JP2002169309A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2002169309A
JP2002169309A JP2000367535A JP2000367535A JP2002169309A JP 2002169309 A JP2002169309 A JP 2002169309A JP 2000367535 A JP2000367535 A JP 2000367535A JP 2000367535 A JP2000367535 A JP 2000367535A JP 2002169309 A JP2002169309 A JP 2002169309A
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JP2000367535A
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English (en)
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Hajime Suzuki
鈴木一
Tsutomu Ueda
強 植田
Toshihiko Koizumi
俊彦 小泉
Hideki Nakamura
秀樹 中村
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Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd
Yamanashi Electronics Co Ltd
Original Assignee
Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd
Yamanashi Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた電子写真特性を損なうことなく感光層
の磨耗量と表面粗さを小さくすることで、多数枚印字に
耐え得る電子写真感光体を提供すること。 【解決手段】 感光層中の結着樹脂として〔I〕と〔I
I〕で表される繰り返し単位を含むポリカーボネート共
重合体と、電荷移動剤として〔IV〕若しくは〔V〕で
表される化合物の少なくとも1つを含有する電子写真感
光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、複写機や
レーザビームプリンタ等の電子写真装置に用いられる電
子写真感光体に関し、特に有機光導電材料を用いた電子
写真感光体に係るものである。
【0002】
【従来の技術】近年は、電子写真感光体として有機光導
電物質として知られるフタロシアニンやアゾ化合物を電
荷発生層として用い、更にヒドラゾン化合物等からなる
電荷移動層を積層して構成される機能分離型の有機感光
体が主流になっている。
【0003】この有機感光体に用いる結着樹脂として
は、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂が最も一
般的に用いられていた。
【0004】しかしながら、結着樹脂としてビスフェノ
ールA型ポリカーボネート樹脂を用いて感光層を形成さ
せる場合には、感光層の塗工液が安定しない等の欠点が
ある。
【0005】また、この結着樹脂を用いた感光層は表面
の摩擦係数が大きいため、この電子写真感光体を電子写
真装置に装着して電子写真プロセスを繰り返した場合、
感光層表面の残留トナーのクリーニングに一般的に用い
られているクリーニングブレードが反転したり、あるい
は異音を発する等の不具合が生じていた。
【0006】さらに、このポリカーボネート樹脂は耐油
性が悪いため、電子写真装置のメンテナンス時等におい
て、誤って感光層表面に触れてしまい指紋が付いてしま
うことがあり、その場合には、指紋が付いた部分にクラ
ックが発生して、その電子写真感光体が使用不可能とな
ってしまうことがしばしばあった。
【0007】他方、塗工液の安定性を考慮して、電子写
真感光体の感光層の材料としてビスフェノールZ型ポリ
カーボネート樹脂を用いることも提案されている。しか
し、このビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂を用
いてもブレードの反転、あるいは異音やクラックの発生
の問題解決には至らなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】その後、例えば特開平
11−65137号公報や特開平11−153874号
公報に記載されるような、シロキサン構造を有するポリ
カーボネート共重合体が開発され、前記諸問題を解決す
ることができた。
【0009】しかし、電子写真感光体の長寿命化や電子
写真装置のプロセススピードの高速化に伴う、プロセス
ランニングによる感光層の膜減り量増大を抑制するまで
には至らなかった。膜減り量が多くなると印刷画像の濃
度が低下したり、ポジメモリーなどが発生する。
【0010】また、感光層の表面粗さに起因すると思わ
れるトナーフィルミングなどが発生することもしばしば
であった。
【0011】本発明は、このような従来の技術の課題を
解決するためになされたもので、優れた電子写真特性を
損なうことなく感光層の磨耗量と表面粗さを小さくする
ことで、多数枚印字に耐え得る電子写真感光体を提供す
ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、感光層中に特定の
構造のポリカーボネート共重合体系結着樹脂と特定の構
造の電荷移動剤とを用いた電子写真感光体が、前記従来
の技術の問題点がなく、しかも長期間にわたって優れた
静電特性を維持することを見い出し、本発明を完成する
に至った。
【0012】かかる見地に基づいてなされた請求項1記
載の発明は、導電性支持体上に少なくとも電荷発生剤と
電荷移動剤と結着樹脂とを有する感光層を形成した電子
写真感光体において、感光層中の結着樹脂として一般式
〔I〕と一般式〔II〕で表される繰り返し単位を含む
ポリカーボネート共重合体と、電荷移動剤として一般式
〔IV〕若しくは一般式〔V〕で表される化合物の少な
くとも1つを含有することを特徴とする電子写真感光体
である。
【0013】一般式〔I〕
【化17】
【0014】〔式中、R1〜R12は、各々独立に炭素数
1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12の芳香族炭化水
素基のいずれかを表し、a〜cは、各々独立に2〜6の
整数を表し、dは0〜200の整数を表す。〕
【0015】一般式〔II〕
【化18】
【0016】〔式中、R13及びR14は、各々独立にハロ
ゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12
のアリール基又は置換アリール基のいずれかを表し、e
及びfは、各々独立に0〜4の整数を表す。〕
【0017】一般式〔IV〕
【化19】
【0018】〔式中、R21及びR22は、各々独立に置換
基を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、R
23は、水素原子又はジアルキルアミノ基のいずれかを表
す。〕
【0019】一般式〔V〕
【化20】
【0020】〔式中、R24〜R27は、各々独立に水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基若しくは
アルコキシ基、又は置換基を有してもよいアリール基の
いずれかを表し、R28は水素原子、ハロゲン原子、炭素
数1〜6のアルキル基若しくはアルコキシ基、置換基を
有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいア
ルケニル基若しくはアルカジエニル基のいずれかを表
し、kは0又は1の整数を表す。〕
【0021】この場合、請求項2記載の発明のように、
請求項1記載の発明において、感光層中に結着樹脂とし
て一般式〔I〕、一般式〔II〕及び一般式〔III〕
で表される繰り返し単位からなるポリカーボネート共重
合体を含有することもできる。
【0022】一般式〔I〕
【化21】
【0023】〔式中、R1〜R12は、各々独立に炭素数
1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12の芳香族炭化水
素基のいずれかを表し、a〜cは、各々独立に2〜6の
整数を表し、dは0〜200の整数を表す。〕
【0024】一般式〔II〕
【化22】
【0025】〔式中、R13及びR14は、各々独立にハロ
ゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12
のアリール基又は置換アリール基のいずれかを表し、e
及びfは、各々独立に0〜4の整数を表す。〕
【0026】一般式〔III〕
【化23】
【0027】〔式中、Aは、単結合、−O−、−CO
−、−S−、−SO−、−SO2−、−CR1718
(但し、R17及びR18は、各々独立に水素原子、トリフ
ルオロメチル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6
〜12のアリール基又は置換アリール基のいずれかを表
す。)、炭素数5〜8の1,1−シクロアルキリデン
基、炭素数2〜12のα,ω−アルキレン基又は一般式
〔III’〕で表される官能基のいずれかを表す。ま
た、R15及びR16は、各々独立にハロゲン原子、炭素数
1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基又は
置換アリール基のいずれかを表す。また、g及びhは、
各々独立に0〜4の整数を表す。〕
【0028】一般式〔III’〕
【化24】
【0029】〔式中、R19及びR20は、各々独立にハロ
ゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロヘキシ
ル基、炭素数6〜12のアリール基又は置換アリール基
のいずれかを表し、Bは単結合、−O−、−CO−、−
S−、−SO−、−SO2−のいずれかを表し、i及び
jは、各々独立に0〜4の整数である。〕
【0030】特に、請求項3記載の発明のように、請求
項1記載の発明において、感光層中に結着樹脂として式
〔Ia〕及び式〔IIa〕で表される繰り返し単位から
なるポリカーボネート共重合体を含有することもでき
る。
【0031】式〔Ia〕
【化25】
【0032】式〔IIa〕
【化26】
【0033】さらに、請求項4記載の発明のように、請
求項2記載の発明において、感光層中に結着樹脂として
式〔Ia〕、式〔IIa〕及び式〔IIIa〕で表され
る繰り返し単位からなるポリカーボネート共重合体を含
