JP2002173337A - ガラスセラミックスのスターティングガラスをセラミック化する方法及び装置 - Google Patents
ガラスセラミックスのスターティングガラスをセラミック化する方法及び装置Info
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Abstract
ングガラスをガラス−セラミックスにセラミック化する
方法に関して、迅速且つ正確な温度誘導制御/位置制御
の方法を提供する。 【解決手段】スターティングガラスを初期温度T1より
結晶核が沈殿するガラス転移温度TGより高く設定され
た温度T2まで加熱するステップ、結晶核の沈殿形成を
目的とし、期間t2の間温度T2を維持するステップ、
これらのステップより形成した核上に結晶相が成長する
温度T3まで更に加熱するステップ、ガラスを温度T3
に期間t3維持するか、同期間に所定特性が得られるま
でより高い温度T4まで加熱するステップ、温度センサ
ー及びアクチュエータとして機能する加熱ユニットを具
備し温度曲線を制御するステップを経る。更に本発明
は、加熱ユニットが温度不感応時間が10秒未満、特に
は5秒未満に緩和される様にガラスを加熱するためのI
R放射器を具備する。
Description
ス用グリーンガラスと呼ばれるガラスセラミックスのス
ターティングガラスをセラミック化するための方法、及
びその目的に適した装置に関する。
のステップを具備するガラス−セラミックスの製造が知
られている:第1にSiO2、Al2O3及びLi2O
の混合体にTiO2又はZrO2を更に含む所望組成体
の溶融体を製造する。その後、前記溶融体を、結晶又は
その前駆体の沈殿形成を避けながら室温まで急速に冷却
し、それによるスターティングガラスを得る。
移温度TGより高い核形成域の温度まで加熱される。本
温度域は結晶核の沈殿が生起する核形成温度として表さ
れ、核数は選択温度及びその温度に於ける選択滞留時間
に依存する。UK1 383201では、核はTiO2
又はZrO2の沈殿により不均一な様式に生じる。
ラスはさらに結晶域の温度に加熱される。本温度域は前
記核上に結晶相のエピタキシアル成長が生じる結晶形成
域として表される。前記結晶の形成は一般には前記温度
に加熱されている間に既に実質的な範囲生じているが、
この温度での滞留時間もまた発生中のガラス−セラミッ
クスの特性に大きく影響する。
は、結晶相はβ−ユークリプタイトLiAlSiO4に
関する。
度上昇にて実施され、その結果核形成域内の特定温度に
滞留することはない。別の改良法では、核形成域温度で
の滞留と結晶形成域の特定温度での滞留の間に、更に別
の特定中間温度での滞留を加えることができる。
1段階では、核形成域内の温度をガラス転移温度TG及
びTG+220Kの間と推定される場合、その期間を2
ないし30分間に設定し、その後30K/分ないし48
0K/分の間に設定された温度で、推測結晶形成域内に
あると考えられる800℃ないし1250℃の範囲の温
度まで加熱する。
1より既知である方法を具現化するためには、高い温度
伝導度を持つ非湿潤性キャリアー上での保存、即ち錫バ
スが提案されている。UK1 383 201より知ら
れる装置は必要とする温度出力を迅速に供給することが
できるが、迅速且つ正確な位置制御/温度誘導制御に関
し欠点がある。
られる方法の欠点の一つは、本発明による温度誘導の実
施ではガラス状の急激な温度変化を迅速且つ正確に設定
する必要があること;これは錫バス上に置かれた場合に
は、それが静又は連続的に運転されているかに関わらず
不可能である。
る。H.Scholze、“ガラス(Glas)”(Glass)、第2版、197
7、Springer Verlag, p55より、核の形成は非常に温度依
存的であり、例として挙げられたシステムに関しては核
形成速度が既に最大値の90%に低下する最高温度より
高い温度と核形成速度がちょうど最大値の90%に達す
る最大温度より低い温度の査である最大幅が典型的に1
0Kである。温度の正確な設定は、結晶形成域において
