JP2002179925A - セラミックグリーンシート及びその製造方法 - Google Patents

セラミックグリーンシート及びその製造方法

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Takehiko Otsuki
健彦 大槻
Yoshikazu Yoshida
義和 吉田
Yutaka Komatsu
裕 小松
Masashi Morimoto
正士 森本
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層、圧着することにより形成される積層圧
着体を、いわゆる押し切りの切断方法で切断して、小型
のチップ素子を切り出すような場合にも、割れや欠けが
生じたり、あるいは斜め切断が生じたりすることが少な
く、高い歩留まりを確保することが可能な、切断特性に
優れたセラミックグリーンシート及びその製造方法を提
供する。 【解決手段】 セラミック粉末と、結合剤樹脂と、結合
剤樹脂に対する飽和量を超える割合で添加された可塑剤
と、溶剤とを含有する組成とする。また、セラミック粉
末として、アルミナ、チタン酸バリウム、フェライト、
チタン酸ジルコン酸鉛、酸化亜鉛からなる群より選ばれ
る少なくとも1種を用い、結合剤樹脂として、ポリビニ
ルブチラール樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリビ
ニルアルコール樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂から
なる群より選ばれる少なくとも1種を用い、可塑剤とし
て、フタル酸エステル、リン酸エステル、脂肪酸エステ
ル、グリコール誘導体からなる群より選ばれる少なくと
も1種を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、積層セラミック
電子部品の製造に用いられるセラミックグリーンシート
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】積層タイプのセラミックコンデンサ、セ
ラミックインダクタ、セラミックバリスタなどの積層セ
ラミック電子部品は、通常、所定の位置に電極が印刷さ
れたセラミックグリーンシートを所定枚数積層するとと
もに、必要に応じて、電極の印刷されていないセラミッ
クグリーンシートを前記電極が印刷されたセラミックグ
リーンシートを積層した積層体の上下両面側に積層し、
全体を圧着した後、積層圧着体を所定の位置でカットし
て多数個のチップ状素子を切り出した後、所定の条件で
焼成する工程を経て製造されている。
【0003】これらの積層セラミック電子部品の製造に
用いられるセラミックグリーンシートは、通常、セラミ
ック粉末に、バインダー樹脂、可塑剤、分散剤などを添
加するとともに、さらに、アルコール類、芳香族類、ケ
トン類などの溶剤を添加し、ボールミルなどにより混練
することによりスラリーを調製し、このスラリーを、ド
クターブレード法などの方法により、キャリアフィルム
の上に、10〜100μmの厚さでシート状に成形する
ことにより作製されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のセラ
ミックグリーンシートにおいては、その組成が、成形
性、積層性、焼結性、焼結体の電気的特性などに重点を
おいて定められている。そのため、セラミックグリーン
シートを積層、圧着した積層圧着体をカットして、多数
個のチップ状素子を切り出す工程において、図1(a),
(b)に示すように、切断刃1を積層圧着体2に上方から
押し当てて切断する、いわゆる、押し切りの方法で積層
圧着体2を切断した場合、切断面などに割れや欠けが生
じたり、あるいは斜め切断が生じたりして、不良品が発
生し、歩留まりが低下するという問題点がある。特に、
切り出されるチップ素子のサイズが1.6mm×0.8mm
×0.8mm以下の小型部品の場合、この傾向はさらに大
きくなる。
【0005】それゆえ、小型のチップ素子を切り出す場
合には、押し切りの切断方法よりもコストのかかる、ダ
イシングマシンを用いた切断方法を採用することが必要
になり、製品コストを押し上げる要因になるという問題
点がある。
【0006】本願発明は、上記問題点を解決するもので
あり、積層、圧着することにより形成される積層圧着体
を、いわゆる押し切りの切断方法で切断して、小型のチ
ップ素子を切り出すような場合にも、割れや欠けが生じ
たり、あるいは斜め切断が生じたりすることが少なく、
高い歩留まりを確保することが可能な、切断特性に優れ
たセラミックグリーンシート及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明のセラミックグリーンシートは、セラミッ
ク粉末と、結合剤樹脂と、前記結合剤樹脂に対する飽和
