JP2002178425A - 航空機用耐火性内装材及びその製法 - Google Patents

航空機用耐火性内装材及びその製法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 航空機用として要求される厳しい性能を満足
させ得ることのできる航空機用内装材と、その製法を提
供する。 【解決手段】 表面に金属溶射層が設けられている難燃
性熱硬化性樹脂成形体、又は難燃性熱硬化性樹脂からな
るスキン材を有するハニカムコア成形体、もしくはそれ
らの表面に難燃性の塗膜、又はフィルムを設けて航空機
用耐火性内装材とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は航空機に用いられ
る内装材、特に、航空機用内装材に対して要求される厳
しい性能を満足させ得る航空機用内装材と、その製法に
関するもので、航空機製造乃至補修技術に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】航空機の内装材に対しては、火災の発生
による事故を防ぐために、従来から難燃性が強く求めら
れ、各種の規制、 例えば、航空機は、事故の発生確率
を低減することが第一であるが、事故が発生してしまっ
た時は、火災発生の初期燃焼から一気に焔が広がってい
くフラッシュオーバー現象をできるだけ抑えて、乗客及
び乗員が緊急退避できる時間を少しでも確保するという
観点から、各国にそれぞれ種々の規制が設けられてい
る。
【0003】近年、米国においては、発熱率(Heat Rel
ease Rate)などに関する規定が新たに設けられ、航空
機内部の天井及び壁のパネル、隔壁、厨房や洗面所の外
面などの材料に対して、新しい試験方法(米国連邦航空
局耐火性基準;FAR25−853)における、最大発
熱量(Peak Heat Release Rate)と全発熱量(TotalHea
t Release)を一定値以下にすることが決められてい
る。
【0004】米国連邦航空局の規定を満足する内装材と
しては、例えば、以下のような内装材 1)ステンレススチール板やアルミニウム板などをプレ
ス加工した後、表面に化粧層(加飾 層)を塗装又はフ
ィルム貼付により設けたもの。 2)芳香族ポリアミド樹脂を素材としたハニカムコアの
両面に未硬化の繊維強化熱硬化シー ト、すなわちプリ
プレグシートを置き、金型内で加圧加熱して、いわゆる
クラッシュパネ ルを形成した後、難燃性能を有する化
粧(加飾)フィルムを加熱真空法によりラミネート す
るか又は難燃性塗料を塗布したもの。 3)難燃性を有する熱可塑性樹脂シートを加熱加圧真空
成形法により成形したもの。 が採用されている。
【0005】しかしながら、航空機用内装材はその形状
が複雑な三次元構造を有するものが多く、上記の方法の
いずれも、深絞りやアンダーカットを有する形状のもの
についてはその適用が極めて困難か不可能であり、深絞
りが可能の場合も強度的に問題があるとともに、これら
の方法は、高価な金型を必要とする、航空機用内装材の
ような少量生産品には適さない方法で、また、表面の加
飾が困難であるという問題点をも有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明はかかる現状
に鑑み、複雑な三次元構造を有する航空機用内装材を、
高価な金型を必要とせず、強度的にも問題なく、表面の
加飾も容易で、多品種少量生産に適した方法で作製する
ことができ、得られる内装材は米国連邦航空局耐火性基
準を満足するものである航空機用内装材と、その製法を
提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に記
載の発明は、表面に金属溶射層が形成された難燃性熱硬
化性樹脂成形体、又は難燃性熱硬化性樹脂からなるスキ
ン材を有するハニカムコア状成形体からなることを特徴
とする航空機用耐火性内装材である。
【0008】また、この発明の請求項2に記載の発明
は、難燃性熱硬化性樹脂成形体、又は難燃性熱硬化性樹
