JP2002181604A - 内燃機関の空気流量計測装置 - Google Patents

内燃機関の空気流量計測装置

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JP2002181604A
JP2002181604A JP2000385805A JP2000385805A JP2002181604A JP 2002181604 A JP2002181604 A JP 2002181604A JP 2000385805 A JP2000385805 A JP 2000385805A JP 2000385805 A JP2000385805 A JP 2000385805A JP 2002181604 A JP2002181604 A JP 2002181604A
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flow rate
frequency
cycle
internal combustion
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JP2000385805A
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Tei Someno
禎 染野
Mamoru Nemoto
守 根本
Yoshihiko Akagi
好彦 赤城
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Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
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Hitachi Ltd
Hitachi Car Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数式の空気流量計測装置において、周波
数から空気流量へ変換する場合の計測精度の確保をしつ
つ、演算の負荷を抑えられるようにし、また、電圧値式
から周波数式に置換えることが容易に可能な空気流量計
測装置を提供する。 【解決手段】 空気流量計50の周波数出力を、周期計
測部32にて周期Tとして検出し、この周期Tの検出結
果を予め定義されている変換式によって電圧値Vに変換
し、電圧値Vを空気流量Qに変換してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気流量を計測す
る内燃機関の空気流量計測装置に係り、特に、自動車用
内燃機関の吸入空気流量の計測に好適な周波数式の空気
流量計測装置装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子制御燃料噴射式の自動車
用内燃機関の吸入空気量を計測する空気流量計測装置の
一つとして、発熱抵抗式の流量計測装置が知られてい
る。発熱抵抗式の流量計測装置は、計測すべき流体の質
量流量を直接計測できるという特質を持つことから、広
く用いられている。
【0003】一般的な内燃機関用の発熱抵抗式の空気流
量計測装置としては、検出された空気流量を電圧値とし
て取り出すように構成したものが提案されている一方、
特開昭62−79316号公報に示されているように周
波数として取り出すように構成したものが既に提案され
ている。
【0004】電圧値式の空気流量計測装置では、センサ
回路が12Vのバッテリ電圧や、バッテリ電圧から電源
回路を通して作成される5V基準電圧を基に形成される
ため、A/D(アナログ・ディジタル)変換器の出力信
号によって空気流量が計測される。
【0005】このため、電圧値式の空気流量計測装置に
よって計測される空気流量は、A/D変換器に供給され
る電源回路の電圧ばらつきや、ハーネス線の電圧降下、
コネクタ類の接触抵抗の変動などによって影響される可
能性があり、電源回路のばらつき精度の確保、あるいは
ハーネス線を含む信号系ライン等の信頼性を向上する必
要があり、車両としてはコスト高となることが考えられ
る。
【0006】周波数式の場合には、信号系ラインの電圧
の影響を比較的受け難いので、センサ自体のコストは増
加するものの、電圧値式ものに対して、信頼性では有利
である。近年では、周波数式のものも低コスト化が進
み、採用が拡大傾向にあり、今後、電圧値式のものと併
