JP2002181844A - 加速度センサ用起歪体の製造方法 - Google Patents

加速度センサ用起歪体の製造方法

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JP2002181844A JP2000381876A JP2000381876A JP2002181844A JP 2002181844 A JP2002181844 A JP 2002181844A JP 2000381876 A JP2000381876 A JP 2000381876A JP 2000381876 A JP2000381876 A JP 2000381876A JP 2002181844 A JP2002181844 A JP 2002181844A
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insulating layer
layer
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acceleration sensor
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Takeshi Tanaka
剛 田中
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設計寸法通りの起歪体をエッチングにより製
造することを目的とする自動車用車両制御等の加速度セ
ンサ用起歪体の製造方法に関する。 【解決手段】 金属板1とメタルマスク6を用いて前記
金属板1上の特定範囲に絶縁層7と抵抗体層8を形成
し、前記金属板1の前記特定範囲以外の部分をエッチン
グ除去するという加速度センサ用起歪体の製造方法であ
って、メタルマスク6の開口部形状寸法を起歪体2の設
計寸法より少なくとも0.1mm小さくして絶縁層7を
成膜させて金属板1をエッチングする加速度センサ用起
歪体の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は物体の加速度を検出
するために用いられる加速度検出装置、特に自動車用車
両制御等の加速度センサ用起歪体の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】以下に従来の加速度センサ用起歪体の製
造方法について説明する。
【0003】従来の加速度センサ用起歪体の製造方法
は、図8(a)に示すようにあらかじめ表面を研磨した
金属板1をメタルマスク6で覆い、最初に絶縁層7、次
に同じメタルマスク6のままで抵抗体層8を成膜する。
次にメタルマスクをはずし抵抗体層8上にレジスト液を
塗布し第1のレジスト膜(図示せず)を設け所定のパタ
ーンを形成した後にこの抵抗体層8をエッチングして抵
抗体パターンを作製する。次に金属板1の表と裏の両面
にレジスト液を塗布し、乾燥させて第2のレジスト膜を
形成し、レジスト膜の露光、現像を行い図8(b)に示
すように所定のレジスト膜9を形成する。さらに金属板
1を裏、表の表面からエッチング除去し、レジスト膜も
除去することにより図3(c)に示すような加速度セン
サ用起歪体を作製していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の製
造方法ではメタルマスク6の開口部に成膜される絶縁層
7は図8(a)のメタルマスク6の開口部幅Wmより大
きく形成される場合があり、その絶縁層7がエッチング
液の浸入を妨げる結果エッチングされる面積が小さくな
り最終的に図8(c)の起歪体の梁部幅Wbが図8
(a)のメタルマスク6の開口部寸法Wmすなわち設計
寸法より大きくなるという問題を有していた。
【0005】金属板1上に成膜される絶縁層7がメタル
マスク6の開口部寸法Wmより大きく形成されるのは絶
縁層7をスパッタリグや蒸着にて形成するときの熱によ
り金属板1とメタルマスク6の密着性が低下して、メタ
ルマスク6の開口部を通過した絶縁体材料がメタルマス
ク6の下に回り込むためである。
【0006】本発明は自動車用車両制御用等の加速度検
出装置において設計寸法通りに起歪体を製造する加速度
センサ用起歪体の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の加速度センサ用起歪体の製造方法は、金属板
上に絶縁層と抵抗体層を成膜する際に用いるメタルマス
クの開口部寸法形状を起歪体の設計寸法より少なくとも
片側0.1mm小さい形状寸法にして実際の絶縁層を成
膜させて金属板をエッチングすることにより設計通りの