脂からなるスキン材を有するハニカムコア状成形体の表
面に、金属溶射層を介して難燃性の塗膜、又はフィルム
が設けられていることを特徴とする航空機用耐火性内装
材である。
【0009】さらに、この発明の請求項6に記載の発明
は、難燃性熱硬化性樹脂成形体、又は難燃性熱硬化性樹
脂からなるスキン材を有するハニカムコア状成形体の表
面に、プライマー塗布又はサンドブラスト処理を施し、
次いで金属溶射により溶射金属層を、当該表面に設ける
ことを特徴とする航空機用内装材の製法である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の航空機用耐火性
内装材と、その製法についてより具体的に説明するが、
この発明は、その要旨を逸脱しない範囲において自由に
変更することができるものである。
【0011】この発明の航空機用耐火性内装材は、難燃
性熱硬化性樹脂成形体、又は難燃性熱硬化性樹脂からな
るスキン材を有するハニカムコア状成形体からなるもの
であって、難燃性熱硬化性樹脂成形体を構成する樹脂と
しては、例えば、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、熱硬化性アクリル
樹脂などで、臭素化、塩素化などにより樹脂自体が難燃
性を有している樹脂や、それらの樹脂が難燃剤などによ
り難燃化された樹脂が挙げられる。
【0012】難燃剤としては、塩素系難燃剤、臭素系難
燃剤、リン系難燃剤、窒素系難燃剤、三酸化アンチモ
ン、硼素及びアルミニウムの水和物などが単独で又は併
用して用いられるが、とりわけ、フェノール樹脂及び熱
硬化性アクリル樹脂と水和アルミナの組合せが、航空機
用内装材に要求される発熱率(Heat Release Rate)、
発煙濃度(Smoke Density)、毒性ガス(Toxicity)の
観点から好適である。
【0013】また、マット又はクロス形状のガラス繊維
又は炭素繊維などの強化材で強化された樹脂を用いたも
のが好ましく、強化材としては、ガラス繊維、炭素繊
維、ボロン繊維、アラミド繊維(ケプラー)、ポリアミ
ド繊維(ノーメックス)、セラミック繊維などが単独又
は2種以上組み合わせて、その形態としては、クロス
状、マット状、ロービング状、三次元状織物などが単独
又は適宜組み合わせて使用することができ、強化材の使
用量は、難燃性熱硬化性樹脂成形体基体の質量の通常1
0〜70%、好ましくは20〜45%である。
【0014】前記の難燃性熱硬化性樹脂を使用して所要
の成形体を得るには、FRP成形に常用されている周知
の成形法、すなわち、ハンドレイアップ法(HL)、ス
プレーアップ法(SP)、レジントランスファー法(R
TM)、コールドプレス法(CP)、シートモールディ
ング法(SMC)、バルクモールディング法(BMC)
などから適宜選択された成形法を利用することができ
る。
【0015】これらの成形法によれば、三次元のデザイ
ン性に優れる曲面を自由に一体成形することができるの
で、特に、航空機用内装材という多品種少量生産には、
安価なFRP成形型が使用できるHL、SP及びRTM
が好適である。
【0016】難燃性熱硬化性樹脂からなるスキン材を有
するハニカムコア状成形体は、難燃性熱硬化性樹脂のプ
リプレグを当接したあらかじめ樹脂を含浸または含浸硬
化したハニカム状三次元織物を、所要の曲面を形成した
成形型内に置き、必要に応じて加熱加圧して一体成形し
て、所定の曲面を有する成形体を容易に得ることができ
る。
【0017】前記成形体はその表面に金属溶射層が形成
されるが、金属溶射に使用される金属としては、アルミ
ニウム、銅、ニッケル、亜鉛、クロムなど、又はアルミ
ニウム−亜鉛、銅−亜鉛、クロム−ニッケル、ステンレ
スなどの合金を挙げることができる。
【0018】溶射方式としては、アーク溶射、ガス溶
射、プラズマ溶射、レーザー溶射など、特に制限はな
く、各種の方法を採用することができ、金属溶射層の厚
みは20〜200μが好ましく、その厚みが30〜80
μの範囲のときが、成形体との密着性及び経済性の観点
から好適である。
【0019】この発明にとり、好ましい溶射方式として
