JP2002179650A - イサチンビス(o−クレゾール)の製造方法 - Google Patents

イサチンビス(o−クレゾール)の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】原料イサチン等の微量残留分に起因する着色が
なく、高純度で、上記ポリカーボネート樹脂の原料とし
て好適に用いることができるイサチンビス(o−クレゾ
ール)の高収率で安定な製造方法の提供。 【解決手段】o−クレゾールとイサチンとを酸触媒の存
在下に反応させて下記式(1)のイサチンビス(o―ク
レゾール)を製造する方法において、反応生成物を含む
溶液をゼーター電位フィルタで濾過する。特に好ましく
は、イサチンとo−クレゾールとを酸触媒の存在下に反
応させ、得られた反応混合物をアルカリ水溶液で中和し
た後、生成したイサチンビス(o―クレゾール)を一次
晶析濾過し、この一次晶析濾過物を有機溶媒に溶解させ
て溶液とし、この溶液をゼーター電位フィルタで濾過
し、その後、この溶液に晶析溶媒を加えて、二次晶析濾
過する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着色のない高純度
イサチンビス(o−クレゾール)を安定して収率よく製
造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】次式
【0003】
【化1】
【0004】で表されるイサチンビス(o−クレゾー
ル)は、近年、合成樹脂原料として用いられており、特
に、ポリカーボネート樹脂の製造において、樹脂の機械
的強度や溶融特性(ブロー成形性)を改良するための分
岐性共重合成分として用いられている。
【0005】このように、イサチンビス(o−クレゾー
ル)をポリカーボネート樹脂の原料として用いる場合、
原料や反応副生物、反応終了後の中和工程における中和
剤等のような残留物のない高純度品、特に、残留o−ク
レゾールや、ナトリウム、塩素等の不純物を含まず、着
色のない高純度の製品が要求されている。
【0006】しかし、イサチンビス(o−クレゾール)
の製造においては、原料イサチン自体が赤色に着色して
いるので、このような原料が微量でも製品中に残存する
ときは、製品を着色させることとなるが、通常の精製、
即ち、二次晶析濾過によって、製品を完全に脱色するこ
とは、従来、困難であった。しかも、イサチンビス(o
−クレゾール)は、非極性溶剤に溶解しないので、一般
に脱色に用いられる活性白土処理等の方法を適用して、
脱色精製することができない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、イサチンビ
ス(o−クレゾール)の製造における上述した問題を解
決するためになされたものであって、原料イサチン等の
微量残留分に起因する着色がなく、高純度で、上記ポリ
カーボネート樹脂の原料として好適に用いることができ
るようなイサチンビス(o−クレゾール)を高収率で安
定して製造する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、o−ク
レゾールとイサチンとを酸触媒の存在下に反応させてイ
サチンビス(o−クレゾール)を製造する方法におい
て、反応生成物を含む溶液をゼーター電位フィルタで濾
過する工程を含むことを特徴とするイサチンビス(o−
クレゾール)の製造方法が提供される。
【0009】特に、本発明によれば、イサチンとo−ク
レゾールとを酸触媒の存在下に反応させ、得られた反応
混合物をアルカリ水溶液で中和した後、生成したイサチ
ンビス(o−クレゾール)を一次晶析濾過し、この一次