量を超える割合で添加された可塑剤と、溶剤とを含有す
ることを特徴としている。
【0008】可塑剤を結合剤樹脂に対する飽和量を超え
る割合で添加した組成とすることにより、セラミックグ
リーンシートを積層、圧着した積層圧着体を切断する工
程において、飽和量を超える可塑剤が界面や粒子間に滲
み出し、潤滑作用を果たすため、積層圧着体を切断する
場合に、割れや欠け、あるいは斜め切断が発生すること
を抑制することが可能になり、製造される積層セラミッ
ク電子部品の良品率を向上させることが可能になる。な
お、本願発明において、可塑剤の結合剤樹脂に対する飽
和量とは、例えば、鎖状の結合剤樹脂の分子内に入り込
むことが可能な可塑剤の最大量を意味する概念である。
【0009】また、請求項2のセラミックグリーンシー
トは、前記セラミック粉末が、アルミナ、チタン酸バリ
ウム、フェライト、チタン酸ジルコン酸鉛、酸化亜鉛か
らなる群より選ばれる少なくとも1種であり、前記結合
剤樹脂が、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセ
テート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、アクリル樹
脂、ウレタン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1
種であり、前記可塑剤が、フタル酸エステル、リン酸エ
ステル、脂肪酸エステル、グリコール誘導体からなる群
より選ばれる少なくとも1種であることを特徴としてい
る。
【0010】セラミック粉末、結合剤樹脂、及び可塑剤
として、上述のような物質を用いることにより、さらに
確実に切断特性を向上させることが可能になる。
【0011】また、請求項3のセラミックグリーンシー
トは、前記セラミック粉末100重量部に対して、前記
結合剤樹脂5〜20重量部と、可塑剤2.5〜20重量
部とを含有することを特徴としている。
【0012】本願発明のセラミックグリーンシートにお
いては、可塑剤の添加割合は、可塑剤の種類と結合剤樹
脂の種類との関係で変動するものであるが、セラミック
粉末100重量部に対して、結合剤樹脂を5〜20重量
部、可塑剤を2.5〜20重量部とすることにより、本
願発明の基本的な効果を得ることができる場合が多く、
成形性、積層性などを確保しつつ、切断特性を向上させ
ることが可能になる。
【0013】また、本願発明(請求項4)のセラミック
グリーンシートの製造方法は、セラミック粉末と、結合
剤樹脂と、前記結合剤樹脂に対する飽和量を超える割合
で添加された可塑剤と、溶剤とを含有するスラリーをシ
ート状に成形することを特徴としている。
【0014】セラミック粉末と、結合剤樹脂と、前記結
合剤樹脂に対する飽和量を超える割合で添加された可塑
剤と、溶剤とを含有するスラリーをシート状に成形する
ことにより、特別な設備などを必要とすることなく、効
率よく、切断特性に優れたセラミックグリーンシートを
製造することが可能になる。
【0015】また、請求項5のセラミックグリーンシー
トの製造方法は、前記セラミック粉末が、アルミナ、チ
タン酸バリウム、フェライト、チタン酸ジルコン酸鉛、
酸化亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも1種であ
り、前記結合剤樹脂が、ポリビニルブチラール樹脂、ポ
リビニルアセテート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、
アクリル樹脂、ウレタン樹脂からなる群より選ばれる少
なくとも1種であり、前記可塑剤が、フタル酸エステ
ル、リン酸エステル、脂肪酸エステル、グリコール誘導
体からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを
特徴としている。
【0016】セラミック粉末、結合剤樹脂、及び可塑剤
として、上述のような物質を用いてスラリーを調製し、
これを成形することにより、確実に、切断特性にすぐれ
たセラミックグリーンシートを製造することが可能にな
る。
【0017】また、請求項6のセラミックグリーンシー
トの製造方法は、前記セラミック粉末100重量部に対
して、前記結合剤樹脂5〜20重量部と、可塑剤2.5
〜20重量部とを含有するスラリーをシート状に成形す
ることを特徴としている。
【0018】本願発明のセラミックグリーンシートの製
造方法においては、可塑剤の添加割合は、可塑剤の種類
と結合剤樹脂の種類との関係で変動するものであるが、
セラミック粉末100重量部に対して、結合剤樹脂5〜
20重量部と、可塑剤2.5〜20重量部とを含有する
スラリーを用い、これをシート状に成形することによ
り、本願発明の基本的な効果を得ることが可能なセラミ
ックグリーンシートを製造できる場合が多く、成形性、
積層性に優れ、かつ、積層圧着体を切断する場合の切断
特性に優れたセラミックグリーンシートを効率よく製造
