JP2019181925A - 難燃性構造部材およびそれを用いたエレベータかご - Google Patents
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Abstract
【課題】FRPを用いた難燃性構造部材において、エレベータかご用部材適用するために、燃焼性試験法の難燃材料としての基準を満たすことを目的とする。【解決手段】難燃性構造部材1は、無機繊維を樹脂で固めた基板2と、この基板2の少なくとも一方の面に配置された金属層3とを備えており、基板2は、金属層3が設けられる側の面から延びて樹脂から発生するガスを排出する流路を備える。【選択図】図1
Description
この発明は、繊維強化複合材料を用いた難燃性構造部材およびそれを用いたエレベータかごに関する。
繊維強化複合材料(FRP:Fiber Reinforced Plastics)は、軽量かつ高強度という特徴をもつ。とくに、ガラス繊維と樹脂とを組み合わせたGFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics)は、ヘルメット、ラケット、スキー板などのスポーツ用品や、小型船舶、自動車、鉄道、自転車などの車両、あるいは浴槽などの建材のような、多くの産業分野で利用されている。また、炭素繊維を用いたCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)は、GFRPよりもさらに強度が高く、軽量という利点を活かして鉄やアルミニウムなどの金属材料の代替材料として期待されている。CFRPの開発当初は、航空・宇宙分野での適用が主流であったが、近年では、電化製品、自動車・鉄道車両の構成材料や建材などの民生品分野での適用が進められている。
FRPを民生用途で使用する場合には、難燃性が求められる。この難燃性の基準は製品分野ごとに定められている。電気製品全般にはアメリカ保険業者安全試験所(Underwriters Laboratories Inc.)が定める「UL94規格」、鉄道車両には「鉄道車両用材料の燃焼性規格(日本国運輸省式燃焼試験方法と呼ばれることもある)」、建築用材料には「建築基準法」に定められる防火材料としての規格(不燃、準不燃、難燃)を満たすことが求められる。このうち、建築基準法に定められる難燃規格は、世界的に見てもとくに難燃性の基準が高い規格である。
従来のエレベータかごのかご室やかご枠は、鉄やアルミニウム合金などの金属部材で構成されている。これら金属製のかご室やかご枠は、重量が大きいため大きな駆動力を必要とし、さらに、慣性が大きいため運転には高度な制御が必要となる。このため、かご室およびかご枠にFRPを適用した軽量なエレベータかごが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
FRPは軽量化の点では従来の金属材料より優れているが、金属材料が不燃であるのに対して、FRPは母材樹脂が可燃性であるために、日本の建築基準法に定められた難燃材料としての規格など(以下、建築難燃基準と表記する)を満たすことが求められる。
従来、FRPが建築難燃基準を満たすために、母材樹脂に難燃性を付与するための臭素を導入したり、FRPとその表面を覆う金属層との間に断熱層を設けたりする方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
FRPを建築関係製品に適用する場合には、建築難燃基準を満たす必要がある。ここで、建築難燃基準とは、建築基準法および燃焼性試験法で規定するものとする。
建築難燃基準のひとつとしての建築基準法は、建築基準法施行令第1条の「用語の定義」六において、通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後5分間、第108条の2各号に掲げる用件で規定されている。この施行令第108条の2では、燃焼しないものであること(1号)、防火上有害な変形、溶融、き裂その他の損傷を生じないものであること(2号)、避難上有害な煙またはガスを発生しないものであること(3号)が規定されている。
また、建築難燃基準のひとつとしての燃焼性試験法が省令で定められている(準拠規格:ISO5660)。燃焼性試験法には、発熱性試験と模型箱試験の2種類の方法があり、いずれかの試験を選択できる。発熱性試験では、輻射電気ヒーターによる輻射熱の入熱(50kW/m2)に対して、加熱開始後規定時間内において、
(1)総発熱量が8MJ/m2以下であること
(2)最高発熱速度が10秒を超えて連続して200kW/m2を超えないこと
(3)防火上有害な裏面まで貫通する亀裂及び穴がないこと
