JP2002170530A - 鉛蓄電池外殻部材の熱溶着方法 - Google Patents

鉛蓄電池外殻部材の熱溶着方法

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JP2002170530A
JP2002170530A JP2000369569A JP2000369569A JP2002170530A JP 2002170530 A JP2002170530 A JP 2002170530A JP 2000369569 A JP2000369569 A JP 2000369569A JP 2000369569 A JP2000369569 A JP 2000369569A JP 2002170530 A JP2002170530 A JP 2002170530A
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Mitsuo Tomioka
光男 富岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉛蓄電池の、熱可塑性樹脂で出来た蓋と電槽
から成る外殼部を、接着剤を併用しない熱溶着工法のみ
で接合し、強度と気密性を安定して確保可能とすること
により、生産性を高めコストの低減を図る。 【解決手段】 バラツキが大きく、また、バリや傷の生
じ易い電槽の寸法測定に先立ち、電槽を熱板に押しつけ
て、電槽の蓋との接合部を、局部的加熱により軟化さ
せ、接合部のバリや傷を押し潰した後、精度良く寸法測
定する。引き続きその測定値に基づいて、最適の溶着代
が得られる位置迄、加熱された蓋と電槽を押しつけ接近
させ溶着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用鉛蓄電池
の外殼部を形成する電槽及び蓋の両者が、共に熱可塑性
樹脂からなる場合に、前記両者の接合面を熱溶着により
結合させて、電池の製造工程の生産性を高めると共に、
熱溶着工程の信頼性と電池の品質をも同時に確保させる
ものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用の鉛蓄電池は、自動車を始めと
して各種のポータブル機器の電源などに用いられるが、
その外形形状は各種機器の内部に容易に配設できるよう
に略直方体をした箱状に製作されている。なお、その概
略構造は、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの熱可塑
性樹脂の成形品から成る蓋と電槽で外殼部を形成し、両
者の接合面を熱溶着、または接着剤により結合し気密状
態に製作される。鉛蓄電池の概略の外形形状と、部分的
に外殼部を破断した状態の内部構造を図4に、蓋の形状
を図5に、電槽の形状を図6に示す。
【0003】そして図4における電槽5の内部は仕切り
壁6により、複数個のセル26に分割され、それぞれの
セル毎に独立した気密状態に製作される。そして、それ
ぞれのセル26の内部には正極板、負極板、及び両極板
の間に配設されたセパレーターで積層状態に形成された
極板群を収容し、さらに後工程では電解液を注入し、気
密に密閉する構造と成っている。
【0004】従来、特開平9−92325号公報に開示
されている電槽と蓋を結合し気密に封口する第一の方法
は、熱可塑性樹脂からなる蓋2と電槽5の両者の接合面
10と11を、熱板で加熱し軟化させた状態で互いに押
しつけることによって結合する熱溶着と、接着剤による
接着を併用して両者の接合面を結合する方法であり、主
として蓋2と電槽5の開口端部の外周部7に関しては熱
溶着により結合し、蓋と電槽内部の仕切り壁6などの接
合部11に関しては、エポキシ系の接着剤により接着す
る方法である。
【0005】また、上記公報に記載の第二の方法では、