寸法形状を有する起歪体を製造するものである。この製
造方法により正確な寸法形状の起歪体を製造することが
でき、より精度の高い加速度センサを得ることが可能と
なる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、金属板の梁部と固定領域部に絶縁層と抵抗体層を成
膜する際に用いるメタルマスクの開口部寸法形状を起歪
体の設計寸法より少なくとも0.1mm小さい寸法形状
とする加速度センサ用起歪体の製造方法であり、メタル
マスクの開口部寸法より大きく形成される絶縁層寸法を
考慮して、設計寸法通りの起歪体を製造することができ
る。
【0009】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の発明において金属板として耐力の高いステン
レス鋼薄板を使用することによりセンサの落下等、外部
から強い衝撃が加わっても変形しにくい起歪体を製造す
ることができる。
【0010】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
2に記載の発明において絶縁層の組成がアルミナ(Al
23)あるいは二酸化ケイ素(SiO2)であり、金属
板の材質であるステンレス鋼と線膨張係数が近い絶縁層
材料を用いることにより、温度変化による素材の収縮に
よる剥離が抑制されて金属板と絶縁層の密着性が良好な
起歪体を製造することができる。
【0011】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
2に記載の発明において絶縁層と抵抗体層を成膜する前
に金属板に前処理としてバフ研磨を行いながら化学溶液
を用いて化学研磨を行うという複合研磨処理が施され金
属板のピンホールや圧延時のロール目が取り除かれ表面
平滑性が向上するため絶縁膜が均一に成膜され、その結
果絶縁膜の十分な絶縁特性を確保できる。同時に従来の
研磨加工では加工時の残留応力により金属板に反りが発
生していたが複合研磨により残留応力を低減し金属板の
反りのほとんどない起歪体を製造することができる。
【0012】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
4に記載の発明において金属板の複合研磨処理を実施し
表面平滑性を向上した後、梁部と固定領域部に絶縁層と
抵抗体層を成膜する前にエッチング液によって金属板の
表面を活性化させることにより金属板と絶縁層との密着
性が向上した起歪体を製造することができる。
【0013】本発明の請求項6に記載の発明は、請求項
5に記載の発明において金属板上に形成される絶縁層を
少なくとも2回に分けて形成しその間に洗浄するという
加速度センサ用起歪体の製造方法であり、成膜中に不純
物が付着し成膜後に脱落してピンホールができるのを避
けるために絶縁層を金属板上に一旦成膜した後、金属板
を洗浄し絶縁層表面の付着物を取り除き、再度絶縁層を
成膜することによりピンホールの極めて少ない絶縁層を
形成でき絶縁特性のよい起歪体を製造することができ
る。
【0014】本発明の請求項7に記載の発明は、請求項
3に記載の発明において抵抗体層の組成がニッケル・ク
ローム・アルミニウム系の三元合金で、アルミニウムが
5重量%以上15重量%以下であるので低温から高温ま
で安定した抵抗値を有する起歪体を製造することができ
る。
【0015】本発明の請求項8に記載の発明は、請求項
7に記載の発明において着膜装置を用いて抵抗体層の形
成を行う際、金属板の加熱温度を50℃〜100℃の範
囲で成膜することにより低温から高温まで安定した抵抗
値を有する起歪体を製造することができる。
【0016】本発明の請求項9に記載の発明は、請求項
8に記載の発明において抵抗体層形成後、レジスト液の
塗布前に抵抗体層の表面をエッチング液により活性化す
ることによりレジスト液をムラなく塗布し厚みの均一な
レジスト膜を形成することができ、レジスト膜を精度良
く形成できる。その結果抵抗体層を精度良くエッチン
グ、形成できるので抵抗値バラツキの少ない起歪体を製
造することができる。
【0017】本発明の請求項10に記載の発明は、請求
項9に記載の発明において金属板特定部分をエッチング
によって除去して起歪体を形成した後に、200℃以上
300℃以下で6時間以上加熱維持した後、徐冷すると
いう熱処理を施しているので抵抗体層を作製した際にで
きる格子欠陥や歪を取り除くことができるので、時間的
により安定した抵抗値を有する起歪体を製造することが
できる。
【0018】本発明の請求項11に記載の発明は、請求
項10に記載の発明において熱処理を実施した後に電極
