JP2002174904A - 電子線又はx線レジスト組成物 - Google Patents

電子線又はx線レジスト組成物

Info

Publication number
JP2002174904A
JP2002174904A JP2001244077A JP2001244077A JP2002174904A JP 2002174904 A JP2002174904 A JP 2002174904A JP 2001244077 A JP2001244077 A JP 2001244077A JP 2001244077 A JP2001244077 A JP 2001244077A JP 2002174904 A JP2002174904 A JP 2002174904A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
resist composition
electron beam
embedded image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001244077A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4105414B2 (ja
JP2002174904A5 (ja
Inventor
Yutaka Adegawa
豊 阿出川
Kazuya Uenishi
一也 上西
Koji Shirakawa
浩司 白川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2001244077A priority Critical patent/JP4105414B2/ja
Publication of JP2002174904A publication Critical patent/JP2002174904A/ja
Publication of JP2002174904A5 publication Critical patent/JP2002174904A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4105414B2 publication Critical patent/JP4105414B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高感度、高解像力を有し、矩形状の優れたパ
ターンプロファイルを与えることができ、しかもPC
D、PED安定性及び塗布性に優れたポジ型電子線又は
X線レジスト組成物を提供すること。 【解決手段】 (a1)電子線又はX線の照射により酸
を発生する化合物、(b)特定の部分構造を分子内に少
なくとも一つ有する含窒素化合物を含有することを特徴
とするポジ型電子線又はX線レジスト組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子線又はX線レ
ジスト組成物に関し、特に電子線又はX線で照射して得
られるパターンプロファイルに優れ、高感度で解像力に
優れ更に引き置き経時安定性(PCD、PED)に優れ
た電子線又はX線レジスト組成物に関する。また、本発
明は、マスク製造用電子線レジスト組成物に関し、特に
電子線で照射して得られるパターンプロファイル、特に
フッティング防止に優れ、高感度で解像力に優れ更に引
き置き経時安定性(PCD、PED)に優れたマスク製
造用電子線レジスト組成物に関する。ここでPCD(Po
st Coating Delay)安定性とは、基板にレジスト組成物
を塗布後、照射装置内あるいは装置外で放置した場合の
塗膜安定性であり、またPED(Post Exposure Dela
y)安定性とは、照射後に加熱操作を行なうまでの間照
射装置内あるいは装置外で放置した場合の塗膜安定性で
ある。
【0002】
【従来の技術】集積回路はその集積度を益々高めてお
り、超LSIなどの半導体基板の製造に於いてはハーフ
ミンクロン以下の線幅から成る超微細パターンの加工が
必要とされるようになってきた。その必要性を満たすた
めにフォトリソグラフィーに用いられる照射装置の使用
波長は益々短波化し、今では、遠紫外光やエキシマレー
ザー光(XeCl、KrF、ArFなど)が検討される
までなってきている。更に、電子線またはX線により更
に微細なパターン形成が検討されるに至っている。
【0003】特に電子線またはX線は次世代もしくは次
々世代のパターン形成技術として位置づけられ、高感
度、高解像度かつ矩形なプロファイル形状を達成し得る
ポジ型及びネガ型レジスト組成物の開発が望まれてい
る。
【0004】これらリソグラフィー技術の加工精度は、
焼き付け回路のネガの役割を果たすフォトマスクの寸法
精度によって左右される。したがって、矩形の断面形状
を有し、寸法精度の良いマスクパターンを得ることが、
半導体集積回路製造の歩留まりを向上させる上で、重要
な課題となっている。さらに進んだ露光技術では、光の
波長以下のパターン寸法を半導体基板に焼き付けるため
に、フォトマスクの一部に光の位相を反転させるシフタ
を設けた位相シフトマスクが必要となる。その結果、フ
ォトマスクにおいても、クォーターミクロンレベルの微
細加工が必要とされ、高解像度を実現できるマスク製作
技術の開発が必須となってきている。
【0005】フォトマスクを製造するリソグラフィー技
術として、一般的に微細加工性に優れた電子ビーム描画
装置により露光する技術が用いられている。しかし、現
在市販されているマスク用電子線レジストは、高い精度
と解像度を要求されるエキシマレーザー露光用マスクを
高スループットで製造することができず、さらに有機溶
媒を現像液としているため、環境汚染を考慮したプロセ
スに変更することが難しいという問題がある。したがっ
て、工業的に有利なアルカリ水溶液を現像液とする高解
像度で高感度の電子線レジストが要望されている。
【0006】これらを解決するレジスト材料として、酸
触媒下で反応性の高い媒体と活性化学線の照射で酸を発
生する酸発生剤を含む組成、米国特許第3779778
号公報、特開昭59−45439号公報、特開平2−2
5850号公報等に記載の組成物等が知られている。こ
れらの従来例によれば、反応性の高い媒体としてアセタ
ール基、t−ブトキシカルボニル基等の酸分解性基を含
む化合物又は重合体が開示されている。酸発生剤として
は、例えば、ジアリールヨードニウム塩、トリアリール
スルホニウム塩、トリアルキルスルホニウム塩、フェノ
ール性水酸基を複数含む化合物とアルキルスルホン酸と
のエステル、N−ヒドロキシイミドのスルホン酸エステ
ル等が挙げられる。この種のレジストは、化学増幅系レ
ジストと呼ばれる。
【0007】更には、ポジ型電子線あるいはX線レジス
トの場合,大気中の塩基性汚染物質の影響あるいは照射
装置内外で曝される影響(塗膜の乾燥)を受けやすく表
面が難溶化し、ラインパターンの場合にはT−Top形
状(表面がT字状の庇になる)になり、コンタクトホー
ルパターンの場合には表面がキャッピング形状(コンタ
クトホール表面に庇形成)になるという問題があった。
また、ネガ型電子線あるいはX線レジストの場合,大気
中の塩基性汚染物質の影響あるいは照射装置内外で曝さ
れる影響(塗膜の乾燥)を受けやすく表面が硬化不足
で、ラインパターンの場合にはラウンドトップ形状(表
面が丸くなる)になるという問題があった。更に、照射
装置内あるいは外の経時での安定性(PCD、PED)
についても悪化し,パターン寸法が変動してしまうとい
う問題も生じた。
【0008】また、酸の失活に起因した異常なパターン
プロファイルは、フォトマスクの石英基板に被膜形成さ
れた酸化クロム上に化学増幅系レジストを用いた場合
に、被膜界面付近で観察されている。この場合、レジス
ト膜中の酸が、被膜と反応もしくは被膜中に拡散するた
めに、ポジ型レジストの場合、レジストパターンが裾引
き型の形状として現れている。また、ネガ型レジストの
場合、レジストパターンがくい込み型の形状として現れ
ている。同様の現象は、シリコンウエハ基板上において
も、酸化膜(SiO2)、アルミ膜、窒化膜(TiN、
Si34)等の被膜上にレジストパターンを形成する場
合に起こることがわかっている。このパターンプロファ
イル異常は、ポジ型レジストの場合、フッティングと呼
ばれる。また、このパターンプロファイル異常は、ネガ
型レジストの場合、くい込みとなって観察される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高感
度、高解像力を有し、矩形状の優れたパターンプロファ
イルを与えることができしかもPCD、PED安定性に
優れ、更に塗布性(面内均一性)に優れた電子線又はX
線レジスト組成物を提供することにある。本発明の他の
目的は、フォトマスクの酸化クロムのような、酸触媒に
対して反応性の高い被膜上で、レジストパターンの形状
が低下する問題を解決して、高感度、高解像力を有し、
矩形状の優れたパターンプロファイルを与えることがで
き、しかもPCD、PED安定性に優れ、更に塗布性
(面内均一性)に優れたマスク製造用電子線レジスト組
成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明によれば、
下記の電子線又はX線レジスト組成物又はマスク製造用
電子線レジスト組成物が提供されて、本発明の上記目的
が達成される。
【0011】まず、ポジ型レジスト組成物について記載
する。
【0012】(1)(a1)電子線又はX線の照射によ
り酸を発生する化合物、(b)下記一般式(X)で表さ
れる部分構造を分子内に少なくとも一つ有する含窒素化
合物を含有することを特徴とするポジ型電子線又はX線
レジスト組成物。
【0013】
【化25】
【0014】(2) 前記(b)の含窒素化合物が、下
記一般式(Ia)で表される化合物であることを特徴と
する前記(1)記載のポジ型電子線又はX線レジスト組
成物。
【0015】
【化26】
【0016】一般式(Ia)において、Raは、水素原
子、置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニ
ル基またはアリール基を表す。Rbは、水素原子、置換
基を有していてもよいアリール基、−C(=O)−Ra
又は−N=N−Raを表す。RaとRbとは互いに結合
して環を形成してもよい。
【0017】(3) 前記(b)の含窒素化合物が、下
記一般式(IIa)で表される化合物であることを特徴と
する前記(1)記載のポジ型電子線又はX線レジスト組
成物。
【0018】
【化27】
【0019】一般式(IIa)において、Rは炭素数1か
ら20の一価の有機残基を表す。
【0020】(4) 前記(b)の含窒素化合物が、下
記一般式(IIb)で表される化合物であることを特徴と
する前記(1)記載のポジ型電子線又はX線レジスト組
成物。
【0021】
【化28】
【0022】[一般式(IIb)においてR501〜R
510は、同一または異なり、水素原子、水酸基、ハロゲ
ン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ
基、ヒドロキシアルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基を表す。]
【0023】(5)(c)カチオン重合性の機能を有す
る化合物を更に含有することを特徴とする前記(1)〜
(4)のいずれかに記載のポジ型電子線又はX線レジス
ト組成物。
【0024】(6)(c')ビニル化合物、シクロアル
カン化合物、環状エーテル化合物、ラクトン化合物、ア
ルデヒド化合物から選択される少なくとも1種の化合物
を含有することを特徴とする前記(1)〜(5)のいず
れかに記載のポジ型電子線又はX線レジスト組成物。
【0025】(7)(a1')電子線の照射により酸を
発生する化合物、(b)下記一般式(X)で表される部
分構造を分子内に少なくとも一つ有する含窒素化合物を
含有することを特徴とするマスク製造用ポジ型電子線レ
ジスト組成物。
【0026】
【化29】
【0027】(8) 前記(b)の含窒素化合物が、下
記一般式(Ia)で表される化合物であることを特徴と
する前記(7)記載のマスク製造用ポジ型電子線レジス
ト組成物。
【0028】
【化30】
【0029】一般式(Ia)において、Raは、水素原
子、置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニ
ル基またはアリール基を表す。Rbは、水素原子、置換
基を有していてもよいアリール基、−C(=O)−Ra
又は−N=N−Raを表す。RaとRbとは互いに結合
して環を形成してもよい。
【0030】(9) 前記(b)の含窒素化合物が、下
記一般式(IIa)で表される化合物であることを特徴と
する前記(7)記載のマスク製造用ポジ型電子線レジス
ト組成物。
【0031】
【化31】
【0032】一般式(IIa)において、Rは炭素数1か
ら20の一価の有機残基を表す。
【0033】(10) 前記(b)の含窒素化合物が、
下記一般式(IIb)で表される化合物であることを特徴
とする前記(7)記載のマスク製造用ポジ型電子線レジ
スト組成物。
【0034】
【化32】
【0035】[一般式(IIb)においてR501〜R
510は、同一または異なり、水素原子、水酸基、ハロゲ
ン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ
基、ヒドロキシアルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基を表す。]
【0036】(11)(c)カチオン重合性の機能を有
する化合物を更に含有することを特徴とする前記(7)
〜(10)のいずれかに記載のマスク製造用ポジ型電子
線レジスト組成物。
【0037】(12)(c')ビニル化合物、シクロア
ルカン化合物、環状エーテル化合物、ラクトン化合物、
アルデヒド化合物から選択される少なくとも1種の化合
物を含有することを特徴とする前記(7)〜(11)の
いずれかに記載のマスク製造用ポジ型電子線レジスト組
成物。
【0038】以下に好ましい態様を記載する。 (13) 前記(c')の化合物が、一般式(A)で表
される化合物であることを特徴とする前記(6)又は
(12)に記載のポジ型レジスト組成物。
【0039】
【化33】
【0040】Ra'、Rb'、Rc';同一又は異なっても良
く、水素原子、置換基を有していてもよい、アルキル基
又はアリール基を表し、またそれらの内の2つが結合し
て飽和又はオレフィン性不飽和の環を形成してもよい。
d';アルキル基又は置換アルキル基を表す。
【0041】(14)(d)酸により分解しうる基を有
し、アルカリ現像液に対する溶解性が酸の作用により増
大する樹脂、又は(f)酸により分解しうる基を有し、
アルカリ現像液に対する溶解性が酸の作用により増大す
る、分子量3000以下の低分子溶解阻止化合物のうち
少なくともいずれか一方を含有することを特徴とする前
記(1)〜(13)のいずれかに記載のポジ型レジスト
組成物。
【0042】(15)(a1)電子線又はX線の照射に
より酸を発生する化合物が、下記一般式(I)〜一般式
(III)で表される化合物のうち少なくとも1つを含有
することを特徴とする前記(1)〜(6)及び(13)
〜(14)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
【0043】
【化34】
【0044】(式中、R1〜R37は、同一又は異なっ
て、水素原子、直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル
基、直鎖状、分岐状あるいは環状アルコキシ基、ヒドロ
キシル基、ハロゲン原子、又は−S−R38基を表す。R
38は、直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基又はアリ
ール基を表す。また、R1〜R15、R16〜R27、R28
37のうち、2つ以上が結合して、単結合、炭素、酸
素、イオウ、及び窒素から選択される1種又は2種以上
を含む環を形成していてもよい。X-は、スルホン酸の
アニオンである。)
【0045】(16) X-が、少なくとも1個のフッ
素原子、少なくとも1個のフッ素原子で置換された直鎖
状、分岐状あるいは環状アルキル基、少なくとも1個の
フッ素原子で置換された直鎖状、分岐状あるいは環状ア
ルコキシ基、少なくとも1個のフッ素原子で置換された
アシル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたア
シロキシ基、少なくとも1個のフッ素原子で置換された
スルホニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換され
たスルホニルオキシ基、少なくとも1個のフッ素原子で
置換されたスルホニルアミノ基、少なくとも1個のフッ
素原子で置換されたアリール基、少なくとも1個のフッ
素原子で置換されたアラルキル基、及び少なくとも1個
のフッ素原子で置換されたアルコキシカルボニル基、か
ら選択された少なくとも1種を有するベンゼンスルホン
酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラセンスルホン
酸のアニオンであることを特徴とする前記(15)に記
載のポジ型レジスト組成物。
【0046】(17) (a1)電子線又はX線の照射
により酸を発生する化合物が、前記(14)に記載の一
般式(I)〜一般式(III)で表される化合物のうち少
なくとも1つを含有し、且つ(d)酸により分解しうる
基を有し、アルカリ現像液に対する溶解性が酸の作用に
より増大する樹脂、又は(e)酸により分解しうる基を
有し、アルカリ現像液に対する溶解性が酸の作用により
増大する、分子量3000以下の低分子溶解阻止化合物
のうち少なくともいずれか一方を含有することを特徴と
する前記(1)〜(6)及び(13)〜(16)のいず
れかに記載のポジ型レジスト組成物。
【0047】(18)(a1')電子線の照射により酸
を発生する化合物が、下記一般式(I)〜一般式(II
I)で表される化合物のうち少なくとも1つを含有する
ことを特徴とする前記(7)〜(14)のいずれかに記
載のポジ型レジスト組成物。
【0048】
【化35】
【0049】(式中、R1〜R37は、同一又は異なっ
て、水素原子、直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル
基、直鎖状、分岐状あるいは環状アルコキシ基、ヒドロ
キシル基、ハロゲン原子、又は−S−R38基を表す。R
38は、直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基又はアリ
ール基を表す。また、R1〜R15、R16〜R27、R28
37のうち、2つ以上が結合して、単結合、炭素、酸
素、イオウ、及び窒素から選択される1種又は2種以上
を含む環を形成していてもよい。X-は、スルホン酸の
アニオンである。)
【0050】(19) X-が、少なくとも1個のフッ
素原子、少なくとも1個のフッ素原子で置換された直鎖
状、分岐状あるいは環状アルキル基、少なくとも1個の
フッ素原子で置換された直鎖状、分岐状あるいは環状ア
ルコキシ基、少なくとも1個のフッ素原子で置換された
アシル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたア
シロキシ基、少なくとも1個のフッ素原子で置換された
スルホニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換され
たスルホニルオキシ基、少なくとも1個のフッ素原子で
置換されたスルホニルアミノ基、少なくとも1個のフッ
素原子で置換されたアリール基、少なくとも1個のフッ
素原子で置換されたアラルキル基、及び少なくとも1個
のフッ素原子で置換されたアルコキシカルボニル基、か
ら選択された少なくとも1種を有するベンゼンスルホン
酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラセンスルホン
酸のアニオンであることを特徴とする前記(18)に記
載のポジ型レジスト組成物。
【0051】(20) (a1')電子線の照射により
酸を発生する化合物が、前記(17)に記載の一般式
(I)〜一般式(III)で表される化合物のうち少なく
とも1つを含有し、且つ(d)酸により分解しうる基を
有し、アルカリ現像液に対する溶解性が酸の作用により
増大する樹脂、又は(e)酸により分解しうる基を有
し、アルカリ現像液に対する溶解性が酸の作用により増
大する、分子量3000以下の低分子溶解阻止化合物の
うち少なくともいずれか一方を含有することを特徴とす
る前記(7)〜(14)及び(18)〜(19)のいず
れかに記載のポジ型レジスト組成物。
【0052】(21) 溶剤としてプロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテートを主に含むことを特徴
とする前記(1)〜(20)のいずれかに記載のポジ型
レジスト組成物。 (22) (f)有機塩基性化合物を更に含有すること
を特徴とする前記(1)〜(21)のいずれかに記載の
ポジ型レジスト組成物。 (23) (g)フッ素系及び/又はシリコン系界面活
性剤を更に含有することを特徴とする前記(1)〜(2
2)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
【0053】尚、本発明は、本発明のマスク製造用ポジ
型電子線レジスト組成物を塗設したマスクブランクスも
包含する。
【0054】次に、ネガ型レジスト組成物について、記
載する。
【0055】(24) (a2)電子線又はX線の照射
により酸を発生する化合物、(b)下記一般式(X)で
示される部分構造を分子内に少なくとも1つ有する含窒
素化合物 (h)アルカリ可溶性樹脂 (i)酸により架橋する架橋剤 を含有することを特徴とする電子線用及び/又はX線用
化学増幅系ネガ型レジスト組成物。
【0056】
【化36】
【0057】(25) 前記(b)の含窒素化合物が、
下記一般式(Ia)で表される化合物であることを特徴
とする前記(24)記載の電子線用及び/又はX線用化
学増幅系ネガ型レジスト組成物。
【0058】
【化37】
【0059】一般式(Ia)において、Raは、水素原
子、置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニ
ル基またはアリール基を表す。Rbは、水素原子、置換
基を有していてもよいアリール基、−C(=O)−Ra
又は−N=N−Raを表す。RaとRbとは互いに結合
して環を形成してもよい。
【0060】(26) 前記(b)の含窒素化合物が、
下記一般式(IIa)で表される化合物であることを特徴
とする前記(24)記載の電子線用及び/又はX線用化
学増幅系ネガ型レジスト組成物。
【0061】
【化38】
【0062】一般式(IIa)において、Rは炭素数1か
ら20の一価の有機残基を表す。
【0063】(27) 前記(b)の含窒素化合物が、
下記一般式(IIb)で表される化合物であることを特徴
とする前記(24)記載の電子線用及び/又はX線用化
学増幅系ネガ型レジスト組成物。
【0064】
【化39】
【0065】[一般式(IIb)においてR501〜R
510は、同一または異なり、水素原子、水酸基、ハロゲ
ン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ
基、ヒドロキシアルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基を表す。]
【0066】(28) 前記(h)のアルカリ可溶性樹
脂が、下記一般式(1)で表わされる構造単位を含み、
重量平均分子量が3,000を超え300,000以下
であるアルカリ可溶性樹脂であることを特徴とする前記
(24)〜(27)のいずれかに記載の電子線用及び/
又はX線用化学増幅系ネガ型レジスト組成物。
【0067】
【化40】
【0068】式(1)中、R1aは、水素原子又はメチル
基を表す。
【0069】(29) 前記(h)のアルカリ可溶性樹
脂が、重量平均分子量が3,000を超え、300,0
00以下であって、下記条件(a1)および(b1)を
満たすアルカリ可溶性樹脂であることを特徴とする前記
(24)〜(27)のいずれかに記載の電子線用及び/
又はX線用化学増幅系ネガ型レジスト組成物。 (a1)炭素数6以上20以下の芳香環及び該芳香環に
直接あるいは連結基を介して結合したエチレン性不飽和
基を有するモノマーから誘導される繰り返し単位を少な
くとも一種有すること。 (b1)該芳香環のπ電子と芳香環上の置換基の非共有
電子対の電子数の間に次の関係が成り立つこと。
【0070】
【数3】
【0071】(ここで、Nπは、π電子総数を表し、N
loneは該置換基としての炭素数1以上12以下の直鎖
状、分岐状、あるいは環状のアルコキシ基、アルケニル
オキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ま
たは水酸基の非共有電子対の総電子数を表す。2つ以上
のアルコキシ基または水酸基は隣り合う二つが互いに結
合して5員環以上の環構造を形成してもよい。)
【0072】(30) 前記(h)のアルカリ可溶性樹
脂が、以下の一般式(3)〜(7)で表される繰り返し
単位の少なくとも一つを構成成分として有することを特
徴とする前記(29)記載の電子線またはX線用化学増
幅系ネガ型レジスト組成物。
【0073】
【化41】
【0074】
【化42】
【0075】一般式(3)〜(7)において、 R
101は、水素原子あるいはメチル基を表す。Lは二価の
連結基を表す。Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、
Rj、Rk、Rlはそれぞれ独立に、炭素数1から12の直鎖
状、分岐状、あるいは、環状のアルキル基、アルケニル
基、アリール基、アラルキル基、あるいは水素原子を表
す。また、これらは互いに連結して炭素数24以下の5
員以上の環を形成しても良い。l,m,n,p,q,r,s,t,u,v,w,
xは0〜3までの整数を表し、l+m+n=2,3、 p+q+r=0,1,
2,3、 s+t+u=0,1,2,3、 v+w+x=0,1,2,3を満たす。
【0076】(31) (a2)電子線又はX線の照射
により酸を発生する化合物が、下記一般式(I)〜(II
I)で表わされる化合物のうち少なくとも1種を含むこ
とを特徴とする前記(24)〜(30)のいずれかに記
載の電子線またはX線用化学増幅系ネガ型レジスト組成
物。
【0077】
【化43】
【0078】〔一般式(I)〜(III)において、R1
37は、水素原子、アルキル基、アルコキシル基、ヒド
ロキシル基、ハロゲン原子、又は−S−R38で示せる基
を表す。−S−R38中のR38は、アルキル基又はアリー
ル基を表す。R1〜R38は、同一であってもよく、異な
っていてもよい。R1〜R15の場合、その中から選択さ
れる二つ以上は互いに直接末端で結合しあい、あるいは
酸素、イオウ及び窒素から選ばれる元素を介して結合し
あって環構造を形成していてもよい。R16〜R27の場合
も、同じように環構造を形成していてもよい。R28〜R
37の場合も、同じように環構造を形成していてもよい。
-はスルホン酸のアニオンである。〕
【0079】(32) (a2')電子線の照射により
酸を発生する化合物、(b)下記一般式(X)で示され
る部分構造を分子内に少なくとも1つ有する含窒素化合
物 (h)アルカリ可溶性樹脂 (i)酸により架橋する架橋剤 を含有することを特徴とするマスク製造用電子線ネガ型
レジスト組成物。
【化44】
【0080】(33) 前記(b)の含窒素化合物が、
下記一般式(Ia)で表される化合物であることを特徴
とする前記(32)記載のマスク製造用電子線ネガ型レ
ジスト組成物。
【0081】
【化45】
【0082】一般式(Ia)において、Raは、水素原
子、置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニ
ル基またはアリール基を表す。Rbは、水素原子、置換
基を有していてもよいアリール基、−C(=O)−Ra
又は−N=N−Raを表す。RaとRbとは互いに結合
して環を形成してもよい。
【0083】(34) 前記(b)の含窒素化合物が、
下記一般式(IIa)で表される化合物であることを特徴
とする前記(32)記載のマスク製造用電子線ネガ型レ
ジスト組成物。
【0084】
【化46】
【0085】一般式(IIa)において、Rは炭素数1か
ら20の一価の有機残基を表す。
【0086】(35) 前記(b)の含窒素化合物が、
下記一般式(IIb)で表される化合物であることを特徴
とする前記(32)記載のマスク製造用電子線ネガ型レ
ジスト組成物。
【0087】
【化47】
【0088】[一般式(IIb)においてR501〜R
510は、同一または異なり、水素原子、水酸基、ハロゲ
ン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ
基、ヒドロキシアルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基を表す。]
【0089】(36) 前記(h)のアルカリ可溶性樹
脂が、下記一般式(1)で表わされる構造単位を含み、
重量平均分子量が3,000を超え300,000以下
であるアルカリ可溶性樹脂であることを特徴とする前記
(32)〜(35)のいずれかに記載のマスク製造用電
子線ネガ型レジスト組成物。
【0090】
【化48】
【0091】式(1)中、R1aは、水素原子又はメチル
基を表す。
【0092】(37) 前記(h)のアルカリ可溶性樹
脂が、重量平均分子量が3,000を超え、300,0
00以下であって、下記条件(a1)および(b1)を
満たすアルカリ可溶性樹脂であることを特徴とする前記
(32)〜(35)のいずれかに記載のマスク製造用電
子線ネガ型レジスト組成物。 (a1)炭素数6以上20以下の芳香環及び該芳香環に
直接あるいは連結基を介して結合したエチレン性不飽和
基を有するモノマーから誘導される繰り返し単位を少な
くとも一種有すること。 (b1)該芳香環のπ電子と芳香環上の置換基の非共有
電子対の電子数の間に次の関係が成り立つこと。
【0093】
【数4】
【0094】(ここで、Nπは、π電子総数を表し、N
loneは該置換基としての炭素数1以上12以下の直鎖
状、分岐状、あるいは環状のアルコキシ基、アルケニル
オキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ま
たは水酸基の非共有電子対の総電子数を表す。2つ以上
のアルコキシ基または水酸基は隣り合う二つが互いに結
合して5員環以上の環構造を形成してもよい。)
【0095】(38) 前記(h)のアルカリ可溶性樹
脂が、以下の一般式(3)〜(7)で表される繰り返し
単位の少なくとも一つを構成成分として有することを特
徴とする前記(37)記載のマスク製造用電子線ネガ型
レジスト組成物。
【0096】
【化49】
【化50】
【0097】一般式(3)〜(7)において、 R
101は、水素原子あるいはメチル基を表す。Lは二価の
連結基を表す。Ra、Rb、Rcはそれぞれ独立に、炭素数1
から12の直鎖状、分岐状、あるいは、環状のアルキル
基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基を表す。
Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlはそれぞれ独立
に、炭素数1から12の直鎖状、分岐状、あるいは、環
状のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキ
ル基、あるいは水素原子を表す。また、これらは互いに
連結して炭素数24以下の5員以上の環を形成しても良
い。l,m,n,p,q,r,s,t,u,v,w,xは0〜3までの整数を表
し、l+m+n=2,3、 p+q+r=0,1,2,3、 s+t+u=0,1,2,3、 v+
w+x=0,1,2,3を満たす。
【0098】(39) (a2')電子線の照射により
酸を発生する化合物が、下記一般式(I)〜(III)で
表わされる化合物のうち少なくとも1種を含むことを特
徴とする前記(32)〜(38)のいずれかに記載のマ
スク製造用電子線ネガ型レジスト組成物。
【0099】
【化51】
【0100】〔一般式(I)〜(III)において、R1
37は、水素原子、アルキル基、アルコキシル基、ヒド
ロキシル基、ハロゲン原子、又は−S−R38で示せる基
を表す。−S−R38中のR38は、アルキル基又はアリー
ル基を表す。R1〜R38は、同一であってもよく、異な
っていてもよい。R1〜R15の場合、その中から選択さ
れる二つ以上は互いに直接末端で結合しあい、あるいは
酸素、イオウ及び窒素から選ばれる元素を介して結合し
あって環構造を形成していてもよい。R16〜R27の場合
も、同じように環構造を形成していてもよい。R28〜R
37の場合も、同じように環構造を形成していてもよい。
-はスルホン酸のアニオンである。〕
【0101】また、以下に本発明の好ましい態様を示
す。 (40) 前記(i)酸により架橋する架橋剤が、分子
内にベンゼン環原子団を3〜5個含み、分子量は120
0以下であり、ヒドロキシメチル基及び/又はアルコキ
シメチル基をそのベンゼン環原子団に2個以上有するフ
ェノール誘導体であることを特徴とする前記(24)〜
(39)のいずれかに記載のネガ型レジスト組成物。
【0102】(41) (f)有機塩基性化合物を含む
ことを特徴とする前記(24)〜(40)のいずれかに
記載のネガ型レジスト組成物。
【0103】(42) (g)フッ素系及び/又はシリ
コン系界面活性剤を含むことを特徴とする前記(24)
〜(41)のいずれかに記載のマスク製造用電子線ネガ
型レジスト組成物。
【0104】(43) 前記(h)のアルカリ可溶性樹
脂の分子量分布(Mw/Mn)が、1.0〜1.4であ
ることを特徴とする前記(24)〜(42)のいずれか
に記載のネガ型レジスト組成物。
【0105】また、本発明は、本発明のマスク製造用電
子線ネガ型レジスト組成物を塗設したマスクブランクス
も包含する。
【0106】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電子線又はX線レ
ジスト組成物、マスク製造用電子線レジスト組成物につ
いて説明する。 〔I〕(b)含窒素化合物 本発明で用いられる前記(b)の含窒素化合物は、下記
一般式(X)で表される部分構造を分子内に少なくとも
一つ有する含窒素化合物である。
【0107】
【化52】
【0108】一般式(X)の部分構造を含む化合物とし
て下記一般式(Ia)で表される化合物が好ましい。
【0109】
【化53】
【0110】ここで、Raは、水素原子、置換基を有し
ていてもよい、アルキル基、アルケニル基またはアリー
ル基を表す。Rbは、水素原子、置換基を有していても
よいアリール基、−C(=O)−Ra又は−N=N−R
aを表す。RaとRbとは互いに結合して環を形成して
もよい。これらのアルキル基としては炭素数1〜10個
のものが挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基、
n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基の様な
炭素数1〜4個のものが好ましい。
【0111】アリール基としては炭素数6〜20個のも
のが挙げられ、フェニル基、キシリル基、トルイル基、
クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素
数6〜14個のものが好ましい。アルケニル基として
は、炭素数1〜4個のものが挙げられ、具体的にはビニ
ル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基等が挙げら
れる。
【0112】Raのアルキル基、アルケニル基またはア
リール基の置換基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、
シアノ基、水酸基等が挙げられる。RaとRbとが互い
に結合して形成する環としては、後述の(C−4)〜
(C−7)の構造のものが挙げられる。
【0113】前記(b)の含窒素化合物は、下記一般式
(IIa)で表される化合物であることが好ましい。
【0114】
【化54】
【0115】一般式(IIa)において、Rは炭素数1か
ら20の一価の有機残基を表す。炭素数1から20の一
価の有機残基としては、例えば、置換基を有していても
よいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアル
キル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基
を有していてもよいアラルキル基を表す。
【0116】アルキル基としては炭素数1〜10個のも
のが挙げられるが、メチル基、エチル基、プロピル基、
