JP2002170270A - 光路調整用光学素子、光源装置および光ヘッド装置 - Google Patents

光路調整用光学素子、光源装置および光ヘッド装置

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JP2002170270A
JP2002170270A JP2000360096A JP2000360096A JP2002170270A JP 2002170270 A JP2002170270 A JP 2002170270A JP 2000360096 A JP2000360096 A JP 2000360096A JP 2000360096 A JP2000360096 A JP 2000360096A JP 2002170270 A JP2002170270 A JP 2002170270A
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light source
optical
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JP2000360096A
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Tetsuo Okamura
哲郎 岡村
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Nidec Sankyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 略同じ位置にある2つの光源から出射された
発散光がコリメータレンズに入射する前に光路の長さを
調整することができ、かつ、この際に非点収差あるいは
コマ収差の発生するのを防止することのできる光路調整
用光学素子、光源装置、および光ヘッド装置を提供する
こと。 【解決手段】 光ヘッド装置1の光源装置2において、
CD用の第1のレーザ光L1は、光路調整用光学素子1
3をそのまま透過してコリメータレンズ7に出射され
る。DVD用の第2のレーザ光L2は、入射側波長選択
性ハーフミラー部133から光路調整用光学素子13に
入射した後、出射側波長選択性ハーフミラー部134で
一部が透過し、一部が全反射ミラー部135に向かい、
この全反射ミラー部135で反射した第2のレーザ光L
2は、出射端面132の外周領域に形成されている位相
補正部136からコリメータレンズ7に向かって出射さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ヘッド装置など
に用いられる光路調整用光学素子、この光路調整用光学
素子を用いた光源装置、およびこの光源装置を用いた光
ヘッド装置に関するものである。さらに詳しくは、光源
部から出射された2種類の光に対して光路の長さに差を
付与するための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ヘッド装置では、公知のように、CD
再生やCD−Rに対する記録の際には780nm波長の
レーザ光が用いられ、DVD再生のためには波長が65
0nmのレーザ光が用いられる。従って、DVD並びに
CD/CD−Rの再生、およびCD−Rの記録を行う光
ヘッド装置では、特開2000−99978号公報など
に開示されているように、波長が780nmといったレ
ーザ光を出射するCD用のレーザ光源と、波長が650
nmといったレーザ光を出射するDVD用のレーザ光源
とが用いられる。
【0003】この公報に開示された光ヘッド装置は、図
5に示すように、CD用のレーザ光源111、およびD
VD用のレーザ光源112を有しているとともに、これ
らの光源111、112から光記録媒体に向かう光路上
には、ビームスプリッタ113、コリメータレンズ11
4、および対物レンズ115が配置されている。
【0004】ここで、DVD再生時には、光記録媒体上
に小さなスポットを形成する必要があるため、DVD用
の光については光強度分布を均一化する必要がある一
方、CD−Rに対する記録を行う際には、パワーの大き
なスポットを形成する必要がある。そこで、図5に示す
光ヘッド装置では、コリメータレンズ114から対物レ
ンズ115に至る光路上に、偏光ホログラム121、1
/4波長板122、および波長フィルタ123が積層さ