することが可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を示
してその特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【0020】まず、 セラミック粉末として、平均粒径0.8μm以下の酸
化亜鉛粉末100重量部と、 結合剤樹脂として、ブチラール化度68%のポリビニ
ルブチラール14重量部と、 可塑剤として、ジ−2−エチルヘキシルフタレート
7.7重量部(結合剤樹脂に対する重量割合で55wt
%)とを溶剤(この実施形態では、トルエンとエタノー
ルの混合液を80重量部の割合で添加)とともに混練
し、スラリーを調製した。
【0021】なお、このスラリーにおいては、可塑剤で
あるジ−2−エチルヘキシルフタレートは、結合剤樹脂
であるポリビニルブチラールに対して、重量割合で50
wt%(すなわち、ここでは7.0重量部)が溶解し、残
り(7.7−7.0=0.7重量部)は、溶解せず、析
出した状態となる。
【0022】それから、上記のようにして調製したスラ
リーを、ドクターブレード法によりシート状に成形する
ことにより、厚みが50μmのセラミックグリーンシー
トを作製した。
【0023】そして、このセラミックグリーンシート
に、内部電極(電極形成用の導電性ペースト)を所定の
パターンで印刷し、端部を切断して所定の寸法に裁断し
た後、所定枚数積層し、圧着して、積層圧着体を形成し
た。
【0024】それから、この積層圧着体を切断して、寸
法が、長さ2mm×幅1mm×高さ1mmの個々のチップ素子
を多数個切り出した。なお、積層圧着体を切断するにあ
たっては、図1(a),(b)に示すように、切断刃1を上
方から積層圧着体2に押し当てて切断する、いわゆる、
押し切りの切断方法を用いた。その結果、割れ、欠けな
どの切断不良や、斜め切断を生じることなく、積層圧着
体から個々のチップ素子を効率よく切り出すことができ
た。
【0025】また、上記実施形態と同じ条件で、可塑剤
であるジ−2−エチルヘキシルフタレートの添加割合
を、表1に示すような割合(結合剤樹脂に対する重量割
合で45wt%,51wt%,55wt%(上記実施形態と同
じ),60wt%,80wt%,100wt%、110wt%)
で異ならせて調製したスラリーを、ドクターブレード法
によりシート状に成形して、厚みが50μmのセラミッ
クグリーンシートを作製した。そして、このセラミック
グリーンシートを用いて、上記実施形態の場合と同様の
条件で積層圧着体を形成し、押し切りの切断方法により
積層圧着体を切断した。
【0026】このときに、切断面に割れや欠けが認めら
れたチップ素子の割合(断面不良率)、斜め切断の発生
したチップ素子の割合(斜め切断不良率)、及び切断抵
抗の値を表1に併せて示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1に示すように、可塑剤添加量を、結合
剤樹脂に対する重量割合で51wt%(結合剤樹脂に対す
る飽和量の1.02倍)〜100wt%(結合剤樹脂に対
する飽和量の2.0倍)の範囲で添加したスラリーを成
形することにより作製したセラミックグリーンシートを
用いた場合には、積層圧着体を切断した場合の、断面不
良率及び斜め切断不良率がいずれも0%で、切断抵抗も
0.22kg/mm以下であった。これに対して、添加量
が45wt%(結合剤樹脂に対する飽和量に達しない添加
量)の場合には、断面不良率が10%、斜め切断不良率
が32%の割合で発生した。また、可塑剤の添加量が1
10wt%(結合剤樹脂に対する飽和量の2.2倍)の場
合には、セラミックグリーンシートが取り扱えない状態
となり、積層圧着体を形成することができなかった。
【0029】なお、上述のように、可塑剤を結合剤樹脂
に対する重量割合で51wt%(結合剤樹脂に対する飽和
量の1.02倍)〜100wt%(結合剤樹脂に対する飽
和量の2.0倍)の範囲で添加した場合に、断面不良率
及び斜め切断不良率が0%となるのは、飽和量を超える
可塑剤が界面や粒子間に滲み出し、潤滑剤の作用を果た
し、切断抵抗が小さくなることによるものと考えられ
る。
【0030】なお、上記実施形態では、結合剤樹脂とし
てブチラール化度68%のポリビニルブチラールを用
い、可塑剤としてジ−2−エチルヘキシルフタレートを
用いているので、上述のような可塑剤の添加量(結合剤
樹脂に対する重量割合で51wt%〜100wt%)で好ま
しい結果が得られているが、可塑剤の種類と結合剤樹脂
の種類との関係で、具体的な添加割合(すなわち、結合
剤樹脂に対する飽和量を超える割合)は変動する。
【0031】ただし、通常は、セラミック粉末100重
量部に対して、結合剤樹脂を5〜20重量部、可塑剤を
2.5〜20重量部の割合とすることにより、本願発明
の基本的な効果を得ることができる場合が多い。
【0032】なお、本願発明においては、結合剤樹脂と