が判定基準とされている。材料の耐火性は規定時間によって区別され、不燃材料は20分、準不燃材料は10分、難燃材料は5分である。エレベータかご用部材においては難燃材料としての基準を満たす必要があるため、規定時間5分の間で(1)〜(3)を満たせばよい。
(1)総発熱量が8MJ/m2以下であること
(2)最高発熱速度が10秒を超えて連続して200kW/m2を超えないこと
(3)防火上有害な裏面まで貫通する亀裂及び穴がないこと
が判定基準とされている。材料の耐火性は規定時間によって区別され、不燃材料は20分、準不燃材料は10分、難燃材料は5分である。エレベータかご用部材においては難燃材料としての基準を満たす必要があるため、規定時間5分の間で(1)〜(3)を満たせばよい。
従来のFRPの母材樹脂に臭素を導入する方法では、有害なガスが発生するために施行令第108条の2の規定を満たすことができなかった。また、従来のFRPとその表面を覆う金属層との間に断熱層を設ける方法では、発熱性試験において、金属層を介して加熱されたFRPの母材樹脂が分解されて発生したガスにより金属層に亀裂が生じて燃焼性試験法を満たすことができなかった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、FRPを用いた難燃性構造部材において、エレベータかご用部材に適用するために、建築難燃基準を満たすことを目的とする。
この発明に係る難燃性構造部材においては、無機繊維を樹脂で固めた基板と、この基板の少なくとも一方の面に配置された金属層とを備えており、基板は、金属層が設けられる側の面から延びて前記樹脂から発生するガスを排出する流路を備えたものである。
この発明は、基板に金属層が設けられる側の面から延びて樹脂から発生するガスを排出する流路を備えているので、発熱性試験において、金属層を介して加熱されたFRPの母材樹脂が分解されてガスが発生しても、流路を通してガスを排出することができる。その結果、金属層に亀裂が生じることを防ぐことができるので、燃焼性試験法の難燃材料としての基準を満たすことができる。また、FRPの母材樹脂に難燃性を付与するための材料を添加する必要もないので、有害なガスも発生せず建築基準法を満たすことができる。
実施の形態1.
図1は、この発明を実施するための実施の形態1に係る難燃性構造部材1の断面模式図である。図1において、難燃性構造部材1は、無機繊維を樹脂で固めた基板2と、この基板2の表面に配置された金属層3とを備えている。基板2は、金属層3に対する面から反対の面まで貫通する、流路としての貫通孔4が形成されている。
図1は、この発明を実施するための実施の形態1に係る難燃性構造部材1の断面模式図である。図1において、難燃性構造部材1は、無機繊維を樹脂で固めた基板2と、この基板2の表面に配置された金属層3とを備えている。基板2は、金属層3に対する面から反対の面まで貫通する、流路としての貫通孔4が形成されている。
基板2を構成する無機繊維としては、例えば炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ケブラー繊維などを用いることができる。炭素繊維クロスとしては、綾織、平織など各種のクロスのほか、一方向に並べた繊維を別の繊維で束ねてシート状にしたクロスを用いることもできる。
基板2を構成する樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、シアネート樹脂、シリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂を用いることができる。室温での硬化が可能であり、また取り扱いが容易という点では、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、シリコーン樹脂などが好ましい。難燃性の観点からは、耐熱性の高い骨格を有するシアネート樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂などが好ましい。
基板2の製造方法としては、例えば市販のプリプレグを用いてオートクレーブ成形法を採用することができる。市販のプリプレグとしては、トレカ(登録商標:東レ製)などが挙げられる。
基板2の厚さは、強度設計と経済的な観点から決定されるが、金属製の構造部材の代替材との観点からは、0.1mm〜5cmであるのが好ましく、0.5〜3cmがより好ましい。0.1mmより薄い場合は、構造部材としての強度を満足することが困難となる。また、5cmより厚い場合は、重量が増え高強度でかつ軽量という特徴が低下する。
金属層3を構成する金属としては、銅、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、クロム、チタンなどを用いることができる。