用する状況にある。
【0007】このため、電圧値式、および周波数式の空
気流量計測装置を容易に置換えることが可能なシステム
構成、すなわちハードウェア構成、あるいは制御方法、
ソフトウェアが必要となっている。
【0008】周波数式の信号計測方法としては、所定時
間内に検出されるパルス数を検出して周波数を演算する
方法や、特開昭61−100613号公報に示されてい
るように、カルマン渦流量計の場合で、パルスの周期を
計測して周波数として演算する方法が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来技術は、発熱抵抗
式において、周波数から空気流量へ変換する場合の計測
精度の確保や、演算の容易さ、電圧値式から周波数式の
空気流量計測装置を容易に置換えることが可能な制御方
法についての、配慮が充分にされているとは言えなかっ
た。例えば、発熱抵抗式では、検出信号を空気流量に変
換する際に空気流量Qは、主として次の(1)式が採用
されている。
【0010】
【数1】 Ih・Rh =(α+β・√Q)・(Th−Ta)...(1) ここで、Ihは発熱抵抗体の電流値、Rhは発熱抵抗の
抵抗値、Thは発熱抵抗の表面温度、Taは空気の温
度、Qは空気流量、α、βは発熱抵抗の仕様で決まる定
数である。一般的には、(Th−Ta)が一定となるよ
うに発熱抵抗の電流値Ihを制御するので、抵抗器の電
圧降下によって電圧値Vに変換して検出し、これを空気
流量Qに変換し、各制御に使用するようになっている。
【0011】この場合、結果として、電圧値Vは4次関
数式になるため、周波数から空気流量へ変換する場合に
4次曲線の曲率が厳しい領域でも、空気流量の誤差が比
較的小さくなるようにしつつ、演算が複雑化しないよう
に演算部を実現しなければならない。
【0012】電圧値式から周波数式の空気流量計測装置
へ置換える際には、計測される周期や周波数を制御に使
用すると、従来は、電圧値そのもの、あるいは電圧値と
空気流量との相関などで判定していた自己診断制御など
へも影響があり、制御の変更、あるいは再適合の工数が
発生してしまうという問題があった。
【0013】本発明は、前記点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、周波数式の空気流量
計測装置において、周波数から空気流量へ変換する場合
の計測精度の確保をしつつ、演算の負荷を抑えられるよ
うにし、また、電圧値式から周波数式に置換えることが
容易に可能な内燃機関の空気流量計測装置を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、
本発明による内燃機関の空気流量計測装置は、空気流量
の計測値に応じた周波数信号を出力する空気流量計と、
前記空気流量計が出力する周波数出力を周期として検出
する周期検出手段と、前記周期検出手段の検出結果を電
圧値に変換する電圧値変換手段と、前記電圧値変換手段
の出力を空気流量に変換する空気流量変換手段とを有
し、前記空気流量変換手段の出力信号を流量検出信号と
して取り出すように構成されているものである。
【0015】本発明による内燃機関の空気流量計測装置
では、前記周期検出手段は、内燃機関の各運転状態パラ
メータが演算される所定の演算周期よりも短い期間で周
期の検出を行い、少なくとも、内燃機関の最高回転数の
1回転周期に、気筒数の1/2回以上サンプリングする
ように、演算タイミングを設定されているものとするこ
とができる。
【0016】また、本発明による内燃機関の空気流量計
測装置では、前記電圧値変換手段は、前記周期検出手段
の検出結果を周波数に変換する周波数変換手段と、前記
周波数変換手段が出力する周波数を電圧に変換する電圧
変換手段とを含んでいるものにすることもできる。
【0017】また、本発明による内燃機関の空気流量計
測装置では、前記空気流量変換手段は、予め定義されて
いる変換式によって空気流量の変換を行い、その変換式
は、入力される電圧値が等間隔の関数として定義されて
いるものとすることができる。
【0018】また、前記目的を達成すべく、本発明によ
る内燃機関の空気流量計測装置は、空気流量の計測値に
応じた周波数信号を出力する空気流量計と、前記空気流
量計が出力する周波数出力を周期として検出する周期検
出手段と、前記周期検出手段の周期の検出結果を周波数