蓋2と電槽5の外周部7、内部の仕切り壁6の接合面を
問わず、接合部の全長すべてを、熱溶着により結合する
方法であるが、その可能性を示唆するのみにとどめ、具
体的な加工方法、加工条件や溶着装置などの開示は全く
なされていない。
【0006】蓋2と電槽5の仕切り壁6も含めての開口
端部の接合面10、11の結合法としては、熱溶着法と
接着剤を併用するために接着剤の硬化に長時間を必要と
する前記第一の方法よりも、熱可塑性樹脂の僅かな加熱
と冷却時間のみで加工が完了する前記第二の方法が生産
性、材料費、設備費などの面からも優れていると考えら
れる。但し、熱溶着加工法により容易に安定した接合部
の品質が確保できることが必要である。
【0007】また、熱可塑性樹脂でできた電池外周7の
接合部のみならず、その他の接合部も含め、蓋と電槽両
部材の接合面10と11を互いに押しつけて直ちに結合
する方法として、超音波溶着装置のホーンに発生した超
音波振動を溶着部に伝達し、樹脂の接合部を加熱する超
音波溶着方法がある。
【0008】但し、溶着する周長が1500mmを越え
る程長く、特に仕切り壁6の接合面11に対してはホー
ンからの超音波振動の伝達が困難で、しかも溶着部の強
度と気密性を併せて要求される鉛蓄電池の外郭部溶着の
ためには超音波溶着法の採用は困難である。
【0009】以上により均一な加熱が比較的容易で、安
定した品質の確保の容易な熱溶着方法が優れていると考
えられる。
【0010】しかし、加熱板を用いて接合部を加熱する
方法を採用する場合においても、結合強度、気密性、外
観などの何れについても良好で、信頼性の高い結合をす
るためには、加熱板で樹脂の接合部、特に電槽と蓋の接
合部全長に亘り、均一に所定の温度に加熱し、且つ適度
な溶融範囲と軟化範囲が得られるような条件設定をする
ことが要求されるので、室温変化、成形品のロット変動
や成形品個々の形状と寸法のバラツキ、バリなどの影響
を受け易いうえに、加熱されて軟化した樹脂は僅かな力
でも容易にクリープ現象を示し、熱板との接触状況も刻
々と変化するため、実際の電池の生産ラインで均一に安
定した加熱をすることは容易ではない。
【0011】図7には、電槽5の接合面11に発生する
バリ8の発生箇所や形状の様子を見易く示すために、バ
リ8の高さ、幅、個数などを極端に大きくして示す。実
際に発生するバリ8の背丈は1〜2mm、厚さは0.1
〜0.3mm、長さは5〜20mm程度であり、この様
な大きなバリ8が、接合面11の近くに不特定の箇所に
発生し、電槽5の寸法測定の精度を低下させたり、電槽
の接合面11全長に亘る均一加熱を妨害する。
【0012】また、図8に蓋2と電槽5の接合面10と
11を熱板で所定の状態になるまで加熱した直後に、両
者を互いに押しつけて結合する様子を、部分的な断面図
で示す。図8(a)は接合面10と11を加熱した直後
で、両者を互いに押しつける直前の様子を示し、図8
(b)は両者の接合面を互いに押し付けて熱溶着により
結合した状態を示す。樹脂の溶融部分13は押し付けら
れると変形し、主として接合面に平行な方向に流れる
が、接合面の付近に盛り上がる状態となって結合してい
る(溶融結合部14)。
【0013】蓋2と電槽5の接合面10と11を突き合
わせ、熱溶着により結合する場合に、溶着代が小さ過ぎ
ると溶着部の結合強度や、それぞれのセル26を気密状
態に密封することが困難となる。また溶着代が大き過ぎ
ると、電槽5と蓋2の接合部付近の電池表面に溶融した
樹脂13の一部が流れ出し外観を損ねる。従って、結合
強度及びそれぞれのセルの気密性、さらに良好な外観な
どの全てを確保するためには0.7〜1.0mm程度の
範囲内に溶着代をコントロールする必要がある。
【0014】従って、背丈が高く、寸法のバラツキが比
較的大きな電槽5については、全数検査しその測定結果
により寸法の大小に応じて数クラスに選別し、それぞれ
