JP2002192645A - 電磁波透過性金属蒸着膜転写材とその製造方法 - Google Patents

電磁波透過性金属蒸着膜転写材とその製造方法

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JP2002192645A JP2000397027A JP2000397027A JP2002192645A JP 2002192645 A JP2002192645 A JP 2002192645A JP 2000397027 A JP2000397027 A JP 2000397027A JP 2000397027 A JP2000397027 A JP 2000397027A JP 2002192645 A JP2002192645 A JP 2002192645A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】十分な絶縁性を有し、従って、電磁波透過性を
有すると共に、美麗で高輝度の金属光沢を有する金属蒸
着膜を与える電磁波透過性金属蒸着膜転写材を提供す
る。 【解決手段】本発明によれば、基材1上に離型剤層2、
内部保護用透明樹脂層3、インジウム/酸化インジウム
複合蒸着膜5及び接着剤層7をこの順序にて有し、上記
酸化インジウムがIn2x (式中、xは1.0〜1.9の
範囲の数である。)で表わされると共に、上記複合蒸着
膜のインジウム/酸化インジウム重量比が95/5〜8
0/20の範囲にあることを特徴とする電磁波透過性金
属蒸着膜転写材が提供される。更に、本発明によれば、
高周波励起プラズマ又は電子線酸化陽極プラズマを用い
る活性化反応性蒸着法にて上記インジウム/酸化インジ
ウム複合蒸着膜を形成する上記電磁波透過性金属蒸着膜
転写材の製造方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高輝度の電磁波透
過性金属蒸着膜転写材とその製造方法に関し、詳しく
は、例えば、高周波照射を受けても、放電や熱収縮、燃
焼等を引き起こすことがなく、食品包装材やそれに貼付
するラベル紙、印刷紙等に高輝度で電磁波透過性の金属
蒸着膜を転写するために好適な電磁波透過性金属蒸着膜
転写材とそのような電磁波透過性金属蒸着膜転写材の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、絶縁性金属蒸着膜転写材とし
て、島の大きさを200Å〜1μmとすると共に、島相
互の間隔を100〜5000Åとした島状構造を有する
金属蒸着膜をスズ、鉛、亜鉛、ビスマス、アンチモン等
の金属から形成してなる絶縁層を有するものが知られて
いる。しかし、このような金属蒸着膜は、その厚みが3
00Å以上(光線透過率にして10%以下)程度になる
と、島が連続して一体となり、上記島状構造とした本来
の目的である絶縁性を失なって、良導電性を示すに至る
こととなる。
【0003】また、上述したような従来の絶縁性金属蒸
着膜を有するラベルを貼着した食品包装材は、高感度異
物検出機による検査においても、金属異物が混入してい
るとして誤認されることもある。更に、そのような食品
包装材を電子レンジによる調理やウェルダー箔押転写加
工に際して、マイクロ波のような高周波を照射すると、
放電や熱収縮、場合によっては、燃焼さえも生じる重大
な問題がある。
【0004】他方、上記絶縁性金属蒸着膜の厚みが20
0Å以下(光線透過率にして15%以上)程度に薄いと
きは、美麗な金属光沢をもたず、黒ずんだ色感があり、
外観が悪い問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の絶縁
性金属蒸着膜転写材における上述したような問題を解決
するためになされたものであって、十分な絶縁性を有
し、従って、電磁波透過性を有すると共に、美麗で高輝
度の金属光沢を有し、耐膜性強度の高い金属蒸着膜を与
えることができる電磁波透過性金属蒸着膜転写材とその
製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、基材上
に離型剤層、内部保護用透明樹脂層、インジウム/酸化
インジウム複合蒸着膜及び接着剤層をこの順序にて有
し、上記酸化インジウムがIn2x (式中、xは1.0
〜1.9の範囲の数である。)で表わされると共に、上記
複合蒸着膜のインジウム/酸化インジウム重量比が95
/5〜80/20の範囲にあることを特徴とする電磁波
透過性金属蒸着膜転写材が提供される。
【0007】特に、本発明によれば、上記インジウム/
酸化インジウム複合蒸着膜が厚み250〜500Åを有
することが好ましい。
【0008】更に、本発明によれば、基材上に離型剤層
と内部保護用透明樹脂層をこの順序で積層した後、この
内部保護用透明樹脂層上に高周波励起プラズマ又は電子
線酸化陽極プラズマを用いる活性化反応性蒸着法にてイ
ンジウム/酸化インジウム複合蒸着膜を積層し、次い
で、この蒸着膜上に接着剤層を積層する電磁波透過性金
属蒸着膜転写材の製造方法において、上記酸化インジウ
ムがIn2x (式中、xは1.0〜1.9の範囲の数であ
る。)で表わされると共に、上記複合蒸着膜のインジウ
ム/酸化インジウム重量比が95/5〜80/20の範
囲にあることを特徴とする電磁波透過性金属蒸着膜転写
材の製造方法が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による電磁波透過
性金属蒸着膜転写材の好ましい一実施例を示し、基材1
上に離型剤層2、表面保護用透明樹脂層3、内部保護用
透明樹脂層4、インジウム/酸化インジウム複合蒸着膜
5、接着アンカー層6及び接着剤層7をこの順序にて有
し、これらの層のうち、表面保護用透明樹脂層3と接着
アンカー層6は、必要に応じて設けられているものであ
る。後述するように、これらの層のうち、表面保護用透
明樹脂層3、内部保護用透明樹脂層4、インジウム/酸
化インジウム複合蒸着膜5、接着アンカー層6及び接着
剤層7からなる積層体が接着剤にて被転写体に転写され
る転写層8である。
【0010】上記基材は、通常、透明乃至半透明の合成
樹脂フィルムからなり、この合成樹脂としては、限定さ
れるものではないが、例えば、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリエーテルサルファイド、ポリイミ
ド、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリスチレン等を挙げることができる。しかし、必
要に応じて、基材は、生分解性フィルムやセロハンや紙
からなるものであってもよい。また、基材は、必要に応
じて、ヘアーライン、スピン加工、コーティングマット
加工等、凹凸加工を施されていてもよい。上記基材は、
2種以上のものが積層されていてもよい。
【0011】本発明による金属蒸着膜転写材において
は、このような基材上に離型剤層を有する。この離型剤
層も、特に限定されるものではなく、例えば、シリコー
ン樹脂、変性シリコーン樹脂、フッ素系樹脂、ロジン樹
脂、アクリル樹脂、α−オレフィン−エチレン共重合体
樹脂、エチレン−アクリル共重合体樹脂等の樹脂類、ポ
リエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス等の合
成ワックス類、パラフィンワックス、変性モンタンワッ
クス、部分ケン化エステルワックス、酸化ワックス、カ
ルナバワックス等のワックス類のほか、脂肪酸エステル
類や種々の界面活性剤からなるものである。これらの樹
脂やワックスは、必要に応じて、2種以上が併用され
る。
【0012】このような樹脂やワックスを適宜の有機溶
剤に溶解して溶液とし、これを上記基材上に適宜の塗工
手段にて塗布、乾燥すれば、基材上に離型剤層を形成す
ることができる。離型剤層の厚みは、特に限定されるも
のではないが、通常、0.01〜0.5μmの範囲である。
上記塗工手段としては、例えば、グラビアコーター、グ
ラビアリバースコーター、リバースロールコーター、マ
イヤーバーコーター、パイプドクターリバースコータ
ー、オフセットグラビアコーター、スリットリバースコ
ーター等を挙げることができる。
【0013】この離型剤層は、本発明による金属蒸着膜
転写材を用いて、被転写体に転写層を転写する際に、基
材を転写層から容易に剥離することができるように設け
られている。
【0014】この離型剤層上には、好ましくは、表面保
護用透明樹脂層が設けられている。この表面保護用透明
樹脂層は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂又はこれらの混
合物からなる透明乃至半透明の合成樹脂層である。しか
し、必要に応じて、表面保護用透明樹脂層は、活性エネ
