JP3058514B2 - 金属箔を加工した探針部品の製造方法 - Google Patents

金属箔を加工した探針部品の製造方法

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JP3058514B2 JP4192443A JP19244392A JP3058514B2 JP 3058514 B2 JP3058514 B2 JP 3058514B2 JP 4192443 A JP4192443 A JP 4192443A JP 19244392 A JP19244392 A JP 19244392A JP 3058514 B2 JP3058514 B2 JP 3058514B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子間力顕微鏡(以
下、単にAFMという)とトンネル顕微鏡(単に、ST
Mという)などを複合した探針走査形顕微鏡ならびに走
査形トンネリング分光装置(以下、単にSTSという)
に用いられる金属箔を加工した探針部品の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】AFMはカンチレバー状の探針部品を試
料に対して微小距離まで近づけ、探針部品と試料の間に
作用する原子間力を探針部品の変位として検出し、探針
部品を試料表面上を走査させることにより、試料の形状
や表面の物性などを測定するものである。
【0003】STMは、金属の探針部品を試料に対して
トンネル電流が流れる程度に接近させて、両者間に電圧
を印加し、その時に流れるトンネル電流が一定になるよ
うに両者間の距離を制御しながら探針部品を走査させた
場合における制御信号の変化から試料表面の形状を検出
するものである。
【0004】STSは、このようなSTMを用いて、そ
の測定時にそれぞれの測定点において走査系を保持する
と共に、探針部品と試料との距離を制御するアクチュエ
−タの駆動電圧も保持し、それらの制御を一時中断した
状態で、探針部品と試料との間に印加する電圧を変化さ
せ、その時の電流の変化を測定することにより、トンネ
リング分光を行うものである。
【0005】AFMとSTMの同時測定あるいはAFM
とSTSの同時測定を行うためには、導電性のカンチレ
バー状の探針部品を用いる必要がある。また、分解能良
く測定を行うためには、探針部品の形状は小さくする必
要があり、長さは200μm以下、厚さは数μm、幅は
20μm以下が望まれる。さらに、トンネル電流を安定
に検出するためには、探針部品材料としては、STMで
実績のある白金系の金属材料が望ましい。
【0006】従来、このような探針部品としては、図6
に示すようなものがあった。(イ)図に示す探針部品
は、リボン状のタングステンや白金の箔をニッパ−など
で切断し、先端を電解研磨により鋭利にして形成してい
る。(ロ)図に示す探針部品は、ステンレス箔などの導
電性金属材料をフォトエッチングなどを用いて、図に示
す形状のカンチレバ−部に作成し、このカンチレバ−部
の先端に導電性チップ(例えば、ダイヤモンドにイオン
注入して導電性を持たせたもの)とを導電性接着剤で接
着結合して形成している。(ハ)図に示す探針部品は、
窒化シリコンのマイクロ加工にて図に示す形状に形成し
たカンチレバー状の探針部品の表面に、白金をスパッタ
などで薄くコーティングして形成している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術に示す金属箔を加工した探針部品の作製におい
て、(イ)図の探針部品は、作製できる寸法が大きく、
幅400〜700μm、厚さ20〜50μm、長さ60
0〜800μmの大きさが限界であった。また、その加
工法から安定した特性が得難く、この探針部品では、試
料に対して傾けて使用するため、正確に形状を測定する
ことができなかった。(ロ)図の探針部品は、探針とし
て振動の影響を小さくするために共振周波数が高く、カ
ンチレバ−部は微少な力でも検出できるようにバネ定数
が小さいものが望ましく、そのためには小型の探針部品
が必要であるが、カンチレバ−部とダイヤモンドの針先
を接着する構造のため、小型のものが作製し難く、十分
な特性が得られない。また、導電性チップの重さと接着
剤の重さが重くなってしまうため、機械的な共振周波数
が低くなってしまう。(ハ)図の探針部品は、寸法的に
は小さくできるが、コーティングした白金の付着強度が
弱いため、測定中に容易に白金が剥がれてしまうという
問題がある。更に、薄い金属箔の探針部品を扱うために
は金属製などのブロックに固着しておくのが便利である
が、厚さ数μmの金属箔をしわや傷を付けずに固定する
のは非常に困難であり、金属箔の厚さはどうしても数1
0μm以上と、厚くなるという問題もあった。