n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基の様な
炭素数1〜4個のものが好ましい。シクロアルキル基と
しては炭素数3〜15個のものが挙げられるが、シクロ
プロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、アダ
マンチル基の様な炭素数3〜10個のものが好ましい。
【0117】アリール基としては炭素数6〜20個のも
のが挙げられるが、フェニル基、キシリル基、トルイル
基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の様な
炭素数6〜14個のものが好ましい。アラルキル基とし
ては、炭素数7〜20個のものが挙げられるが、置換又
は未置換のベンジル基、置換又は未置換のフェネチル基
などの炭素数7〜15個のものが挙げられる。
【0118】これらのアルキル基、シクロアルキル基、
アリール基、アラルキル基の置換基としては、アルキル
基、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、
アシル基等が挙げられる。
【0119】また、前記(b)の含窒素化合物は、下記
一般式(IIb)で表される化合物であることが好まし
い。
【0120】
【化55】
【0121】[一般式(IIb)においてR501〜R
510は、同一または異なり、水素原子、水酸基、ハロゲ
ン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ
基、ヒドロキシアルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基を表す。]
【0122】前記一般式(IIb)におけるアルキル基と
してはメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル
基、sec−ブチル基、t−ブチル基の様な炭素数1〜
4個のものが好ましく、シクロアルキル基としてはシク
ロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、ア
ダマンチル基の様な炭素数3〜10個のものが好まし
く、アリール基としてはフェニル基、キシリル基、トル
イル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の
様な炭素数6〜14個のものが好ましい。
【0123】アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキ
シ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキ
シプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s
ec−ブトキシ基、t−ブトキシ基の様な炭素数1〜4
個のものが好ましい。ハロゲン原子としては、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素原子が挙げられる。ヒドロキシアル
キル基としてはヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル
基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基の様な
炭素数1〜4個のものが好ましい。
【0124】本発明で用いられる前記(b)の含窒素化
合物としては、以下に示す化合物(Ia−1)〜(Ia
−12)、(b−1)〜(b−9)を具体例として挙げ
ることができるが、これらに限定されるものではない。
【0125】
【化56】
【0126】
【化57】
【0127】
【化58】
【0128】本発明において、上記含窒素化合物(b)
の添加量は、組成物中の固形分を基準として、通常0.
001〜40重量%の範囲で用いられ、好ましくは0.
01〜20重量%、更に好ましくは0.05〜15重量
%の範囲で使用される。本発明の含窒素化合物(b)の
添加量が、0.001重量%より少ないとラインエッジ
ラフネスの改良に十分効果がない。また添加量が40重
量%より多いとレジストのプロファイルが悪化して好ま
しくない。
【0129】[II](c)カチオン重合性化合物 本発明においては、カチオン重合性化合物が好ましく用
いられる。本発明において、カチオン重合とは、生長鎖
がカルボニウムイオンやオキソニウムイオンのように正
イオンである付加重合のことをいう。本発明において
は、このようなカチオン重合をし得るモノマーをカチオ
ン重合性の機能を有する化合物という。ビニル化合物を
例にあげると、ビニルモノマーのカチオン重合性はラジ
カル重合で用いられているQ−e値で議論できる。即
ち、e値が約−0.3より小さくなるとカチオン重合性
を示すことが知られている。
【0130】さらには、カチオン重合性化合物の構造的
特徴は、π−供与体となりうるような炭素−炭素不飽
和結合、ある種の(たいていの場合飽和)複素環化合
物に見られるようなn−供与体になりうるへテロ原子
(酸素、硫黄、窒素、リン)の非共有電子対、アルカ
ンに見られるように、特殊な条件のもとでσ−供与体に
なりうるような炭素を含んだ単結合を有することであ
る。としては、ビニル化合物以外に、ビニリデン化合
物、ビニレン化合物などがある。としては、ラクトン
化合物、環状エーテル化合物以外に、オキサゾリン類、
アジリジン類、環状シロキサンなどがある。例として、
イソブテン、イソプレン、ブタジエン、シクロペンタジ
エン、シクロヘキサジエン、ノルボルナジエン、スチレ
ン、インデン、アセナフチレン、ベンゾフラン、p−メ
トキシスチレン、α−メチルスチレン、ビニルエーテ
ル、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリドンが
挙げられる。なかでも、ビニル化合物が好ましく使用さ
れる。
【0131】本発明のレジスト組成物中の、(c)の化
合物の添加量としては、組成物全重量(固形分)に対し
て0.5〜50重量%が好ましく、より好ましくは3〜
30重量%である。
【0132】[II'](c')ビニル化合物、シクロアル
カン化合物、環状エーテル化合物、ラクトン化合物、ア
ルデヒド化合物から選択される少なくとも1種の化合物 本発明においては、(c')ビニル化合物、シクロアル
カン化合物、環状エーテル化合物、ラクトン化合物、ア
ルデヒド化合物が好ましく用いられる。
【0133】ビニル化合物としては後述するビニルエー
テル類、スチレン、α−メチルスチレン、m−メトキシ
スチレン、p−メトキシスチレン、o−クロロスチレ
ン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、o−ニ
トロスチレン、m−ニトロスチレン、p−ブロモスチレ
ン、3,4−ジクロロスチレン、2,5−ジクロロスチ
レン、p−ジメチルアミノスチレン等のスチレン類、2
−イソプロペニルフラン、2−ビニルベンゾフラン、2
−ビニルジベンゾフラン等のビニルフラン類、2−イソ
プロペニルチオフェン、2−ビニルフェノキサチン等の
ビニルチオフェン類、N−ビニルカルバゾール類、ビニ
ルナフタリン、ビニルアントラセン、アセナフチレン等
を用いることができる。
【0134】シクロアルカン化合物としては、フェニル
シクロプロパン、スピロ[2,4]ヘプタン、スピロ
[2,5]オクタン、スピロ[3,4]オクタン、4−
メチルスピロ[2,5]オクタン、スピロ[2,7]デ
カン等を用いることができる。環状エーテル化合物とし
ては、4−フェニル−1,3−ジオキサン等のジオキサ
ン類、3,3−ビスクロロメチルオキセタン等のオキセ
タン類、トリオキサン、1,3−ジオキセパン等の化合
物を用いることができる。更にアリルグリシジルエーテ
ル、フェニルグリシジルエーテル等のグリシジルエーテ
ル類、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル
等のグリシジルエステル類、エピコートの商品名で市販
されているビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラブ
ロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等の化合物を
用いることができる。
【0135】ラクトン化合物としては、プロピオラクト
ン、ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクト
ン、β−メチル−β−プロピオラクトン、α,α−ジメ
チル−β−プロピオラクトン、α−メチル−β−プロピ
オラクトン等の化合物を用いることができる。
【0136】アルデヒド化合物としては、バレルアルデ
ヒド、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノ
ナナール、デカナール、シクロヘキサンカルバルデヒ
ド、フェニルアセトアルデヒド等の脂肪族飽和アルデヒ
ド化合物、メタアクロレイン、クロトンアルデヒド、2
−メチル−2−ブテナール、2−ブチナール、サフラナ
ール等の脂肪族不飽和アルデヒド化合物、ベンズアルデ
ヒド、トルアルデヒド、シンナムアルデヒド等の芳香族
アルデヒド化合物、トリブロモアセトアルデヒド、2,
2,3−トリクロロブチルアルデヒド、クロロベンズア
ルデヒド等のハロゲン置換アルデヒド化合物、グリセル
アルデヒド、アルドール、サリチルアルデヒド、m−ヒ
ドロキシベンズアルデヒド、2,4−ジヒドロキシベン
ズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズア
ルデヒド、ピペロナール等のヒドロキシ及びアルコキシ
置換アルデヒド化合物、アミノベンズアルデヒド、ニト
ロベンズアルデヒド等のアミノ及びニトロ置換アルデヒ
ド化合物、スクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、
フタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド等のジアルデ
ヒド化合物、フェニルグリオキサール、ベンゾイルアセ
トアルデヒド等のケトアルデヒド化合物及びこれらの誘
導体を用いることができる。
【0137】上記(c)カチオン重合性化合物と、
(c')ビニル化合物、シクロアルカン化合物、環状エ
ーテル化合物、ラクトン化合物、アルデヒド化合物の関
係は、以下のイ)〜ハ)のいずれかの関係にある。
【0138】イ)(c)カチオン重合性化合物であっ
て、(c')ビニル化合物、シクロアルカン化合物、環
状エーテル化合物、ラクトン化合物、アルデヒド化合物
ではないもの ロ)(c')ビニル化合物、シクロアルカン化合物、環
状エーテル化合物、ラクトン化合物、アルデヒド化合物
であって、(c)カチオン重合性化合物ではないもの ハ)(c)カチオン重合性化合物であり、かつ(c')
ビニル化合物、シクロアルカン化合物、環状エーテル化
合物、ラクトン化合物、アルデヒド化合物でもあるもの
【0139】したがって、本発明に好適な化合物として
は、上記の3種類がありうるが、これらはいずれも本発
明に同等な効果を有する。但し、後述するように、ビニ
ル化合物の効果が顕著である。
【0140】該(c')化合物としては、本発明の効果
が顕著になる点で、ビニル化合物が好ましく、より好ま
しくはビニルエーテル化合物であり、特に一般式[A]
で表わされる化合物が好ましい。一般式(A)におい
て、Ra'、Rb'及びRc'がアリール基の場合、一般に4
〜20個の炭素原子を有し、アルキル基、アリール基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルオ
キシ基、アルキルメルカプト基、アミノアシル基、カル
ボアルコキシ基、ニトロ基、スルホニル基、シアノ基又
はハロゲン原子により置換されていてよい。ここで、炭
素数4〜20個のアリール基としては、例えば、フェニ
ル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル
基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げられる。
【0141】Ra'、Rb'及びRc'がアルキル基を表す場
合には、炭素数1〜20の飽和又は不飽和の直鎖、分岐
又は脂環のアルキル基を示し、ハロゲン原子、シアノ
基、エステル基、オキシ基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基又はアリール基により置換されていてもよい。こ
こで、炭素数1〜20個の飽和又は不飽和の直鎖、分岐
又は脂環のアルキル基としては、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル
基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオ
ペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、オクチル
基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル
基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ビニ
ル基、プロペニル基、ブテニル基、2−ブテニル基、3
−ブテニル基、イソブテニル基、ペンテニル基、2−ペ
ンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル
基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオ
クチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等
を例示することができる。
【0142】また、Ra'、Rb'及びRc'のいずれか2つ
が結合して形成する飽和又はオレフィン性不飽和の環、
具体的には、シクロアルカン又はシクロアルケンとして
は、通常3〜8、好ましくは5又は6個の環員を表す。
【0143】本発明において、一般式(I)において、
好ましいのは、Ra'、Rb'及びRc'のうちひとつがメチ
ル基、もしくはエチル基で、残りが水素原子であるエノ
ールエーテル基、更に好ましいのはRa、Rb及びRc
すべて水素である下記一般式[A−1]である。
【0144】一般式[A−1] CH2 =CH−O−
R(R:アルキル、置換アルキル) ここでアルキル基は、炭素数1〜30個の直鎖状、分岐
状あるいは環状アルキル基である。置換アルキル基は、
炭素数1〜30個の直鎖状、分岐状あるいは環状の置換
アルキル基である。
【0145】上記において、炭素数1〜30個の直鎖
状、分岐状あるいは環状アルキル基としては、エチル
基、直鎖状、分岐状あるいは環状のプロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、
トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキ
サデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデ
シル基、エイコシル基等が挙げられる。上記において、
アルキル基の更なる置換基として好ましいものは、ヒド
ロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、ニト
ロ基、ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、アシロキシ
基、スルホニル基、スルホニルオキシ基、スルホニルア
ミノ基、アリール基、アラルキル基、イミド基、ヒドロ
キシメチル基、−O−R51、−C(=O)−R52、−O
−C(=O)−R53、−C(=O)−O−R54、−S−
55、−C(=S)−R56、−O−C(=S)−R57
−C(=S)−O−R58、等の置換基が挙げられる。こ
こで、R51〜R58は、各々独立に、直鎖状、分岐状ある
いは環状アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ
基、ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、スルホニル
基、スルホニルオキシ基、スルホニルアミノ基、イミド
基、−(CH2CH2−O)n−R59(ここでnは1〜2
0の整数を表し、R59は水素原子又はアルキル基を表
す)、置換基を有していてもよい、アリール基又はアラ
ルキル基(ここで、置換基としては、直鎖状、分岐状あ
るいは環状アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、ニト
ロ基、ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、アリール
基、アラルキル基を挙げることができる)を表す。
【0146】一般式(A)で表わされる化合物として
は、以下に示すものが好ましい態様として挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0147】
【化59】
【0148】
【化60】
【0149】
【化61】
【0150】上記一般式〔A−1〕で示される化合物の
合成法としては、例えばStephen. C.Lapin, Polymers P
aint Colour Journal, 179(4237), 321(1988) に記載さ
れている方法、即ち、アルコール類もしくはフェノール
類とアセチレンとの反応、又はアルコール類もしくはフ
ェノール類とハロゲン化アルキルビニルエーテルとの反
応により合成することができる。また、カルボン酸化合
物とハロゲン化アルキルビニルエーテルとの反応によっ
ても合成することができる。
【0151】本発明のレジスト組成物中の、(c')の
化合物(好ましくは上記一般式(A)で表される化合
物)の添加量としては、組成物全重量(固形分)に対し
て0.5〜50重量%が好ましく、より好ましくは3〜
30重量%である。
【0152】〔III〕本発明のレジスト組成物で使用さ
れる電子線(又はX線)の照射により酸を発生する化合
物 本発明において使用される電子線(又はX線)の照射に
より酸を発生する化合物は以下の通りに分類される。 ポジ型電子線又はX線レジスト組成物においては、
(a1)電子線又はX線の照射により酸を発生する化合
物。 マスク製造用ポジ型レジスト組成物においては、
(a1')電子線の照射により酸を発生する化合物。 電子線用及び/又はX線用化学増幅系ネガ型レジス
ト組成物においては、(a2)電子線又はX線の照射に
より酸を発生する化合物。 マスク製造用電子線ネガ型レジスト組成物において
は、(a2')電子線の照射により酸を発生する化合
物。 以下に、各々について、記載する。
【0153】〔III−A〕(a1)電子線又はX線の照
射により酸を発生する化合物(以下、「成分(a1)」
ともいう) 以下に、成分(a1)について、記載するが、前記(a
1')電子線の照射により酸を発生する化合物(以下、
「成分(a1')ともいう」)については、以下に記載
する(a1)成分における電子線の照射により酸を発生
する化合物を挙げることができる。
【0154】成分(a1)としては、電子線又はX線の
照射により酸を発生する化合物であれば、いずれのもの
でも用いることができるが、一般式(I)〜(III)で
表される化合物が好ましい。 〔III−A−1〕 一般式(I)〜(III)で表される化
合物 一般式(I)〜(III)において、R1〜R38の直鎖状、
分岐状アルキル基としては、置換基を有してもよい、メ
チル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec
−ブチル基、t−ブチル基のような炭素数1〜4個のも
のが挙げられる。環状アルキル基としては、置換基を有
してもよい、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基のような炭素数3〜8個のものが挙げら
れる。R1〜R37の直鎖状、分岐状アルコキシ基として
は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエト
キシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ
基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基のような炭素
数1〜4個のものが挙げられる。環状アルコキシ基とし
ては、例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシ
ルオキシ基が挙げられる。R1 〜R37のハロゲン原子と
しては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を
挙げることができる。R38のアリール基としては、例え
ば、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、ナフ
チル基のような置換基を有してもよい炭素数6〜14個
のものが挙げられる。これらの置換基として好ましく
は、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フ
ッ素原子、塩素原子、沃素原子)、炭素数6〜10個の
アリール基、炭素数2〜6個のアルケニル基、シアノ
基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニ
ル基、ニトロ基等が挙げられる。
【0155】また、R1〜R15、R16〜R27、R28〜R
37のうち、2つ以上が結合して形成する、単結合、炭
素、酸素、イオウ、及び窒素から選択される1種又は2
種以上を含む環としては、例えば、フラン環、ジヒドロ
フラン環、ピラン環、トリヒドロピラン環、チオフェン
環、ピロール環等を挙げることができる。
【0156】一般式(I)〜(III)において、X-はス
ルホン酸のアニオンである。更に、X-は好ましくは、
下記基から選択される少なくとも1種を有するベンゼン
スルホン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラセン
スルホン酸のアニオンである。 少なくとも1個のフッ素原子 少なくとも1個のフッ素原子で置換された直鎖状、分岐
状あるいは環状アルキル基 少なくとも1個のフッ素原子で置換された直鎖状、分岐
状あるいは環状アルコキシ基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシル基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシロキシ基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスルホニル基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスルホニルオ
キシ基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスルホニルア
ミノ基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアリール基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアラルキル基
及び 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルコキシカ
ルボニル基
【0157】上記直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル
基としては、炭素数が1〜12であって、1〜25個の
フッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的に
はトリフロロメチル基、ペンタフロロエチル基、2,
2,2−トリフロロエチル基、ヘプタフロロプロピル
基、ヘプタフロロイソプロピル基、パーフロロブチル
基、パーフロロオクチル基、パーフロロドデシル基、パ
ーフロロシクロヘキシル基等を挙げることができる。な
かでも、全てフッ素で置換された炭素数1〜4のパーフ
ロロアルキル基が好ましい。
【0158】上記直鎖状、分岐状あるいは環状アルコキ
シ基としては、炭素数が1〜12であって、1〜25個
のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的
にはトリフロロメトキシ基、ペンタフロロエトキシ基、
ヘプタフロロイソプロピルオキシ基、パーフロロブトキ
シ基、パーフロロオクチルオキシ基、パーフロロドデシ
ルオキシ基、パーフロロシクロヘキシルオキシ基等を挙
げることができる。なかでも、全てフッ素で置換された
炭素数1〜4のパーフロロアルコキシ基が好ましい。
【0159】上記アシル基としては、炭素数が2〜12
であって、1〜23個のフッ素原子で置換されているも
のが好ましい。具体的にはトリフロロアセチル基、フロ
ロアセチル基、ペンタフロロプロピオニル基、ペンタフ
ロロベンゾイル基等を挙げることができる。
【0160】上記アシロキシ基としては、炭素数が2〜
12であって、1〜23個のフッ素原子で置換されてい
るものが好ましい。具体的にはトリフロロアセトキシ
基、フロロアセトキシ基、ペンタフロロプロピオニルオ
キシ基、ペンタフロロベンゾイルオキシ基等を挙げるこ
とができる。
【0161】上記スルホニル基としては、炭素数が1〜
12であって、1〜25個のフッ素原子で置換されてい
るものが好ましい。具体的にはトリフロロメタンスルホ
ニル基、ペンタフロロエタンスルホニル基、パーフロロ
ブタンスルホニル基、パーフロロオクタンスルホニル
基、ペンタフロロベンゼンスルホニル基、4−トリフロ
ロメチルベンゼンスルホニル基等を挙げることができ
る。
【0162】上記スルホニルオキシ基としては、炭素数
が1〜12であって、1〜25個のフッ素原子で置換さ
れているものが好ましい。具体的にはトリフロロメタン
スルホニルオキシ、パーフロロブタンスルホニルオキシ
基、4−トリフロロメチルベンゼンスルホニルオキシ基
等を挙げることができる。
【0163】上記スルホニルアミノ基としては、炭素数
が1〜12であって、1〜25個のフッ素原子で置換さ
れているものが好ましい。具体的にはトリフロロメタン
スルホニルアミノ基、パーフロロブタンスルホニルアミ
ノ基、パーフロロオクタンスルホニルアミノ基、ペンタ
フロロベンゼンスルホニルアミノ基等を挙げることがで
きる。
【0164】上記アリール基としては、炭素数が6〜1
4であって、1〜9個のフッ素原子で置換されているも
のが好ましい。具体的にはペンタフロロフェニル基、4
−トリフロロメチルフェニル基、ヘプタフロロナフチル
基、ノナフロロアントラニル基、4−フロロフェニル
基、2,4−ジフロロフェニル基等を挙げることができ
る。
【0165】上記アラルキル基としては、炭素数が7〜
10であって、1〜15個のフッ素原子で置換されてい
るものが好ましい。具体的にはペンタフロロフェニルメ
チル基、ペンタフロロフェニルエチル基、パーフロロベ
ンジル基、パーフロロフェネチル基等を挙げることがで
きる。
【0166】上記アルコキシカルボニル基としては、炭
素数が2〜13であって、1〜25個のフッ素原子で置
換されているものが好ましい。具体的にはトリフロロメ
トキシカルボニル基、ペンタフロロエトキシカルボニル
基、ペンタフロロフェノキシカルボニル基、パーフロロ
ブトキシカルボニル基、パーフロロオクチルオキシカル
ボニル基等を挙げることができる。
【0167】最も好ましいX-としてはフッ素置換ベン
ゼンスルホン酸アニオンであり、中でもペンタフルオロ
ベンゼンスルホン酸アニオンが特に好ましい。
【0168】また、上記含フッ素置換基を有するベンゼ
ンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラセ
ンスルホン酸は、さらに直鎖状、分岐状あるいは環状ア
ルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、スルホニル基、
スルホニルオキシ基、スルホニルアミノ基、アリール
基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基(これらの
炭素数範囲は前記のものと同様)、ハロゲン(フッ素を
除く)、水酸基、ニトロ基等で置換されてもよい。
【0169】一般式(I)で表される化合物の具体例を
以下に示す。
【0170】
【化62】
【0171】
【化63】
【0172】
【化64】
【0173】
【化65】
【0174】
【化66】
【0175】一般式(II)で表される化合物の具体例を
以下に示す。
【0176】
【化67】
【0177】
【化68】
【0178】一般式(III)で表される化合物の具体例
を以下に示す。
【0179】
【化69】
【0180】
【化70】
【0181】
【化71】
【0182】
【化72】
【0183】一般式(I)〜(III)で表される化合物
は、1種あるいは2種以上を併用して用いてもよい。
【0184】一般式(I)、(II)の化合物は、例えば
アリールマグネシウムブロミド等のアリールグリニャー
ル試薬と、置換又は無置換のフェニルスルホキシドとを
反応させ、得られたトリアリールスルホニウムハライド
を対応するスルホン酸と塩交換する方法、置換あるいは
無置換のフェニルスルホキシドと対応する芳香族化合物
とをメタンスルホン酸/五酸化二リンあるいは塩化アル
ミニウム等の酸触媒を用いて縮合、塩交換する方法、又
はジアリールヨードニウム塩とジアリールスルフィドを
酢酸銅等の触媒を用いて縮合、塩交換する方法等によっ
て合成することができる。式(III)の化合物は過ヨウ
素酸塩を用いて芳香族化合物を反応させることにより合
成することができる。また、塩交換に用いるスルホン酸
あるいはスルホン酸塩は、市販のスルホン酸クロリドを
加水分解する方法、芳香族化合物とクロロスルホン酸と
を反応する方法、芳香族化合物とスルファミン酸とを反
応する方法等によって得ることができる。
【0185】以下具体的に、一般式(I)〜(III)の
具体的化合物の合成方法を以下に示す。 (ぺンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモ
ニウム塩の合成)ペンタフロロペンセンスルホニルクロ
リド25gを氷冷下メタノール100m1に溶解させ、
これに25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水
溶液100gをゆっくり加えた。室温で3時間撹伴する
とペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモ
ニウム塩の溶液が得られた。この溶液をスルホニウム
塩、ヨードニウム塩との塩交換に用いた。
【0186】(トリフェニルスルホニウムペンタフロロ
ベンゼンスルホネートの合成:具体例(I−1)の合
成)ジフェニルスルホキシド509をベンゼン800m
1に溶解させ、これに塩化アルミニウム200gを加
え、24時間還流した。反応液を水2Lにゆっくりと注
ぎ、これに濃塩酸400m1を加えて70℃で10分加
熱した。この水溶液を酢酸エチル500m1で洗浄し、
ろ過した後にヨウ化アンモニウム200gを水400m
1に溶解したものを加えた。析出した粉体をろ取、水洗
した後酢酸エチルで洗浄、乾燥するとトリフェニルスル
ホニウムヨージドが70g得られた。トリフェニルスル
ホニウムヨージド30.5gをメタノール1000m1
に溶解させ、この溶液に酸化銀19.1gを加え、室温
で4時間撹伴した。溶液をろ過し、これに過剰量の上記
で合成したペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチ
ルアンモニウム塩の溶液を加えた。反応液を濃縮し、こ
れをジクロロメタン500m1に溶解し、この溶液を5
%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、及び
水で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
濃縮するとトリフェニルスルホニウムペンタフロロベン
センスルホネートが得られた。
【0187】(トリアリールスルホニウムペンタフロロ
ベンセンスルホネートの合成:具体例(I−9)と(II
−1)との混合物の合成)トリアリールスルホニウムク
ロリド50g(Fluka製、トリフェニルスルホニウムク
ロリド50%水溶液)を水500m1に溶解させこれに
過剰量のペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチル
アンモニウム塩の溶液を加えると油状物質が析出してき
た。上澄みをデカントで除き、得られた油状物質を水
洗、乾燥するとトリアリールスルホニウムペンタフロロ
べンセンスルホネート(具体例(I−9)、(II−1)
を主成分とする)が得られた。
【0188】(ジ(4−t−アミルフェニル)ヨードニ
ウムペンタフロロベンセンスルホネートの合成:具体例
(III−1)の合成)t−アミルベンゼン60g、ヨウ
素酸カリウム39.5g、無水酢酸81g、ジクロロメ
タン170m1を混合し、これに氷冷下濃硫酸66.8
gをゆっくり滴下した。氷冷下2時間撹伴した後、室温
で10時間撹伴した。反応液に氷冷下、水500m1を
加え、これをジクロロメタンで抽出、有機相を炭酸水素
ナトリウム、水で洗浄した後濃縮するとジ(4−t−ア
ミルフェニル)ヨードニウム硫酸塩が得られた。この硫
酸塩を、過剰量のペンタフロロベンゼンスルホン酸テト
ラメチルアンモニウム塩の溶液に加えた。この溶液に水
500m1を加え、これをジクロロメタンで抽出、有機
相を5%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶
液、及び水で洗浄した後濃縮するとジ(4−t−アミル
フェニル)ヨードニウムペンタフロロベンセンスルホネ
ートが得られた。その他の化合物についても同様の方法
を用いることで合成できる。
【0189】〔III−A−2〕 成分(a1)として使
用することができる他の酸発生剤 本発明においては、成分(a1)として以下に記載の、
電子線又はX線の照射により分解して酸を発生する化合
物を使用することもできる。また、本発明においては、
成分(a1)として、上記一般式(I)〜一般式(III)
で表される化合物とともに、以下のような電子線又はX
線の照射により分解して酸を発生する化合物を併用して
もよい。本発明における上記一般式(I)〜一般式(II
I)で表される化合物と併用しうる酸発生剤の使用量
は、モル比(一般式(I)〜一般式(III)で表される
化合物/その他の酸発生剤)で、通常100/0〜20
/80、好ましくは100/0〜40/60、更に好ま
しくは100/0〜50/50である。
【0190】成分(a1)の総含量は、本発明のポジ型
電子線又はX線レジスト組成物全組成物の固形分に対
し、通常0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10
重量%、更に好ましくは1〜7重量%である。
【0191】また、成分(a1')の総含量は、本発明
のマスク製造用ポジ型電子線レジスト組成物全組成物の
固形分に対し、通常0.1〜20重量%、好ましくは
0.5〜10重量%、更に好ましくは1〜7重量%であ
る。
【0192】そのような酸発生剤としては、光カチオン
重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の
光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使
用されている電子線又はX線の照射により酸を発生する
公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用
することができる。
【0193】たとえば S.I.Schlesinger,Photogr.Sci.E
ng.,18,387(1974)、T.S.Bal etal,Polymer,21,423(198
0)等に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055
号、同4,069,056号、同 Re 27,992号、特願平3-140,140
号等に記載のアンモニウム塩、D.C.Necker etal,Macrom
olecules,17,2468(1984)、C.S.Wen etal,Teh,Proc.Con
f.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988)、米国特許第
4,069,055号、同4,069,056号等に記載のホスホニウム
塩、J.V.Crivello etal,Macromorecules,10(6),1307(19
77)、Chem.&Eng.News,Nov.28,p31(1988)、欧州特許第10
4,143号、米国特許第339,049 号、同第410,201号、特開