このように構成された難燃性構造部材1において、燃焼性試験を実施した。試験方法について説明する。
織密度210g/m2の平織りの炭素繊維をエポキシ樹脂で固めたFRP板(基板)の表面に厚さ約50μmのアルミニウム箔を接着剤などを用いて接着する。接着剤としては、例えば、エポキシ樹脂製の接着剤などを用いることができ、FRP板の樹脂と同じ樹脂製の接着剤などでもよい。FRP板は縦横10cmで厚さ1mmであり、20mm間隔でφ1mmの貫通孔が形成されている。このように構成された難燃性構造部材1を10枚用意し、1枚ずつ金属層3が形成された面に対向して電気ヒーターを設置し、建築基準法施行令第108条の2に定められる発熱性試験・難燃規格に準拠して、燃焼性試験を実施した。
難燃性構造部材1の表面での輻射熱が50kW/m2となるように電気ヒーターを調整し、難燃性構造部材1からの発熱量をコーンカロリメータを用いて測定した。測定時間は、難燃材料として規定されている5分間である。5分間の測定の後、総発熱量および最高発熱速度を算出した。また、試験後の難燃性構造部材1の表面を目視で観察した。
このような燃焼性試験で得られた総発熱量は、6.0〜7.0MJ/m2の範囲であった。また、最高発熱速度は、最大で130〜170kW/m2の範囲であった。さらに、目視の観察では一部のアルミニウム箔に膨らみが生じていたが、裏面まで貫通する亀裂や穴は見られなかった。このような燃焼性試験から、本実施の形態の難燃性構造部材1は、建築難燃基準を満たすことがわかった。
本実施の形態の難燃性構造部材1では、燃焼性試験において金属層3に接した部分の基板2の樹脂成分は、電気ヒーターからの熱により分解して一部がガス化する。この分解ガスは基板2に形成された貫通孔を経由して、金属層3と反対側の方へ排出される。そのため、金属層3の一部に膨らみは生じるものの、裏面まで貫通する亀裂や穴までは生じなかったと予想される。
また、基板に用いたエポキシ樹脂には、難燃性を付与するための材料を添加していないので、有害なガスも発生せず建築基準法を満たすことができる。
このように、無機繊維を樹脂で固めた基板2と、この基板2の少なくとも一方の面に配置された金属層3とを備えた難燃性構造部材1において、基板2に金属層3に対する面から反対の面まで貫通する貫通孔を備えることにより、難燃材料としての建築難燃基準を満たすことができる。
なお、本実施の形態において、基板2に形成した貫通孔は、構造部材としての強度を損なわない範囲で、その貫通孔の内径や分布密度は任意に設定できる。例えば、内径がφ1mm〜φ10mmの貫通孔を10〜100個/m2の密度で形成した基板2であれば、構造部材としての強度を確保できると共に、燃焼性試験で発生する分解ガスを効率よく排出させることができる。
実施の形態2.
図2は、この発明を実施するための実施の形態2に係る難燃性構造部材1の断面模式図である。図2において、難燃性構造部材1は、無機繊維を樹脂で固めた基板2と、この基板2の表面に配置された金属層3とを備えている。基板2は、金属層3に対する面から反対の面まで貫通する貫通孔4が形成されている。さらに、基板2と金属層3との間に断熱層5を備えている。断熱層5以外は、実施の形態1と同様である。
図2は、この発明を実施するための実施の形態2に係る難燃性構造部材1の断面模式図である。図2において、難燃性構造部材1は、無機繊維を樹脂で固めた基板2と、この基板2の表面に配置された金属層3とを備えている。基板2は、金属層3に対する面から反対の面まで貫通する貫通孔4が形成されている。さらに、基板2と金属層3との間に断熱層5を備えている。断熱層5以外は、実施の形態1と同様である。
断熱層5を構成する材料としては、多孔質構造を有する無機材料や有機材料が好ましい。多孔質構造を有する有機材料としては、例えば発泡体層が挙げられる。発泡体としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリメタクリルイミド樹脂、エポキシ樹脂、エチレンプロピレンゴム等の硬質フォーム(発泡材料)が挙げられる。また、多孔質構造を有する無機材料としては、金属やガラスなどの無機繊維層が挙げられる。それ以外に、アルミフォーム(アルミニウム発泡体)などの無機質フォーム、またはシンタクチックフォームを用いることもできる。シンタクチックフォームとは、ガラス・金属・高分子などでできた中空の微小球を樹脂で固めた複合材料である。
本実施の形態の難燃性構造部材1は、基板2と金属層3との間に断熱層5を備えているので、燃焼性試験において基板2への熱伝達を少なくすることができる。その結果、基板2の樹脂成分からの分解ガスの発生量を少なくすることができる。
このように構成された難燃性構造部材1は、実施の形態1と同様に、難燃材料としての建築難燃基準を満たすことができる。
実施の形態3.