有することもできる。
【0034】式〔Ia〕
【化27】
【0035】式〔IIa〕
【化28】
【0036】式〔IIIa〕
【化29】
【0037】また、請求項5記載の発明のように、請求
項1乃至4のいずれか1項記載の発明において、電荷移
動剤として式〔IVa〕で表される化合物を用いること
もできる。
【0038】式〔IVa〕
【化30】
【0039】さらに、請求項6記載の発明のように、請
求項1乃至4のいずれか1項記載の発明において、電荷
移動剤として式〔IVb〕で表される化合物を用いるこ
ともできる。
【0040】式〔IVb〕
【化31】
【0041】さらに、請求項7記載の発明のように、請
求項1乃至4のいずれか1項記載の発明において、電荷
移動剤として式〔Va〕で表される化合物を用いること
もできる。
【0042】式〔Va〕
【化32】
【0043】さらに、請求項8記載の発明のように、請
求項1乃至6のいずれか1項記載の電子写真感光体にお
いて、感光層が少なくとも電荷発生剤を含有する電荷発
生層と、少なくとも電荷移動剤と結着樹脂を含有する電
荷移動層とからなることを特徴とする電子写真感光体と
することもできる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電子写真感光
体の好ましい実施の形態を詳細に説明する。本発明は、
例えば、導電性支持体の上に少なくとも電荷発生剤が含
有される電荷発生層が形成され、その上に少なくとも電
荷移動剤が含有される電荷移動層が形成される機能分離
型電子写真感光体に適用されるものである。この場合、
電荷発生層と電荷移動層とにより感光層が形成される。
【0045】また、本発明は、電荷発生剤と電荷移動剤
が同一の層に含有される単層型電子写真感光体や、電荷
移動層、電荷発生層の順に積層された逆積層型電子写真
感光体等に対しても適用することができる。
【0046】本発明に用いることができる導電性支持体
としては、アルミニウム、真鍮、ステンレス鋼、ニッケ
ル、クロム、チタン、金、銀、銅、錫、白金、モリブデ
ン、インジウム等の金属単体やその合金の加工体や、上
記金属や炭素等の導電性物質を蒸着、メッキ等の方法で
処理し、導電性を持たせたプラスチック板およびフィル
ム、さらに酸化錫、酸化インジウム、ヨウ化アルミニウ
ムで被覆した導電性ガラス等、種類や形状に制限される
ことなく、導電性を有する種々の材料を使用して導電性
支持体を構成することができる。また、導電性支持体の
形状については、ドラム状、棒状、板状、シート状、ベ
ルト状のものを使用することができる。
【0047】一般には、円筒状のアルミニウム管単体や
その表面をアルマイト処理したもの、またはアルミニウ
ム管上またはアルマイト層上に樹脂層を形成したものが
よく用いられている。この樹脂層は接着向上機能、支持
体からの流れ込み電流を防止するバリヤー機能、支持体
表面の欠陥被覆機能などを持つ。この樹脂層には、ポリ
エチレン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢
酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド
樹脂、ナイロン樹脂等の各種樹脂を用いることができ
る。これらの樹脂層は、単独の樹脂で構成しても良く、
2種類以上の樹脂を混合したり、アルマイト処理と組み
合わせて構成しても良い。また、層中に金属化合物、金
属酸化物、カーボン、シリカ、樹脂粉体等を分散させる
こともできる。更に、特性改善のために各種顔料、電子
受容性物質や電子供与性物質等を含有させることもでき
る。
【0048】本発明に用いることができる電荷発生剤と
しては、ジスアゾ顔料やオキシチタニウムフタロシアニ
ンが感度の相性が良い点で望ましいが、それに限定され
るものではない。その他、例えば、セレン、セレン−テ
ルル、セレン−砒素、アモルファスシリコン、無金属フ
タロシアニン、他の金属フタロシアニン顔料、モノアゾ
顔料、トリスアゾ顔料、ポリアゾ顔料、インジゴ顔料、
スレン顔料、トルイジン顔料、ピラゾリン顔料、ペリレ
ン顔料、キナクリドン顔料、多環キノン顔料、ピリリウ
ム塩等を用いることができる。
【0049】これらの電荷発生剤は単体で用いてもよい
し、適切な光感度波長や増感作用を得るために2種類以
上を混合して用いてもよい。
【0050】本発明の電子写真感光体は、その感光層中
に結着樹脂として一般式〔I〕及び一般式〔II〕で表
される繰り返し単位を含むポリカーボネート共重合体を
含有するものである。前記一般式〔I〕と一般式〔I
I〕で表される構造単位を有することにより、感光層の
表面粗さを小さくすることができ、且つ膜減りを抑制す
ることができる。
【0051】一般式〔I〕
【化33】
【0052】〔式中、R1〜R12は、各々独立に炭素数
1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12の芳香族炭化水
素基のいずれかを表し、a〜cは、各々独立に2〜6の
整数を表し、dは0〜200の整数を表す。〕
【0053】一般式〔II〕
【化34】
【0054】〔式中、R13及びR14は、各々独立にハロ
ゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12
のアリール基又は置換アリール基のいずれかを表し、e
及びfは、各々独立に0〜4の整数を表す。〕