普通に見られる粘性の観点からも必要である。なぜなら
ガラス及びガラス−セラミックスの粘性が強く温度に依
存しているからである。
体の熱量を大きくし、その結果温度制御ステップに不感
時間をもたらす錫バスの温度容量により妨げられる。連
続運転時の温度の急速な変化は、近接域間の温度変化を
補正する錫バスの良好な熱伝導性により妨げられる。
製調理面への応用又はその製造に関し、破損からの保護
を理由にそれらについてノブ位置がガラス−セラミック
プレートより低くなるという別の欠点を持つ。通常これ
らノブは溶融後にプレスステップにより製造される。ノ
ブに付着した気泡がバスとガラス間の熱伝導の不均一性
をもたらす可能性があることから、これら前製造プレー
トの錫バス上への取り付けは困難である。
記述に比しガラス−セラミックスに適したスターティン
グガラスのセラミック化の改良法及びこの目的に適した
装置を提供することである。
温度及びそれに続く後核形成から結晶形成に至る転移中
の急速加熱上昇中の温度カーブ、そして核形成に至るま
で及び結晶形成温度到達後の温度曲線の両方が、制御量
として赤外発振子を含む加熱装置からの出力を利用した
不感時間の短いコントロールループにより迅速且つ正確
に設定される。好適支持体プレートの利用によりスター
ティンググラス及び生じるグラス−セラミックスの機械
的安定性が確保される。
は、システムの低温不感応時間である。増幅法では、不
感応時間の決定に関するシステムは電圧電子工学に於け
るRCモジュールと考えることができ(Kohlrausch、”Pr
aktische Physik”(実用物理学)、Teubner Verlag, 199
0, Vol1. p.600)、本件では電圧が温度に、そして電流
が熱流に対応している。
されている材料、もう一方は伝導中の熱流との間の温度
差の商として得られる。熱容量は、加熱素子により伝達
される熱流をベーキングされる材料の加熱速度で除して
求められる。理想的、即ち熱流の流れがベーキング対象
材料にのみに供給され、熱散乱容量がない場合、熱容量
はガラス又はベーキング対象物質の熱容量そのものであ
る。熱散乱容量が共加熱される場合、それ自体の加熱速
度とベーキング対象材料の加熱速度からの商に対応する
だけそれらに負荷が加わる。
体を選択することで低値熱抵抗Rを得ることができる。
Stefan-Boltzmannの法則によれば、相互放射する2表面
間の全熱流束密度jは、式中のσがStefanーBoltzmann定
数であり、ε1又はT1がある表面の温度放射率であ
り、ε2又はT2が別表面の温度の放射率である場合に
次式で表される。 j=σ・ε1・ε2(T1 4−T2 4)/(ε1+ε2
−ε1ε2) 第1近似では、次式が適用される: j=σ・ε1・ε2・4・((T1+T2)/2)3・
(T1−T2)/(ε 1+ε2−ε1ε2) 熱流束密度は上記近似式では2表面間の温度さにほぼ比
例し、比例定数は一定ではないものの、平均温度(T1
+T2)/2の3乗の除数に依存している。熱抵抗Rに
関する上記定義に従えば、J=(T1−T2)/Rの関
係は熱流束Jの全速度に適用される(j=i・A、Aは
2表面の面積)。jに関する近似関係より、比例R〜1
/((T1+R2)/2)3となり、即ち熱抵抗Rは平
均温度の3乗で減少する。
ことで熱抵抗即ちシステムの不感応時間を特に低く保つ
ことができる。その結果平均温度は高くなり、即ち熱抵
抗は低くなる。従って具体的な利点は、加熱温度の上昇
に伴って短波長側に熱放射のスペクトル分布が移動する
影響を補償するために、約3,000度までの温度を持
つ、保護不活性ガスとしてハロゲン化合物と共にクオー
ツ製ガラスチューブ内に密封されたタングステンフィラ
メントにより実現できる様な短波長赤外放射器を利用
し、これによりベーキング対象材料が長波長の放射に比
べこの様な短波長の放射の吸収が少なくなることであ
り、赤外放射が別の角度で複数回報復反射される放射空
洞内で好ましくIR放射されることである。放射空洞内
でのIR加熱に関しては、ここではその開示が本特許出