図3は、この発明を実施するための実施の形態3に係る難燃性構造部材1の断面模式図である。基板2と金属層3との間に断熱層5を備えている点は、実施の形態2と同様であるが、断熱層5の構成が実施の形態2と異なっている。
図3は、この発明を実施するための実施の形態3に係る難燃性構造部材1の断面模式図である。基板2と金属層3との間に断熱層5を備えている点は、実施の形態2と同様であるが、断熱層5の構成が実施の形態2と異なっている。
本実施の形態における断熱層5は、無機繊維を樹脂で固めた基板2の表面の樹脂が除かれて無機繊維を露出させた層である。
図4は、本実施の形態に係る難燃性構造部材1の拡大模式図である。図4に示すように、基板2は無機繊維11と樹脂12とで構成されている。断熱層5は、金属層3に接する側の基板2から樹脂12が除かれ、無機繊維11が露出した層で構成されている。無機繊維11が露出した断熱層5は、次のようにして作製することができる。
例えば、平織りの炭素繊維にエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグをオートクレーブ成形するときに、プリプレグの表面に布状のピールプライおよび綿状のブリーダを重ねる。バギングフィルムを介して加熱成形した後にピールプライをはがすことで、表面の樹脂成分がブリーダ側に吸収されているので表面の炭素繊維が露出する。
このように構成された断熱層5は、無機繊維の間に樹脂が除かれた空隙を有しているので断熱効果を発揮できる。また、基板2に形成された貫通孔4と断熱層5の空隙とは連通しているので、金属層3の近傍の樹脂で発生した分解ガスを速やかに金属層3と反対側の方へ排出させることができる。
なお、本実施の形態において、オートクレーブ成形で基板2を作製するときに断熱層5を作製する方法を説明したが、それ以外の方法であってもよい。例えば、基板2の作製後に、樹脂を溶解する薬液で基板2表面の樹脂成分を除去して炭素繊維を露出させて断熱層5を作製してもよい。
実施の形態1〜3の難燃性構造部材1では、金属層3を基板2の片側にのみ配置していた。しかし、金属層3の配置はこれに限るものではない。例えば、図5に示す実施の形態3の難燃性構造部材1の変形例のように、金属層3を基板2の両側に配置してもよい。この場合にも、実施の形態1〜3と同様の効果を奏する。
実施の形態4.
実施の形態1においては、アルミニウム箔を貼り付けて金属層3を作製する例を説明した。この場合、金属層3は緻密な膜である。実施の形態4においては、溶射を用いて金属層を作製する方法を説明する。溶射を用いて作製された金属層3は、金属粒子の積層構造となる。
実施の形態1においては、アルミニウム箔を貼り付けて金属層3を作製する例を説明した。この場合、金属層3は緻密な膜である。実施の形態4においては、溶射を用いて金属層を作製する方法を説明する。溶射を用いて作製された金属層3は、金属粒子の積層構造となる。
図6は、本実施の形態に係る難燃性構造部材1の断面模式図である。図6に示すように、本実施の形態の難燃性構造部材1は、無機繊維を樹脂で固めた基板2と、この基板2の表面に配置された金属層3とを備えている。基板2は、金属層3に対する面から反対の面まで貫通する貫通孔4が形成されている。金属層3は、金属粒子13の集まりで構成されている。
本実施の形態における金属層3の形成方法について説明する。金属粒子13の積層構造である金属層3は、たとえば溶射で形成することができる。溶射とは、被膜の原料となる材料を加熱して基材に吹き付けて被膜を形成する方法である。材料を加熱する熱源には燃焼炎やプラズマなどが用いられ、材料は液滴化されて高速ガス流などによって被溶射体(基材表面)に吹き付けられる。
FRP製の基板2の表面に直接金属層3を均一に形成する溶射としては、溶射時の熱でFRPを破損せず、かつ溶射された金属層3が剥離・脱落しなければよい。FRP表面の加熱温度や、被膜の気孔率および被膜の膜厚の観点からは、アーク溶射あるいはガスフレーム溶射が好ましい。
アーク溶射とは、連続的に送り出される正極および負極の2本の溶射材料(金属線材)の先端で直流アーク放電を発生させ、溶融した金属を圧縮空気で吹き飛ばす溶射法である。