【0055】また、本発明のポリカーボネート共重合体
は、一般式〔I〕、一般式〔II〕及び一般式〔II
I〕で表されるポリカーボネート構造単位を繰り返し単
位とすることができる。これらポリカーボネート構造単
位は、その特性、合成の容易さ、あるいは樹脂の用途等
により適宜選択することができる。
【0056】一般式〔III〕
【化35】
【0057】〔式中、Aは、単結合、−O−、−CO
−、−S−、−SO−、−SO2−、−CR1718
(但し、R17及びR18は、各々独立に水素原子、トリフ
ルオロメチル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6
〜12のアリール基又は置換アリール基のいずれかを表
す。)、炭素数5〜8の1,1−シクロアルキリデン
基、炭素数2〜12のα,ω−アルキレン基又は一般式
〔III’〕で表される官能基のいずれかを表す。ま
た、R15及びR16は、各々独立にハロゲン原子、炭素数
1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基又は
置換アリール基のいずれかを表す。また、g及びhは、
各々独立に0〜4の整数を表す。〕
【0058】一般式〔III’〕
【化36】
【0059】〔式中、R19及びR20は、各々独立にハロ
ゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロヘキシ
ル基、炭素数6〜12のアリール基又は置換アリール基
のいずれかを表し、Bは単結合、−O−、−CO−、−
S−、−SO−、−SO2−のいずれかを表し、i及び
jは、各々独立に0〜4の整数を表す。〕
【0060】この場合、例えば、式〔Ia〕、式〔II
a〕及び式〔IIIa〕で表される繰り返し単位からな
るポリカーボネート共重合体を用いることができる。
【0061】式〔Ia〕
【化37】
【0062】式〔IIa〕
【化38】
【0063】式〔IIIa〕
【化39】
【0064】一般式〔I〕で表される繰り返し単位の含
有割合が、一般式〔I〕で表される繰り返し単位のモル
数と全ての繰り返し単位のモル数の合計に対するモル比
で、0.0001以上であることが望ましい。一般式
〔I〕で表される繰り返し単位の含有割合が0.000
1以下の場合には耐フィルミング性向上の効果が十分に
発揮されない。
【0065】また、前記ポリカーボネート共重合体は、
塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の
20℃における還元粘度(ηSP/c)が0.70dl
/g以上であると、成膜された感光層の硬度が高くなり
好ましい。
【0066】また、感光層の構成を積層型あるいは逆積
層型とした場合には、電荷発生層及び電荷移動層の片方
あるいは両方に本発明の結着樹脂を用いることができる
が、前記結着樹脂の特性上、最表面層に含有させると、
所望の特性がより十分に発揮される。
【0067】一方、本発明の電子写真感光体において
は、感光層中に、上述した特定のポリカーボネート共重
合体以外の結着樹脂をも含有させることができる。
【0068】感光層を形成するために用いることができ
る結着樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光
硬化性樹脂等が挙げられる。例えば、ポリカーボネート
樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリ
ル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、ポリプロピレン樹
脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエーテル、塩化ビニル
−酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、フラン樹脂、ニ
トリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポ
リメチルペンテン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン
樹脂、エポキシ樹脂、ポリアリレート樹脂、ジアリレー
ト樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹
脂、ポリアリルスルホン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、
フェノール樹脂、EVA(エチレン・酢酸ビニル・共重
合体)樹脂、ACS(アクリロニトリル・塩素化ポリエ
チレン・スチレン)樹脂、ABS(アクリロニトリル・
ブタジエン・スチレン)樹脂、エポキシアリレート等で
ある。これらは、1種又は2種以上混合して使用するこ
とができる。また、分子量の異なった樹脂を混合して用
いれば、硬度や耐摩耗性を改善できるのでより好まし
い。
【0069】本発明の電子写真感光体は、その感光層中
に電荷移動剤として一般式〔IV〕若しくは一般式
〔V〕で表される化合物の少なくとも1つを含有するも
のである。
【0070】一般式〔IV〕
【化40】
【0071】〔式中、R21及びR22は、各々独立に置換
基を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、R