晶析濾過物を有機溶媒に溶解させて溶液とし、この溶液
をゼーター電位フィルタで濾過し、その後、この溶液に
晶析溶媒を加えて、二次晶析濾過することを特徴とする
イサチンビス(o−クレゾール)の製造方法が提供され
る。
【0010】
【発明の実施の形態】一般に、イサチンビス(o−クレ
ゾール)は、イサチンとo−クレゾールを、必要に応じ
て水の存在下に、酸触媒を用いて反応させ(反応工
程)、得られた反応混合物をアルカリ水溶液で中和した
後(中和工程)、生成したイサチンビス(o−クレゾー
ル)結晶を晶析分離することによって得られる(一次晶
析濾過)。必要に応じて、この一次晶析濾過物を精製す
れば(二次晶析分離)、精製イサチンビス(o−クレゾ
ール)を得ることができる。本発明は、このようなイサ
チンビス(o−クレゾール)の製造において、反応生成
物を含む溶液をゼーター電位フィルタで濾過し、脱色す
る点に特徴を有する。
【0011】o−クレゾールとイサチンとの反応は、o
−クレゾールを、通常、イサチンに対して、過剰に用い
て、例えば、イサチン1モル部に対して、通常、4〜8
モル部程度用いて、酸触媒と、必要に応じて、水の存在
下に、30〜45℃の範囲の反応温度で行われる。ここ
に、生成するイサチンビス(o−クレゾール)は、o−
クレゾールに対する溶解度が小さいので、上記範囲の反
応温度においては、反応終了後、反応混合物は、イサチ
ンビス(o−クレゾール)とo−クレゾールとの付加
物、即ち、イサチンンビス(o−クレゾール)/o−ク
レゾールモル比2/1のアダクト結晶を含むスラリーと
して得られる。
【0012】本発明によれば、o−クレゾールとイサチ
ンの反応において、o−クレゾールと共に、トルエン、
キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類を、o−ク
レゾールとイサチンとの合計量に対して、50〜300
重量%程度の割合で用いてもよい。
【0013】o−クレゾールとイサチンの反応は、必要
に応じて、水の存在下に行われるが、この場合、水は、
反応に用いるイサチンを部分的に溶解する量であればよ
く、通常、イサチンに対して、10〜30重量%程度、
好ましくは、15〜25重量%程度の範囲である。
【0014】o−クレゾールとイサチンの反応におい
て、酸触媒として、鉱酸類が用いられる。このような鉱
酸類としては、例えば、塩化水素ガス、濃塩酸、濃硫
酸、燐酸、メタンスルホン酸等が用いられる。これらは
単独で、又は2種以上の混合物として用いられる。これ
らのうち、特に、塩化水素ガスが好ましく用いられる。
【0015】このような触媒は、例えば、塩化水素ガス
を触媒として用いる場合を例にとれば、通常、反応混合
物に対して、飽和濃度となるように用いられる。また、
濃塩酸(35重量%)の場合であれば、通常、イサチン
に対して、10〜30重量%程度の範囲で用いられる。
【0016】本発明の方法においては、上述したように
して、o−クレゾールとイサチンの反応を行い、反応終
了後、反応混合物として得られる酸触媒を含むスラリー
をアルカリ水溶液を用いて中和する。
【0017】上記アルカリ水溶液としては、例えば、水
酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸
化物の水溶液が用いられる。このアルカリ水溶液の濃度
は、通常、5〜30重量%の範囲であり、好ましくは、
12〜20重量%の範囲である。本発明によれば、この
ようなアルカリ水溶液を30〜110℃程度、好ましく
は、80〜110℃程度の温度にて上記スラリーに加
え、スラリーが弱酸性となるように、通常、pHが6.
