする光記録媒体が提供される。
【0012】第五に、上記第一〜第四のいずれかに記載
したポルフィラジン系化合物において、X1〜X4の少な
くとも一つが置換若しくは未置換の分岐アルキル基であ
ることを特徴とする光記録媒体が提供される。
【0013】第六に、上記第一〜第五のいずれかに記載
したポルフィラジン化合物において、金属原子(Mt)
がCu、Ni、Zn、Pd、Pt、VO、Co、Mgの
うちのいずれかであることを特徴とする光記録媒体が提
供される。
【0014】第七に、上記第一〜第六のいずれかに記載
した光記録媒体において、記録層が上記第一〜第六のい
ずれかに記載したポルフィラジン系化合物の少なくとも
一種と680〜750nmに最大吸収波長を有する色素
との混合層からなることを特徴とする光記録媒体が提供
される。
【0015】第八に、上記第七に記載した光記録媒体に
おいて、680〜750nmに最大吸収波長を有する色
素がシアニン色素、フタロシアニン色素、及びアゾ金属
キレート化合物の少なくとも一種であることを特徴とす
る光記録媒体が提供される。
【0016】第九に、上記第一〜第八のいずれかに記載
した光記録媒体において、記録再生波長±5nmの波長
領域の光に対する記録層単層の屈折率nが1.5≦n≦
3.0であり、消衰係数kが0.02≦k≦0.2であ
ることを特徴とする光記録媒体が提供される。
【0017】第十に、上記第一〜第九のいずれかに記載
した光記録媒体において、下記(イ)〜(ハ)の物性を
有することを特徴とする光記録媒体が提供される。 (イ)記録層が波長600〜700nmのレーザー波長
により光学的な変化を生じるものであること、(ロ)有
機色素の熱重量分析で、主減量過程での温度に対する減
量の傾きが2%/℃以上であること、(ハ)有機色素の
熱重量分析で、主減量過程での総減量が25%以上であ
ること。
【0018】第十一に、上記第一〜第十のいずれかに記
載した光記録媒体において、基板上のトラックピッチが
0.7〜0.8μmであり、溝幅が半値幅で0.20〜
0.35μmであることを特徴とする光記録媒体が提供
される。
【0019】第十二に、上記第一〜第十一のいずれかに
記載した光記録媒体において、反射層が必要な場合の反
射層が金、銀、銅、アルミニウム、金を主とした合金、
銀を主とした合金又はアルミニウムを主とした合金から
なることを特徴とする光記録媒体が提供される。
【0020】第十三に、上記第一〜第十二のいずれかに
記載した光記録媒体において、記録再生波長が630〜
690nmであることを特徴とする光記録媒体が提供さ
れる。
【0021】第十四に、上記第七〜第十二のいずれかに
記載した光記録媒体において、記録波長が770〜81
0nm、再生波長が770〜810nm及び630〜6
90nmであることを特徴とする光記録媒体が提供され
る。
【0022】本発明の光記録媒体は、その記録層に前記
一般式(I)−a〜(I)−dで示されるポルフィラジ
ン系化合物の少なくとも一種を含有させたことから、発
振波長700nm以下の半導体レーザーを用いるDVD
−Rディスクシステムに適用できる耐光性、保存安定性
に優れたものとなり、また別の態様では、記録層が上記
ポルフィラジン系化合物の少なくとも一種と680〜7
50nmに最大吸収波長を有する色素との混合層からな
るものとしたこと700nm以下の波長域にも高い反射
率を得ることができるものとなり、CD−Rディスクシ
ステムで記録した情報がDVD−Rディスクシステムで
再生できるものとなる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の光記録媒体は、その記録層に前記一般式(I)
−a〜(I)−dで示されるポルフィラジン系化合物の
少なくとも一種を含有することを特徴とする。
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【0024】上記一般式(I)−a〜d中、X1〜X4
それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは
未置換のアルキル基、置換若しくは未置換のフェニル
基、置換若しくは未置換のアルコキシ基又は置換若しく
は未置換のアリールオキシ基を表し、Y1〜Y4はそれぞ
れ独立に水素原子、ハロゲン原子又は置換若しくは未置
換の必ず一つ以上の窒素原子を含む複素5員環を表し、
複素5員環は他の芳香環又は複素環と縮合していても良
く、複素5員環は窒素原子にてポルフィラジン環と結合
している。ただし、Y1〜Y4の中で少なくとも一つは複
素5員環を含む。Mtは2個の水素原子又は酸素、ハロ
ゲンを有していてもよい2価、3価若しくは4価の金属
原子又は−(OR5)p基、−(OSiR678)q基、−
(OPOR 910)r基若しくは−(OCOR11)s基を有
してもよい金属原子を表す。R5〜R 11は独立に水素原
子、置換若しくは未置換の脂肪族炭化水素基又は置換若
しくは未置換の芳香族炭化水素基を表し、p、q、r、
sは0〜2の整数を表す。
【0025】また、前記一般式(I)−a〜(I)−d
で示されるポルフィラジン系化合物において、その置換
基Y1〜Y4は、その少なくとも一つが下記一般式(II)
で示される複素5員環であることが好ましい。
【化17】
【0026】上記一般式(II)中、Z1〜Z4はそれぞれ結
合している炭素原子又は窒素原子と一緒になって複素5
員環を形成する置換若しくは未置換の炭素原子又は窒素