23は、水素原子又はジアルキルアミノ基のいずれかを表
す。〕
【0072】一般式〔V〕
【化41】
【0073】〔式中、R24〜R27は、各々同一であって
も異なっていてもよく、各々独立に水素原子、ハロゲン
原子、炭素数1〜6のアルキル基若しくはアルコキシ
基、又は置換基を有してもよいアリール基のいずれかを
表し、R28は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6の
アルキル基若しくはアルコキシ基、置換基を有してもよ
いアリール基、又は置換基を有してもよいアルケニル基
若しくはアルカジエニル基のいずれかを表し、kは0又
は1の整数を表す。〕
【0074】この場合、電荷移動層中の一般式〔IV〕
若しくは一般式〔V〕で表される化合物の含有量は、結
着樹脂1重量部に対し、0.3〜2.0重量部とするこ
とが好ましく、より好ましくは0.5〜1.2重量部で
ある。
【0075】この化合物の含有量が0.3重量部より少
ないと、残留電位が上昇するなど電気特性が悪化する。
他方、2.0重量部より多いと、耐摩耗性等の機械特性
が低下する。
【0076】一般式〔IV〕で表される化合物のうちで
も、特に式〔IVa〕で表される化合物または式〔IV
b〕で表される化合物が好ましく、一般式〔V〕で表さ
れる化合物のうちでも、特に式〔Va〕で表される化合
物を用いることが特性劣化しない点で好ましい。
【0077】式〔IVa〕
【化42】
【0078】式〔IVb〕
【化43】
【0079】式〔Va〕
【化44】
【0080】なお、一般式〔IV〕または一般式〔V〕
で表される化合物のうち、IP(イオン化ポテンシャ
ル)値が4.95〜5.25eVであるものが特に好ま
しい。
【0081】さらに、本発明の電子写真感光体の感光層
中には、他の電荷移動剤を添加することもできる。その
場合には、感光層の感度を高めたり、残留電位を低下さ
せることができるので、本発明の電子写真感光体の特性
を改良することができる。
【0082】そのような特性改良のために添加できる電
荷移動剤としては、ポリビニルカルバゾール、ハロゲン
化ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビ
ニルインドロキノキサリン、ポリビニルベンゾチオフェ
ン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルアクリジン、
ポリビニルピラゾリン、ポリアセチレン、ポリチオフェ
ン、ポリピロール、ポリフェニレン、ポリフェニレンビ
ニレン、ポリイソチアナフテン、ポリアニリン、ポリジ
アセチレン、ポリヘプタジイエン、ポリピリジンジイ
ル、ポリキノリン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフ
ェロセニレン、ポリペリナフチレン、ポリフタロシアニ
ン等の導電性高分子化合物が挙げられる。
【0083】また、トリニトロフルオレノン、テトラシ
アノエチレン、テトラシアノキノジメタン、キノン、ジ
フェノキノン、ナフトキノン、アントラキノン及びこれ
らの誘導体、アントラセン、ピレン、フェナントレンの
多環芳香族化合物、インドール、カルバゾール、イミダ
ゾール等の含窒素複素環化合物、フルオレノン、フルオ
レン、オキサジアゾール、オキサゾール、ピラゾリン、
トリフェニルメタン、エナミン、スチルベン、ブタジエ
ン、ヒドラゾン、トリフェニルアミン化合物等の低分子
化合物も電荷移動剤として添加することができる。
【0084】また、同様の目的の電荷移動剤として、ポ
リエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリア
クリロニトリル、ポリメタクリル酸等の高分子化合物に
Li(リチウム)イオン等の金属イオンをドープした高
分子固体電解質等を添加することもできる。
【0085】さらに、同様の目的の電荷移動剤として、
テトラチアフルバレン−テトラシアノキノジメタンで代
表される電子供与性物質と電子受容性物質で形成された
有機電荷移動錯体等も用いることができる。
【0086】なお、前記電荷移動剤は、1種だけ添加し
ても、2種以上の化合物を混合して添加しても所望の感
光体特性を得ることができる。
【0087】本発明の電子写真感光体は、光導電材料や
結着樹脂の酸化劣化による特性変化、クラックの防止、
機械的強度の向上の目的で、その感光層中に酸化防止剤
や紫外線吸収剤を含有することが好ましい。
【0088】本発明において使用できる酸化防止剤とし
ては、2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-4-
メトキシフェノール、2-tert-ブチル-4-メトキシフェノ
ール、2,4-ジメチル-6-tert-ブチルフェノール、2,6-ジ
-tert-ブチル-4-メチルフェノール、ブチル化ヒドロキ
シアニソール、プロピオン酸ステアリル-β-(3,5-ジ-te
rt-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)、α-トコフェロー
ル、β-トコフェロール、n-オクタデシル-3-(3′-5′-
ジ-tert-ブチル-4′-ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト等のモノフェノール系、2,2′-メチレンビス(6-tert-