の寸法に応じて熱溶着条件の設定をして溶着加工した
り、寸法修正や機械的にバリを除去した後に、熱溶着加
工をする必要があった。このような理由のために、熱溶
着工法を採用する場合にも、従来の熱溶着工法は色々と
事前の準備作業を必要とし生産性も良いものではなかっ
た。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来は
自動車用鉛蓄電池の電槽と蓋から成る外殼部を、熱溶着
工法のみで結合し、接合部全長にわたり十分な結合強度
と気密性を併せて確保するためには、熱可塑性樹脂の成
形品からなる電槽の高さ寸法を人手により全数検査し、
その寸法とバリ、傷などの状態に応じてクラス分けや選
別、修正などの厄介な準備作業を必要とした。そして、
選別されたクラス毎に、異なる溶着条件を設定して熱溶
着加工を行っていた。
【0016】また、各種の実験や過去の実績などから結
合強度、気密性、外観などを確保するためには、溶着代
は0.85±0.15mmの範囲内に収める必要があ
る。ところが、従来から用いられている一般的な熱可塑
性樹脂の成形品からなる電槽の熱溶着代と関連する高さ
寸法のバラツキは±0.8mm程度にもなり、さらに、
蓋の高さのバラツキも0.1mm程度になる。従って両
者を組み立てた場合の総合した電槽の高さのバラツキ幅
は1.6mm程度以上となる。
【0017】また、電槽を成形した時の接合面のバリや
変形、搬送時に生ずる傷なども、正確な寸法測定や接合
部の均一な加熱を妨げ、接合部の結合強度、気密性など
に悪影響を及ぼす。
【0018】本発明は面倒な選別や修正などの準備作業
をなくして、熱溶着工法による結合のみで、電槽の高さ
方向寸法のバラツキや、接合面のバリなどにもかかわら
ず、充分な結合強度や気密性を備えた電池外殼部を安定
して生産可能とすることにより、接着剤の塗着や乾燥と
いう厄介で、長時間を要し生産性の悪い作業を排除し、
生産性の向上とコストを削減する熱溶着方法を提供す
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、この課題を解
決するために、まず第1段階として熱溶着装置に設けら
れた寸法測定用ステーションで、電槽のバリや傷などの
悪影響をできるだけ小さく制限した状態で、全ての電槽
の高さを正確に自動的に測定する。すなわち、熱溶着加
工に先行して、熱可塑性樹脂が幾分軟化する程度の高温
に設定された第一の熱板に、電槽の接合部を適度な圧力
を加えて数秒間押しつけて形状の不安定なバリや傷、突
起部などを軟化させて押しつぶすことにより、本来の電
槽の形状と寸法に復元するように修正し、その直後に安
定した電槽の高さを0.01mm単位で測定する。
【0020】引き続き第2段階として、熱溶着装置の熱
溶着ステーションで、溶融温度約360℃程度のポリプ
ロピレン製の電槽と蓋の接合面を第一の熱板よりも15
0℃以上高く設定された第二の熱板に適度な圧力を加え
て数秒間押しつけ、両者の接合部が熱溶着に最適の温度
で溶融し、且つ適当な熱量が接合部に蓄えられるまで加
熱する。その際、第1段階で施した接合部のバリや傷対
策が電槽の接合面と第2の熱板加熱面の接触状態を均一
で良好にし、加熱条件の安定化に大きな効果を発揮す
る。
【0021】引き続き第3段階として、第2段階で加熱
された蓋と電槽の接合面を互いに突き合わせるように位
置決めし、所定の力を加えて押しつけ熱溶着加工を行
う。その際、第1段階で測定したそれぞれの電槽高さの
測定値に基づいて、溶着ステーションでの電槽の蓋との
相対的な保持位置を設定し(電槽の接合面は一定位置と
なる)、蓋は電槽に向けていつも一定位置迄押しつけ
る。蓋の寸法のバラツキは比較的小さいので全ての電池
について、溶着代のバラツキは±0.05mmの範囲内
となる。このようにして、ゆとりを持って溶着代を0.