原子であり、この複素5員環と他の芳香環又は複素環が
縮合していてもよい。ただし、Z1〜Z4がすべて窒素原
子になることはない。
【0027】更に、上記置換基Y1〜Y4は、その少なく
とも一つが下記一般式(III)で示される必ず一つ以上
の窒素原子を含む複素5員環であることも好ましい。
【化18】
【0028】上記一般式(III)中、Z5〜Z7はそれぞれ
結合している炭素原子又は窒素原子と一緒になって複素
5員環を形成する置換若しくは未置換の炭素原子又は窒
素原子である。ただし、Z5〜Z7がすべて炭素原子にな
ることはなく、窒素原子にてポルフィラジン環と結合し
ている。また、R'〜R''''はそれぞれ独立に水素原
子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、カル
ボキシ基、置換若しくは未置換のアルキル基、置換若し
くは未置換のアルコキシ基、置換若しくは未置換のアリ
ール基、置換若しくは未置換のアミノ基又は置換若しく
は未置換のアシル基を表す。
【0029】前記一般式(I)-a〜d及び一般式(I
I)、(III)中のアルキル基及びアルコキシ基中のアルキ
ル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、ネオペ
ンチル基、イソアミル基、2−メチルブチル基、n−ヘ
キシル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル
基、4−メチルペンチル基、2−エチルブチル基、n−
ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシ
ル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、
2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、n−オ
クチル基、2−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル
基、4−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基、2
−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、n−ノニ
ル基、n−デシル基等の1級アルキル基;イソプロピル
基、sec−ブチル基、1−エチルプロピル基、1−メ
チルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−メチ
ルヘプチル基、1−エチルブチル基、1,2−ジメチル
ブチル基、1,3−ジメチルブチル基、1−エチル−2
−メチルプロピル基、1−メチルヘキシル基、1−エチ
ルペンチル基、1−プロピルブチル基、1−イソプロピ
ル−2−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルブ
チル基、1−イソプロピルブチル基、1−メチルヘプチ
ル基、1−エチルヘキシル基、1−プロピルペンチル
基、1−イソプロピルペンチル基、1−イソプロピル−
2−メチルブチル基、1−メチルオクチル基、1−エチ
ルヘプチル基、1−プロピルヘキシル基、1−イソブチ
ル−3−メチルブチル基等の2級アルキル基;tert
−ブチル基、、tert−アミル基、tert−ヘプチ
ル基、等の3級アルキル基などが挙げられ、これらのア
ルキル基はハロゲン等の置換基で置換されていてもよ
い。また、アリール基としては、フェニル基、メチルフ
ェニル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル
基、エチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、
ジ(tert−ブチル)フェニル基、ブチルフェニル
基、メトキシフェニル基、ジメトキシフェニル基、トリ
メトキシフェニル基、ブトキシフェニル基などが挙げら
れ、またこれらのアリール基はハロゲン等の置換基で置
換されていてもよい。また、R5〜R11は上述で具体例
を示したアルキル基と同義である。
【0030】本発明で使用されるポルフィラジン系化合
物の具体例としては、例えば表1〜2に示されるものが
挙げられる。なお、表1〜2において、異性体について
は記述していないが、実際には前述したような4つの異
性体が存在する。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】また、記録層を前記一般式(I)−a〜
(I)−dで示されるポルフィラジン系化合物の少なく
とも一種と、680〜750nmに最大吸収波長を有す
る有機色素との混合層とすることにより、短波長対応C
D−R媒体となる。この場合の680〜750nmに最
大吸収波長を有する色素としては、従来技術に挙げた公
報に記載された色素を使用することができる。特に、シ
アニン色素、フタロシアニン色素及びアゾ金属キレート
化合物が好ましい。
【0035】シアニン色素の好ましい例としては、下記
一般式(a)で示されるものが挙げられる。
【化19】
【0036】上式中、Ra〜Rd及びXはそれぞれ以下の
ものを示す。 Ra、Rb:炭素数1〜3のアルキル基、 Rc、Rd:炭素数1〜6の置換若しくは未置換のアルキ
ル基、 X:酸アニオン、 なお、芳香環は他の芳香環と縮合されていてもよく、ア
ルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基又はアシル基で
置換されていてもよい。
【0037】フタロシアニン色素の好ましい例として
は、下記一般式(b)若しくは(c)で示されるものが
挙げられる。
【化20】
【0038】上式中、M1及びX5〜X8はそれぞれ以下
のものを示す。 M1:Ni、Pd、Cu、Zn、Co、Mn、Fe、T
iO、VO、 X5〜X8:α位の−OR、−SR、又は水素原子であっ
て、全てが水素原子となることはない、 R:炭素数3〜12の置換若しくは未置換の直鎖若しく
は分岐のアルキル基、シクロアルキル基、又は置換若し
くは未置換のアリール基、X5〜X8以外のベンゼン環の
置換基は水素原子又ははハロゲン原子である。
【0039】
【化21】
【0040】上式中、M2、X9〜X12及びY3、Y4はそ
れぞれ以下のものを示す。 M2:Si、Ge、In、Sn、 X9〜X12:α位の−OR、−SR又は水素原子であっ
て、全てが水素原子となることはない。 Y3、Y4:−OSiRefg、−OCORe、−OPO
ef、 Re、Rf、Rg:炭素数1〜10のアルキル基又はアリ
ール基、 X9〜X12以外のベンゼン環の置換基は水素原子又はハ
ロゲン原子である。
【0041】アゾ金属キレート化合物の好ましい例とし
ては、下記一般式(d)で示されるアゾ系化合物と金属
とのアゾ金属キレート化合物の一種又は二種以上が挙げ
られ、金属の好ましい例としてはNi、Pt、Pd、C
o、Cu、Znなどが挙げられる。
【化22】
【0042】上式中、Aはそれが結合している炭素原子
及び窒素原子と一緒になって複素環を形成する残基を表
わし、Bはそれが結合している2つの炭素原子と一緒に
なって芳香環又は複素環を形成する残基を表わし、Xは
活性水素を有する基を表わす。
【0043】ここで、本発明の前記一般式(I)−a〜
(I)−dで示される少なくとも一種の色素と、上記具
体例を含む680nm〜750nmに最大吸収波長を有
する色素との混合比は、本発明の色素/680nm〜7
50nmに吸収を有する色素=10/100〜90/1
00、好ましくは40/100〜20/100であり、
記録層の厚みとしては500Å〜5μm、好ましくは1
000Å〜5000Åである。
【0044】次に、本発明の記録媒体の構成について述
べる。図1は、本発明の記録媒体に適用し得る層構成例
を示す図で、これは追記型光ディスクの例である。基板
1の上に、必要に応じて下引き層3を介して、記録層2
を設け、更に必要に応じ保護層4が設けられている。ま
た、必要に応じて基板1の下にハードコート層5を設け
ることができる。更に、図1を2枚貼り合わせたいわゆ
るエアーサンドイッチ構造としてもよいし、密着貼り合
わせ構造としてもよい。
【0045】図2は、本発明の記録媒体に適用し得る別
のタイプの層構成例を示す図で、これはCD−Rメディ
アの例である。図1の構成の記録層2の上に反射層6が
設けられている。これを接着剤で2枚貼り合わせた構造
とすることもできる。図3は、本発明の記録媒体に適用
し得る別のタイプ(DVD−R用)の層構成例を示す図
で、この場合、基本的には図2の構成の金属反射層6又
は保護層4の上に接着層7と基板1が設けられている。
更に、接着層7を介して保護層4/金属反射層6/記録
層2/基板1を貼り合わせた構造とすることもできる
し、記録層2上に半透膜9及びスペーサー8を介して記
録層2/金属反射層6/基板1を積層した構造とするこ
ともできる。
【0046】次に、構成各層の必要特性及びその構成材
料について述べる。 1)基板 用いる基板としては基板側より記録再生を行なう場合の
み使用レーザーに対して透明でなければならず、記録層
側から記録再生を行なう場合、基板は透明である必要は
ない。基板材料としては、例えば、ポリエステル、アク
リル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート樹脂、ポリオ
レフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイ
ミドなどのプラスチック又はガラス、セラミック、ある
いは金属などを用いることができる。なお、基板の表面
にトラッキング用の案内溝や、案内ピット、更にアドレ
ス信号などのプリフォーマットなどが形成されていても
よい。
【0047】基板は通常、深さ1000〜2500Åの
案内溝を有している。トラックピッチは、通常、0.7
〜1.0μmであるが、高容量化の用途には0.7〜
0.8μmが好ましい。溝幅は、半値幅で0.20〜
0.35μmが好ましい。0.20μm未満では十分な
トラッキングエラー信号強度を得ることが困難となる恐
れがある。また、0.35μmを越える場合には、記録
したときに記録部が横に広がりやすくなるので好ましく
ない。
【0048】2)記録層 記録層はレーザー光の照射により何らかの光学的変化を
生じさせ、その変化により情報を記録するものであっ
て、この記録層中には本発明の色素が含有されているこ
とが必要で、記録層の形成に当たって本発明の色素一
種、又は二種以上の組み合わせで用いてもよい。更に、
本発明の色素は光学特性、記録感度、信号特性などの向
上の目的で他の有機色素及び金属、金属化合物と混合又
は積層化して用いてもよい。有機色素の例としては、ポ
リメチン色素、ナフタロシアニン系、フタロシアニン
系、スクアリリウム系、クロコニウム系、ピリリウム
系、ナフトキノン系、アントラキノン系(インダンスレ