ルギー線硬化型樹脂を含んでいてもよい。
【0015】上記熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂として
は、例えば、メラミン樹脂、尿素樹脂、メラミン−エポ
キシ共重合樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、メラミン
−アクリル共縮合樹脂等のアミノ樹脂、ポリウレタン樹
脂、アクリル樹脂、石油系樹脂、ロジン樹脂、クロロプ
レンゴム、塩化ゴム、環化ゴム等のゴム系樹脂、繊維素
誘導体樹脂、フェノール系樹脂、塩素化ポリプロピレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体樹脂、キシレン樹脂、ポリエステル
樹脂等を挙げることができる。
【0016】従って、用いる樹脂によっては、必要に応
じて、適量の硬化剤が用いられる。このような硬化剤と
しては、例えば、リン酸やリン酸エステル(アミノ樹脂
の硬化剤)やイソシアネート(ウレタン樹脂の硬化剤)
等を挙げることができる。但し、これらに限定されるも
のではない。
【0017】本発明によれば、表面保護用透明樹脂層
は、好ましくは、熱硬化性樹脂10〜90重量%、好ま
しくは、20〜70重量%と熱可塑性樹脂90〜10重
量%、好ましくは、80〜30重量%との混合物100
重量部に対して、ジメチルポリシロキサンを骨格とする
変性シリコーン樹脂1〜10重量部を含有し、必要に応
じて、前述したような活性エネルギー線硬化型樹脂5〜
10重量部を含有することができる。上記変性シリコー
ン樹脂としては、例えば、アクリル変性シリコーン樹脂
(本発明においては、アクリル変性シリコーン樹脂はメ
タアクリル変性シリコーン樹脂を含むものとする。)、
ポリエーテル変性シリコーン樹脂又はアミノ変性シリコ
ーン樹脂が好ましく用いられる。
【0018】上記活性エネルギー線硬化型樹脂とは、紫
外線や電子線等のような活性エネルギー線の照射によっ
て、重合して、硬化物を与える樹脂組成物をいい、通
常、活性エネルギー線の照射によってラジカル重合する
活性基(特に、アクリロイル基やメタクリロイル基)を
有するオリゴマー又はプレポリマーと、通常、上記活性
基を有するモノマーとからなる。活性エネルギー線硬化
型樹脂の硬化物とは、上述したように、活性エネルギー
線硬化型樹脂に活性エネルギー線を照射して形成された
硬化物である。
【0019】上記活性エネルギー線の照射によって硬化
するオリゴマー又はプレポリマーとしては、例えば、紫
外線活性基としてアクリロイル基やメタアクリロイル基
を有するオリゴマーやプレポリマーを挙げることができ
る。具体例としては、例えば、ポリエステルアクリレー
ト、エポキシアクリレート、ポリウレタンアクリレー
ト、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート、
ポリエステルメタクリレート、エポキシメタクリレー
ト、ポリウレタンメタクリレート、ポリオールメタクリ
レート、メラミンメタクリレート等を挙げることができ
る。また、モノマーとしては、例えば、エチレングリコ
ールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレ
ート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメ
チロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメ
タクリレート等のような多官能性(メタ)アクリレート
や、必要に応じて、アクリル酸メチル、メタクリル酸メ
チルのような単官能性アクリレートも用いられる。
【0020】このような活性エネルギー線硬化型樹脂
は、通常、増感剤、重合開始剤、安定剤、充填剤等を含
んでおり、更に、希釈剤として、上述したような単官能
又は多官能(メタ)アクリレートと溶媒とを含む液状組
成物として、市販されており、本発明においては、その
ような市販品を好適に用いることができる。
【0021】上記アクリル変性シリコーン樹脂も、分子
末端に(メタ)アクリロイル基を有し、加熱によって硬
化して、強靱な被膜を形成する。アクリル変性シリコー
ン樹脂も、市販品を用いることができる。
【0022】このような表面保護用透明樹脂層は、上述
したような熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との混合物と上
記変性シリコーン樹脂とを、必要に応じて、上記活性エ
ネルギー線硬化型樹脂等を適宜の有機溶媒に溶解して溶
液とし、これを離型剤層上に塗布し、加熱、乾燥させる
ことによって形成することができる。表面保護用透明樹
脂層の厚みは、特に限定されるものではないが、通常、
0.1〜1μmの範囲である。
【0023】このように、本発明による転写材が変性シ
リコーン樹脂、好ましくは、アクリル変性又はアミノ変
性シリコーン樹脂を含む表面保護用透明樹脂層を有する
とき、このような転写材は、上記変性シリコーン樹脂の
硬化に由来して、耐摩耗性や耐擦過性を有する強靱な表
面を有する。
【0024】更に、このように、本発明による転写材が
変性シリコーン樹脂と、必要に応じて、活性エネルギー
線硬化型樹脂を含む表面保護用透明樹脂層を有するとき
は、このような転写材を用いて被転写体に転写層を転写
した後、その転写層の表面に活性エネルギー硬化型イン
キにて堅牢な印刷層を形成することができる。
【0025】即ち、図2に示すように、本発明による転
写材を用いて転写層8を被転写体9に転写すれば、転写
層8は、被転写体9上に接着剤層7、接着アンカー層
6、インジウム/酸化インジウム複合蒸着膜5、内部保
護用透明樹脂層4及び表面保護用透明樹脂層3がこの順
序にて積層されてなる積層体である。
【0026】ここに、活性エネルギー線硬化型インキ
は、インキ中に前述したような活性エネルギー線硬化型
樹脂を含むので、例えば、紫外線硬化型オフセットイン
キや紫外線硬化型シルクスクリーンインキ等を用いて転
写層の表面(即ち、表面保護用透明樹脂層の表面)に印
刷を行なう際に、転写層の表面が上記活性エネルギー線
硬化型インキとの親和性にすぐれると共に、印刷後に活
性エネルギー線を照射すれば、活性エネルギー線硬化型
インキと共に、表面保護用透明樹脂層中の活性エネルギ
ー線硬化型樹脂も硬化するので、印刷層が表面保護用透
明樹脂層と一体化し、かくして、形成される印刷層P
は、耐摩耗性、耐擦過傷性、耐溶剤性、耐薬品性、爪に
よる耐引っ掻き傷性等にすぐれ、非常に堅牢である。
【0027】本発明による転写材は、上記表面保護用透
明樹脂層上に内部保護用透明樹脂層を有する。この内部
保護用透明樹脂層は、透明乃至半透明の合成樹脂層から
なり、着色されていてもよい。
【0028】このような内部保護用透明樹脂層は、前述
したような熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂のみからなる
ものでもよく、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との混合物
からなるものでもよく、また、前述したような活性エネ
ルギー線硬化型樹脂の硬化物のみからなるものでもよ
く、更に、活性エネルギー線硬化型樹脂の硬化物と熱硬
化性若しくは熱可塑性樹脂との混合物からなるものでも
よい。
【0029】このような樹脂を適宜の有機溶媒に溶解し
て溶液とし、これを前記表面保護用透明樹脂層上に塗布
し、塗膜を形成することによって、内部保護用透明樹脂
層を形成することができる。この塗膜化に際して、用い
る樹脂が熱硬化性樹脂を含むときは、必要に応じて、樹
脂を硬化剤の存在下に加熱、硬化させる。
【0030】内部保護用透明樹脂層が無色透明であれ
ば、本発明による転写材を用いて被転写体に転写層を転
写したとき、転写層は、インジウム/酸化インジウム複
合蒸着膜の基づく銀色の金属光沢を有し、内部保護用透
明樹脂層が着色透明であれば、銀色のインジウム/酸化
インジウム複合蒸着膜を背景とした有彩色の金属光沢を
有する。例えば、内部保護用透明樹脂層が黄色、青色又
は赤色透明であれば、転写層は、それぞれ金色、青色又
は赤色の鮮やかな金属光沢を有する。
【0031】本発明による電磁波透過性金属蒸着膜転写
材は、上記内部保護用透明樹脂層上にインジウム/酸化
インジウム複合蒸着膜を有し、ここに、上記酸化インジ
ウムはIn2x (式中、xは1.0〜1.9の範囲の数で
ある。)で表わされると共に、上記複合蒸着膜のインジ
ウム/酸化インジウム重量比は95/5〜80/20の
範囲にある。
【0032】このようなインジウム/酸化インジウム複
合蒸着膜を形成する手段は、特に限定されるものではな