5〜4.0の範囲、好ましくは、pHが5.0〜4.0
の範囲になるようにを中和する。
【0018】特に、本発明によれば、スラリーの中和に
際して、好ましくは、中和工程後の一次晶析濾過物をす
べて、脱アダクト結晶、即ち、イサチンビス(o−クレ
ゾール)結晶として得るために、反応終了後、得られた
スラリーに、好ましくは、80〜110℃、特に好まし
くは、90〜105℃の範囲の温度でアルカリ水溶液を
加えて中和した後、この反応混合物を上記範囲の温度を
保持したまま、攪拌下に、少なくとも0.5時間保持す
る。
【0019】スラリーを上記温度に保持する時間は、そ
の温度にもよるが、例えば、スラリーを100℃に保持
するとき、その保持時間は、好ましくは、1〜2時間程
度である。
【0020】本発明によれば、このようにして、反応終
了後、得られたスラリー状の反応混合物を中和した後、
この反応混合物に、例えば、トルエン等の晶析溶媒を加
え、冷却して、イサチンビス(o−クレゾール)結晶を
析出させ、遠心濾過等によって濾過することによって、
一次晶析濾過を行う。
【0021】本発明によれば、このようにして、一次晶
析濾過を行って、得られた一次晶析濾過物(粗製品)を
適宜の有機溶媒に溶解させて溶液とし、この溶液をゼー
ター電位フィルターにて濾過して、脱色することが好ま
しい。
【0022】しかし、本発明によれば、反応終了後であ
れば、中和工程、一次晶析濾過工程、二次晶析濾過工程
(精製工程)のいずれの工程においても、また、これら
のそれぞれの工程のいずれの間においても、反応生成物
を含む溶液をゼーター電位フィルタで濾過し、脱色する
ことができる。
【0023】ここに、本発明においては、反応生成物を
含む溶液とは、イサチンビス(o−クレゾール)のo−
クレゾール付加物やイサチンビス(o−クレゾール)を
含む溶液であれば、いずれでもよいが、しかし、本発明
によれば、一次晶析濾過工程で得た一次晶析濾過物を適
宜の有機溶媒に溶解させ、得られた溶液をゼーター電位
フィルタで濾過し、脱色し、かくして、得られた溶液を
二次晶析濾過して、精製品を得ることが脱色効果や生産
効率等の点から好ましい。
【0024】本発明において用いるゼーター電位フィル
ターとしては、所謂ゼーター電位による吸着作用によっ
て着色成分を除去することができると共に、有機溶剤中
で用いることができるフィルターであればよく、好まし
くは、機械的濾過による微粒子濾過機能を兼ね備えてい
るフィルターが好ましい。
【0025】フィルターの形態としては、特に、制限は
ないが、例えば、濾過原液の入口と濾液の出口を備えた
フィルターハウジングの中に所謂積層セルタイプのフイ
ルターカートリッジが装填されたフィルター装置を例示
することができる。このようなフィルター装置に使用で
きるフィルターカートリッジとしては、例えば、「ゼー
タプラスフィルタ」(登録商標、キュノ(株)製)を挙
げることができる。
【0026】有機溶媒としては、イサチンビス(o−ク
レゾール)を溶解するものであれば、特に、限定される
ものではないが、このゼーター電位フィルターによる濾
過に続く二次晶析濾過工程(精製工程)においても、共
通して用いることができる有機溶媒が好ましく、このよ
うな溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール等
の低級脂肪族アルコール、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン等の低級脂肪族ケトンを挙げることが
できる。本発明によれば、これらのなかでも、メタノー
ルやメチルイソブチルケトンが好ましく用いられる。
【0027】本発明によれば、このような有機溶媒は、
濾過温度において、イサチンビス(o−クレゾール)の
結晶が析出しないように、イサチンビス(o−クレゾー
ル)に対して、通常、2〜5重量倍程度、好ましくは、
3〜4重量倍程度が用いられる。
【0028】ゼーター電位フィルターによる濾過は、例
えば、上記一次晶析濾過物を室温にて上記有機溶媒に溶
解し、得られた溶液をゼータ電位フィルターを装填した
濾過装置に、温度30〜60℃の範囲で、流速5〜30
mL/分程度にて通過させることによって行われる。
【0029】本発明によれば、このようにして、ゼータ
ー電位フィルターによる濾過の後、得られた濾液につい
て、更に、二次晶析濾過を行って、着色のない高純度イ
サチンビス(o−クレゾール)を得ることができる。
【0030】この二次晶析濾過は、上記ゼーター電位フ
ィルターによる濾過を行って得た濾液から、蒸留等の手
段によって、過剰の有機溶媒を除去し、更に、貧溶媒、
好ましくは、水を加えた後、溶液を冷却して、イサチン
ビス(o−クレゾール)を晶析、濾過し、乾燥すれば、
着色のない高純度イサチンビス(o−クレゾール)結晶
を得ることができる。
【0031】本発明によれば、このようにして、例え
ば、色相がAPHA850〜550(20%メタノール
溶液)の淡褐色の一次晶析濾過物を含む溶液をゼーター
電位フィルターにて濾過し、脱色することによって、例
えば、色相がAPHA500〜200(20%メタノー
ル溶液)の淡黄色粗製品とすることができる。
【0032】更に、本発明に従って、このように、ゼー
ター電位フィルターにて処理した濾液を二次晶析濾過に
付して、イサチンビス(o−クレゾール)を精製するこ
とによって、通常、色相がAPHA60〜30(20%
メタノール溶液)の白色の高純度製品を得ることができ
る。
【0033】
【実施例】以下に参考例と共に実施例を挙げて本発明を
説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定され
るものではない。
【0034】参考例1 温度計、滴下漏斗、還流冷却器及び攪拌機を備えた0.