れた絞り部材120と、ビーム整形手段130とが配置
されている。
【0005】ビーム整形手段130は、第1の光学部品
131と第2の光学部品135とからなり、第1の光学
部品131の第1の面132は、CD用のレーザ光源1
11から出射された光を反射する一方、DVD用のレー
ザ光源112から出射された光が屈折入射する面になっ
ている。第1の光学部品131において、第2の光学部
品135と対向する第2の面133は、この第1の光学
部品131に入射したDVD用の光が第2の光学部品1
35に向けて屈折出射される出射面であるとともに、第
2の光学部品135で反射してきた光が屈折入射する面
であり、第2の面133から入射してきた光は、第1の
光学部品131の第3の面134で反射して第1の面1
32から対物レンズ115に向けて屈折出射される。従
って、DVD用のレーザ光源112から出射された光
は、ビーム整形手段130において強度分布が均一化さ
れた状態で対物レンズ115に向けて出射される。
【0006】また、CD用のレーザ光源111からコリ
メータレンズ114までの光路は、DVDのレーザ光源
112からコリメータレンズ114までの光路よりも短
く設定されているので、CD−Rの記録に十分なパワー
のスポットを形成することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
CD用のレーザ光源111とDVD用のレーザ光源11
2とを共通のパッケージ内に収納して、小型化、低コス
ト化を図ろうとする傾向にあり、このような構成を採用
したときには、図3を参照して説明した光ヘッド装置の
ように、レーザ光源111、112からコリメータレン
ズ114までの距離をCD用とDVD用とで変えること
ができないという問題点がある。
【0008】そこで、共通のパッケージに収納されたレ
ーザ光源111、112とコリメータレンズ114との
間に、図5を参照して説明したビーム整形手段130を
配置し、このビーム整形手段130によって、レーザ光
源111、112からコリメータレンズ114までの光
路の長さに差をつける構成が考えられる。
【0009】しかしながら、レーザ光源111、112
から出射された一方の光が発散光の状態で、図3を参照
して説明したビーム整形手段130の第1の光学部品1
31に屈折入射する構成では、非点収差あるいはコマ収
差が発生するのを防止することができないという問題点
がある。そこで、第2の光学部品132を、収差を消去
できるような楔形状にすることが考えられるが、この構
成では、非点収差およびコマ収差の双方を除去すること
は困難である。また、光が第1の光学部品131に斜め
に入射するため、入射光の発散状態によって収差の発生
量が急激に変動するので、このような変動を吸収できる
ような精度で設計するのは困難である。
【0010】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
略同じ位置にある2つの光源から出射された発散光がコ
リメータレンズに入射する前に光路の長さを調整するこ
とができ、かつ、この際に非点収差あるいはコマ収差が
発生することのない光路調整用光学素子、この光路調整
用光学素子を用いた光源装置、およびこの光源装置を用
いた光ヘッド装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、相対向する2つの端面がそれぞれ、光
源部から出射された光が入射する入射端面、および該光
入射面から入射した光が出射する出射端面とされた光路
調整用光学素子において、前記入射端面の中央領域に
は、第1波長域の光を透過し、第2波長域の光を半反射
する入射側波長選択性ハーフミラー部を備え、前記出射
端面の中央領域には、前記第1波長域の光を透過し、前
記第2波長域の光を半反射する出射側波長選択性ハーフ
ミラー部を備え、前記第2波長域の光が前記出射側波長
選択性ハーフミラーから反射してくる前記入射端面の外
周領域には、当該第2波長域の光を前記出射端面の外周
領域に向けて反射する全反射ミラー部を備えていること
を特徴とする。
【0012】本発明では、光ヘッド装置において、略同
じ位置にある2つのレーザ光源を備える光源部から光記
録媒体に至る光路上に、コリメータレンズおよび対物レ
ンズをこの順に配置すると、光路調整用光学素子の入射
端面に向けて第1波長域の光が出射されたとき、第1波
長域の光は、光路調整用光学素子の入射端面の中央領域
