JP2002176022A - 基板の洗浄方法および洗浄液 - Google Patents

基板の洗浄方法および洗浄液

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JP2002176022A
JP2002176022A JP2000370675A JP2000370675A JP2002176022A JP 2002176022 A JP2002176022 A JP 2002176022A JP 2000370675 A JP2000370675 A JP 2000370675A JP 2000370675 A JP2000370675 A JP 2000370675A JP 2002176022 A JP2002176022 A JP 2002176022A
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Hiroyuki Ito
浩之 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコン基板等の基板に付着している汚染物
質、特に銅や銅合金等の微粒子や原子、イオン等を充分
に除去することができる基板の洗浄方法、および、洗浄
液を提供する。 【解決手段】 硫酸と、過酸化水素と、フッ化水素酸お
よび/または硝酸とを含む洗浄液で基板を洗浄する。洗
浄液における硫酸の割合は5〜20体積%の範囲内であ
ることがより好ましい。過酸化水素水(濃度33体積%
として)の割合は20〜50体積%の範囲内であること
がより好ましい。フッ化水素酸および硝酸の合計の割合
は0.5〜5体積%の範囲内であることがより好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、半導体装
置に供されるシリコン基板等の基板に汚染物質として付
着している銅や銅合金等の微粒子(研磨屑等)や原子、
イオン等を除去する基板の洗浄方法および洗浄液に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体装置に供されるシリコン
基板等の基板は、例えば、以下の方法によって製造され
ている。即ち、先ず、シリコン基板(ウェハー)の表面
に、素子分離領域を形成した後、拡散層となるべき不純
物拡散領域と、ゲート電極とを形成する。次に、上記ゲ
ート電極の表面に、酸化ケイ素からなる第一層間絶縁膜
をCVD (Chemical Vapor Deposition)工程を行うこと
により形成する。その後、第一層間絶縁膜に、不純物拡
散領域に達するコンタクトホールをドライエッチング工
程を行うことによって形成する。
【0003】次いで、該コンタクトホール表面にチタン
/窒化チタン(Ti/TiN)膜およびタングステン膜
を形成した後、これら両膜の不要部分を、CMP (Chem
icalMechanical Polishing ; 化学的機械的研磨) 工程
を行うことによって除去する。続いて、第一層間絶縁膜
表面に、窒化ケイ素膜をプラズマCVD工程を行うこと
により形成した後、該窒化ケイ素膜表面に、酸化ケイ素
からなる第二層間絶縁膜をプラズマCVD工程を行うこ
とにより形成する。
【0004】その後、配線溝を形成するために、第二層
間絶縁膜に、チタン/窒化チタン膜およびタングステン
膜に達するコンタクトホールをドライエッチング工程を
行うことによって形成する。次いで、コンタクトホール
表面にチタン/窒化チタン膜をスパッタリング工程を行
うことによって形成(堆積)すると共に、銅メッキを成
長させるためのシード金属膜をスパッタリング工程を行
うことによって形成(堆積)する。その後、電解メッキ
工程を行うことによって銅メッキ膜を形成するか、或い
は、銅合金からなる薄膜を形成する。
【0005】次いで、400℃で30分程度、熱処理工
程(アニール)を行い、銅メッキ膜を構成している金属
粒子を成長させる。これにより、配線となるべき銅メッ
キ膜を安定化させると共に、その抵抗値を小さくする。
続いて、チタン/窒化チタン膜および銅メッキ膜の不要
部分を、CMP工程を行うことによって除去する。これ
により、銅や銅合金からなる配線が形成された半導体基
板(基板)が製造される。
【0006】ここで、該半導体基板の裏面や端面(側
面)、即ち、半導体基板の表面以外の面には、銅メッキ
膜の形成工程やCMP工程を行うことによって発生した
銅や銅合金(銅を含む化合物)の微粒子(研磨屑等)や