ン系)、キサンテン系、トリフェニルメタン系、アズレ
ン系、テトラヒドロコリン系、フェナンスレン系、トリ
フェノチアジン系染料及び金属錯体化合物などが挙げら
れる。金属、金属化合物の例としては、In、Te、B
i、Se、Sb、Ge、Sn、Al、Be、TeO2
SnO、As,Cdなどが挙げられ、それぞれを分散混
合あるいは積層の形態で用いることができる。更に、上
記染料中に高分子材料、例えばアイオノマー樹脂、ポリ
アミド樹脂、ビニル系樹脂、天然高分子、シリコーン、
液状ゴムなどの種々の材料若しくはシランカップリング
剤などを分散混合してもよいし、特性改良の目的で安定
剤(例えば遷移金属錯体)、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電
防止剤、界面活性剤、可塑剤などを一緒に用いることが
できる。
【0049】記録層の形成方法としては、蒸着、スパッ
タリング、CVD又は溶剤塗布などの通常の手段によっ
て行うことができる。塗布法を用いる場合には、上記染
料などを有機溶剤に溶解して、スプレー、ローラーコー
ティグ、ディピング及びスピンコーティングなどの慣用
のコーティング法によって行うことができる。用いられ
る有機溶媒としては、一般にメタノール、エタノール、
イソプロパノールなどのアルコール類、アセトン、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどの
スルホキシド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジ
エチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテ
ルなどのエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエ
ステル類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタ
ン、四塩化炭素、トリクロロエタンなどの脂肪族ハロゲ
ン化炭化水素類、ベンゼン、キシレン、モノクロロベン
ゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族類、メトキシエタ
ノール、エトキシエタノールなどのセルソルブ類、ヘキ
サン、ペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサ
ンなどの炭化水素類、などが挙げられる。記録層の膜厚
は100Å〜10μm、好ましくは200Å〜2000
Åが適当である。
【0050】記録再生波長±5nmの波長領域の光に対
する記録層単層の屈折率nは、1.5≦n≦3.0が好
ましい。nが1.5未満の場合には、十分な光学的変化
が得られにくく、記録変調度が低くなるため好ましくな
い。また、nが3.0を越える場合には、波長依存性が
高くなり過ぎ、記録再生波長領域であってもエラーとな
ってしまうため好ましくない。また、消衰係数kは、
0.02≦k≦0.2が好ましい。kが0.02未満の
場合には、記録感度が悪くなる。kが0.2を越える場
合には、50%以上の反射率を得ることが困難となるの
で好ましくない。
【0051】また、記録材料の熱的に必要な条件は、熱
重量分析における主減量過程での重量減量が、温度に対
して急であることが必要である。主減量過程により有機
材料膜は分解し、膜厚の減少と光学定数の変化を起こ
し、光学的な意味での記録部が形成されるからである。
従って、主減量過程の重量減量が温度に対して穏やかな
場合、これは広い温度範囲にわたって形成されてしまう
ため、高密度の記録部を形成させる場合は極めて不利と
なる。同様な理由で重量減量の過程が複数存在する材料
を用いた場合も、高密度対応には不利である。本発明で
はいくつかの重量減量過程のうちで、減量率が最大のも
のを主減量過程と呼ぶ。
【0052】本発明において、重量減量の傾きは以下の
ようにして求める。図4に示すように、質量Moの有機
材料を窒素雰囲気下中で、10℃/minで昇温させ
る。この昇温に従って、質量は微量づつ減少し、ほぼ直
線a−bの重量減量線を示し、ある温度に達すると急激
な重量減少を起こし、ほぼ直線c−dに沿って重量減量
を起こす。更に、温度を上げ続けると質量の急激な減量
が終了し、ほぼ直線e−fに沿った重量減少を起こす。
今直線a−bと直線c−dとの交点における温度をT1
(℃)、初期質量Moに対する残存重量をm1(%)、直
線c−dと直線e−fとの交点における温度をT
2(℃)、初期質量Moに対する残存重量をm2(%)と
する。減量開始温度はT1、減量終了温度はT2となり、
重量減量の傾きは、 (m1−m2)(%)/(T2−T1)(℃) で示される値で、初期重量に対する重量減量率は、 (m1−m2)(%) で示される。
【0053】上記定義に基づくと光記録媒体に用いる記
録材料としては、主減量過程における重量減量の傾きが
2%/℃以上であることが好ましい。この重量減量の傾
きが2%/℃未満である記録材料を用いると、記録部の
広がりが大きくなり、また短い記録部を形成することが
困難となるため、光記録媒体には不向きである。
【0054】また、主減量過程における重量減少率は、
25%以上であることが好ましい。25%未満である
と、良好な記録変調度、記録感度が得られない可能性が
ある。更に、熱的特性に必要な条件は、減量開始温度T
1が、ある温度範囲にあることが必要である。具体的に