フレーム溶射とは、燃料と酸素ガスとを充填した燃焼フレーム内に溶射材料を送り込み、燃焼フレーム内で溶融した材料を圧縮空気などで吹き飛ばす溶射法である。燃焼フレーム内への材料供給方法として、線状、棒状あるいは粉末状で材料を供給する方法がある。フレーム溶射では、被溶射体の温度が100〜150℃の範囲で溶射が可能である。このため、各種の熱硬化性樹脂を用いた基板2の母材樹脂を損傷することなく溶射できる。
以下、本実施の形態に係る実施例および比較例について説明する。
炭素繊維とエポキシ樹脂とからなる縦横500mmで厚さ約30μmのプリプレグ(東レ製トレカF6364B−05P)を10枚準備した。この10枚のプリプレグを太さφ1mmで先端が尖った針が縦横25mm間隔で林立した冶具に押し付けながら積層したのち冶具から取り外し、オートクレーブ法によりFRPの積層板を作製した。作製したFRPの積層板を100mm四方に裁断して基板2とした。この基板2には、縦横25mm間隔で貫通孔が形成されている。
この基板2に溶線式フレーム溶射によりアルミニウム(Al)を溶射した。溶線式フレーム溶射の供給材料の線材の線径を変えることにより基板2に溶射されるAl粒子の粒径を調整した。また、溶線式フレーム溶射の線材に印加する電圧および電流を変えることにより基板2に溶射されるAl粒子層の気孔率を調整した。さらに、溶射した金属層3の膜厚は、溶射時間で調整した。
このように作製された難燃性構造部材1の金属層3の断面を顕微鏡観察し、金属粒子の粒径および金属層3の膜厚を測定した。金属粒子の粒径は、観察された断面から無作為に20個の金属粒子を選択し、それらの各金属粒子の最大粒径の平均値とした。金属層3の膜厚は、観察された断面の膜厚の平均値とした。また、難燃性構造部材1の金属層3を上面から顕微鏡観察し、観察された全体の面積から金属粒子の存在しない部分の面積の比率を算出して気孔率とした。
このように作製された難燃性構造部材1を金属層3が形成された面に対向して電気ヒーターを設置し、建築基準法施行令第108条の2に定められる発熱性試験・難燃規格に準拠して、燃焼性試験を実施した。難燃性構造部材1の表面での輻射熱が50kW/m2となるように電気ヒーターを調整し、難燃性構造部材1からの発熱量をコーンカロリメータを用いて測定した。測定時間は、難燃材料として規定されている5分間である。5分間の測定の後、総発熱量および最高発熱速度を算出した。
表1は、本実施の形態の実施例1〜5で作製された難燃性構造部材1の金属層3の金属粒子の粒径、膜厚および気孔率と、燃焼性試験で得られた総発熱量および最高発熱速度とを示す。実施の形態1〜5は、金属層3の粒径および気孔率をほぼ一定とし、溶射時間を変えて膜厚を変えたものである。
表1から、粒径が約50μmで気孔率が約3.0%のときには、膜厚が0.05mm以上あれば燃焼性試験において難燃材料としての規格を満足することがわかった。膜厚は厚ければ厚い方がよいのは言うまでもないが、厚さが10mm以上になるとFRPを用いた軽量化の利点が小さくなる。したがって、難燃材料としては、膜厚は10mm以下で十分である。
表2は、本実施の形態の実施例7〜12で作製された難燃性構造部材1の金属層3の金属粒子の粒径、膜厚および気孔率と、燃焼性試験で得られた総発熱量および最高発熱速度とを示す。実施の形態7〜12は、金属層3の膜厚および気孔率をほぼ一定とし、線材の線径を変変えて粒径を変えたものである。
厚を変えたものである。
厚を変えたものである。
表2から、膜厚が約1μmで気孔率が約3.0%のときには、粒径が10μm以上あれば燃焼性試験において難燃材料としての規格を満足することがわかった。粒径が50μm以上の場合、気孔率が同じであっても、金属層3の内部に隙間が多いためか、総発熱量および最大発熱速度が大きくなる傾向にある。
表3は、本実施の形態の実施例13〜17で作製された難燃性構造部材1の金属層3の金属粒子の粒径、膜厚および気孔率と、燃焼性試験で得られた総発熱量および最高発熱速度とを示す。実施の形態13〜17は、金属粒子の粒径および金属層3の膜厚をほぼ一定とし、溶線式フレーム溶射に用いる金属線の線径と、溶射速度の調整により粒子層の気孔率を調整した。
表3から、金属粒子の粒径が約50μmで膜厚が約1μmのときには、気孔率が7%以下であれば燃焼性試験において難燃材料としての規格を満足することがわかった。気孔率が大きくなるにしたがって、総発熱量および最大発熱速度が大きくなる傾向にある。