はアーク溶射が挙げられ、特に下記に示される亜鉛イオ
ン拡散アルミニウム溶射方法が好ましい。すなわち、環
状スリットから高圧、例えば6〜8.5kg/cm2
噴射エアーにより発生させた減圧層内に、亜鉛線材及び
アルミニウム線材を連続的に供給し、高周波電流、例え
ば周波数25,000〜45,0000Hzという高周
波電流により、亜鉛線材及びアルミニウム線材の先端
を、温度420℃〜1150℃で連続的に高周波アーク
溶融し、亜鉛イオン雰囲気が安定持続する静止アーク内
で、アルミニウム溶融粒子側に亜鉛イオンの拡散を起こ
させて亜鉛イオン拡散アルミニウムを溶射する方法が好
ましい。
【0020】難燃性樹脂成形体の表面と金属溶射層との
密着性を付与するために、樹脂成形体の表面には、硅
砂、アルミナ粉、金属粉などを用いたサンドブラスト処
理又はプライマー処理(硅砂、アルミナ及び金属の粉末
をエポキシ樹脂やウレタン樹脂に混入したプライマー)
を施すのが好ましい。
【0021】さらに、金属溶射層の成形体表面への密着
性を高めるために、ガラスマイクロバルーン、シラスバ
ルーンまたはプラスチックバルーンなどの添加された樹
脂で成形体を形成し、上記サンドブラスト処理時に、成
形体表面にアンダーカット状凹面を多数形成させて、溶
射金属層の投錨効果を高めることは好ましいことであ
る。
【0022】また、溶射金属と同種の金属粒などを予め
成形前の樹脂に混入しておき、サンドブラストにより、
金属溶射時に溶射層との金属結合を図ることも好ましい
方法である。
【0023】金属溶射された難燃性樹脂成形体は、内装
材として使用するに際し、美観、耐汚染性及び耐火性の
向上と実用性を高めるため、難燃性樹脂成形体の表面に
加飾を兼ねて、難燃性塗料、例えば、ウレタン、アクリ
ルウレタン、シリコンアクリル、フッ素ウレタン、メラ
ミンアクリルなどをベースとした難燃性塗料を、塗膜厚
20〜200μ、好ましくは40〜100μに塗布する
か、難燃性の加飾用フィルム、例えば、印刷の施された
ポリ弗化ビニルフィルム(テドラーフィルム:デュポン
社製)、あるいは無機質化粧紙をオーバーレイすること
が好ましい。
【0024】かくして得られたこの発明の航空機用耐火
性内装材は、航空機における深絞りの窓枠、脱出シュー
ター格納ケース、特殊大型シート、テーブルなど、各種
収納ケース、機器カバー類、ギャレー、ラバトリーなど
の三次曲面部分、パイプ、ダクト類、リフォームの際の
三次曲面部分に好適に使用するものである。
【0025】
【作用】表面に金属溶射層が設けられている難燃性熱硬
化性樹脂成形体、又は難燃性熱硬化性樹脂からなるスキ
ン材を有するハニカムコア状成形体、さらにその表面に
難燃性の塗膜又はフィルムが設けられている耐火性内装
材は、米国連邦航空局耐火性基準(FAR25−85
3)における、最大発熱量(Peak Heat Release Rate)
と全発熱量(Total Heat Release)の規定を満足するも
ので、航空機用耐火性内装材として使用され得るもので
ある。
【0026】
【実施例】実施例1、比較例1 上面300mm、底面400mm、高さ300mmのオ
ス型FRP成形型に、450g/m2のEガラス繊維チ
ョップドストランドマットを3プライ、固形分70%の
レゾール型水溶性フェノール樹脂100質量部に対し
て、硬化剤(70%トルエンスルフォン酸水溶液)15
質量部、水酸化アルミニウム10質量部、カオリンクレ
ー20質量部からなる液状樹脂混合物を室温で積層した
のち、温度65℃の硬化炉で8時間加熱し硬化させた。
得られたフェノールFRP成形品(基材)を成形型より
脱型後、被加飾面(凹面)を硅砂を用いてサンドブラス
トした。つぎに、アーク溶射により膜厚60μの亜鉛イ
オン拡散アルミニウム層を熱溶射し、さらに、アルミニ
ウム溶射層の表面に2液性ウレタン系耐火性塗料(ドイ
ツ製)を上塗り下塗り合計100μの膜厚に塗布し、温
度80℃で30分間焼き付けることにより、優れた外観
を有する耐火性の成形体を得た(実施例1)。
【0027】一方、アルミニウム溶射層及び耐火性塗膜