く、例えば、電子線加熱式蒸着法、高周波誘導加熱式、
電気抵抗加熱式蒸着法、イオンプレーティング、スパッ
タリング蒸着法、活性化反応性蒸着法等によることがで
き、好ましくは、連続巻取式蒸着装置を用いて前記内部
保護用透明樹脂層上に形成される。
【0033】上述した種々の手段のなかでも、活性化反
応性蒸着法は、本発明によるインジウム/酸化インジウ
ム複合蒸着膜を形成するための好ましい方法の一つであ
る。特に、本発明によれば、インジウムを蒸発させつ
つ、これを高周波励起プラズマ又は電子線酸化陽極プラ
ズマ中に導いて酸素にてインジウムを酸化し、かくし
て、インジウム/酸化インジウム複合蒸着膜を形成させ
る活性化反応性蒸着法によるのが好ましい。
【0034】以下にこれらの方法のうち、先ず、高周波
励起プラズマを用いる活性化反応性蒸着法を図3を参照
しながら説明する。
【0035】前述したように、基材上に離型剤層と内部
保護用透明樹脂層をこの順序で積層してなる蒸着用基材
11(巻取りロール)を原反とし、この蒸着用基材を活
性化反応性蒸着装置12内の上室13に設けた巻出し側
14にセットし、冷却ロール15を経て、巻取り側16
につなぎ、隔壁17にて隔てた上室と下室18との間に
差圧があるように、真空ポンプを用いて装置の上室を到
達真空度10-4〜10 -3Torr、好ましくは、5×1
-3〜3×10-3Torrまで排気すると共に、下室側
を到達真空度10-5〜10-4Torr、好ましくは、1
×10-4〜1.5×10-4Torrまで排気して、上室と
下室をそれぞれ真空槽に形成する。
【0036】上記隔壁は、冷却ロールの下部に沿ってス
リット19を有し、このスリットによって上室と下室は
連通していて、冷却ロールはその下部がスリットに案内
されるように下室に位置している。
【0037】次いで、下室真空槽に設けた高周波誘導加
熱用コイル20(例えば、周波数10KHz)で蒸発源
坩堝21中の金属インジウムを徐々に加熱し、金属イン
ジウムの蒸発温度である2100〜2200℃程度に達
したとき、上記蒸着用基材を上記巻出し側から適宜の温
度(例えば、−5℃から5℃の範囲)に冷却した冷却ロ
ールに沿わせながら、上記巻取り側に巻取り、ここで、
蒸着用基材が冷却ロール上を走行する間、冷却ロールに
沿って延びる前記スリットを通して下室に案内し、下方
に蒸発源坩堝を臨むように下室中に蒸着用基材をインジ
ウム蒸気流V中に露出させて、蒸着用基材の内部保護用
透明樹脂層上にインジウムを蒸着させる。
【0038】このように、蒸着用基材を巻出し側から巻
取り側に一定の速度で走行させながら、蒸着用基材上に
インジウムを蒸着させ、かくして得られた蒸着フィルム
を巻取り側に巻取るまでに、この蒸着フィルムの光透過
率を、蒸着用基材を基準フィルムとし、その光透過率を
100%とする相対値として、連続して光透過率計22
にて測定すると共に、蒸着フィルムの蒸着膜の膜厚を膜
厚測定器23にて連続して測定しながら、250〜50
0Åの範囲で一定の膜厚(例えば、400Å)を有する
インジウム蒸着膜が形成されるように、前記高周波誘導
加熱用コイルの出力を調整し、インジウムの蒸発速度を
制御する。
【0039】装置内において、前記蒸発源坩堝の上部に
高周波励起プラズマ生成用コイル極24が取付けられて
おり、更に、その上部にはアルゴンガスのシャワー口2
5と酸素ガスのシャワー口26が取付けられており、こ
れらの上方で蒸着用基材が冷却ロールを走行しつつ、下
室中に露出されている。
【0040】そこで、上述したように、蒸着用基材上に
一定の厚みのインジウム蒸着膜が形成されるようになっ
たとき、高周波励起マッチングボックス33を介して高
周波発振器34(例えば、出力1KW、周波数13.56
MHz)にて上記高周波励起プラズマ生成用コイルに高
周波電圧を印加しながら、その反射波が20〜30Wの
範囲でマッチングがとれるように設定し、下室中にマス
フローコントローラ(図示せず)を経てアルゴンガスを
一定の割合(例えば、0.1L/分)で上記シャワー口か
ら導入すると共に、酸素ガスをマスフローコントローラ
(図示せず)を経て一定の割合(例えば、0.2L/分)
で上記シャワー口から導入して、前記蒸発源坩堝の上方
にてプラズマを生成させ、このプラズマ中で酸素を活性
酸素イオンとし、インジウム蒸気をイオン化して、これ
らの間で反応(インジウムの酸化反応)を起こさせ、か
くして、生成した酸化インジウムをインジウムと共に蒸
着用基材上に蒸着させて、本発明によるインジウム/酸
化インジウム複合蒸着膜を蒸着用基材上に形成した蒸着
フィルム27を得ることができる。
【0041】本発明によれば、上述したように、蒸着フ
ィルムの蒸着膜の厚みを膜厚測定器を用いて測定しなが
ら、これを適当な範囲に調節すると共に、光透過率計を
用いて、上記蒸着膜の光透過率が基準フィルム(蒸着用
基材)の光透過率(100%)に対して所定の範囲にあ
るように、上記酸素ガスの導入量を調節して、プラズマ
中のインジウムの酸化反応を制御することによって、酸
化インジウムがIn2x (式中、xは1.0〜1.9の範
囲の数である。)で表わされると共に、インジウム/酸
化インジウム重量比が95/5〜80/20の範囲にあ
るインジウム/酸化インジウム複合蒸着膜を有する蒸着
フィルムを得ることができる。
【0042】即ち、本発明によれば、このように、イン
ジウム/酸化インジウム複合蒸着膜を有する蒸着フィル
ムを走行させながら、上述したようにして、その蒸着膜
の光透過率と膜厚を連続的に測定し、膜厚が所定の範囲
にあることを確認しながら、酸素の導入量を制御して、
一定の酸素分圧下に、蒸着膜に基準フィルムに対して所
定の範囲の光透過率を有せしめることによって、インジ
ウムに対して所定の割合で酸化インジウムを生成させ、
かくして、目的とするインジウム/酸化インジウム複合
蒸着膜、即ち、酸化インジウムがIn2x (式中、x
は1.0〜1.9の範囲の数である。)で表わされると共
に、インジウム/酸化インジウム重量比が95/5〜8
0/20の範囲にあるインジウム/酸化インジウム複合
蒸着膜を形成させることができる。
【0043】より詳細には、予め、蒸着用基材上に一定
の厚み(250〜500Åの範囲の間で種々の厚み、例
えば、400Åの厚み)のインジウム/酸化インジウム
複合蒸着膜を形成して蒸着フィルムとし、この蒸着膜に
ついて、インジウムと酸素の量と共に、インジウムと酸
化インジウムの割合、即ち、酸化インジウム(In2
x )におけるx値とインジウム/酸化インジウム重量比
を、例えば、ESCA(X線光電子分析)スペクトロメ
ーターを用いて求めると共に、この蒸着膜について、基
準フィルム(蒸着用基材)の光透過率を100%とする
相対的な光透過率を求めておき、その間の関係を求めて
おけば、その関係に基づいて、酸素ガスの導入量を調節
して、インジウムの酸化反応を適宜に制御することによ
って、蒸着用基材上に所定の厚みと所定のx値を有する
インジウム/酸化インジウム複合蒸着膜を形成させるこ
とができる。
【0044】上記光透過率計としては、例えば、赤外発
光ダイオード(発光波長910nm)から蒸着フィルム
に投光し、基準フィルムの光透過率を100%として、
蒸着膜の光透過率を相対値として測定するものを用いる
ことができる。
【0045】このようにして、本発明によれば、膜厚2
50〜500Å、好ましくは、300〜450Åの厚み
を有し、酸化インジウムがIn2x (式中、xは1.0
〜1.9の範囲の数である。)で表わされると共に、イン
ジウム/酸化インジウム重量比が95/5〜80/20
の範囲にあるインジウム/酸化インジウム複合蒸着膜を
蒸着用基材上に形成させることができる。
【0046】本発明によれば、インジウム/酸化インジ
ウム複合蒸着膜のインジウム/酸化インジウム重量比が
80/20よりも小さいとき、又は、酸化インジウム
(In 2x )のx値が1.9よりも大きいときは、蒸着
膜が導電性を有するようになって、電磁波透過性が悪く
なる。特に、本発明によれば、複合蒸着膜中の酸化イン
ジウム(In2X )は、そのx値が1.0≦x≦1.5の
範囲にあるのが好ましい。他方、酸化インジウム(In
2X )のx値が1.0よりも小さいときは、複合蒸着膜
の強度が小さく、耐摩耗性、耐擦傷性、耐擦過性等が十
分でない。即ち、本発明によれば、酸化インジウムがI
2x (式中、xは1.0〜1.9の範囲の数である。)
で表わされると共に、インジウム/酸化インジウム重量
比が95/5〜80/20の範囲にあるインジウム/酸
化インジウム複合蒸着膜を形成させることによって、絶
縁性(即ち、電磁波透過性)と耐膜性強度を兼ね備えた
複合蒸着膜を得ることができる。
【0047】次に、電子線酸化陽極プラズマを用いる活
性化反応性蒸着法を図4を参照しながら説明する。図4