原子、イオン等が汚染物質として多数、付着している。
そこで、汚染物質を除去すべく、過酸化水素とフッ化水
素酸とを含む洗浄液(混合液)、または、硫酸と過酸化
水素とを含む洗浄液(混合液)で、半導体基板を洗浄す
る。その後、該半導体基板の表面に絶縁膜を形成し、さ
らに各種配線を形成することにより、半導体装置が製造
される。
【0007】ところが、上記の製造方法においては、例
えば、銅メッキ膜の形成工程を行った後、シリコン基板
に汚染物質である銅や銅合金の微粒子や原子、イオン等
が付着している状態で熱処理工程を行う。このため、該
汚染物質は、加熱によってシリコン基板に界面から侵入
し、内部に拡散していく。特に、熱処理工程において3
00℃以上に加熱した場合には、汚染物質の拡散が顕著
となる。また、銅や銅合金は、他の金属やその合金と比
較して、シリコン基板内部により大きな速度で拡散して
いく。或いは、機械的な(力学的な)要因によって汚染
物質がシリコン基板内部に拡散していく場合もある。シ
リコン基板内部に拡散した汚染物質がゲート電極や素子
分離領域に到達すると、該素子の特性の劣化を促進させ
ると共に、リーク電流を発生させる(電流がリークす
る)原因となり、ゲート電極の信頼性を低下させる。
【0008】そこで、汚染物質の拡散を抑制するには、
該汚染物質が発生する工程を行う毎に、洗浄液でシリコ
ン基板を洗浄する必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】一般に、銅や銅合金
は、鉄やニッケル、タングステン、アルミニウム等の金
属やその合金と比較して、シリコン基板に付着し易く
(吸着され易く)、かつ、脱離し難い性質を備えてい
る。
【0010】ところが、硫酸と過酸化水素とを含む上記
従来の洗浄液では、シリコン基板に付着している銅や銅
合金等の微粒子や原子、イオン等を充分に除去すること
ができない。また、該洗浄液は、基板に形成されている
自然酸化膜等をエッチングすることができないので、該
膜内に存在する(基板内部に拡散した)上記銅や銅合金
を、除去することができない。
【0011】一方、過酸化水素とフッ化水素酸とを含む
上記従来の洗浄液では、シリコン基板に付着している銅
や銅合金等の微粒子や原子、イオン等を充分に除去する
ことができると共に、自然酸化膜等の膜内に存在する上
記銅や銅合金も、除去することができる。しかしなが
ら、該洗浄液は、一旦除去された銅や銅合金が基板に再
付着することを防止することができない。
【0012】つまり、上記従来の組成(構成)の洗浄液
を用いた洗浄方法では、汚染物質、特に銅や銅合金を充
分に除去することができないので、残存した銅や銅合金
がシリコン基板に界面から侵入して内部に拡散し、上記
種々の問題点を招来する。従って、シリコン基板等の基
板に付着している汚染物質、特に銅や銅合金等の微粒子
や原子、イオン等を充分に除去することができる基板の
洗浄方法、および、洗浄液が求められている。
【0013】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、シリコン基板等の基板に付
着している汚染物質、特に銅や銅合金等の微粒子や原
子、イオン等を充分に除去することができる基板の洗浄
方法、および、洗浄液を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の基板の洗浄方法
は、上記の課題を解決するために、硫酸と、過酸化水素
と、フッ化水素酸および/または硝酸とを含む洗浄液で
基板を洗浄することを特徴としている。また、本発明の
基板の洗浄方法は、上記の課題を解決するために、洗浄
によって除去される物質が銅、または銅を含む化合物で
あることを特徴としている。
【0015】上記の構成によれば、洗浄によって除去す
べき物質を溶解して除去することができるので、基板表
面に付着している物質のみならず、自然酸化膜等の膜内
に存在する物質も除去することができ、かつ、該物質が
基板に再付着することを防止することができる。それゆ
え、本発明にかかる洗浄方法を採用することにより、洗
浄された基板にリーク電流が発生する(電流がリークす
る)ことを防止することができると共に、該基板の電極
の信頼性を向上させることができる。
【0016】本発明の基板の洗浄液は、上記の課題を解
決するために、硫酸と、過酸化水素と、フッ化水素酸お
よび/または硝酸とを含むことを特徴としている。ま
