JP2002173215A - ベルトコンベヤ装置 - Google Patents

ベルトコンベヤ装置

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JP2002173215A
JP2002173215A JP2000374023A JP2000374023A JP2002173215A JP 2002173215 A JP2002173215 A JP 2002173215A JP 2000374023 A JP2000374023 A JP 2000374023A JP 2000374023 A JP2000374023 A JP 2000374023A JP 2002173215 A JP2002173215 A JP 2002173215A
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JP
Japan
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belt
rail
arc
clamp
roller
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Application number
JP2000374023A
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English (en)
Inventor
Yoshio Ogawa
義夫 小川
Yuji Hayase
雄司 早瀬
Hiroshi Inoue
浩 井上
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Niigata Engineering Co Ltd
Original Assignee
Niigata Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クランプハンガーがレールの弧状部に沿って
旋回走行する際にクランプハンガーに大きな傾きが生じ
ることを防止することができ、よってレールの弧状部を
小径にした場合においても、確実にクランプハンガーに
よるベルトの挟持を行うことが可能となるベルトコンベ
ヤ装置を得る。 【解決手段】 運搬物の搬入部と搬出部との間に、往路
と復路とが弧状部1Sによって連結された無端状のレー
ル1を架設し、このレール1に複数のクランプハンガー
2を互いに連結部材10を介して走行自在に設けるとと
もに、レールの下方に沿って無端状のベルト5を配設
し、搬入部と搬出部との間は、クランプハンガー2によ
ってベルト5の側端部を挟持し、搬入部および搬出部の
導入部において当該挟持を開放し、送出部において再び
ベルト5の挟持を行なうベルトコンベヤ装置において、
レール1の弧状部1Sに沿って、クランプ部4に傾きを
生じた際に、上昇する挟持アーム14に当接して過度の
傾きを阻止する弧状のガイド部材55を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベルトの側端部を
合わせて筒状またはU字状に形成し、当該側端部を挟持
して上記ベルト内に載荷された各種の運搬物を搬送する
ベルトコンベヤ装置に係り、詳しくはトロリーハンガー
による安定走行と円滑なベルトの挟持を可能としたベル
トコンベヤ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】工場やその構外等において、製品、半製
品、原材料等の粉粒体やスラリー状物体の運搬物、又は
土木工事、山間地、トンネル工事の礦石、土砂等を、中
長距離搬送する装置として、ベルト上に上記運搬物を載
荷するとともに、これを筒状またはU字状に丸めて搬送
する各種のベルトコンベヤ装置が用いられている。この
ようなベルトコンベヤ装置の一種として、レールに沿っ
て走行自在に設けられたクランプハンガーによって、運
搬物を載荷したベルトを吊持して搬入部と搬出部との間
を搬送する、懸架式のベルトコンベヤ装置が知られてい
る。
【0003】この懸架式ベルトコンベヤ装置は、一般
に、運搬物の搬入部と搬出部との間に、往路と復路とが
上記搬入部および搬出部に形成された弧状部によって連
結された無端状のレールを架設し、このレールに、ワイ
ヤ等の連結部材によって連結された多数のクランプハン
ガーを走行自在に設けるとともに、上記レールの下方に
沿って駆動手段により走行駆動される無端状のベルトを
配設したものである。そして、上記ベルトコンベヤ装置
は、上記搬入部と搬出部との間において、クランプハン
ガーによってベルトの側端部を挟持し、上記搬入部およ
び搬出部の導入部においてベルトの挟持を開放して運搬
物の載荷または搬出を行なうとともに、送出部において
再びクランプハンガーによるベルトの挟持を行なうよう
になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
懸架式ベルトコンベヤ装置は、レールに走行自在に設け
られたクランプハンガーによってベルトを吊持・搬送す
るために、クランプハンガーが、レール上を走行するロ
ーラ部と、このローラ部の下部に連結され、ベルトの側
端部を挟持するハサミ状の一対の挟持アームが開閉自在
に設けられたクランプ部とを有する懸架式の構成となっ
ている。
【0005】このため、ベルトを吊持した状態において
は、ベルトの荷重によってローラ部がレール上に押し付
けられるとともに、連続する当該ベルトの剛性によって
クランプ部の横振れが抑えられるために、安定的な走行
を行うことができるものの、搬入部および搬出部の導入
部において、ベルトの挟持を解いた後は、クランプ部を
拘束するものが無くなるために、例えば強風を受けた際
などに走行が不安定になる傾向がある。特に、導入部か
ら送出部へと向きを変えるレールの弧状部を旋回走行す
る際には、遠心力によってクランプ部が外方に傾き(横
揺れ)を生じ、この結果持ち上げられた一方の挟持アー
ムの上端部が、送出部に設けられて挟持アームを開閉さ
せる脱着桟と係合することができなくなったり、甚だし
い時は挟持アームの上端部が脱着桟の間に挟まれて、ク
ランプハンガーを破損してしまう。このため、挟持アー
ムの円滑な開閉操作、ひいては挟持アームによるベルト
の挟持が困難になるという問題点があった。
【0006】そこで、これを回避するために、レールの
弧状部の半径を大きくしようとすると、搬入部および搬
出部における装置の大型化を招き、無駄な設置空間が生
じるという問題点もあった。さらに、上記レールの弧状
部に沿って、クランプハンガー同士を連結するワイヤ等
の連結部材を案内するためのホイールが設けられている
場合には、導入部においてベルトの挟持が解かれた際
に、不安定となったクランプハンガーに傾きが生じ、こ
の結果上記連結部材をホイールと確実に係合させて案内