において、図3と同じ部材には同じ参照番号を付してあ
る。
【0048】この方法は、プラズマを生成させる手段と
して、前記高周波励起プラズマに代えて、電子線酸化陽
極プラズマを用いる点において相違するのみである。従
って、前述したと同様に、下室18に設けた高周波誘導
加熱用コイル20(例えば、周波数10KHz)で蒸発
源坩堝21中の金属インジウムをその蒸発温度に加熱
し、蒸着用基材11を巻出し側14から巻取り側16に
一定の速度で走行させながら、蒸着用基材上にインジウ
ムを蒸着させる。かくして得られた蒸着フィルムを巻取
り側に巻取るまでに、前述したように、蒸着膜の光透過
率を光透過率計22にて連続して測定すると共に、蒸着
膜の膜厚を膜厚測定器23にて連続して測定しながら、
250〜500Åの範囲で一定の膜厚(例えば、400
Å)を有するインジウム蒸着膜が形成されるように、前
記高周波誘導加熱用コイルの出力を調整し、インジウム
の蒸発速度を制御する。
【0049】電子線酸化陽極プラズマを生成させるため
に、装置12内において、射線が上記蒸発源の上方(空
間放電プラズマ領域又は空間放電プラズマ流D)を横切
るようにホロカソード式電子線プラズマ照射銃(HCD
電子銃、出力電圧30KW/台)のカソード電極31が
設けられており、これらのカソード電極に対向して、装
置内の反対側にHCD電子銃のアノード電極32が設け
られている。また、ホロカソード式電子線プラズマ照射
銃のカソード電極にはアルゴンガスを下室中に導入する
ためのシャワー口25が設けられていると共に、上記蒸
発源坩堝の上部には酸素ガスのシャワー口26が取付け
られており、その上方で蒸着用基材が冷却ロールを走行
しつつ、下室中に露出されている。
【0050】そこで、上述したように、基材上に一定の
厚みのインジウム蒸着膜が形成されるようになったと
き、電源35から上記電子銃に電圧と電流を印加すると
共に、一定の割合(例えば、0.1L/分)でシャワー口
からアルゴンガスを導入し、他方、酸素シャワー口から
酸素ガスを一定の割合(例えば、0.2L/分)で導入し
て、電子銃の上記カソード電極とアノード電極との間の
空間で空間放電プラズマ領域Dを生成させ、この空間放
電プラズマ領域中で酸素を活性酸素イオンとし、インジ
ウム蒸気をイオン化して、これらの間で反応(インジウ
ムの酸化反応)を起こさせ、かくして、生成した酸化イ
ンジウムをインジウムと共に蒸着用基材上に蒸着させ
て、インジウム/酸化インジウム複合蒸着膜を形成させ
る。
【0051】この後、高周波励起プラズマを用いる活性
化反応性蒸着法におけると同様に、インジウム/酸化イ
ンジウム複合蒸着膜を有する蒸着フィルムを光透過率計
に導き、基準フィルムに対する蒸着膜の光透過率を測定
すると共に、蒸着膜の膜厚を膜厚測定器にて測定し、蒸
着膜の光透過率が所定の値になるように下室中への酸素
導入量を制御し、かくして、膜厚250〜500Å、好
ましくは、300〜450Åの厚みを有し、酸化インジ
ウムがIn2x (式中、xは1.0〜1.9の範囲の数で
ある。)で表わされると共に、上記複合蒸着膜のインジ
ウム/酸化インジウム重量比が95/5〜80/20の
範囲にあるインジウム/酸化インジウム複合蒸着膜を得
ることができる。
【0052】このようなインジウム/酸化インジウム複
合蒸着膜は、インジウム蒸着膜の非導電性テトラゴナル
(正方晶、tetragonal)構造と酸化インジウムのキュー
ビック(立方晶、cubic) 構造との複合晶であって、膜
厚を大きくしても、高い絶縁性と耐膜性強度とを有して
おり、しかも、美麗で高輝度の金属光沢を保持してい
る。従って、本発明による転写材からの転写層は、30
0MHzから300GHzにわたるマイクロ波又は高周
波に対して透過性を有する。
【0053】更に、本発明による電磁波透過性金属蒸着
膜転写材は、好ましくは、上記複合蒸着膜上に接着アン
カー層を有する。この接着アンカー層は、この上の接着
剤層と前記複合蒸着膜との層間剥離を防止し、また、接
着剤層中の酸やアルカリ成分や、或いは被転写体から接
着剤層を透過した酸やアルカリ成分を前記複合蒸着膜か
ら遮断すると共に、複合蒸着膜が柔軟であるところ、本
発明による転写材の製造時の巻取や、また転写材から転
写層を被転写体に転写する際に傷が付かないように、複
合蒸着膜を保護する役割を担っている。この接着アンカ
ー層は、前述した熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂又はこれ
らの混合物からなり、厚み0.1〜1μm程度の合成樹脂
層からなる。
【0054】この接着アンカー層も、前述したような熱
硬化性樹脂、熱可塑性樹脂又はこれらの混合物を適宜の
有機溶媒に溶解させて溶液とし、これを上記複合蒸着膜
上に塗布し、乾燥又は硬化させることによって形成する
ことができる。
【0055】本発明による電磁波透過性金属蒸着膜転写
材は、上記接着アンカー層の上に接着剤層を有する。こ
の接着剤層における接着剤は、感熱接着剤でもよく、ま
た、感圧接着剤でもよく、転写材の使用方法や目的に応
じて適宜に選ばれる。これらの感熱又は感圧接着剤とし
ては、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、
エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、酢酸ビニル樹脂、
ポリビニルブチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン樹
脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド
系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、セルロー
ス系樹脂、石油樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ロジ
ン及びハードレジンとその種々の誘導体や変性物、ゴム
系樹脂、アクリル−アクリロニトリル共重合樹脂、アク
リル−スチレン共重合体樹脂、アクリル−スチレン−ブ
タジエン共重合体樹脂、エチレン−イソブチルアクリレ
ート共重合体樹脂等が単独で、又は2種以上を組合わせ
て適宜に用いられる。
【0056】このような接着剤は、必要に応じて、溶媒
や、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化亜
鉛、カオリン、シリカゲル、炭酸カルシウム、酸化チタ
ン、タルク等の無機微粒子からなる充填剤や架橋アクリ
ル樹脂からなる真球状微粒子、架橋ポリスチレン樹脂か
らなる真球状微粒子、架橋シリコーン樹脂からなる真球
状微粒子、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド縮合物
からなる球状微粒子、メラミン−ホルムアルデヒド縮合
物からなる球状微粒子、ベンゾグアナミン−メラミン−
ホルムアルデヒド縮合物からなる球状微粒子等の有機微
粒子からなる充填剤等、適宜の添加剤を含有していても
よい。
【0057】このような接着剤層は、上記接着アンカー
層上に上記樹脂の溶液や溶融物を常法にて塗布し、乾燥
することによって形成することができる。接着剤層の厚
さは、特に限定されるものではないが、通常、0.5〜5
μmの範囲が適当である。
【0058】接着剤層が多少とも、粘着性を帯びている
感圧接着剤層であるときのように、必要に応じて、この
接着剤層上にシリコーン樹脂を塗布した剥離フィルム
(リリースフィルム)を貼合してもよく、また、コーン
スターチ等の微粒子デンプンや、酸化チタン、シリカゲ
ル等の超微粒子顔料等を散布してもよい。
【0059】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。以下において、部を重量部を示す。
【0060】実施例1 (離型剤層の形成)酸化ポリエチレンワックス2.5部、
変性モンタンワックス2.5部、α−オレフィン−エチレ
ン共重合体樹脂3部及びロジン樹脂5部をトルエン65
部、キシレン10部及びメチルエチルケトン75部から
なる混合溶媒に加え、十分に混和し、これを基材である
幅670mm、厚さ12μmの透明なポリエチレンテレ
フタレートフィルムの片面上にグラビアコーターを用い
て塗布し、120〜130℃の範囲の温度で乾燥して、
厚さ0.3μmの離型剤層を形成した。
【0061】(表面保護用透明樹脂層の形成)次に、熱
硬化性樹脂として、メラミン−アクリル共縮合樹脂20
部、ウレタン樹脂20部、イソシアネート樹脂(ウレタ
ン樹脂硬化剤、武田薬品工業(株)製タケネートA−
5)10部、アクリル変性シリコーン樹脂5部、ポリエ
ーテル変性シリコーン樹脂5部、p−トルエンスルホン