【0008】本発明は上記従来技術の課題を踏まえて成
されたものであり、その目的は、厚さが数μmの薄い金
属箔を長さが200μm以下のカンチレバー状の探針部
品に加工し、これに金属性のブロックを固着することに
より、安定にトンネル電流が検出でき、AFM動作性能
の良い、かつ、ハンドリングなどの扱いが容易で安価な
金属箔を加工した探針部品を実現することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の第1の構成は、カンチレバ−状の探針部品を
試料に対して微小距離まで近づけ、前記探針部品と試料
の間に作用する原子間力や磁気力などを前記探針部品の
変位として検出し、前記探針部品を前記試料表面上を走
査させることにより、前記試料の形状や表面の物性など
を測定すると共に、前記探針部品は導電性であり、この
探針部品と前記試料に任意の電位を与えた時に前記探針
部品と試料間に流れる電流を検出することなどによって
前記試料の電気的特性も測定するようにした探針走査型
顕微鏡などに用いる金属箔を加工した前記探針部品の製
造方法であって、この探針部品は、表面が平坦なセラミ
ックなどの基板に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
この接着剤の上に厚さ数μm以下の薄い金属箔を平坦に
重ねる金属箔接着工程と、この金属箔の上にフォトレジ
ストを塗布し、所望のパターンを複数個露光して現像す
ることにより所望のマスキング層を形成するマスキング
層形成工程と、エッチングして、前記金属箔を所望の形
状に複数個加工するエッチング工程と、金属製のブロッ
クに前記エッチングされた金属箔を固着する金属ブロッ
ク固着工程と、有機溶剤により前記セラミック基板と金
属箔の間の前記接着剤を溶融して前記探針部品を剥離す
る接着剤剥離工程と、により作製したことを特徴とす
る。また、第2の構成は、前記金属箔重ね工程は前記接
着剤を介して前記セラミック基板上に前記金属箔を重ね
た後、これを平面度の良好な金属板で上下より押圧して
前記金属箔を平坦にする工程を含むことを特徴とする。
また、第3の構成は、前記エッチング工程は、ドライエ
ッチングにより前記金属箔の不要部と前記マスキング層
を除去した後、前記金属箔を1μm以下僅かにエッチン
グすることにより、金属箔の表面の平坦度と光沢を良く
する工程を含むことを特徴とする。また、第4の構成
は、前記金属ブロックの固着工程は、前記金属ブロック
に予め金メッキを施し、融点が80℃〜200℃の低温
ハンダを前記金属ブロックに予備ハンダし、エッチング
した複数個の前記金属箔部品を1個ずつ切断し、その金
属箔上に前記金属ブロックを所定の位置に位置決めし、
約0.5〜1Kgで押圧し、前記金属ブロックと前記金
属箔部品を徐々に昇温後、パルスヒートリフロー方式に
より短時間急速加熱し、除冷する工程を含むことを特徴
とする。また、第5の構成は、前記接着剤塗布工程の前
記接着剤としてポリアミド系接着剤を用い、前記接着剤
剥離工程の有機溶剤としてNメチル−2ピロリドンを用
い、前記有機溶剤中に数時間浸積して、自然に剥離させ
る工程を含むことを特徴とする。また、第6の構成は、
前記金属ブロック固着工程は、前記接着剤剥離工程にて
用いる前記有機溶剤であるNメチル−2ピロリドンに溶
融しないエポキシ系の接着剤を使用して前記金属ブロッ
クと前記金属箔を固着したことを特徴とする。また、第
7の構成は、前記金属箔重ね工程の後、前記金属箔の上
に金を薄くコーティングする金コーティング工程を備
え、マスキング層の厚さをエッチングにより前記金が残
る厚さに調整するようにしたことを特徴とする。また、
第8の構成は、前記金属ブロックの幅が前記金属箔の幅
よりも僅かに大きいことを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明によれば、セラミックなどの基板に接着
剤を塗布し、金属箔を接着し、フォトレジストを塗布
し、フォトマスクにより露光し、マスキング層を形成
し、ドライエッチングにより金属箔を複数個加工し、金
属製のブロックを金属箔に固着し、有機溶剤により接着
剤を溶融して、探針部品を作製している。したがって、
厚さが数μmの薄い金属箔を長さ200μm以下に微細
に加工でき、安定にトンネル電流を検出でき、ハンドリ
ングなどの取扱いの容易な、探針部品を一度に大量に安
価に作製できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。図
1は本発明の金属箔を加工した探針部品の作製方法の一
実施例を示す製造工程図である。順次、工程にそって説
明する。 (イ)接着剤塗布工程:セラミック基板1にポリアミド
系の接着剤2を塗布した後、熱乾燥し、接着剤2に含ま
れる溶媒を蒸発させ、半乾燥状態にする。 (ロ)金属箔重ね工程:接着剤2の上に厚さ数μmの白