に変換する周波数変換手段と、前記周波数変換手段が出
力する周波数を空気流量に変換する空気流量変換手段と
を有し、前記空気流量変換手段の出力信号を流量検出信
号として取り出すように構成されているものである。
【0019】本発明による内燃機関の空気流量計測装置
では、前記空気流量変換手段は、予め定義されている変
換式によって空気流量の変換を行い、その変換式は、入
力される周波数が等間隔の関数として定義されているも
のとすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明に係る内
燃機関の空気流量計測装置の一実施形態について詳細に
説明する。図1は、本発明による空気流量計測装置を備
えたエンジン制御システムの全体構成を示している。4
気筒からなる内燃機関100の多弁式の各気筒10、1
0…には、吸気弁11及び排気弁12が設けられている
と共に、気筒内を往復動するピストン13が設けられ、
これらにより各気筒毎に燃焼室が画定される。また、各
気筒10毎に点火プラグ14が配置される。
【0021】内燃機関100には、吸気ポート15に連
通する吸気管16と、排気ポート17に連通する排気管
18が設置されている。吸気管15には、運転状態検出
手段の一つであって、吸気の質量流量を計測する空気流
量計50や、吸気通路の途中に設けられたスロットルバ
ルブ19の開度を計測するスロットルセンサ20が各々
の適宜位置に配置され、さらに、内燃機関100の冷却
水温を計測する冷却水温センサ21、エンジン回転数を
計測するクランク角センサ22が各々の適宜位置に配置
されている。
【0022】吸気管16の上流部にはエアクリーナ23
が設けられている。エアクリーナ23より機関吸気系に
流入した空気は、スロットルバルブ19によって流量を
調節され、燃料噴射装置である燃料噴射弁(インジェク
タ)24から所定の角度で吸気ポート15に噴射された
ガソリンと混合されて各気筒10内に供給される。
【0023】空気流量計50から得られる吸入空気量を
示す出力信号と、スロットルセンサ20からの出力信号
と、冷却水温センサ21、クランク角センサ22からの
各出力信号は、エンジン制御装置(コントロールユニッ
トC/U)30に入力される。コントロールユニット3
0は、車体あるいはエンジンルーム内に配置され、前記
種々のセンサから出力される内燃機関100の運転状態
を示す電気的な信号に基づいて所定の演算処理を行い、
運転状態に最適な制御を行うべく、燃料を噴射供給する
インジェクタ24の開閉、点火プラグ14の駆動、及び
アイドル時のエンジン回転数を目標回転数になるように
コントロールするアイドルスピードコントロールバルブ
(ISC)25の開閉などを行うための各制御信号を出
力する。
【0024】コントロールユニット30は、入出力イン
ターフェイスとしてのI/O、演算処理装置MPU、多
数の制御プログラムを記憶させた記憶装置RAM及びR
OM、タイマーカウンター等によるマイクロコンピュー
タ31で構成されており、具体的には、検出された吸入
空気量及び設定された空燃比に基づいてインジェクタ2
4から気筒10に供給すべきを燃料量を開弁時間として
算出すると共に、点火プラグ14、燃料ポンプ26の駆
動などを制御している。
【0025】空気流量計50は、図2に示されているよ
うに、センサ回路51と、周波数変換回路52とで構成
されており、センサ回路51の計測値(電圧)Vout
を周波数変換回路52によって周波数信号に変換し、そ
れを出力信号Foutとしてマイクロコンピュータ31
に供給する。
【0026】センサ回路51は、発熱抵抗式の空気流量
計50のセンシング部分であり、吸気通路に設置された
図示されていない発熱抵抗体と温度補償抵抗体を備えて
いる。センサ回路51は、発熱抵抗体に、バッテリ電源
VBから電流を供給することにより、発熱抵抗体を一定
温度に加熱し、発熱抵抗体の周りを流れる空気によって
発熱抵抗体から奪われる熱量が、空気の流速に応じて変
化することにより、発熱抵抗体の抵抗値変化を打ち消す
ために生じる電流値変化より空気流量Qを表わすアナロ
グ(電圧)の出力信号Voutを発生する働きをする。
【0027】周波数変換回路52は、空気流量計50内
に備えられ、出力信号VoutをV−F変換器により、
周波数出力信号Foutを発生する働きをするもので、
図3に示されているような波形を出力する。マイクロコ
ンピュータ31は、周波数出力信号Foutの処理に必