平2-150,848号、特開平2-296,514号等に記載のヨードニ
ウム塩、J.V.Crivello etal,Polymer J.17,73(1985)、
J.V.Crivelloetal.J.Org.Chem.,43,3055(1978)、W.R.Wa
tt etal,J.Polymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,22,1789(19
84)、J.V.Crivello etal,Polymer Bull.,14,279(198
5)、J.V.Crivello etal,Macromorecules,14(5),1141(19
81) 、J.V.Crivello etal,J.PolymerSci.,Polymer Che
m.Ed.,17,2877(1979)、欧州特許第370,693 号、同3,90
2,114号、同233,567号、同297,443号、同297,442号、米
国特許第4,933,377号、同161,811号、同410,201号、同3
39,049号、同4,760,013号、同4,734,444号、同2,833,82
7 号、獨国特許第2,904,626号、同3,604,580号、同3,60
4,581号等に記載のスルホニウム塩、J.V.Crivello eta
l,Macromorecules,10(6),1307(1977)、J.V.Crivello et
al,J.PolymerSci.,Polymer Chem.Ed., 17,1047(1979)
等に記載のセレノニウム塩、C.S.Wen etal,Teh,Proc.Co
nf.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988) 等に記載の
アルソニウム塩等のオニウム塩、米国特許第3,905,815
号、特公昭46-4605 号、特開昭48-36281号、特開昭55-3
2070号、特開昭60-239736号、特開昭61-169835 号、特
開昭61-169837号、特開昭62-58241号、特開昭62-212401
号、特開昭63-70243号、特開昭63-298339号等に記載の
有機ハロゲン化合物、K.Meier etal,J.Rad.Curing,13
(4),26(1986)、T.P.Gill etal,Inorg.Chem.,19,3007(1
980)、D.Astruc,Acc.Chem.Res.,19(12),377(1896)、特
開平2-161445号等に記載の有機金属/有機ハロゲン化
物、S.Hayase etal,J.PolymerSci.,25,753(1987)、E.Rei
chmanisetal,J.PholymerSci.,PolymerChem.Ed.,23,1(19
85)、Q.Q.Zhuetal,J.Photochem.,36,85,39,317(1987)、
B.Amit etal,Tetrahedron Lett.,(24)2205(1973)、 D.H.
R.Barton etal,J.Chem Soc.,3571(1965)、 P.M.Collins
etal,J.Chem.SoC.,Perkin I,1695(1975)、M.Rudinstein
etal,Tetrahedron Lett.,(17),1445(1975)、 J.W.Walker
etalJ.Am.Chem.Soc.,110,7170(1988)、 S.C.Busman eta
l,J.Imaging Technol.,11(4),191(1985)、H.M.Houlihan
etal,Macormolecules,21,2001(1988)、P.M.Collins eta
l,J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,532(1972)、S.Hayase eta
l,Macromolecules,18,1799(1985)、E.Reichmanis etal,
J.Electrochem.Soc.,Solid State Sci.Technol.,130
(6)、 F.M.Houlihan etal,Macromolcules,21,2001(198
8)、欧州特許第0290,750号、同046,083号、同156,535
号、同271,851号、同0,388,343 号、 米国特許第3,901,7
10号、同4,181,531号、特開昭60-198538号、特開昭53-1
33022 号等に記載のo−ニトロベンジル型保護基を有す
る光酸発生剤、M.TUNOOKA etal,Polymer Preprints Ja
pan,35(8)、G.Berner etal,J.Rad.Curing,13(4)、W.J.Mij
s etal,Coating Technol.,55(697),45(1983),Akzo、H.Ad
achi etal,Polymer Preprints,Japan,37(3)、 欧州特許
第0199,672号、同84515号、同199,672号、同044,115
号、同0101,122号、米国特許第618,564号、同4,371,605
号、同4,431,774号、特開昭64-18143号、特開平2-24575
6号、特願平3-140109号等に記載のイミノスルフォネ−
ト等に代表される光分解してスルホン酸を発生する化合
物、特開昭61-166544号等に記載のジスルホン化合物を
挙げることができる。
【0194】また、これらの電子線又はX線の照射によ
り酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又
は側鎖に導入した化合物、たとえば、M.E.Woodhouse e
tal,J.Am.Chem.Soc.,104,5586(1982)、S.P.Pappas eta
l,J.Imaging Sci.,30(5),218(1986)、S.Kondo etal,Mak
romol.Chem.,Rapid Commun.,9,625(1988)、.Yamadaeta
l,Makromol.Chem.,152,153,163(1972) 、J.V.Crivello
etal,J.PolymerSci.,Polymer Chem.Ed.,17,3845(197
9)、米国特許第3,849,137号、獨国特許第3914407号、特
開昭63-26653号、特開昭55-164824号、特開昭62-69263
号、特開昭63- 146038号、特開昭63-163452 号、特開
昭62-153853号、特開昭63-146029号等に記載の化合物を
用いることができる。
【0195】さらにV.N.R.Pillai,Synthesis,(1),1(198
0)、A.Abad etal,Tetrahedron Lett.,(47)4555(1971)、
D.H.R.Barton etal,J.Chem.Soc.,(C),329(1970)、米国
特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光
により酸を発生する化合物も使用することができる。
【0196】上記併用可能な電子線又は電子線又はX線
の照射により分解して酸を発生する化合物の中で、特に
有効に用いられるものについて以下に説明する。 (1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG
1)で表されるオキサゾール誘導体又は一般式(PAG
2)で表されるS−トリアジン誘導体。
【0197】
【化73】
【0198】式中、R201 は置換もしくは未置換のアリ
ール基、アルケニル基、R202 は置換もしくは未置換の
アリール基、アルケニル基、アルキル基、−C(Y)3
をしめす。Yは塩素原子又は臭素原子を示す。具体的に
は以下の化合物を挙げることができるがこれらに限定さ
れるものではない。
【0199】
【化74】
【0200】
【化75】
【0201】
【化76】
【0202】(2)下記の一般式(PAG3)で表され
るヨードニウム塩、又は一般式(PAG4)で表される
スルホニウム塩。
【0203】
【化77】
【0204】(2)下記の一般式(PAG4)で表され
るスルホニウム塩。
【0205】
【化78】
【0206】R203 、R204 、R205 は各々独立に、置
換もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。好
ましくは、炭素数6〜14のアリール基、炭素数1〜8
のアルキル基及びそれらの置換誘導体である。好ましい
置換基としては、アリール基に対しては炭素数1〜8の
アルコキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、
カルボキシル基、ヒロドキシ基及びハロゲン原子であ
り、アルキル基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ
基、カルボキシル基、アルコシキカルボニル基である。
【0207】Z-は対アニオンを示し、例えばCF3SO
3 -等のパーフルオロアルカンスルホン酸アニオン、ナフ
タレン−1−スルホン酸アニオン等の縮合多核芳香族ス
ルホン酸アニオン、アントラキノンスルホン酸 アニオ
ン、スルホン酸基含有染料等を挙げることができるがこ
れらに限定されるものではない。
【0208】またR203 、R204 、R205 のうちの2つ
はそれぞれの単結合又は置換基を介して結合してもよ
い。
【0209】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0210】
【化79】
【0211】
【化80】
【0212】
【化81】
【0213】一般式(PAG4)で示される上記オニウ
ム塩は公知であり、例えばJ.W.Knapczyk etal,J.Am.Che
m.Soc.,91,145(1969)、A.L.Maycok etal, J.Org.Chem.,
35,2532,(1970)、E.Goethas etal ,Bull.Soc.Chem.Bel
g.,73,546,(1964) 、H.M.Leicester、J.Ame.Chem.Soc.,5
1,3587(1929)、J.V.Crivello etal,J.Polym.Chem.Ed.,1
8,2677(1980)、米国特許第2,807,648 号及び同4,247,47
3号、特開昭53-101,331号等に記載の方法により合成す
ることができる。
【0214】(3)下記一般式(PAG5)で表される
ジスルホン誘導体又は一般式(PAG6)で表されるイ
ミノスルホネート誘導体。
【0215】
【化82】
【0216】式中、Ar3、Ar4は各々独立に置換もし
くは未置換のアリール基を示す。R206 は置換もしくは
未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換もし
くは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレ
ン基を示す。具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0217】
【化83】
【0218】
【化84】
【0219】
【化85】
【0220】
【化86】
【0221】
【化87】
【0222】本発明においては、(d)酸により分解し
うる基を有し、アルカリ現像液に対する溶解性が酸の作
用により増大する樹脂(以下、「成分(d)」ともい
う)、又は(e)酸により分解しうる基を有し、アルカ
リ現像液に対する溶解性が酸の作用により増大する、分
子量3000以下の低分子溶解阻止化合物(以下、「成
分(e)」ともいう)のうち少なくともいずれか一方を
含有することが好ましい。
【0223】〔III−B〕(a2)電子線又はX線の照
射により酸を発生する化合物(以下、「成分(a
2)」、又は「酸発生剤」ともいう) 以下に、成分(a2)について、記載するが、前記(a
2')電子線の照射により酸を発生する化合物(以下、
「成分(a2')ともいう」)については、以下に記載
する(a2)成分における電子線の照射により酸を発生
する化合物を挙げることができる。
【0224】本発明のネガ型レジスト組成物において
は、アルカリ可溶性樹脂とともに酸発生剤を用いる。ア
ルカリ可溶性樹脂とともに用いられる酸発生剤は、放射
線の照射により酸を発生する化合物であればいずれの化
合物でも用いることができる。そのような酸発生剤とし
ては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光
開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイク
ロレジスト等に使用されている公知の電子線又はX線の
照射により酸を発生する化合物及びそれらの混合物を適
宜に選択して使用することができる。例えば、ジアゾニ
ウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウ
ム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等のオニウム
塩、有機ハロゲン化合物、有機金属/有機ハロゲン化
物、o−ニトロベンジル型保護基を有する酸発生剤、イ
ミノスルフォネ−ト等に代表される光分解してスルホン
酸を発生する化合物、ジスルホン化合物を挙げることが
できる。
【0225】また、これらの光により酸を発生する基、
あるいは化合物をポリマーの主鎖または側鎖に導入した
化合物、たとえば、特開昭63−26653号、特開昭
55−164824号、特開昭62−69263号、特
開昭63−146038号、特開昭63−163452
号、特開昭62−153853号、特開昭63−146
029号等に記載の化合物を用いることができる。さら
に米国特許第3,779,778号、欧州特許第12
6,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も
使用することができる。
【0226】本発明においては、有機酸を発生するオニ
ウム塩化合物が好ましく、特に好ましくは前記一般式
(I)〜一般式(III)で示されるオニウム塩化合物で
ある。一般式(I)〜一般式(III)中のR1〜R37は、
水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル
基、ハロゲン原子、または、−S−R38で示すことがで
きる基である。R1〜R37が表すアルキル基は、直鎖状
でもよく、分岐状でもよく、環状でもよい。直鎖状又は
分岐状アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t
−ブチル基など、例えば炭素数1〜4個のアルキル基を
挙げることができる。環状アルキル基としては、例えば
シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル
基など炭素数3〜8個のアルキル基を挙げることができ
る。R1〜R37が表すアルコキシ基は、直鎖状でもよ
く、分岐状でもよく、環状アルコキシ基でもよい。直鎖
状又は分岐状アルコキシ基としては、例えば炭素数1〜
8個のもの例えばメトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシ
エトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブト
キシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、オクチ
ルオキシ基などを挙げることができる。環状アルコキシ
基としては、例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロ
ヘキシルオキシ基が挙げられる。
【0227】R1〜R37が表すハロゲン原子としては、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げるこ
とができる。R1〜R37が表す−S−R38中のR38は、
アルキル基、又はアリール基である。R38が表すアルキ
ル基の範囲としては、例えばR1〜R37が表すアルキル
基として既に列挙したアルキル基中のいずれをも挙げる
ことができる。R38が表すアリール基は、フェニル基、
トリル基、メトキシフェニル基、ナフチル基など、炭素
数6〜14個のアリール基を挙げることができる。R1
〜R38が表すアルキル基以下、アリール基までは、いず
れも基の一部に更に置換基を結合して炭素数を増やして
いてもよく、置換基を有していなくてもよい。更に結合
していてもよい置換基としては、好ましくは、炭素数1
〜4個のアルコキシ基、炭素数6〜10個のアリール
基、炭素数2〜6個のアルケニル基を挙げることがで
き、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキ
シカルボニル基、ニトロ基等も挙げることができる。そ
の他、ハロゲン原子でもよい。たとえば、フッ素原子、
塩素原子、沃素原子を挙げることができる。
【0228】一般式(I)中のR1〜R15で示す基は、
そのうちの2つ以上が結合し、環を形成していてもよ
い。環は、R1〜R15で示す基の末端が直接結合して形
成してもよい。炭素、酸素、イオウ、及び窒素から選択
される1種又は2種以上の元素を介して間接的に結びあ
い、環を形成していてもよい。R1〜R15のうちの2つ
以上が結合して形成する環構造としては、フラン環、ジ
ヒドロフラン環、ピラン環、トリヒドロピラン環、チオ
フェン環、ピロール環などに見られる環構造と同一の構
造を挙げることができる。一般式(II)中のR 16〜R27
についても同様のことを言うことができる。2つ以上が
直接又は間接に結合し、環を形成していてもよい。一般
式(III)中のR28〜R37についても同様である。
【0229】一般式(I)〜(III)はX-を有する。一
般式(I)〜(III)が有するX-は、スルホン酸のアニ
オンである。アニオンを形成している酸は、アルキルス
ルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン
酸、又はアントラセンスルホン酸の中から選択される酸
である。酸には1以上のフッ素原子が置換しているとよ
り好ましい。又はその酸は、そのフッ素原子とともにあ
るいはフッ素原子に代え、アルキル基、アルコキシル
基、アシル基、アシロキシル基、スルホニル基、スルホ
ニルオキシ基、スルホニルアミノ基、アリール基、アラ
ルキル基、アルコキシカルボニル基、からなる群から選
択された少なくとも1種の有機基を有し、しかも、その
有機基は少なくとも1個のフッ素原子を更に置換してい
ることが好ましい。また、上記のアルキルスルホン酸、
ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアン
トラセンスルホン酸は、フッ素以外のハロゲン原子、水
酸基、ニトロ基等で置換されていてもよい。
【0230】X-のアニオンを形成するベンゼンスルホ
ン酸などに結合するアルキル基は、例えば炭素数1〜1
2のアルキル基である。アルキル基は、直鎖状でもよ
く、分岐状でもよく、環状でもよい。少なくとも1個の
フッ素原子、好ましくは25個以下のフッ素原子が置換
している。具体的にはトリフロロメチル基、ペンタフロ
ロエチル基、2,2,2−トリフロロエチル基、ヘプタ
フロロプロピル基、ヘプタフロロイソプロピル基、パー
フロロブチル基、パーフロロオクチル基、パーフロロド
デシル基、パーフロロシクロヘキシル基等を挙げること
ができる。なかでも、全てフッ素で置換された炭素数1
〜4のパーフロロアルキル基が好ましい。アルキル基と
ともにあるいは単独で上記のベンゼンスルホン酸などに
結合するアルコキシ基は、炭素数が1〜12のアルコキ
シ基である。アルコキシ基は、直鎖状でもよく、分岐状
でもよく、環状でもよい。少なくとも1個のフッ素原
子、好ましくは25個以下のフッ素原子が置換してい
る。具体的にはトリフロロメトキシ基、ペンタフロロエ
トキシ基、ヘプタフロロイソプロピルオキシ基、パーフ
ロロブトキシ基、パーフロロオクチルオキシ基、パーフ
ロロドデシルオキシ基、パーフロロシクロヘキシルオキ
シ基等を挙げることができる。なかでも、全てフッ素で
置換された炭素数1〜4のパーフロロアルコキシ基が好
ましい。アルキル基とともにあるいは単独で上記のベン
ゼンスルホン酸などに結合するアシル基は、炭素数2〜
12、1〜23個のフッ素原子で置換されているものが
好ましい。具体的にはトリフロロアセチル基、フロロア
セチル基、ペンタフロロプロピオニル基、ペンタフロロ
ベンゾイル基等を挙げることができる。
【0231】アルキル基とともにあるいは単独で上記の
ベンゼンスルホン酸などに結合するアシロキシ基は、炭
素数が2〜12、1〜23個のフッ素原子で置換されて
いるものが好ましい。具体的にはトリフロロアセトキシ
基、フロロアセトキシ基、ペンタフロロプロピオニルオ
キシ基、ペンタフロロベンゾイルオキシ基等を挙げるこ
とができる。アルキル基とともにあるいは単独で上記の
ベンゼンスルホン酸などに結合するスルホニル基として
は、炭素数が1〜12、1〜25個のフッ素原子で置換
されているものが好ましい。具体的にはトリフロロメタ
ンスルホニル基、ペンタフロロエタンスルホニル基、パ
ーフロロブタンスルホニル基、パーフロロオクタンスル
ホニル基、ペンタフロロベンゼンスルホニル基、4−ト
リフロロメチルベンゼンスルホニル基等を挙げることが
できる。
【0232】アルキル基とともにあるいは単独で上記の
ベンゼンスルホン酸などに結合する上記スルホニルオキ
シ基としては、炭素数が1〜12、1〜25個のフッ素
原子で置換されているものが好ましい。具体的にはトリ
フロロメタンスルホニルオキシ、パーフロロブタンスル
ホニルオキシ基、4−トリフロロメチルベンゼンスルホ
ニルオキシ基等を挙げることができる。アルキル基とと
もにあるいは単独で上記のベンゼンスルホン酸などに結
合する上記スルホニルアミノ基としては、炭素数が1〜
12であって、1〜25個のフッ素原子で置換されてい
るものが好ましい。具体的にはトリフロロメタンスルホ
ニルアミノ基、パーフロロブタンスルホニルアミノ基、
パーフロロオクタンスルホニルアミノ基、ペンタフロロ
ベンゼンスルホニルアミノ基等を挙げることができる。
【0233】アルキル基とともにあるいは単独で上記の
ベンゼンスルホン酸などに結合する上記アリール基とし
ては、炭素数が6〜14、1〜9個のフッ素原子で置換
されているものが好ましい。具体的にはペンタフロロフ
ェニル基、4−トリフロロメチルフェニル基、ヘプタフ
ロロナフチル基、ノナフロロアントラニル基、4−フロ
ロフェニル基、2,4−ジフロロフェニル基等を挙げる
ことができる。アルキル基とともにあるいは単独で上記
のベンゼンスルホン酸などに結合する上記アラルキル基
としては、炭素数が7〜10、1〜15個のフッ素原子
で置換されているものが好ましい。具体的にはペンタフ
ロロフェニルメチル基、ペンタフロロフェニルエチル
基、パーフロロベンジル基、パーフロロフェネチル基等
を挙げることができる。アルキル基とともにあるいは単
独で上記のベンゼンスルホン酸などに結合する上記アル
コキシカルボニル基としては、炭素数が2〜13、1〜
25個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。
具体的にはトリフロロメトキシカルボニル基、ペンタフ
ロロエトキシカルボニル基、ペンタフロロフェノキシカ
ルボニル基、パーフロロブトキシカルボニル基、パーフ
ロロオクチルオキシカルボニル基等を挙げることができ
る。
【0234】このようなアニオンの中で、最も好ましい
-はフッ素置換ベンゼンスルホン酸アニオンであり、
中でもペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオンが特
に好ましい。また、上記含フッ素置換基を有するアルキ
ルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホ
ン酸、又はアントラセンスルホン酸は、さらに直鎖状、
分岐状あるいは環状アルコキシ基、アシル基、アシロキ
シ基、スルホニル基、スルホニルオキシ基、スルホニル
アミノ基、アリール基、アラルキル基、アルコキシカル
ボニル基(これらの炭素数範囲は前記のものと同様)、
ハロゲン(フッ素を除く)、水酸基、ニトロ基等で置換
されてもよい。
【0235】以下に、これらの一般式(I)〜(III)
で表される化合物及びその他の具体例を示すが、これに
限定されるものではない。一般式(I)で表される化合
物の具体例を以下に示す。
【0236】
【化88】
【0237】
【化89】
【0238】
【化90】
【0239】一般式(II)で表される化合物の具体例を
以下に示す。
【0240】
【化91】
【0241】
【化92】
【0242】一般式(III)で表される化合物の具体例
を以下に示す。
【0243】
【化93】
【0244】
【化94】
【0245】
【化95】
【0246】式(I)〜(III)で表される化合物以外
の化合物の具体例を以下に示す。
【0247】
【化96】
【0248】
【化97】
【0249】
【化98】
【0250】
【化99】
【0251】
【化100】
【0252】
【化101】
【0253】一般式(I)、一般式(II)の化合物は、
次のような方法で合成できる。例えば、アリールマグネ
シウムブロミドなどのアリールグリニャール試薬とフェ
ニルスルホキシドとを反応させ、得られたトリアリール
スルホニウムハライドを対応するスルホン酸と塩交換す
る。別の方法もある。例えば、フェニルスルホキシドと
対応する芳香族化合物をメタンスルホン酸/五酸化二リ
ンあるいは塩化アルミなどの酸触媒を用いて縮合、塩交
換する方法がある。また、ジアリールヨードニウム塩と
ジアリールスルフィドを酢酸銅などの触媒を用いて縮
合、塩交換する方法などによって合成できる。上記のい
ずれの方法でも、フェニルスルホキシドは、置換基をベ
ンゼン環に置換させていてもよく、そのような置換基が
なくてもよい。一般式(III)の化合物は過ヨウ素酸塩
を用いて芳香族化合物を反応させることにより合成可能
である。本発明で使用する酸発生剤の含有量は、全ネガ
型レジスト組成物の固形分に対し、0.1〜20重量%
が適当であり、好ましくは0.5〜10重量%、更に好
ましくは1〜7重量%である。
【0254】〔III−B−2〕(他の光酸発生剤) 本発明においては、上記一般式(I)〜一般式(III)
で表わされる化合物以外に、あるいはこれらと共に、放
射線の照射により分解して酸を発生する他の化合物を用
いることができる。一般式(I)〜一般式(III)で表
わされる化合物とともに放射線の照射により分解して酸
を発生する他の化合物を用いる場合には、放射線の照射
により分解して酸を発生する他の化合物の比率は、モル
比で100/0〜20/80、好ましくは90/10〜
40/60、更に好ましくは80/20〜50/50で
ある。
【0255】〔IV〕(d)酸により分解しうる基を有
し、アルカリ現像液に対する溶解性が酸の作用により増
大する樹脂 本発明のポジ型レジスト組成物において用いられる成分
(d)としては、樹脂の主鎖又は側鎖、あるいは、主鎖
及び側鎖の両方に、酸で分解し得る基を有する樹脂であ
る。この内、酸で分解し得る基を側鎖に有する樹脂がよ
り好ましい。酸で分解し得る基として好ましい基は、−
COOA0、−O−B0基であり、更にこれらを含む基と
しては、−R0−COOA0、又は−Ar−O−B0で示さ
れる基が挙げられる。ここでA0は、−C(R01)(R
02)(R03)、−Si(R01)(R02)(R0 3)もしく
は−C(R04)(R05)−O−R06基を示す。B0 は、
0 又は−CO−O−A0基を示す(R0、R01〜R06
及びArは後述のものと同義)。
【0256】酸分解性基としては好ましくは、シリルエ
ーテル基、クミルエステル基、アセタール基、テトラヒ
ドロピラニルエーテル基、エノールエーテル基、エノー
ルエステル基、第3級のアルキルエーテル基、第3級の
アルキルエステル基、第3級のアルキルカーボネート基
等である。更に好ましくは、第3級アルキルエステル
基、第3級アルキルカーボネート基、クミルエステル
基、アセタール基、テトラヒドロピラニルエーテル基で
ある。
【0257】次に、これら酸で分解し得る基が側鎖とし
て結合する場合の母体樹脂としては、側鎖に−OHもし
くは−COOH、好ましくは−R0−COOHもしくは
−Ar−OH基を有するアルカリ可溶性樹脂である。例
えば、後述するアルカリ可溶性樹脂を挙げることができ
る。
【0258】これらアルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解
速度は、0.261Nテトラメチルアンモニウムハイド
ロオキサイド(TMAH)で測定(23℃)して170
A/秒以上のものが好ましい。特に好ましくは330A
/秒以上のものである(Aはオングストローム)。この
ような観点から、特に好ましいアルカリ可溶性樹脂は、
o−,m−,p−ポリ(ヒドロキシスチレン)及びこれ
らの共重合体、水素化ポリ(ヒドロキシスチレン)、ハ
ロゲンもしくはアルキル置換ポリ(ヒドロキシスチレ
ン)、ポリ(ヒドロキシスチレン)の一部、O−アルキ
ル化もしくはO−アシル化物、スチレン−ヒドロキシス
チレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチ
レン共重合体及び水素化ノボラック樹脂である。
【0259】本発明に用いられる成分(d)は、欧州特
許254853号、特開平2−25850号、同3−2
23860号、同4−251259号等に開示されてい
るように、アルカリ可溶性樹脂に酸で分解し得る基の前
駆体を反応させる、もしくは、酸で分解し得る基の結合
したアルカリ可溶性樹脂モノマーを種々のモノマーと共
重合して得ることができる。
【0260】本発明に使用される成分(d)の具体例を
以下に示すが、これらに限定されるものではない。
【0261】
【化102】
【0262】
【化103】
【0263】
【化104】
【0264】
【化105】
【0265】
【化106】
【0266】
【化107】
【0267】
【化108】
【0268】酸で分解し得る基の含有率は、樹脂中の酸
で分解し得る基の数(B)と酸で分解し得る基で保護さ
れていないアルカリ可溶性基の数(S)をもって、B/
(B+S)で表される。含有率は好ましくは0.01〜
0.7、より好ましくは0.05〜0.50、更に好ま
しくは0.05〜0.40である。B/(B+S)>
0.7ではPEB後の膜収縮、基板への密着不良やスカ
ムの原因となり好ましくない。一方、B/(B+S)<
0.01では、パターン側壁に顕著に定在波が残ること
があるので好ましくない。
【0269】成分(d)の重量平均分子量(Mw)は、
2,000〜200,000の範囲であることが好まし
い。2,000未満では未照射部の現像により膜減りが
大きく、200,000を越えるとアルカリ可溶性樹脂
自体のアルカリに対する溶解速度が遅くなり感度が低下
してしまう。より好ましくは、5,000〜100,0
00の範囲であり、更に好ましくは8,000〜50,
000の範囲である。また、分子量分布(Mw/Mn)
は、好ましくは1.0〜4.0、より好ましくは1.0
〜2.0、特に好ましくは1.0〜1.6であり、分散
度が小さいほど、耐熱性、画像形成性(パターンプロフ
ァイル等)が良好となる。ここで、重量平均分子量は、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレ
ン換算値をもって定義される。また、成分(d)は、2
種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0270】〔V〕(e)低分子酸分解性溶解阻止化合
物(「(e)成分」) 本発明において、(e)成分を用いてもよい。(e)成
分は、酸により分解し得る基を有し、アルカリ現像液に
対する溶解性が酸の作用により増大する、分子量300
0以下の低分子溶解阻止化合物である。本発明の組成物
に配合される好ましい(e)成分は、その構造中に酸で
分解し得る基を少なくとも2個有し、該酸分解性基間の
距離が最も離れた位置において、酸分解性基を除く結合
原子を少なくとも8個経由する化合物である。より好ま
しい(e)成分は、その構造中に酸で分解し得る基を少
なくとも2個有し、該酸分解性基間の距離が最も離れた
位置において、酸分解性基を除く結合原子を少なくとも
10個、好ましくは少なくとも11個、更に好ましくは
少なくとも12個経由する化合物、又は酸分解性基を少
なくとも3個有し、該酸分解性基間の距離が最も離れた
位置において、酸分解性基を除く結合原子を少なくとも
9個、好ましくは少なくとも10個、更に好ましくは少
なくとも11個経由する化合物である。又、上記結合原
子の好ましい上限は50個、更に好ましくは30個であ
る。(e)成分である酸分解性溶解阻止化合物が、酸分
解性基を3個以上、好ましくは4個以上有する場合、ま
た酸分解性基を2個有するものにおいても、該酸分解性
基が互いにある一定の距離以上離れている場合、アルカ
リ可溶性樹脂に対する溶解阻止性が著しく向上する。な
お、酸分解性基間の距離は、酸分解性基を除く、経由結
合原子数で示される。例えば、以下の化合物(1),
(2)の場合、酸分解性基間の距離は、各々結合原子4
個であり、化合物(3)では結合原子12個である。
【0271】
【化109】
【0272】また、(e)成分である酸分解性溶解阻止
化合物は、1つのベンゼン環上に複数個の酸分解性基を
有していてもよいが、好ましくは、1つのベンゼン環上
に1個の酸分解性基を有する骨格から構成される化合物
である。更に、本発明の酸分解性溶解阻止化合物の分子
量は3,000以下であり、好ましくは300〜3,0
00、更に好ましくは500〜2,500である。
【0273】本発明の好ましい実施態様においては、酸
により分解し得る基、即ち−COO−A0 、−O−B0
基を含む基としては、−R0−COO−A0、又は−Ar
−O−B0で示される基が挙げられる。ここでA0は、−
C(R01)(R02)(R03)、−Si(R01)(R02
(R0 3)もしくは−C(R04)(R05)−O−R06基を
示す。B0は、A0又は−CO−O−A0基を示す。
01、R02、R03、R04及びR05は、それぞれ同一でも
相異していてもよく、水素原子、アルキル基、シクロア
ルキル基、アルケニル基もしくはアリール基を示し、R
06はアルキル基もしくはアリール基を示す。但し、R01
〜R03の内少なくとも2つは水素原子以外の基であり、
又、R01〜R03、及びR04〜R06の内の2つの基が結合
して環を形成してもよい。R0は置換基を有していても
よい2価以上の脂肪族もしくは芳香族炭化水素基を示
し、−Ar−は単環もしくは多環の置換基を有していて
もよい2価以上の芳香族基を示す。
【0274】ここで、アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基の様な炭素数1〜4個のものが好まし
く、シクロアルキル基としてはシクロプロピル基、シク
ロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基の様な
炭素数3〜10個のものが好ましく、アルケニル基とし
てはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の
様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アリール基とし
てはフエニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル
基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜1
4個のものが好ましい。また、置換基としては水酸基、
ハロゲン原子(フツ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ
基、シアノ基、上記のアルキル基、メトキシ基・エトキ
シ基・ヒドロキシエトキシ基・プロポキシ基・ヒドロキ
シプロポキシ基・n−ブトキシ基・イソブトキシ基・s
ec−ブトキシ基・t−ブトキシ基等のアルコキシ基、
メトキシカルボニル基・エトキシカルボニル基等のアル
コキシカルボニル基、ベンジル基・フエネチル基・クミ
ル基等のアラルキル基、アラルキルオキシ基、ホルミル
基・アセチル基・ブチリル基・ベンゾイル基・シアナミ
ル基・バレリル基等のアシル基、ブチリルオキシ基等の
アシロキシ基、上記のアルケニル基、ビニルオキシ基・
プロペニルオキシ基・アリルオキシ基・ブテニルオキシ
基等のアルケニルオキシ基、上記のアリール基、フエノ
キシ基等のアリールオキシ基、ベンゾイルオキシ基等の
アリールオキシカルボニル基を挙げることができる。
【0275】好ましくは、シリルエーテル基、クミルエ
ステル基、アセタール基、テトラヒドロピラニルエーテ
ル基、エノールエーテル基、エノールエステル基、第3
級のアルキルエーテル基、第3級のアルキルエステル
基、第3級のアルキルカーボネート基等である。更に好
ましくは、第3級アルキルエステル基、第3級アルキル