5L容量の四つ口フラスコにo−クレゾール63.4g
(0.59モル)と35%塩酸13.5gを仕込んだ。
【0035】この混合物の温度を約35℃とし、攪拌下
に、反応系内を窒素ガスで置換した後、イサチン45.
0g(0.31モル)、水9.0g及びo−クレゾール
135g(1.25モル)の混合物を80℃の温度にて
2時間で滴下した。この後、温度を約35℃に保持しな
がら、攪拌下に、更に、反応を4時間行った。
【0036】反応終了後、得られた反応混合物はイサチ
ンビス(o−クレゾール)のo−クレゾールアダクト結
晶を含むスラリーであった。また、反応混合物を液体ク
ロマトグラフィーで分析したところ、目的とするイサチ
ンビス(o−クレゾール)の反応収率は95.9モル%
であった。
【0037】得られた反応混合物に80℃で35重量%
水酸化ナトリウム水溶液を加えて、pH4.5に中和し
た後、トルエンを加え、その後、30℃に冷却して、晶
析させ、濾過した。
【0038】このようにして得た一次晶析濾過物は、イ
サチンビス(o−クレゾール)74.2重量%、o−ク
レゾール9.8重量%及び残留トルエン/水1.1重量
%からなるものであった。また、色相はAPHA650
(20%メタノール溶液)であった。
【0039】実施例1 参考例1で得た一次晶析濾過生成物30.0gを室温で
メタノール90.0gに溶解させた。得られた溶液を流
速20mL/分でゼーター電位フィルター(キュノ
(株)製「キュノフィルター」、濾材40QSH、有効
濾過面積0.00528m3 、直径90mm)を通して
濾過した。
【0040】得られた濾液を温度30℃でエバポレータ
ーで処理して、濾液からメタノールを除去して、イサチ
ンビス(o−クレゾール)を黄白色結晶として得た。こ
の結晶は、イサチンビス(o−クレゾール)89.1重
量%、o−クレゾール9.8重量%及びその他1.1重
量%からなるものであった。また、色相はAPHA24
0(20%メタノール溶液)であった。
【0041】実施例2 参考例1において、得られた反応混合物を100℃に昇
温し、35重量%水酸化ナトリウム水溶液を加えて、p
H4.5に中和した後、温度を100℃に維持したま
ま、更に、攪拌下に1時間保持した。次いで、この反応
混合物を80℃まで冷却した後、トルエンを加え、その
後、30℃に冷却して、晶析させ、濾過した以外は、参
考例1と同様にして一次晶析濾過物を得た。この一次晶
析濾過物は、イサチンビス(o−クレゾール)85.1
重量%、o−クレゾール0.2重量%及び残留トルエン
/水0.5重量%からなり、色相はAPHA850(2
0%メタノール溶液)であった。
【0042】この一次晶析濾過物30.0gを室温でメ
タノール90.0gに溶解させ、得られた溶液を流速2
0mL/分で実施例1と同じ「キュノフィルター」を通
して、濾過した。
【0043】得られた濾液を温度30℃でエバポレータ
ーで処理して、濾液からメタノールを除去して、イサチ
ンビス(o−クレゾール)を黄白色結晶として得た。こ
の結晶は、イサチンビス(o−クレゾール)99.2重
量%、o−クレゾール0.2重量%及びその他0.6重
量%からなるものであった。また、色相はAPHA50
0(20%メタノール溶液)であった。
【0044】実施例3 参考例1と同様にして一次晶析濾過物を得た。この一次
晶析濾過物は、イサチンビス(o−クレゾール)87.