金箔3を重ねる。これを平面度の良い金属板4(あるい
は硝子板)で上下より押圧し、白金箔3を均等に展伸ば
し平面度を良くする。このまま加熱し、接着剤2を硬化
させる。 (ハ)マスキング層形成:バリ取りし、脱脂などの表面
処理を施した白金箔3の上に、フォトレジストをスピン
コートで適当な厚さに塗布する。所望の形状を複数個形
成したフォトマスクを密着して、露光、現像しマスキン
グ層5を形成する。 (ニ)エッチング工程:ドライエッチングにより白金箔
3を加工し、所望の形状の白金箔3aを複数個形成す
る。この時、マスキング層5も同時にエッチングされる
が、白金箔3のエッチングが終了するまで、マスキング
層5が残っているようにマスキング層5の厚さを設定す
る。白金箔3の厚さをTpt、エッチングレートをEpt
し、マスキング層5のエッチングレートをEmとする
と、マスキング層5の厚さTmは次式で求められる。 Tm≧Tpt×Em/Ept マスキング層5が除去された後、さらに短時間エッチン
グを行い、白金箔3aの表面を1μm以下僅かに加工し
て、白金箔3aの表面を平滑にし、光沢を与える。これ
は、AFMで、探針部品の変位を光学式変位センサで検
出するときに白金箔表面が反射面になるので、良好な反
射面を形成するために必要である。 (ホ)切断工程:白金箔3aが複数個形成された基板1
を1個ずつ切断する。これは、半田付条件の安定化また
剥離作業を容易にするために必要である。 (ヘ)金属ブロック固着工程:予め金メッキ(金メッキ
層6)した金属ブロック7に融点が80℃〜200℃の
低融点半田を予備半田(半田層8)しておく。これを白
金箔3aの所用の位置に位置決めし、上から約0.5〜
1Kg程度で押圧する。これをパルスヒートリフロー方
式などで加熱し、半田を溶融し、冷却して白金箔3aと
金属ブロック7を固着する。加熱冷却の条件を適正にし
ないと、白金箔3aに皺が発生し、探針部品として使用
できない。この場合、図2に示す温度条件により半田付
けすることにより、白金箔3aに皺がよることはない。
ワークを徐々に半田の融点以下に昇温し、暫く保持し、
急速に融点以上に昇温する。ワークを熱伝導の悪いもの
の上に置き、除冷する。この温度条件により、白金箔3
aに皺が発生せず、白金箔3aと金属ブロック7を半田
付することができる。 (ト)接着剤剥離工程:白金箔3aと金属ブロック7と
を半田付けしたものを有機溶剤9中に浸積し、数時間放
置し、接着剤2aの層を溶解させ、白金箔3aとセラミ
ック基板1aを分離する。白金箔3aに変形、傷などを
付けないために、自然に剥離させる。有機溶剤9として
は、ポリアミド系接着剤を容易に溶解するために、Nメ
チル−2ピロリドンを用いる。 (チ)完成:白金箔探針部品を有機溶剤9中から引上
げ、必要に応じてアルコール置換により残留する有機溶
剤9を洗浄する。溶剤を乾燥して完成する。
【0012】このようにして作製された探針部品におい
ては、セラミック基板1に接着剤2を塗布し、白金箔3
を接着し、フォトレジストをコーティングし、フォトマ
スクにより露光し、マスキング層5を形成し、ドライエ
ッチングにより白金箔3aを複数個加工し、金属ブロッ
ク7を白金箔3aに半田付けにより固着し、有機溶剤9
で接着剤2aを溶解して、探針部品を作製している。し
たがって、厚さが数μmの薄い白金箔3を長さ200μ
m以下に微細に加工でき、安定にトンネル電流を検出で
き、ハンドリングなどの取扱いの容易な探針部品を一度
に大量に安価に作製できる。さらに、(ロ)図の金属箔
接着工程において、白金箔3をセラミック基板1に接着
剤2を介して重ね、上下から平面度の良い金属板4で押
圧しているため、白金箔3を平坦にできる。また、
(ニ)図のエッチング工程において、ドライエッチング
により白金箔3の不要部分とマスキング層5を除去し、
さらに白金箔3aを1μm以下僅かにエッチングしてい
るため、白金箔3a表面の平坦度、光沢を良くできる。
また、(ヘ)図の金属ブロック固着工程において、金属
ブロック7に金メッキ6し、低融点の半田を予備半田8
しておき、1個ずつ切断した白金箔3a上に位置決め
し、上から0.5〜1Kg程度で押圧し、金属ブロック
7と白金箔3aを徐々に昇温後半田融点以上に急速加熱
し徐々に冷却しているため、白金箔3aに皺がよらな
い。また、(ト)図の接着剤剥離工程において、ポリア
ミド系接着剤2aを有機溶剤9であるNメチル−2ピロ
リドン中に侵積し溶解し自然に剥離させることにより、
変形や傷などが無い探針部品を作製できる。したがっ
て、AFMに組み込み、光学式変位センサで変位検出す
る時、光の反射特性の良い探針部品を作製できる。
【0013】図3は本発明の金属箔を加工した探針部品
の作製方法の他の実施例を示す製造工程図である。図3
の製造工程図では、白金箔に金属ブロックを固着する工