することが難しくなるという付随的な問題点もあった。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、クランプハンガーがレールの弧状部に沿って旋回走
行する際にも、遠心力等によって当該クランプハンガー
に大きな傾きが生じることを防止することができ、よっ
てレールの弧状部を小径にした場合においても、確実に
クランプハンガーによるベルトの挟持を行うことが可能
となるベルトコンベヤ装置を提供することを目的とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
に係るベルトコンベヤ装置は、運搬物の搬入部と搬出部
との間に、往路と復路とが搬入部および搬出部にそれぞ
れ形成された弧状部によって連結された無端状のレール
を架設し、このレールに、当該レール上を走行するロー
ラ部と、このローラ部の下部に連結され、上記ベルトの
側端部を挟持する挟持アームが開閉自在に設けられたク
ランプ部とを有する複数のクランプハンガーを互いに連
結部材を介して走行自在に設けるとともに、レールの下
方に沿って無端状のベルトを設け、上記搬入部と搬出部
との間は、クランプハンガーによってベルトの側端部を
挟持し、搬入部および搬出部それぞれの導入部において
当該挟持を開放し、搬入部および搬出部それぞれの送出
部において再びベルトの挟持を行なうベルトコンベヤ装
置において、上記レールの弧状部に沿って、上記クラン
プ部に傾きが生じた際に、上方に傾いた上記挟持アーム
に当接して過度の傾きを阻止する弧状のガイド部材を設
けたことを特徴とするものである。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、上記導入部および送出部には、
レールに沿って走行するクランプハンガーの挟持アーム
を漸次開く方向に押圧する一対の脱着桟がそれぞれ配設
されるとともに、上記ガイド部材は、その少なくとも一
方の端部が上記脱着桟のいずれかと連続するように形成
されていることを特徴とするものである。
【0010】さらに、請求項3に記載の発明は、請求項
1または2に記載の発明において、上記レールの弧状部
に沿って、トロリーハンガーの連結部材を案内するため
のホイールが回転自在に設けられ、かつ上記レールは、
上記弧状部の端部に連続して、上記弧状部と同一の高さ
であって、かつ前後に隣接する上記トロリーハンガーの
間隔以上の長さ寸法を有する水平直線部が少なくとも上
記導入部側または上記送出部側に形成されていることを
特徴とするものである。
【0011】請求項1〜3のいずれかに記載のベルトコ
ンベヤ装置においては、レールの弧状部に沿って弧状の
ガイド部材を設けているので、クランプハンガーが当該
レールの弧状部を旋回走行する際に、遠心力等によって
クランプ部が傾きを生じて挟持アームが上下動すると、
挟持アームが上記ガイド部材に当接し、当該挟持アーム
の過度の傾きが阻止される。この結果、クランプハンガ
ーがレールの弧状部に沿って旋回走行する際にも、当該
クランプハンガーに大きな傾きが生じることを防止する
ことができ、よってレールの弧状部を小径にした場合に
おいても、クランプハンガーの走行を安定させて、確実
にクランプハンガーによるベルトの挟持を行うことが可
能となる。
【0012】また、請求項2に記載の発明においては、
上記導入部および送出部にそれぞれ設けられた一対の脱
着桟のいずれかと、ガイド部材の少なくとも一方の端部
とを互いに円滑に連続するように形成しているので、脱
着桟から弧状部に向かうクランプハンガーに大きな傾き
が発生することを未然に防止し、および/または弧状部
から脱着桟に向けてクランプハンガーを円滑に案内する
ことが可能になる。
【0013】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
上記弧状部と同一の高さであって、かつ前後に隣接する
トロリーハンガーの間隔以上の長さ寸法を有する水平直
線部を、レールの弧状部の少なくとも一方の端部に連続
して形成しているので、脱着桟を離脱したクランプハン
ガーの連結部材の姿勢を、上記水平直線部において、ほ
ぼ水平に整えることができ、、クランプハンガーの連結
部材を確実にホイールに一層円滑に係合させることが可
能になり、および/または、レールの弧状部を旋回走行
した後におけるクランプハンガーの姿勢をほぼ鉛直に整
えることができ、レールの弧状部を経たクランプハンガ
ーの挟持アームと脱着桟とを、円滑に係合させることが
可能になるなお、上記水平直線部は、好ましくは、少な
くとも上記導入部側に形成するとよい。
【0014】
【発明の実施の形態】図1〜図22は、本発明のベルト
コンベヤ装置の一実施形態を示すもので、図中符号1が
レールである。このレール1は、図1〜図11に示すテ
ール側(運搬物の搬入部)と、図14〜図16に示すヘ
ッド側(搬出部)との間に、往復二本架設されたもので
あり、これらテール側およびヘッド側において弧状に連
結されることにより、無端の環状に設けられている。本
実施形態においては、図17〜図18に示すように、上
記レール1としてJIS規格のH型鋼を用いた場合を示
しているが、I型鋼、C型鋼又は円筒鋼管等を用いても
よい。このレール1は、レール面1Aが水平に形成され
ており、これらレール1A面間には、垂直面を有するウ
ェブ1Bが形成されている。また、このウェブ1Bの所
定個所には、トロリーハンガーの主ローラの浮き上りを
防止するための補助レール1Cが取り付けられている。
そして、このレール1は、図示されない支柱又は構造物
等に固定して支持されており、このレール1に、本発明
のクランプハンガーに係わるトロリーハンガー2が走行
自在に吊設されている。
【0015】このトロリーハンガー2は、レール1を走
行するローラ部3と、このローラ部3の下部に連結され
たクランプ部4とから概略構成されたもので、このクラ
ンプ部4によって、テール側とヘッド側との間において
ベルト5を吊持して搬送するようになっている。ここ
で、ベルト5は、図17および図21に示すように、平
ベルトの両側端に、連続した耳部5Bが接合一体化され
たもので、これら耳部5Bが合わさることにより筒状に
形成することができる。
【0016】この耳部5Bは、トロリーハンガー2によ
る挟持状態において、下方に面する傾斜面(第1の傾斜
面)5Cと、水平方向に面する頭頂面5Dと、上方に面
する傾斜面(第2の傾斜面)5Eとを有する台形状に形
成されている。そして、このベルト5は、レール1の下
方に沿って無端状に形成されるとともに、後述する駆動
手段によって駆動走行されるようになっている。また、
このベルト5においては、耳部5Bの互に接する面に、
係脱可能な溝部5Fと突条5Gが形成されており、これ
ら溝部5Fと突条5Gとがファスナー状に嵌合すること
によりベルトの完全密閉式筒型が保持される。