に形成されている入射側波長選択性ハーフミラー部を透
過して、光路調整用光学素子の内部に入射した後、出射
端面の中央領域および外周領域から出射され、コリメー
タレンズに向かう。これに対して、第2波長域の光が光
路調整用光学素子の入射端面に向けて出射されると、そ
の一部は、光路調整用光学素子の入射端面の中央領域に
形成されている入射側波長選択性ハーフミラー部を半透
過して光路調整用光学素子の内部に入射した後、出射端
面の中央領域に形成されている出射側波長選択性ハーフ
ミラー部で一部が透過してコリメータレンズに向かって
出射される一方、残りの一部は、入射端面の外周領域に
形成されている全反射ミラー部に向けて反射する。この
全反射ミラー部に向かった第2波長域の光は、全反射ミ
ラー部で反射して、入射端面の外周領域からコリメータ
レンズに向かって出射される。
【0013】従って、第1波長域の光を出射する光源と
第2波長域の光を出射する光源が略同じ位置にあってコ
リメータレンズまでの距離が等しくても、第1波長域の
光は、光路調整用光学素子をそのまま透過してコリメー
タレンズに向かうのに対して、第2波長域の光は、光路
調整用光学素子内を往復する分、光学的には、第1波長
域の光のコリメータレンズまでの光路は、第2波長域の
光のコリメータレンズまでの光路よりも短い。従って、
第1波長域の光については、大きなパワーのスポットを
光記録媒体上に形成できるので、CD−Rに対する記録
を行うことができる。また、第2波長域の光について
は、光路調整用光学素子内での反射によって光強度分布
が均一化された状態でコリメータレンズに入射するた
め、小さなスポットを光記録媒体上に形成できるので、
DVDの再生を行うことができる。また、第1波長域の
光および第2波長域の光の中心光軸に対して光路調整用
光学素子が直角に配置されているので、非点収差やコマ
収差が発生しない。
【0014】本発明において、前記出射端面の外周領域
には、前記出射側波長選択性ハーフミラー部での反射あ
るいは透過によって、前記出射端面の外周領域から出射
される光と、前記出射側波長選択性ハーフミラー部から
出射される光との間に生じる位相ずれを補正する位相補
正部を備えていることが好ましい。このように構成する
と、第2のレーザ光のうち、外周領域から出射される第
2のレーザ光に、光路調整用光学素子から出射されるま
での間に出射側波長選択性ハーフミラー部での反射によ
って位相ずれが発生しても、このような位相のずれは、
出射端面の外周領域に形成されている位相補正部によっ
て補正される。従って、光路調整用光学素子とコリメー
タレンズとの間に位相差板などを配置する必要がない。
【0015】本発明に係る光路調整用光学素子を用いた
光源装置では、光源部において、前記第1波長域の光を
出射する第1のレーザ光源と、前記第2波長域の光を出
射する第2のレーザ光源とが近接配置されている場合で
も、前記したように、略同じ位置にある2つの光源から
出射された発散光がコリメータレンズに入射する前に光
路の長さを調整することができ、かつ、この際に非点収
差あるいはコマ収差が発生することがない。
【0016】本発明において、前記光源部では、前記第
1のレーザ光源と前記第2のレーザ光源とが当該光源部
の光軸中心に対して直交する方向にずれており、前記全
反射ミラー部および前記出射側波長選択性ハーフミラー
部のうちの少なくとも一方の端面は、前記光路調整用光
学素子を前記出射端面側からみたときに前記第2のレー
ザ光源の位置が前記第1のレーザ光源に近づくように見
せる斜面になっていることが好ましい。このように構成
すると、2つの光源を同一位置に配置したのと等価であ
るので、軸外収差の影響を軽減することができる。
【0017】本発明に係る光源装置を用いた光ヘッド装
置では、前記光源部から光記録媒体に向かう光路上に、
前記光路調整用光学素子から出射された光を平行光束化
するコリメータレンズ、および該コリメータレンズによ
って平行光束化された光を光記録媒体に収束させる対物
レンズがこの順に配置されている。
【0018】本発明において、前記第2波長域の光は、
前記第1波長域の光よりも短波長である。例えば、第1
波長域の光は、波長が略780nmのCD用であり、第
2の波長域の光は、波長が略650nmのDVD用であ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明を適用し