85±0.15mmの範囲内に収めることが可能とな
り、接合部の強度も気密性も、さらに外観をも良好な状
態に熱溶着することが可能となる。
【0022】また、寸法測定ステーションと熱溶着ステ
ーションを別々に備え、被溶着部材の寸法測定工程と熱
溶着工程とを、同時に並行して処理することにより、生
産性を上げることができる。
【0023】以上の説明のように、本発明は鉛蓄電池の
外殼部である電槽と蓋が、熱可塑性樹脂からなる場合に
品質を確保し、且つ熱溶着加工のみでこれら両者の接合
部全長にわたり結合を完結させることができる。従っ
て、生産性を大幅に向上させ、コストの削減を可能とす
ることができる。
【0024】また、現実の鉛蓄電池においては、蓋の背
丈は低いために寸法のバラツキも電槽と較べて大幅に小
さく、バリや傷なども生じにくい形状なので、個々の蓋
については寸法測定とバリ対策を省略し、熱溶着時に電
槽に向けて押し付ける位置も、一定の固定した位置まで
押しつけて熱溶着加工をしている。しかし、蓋の寸法バ
ラツキが大きい場合については、電槽の寸法測定を行う
場合と同様に蓋と電槽の両者の高さ寸法を測定し、それ
ぞれの測定結果に基づいて、熱溶着時の保持位置を個々
に設定することも電槽の場合とほぼ同様に実施可能であ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しながら本発明の
実施の形態について説明する。
【0026】ここでは、図4に示す鉛蓄電池1の蓋2と
電槽5を熱溶着加工する場合の一例として順次説明す
る。図1は本発明の熱溶着装置の主要部正面図であり、
図2は本発明の熱溶着装置の主要な動作についてのタイ
ミングチャートであり、図3は本発明の熱溶着装置の寸
法測定ステーション27の構造と動作を示す図であり、
(a)は電槽昇降装置22が下降している状態を示し、
(b)は昇降装置22が上昇し、電槽の接合面11を第
1の熱板15に押し付けている様子を示す。
【0027】最初に、本発明の熱溶着装置の概略の構造
と動作を説明する。図1(a)における右側から、電槽
5は開口部を上に向けた姿勢でコンベアー18により1
個ずつ左に向けて搬送されてくる。そして、熱溶着ステ
ーション28の右側に、別に設けられた寸法測定ステー
ション27に位置決めした状態で供給される。寸法測定
ステーションには、上部に第一の熱板15が加熱面24
を下に向けて、位置決めされた電槽5の開口端面、すな
わち接合面11と向き合う姿勢で固定されている。
【0028】また、前記コンベアー18の下部には、ガ
イドブッシュ21に沿って上下に摺動可能で、供給され
た電槽5を第1の熱板15に押しつけるための電槽クラ
ンプ装置23を取りつけた電槽昇降装置(I)22が設
けられ待機している。そして、ガイドブッシュ21には
0.01mm単位で寸法測定の可能な変位センサー20
が固定されている。また、前記昇降装置(I)22に
は、昇降装置(I)と一体として上下に移動し、前記変
位センサー20と一対となり昇降装置(I)の変位を検
出するための可動片25が固定され、電槽5をクランプ
した昇降装置(I)を上昇させて、電槽の接合面11を
第一の熱板15の加熱面24に押しつけた際の昇降装置
(I)の位置を測定することにより、電槽5の高さ寸法
を測定可能な構成となっている。
【0029】寸法測定ステーション27では、コンベア
ー18よりも下側に設けられた電槽昇降装置駆動用エア
ーシリンダー19を用いて、前記昇降装置(I)22を
ガイドブッシュ21に沿って上に押し上げることにより
熱溶着工程に先立ち、真上に固定して設けられた第一の
熱板15の加熱面24に電槽の接合面11を押し付け
る。アルミニウム合金製のフラットな平面状に加工さ
れ、200℃に設定された第一の熱板15の加熱面24
に電槽の接合面を約200Nの力で押しつけて加熱す
る。
【0030】電槽の接合面11が第一の熱板15に接近
すると、接合面にほぼ直立状態となっていた、図7に示
すようなバリ8は熱板15の加熱面に押しつけるエアー
シリンダー19の力で直ちに押し倒され、熱板の表面に
接触状態となる。バリ8が熱板15の加熱面24に接触
した後、加熱されて軟化流動する。また同時に、接合面
11の変形した部分や突起なども熱板15と接触し接合
面11が軟化すると押しつぶされて、電槽の接合面11