【0017】前記トロリーハンガー2のローラ部3は、
上方に開口する断面U字状のローラ枠6の対向する垂直
部の走行方向前後端部に、ウェブ1Bに当接して片寄り
を制限する片寄り制限ローラ8がウェブ1Bを境にして
互いに対向するようにそれぞれ着脱自在に設けられ、こ
れら前後の片寄り制限ローラ8の間に、レール面1Aに
当接して回動する主ローラ7がそれぞれ着脱自在に設け
られたものである。ここで、レール1の円弧部(弧状
部)において外周側に位置する一方の垂直部に設けられ
た主ローラ7は、内周側に位置する他方の垂直部に設け
られた主ローラ7よりも、ほぼそのローラ直径に相当す
る間隔をおいて前方に配設されている。そして、これら
主ローラ7および片寄り制限ローラ8は、水平なレール
面1Aとともに走行の安定性を確保するために、外周面
が回転軸線に対して平行となる円筒状に形成されてい
る。
【0018】他方、ローラ枠6の底板下面には、垂杆9
が固定され、この垂杆9に、隣接するトロリーハンガー
2とワイヤロープ(連結部材)10(図2、図22参
照)を介して連結するためのシャックルが掛け止めされ
るアイプレート9Aが設けられている。そして、この垂
杆9の下端部に、枢軸11を介して上記クランプ部4が
吊設されている。このクランプ部4は、クランプフレー
ムを構成する一対の平板状のクランプ枠12間(図1
7、図19および図20においては、前面側のクランプ
枠を省略してある。)に、水平方向に一定の間隔をおい
て二本の軸13が略水平に設けられ、各々の軸13に、
互いに略対称に形成された略J字状の挟持アーム14
が、軸13間中央の下方において互に交差するように、
回動自在に設けられている。
【0019】これら挟持アーム14の上端部は、テール
側およびヘッド側において挟持アーム14を開閉させる
ために、レール1に沿ってその下部外方に設けられた脱
着桟15、16(図2、図15参照)の堰板と係合する
桟係合部14Aとなり、下端部には、ベルト5を挟持、
または開放する挟持棒17が取り付けられている。この
挟持棒17は、ベルト5と運搬物の荷重その他の重力に
耐え、かつベルト5の耳部5Bを損傷したり、脱落する
ことを防止するため、一定の長さと強度を有するように
形成されており、かつベルト5の耳部5B直下のベルト
部分に接する棒面には滑落防止のためのローレットが施
されている。
【0020】さらに、これら挟持アーム14の交差部に
は、開閉作動時に挟持アーム相互が連動するように、よ
り好ましくは同時かつ左右均等に移動するように、ガイ
ド機構が設けられている。このガイド機構は、上記交差
部における一方の挟持アーム14に一体的に突設された
ガイドピン18と、他方の挟持アーム14に穿設されて
ガイドピン18が挿通される円弧状の切込み穴19とか
ら構成されたもので、ガイドピン18は、頭部を切込み
穴19から外部に露出させない長さ寸法に形成されてい
る。このガイド機構によって、両挟持アーム14が開閉
する際に、互いに連動して作動するとともに、当該開閉
の範囲を限定するようになっている。
【0021】また、これら挟持アーム14には、ベルト
挟持の状態においてガイドピン18の下方位置にアーム
突起20が突設されている。そして、各軸13まわりに
巻回されたねじりコイルバネからなる挟持アームバネ2
1の一端部がアーム突起20に掛けられ、他端部が垂杆
9の下面に掛けられている。これにより、両挟持アーム
14は、互いに閉じる方向に付勢されている(図19、
図20)。そして、以上の構成からなるベルト5を挟持
するトロリーハンガー2は、レール1上に所定間隔をお
いて複数設けられるとともに、上記ワイヤーロープ10
によって互いに連結されることにより、全体として無端
状に配置されている。
【0022】他方、上記トロリーハンガー2によって、
テール側とヘッド側との間を搬送されるベルト5は、運
搬物の荷受および搬出のために、これらテール側および
ヘッド側の各々の導入部において、ベルトの開き領域の
手前でトロリーハンガー2からの挟持を解かれ、次いで
筒状から平坦状にされる(ベルトの開き領域)。プーリ
間を案内された後に、テール側およびヘッド側の各々の
送出部において、ベルトの丸め領域で平坦状から筒状に
丸められたうえトロリーハンガー2によって挟持され、
他方側へと搬送されるようになっている。図1〜図11
は、上記テール側の構成を示すもので、図1中上方は、
空のベルト5が搬送されてくる導入部であり、図中下方
は運搬物を載荷したベルト5が送り出されて行く送出部
である。
【0023】そして、テール側導入部のベルト開き領域
の手前においては、ベルト5の耳部5B上端部が走行方
向に水平レベルを維持するとともに、トロリーハンガー
2からのベルト5の解放が円滑に行えるように、図中上
方のレール1が漸次上方に屈曲されて形成されており、
このレール1の両側下方に沿って、それぞれ脱着桟16
が配設されている。この脱着桟16は、ベルト5の走行
方向に沿って、レール1に対して漸次降下するような曲
率に形成されており、この脱着桟16の終端部近傍に、
トロリーハンガー2の挟持が解放されたベルト5を挟持
するスナップローラ22が設けられている。そして、こ
のスナップローラ22から以降が前記ベルト開き領域の
始まりとなる。
【0024】このスナップローラ22は、図12および
図13に示すように、ベルト5を間に挟んで立設された
取付台23の上端部からベルト5の耳部5Bに向けて延
出するように設けられたもので、耳部5Bの第1の傾斜
面5Cに面接触する下部ローラ24と、頭頂面5Dに面
接触する水平ローラ25と、第2の傾斜面5Eに面接触
する上部ローラ26とを有する耳部押えを、相対向して
耳部5B同士を挟持するように配置したものである。こ
こで、上部ローラ26と下部ローラ24は、上下に対向
して設けられ、これら上下部ローラ26、24と水平ロ
ーラ25との位置関係は、互いの干渉を避けるために、
ベルト5の走行方向に所定間隔をおいて配設されてい
る。そして、上記レール1は、このスナップローラ22
の前後において、水平な耳部5Bの上端レベルと平行に
なるように設けられている。
【0025】他方、図4および図5に示すようにスナッ
プローラ22の下部には、筒状のベルト5を下方から支
持するための1組のガイドローラ30Aが設けられてい
る。このガイドローラ30Aは、円柱状をなし、ベルト
5の底部を支持するボトムローラ31Aと、このボトム
ローラ31Aの両側上方位置に相対向して回転軸を鉛直
にまたはボトムローラ31Aに対して垂直に起立させ、
側方からベルト5に接する一対のサイドローラ32Aと
から構成され、サイドローラ32Aのベルト5に接する
外周面は、略鉛直に(鉛直線にほぼ沿うように)なるよ
うに形成されたものである。
【0026】そして、スナップローラ22とテールプー
リ27Aとの間のベルト5下部には、当該ベルト5を下
方から支持するための2組のキャリヤローラ39Aが設
