JP2002172311A - ガス分離膜およびその使用方法 - Google Patents

ガス分離膜およびその使用方法

Info

Publication number
JP2002172311A
JP2002172311A JP2000370031A JP2000370031A JP2002172311A JP 2002172311 A JP2002172311 A JP 2002172311A JP 2000370031 A JP2000370031 A JP 2000370031A JP 2000370031 A JP2000370031 A JP 2000370031A JP 2002172311 A JP2002172311 A JP 2002172311A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
membrane
gas
hollow fiber
gas separation
separation membrane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000370031A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4671493B2 (ja
Inventor
Toshimune Yoshinaga
利宗 吉永
Yoshihiro Kusuki
喜博 楠木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP2000370031A priority Critical patent/JP4671493B2/ja
Priority to DE60127734T priority patent/DE60127734T2/de
Priority to EP01100017A priority patent/EP1118371B1/en
Priority to US09/766,116 priority patent/US6464755B2/en
Priority to CNB011162392A priority patent/CN1202902C/zh
Publication of JP2002172311A publication Critical patent/JP2002172311A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4671493B2 publication Critical patent/JP4671493B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Drying Of Gases (AREA)
  • Air Humidification (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非対称構造を有するガス分離膜に
おいて、極めて高い膜透過成分ガスが膜を透過するガス
透過速度と、非対称中空糸膜として工業的にモジュール
化して実際に用いることができるレベルの機械的強度、
言い換えれば、実用レベルの機械的強度と、更に、優れ
た耐水性及び耐熱水性を併せ持ったガス分離膜を提供す
ること、および、前記ガス分離膜を用いた高効率の除湿
方法及び/又は加湿方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 少なくとも1種類のポリイミドを
含む2種類以上のポリマーの混合物で非対称構造を有す
るガス分離膜を形成することによって、多孔質層のガス
透過抵抗を小さくして膜のガス透過速度を大きくし、且
つ、実用レベルの機械的強度を持ち、且つ、優れた耐水
性及び耐熱水性を持ったガス分離膜を得ることができ
る。また、前記ガス分離膜を用いることによって、極め
て高効率で除湿及び/又は加湿を好適におこなうことが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スキン層と多孔質
層とから構成される非対称構造を有するガス分離膜であ
って、膜透過成分(ガス)が多孔質層を透過するときの
抵抗を小さくすることによって膜透過成分の膜透過速度
を大きくしていること、且つ、中空糸ガス分離膜として
実用レベル以上の機械的強度を持っていること、且つ、
優れた耐水性及び耐熱水性を有していることを特徴とす
るガス分離膜に関する。また、前記のガス分離膜を用い
たことを特徴とする除湿方法及び加湿方法に関する。
【0002】
【従来の技術】種々のガス分離方法においてガス分離膜
が使用されている。これらの多くは、ガス選択透過性が
高いガラス状ポリマーで形成されたガス分離膜である。
概して、ガラス状ポリマーはガス選択透過性(分離度)
は高いけれども、ガス透過係数が小さいという短所があ
る。このため、多くのガラス状ポリマーで形成されたガ
ス分離膜は、多孔質層(支持層)と薄いスキン層(分離
層)とから構成される非対称構造、すなわち、ガスの透
過抵抗を生じる分離層を薄くしてガス透過速度が小さく
なりすぎないようにして用いられている。
【0003】ガス分離膜は、通常、中空糸膜の多数本
(例えば、百本から数十万本)を集束して中空糸束と
し、その中空糸束の少なくとも一方の端部をエポキシ樹
脂のような硬化性樹脂やホットメルト型熱可塑性樹脂な
どで前記端部において中空糸膜が開口状態となるように
固着して中空糸分離膜エレメントを構成し、更に、単数
又は複数の前記中空糸分離膜エレメントを少なくとも混
合ガスの導入口、透過ガスの排出口、非透過ガスの排出
口を有する容器内に、中空糸膜の内側へ通じる空間と中
空糸膜の外側へ通じる空間が隔絶するように装着されて
構成される中空糸ガス分離膜モジュールとして用いられ
る。中空糸ガス分離膜モジュールにおいては、混合ガス
は中空糸膜の内側あるいは外側に接する空間へ供給さ
れ、中空糸膜に接して流る間に混合ガス中の特定成分
(膜透過成分)が選択的に膜を透過して透過ガスの排出
口から回収され、特定成分(膜透過成分)が除かれたガ
スが非透過ガスの排出口から回収されることによって、
ガス分離がおこなわれる。
【0004】ポリマーの混合物からなるガス分離膜につ
いては、米国特許第5055116号公報は、特定構造
を持つ2種以上のポリイミドの混合物からなるガス分離
膜を開示し、ポリイミドのブレンド比によって酸素や窒
素の透過速度を直線的にコントロールできることを示し
ている。また、米国特許第5248319号公報はフェ
ニルインダン残基を含有するポリイミドと特定のポリイ
ミド、ポリアミド、ポリアミドイミドとの混合物からな
るガス分離膜を開示している。また、米国特許第560
8014号公報は特定のポリエーテルスルホンと特定の
芳香族ポリイミドと特定の芳香族ポリイミド又はポリア
ミド又はポリアミドイミドとの混合物からなるガス分離
膜を、米国特許第5917137号公報は特定のポリエ
ーテルスルホンと特定の芳香族ポリイミドとの混合物か
らなるガス分離膜を開示している。しかしながら、これ
らの公報では、水蒸気透過速度や多孔質層のガス透過抵
抗については言及していない。また、極めて高い水蒸気