を施さない成形体を、比較品として用意した(比較例
1)。
【0028】前記の各成形体の平面部から151×15
1mmの試料を切り取り、米国連邦航空局耐火性基準F
AR25−853に基づいて発熱率(Heat Release Rat
e)を測定した。米国連邦航空局耐火性基準の規格値
は、全発熱量(Total Heat Release:以下THRという
いう。)で65以下、最大発熱率(Peak Heat Release
Rate:以下PHRRという。)も65以下である。
【0029】実施例1の成形体のTHRは38.36k
W・min/m2、PHRRは43.75kW/m2で、
前記の規格値を満足するのに対し、比較例1の成形体の
THRは88.8kW・min/m2、PHRRは6
8.31kW/m2と規格を満足せず、外観も劣るもの
であった。
【0030】実施例2、比較例2 実施例1に用いた成形型、強化ガラス繊維を使用し、熱
硬化性アクリル樹脂モダール(Modar)853S
(米国アシュランド社製)100質量部、水酸化アルミ
ニウム200質量部、硬化剤としての過酸化ベンゾイル
1質量部(有効成分換算)、促進剤としてのN、N’−
ジメチル−p−トルイジン0.2質量部(有効成分換
算)から成る樹脂コンパウンドを用いて積層したのち、
室温硬化させ、ついで温度45℃で5時間アフターキュ
アした。成形型より脱型後、被加飾面をサンドブラスト
し、実施例1と同様に膜厚60μのアルミニウム溶射を
行った。さらに、アルミニウム溶射面に耐火性のフッ素
ウレタン塗料(日本ペイント株式会社製)を上塗り下塗
り合計100μの厚さで焼付塗装することにより、外
観、耐久性及び耐汚染性に優れる成形体を得た(実施例
2)。
【0031】アルミニウム溶射層及び耐火性塗膜を施さ
ない成形体を、比較品として用意した(比較例2)。
【0032】実施例1と同様に発熱率(Heat Release R
ate)を測定したところ、実施例2の成形体のTHRは
29.41kW・min/m2、PHRRは45.27
kW/m2で、規格値を充分に満足するのに対し、比較
例2の成形体のTHRは69.71kW・min/
2、PHRRは81.33kW/m2と何れの規格も満
足せず、外観も劣るものであった。
【0033】実施例3、比較例3 実施例1と同様の形状を有するが、キャビティの厚みが
5〜7mmの雌型と雄型のそれぞれの型上に、450g
/m2のEガラスチョップドストランド各1プライを実
施例1記載のフェノール樹脂混合物で積層し、雌型及び
雄型のキャビティに、ハニカム状三次元(3D)織物に
上記フェノール樹脂混合物をあらかじめ含浸硬化させた
ものを載置したのち、雌型と雄型を型締めして温度65
℃の硬化炉で8時間加熱硬化し、得られたフェノール成
形体を実施例1と同様にサンドブラストした。ついで、
エポキシ系プライマーを塗布した後、実施例1と同様に
膜厚60μのアルミニウム溶射を施した。アルミニウム
溶射面に耐火性のシリコンアクリル塗料(大日本塗料株
式会社製)を厚み75μで焼付塗装し、接着性、外観及
び耐久性に優れた軽量のハニカムパネル成形体を得た
(実施例3)。
【0034】アルミニウム溶射層及び耐火性塗膜を施さ
ない成形体を比較品として用意した(比較例3)。
【0035】実施例1と同様に発熱率(Heat Release R
ate)を測定したところ、実施例3の成形体のTHRは
45.68kW・min/m2、PHRRは51.84
kW/m2であり、規格値を満足するのに対し、比較例
3の成形体のTHRは41.82kW・min/m2
PHRRは83.71kW/m2と規格に不合格であっ
た。
【0036】比較例4 熱可塑性で難燃性のポリカーボネート樹脂製の平板(L
EXAN、厚さ3mm)に、実施例1と同様に60μの
アルミニウム熱溶射層と上塗り下塗り合計100μの膜
厚の2液性ウレタン系耐火性塗膜を形成し、優れた外観
を有する成形体を得た。この成形体について、実施例1
と同様に同様に発熱率(Heat Release Rate)を測定し
たところ、測定開始2分でPHRRが100kW/m2
を越え燃え尽きたため測定を中止した。