けられている。これらキャリヤローラ39Aは、それぞ
れベルト5の底部を支持するボトムローラ41Aと、こ
のボトムローラ41Aの両側上方位置にボトムローラ4
1Aとの角度が90度を超える所定の角度傾斜して、逆
八の字状に相対向して側方からベルト5に接する一対の
傾斜ローラ40Aとから構成されたものである。これら
キャリヤローラ39Aは、次第に平坦状に案内されるベ
ルト5の耳部5Bの上端レベルが、走行方向に水平状態
を保持するように、スナップローラ22側からテールプ
ーリ27A側に向けて、傾斜ローラ40A上端部の対向
間隔が順次広くなるとともに、ボトムローラ41Aのレ
ベルが順次高くなることにより、ベルト5内の深さ寸法
が順次浅くなるように設けられている。
【0027】また、テールプーリ27Aには、駆動チェ
ーン47を介して回転駆動する回転駆動するギヤードモ
ータ(駆動手段)48が設けられており、上記スナップ
ローラ22を経たベルト5は、図1〜図11、特に図3
に示すように、水平に配設されたテールプーリ27Aか
らベンドプーリ28Aを経て、垂直に配設されたベンド
プーリ29A間において90°捩じられ、次いでベンド
プーリ29Bから、ベンドプーリ28B間において90
°捩じり戻された後に、テールプーリ27Bから送り出
し側のレール1の下方へと案内されて行くようになって
いる。
【0028】ちなみに、図21に示すように、これらの
テールプーリ27A、27Bおよびベンドプーリ28
A、28B、29A、29Bの幅寸法は、ベルト5の耳
部5Bが両側方にはみ出して平ベルト部分のみを案内す
るように、当該ベルト5の幅寸法よりも小さく形成され
ているとともに、幅方向の両端部には、ベルト5の外周
面から膨出する耳部5Bが係合することにより、ベルト
5の幅方向への移動を阻止する段部53が形成されてい
る。
【0029】他方、レール1は、前述したように漸次上
方に屈曲した後に、水平に形成され前後に隣接するトロ
リーハンガー2間の間隔以上の水平直線部1Tが設けら
れている。次いで、レール1はベルトの開き領域から丸
め領域に向けて方向転換するために、本発明の弧状部に
係わる円弧部1Sが水平直線部1Tと同一レベルで形成
されており、この円弧部1Sに続いて、また前後に隣接
するトロリーハンガー2間の間隔以上の水平直線部1T
が設けられている。
【0030】したがつて本実施形態においては、円弧部
1Sの前後に、当該円弧部1Sと同じ高さ位置で、水平
直線部1Tが、前後に隣接するトロリーハンガー2間の
間隔以上の長さ寸法を有するように形成されている。ま
た、本実施形態においては、円弧部1Sと上記脱着桟1
6および脱着桟15の端部に対応する位置との間に水平
直線部1Tが形成されているとも表現できる状態にあ
る。
【0031】そして、水平直線部1Tを経たテール側の
ベルト丸め領域においては、水平レベルと保持する耳部
5Bを円滑に挟持するために、図1中下方のレール1
は、図2に示すようにベルト5の走行方向に沿って漸次
下方に屈曲されている。そして、レール1の両側下方に
沿って、それぞれ脱着桟15が配設されている。この脱
着桟15も、上記走行方向に沿ってレール1に対して漸
次降下するように形成されている。
【0032】そして、この脱着桟15の基端から送り出
し側に向けて、図1および図8、図9に示すように、順
次ベルト5を徐々に丸めて耳部5B同士を一致させるた
めの、2組のスナップローラ33および図12に示した
ものと同様のスナップローラ22が設けられている。こ
のスナップローラ33は、耳部5Bの傾斜面(第1の傾
斜面)5Cに面接触する下部ローラ34と、頭頂面5D
に面接触する水平ローラ35と、傾斜面(第2の傾斜
面)5Eに面接触する上部ローラ36とを有する側端部
案内を、スナップローラ22に向けて耳部5Bの間隔が
漸次狭まるように対向間隔を調整して配置したものであ
る。すなわち、スナップローラ22とスナップローラ3
3とは、同形に形成されており、各支柱の長穴にボルト
・ナットを介して、下部ローラ24(34)、水平ロー
ラ25(35)および上部ローラ26(36)それぞれ
が、ベルト5の耳部5Bの間隔やレベルを調整可能に取
り付けられている。
【0033】これらスナップローラ22、33は、それ
ぞれベルト5の耳部5Bの上端レベルにおける水平状態
を保持しつつ、ベルト5を徐々に丸めるように配設され
ており、かつレール1は、スナップローラ22の前後に
おいて耳部5Bの上端レベルと平行になるように設けら
れている。なお、このスナップローラ22までが、前記
ベルトの丸め領域となる。さらに、図1に示すように、
これらスナップローラ22の設置位置に対応したベルト
5の下部には、図5(a)に示したものと同様のガイド
ローラ30A(図7および図13)が設けられ、これよ
りも上流側に位置するスナップローラ33の設置個所に
対応したベルト5の下部には、2組のガイドローラ30
B(図8、図9)が設けられている。
【0034】これらのガイドローラ30Bは、図2に示
すように、ベルト5の耳部5Bの上端レベルが水平にな
るように、次第に丸められるベルト5の変形に合わせ
て、テールプーリ27B側からスナップローラ22側に
向けて、ボトムローラ31Bの高さ(レベル)が順次低
くなるように、すなわち筒状に形成されるベルト5内の
深さ寸法が次第に大きくなるように設けられている。
【0035】そして、これらガイドローラ30Bにおけ
るサイドローラ32Bは、図8、図9に示すように、丸
められるベルト5を側方から規制すべく、それぞれの回
転軸が鉛直線に対してθ1 、θ2 =5〜25°、より好
ましくは10〜20°傾斜して設けられている。これに
より、サイドローラ32のベルト5の側面に接して相対
向する外周面は、上記角度傾斜することによりハ字状を
なすように設けられている。さらに、下流側の(ベルト
5の両耳部5B同士が合わさる側の)サイドローラ32
B(図8)における傾斜角度θ1 は、上流側の図9に示
すサイドローラ32Bの傾斜角度θ2 よりも、大きくな
るように設けられている。
【0036】これに加えて、上記スナップローラ22設
置位置に対応したガイドローラ30Aの下流側には、運
搬物を載荷して丸められたベルト5の形状を保持しつつ
脱着桟15の終端まで案内するための3組のガイドロー
ラ30Aが配設されている。そして、これらガイドロー
ラ30Aは、図7に示したものと同様に、回転軸が水平
に設けられたボトムローラ31Aと、回転軸が鉛直また
はボトムローラ31Aに対して垂直に設けられたサイド
ローラ32Aとから構成されている。
【0037】また、図6および図10に示すように、ス
ナップローラ33の上流側近傍には、ベルト5の耳部5
B上端のレベルを上述した水平状態に規整するベルト上
面押さえローラ37が設けられている。そして、このベ
ルト上面押さえローラ37とテールプーリ27Bとの間