た、本発明の基板の洗浄液は、上記の課題を解決するた
めに、硫酸の割合が5〜20体積%の範囲内であり、過
酸化水素水(濃度33体積%として)の割合が20〜5
0体積%の範囲内であり、フッ化水素酸および硝酸の合
計の割合が0.5〜5体積%の範囲内であることを特徴
としている。
【0017】上記の構成によれば、洗浄によって除去す
べき物質を溶解して除去することができるので、基板表
面に付着している物質のみならず、自然酸化膜等の膜内
に存在する物質も除去することができ、かつ、該物質が
基板に再付着することを防止することができる。それゆ
え、本発明にかかる洗浄液を用いて基板を洗浄すること
により、洗浄された基板にリーク電流が発生する(電流
がリークする)ことを防止することができると共に、該
基板の電極の信頼性を向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について、図1を参照しながら説明すれば、以下
の通りである。
【0019】本発明にかかる洗浄液は、硫酸(H2 SO
4 )と、過酸化水素(H2 2 )と、フッ化水素酸(H
F)および/または硝酸(HNO3 )とを含む水溶液で
ある。また、本発明にかかる基板の洗浄方法は、上記洗
浄液で基板(被洗浄物)を洗浄する方法である。
【0020】本発明にかかる洗浄液における硫酸や過酸
化水素、フッ化水素酸(フッ酸)、硝酸の割合(濃度)
は、特に限定されるものではないが、硫酸の割合は5〜
20体積%の範囲内であることがより好ましい。また、
過酸化水素水(濃度33体積%として)の割合は20〜
50体積%の範囲内であることがより好ましい。さら
に、フッ化水素酸および硝酸の合計の割合は0.5〜5
体積%の範囲内であることがより好ましい。フッ化水素
酸と硝酸とを併用する場合における両者の割合は、特に
限定されるものではない。尚、本発明にかかる洗浄液
は、硫酸や過酸化水素、フッ化水素酸、硝酸の他に、必
要に応じて、例えば、クエン酸等の有機酸を3体積%程
度の割合で含んでいてもよい。洗浄液における残りの体
積%は、純水が占めている。
【0021】フッ化水素酸および硝酸の合計の割合が
0.5体積%未満であると、基板に形成されている自然
酸化膜やバリア膜(後述する)をエッチングする能力が
乏しくなるおそれがあり、従って、汚染物質を充分に除
去できないおそれがある。一方、該合計の割合が5体積
%を超えると、エッチングする能力が大きくなり過ぎ
て、例えばシリコン等の基板材料が剥き出しとなるおそ
れがある。従って、銅メッキ膜の形成工程や熱処理工
程、CMP工程(何れも後述する)において、銅や銅合
金が剥き出しとなった基板に界面から侵入して内部に拡
散し易くなるので、素子の特性の劣化を促進させたり、
リーク電流を発生させる(電流がリークする)原因とな
ったり、ゲート電極の信頼性を低下させたりするおそれ
がある。
【0022】洗浄液の製造方法、つまり、硫酸と、過酸
化水素と、フッ化水素酸および/または硝酸とを含む水
溶液の調製方法は、特に限定されるものではないが、安
全性の面から鑑みて、硫酸水溶液、過酸化水素水、フッ
化水素酸水溶液、硝酸水溶液を各々別個に調製した後、
硫酸水溶液と過酸化水素水とを混合し、次いで、該混合
液にフッ化水素酸水溶液および/または硝酸水溶液を混
合する方法がより好ましい。尚、硫酸水溶液は市販の濃
硫酸を希釈して調製すればよく、過酸化水素は市販の過
酸化水素水(濃度33体積%)を用いればよく、フッ化
水素酸は市販のフッ化水素酸水溶液を用いればよく、硝
酸は市販の濃硝酸を希釈して調製すればよいが、特に限
定されるものではない。硫酸水溶液、過酸化水素水、フ
ッ化水素酸水溶液、硝酸水溶液の各々の濃度は、調製す
る洗浄液における硫酸や過酸化水素、フッ化水素酸、硝
酸の割合(濃度)が、所望の値となるように算出して設
定すればよい。
【0023】本発明にかかる洗浄液は、各種金属を溶解
することができるので、該金属を除去するのに好適であ
るが、特に、銅、または銅を含む化合物、より具体的に
は銅や銅合金(銅を含む化合物)の微粒子や原子、イオ
ン等を除去するのに最適である。上記の洗浄液において
は、主として、硫酸が基板に付着している銅や銅合金の
微粒子や原子、イオン等を溶解して除去する働きをし、
フッ化水素酸および硝酸が基板に形成されている自然酸
化膜やバリア膜をエッチングして除去する働きをし、過
酸化水素が一旦除去された銅や銅合金が基板に再付着す
ることを防止する働きをする。より詳しくは、フッ化水