して、ポリビニルブチラール樹脂の他、ポリビニルアセ
テート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、アクリル樹
脂、ウレタン樹脂などを単独で又は組み合わせて用いる
ことが可能であり、また、可塑剤として、フタル酸エス
テル、リン酸エステル、脂肪酸エステル、グリコール誘
導体などを単独で又は組み合わせて用いることが可能で
ある。
【0033】また、上記実施形態では、セラミック粉末
として、酸化亜鉛粉末を用いた場合を例にとって説明し
たが、セラミック粉末の種類はこれに限定されるもので
はなく、例えば、アルミナ、チタン酸バリウム、フェラ
イト、チタン酸ジルコン酸鉛などを単独でまたは組み合
わせて用いることが可能である。
【0034】本願発明は、さらにその他の点において
も、上記実施形態に限定されるものではなく、溶剤の種
類、スラリーをシート状に成形するための具体的な方法
などに関し、発明の要旨の範囲内において、種々の応
用、変形を加えることが可能である。
【0035】
【発明の効果】上述のように、本願発明(請求項1)の
セラミックグリーンシートは、可塑剤を結合剤樹脂に対
する飽和量を超える割合で添加した組成としているの
で、セラミックグリーンシートを積層、圧着した積層圧
着体を切断する工程において、飽和量を超える可塑剤が
界面や粒子間に滲み出して潤滑作用を果たすため、切断
工程で積層圧着体に割れや欠け、あるいは斜め切断が発
生することを抑制することが可能になり、製造される積
層セラミック電子部品の良品率を向上させることができ
る。
【0036】また、請求項2のセラミックグリーンシー
トのように、セラミック粉末として、アルミナ、チタン
酸バリウム、フェライト、チタン酸ジルコン酸鉛、酸化
亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも1種を用い、結
合剤樹脂として、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニ
ルアセテート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、アクリ
ル樹脂、ウレタン樹脂からなる群より選ばれる少なくと
も1種を用い、可塑剤として、フタル酸エステル、リン
酸エステル、脂肪酸エステル、グリコール誘導体からな
る群より選ばれる少なくとも1種を用いた場合、確実に
切断特性を向上させることが可能になり、本願発明をよ
り実効あらしめることができる。
【0037】また、可塑剤の添加割合は、可塑剤の種類
と結合剤樹脂の種類との関係で変動するものであるが、
通常は、請求項3のセラミックグリーンシートのよう
に、セラミック粉末100重量部に対して、結合剤樹脂
を5〜20重量部、可塑剤を2.5〜20重量部とする
ことにより、本願発明の基本的な効果を得ることができ
る場合が多く、成形性、積層性などを確保しつつ、切断
特性を向上させることが可能になる。
【0038】また、本願発明(請求項4)のセラミック
グリーンシートの製造方法は、セラミック粉末と、結合
剤樹脂と、前記結合剤樹脂に対する飽和量を超える割合
で添加された可塑剤と、溶剤とを含有するスラリーをシ
ート状に成形するようにしているので、特別な設備など
を必要とすることなく、効率よく、切断特性に優れたセ
ラミックグリーンシートを製造することが可能になる。
【0039】また、請求項5のセラミックグリーンシー
トの製造方法のように、セラミック粉末として、アルミ
ナ、チタン酸バリウム、フェライト、チタン酸ジルコン
酸鉛、酸化亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも1種
を用い、結合剤樹脂として、ポリビニルブチラール樹
脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリビニルアルコール
樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂からなる群から選ば
れる少なくとも1種を用い、可塑剤として、フタル酸エ
ステル、リン酸エステル、脂肪酸エステル、グリコール
誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いて
スラリーを調製し、これを成形するようにした場合、確
実に、切断特性にすぐれたセラミックグリーンシートを
製造することが可能になり、本願発明をより実効あらし
めることができる。
【0040】また、本願発明のセラミックグリーンシー
トの製造方法においては、可塑剤の添加割合は、可塑剤
の種類と結合剤樹脂の種類との関係で変動するものであ
るが、通常は、請求項6のセラミックグリーンシートの
製造方法のように、セラミック粉末100重量部に対し
て、結合剤樹脂5〜20重量部と、可塑剤2.5〜20