本実施の形態における実施例1〜17は、Al粒子の金属層3を溶射によって形成している。Alの融点は約660℃である。燃焼性試験では被試験体の表面温度は約500℃になる。したがって、本実施の形態の難燃性構造部材1では、燃焼性試験中にAl粒子の一部が軟化して金属層3が緻密になって断熱効果を向上したと予想される。
しかし、燃焼性試験中に金属粒子の一部が軟化することが望ましいが、気孔率が3%以下の緻密な膜であれば、必ずしも軟化する必要はないので、Al以外の金属、例えばニッケルやクロムなどの金属を用いてもよい。
なお、本実施の形態においては、金属粒子で構成された金属層3を溶射を用いて形成したが、それ以外の方法で金属粒子層を形成してもよい。例えば、耐熱性の高い基材に対して溶射で金属層3を形成し、その金属層3をFRP製の基板2に転写してもよい。また、スプレーコートなどを用いて金属粒子を塗布してもよい。
また、本実施の形態において、金属層3と基板2との間に実施の形態2および3で説明した断熱層5を備えていてもよい。金属層3と基板2との間に断熱層5を備えることにより、燃焼性試験において基板2への熱伝達を少なくすることができる。その結果、基板2の樹脂成分からの分解ガスの発生量を少なくすることができる。
実施の形態5.
実施の形態4においては、溶射する金属としてAlを用いる例を説明した。その際、燃焼性試験中にAl粒子の一部が軟化して金属層3が緻密になって断熱効果が向上したと予想した。本実施の形態においては、燃焼性試験中に粒子膜が溶融して緻密な膜となることを積極的に利用する難燃性構造部材1について説明する。
実施の形態4においては、溶射する金属としてAlを用いる例を説明した。その際、燃焼性試験中にAl粒子の一部が軟化して金属層3が緻密になって断熱効果が向上したと予想した。本実施の形態においては、燃焼性試験中に粒子膜が溶融して緻密な膜となることを積極的に利用する難燃性構造部材1について説明する。
本実施の形態において、難燃性構造部材1の作製方法は実施の形態4と同じであるが、溶線式フレーム溶射で溶射する金属を亜鉛としたものである。このとき、金属層3の粒径を約50μm、気孔率を3.0%、膜厚を1.2mmとした。
このように構成された難燃性構造部材1は、燃焼性試験において、総発熱量が7.0MJ/m2、最大発熱速度が147kW/m2となり、難燃材料としての規格を満足することがわかった。
亜鉛の融点は419.5℃であるため、被試験体の表面温度が約500℃になる燃焼性試験中に亜鉛粒子が溶融して緻密な金属膜となり、その金属膜が基板2の表面を覆うことになる。その結果、溶融した亜鉛の金属膜が基板2の母材樹脂が高温になることを抑制することができるので、難燃材料の基準を満たすことができたと予想される。
なお、燃焼性試験中に500℃で溶融して基板2の表面を覆う金属膜となる金属として、亜鉛以外に錫があり、この金属材料を用いてもよい。
また、金属材料は500℃で必ずしも溶融する必要はなく、500℃で軟化して金属粒子層から緻密な金属膜となる金属材料であればよい。そのような金属材料として、クロムアルミニウム、亜鉛アルミニウム、クロムなどがあり、この金属材料を用いてもよい。
以上のことから、溶射を用いて金属粒子で構成された金属層3を備えた難燃性構造部材1においては、融点が700℃以下の金属であれば、難燃材料の基準を満たすことができる。融点が700℃以下の金属であれば、単一の金属や合金でもよい。
なお、本実施の形態における金属層3の金属粒子の平均粒径は、50μm以下であることが好ましい。この範囲であれば燃焼性試験において高温になったときに効率よく軟化して基板2の表面を一様に覆うことができる。また、金属粒子層の平均膜厚は、0.05〜5mmであることが好ましく、より好ましくは0.05〜1mmである。この範囲であれば、燃焼性試験において高温になったときに効率よく軟化して基板2の表面を一様に覆うことができる。
なお、本実施の形態においては、金属粒子で構成された金属層3を溶射を用いて形成したが、それ以外の方法で金属粒子層を形成してもよい。例えば、耐熱性の高い基材に対して溶射で金属層3を形成し、その金属層3をFRP製の基板2に転写してもよい。また、スプレーコートなどを用いて金属粒子を塗布してもよい。
また、本実施の形態において、金属層3と基板2との間に実施の形態2および3で説明した断熱層5を備えていてもよい。金属層3と基板2との間に断熱層5を備えることにより、燃焼性試験において基板2への熱伝達を少なくすることができる。その結果、基板2の樹脂成分からの分解ガスの発生量を少なくすることができる。