酸(アミノ樹脂の硬化剤)1部、熱可塑性樹脂として、
アクリル樹脂(三菱レーヨン(株)製ダイヤナールBR
−85)60部、環化ゴム20部、及び紫外線硬化型プ
レポリマーとして、ポリウレタンメタクリレート8部を
トルエン110部、メチルエチルケトン600部、メチ
ルイソブチルケトン70部及びシクロヘキサノン40部
からなる混合溶媒に加え、十分に混和して、表面保護用
透明樹脂層のための樹脂溶液を調製した。これを上記離
型剤層の上にグラビアコーターを用いて塗布し、160
〜170℃の温度で焼き付け、硬化させて、厚さ1.0μ
mの表面保護用透明樹脂層を形成した。
【0062】(内部保護用透明樹脂層の形成)熱硬化性
樹脂として、メラミン樹脂(50%溶液)30部、アク
リル−メラミン共重合体樹脂10部、メラミン−尿素共
縮合樹脂(50%溶液)10部、p−トルエンスルホン
酸(アミノ樹脂の硬化剤)6部、イソシアネート樹脂
(ウレタン樹脂硬化剤、武田薬品工業(株)製タケネー
トA−5)5部、熱可塑性樹脂として、ロジン変性マレ
イン酸樹脂(不揮発物100%)50部、ケトン樹脂
(不揮発物100%)32部、ニトロセルロースRS1
/4(不揮発物100%)1部を染料オラゾールオレン
ジG(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)1部と
バリファーストイエロー4120(オリエント化学工業
(株)製)1部と共に、メチルエチルケトン500部、
メチルイソブチルケトン20部、びイソプロピルアルコ
ール20部及びシクロヘキサノン40部からなる混合溶
媒に加え、十分に混練混和した。これを上記表面保護用
透明樹脂層上にグラビアコーターにて塗布し、160〜
170℃の温度で焼き付け、硬化させて、厚さ1.0μm
の黄色の内部保護用透明樹脂層を形成した。
【0063】(インジウム/酸化インジウム複合蒸着膜
の形成)前述したような高周波励起プラズマを用いる活
性化反応性蒸着装置において、上述したようにして、離
型剤、表面保護用透明樹脂層及び内部保護用透明樹脂層
を形成したポリエチレンテレフタレートフィルムからな
る蒸着用基材を巻出し側にセットし、巻取り側につない
だ。真空ポンプを用いて装置の上室を到達真空度5×1
-3〜3×10-3Torrまで排気すると共に、下室側
を到達真空度1×10-4〜1.5×10-4Torrまで排
気した。
【0064】そこで、先ず、下室の高周波誘導加熱用コ
イル(周波数10KHz)を備えた蒸発源坩堝内の金属
インジウムを徐々に加熱し、2100〜2200℃程度
まで達せしめて、金属インジウムが蒸発するのを確認し
た後、上記蒸着用基材を−5℃から5℃の間の範囲に冷
却した冷却ロールを経て、120m/分の速度で走行さ
せ、巻取り側に巻取りながら、蒸着用基材上に金属イン
ジウムを蒸着させた。かくして得られた蒸着フィルムを
膜厚測定装置(日本真空(株)製ファダム式膜厚測定装
置、ハロゲン球波長565nm、50〜1000Åの膜
厚の測定が可能である。)に導いて、蒸着膜厚を測定し
て、蒸着膜厚が350〜370Åとなるように、上記蒸
発源坩堝の高周波誘導加熱用コイルの出力、即ち、金属
インジウムの蒸発速度を調整した。
【0065】次に、上記蒸発源の上方に設けた高周波励
起プラズマ生成用電極コイルに高周波発振器(出力2K
W、周波数13.56MHz)からマッチングボックスを
経て高周波電圧を印加すると共に、その反射波が20〜
30Wの範囲でマッチングがとれるように設定し、この
高周波励起プラズマ生成用電極コイルの上方に設けたプ
ラズマ生成用アルゴンガス導入管からアルゴンガスを一
定の割合(0.1L/分)で導入し、同様に、この高周波
励起プラズマ生成用電極コイルの上方に設けた反応性ガ
スである酸素ガスの導入管から酸素を一定の割合(例え
ば、0.2L/分)で導入し、プラズマを生成させると共
に、このプラズマ中で酸素とインジウム蒸気をイオン化
して、これらの間で反応させて、インジウムに対して所
定量の酸化インジウムを生成させ、これらを上記蒸着用
基材上にインジウム/酸化インジウム複合蒸着膜として
蒸着させた。
【0066】このようにして得られたインジウム/酸化
インジウム複合蒸着膜を有する蒸着フィルムは、これを
光透過率計(東洋電子(株)製、赤外発光ダイオード
(発光波長910nm))に導き、波長910nmの光
に対して、蒸着用基材(基準フィルム)の光透過率を1
00%としたときの光透過率を測定し、この光透過率が
11〜12%となるように前記酸素ガスシャワー口から
の下室中への酸素導入量を調節することによって、酸化
インジウム(In2x )のx値が1.0〜1.3の範囲に
あると共に、インジウム/酸化インジウム重量比が95
/5〜93/7の範囲にあるインジウム/酸化インジウ
ム複合蒸着膜を形成するようにインジウムの酸化反応を
制御した。
【0067】このようにして、最終的に、酸素の導入量
を0.15L/分として、酸素分圧を一定に保持しなが
ら、膜厚350〜370Å、上記光透過率計による波長
910nmの光透過率11〜12%のインジウム/酸化
インジウム複合蒸着膜を蒸着用基材上に連続的に形成
し、蒸着フィルムを得て、これを巻取り側に巻き取っ
た。
【0068】このようにして得た複合蒸着膜について、
ESCA(X線光電子分析)スペクトロメーター
((株)島津製作所製、ESCA−3400)を用いて
分析した結果、酸化インジウムのx値(In2x にお
けるxの値)が1.0〜1.3の範囲にあり、インジウム/
酸化インジウム重量比が95/5〜93/7の範囲にあ
ることを確認した。
【0069】(接着アンカー層の形成)次に、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体樹脂25部、アクリル樹脂20
部及びセルロースアセテートブチレート樹脂(CAB)
5部を酢酸エチル150部、メチルエチルケトン100
部及びトルエン50部からなる混合溶媒に加え、十分に
混和した。これをグラビアコーターにて上記複合蒸着膜
上に塗布し、130〜150℃の温度で乾燥して、膜厚
0.5μmの接着アンカー層を形成した。
【0070】(接着剤層の形成)塩素化ポリプロピレン
樹脂(不揮発分30%溶液)100部、エチレン−酢酸
ビニル共重合体樹脂(不揮発分30%溶液)100部、
エチルセルローズ(不揮発分100%)10部、ロジン
変性マレイン酸樹脂(不揮発分100%)30部、充填
剤シリカゲル(日本アエロジル(株)製200)5部、
ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド縮合物球状微粒子
((株)日本触媒製エポスターMS)10部をトルエン
250部、酢酸エチル300部、酢酸メチル200部、
メチルエチルケトン150部及びメタノール50部から
なる混合溶媒に加えて十分に混和し、これをリバースコ
ーターにて上記接着アンカー層上に塗布し、120〜1
50℃の温度で乾燥して、膜厚2.5μmの接着剤層を形
成し、かくして、本発明による電磁波透過性金属蒸着膜
転写材を得た。
【0071】(転写層の形成)このようにして得た電磁
波透過性金属蒸着膜転写材を用いて、食品包装用ラベル
紙の表面に連続熱転写を行なって(熱刻印温度130
℃、刻印圧力10トン/インチ(熱板プレート面積10
00mm×700mm角)、熱転写枚数1枚/秒)、美
麗で高輝度を有する3号金色の金属光沢を有する転写層
を得た。
【0072】この転写層の表面の光沢度を日本電色工業
(株)製グロスメーターVGS−SENSORを用い
て、JIS Z 8741に従って測定したところ(入
射角度45度)、960.50であった。
【0073】(絵柄模様層の形成)次に、この転写層の
表面に紫外線硬化型オフセットインキ又はシルクスクリ
ーンインキを用いてそれぞれ絵柄模様を印刷し、紫外線
硬化させて、紫外線硬化型インキによる印刷絵柄模様層
を形成した。
【0074】(転写層表面の印刷層の摩擦堅牢度の評
価)このようにして形成した絵柄模様層の摩擦堅牢度を
染色物摩擦堅牢度試験機にて調べた結果、布帛付500
g、200回の摩擦に耐え、かくして、耐摩耗性や耐摩
擦傷性、更に、爪による引っ掻き、擦過試験にも耐え、
しかも、耐溶剤性と耐薬品性にもすぐれていることが確
認された。
【0075】(転写層の電磁波透過性の評価)このよう
に表面に紫外線硬化型インキによる印刷層を有する転写
層を電子レンジ内に置き、これにマイクロ波を照射した
ところ、放電、熱収縮、燃焼等の不都合を生じなかっ
た。また、高感度異物検出機(ニッカ電測(株)製Y−
1500)による検査においても、異物金属の混入とし
て誤認検知されることがなかった。更に、前記転写材を
用いて、塩化ビニル樹脂製レザー基材面に高周波ウェル
ダー機で転写層を転写したが、この際にも、転写層に放