は本来の形状に復元する様に修正される。この状態とな
ると、前記昇降装置(I)22の上昇速度は急激に低下
し、その後反転して下降に転ずる直前の電槽の高さ方向
寸法が安定する状態となるタイミングで、前記変位セン
サー20により寸法測定を行う。この様にして電槽5の
高さ寸法は安定した状態の下で精度良く測定されて再び
電槽は下降しコンベアー18上に戻される。
【0031】次に、上記のような接合面のバリ対策と寸
法測定の完了した電槽5は、前記コンベアー18で熱溶
着ステーション28に搬送される。また、蓋2は第二の
熱板16よりも高い位置に設けられた蓋搬送コンベアー
により、接合面を下に向けた姿勢で、図1(a)におけ
る左側から右向きに熱溶着ステーション28に搬送され
て第二の熱盤16の上側に位置決めされ、蓋チャック2
9でチャッキングされる。
【0032】そして熱溶着のための加熱用として、熱溶
着ステーション28の真上に位置決めされたアルミニウ
ム合金製の360℃に設定された第二の熱板16の加熱
面39に、蓋2と電槽5の両者を上下から押しつけて、
所定の加熱状態になるまで数秒間加熱する。両者接合面
付近の樹脂の所定量が溶融し加熱が完了すると、蓋と電
槽をそれぞれ上下に後退させて、第二の熱板16との接
触状態から解放し、さらに第二の熱板16もガイド40
に沿って後退させる。
【0033】なお、本発明の熱溶着装置には図3におけ
る第一、第二の両熱板のヒーター17としてシーズヒー
ターを使用したが熱容量が大きく、且つ温度コントロー
ルの容易なものであればヒーターの種類や加熱源の種類
を限定する必要はない。
【0034】電槽5の第二の熱板16による加熱が完了
すると熱溶着加工の際の保持位置迄下降させる。熱溶着
ステーション28に於いてはガイドブッシュ32に沿っ
て摺動可能であり、サーボモーター37により駆動され
る送りねじ31の回転に応じて上下の移動や位置決めの
容易な電槽昇降装置(II)38上に電槽5はクランプさ
れているので、電槽個々の高さのバラツキにもかかわら
ず、溶着代が0.9±0.2mmの範囲内になるよう
に、前記の寸法測定ステーション27で測定された電槽
の高さに応じて電槽5の保持位置を設定しクランプす
る。
【0035】蓋昇降装置33上の蓋チャック装置29で
チャッキングされた蓋2は、第二の熱板16で加熱され
た後、一旦上に向かって後退し、熱板16が熱溶着ステ
ーション28から後退すると、速やかに電槽昇降装置
(II)38上にクランプされ位置決めされた電槽5に向
かって下降し、蓋昇降装置駆動用エアーシリンダー34
の約500Nの力で蓋2はストッパー35で設定された
一定位置まで押しつけられ、互いにその接合面10と1
1を突き合わせることにより、所定の範囲内での熱溶着
代が得られ、結合強度と気密性の両方を兼ね備えた結合
状態が得られる。
【0036】また、従来の熱溶着加工での電池の量産用
製造ラインに於いて、蓋2および電槽5の加熱回数の増
加に伴って、第二の熱板16の加熱面39に軟化し溶融
状態となって付着残留する樹脂も次第に増加し、加熱条
件の不安定や第二の熱板16に対して電槽や蓋の供給、
取出しが困難となるが、本発明の熱溶着装置において
は、第二の熱板16の温度を樹脂の溶融温度よりもかな
り高くし、第一の熱板15の設定温度よりも150℃以
上高く設定する。
【0037】こうすることにより、蓋2と電槽5の接合
面の加熱に要する時間を短縮可能とするのみならず、第
二の熱板16表面に付着して残留する樹脂を気化させ、
次サイクルの被溶着物の加熱が始まる迄に、自然に排除
が完了するようにしたので、人手による残留する樹脂の
除去作業は不要となり、生産性も大幅に向上した。
【0038】
【発明の効果】上記のように本発明に於いては、熱溶着
加工に先立ち、高温に設定した第一の熱板の表面に熱溶
着の接合面となる電槽の開口端面を押し付けて、電槽の
開口部端面のバリを軟化させ、押しつぶして除去した後
寸法測定することにより、電槽の高さ寸法の測定を精度
良く行うこと、および、熱溶着加工に際しては、第二の
熱板にバリのないフラットな接合面を押し付けて、熱溶
着時の電槽の加熱条件を安定させることなどにより、電
槽と蓋の接合部の溶着代を狭い範囲内にコントロールす
ることが可能となった。これにより電槽と蓋の結合強度
を十分に強く安定させると共に、各セル毎に安定した気