程として、接着剤10を用いている。図3において、
(イ)図の接着剤塗布工程から(ホ)図の切断工程まで
は図1の製造工程と同一である。(ヘ)図の金属ブロッ
ク固着工程において、表面処理を施した金属ブロック7
に(ト)図の接着剤剥離工程に使用する有機溶剤9であ
るNメチル−2ピロリドンに溶融しないエポキシ系接着
剤10を適量滴下する。金属ブロック7の表面処理は、
金メッキ以外の安価な表面処理で良い。接着剤10の量
は、白金箔3aと金属ブロック7からはみでない量とす
る。金属ブロック7を白金箔3aの所用の位置に位置決
めし、上から押圧し、パルスヒートリフロー方式などで
仮乾燥する。その後、100℃程度で本乾燥し、固着さ
せる。(ト)図の接着剤剥離工程から(チ)図の完成ま
では図1の製造工程と同一である。
【0014】この場合、金属ブロック7を白金箔3aに
固着する方法が、有機溶剤9であるNメチル−2ピロリ
ドンに溶融しないエポキシ系の接着剤10を使用するの
で、接着剤10の硬化温度が100℃程度で硬化時間も
長くできるので、白金箔3aに皺がよらず、AFMに組
み込み、光学式変位センサで変位検出する時、光の反射
特性の良い探針部品を製造できる。
【0015】次に、AFMでは、カンチレバーの変位検
出に光学式変位センサが多用されている。カンチレバー
の上面が反射面になるが、反射率を上げるために金をコ
ーティングする場合の製造工程を図4に示す。(ロ)図
に示す金属箔接着工程において、白金箔3を接着した
後、その上に金をメッキ、蒸着などで薄くコーティング
11する金コーティング工程(ロ−1図)を設けてい
る。他の工程は図1と同様である。この場合、白金箔3
をセラミック基板1に接着後、反射率の高い金を薄くコ
ーティング11し、マスキング層5の厚さを調整し、エ
ッチングにより金コーティング表面を僅かに加工し、平
坦度、光沢を良くできるため、AFMに組み込み光学式
変位センサで変位検出する時、光の反射特性の良い探針
部品を製造できる。
【0016】次に、白金箔3aの幅が、金属ブロック7
の幅より大きいか等しいと、白金箔3aが金属ブロック
7からはみ出してしまうため、固着後に白金箔探針部品
をピンセットなどで扱う時に、白金箔3aの部分に当た
り傷めてしまう危険性がある。そこで、図5に示すよう
に、金属ブロック7aの幅を白金箔3aの幅よりも大き
くすることにより、ピンセットで扱う時に白金箔3aの
部分に当たらず、白金箔3aを傷めることがない。
【0017】なお、上記実施例において、金属箔は、白
金箔に限らず、金、タングステン、ステンレスなどの薄
い箔に加工できる材料であれば良い。
【0018】
【発明の効果】以上、実施例と共に具体的に説明したよ
うに、本発明によれば、厚さが数μmの薄い金属箔を長
さが200μm以下のカンチレバー状の探針部品に加工
し、これに金属性のブロックを固着することにより、安
定にトンネル電流が検出でき、AFM動作性能の良い、
かつ、ハンドリングなどの扱いが容易で安価な金属箔を
加工した探針部品を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属箔を加工した探針部品の作製方法
の一実施例を示す製造工程図である。
【図2】白金箔を半田付けする際の温度条件を示す図で
ある。
【図3】本発明の金属箔を加工した探針部品の作製方法
の他の実施例を示す製造工程図である。
【図4】本発明の金属箔を加工した探針部品の作製方法
の他の実施例を示す製造工程図である。
【図5】本発明の金属箔を加工した探針部品の他の実施
例を示す図である。
【図6】探針部品の従来例である。
【符号の説明】
1、1a セラミック基板 2、2a、10 接着剤 3、3a 白金箔 4 金属板 5 マスキング層 6 金メッキ層 7、7a 金属ブロック 8 半田層 9 有機溶剤 11、11a 金コーティング層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南光 智昭 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横 河電機株式会社内 審査官 小島 寛史 (56)参考文献 特開 平4−174312(JP,A) 特開 平3−135702(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 9/02 H01J 37/28 G01N 13/16 G01N 13/12

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カンチレバ−状の探針部品を試料に対し
    て微小距離まで近づけ、前記探針部品と試料の間に作用
    する原子間力や磁気力などを前記探針部品の変位として
    検出し、前記探針部品を前記試料表面上を走査させるこ