電や熱収縮等の不都合は起こらなかった。
【0076】(その他のインジウム/酸化インジウム複
合蒸着膜の製造)蒸着用基材上への前記インジウム/酸
化インジウム複合蒸着膜の製造において、当初のインジ
ウム蒸着膜の厚みを350〜370Åとし、次に、イン
ジウム/酸化インジウム複合蒸着膜の光透過率を14〜
15%とすることによって、酸化インジウムのx値(I
2x におけるxの値)が1.0〜1.5の範囲にあり、
インジウム/酸化インジウム重量比が90/10〜87
/13の範囲にあるインジウム/酸化インジウム複合蒸
着膜を得ることができた。
【0077】また、当初のインジウム蒸着膜の厚みを4
50〜500Åとし、次に、インジウム/酸化インジウ
ム複合蒸着膜の光透過率を18〜20%とすることによ
って、酸化インジウムのx値(In2x におけるxの
値)が1.0〜1.9の範囲にあり、インジウム/酸化イン
ジウム重量比が83/17〜80/20の範囲にあるイ
ンジウム/酸化インジウム複合蒸着膜を得ることができ
た。
【0078】実施例2 (離型剤層の形成)変性シリコーン樹脂2部、ポリエチ
レンワックス2部、酸化ポリエチレンワックス5部、エ
チレン−アクリル共重合体樹脂5部、アクリル樹脂2部
をトルエン80部、キシレン20部及びメチルエチルケ
トン100部からなる混合溶媒に加え、十分に混和し、
これを基材である幅670mm、厚さ12μmの透明な
ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面上にグラビ
アコーターを用いて塗布し、130〜150℃の範囲の
温度で乾燥して、厚さ0.5μmの離型剤層を形成した。
【0079】(表面保護用透明樹脂層の形成)次に、熱
硬化性樹脂として、メラミン−アクリル共縮合樹脂20
部、メラミン−尿素共縮合樹脂20部、ウレタン樹脂1
0部、イソシアネート樹脂(ウレタン樹脂硬化剤、武田
薬品工業(株)製タケネートA−5)10部、アクリル
変性シリコーン樹脂10部、アミノ変性シリコーン樹脂
10部、ポリエーテル変性シリコーン樹脂5部、p−ト
ルエンスルホン酸(アミノ樹脂の硬化剤)1部、熱可塑
性樹脂として、アクリル樹脂(三菱レーヨン(株)製ダ
イヤナールBR−80)50部、石油樹脂(ヤスハラケ
ミカル(株)製YSポリスター2130)30部、ロジ
ン変性マレイン酸樹脂(日立化成ポリマー(株)製テス
ポール1154)40部、及び紫外線硬化型プレポリマ
ーとして、ポリウレタン−メタクリレート13部をトル
エン110部、メチルエチルケトン600部、メチルイ
ソブチルケトン70部及びシクロヘキサノン40部から
なる混合溶媒に加え、十分に混和して、表面保護用透明
樹脂層のための樹脂溶液を調製した。これを上記離型剤
層の上にグラビアコーターを用いて塗布し、160〜1
70℃の温度で焼き付け、硬化させて、厚さ1.0μmの
表面保護用透明樹脂層を形成した。
【0080】(内部保護用透明樹脂層の形成)熱硬化性
樹脂として、メラミン樹脂(50%溶液)50部、ウレ
タン樹脂20部、イソシアネート樹脂(日本ポリウレタ
ン工業(株)製コロネートHL、ウレタン樹脂の硬化
剤)20部、リン酸モノブチル(アミノ樹脂の硬化剤)
7部、熱可塑性樹脂として、ロジン変性マレイン酸樹脂
(不揮発分100%)70部、アクリル樹脂(東亜合成
(株)製S−1005)20部、ニトロセルロース(R
S1/4)5部をメチルエチルケトン500部、メチル
イソブチルケトン80部、イソプロピルアルコール10
0部及びシクロヘキサノン50部からなる混合溶媒に加
え、十分に混練、混和し、これを上記表面保護用透明樹
脂層上にグラビアコーターにて塗布し、160〜170
℃の温度で焼き付け、硬化させて、厚さ1.0μmの内部
保護用透明樹脂層を形成した。
【0081】(インジウム/酸化インジウム複合蒸着膜
の形成)前述したような電子線酸化陽極プラズマを用い
る活性化反応性蒸着装置において、上述したようにし
て、離型剤、表面保護用透明樹脂層及び内部保護用透明
樹脂層を形成したポリエチレンテレフタレートフィルム
からなる蒸着用基材を巻出し側にセットし、巻取り側に
つないだ。真空ポンプを用いて装置の上室を到達真空度
5×10-3〜3×10-3Torrまで排気すると共に、
下室側を到達真空度1×10-4〜1.5×10-4Torr
まで排気した。
【0082】そこで、先ず、下室の高周波誘導加熱装置
(周波数10KHz)を備えた蒸発源坩堝内の金属イン
ジウムを徐々に加熱し、2100〜2200℃程度まで
達せしめて、金属インジウムが蒸発するのを確認した
後、上記蒸着用基材を−5℃から5℃の間の範囲に冷却
した冷却ロールを経て、120m/分の速度で走行させ
ながら、巻取り側に巻取って、基材上に金属インジウム
を蒸着させた。このインジウム蒸着フィルムの蒸着膜厚
を前記膜厚測定装置で測定して、蒸着膜厚が400Åと
なるように、上記蒸発源坩堝の高周波誘導加熱装置の出
力、即ち、金属インジウムの蒸発速度を調整した。
【0083】次に、射線が上記蒸発源の上方を横切るよ
うに設けたホロカソード式電子線プラズマ照射銃(HC
D電子銃、出力電圧30KW/台)のカソード電極3台
から反対側のHCD電子銃のアノード電極に向けて電子
線を照射すると共に、上記HCD電子銃のカソード電極
の内部からアルゴンガスを一定の割合(0.1L/分)で
導入し、同時に、前記蒸発源の上方に設けた酸素ガスシ
ャワー口から酸素ガスを一定の割合(例えば、0.2L/
分)で導入して、HCD電子銃のカソード電極からアノ
ード電極の間の空間に放電プラズマを生成させ、この空
間放電プラズマ領域中で酸素とインジウム蒸気をイオン
化して、これらの間で反応させて、インジウムに対して
所定量の酸化インジウムを生成させ、これらを上記蒸着
用基材上にインジウム/酸化インジウム複合蒸着膜とし
て蒸着させた。
【0084】このようにして得られたインジウム/酸化
インジウム複合蒸着膜を有する蒸着フィルムは、これを
前記光透過率計に導き、蒸着膜の波長910nmの光透
過率を測定し、この光透過率が14〜15%となるよう
に前記酸素ガスシャワーからの下室中への酸素導入量を
調節することによって、酸化インジウム(In2x)の
x値が1.0〜1.5の範囲にあると共に、インジウム/酸
化インジウム重量比が90/10〜87/13の範囲に
あるインジウム/酸化インジウム複合蒸着膜を形成する
ようにインジウムの酸化反応を制御した。
【0085】このようにして、最終的に、酸素の導入量
を0.2L/分として、酸素分圧を一定に保持しながら、
膜厚が380〜400Å、上記光透過率計による波長9
10nmの光透過率が14〜15%のインジウム/酸化
インジウム複合蒸着膜を蒸着用基材上に連続的に形成
し、蒸着フィルムを得て、これを巻取り側に巻き取っ
た。
【0086】このようにして得た複合蒸着膜について、
ESCA(X線光電子分析)スペクトロメーター
((株)島津製作所製、ESCA−3400)を用いて
分析した結果、酸化インジウムのx値(In2x にお
けるxの値)が1.0〜1.5の範囲にあり、インジウム/
酸化インジウム重量比が90/10〜87/13の範囲
にあることを確認した。
【0087】(転写層の特性)上記転写材からの銀色の
転写層の表面の光沢度を日本電色工業(株)製グロスメ
ーターVGS−SENSORを用いて、JIS Z 8
741に従って測定したところ(入射角度45度)、9
61.50であった。
【0088】(接着アンカー層と接着剤層の形成)更
に、上記複合蒸着膜上に、前記実施例1と同様にして、
接着アンカー層と接着剤層とを積層して、本発明による
電磁波透過性金属蒸着膜転写材を得た。
【0089】(絵柄模様層の形成)次に、この転写層の
表面に紫外線硬化型のオフセットインキ又はシルクスク
リーンインキを用いてそれぞれ絵柄模様状を印刷し、紫
外線硬化させて、紫外線硬化型インキによる印刷絵柄模
様層を形成した。
【0090】(印刷転写材の表面の摩擦堅牢度の評価)
このようにして形成した絵柄模様層の摩擦堅牢度を染色
物摩擦堅牢度試験機にて調べた結果、布帛付500g、
200回の摩擦に耐え、かくして、耐摩耗性や耐摩擦傷
性、更に、爪による引っ掻き、擦過試験にも耐え、しか
も、耐溶剤性と耐薬品性にもすぐれていることが確認さ
れた。
【0091】(電磁波透過性の評価)このように表面に
紫外線硬化型インキによる印刷面を有する転写材を電子
レンジ内に置き、これにマイクロ波を照射したところ、
放電、熱収縮、燃焼等の不都合を生じなかった。また、
高感度異物検出機による検査においても、異物金属の混
入として誤認検知されることがなかった。更に、塩化ビ
ニル樹脂製レザー基材面に転写材から高周波ウェルダー
機で転写層を転写したが、この際に、放電や熱収縮等の
不都合は起こらなかった。
【0092】実施例3 (離型剤層の形成)酸化ワックス(PAD522)3.0