た2光源型の光ヘッド装置の一例を説明する。
【0020】図1は、本発明を適用した2光源型の光ヘ
ッド装置の光学系の構成を示す概略構成図であり、この
図には、記録媒体からの戻り光を光源から記録媒体に向
かう光路上から分離するビームスプリッタや受光素子な
どの構成を省略してある。図2は、この光ヘッド装置に
用いた光源装置の光源部における2つのレーザ光源の配
置位置を示す平面図である。
【0021】図1に示す光ヘッド装置1は、DVD並び
にCD/CD−Rの再生、およびCD−Rの記録を行う
ためのものであり、光源装置2から光記録媒体(CD/
DVD)に向かう光路上には、コリメータレンズ7およ
び対物レンズ8がこの順に配置されている。
【0022】この光ヘッド装置1において、光源装置2
は、光源部10と光路調整用光学素子13とから構成さ
れ、光源部10は、波長帯域780nm(第1波長域)
の第1のレーザ光L1(CD用レーザ光)を出射するレ
ーザダイオードからなる第1のレーザ光源11(CD用
レーザ光源)と、波長帯域650nm(第2波長域)の
第2のレーザ光L2(DVD用レーザ光)を出射するレ
ーザダイオードからなる第2のレーザ光源12(DVD
用レーザ光源)とを備えている。
【0023】第1のレーザ光源11および第2のレーザ
光源12は、図2に示すように、共通のパッケージ(図
示せず)内に、各レーザ光源11、12の出射光軸に対
して直交する方向にわずかにずれた位置に配置されてい
るが、その距離は、例えば、最高でも約80μmとわず
かである。また、第1のレーザ光L1および第2のレー
ザ光L2は、いずれも各レーザ光源11から発散光とし
て出射されるが、第1のレーザ光L1は、第2のレーザ
光L2よりも波長が長いため、第1のレーザ光L1の発
散角は、第2のレーザ光L2の発散角よりも大きい。従
って、第2のレーザ光L2は、第1のレーザ光L1の光
束の内側に位置するように出射され、第1のレーザ光L
1と第2のレーザ光L2とは、一つの光束とみなすこと
ができる。
【0024】再び図1において、光源装置2では、光源
部10とコリメータレンズ7との間に、第1のレーザ光
源11および第2のレーザ光源12の出射光軸に対して
直角に光路調整用光学素子13が配置されている。
【0025】この光路調整用光学素子13は、透明な基
板130において相対向する2つの端面がそれぞれ、第
1のレーザ光源11および第2のレーザ光源12から出
射されたレーザ光L1、L2が入射する入射端面13
1、およびこの光入射面131から入射した光が出射す
る出射端面132とされている。
【0026】光路調整用光学素子13において、入射端
面131の中央領域には、第1のレーザ光L1を透過
し、この第1のレーザ光L1よりも波長の短い第2のレ
ーザ光L2を半反射する入射側波長選択性ハーフミラー
部133が形成されている。また、出射端面132の中
央領域には、第1のレーザ光L1を透過し、第2のレー
ザ光L2を半反射する出射側波長選択性ハーフミラー部
134が形成されている。さらに、光路調整用光学素子
13において、この光路調整用光学素子13内で第2の
レーザ光L2が出射側波長選択性ハーフミラー部134
から反射してくる入射端面131の外周領域には、第2
のレーザ光L2を出射端面131の外周領域に向けて反
射する全反射ミラー部135が形成され、この全反射ミ
ラー部135に対向する出射端面132の外周領域に
は、出射側波長選択性ハーフミラー部132での反射あ
るいは透過によって生じた位相のずれを補正する位相補
正部136が形成されている。
【0027】これらの入射側波長選択性ハーフミラー部
133、出射側波長選択性ハーフミラー部134、およ
び位相補正部136は、例えば、所定の誘電体層を多層
に積層することによって形成することができる。
【0028】このように構成した光源装置2において、
第1のレーザ光源11から光路調整用光学素子13の入
射端面131に向けて第1のレーザ光L1が出射される
と、第1のレーザ光L1は、入射端面131の中央領域
に形成されている入射側波長選択性ハーフミラー部13
3を透過して、光路調整用光学素子13の内部に入射し
た後、出射端面132の中央領域に形成された出射側波
長選択性ハーフミラー部134、および位相補正部13
6から出射され、コリメータレンズ7に向かう。
【0029】これに対して、第2のレーザ光源12から