であって、ベルト5の丸めが開始される位置に、荷役部
が設けられており、図示されない運搬物の投入ベルトコ
ンベヤの先端部に設けられた投入シュート38の投入口
38Aが、走行するベルト5上に臨む位置に配設されて
いる。他方、この荷役部におけるベルト5の下面側に
は、運搬物が投入シュート38からベルト5上に投下さ
れる際の衝撃に対して、当該ベルト5を支持するための
インパクトキャリヤローラ39Bが、ベルト5の走行方
向に向けて3組設けられている。
【0038】このインパクトキャリヤローラ39Bは、
図11に示すように、上記キャリヤローラ39Aとほぼ
同じ形状をしており、次第に丸められるベルト5の変形
に合わせるとともに、ベルト5の耳部5Bの上端レベル
が水平になるように、テールプーリ27B側からスナッ
プローラ22側に向けて、傾斜ローラ40Bの対向間隔
が順次狭くなるとともに、図2のように、ボトムローラ
41Bとベルト5の耳部5Bとの間の高さ寸法が順次大
きくなるように設けられている。
【0039】さらに、ベルトの開き領域と丸め領域との
間にあって、レール1の円弧部1Sの中心部下方には、
その中心部を一致してトロリーハンガー2同士を連結す
るワイヤ10を案内するためのワイヤホイール(ホイー
ル)42が設けられている。このワイヤホイール42
は、その外周縁がレール1に対して鉛直に垂下した状態
のトロリーハンガー2の垂杆9外面に接するような大き
さであり、円周方向にワイヤ10が係合する溝部が形成
されて、水平方向に回転自在に設けられている。このワ
イヤ10が係合する溝部は、レール1の水平直線部1T
を走行するトロリーハンガー2間のワイヤ10と略同一
高さ(略同一レベル)に位置している。
【0040】一方、このワイヤホイール42の外方であ
って、かつレール1の円弧部1Sに沿って旋回走行する
トロリーハンガー2の挟持アーム14の上方には、円環
板状のガイド部材55が設けられている。ちなみに、こ
のガイド部材55は、図22に示すように、装置架台か
ら垂下された取付部材56に固定されている。このガイ
ド部材55は、上記円弧部1Sにおいてトロリーハンガ
ー2のクランプ部4が遠心力等により枢軸11を中心に
振り子の如く傾いた際に、上方に傾いた(上昇した)方
の挟持アーム14の上端部が当接することにより、過度
の傾きを阻止するものである。このガイド部材55のレ
ベル(高さ)は、図17に示すように、まさにベルト5
の挟持を解放する直前の状態にある挟持アーム14が当
接する脱着桟15,16のレベル(高さ位置)と、レー
ル1のレール面1Aのレベル(高さ位置)との間にあ
り、好ましくはローラ枠6の底面下面とほぼ同じ高さで
ある。また、このガイド部材55の前後端部は、好まし
くは外側の脱着桟16および脱着桟15に連続するよう
に形成される。
【0041】また、図14〜図16は、前記ヘッド側の
構成を示すもので、前記テール側と同一構成のものは、
同一符号を付して説明を略す。図14中下方は、運搬物
を載荷したベルト5が搬送されてくる導入部であり、図
中上方は、運搬物を搬出して空となったベルト5が再び
トロリーハンガー2に挟持されて送り出されて行く送出
部である。このヘッド側においても、レール1は、導入
部のベルトの開き領域から送出部の丸め領域に向けて方
向転換するために円弧部1Sが形成され、この円弧部1
Sの前後に、水平直線部1Tが、該円弧部1Sと同じ高
さ位置で、前後に隣接するトロリーハンガー2の間隔以
上の長さ寸法を有するように形成されている。
【0042】また、このヘッド側におけるベルトの開き
領域の手前および丸め領域を経た後においても、テール
側と同様に、ベルト5の耳部5B上端部が水平を維持し
た状態で、円滑にトロリーハンガー2によるベルト5の
解放および挟持が行われるように、上記水平直線部1T
の各端部から、それぞれレール1が一旦漸次下方に屈曲
され再び水平となるように形成されており、この傾斜す
るレール1の両側下方に沿って、それぞれ脱着桟16ま
たは脱着桟15が配設されている。さらに、レール1の
水平直線部1Tおよび円弧部1Sの外方には、テール側
と同様のガイド部材55が設けられている。本実施形態
においては、このガイド部材55の前後端部は、外側の
脱着桟16および脱着桟15に連続するように形成され
ていると共に、前記円弧部1Sと脱着桟16および脱着
桟15の端部に対応する位置との間に水平直線部1Tが
形成されているとも表現できる状態にある。
【0043】一方、このヘッド側においては、ベルトの
開き領域を経たベルト5は、水平に配設されたドライブ
プーリ43Aからスナブプーリ44およびベンドプーリ
45Aを経て、垂直に配設されたベンドプーリ46A間
において90°捩じられ、さらにベンドプーリ46Bか
ら、ベンドプーリ45B間において90°捩じり戻され
た後に、ヘッドプーリ43Bから送り出し側のレール1
の下方へと案内されて行くようになっている。そして、
ドライブプーリ43Aには、これを駆動チェーン47を
介して回転駆動するギヤードモータ(駆動手段)48が
設けられており、テール側に設けられたギヤードモータ
48と同調駆動されるようになっている。また、ベンド
プーリ46A、46Bは、自動緊張装置のフレーム49
に装着されるとともに、このフレーム49の車輪50に
よって移動自在に設けられ、さらにフレーム49に設け
られたワイヤを滑車を介して垂下させ、そのワイヤ他端
に設けた錘51によって図中右方に引張力が付与されて
いる。これにより、ベルト5には、所定の緊張力が付与
されている。
【0044】なお、これらのドライブプーリ43A、ヘ
ッドプーリ43B、スナブプーリ44およびベンドプー
リ45A、45B、46A、46Bも、図21に示した
ものと同様に、ベルト5の耳部5Bが両側方にはみ出し
て平ベルト部分のみを案内するとともに、段部53によ
ってベルト5の幅方向への移動を阻止するように形成さ
れている。
【0045】そして、脱着桟16の終端部近傍に、トロ
リーハンガー2の挟持が解放されたベルト5を挟持する
ための、図12および図13に示したものと同様のスナ
ップローラ22が設けられて、ベルト5の開き領域の始
まりとなる。このスナップローラ22の下部には、ベル
ト5の底部を支持するボトムローラ31Aと、このボト
ムローラ31Aの両側上方位置に相対向して回転軸を垂
直にまたはボトムローラ31Aに対して垂直に起立させ
た一対のサイドローラ32Aとにより筒状のベルト5を
保持する1組みのガイドローラ30Aが設けられてい
る。このスナップローラ22とドライブプーリ43Aと
の間のベルト5下部に、当該ベルト5を下方から支持す
るための2組のキャリヤローラ39Aとが設けられてい
る。
【0046】また、図15に示すように、ベルト5がド
ライブプーリ43Aに巻回される際に、当該ベルト5上
から落下する運搬物を下方に案内するためのシュート5
2が、ドライブプーリ43Aの全体を覆うようにして設