素酸は、基板に形成されている自然酸化膜やバリア膜、
即ち、酸化ケイ素膜や窒化ケイ素膜表面を除去すると共
に、該基板に付着している銅や銅合金を溶解して除去す
る能力を備えている。但し、フッ化水素酸の、銅や銅合
金を除去する能力は、硫酸の能力よりも小さい。これに
対し、硝酸の、基板に付着している銅や銅合金を除去す
る能力は、硫酸の能力よりも大きい。また、フッ化水素
酸と硝酸とを併用することにより、窒化ケイ素膜表面を
除去して該窒化ケイ素膜に含まれている(侵入してい
る)銅や銅合金を溶解して除去する能力がより一層大き
くなる。従って、該洗浄液を用いることにより、基板に
付着している銅や銅合金のみならず、自然酸化膜に含ま
れている銅や銅合金も除去することができ、かつ、銅や
銅合金が基板に再付着することを防止することができ
る。
【0024】本発明にかかる洗浄方法を採用して洗浄す
るのに好適な基板の製造方法の一例について、図1を参
照しながら、以下に説明する。但し、該洗浄方法を採用
して洗浄するのに好適な基板の製造方法は、下記例示の
方法にのみ限定されるものではない。
【0025】先ず、図1(a)に示すように、酸化拡散
工程とCVD (Chemical Vapor Deposition)工程とを行
うことにより、シリコン基板(ウェハー)1の表面に、
素子分離領域5を形成する。該素子分離領域5の形成時
において、シリコン基板1の裏面には、酸化拡散工程を
行うことによって酸化ケイ素膜4aが形成され、CVD
工程を行うことによって窒化ケイ素膜4bが形成され
る。そして、これら酸化ケイ素膜4aおよび窒化ケイ素
膜4bによって、シリコン基板1裏面における例えば銅
や銅合金の拡散を防止するバリア膜4が構成される。
【0026】次に、シリコン基板1全面にホウ素イオン
を所定の方法にて注入した後、熱処理工程(例えば、急
速ランプアニール)を行い、拡散層となるべき不純物拡
散領域2を形成する。その後、例えば多結晶シリコンを
用いてゲート電極3を形成する。
【0027】次に、同図(b)に示すように、上記ゲー
ト電極3の表面に、酸化ケイ素からなる層間絶縁膜6を
例えばCVD工程を行うことにより形成する。その後、
層間絶縁膜6に、不純物拡散領域2に達するコンタクト
ホールを例えばドライエッチング工程を行うことによっ
て形成する。
【0028】次いで、同図(c)に示すように、該コン
タクトホール表面にチタン/窒化チタン(Ti/Ti
N)膜10およびタングステン膜11を形成した後、こ
れら両膜10・11の不要部分を、CMP (Chemical M
echanical Polishing ; 化学的機械的研磨) 工程を行う
ことによって除去する。続いて、層間絶縁膜6表面に、
窒化ケイ素膜12を例えばプラズマCVD工程を行うこ
とにより形成した後、該窒化ケイ素膜12表面に、酸化
ケイ素からなる層間絶縁膜7を例えばプラズマCVD工
程を行うことにより形成する。
【0029】その後、配線溝を形成するために、層間絶
縁膜7に、チタン/窒化チタン膜10およびタングステ
ン膜11に達するコンタクトホールを例えばドライエッ
チング工程を行うことによって形成する。次いで、コン
タクトホール表面にチタン/窒化チタン膜9を例えばス
パッタリング工程を行うことによって形成(堆積)する
と共に、銅メッキを成長させるためのシード金属膜(図
示せず)を例えばスパッタリング工程を行うことによっ
て形成(堆積)する。その後、例えば電解メッキ工程を
行うことによって銅メッキ膜8を形成するか、或いは、
銅合金からなる薄膜を形成する。
【0030】次いで、熱処理工程(アニール)を行い、
銅メッキ膜8を構成している金属粒子を成長させる。こ
れにより、配線となるべき銅メッキ膜8を安定化させる
と共に、その抵抗値を小さくする。続いて、チタン/窒
化チタン膜9および銅メッキ膜8の不要部分を、CMP
工程を行うことによって除去する。
【0031】これにより、銅や銅合金からなる配線が形
成された半導体基板(基板)が製造される。ここで、該
半導体基板の裏面(バリア膜4表面)や端面(側面)、
即ち、半導体基板の表面以外の面には、銅メッキ膜8の
形成工程やCMP工程を行うことによって発生した銅や
銅合金の微粒子(研磨屑等)や原子、イオン等(洗浄に
よって除去される物質)が汚染物質20として多数、付
着している。
【0032】そこで、本発明にかかる洗浄液を用いて半
導体基板を洗浄し、汚染物質20を溶解して除去する。
これにより、図1(d)に示すように、半導体基板に付