願内に完全に取り込まれているDE−U−299 05
385が参照される。
熱容量を低く維持する、又は散乱容量が赤外放射にカッ
プリングし最高値になることを抑制することで小さくで
きる。これは、加熱炉の放射率を可能な限り小さくする
様な方法、即ちそれに強い反射配列が提供される様な方
法にて達成することができる。
は散乱される赤外放射の割合は、前記表面上に衝突する
放射の50%より多いことが好ましい。
は散乱される赤外放射の割合は90%以上であり、より
好ましくは98%以上である。
は、高反射壁材の利用がエネルギー損失が小さく、従っ
て高いエネルギー利用率を補償する高品質Qの共振器に
関係することである。
するための材料として利用できる: Al2O3;BaF2;BaTiO3;CaF2;Ca
TiO3;MgO・3.5Al2O3;MgO;SrF
2;SiO2;SrTiO3;TiO2;スピネル;キ
ン青石;キン青石ガラス濾過セラミックス。
ながら、例示的に示される実施態様のなかでより詳細に
説明する。
るクオーツ製のIR放射空洞を具備し、その内張は水冷
型金メッキ反射材3から形成されており、その下に6個
のIR放射器4が配置されている。この放射空洞は、2
45mm・172mmの基部面積と200mmの高さを
具備している。IR放射器の出力密度は色温度3,00
0Kにて最大600KW/m2である。同様にクオーツ
で作られた内径120mm、外径170mm、高さ16
0mmのシリンダー5が放射空洞内に配置されている。
前記シリンダーはIR放射器から放射さえる長波長放射
用フィルターとして機能する、厚さ5mmの合成クオー
ツガラス製の板で覆われている。
8mmのLASガラス−セラミックス製の典型的なスタ
ーティングガラスの厚さ4mmの円盤である。この円盤
は放射空洞の床上60mmの高さに配置され、酸化マグ
ネシウム製のロッドにより固定される。
される。制御にはEurotherm PC3000システムを使用す
る。温度測定は基盤内の穴8を通し、5μ高温計を使い
実施する。
した放射による加熱によって、例えば図2に示す温度曲
線に従い実施される。図2に明瞭に示される様に、本発
明の方法を利用した場合には全セラミック化ステップが
例えば30分以内に終了する。
例えば得られたガラス−セラミックスに関する膨張熱係
数を決定することができる。例示の実施例に関しては、
温度域20ないし700℃の範囲について決定された平
均膨張係数は−0.33・10−6K−1であり、市販
されているLASガラス−セラミックスの典型的な値に
一致した。
ス−セラミックスのスターティングガラスをセラミック
化するための装置の配置例を示す。
ガラスの本発明によるセラミック化に関する温度曲先例
を示す。
Claims (18)
- 【請求項1】 少なくとも以下のステップを具備するガ
ラス−セラミックスのスターティングガラスをガラス−
セラミックスにセラミック化する方法: 1.1 スターティングガラスを初期温度T1より結晶
核が沈殿するガラス転移温度TGより高く設定された温
度T2まで加熱するステップと; 1.2 結晶核の沈殿形成を目的とし、期間t2の間温
度T2でガラスを維持するステップと; 1.3 ステップ1.1及び1.2により形成した核上
に結晶相が成長する温度T3までガラスを更に加熱する
ステップと; 1.4 ガラスを温度T3に期間t3維持するか、同期
間にガラス−セラミックスの所定特性が得られるまでよ
り高い温度T4まで加熱するステップと; 1.5 少なくとも1の温度検出用温度センサー及びア
クチュエータとして機能する加熱ユニットを具備するコ
ントロールループの助けをかり温度曲線を制御するステ
ップとを含み; 1.6 前記加熱ユニットは熱不感応期間が10秒未
満、特には5秒未満まで緩和される様にガラスを加熱す
るためのIR放射器を具備しているセラミック化する方
法。 - 【請求項2】 前記加熱ユニットが高色温度のIR放射
器を具備していることを特徴とする請求項1に記載の方
法。 - 【請求項3】 前記IR放射器が、色温度が1,500
℃より高く、特には2,000℃より高く、特に好まし