    とにより、前記試料の形状や表面の物性などを測定する
    と共に、前記探針部品は導電性であり、この探針部品と
    前記試料に任意の電位を与えた時に前記探針部品と試料
    間に流れる電流を検出することなどによって前記試料の
    電気的特性も測定するようにした探針走査型顕微鏡など
    に用いる金属箔を加工した前記探針部品の製造方法であ
    って、 この探針部品は、 表面が平坦なセラミックなどの基板に接着剤を塗布する
    接着剤塗布工程と、 この接着剤の上に厚さ数μm以下の薄い金属箔を平坦に
    重ねる金属箔接着工程と、 この金属箔の上にフォトレジストを塗布し、所望のパタ
    ーンを複数個露光して現像することにより所望のマスキ
    ング層を形成するマスキング層形成工程と、 エッチングして、前記金属箔を所望の形状に複数個加工
    するエッチング工程と、 金属製のブロックに前記エッチングされた金属箔を固着
    する金属ブロック固着工程と、 有機溶剤により前記セラミック基板と金属箔の間の前記
    接着剤を溶融して前記探針部品を剥離する接着剤剥離工
    程と、 により作製したことを特徴とする金属箔を加工した探針
    部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の金属箔を加工した探針部
    品の製造方法において、 前記金属箔接着工程は前記接着剤を介して前記セラミッ
    ク基板上に前記金属箔を重ねた後、これを平面度の良好
    な金属板で上下より押圧して前記金属箔を平坦にする工
    程を含むことを特徴とする金属箔を加工した探針部品の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の金属箔を加工した探針部
    品の製造方法において、 前記エッチング工程は、ドライエッチングにより前記金
    属箔の不要部と前記マスキング層を除去した後、前記金
    属箔を1μm以下僅かにエッチングすることにより、金
    属箔の表面の平坦度と光沢を良くする工程を含むことを
    特徴とする金属箔を加工した探針部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の金属箔を加工した探針部
    品の製造方法において、 前記金属ブロックの固着工程は、前記金属ブロックに予
    め金メッキを施し、融点が80℃〜200℃の低温ハン
    ダを前記金属ブロックに予備ハンダし、エッチングした
    複数個の前記金属箔部品を1個ずつ切断し、その金属箔
    上に前記金属ブロックを所定の位置に位置決めし、約
    0.5〜1Kgで押圧し、前記金属ブロックと前記金属
    箔部品を徐々に昇温後、パルスヒートリフロー方式によ
    り短時間急速加熱し、除冷する工程を含むことを特徴と
    する金属箔を加工した探針部品の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の金属箔を加工した探針部
    品の製造方法において、 前記接着剤塗布工程の前記接着剤としてポリアミド系接
    着剤を用い、前記接着剤剥離工程の有機溶剤としてNメ
    チル−2ピロリドンを用い、前記有機溶剤中に数時間浸
    積して、自然に剥離させる工程を含むことを特徴とする
    金属箔を加工した探針部品の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から5記載の金属箔を加工した
    探針部品の製造方法において、 前記金属ブロック固着工程は、前記接着剤剥離工程にて
    用いる前記有機溶剤であるNメチル−2ピロリドンに溶
    融しないエポキシ系の接着剤を使用して前記金属ブロッ
    クと前記金属箔を固着したことを特徴とする金属箔を加
    工した探針部品の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1から6記載の金属箔を加工した
    探針部品の製造方法において、 前記金属箔重ね工程の後、前記金属箔の上に金を薄くコ
    ーティングする金コーティング工程を備え、マスキング
    層の厚さをエッチングにより前記金が残る厚さに調整す
    るようにしたことを特徴とする金属箔を加工した探針部
    品の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から7記載の金属箔を加工した
    探針部品の製造方法において、 前記金属ブロックの幅が前記金属箔の幅よりも僅かに大
    きいことを特徴とする金属箔を加工した探針部品の製造
    方法。
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