層を形成するので熱処理による電極部の酸化を回避でき
る電気信号取出しのための半田接続が良好な起歪体を製
造することができる。
【0019】以下、本発明の実施の形態について図1か
ら図7、(表1)、(表2)を用いて説明する。
【0020】(実施の形態)最初に本発明による起歪体
の形成方法について説明する。
【0021】図1において金属板1は縦63mm、横5
2mm、厚さ0.1mmのステンレス鋼板SUS631
の一部をあらわし、圧延時にできたロール目や凹凸を取
り除くためバフ研磨を行いながら同時に化学溶液を用い
て化学研磨を行うという複合研磨処理を施している。
【0022】その後、金属板1の表面を活性化させて絶
縁層との密着性を向上させることを目的とした金属板表
面のエッチング液処理を施す。
【0023】図1においてメタルマスク6は位置決めピ
ン13により金属板1に固定されており縦63mm、横
52mmと金属板と同形状で厚さは0.04mmであ
る。図1にて実線で示されるメタルマスク6の開口部分
は破線にて示されている起歪体2の外形形状により片側
で約0.1mm小さ目になっている。図2(b)のよう
に絶縁層7をスパッタリングによりこのメタルマスク6
の開口部分に形成する。
【0024】絶縁層7は金属板1の材質であるステレン
ス鋼と線膨張係数が近いアルミナ(Al23)を用い、
形成中に付着する不純物が膜形成後に脱落して絶縁膜に
ピンホールが生じて絶縁膜の絶縁性能が十分得られない
場合があるので1回目の絶縁膜形成後に一旦金属板1の
洗浄を行った後、2回目の絶縁膜形成を行う。
【0025】なお、絶縁層7は金属板1の材質であるス
テンレス鋼の線膨脹係数に近いものであればアルミナ
(Al23)に限らず二酸化ケイ素(SiO2)やガラ
ス系材料を用いてもよい。
【0026】次に同じメタルマスク6を用いて抵抗体層
8を同じくスパッタリングにより形成する。成膜装置内
のターンテーブル上に保持された金属板1を80℃の温
度に保ち、アルゴンガスを導入、ターンテーブルの回転
速度は毎秒6回転とし、400ワットの高周波電力に
て、10重量%のアルミニウムを含むニッケル・クロー
ム・アルミニウム系の3元合金で抵抗体層8を成膜し
た。抵抗体層8の形成時の構成は図2(b)に示す通り
である。
【0027】メタルマスク6をとりはずし、抵抗体層8
の表面をニッケル・クローム合金用のエッチング液にて
活性化させた後、第1のレジスト液を塗布し、露光、現
像を行いパターンを形成した後、エッチングにより歪抵
抗素子3[図3(c)参照]を作製する。
【0028】さらに図2(c),図3(c)に示すよう
に金属板1の両面に第2のレジスト液を塗布、乾燥し、
表側レジスト膜9、裏側レジスト膜11を形成する。次
に図2(d),図3(d)に示すように露光、現像を行
い所定パターンのレジスト膜を形成する。次に金属板1
のエッチングを両面より行い図3(e)、図4に示すよ
うな起歪体2を形成する。金属板1のエッチングはステ
ンレス用のエッチング液を用いた。
【0029】この後、この起歪体2を含む金属板1を電
気乾燥炉にて大気中で245℃、5時間加熱維持したの
ち電源を切り電気乾燥炉中にて自然冷却した。最後にニ
ッケルを主成分とする取出し電極(図示せず)を別のメ
タルマスクを用いてスパッタリングにて形成することに
より起歪体2は完成する。
【0030】次に本発明の実施の形態による作用につい
て説明する。
【0031】
【表1】
【0032】(表1)は起歪体2を製造する際の条件と
して、金属板1の研磨方法別による金属板1のソリ、金
属板1のエッチング処理有無、絶縁層7形成途中の金属
板1の洗浄回数により形成された絶縁層7の評価結果を
示している。絶縁層7の評価は金属板1への密着性と耐
絶縁性で行った。絶縁層7の金属板1への密着性は引張
試験(セバスチャン)にて評価し、耐絶縁性は絶縁層7
に直流10Vを印加しショートするかどうかをみた。
【0033】金属板1のソリは板厚0.1mmの2倍を
越えると起歪体2の設計寸法からはずれてしまうためソ
リの量は板厚の2倍以下が望ましい。(表1)からわかる
ように従来のバフ研磨ではソリは2mmを越えてしまう
ため密着性、耐絶縁性を含めてすべて良好になる組み合
わせはない。
【0034】また、研磨無しや化学研磨では金属板1の
圧延時にできたロール目や凹凸を十分に除去できず、密
着性、絶縁性の点で難があることも(表1)から明らか
である。
【0035】バフ研磨を行いながら同時に化学溶液を用
いて化学研磨を行うという複合研磨処理は従来のバフ研
磨ほど金属板1に圧力をかけなくとも研磨できるのでソ
リをほとんど生じることなく金属板1の表面のロール目
や凹凸を除去できる。この複合研磨処理を行ったのち金