2重量%、o−クレゾール6.9重量%及び残留トルエ
ン/水0.7重量%からなり、色相はAPHA600
(20%メタノール溶液)であった。
【0045】この一次晶析濾過物30.0gを室温でメ
チルイソブチルケトン90.0gに溶解させ、得られた
溶液を流速20mL/分で実施例1と同じキュノフィル
ターを通して、濾過した。
【0046】得られた濾液を温度30℃でエバポレータ
ーで処理して、濾液からメチルイソブチルケトンを除去
して、イサチンビス(o−クレゾール)を黄白色結晶と
して得た。この結晶は、イサチンビス(o−クレゾー
ル)92.4重量%、o−クレゾール6.9重量%及び
その他0.7重量%からなるものであった。また、色相
はAPHA220(20%メタノール溶液)であった。
【0047】参考例2 実施例1で得た湿潤したイサチンビス(o−クレゾー
ル)の黄白色結晶50gを温度60℃でメタノール15
0gに溶解させ、これよりメタノール75gを留去した
後、水50gを加えた。これを30℃まで冷却し、晶析
させた後、二次晶析濾過して、精製イサチンビス(o−
クレゾール)を白色結晶として得た。
【0048】この結晶は、イサチンビス(o−クレゾー
ル)81.6重量%、o−クレゾール0.0重量%及び
残留メタノール/水とからなり、色相はAPHA40
(20%メタノール溶液)であった。
【0049】比較例1 参考例1で得た一次晶析濾過物50gを室温でメタノー
ル150gに溶解させ、これよりメタノール75gを留
去した後、水50gを加えた。これを30℃まで冷却
し、二次晶析濾過して、精製イサチンビス(o−クレゾ
ール)を淡黄白色結晶として得た。
【0050】この結晶は、イサチンビス(o−クレゾー
ル)79.1重量%、o−クレゾール0.1重量%及び
残留メタノール/水とからなり、色相はAPHA70
(20%メタノール溶液)であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 硲 美和 和歌山市小雑賀二丁目5番115号 本州化 学工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 江川 健志 和歌山市小雑賀二丁目5番115号 本州化 学工業株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4C204 AB01 BB03 CB03 DB15 DB30 EB03 FB01 GB01 4H039 CA41 CA42 CG10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】o−クレゾールとイサチンとを酸触媒の存
    在下に反応させてイサチンビス(o−クレゾール)を製
    造する方法において、反応生成物を含む溶液をゼーター
    電位フィルタで濾過する工程を含むことを特徴とするイ
    サチンビス(o−クレゾール)の製造方法。
  2. 【請求項2】イサチンとo−クレゾールとを酸触媒の存
    在下に反応させ、得られた反応混合物をアルカリ水溶液
    で中和した後、生成したイサチンビス(o−クレゾー
    ル)を一次晶析濾過し、この一次晶析濾過物を有機溶媒
    に溶解させて溶液とし、この溶液をゼーター電位フィル
    タで濾過し、その後、この溶液に晶析溶媒を加えて、二
    次晶析濾過することを特徴とするイサチンビス(o−ク
    レゾール)の製造方法。
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