カーボネート基、クミルエステル基、テトラヒドロピラ
ニルエーテル基である。
【0276】(e)成分としては、好ましくは、特開平
1−289946号、特開平1−289947号、特開
平2−2560号、特開平3−128959号、特開平
3−158855号、特開平3−179353号、特開
平3−191351号、特開平3−200251号、特
開平3−200252号、特開平3−200253号、
特開平3−200254号、特開平3−200255
号、特開平3−259149号、特開平3−27995
8号、特開平3−279959号、特開平4−1650
号、特開平4−1651号、特開平4−11260号、
特開平4−12356号、特開平4−12357号、特
願平3−33229号、特願平3−230790号、特
願平3−320438号、特願平4−25157号、特
願平4−52732号、特願平4−103215号、特
願平4−104542号、特願平4−107885号、
特願平4−107889号、同4−152195号等の
明細書に記載されたポリヒドロキシ化合物のフエノール
性OH基の一部もしくは全部を上に示した基、−R0
COO−A0もしくはB0基で結合し、保護した化合物が
含まれる。
【0277】更に好ましくは、特開平1−289946
号、特開平3−128959号、特開平3−15885
5号、特開平3−179353号、特開平3−2002
51号、特開平3−200252号、特開平3−200
255号、特開平3−259149号、特開平3−27
9958号、特開平4−1650号、特開平4−112
60号、特開平4−12356号、特開平4−1235
7号、特願平4−25157号、特願平4−10321
5号、特願平4−104542号、特願平4−1078
85号、特願平4−107889号、同4−15219
5号の明細書に記載されたポリヒドロキシ化合物を用い
たものが挙げられる。
【0278】より具体的には、一般式[I]〜[XV
I]で表される化合物が挙げられる。
【0279】
【化110】
【0280】
【化111】
【0281】
【化112】
【0282】
【化113】
【0283】ここで、 R101 、R102 、R108 、R130 :同一でも異なってい
てもよく、水素原子、−R0−COO−C(R01)(R
02)(R03)又は−CO−O−C(R01)(R0 2)(R
03)、但し、R0、R01、R02及びR03の定義は前記と
同じである。
【0284】R100 :−CO−,−COO−,−NHC
ONH−,−NHCOO−,−O−、−S−,−SO
−,−SO2−,−SO3−,もしくは
【0285】
【化114】
【0286】ここで、G=2〜6 但し、G=2の時は
150 、R151 のうち少なくとも一方はアルキル基、 R150 、R151 :同一でも異なっていてもよく、水素原
子,アルキル基,アルコキシ基、−OH,−COOH,
−CN,ハロゲン原子,−R152 −COOR15 3 もしく
は−R154 −OH、 R152 、R154 :アルキレン基、 R153 :水素原子,アルキル基,アリール基,もしくは
アラルキル基、 R99、R103 〜R107 、R109 、R111 〜R118 、R
121 〜R123 、R128 〜R129 、R131 〜R134 、R
138 〜R141 及びR143 :同一でも異なってもよく、水
素原子,水酸基,アルキル基,アルコキシ基,アシル
基,アシロキシ基,アリール基,アリールオキシ基,ア
ラルキル基,アラルキルオキシ基,ハロゲン原子,ニト
ロ基,カルボキシル基,シアノ基,もしくは−N(R
155)(R156)(ここで、R155 、R156 :H,アルキル
基,もしくはアリール基) R110 :単結合,アルキレン基,もしくは
【0287】
【化115】
【0288】R157 、R159 :同一でも異なってもよ
く、単結合,アルキレン基,−O−,−S−,−CO
−,もしくはカルボキシル基、 R158 :水素原子,アルキル基,アルコキシ基,アシル
基,アシロキシ基,アリール基,ニトロ基,水酸基,シ
アノ基,もしくはカルボキシル基、但し、水酸基が酸分
解性基(例えば、t−ブトキシカルボニルメチル基、テ
トラヒドロピラニル基、1−エトキシ−1−エチル基、
1−t−ブトキシ−1−エチル基)で置き換ってもよ
い。
【0289】R119 、R120 :同一でも異なってもよ
く、メチレン基,低級アルキル置換メチレン基,ハロメ
チレン基,もしくはハロアルキル基、但し本願において
低級アルキル基とは炭素数1〜4のアルキル基を指す、 R124 〜R127 :同一でも異なってもよく、水素原子も
しくはアルキル基、 R135 〜R137 :同一でも異なってもよく、水素原子,
アルキル基,アルコキシ基,アシル基,もしくはアシロ
キシ基、 R142 :水素原子,−R0−COO−C(R01
(R02)(R03)又は−CO−O−C(R01)(R02
(R03)、もしくは
【0290】
【化116】
【0291】R144 、R145 :同一でも異なってもよ
く、水素原子,低級アルキル基,低級ハロアルキル基,
もしくはアリール基、 R146 〜R149 :同一でも異なっていてもよく、水素原
子,水酸基,ハロゲン原子,ニトロ基,シアノ基,カル
ボニル基,アルキル基,アルコキシ基,アルコキシカル
ボニル基,アラルキル基,アラルキルオキシ基,アシル
基,アシロキシ基,アルケニル基,アルケニルオキシ
基,アリール基、アリールオキシ基,もしくはアリール
オキシカルボニル基、但し、各4個の同一記号の置換基
は同一の基でなくてもよい、 Y:−CO−,もしくは−SO2−、 Z,B:単結合,もしくは−O−、 A:メチレン基,低級アルキル置換メチレン基,ハロメ
チレン基,もしくはハロアルキル基、 E:単結合,もしくはオキシメチレン基、 a〜z,a1〜y1:複数の時、()内の基は同一又は異なっ
ていてもよい、 a〜q、s,t,v,g1〜i1,k1〜m1,o1,q1,s1,u1:0もしくは
1〜5の整数、 r,u,w,x,y,z,a1〜f1,p1,r1,t1,v1〜x1:0もしくは1〜
4の整数、 j1,n1,z1,a2,b2,c2,d2:0もしくは1〜3の整数、 z1,a2,c2,d2のうち少なくとも1つは1以上、 y1:3〜8の整数、 (a+b),(e+f+g),(k+l+m),(q+r+s),(w+x+y),(c1+d1),(g1+
h1+i1+j1),(o1+p1),(s1+t1)≧2、 (j1+n1)≦3、 (r+u),(w+z),(x+a1),(y+b1),(c1+e1),(d1+f1),(p1+r1),
(t1+v1),(x1+w1)≦4 、但し一般式[V]の場合は(w+z),(x+a1)≦5、 (a+c),(b+d),(e+h),(f+i),(g+j),(k+n),(l+o),(m+p),(q
+t),(s+v),(g1+k1),(h1+l1),(i1+m1),(o1+q1),(s1+u1)
≦5、を表す。
【0292】
【化117】
【0293】
【化118】
【0294】
【化119】
【0295】
【化120】
【0296】好ましい化合物骨格の具体例を以下に示
す。
【0297】
【化121】
【0298】
【化122】
【0299】
【化123】
【0300】
【化124】
【0301】
【化125】
【0302】
【化126】
【0303】
【化127】
【0304】
【化128】
【0305】
【化129】
【0306】
【化130】
【0307】
【化131】
【0308】
【化132】
【0309】
【化133】
【0310】化合物(1)〜(44)中のRは、水素原
子、
【0311】
【化134】
【0312】を表す。但し、少なくとも2個、もしくは
構造により3個は水素原子以外の基であり、各置換基R
は同一の基でなくてもよい。
【0313】〔VI〕本発明のポジ型レジスト組成物に
は、その他の成分として、(h')水に不溶で、アルカ
リ現像液に可溶な樹脂(以下、「(h')成分」あるい
は「(h')アルカリ可溶性樹脂」ともいう)を使用す
ることができる。本発明のポジ型レジスト組成物におい
て、(h')成分として、水に不溶でアルカリ水溶液に
可溶な樹脂を用いることができる。(h')成分を用い
る場合、上記(h')成分である酸の作用により分解
し、アルカリ現像液中での溶解度を増大させる基を有す
る樹脂を配合する必要は必ずしもない。勿論、(h')
成分との併用を排除するものではない。
【0314】本発明に用いられる(h')アルカリ可溶
性樹脂としては、例えばノボラック樹脂、水素化ノボラ
ツク樹脂、アセトン−ピロガロール樹脂、o−ポリヒド
ロキシスチレン、m−ポリヒドロキシスチレン、p−ポ
リヒドロキシスチレン、水素化ポリヒドロキシスチレ
ン、ハロゲンもしくはアルキル置換ポリヒドロキシスチ
レン、ヒドロキシスチレン−N−置換マレイミド共重合
体、o/p−及びm/p−ヒドロキシスチレン共重合
体、ポリヒドロキシスチレンの水酸基に対する一部O−
アルキル化物(例えば、5〜30モル%のO−メチル化
物、O−(1−メトキシ)エチル化物、O−(1−エト
キシ)エチル化物、O−2−テトラヒドロピラニル化
物、O−(t−ブトキシカルボニル)メチル化物等)も
しくはO−アシル化物(例えば、5〜30モル%のo−
アセチル化物、O−(t−ブトキシ)カルボニル化物
等)、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−
ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒ
ドロキシスチレン共重合体、カルボキシル基含有メタク
リル系樹脂及びその誘導体、ポリビニルアルコール誘導
体を挙げることができるが、これらに限定されるもので
はない。特に好ましい(h')アルカリ可溶性樹脂はノ
ボラック樹脂及びo−ポリヒドロキシスチレン、m−ポ
リヒドロキシスチレン、p−ポリヒドロキシスチレン及
びこれらの共重合体、アルキル置換ポリヒドロキシスチ
レン、ポリヒドロキシスチレンの一部O−アルキル化、
もしくはO−アシル化物、スチレン−ヒドロキシスチレ
ン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチレン
共重合体である。該ノボラック樹脂は所定のモノマーを
主成分として、酸性触媒の存在下、アルデヒド類と付加
縮合させることにより得られる。
【0315】所定のモノマーとしては、フェノール、m
−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール等のク
レゾール類、2,5−キシレノール、3,5−キシレノ
ール、3,4−キシレノール、2,3−キシレノール等
のキシレノール類、m−エチルフェノール、p−エチル
フェノール、o−エチルフェノール、p−t−ブチルフ
ェノール、p−オクチルフエノール、2,3,5−トリ
メチルフェノール等のアルキルフェノール類、p−メト
キシフェノール、m−メトキシフェノール、3,5−ジ
メトキシフェノール、2−メトキシ−4−メチルフェノ
ール、m−エトキシフェノール、p−エトキシフェノー
ル、m−プロポキシフェノール、p−プロポキシフェノ
ール、m−ブトキシフェノール、p−ブトキシフェノー
ル等のアルコキシフェノール類、2−メチル−4−イソ
プロピルフェノール等のビスアルキルフェノール類、m
−クロロフェノール、p−クロロフェノール、o−クロ
ロフェノール、ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノー
ルA、フェニルフェノール、レゾルシノール、ナフトー
ル等のヒドロキシ芳香化合物を単独もしくは2種類以上
混合して使用することができるが、これらに限定される
ものではない。
【0316】アルデヒド類としては、例えばホルムアル
デヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プ
ロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセ
トアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−
フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズア
ルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒド
ロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒ
ド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズア
ルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベ
ンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メ
チルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、
p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデ
ヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒド、フルフラー
ル、クロロアセトアルデヒド及びこれらのアセタール
体、例えばクロロアセトアルデヒドジエチルアセタール
等を使用することができるが、これらの中で、ホルムア
ルデヒドを使用するのが好ましい。これらのアルデヒド
類は、単独でもしくは2種類以上組み合わせて用いられ
る。酸性触媒としては塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、シュウ
酸等を使用することができる。
【0317】こうして得られたノボラック樹脂の重量平
均分子量は、1,000〜30,000の範囲であるこ
とが好ましい。1,000未満では未照射部の現像後の
膜減りが大きく、30,000を越えると現像速度が小
さくなってしまう。特に好適なのは2,000〜20,
000の範囲である。また、ノボラック樹脂以外の前記
ポリヒドロキシスチレン、及びその誘導体、共重合体の
重量平均分子量は、2000以上、好ましくは5000
〜200000、より好ましくは5000〜10000
0である。ここで、重量平均分子量はゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって
定義される。本発明に於けるこれらの(h')アルカリ
可溶性樹脂は2種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0318】ここで、本発明のポジ型レジスト組成物の
構成例を以下に例示する。しかし、本発明の内容がこれ
らに限定されるものではない。
【0319】1)上記成分(a1)、上記成分(b)、
上記成分(c)及び上記成分(d)を含むポジ型電子線
又はX線用レジスト組成物。 2)上記成分(a1)、上記成分(b)、上記成分
(c)、上記成分(e)及び前記成分(h')を含むポ
ジ型電子線又はX線用レジスト組成物。 3)上記成分(a1)、上記成分(b)、上記成分
(c)、上記成分(d)及び上記成分(e)を含むポジ
型電子線又はX線用レジスト組成物。
【0320】4)上記成分(a1')、上記成分
(b)、上記成分(c)及び上記成分(d)を含むマス
ク製造用ポジ型電子線レジスト組成物。 5)上記成分(a1')、上記成分(b)、上記成分
(c)、上記成分(e)及び前記成分(h')を含むマ
スク製造用ポジ型電子線レジスト組成物。 6)上記成分(a1')、上記成分(b)、上記成分
(c)、上記成分(d)及び上記成分(e)を含むマス
ク製造用ポジ型電子線レジスト組成物。
【0321】1)' 上記成分(a1)、上記成分
(b)、上記成分(c')及び上記成分(d)を含むポ
ジ型電子線又はX線用レジスト組成物。 2)' 上記成分(a1)、上記成分(b)、上記成分
(c')、上記成分(e)及び前記成分(h)を含むポ
ジ型電子線又はX線用レジスト組成物。 3)' 上記成分(a1)、上記成分(b)、上記成分
(c')、上記成分(d)及び上記成分(e)を含むポ
ジ型電子線又はX線用レジスト組成物。
【0322】4)' 上記成分(a1')、上記成分
(b)、上記成分(c')及び上記成分(d)を含むマ
スク製造用ポジ型電子線レジスト組成物。 5)' 上記成分(a1')、上記成分(b)、上記成分
(c')、上記成分(e)及び前記成分(h')を含むマ
スク製造用ポジ型電子線レジスト組成物。 6)' 上記成分(a1')、上記成分(b)、上記成分
(c')、上記成分(d)及び上記成分(e)を含むマ
スク製造用ポジ型電子線レジスト組成物。
【0323】(c)カチオン重合性化合物と(c')ビ
ニル化合物、シクロアルカン化合物、環状エーテル化合
物、ラクトン化合物、アルデヒド化合物は併用しうる。
上記構成例の中で、(c)の一部を(c')に置き換え
ることができ、また(c')の一部を(c)に置き換え
ることができる。
【0324】上記各構成例において、1)、4)の成分
(d)、2)と5)の成分(h')及び3)と6)の成
分(d)の組成物中の使用量は、各々全組成物の固形分
に対して40〜99重量%が好ましく、より好ましくは
50〜95重量%である。
【0325】前記成分(e)の組成物中の使用量は、上
記各構成例いずれでも、全組成物の固形分に対し3〜4
5重量%が好ましく、より好ましくは5〜30重量%、
更に好ましくは10〜30重量%である。
【0326】〔VII〕(h)アルカリ可溶性樹脂 本発明のネガ型レジスト組成物におけるアルカリ可溶性
樹脂は、水には不溶であり、アルカリ水溶液には可溶な
樹脂(アルカリ可溶性樹脂ともいう)である。アルカリ
可溶性樹脂のアルカリ溶解速度は、0.261Nテトラ
メチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)で
測定(23℃)して20Å/秒以上のものが好ましい。
特に好ましくは200Å/秒以上のものである(Åはオ
ングストローム)。 (1)本発明におけるアルカリ可溶性樹脂の好ましい態
様の1つは、上記一般式(1)で表わされる構造単位を
含有する樹脂である。一般式(1)で表わされる構造単
位以外に、他の繰返し構造単位を含んでいてもよい。
【0327】本発明に用いられる一般式(1)で表わさ
れる構造単位を含有するアルカリ可溶性樹脂は、下記モ
ノマー(8)、必要により他のモノマーをラジカル重
合、リビングアニオン重合法等により目的のアルカリ可
溶性樹脂を得ることができる。
【0328】
【化135】
【0329】上記の内、分子内に水酸基を有するモノマ
ーを使用する場合は、あらかじめ水酸基を保護しておき
重合後に保護基を外す方法が好ましい。また、酸分解性
の基で保護する場合も、ポリマー合成終了後に保護基を
導入する方法が一般的である。本発明において、前記一
般式(1)で表される繰り返し構造単位の樹脂中の含有
量としては、本発明の効果が発現できうる量であればい
ずれでもよいが、具体的には全繰り返し単位に対して好
ましくは30〜100モル%であり、より好ましくは5
0〜90モル%である。
【0330】(2)本発明におけるアルカリ可溶性樹脂
の他の好ましい態様の1つは、下記条件(a1)および
(b1)を満たす。 (a1)炭素数6以上20以下の芳香環及び該芳香環に
直接あるいは連結基を介して結合したエチレン性不飽和
基を有するモノマーから誘導される繰り返し単位を少な
くとも一種有すること。 (b1)該芳香環のπ電子と芳香環上の置換基の非共有
電子対の電子数の間に式(I)の関係が成り立つこと。
【0331】ここで、Nπは、π電子総数を表し、N
loneは該置換基としての炭素数1以上12以下の直鎖
状、分岐状、あるいは環状のアルコキシ基、アルケニル
オキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ま
たは水酸基の非共有電子対の総電子数を表す。2つ以上
のアルコキシ基または水酸基は隣り合う二つが互いに結
合して5員環以上の環構造を形成してもよい。
【0332】特に、式(I)中のNπ+(1/2)N
loneは、10〜40の範囲であることが二次電子を発生
しやすい構造であるため好ましい。好ましい芳香環とし
ては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フ
ェナントレン環、ビフェニル等を挙げることができ、好
ましい芳香環上の置換基としては、水酸基、メトキシ
基、エトキシ基、イソプロピル基等を挙げることができ
る。また、π電子総数Nπが10以上となる芳香環(例
えばナフタレン環、アントラセン環またはフェナントレ
ン環、ビフェニルのような芳香環)であれば、この芳香
環上の置換基は非共有電子対を有さない基(Nlone=0
となる基)であっても良く、例えば、水素、飽和アルキ
ル基などを挙げることができる。
【0333】より具体的には、本発明のアルカリ可溶性
樹脂は、一般式(3)〜(7)で表される繰り返し単位
を構成成分として有することが好ましい。
【0334】一般式(3)〜(7)において、 R
101は、水素原子あるいはメチル基を表す。Lは二価の
連結基を表す。Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、
Rj、Rk、Rlはそれぞれ独立に、炭素数1から12の直鎖
状、分岐状、あるいは、環状のアルキル基、アルケニル
基、アリール基、アラルキル基、あるいは水素原子を表
す。また、これらは互いに連結して炭素数24以下の5
員以上の環を形成しても良い。l,m,n,p,q,r,s,t,u,v,w,
xは0〜3までの整数を表し、l+m+n=2,3、 p+q+r=0,1,
2,3、 s+t+u=0,1,2,3、 v+w+x=0,1,2,3を満たす。
【0335】Ra、Rb、Rcの例としては、水素、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ネオペ
ンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル
基、デシル基、ドデシル基、アリル基、ベンジル基、フ
ェニル基、クミル基などが挙げられる。また、互いに連
結して、メチル置換ジオキソール環、エチル置換ジオキ
ソール環、フェニル置換ジオキソール環、ジメチル置換
ジオキソール環、ジオキサン環を形成するものも例とし
て挙げられる。
【0336】Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlの例
としては、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、イ
ソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル
基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロ
ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、アリ
ル基、ベンジル基、フェニル基、クミル基などが挙げら
れる。Rd〜Rf、Rg〜Ri又はRj〜Rlは、ジオキソール環、
メチル置換ジオキソール環、エチル置換ジソキソール
環、フェニル置換ジオキソール環、ジメチル置換ジオキ
ソール環、ジオキサン環を形成するものも例として挙げ
られる。
【0337】Lの例としては、単結合、−CH2−、−
COO−、−COOCH2−、−OCH2CH2O−、−
OCH2−、−CONH−などが挙げられる。
【0338】Yの表す各芳香環における、主鎖に結合す
る結合手、あるいは置換基に結合する結合手の位置は芳
香環上のいずれでも良い。
【0339】これらは(9)〜(12)のモノマーの重
合、必要により他のモノマーの共重合によって得ること
ができる。
【0340】
【化136】
【0341】
【化137】 上記において、R1a、R101、Ra〜Rl、l、m、n、p、
q、r、s、t、u、v、w、xは、前記と同義である。上記の
内、分子内に水酸基を有するモノマーを使用する場合
は、あらかじめ水酸基を保護しておき重合後に保護基を
外す方法が好ましい。また、酸分解性の基で保護する場
合も、ポリマー合成終了後に保護基を導入する方法が一
般的である。
【0342】これらの構造の好ましい具体例を以下に挙
げるがこれらに限定されるものではない。
【0343】
【化138】
【0344】
【化139】
【0345】
【化140】
【0346】
【化141】
【0347】
【化142】
【0348】
【化143】
【0349】
【化144】
【0350】
【化145】
【0351】
【化146】
【0352】
【化147】
【0353】
【化148】
【0354】
【化149】
【0355】
【化150】
【0356】
【化151】
【0357】
【化152】
【0358】
【化153】
【0359】
【化154】
【0360】
【化155】
【0361】本発明における、アルカリ可溶性樹脂は、
ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合等の公知の
方法によって合成できる。対応するモノマーを組み合わ
せてラジカル重合を行うのが最も簡便であるが、モノマ
ーによってはカチオン重合、アニオン重合を利用した場
合に、より好適に合成できる。また、重合開始種によっ
てモノマーが重合以外の反応を起こす場合には、適当な
保護基を導入したモノマーを重合し、重合後に脱保護す
ることによって望む重合体を得ることができる。また、
アルコキシを有する重合体については、対応する水酸基
を有する重合体の水酸基をエーテル化反応を行うことに
よっても望む重合体を得ることができる。重合法につい
ては、実験化学講座28高分子合成、新実験化学講座1
9高分子化学[I]等に記載されている。
【0362】また、本発明のアルカリ可溶性樹脂(1)
及び(2)は、分子量が3、000を超え、300,0
00以下である。好ましくは、重量平均分子量が3,0
00を越え、100,000以下である。より好ましく
は、重量平均分子量が3,000を越え、50,000
以下である。
【0363】上記の合成方法により合成できるアルカリ
可溶性樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、1.0〜
1.5であることが好ましく、これにより、特にレジス
トを高感度化することができる。なお、このような分子
量分布のアルカリ可溶性樹脂は、上記合成方法におい
て、リビングアニオン重合を利用することによって合成
することができる。
【0364】(3)上記(1)、(2)以外の本発明に
おいて用いることができる他のアルカリ可溶性樹脂。本
発明において用いることができる他のアルカリ可溶性樹
脂としては、例えばノボラック樹脂、水素化ノボラツク
樹脂、アセトン−ピロガロール樹脂、o−ポリヒドロキ
シスチレン、p−ポリヒドロキシスチレン、水素化ポリ
ヒドロキシスチレン、ハロゲンもしくはアルキル置換ポ
リヒドロキシスチレン、ヒドロキシスチレン−N−置換
マレイミド共重合体、o/p−ヒドロキシスチレン共重
合体、ポリヒドロキシスチレンの水酸基に対する一部O
−アルキル化物(例えば、5〜30モル%のO−メチル
化物、O−(1−メトキシ)エチル化物、O−(1−エ
トキシ)エチル化物、O−2−テトラヒドロピラニル化
物、O−(t−ブトキシカルボニル)メチル化物等)も
しくはO−アシル化物(例えば、5〜30モル%のo−
アセチル化物、O−(t−ブトキシ)カルボニル化物
等)、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−
ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒ
ドロキシスチレン共重合体、カルボキシル基含有メタク
リル系樹脂及びその誘導体を挙げることができるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0365】特に好ましい他のアルカリ可溶性樹脂は、
ノボラック樹脂及びo−ポリヒドロキシスチレン、p−
ポリヒドロキシスチレン及びこれらの共重合体、アルキ
ル置換ポリヒドロキシスチレン、ポリヒドロキシスチレ
ンの一部O−アルキル化、もしくはO−アシル化物、ス
チレン−ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチ
レン−ヒドロキシスチレン共重合体である。該ノボラッ
ク樹脂は、下記の所定のモノマーを主成分として、酸性
触媒の存在下、アルデヒド類と付加縮合させることによ
り得られる。
【0366】所定のモノマーとしては、フェノール、m
−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール等のク
レゾール類、2,5−キシレノール、3,5−キシレノ
ール、3,4−キシレノール、2,3−キシレノール等
のキシレノール類、m−エチルフェノール、p−エチル
フェノール、o−エチルフェノール、p−t−ブチルフ
ェノール、p−オクチルフエノール、2,3,5−トリ
メチルフェノール等のアルキルフェノール類、p−メト
キシフェノール、m−メトキシフェノール、3,5−ジ
メトキシフェノール、2−メトキシ−4−メチルフェノ
ール、m−エトキシフェノール、p−エトキシフェノー
ル、m−プロポキシフェノール、p−プロポキシフェノ
ール、m−ブトキシフェノール、p−ブトキシフェノー
ル等のアルコキシフェノール類、2−メチル−4−イソ
プロピルフェノール等のビスアルキルフェノール類、m
−クロロフェノール、p−クロロフェノール、o−クロ
ロフェノール、ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノー
ルA、フェニルフェノール、レゾルシノール、ナフトー
ル等のヒドロキシ芳香化合物を単独もしくは2種類以上
混合して使用することができるが、これらに限定される
ものではない。
【0367】アルデヒド類としては、例えばホルムアル
デヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プ
ロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセ
トアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−
フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズア
ルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒド
ロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒ
ド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズア
ルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベ
ンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メ
チルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、
p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデ
ヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒド、フルフラー
ル、クロロアセトアルデヒド及びこれらのアセタール
体、例えばクロロアセトアルデヒドジエチルアセタール
等を使用することができるが、これらの中で、ホルムア
ルデヒドを使用するのが好ましい。これらのアルデヒド
類は、単独でもしくは2種類以上組み合わせて用いられ
る。酸性触媒としては塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、シュウ
酸等を使用することができる。
【0368】こうして得られたノボラック樹脂の重量平
均分子量は、1,000〜30,000の範囲であるこ
とが好ましい。1,000未満では露光部の現像後の膜
減りが大きく、30,000を越えると現像速度が小さ
くなってしまう。特に好適なのは2,000〜20,0
00の範囲である。また、ノボラック樹脂以外の前記ポ
リヒドロキシスチレン、及びその誘導体、共重合体の重
量平均分子量は、2000以上、好ましくは2000〜
30000、より好ましくは2000〜20000であ
る。ここで、重量平均分子量はゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義さ
れる。
【0369】こうして得られたアルカリ可溶性樹脂の重
量平均分子量は、1,000〜30,000の範囲であ
ることが好ましい。1,000未満では露光部の現像後
の膜減りが大きく、30,000を越えると現像速度が
小さくなってしまう。さらに好適なのは2,000〜2
0,000の範囲である。感度が特に優れている点で特
に好ましいアルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、
2,000〜9,000の範囲であり、より好ましくは
2,500〜9,000の範囲であり、さらに好ましく
は3,000〜9,000の範囲である。また、アルカ
リ可溶性樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、1.0〜
1.5となる(単分散ポリマー)ほうが現像残さが少な
くなり好ましい。感度が特に優れている点で特に好まし
いアルカリ可溶性樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、
1.0〜1.4であり、より好ましくは1.0〜1.3
であり、さらに好ましくは1.0〜1.2である。ここ
で、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。す
べてのアルカリ可溶性樹脂の使用量は、レジスト組成物
の全重量(溶媒を除く)を基準として、通常30〜90
重量%、好ましくは50〜80重量%である。
【0370】〔VIII〕 (i)酸により架橋する架橋剤 本発明のネガ型レジスト組成物では、アルカリ可溶性樹
脂、酸発生剤とともに、酸により架橋する化合物(以
下、適宜、酸架橋剤又は単に架橋剤と称する)を使用す
る。 (3)−1 架橋剤は、フェノール誘導体を使用するこ
とができる。好ましくは、分子量が1200以下、分子
内にベンゼン環を3〜5個含み、さらにヒドロキシメチ
ル基またはアルコキシメチル基を合わせて2個以上有
し、そのヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基を少
なくともいずれかのベンゼン環に集中させ、あるいは振
り分けて結合してなるフェノール誘導体を挙げることが
できる。このようなフェノール誘導体を用いることによ
り、本発明の効果をより顕著にすることができる。ベン
ゼン環に結合するアルコキシメチル基としては、炭素数
6個以下のものが好ましい。具体的にはメトキシメチル
基、エトキシメチル基、n−プロポキシメチル基、i−
プロポキシメチル基、n−ブトキシメチル基、i−ブト
キシメチル基、sec−ブトキシメチル基、t−ブトキ
シメチル基が好ましい。さらに、2−メトキシエトキシ
基及び、2−メトキシ−1−プロピル基の様に、アルコ
キシ置換されたアルコキシ基も好ましい。これらのフェ
ノール誘導体の内、特に好ましいものを以下に挙げる。
【0371】
【化156】
【0372】
【化157】
【0373】
【化158】
【0374】
【化159】
【0375】
【化160】
【0376】(式中、L1〜L8は、同じであっても異な
っていてもよく、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル
基又はエトキシメチル基を示す。) ヒドロキシメチル基を有するフェノール誘導体は、対応
するヒドロキシメチル基を有さないフェノール化合物
(上記式においてL1〜L8が水素原子である化合物)と
ホルムアルデヒドを塩基触媒下で反応させることによっ
て得ることができる。この際、樹脂化やゲル化を防ぐた
めに、反応温度を60℃以下で行うことが好ましい。具
体的には、特開平6−282067号、特開平7−64
285号等に記載されている方法にて合成することがで
きる。アルコキシメチル基を有するフェノール誘導体
は、対応するヒドロキシメチル基を有するフェノール誘
導体とアルコールを酸触媒下で反応させることによって
得ることができる。この際、樹脂化やゲル化を防ぐため
に、反応温度を100℃以下で行うことが好ましい。具
体的には、欧州特許EP632003A1等に記載され
ている方法にて合成することができる。このようにして
合成されたヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル
基を有するフェノール誘導体は、保存時の安定性の点で
好ましいが、アルコキシメチル基を有するフェノール誘
導体は保存時の安定性の観点から特に好ましい。ヒドロ