着している汚染物質20のみならず、バリア膜4に含ま
れている、つまり、窒化ケイ素膜4b内に存在する汚染
物質20や、半導体基板の表面以外の面(特に端面)に
形成されている自然酸化膜内に存在する汚染物質20
も、該窒化ケイ素膜4bの表面や自然酸化膜をエッチン
グすることによって除去することができ、かつ、該汚染
物質20が半導体基板に再付着することを防止すること
ができる。尚、洗浄液の使用量(或いは半導体基板に対
する吐出量)や液温、洗浄時間、洗浄回数等の洗浄条件
は、半導体基板の種類、洗浄液における硫酸や過酸化水
素、フッ化水素酸、硝酸の割合(濃度)等に応じて適
宜、設定すればよい。また、洗浄装置は、例えば、半導
体基板を回転させながら洗浄する枚葉式の洗浄装置が好
適であるが、特に限定されるものではない。
【0033】次いで、汚染物質20を除去した後の半導
体基板表面に、絶縁膜を形成し、さらに各種配線を形成
する。これにより、半導体装置が製造される。本発明に
かかる洗浄方法、および、洗浄液を採用することによ
り、洗浄された半導体基板にリーク電流が発生する(電
流がリークする)ことを防止することができると共に、
該半導体基板のゲート電極の信頼性を向上させることが
できる。従って、半導体装置を検査する検査装置、或い
は、露光装置等の各種装置へのクロス汚染を防止するこ
とができる。
【0034】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれにより何ら限
定されるものではない。
【0035】〔実施例1〕上述した製造方法で以て半導
体基板を製造すると共に、該基板を本発明にかかる洗浄
液で洗浄した。酸化ケイ素膜4aの膜厚は15nmと
し、窒化ケイ素膜4bの膜厚は200nmとした。ま
た、不純物拡散領域2の形成時における熱処理工程(急
速ランプアニール)の条件は、1000℃、30秒とし
た。銅メッキ膜8の形成後における熱処理工程(アニー
ル)の条件は、400℃、30分程度とした。
【0036】洗浄液における硫酸の濃度は10体積%、
過酸化水素水(濃度33体積%)の濃度は35体積%、
フッ化水素酸の濃度は3体積%にそれぞれ設定した(純
水52体積%)。半導体基板の表面以外の面に付着して
いる銅や銅合金(銅を含む化合物)の量を、ICP−M
S(誘導プラズマ式質量分析法)を用いて測定したとこ
ろ、洗浄前が1000×1010 atoms/cm2であるのに対
し、洗浄後は0.08×1010 atoms/cm2であった。結
果を表1にまとめた。また、該洗浄液は、半導体基板の
表面以外の面(特に端面)に形成されている自然酸化膜
や窒化ケイ素膜の表面をエッチングすることができたの
で、これら膜内に存在する銅や銅合金も、充分に除去す
ることができた。
【0037】〔実施例2〕実施例1と同様にして半導体
基板を製造すると共に、該基板を本発明にかかる洗浄液
で洗浄した。該洗浄液として硫酸、過酸化水素、フッ化
水素酸および硝酸を含む混合液を用い、該洗浄液におけ
る硫酸の濃度を10体積%、過酸化水素水(濃度33体
積%)の濃度を35体積%、フッ化水素酸の濃度を3体
積%、硝酸の濃度を2体積%にそれぞれ設定した(純水
50体積%)。洗浄後の銅や銅合金の量は、0.05×
1010 atoms/cm2であった。結果を表1にまとめた。ま
た、該洗浄液は、半導体基板の表面以外の面(特に端
面)に形成されている自然酸化膜や窒化ケイ素膜の表面
をエッチングすることができたので、これら膜内に存在
する銅や銅合金も、充分に除去することができた。そし
て、本実施例(実施例2)で用いた洗浄液の、銅や銅合
金を除去する能力は、実施例1で用いた洗浄液の能力よ
りも大きいことが判った。
【0038】〔比較例1〕実施例1と同様にして半導体
基板を製造すると共に、該基板を比較用の洗浄液で洗浄
した。比較用の洗浄液として硫酸と過酸化水素とを含む
混合液を用い、該洗浄液における硫酸の濃度を1体積
%、過酸化水素水(濃度33体積%)の濃度を4体積%
にそれぞれ設定した(純水95体積%)。洗浄後の銅や
銅合金の量は、5×1010 atoms/cm2であった。結果を
表1にまとめた。しかしながら、比較用の洗浄液は、自
然酸化膜や窒化ケイ素膜の表面をエッチングすることが
できなかったので、これら膜内に存在する銅や銅合金
を、除去することができなかった。
【0039】〔比較例2〕実施例1と同様にして半導体
基板を製造すると共に、該基板を比較用の洗浄液で洗浄
した。比較用の洗浄液として過酸化水素とフッ化水素酸