部、部分ケン化エステルワックス3.0部、α−オレフィ
ン−エチレン共重合体樹脂3部及びロジン樹脂5部をト
ルエン70部、キシレン10部及びメチルエチルケトン
80部からなる混合溶媒に加え、十分に混和し、これを
基材である幅670mm、厚さ12μmの透明なポリエ
チレンテレフタレートフイルムの片面上にグラビアコー
ターを用いて塗布し、120〜130℃の範囲の温度で
乾燥して、厚さ0.6μmの離型剤層を形成した。
【0093】(表面保護用透明樹脂層の形成)次に、熱
硬化性樹脂として、メラミン−尿素共縮合樹脂20部、
ウレタン樹脂20部、イソシアネート樹脂(ウレタン樹
脂硬化剤、日本ポリウレタン工業(株)製コロネート
L)10部、アクリル変性シリコーン樹脂5部、ポリエ
ーテル変性シリコーン樹脂5部、p−トルエンスルホン
酸(アミノ樹脂の硬化剤)1部、熱可塑性樹脂として、
アクリル樹脂(三菱レーヨン(株)製ダイヤナールBR
−85)60部、環化ゴム20部、及び紫外線硬化型プ
レボリマーとして、メラミン−アクリレート8部を、ト
ルエン110部、メチルエチルケトン600部、メチル
イソブチルケトン70部及びシクロヘキサノン40部か
らなる混合溶媒に加え、十分に混和して、表面保護用透
明樹脂層のための樹脂溶液を調製した。これを上記離型
剤層の上にグラビアコーターを用いて塗布し、160〜
170℃の温度で焼き付け、硬化させて、厚さ1.0μm
の表面保護用透明樹脂層を形成した。
【0094】(内部保護用透明樹脂層の形成)熱硬化性
樹脂として、メラミン樹脂(50%溶液)40部、メラ
ミン−尿素共縮合樹脂(50%溶液)10部、p−トル
エンスルホン酸(アミノ樹脂の硬化剤)6部、イソシア
ネート樹脂(ウレタン樹脂架橋剤、武田薬品工業(株)
製タケネートA−5)10部、熱可塑性樹脂として、ロ
ジン変性マレイン酸樹脂(不揮発分100%)50部、
ケトン樹脂(不揮発分100%)45部、ニトロセルロ
ースRS1/4(不揮発分100%)2部を染料オレオ
ゾールファーストレッドGL(田岡化学工業(株)製)
2.5部とオレゾールファーストピンクFB(田岡化学工
業(株)製)1.0部と共に、メチルエチルケトン500
部、メチルイソブチルケトン40部及びシクロヘキサノ
ン40部からなる混合溶媒に加え、十分に混練混和し
た。これを上記表面保護用透明樹脂層上にグラビアコー
ターにて塗布し、160〜170℃の温度で焼き付け、
硬化させて、厚さ1.0μmの赤色の内部保護用透明樹脂
層を形成した。
【0095】(インジウム/酸化インジウム複合蒸着膜
の形成)前述したような高周波励起プラズマを用いる活
性化反応性蒸着装置において、上述したようにして、離
型剤、表面保護用透明樹脂層及び内部保護用透明樹脂層
を形成したポリエチレンテレフタレートフイルムからな
る蒸着用基材を巻出し側にセットし、巻取り側につない
だ。真空ポンプを用いて装置の上室を到達真空度5×1
-3〜3×10-3Torrまで排気すると共に、下室側
を到達真空度1×10-4〜1.5×10-4Torrまで排
気した。
【0096】そこで、先ず、下室の高周波誘導加熱用コ
イル(周波数10KHz)を備えた蒸発源坩堝内の金属
インジウムを徐々に加熱し、2100〜2200℃程度
まで達せしめて、金属インジウムが蒸発するのを確認し
た後、上記蒸着用基材を−5℃から5℃の間の範囲に冷
却した冷却ロールを経て、120m/分の速度で走行さ
せ、巻取り側に巻取りながら、蒸着用基材上に金属イン
ジウムを蒸着させた。かくして得られた蒸着フィルムを
膜厚測定装置(日本真空(株)製ファダム式膜厚測定装
置、ハロゲン球波長565nm、50〜1000Åの膜
厚の測定が可能である。)に導いて、蒸着膜厚を測定し
て、蒸着膜厚が350〜370Åとなるように、上記蒸
発源坩堝の高周波誘導加熱用コイルの出力、即ち、金属
インジウムの蒸発速度を調整した。
【0097】次に、上記蒸発源の上方に設けた高周波励
起プラズマ生成用電極コイルに高周波発振器(出力2K
W、周波数13.56MHz)からマッチングボックスを
経て高周波電圧を印加すると共に、その反射波が20〜
30Wの範囲でマッチングがとれるように設定し、この
高周波励起プラズマ生成用電極コイルの上方に設けたプ
ラズマ生成用アルゴンガス導入管からアルゴンガスを一
定の割合(0.1L/分)で導入し、同様に、この高周波
励起プラズマ生成用電極コイルの上方に設けた反応性ガ
スである酸素ガスの導入管から酸素を一定の割合(例え
ば、0.35L/分)で導入し、プラズマを生成させると
共に、このプラズマ中で酸素とインジウム蒸気をイオン
化して、これらの間で反応させて、インジウムに対して
所定量の酸化インジウムを生成させ、これらを上記蒸着
用基材上にインジウム/酸化インジウム複合蒸着膜とし
て蒸着させた。
【0098】このようにして得られたインジウム/酸化
インジウム榎合蒸着膜を有する蒸着フィルムは、これを
光透過率計(東洋電子(株)製、赤外発光ダイオード
(発光波長910nm)に導き、波長910nmの光に
対して、蒸着用基材(基準フィルム)の光透過率を10
0%としたときの光透過率を測定し、この光透過率が1
8〜20%となるように前記酸素ガスシャワー口からの
下室中への酸素導入量を調節することによって、蒸着用
基材上のインジウム/酸化インジウム複合蒸着膜の酸化
インジウムのx値(In2x におけるxの値)を調節
すると共に、上記複合蒸着膜におけるインジウム/酸化
インジウム重量比が83/17〜80〜20の範囲にあ
るように制御した。
【0099】このようにして、最終的に、酸素の導入量
を0.3L/分として、酸素分圧を一定に保持しながら、
膜厚が450〜500Å、上記光透過率計による波長9
10nmの光透過率が18〜20%となるように、イン
ジウム/酸化インジウム複合蒸着膜を蒸着用基材に連続
的に形成し、蒸着フィルムを得て、これを巻取り側に巻
き取った。
【0100】このようにして得た複合蒸着膜について、
ESCA(X線光電子分析)スペクトロメーター
((株)島津製作所製、ESCA−3400)を用いて
分析した結果、酸化インジウムのx値(In2x にお
けるxの値)は1.0〜1.9の範囲にあり、インジウム/
酸化インジウム重量比は83/17〜80〜20の範囲
にあることを確認した。
【0101】(接着アンカー層の形成)次に、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体樹脂35部、アクリル樹脂20
郎、ケトン樹脂10部及びセルロースアセテートプロピ
オネート樹脂(CAP)5部を酢酸エチル150部、メ
チルエチルケトン100部及びトルエン50部からなる
混合溶媒に加え、十分に混和した。これをグラビアコー
ターにて上記複合蒸着膜上に塗布し、130〜150℃
の温度で乾燥して、膜厚0.8μmの接着アンカー層を形
成した。
【0102】(接着剤層の形成)ポリビニルブチラール
樹脂(不挿発分100%)40部、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂(不揮発分30%溶液)50部、塩化ビ
ニリデン樹脂(不揮発分60%)30部、エチルセルロ
ース(不揮発分100%)10部、フェノール樹脂(不
揮発分100%)30部、充填材シリカゲル(日本アエ
ロジル(株)製200)5部、ベンゾグアナミン−ホル
ムアルデヒド縮合物球状微粒子((株)日本触媒製エポ
スターMS)10部をメタノール200部、酢酸エチル
400部、酢酸メチル200部、メチルエチルケトン5
0部及びメタノール200部からなる混合溶媒に加えて
十分に混和し、これをリバースコーターにて上記接着ア
ンカー層上に塗布し、120〜150℃の温度で乾燥し
て、膜厚2.0μmの接着剤層を形成し、かくして、本発
明による電磁波透過性金属蒸着膜転写材を得た。
【0103】(転写層の形成)このようにして得た電磁
波透過性金属蒸着膜転写材を用いて、食品包装用ラベル
紙の表面に連続熱転写を行なって(熱刻印温度130
℃、刻印圧力10トン/インチ(熱板プレート面積10
00mm×700mm角)、熱転写枚数1枚/秒)、美
麗で高輝度を有する赤色の金属光沢を有する転写層を得
た。
【0104】この転写層の表面の光沢度を日本電色工業
(株)製グロスメーターVGS−SENSORを用い
て、JIS Z 8741に従って測定したところ(入
射角度45度)、961.30であった。
【0105】(絵柄模様層の形成)次に、この転写層の
表面に紫外線硬化型オフセットインキ又はシルクスクリ
ーンインキを用いてそれぞれ絵柄模様を印刷し、紫外線
硬化させて、紫外線硬化型インキによる印刷絵柄模様層
を形成した。
【0106】(転写層表面の印刷層の摩擦堅牢度の評
価)このようにして形成した絵柄模様層の摩擦堅牢度を