要な各種の演算を実行する。
【0028】次に、従来技術である電圧値式の空気流量
計測装置の信号処理系と、本発明による周波数式の空気
流量計測装置の信号処理系を図4〜図6を参照して説明
する。図4は従来の電圧値式の空気流量計測装置の信号
処理系を示している。空気流量計200が出力する出力
電圧値は空気流量(空気量)Qaと図7(a)に示され
ているような関係にあり、出力電圧値は、アナログ・デ
ィジタル変換器(A/D変換器)201によりディジタ
ル値に変換され、マイクロコンピュータ202に入力さ
れる。
【0029】マイクロコンピュータ202では、ディジ
タル信号に変換された電圧値を、V→Q空気量変換部2
03の書換メモリ上に予めマップ化して定義されている
V−Qマップを用いて、流量に対して非直線な4次式特
性を示している電圧値に対応した空気流量Qに変換す
る。空気流量Qを示すディジタル信号は、ディジタルフ
ィルタ204によりフィルタ処理されて制御量演算部2
05に渡され、また診断制御部206に入力される。
【0030】図5は、本発明による周波数式の空気流量
計測装置の信号処理系を示している。空気流量計50が
出力する周波数出力信号Foutは、図3に示されてい
るような波形を示し、空気流量Qと図7(b)に示され
ているような関係にある。周波数出力信号Foutは、
マイクロコンピュータ31に直接入力される。マイクロ
コンピュータ31は、タイマ・カウンタによる周期計測
部(周期検出手段)32を有し、周期計測部32によっ
て周波数を周期として計測、換言すれば、周波数を周期
(時間)に変換する。
【0031】次に、この処理手順を図8を参照して説明
する。マイクロコンピュータ31では、周波数出力信号
Foutの立ち上がりエッジ間の時間Tを周期として計
測する。周波数出力信号Foutの立ち上がりエッジを
検出すると、タイマ・カウントをリセットして当該タイ
マ・カウントのカウントアップを開始し、次に周波数出
力信号Fout信号の立ち上がりエッジを検出した時点
で、その時のタイマカウント値をメモリに記憶し、タイ
マ・カウントをリセットし、再度、次のエッジ間時間を
計測する。
【0032】周波数出力信号Foutの立ち上がりエッ
ジ検出時の処理には、マイクロコンピュータ31によっ
て割込みをかけないと処理できないものと、マイクロコ
ンピュータ31のポートを使用して割込みをかけなくて
も自らタイマ計測できるものとがあり、何れの場合でも
計測は可能である。また、周波数出力信号Foutの立
ち上がりエッジに限らず、周波数出力信号Foutの立
ち下がりエッジでもよく、選択して使用すればよい。
【0033】周期(T)はタイマカウント値とマイクロ
コンピュータ31の性能により決まるタイマ・カウント
のカウントアップ周期との掛算により求められる。ここ
で、カウントアップ周期の更新タイミングと、制御周期
(例えば4ms毎)との関係について、少なくとも、内
燃機関の最高回転数の1回転周期には、気筒数の1/2
回以上サンプリングされないと、各運転所要パラメータ
が最新の周波数検出値で制御が演算されないという問題
がある。
【0034】そこで、内燃機関の最高回転数の1回転周
期には、気筒数の1/2回以上サンプリングされなるよ
うに演算周期を決める必要がある。例えば、4気筒の内
燃機関の最高回転数を7000r/min、周波数式出
力の最低流量側を2000Hzとすると、空気量計測の
周期は最大で0.5ms、気筒間の時間は4.3msと
なり、演算周期は4msだと8回となり、7000rp
mまで各気筒毎に最低1回以上の演算が可能であり、性
能を満足できることになる。
【0035】以上により、該周期の検出結果を、予め、
周期→電圧変換処理部33において、書換メモリ上にマ
ップ化、あるいは本実施例では図10に示すような1次
関数として定義されているT−Vマップを用いて、電圧
値に変換し、その後、上述した従来のV→Q空気量変換
部203と同等のV→Q空気量変換部34に定義されて
いるV−Qマップをそのまま用いて、V→Q空気量変換
部34にて空気流量に対して非直線な4次式特性を示し
ている電圧値に対応した空気流量Qに変換できる。これ
により、電圧値式のものからから周波数式のものに置換
えることが容易に可能となる。
【0036】V→Q空気量変換部34が出力する空気流
量Qを示すディジタルの信号はディジタルフィルタ35
によりフィルタ処理されて制御量演算部36に渡され、