実施の形態6
実施の形態1〜5においては、無機繊維を樹脂で固めた基板2の穴構造が、金属層3に対向する面から反対の面まで貫通する貫通孔4のみによって構成されていた。実施の形態6の難燃性構造部材1は、穴構造が実施の形態1〜5とは異なっている。
実施の形態1〜5においては、無機繊維を樹脂で固めた基板2の穴構造が、金属層3に対向する面から反対の面まで貫通する貫通孔4のみによって構成されていた。実施の形態6の難燃性構造部材1は、穴構造が実施の形態1〜5とは異なっている。
図7及び図8は、実施の形態6の難燃性構造部材1の断面模式図である。実施の形態6の難燃性構造部材1における穴構造は、貫通孔4と、基板2、断熱層5及び金属層3の積層方向に垂直な穴41とによって構成されている。貫通孔4と穴41とはつながっている。
本実施の形態では、発生したガスが貫通孔4と、貫通孔4につながる穴41とから排出されるため、効率的に発生ガスの排出をすることができる。
実施の形態7.
実施の形態1〜6では、難燃性構造部材1について説明した。実施の形態7においては、その難燃性構造部材1をエレベータかごに適用した例について説明する。
実施の形態1〜6では、難燃性構造部材1について説明した。実施の形態7においては、その難燃性構造部材1をエレベータかごに適用した例について説明する。
図9は、本実施の形態に係るエレベータかごの模式図である。図9に示すように、本実施の形態のエレベータかご21は、人や荷物が載せられるかご室22と、このかご室22を下から支えるかご床23と、かご室22およびかご床23の強度を補強して支持する矩形構造のかご枠24とで構成されている。かご枠24は、かご床23を下から支える下梁25と、この下梁25の両端部に接続されてかご室22の側面を補強する縦柱26と、この縦柱26の両断部に接続される上梁27とで構成されている。上梁27の中央部にはロープ28が締結されており、エレベータかご21はこのロープ28で吊り下げられてエレベータ装置内を上下に移動する。
図10は、本実施の形態におけるかご枠24を構成する構造部材29の断面模式図である。本実施の形態において、構造部材29は断面が角張ったUの字状の長尺構造である。図9に示すように、下梁25および上梁27は、断面がUの字状の底面部を縦柱26の断面がUの字状の側面部に対向させて締結されている。
本実施の形態においては、かご枠24を構成する構造部材29を実施の形態1〜5に示した難燃性構造部材1で構成している。図10に示すように、金属層3は断面がUの字の外周面側となり、基板2は断面がUの字の内周面側となるように構成している。基板2には、貫通孔4が形成されている。図10に示す構造部材29は、実施の形態1で説明した難燃性構造部材1で構成したものである。
このように構成されたエレベータかごは、日本の建築基準法施行令第108条の2に定められる難燃材料の条件を満たすことができると共に、エレベータかごの軽量化が実現できる。
軽量化に関して具体的に説明する。材料の強さを表す物理量のひとつに比強度がある。比強度とは、密度当りの引っ張り強度で表される。つまり、比強度(kN・m/kg)=引っ張り強さ(kN/m2)÷密度(kg/m3)で算出される。比強度が大きいほど軽くて強い材料といえる。比強度で比較すると、鉄の比強度が約63.1kN・m/kg、アルミニウムの比強度が約222kN・m/kgであるのに対して、FRPの比強度は約785kN・m/kgである。したがって、かご枠を鉄あるいはアルミニウムで構成した場合に比べて、本実施の形態のようにFRPを用いた難燃性構造部材1で構成した場合には約28%(約1/3)に軽量化できる。
以上のように、FRPを用いた難燃性構造部材1でかご枠を構成したエレベータかごは、日本の建築基準法で定める難燃材料としての基準を満足すると共に、金属製のかご枠で構成された従来のエレベータかごよりも軽量化することができ、巻上機のモータ容量の小型化やエレベータシステム全体の小型化を達成することができる。
なお、本実施の形態においては、かご枠を構成する難燃性構造部材1として、実施の形態1で示した難燃性構造部材1を用いる例を示したが、実施の形態2〜5で示した難燃性構造部材1を用いることもできる。
さらに、図11は、本実施の形態にかかるエレベータかごのかご室、すなわちかご壁またはかご床の断面模式図である。かご壁またはかご床は、発泡材またはハニカムコアからなるコア材30の片面に意匠パネル31を配置し、もう一方の面に実施の形態1〜5の難燃性構造部材1と同様に構成された難燃性構造部材32を配置したサンドイッチパネルである。