密状態が得られるように接合することが可能となった。
従って、電槽と蓋の結合に接着剤を併用する必要がなく
なり、また、事前に電槽を全数検査したり、修正加工を
施す必要もなくなったので、品質の安定した鉛蓄電池を
高能率に生産可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱溶着装置全体の概略を示す図 (a)正面図 (b)側面図
【図2】本発明の熱溶着装置のタイミングチャートを示
す図
【図3】本発明の電槽高さ寸法測定部の概略を示す正面
図 (a)電槽を第一の熱板の下に位置決めしチャッキング
した様子を示す図 (b)電槽の接合面を第一の熱板表面に昇降装置を利用
して押し付けることにより、加熱している様子を示す図
【図4】鉛蓄電池の外観を示す斜視図(一部分を破断し
て内部も図示)
【図5】鉛蓄電池の蓋の形状を示す図 (a)蓋の外側の概略形状を示す平面図 (b)蓋の正面図(一部断面図) (c)蓋の内側の概略形状を示す平面図
【図6】鉛蓄電池の電槽の概略形状を示す図 (a)電槽の内側を示す平面図 (b)電槽の正面図(左側は外側表面を、右側は内部の
仕切り壁を示す)
【図7】電槽の接合面となる開口端面に発生したバリの
様子を示す斜視図
【図8】熱溶着加工を施す前後の、蓋と電槽の接合部の
形状変化を示す図 (a)蓋と電槽の接合面を加熱した直後で、結合直前の
様子を示す図 (b)加熱された接合面を互いに押し付けて、結合した
後の様子を示す図
【符号の説明】
1 鉛蓄電池 2 蓋 3 出力端子 4 安全弁 5 電槽 6 仕切り壁 7 外周壁 8 バリ 9 ストラップ 10 蓋の接合面 11 電槽の接合面 12 軟化部 13 溶融部 14 溶融結合部 15 第一の熱板 16 第二の熱板 17 シーズヒーター 18 コンベアー 19 エアーシリンダー 20 変位センサー 21 ガイドブッシュ 22 電槽昇降装置(I) 23 電槽クランプ装置 24 第1の熱板の加熱面 25 可動片 26 セル 27 寸法測定ステーション 28 熱溶着ステーション 29 蓋チャック 30 ガイドバー 31 ボールねじ 32 ガイドブッシュ 33 蓋昇降装置 34 蓋昇降装置駆動用エアーシリンダー 35 ストッパー 36 セパレーター 37 サーボモーター 38 電槽昇降装置(II) 39 第二の熱板の加熱面 40 ガイド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂製の電槽と蓋の部材から成
    る鉛蓄電池外殼部の熱溶着工程に於いて、少なくとも前
    記部材の内少なくとも一点については、熱溶着工程に先
    立ち前記部材の熱溶着部の高さ方向寸法を測定し、その
    測定結果に基づいて、熱溶着工程における前記部材の保
    持位置を決定することを特徴とする鉛蓄電池外殼部材の
    熱溶着方法。
  2. 【請求項2】 前記電池外殼部を構成する熱可塑性樹脂
    製部材の寸法測定に際し、室温よりも高く、前記部材の
    溶融温度よりも低く設定された部材毎に定まる所定の温
    度に加熱した第一の熱板の加熱面に、被測定部材の接合
    面を所定の圧力を加えて押しつけ、前記被測定部材の接
    合面の付近に生じたバリ、突起、傷を軟化させた状態で
    押しつぶした後に、熱溶着部の高さ方向寸法の測定を行
    うことを特徴とする請求項1記載の鉛蓄電池外殼部材の
    熱溶着方法。
  3. 【請求項3】 被溶着部を加熱する第二の熱板の表面温
    度を、前記第一の熱板の表面温度よりも150℃以上高
    く設定し、樹脂製部材の接合部の加熱時間を短縮すると
    ともに、第二の熱板の表面に溶融し付着する樹脂は、次
    サイクルの被溶着物の加熱を開始するタイミングまで
    に、気化させて除去を完了することを特徴とする請求項
    1または2に記載の鉛蓄電池外殼部材の熱溶着方法。
  4. 【請求項4】 寸法測定ステーションと熱溶着ステーシ
    ョンを別々に備え、被溶着部材の寸法測定工程と熱溶着
    工程とを、同時に並行して処理することを特徴とする請
    求項1から3のいずれかに記載の鉛蓄電池外殼部材の熱
    溶着方法。
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