属板1をエッチングし表面を活性化すると金属板1と絶
縁層7との密着性が向上することが(表1)のバフ研磨
と複合研磨の密着性の結果からわかる。
【0036】また、絶縁層7の形成中に付着した不純物
が成膜後に脱落しピンホールができて絶縁層7の絶縁性
能が劣化することがあるが、最初の絶縁層7形成後に一
旦金属板1を洗浄し膜上に付着した不純物を除去した
後、再度絶縁層7を形成することによりピンホール発生
を防ぐことができるので耐絶縁性にすぐれた絶縁層7が
形成されることも(表1)より判断できる。
【0037】図8において、本来メタルマスク6の開口
部寸法Wmは起歪体2の梁寸法Wbと一致するはずであ
るが、従来例で述べたように実際はスパッタリングによ
り形成された絶縁層7がメタルマスク6の下に回り込む
結果、形成される絶縁層7の寸法はメタルマスク6の開
口部寸法より大きくなる。そこでメタルマスク6の開口
部を起歪体2の梁部寸法よりも小さくして起歪体2を作
製した。図5に示すように起歪体2の梁部分4にメタル
マスク6の開口部がオーバラップする量Lをパラメータ
として起歪体2を作製し、エッチング後の梁寸法[図8
(c)のWb]を測定した結果を(表2)に示す。
【0038】
【表2】
【0039】厚みの異なる3種類の金属板1を用いて実
験した結果の(表2)より、0.08mmから0.12
mmのどの厚みの金属板1に対してもメタルマスク6の
開口部のオーバラップ量Lが0.09mm以下になると
メタルマスク6の下にまわりこんだ絶縁層7の影響で起
歪体2の梁部寸法が設計値より大きくなってしまうこと
がわかる。またメタルマスク6の開口部のオーバラップ
量Lを0.1mm以上にすればほぼ設計寸法通りの起歪
体2を製造することができる。
【0040】次に成膜する際の基板加熱温度、抵抗体材
料のアルミニウム添加量と成膜された抵抗体層8の抵抗
値温度変化率(常温を基準とした低温−40℃、高温8
5℃での抵抗値変化率)の関係を図6に示す。
【0041】この図6より抵抗体層8のアルミニウム添
加量が5〜15重量%で基板加熱温度が50〜100℃
の範囲内であれば抵抗体層8の抵抗値温度変化率は±5
%以内となる。またアルミニウム添加量がこの範囲であ
っても基板加熱温度が50℃を下回る、あるいは100
℃を越えると成膜された抵抗体層8の抵抗値温度変化率
は±5%より大きくなる。
【0042】また、添加アルミニウム量が16重量%を
越えると基板加熱温度が40℃から110℃のどの範囲
でも抵抗値温度変化率が−7.5%〜−22%、7.5
%〜22%となる。逆にアルミニウム添加量が4重量%
以下の場合は基板加熱温度が40℃から110℃どの範
囲でも抵抗値変化率が−15%〜−33%、15%〜3
3%と大きく変動する。
【0043】加速度検出装置用起歪体の抵抗値温度変化
率はおよそ±5%以内であれば実用の範囲内であるた
め、この結果よりニッケル・クローム・アルミニウム系
元合金の抵抗体材料のアルミニウム添加量を5〜15重
量%にすることにより周囲温度が低温から高温まで変化
しても安定した抵抗値を有する抵抗体層8を得ることが
可能になる。
【0044】また成膜時の基板を50〜100℃に加熱
することにより温度抵抗値変化率の小さい抵抗体層8を
得ることができる。
【0045】抵抗体層8はスパッタリングされた時その
抵抗体層8に格子欠陥や歪が残り、そのため形成後の抵
抗体層8の抵抗値は時間とともに変化する場合があり抵
抗体として不安定である。そのために抵抗体層8の形成
後に格子欠陥や歪等を低減させることを目的として大気
中にて抵抗体層8を高温に加熱維持しその後徐冷した
(以下熱処理という)。
【0046】図7に熱処理の温度、時間と常温での抵抗
体層8の抵抗値変化率(抵抗体層形成直後の常温抵抗値
を基準とした熱処理後の常温抵抗値の変化割合)を示し
ている。200℃以上300℃以下の温度で少なくとも
6時間、熱処理を行えば抵抗値の経時変化が極めて少な
い、安定した抵抗体層8を得ることができる。図7より
この熱処理を200℃以下あるいは300℃以上の温度
で行えば6時間以上の熱処理をしても抵抗値は経時的に
変化し、安定な抵抗体層8とならないことは明らかであ
る。
【0047】このように200℃以上300℃以下の温
度で少なくとも6時間加熱維持しその後徐冷することに
より抵抗値の安定化を図ることができる。
【0048】上記熱処理後に信号取出し用電極部を形成
するので該電極部の表面は熱処理による酸化を受けるこ
となく容易にリード線を半田接続することができる。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明は、金属板の梁相当