キシメチル基またはアルコキシメチル基を合わせて2個
以上有し、いずれかのベンゼン環に集中させ、あるいは
振り分けて結合してなるこのようなフェノール誘導体
は、単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせ
て使用してもよい。
【0377】(3)−2 上記フェノール誘導体以外に
も、下記の(i)、(ii)の化合物が架橋剤として使
用できる。 (i) N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチ
ル基、若しくはN−アシルオキシメチル基を有する化合
物 (ii) エポキシ化合物 これらの架橋剤については以下に詳細に説明する。 (i) N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチ
ル基、若しくはN−アシルオキシメチル基を有する化合
物としては、欧州特許公開(以下、「EP−A」と記載
する)第0,133,216号、西独特許第3,63
4,671号、同第3,711,264号に開示された
単量体及びオリゴマー−メラミン−ホルムアルデヒド縮
合物並びに尿素−ホルムアルデヒド縮合物、EP−A第
0,212,482号に開示されたアルコキシ置換化合
物等に開示されたベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド
縮合物等が挙げられる。更に好ましい例としては、例え
ば、少なくとも2個の遊離N−ヒドロキシメチル基、N
−アルコキシメチル基、若しくはN−アシルオキシメチ
ル基を有するメラミン−ホルムアルデヒド誘導体が挙げ
られ、中でもN−アルコキシメチル誘導体が特に好まし
い。
【0378】(ii) エポキシ化合物としては、一つ
以上のエポキシ基を含む、モノマー、ダイマー、オリゴ
マー、ポリマー状のエポキシ化合物を挙げることができ
る。例えば、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンと
の反応生成物、低分子量フェノール−ホルムアルデヒド
樹脂とエピクロルヒドリンとの反応生成物等が挙げられ
る。その他、米国特許第4,026,705号公報、英
国特許第1,539,192号公報に記載され、使用さ
れているエポキシ樹脂を挙げることができる。
【0379】本発明においては、上記のフェノール誘導
体が好ましい。上記のフェノール誘導体に加え、例えば
上述のような他の架橋剤(i)、(ii)を併用するこ
ともできる。上記のフェノール誘導体に加えて併用しう
る他の架橋剤の比率は、モル比で100/0〜20/8
0、好ましくは90/10〜40/60、更に好ましく
は80/20〜50/50である。
【0380】架橋剤は、全レジスト組成物固形分中、3
〜70重量%、好ましくは5〜50重量%の添加量で用
いられる。架橋剤の添加量が3重量%未満であると残膜
率が低下し、また、70重量%を越えると解像力が低下
し、更にレジスト液の保存時の安定性の点で余り好まし
くない。
【0381】〔IX〕(f)有機塩基性化合物 本発明で用いることのできる好ましい有機塩基性化合物
とは、フェノールよりも塩基性の強い化合物である。中
でも含窒素塩基性化合物が好ましい。なかでも下記
(A)〜(E)で示される構造を含む含窒素塩基性化合
物が好ましい。
【0382】
【化161】
【0383】ここで、R250 、R251 及びR252 は、同
一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜6個のア
ルキル基、炭素数1〜6個のアミノアルキル基、炭素数
1〜6個のヒドロキシアルキル基又は炭素数6〜20個
の置換もしくは非置換のアリール基を表し、ここで、R
251とR252は、互いに結合して環を形成してもよい。R
253 、R254 、R255 及びR256 は、同一でも異なって
もよく、炭素数1〜6個のアルキル基を表す。更に好ま
しい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子
を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、特に好ま
しくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素原子を含
む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基
を有する化合物である。
【0384】好ましい具体例としては、置換もしくは未
置換のグアニジン、置換もしくは未置換のアミノピリジ
ン、置換もしくは未置換のアミノアルキルピリジン、置
換もしくは未置換のアミノピロリジン、置換もしくは未
置換のインダゾール、イミダゾール、置換もしくは未置
換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、置換
もしくは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換のプ
リン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換もしく
は未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペラジ
ン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置換も
しくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙げら
れる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキル
基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリールア
ミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロ
キシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、水
酸基、シアノ基である。
【0385】特に好ましい化合物として、グアニジン、
1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テト
ラメチルグアニジン、イミダゾール、2−メチルイミダ
ゾール、4−メチルイミダゾール、N−メチルイミダゾ
ール、2−フェニルイミダゾール、4,5−ジフェニル
イミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾー
ル、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−ア
ミノピリジン、2−ジメチルアミノピリジン、4−ジメ
チルアミノピリジン、2−ジエチルアミノピリジン、2
−(アミノメチル)ピリジン、2−アミノ−3−メチル
ピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2−アミ
ノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチルピリ
ジン、3−アミノエチルピリジン、4−アミノエチルピ
リジン、3−アミノピロリジン、ピペラジン、N−(2
−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチ
ル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イ
ミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジ
ン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、
5−アミノ−3−メチル−1−p−トリルピラゾール、
ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラジ
ン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6
−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラ
ゾリン、N−アミノモルフォリン、N−(2−アミノエ
チル)モルフォリン、ジアザビシクロノネン、ジアザビ
シクロウンデセンなどが挙げられるがこれに限定される
ものではない。
【0386】これらの(f)有機塩基性化合物は、単独
であるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
(f)有機塩基性化合物のポジ型レジスト組成物中にお
ける使用量は、本発明の(a1)電子線又はX線の照射
により酸を発生する化合物又は(a1')電子線の照射
により酸を発生する化合物に対し、通常、0.01〜1
0モル%、好ましくは0.1〜5モル%である。0.0
1モル%未満ではその添加の効果が得られない。一方、
10モル%を超えると感度の低下や非照射部の現像性が
悪化する傾向がある。
【0387】また、(f)有機塩基性化合物のネガ型レ
ジスト組成物中における使用量は、酸発生剤と有機塩基
性化合物のネガ型レジスト組成物中の使用割合で示すこ
とができ、酸発生剤と有機塩基性化合物の組成物中の使
用割合は、(酸発生剤)/(有機塩基性化合物)(モル
比)=2.5〜300であることが好ましい。該モル比
が2.5未満では低感度となり、解像力が低下する場合
があり、また、300を越えると露光後加熱処理までの
経時でレジストパターンの太りが大きくなり、解像力も
低下する場合がある。(酸発生剤)/(有機塩基性化合
物)(モル比)は、好ましくは5.0〜200、更に好
ましくは7.0〜150である。これら含窒素塩基性化
合物の添加は、レジスト膜の引き置き経時安定性(PC
D安定性及びPED安定性)を改善する効果がある。こ
こで、PCD(Post Coating Delay)安定性とは、基板に
レジスト組成物を塗布後、照射装置内あるいは装置外に
放置した場合の塗膜安定性であり、また、PED(Post
Exposure Delay)安定性とは、照射後に加熱操作を行う
までの間、照射装置内あるいは装置外に放置した場合の
塗膜安定性である。
【0388】〔X〕(g)フッ素系及び/又はシリコン
系界面活性剤 本発明のレジスト組成物に使用できる界面活性剤は、フ
ッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤が好適に用いら
れ、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤及びフ
ッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤のいず
れか、あるいは2種以上を含有することができる。これ
らの界面活性剤として、例えば特開昭62-36663号、同61
-226746号、同61-226745号、同62-170950号、同63-3454
0号、特開平7-230165号、同8-62834号、同9-54432号、
同9-5988号、米国特許5405720号、同5360692号、同5529
881号、同5296330号、同5436098号、同5576143号、同52
94511号、同5824451号記載の界面活性剤を挙げることが
でき、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもで
きる。使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフ
トップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラー
ドFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファッ
クF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ(株)
製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、10
5、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(ト
ロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシ
リコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシ
ロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)も
シリコン系界面活性剤として用いることができる。本発
明には、(g)フッ素系及び/又はシリコン系界面活性
剤を使用することができる。
【0389】フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤
以外の界面活性剤を併用することもできる。具体的に
は、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシ
エチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等の
ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエ
チレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレ
ンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンア
ルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオ
キシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノ
ラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタン
モノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビ
タントリオレエート、ソルビタントリステアレート等の
ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタン
モノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノ
ステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレ
エート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレー
ト等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類
等のノニオン系界面活性剤、アクリル酸系もしくはメタ
クリル酸系(共)重合ポリフローNo.75,No.9
5(共栄社油脂化学工業(株)製)等を挙げることがで
きる。
【0390】これらの(g)界面活性剤の配合量は、本
発明の組成物中の全組成物の固形分に対し、通常、2重
量%以下、好ましくは1重量%以下である。これらの界
面活性剤は単独で添加してもよいし、また2種以上を組
み合わせて添加することもできる。これらの界面活性剤
の添加により、レジスト膜の面内均一性が増し、解像力
が向上する効果がある。
【0391】〔XI〕本発明に使用されるその他の成分 本発明のレジスト組成物には必要に応じて、更に染料、
顔料、可塑剤、光増感剤、及び現像液に対する溶解性を
促進させるフェノール性OH基を2個以上有する化合物
等を含有させることができる。
【0392】〔XI〕−1 染料 好適な染料としては油性染料及び塩基性染料がある。具
体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#1
03、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オ
イルブルーBOS,オイルブルー#603、オイルブラ
ックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−5
05(以上オリエント化学工業株式会社製)、クリスタ
ルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレッ
ト(CI42535)、ローダミンB(CI45170
B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレ
ンブルー(CI52015)等を挙げることができる。
【0393】〔XI〕−2 フェノール性OH基を2個
以上有する化合物等 本発明で使用できるフェノール性OH基を2個以上有す
る化合物は、好ましくは分子量1000以下のフェノー
ル化合物である。また、分子中に少なくとも2個のフェ
ノール性水酸基を有することが必要であるが、これが1
0を越えると、現像ラチチュードの改良効果が失われ
る。また、フェノ−ル性水酸基と芳香環との比が0.5
未満では膜厚依存性が大きく、また、現像ラチチュード
が狭くなる傾向がある。この比が1.4を越えると該組
成物の安定性が劣化し、高解像力及び良好な膜厚依存性
を得るのが困難となって好ましくない。
【0394】このフェノール化合物の好ましい添加量
は、アルカリ可溶性樹脂に対して2〜50重量%であ
り、更に好ましくは5〜30重量%である。50重量%
を越えた添加量では、現像残渣が悪化し、また現像時に
パターンが変形するという新たな欠点が発生して好まし
くない。
【0395】このような分子量1000以下のフェノー
ル化合物は、例えば、特開平4−122938、特開平
2−28531、米国特許第4916210、欧州特許
第219294等に記載の方法を参考にして、当業者に
於て容易に合成することが出来る。フェノール化合物の
具体例を以下に示すが、本発明で使用できる化合物はこ
れらに限定されるものではない。
【0396】レゾルシン、フロログルシン、2,3,4
−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4′−
テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,3′,
4′,5′−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、アセト
ン−ピロガロール縮合樹脂、フロログルコシド、2,
4,2′,4′−ビフェニルテトロール、4,4′−チ
オビス(1,3−ジヒドロキシ)ベンゼン、2,2′,
4,4′−テトラヒドロキシジフェニルエーテル、2,
2′,4,4′−テトラヒドロキシジフェニルスルフォ
キシド、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシジフェ
ニルスルフォン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン、4,4−(α−メチルベンジリデン)ビスフ
ェノール、α,α′,α″−トリス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、
α,α′,α″−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−
1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、1,2,2−
トリス(ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,2−
トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、2,2,5,5−テトラキス(4−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサン、1,2−テトラキス(4−ヒド
ロキシフェニル)エタン、1,1,3−トリス(ヒドロ
キシフェニル)ブタン、パラ〔α,α,α′,α′−テ
トラキス(4−ヒドロキシフェニル)〕−キシレン等を
挙げることができる。
【0397】本発明のレジスト組成物は、上記各成分を
溶解する溶媒に溶かして支持体上に塗布する。ここで使
用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘ
キサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブ
チロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレング
リコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレング
リコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルプロピオネート、トルエン、酢酸エチ
ル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メ
チル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチ
ル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メ
チルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、こ
れらの溶媒を単独あるいは混合して使用することができ
る。本発明において、塗布溶剤としては、プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテートが特に好まし
く、これにより、面内均一性に優れるようになる。
【0398】半導体の更なる進歩を追求していくと本質
的なレジストの高解像力等の性能に加え、感度、塗布
性、最小塗布必要量、基板との密着性、耐熱性、組成物
の保存安定性等の種々の観点より高性能の組成物が要求
されている。最近では、出来上がりのチップの取れる絶
対量を増やすため大口径のWaferを使用してデバイ
スを作成する傾向にある。しかしながら、大口径に塗布
すると、塗布性、特に面内の膜厚均一性の低下が懸念さ
れるため、大口径のWaferに対しての膜厚面内均一
性の向上が要求されている。この均一性を確認すること
ができる手法としてWafer内の多数点で膜厚測定を
行い、各々の測定値の標準偏差をとり、その3倍の値で
均一性を確認することができる。この値が小さい程面内
均一性が高いと言える。値としては、標準偏差の3倍の
値が100以下が好ましく、50以下がより好ましい。
【0399】更に、リソグラフィー用マスク製造におい
ては、CDリニアリティーが最重要視され、ブランクス
内の膜厚面内均一性の向上が要求されている。この均一
性を確認することができる手法としてマスクブランクス
内の多数点で膜厚測定を行い、各々の測定値の標準偏差
をとり、その3倍の値で均一性を確認することができ
る。この値が小さい程面内均一性が高いと言える。値と
しては、標準偏差の3倍の値が100以下が好ましく、
50以下がより好ましい。
【0400】本発明のレジスト組成物は、溶剤に溶かし
た後濾過することができる。そのために使用されるフィ
ルターは、レジスト分野で使用されるものの中から選択
され、具体的にはフィルターの材質が、ポリエチレン、
ナイロン又はポリスルフォンを含有するものが使用され
る。より具体的には、ミリポア社製のマイクロガード、
マイクロガードPlus、マイクロガードミニケム−
D、マイクロガードミニケム−D PR、ミリポアオブ
チマイザーDEV/DEV−C、ミリポア オブチマイ
ザー16/14、ポール社製のウルチボアN66、ポジ
ダイン、ナイロンファルコン等が挙げられる。また、フ
ィルターの孔径については下記の方法により確認したも
のを使用できる。つまり超純水中にPSL標準粒子(ポ
リスチレンラテックスビーズ 粒子径0.100μm)
を分散させて、チューブポンプにてフィルター1次側に
連続的に定流量で流し、チャレンジ濃度をパーティクル
カウンターにより測定し、90%以上捕捉できたものを
孔径0.1μmフィルターとして使用できる。
【0401】本発明の電子線又はX線レジスト組成物を
精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:
シリコン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、コータ
ー等の適当な塗布方法により塗布後、所定のマスクを通
して照射し、ベークを行い現像することにより良好なレ
ジストパターンを得ることができる。
【0402】本発明のマスクブランクスは、マスク製造
用電子線レジスト組成物を塗設されている。具体的に
は、本発明のマスク製造用電子線レジスト組成物を光リ
ソグラフィー用マスク製造用基板(例:ガラス/酸化ク
ロム被覆)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法
により塗布し、必要により乾燥し、塗設される。ここ
で、乾燥膜厚としては、好ましくは0.1μm〜1.0
μmであり、より好ましくは0.2μm〜0.8μmで
ある。本発明のマスクブランクスは、所定のマスクを通
して電子線描画装置を用いて照射し、ベークを行い現像
することにより良好なレジストパターンを得ることがで
きる。
【0403】本発明のレジスト組成物の現像液として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモ
ニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピ
ルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−
ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メ
チルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノ
ールアミン、トリエタノーアミン等のアルコ−ルアミン
類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエ
チルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アン
モニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類、
等のアルカリ類の水溶液を使用することができる。更
に、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール
等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量
添加して使用することもできる。これらの現像液の中で
好ましくは第四アンモニウム塩、更に好ましくは、テト
ラメチルアンモニウムヒドロオキシド、コリンである。
【0404】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明の内容がこれにより限定されるものでは
ない。
【0405】(1)ポジ型レジスト組成物 〔合成例1:ポリ(p−ヒドロキシスチレン/スチレ
ン)共重合体の合成〕常法に基づいて脱水、蒸留精製し
たp−tert−ブトキシスチレンモノマー35.25
g(0.2モル)及びスチレンモノマー5.21g
(0.05モル)をテトラヒドロフラン100mlに溶
解した。窒素気流及び攪拌下、80℃にてアゾビスイソ
ブチロニトリル(AIBN)0.033gを2.5時間
置きに3回添加し、最後に更に5時間攪拌を続けること
により、重合反応を行った。反応液をヘキサン1200
mlに投入し、白色の樹脂を析出させた。得られた樹脂
を乾燥後、テトラヒドロフラン150mlに溶解した。
これに4N塩酸を添加し、6時間加熱還流することによ
り加水分解させた後、5Lの超純水に再沈し、この樹脂
を濾別し、水洗・乾燥させた。更にテトラヒドロフラン
200mlに溶解し、5Lの超純水中に激しく攪拌しな
がら滴下、再沈を行った。この再沈操作を3回繰り返し
た。得られた樹脂を真空乾燥器中で120℃、12時間
乾燥し、ポリ(p−ヒドロキシスチレン/スチレン)共
重合体を得た。
【0406】〔合成例2:樹脂例(c−21)の合成〕
p−アセトキシスチレン32.4g(0.2モル)及び
メタクリル酸t−ブチル7.01g(0.07モル)を
酢酸ブチル120mlに溶解し、窒素気流及び攪拌下、
80℃にてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)
0.033gを2.5時間置きに3回添加し、最後に更
に5時間攪拌を続けることにより、重合反応を行った。
反応液をヘキサン1200mlに投入し、白色の樹脂を
析出させた。得られた樹脂を乾燥後、メタノール200
mlに溶解した。これに水酸化ナトリウム7.7g
(0.19モル)/水50mlの水溶液を添加し、1時
間加熱還流することにより加水分解させた。その後、水
200mlを加えて希釈し、塩酸にて中和し白色の樹脂
を析出させた。この樹脂を濾別し、水洗・乾燥させた。
更にテトラヒドロフラン200mlに溶解し、5Lの超
純水中に激しく攪拌しながら滴下、再沈を行った。この
再沈操作を3回繰り返した。得られた樹脂を真空乾燥器
中で120℃、12時間乾燥し、ポリ(p−ヒドロキシ
スチレン/メタクリル酸t−ブチル)共重合体を得た。
【0407】〔合成3:樹脂例(c−3)の合成〕ポリ
(p−ヒドロキシスチレン)(日本曹達(株)製VP−
8000)10gをピリジン50mlに溶解させ、これ
に室温で撹伴下、二炭酸ジ−t−ブチル3.63gを滴
下した。室温で3時間撹伴した後、イオン交換水1L/
濃塩酸20gの溶液に滴下した。析出した粉体をろ過、
水洗、乾燥すると、樹脂例(c−3)が得られた。
【0408】〔合成4:樹脂例(c−33)の合成〕p
−シクロヘキシルフェノール83.1g(0.5モル)
を300m1のトルエンに溶解し、次いで2−クロロエ
チルビニルエーテル150g、水酸化ナトリウム25
g、テトラブチルアンモニウムブロミド5g、トリエチ
ルアミン60gを加えて120℃で5時間反応させた。
反応液を水洗し、過剰のクロエチルビニルエーテルとト
ルエンを留去し、得られたオイルを減圧蒸留にて精製す
ると4−シクロヘキシルフェノキシエチルビニルエーテ
ルが得られた。ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(日本
曹達(株)製VP−8000)20g,4−シクロヘキ
シルフェノキシエチルビニルエ−テル6.5gをTHF
80mlに溶解し、これにp−トルエンスルホン酸0.
01gを添加して室温で18時間反応させた。反応液を
蒸留水5Lに激しく撹拌しながら滴下し、析出する粉体
をろ過、乾燥すると樹脂例(c−33)が得られた。
【0409】樹脂例(c−4)、(c−28)、(c−
30)も対応する幹ポリマーとビニルエーテルを用い
て、同様の方法により合成した。
【0410】ポリ(P−ヒドロキシスチレン)(日本曹
達(株)製VP−8000)の代わりに、ポリ(P−ヒ
ドロキシスチレン)(日本曹達(株)製VP−500
0)を用いて同様の操作をし、(c−3)'、(c−3
3)’、(c−4)’、(c−28)’、(c−3
0)’を得た。また、開始剤の量を制御して分子量を6
割程度としたポリマー(ポリ(P−ヒドロキシスチレン
/スチレン)共重合体(2)、(c−21)’を得た。
【0411】(溶解阻止剤化合物の合成例−1:化合物
例16の合成)1−[α−メチル−α−(4' −ヒドロ
キシフェニル)エチル]−4−[α',α' −ビス(4"
−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン42.4g
(0.10モル)をN,N−ジメチルアセトアミド30
0mlに溶解し、これに炭酸カリウム49.5g(0.
35モル)、及びブロモ酢酸クミルエステル84.8g
(0.33モル)を添加した。その後、120℃にて7
時間撹拌した。反応混合物をイオン交換水2lに投入
し、酢酸にて中和した後、酢酸エチルにて抽出した。酢
酸エチル抽出液を濃縮、精製し、化合物例16(Rは全
て−CH2 COOC(CH3265 基)70gを
得た。
【0412】(溶解阻止剤化合物の合成例−2:化合物
41の合成)1,3,3,5−テトラキス−(4−ヒド
ロキシフェニル)ペンタン44gをN,N−ジメチルア
セトアミド250mlに溶解させ、これに炭酸カリウム
70.7g、次いでブロモ酢酸t−ブチル90.3gを
加え120℃にて7時間撹拌した。反応混合物をイオン
交換水2lに投入し、得られた粘稠物を水洗した。これ
をカラムクロマトグラフィーにて精製すると化合物例4
1(Rはすべて−CH2 COOC49 (t))が87
g得られた。
【0413】(溶解阻止剤化合物の合成例−3:化合物
例43の合成)α,α,α’,α’,α”,α”,−ヘ
キサキス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−ト
リエチルベンゼン20gをジエチルエーテル400ml
に溶解させた。この溶液に窒素雰囲気下で3,4−ジヒ
ドロ−2H−ピラン42.4g、触媒量の塩酸を加え、
24時間還流した。反応終了後少量の水酸化ナトリウム
を加えた後ろ過した。ろ液を濃縮し、これをカラムクロ
マトグラフィーにて精製すると化合物例43(Rはすべ
てTHP基)が55.3g得られた。
【0414】(溶解阻止剤化合物の合成例−4:化合物
例43−2の合成)α,α,α’,α’,α”,α”,
−ヘキサキス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5
−トリエチルベンゼン20g、N,N−ジメチルアセト
アミド200mlに溶解させ、これに炭酸カリウム2
8.2g、次いでブロモ酢酸ブチル36.0gを加え1
20℃にて7時間攪拌した。反応生成物をイオン交換水
2リットルに投入し、得られた粘稠物を水洗した。これ
をカラムクロマトグラフィーにて精製すると前記化合物
例43−2(Rは、全て−CH2COOC49(t))が3
7g得られた。
【0415】〔一般式(A)で表される化合物の合成
例〕 (合成例−1)前記A−22(ベンゾイルオキシエチル
ビニルエーテル)の合成 安息香酸244g(2mol)を3000mlのトルエ
ンに溶解し、次いで2−クロロエチルビニルエーテル3
20gを加え、更に水酸化ナトリウム88g、テトラブ
チルアンモニウムブロミド25g、トリエチルアミン1
00gを加えて、120℃にて5時間加熱攪拌した。反
応液を水洗し、減圧留去にて過剰の2−クロロエチルビ
ニルエーテルとトルエンを除去した。得られたオイル分
から、減圧留去により目的物であるベンゾイルオキシエ
チルビニルエーテルを300g得た。 (合成例−2〜8)前記A−23〜A−29の合成 上記A−22の合成と同様にして、前記A−23〜A−
29を合成した。
【0416】実施例(1)−1〔実施例、比較例〕 (1)レジストの塗設 下記表1に示した成分をプロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート8.2gに溶解させ、これを0.
1μmのテフロン(登録商標)フィルターによりろ過し
てレジスト溶液を調製した。尚、実施例21の組成物
は、溶剤として乳酸エチルを8.2g用いた。各試料溶
液をスピンコーターを利用して、シリコンウエハー上に
塗布し、120℃、90秒間真空吸着型のホットプレー
トで乾燥して、膜厚0.5μmのレジスト膜を得た。
【0417】(2)レジストパターンの作成 このレジスト膜に電子線描画装置(加圧電圧50KV)
を用いて照射を行った。照射後にそれぞれ真空吸着型ホ
ットプレートで(110℃で60秒)加熱を行い、2.
38%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
(TMAH)水溶液で60秒間浸漬し、30秒間水でリ
ンスして乾燥した。得られたコンタクトホールパターン
及びラインアンドスペースパターンの断面形状を走査型
電子顕微鏡により観察した。
【0418】(3)感度及び解像力の評価 コンタクトホールパターンでの限界解像力(ホールの最
小直径)を解像力とし、更にその限界解像力を解像でき
る最小照射量を感度とした。また、ラインアンドスペー
スパターンで0.2μmを1:1で設計寸法に解像する
照射量を感度とし、該照射量での解像できる最小サイズ
を解像度とした。
【0419】(4)PCDの評価 上記(1)の方法により得られたレジスト膜を電子線描
画装置内で高真空下120分間放置したのち、(2)の
方法によりレジストパターンを形成した。(3)の方法
により求めた感度(この場合はレジスト膜形成後高真空
下120分間放置はなく、直ちに照射)と同一の照射量
で解像できる最小のコンタクトホールサイズ(直径)あ
るいはラインアンドスペースを求める。このサイズと
(3)で得られた限界解像力が近い値を示すもの程PC
D安定性が良好である。
【0420】(5)PEDの評価 レジストパターンを形成する際に、照射後、電子線描画