透過速度を持ち、且つ、非対称中空糸膜として工業的に
モジュール化して実際に用いることができるレベルの機
械的強度を併せ持ったガス分離膜については開示も示唆
もなかった。
【0005】水蒸気が膜透過成分である除湿膜や加湿膜
では、耐水性及び耐熱水性が重要である。しかしなが
ら、水蒸気を含むガスの透過速度を改良した膜において
は、しばしば耐水性及び耐熱水性が劣るものがあった。
特開平2−222717号公報では、耐水性及び耐熱水
性が優れたポリイミド分離膜を開示しているが、有機蒸
気の脱水に用いられるものであって、水蒸気の透過速度
は小さいものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】非対称構造の膜では、
膜透過成分(ガス)が膜を透過する透過速度の律速過程
は、膜透過成分が膜のスキン層を透過する過程である。
膜透過成分が膜の多孔質層を透過する過程は透過抵抗が
比較的小さい。このため、多くの場合、膜透過成分が膜
の多孔質層を透過する過程の膜透過成分が膜を透過する
透過速度に対する影響は、実際上は無視できる。
【0007】ところが、スキン層を極めて薄くして膜透
過成分が膜を透過する透過速度を極めて大きくする場合
や、膜透過成分が膜を極めて透過し易いガスである場合
には、膜透過成分が膜を透過する透過速度は、膜透過成
分がスキン層を透過する過程のみならず多孔質層を透過
する過程によっても無視できない影響を受ける場合があ
る。この場合には、非対称構造の膜であっても膜透過成
分が膜を透過する透過速度を改良する余地があり、これ
を改良したより高効率でよりコンパクトな高性能ガス分
離膜の開発が求められていた。特に、膜を透過する成分
が水蒸気の場合は、水蒸気が膜を透過する透過速度が他
の無機ガスに比べて極めて大きい(数百倍から数千倍に
達することもある)ので、膜を透過する水蒸気の透過速
度は多孔質層の透過抵抗によって影響を受ける。このた
め、水蒸気が多孔質層を透過するときの透過抵抗を小さ
くすれば水蒸気が膜を透過する透過速度を大きくするこ
とができると考えられ、そのような改良をおこなって水
蒸気が膜を透過する透過速度を大きくした高効率でコン
パクトな高性能の除湿膜及び/又は加湿膜の開発が求め
られていた。
【0008】しかしながら、非対称構造を有する膜にお
いて、単に多孔質層を薄くしたり多孔質層の多孔性を高
めることによって、膜透過成分が膜を透過するときの透
過抵抗をより小さくして膜透過成分が膜を透過する透過
速度を大きくしようとすると、透過速度は大きくできる
が多孔質層が担うべき膜の支持機能即ち機械的強度が低
下する。このために、向上された膜透過成分が膜を透過
する透過速度と、非対称中空糸膜として工業的にモジュ
ール化して実際に用いることができるレベルの機械的強
度、言い換えれば、実用レベルの機械的強度との両方を
併せ持った実用的な高性能ガス分離膜を得ることは困難
であった。
【0009】更に、ガス分離膜を除湿や加湿のために用
いる時に、膜の耐水性及び耐熱水性が劣ると長期間安定
して使用ができなかったり用途が限定されるという問題
が生じた。このため、耐水性及び耐熱水性が優れた除湿
膜及び/又は加湿膜の開発が求められていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような状
況に鑑みてなされたものであり、本発明者らは、少なく
とも1種類のポリイミドを含む2種類以上のポリマーの
混合物で非対称膜を形成することによって、多孔質層の
膜透過成分が膜を透過するときの透過抵抗を小さく(透
過速度を大きく)しながら、膜の機械的強度を実用レベ
ル以上に保持し得ること、更に、優れた耐水性及び耐熱
水性を有するガス分離膜を製造することができることを
見出して本発明に到達した。
【0011】すなわち、本発明は、スキン層(分離層)
と多孔質層(支持層)とから構成される非対称構造を有
し、水蒸気透過速度(P’H2O)が2.0×10-3cm3
(STP)/cm2・sec・cmHg以上であり、水
蒸気と窒素の透過速度比(P’H20/P’N2)が50以
上である膜において、前記膜の多孔質層(支持層)のヘ
リウムガスの透過速度(P’He)が2.5×10-3cm
3(STP)/cm2・sec・cmHg以上であり、中
空糸膜での引張強度が2.5kgf/mm2以上、破断
伸度が10%以上であり、100℃の熱水中で50時間
熱水処理した後の中空糸膜の破断伸度が熱水処理前の8
0%以上保持することを特徴とするガス分離膜に関す
る。また、スキン層(分離層)と多孔質層(支持層)と
から構成される非対称構造を有し、水蒸気透過速度
(P’H2O)が2.5×10-3cm3(STP)/cm2
・sec・cmHg以上であり、水蒸気と窒素の透過速
度比(P’H2O/P’N2)が50以上である膜におい
て、前記膜の多孔質層(支持層)のヘリウムガスの透過
速度(P’He)が3.0×10-3cm3(STP)/c
2・sec・cmHg以上であり、中空糸膜での引張
強度が2.5kgf/mm2以上、破断伸度が10%以
上であり、100℃の熱水中で50時間熱水処理した後
の中空糸膜の破断伸度が熱水処理前の80%以上保持す
ることを特徴とするガス分離膜に関する。更に、少なく
とも1種類のポリイミドを含む2種類以上のポリマーの
混合物で形成されたことを特徴とする前記ガス分離膜に
関する。更に、中空糸膜での引張強度が3.0kgf/
mm2以上、破断伸度が15%以上であることを特徴と
する前記ガス分離膜に関する。更に、100℃の熱水中
で50時間熱水処理した後、中空糸膜の破断伸度が熱水
処理前の90%以上を保持することを特徴とする前記ガ
ス分離膜に関する。更に、前記ガス分離膜を用いること
を特徴とする除湿方法、前記ガス分離膜を用いることを
特徴とする加湿方法、又、前記ガス分離膜を用いて、燃
料電池の供給ガスを除湿及び/又は加湿することを特徴
とする除湿及び/又は加湿方法に関する。
【0012】本発明において、膜の水蒸気透過速度
(P’H2O)、水蒸気と窒素の透過速度比(P’H2O
P’N2)、膜の多孔質層(支持層)のヘリウム透過速度
(P’He)は50℃におけるものである。また、本発明
において、前記膜の多孔質層(支持層)のヘリウム透過
速度(P’He)は膜の多孔質層(支持層)のガス透過抵
抗を示すもの(但し、値が大きい方が抵抗が小さい)と
して用いており、次のような測定方法で測定した値とし
て規定されるものである。即ち、非対称中空糸膜を酸素
プラズマ処理によって表面のスキン層を削り、ヘリウム
ガスと窒素ガスとの透過速度比が実質的に均質膜の透過
速度比とは認められない領域に到達したときのヘリウム
ガスの透過速度(P’He)である。具体的には、プラズ
マ処理前のヘリウムと窒素の透過速度比(P’He/P’
N2)が20以上の膜をプラズマ処理して、前記透過速度
比(P’He/P’N2)が1.2以下になったときのヘリ
ウムガスの透過速度である。このヘリウムガスの透過速
度(P’He)の値が大きいと、その膜の多孔質層のガス
透過抵抗が小さいことを意味し、ヘリウムガスの透過速
度(P’He)の値が小さいと、その膜の多孔質層のガス
透過抵抗が大きいことを意味する。
【0013】また、本発明における機械的強度は、膜を
中空糸としたときの引張試験における引張強度と破断伸
度で表わしている。これらは温度23℃にて引張試験機
を用いて試料の有効長20mm、引張速度10mm/分
で測定した値である。引張り強度は中空糸膜の引張破断
時の応力を中空糸の膜断面積で除した値[単位:kgf
/mm2]であり、破断伸度は中空糸の元の長さをL0
引張破断時の長さをLとしたときの(L−L0)/L0×
100[単位:%]である。
【0014】また、本発明では、中空糸膜の耐水性及び
耐熱水性を示す指標として、温度100℃の熱水中で5
0時間熱水処理をおこなった後の引張試験における破断
伸度の保持率[単位:%]を用いた。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の非対称ガス分離膜は、多
孔質層のガス透過抵抗を小さく(ガス透過速度を大き
く)して膜透過成分(特に、水蒸気)の膜の透過速度を
改良し、且つ、非対称中空糸膜として工業的にモジュー
ル化して実際に用いることができるレベルの機械的強
度、言い換えれば、実用レベルの機械的強度を持ち、且
つ、優れた耐水性及び耐熱水性を持っている。
【0016】すなわち、本発明は、多孔質層のガス透過
速度がヘリウムガスの透過速度(P’He)で2.5×1
-3cm3(STP)/cm2・sec・cmHg以上と
なるようにし、且つ、中空糸膜での引張強度が2.5k
gf/mm2以上、破断伸度が10%以上とすることに
よって、水蒸気透過速度(P’H2O)が2.0×10- 3
cm3(STP)/cm2・sec・cmHg以上の高い
透過速度を持ち、且つ、中空糸膜として優れた耐圧性と
工業的にガス分離膜モジュールへの加工が可能な実用レ
ベルの機械的強度を持ち、且つ、優れた耐水性及び耐熱
水性を持った非対称ガス分離膜である。
【0017】また、本発明は、多孔質層のガス透過速度
がヘリウムガスの透過速度(P’He)で3.0×10-3
cm3(STP)/cm2・sec・cmHg以上となる
ようにし、且つ、中空糸膜での引張強度が2.5kgf
/mm2以上、破断伸度が10%以上とすることによっ
て、水蒸気透過速度(P’H2O)が2.5×10-3cm3
(STP)/cm2・sec・cmHg以上の高い透過
速度を持ち、且つ、中空糸膜として優れた耐圧性と工業
的にガス分離膜モジュールへの加工が可能な実用レベル
の機械的強度を持ち、且つ、優れた耐水性及び耐熱水性
を持った非対称ガス分離膜である。
【0018】膜の多孔質層のガス透過速度が、ヘリウム
ガスの透過速度(P’He)で2.5×10-3cm3(S
TP)/cm2・sec・cmHg以上、好ましくは
3.0×10-3cm3(STP)/cm2・sec・cm
Hg以上、より好ましくは3.5×10-3cm3(ST
P)/cm2・sec・cmHg以上であれば、多孔質
層のガス透過抵抗は小さくなって膜のガス透過性能への
影響は少なくなるか又は実質的に無視できるようにな
り、膜の水蒸気透過速度(P’H2O)が2.0×10-3
cm3(STP)/cm2・sec・cmHg以上、更
に、2.5×10-3cm3(STP)/cm2・sec・
cmHg以上のガス分離膜を得ることが可能になる。逆
に、膜の多孔質層のガス透過速度がヘリウムガスの透過
速度(P’He)で3.0×10-3cm3(STP)/c
2・sec・cmHg以下、特に、2.5×10-3
3(STP)/cm2・sec・cmHg以下である
と、多孔質層のガス透過抵抗が大きいので、膜のガス透
過速度を大きくすることが難しくなり、改良された水蒸
気透過速度を持つ高性能ガス分離膜を得ることは難し
い。
【0019】また、本発明は、中空糸膜での引張強度が
2.5kgf/mm2以上、好ましくは3.0kgf/
mm2以上であり、且つ、破断伸度が10%以上、好ま
しくは15%以上の非対称構造を有するガス分離膜であ
る。このような機械的強度を持った中空糸膜は、容易に
破損や破断することなく取扱うことができるので、工業
的にモジュール化(ガス分離膜モジュールへの組立て及
び加工)をすることができる。更に、このような機械的
強度を持った中空糸膜を用いたガス分離膜モジュール
は、優れた耐圧性や耐久性を持つので特に有用である。
一方、引張強度が2.5kgf/mm2以下、又は、破
断伸度が10%以下であると、ガス分離膜モジュールへ
の組立て及び加工時に中空糸膜が破損や破断を起こし易
いので工業的に分離膜モジュールへ組立て及び加工する
ことが困難になり、更に、分離膜モジュールとしても、
耐圧性が低くなり用途や使用条件が限定される。また、
分離膜モジュール内の中空糸膜は供給され中空糸の内側
や外側を流れて排出されるガスの流量、流速、圧力、温
度、及び、それらの変動によって、連続的又は断続的に
変形応力を受けるので、引張強度が2.5kgf/mm
2以下、又は、破断伸度が10%以下であると、容易に
破損や破断が発生するので問題が生じ易い。
【0020】また、本発明は、水蒸気と窒素との透過速
度比(P’H2O/P’N2)が50以上のガス分離膜であ
る。水蒸気と窒素との透過速度比(P’H2O/P’N2
が50以上であると、ガス選択性が実用以上であること
を意味し、特に、水蒸気を選択的に透過して、−15℃
以下の露点を持つ乾燥空気を容易に得ることができるの
で除湿膜として有用であるし、又、優れた加湿膜として
も有用である。
【0021】更に、本発明のガス分離膜は、改良された
ガス透過速度と実用レベル以上の機械的強度を有するこ
とに加えて、優れた耐水性及び耐熱水性を有する。本発
明のガス分離膜は、温度100℃の熱水中で50時間熱
水処理した後でも、中空糸膜の破断伸度が熱水処理前の
80%以上、特に好ましくは90%以上を保持すること
ができる耐水性及び耐熱水性を有する。このため、本発
明のガス分離膜は、加湿膜及び/又は除湿膜として広範
囲な用途に使用することができ、且つ、長期間使用して
も高性能を維持することができる。
【0022】本発明のガス分離膜は、少なくとも1種類
のポリイミドを含む2種類以上のポリマーの混合物で膜
を形成することで得ることが可能であり、好ましくは、
2種類以上のポリイミドの混合物で膜を形成することで
得ることが可能である。1種類のポリイミドで多孔質層
の多孔性を高めるとガス透過速度は改良できるが、機械
的強度は低下するので、本発明のガス分離膜を得ること
はできない。尚、前記の1種類のポリイミドとは、一定
のモノマー組成が繰返し単位として重合しているポリイ
ミドであり、いわゆるホモポリイミドも、共重合ポリイ
ミドも、1種類のポリマーである。また、本発明におい
て、少なくとも1種類のポリイミドを含む2種類以上の
ポリマーの混合物を形成することができるポリイミド以
外のポリマーは、特に限定しないが、芳香族ポリアミ
ド、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリエーテルイミ
ド、芳香族ポリスルホン、芳香族ポリカーボネートなど
を挙げることができる。
【0023】本発明で用いる少なくとも1種類のポリイ
ミドを含む2種類以上のポリマーの混合物は、少なくと
も1種類の高いガス選択透過性(分離度が高く透過速度
が大きい)を持つポリイミドと、少なくとも1種類の優
れた機械的強度を持つポリイミドあるいはポリイミド以
外のポリマーを含むポリマー混合物である。これらのポ
リマー混合物は同一の溶媒に溶解し得るものである。ま
た、これらのポリマー混合物を溶媒に溶解した溶液は外
観上濁りが生じないものが好ましい。外観上明らかに不
均一なポリマー混合物溶液を用いると本発明のガス分離
膜を得ることはできない。本発明のガス分離膜は、前記
のポリマー混合物が溶解したポリマー溶液を用いて、L
oebらが提案(例えば、米国特許3,133,132
号)した方法、即ち、ポリマー混合物溶液をノズルから
押し出して目的形状物とし空気又は窒素雰囲気空間を通
過させた後で凝固浴に浸漬する、いわゆる乾湿式法によ
り製造することができる。前記乾湿式法では凝固過程に
おいて、目的形状をしたポリマー溶液の溶媒と凝固液中
のポリマーに対する貧溶媒との置換によってポリマー相
と溶媒相の相分離が進行し、ポリマーが多孔質構造を形
成するが、本発明のポリマー混合物溶液の凝固過程の場
合には、前記のポリマー相と溶媒相の相分離の進行に加
えて、少なくとも1種類のポリイミドを含む2種類以上
のポりマー間で少なくとも分子鎖レベルの不均一化又は
相分離が進行して、より多孔性を高めながら機械的強度
の低下は抑制される多孔質構造を形成するものと推定さ
れる。ポリマー混合物でなくポリマー混合物と同一のモ
ノマー組成からなる1種類の共重合ポリマーを用いて膜
を形成しても、改良されたガス透過速度と実用レベルの
機械的強度を併せ持つ高性能ガス分離膜を得ることはで
きない。
【0024】本発明のガス分離膜の製造方法は、より詳
しくは次のとおりである。即ち、1種類のポリイミドを
含む2種類以上のポリマーを同一溶媒に溶解したポリマ
ー混合物溶液を調製し、これをノズルから中空糸状など
の目的とする形状に吐出させ、吐出直後に空気又は窒素
雰囲気中を通したあと、ポリマー混合物を実質的には溶
解せず且つポリマー混合物溶液の溶媒とは相溶性を有す
る凝固液に浸漬して非対称構造を形成し、その後乾燥、
加熱処理を経て分離膜を製造する。ポリマー混合物溶液
は、1種類のポリイミドを含む2種類以上のポリマーの
溶液を別々に調製後それらを混合してもよいし、1種類
のポリイミドを含む2種類以上のポリマーを順次同一溶
媒に溶解してもよい。ポリマー混合物溶液の濃度は10
〜25重量%が製膜上好ましい。また、ノズルから吐出
させるポリマー混合物溶液の溶液粘度(回転粘度)は、
吐出温度で50〜15000ポイズ、特に100〜10
000ポイズが中空糸状などの吐出後の形状を安定に得
ることができるので好ましい。凝固液への浸漬は、一次
凝固液に浸漬して中空糸状などの膜の形状が保持できる
程度に凝固した後、案内ロールに巻き取られ、次いで二
次凝固液に浸漬して膜全体を十分に凝固させることが好
ましい。凝固した膜の乾燥は炭化水素などの溶媒を用い
て凝固液と置換した後乾燥する方法が効率的である。加
熱処理は用いられている1種類のポリイミドを含む2種
類以上のポリマーの軟化点又は二次転移点よりも低い温
度で実施されることが好ましい。
【0025】本発明のガス分離膜のスキン層の厚さは1
0〜200nmであり、好ましくは20〜100nmで
ある。また、本発明のガス分離膜の多孔質層の厚さは2
0〜200μmであり、好ましくは30〜100μmで
ある。スキン層の厚さが10nm以下は製造することが
困難であり、200nm以上にするとガス透過速度が小
さくなって本発明のガス分離膜を得ることができなくな
る。また、多孔質層が20μm以下では機械的強度が小
さくなって支持機能が果たせなくなり、200μm以上
になると多孔質層のガス透過抵抗が大きくなり改良され
たガス透過速度をもったガス分離膜を得ることができな
くなる。
【0026】本発明のガス分離膜は、中空糸膜として好
適に用いられるが、中空糸膜の内径は30〜500μm
のものが好適である。また、本発明の中空糸膜は通常の
ガス分離膜モジュールに組み込んで好適に用いることが
できる。例えば、中空糸膜は適当な長さで100〜20
0000本程度が束ねられる。束ね方は、平行配列、交
叉配列、織物状でもよく、束の略中心部に芯管があって
もよく、束の外周部をプラスチック製のフィルムで取巻
かれたものでも構わない。この中空糸束は少なくとも一
方の端部において中空糸膜が開口状態を保持した状態で
管板によって固着され、少なくとも混合ガスの導入口、
透過ガスの排出口、非透過ガスの排出口とを備える容器
内に収納され、管板は容器内の空間を隔絶するように容
器に密閉して取り付けられる。供給される混合ガスは、
中空糸膜の内側又は外側に接する空間へ供給され、中空
糸膜に接して流れる間に混合ガス中の特定成分が選択的
に膜を透過して透過ガス排出口から回収され、透過され
なかった非透過ガスは非透過ガス排出口から排出するこ
とによって回収され、ガス分離がおこなわれる。また、
透過ガス側の空間に例えば供給された混合ガスと向流に
なる方向にキャリアガスを流して透過ガスの回収を促進
してもよく、その際、キャリアガスとして非透過ガスを
用いてもよい。
【0027】本発明のガス分離膜は水蒸気透過速度が極
めて大きいので、本発明のガス分離膜を用いることによ
って除湿及び/又は加湿を極めて効率よく好適におこな
うことができる。除湿をおこなう場合、本発明のガス分
離膜からなるガス分離膜モジュールに、水蒸気を含有す
る混合ガスを中空糸膜の内側あるいは外側に接する空間
へ供給することによって、水蒸気を選択的に膜の透過側
へ透過して非透過ガスとして除湿されたガスを極めて効
率よく得ることができる。特に、水蒸気を含有する混合
ガスは中空糸膜の内側へ供給し、中空糸膜の外側の空間
へ乾燥したキャリアーガスを混合ガスと向流になるよう
に導入することがより高効率で除湿ができるので好まし
く、更に、キャリアーガスとしてガス分離膜の非透過側
で得られる除湿されたガスの一部をリサイクルして用い
ることが簡便なキャリアガスの導入方法として好まし
い。加湿する場合には、水蒸気をより多量に含有する
(水蒸気分圧が高い)混合ガスを中空糸膜の内側あるい
は外側に接する空間へ供給し、中空糸膜の反対側の空間
へ水蒸気をより少量含有する(水蒸気分圧が低い)ガス
を供給することによって、水蒸気が膜を選択的に透過し
て、水蒸気をより少量含有するガスを容易に加湿するこ
とができる。特に、水蒸気をより多量に含有する混合ガ
スと水蒸気をより少量含有するガスは中空糸膜を挟んで
向流となるように供給することが高効率になるので望ま
しい。
【0028】更に、本発明のガス分離膜を用いることに
よって、燃料電池用の供給ガスの除湿及び/又は加湿を
極めて効率よく好適におこなうことができる。固体高分
子型燃料電池は、一般に水素イオン伝導性の固体高分子
電解質膜の両側を白金触媒を担持したカーボン電極で挟
み込んで積層した発電素子と、それらの各電極に水素等
の燃料ガスあるいは酸素等の酸化性ガスを供給したり電
極からの排出ガスを排出するための配流機能を備えたセ
パレータや更にその外側に配置した集電体などを積層し
て構成されている。この電池では、固体高分子電解質膜
が乾燥すると、イオン伝導度が低下するとともに、固体
高分子電解質膜と電極との接触不良をおこして出力の急
激な低下をきたすため、固体高分子電解質膜が一定の湿
度を保つように制御することが重要である。このため、
供給ガス(燃料ガス及び/又は酸化性ガス)の加湿(水
分が多すぎる場合は加湿の代わりに除湿)をおこなうこ
とが必要である。前記供給ガスの加湿方法として分離膜
を用いることは既に提案されている。特開平3−269
958号公報にはテトラフルオロエチレン樹脂からなる
多孔質膜を用いることが開示されている。中空糸状多孔
質膜を用いることによって単位面積当たりの透過膜面積
を大きくし、加湿性能を高めることが特開平8−273
687号公報や特開平8−315838号公報に開示さ
れている。しかしながら、これらの加湿膜では加湿性能
が十分でないとうい問題を有していたし、長時間水と膜
が接触していると膜の燃料電池の供給ガス側に水がしみ
出て液滴が生成するという不都合があった。更に、自動
車用などの燃料電池では、燃料電池の排出ガス中の水分
を分離膜によって選択的に透過させて燃料電池の供給ガ
スへリサイクルして使用する方法が検討されているが、
前記の多孔質膜では燃料電池の排出ガス中の水分以外の
成分を燃料電池の供給ガスへ混入させるなどの問題もあ
った。
【0029】本発明のガス分離膜は、水蒸気透過速度が
極めて高いので加湿及び/又は除湿を効率よくおこなう
ことができる。また、本発明のガス分離膜は少なくとも
1種類のポリイミドを含む2種類以上のポリマーの混合
物で形成された膜であり、好ましくは、2種類以上のポ
リイミドの混合物で形成された膜であるので燃料電池用
に用いる時に要求される耐熱性、耐薬品性などが優れて
いる。更に、固体高分子型燃料電池が運転される100
℃前後の耐熱水性も極めて良好である。しかも、本発明
のガス分離膜は、スキン層(分離層)と多孔質層(支持
層)とから構成される非対称構造を有しているので、燃
料電池で長時間使用したとき燃料電池の供給ガス側の膜
面に水がしみ出て液滴が生成するという不都合や、燃料
電池の排出ガス中の水分以外の成分を燃料電池の供給ガ
スへ混入させるといった問題は生じ難い。本発明のガス
分離膜を用いれば、燃料電池の供給ガスを除湿及び/又
は加湿を極めて好適におこなうことができる。
【0030】
【実施例】次に、本発明における中空糸ガス分離膜の製
造とその特性について具体的に説明する。尚、本発明は
実施例に限定されるものではない。
【0031】(ポリイミド(a)溶液の調製)3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
(以下、s−BPDAと略記することもある)29.4
22gと、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(以下、6FD
Aと略記することもある)44.424gと、4,4’
−ジアミノジフェニルエーテル(以下、DADEと略記
することもある)16.179gと、1,4−ビス(4
−アミノフェノキシ)ベンゼン(以下、TPEQと略記
することもある)35.432gとを、溶媒のパラクロ
ロフェノール(以下、PCPと略記することもある)7
26.44gと共にセパラブルフラスコ中にて重合温度
180℃で17時間重合し、回転粘度が1748ポイ
ズ、ポリマー濃度が14重量%のポリイミド(a)溶液
を得た。
【0032】(ポリイミド(b)溶液の調製)s−BP
DA88.266gと、DADE60.973gとを、
溶媒のPCP850.41gと共にセパラブルフラスコ
中にて重合温度180℃で10時間重合し、回転粘度1
730ポイズ、ポリマー濃度14重量%のポリイミド
(b)溶液を得た。
【0033】(ポリイミド(c)溶液の調製)s−BP
DA44.133gと、6FDA66.636gと、D
ADE60.432gとを、溶媒のPCP985.32
gと共にセパラブルフラスコ中にて重合温度180℃で
12時間重合し、回転粘度1674ポイズ、ポリマー濃
度14重量%のポリイミド(c)溶液を得た。
【0034】(非対称中空糸膜の製造方法)ポリイミド
溶液、又は、ポリイミド混合物溶液を、400メッシュ
の金網で濾過したあと、中空糸紡糸ノズル(円形開口部
外径1000μm、円形開口部スリット幅200μm、
芯部開口部外径400μm)から吐出させ、吐出した中
空糸状体を窒素雰囲気中に通した後、温度0℃の所定濃
度(70〜80重量%)のエタノール水溶液からなる凝
固液に浸漬し湿潤糸とした。これを温度50℃のエタノ
ール中に2時間浸漬し脱溶媒処理を完了し、更に、温度
70℃のイソオクタン中に3時間浸漬洗浄して溶媒を置
換後、温度100℃で絶乾状態まで乾燥し、その後所定
温度(200〜300℃)で1時間の熱処理をおこなっ
た。得られた中空糸膜はいずれも、外径寸法約470μ
m、内径寸法約320μm、膜厚約75μmのものであ
った。
【0035】(中空糸膜の水蒸気透過性能の測定方法)
約10本の中空糸膜と、ステンレスパイプと、エポキシ
樹脂系接着剤とを使用して有効長が20mmの透過性能
評価用のエレメントを作成し、これをステンレス容器に
装着してペンシルモジュールとした。このペンシルモジ
ュールの中空糸の外側へ水蒸気量1500ppmの窒素
ガスを一定量供給し、透過側へは一定量のキャリアガス
(Arガス)を流しながら水蒸気分離をおこない、非透
過ガス及び透過ガスの水蒸気量を鏡面式の露点計で検出
した。測定した水蒸気量(水蒸気分圧)と供給ガス量及
び有効膜面積から膜の水蒸気透過速度を算出した。尚、
これらの測定は50℃でおこなった。
【0036】(中空糸膜の窒素ガス透過性能の測定方
法)約15本の中空糸膜と、ステンレスパイプと、エポ
キシ樹脂系接着剤とを使用して有効長が10cmの透過
性能評価用のエレメントを作成し、これをステンレス容
器に装着してペンシルモジュールとした。それに一定圧
力の窒素純ガスを供給して透過流量を測定した。測定し
た透過窒素ガス量と供給圧力及び有効膜面積から窒素ガ
スの透過速度を算出した。尚、これらの測定は50℃で
おこなった。
【0037】(中空糸膜の多孔質層のヘリウムガス透過
性能の測定方法)プラズマ処理装置に多数本の中空糸膜
を均一にひろげて設置し、印加電圧20Vで酸素プラズ
マ処理をおこなった。酸素プラズマ処理を5分間おこな
う毎に中空糸の一部(数本)を取り出して、プラスマ処
理時間の異なった中空糸膜を得た。これらの中空糸膜を
用いて前記と同様の方法でガス透過測定用ペンシルモジ
ュール(有効長10mm)を作成し、これに窒素純ガス
あるいはヘリウム純ガスを一定量圧力で供給してそれぞ
れの透過流量を測定し、測定した透過流量と供給圧力及
び有効膜面積から窒素あるいはヘリウムの透過速度を算
出した。20分間以上プラズマ処理した中空糸膜のこれ
らの値の比即ちP’He/P’N2は1.2以下になったの
で、20分間処理した中空糸膜のヘリウムの透過速度
(P’He)を、本発明で用いる膜の多孔質層のヘリウム
の透過速度とした。尚、これらの測定は50℃でおこな
った。
【0038】(中空糸膜の引張強度と破断伸度の測定)
引張試験機を用いて有効長20mm、引張速度10mm
/分で測定した。破断面積は破断面を光学顕微鏡を用い
て寸法を測定して算出した。
【0039】(回転粘度の測定方法)ポリイミド溶液の
回転粘度は、回転粘度計(ローターのずり速度1.75
/sec)を用い温度100℃で測定した。
【0040】(中空糸膜の耐水性及び耐熱水性の測定)
破断伸度が既知の中空糸膜を試料として、ステンレス容
器内にイオン交換水と前記中空糸膜を入れて密封し、前
記容器を100℃のオーブン中に入れ50時間保持して
中空糸膜を熱水処理した。熱水処理後の中空糸膜は容器
から取り出され100℃のオーブン中で乾燥した。乾燥
後の中空糸膜は前記の引張試験方法に従って破断伸度を
測定した。耐水性及び耐熱水性は、破断伸度の保持率
[%]を指標として表わした。
【0041】〔実施例1〕前記ポリイミド(a)溶液2
80gと、前記ポリイミド(b)溶液120gとを、セ
パラブルフラスコにて温度130℃で3時間攪拌してポ
リイミド混合物溶液を得た。この混合物溶液のポリマー
濃度は14重量%であり、回転粘度は1786ポイズで
あった。このポリイミド混合物溶液を用いて、前記の非
対称中空糸膜の製造方法に基づいて、中空糸膜を製造し
た。この中空糸膜のガス透過性能と機械的特性を前記の
方法によって測定した。結果は表−1のとおりであっ
た。
【0042】〔実施例2〕前記ポリイミド(a)溶液3
60gと、前記ポリイミド(b)溶液40gとを、セパ
ラブルフラスコにて温度130℃で3時間攪拌してポリ
イミド混合物溶液を得た。この混合物溶液のポリマー濃
度は14重量%であり、回転粘度は1804ポイズであ
った。このポリイミド混合物溶液を用いて、前記の非対
称中空糸膜の製造方法に基づいて、中空糸膜を製造し
た。この中空糸膜のガス透過性能と機械的特性を前記の
方法によって測定した。結果は表−1のとおりであっ
た。
【0043】〔比較例1〕前記ポリイミド(a)溶液を
用いて、前記の非対称中空糸膜の製造方法に基づいて、
中空糸膜を製造した。この中空糸膜のガス透過性能と機
械的強度を前記の方法によって測定した。結果は表−1
のとおりであった。
【0044】〔比較例2〕前記ポリイミド(b)溶液を
用いて、前記の非対称中空糸膜の製造方法に基づいて、
中空糸膜を製造した。この中空糸膜のガス透過性能と機
械的強度を前記の方法によって測定した。結果は表−1
のとおりであった。
【0045】〔実施例3〕前記ポリイミド(c)溶液2
40gと、前記ポリイミド(b)溶液160gとを、セ
パラブルフラスコにて温度130℃で3時間攪拌してポ
リイミド混合物溶液を得た。この混合物溶液のポリマー
濃度は14重量%であり、回転粘度は1748ポイズで
あった。このポリイミド混合物溶液を用いて、前記の非
対称中空糸膜の製造方法に基づいて、中空糸膜を製造し
た。この中空糸膜のガス透過性能と機械的特性を前記の
方法によって測定した。結果は表−1のとおりであっ
た。
【0046】〔実施例4〕前記ポリイミド(c)溶液2
80gと、前記ポリイミド(b)溶液120gとを、セ
パラブルフラスコにて温度130℃で3時間攪拌してポ
リイミド混合物溶液を得た。この混合物溶液のポリマー
濃度は14重量%であり、回転粘度は1786ポイズで
あった。このポリイミド混合物溶液を用いて、前記の非
対称中空糸膜の製造方法に基づいて、中空糸膜を製造し
た。この中空糸膜のガス透過性能と機械的特性を前記の
方法によって測定した。結果は表−1のとおりであっ
た。
【0047】〔実施例5〕前記ポリイミド(c)溶液3
60gと、前記ポリイミド(b)溶液40gとを、セパ
ラブルフラスコにて温度130℃で3時間攪拌してポリ
イミド混合物溶液を得た。この混合物溶液のポリマー濃
度は14重量%であり、回転粘度は1693ポイズであ
った。このポリイミド混合物溶液を用いて、前記の非対
称中空糸膜の製造方法に基づいて、中空糸膜を製造し
た。この中空糸膜のガス透過性能と機械的特性を前記の
方法によって測定した。結果は表−1のとおりであっ
た。
【0048】実施例と比較例で得られた中空糸膜の、水
蒸気透過速度、水蒸気と窒素の透過速度比、中空糸膜の
機械的強度、多孔質層のヘリウム透過速度の測定結果は
表−1に示すとおりであった。実施例1〜5の膜は、水
蒸気透過速度(P’H2O)が2.0×10-3cm3(ST
P)/cm2・sec・cmHg以上であり、水蒸気と
窒素の透過速度比(P’H2O/P’He)が50以上であ
り、多孔質層のヘリウム透過速度(P’He)が2.5×
10-3cm3(STP)/cm2・sec・cmHg以上
であり、中空糸膜での引張強度が2.5kgf/mm2
以上であり、破断伸度が10%以上である。これらの分
離膜は、改良された優れた水蒸気透過速度を持ち、か
つ、実用レベルの機械的強度を持つので分離膜モジュー
ルへの加工が容易におこなうことが出来る高性能中空糸
ガス分離膜である。しかしながら、比較例1の膜は多孔
質層のヘリウム透過速度や膜の水蒸気透過速度は優れて
いるが中空糸膜の引張強度が2.5kgf/mm2以下
で破断伸度が10%以下であり、実用レベルの機械的強
度がなく分離膜モジュールへの加工、組立てが工業的に
困難なものである。また、比較例2は、中空糸膜として
の機械的強度は実用レベル以上であるが、多孔質層のヘ
リウム透過速度や膜の水蒸気透過速度が低いものであ
る。更に、実施例1〜5は、耐水性及び耐熱水性が非常
に優れたものであった。
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明は、以上説明したようなものであ
るから、以下に記載されるような効果を有する。
【0050】本発明のガス分離膜は、改良されたガス透
過速度を持つ非対称膜であり、しかも、非対称膜として
工業的にモジュール化して実際に用いることができるレ
ベルの機械的強度、言い換えれば、実用レベルの機械的
強度をも併せ持ち、更に、優れた耐水性及び耐熱水特性
を持つ高性能ガス分離膜である。このため、本発明のガ
ス分離膜を用いれば、ガス分離速度が向上したより高効
率でよりコンパクトな高性能中空糸ガス分離膜モジュー
ルを提供することができ、高効率のガス分離を実現する
ことができる。また、本発明のガス分離膜は、少なくと
も1種類のポリイミドを含む2種類以上のポリマーの混
合物で非対称構造を有する膜を形成することで得ること
ができる。
【0051】特に、本発明のガス分離膜を用いることに
よって、極めて高効率に除湿及び/又は加湿をおこなう
ことができる。更に、本発明のガス分離膜を用いること
によって、固体高分子型燃料電池の供給ガスを、極めて
好適に除湿及び/又は加湿することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 71/64 B01D 71/64 H01M 8/04 H01M 8/04 K 8/10 8/10 // F24F 6/04 F24F 6/04 Fターム(参考) 3L055 BA10 4D006 GA41 HA02 HA03 HA08 HA09 JA02A MA01 MA07 MA31 MA33 MB03 MB04 MB15 MB16 MC58X NA04 NA10 NA17 NA18 NA54 NA62 NA64 PA01 PB17 PB65 PC72 4D052 AA00 AA08 EA02 GA04 GB00 5H026 AA06 5H027 AA06 BA16

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スキン層(分離層)と多孔質層(支持層)
    とから構成される非対称構造を有し、水蒸気透過速度
    (P’H2O)が2.0×10-3cm3(STP)/cm2
    ・sec・cmHg以上であり、水蒸気と窒素の透過速
    度比(P’H20/P’N2)が50以上である膜におい
    て、前記膜の多孔質層(支持層)のヘリウムガスの透過
    速度(P’He)が2.5×10-3cm3(STP)/c
    2・sec・cmHg以上であり、中空糸膜での引張
    強度が2.5kgf/mm2以上、破断伸度が10%以
    上であり、100℃の熱水中で50時間熱水処理した後
    の中空糸膜の破断伸度が熱水処理前の80%以上を保持
    することを特徴とするガス分離膜。
  2. 【請求項2】スキン層(分離層)と多孔質層(支持層)
    とから構成される非対称構造を有し、水蒸気透過速度
    (P’H2O)が2.5×10-3cm3(STP)/cm2
    ・sec・cmHg以上であり、水蒸気と窒素の透過速
    度比(P’H2O/P’N2)が50以上である膜におい
    て、前記膜の多孔質層(支持層)のヘリウムガスの透過
    速度(P’He)が3.0×10-3cm3(STP)/c
    2・sec・cmHg以上であり、中空糸膜での引張
    強度が2.5kgf/mm2以上、破断伸度が10%以
    上であり、100℃の熱水中で50時間熱水処理した後
    の中空糸膜の破断伸度が熱水処理前の80%以上を保持
    することを特徴とする請求項1に記載のガス分離膜。
  3. 【請求項3】少なくとも1種類のポリイミドを含む2種
    類以上のポリマーの混合物で形成されたことを特徴とす
    る請求項1〜2のいずれかに記載のガス分離膜。
  4. 【請求項4】中空糸膜での引張強度が3.0kgf/m
    2以上、破断伸度が15%以上であることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載のガス分離膜。
  5. 【請求項5】100℃の熱水中で50時間熱水処理した
    後の中空糸膜の破断伸度が熱水処理前の90%以上を保
    持することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    のガス分離膜。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載のガス分離
    膜を用いることを特徴とする除湿方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜5のいずれかに記載のガス分離
    膜を用いることを特徴とする加湿方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜5のいずれかに記載のガス分離
    膜を用いて、燃料電池の供給ガスを除湿及び/又は加湿
    することを特徴とする請求項6〜7のいずれかに記載の
    除湿及び/又は加湿方法。
JP2000370031A 2000-01-19 2000-12-05 ガス分離膜およびその使用方法 Expired - Lifetime JP4671493B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000370031A JP4671493B2 (ja) 2000-12-05 2000-12-05 ガス分離膜およびその使用方法
DE60127734T DE60127734T2 (de) 2000-01-19 2001-01-04 Gastrennungsmembran und seine Verwendung
EP01100017A EP1118371B1 (en) 2000-01-19 2001-01-04 Gas separation membrane and its use
US09/766,116 US6464755B2 (en) 2000-01-19 2001-01-19 Gas separation membrane and method for its use
CNB011162392A CN1202902C (zh) 2000-01-19 2001-01-19 气体分离膜及其用法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000370031A JP4671493B2 (ja) 2000-12-05 2000-12-05 ガス分離膜およびその使用方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006348692A Division JP4858160B2 (ja) 2006-12-25 2006-12-25 ガス分離膜およびその使用方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002172311A true JP2002172311A (ja) 2002-06-18
JP4671493B2 JP4671493B2 (ja) 2011-04-20

Family

ID=18839975

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000370031A Expired - Lifetime JP4671493B2 (ja) 2000-01-19 2000-12-05 ガス分離膜およびその使用方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4671493B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002289228A (ja) * 2001-03-22 2002-10-04 Nok Corp 加湿器およびその使用方法
JP2008043945A (ja) * 2006-07-21 2008-02-28 Ube Ind Ltd 非対称中空糸ガス分離膜、ガス分離方法、及びガス分離膜モジュール
JP2008086903A (ja) * 2006-10-02 2008-04-17 Ube Ind Ltd Si原子含有ポリイミドによって形成された非対称膜、ガス分離膜、及びガス分離方法
JP2012521870A (ja) * 2009-03-27 2012-09-20 ユーオーピー エルエルシー オルト位に官能基を有する芳香族ポリイミドから誘導される熱転位ポリマーを含むブレンドポリマー膜
JP2013505822A (ja) * 2009-09-25 2013-02-21 ユーオーピー エルエルシー ポリベンゾオキサゾール膜の選択性を向上させる方法
JP6052464B2 (ja) * 2014-02-25 2016-12-27 Jfeスチール株式会社 還元炉の露点制御方法および還元炉
JP2017104797A (ja) * 2015-12-08 2017-06-15 Agcエンジニアリング株式会社 除湿モジュール及び該除湿モジュールを搭載したガス分析装置
JP2018171570A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 宇部興産株式会社 ガス分離膜
JP2019193918A (ja) * 2018-05-01 2019-11-07 宇部興産株式会社 ガス分離用複合膜

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002289228A (ja) * 2001-03-22 2002-10-04 Nok Corp 加湿器およびその使用方法
JP2008043945A (ja) * 2006-07-21 2008-02-28 Ube Ind Ltd 非対称中空糸ガス分離膜、ガス分離方法、及びガス分離膜モジュール
JP2008086903A (ja) * 2006-10-02 2008-04-17 Ube Ind Ltd Si原子含有ポリイミドによって形成された非対称膜、ガス分離膜、及びガス分離方法
JP2012521870A (ja) * 2009-03-27 2012-09-20 ユーオーピー エルエルシー オルト位に官能基を有する芳香族ポリイミドから誘導される熱転位ポリマーを含むブレンドポリマー膜
KR101359166B1 (ko) 2009-03-27 2014-02-06 유오피 엘엘씨 오르토 위치 작용기를 갖는 방향족 폴리이미드로부터 유도된 열적 재배열 중합체를 포함하는 블렌드 중합체 막
JP2013505822A (ja) * 2009-09-25 2013-02-21 ユーオーピー エルエルシー ポリベンゾオキサゾール膜の選択性を向上させる方法
JP6052464B2 (ja) * 2014-02-25 2016-12-27 Jfeスチール株式会社 還元炉の露点制御方法および還元炉
JP2017104797A (ja) * 2015-12-08 2017-06-15 Agcエンジニアリング株式会社 除湿モジュール及び該除湿モジュールを搭載したガス分析装置
JP2018171570A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 宇部興産株式会社 ガス分離膜
JP2021119003A (ja) * 2017-03-31 2021-08-12 宇部興産株式会社 ガス分離膜
JP7120375B2 (ja) 2017-03-31 2022-08-17 Ube株式会社 ガス分離膜
JP2019193918A (ja) * 2018-05-01 2019-11-07 宇部興産株式会社 ガス分離用複合膜

Also Published As

Publication number Publication date
JP4671493B2 (ja) 2011-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6464755B2 (en) Gas separation membrane and method for its use
EP0323431B1 (en) Gas dehydration membrane process and apparatus
US7156379B2 (en) Fuel cell-use humidifier
JP4858160B2 (ja) ガス分離膜およびその使用方法
JPH0568859A (ja) ガス分離中空糸膜及びその製法
JPH0673616B2 (ja) ポリイミド二層中空糸膜の製造法
JP2006255502A (ja) 多孔質ポリフェニルスルホン樹脂中空糸膜の製造法
JP4671493B2 (ja) ガス分離膜およびその使用方法
JP3698078B2 (ja) 非対称中空糸ガス分離膜の製造方法
JP2001269553A (ja) ガス分離膜および分離方法
JP5359957B2 (ja) ポリイミドガス分離膜、及びガス分離方法
JP6623600B2 (ja) 非対称ガス分離膜、及びガスを分離回収する方法
JP2000185212A (ja) パーフルオロ化合物ガスの分離回収方法および装置
EP3124108A1 (en) Asymmetric gas separation membrane, and methods for separating and recovering gases
JP4186708B2 (ja) 燃料電池用加湿装置
JP7135296B2 (ja) ガス分離膜
JPH10156157A (ja) 芳香族ポリイミド気体分離膜
JP4702277B2 (ja) ガス分離膜および分離方法
JP7120375B2 (ja) ガス分離膜
WO2020122151A1 (ja) 発電システム
WO2020122153A1 (ja) 発電システム
JPH0763579B2 (ja) 脱湿方法
JP2021154279A (ja) ガス分離膜
JPH0693985B2 (ja) ポリイミド二層中空糸膜の製法
JP5240152B2 (ja) ポリイミドガス分離膜、及びガス分離方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050614

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050805

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061024

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061225

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071002

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071129

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080124

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080131

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20080222

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110118

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4671493

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140128

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term