箇所と固定領域相当箇所に絶縁層と抵抗体層を成膜する
際に用いるメタルマスクの開口部を金属板の梁部寸法に
少なくとも片側0.1mmオーバラップさせることによ
り設計寸法通りの梁部を有する加速度センサ用起歪体を
作製することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加速度センサ用起歪体の製造方法の一
実施の形態における金属板にメタルマスクを覆った状態
での上面図
【図2】本発明の加速度センサ用起歪体の製造方法の一
実施の形態における起歪体の各工程ごとの断面図
【図3】本発明の加速度センサ用起歪体の製造方法の一
実施の形態における金属板へのレジスト膜塗布行程から
エッチング工程までを示す斜視図
【図4】本発明の加速度センサ用起歪体の製造方法の一
実施の形態におけるエッチング後の起歪体を構成する金
属板の部分斜視図
【図5】本発明の加速度センサ用起歪体の製造方法の一
実施の形態におけるメタルマスクと金属板梁部の位置関
係をあらわす断面図
【図6】本発明の加速度センサ用起歪体の製造方法の一
実施の形態における抵抗体材料へのアルミニウム添加量
と成膜時加熱温度による抵抗温度変化率の関係を示す図
【図7】本発明の加速度センサ用起歪体の製造方法の一
実施の形態における抵抗体素子の熱処理温度と時間によ
る抵抗変化率の関係を示す図
【図8】従来の加速度センサ用起歪体の製造方法を説明
する代表的な行程での起歪体の断面図
【符号の説明】
1 金属板 2 起歪体 3 歪抵抗素子 4 梁部分 5 固定部分 6 メタルマスク 7 絶縁層 8 抵抗体層 9 表側レジスト膜 11 裏側レジスト膜 12 開口部 13 位置決めピン

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板とメタルマスクを用いて前記金属
    板上の特定範囲に絶縁層を形成し次に同じメタルマスク
    を用いて前記絶縁層上に抵抗体層を形成し、前記金属板
    の前記特定範囲以外の部分をエッチング除去する加速度
    センサ用起歪体の製造方法であって、メタルマスクの開
    口部寸法を起歪体の設計寸法より少なくとも片側で0.
    1mm小さくして絶縁層を成膜させて金属板をエッチン
    グする加速度センサ用起歪体の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属板はステンレス鋼の薄板である請求
    項1に記載の加速度センサ用起歪体の製造方法。
  3. 【請求項3】 絶縁層はアルミナあるいは二酸化ケイ素
    である請求項2に記載の加速度センサ用起歪体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 金属板は前処理として化学研磨とバフ研
    磨を同時に行う複合研磨処理を施す請求項2に記載の加
    速度センサ用起歪体の製造方法。
  5. 【請求項5】 金属板は研磨処理の後に表面をエッチン
    グ液によって活性化する請求項4に記載の加速度センサ
    用起歪体の製造方法。
  6. 【請求項6】 金属板上の絶縁層は2回以上にわけて形
    成され、その間に洗浄する請求項5に記載の加速度セン
    サ用起歪体の製造方法。
  7. 【請求項7】 抵抗体層の成分は、ニッケル・クローム
    ・アルミニウム系の3元合金でありアルミニウムが5重
    量%以上15重量%以下である請求項3に記載の加速度
    センサ用起歪体の製造方法。
  8. 【請求項8】 抵抗体層の形成は、着膜装置を用い金属
    板を50℃〜100℃の範囲で加速しながら成膜する請
    求項7に記載の加速度センサ用起歪体の製造方法。
  9. 【請求項9】 抵抗体層の形成後、レジスト液の塗布前
    に抵抗体層の表面をエッチング液により活性化させて歪
    抵抗体を形成する請求項8に記載の加速度センサ用起歪
    体の製造方法。
  10. 【請求項10】 エッチングにより起歪体を形成した
    後、200℃以上300℃以下で6時間以上維持し徐冷
    する熱処理を実施する請求項9に記載の加速度センサ用
    起歪体の製造方法。
  11. 【請求項11】 200℃以上300℃以下で一定時間
    維持し、徐冷する熱処理を実施した後に電極層を形成す
    る請求項10に記載の加速度センサ用起歪体の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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