けられている。他方、ヘッド側のベルト丸め領域におい
ても、ベルト5の下部に、順次丸められるベルト5を支
持するための2組のキャリヤローラ39Aが設けられ、
さらに脱着桟15の基端部近傍に、丸められた耳部5B
同士を一致させるためのスナップローラ22とその下部
に1組のガイドローラ30Aとが設けられている。
【0047】また、このスナップローラ22の上流側近
傍に(キャリヤローラ39Aとガイドローラ30Aの間
に)、ベルト5の耳部5B上端のレベルを水平状態で規
整するベルト上面押さえローラ37が設けられている。
さらに、テール側と同様に、ベルトの開き領域と丸め領
域との間にあって、レール1の円弧部1Sの中心下方に
は、その中心を一致させてトロリーハンガー2同士を連
結するワイヤ10を案内するためのワイヤホイール42
が回転自在に設けられている。なお、このヘッド側にお
いても、スナップローラ22の前後において、上方に位
置するレール1が、耳部5Bの上端レベルと平行になる
ように設けられている。
【0048】次に、以上の構成からなるベルトコンベヤ
装置の作用について説明する。このベルトコンベヤ装置
においては、ベルト5がヘッド側およびテール側に設け
られて同調駆動されるギヤードモータ48によって、ヘ
ッド側とテール側との間を走行駆動されているために、
レール1に沿って所定間隔をおいてワイヤロープ10に
よって連結されたトロリーハンガー2は、ベルト5を挟
持すると、当該ベルト5の駆動力によって引っ張られ、
レール1上を循環することになる。この際に、ベルト5
には、ベンドプーリ46A、46Bが設けられた自動緊
張装置のフレーム49に錘51による一定の引張力が付
与されることにより、所定の緊張力が付与されている。
【0049】そして、先ず図1〜図11に示すテール側
においては、空の状態のベルト5を挟持してレール1上
を走行してきたトロリーハンガー2は、開き領域の入り
口に至ると、図17に示すように脱着桟16の堰板が両
挟持アーム14の桟係合部14Aに誘導接触し、次いで
ベルト5の走行に従って、図19に示すように、レール
1に沿って漸次下方に向けて湾曲された脱着桟16によ
って、両挟持アーム14を同時に押し下げられて行く。
そして、脱着桟16の終端部近傍において、図20に示
すように、両挟持棒17が最大に開いた状態になり、ベ
ルト5に対する挟持が解放される。
【0050】この際に、ベルト5は、その耳部5Bがス
ナップローラ22(図13)によって両側から挟持され
たままの状態が保持され、かつガイドローラ30Aによ
って底部および両側部が支持されているため、上記トロ
リーハンガー2による挟持の解放が円滑に行われること
になる。しかも、当該耳部5Bの傾斜面5C、5Eおよ
び頭頂面5Dを、独立した上部ローラ26、下部ローラ
24および水平ローラ25によって支承しているので、
耳部5Bとローラ24〜26との接触面間において、周
速が異なるところがなく、よってベルト5の耳部5にお
ける局部的な摩耗を生じることが防止される。
【0051】さらに、耳部5Bを間に挟んで対向する上
部ローラ26、下部ローラ24および水平ローラ25に
よって、この耳部5Bを上方側、水平方向側および下方
側からそれぞれ支承するとともに、ガイドローラ30A
によってベルトを底部および両側部側から支承している
ので、両者の協働によって、振動や強風等によりベルト
5に水平方向や上方への力が作用した場合においても、
安定的にベルト5を支持することが可能となる。
【0052】これと並行して、トロリーハンガー2は、
レール1の屈曲に沿って上方へと移動し、耳部5Bの上
端レベルが水平に保持されて走行するベルト5から離間
する。このようにして、ベルト5を解放したトロリーハ
ンガー2がレール1上を移動して、両挟持アーム14の
桟係合部14Aが両脱着桟16と離れた瞬間に、挟持ア
ームバネ21の復元力により、両挟持アーム14は閉じ
られる。次いで、ベルト5を解放することにより走行が
不安定になったトロリーハンガー2は、先ず水平直線部
1Tにおいてその走行姿勢が整えられて円弧部1Sに至
り、トロリーハンガー2同士を連結するワイヤ10が、
ほぼ水平になり、円弧部1Sの下方に設けられたワイヤ
ホイール42の溝部に円滑に導かれてゆく。
【0053】次いで、トロリーハンガー2は、レール1
の円弧部1Sを旋回走行し、ベルト丸め領域側へと送ら
れて行くが、この際に遠心力等によってクランプ部4が
枢軸11を中心に傾いた場合にも、上方に傾いた外側の
挟持アーム14の上端部がガイド部材55に当接するこ
とにより、過度の傾きが阻止され、安定走行が確保され
る。一方、ベルト5は、上記ガイドローラ30Aの下流
側に設けられた1段目および2段目のキャリヤローラ3
9Aによって、耳部5Bの上端レベルが水平に保持され
たままで、順次平坦状に形成されて、テールプーリ27
Aへと送られて行く。
【0054】次いで、ベルト5は、テールプーリ27A
からベンドプーリ28Aを経て、垂直に配設されたベン
ドプーリ29A間において90°捩じられ、さらにベン
ドプーリ29Bから、ベンドプーリ28B間において9
0°捩じり戻された後に、テールプーリ27Bから荷役
部へと送られて行く。そして、この荷役部において、投
入シュート38の投入口38Aからベルト5上に運搬物
が投入される。この時、ベルト5の下面側に配設された
3組のインパクトキャリヤローラ39Bによって、ベル
ト5上に運搬物が投下された際の荷重変動が支持される
ことにより、ベルト5の安定走行が確保される。
【0055】次いで、この荷役部において運搬物が載荷
されたベルト5は、丸め領域へと駆動走行されて行く。
このベルト丸め領域において、ベルト5は、先ずベルト
上面押さえローラ37によって、耳部5Bの上端レベル
が走行方向に向けて水平となる状態に規整されつつ、初
段および2段目のガイドローラ30Bおよび2組のスナ
ップローラ33によって、次第に筒状に丸められるとと
もに下流側へと案内されて行く。そして、スナップロー
ラ22において両耳部5Bが当接した状態で支承される
とともに、最終段のガイドローラ30Aによって、運搬
物を包含したベルト5の底部および側部の形状が安定的
に保持される。
【0056】他方、レール1の円弧部1Sを経たトロリ
ーハンガー2は、水平直線部1Tによって走行姿勢が整
えられた後に丸め領域に送られ、漸次下方に屈曲された
レール1に沿って、耳部5Bの上端レベルが水平状態を
保持しつつ駆動走行されるベルト5の上方から、このベ
ルト5に向かって下降するように案内される。これと並
行して、レール1に沿って設けられた脱着桟15の堰板
によって、順次図17および図19に示すように(但し
この時は、ベルト5は挟持アーム14の下方に位置して
いる)、両挟持アーム14が次第に開かれる。この間に
おいても、走行するベルト5は、3組のガイドローラ3
0Aによって、その形状が保持されたままで駆動走行さ