光路調整用光学素子13の入射端面131に向けて第2
のレーザ光L2が出射されると、その一部は、入射端面
131の中央領域に形成されている入射側波長選択性ハ
ーフミラー部133で反射する一方、残りは、入射側波
長選択性ハーフミラー部133を透過して、光路調整用
光学素子13の内部に入射する。光路調整用光学素子1
3の内部に入射した第2のレーザ光L2は、出射端面1
32の中央領域に形成されている出射側波長選択性ハー
フミラー部134を一部が透過してコリメータレンズ7
に向かって出射される一方、残りは、入射端面131の
外周領域に形成されている全反射ミラー部135および
入射側波長選択性ハーフミラー部133に向けて反射す
る。
【0030】そのうち、全反射ミラー部135に向かっ
た第2のレーザ光L2は、全反射ミラー部135で反射
して、出射端面132の外周領域に形成されている位相
補正部136に向かい、この位相補正部136におい
て、出射側波長選択性ハーフミラー部134での反射に
よって生じた位相のずれを補正された後、コリメータレ
ンズ7に向かって出射される。
【0031】また、出射側波長選択性ハーフミラー部1
34から入射側波長選択性ハーフミラー部133に向か
った光は、入射側波長選択性ハーフミラー部133で半
反射して出射側波長選択性ハーフミラー部134からコ
リメータレンズ7に向けて出射されるか、出射側波長選
択性ハーフミラー部134において、再度、反射して、
全反射ミラー部135および入射側波長選択性ハーフミ
ラー部133に向けて反射し、所定の反射を繰り返すう
ちに、出射側波長選択性ハーフミラー部134あるいは
位相補正部136からコリメータレンズ7に向けて出射
される。
【0032】このように、本形態の光ヘッド装置1で
は、第1のレーザ光源11からコリメータレンズ7まで
の距離と第2のレーザ光源12からコリメータレンズ7
までの距離が同じであっても、第1のレーザ光L1は、
光路調整用光学素子13をそのまま透過してコリメータ
レンズ7に向かうのに対して、第2のレーザ光L2は、
光路調整用光学素子13内で往復する分、光学的には、
第1のレーザ光源11からコリメータレンズ7までの光
路は、第2のレーザ光源12からコリメータレンズ7ま
での光路よりも短い。従って、コリメータレンズ7から
みたとき、第2のレーザ光源12が第1のレーザ光源1
2よりも、みかけ上、例えば1.5倍、離れた位置に配
置されていることになる。従って、本形態においては、
コリメータレンズ7として回折型が用いられ、この回折
型のコリメータレンズ7において、第1のレーザ光L1
に対する焦点距離は、例えば16mmに設定され、第2
のレーザ光L2に対する焦点距離は、例えば24mmに
設定されている。
【0033】それ故、本形態によれば、コリメータレン
ズ7の開口が同じであっても、第1のレーザ光源L1か
らコリメータレンズ7までの光路が短いので、CD−R
の記録に適した大きなパワーのスポットを形成すること
ができ、DVD再生のときには、光強度分布の均一な光
を用いることができるので、DVD再生に適した小さな
スポットを形成することができる。
【0034】また、第1のレーザ光L1および第2のレ
ーザ光L2の中心光軸に対して光路調整用光学素子が垂
直に配置されているので、非点収差やコマ収差が発生し
ない。
【0035】さらに、光路調整用光学素子13から出射
されるレーザ光L1、L2のうち、外周領域から出射さ
れるレーザ光L1、L2は、光路調整用光学素子13か
ら出射されるまでの間に出射側波長選択性ハーフミラー
部134での反射あるいは透過によって位相ずれが発生
するが、この外周領域から出射される際、この外周領域
に形成されている位相補正部136によって位相補正を
受けるので、光路調整用光学素子13とコリメータレン
ズ7との間に位相差板などを配置する必要がない。
【0036】[その他の実施の形態]図3は、本発明を
適用した光路調整用光学素子の改良例を示す説明図であ
る。図4(A)、(B)はそれぞれ、図3に示す光路調
整用光学素子の構成例を示す説明図である。
【0037】図2を参照して説明した光源部2におい
て、第1のレーザ光源11と第2のレーザ光源12と
は、光軸中心に対して直交する方向にわずかにずれてい
る。このようなずれに起因する軸外収差を補償すること
を目的に、全反射ミラー部135、あるいは出射側波長
選択性ハーフミラー部134については、光路調整用光