周期→電圧変換処理部33が出力する電圧信号は診断制
御部37に入力される。
【0037】従来は、電圧値そのもの、あるいは電圧値
と空気流量との相関などで判定していた自己診断制御な
ども、上述のように変換した電圧値を使用することで、
従来のものと等価とすることができ、制御の変更あるい
は再適合の工数が発生しない。
【0038】尚、周期→電圧変換処理部33のT−Vマ
ップは、検出された周期Tを1/Tの割り算をすること
で、一旦周波数Fに変換することで、F−Vマップとし
て定義されていてもよい。この場合には、周波数Fをメ
モリに記憶し、モニタとして使用できるメリットがあ
る。但し、算出した周波数値を基に、F−Vマップによ
る変換を行うと、途中演算のビット落ちなどにより、計
算精度が低下する場合もあるので、検討が必要である。
【0039】図6は、本発明による周波数式の空気流量
計測装置で、従来のものと等価とする電圧値への変換部
分を設けることなく、周期計測部32によって検出され
た周期Tから空気流量Qに直接変換する場合の信号処理
系を示している。
【0040】マイクロコンピュータ31では、周期→周
波数変換部38によって周期Tを周波数Fに変換し、F
→Q空気量変換部39の書換メモリ上に予めマップ化と
して定義されているF−Qマップを用いて、空気流量に
対して非直線な4次式特性を示している周波数値に対応
した空気流量Qに変換する。
【0041】この場合に、計測精度の確保をしつつ、演
算の負荷を抑える方法について、次に説明する。図10
は周波数式のものの出力における周期Tと周波数Fとの
関係を、図11は周波数Fと空気流量Qaとの関係を、
図12は周期Tと空気流量Qaとの関係を各々示してお
り、何れも非線形な関係にある。
【0042】周期Tあるいは周波数Fから空気流量Qa
に変換する場合には、x(周期、周波数)−y軸(空気
流量)で、軸分割してマップ化した値を、検索補間して
求めることになる。検索補間する際に、x軸を不等間隔
にした場合と、等間隔とにした場合の演算負荷を比較す
ると、不等間隔では、現在のxと軸設定値との相対位置
を演算するのに、常に大小比較して求めなくてはならな
いのに対し、等間隔にすると、2のn乗のシフト回数で
相対位置が求まるので、演算の負荷を抑えられる等間隔
軸のマップ設定の方が有利である。
【0043】図13は周波数Fと空気流量Qとの関係
を、図14は周期Tと空気流量Qとの関係をそれぞれ部
分的に拡大して示したものである。周波数Fの場合に
は、図13に示されているように、1000Hz当りの
Q変化量の比ΔQ2F/ΔQ1Fは約1.7倍であるの
に対し、周期Tの場合には50μs当りのQa変化量の
比、ΔQ2T/ΔQ1Tは約3.4倍になる。れによ
り、Q変換マップを周波数Fの等軸分割化マップとする
ことで、演算の負荷を抑えながら、計測精度を確保する
ことができる。
【0044】次に、本発明による空気流量計測装置の信
号処理手順を図15〜図17に示されている制御フロー
チャートを参照して説明する。図15、図16に示され
ているルーチンは、タイマ・カウンタによる周期計測部
32におけるルーチンであり、図15に示されている割
り込み処理と、図16に示されている例えば20MHz
のマイクロコンピュータ31の内部クロックによる5μ
s毎に繰り返されるカウントアップ処理とを有してい
る。
【0045】図15に示されている割り込み処理では、
空気流量計50からの出力周波数信号の立ち上がりエッ
ジを検出したかを判定し(ステップ1000)、エッジ
を検出した場合には(ステップS1000肯定)、その
時点のタイマカウント値を周期Tとしてメモリに記憶し
(ステップ1010)、タイマをリセットし(ステップ
1020)、本ルーチンを終了して、再度、次のエッジ
の検出を待機する。これに対し、信号の立ち上がりエッ
ジを検出しないと判定された場合には(ステップ100
0否定)、そのまま本ルーチンを終了する。
【0046】なお、マイクロコンピュータ31によって
は、割込みをかけなくても自らタイマ計測できるものも
ある。また、立ち上がりエッジに限らず、立ち下がりエ
ッジでもよく、選択して使用すればよい。図16に示さ
れているカウントアップ処理では、マイクロコンピュー
タ31の内部クロックによる所定毎のタイマカウント
で、タイマ値を繰り返しアップカウントする(ステップ
2000)。
【0047】図17は、周期計測部32によって検出さ