ブチル-4-メチルフェノール)、4,4′-ブチリデン-ビス
-(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、4,4′-チオビ
ス(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール)、1,1,3-トリス
(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタ
ン、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチ
ル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス〔メチ
レン-3(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート〕メタン等のポリフェノール系化合物等が
挙げられ、これらを1種若しくは2種以上を同時に感光
層中に含有させることができる。
【0089】また、紫外線吸収剤としては、2-(5-メチ
ル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-〔2-
ヒドロキシ-3,5-ビス(α,α-ジメチルベンジル)フェニ
ル〕-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3,5-ジ-tert-ブチル
-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3-ter
t-ブチル-5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベ
ンゾトリアゾール、2-(3,5-ジ-tert-ブチル-2-ヒドロキ
シフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(3,5-ジ-
tert-アミル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2-(2′-ヒドロキシ-5′-tert-オクチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系、サリチル
酸フェニル、サリチル酸-p-tert-ブチルフェニル、サリ
チル酸-p-オクチルフェニル等のサリチル酸系が挙げら
れ、これらを1種若しくは2種以上を同時に感光層に含
有させることができる。
【0090】また、酸化防止剤と紫外線吸収剤を同時に
添加することもできる。これらの添加は感光層中であれ
ば何れの層でもよいが、最表面の層特に電荷移動層に添
加することが好ましい。
【0091】なお、酸化防止剤の添加量は、結着樹脂に
対して3〜20重量%とすることが好ましく、紫外線吸
収剤の添加量は、結着樹脂に対して3〜30重量%とす
ることが好ましい。更に、酸化防止剤と紫外線吸収剤と
の両者を添加する場合には、両成分の添加量は、結着樹
脂に対して5〜40重量%とすることが好ましい。
【0092】前記酸化防止剤、紫外線吸収剤以外にも、
ヒンダードアミン、ヒンダードフェノール化合物等の光
安定剤、ジフェニルアミン化合物等の老化防止剤、界面
活性剤等を感光層に添加することもできる。
【0093】感光層の形成方法としては、所定の感光材
料と結着樹脂と共に溶媒に分散あるいは溶解して塗工液
を作成し、所定の下地上に塗工する方法が一般的であ
る。
【0094】塗工方法としては、浸漬塗工、カーテンフ
ロー、バーコート、ロールコート、リングコート、スピ
ンコート、スプレーコート等、下地の形状や塗工液の状
態に合わせて行うことができる。また、電荷発生層は真
空蒸着法により形成させることもできる。
【0095】塗工液に使用する溶剤には、メタノール、
エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、ブ
タノール等のアルコール類、ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の
飽和脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホル
ム、クロロベンゼン等の塩素系炭化水素、ジメチルエー
テル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(TH
F)、メトキシエタノール等のエーテル類、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロ
ヘキサノン等のケトン類、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、
プロピオン酸メチル等のエステル類、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド等がある。これら
は単独で用いても、2種類以上の溶剤を混合して用いて
もよい。
【0096】加えて、感光層の表面に、ポリビニルホル
マール樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、シリコン樹脂等の有機薄膜や、シランカ
ップリング剤の加水分解物で形成されるシロキサン構造
体から成る薄膜を成膜して表面保護層を設けてもよく、
その場合には、感光体の耐久性が向上するので好まし