学素子13を出射端面13の側からみたときに第2のレ
ーザ光源12の位置が第1のレーザ光源11に近づくよ
うに見せる斜面に構成することが好ましい。
【0038】このように構成するにあたって、図3に
は、入射端面131を出射端面132に対して斜めにす
ることにより全反射ミラー部135を斜面で構成した光
路調整用光学素子13の一例を実線で示し、比較例とし
て、光路調整用光学素子13の入射端面131と出射端
面132を平行にしたものを一点鎖線で示す。
【0039】図3に示すように、光源部2において、第
1のレーザ光源11と第2のレーザ光源12とは、光軸
中心に対して直交する方向にわずかにずれている。この
ような光源部10において、光路調整用光学素子13の
入射端面131と出射端面132とが平行な場合に、光
路調整用光学素子13に入射した第2のレーザ光L2
は、二点鎖線で示すように、光路調整用光学素子13か
ら出射される。このため、光路調整用光学素子13を出
射端面13の側からみたときに、二点鎖線で示す出射光
の延長線を一点鎖線で示すように、第2のレーザ光源1
2は点P2に位置するように見える。
【0040】これに対して、全反射ミラー部135を斜
面とした場合、光路調整用光学素子13に入射した第2
のレーザ光L2は、実線L2′で示すように、二点鎖線
で示す出射光束よりわずかに傾いて出射されるので、光
路調整用光学素子13を出射端面13の側からみたと
き、実線L2′で示す出射光の延長線を点線で示すよう
に、第2のレーザ光源12は、点P2′に位置するよう
に見え、第2のレーザ光源12は、第1のレーザ光源1
1と重なった位置に見える。それ故、第1のレーザ光源
11と第2のレーザ光源12とが光軸中心に対して直交
する方向にわずかにずれていることに起因する軸外収差
を解消することができる。
【0041】なお、全反射ミラー部135を斜面とする
にあたっては、図4(A)に示すように、光路調整用光
学素子13の入射端面131全体を斜面にしてもよい
し、図4(B)に示すように、入射端面131の外周領
域(全反射ミラー部135)のみを斜面にしてもよい。
【0042】また、図示を省略するが、出射端面132
において、出射側波長選択性ミラー部134を斜面にし
て、光路調整用光学素子13を出射端面13の側からみ
たときに第2のレーザ光源12の位置が第1のレーザ光
源11に近づくようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、第1
波長域の光を出射する光源と第2波長域の光を出射する
光源が略同じ位置にあってコリメータレンズまでの距離
が等しくても、第1波長域の光は、光路調整用光学素子
をそのまま透過してコリメータレンズに向かうのに対し
て、第2波長域の光は、光路調整用光学素子内を往復す
る分、光学的には、第1波長域の光のコリメータレンズ
までの光路は、第2波長域の光のコリメータレンズまで
の光路よりも短い。従って、第1波長域の光について
は、大きなエネルギーをもつスポットを光記録媒体上に
形成できるので、CD−Rに対する記録を行うことがで
きる。また、第2波長域の光については、光路調整用光
学素子内での反射によって光強度分布が均一化された状
態でコリメータレンズに入射するため、小さなスポット
を光記録媒体上に形成できるので、DVDの再生を行う
ことができる。さらに、第1波長域の光および第2波長
域の光の中心光軸に対して光路調整用光学素子が略直角
に配置されているので、非点収差やコマ収差が発生しな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した2光源型の光ヘッド装置の光
学系の構成を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す光ヘッド装置に用いた光源装置の光
源部において、2つのレーザ光源の配置位置を示す平面
図である。
【図3】本発明を適用した光路調整用光学素子の改良例
を示す説明図である。
【図4】(A)、(B)はそれぞれ、図3に示す光路調
整用光学素子の構成例を示す説明図である。
【図5】従来の2光源型の光ヘッド装置の光学系の構成
を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 光ヘッド装置 2 光源装置 7 コリメータレンズ 8 対物レンズ 10 光源部 11 第1のレーザ光源(CD用レーザ光源) 12 第2のレーザ光源(DVD用レーザ光源) 13 光路調整用光学素子 131 入射端面 132 出射端面 133 入射側波長選択性ハーフミラー部 134 出射側波長選択性ハーフミラー部 135 全反射ミラー部 136 位相補正部 L1 第1のレーザ光(第1波長域のCD用レーザ光) L2 第2のレーザ光(第2波長域のDVD用レーザ
光)
フロントページの続き Fターム(参考) 2H048 FA05 FA09 FA11 FA15 FA22 FA24 GA04 GA11 GA18 GA24 GA32 GA48 GA61 5D119 AA38 AA41 BA01 DA01 DA05 EC01 EC13 EC14 EC25 EC45 EC47 FA05 FA09 JA09 JA27 JA64

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対向する2つの端面がそれぞれ、光源
    部から出射された光が入射する入射端面、および該光入
    射面から入射した光が出射する出射端面とされた光路調
    整用光学素子において、 前記入射端面の中央領域には、第1波長域の光を透過
    し、第2波長域の光を半反射する入射側波長選択性ハー
    フミラー部を備え、 前記出射端面の中央領域には、前記第1波長域の光を透
    過し、前記第2波長域の光を半反射する出射側波長選択
    性ハーフミラー部を備え、 前記第2波長域の光が前記出射側波長選択性ハーフミラ
    ー部から反射してくる前記入射端面の外周領域には、当
    該第2波長域の光を前記出射端面の外周領域に向けて反
    射する全反射ミラー部を備えていることを特徴とする光
    路調整用光学素子。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記出射端面の外周
    領域には、前記出射側波長選択性ハーフミラー部での反
    射あるいは透過によって、前記出射端面の外周領域から
    出射される光と、前記出射側波長選択性ハーフミラー部
    から出射される光との間に生じる位相ずれを補正する位
    相補正部を備えていることを特徴とする光路調整用光学
    素子。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に規定する光路調整用
    光学素子と、前記光源部とを有する光源装置であって、 当該光源部では、前記第1波長域の光を出射する第1の
    レーザ光源と、前記第2波長域の光を出射する第2のレ
    ーザ光源とが近接配置されていることを特徴とする光源
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記光源部では、前
    記第1のレーザ光源と前記第2のレーザ光源とが当該光
    源部の光軸中心に対して直交する方向にずれており、 前記全反射ミラー部および前記出射側波長選択性ハーフ
    ミラー部のうちの少なくとも一方は、前記光路調整用光
    学素子を前記出射端面側からみたときに前記第2のレー
    ザ光源の位置を前記第1のレーザ光源の方に近づいてい
    るように見せる斜面で構成されていることを特徴とする
    光源装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に規定する光源装置を
    用いた光ヘッド装置であって、 前記光源部から光記録媒体に向かう光路上には、前記光
    路調整用光学素子から出射された光を平行光束化するコ
    リメータレンズ、および該コリメータレンズによって平
    行光束化された光を光記録媒体に収束させる対物レンズ
    がこの順に配置されていることを特徴とする光ヘッド装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記第2波長域の光
    は、前記第1波長域の光よりも短波長であることを特徴
    とする光ヘッド装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013238688A (ja) * 2012-05-14 2013-11-28 Mitsubishi Electric Corp 光受信器

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