とを含む混合液を用い、該洗浄液における過酸化水素水
(濃度33体積%)の濃度を10体積%、フッ化水素酸
の濃度を1体積%にそれぞれ設定した(純水89体積
%)。洗浄後の銅や銅合金の量は、1.5×1010 ato
ms/cm2であった。結果を表1にまとめた。また、比較用
の洗浄液は、自然酸化膜や窒化ケイ素膜の表面をエッチ
ングすることができたので、これら膜内に存在する銅や
銅合金も、除去することができた。しかしながら、該洗
浄液は、一旦除去した銅や銅合金が基板に再付着するこ
とを防止することができなかった。
【0040】
【表1】
【0041】上記の結果から明らかなように、本発明に
かかる洗浄液を用いて洗浄することにより、半導体基板
に付着している銅や銅合金等の汚染物質を、充分に除去
することができることが判る。
【0042】
【発明の効果】本発明の基板の洗浄方法は、以上のよう
に、硫酸と、過酸化水素と、フッ化水素酸および/また
は硝酸とを含む洗浄液で基板を洗浄する構成である。ま
た、本発明の基板の洗浄方法は、以上のように、洗浄に
よって除去される物質が銅、または銅を含む化合物であ
る構成である。
【0043】本発明の基板の洗浄液は、以上のように、
硫酸と、過酸化水素と、フッ化水素酸および/または硝
酸とを含む構成である。また、本発明の基板の洗浄液
は、以上のように、硫酸の割合が5〜20体積%の範囲
内であり、過酸化水素水(濃度33体積%として)の割
合が20〜50体積%の範囲内であり、フッ化水素酸お
よび硝酸の合計の割合が0.5〜5体積%の範囲内であ
る構成である。
【0044】これにより、洗浄によって除去すべき物質
を溶解して除去することができるので、基板表面に付着
している物質のみならず、自然酸化膜等の膜内に存在す
る物質も除去することができ、かつ、該物質が基板に再
付着することを防止することができる。それゆえ、本発
明にかかる洗浄方法および洗浄液を採用することによ
り、洗浄された基板にリーク電流が発生する(電流がリ
ークする)ことを防止することができると共に、該基板
の電極の信頼性を向上させることができるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態にかかる洗浄方法を採用
して洗浄するのに好適な基板の製造方法の一例を示すも
のであり、(a)は基板にゲート電極を形成した状態を
示す概略の断面図、(b)は層間絶縁膜を形成した状態
を示す概略の断面図、(c)は半導体基板に汚染物質が
付着している状態を示す概略の断面図、(d)は汚染物
質が除去された状態を示す概略の断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板(基板) 2 不純物拡散領域 3 ゲート電極 4 バリア膜 4a 酸化ケイ素膜 4b 窒化ケイ素膜 5 素子分離領域 6 層間絶縁膜 7 層間絶縁膜 8 銅メッキ膜 9 チタン/窒化チタン(Ti/TiN)膜 10 チタン/窒化チタン(Ti/TiN)膜 11 タングステン膜 12 窒化ケイ素膜 20 汚染物質(洗浄によって除去される物質)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硫酸と、過酸化水素と、フッ化水素酸およ
    び/または硝酸とを含む洗浄液で基板を洗浄することを
    特徴とする基板の洗浄方法。
  2. 【請求項2】洗浄によって除去される物質が銅、または
    銅を含む化合物であることを特徴とする請求項1記載の
    基板の洗浄方法。
  3. 【請求項3】硫酸と、過酸化水素と、フッ化水素酸およ
    び/または硝酸とを含むことを特徴とする基板の洗浄
    液。
  4. 【請求項4】硫酸の割合が5〜20体積%の範囲内であ
    り、過酸化水素水(濃度33体積%として)の割合が2
    0〜50体積%の範囲内であり、フッ化水素酸および硝
    酸の合計の割合が0.5〜5体積%の範囲内であること
    を特徴とする請求項3記載の基板の洗浄液。
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KR100758125B1 (ko) 2006-12-27 2007-09-13 동부일렉트로닉스 주식회사 반도체 제조 공정시 발생하는 메탈 폴리머 제거 방법

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