い。この表面保護層は、耐久性向上以外の他の機能を向
上させるために設けてもよい。
【0097】
【実施例】以下、本発明に係る電子写真感光体の実施例
を比較例とともに詳細に説明する。
【0098】〔実施例1〕直径30mmのアルミニウム
からなる円筒ドラム上に、結着樹脂としてポリビニルブ
チラールを用いたα型オキシチタニウムフタロシアニン
の分散液を浸漬塗工により0.1μm塗布し、電荷発生
層を形成した。
【0099】次いで、結着樹脂として式〔Ia〕及び式
〔IIa〕で表されるポリカーボネート共重合体と、電
荷移動剤として式〔IVa〕で表される化合物と、酸化
防止剤として2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール
を、ポリカーボネート共重合体/電荷移動剤/酸化防止
剤=1.0/0.8/0.1の重量比でクロロホルムに
溶解して塗工液を調製した。
【0100】式〔Ia〕
【化45】
【0101】式〔IIa〕
【化46】
【0102】式〔IVa〕
【化47】
【0103】ここで、ポリカーボネート共重合体の繰り
返し単位のモル比は式〔Ia〕/式〔IIa〕=0.0
01/0.999とし、その場合の還元粘度は1.64
dl/gであった。
【0104】そして、浸漬塗工によりこの塗工液を塗布
した後、100℃の温度下で1時間乾燥し、24μmの
膜厚の電荷移動層を形成した。以上のような方法で電子
写真感光体を作製した。
【0105】〔実施例2〕実施例1のポリカーボネート
共重合体に代えて、式〔Ia〕、式〔IIa〕及び式
〔IIIa〕で表されるポリカーボネート共重合体を用
い、実施例1と同様の方法で電子写真感光体を作製し
た。
【0106】ここで、ポリカーボネート共重合体の繰り
返し単位のモル比は式〔Ia〕/式〔IIa〕/式〔I
IIa〕=0.001/0.80/0.199とし、そ
の場合の還元粘度は1.70dl/gであった。
【0107】式〔IIIa〕
【化48】
【0108】〔実施例3〕実施例1の式〔IVa〕で表
される電荷移動剤に代えて、式〔IVb〕で表される化
合物を用い、実施例1と同様の方法で電子写真感光体を
作製した。
【0109】式〔IVb〕
【化49】
【0110】〔実施例4〕実施例1の式〔IVa〕で表
される電荷移動剤に代えて、式〔Va〕で表される化合
物を用い、実施例1と同様の方法で電子写真感光体を作
製した。
【0111】式〔Va〕
【化50】
【0112】〔比較例1〕実施例1のポリカーボネート
共重合体に代えて、式〔Ia〕、式〔IIIb〕及び式
〔IIIa〕を繰り返し単位とするポリカーボネートを
結着樹脂として用いた。この場合、ポリカーボネート共
重合体/電荷移動剤/酸化防止剤=1.0/0.8/
0.1の重量比でクロロホルムに溶解して塗工液を調製
した。そして、実施例1と同様の方法により電荷移動層
を形成して電子写真感光体を作製した。
【0113】式〔IIIb〕
【化51】
【0114】ここで、ポリカーボネート共重合体の繰り
返し単位のモル比は式〔Ia〕/式〔IIIb〕/式
〔IIIa〕=0.001/0.85/0.149と
し、その場合の還元粘度は1.77dl/gであった。
【0115】〔比較例2〕比較例1のポリカーボネート
に代えて、式〔IIIc〕を繰り返し単位とする還元粘
度が0.51dl/gのポリカーボネートを結着樹脂と
して用い、比較例1と同様の方法により電荷移動層を形
成して電子写真感光体を作製した。
【0116】式〔IIIc〕
【化52】
【0117】〔比較例3〕比較例1のポリカーボネート
に代えて、式〔IIIb〕及び式〔IIId〕を繰り返
し単位とするポリカーボネート共重合体を結着樹脂とし
て用いた。ここで、ポリカーボネート共重合体の繰り返
し単位の組成(モル)比は式〔IIIb〕/式〔III
d〕=0.82/0.18とし、その場合の還元粘度は
1.64dl/gであった。そして、実施例1と同様の
方法により電荷移動層を形成して電子写真感光体を作製
した。
【0118】式〔IIId〕
【化53】
【0119】〔比較例4〕比較例1のポリカーボネート
に代えて、式〔IIIb〕を繰り返し単位とする還元粘
度が0.77dl/gのポリカーボネートを結着樹脂と
して用いた。そして、実施例1と同様の方法により電荷
移動層を形成して電子写真感光体を作製した。
【0120】評価方法 〔静電特性の測定〕電子写真感光体評価装置(山梨電子
工業社製)を用い、実施例及び比較例によって作製され
た電子写真感光体の初期の表面電位、感度、残留電位、
暗減衰率等の静電特性を測定したが、いずれも良好であ
った。
【0121】〔画像試験〕実施例及び比較例において作
製された電子写真感光体について、以下の印字試験を行
った。 画像評価1 スコロトロン帯電方式により電子写真感光体を負に帯電
し、レーザー露光、二成分現像方式、ブレードクリーニ
ング方式により画像形成を行う電子写真装置に装着し、
A4用紙を240,000枚連続印字させ、印字後の画
像を評価した。その結果を表1に示す。 画像評価2 ブラシ帯電方式により電子写真感光体を負に帯電し、L
ED(発光ダイオード)露光、非磁性一成分現像方式、
ブレードクリーニング方式により画像形成を行う電子写
真装置に装着し、A4用紙を30,000枚間欠印字さ
せ、印字後の画像を評価した。その結果を表2に示す。
【0122】前記画像評価1及び画像評価2の1枚目の
印字画像と所定枚数印字後の印字画像について、画像評