れる。
【0057】そして、最終的に、図20に示すように、
両挟持アーム14の先端の挟持棒17が、ベルト5の耳
部5Bを跨ぐ状態になり、さらにトロリーハンガー2の
挟持棒17が所定の位置に達したところで、脱着桟15
の終端に達し、両挟持アーム14の桟係合部14Aが脱
着桟15と離れた瞬間に、挟持アームバネ21の復元力
により両挟持アーム14が閉じる。これにより、トロリ
ーハンガー2は、運搬物を載せたベルト5を挟持して、
レール1に沿って上述したヘッド側へと送られて行く。
【0058】次に、図14〜図16に示したヘッド側に
おいては、先ず運搬物を載荷したベルト5を挟持して、
レール1に沿って走行して来たトロリーハンガー2は、
導入部の開き領域の手前において、上述したテール側と
同様に、脱着桟16によって両挟持アーム14が開か
れ、ベルト5に対する挟持が解放される。この際にも、
ベルト5は、その耳部5Bがスナップローラ22によっ
て両側から挟持されたままの状態が保持され、かつガイ
ドローラ30Aによって底部および両側部が支持されて
いるため、上記トロリーハンガー2による挟持の解放が
円滑に行われることになる。
【0059】次いで、トロリーハンガー2は、レール1
の屈曲に沿って上方へと移動し、上端レベルが水平に保
持されたベルト5から離間するとともに、ベルト5を解
放したトロリーハンガー2は、テール側と同様に、先ず
水平直線部1Tにおいてその走行姿勢が整えられて円弧
部1Sに至り、トロリーハンガー2同士を連結するワイ
ヤ10も、ほぼ水平に整えられてワイヤホイール42の
溝部に円滑に導かれてゆく。そして、トロリーハンガー
2は、レール1の円弧部1Sを旋回走行し、この際にも
遠心力によってクランプ部4に傾きが生じた際に、上方
に変位する外側の挟持アーム14の上端部がガイド部材
55に当接することにより、過度の傾きが阻止され、安
定走行が確保される。
【0060】他方、トロリーハンガー2による挟持が解
放されたベルト5は、上記ガイドローラ30Aの下流側
に設けられた1段目および2段目のキャリヤローラ39
Aによって、耳部5Bの上端レベルが水平に保持された
ままで、運搬物を載荷したままの状態で順次平坦状に形
成されて、ドライブプーリ43Aへと送られる。そし
て、このドライブプーリ43Aにおいて反転される際
に、ベルト5上に載荷されていた運搬物は、当該ドライ
ブプーリ43Aからシュート52を通じて落下し、図示
されないベルトコンベヤ等の搬出手段によって搬送され
て行く。
【0061】このようにして空となったベルト5は、ド
ライブプーリ43Aからスナブプーリ44およびベンド
プーリ45Aを経て、ベンドプーリ46A間において9
0°捩じられ、ベンドプーリ46Bからベンドプーリ4
5B間において再び90°捩じり戻され後に、ヘッドプ
ーリ43Bからベルト丸め領域側へと送られて行く。
【0062】次いで、ヘッド側の丸め領域へと送られた
ベルト5は、テール側と同様にベルト上面押さえローラ
37によって、耳部5Bの上端レベルが走行方向に水平
状態を保持するように規整されつつ、2組のキャリヤロ
ーラ39Aと1組のガイドローラ30Aとによって、徐
々に筒状に丸められ、最終的にスナップローラ22によ
って両耳部5Bが当接した状態で支承される。
【0063】これに対して、円弧部1Sを経て丸め領域
に送られてきたトロリーハンガー2は、水平直線部1T
を走行することにより姿勢が整えられた後に、漸次下方
に屈曲されたレール1に沿って、耳部5Bの上端レベル
が水平状態を保持しつつ駆動走行されるベルト5の上方
から、このベルト5に向かって下降するように案内され
る。これと並行して、レール1に沿って設けられた脱着
桟15の堰板に、両挟持アーム14の桟係合部14Aが
係合することによって両挟持アーム14が次第に開かれ
る。両挟持アーム14の挟持棒17がベルト5の耳部5
Bを跨ぐ状態になった後に、両挟持アーム14の桟係合
部14Aが脱着桟15と離れた瞬間に、挟持アームバネ
21の復元力により両挟持アーム14が閉じる。これに
より、両挟持アーム14によってベルト5の耳部5B同
士を挟持する。そして、空のベルト5を挟持したトロリ
ーハンガー2が、レール1に沿って上述したテール側へ
と送られて行くことにより、以上の運搬物の搬入および
搬出工程が循環して連続的に繰り返される。
【0064】このように、上記ベルトコンベヤ装置によ
れば、ヘッド側およびテール側にいて往路と復路とを連
結するレール1の円弧部1Sに沿って、弧状板状のガイ
ド部材55を設けているので、ベルト5を解放すること
により走行が不安定になったクランプハンガー2が上記
円弧部1Sを旋回走行する際に、遠心力等によってクラ
ンプ部4に傾きを生じて挟持アーム14が枢軸11を中
心に揺動しても、外側の挟持アーム14の上端部がガイ
ド部材55に当接することにより、挟持アーム14の過
度の傾きを阻止することができる。
【0065】この結果、レール1の円弧部1Sにおいて
も、クランプハンガー2の安定走行を確保することがで
きるとともに、レール1の円弧部1Sを小径にすること
が可能となり、ヘッド側およびテール側における設備の
小型化を図ることもできる。しかも、ガイド部材55の
前後端部を、ヘッド側およびテール側における導入部お
よび送出部に設けられた脱着桟16および脱着桟15
と、互いに連続するように形成しているので、脱着桟1
6から離脱したクランプハンガー2に、強風等に起因す
る大きな傾きが発生することを未然に防止することがで
き、さらに脱着桟15に向けても、クランプハンガー2
を円滑に案内することもできる。
【0066】また、レール1の円弧部1Sの端部から脱
着桟16および脱着桟15の端部に対応する位置までの
間に、円弧部1Sと同一の高さであって、かつ前後に隣
接するトロリーハンガー2の間隔以上の長さ寸法を有す
る水平直線部1Tを形成しているので、この水平直線部
1Tにおいて、脱着桟16を離脱した後や、レール1の
円弧部1Sを旋回走行した後におけるクランプハンガー
2の姿勢をほぼ鉛直に整えるとともにクランプハンガー
2間を連結するワイヤ10の姿勢をほぼ水平に整えるこ
とができる。このため、トロリーハンガー2を連結する
ワイヤ10を確実にワイヤホイール42の溝部に係合さ
せることができるとともに、レール1の円弧部1Sを経
たトロリーハンガー2の挟持アーム14と脱着桟15と
を、より一層円滑に係合させることができる。
【0067】なお、上記実施の形態においては、テール
側の送出部とヘッド側の送出部とで、スナップローラ2
2、33、ガイドローラ30A、30B等の数や配置を
違えた例を説明したが、ヘッド側の送出部のスナップロ
ーラ22、33、ガイドローラ30A、30B等の構成
をテール側の送出部の構成のようにしてもよい。
【0068】また、上記実施の形態においては、ガイド
部材55および水平直線部1Tを、ベルト5の両側端部