装置内で高真空下120分間放置する工程を加える以外
は(2)と同様の方法で行った。(3)の方法により求
めた感度(この場合は、照射後の高真空下120分間放
置する工程はなく、直ちに加熱する)と同一の照射量で
解像できる最小のコンタクトホールサイズ(直径)ある
いはラインアンドスペースを求める。このサイズと
(3)で得られた限界解像力が近い値を示すもの程PE
D安定性が良好である。
【0421】
【表1】
【0422】
【表2】
【0423】
【表3】
【0424】
【表4】
【0425】酸発生剤PAG−1は、下記の通りであ
る。
【0426】
【化162】
【0427】使用したバインダー樹脂の組成、物性等は
以下の通りである。 (c−3):p−ヒトロキシスチレン/p−t−ブトキ
シカルボキシスチレン共重合体(モル比:80/2
0)、重量平均分子量(Mw)13000、分子量分布
(Mw/Mn)1.4 (c−3)’:Mw8000
【0428】(c−4):p−ヒドロキシスチレン/p
−(1−エトキシエトキシ)スチレン共重合体(モル
比:70/30)、Mw12000、分子量分布(Mw
/Mn)1.3 (c−4)’:Mw7000
【0429】(c−21):p−ヒドロキシスチレン/
t−ブチルメタクリレート共重合体(モル比:70/3
0)、Mw16000、分子量分布(Mw/Mn)2.
0 (c−21)’:Mw9500
【0430】(c−22):p−ヒドロキシスチレン/
p−(1−t−ブトキシエトキシ)スチレン共重合体
(モル比:85/15)、Mw12000、分子量分布
(Mw/Mn)1.1 (c−22)’:Mw7000
【0431】(c−28):p−ヒドロキシスチレン/
p−(1−フェネチルオキシエトキシ)スチレン共重合
体(モル比:85/15)、Mw12000、分子量分
布(Mw/Mn)1.2 (c−28)’:Mw7000
【0432】(c−30):p−ヒドロキシスチレン/
p−(1−フェノキシエトキシエトキシ)スチレン共重
合体(モル比:85/15)、Mw13000、分子量
分布(Mw/Mn)1.2 (c−30)’:Mw8000
【0433】(c−33):p−ヒドロキシスチレン/
p−(1−p−シクロヘキシルフェノキシエトキシ)ス
チレン共重合体(モル比:85/15)、Mw1300
0、分子量分布(Mw/Mn)1.2 (c−33)’:Mw8000
【0434】(PHS−1):ポリ(P−ヒドロキシス
チレン)(日本曹達(株)製、商品名VP−8000) (PHS−2):ポリ(P−ヒドロキシスチレン)(日
本曹達(株)製、商品名VP−5000) (PHS−3):ポリ(P−ヒドロキシスチレン)(東
邦化学(株)製、商品名H−80A) (PHS−4):ポリ(P−ヒドロキシスチレン)(東
邦化学(株)製、商品名H−60A)
【0435】(PHS/St:合成例1で合成したも
の):p−ヒドロキシスチレン/スチレン(モル比:8
0/20)、Mw26000、分子量分布(Mw/M
n)1.9 (PHS/St2):Mw15600
【0436】有機塩基性化合物については、以下の通り
である。 B−1:2,4,5−トリフェニルイミダゾール B−2:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−
5−エン B−3:4−ジメチルアミノピリジン B−4:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ
カ−7−エン B−5:N−シクロヘキシル−N’−モルホリノエチル
チオ尿素
【0437】界面活性剤については、以下の通りであ
る。 W−1:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)
製) W−2:メガファックF176(大日本インキ(株)
製) W−3:メガファックR08(大日本インキ(株)製) W−4:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化
学工業(株)製) W−5:サーフロンS−382(旭硝子(株)製)
【0438】
【表5】
【0439】
【表6】
【0440】
【表7】
【0441】
【表8】
【0442】表5〜8の結果から、本発明のポジ型レジ
スト組成物は、高感度、高解像力で、矩形なパターンプ
ロファイルを与え、更にPCD、PED安定性が極めて
優れていることが判る。これらの効果は、(c)カチオ
ン重合性化合物または(c')ビニル化合物、シクロア
ルカン化合物、環状エーテル化合物、ラクトン化合物、
アルデヒド化合物と有機塩基性化合物を添加することに
より得られるものである。更に、酸発生剤として一般式
(I)〜一般式(III)で表される化合物や、一般式
(A−1)で表される化合物を用いることにより、なお
一層優れた性能を示す。
【0443】実施例1、8、9、18、19、20、3
1、38、39、48、49、及び50において、有機
塩基性化合物をB−1からそれぞれ、B−2、B−3、
B−4、B−5に変更して実施したところ、同等の性能
が得られた。また、実施例1、8、9、18、19、2
0、31、38、39、48、49、及び50におい
て、界面活性剤をW−1からそれぞれW−2、W−3、
W−4、W−5に変更して実施したところ、同等の性能
が得られた。
【0444】実施例1、8、10、12、17、18、
19、及び20において、PHS−2をPHS−4に変
更して同様に実施したところ、同等の性能が得られた。
また、実施例31、38、40、42、47、48、4
9、50、51、58、60、62、67、68、6
9、及び70において、PHS−1をPHS−3に変更
して同様に実施したところ、同等の性能が得られた。
【0445】実施例1、8、9、18、19、20、3
1、38、39、48、49、及び50において、溶剤
をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
/プロピレングリコールモノメチルエーテル=80/2
0(重量比)に変更して同様に実施したところ、同様な
効果が得られた。
【0446】また、上記表1に記載の成分を上記溶剤に
溶解し、その上記実施例1〜21の組成物液を0.1μ
mのポリエチレン製フィルターで濾過してレジスト溶液
を調製した。これらの各レジスト溶液について、下記の
ように面内均一性を評価した。
【0447】(面内均一性)各レジスト溶液を8inc
hシリコンウエハ上に塗布し、上記のようなレジスト層
の塗設同様の処理を行い、面内均一性測定用のレジスト
塗布膜を得た。これを大日本スクリーン社製Lambd
aAにて、塗布膜厚をウエハ直径方向に沿って十字にな
るように均等に36箇所測定した。各々の測定値の標準
偏差をとり、その3倍が50に満たないものを○、50
以上のものを×として評価した。その結果、レジスト塗
布溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート(PGMEA)を用いたもの(実施例1〜2
0)は面内均一性が○であった。それに対して、レジス
ト塗布溶剤として乳酸エチル(EL)を用いたもの(実
施例21)は面内均一性が×であった。従って、本発明
において、レジスト塗布溶剤としてPGMEAを用いる
ことが好ましいことが判る。
【0448】(6)等倍X線照射によるパターニング 上記実施例20と比較例1と2の各レジスト組成物を夫
々用い、上記(1)と同様の方法で膜厚0.40μmの
レジスト膜を得た。次いで、等倍X線照射装置(ギャッ
プ値;20nm)を用いた以外は上記(2)と同様にし
てパターニングを行い、上記(3)と同様の方法でレジ
スト性能(感度、解像力、及びパターン形状)を評価し
た。評価結果を表9に示す。
【0449】 表9 レジスト組成物 感度(mJ/cm2) 解像力(μm) パターン形状 実施例20 75 0.10 矩形 比較例1 185 0.18 テーパー形状、膜べり 比較例2 240 0.17 テーパー形状
【0450】上記表9より明らかなように、本発明のレ
ジスト組成物がX線照射においても極めて優れた性能を
示すことが判る。
【0451】実施例(1)−2〔実施例、比較例〕 (1)レジストの塗設 下記表10〜13に示した成分をプロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート8.2gに溶解させ、こ
れを0.1μmのテフロンフィルターによりろ過してレ
ジスト溶液を調製した。尚、実施例121の組成物は、
溶剤として乳酸エチルを8.2g用いた。各試料溶液を
スピンコーターを利用して、酸化クロム付ガラス基板
(6025基板)上に塗布し、100℃、10分間真空
吸着型のホットプレートで乾燥して、膜厚0.5μmの
レジスト膜を得た。
【0452】(2)レジストパターンの作成 このレジスト膜に電子線描画装置(加圧電圧50KV)
を用いて照射を行った。照射後にそれぞれ真空吸着型ホ
ットプレートで(100℃で600秒)加熱を行い、
2.38%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイ
ド(TMAH)水溶液で60秒間浸漬し、30秒間水で
リンスして乾燥した。得られたコンタクトホールパター
ン及びラインアンドスペースパターンの断面形状を走査
型電子顕微鏡により観察した。
【0453】(3)感度及び解像力の評価 コンタクトホールパターンでの限界解像力(ホールの最
小直径)を解像力とし、更にその限界解像力を解像でき
る最小照射量を感度とした。また、ラインアンドスペー
スパターンで0.2μmを1:1で設計寸法に解像する
照射量を感度とし、該照射量での解像できる最小サイズ
を解像度とした。
【0454】(4)PCDの評価 上記(1)の方法により得られたレジスト膜を電子線描
画装置内で高真空下120分間放置したのち、(2)の
方法によりレジストパターンを形成した。(3)の方法
により求めた感度(この場合はレジスト膜形成後高真空
下120分間放置はなく、直ちに照射)と同一の照射量
で解像できる最小のコンタクトホールサイズ(直径)あ
るいはラインアンドスペースを求める。このサイズと
(3)で得られた限界解像力が近い値を示すもの程PC
D安定性が良好である。
【0455】(5)PEDの評価 レジストパターンを形成する際に、照射後、電子線描画
装置内で高真空下120分間放置する工程を加える以外
は(2)と同様の方法で行った。(3)の方法により求
めた感度(この場合は、照射後の高真空下120分間放
置する工程はなく、直ちに加熱する)と同一の照射量で
解像できる最小のコンタクトホールサイズ(直径)ある
いはラインアンドスペースを求める。このサイズと
(3)で得られた限界解像力が近い値を示すもの程PE
D安定性が良好である。
【0456】
【表9】
【0457】
【表10】
【0458】
【表11】
【0459】
【表12】
【0460】酸発生剤PAG−1は、下記の通りであ
る。
【0461】
【化163】
【0462】使用したバインダー樹脂の組成、物性等は
以下の通りである。 (c−3):p−ヒトロキシスチレン/p−t−ブトキ
シカルボキシスチレン共重合体(モル比:80/2
0)、重量平均分子量(Mw)13000、分子量分布
(Mw/Mn)1.4 (c−3)’:Mw8000
【0463】(c−4):p−ヒドロキシスチレン/p
−(1−エトキシエトキシ)スチレン共重合体(モル
比:70/30)、Mw12000、分子量分布(Mw
/Mn)1.3 (c−4)’:Mw7000
【0464】(c−21):p−ヒドロキシスチレン/
t−ブチルメタクリレート共重合体(モル比:70/3
0)、Mw16000、分子量分布(Mw/Mn)2.
0 (c−21)’:Mw9500
【0465】(c−22):p−ヒドロキシスチレン/
p−(1−t−ブトキシエトキシ)スチレン共重合体
(モル比:85/15)、Mw12000、分子量分布
(Mw/Mn)1.1 (c−22)’:Mw7000
【0466】(c−28):p−ヒドロキシスチレン/
p−(1−フェネチルオキシエトキシ)スチレン共重合
体(モル比:85/15)、Mw12000、分子量分
布(Mw/Mn)1.2 (c−28)’:Mw7000
【0467】(c−30):p−ヒドロキシスチレン/
p−(1−フェノキシエトキシエトキシ)スチレン共重
合体(モル比:85/15)、Mw13000、分子量
分布(Mw/Mn)1.2 (c−30)’:Mw8000
【0468】(c−33):p−ヒドロキシスチレン/
p−(1−p−シクロヘキシルフェノキシエトキシ)ス
チレン共重合体(モル比:85/15)、Mw1300
0、分子量分布(Mw/Mn)1.2 (c−33)’:Mw8000
【0469】(PHS−1):ポリ(P−ヒドロキシス
チレン)(日本曹達(株)製、商品名VP−8000) (PHS−2):ポリ(P−ヒドロキシスチレン)(日
本曹達(株)製、商品名VP−5000) (PHS−3):ポリ(P−ヒドロキシスチレン)(東
邦化学(株)製、商品名H−80A) (PHS−4):ポリ(P−ヒドロキシスチレン)(東
邦化学(株)製、商品名H−60A)
【0470】(PHS/St:合成例1で合成したも
の):p−ヒドロキシスチレン/スチレン(モル比:8
0/20)、Mw26000、分子量分布(Mw/M
n)1.9 (PHS/St2):Mw15600
【0471】有機塩基性化合物については、以下の通り
である。 B−1:2,4,5−トリフェニルイミダゾール B−2:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−
5−エン B−3:4−ジメチルアミノピリジン B−4:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ
カ−7−エン B−5:N−シクロヘキシル−N’−モルホリノエチル
チオ尿素
【0472】界面活性剤については、以下の通りであ
る。 W−1:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)
製) W−2:メガファックF176(大日本インキ(株)
製) W−3:メガファックR08(大日本インキ(株)製) W−4:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化
学工業(株)製) W−5:サーフロンS−382(旭硝子(株)製)
【0473】
【表13】
【0474】
【表14】
【0475】
【表15】
【0476】
【表16】
【0477】表14〜17の結果から、本発明のマスク
製造用ポジ型電子線レジスト組成物は、高感度、高解像
力で、矩形なパターンプロファイルを与え、更にPC
D、PED安定性が極めて優れていることが判る。これ
らの効果は、(c)カチオン重合性化合物または
(c')ビニル化合物、シクロアルカン化合物、環状エ
ーテル化合物、ラクトン化合物、アルデヒド化合物と有
機塩基性化合物を添加することにより得られるものであ
る。更に、酸発生剤として一般式(I)〜一般式(II
I)で表される化合物や、一般式(A−1)で表される
化合物を用いることにより、なお一層優れた性能を示
す。
【0478】実施例101、108、109、118、
119、120、131、138、139、148、1
49、及び150において、有機塩基性化合物をB−1
からそれぞれ、B−2、B−3、B−4、B−5に変更
して実施したところ、同等の性能が得られた。また、実
施例101、108、109、118、119、12
0、131、138、139、148、149、及び1
50において、界面活性剤をW−1からそれぞれW−
2、W−3、W−4、W−5に変更して実施したとこ
ろ、同等の性能が得られた。
【0479】実施例101、108、110、112、
117、118、119、及び120において、PHS
−2をPHS−4に変更して同様に実施したところ、同
等の性能が得られた。また、実施例131、138、1
40、147、148、149、150、151、15
8、160、162、167、168、169、及び1
70において、PHS−1をPHS−3に変更して同様
に実施したところ、同等の性能が得られた。
【0480】実施例101、108、109、118、
119、120、131、138、139、148、1
49、及び150において、溶剤をプロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル=80/20(重量比)に変更し
て同様に実施したところ、同様な効果が得られた。
【0481】また、上記表10に記載の成分を上記溶剤
に溶解し、その上記実施例101〜121の組成物液を
0.1μmのポリエチレン製フィルターで濾過してレジ
スト溶液を調製した。これらの各レジスト溶液につい
て、下記のように面内均一性を評価した。
【0482】(面内均一性)各レジスト溶液を酸化クロ
ム付ガラス基板(6025基板)上に塗布し、上記のよ
うなレジスト層の塗設同様の処理を行い、面内均一性測
定用のレジスト塗布膜を得た。これを大日本スクリーン
社製LambdaAにて、塗布膜厚をウエハ直径方向に
沿って十字になるように均等に36箇所測定した。各々
の測定値の標準偏差をとり、その3倍が50に満たない
ものを○、50以上のものを×として評価した。その結
果、レジスト塗布溶剤としてプロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート(PGMEA)を用いたもの
(実施例101〜120)は面内均一性が○であった。
それに対して、レジスト塗布溶剤として乳酸エチル(E
L)を用いたもの(実施例121)は面内均一性が×で
あった。従って、本発明において、レジスト塗布溶剤と
してPGMEAを用いることが好ましいことが判る。
【0483】(2)ネガ型レジスト組成物 〔構成素材の合成例〕 (1−1)アルカリ可溶性樹脂 1)3−t−ブトキシスチレン17.6gを乾燥THF
27gに加えた後、窒素気流下70℃に加熱した。反応
温度が安定したところで、和光純薬(株)製アゾ系ラジ
カル開始剤V−601を前記モノマーの2モル%加え、
反応を開始させた。3時間反応させた後、再びV−60
1を2モル%加え、さらに3時間反応させた。反応混合
物をTHFで希釈し、大量のメタノール中に投入し、析
出させた。得られたポリマーを常法により塩酸酸性溶液
下で分解し、ヘキサン中に析出させ、さらに再沈殿精製
を二度繰り返し、減圧下乾燥して(P−1)を得た。T
HF溶媒GPC測定により、分子量(Mw:ポリスチレ
ン換算)、分子量分散度(Mw/Mn)を求めた。 2)モノマーを変更した以外は、ほぼ同様にして(P−
2)〜(P−4)を得た。
【0484】3)3−t−ブトキシスチレン17.6g
を−78℃の脱気乾燥THF中、s−ブチルリチウムを
開始剤としてリビングアニオン重合した。3時間の反応
の後、脱気したメタノールで反応を終了した。さらに、
大量のメタノール中に投入し、析出した粉体をろ過して
集め、さら再沈殿精製を2度繰り返し、減圧乾燥して樹
脂を得た。常法により塩酸酸性下、t−ブトキシ基を分
解して、(P−1’)を得た。
【0485】4)3,4−ジメトキシスチレン16.4
g(0.1mol)、4−t−ブトキシスチレン15
8.7g(0.9mol)を乾燥THFに溶解し、窒素
気流下70℃に加熱し、和光純薬製アゾ系ラジカル開始
剤V−601を前記モノマー総モル数の2%加えた。8
時間反応させた後、反応液をTHFで希釈し、ヘキサン
中で沈殿させ、精製してポリマーを取り出した。常法に
より酸で分解して(P−5)を得た。GPC測定によ
り、重量平均分子量(Mw)、分子量分散度(Mw/M
n)を決定した。 上記と同様の方法、及び、保護したモノマー(例:4−
ベンジルオキシスチレン)を用いてBF3・EtO2によ
るカチオン重合とを使い分けて(P−5')〜(P−4
2)を合成した。3,4−ジメトキシスチレン1.64
g(0.01mol)、4−t−ブトキシスチレン1
5.9g(0.09mol)を乾燥THFに溶解し、封
管中−78℃で1mmolのs−ブチルリチウムを用
い、ガラスシールを破って反応を開始させた。大量のヘ
キサン中に沈殿させ粉体を集めて精製した。定法により
酸で処理して(P−5''')を得た。
【0486】(2)酸発生剤 1)ペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアン
モニウム塩の合成 ペンタフロロベンゼンスルホニルクロリド25gを氷冷
下メタノール100mlに溶解させ、これに25%テト
ラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液100gをゆ
っくり加えた。室温で3時間攪拌するとペンタフロロベ
ンゼンスルホン酸テトラメチルアンモニウム塩の溶液が
得られた。この溶液をスルホニウム塩、ヨードニウム塩
との塩交換に用いた。
【0487】2)トリフェニルスルホニウムペンタフロ
ロベンゼンスルホネートの合成 ジフェニルスルホキシド50gをベンゼン800mlに
溶解させ、これに塩化アルミニウム200gを加え、2
4時間還流した。反応液を氷2Lにゆっくりと注ぎ、こ
れに濃塩酸400mlを加えて70℃で10分加熱し
た。この水溶液を酢酸エチル500mlで洗浄し、ろ過
した後にヨウ化アンモニウム200gを水400mlに
溶解したものを加えた。析出した粉体をろ取、水洗した
後酢酸エチルで洗浄、乾燥するとトリフェニルスルホニ
ウムヨージドが70g得られた。トリフェニルスルホニ
ウムヨージド30.5gをメタノール1000mlに溶
解させ、この溶液に酸化銀19.1gを加え、室温で4
時間攪拌した。溶液をろ過し、これに過剰量のペンタフ
ロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモニウム塩の
溶液を加えた。反応液を濃縮し、これをジクロロメタン
500mlに溶解し、この溶液を5%テトラメチルアン
モニウムヒドロキシド水溶液、および水で洗浄した。有
機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮するとトリフ
ェニルスルホニウムペンタフロロベンゼンスルホネート
(I−1)が得られた。
【0488】3)ジ(4−t−アミルフェニル)ヨード
ニウムペンタフロロベンゼンスルホネートの合成 t−アミルベンゼン60g、ヨウ素酸カリウム39.5
g、無水酢酸81g、ジクロロメタン170mlを混合
し、これに氷冷下濃硫酸66.8gをゆっくり滴下し
た。氷冷下2時間攪拌した後、室温で10時間攪拌し
た。反応液に氷冷下、水500mlを加え、これをジク
ロロメタンで抽出、有機相を炭酸水素ナトリウム、水で
洗浄した後濃縮するとジ(4−t−アミルフェニル)ヨ
ードニウム硫酸塩が得られた。この硫酸塩を、過剰量の
ペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモニ
ウム塩の溶液に加えた。この溶液に水500mlを加
え、これをジクロロメタンで抽出、有機相を5%テトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、および水で洗
浄した後濃縮するとジ(4−t−アミルフェニル)ヨー
ドニウムペンタフロロベンゼンスルホネート(III−
1)が得られた。その他の化合物についても上記と同様
の方法を用いて合成できる。
【0489】(3) 架橋剤 架橋剤〔HM−1〕の合成 1−〔α−メチル−α-(4−ヒドロキシフェニル)エ
チル〕−4−〔α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エチル〕ベンゼン20g(本州化学工業(株)製T
risp−PA)を10%水酸化カリウム水溶液に加
え、撹拌、溶解した。次にこの溶液を撹伴しながら、3
7%ホルマリン水溶液60mlを室温下で1時間かけて
徐々に加えた。さらに室温下で6時間撹伴した後、希硫
酸水溶液に投人した。析出物をろ過し、十分水洗した
後、メタノール30mlより再結晶することにより、下
記構造のヒドロキシメチル基を有するフェノール誘導体
〔HM−1]の白色粉末20gを得た。純度は92%で
あった(液体クロマトグラフィー法)。
【0490】
【化164】
【0491】架橋剤〔MM−1〕の合成 上記合成例で得られたヒドロキシメチル基を有するフェ
ノール誘導体〔HM−1〕20gを1リットルのメタノ
ールに加え、加熱撹拌し、溶解した。次に、この溶液に
濃硫酸1mlを加え、12時間加熱還流した。反応終了
後、反応液を冷却し、炭酸カリウム2gをを加えた。こ
の混合物を十分濃縮した後、酢酸エチル300mlを加
えた。この溶液を水洗した後、濃縮乾固させることによ
り、下記構造のメトキシメチル基を有するフェノール誘
導体〔MM−1〕の白色固体22gを得た。純度は90
%であった(液体クロマトグラフィー法)。
【0492】
【化165】
【0493】さらに、同様にして以下に示すフェノール
誘導体を合成した。
【0494】
【化166】
【0495】
【化167】
【0496】
【化168】
【0497】実施例(2)−1〔実施例、比較例〕 (1)レジストの塗設 下記表18〜21に示した成分をプロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート8.2gに溶解させ、こ
れを0.1μmのテフロンフィルターによりろ過してレ
ジスト溶液を調製した。尚、実施例(1’)の組成物
は、溶剤として乳酸エチルを8.2g用いた。各試料溶
液をスピンコーターを利用して、シリコンウエハー上に
塗布し、120℃、90秒間真空吸着型のホットプレー
トで乾燥して、膜厚0.5μmのレジスト膜を得た。
【0498】
【表17】
【0499】
【表18】
【0500】
【表19】
【0501】
【表20】
【0502】上記表18〜21に示した各成分の詳細を
以下に示す。 <樹脂>
【0503】
【化169】
【0504】
【化170】
【0505】
【化171】
【0506】
【化172】
【0507】
【化173】
【0508】
【化174】
【0509】
【化175】
【0510】
【化176】
【0511】
【化177】
【0512】
【化178】
【0513】
【化179】
【0514】
【化180】
【0515】P−101: ポリ(p−ヒドロキシスチ
レン)Mw 10,000 Mw/Mn=1.4 P−102: ノボラック樹脂 m−クレゾール/p−クレゾール=45/55(モル
比) Mw 6,500
【0516】
【化181】
【0517】
【化182】
【0518】(溶剤) PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート (有機塩基性化合物) B−1: 2,4,5−トリフェニルイミダゾール B−2: 1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−
5−エン B−3: 4−ジメチルアミノピリジン B−4: 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ
カ−7−エン B−5: N-シクロヘキシル−N'-モルホリノエチルチ
オウレア (界面活性剤) W−1: トロイゾル S−366(トロイケミカル社
製) W−2: メガファック F−176(大日本インキ化
学工業社製) W−3: メガファック R08(大日本インキ化学工
業社製) W−4: ポリシロキサンポリマー KP−341(信
越化学工業社製) W−5: サーフロン S−382(旭硝子社製)
【0519】(2)レジストパターンの作成 このレジスト膜に電子線描画装置(加速電圧50Ke
V)を用いて照射を行った。照射後にそれぞれ110℃
の真空吸着型ホットプレートで60秒間加熱を行い、
2.38重量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキ
サイド(TMAH)水溶液で60秒間浸漬し、30秒間
水でリンスして乾燥した。得られたパターンの断面形状
を走査型電子顕微鏡により観察した。 (3)感度は、0.20μmライン(ライン:スペース
=1:1)を解像する時の最小照射量を感度とし、その
照射量における限界解像力(ラインとスペースが分離解
像)を解像力とした。0.20μmライン(ライン:ス
ペース=1:1)が解像しないものついては限界の解像
力を解像力とし、その時の照射量を感度とした。
【0520】PCD、PED安定性の評価は次のように
行った。上記(1)の方法で塗設されたレジスト膜を電
子線描画装置内で120分放置した後、(2)の方法に
よりレジストパターンを形成した。(3)の方法により
求めた最小照射量(この場合は、レジスト膜形成後、直
ちに照射)と同一の照射量で解像できる最小のパターン
サイズを求め、このサイズと(3)で得られた限界解像
力との差が3%以内であるものをPCD安定性合格とし
た。また、レジストパターンを形成する際に、照射後、
電子線描画装置内で120分放置する工程を加える以外
は(2)と同様の方法で実施した。(3)の方法により
求めた最小照射量(この場合は、レジスト膜形成後、直
ちに照射)と同一の照射量で解像できる最小のパターン
サイズを求め、このサイズと(3)で得られた限界解像
力との差が3%以内であるものをPED安定性合格とし
た。そして、PCD安定性及びPED安定性ともに合格
のレジストを◎、PCD安定性及びPED安定性の一方
のみが合格のレジストを○、PCD安定性及びPED安
定性ともに不合格のレジストを×、と評価した。表18
〜21のレジストの性能評価結果を、それぞれ、表22
〜25に示した。
【0521】
【表21】
【0522】
【表22】
【0523】
【表23】
【0524】
【表24】
【0525】〔評価結果の説明〕表22〜25の結果
は、本発明に係る含窒素化合物、アルカリ可溶性樹脂、
架橋剤と酸発生剤を用いたレジスト組成物が、本発明以
外の組成物〔比較例201〜203〕よりも高感度、高
解像力で且つ矩形なプロファイルを示し、PCD、PE
D安定性も向上し、優れた性能を有することを示してい
る。また、実施例205、209、225、228、2
58、262、278、281において、単分散のアル
カリ可溶性樹脂を用いると、更に感度が著しく向上する
ことが判る。
【0526】尚、実施例201及び254において、有
機塩基性化合物をB−1から、それぞれ、B−2、B−
3、B−4、B−5に変更して実施したところ、同等の
性能が得られた。また、実施例201及び254におい
て界面活性剤をW−1から、それぞれW−2、W−3、
W−4、W−5に変更して実施したところ、同等の性能
が得られた。さらに、実施例201及び254におい
て、溶剤をプロピレングリコールモノメチルエーテルに
変更し、同様に実施したところ、同様の結果が得られ
た。
【0527】実施例201及び254において、含窒素
化合物を(Ia−12)から、それぞれ、(Ia−1)
〜(Ia−11)に変更して評価したところ、同様の結
果が観察された。
【0528】[実施例4]実施例201及び254の各
レジスト溶液を8インチシリコンウエハ上に、上記と同
様に塗布、処理を行い、面内均一性測定用のレジスト塗
布膜を得た。これを大日本スクリーン社製 Lambda A に
て、塗布膜厚をウエハ直径方向にそって十字になるよう
に均等に36カ所測定した。 測定値の標準偏差をと
り、その3倍が50に満たないものを○、50以上のも
のを×として評価した。結果は、すべて、○であった。
一方、実施例1’では×であった。
【0529】[実施例5]<等倍X線露光によるパター
ニング> 上記実施例201、比較例201と202の各レジスト
組成物を夫々用い、上記実施例201におけるのと同様
の方法で膜厚0.40μmのレジスト膜を得た。次い
で、等倍X線露光装置(ギャップ値;20nm)を用い
た以外は上記実施例201と同様にしてパターニングを
行い、上記実施例201と同様の方法でレジスト性能
(感度、解像力、及びパターン形状)を評価した。評価
結果を表26に示す。
【0530】 表26 レジスト組成物 感度(mJ/cm2) 解像力(μm) パターン形状 実施例201 90 0.09 矩形 比較例201 180 0.20 テーパー形状 比較例202 210 0.18 テーパー形状
【0531】上記表26より明らかなように、本発明の
レジスト組成物がX線露光においても極めて優れた性能
を示すことが判る。
【0532】実施例(2)−2〔実施例、比較例〕 (1)レジストの塗設 下記表27〜30に示した成分をプロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート8.2gに溶解させ、こ
れを0.1μmのテフロンフィルターによりろ過してレ
ジスト溶液を調製した。尚、実施例(401’)の組成
物は、溶剤として乳酸エチルを8.2g用いた。各試料
溶液をスピンコーターを利用して、酸化クロム付ガラス
基板(6025基板)上に塗布し、100℃、10分間
真空吸着型のホットプレートで乾燥して、膜厚0.5μ
mのレジスト膜を得た。
【0533】
【表25】
【0534】
【表26】
【0535】
【表27】
【0536】
【表28】
【0537】上記表27〜30に示した各成分は、前記
実施例(2)−1におけるものと同様である。
【0538】(2)レジストパターンの作成 このレジスト膜を前記実施例(2)−1と同様の方法で
レジストパターンを作成し、得られたパターンの断面形
状を走査型電子顕微鏡により観察した。感度、解像力、
PCD安定性及びPED安定性を前記実施例(2)−1
と同様な方法により評価した。表27〜30のレジスト
の性能評価結果を、それぞれ、表31〜34に示した。
【0539】
【表29】
【0540】
【表30】
【0541】
【表31】
【0542】
【表32】
【0543】〔評価結果の説明〕表31〜34の結果
は、本発明に係る含窒素化合物、アルカリ可溶性樹脂、
架橋剤と酸発生剤を用いたレジスト組成物が、本発明以
外の組成物〔比較例401〜403〕よりも高感度、高
解像力で且つ矩形なプロファイルを示し、PCD、PE
D安定性も向上し、優れた性能を有することを示してい
る。また、実施例405、409、425、428、4
58、462、478、481において、単分散のアル
カリ可溶性樹脂を用いると、更に感度が著しく向上する
ことが判る。
【0544】尚、実施例401及び454において、有
機塩基性化合物をB−1から、それぞれ、B−2、B−
3、B−4、B−5に変更して実施したところ、同等の
性能が得られた。また、実施例401及び454におい
て界面活性剤をW−1から、それぞれW−2、W−3、
W−4、W−5に変更して実施したところ、同等の性能
が得られた。さらに、実施例401及び454におい
て、溶剤をプロピレングリコールモノメチルエーテルに
変更し、同様に実施したところ、同様の結果が得られ
た。
【0545】実施例401及び454において、含窒素
化合物を(Ia−12)から、それぞれ、(Ia−1)
〜(Ia−11)に変更して評価したところ、同様の結
果が観察された。
【0546】[実施例4]実施例401及び454の各
レジスト溶液を酸化クロム付ガラス基板(6025基
板)上に、上記と同様に塗布、処理を行い、面内均一性
測定用のレジスト塗布膜を得た。これを大日本スクリー
ン社製 Lambda A にて、塗布膜厚をウエハ直径方向にそ
って十字になるように均等に36カ所測定した。 測定
値の標準偏差をとり、その3倍が50に満たないものを
○、50以上のものを×として評価した。結果は、すべ
て、○であった。一方、実施例401’では×であっ
た。
【0547】
【発明の効果】本発明の電子線又はX線レジスト組成物
により、高感度、高解像力であり、矩形状の優れたパタ
ーンプロファイルを与えることができ、しかもPCD、
PEDの安定性及び塗布性が優れた電子線又はX線レジ
スト組成物を提供することができる。また、本発明のマ
スク製造用ポジ型電子線レジスト組成物により、フォト
マスクの酸化クロムのような、酸触媒に対して反応性の
高い被膜上で、レジストパターンの形状が低下する問題
を解決して、高感度、高解像力を有し、矩形状の優れた
パターンプロファイルを与えることができ、しかもPC
D、PED安定性に優れ、更に塗布性(面内均一性)に
優れたマスク製造用ポジ型電子線レジスト組成物を提供
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 381/12 C07C 381/12 G03F 7/004 501 G03F 7/004 501 7/038 601 7/038 601 H01L 21/027 H01L 21/30 502R 502P (31)優先権主張番号 特願2000−294244(P2000−294244) (32)優先日 平成12年9月27日(2000.9.27) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 白川 浩司 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA01 AA02 AA03 AB08 AC05 AC06 AD01 AD03 BE00 BE07 BE10 BG00 CC20 FA03 FA12 FA17 4H006 AA03 AB76 EA22 FC52 FE11 FE13 FG90 GP03 GP12 TN10