れた周期Tを空気流量Qaに変換して各制御量を演算す
るルーチンを示したもので、例えば4ms毎の周期等で
繰り返し実行される。このルーチンは、まず、メモリに
記憶された周期Tを読み出す(ステップ3000)。割
込みをかけなくても自らタイマ計測できるマイクロコン
ピュータ31の場合には、周期T相当が記憶されている
RAM値を直接読み出す。
【0048】つぎに、該周期の検出結果を予めに周期→
電圧変換処理によって書換メモリ上にマップ化して定義
されているT−Vマップを用いて、周期Tを電圧値Vに
変換し(ステップ3010)、V−Q空気流量変換処理
によって定義されているV−Qマップを用いて、電圧値
Vに対応した空気流量Qに変換する(ステップ302
0)。つぎに、必要に応じて1次遅れによるディジタル
・フィルタ処理を行い(ステップ3030)、運転状態
に最適な制御を行うべく、各制御量、例えば燃料を噴射
供給するインジェクタ24の開閉、点火プラグ114の
駆動、アイドルスピードコントロールバルブ25の開閉
などの各制御信号の演算を行い(ステップ3040)、
本ルーチンを終了する。
【0049】以上のように、本発明による空気流量計測
装置によれば、空気流量計50が出力する周波数出力信
号Foutを周期計測部32にて周期Tとして検出し、
周期Tの検出結果を周期→電圧変換部33にて予め定義
されている変換式によって電圧値Vに変換し、この電圧
値VをV→Q空気量変換部34にて予め定義されている
変換式によって空気流量Qに変換し、これを流量検出信
号として取り出すから、電圧値式のものから周波数式の
ものに置換えることが容易に可能となる。
【0050】周期Tの検出を、内燃機関の各運転状態パ
ラメータが演算される所定の演算周期よりも短い期間で
行い、少なくとも、内燃機関の最高回転数の1回転周期
に、気筒数の1/2回以上サンプリングされるように演
算タイミングが設けられ、さらに、電圧値Vから空気流
量Qに変換する際に、入力される電圧値Vが等間隔の関
数として定義されて構成されるようにすることで、計測
精度の確保をしつつ、演算の負荷を抑えることが可能と
なる。
【0051】また、空気流量計50が出力する周波数出
力信号Foutを周期計測部32にて周期Tとして検出
し、周期Tの検出結果を周波数→周波数変換部38にて
予め定義されている変換式によって周波数Fに変換し、
この周波数FをF→Q空気量変換部39にて予め定義さ
れている変換式によって空気流量Qに変換し、さらに、
流量変換は入力される周波数が等間隔の関数として定義
されて構成することで、特に電圧値式ものから周波数式
のものに置換える必要がない場合においても、周波数か
ら空気流量へ変換する場合の計測精度の確保をしつつ、
演算の負荷を抑えることが可能となる。
【0052】以上、本発明の一実施形態について詳述し
たが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱す
ることなく、設計において種々の変更ができるものであ
る。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、本発
明による内燃機関の空気流量計測装置によれば、周波数
出力を一旦周期として検出し、この周期の検出結果を予
め定義されている変換式によって電圧値に変換するよう
にしているので、電圧値式から周波数式に置換えること
が容易に可能となる。また、周波数から空気流量へ変換
する場合の計測精度の確保をしつつ、演算の負荷を抑え
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の内燃機関の空気流量計測
装置を備えたエンジン制御システムの全体構成を示すシ
ステム構成図。
【図2】図1の内燃機関の空気流量計測装置の空気流量
計部分のブロック図。
【図3】空気流量計が出力する出力周波数波形を示す波
形図。
【図4】従来の電圧値式の空気流量計測装置の信号処理
系のブロック図。
【図5】図1の周波数式の空気流量計測装置の信号処理
系の一つの実施の形態を示すブロック図。
【図6】図1の周波数式の空気流量計測装置の信号処理
系の他の実施の形態を示すブロック図。
【図7】(a)は出力電圧値と空気流量との関係を示す
グラフ、(b)は周波数と空気流量との関係を示すグラ
フ。
【図8】周波数を周期として計測する処理の信号波形を
示す波形図。
【図9】周期と電圧値との関係を示すグラフ。
【図10】周波数式出力における周期と周波数との関係
を示すグラフ。
【図11】周波数と空気流量との関係を示すグラフ。
【図12】周期と空気流量との関係を示すグラフ。
【図13】周波数と空気流量との関係を拡大して示すグ
ラフ。
【図14】周期と空気流量との関係を拡大して示すグラ
フ。
【図15】図1の内燃機関の空気流量計測装置における
周期検出処理を示す制御フローチャート。
【図16】図1の内燃機関の空気流量計測装置における
周期検出のためのカウントアップ処理を示す制御フロー
チャート。
【図17】図1の内燃機関の空気流量計測装置において
周期を空気流量に変換して各制御量を演算する処理ルー
チンを示す制御フローチャート。
【符号の説明】
30 コントロールユニット 31 マイクロコンピュータ 32 周期計測部 33 周期→電圧変換部 34 V→Q空気量変換部 35 ディジタルフィルタ 36 制御量演算部 37 故障診断部 38 周期→周波数変換部 39 F→Q空気量変換部 100 内燃機関
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 根本 守 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内 (72)発明者 赤城 好彦 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内 Fターム(参考) 2F035 AA02 EA04 EA09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気流量の計測値に応じた周波数信号を
    出力する空気流量計と、 前記空気流量計が出力する周波数出力を周期として検出
    する周期検出手段と、 前記周期検出手段の検出結果を電圧値に変換する電圧値
    変換手段と、 前記電圧値変換手段の出力を空気流量に変換する空気流
    量変換手段と、 を有し、前記空気流量変換手段の出力信号を流量検出信
    号として取り出すように構成されていることを特徴とす
    る内燃機関の空気流量計測装置。
  2. 【請求項2】 前記周期検出手段は、内燃機関の各運転
    状態パラメータが演算される所定の演算周期よりも短い
    期間で周期の検出を行い、少なくとも、内燃機関の最高
    回転数の1回転周期に、気筒数の1/2回以上サンプリ
    ングするように、演算タイミングを設定されていること
    を特徴とする請求項1に記載の内燃機関の空気流量計測
    装置。
  3. 【請求項3】 前記電圧値変換手段は、前記周期検出手
    段の検出結果を周波数に変換する周波数変換手段と、前
    記周波数変換手段が出力する周波数を電圧に変換する電
    圧変換手段とを含んでいることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の内燃機関の空気流量計測装置。
  4. 【請求項4】 前記空気流量変換手段は、予め定義され
    ている変換式によって空気流量の変換を行い、その変換
    式は、入力される電圧値が等間隔の関数として定義され
    ていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記
    載の内燃機関の空気流量計測装置。
  5. 【請求項5】 空気流量の計測値に応じた周波数信号を
    出力する空気流量計と、 前記空気流量計が出力する周波数出力を周期として検出
    する周期検出手段と、 前記周期検出手段の周期の検出結果を周波数に変換する
    周波数変換手段と、 前記周波数変換手段が出力する周波数を空気流量に変換
    する空気流量変換手段と、 を有し、前記空気流量変換手段の出力信号を流量検出信
    号として取り出すように構成されていることを特徴とす
    る内燃機関の空気流量計測装置。
  6. 【請求項6】 前記空気流量変換手段は、予め定義され
    ている変換式によって空気流量の変換を行い、その変換
    式は、入力される周波数が等間隔の関数として定義され
    ていることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の空
    気流量計測装置。
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