染色物摩擦堅牢度試験機にて調べた結果、布帛付500
g、2 0 0回の摩擦に耐え、かくして、耐摩耗性や耐摩
擦傷性、更に、爪による引っ掻き、擦過試験にも耐え、
しかも、耐溶剤性と耐薬品性にもすぐれていることが確
認された。
【0107】(転写層の電磁波透過性の評価)このよう
に表面に紫外線硬化型インキによる印刷層を有する転写
層を電子レンジ内に置き、これにマイクロ波を照射した
ところ、放電、熱収縮、燃焼等の不都合を生じなかっ
た。また、高感度異物検出機(ニッカ電側(株)製Y−
1500)による検査においても、異物金属の混入とし
て誤認検知されることがなかった。更に、前記転写材を
用いて、塩化ビニル樹脂製レザー基材面に高周波ウエル
ダー機で転写層を転写したが、この際にも、転写層に放
電や熱収縮等の不都合は起こらなかった。
【0108】比較例1 (金属蒸着膜転写材の調製)実施例1において、インジ
ウム/酸化インジウム複合蒸着膜に代えて、島状構造を
有するように、スズからなる厚み330〜350Åの蒸
着膜を形成した以外は、実施例1と同様にして、金色の
金属蒸着膜を有する転写材を得た。
【0109】(転写層の形成)この転写材を用いて、実
施例1と同様にして、食品包装用ラベル紙に熱転写を行
なった。転写層は、黒ずみ、斑の金色であり、美麗感は
ないものであった。
【0110】(電磁波透過性の評価)次に、この食品包
装用ラベル紙を電子レンジ内に置き、これにマイクロ波
を2分間照射したところ、転写層は、1分間で放電が発
生し、転写層の表面には絶縁破壊した微細な線状模様が
多数発生した。
【0111】
【発明の効果】以上のように、本発明による電磁波透過
性金属蒸着膜転写材は、金属蒸着膜として、酸化インジ
ウムがIn2x (式中、xは1.0〜1.9の範囲の数で
ある。)で表わされると共に、上記複合蒸着膜のインジ
ウム/酸化インジウム重量比が95/5〜80/20の
範囲にあるインジウム/酸化インジウム複合蒸着膜を有
するので、高輝度を有し、美麗な金属光沢を有すると共
に、十分な絶縁性(即ち、電磁波透過性)と耐膜性強度
を有する転写層を与えることができる。
【0112】特に、本発明による転写材は、絶縁性が高
いので、例えば、300MHzから300GHzにわた
るマイクロ波に対して高い電磁波透過性を有し、このよ
うな高周波を照射しても、放電、熱収縮、燃焼等の不都
合を起こさず、また、高感度異物検出機による検査にお
いても、異物金属の混入として誤認検知されることがな
いので、例えば、食品用のラベル紙、包装紙、包装容器
等の包装材に金属光沢を有する転写層を転写するために
好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明による電磁波透過性金属蒸着膜転写
材の好ましい一実施例を示す。
【図2】は、本発明による転写材を用いて被転写体に転
写層を転写した後、その表面(表面保護用透明樹脂層)
上に活性エネルギー線硬化型印刷インキによる印刷層を
形成した転写層を示す。
【図3】は、本発明による転写材を製造するための高周
波励起プラズマを用いる活性化反応性蒸着装置を示す略
図である。
【図4】は、本発明による転写材を製造するための電子
線酸化陽極プラズマを用いる活性化反応性蒸着装置を示
す略図である。
【符号の説明】
1…基材 2…離型剤層 3…表面保護用透明樹脂層 4…内部保護用透明樹脂層 5…インジウム/酸化インジウム複合蒸着膜 6…接着アンカー層 7…接着剤層 8…転写層 9…被転写体 P…印刷層 11…蒸着用基材 12…高周波励起プラズマを用いる活性化反応性蒸着装
置 13…上室 14…巻出し側 15…冷却ロール 16…巻取り側 17…隔壁 18…下室 19…スリット 20…高周波誘導加熱用コイル 21…蒸発源坩堝 22…光透過率計 23…膜厚測定器 24…高周波励起プラズマ生成用電極コイル 25…アルゴンガスのシャワー口 26…酸素ガスのシャワー口 27…蒸着フィルム 31…ホロカソード式電子線プラズマ照射銃カソード電
極 32…ホロカソード式電子銃アノード電極 V…インジウム蒸気流 D…空間放電プラズマ領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠原 孝公 京都市南区上鳥羽馬廻し5 株式会社ニッ カテクノ内 (72)発明者 中山 洋一郎 京都市南区上鳥羽馬廻し5 株式会社ニッ カテクノ内 Fターム(参考) 3B005 EA04 EB01 EC02 EC04 EC26 FB01 FB11 FB42 FB43 FB47 FB53 FB59 FC10Y FF00 GA02 GB01 4F100 AA17D AB24D AJ02 AJ11 AK01C AK07 AK25 AK35 AK36 AK42 AK51 AK52E AK63 AK68 AL06 AL06E AT00A BA05 BA07 BA10A CA19B CA23 DE04 EH66 GB15 GB90 JD08 JG04 JL11E JL14B JN01C YY00D 4K029 AA11 AA25 BA45 BA50 BC09 BD00 BD10 CA03 DD02 DD05 EA01 FA07 GA03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に離型剤層、内部保護用透明樹脂
    層、インジウム/酸化インジウム複合蒸着膜及び接着剤
    層をこの順序にて有し、上記酸化インジウムがIn2
    x (式中、xは1.0〜1.9の範囲の数である。)で表わ
    されると共に、上記複合蒸着膜のインジウム/酸化イン
    ジウム重量比が95/5〜80/20の範囲にあること
    を特徴とする電磁波透過性金属蒸着膜転写材。
  2. 【請求項2】インジウム/酸化インジウム複合蒸着膜が
    厚み250〜500Åを有する請求項1に記載の電磁波
    透過性金属蒸着膜転写材。
  3. 【請求項3】離型剤層と内部保護用透明樹脂層との間に
    変性シリコーン樹脂を含む表面保護用透明樹脂層を有す
    る請求項1に記載の電磁波透過性金属蒸着膜転写材。
  4. 【請求項4】インジウム/酸化インジウム複合蒸着膜と
    接着剤層との間に接着アンカー層を有する請求項1に記
    載の電磁波透過性金属蒸着膜転写材。
  5. 【請求項5】酸化インジウムがIn2x (式中、xは
    1.0〜1.5の範囲の数である。)で表わされる請求項1
    に記載の電磁波透過性金属蒸着膜転写材。
  6. 【請求項6】変性シリコーン樹脂がジメチルポリシロキ
    サン骨格を有するアクリル変性シリコーン樹脂、ポリエ
    ーテル変性シリコーン樹脂又はアミノ変性シリコーン樹
    脂である請求項3に記載の電磁波透過性金属蒸着膜転写
    材。
  7. 【請求項7】基材上に離型剤層と内部保護用透明樹脂層
    をこの順序で積層した後、この内部保護用透明樹脂層上
    に高周波励起プラズマ又は電子線酸化陽極プラズマを用
    いる活性化反応性蒸着法にてインジウム/酸化インジウ
    ム複合蒸着膜を積層し、次いで、この蒸着膜上に接着剤
    層を積層する電磁波透過性金属蒸着膜転写材の製造方法
    において、上記酸化インジウムがIn2x (式中、x
    は1.0〜1.9の範囲の数である。)で表わされると共
    に、上記複合蒸着膜のインジウム/酸化インジウム重量
    比が95/5〜80/20の範囲にあることを特徴とす
    る電磁波透過性金属蒸着膜転写材の製造方法。
  8. 【請求項8】インジウム/酸化インジウム複合蒸着膜が
    厚み250〜500Åを有する請求項7に記載の電磁波
    透過性金属蒸着膜転写材の製造方法。
  9. 【請求項9】離型剤層と内部保護用透明樹脂層との間に
    変性シリコーン樹脂を含む表面保護用透明樹脂層を積層
    する請求項7に記載の電磁波透過性金属蒸着膜転写材の
    製造方法。
  10. 【請求項10】インジウム/酸化インジウム複合蒸着膜
    と接着剤層との間に接着アンカー層を積層する請求項7
    に記載の電磁波透過性金属蒸着膜転写材の製造方法。
  11. 【請求項11】酸化インジウムがIn2x (式中、x
    は1.0〜1.5の範囲の数である。)で表わされる請求項
    7に記載の電磁波透過性金属蒸着膜転写材の製造方法。
  12. 【請求項12】変性シリコーン樹脂がジメチルポリシロ
    キサン骨格を有するアクリル変性シリコーン樹脂、ポリ
    エーテル変性シリコーン樹脂又はアミノ変性シリコーン
    樹脂である請求項9に記載の電磁波透過性金属蒸着膜転
    写材の製造方法。
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