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a1)電子線又はX線の照射により酸
    を発生する化合物、(b)下記一般式(X)で表される
    部分構造を分子内に少なくとも一つ有する含窒素化合物
    を含有することを特徴とするポジ型電子線又はX線レジ
    スト組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 前記(b)の含窒素化合物が、下記一般
    式(Ia)で表される化合物であることを特徴とする請
    求項1記載のポジ型電子線又はX線レジスト組成物。 【化2】 一般式(Ia)において、Raは、水素原子、置換基を
    有していてもよい、アルキル基、アルケニル基またはア
    リール基を表す。Rbは、水素原子、置換基を有してい
    てもよいアリール基、−C(=O)−Ra又は−N=N
    −Raを表す。RaとRbとは互いに結合して環を形成
    してもよい。
  3. 【請求項3】 前記(b)の含窒素化合物が、下記一般
    式(IIa)で表される化合物であることを特徴とする請
    求項1記載のポジ型電子線又はX線レジスト組成物。 【化3】 一般式(IIa)において、Rは炭素数1から20の一価
    の有機残基を表す。
  4. 【請求項4】 前記(b)の含窒素化合物が、下記一般
    式(IIb)で表される化合物であることを特徴とする請
    求項1記載のポジ型電子線又はX線レジスト組成物。 【化4】 [一般式(IIb)においてR501〜R510は、同一または
    異なり、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、
    シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアル
    キル基、シクロアルキル基、アリール基を表す。]
  5. 【請求項5】 (c)カチオン重合性の機能を有する化
    合物を更に含有することを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載のポジ型電子線又はX線レジスト組成物。
  6. 【請求項6】 (c')ビニル化合物、シクロアルカン
    化合物、環状エーテル化合物、ラクトン化合物、アルデ
    ヒド化合物から選択される少なくとも1種の化合物を含
    有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
    のポジ型電子線又はX線レジスト組成物。
  7. 【請求項7】 (a1')電子線の照射により酸を発生
    する化合物、(b)下記一般式(X)で表される部分構
    造を分子内に少なくとも一つ有する含窒素化合物を含有
    することを特徴とするマスク製造用ポジ型電子線レジス
    ト組成物。 【化5】
  8. 【請求項8】 前記(b)の含窒素化合物が、下記一般
    式(Ia)で表される化合物であることを特徴とする請
    求項7記載のマスク製造用ポジ型電子線レジスト組成
    物。 【化6】 一般式(Ia)において、Raは、水素原子、置換基を
    有していてもよい、アルキル基、アルケニル基またはア
    リール基を表す。Rbは、水素原子、置換基を有してい
    てもよいアリール基、−C(=O)−Ra又は−N=N
    −Raを表す。RaとRbとは互いに結合して環を形成
    してもよい。
  9. 【請求項9】 前記(b)の含窒素化合物が、下記一般
    式(IIa)で表される化合物であることを特徴とする請
    求項7記載のマスク製造用ポジ型電子線レジスト組成
    物。 【化7】 一般式(IIa)において、Rは炭素数1から20の一価
    の有機残基を表す。
  10. 【請求項10】 前記(b)の含窒素化合物が、下記一
    般式(IIb)で表される化合物であることを特徴とする
    請求項7記載のマスク製造用ポジ型電子線レジスト組成
    物。 【化8】 [一般式(IIb)においてR501〜R510は、同一または
    異なり、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、
    シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアル
    キル基、シクロアルキル基、アリール基を表す。]
  11. 【請求項11】 (c)カチオン重合性の機能を有する
    化合物を更に含有することを特徴とする請求項7〜10
    のいずれかに記載のマスク製造用ポジ型電子線レジスト
    組成物。
  12. 【請求項12】 (c')ビニル化合物、シクロアルカ
    ン化合物、環状エーテル化合物、ラクトン化合物、アル
    デヒド化合物から選択される少なくとも1種の化合物を
    含有することを特徴とする請求項7〜11のいずれかに
    記載のマスク製造用ポジ型電子線レジスト組成物。
  13. 【請求項13】 請求項7〜12のいずれかに記載のポ
    ジ型レジスト組成物を塗設したマスクブランクス。
  14. 【請求項14】(a2)電子線又はX線の照射により酸
    を発生する化合物、(b)下記一般式(X)で示される
    部分構造を分子内に少なくとも1つ有する含窒素化合物 (h)アルカリ可溶性樹脂 (i)酸により架橋する架橋剤 を含有することを特徴とする電子線用及び/又はX線用
    化学増幅系ネガ型レジスト組成物。 【化9】
  15. 【請求項15】 前記(b)の含窒素化合物が、下記一
    般式(Ia)で表される化合物であることを特徴とする
    請求項14記載の電子線用及び/又はX線用化学増幅系
    ネガ型レジスト組成物。 【化10】 一般式(Ia)において、Raは、水素原子、置換基を
    有していてもよい、アルキル基、アルケニル基またはア
    リール基を表す。Rbは、水素原子、置換基を有してい
    てもよいアリール基、−C(=O)−Ra又は−N=N
    −Raを表す。RaとRbとは互いに結合して環を形成
    してもよい。
  16. 【請求項16】 前記(b)の含窒素化合物が、下記一
    般式(IIa)で表される化合物であることを特徴とする
    請求項14記載の電子線用及び/又はX線用化学増幅系
    ネガ型レジスト組成物。 【化11】 一般式(IIa)において、Rは炭素数1から20の一価
    の有機残基を表す。
  17. 【請求項17】 前記(b)の含窒素化合物が、下記一
    般式(IIb)で表される化合物であることを特徴とする
    請求項14記載の電子線用及び/又はX線用化学増幅系
    ネガ型レジスト組成物。 【化12】 [一般式(IIb)においてR501〜R510は、同一または
    異なり、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、
    シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアル
    キル基、シクロアルキル基、アリール基を表す。]
  18. 【請求項18】 前記(h)のアルカリ可溶性樹脂が、
    下記一般式(1)で表わされる構造単位を含み、重量平
    均分子量が3,000を超え300,000以下である
    アルカリ可溶性樹脂であることを特徴とする請求項14
    〜17のいずれかに記載の電子線用及び/又はX線用化
    学増幅系ネガ型レジスト組成物。 【化13】 式(1)中、R1aは、水素原子又はメチル基を表す。
  19. 【請求項19】 前記(h)のアルカリ可溶性樹脂が、
    重量平均分子量が3,000を超え、300,000以
    下であって、下記条件(a1)および(b1)を満たす
    アルカリ可溶性樹脂であることを特徴とする請求項14
    〜17のいずれかに記載の電子線用及び/又はX線用化
    学増幅系ネガ型レジスト組成物。 (a1)炭素数6以上20以下の芳香環及び該芳香環に
    直接あるいは連結基を介して結合したエチレン性不飽和
    基を有するモノマーから誘導される繰り返し単位を少な
    くとも一種有すること。 (b1)該芳香環のπ電子と芳香環上の置換基の非共有
    電子対の電子数の間に次の関係が成り立つこと。 【数1】 (ここで、Nπは、π電子総数を表し、Nloneは該置換
    基としての炭素数1以上12以下の直鎖状、分岐状、あ
    るいは環状のアルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリ
    ールオキシ基、アラルキルオキシ基、または水酸基の非
    共有電子対の総電子数を表す。2つ以上のアルコキシ基
    または水酸基は隣り合う二つが互いに結合して5員環以
    上の環構造を形成してもよい。)
  20. 【請求項20】 前記(h)のアルカリ可溶性樹脂が、
    以下の一般式(3)〜(7)で表される繰り返し単位の
    少なくとも一つを構成成分として有することを特徴とす
    る請求項19記載の電子線またはX線用化学増幅系ネガ
    型レジスト組成物。 【化14】 【化15】 一般式(3)〜(7)において、 R101は、水素原子あ
    るいはメチル基を表す。Lは二価の連結基を表す。Ra、
    Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlはそれぞ
    れ独立に、炭素数1から12の直鎖状、分岐状、あるい
    は、環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基、ア
    ラルキル基、あるいは水素原子を表す。また、これらは
    互いに連結して炭素数24以下の5員以上の環を形成し
    ても良い。l,m,n,p,q,r,s,t,u,v,w,xは0〜3までの整
    数を表し、l+m+n=2,3、 p+q+r=0,1,2,3、 s+t+u=0,1,2,
    3、 v+w+x=0,1,2,3を満たす。
  21. 【請求項21】 (a2)電子線又はX線の照射により
    酸を発生する化合物が、下記一般式(I)〜(III)で
    表わされる化合物のうち少なくとも1種を含むことを特
    徴とする請求項14〜20のいずれかに記載の電子線ま
    たはX線用化学増幅系ネガ型レジスト組成物。 【化16】 〔一般式(I)〜(III)において、R1〜R37は、水素
    原子、アルキル基、アルコキシル基、ヒドロキシル基、
    ハロゲン原子、又は−S−R38で示せる基を表す。−S
    −R38中のR38は、アルキル基又はアリール基を表す。
    1〜R38は、同一であってもよく、異なっていてもよ
    い。R1〜R15の場合、その中から選択される二つ以上
    は互いに直接末端で結合しあい、あるいは酸素、イオウ
    及び窒素から選ばれる元素を介して結合しあって環構造
    を形成していてもよい。R16〜R27の場合も、同じよう
    に環構造を形成していてもよい。R28〜R37の場合も、
    同じように環構造を形成していてもよい。X-はスルホ
    ン酸のアニオンである。〕
  22. 【請求項22】 (a2')電子線の照射により酸を発
    生する化合物、(b)下記一般式(X)で示される部分
    構造を分子内に少なくとも1つ有する含窒素化合物 (h)アルカリ可溶性樹脂 (i)酸により架橋する架橋剤 を含有することを特徴とするマスク製造用電子線ネガ型
    レジスト組成物。 【化17】
  23. 【請求項23】 前記(b)の含窒素化合物が、下記一
    般式(Ia)で表される化合物であることを特徴とする
    請求項22記載のマスク製造用電子線ネガ型レジスト組
    成物。 【化18】 一般式(Ia)において、Raは、水素原子、置換基を
    有していてもよい、アルキル基、アルケニル基またはア
    リール基を表す。Rbは、水素原子、置換基を有してい
    てもよいアリール基、−C(=O)−Ra又は−N=N
    −Raを表す。RaとRbとは互いに結合して環を形成
    してもよい。
  24. 【請求項24】 前記(b)の含窒素化合物が、下記一
    般式(IIa)で表される化合物であることを特徴とする
    請求項22記載のマスク製造用電子線ネガ型レジスト組
    成物。 【化19】 一般式(IIa)において、Rは炭素数1から20の一価
    の有機残基を表す。
  25. 【請求項25】 前記(b)の含窒素化合物が、下記一
    般式(IIb)で表される化合物であることを特徴とする
    請求項22記載のマスク製造用電子線ネガ型レジスト組
    成物。 【化20】 [一般式(IIb)においてR501〜R510は、同一または
    異なり、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、
    シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアル
    キル基、シクロアルキル基、アリール基を表す。]
  26. 【請求項26】 前記(h)のアルカリ可溶性樹脂が、
    下記一般式(1)で表わされる構造単位を含み、重量平
    均分子量が3,000を超え300,000以下である
    アルカリ可溶性樹脂であることを特徴とする請求項22
    〜25のいずれかに記載のマスク製造用電子線ネガ型レ
    ジスト組成物。 【化21】 式(1)中、R1aは、水素原子又はメチル基を表す。
  27. 【請求項27】 前記(h)のアルカリ可溶性樹脂が、
    重量平均分子量が3,000を超え、300,000以
    下であって、下記条件(a1)および(b1)を満たす
    アルカリ可溶性樹脂であることを特徴とする請求項22
    〜25のいずれかに記載のマスク製造用電子線ネガ型レ
    ジスト組成物。 (a1)炭素数6以上20以下の芳香環及び該芳香環に
    直接あるいは連結基を介して結合したエチレン性不飽和
    基を有するモノマーから誘導される繰り返し単位を少な
    くとも一種有すること。 (b1)該芳香環のπ電子と芳香環上の置換基の非共有
    電子対の電子数の間に次の関係が成り立つこと。 【数2】 (ここで、Nπは、π電子総数を表し、Nloneは該置換
    基としての炭素数1以上12以下の直鎖状、分岐状、あ
    るいは環状のアルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリ
    ールオキシ基、アラルキルオキシ基、または水酸基の非
    共有電子対の総電子数を表す。2つ以上のアルコキシ基
    または水酸基は隣り合う二つが互いに結合して5員環以
    上の環構造を形成してもよい。)
  28. 【請求項28】 前記(h)のアルカリ可溶性樹脂が、
    以下の一般式(3)〜(7)で表される繰り返し単位の
    少なくとも一つを構成成分として有することを特徴とす
    る請求項27記載のマスク製造用電子線ネガ型レジスト
    組成物。 【化22】 【化23】 一般式(3)〜(7)において、 R101は、水素原子あ
    るいはメチル基を表す。Lは二価の連結基を表す。Ra、
    Rb、Rcはそれぞれ独立に、炭素数1から12の直鎖状、
    分岐状、あるいは、環状のアルキル基、アルケニル基、
    アリール基、アラルキル基を表す。Rd、Re、Rf、Rg、R
    h、Ri、Rj、Rk、Rlはそれぞれ独立に、炭素数1から1
    2の直鎖状、分岐状、あるいは、環状のアルキル基、ア
    ルケニル基、アリール基、アラルキル基、あるいは水素
    原子を表す。また、これらは互いに連結して炭素数24
    以下の5員以上の環を形成しても良い。l,m,n,p,q,r,s,
    t,u,v,w,xは0〜3までの整数を表し、l+m+n=2,3、 p+q
    +r=0,1,2,3、 s+t+u=0,1,2,3、 v+w+x=0,1,2,3を満た
    す。
  29. 【請求項29】 (a2')電子線の照射により酸を発
    生する化合物が、下記一般式(I)〜(III)で表わさ
    れる化合物のうち少なくとも1種を含むことを特徴とす
    る請求項22〜28のいずれかに記載のマスク製造用電
    子線ネガ型レジスト組成物。 【化24】 〔一般式(I)〜(III)において、R1〜R37は、水素
    原子、アルキル基、アルコキシル基、ヒドロキシル基、
    ハロゲン原子、又は−S−R38で示せる基を表す。−S
    −R38中のR38は、アルキル基又はアリール基を表す。
    1〜R38は、同一であってもよく、異なっていてもよ
    い。R1〜R15の場合、その中から選択される二つ以上
    は互いに直接末端で結合しあい、あるいは酸素、イオウ
    及び窒素から選ばれる元素を介して結合しあって環構造
    を形成していてもよい。R16〜R27の場合も、同じよう
    に環構造を形成していてもよい。R28〜R37の場合も、
    同じように環構造を形成していてもよい。X-はスルホ
    ン酸のアニオンである。〕
  30. 【請求項30】 請求項22〜29のいずれかに記載の
    マスク製造用電子線ネガ型レジスト組成物を塗設したマ
    スクブランクス。
JP2001244077A 2000-08-15 2001-08-10 電子線又はx線レジスト組成物 Expired - Fee Related JP4105414B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001244077A JP4105414B2 (ja) 2000-08-15 2001-08-10 電子線又はx線レジスト組成物