は減量開始温度が350℃以下であり、好ましくは20
0〜350℃の範囲にあることが望ましい。減量開始温
度が350℃以上であると、記録レーザー光のパワーが
高くなり実用的でなく、200℃以下であると再生劣化
を起こすなど記録安定性が悪化する。
【0055】3)下引き層 下引き層は、接着性の向上、水又はガスなどのバリ
アー、記録層の保存安定性の向上、反射率の向上
溶剤からの基板の保護、案内溝、案内ピット、プレフ
ォーマットの形成、などを目的として使用される。の
目的に対しては、高分子材料、例えばアイオノマー樹
脂、ポリアミド樹脂、ビニル樹脂、天然樹脂、天然高分
子、シリコーン、液状ゴムなどの種々の高分子化合物お
よびシランカップリング剤などを用いることができ、
及びの目的に対しては、上記高分子材料以外に無機化
合物、例えばSiO、MgF、SiO2、TiO、Zn
O、TiN、SiNなどがあり、更に金属又は半金属、
例えばZn、Cu、Ni、Cr、Ge、Se、Au、A
g、Alなどを用いることができる。また、の目的に
対しては、金属、例えばAl、Au、Agなどや、金属
光沢を有する有機薄膜、例えばメチン染料、キサンテン
系染料などを用いることができ、及びの目的に対し
ては、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、熱可塑性樹脂など
を用いることができる。下引き層の膜厚としては0.0
1〜30μm、好ましくは、0.05〜10μmが適当
である。
【0056】4)金属反射層 金属反射層は、単体で高反射率の得られる腐食されにく
い金属、半金属等が使用できる。材料例としては、A
u、Ag、Cr、Ni、Al、Fe、Snなどが挙げら
れるが、反射率、生産性の点からAu、Ag、Alが最
も好ましい。これらの金属、半金属は単独で使用しても
よく、二種以上の合金としても良い。膜形成法としては
蒸着、スッパタリングなどが挙げられ、膜厚としては5
0〜5000Å、好ましくは100〜3000Åであ
る。
【0057】5)保護層、基板面ハードコート層 保護層及び基板面ハードコート層は、傷、ホコリ、汚
れなどからの記録層(反射吸収層)の保護、記録層(反
射吸収層)の保存安定性の向上、反射率の向上、など
を目的として使用される。これらの目的に対しては、前
記下引き層に示した材料を用いることができる。また、
無機材料としてSiO、SiO2なども用いることがで
き、有機材料としてポリメチルアクリレート、ポリカー
ボネート、エポキシ樹脂、ポリスチレン、ポリエステル
樹脂、ビニル樹脂、セルロース、脂肪族炭化水素樹脂、
天然ゴム、スチレンブタジエン樹脂、クロロプレンゴ
ム、ワックス、アルキッド樹脂、乾性油、ロジンなどの
熱軟化性、熱溶融性樹脂も用いることができる。上記材
料のうち最も好ましい例は、生産性に優れた紫外線硬化
樹脂である。保護層又は基板面ハードコート層の膜厚は
0.01〜30μm、好ましくは0.05〜10μmが
適当である。
【0058】本発明において、前記下引き層、保護層及
び基板面ハードコート層には、記録層の場合と同様に、
安定剤、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性
剤、可塑剤などを含有させることができる。
【0059】6)保護基板 保護基板は、この保護基板側からレーザー光を照射する
場合、使用レーザー光に対し透明でなくてはならず、単
なる保護板として用いる場合、透明性は問わない。使用
可能な基板材料としては基板材料とまったく同様であ
り、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、ポリイミドなどのプラスチックまた
はガラス、セラミックあるいは金属などを用いることが
できる。
【0060】7)接着剤、接着層 接着剤、接着層としては、二枚の記録媒体を接着できる
材料なら何でも良く、生産性の面では紫外線硬化樹脂型
若しくはホットメルト型が好ましい。
【0061】
【実施例】以下実施例により本発明を説明するが、本発
明はこれらにより限定されるものではない。
【0062】(実施例1)深さ1650Å、半値幅0.
27μm、トラックピッチ0.74μmの案内溝を有す
る厚さ0.6mmの射出成形ポリカーボネート基板上
に、化合物具体例No.1のメチルシクロヘキサン、テ
トロヒドロフランの混合溶液に溶解した液をスピンナー
塗布し、膜の最大吸収波長で吸光度0.70の膜厚の有
機色素層を形成し、次いでスパッタ法により厚さ200
0Åの金の反射層を設け、更にその上にアクリル系フォ
トポリマーにて5μmの保護層を設けた後、他の厚さ
0.6μmの射出形成ポリカーボネート基板と貼り合わ
せ記録媒体とした。
【0063】(実施例2〜6)実施例1において、化合
物具体例No.1の代わりにそれぞれ化合物具体例N
o.2、No.4、No.5、No.7、No.9を用
いたこと以外は、実施例1と全く同様にして記録媒体を
形成した。
【0064】(比較例1)実施例1において、化合物具
体例No.1の代わりに下記構造式(A)で示される化
合物を用いたこと以外は、実施例1と全く同様にして記
録媒体を形成した。
【化23】
【0065】前記の実施例1〜6及び比較例1の記録媒
体を用い、下記の記録条件で基板から光を入射して記録
し、その後記録位置を再生光によりC/N比及び反射率
を測定した。その結果を表4に示す。
【0066】〈記録条件〉 レーザー発振波長:635nm 記録周波数:1.25MHz 記録線速 :3.8m/sec.
【0067】〈再生条件〉 レーザー発振波長 :635nm 再生パワー:0.6〜0.9mWの連続光 スキャニングバンド幅:30kHz
【0068】〈耐候テスト条件〉 耐光テスト:4万Lux、Xe光、20時間連続照射 保存テスト:85℃ 85% 500時間放置
【0069】
【表4】
【0070】(実施例7)深さ1400Å、半値幅0.
35μm、トラックピッチ1.0μmの案内溝を有する
厚さ0.6mmの射出成形ポリカーボネート基板上に、
化合物具体例No.3をメチルシクロヘキサン、2−メ
トキシエタノール、メチルエチルケトン、テトラヒドロ
フランの混合溶液に溶解した液をスピンナー塗布し、厚
さ800Åの有機色素層を形成し、次いで、スパッタ法
により金1500Åの反射層を設け、更にその上にアク
リル系フォトポリマーにて5μmの保護層を設け、記録
媒体とした。
【0071】(実施例8〜13)実施例7において、化
合物具体例No.3の代わりにそれぞれ化合物具体例N
o.6、No.8、No.10、No.12、No.1
4、No.15を用いたこと以外は、実施例9と全く同
様にして記録媒体を得た。
【0072】(比較例2)実施例7において、化合物具
体例No.3の代わりに比較例1で用いた前記構造式
(A)で示される化合物を用いたこと以外は、実施例7
と同様にして記録媒体を得た。
【0073】(比較例3)実施例7において、化合物具
体例No.3の代わりに下記構造式(B)で示される化
合物を用いたこと以外は、実施例7と同様にして記録媒
体を得た。
【化24】
【0074】〈記録条件〉実施例7〜13及び比較例2
〜3の記録媒体に発振波長635nm、ビーム径1.0
μmの半導体レーザー光を用い、トラッキングしながら
EFM信号(線速3.0m/sec、最短マーク長0.4μ
m)を記録し、同じレーザーの連続光(再生光パワー
0.7mW)で再生し、再生波形を観察した。その結果
を表5に示す。
【0075】
【表5】
【0076】(実施例14)深さ1500Å、半値幅
0.40μm、トッラクピッチ1.1μmの案内溝を有
する厚さ0.6mmの射出成形ポリカボネート基板上
に、前記の構造式(B)で示される化合物と化合物具体
例No.11とを重量比1:1で混合し、メチルシクロ
ヘキサン、2−メトキシエタノール、メチルエチルケト
ン、テトラヒドロフラン混合溶媒に溶解し、スピンナー
塗布して、厚さ800Åの有機色素層を形成し、次い
で、スパッタ法により、金2000Åの反射層を形成
し、更にその上にアクリル系フォトポリマーで5μmの
保護層を設け、記録媒体を得た。
【0077】(実施例15、16)実施例14におい
て、化合物具体例No.11の代わりにそれぞれ化合物
具体例No.13、No.16を用いたこと以外は、実
施例14と全く同様にして記録媒体を得た。
【0078】(実施例17、18)実施例14におい
て、化合物具体例No.11の代わりにそれぞれ化合物
具体例No.17、No.18を用い、且つ前記構造式
(B)で示される化合物の代りに下記構造式(C)で示
される化合物を用いたこと以外は、実施例14と全く同
様にして記録媒体を得た。
【化25】
【0079】(実施例19、20)実施例14におい
て、化合物具体例No.11の代わりにそれぞれ化合物
具体例No.19、No.20を用い、且つ前記構造式
(B)で示される化合物の代りに下記構造式(D)で示
される化合物を用いたこと以外は、実施例14と全く同
様にして記録媒体を得た。
【化26】
【0080】(比較例4〜6)実施例14において、有
機記録層をそれぞれ前記構造式(B)で示される化合物
のみ、前記構造式(C)で示される化合物のみ、前記構
造式(D)で示される化合物のみとしたこと以外は、実
施例14と同様にして記録媒体を得た。
【0081】〈再生条件〉実施例14〜20及び比較例
4〜6の記録媒体に発振波長780nm、ビーム径1.
6μmの半導体レーザーを用い、トラッキングしながら
EFM信号を記録し(線速1.4m/sec)、前記レ
ーザー及び発振波長635nm、ビーム径1.1μmの
半導体レーザーの連続光で再生し、再生波形を観察し
た。その結果を表6に示す。
【0082】
【表6】
【0083】
【発明の効果】請求項1の光記録媒体は、前記一般式
(I)−a〜(I)−dで示されるポルフィラジン系化
合物の少なくとも一種を記録層中に含有するものとした
ことから、700nm以下の波長域のレーザー光(DV
D−Rディスクシステム)で記録再生が可能であり、し
かも耐光性、保存安定性に優れている。
【0084】請求項2又は3の光記録媒体は、前記一般
式(I)−a〜(I)−d中の置換基Y1〜Y4の少なく
とも一つが前記一般式(II)又は(III)で示されるポ
ルフィラジン系化合物であるものとしたことから、高品
位の信号特性が記録可能となる。
【0085】請求項4又は5の光記録媒体は、前記一般
式(I)−a〜(I)−d中の置換基X1〜X4の少なく
とも一つが置換若しくは未置換のアルキル基又は置換若
しくは未置換の分岐アルキル基で示されるポリフィラジ
ン系化合物であるものとしたことから、高品位の信号特
性が記録可能となる。
【0086】請求項6の光記録媒体は、前記ポルフィラ
ジン系化合物として金属原子が前記Cuその他のものを
選択したことから、高品位の信号特性が記録可能とな
る。
【0087】請求項7の光記録媒体は、記録層が前記ポ
ルフィラジン系化合物の少なくとも一種と680〜75
0nmに最大吸収波長を有する有機色素の混合層からな
るものとしたことから、現状システム(CD−Rディス
クシステム)での記録再生が可能で、且つ次世代の高密
度光ディスクシステム(DVD−Rディスクシステム)
でも、現状システムで記録された情報を再生することが
可能になる。
【0088】請求項8の光記録媒体は、680〜750
nmに最大吸収波長を有する有機色素として、シアニン
色素、フタロシアニン色素及びアゾ金属キレート色素の
少なくとも一種を選択したことから、現状システムで高
品位の信号特性が記録再生可能で、且つ次世代の高密度
光ディスクシステムでも現状システムで記録された情報
の再生が可能となる。
【0089】請求項9の光記録媒体は、記録再生波長±
5nmの波長領域の光に対する記録層単層の屈折率nが
1.5≦n≦3.0であり、消衰係数kが0.02≦k
≦0.2であるものとしたことから、高品位の信号特性
が記録可能となる。
【0090】請求項10の光記録媒体は、前記(イ)、
(ロ)及び(ハ)に記載した物性を有するものとしたこ
とから、高品位の信号特性が記録可能となる。
【0091】請求項11の光記録媒体は、基板上のトラ
ックピッチが0.7〜0.8μmであり、溝幅が半値幅
で0.20〜0.35μmであるものとしたことから、
高品位の信号特性が記録可能となる。
【0092】請求項12の光記録媒体は、記録層上に少
なくとも前記した金属又は合金からなる反射層を設けた
ことから、より高反射率、より高信頼性のものとなり、
生産性も良好である。
【0093】請求項13の光記録媒体は、記録再生波長
が630〜690nmであることから、追記型DVD−
Rメディアとして使用できるものとなる。
【0094】請求項14の光記録媒体は、請求項7〜1
2の光記録媒体において、記録波長が770〜810n
m、再生波長が770〜810nm及び630〜690
nmであることから、現行システムで記録再生可能で、
且つ高密度光ディスクシステムでも現行システムで記録
した情報の再生が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は本発明の記録媒体に適用し得
る通常の追記型光記録媒体としての層構成例を示す図で
ある。
【図2】(a)〜(c)は本発明の記録媒体に適用し得
る高反射率光記録媒体(CD−R)用としての層構成例
を示す図である。
【図3】(a)〜(d)は本発明の記録媒体に適用し得
る大容量高反射光記録媒体(DVD−R)用としての層
構成例を示す図である。
【図4】有機色素の熱分解曲線を示す図である。
【符号の説明】
1 基板 2 記録層 3 下引き層 4 保護層 5 ハードコート層 6 金属反射層 7 接着層 8 スペーサー 9 半透明膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 勉 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 戸村 辰也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 笹 登 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 植野 泰伸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 谷口 正俊 京都府京都市南区上鳥羽調子町1番地1 山田化学工業株式会社内 (72)発明者 成塚 俊郎 京都府京都市南区上鳥羽調子町1番地1 山田化学工業株式会社内 (72)発明者 小川 知之 京都府京都市南区上鳥羽調子町1番地1 山田化学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H111 EA03 EA12 EA22 EA25 EA32 EA39 EA40 EA43 FA01 FA12 FA14 FA15 FA23 FB42 FB43 FB45 5D029 JA04 JC05 JC11 JC17 MA13 WA01 WB11 WC01 WD10

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に直接又は下引き層を介して記録
    層を設け、更に必要に応じて反射層、保護層、接着層又
    は/及び第二の基板を設けてなる光記録媒体において、
    前記記録層中に下記一般式(I)−a〜dで示されるポ
    ルフィラジン系化合物を少なくとも一種含有することを
    特徴とする光記録媒体。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 [式中、X1〜X4は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲ
    ン原子、置換若しくは未置換のアルキル基、置換若しく
    は未置換のフェニル基、置換若しくは未置換のアルコキ
    シ基又は置換若しくは未置換のアリールオキシ基を表
    し、Y1〜Y4は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原