【0037】
【発明の効果】この発明の航空機用耐火性内装材は、難
燃性熱硬化性樹からなる成形体又は難燃性熱硬化性樹か
らなるスキン材を有するハニカム成形体脂の表面に金属
溶射層を形成したので、耐熱性能が大幅に向上し、最も
規制の厳しい米国連邦航空局耐火性基準(FAR25−
853)における、最大発熱量(Peak Heat Release Ra
te)と全発熱量(Total Heat Release)の規定をも満足
するものである。
【0038】また、成形体は、三次元のデザイン性に優
れる曲面を自由に一体成形することができるので、航空
機用内装材という多品種少量生産に好適なものであり、
航空機製造及びその補修に際して、非常に幅広く応用で
きるという優れた効果を発揮するものである。
【0039】さらに、この発明の航空機用耐火性内装材
の製法は、FRP成形型を使用して三次曲面を有する成
形体を作成し、その表面にプライマー塗布又はサンドブ
ラスト処理を施し、ついで当該表面に金属溶射により溶
射金属層を設けるというきわめて簡単な手段で耐熱性能
の優れた航空機用耐火性内装材を得ることができ、生産
性を大幅に向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜村 益三 東京都江戸川区鹿骨六丁目7番11号 アー クテクノ株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AA19H AB01C AC03H AG00 AK01A AK01D AK25A AK33A AK34 AK51 BA03 BA04 BA07 BA10B BA10C BA10D CA02 DC02B DG02 DG06 EH31 EH312 EH61 EH612 EH66 EH662 GB31 JB12A JB13A JJ07A JL02 JM02A JM02D

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難燃性熱硬化性樹脂成形体、又は難燃性
    熱硬化性樹脂からなるスキン材を有するハニカムコア状
    成形体の表面に、金属溶射層を形成したことを特徴とす
    る航空機用耐火性内装材。
  2. 【請求項2】 難燃性熱硬化性樹脂成形体、又は難燃性
    熱硬化性樹脂からなるスキン材を有するハニカムコア状
    成形体の表面に、金属溶射層を介して難燃性の塗膜、又
    はフィルムが設けられていることを特徴とする航空機用
    耐火性内装材。
  3. 【請求項3】 前記難燃性熱硬化性樹脂成形体、又は難
    燃性熱硬化性樹脂からなるスキン材を有するハニカムコ
    ア状成形体は、 三次元構造を有するものであることを特徴とする請求項
    1又は2に記載の航空機用耐火性内装材。
  4. 【請求項4】 前記難燃性熱硬化性樹脂成形体は、 ハンドレイアップ成形法、スプレイアップ成形法又はレ
    ジントランスファー法で成形されたものであることを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の航空機用耐
    火性内装材。
  5. 【請求項5】 前記熱硬化性樹脂は、 フェノール樹脂又は熱硬化性アクリル樹脂であることを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の航空機用
    耐火性内装材。
  6. 【請求項6】 難燃性熱硬化性樹脂成形体又は難燃性熱
    硬化性樹脂からなるスキン材を有するハニカムコア状成
    形体の表面に、プライマー塗布又はサンドブラスト処理
    を施し、次いで金属溶射により溶射金属層を当該表面に
    設けることを特徴とする航空機用耐火性内装材の製法。
  7. 【請求項7】 前記溶射金属層は、 その表面に、さらに難燃性の塗膜又はフィルムを設ける
    ことを特徴とする請求項6記載の航空機用内装材の製
    法。
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