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000246380 2000-08-15
JP2000268891 2000-09-05
JP2000278106 2000-09-13
JP2000-246380 2000-09-27
JP2000-278106 2000-09-27
JP2000-268891 2000-09-27
JP2000-294244 2000-09-27
JP2000294244 2000-09-27
JP2001244077A JP4105414B2 (ja) 2000-08-15 2001-08-10 電子線又はx線レジスト組成物

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002174904A true JP2002174904A (ja) 2002-06-21
JP2002174904A5 JP2002174904A5 (ja) 2006-01-26
JP4105414B2 JP4105414B2 (ja) 2008-06-25

Family

ID=27531637

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001244077A Expired - Fee Related JP4105414B2 (ja) 2000-08-15 2001-08-10 電子線又はx線レジスト組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4105414B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008249762A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Shin Etsu Chem Co Ltd 化学増幅ネガ型レジスト組成物及びパターン形成方法
JP2011093856A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Fujifilm Corp 組成物、レジスト膜、パターン形成方法、及びインクジェット記録方法
WO2012098822A1 (en) 2011-01-18 2012-07-26 Fujifilm Corporation Chemical amplification resist composition, resist film using the composition, resist-coated mask blanks, resist pattern forming method, photomask and polymer compound
JP2013080061A (ja) * 2011-10-03 2013-05-02 Fujifilm Corp ネガ型化学増幅レジスト組成物、並びに、それを用いたレジスト膜、レジスト塗布マスクブランクス、レジストパターン形成方法、及び、フォトマスク
JP2013254081A (ja) * 2012-06-06 2013-12-19 Fujifilm Corp 化学増幅型レジスト組成物、並びに、それを用いたレジスト膜、マスクブランクス、及びレジストパターン形成方法
JP2016042171A (ja) * 2014-08-19 2016-03-31 信越化学工業株式会社 化学増幅レジスト材料及びパターン形成方法
US9665003B2 (en) 2013-06-27 2017-05-30 Cheil Industries, Inc. Hardmask composition, method of forming patterns using the hardmask composition and semiconductor integrated circuit device including the patterns

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008249762A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Shin Etsu Chem Co Ltd 化学増幅ネガ型レジスト組成物及びパターン形成方法
JP4678383B2 (ja) * 2007-03-29 2011-04-27 信越化学工業株式会社 化学増幅ネガ型レジスト組成物及びパターン形成方法
JP2011093856A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Fujifilm Corp 組成物、レジスト膜、パターン形成方法、及びインクジェット記録方法
US8808961B2 (en) 2009-10-30 2014-08-19 Fujifilm Corporation Composition, resist film, pattern forming method, and inkjet recording method
CN103329045A (zh) * 2011-01-18 2013-09-25 富士胶片株式会社 化学增幅型光阻组成物、使用该组成物的光阻膜、涂布光阻的空白光罩、光阻图案形成方法、光罩及聚合化合物
JP2012163946A (ja) * 2011-01-18 2012-08-30 Fujifilm Corp 化学増幅型レジスト組成物、それを用いたレジスト膜、レジスト塗布マスクブランクス、レジストパターン形成方法、及び、フォトマスク、並びに、高分子化合物
WO2012098822A1 (en) 2011-01-18 2012-07-26 Fujifilm Corporation Chemical amplification resist composition, resist film using the composition, resist-coated mask blanks, resist pattern forming method, photomask and polymer compound
US9625813B2 (en) 2011-01-18 2017-04-18 Fujifilm Corporation Chemical amplification resist composition, resist film using the composition, resist-coated mask blanks, resist pattern forming method, photomask and polymer compound
KR101851962B1 (ko) 2011-01-18 2018-04-25 후지필름 가부시키가이샤 화학증폭형 레지스트 조성물, 그 조성물을 사용한 레지스트 필름, 레지스트 코팅 마스크 블랭크스, 레지스트 패턴 형성 방법, 포토마스크 및 폴리머 화합물
JP2013080061A (ja) * 2011-10-03 2013-05-02 Fujifilm Corp ネガ型化学増幅レジスト組成物、並びに、それを用いたレジスト膜、レジスト塗布マスクブランクス、レジストパターン形成方法、及び、フォトマスク
JP2013254081A (ja) * 2012-06-06 2013-12-19 Fujifilm Corp 化学増幅型レジスト組成物、並びに、それを用いたレジスト膜、マスクブランクス、及びレジストパターン形成方法
US9665003B2 (en) 2013-06-27 2017-05-30 Cheil Industries, Inc. Hardmask composition, method of forming patterns using the hardmask composition and semiconductor integrated circuit device including the patterns
JP2016042171A (ja) * 2014-08-19 2016-03-31 信越化学工業株式会社 化学増幅レジスト材料及びパターン形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4105414B2 (ja) 2008-06-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4187934B2 (ja) ポジ型レジスト組成物
JP2001174995A (ja) 電子線またはx線用化学増幅系ネガ型レジスト組成物
JP2002148806A (ja) ネガ型レジスト組成物
KR100651042B1 (ko) 네거티브 레지스트 조성물
US6489080B2 (en) Positive resist composition
JP2002169295A (ja) ポジ型レジスト組成物
JPH09309874A (ja) ポジ型感光性組成物
JP4243029B2 (ja) ポジ型化学増幅レジスト組成物
JP4121309B2 (ja) ネガ型レジスト組成物
KR100788808B1 (ko) 포지티브 전자선 또는 엑스선 레지스트 조성물
JP2001281864A (ja) 電子線またはx線用レジスト組成物
JP2000352822A (ja) ポジ型フォトレジスト組成物
JP4105414B2 (ja) 電子線又はx線レジスト組成物
JP5075803B2 (ja) ポジ型レジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法
JP2003330191A (ja) ネガ型レジスト組成物
JP4049237B2 (ja) ポジ型電子線又はx線レジスト組成物
JP2002311585A (ja) 電子線又はx線用ネガ型レジスト組成物
US20020058206A1 (en) Positive resist composition
JP2004020933A (ja) ネガ型レジスト組成物
JP2001242625A (ja) 電子線またはx線用化学増幅系ネガ型レジスト組成物
JP2001337455A (ja) ポジ型レジスト組成物
JP2002236364A (ja) 電子線又はx線用ネガ型レジスト組成物
KR100835611B1 (ko) 포지티브 레지스트 조성물
JP2002139836A (ja) ネガ型レジスト組成物
JP2004020735A (ja) ネガ型レジスト組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051129

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051129

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060324

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061124

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071108

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071115

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080312

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080327

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110404

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120404

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130404

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130404

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140404

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees