JP2002171846A - 生分解性農業用フィルム - Google Patents

生分解性農業用フィルム

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JP2002171846A
JP2002171846A JP2000346901A JP2000346901A JP2002171846A JP 2002171846 A JP2002171846 A JP 2002171846A JP 2000346901 A JP2000346901 A JP 2000346901A JP 2000346901 A JP2000346901 A JP 2000346901A JP 2002171846 A JP2002171846 A JP 2002171846A
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Kenmon Tsukushi
憲門 筑紫
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形加工が容易で、生分解性及び使用に耐え
得る機械的強度の両方を兼ね備えた生分解性農業用フィ
ルム、また、上記の性能に加え、使用の際にフィルム同
士が適度な滑り性を持ち、ブロッキングを起こすことが
ない生分解性農業用フィルム、更に、耐候性の優れた生
分解性農業用フィルムを提供する。 【解決手段】 アジピン酸又はそのエステル形成性誘導
体35〜95モル%、テレフタル酸又はそのエステル形
成性誘導体5〜65モル%及びスルホネート基含有化合
物0〜5モル%からなる混合物100モル%、ジヒドロ
キシ化合物67〜250モル%、エステル形成可能な基
を少なくとも3個有する有機化合物0.01〜5モル%
とから合成されたポリエステル樹脂が、厚さ0.01〜
0.05mmの薄膜状に成形されてなることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形性、機械的強
度に優れ、土壌中で分解し得る農業用フィルムに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、農業分野において、土壌の保
護、地温の保持、雑草繁茂防止等のためにマルチフィル
ムが使用されてきた。これらのマルチフィルムは主とし
て、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン等、熱可
塑性樹脂から製造されており、作物を収穫した後にマル
チフィルムを回収する必要があった。ところが、近年、
農業人口の減少及び高年齢化により該回収作業は非常に
困難かつ重労働となってきた。更に、産業廃棄物処理法
の改正により、回収されたマルチフィルムの農家での焼
却処分が禁止となったことから、処分方法の簡単な生分
解性を有する高分子材料からなる農業用マルチフィルム
の開発が求められていた。
【0003】これまでに開発された生分解性農業用マル
チフィルムとしては、例えば、特公昭59−8365号
公報に記載の様に、高分子量ポリカプロラクトンと高分
子量脂肪族ポリアミドとの混合物を加熱溶融して得られ
るエステル−アミド交換生成物を素材として成形された
もの、また、特開平3−259935号公報や特開平3
−263441号公報に記載の様に、エチレン−ビニル
アルコール共重合体10〜90重量%と澱粉90〜10
重量%を主成分とする組成物から成形されたものがあ
る。その他にも、例えば特開昭63−68155号公
報、特開平7−177826号公報等に記載の様に、ポ
リ乳酸を主成分とする農業用マルチフィルムが開示され
ている。
【0004】ところが、これまで開発された生分解性を
有する農業用マルチフィルムは、原料としてポリ乳酸系
樹脂を用いたは、高温での成形及び長時間の溶融状態を
必要とするために熱分解が起こってしまい、成形加工す
ることが難しかった。また、エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体と澱粉とからなる生分解性樹脂を用いた場合
は、生分解性は優れているが機械的強度が不足する。ま
た、エステル−アミド交換生成物を素材として成形され
た樹脂を用いた場合は、機械的強度は優れているが生分
解性が低下するという問題を抱えていた。
【0005】また、上記の単体樹脂によるフィルムで
は、フィルム同士の滑り性が殆どないために、フィルム
成形時に巻きジワが発生したり、冷却不足の状態で巻き
取った場合にはブロッキング現象が起こる、長期保存や
高温状態で保存するとフィルムの展開性が悪くなるな
ど、成形及び使用の際、非常に取り扱いにくいという問
題点があった。
【0006】更に、従来のマルチフィルムでは、耐候
性、特に耐紫外線性が不足することが多く、実際に屋外
に展張すると紫外線により劣化してフィルムの強度、伸
度が極度に低下し、必要な期間中に機能が充分に発揮さ
れないという問題もある。従って、耐候性が改良された
マルチフィルムが望まれていた。
【0007】耐紫外線性を改良する主な方法として、従
来より紫外線吸収剤を添加することが行われている。し
かしながら、生分解性がない紫外線吸収剤を生分解性フ
ィルムに添加すると、使用後にフィルムが土壌中で分解
しても、紫外線吸収剤自体は半永久的に土壌中に残留し
蓄積する。その結果、土壌の質が悪くなるなど様々な問
題を伴う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、成形加工が
容易で、生分解性及び使用に耐え得る機械的強度の両方
を兼ね備えた生分解性農業用フィルム、また、上記の性
能に加え、使用の際にフィルム同士が適度な滑り性を持
ち、ブロッキングを起こすことがない生分解性農業用フ
ィルム、更に、耐候性の優れた生分解性農業用フィルム
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の生分解性農業用
フィルムは、〔1〕アジピン酸又はそのエステル形成性
誘導体35〜95モル%、テレフタル酸又はそのエステ
ル形成性誘導体5〜65モル%及びスルホネート基含有
化合物0〜5モル%からなる混合物100モル%、
〔2〕炭素数が2〜6のアルカンジオール又は炭素数が
5〜10のシクロアルカンジオールよりなるジヒドロキ
シ化合物67〜250モル%並びに〔3〕エステル形成
可能な基を少なくとも3個有する有機化合物0.01〜
5モル%とから合成されたポリエステル樹脂が、厚さ
0.01〜0.05mmの薄膜状に成形されてなること
を特徴とするものである。
【0010】本発明の生分解性農業用フィルムは主に上
記〔1〕〜〔3〕に示される化合物から合成されるポリ
エステル樹脂から成る。尚、本発明でいうエステル形成
性誘導体とは、別種の酸、アルコール又はエステルを加
えた際、新しいエステル結合を形成可能なエステルであ
り、即ち、エステル交換反応が可能なエステルをいう。
【0011】〔1〕の混合物に使用されるアジピン酸の
エステル形成性誘導体としては、炭素数1〜6のアルキ
ル基を有するジアルキルアジペートが好ましく、例え
ば、ジメチルアジペート、ジエチルアジペート、ジプロ
ピルアジペート、ジブチルアジペート、ジペンチルアジ
ペート、ジヘキシルアジペート等が挙げられる。アジピ
ン酸又はそのエステル形成性誘導体は単独で使用しても
2種以上併用してもよく、中でも、アジピン酸、ジメチ
ルアジペート又はその混合物が好ましい。アジピン酸又
はそのエステル形成性誘導体の配合量は、少なくなると
得られる生分解性農業用フィルムの生分解性が低下し、
多くなると得られる生分解性農業用フィルムの機械的強
度が低下するので、混合物〔1〕中で35〜95モル
%、好ましくは45〜80モル%で用いられる。
【0012】〔1〕の混合物に使用されるテレフタル酸
又はそのエステル形成性誘導体としては、炭素数1〜6
のアルキル基を有するジアルキルテレフタレートが好ま
しく、例えば、ジメチルテレフタレート、ジエチルテレ
フタレート、ジプロピルテレフタレート、ジブチルテレ
フタレート、ジペンチルテレフタレート、ジヘキシルテ
レフタレート等が挙げられる。テレフタル酸又はそのエ
ステル形成性誘導体は単独で使用しても2種以上併用し
てもよく、中でも、テレフタル酸、ジメチルテレフタレ
ート又はその混合物が好ましい。テレフタル酸又はその
エステル形成性誘導体の配合量は、少なくなると得られ
る生分解性農業用フィルムの機械的強度が低下し、多く
なると得られる生分解性農業用フィルムの生分解性が低
下するので、混合物〔1〕中で5〜65モル%、好まし
くは20〜55モル%である。
【0013】〔1〕の混合物に使用されるスルホネート
基含有化合物としては、例えば、スルホネート基含有ジ
カルボン酸、スルホネート基含有ジカルボン酸のエステ
ル形成性誘導体のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属
塩等が挙げられ、具体的には、例えば、5−スルホイソ
フタル酸のアルカリ金属塩が好ましく、中でもナトリウ
ム塩が好ましい。スルホネート基含有化合物の配合量
は、多くなると得られる生分解性農業用フィルムの生分
解性及び機械的強度が低下するので、混合物〔1〕中で
0〜5モル%、好ましくは0〜3モル%、特に好ましく
は0.1〜2モル%である。
【0014】〔2〕のジヒドロキシ化合物は、炭素数が
2〜6のアルカンジオール又は炭素数が5〜10のシク
ロアルカンジオールであり、これらは単独で使用しても
2種以上併用してもよい。炭素数が2〜6のアルカンジ
オールとは、炭素数が2〜6のアルカンにヒドロキシル
基が2個結合したものであり、例えば、エチレングリコ
ール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、
1,2-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタ
ンジオール、1,6-ヘキサンジオール等が挙げられる。
【0015】炭素数が5〜10のシクロアルカンジオー
ルとは、炭素数が5〜10のシクロアルカンにヒドロキ
シル基が2個以上形成されたものであり、シクロアルカ
ンとヒドロキシル基が直接結合していても、ヒドロキシ
ル基とシクロアルカンとの間にアルキレン基が存在して
いてもよい。例えば1,2-ジメチロールシクロヘキサン、
1,4-ジメチロールシクロヘキサン、1,3-シクロペンタン
ジオール、1,4-シクロヘキサンジオール等が挙げられ
る。
【0016】上記ジヒドロキシ化合物の中でも、エチレ
ングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオ
ール、1,3-シクロペンタンジオール、1,4-シクロヘキサ
ンジオール又はこれらの混合物が好ましい。
【0017】〔2〕のジヒドロキシ化合物の配合量が少
なくなると、得られる農業用フィルムの機械的強度が低
下し、多くなると、得られる生分解性農業用フィルムの
生分解性が低下するので、上記混合物〔1〕100モル
%に対し、67〜250モル%に限定される。
【0018】〔3〕の有機化合物は、エステル形成可能
な基を少なくとも3個有する有機化合物であり、中で
も、エステル形成可能な基を3〜10個有するものが好
ましく、より好ましくはエステル形成可能な基を3〜6
個有するものである。エステル形成可能な基としては、
ヒドロキシル基又はカルボキシル基が挙げられ、有機化
合物としては、例えば、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、
トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペン
タエリトリット、ポリエーテルトリオール、グリセリ
ン、トリメシン酸、トリメリット酸又はその無水物、ピ
ロメリット酸又はその2無水物、ヒドロキシイソフタル
酸等を挙げることができる。有機化合物の配合量は、少
なくなると、得られる農業用フィルムの柔軟性が低下
し、多くなると、得られる生分解性農業用フィルムが柔
軟になりすぎ、取り扱い性が低下するので、上記混合物
〔1〕100モル%に対し、0.01〜5モル%であ
る。
【0019】本発明で使用されるポリエステル樹脂は、
上記〔1〕〜〔3〕の化合物から合成されたものであ
る。合成方法としては、従来公知の任意の方法が採用で
き、例えば、上記〔1〕〜〔3〕の化合物を混合し、加
熱してエステル反応又はエステル交換反応させた後、生
成した縮合水を除去する方法が挙げられる。
【0020】本発明の生分解性農業用フィルムは上記ポ
リエステル樹脂からなり、成形性や取扱い性をよくする
ためにアンチブロッキング剤及び滑剤が配合されたもの
が好ましい。
【0021】アンチブロッキング剤としては特には限定
されず、従来フィルムに使用されるものが使用でき、例
えば、炭酸カルシウム、タルク、シリカ等が挙げられ、
これらは単独で使用しても2種以上併用してもよい。ア
ンチブロッキング剤の配合量は、ポリエステル樹脂10
0重量部当たり1〜10重量部が好ましく、より好まし
くは3〜5重量部である。配合量がこの範囲より少ない
場合は、成形時、フィルム同士のブロッキングが生じ易
くなり、インフレーション法で成形した際には開口性が
低下し、逆に多い場合はフィルム成形後にブリードアウ
トが発生し、得られる生分解性農業用フィルムの透明性
が低下する。
【0022】滑剤としては特に限定されず、従来からフ
ィルムに使用されているものが使用でき、例えば、高級
脂肪酸系、脂肪族炭化水素系、脂肪酸アミド系、脂肪酸
エステル系等の滑剤が挙げられる。これらは単独で使用
しても2種以上併用してもよい。滑剤の配合量は、ポリ
エステル樹脂100重量部当たり0.1〜2重量部が好
ましく、より好ましくは0.5〜1.5重量部である。
配合量がこの範囲より少ない場合は、フィルム同士の滑
り性が殆ど無くなるために、フィルム成形時に巻きジワ
が発生し、逆に多い場合はフィルム同士が滑りすぎるた
め巻きズレが生じる。また、上記ポリエステル樹脂に
は、耐紫外線性を向上させるために、白色顔料を配合す
るのが好ましい。
【0023】白色顔料としては、高屈折率を有する微粉
末状のもの、例えば、酸化チタン、酸化珪素、炭酸カル
シウム、水酸化カルシウム、酸化アルミニウム、亜鉛華
等が挙げられる。これらの白色顔料は生分解性農業用フ
ィルムが分解した後、土壌中に残存しても自然環境に負
荷を与えないものであれば特に限定されないが、入手が
容易であり、低価格であるので、酸化チタン、酸化珪
素、炭酸カルシウムが好適である。上記白色顔料は単独
又は2種以上を併用することができる。
【0024】白色顔料の配合量は、ポリエステル樹脂1
00重量部に対して1〜10重量部が好ましい。配合量
が1重量部よりも少ないと得られる生分解性農業用フィ
ルムの耐紫外線性が不足し易く、10重量部を超えて配
合してもそれ以上の効果は得られない。より好ましい配
合量は2〜5重量部である。
【0025】本発明の生分解性農業用フィルムは、上述
したポリエステル樹脂に、必要に応じてアンチブロッキ
ング剤、滑剤、白色顔料等を配合してフィルム化するこ
とにより得られるが、フィルム化にあたっては公知のイ
ンフレーション法やTダイ法に用いる成膜機が使用可能
である。本発明の生分解性農業用フィルムは特にマルチ
フィルムとしての利用を目的にしており、引き裂き強さ
のバランスがよいことからインフレーション法で製造す
るのが特に好ましい。
【0026】更に、本発明の生分解性農業用フィルム
は、その生分解性並びに機械的強度を大きく阻害しない
範囲内において着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の
樹脂用添加剤、あるいは、他のポリマー等を添加するこ
とができる。
【0027】本発明の生分解性農業用フィルムの厚さは
0.01〜0.05mmの範囲内、好ましくは0.01
5〜0.025mmの間に設定される。0.01mm未
満の場合は、農業用フィルムとして使用するに耐えうる
機械的強度を保持することが出来ない。一方、0.05
mmを超えた場合には、生分解性が不十分で、使用後に
鍬等により容易に土壌中に埋め込みすることができな
い。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を掲げて説
明する。 (実施例1)〔1〕アジピン酸64モル%、テレフタル
酸35モル%及び5−スルホイソフタル酸のナトリウム
塩1モル%からなる混合物100モル%、〔2〕1,4
−ブタンジオール100モル%並びに〔3〕酒石酸0.
5モル%から得られたポリエステル樹脂のペレットを生
分解性農業用フィルム製造用の原料とした。該原料を、
インフレーション押出成形機(スクリュー径90φ)を
用いて加工温度160℃で成膜し、厚さ20μm、折り
巾1450mmのチューブを得た。このチューブの両耳
をカットして巾1350mmのマルチフィルムとした。
【0029】(比較例1)生分解性樹脂〔日本合成化学
社製、商品名「マタービ(成分;澱粉及びポリカロラク
トンの混合物)」〕をインフレーション押出成形機(ス
クリュー径90φ)を用いて加工温度115℃で成膜
し、厚さ40μm、折り巾1450mmのチューブを得
た。このチューブの両耳をカットし、巾1350mmの
マルチフィルムとした。
【0030】(比較例2)生分解性樹脂〔ダイセル化学
工業社製、商品名「セルグリーン(成分;ポリカプロラ
クトン)」〕をインフレーション押出成形機(スクリュ
ー径90φ)を用いて加工温度150℃で成膜し、厚さ
20μm、折り巾1450mmのチューブを得た。この
チューブの両耳をカットし、巾1350mmのマルチフ
ィルムとした。
【0031】(比較例3)生分解性樹脂〔三井化学社
製、商品名「レイシア(成分;ポリ乳酸)」〕をインフ
レーション押出成形機(スクリュー径90φ)を用いて
加工温度190℃で成膜し、厚さ20μm、折り巾14
50mmのチューブを得た。このチューブを両耳カット
し、巾1350mmのマルチフィルムとした。
【0032】(比較例4)市販されている生分解性農業
用マルチフィルム〔辻野プラスチックス工業社製、商品
名「ビオマルチ」〕を用いた。
【0033】〈評価〉実施例1及び比較例1〜4で得ら
れたマルチフィルムの成形性、機械的物性、及び生分解
性について下記の方法で評価し、農業用フィルムとして
の利用に適しているかどうかの総合評価を行った。その
結果を表1〜3に示す。 (1) 機械的物性;引張強度、伸度、引裂強度をJIS
K 6781に準拠して測定した。 (2) 生分解性;コンポスト条件下における分解性をJI
S K 6953に準拠して測定した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】(実施例2〜10、比較例5〜9)実施例
1で用いた〔1〕〜〔3〕の化合物から得られたポリエ
ステル樹脂100重量部に対し、アンチブロッキング剤
としてタルクを、滑剤として脂肪酸アミドをそれぞれ表
4に示す配合量で配合し、上記と同じインフレーション
押出成形機を用いて加工温度160℃で成膜し、厚さ2
0μm、折り幅1450mmのチューブを得た。このチ
ューブの両耳をカットして幅1350mmのマルチフィ
ルムとした。
【0038】〈評価〉上記の如くして得られたフィルム
を、下記の方法でフィルム同士のアンチブロッキング
性、及びフィルム同士の滑り性について比較し、農業用
フィルムとして使用の際に取り扱い易いかどうかの評価
を行った。その結果を表4に示す。 (3) アンチブロッキング性;チューブ状に成形されて畳
まれているフィルムの端部を開口するための剥離性を手
作業で評価した。 (4) 滑り性;フィルム同士の摩擦係数を測定した。
【0039】
【表4】 〔注〕◎ 特に優れている ○ 良好 × 不良
【0040】(実施例11) 〔1〕アジピン酸62モル%、テレフタル酸35モル%
及び5−スルホイソフタル酸のナトリウム塩3モル%か
らなる混合物100モル%、〔2〕1,4−ブタンジオ
ール100モル%並びに〔3〕酒石酸0.5モル%から
得られたポリエステル樹脂100重量部に、アンチブロ
ッキング剤としてタルク5重量部、滑剤として脂肪酸ア
ミド0.5重量部、及び白色顔料として酸化チタン3重
量部とを配合したペレットを生分解性農業用フィルム製
造用の原料とした。該原料を、上記と同じインフレーシ
ョン押出成形機を用いて加工温度160℃で成膜し、厚
さ20μm、折り巾1450mmのチューブを得た。こ
のチューブの両耳をカットして巾1350mmのマルチ
フィルムとした。
【0041】(実施例12)実施例11において、酸化
チタンを炭酸カルシウムに変更したこと以外は実施例1
1と同様にしてマルチフィルムを作製した。
【0042】(比較例10)酸化チタンを配合しなかっ
たこと以外は、実施例11と同様にしてマルチフィルム
を作製した。
【0043】〈評価〉実施例11、12及び比較例10
で得られたマルチフィルムの引張強度及び伸度を前記
(1)と同様の方法で測定し、さらに、該マルチフィル
ムを屋外で6ケ月間展張した後に引張強度及び伸度を前
記(1)と同様の方法で測定し、以下の式により残存強
度及び残存伸度を算出した。又、前記(2)と同様の方
法で生分解性を評価し、その結果を表5に示した。 残存強度(%)={6ケ月展張後の引張強度(MPa)
/展張前の引張強度(MPa)}×100 残存伸度(%)={6ケ月展張後の残存伸度(MPa)
/展張前の残存伸度(MPa)}×100
【0044】
【表5】
【0045】
【発明の効果】本発明の生分解性農業用フィルムは、汎
用のプラスチック成形法で厚さ0.01〜0.05mm
の薄膜状に成形可能であり、なお且つ、優れた生分解
性、使用に十分耐えうる機械的強度を兼ね備えているこ
とから、極めて有用である。また、アンチブロッキング
剤及び滑剤を配合したものは、上記の性能に加え、使用
の際にフィルム同士が適度な滑り性を持ち、ブロッキン
グを起こすことがない。更に、白色顔料を配合したもの
は耐候性が優れるとともに、マルチフィルムが土壌中で
生分解した後、顔料が土壌に残留しても土質を悪化する
ことがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08G 63/688 C08G 63/688 C08J 5/18 CFD C08J 5/18 CFD C08K 3/34 C08K 3/34 5/20 5/20 C08L 67/00 C08L 67/00 Fターム(参考) 2B024 AA10 DA05 DB01 2B029 EB02 EC03 EC09 EC14 EC19 EC20 4F071 AA43 AB30 AC12 AE09 AE11 AE22 AF14 AF52 AH01 BC01 BC12 4J002 CF011 CF021 DE088 DE108 DE138 DE148 DE236 DJ016 DJ018 DJ046 EA017 EF057 EH027 EP017 FD098 FD177 FD206 GA01 4J029 AA01 AB07 AC02 AD10 AE03 BA02 BA03 BA04 BA05 BA07 BA08 BD03A BD04A BD06A BD07A CA06 CB06A CH02 DB01 DB02 FC02 FC03 FC04 FC05 FC08 FC16 FC35 FC36 FC38 HA01 HA03A HB01 HB03A HB06 JE182

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】〔1〕アジピン酸又はそのエステル形成性
    誘導体35〜95モル%、テレフタル酸又はそのエステ
    ル形成性誘導体5〜65モル%及びスルホネート基含有
    化合物0〜5モル%からなる混合物100モル%、
    〔2〕炭素数が2〜6のアルカンジオール又は炭素数が
    5〜10のシクロアルカンジオールよりなるジヒドロキ
    シ化合物67〜250モル%並びに〔3〕エステル形成
    可能な基を少なくとも3個有する有機化合物0.01〜
    5モル%とから合成されたポリエステル樹脂が、厚さ
    0.01〜0.05mmの薄膜状に成形されてなること
    を特徴とする生分解性農業用フィルム。
  2. 【請求項2】 ポリエステル樹脂100重量部に対し
    て、アンチブロッキング剤1〜10重量部及び滑剤0.
    1〜2重量部が含有されてなる請求項1記載の生分解性
    農業用フィルム。
  3. 【請求項3】 アンチブロッキング剤がタルクであり、
    滑剤が脂肪酸アミド化合物である請求項2記載の生分解
    性農業用フィルム。
  4. 【請求項4】 ポリエステル樹脂100重量部に対し
    て、白色顔料1〜10重量部が含有されてなる請求項1
    乃至3のいずれかに記載の生分解性農業用フィルム。
JP2000346901A 2000-09-29 2000-11-14 生分解性農業用フィルム Pending JP2002171846A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004078826A1 (en) * 2003-03-04 2004-09-16 Hanyang Hakwon Co., Ltd. Biodegradable alphatic polyester ionomeric resin and its preparing method
US8530045B2 (en) * 2001-12-12 2013-09-10 DuPont Teijin Films U.S. Ltd. Brittle polymeric film and tamper evident labels made therefrom
CN111518373A (zh) * 2020-05-29 2020-08-11 四川瀚洲化工科技有限公司 一种生物降解膜及其制备方法
JP7404330B2 (ja) 2020-12-31 2023-12-25 ジャンスー・キンファ・サイ・アンド・テック・アドバンスト・マテリアルズ・カンパニー・リミテッド 半芳香族ポリエステル、その製造方法及び使用

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