    子又は置換若しくは未置換の必ず一つ以上の窒素原子を
    含む複素5員環を表し、複素5員環は他の芳香環又は複
    素環と縮合していても良く、複素5員環は窒素原子にて
    ポルフィラジン環と結合している。ただし、Y1〜Y4
    中で少なくとも一つには複素5員環を含む。Mtは、2
    個の水素原子又は酸素、ハロゲンを有していてもよい2
    価、3価若しくは4価の金属原子又は−(OR5)p基、
    −(OSiR678)q基、−(OPOR910)r基、若
    しくは−(OCOR11)s基を有してもよい金属原子を表
    す。R5〜R11は、独立に水素原子、置換若しくは未置
    換の脂肪族炭化水素基又は置換若しくは未置換の芳香族
    炭化水素基を表し、p、q、r、sは0〜2の整数を表
    す。]
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポルフィラジン系化合物
    において、Y1〜Y4の少なくとも一つが下記一般式(I
    I)で示されるポルフィラジン系化合物であることを特
    徴とする光記録媒体。 【化5】 (式中、Z1〜Z4は、それぞれ結合している炭素原子又
    は窒素原子と一緒になって複素5員環を形成する置換若
    しくは未置換の炭素原子又は窒素原子であり、この複素
    5員環と他の芳香環又は複素環が縮合していてもよい。
    ただし、Z1〜Z4がすべて窒素原子になることはな
    い。)
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のポルフィラジン系
    化合物において、Y 1〜Y4の少なくとも一つが下記一般
    式(III)で示されるポルフィラジン系化合物であるこ
    とを特徴とする光記録媒体。 【化6】 (式中、Z5〜Z7は、それぞれ結合している炭素原子又
    は窒素原子と一緒になって複素5員環を形成する置換若
    しくは未置換の炭素原子又は窒素原子である。ただし、
    5〜Z7がすべて炭素原子になることはなく、窒素原子
    にてポルフィラジン環と結合している。また、R'〜
    R''''は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニ
    トロ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、置換若しく
    は未置換のアルキル基、置換若しくは未置換のアルコキ
    シ基、置換若しくは未置換のアリール基、置換若しくは
    未置換のアミノ基又は置換若しくは未置換のアシル基を
    表す。)
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のポルフ
    ィラジン系化合物において、X1〜X4の少なくとも一つ
    が置換若しくは未置換のアルキル基であることを特徴と
    する光記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のポルフ
    ィラジン系化合物において、X1〜X4の少なくとも一つ
    が置換若しくは未置換の分岐アルキル基であることを特
    徴とする光記録媒体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のポルフ
    ィラジン化合物において、金属原子(Mt)がCu、N
    i、Zn、Pd、Pt、VO、Co、Mgのうちのいず
    れかであることを特徴とする光記録媒体。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の光記録
    媒体において、記録層が請求項1〜6のいずれかに記載
    のポルフィラジン系化合物の少なくとも一種と680〜
    750nmに最大吸収波長を有する色素との混合層から
    なることを特徴とする光記録媒体。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の光記録媒体において、6
    80〜750nmに最大吸収波長を有する色素がシアニ
    ン色素、フタロシアニン色素、及びアゾ金属キレート化
    合物の少なくとも一種であることを特徴とする光記録媒
    体。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の光記録
    媒体において、記録再生波長±5nmの波長領域の光に
    対する記録層単層の屈折率nが1.5≦n≦3.0であ
    り、消衰係数kが0.02≦k≦0.2であることを特
    徴とする光記録媒体。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の光記
    録媒体において、下記(イ)〜(ハ)の物性を有するこ
    とを特徴とする光記録媒体。 (イ)記録層が波長600〜700nmのレーザー波長
    により光学的な変化を生じるものであること、 (ロ)有機色素の熱重量分析で、主減量過程での温度に
    対する減量の傾きが2%/℃以上であること、 (ハ)有機色素の熱重量分析で、主減量過程での総減量
    が25%以上であること。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の光
    記録媒体において、基板上のトラックピッチが0.7〜
    0.8μmであり、溝幅が半値幅で0.20〜0.35
    μmであることを特徴とする光記録媒体。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかに記載の光
    記録媒体において、反射層が必要な場合の反射層が金、
    銀、銅、アルミニウム、金を主とした合金、銀を主とし
    た合金又はアルミニウムを主とした合金からなることを
    特徴とする光記録媒体。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれかに記載の光
    記録媒体において、記録再生波長が630〜690nm
    であることを特徴とする光記録媒体。
  14. 【請求項14】 請求項7〜12のいずれかに記載の光
    記録媒体において、記録波長が770〜810nm、再
    生波長が770〜810nm及び630〜690nmで
    あることを特徴とする光記録媒体。
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