くは2,400℃より高く、さらにより好ましくは2,
700℃より高い短波長IR放射器であることを特徴と
する請求項2に記載の方法。 - 【請求項4】 前記加熱ユニットの前記IR放射器が包
括的様式の反射又は後方散乱境界面内に境界空間を具備
していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
1項に記載の方法。 - 【請求項5】 前記反射又は後方散乱境界面が以下の材
料の1又は複数の混合体を含むことを特徴とする請求項
4に記載の方法;Al2O3;BaF2;BaTi
O3;CaF2;CaTiO3;MgO・3.5Al2
O3;MgO;SrF2;SiO2;SrTiO3;T
iO2;スピネル;キン青石;キン青石ガラス濾過セラ
ミックス。 - 【請求項6】 前記境界空間がIR放射空洞であること
を特徴とする請求項4または5に記載の方法。 - 【請求項7】 前記T2に対する加熱温度が120秒未
満、好ましくは90秒未満であり、温度T2が800℃
未満であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれ
か1項に記載の方法。 - 【請求項8】 温度T2の維持温度t2が60秒ないし
3,600秒の範囲にあることを特徴とする請求項1な
いし7のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項9】 温度T2から温度T3への加熱時間が9
0秒未満、好ましくは60秒未満であり、温度T3が7
00℃より高いことを特徴とする請求項1ないし8のい
ずれか1項に記載の方法。 - 【請求項10】 温度T2の維持温度t2及び温度T3
への加熱時間t3が60秒ないし1,800秒の範囲に
あることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項
に記載の方法。 - 【請求項11】 前記セラミック化対象のスターティン
グガラスが非液性基材上に保持されることを特徴とする
請求項1ないし10のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項12】 少なくとも以下を具備するグリーング
ラスをセラミック化する装置: 12.1 加熱ユニット; 12.2 温度センサー; 12.3 検出された温度及び所定の温度プログラムに
基づき加熱ユニットを制御する閉鎖型−ループ/開放型
ループコントロール装置であって; 12.4前記加熱ユニットがガラスを、温度不感応時間
を10秒未満、特には5秒未満に緩和するため加熱する
IR放射器を具備することを特徴とする装置。 - 【請求項13】 前記加熱ユニットが高色温度のIR放
射器を具備することを特徴とする請求項12に記載の装
置。 - 【請求項14】 前記IR放射器が1,500℃より高
い、特には2,000℃より高い、特に好ましくは2,
400℃より高く、更により好ましくは2,700℃よ
り高い色温度を持つ短波長IR放射器であることを特徴
とする請求項13に記載の装置。 - 【請求項15】 前記加熱ユニットの前記IR放射装置
が包括的様式の反射又は後方散乱境界面内に境界空間を
具備する特徴とする請求項12ないし14のいずれか1
項に記載の装置。 - 【請求項16】 前記反射又は後方散乱境界面が以下の
材料の1又は複数の混合体を具備することを特徴とする
請求項15に記載の装置:Al2O3;BaF2;Ba
TiO3;CaF2;CaTiO3;MgO・3.5A
l2O3;MgO;SrF2;SiO2;SrTi
O3;TiO2;スピネル;キン青石;キン青石ガラス
濾過セラミックス。 - 【請求項17】 前記境界空間がIR放射空洞であるこ
とを特徴とする請求項15または16に記載の装置。 - 【請求項18】 前記装置がセラミック化の対象となる
スターティング材料を蓄えるための装置を具備している
ことを特徴とする請求項12ないし17のいずれか1項
に記載の装置。
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