重量部とを含有するスラリーを用い、これをシート状に
成形することにより、本願発明の基本的な効果を得るこ
とが可能なセラミックグリーンシートを製造できる場合
が多く、成形性、積層性に優れ、かつ、積層圧着体を切
断する場合の切断特性に優れたセラミックグリーンシー
トを効率よく製造することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態にかかるセラミックグリ
ーンシートを用いて形成した積層圧着体を切断する方法
を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 切断刃 2 積層圧着体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/22 C08K 5/10 3/24 5/521 5/10 C04B 35/00 G 5/521 108 (72)発明者 小松 裕 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 森本 正士 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 4F071 AA28 AA29 AA30 AA33 AA53 AB29 AC10 AC15 AE04 BC01 4G030 AA10 AA16 AA17 AA27 AA32 AA36 AA40 BA04 BA09 BA12 CA03 CA08 GA14 GA15 GA17 PA22 4J002 BE021 BE061 BF021 BG041 BG051 CK021 DE106 DE116 DE146 DE186 EH017 EH147 EW047 FD027

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック粉末と、結合剤樹脂と、前記結
    合剤樹脂に対する飽和量を超える割合で添加された可塑
    剤と、溶剤とを含有することを特徴とするセラミックグ
    リーンシート。
  2. 【請求項2】前記セラミック粉末が、アルミナ、チタン
    酸バリウム、フェライト、チタン酸ジルコン酸鉛、酸化
    亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、 前記結合剤樹脂が、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビ
    ニルアセテート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、アク
    リル樹脂、ウレタン樹脂からなる群より選ばれる少なく
    とも1種であり、 前記可塑剤が、フタル酸エステル、リン酸エステル、脂
    肪酸エステル、グリコール誘導体からなる群より選ばれ
    る少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載
    のセラミックグリーンシート。
  3. 【請求項3】前記セラミック粉末100重量部に対し
    て、前記結合剤樹脂5〜20重量部と、可塑剤2.5〜
    20重量部とを含有することを特徴とする請求項1又は
    2記載のセラミックグリーンシート。
  4. 【請求項4】セラミック粉末と、結合剤樹脂と、前記結
    合剤樹脂に対する飽和量を超える割合で添加された可塑
    剤と、溶剤とを含有するスラリーをシート状に成形する
    ことを特徴とするセラミックグリーンシートの製造方
    法。
  5. 【請求項5】前記セラミック粉末が、アルミナ、チタン
    酸バリウム、フェライト、チタン酸ジルコン酸鉛、酸化
    亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、 前記結合剤樹脂が、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビ
    ニルアセテート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、アク
    リル樹脂、ウレタン樹脂からなる群より選ばれる少なく
    とも1種であり、 前記可塑剤が、フタル酸エステル、リン酸エステル、脂
    肪酸エステル、グリコール誘導体からなる群より選ばれ
    る少なくとも1種であることを特徴とする請求項4記載
    のセラミックグリーンシートの製造方法。
  6. 【請求項6】前記セラミック粉末100重量部に対し
    て、前記結合剤樹脂5〜20重量部と、可塑剤2.5〜
    20重量部とを含有するスラリーをシート状に成形する
    ことを特徴とする請求項4又は5記載のセラミックグリ
    ーンシートの製造方法。
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