図11に示すように、コア材30には、片面に配置した難燃性構造部材32の貫通孔4に繋がる穴33が形成されている。穴33は、意匠パネル31、コア材30及び難燃性構造部材32の積層方向と平行な方向にコア材30を貫通している。本実施の形態にかかるエレベータかごでは、意匠パネル31が室内側になるようにパネルを配置する。
なお、本実施の形態のサンドイッチパネルは、コア材30の一方の面に難燃性構造部材32を配置し、他方の面に意匠パネル31を配置している。しかし、サンドイッチパネルの構成は、これに限るものではない。例えば、意匠パネル31の代わりに難燃性構造部材32を配し、コア材30の両面を難燃性構造部材32としてもよい。
図12は、サンドイッチパネルの変形例を示す断面模式図である。また、図13は、図12のコア材30に形成された穴構造を示す斜視図である。この例では、穴33に加えて、意匠パネル31、コア材30及び難燃性構造部材32の積層方向と垂直な方向にコア材30を貫通する穴34が設けられている。穴33と穴34とは、互いに接続されている。なお、穴33と穴34とは、互いに接続されていなくてもよい。
図14は、図12のコア材30に形成された穴構造の変形例を示す断面模式図である。この例では、穴33及び穴34は、コア材30を貫通しておらず、互いに接続されていない。なお、穴33と穴34とは、互いに接続されていてもよい。
また、従来のエレベータかごのかご室、すなわちかご壁、かご床及び天井には、FRPを用いたサンドイッチパネルを用いることで軽量化が試みられている。しかし、FRPは建築難燃基準を満たすことが難しい。この発明の難燃性構造部材32を用いたサンドイッチパネルは、火災による火熱が加えられた場合に樹脂から発生するガスにより金属層3に亀裂が生じることを抑制することができる。このため、かご全体の更なる難燃化と軽量化を実現することができる。
1 難燃性構造部材、2 基板、3 金属層、4 貫通孔、5 断熱層、11 無機繊維、12 樹脂、13 金属粒子、21 エレベータかご、22 かご室、23 かご床、24 かご枠、25 下梁、26 縦柱、27 上梁、28 ロープ、29 構造部材、30 コア材、31 意匠パネル、32 難燃性構造部材、33,34,41 穴。
Claims (10)
- 無機繊維を樹脂で固めた基板と、
この基板の少なくとも一方の面に配置された金属層と
を備えた難燃性構造部材であって、
前記基板は、前記金属層が設けられる側の面から伸びて前記樹脂から発生するガスを排出する流路を備えたことを特徴とする難燃性構造部材。 - 前記流路は、前記金属層が設けられる側の面から反対の面に貫通することを特徴とする請求項1に記載の難燃性構造部材。
- 前記流路は、内径の直径が1mm以上10mm以下であり、分布密度が10〜100個/m2であることを特徴とする請求項1または2に記載の難燃性構造部材。
- 前記基板と前記金属層との間に断熱層が配置されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の難燃性構造部材。
- 前記断熱層は、多孔質構造を有する無機材料で形成されていることを特徴とする請求項4に記載の難燃性構造部材。
- 前記金属層は金属粒子が凝集したものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項のいずれか1項に記載の難燃性構造部材。
- 前記金属粒子は、融点が700℃以下の金属で構成されたことを特徴とする請求項6に記載の難燃性構造部材。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の難燃性構造部材で構成されたかご枠と、
このかご枠で支持されたかご室と
を備えたことを特徴とするエレベータかご。 - 前記かご室は、かご壁とかご床とを有しており、
前記かご壁及び前記かご床の少なくともいずれかは、コア材の両面の少なくとも一面に前記難燃性構造部材を配置したことを特徴とする請求項8に記載のエレベータかご。 - 前記コア材が、前記流路に繋がる穴を有することを特徴とする請求項9に記載のエレベータかご。
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