同士を合わせて筒状に形成し、当該側端部同士を複数の
トロリーハンガー2で挟持して、ベルト5内に荷積みさ
れた各種運搬物を搬送する筒状搬送式の懸架式ベルトコ
ンベヤ装置に設けた場合についてのみ説明したが、これ
に限定されるものではなく、ベルトコンベヤの各側端部
を移動可能な複数のトロリーハンガにそれぞれ挟持させ
て、略U字状の搬送形状に形成することによって、ベル
ト内部に荷積みされた各種運搬物を搬送するU字状搬送
式の懸架式ベルトコンベヤ装置に対しても同様に適用す
ることができる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜3のい
ずれかに記載のベルトコンベヤ装置によれば、レールの
弧状部に沿って設けた弧状のガイド部材によって、当該
弧状部を旋回走行するクランプハンガーに大きな傾きが
生じることを防止することができ、よってレールの弧状
部を小径にした場合においても、確実にクランプハンガ
ーによるベルトの挟持を行うことができるとともに、特
に請求項2に記載の発明によれば、脱着桟から弧状部に
向かうクランプハンガーに大きな傾きが発生することを
未然に防止し、および/または脱着桟に向けてクランプ
ハンガーを円滑に案内することが可能になる。
【0070】加えて、請求項3に記載の発明によれば、
レールに形成した所定長さ寸法を有する水平直線部にお
いて、脱着桟を離脱した後や、レールの弧状部を旋回走
行した後におけるクランプハンガー自体の姿勢やクラン
プハンガー間の連結部材の姿勢を整えることができ、よ
ってトロリーハンガーの連結部材を確実にホイールに係
合させたり、および/またはレールの弧状部を経たトロ
リーハンガーの挟持アームと脱着桟とを、より一層円滑
に係合させることが可能になるといった効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のベルトコンベヤ装置の一実施形態にお
ける搬入部の平面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1のベルトおよびプーリ部分を示す平面図で
ある。
【図4】図1のベルト開き領域の平面図である。
【図5】図4の横断面を示すもので、(a)はa−a線
視断面図、(b)はb−b線視断面図、(c)はc−c
線視断面図である。
【図6】図1のベルト丸め領域を示す平面図である。
【図7】図6のa−a線視断面図である。
【図8】図6のb−b線視断面図である。
【図9】図6のc−c線視断面図である。
【図10】図6のd−d線視断面図である。
【図11】図6のe−e線視断面図である。
【図12】スナップローラを示す平面図である。
【図13】図12のIX−IX線視断面図である。
【図14】上記一実施形態における搬出部の平面図であ
る。
【図15】図14の正面図である。
【図16】図15のベルトおよびプーリ部分を示す平面
図である。
【図17】トロリーハンガーによるベルトの挟持状態を
示す正面図である。
【図18】図17の平面図である。
【図19】図17から、両挟持アームが開いた状態を示
す正面図である。
【図20】両挟持アームが完全に開いてベルトの挟持が
解けた状態を示す正面図である。
【図21】ベントプーリのベルト巻回位置における断面
図である。
【図22】ガイド部材が設けられたレールの円弧部を示
す要部の斜視図である。
【符号の説明】
1 レール 1S レールの円弧部(レールの弧状部) 1T レールの水平直線部 2 トロリーハンガー(クランプハンガー) 5 ベルト 5B 耳部 10 ワイヤ(連結部材) 15 脱着桟 16 脱着桟 42 ワイヤーホイール(ホイール) 47 駆動チェーン 48 ギヤードモータ(駆動手段) 55 ガイド部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 浩 新潟県北蒲原郡聖籠町東港5−2756−3 株式会社新潟鉄工所新潟構機工場内 Fターム(参考) 3F023 AA02 AA03 AB02 BA04 BA10 BC01 FA03 3F025 CA24 CB01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運搬物の搬入部と搬出部との間に、往路
    と復路とが上記搬入部および搬出部にそれぞれ形成され
    た弧状部によって連結された無端状のレールを架設し、
    このレールに、当該レール上を走行するローラ部と、こ
    のローラ部の下部に連結され、上記ベルトの側端部を挟
    持する挟持アームが開閉自在に設けられたクランプ部と
    を有する複数のクランプハンガーを互いに連結部材を介
    して走行自在に設けるとともに、上記レールの下方に沿
    って無端状のベルトを設け、上記搬入部と搬出部との間
    は、上記クランプハンガーによって上記ベルトの側端部
    を挟持し、上記搬入部および搬出部それぞれの導入部に
    おいて当該挟持を開放し、上記搬入部および搬出部それ
    ぞれの送出部において再び上記ベルトの挟持を行なうベ
    ルトコンベヤ装置において、 上記レールの弧状部に沿って、上記クランプ部に傾きが
    生じた際に、上方に傾いた上記挟持アームに当接して過
    度の上記傾きを阻止する弧状のガイド部材を設けたこと
    を特徴とするベルトコンベヤ装置。
  2. 【請求項2】 上記導入部および送出部には、上記レー
    ルに沿って走行する上記クランプハンガーの上記挟持ア
    ームを漸次開く方向に押圧する一対の脱着桟がそれぞれ
    配設されるとともに、上記ガイド部材は、その少なくと
    も一方の端部が上記脱着桟のいずれかと連続するように
    形成されていることを特徴とする請求項1に記載のベル
    トコンベヤ装置。
  3. 【請求項3】 上記レールの弧状部に沿って、トロリー
    ハンガーの連結部材を案内するためのホイールが回転自
    在に設けられ、かつ上記レールは、上記弧状部の端部に
    連続して、上記弧状部と同一の高さであって、かつ前後
    に隣接する上記トロリーハンガーの間隔以上の長さ寸法
    を有する水平直線部が少なくとも上記導入部側または上
    記送出部側に形成されていることを特徴とする請求項1
    または2に記載のベルトコンベヤ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108775179A (zh) * 2018-06-13 2018-11-09 广东怡丰智能车库有限公司 一种皮带式车辆搬运器及其夹持臂
CN115091253A (zh) * 2022-07-26 2022-09-23 广东品图科技有限公司 一种具备治具传输的传输设备
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