価1については濃度低下の有無を、画像評価2について
ポジメモリー発生の有無を目視にて評価した。また、画
像評価1及び画像評価2ともに、所定枚数印字後、電子
写真感光体表面にトナーフィルミングが発生していない
か目視にて確認した。その結果を表1及び表2に示す。
【0123】〔表面粗さの測定〕実施例及び比較例にお
いて作製された電子写真感光体の表面を接触式表面粗さ
計を用いて十点平均粗さRzを測定した。測定時期は、
前記画像評価1及び画像評価2の印字前後で行った。そ
の結果を表1及び表2に示す。なお、印字前の十点平均
粗さRzは、実施例及び比較例とも約0.1μmであっ
た。
【0124】〔膜減り量の測定〕実施例及び比較例にお
いて作製された電子写真感光体の感光層について、非接
触式膜厚計を用いてその膜厚を測定した。測定時期は、
前記画像評価1及び画像評価2の印字前後で行った。印
字後の膜減り量Δdは印字前膜厚d0から印字後膜厚d1
を引いた値である。その結果を表1及び表2に示す。
【0125】
【表1】
【0126】
【表2】
【0127】表1及び表2から明らかなように、実施例
1〜4は所定枚数印字後の膜厚減少が少なく、電気特性
に悪影響を与えない。また、濃度低下、ポジメモリー及
びトナーフィルミングが発生せず、良好な印字画像であ
った。
【0128】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の電子写真感
光体は、表面電位や感度等の静電特性に影響されること
なく、印字後の膜減り量が非常に少なく、且つ表面粗さ
も小さいため、濃度低下、ポジメモリー、トナーフィル
ミングが全く発生しないものである。よって、本発明に
よれば、優れた電子写真特性を有し、且つ、長寿命の電
子写真感光体を提供することができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 5/06 313 G03G 5/06 313 (72)発明者 植田 強 山梨県甲府市宮原町1014番地 山梨電子工 業株式会社内 (72)発明者 小泉 俊彦 山梨県甲府市宮原町1014番地 山梨電子工 業株式会社内 (72)発明者 中村 秀樹 山梨県甲府市宮原町1014番地 山梨電子工 業株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA13 AA20 AA34 AA35 BA13 BB20 BB26 BB53 FA03 4J002 CG011 CG021 CG031 EN066 EN076 FD050 FD070 FD200 FD206 GF00 GH00 GP03 HA05 4J029 AA09 AB07 AC02 AE18 BB12A BB12B BD09A BD09B BE03 BE05A BE05B BF14A BF14B BF30 BG07X BG08X BG08Y BH02 BH04 DB05 DB07 DB10 DB11 DB12 DB13 JE221

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生剤
    と電荷移動剤と結着樹脂とを有する感光層を形成した電
    子写真感光体において、感光層中の結着樹脂として一般
    式〔I〕と一般式〔II〕で表される繰り返し単位を含
    むポリカーボネート共重合体と、電荷移動剤として一般
    式〔IV〕若しくは一般式〔V〕で表される化合物の少
    なくとも1つを含有することを特徴とする電子写真感光
    体。 一般式〔I〕 【化1】 〔式中、R1〜R12は、各々独立に炭素数1〜6のアル
    キル基又は炭素数6〜12の芳香族炭化水素基のいずれ
    かを表し、a〜cは、各々独立に2〜6の整数を表し、
    dは0〜200の整数を表す。〕 一般式〔II〕 【化2】 〔式中、R13及びR14は、各々独立にハロゲン原子、炭
    素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基
    又は置換アリール基のいずれかを表し、e及びfは、各
    々独立に0〜4の整数を表す。〕 一般式〔IV〕 【化3】 〔式中、R21及びR22は、各々独立に置換基を有しても
    よい炭素数1〜6のアルキル基を表し、R23は、水素原
    子又はジアルキルアミノ基のいずれかを表す。〕 一般式〔V〕 【化4】 〔式中、R24〜R27は、各々独立に水素原子、ハロゲン
    原子、炭素数1〜6のアルキル基若しくはアルコキシ
    基、又は置換基を有してもよいアリール基のいずれかを
    表し、R28は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6の
    アルキル基若しくはアルコキシ基、置換基を有してもよ
    いアリール基、又は置換基を有してもよいアルケニル基
    若しくはアルカジエニル基のいずれかを表し、kは0又
    は1の整数を表す。〕
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子写真感光体におい
    て、感光層中の結着樹脂が一般式〔I〕、一般式〔I
    I〕及び一般式〔III〕で表される繰り返し単位から
    なるポリカーボネート共重合体であることを特徴とする
    電子写真感光体。 一般式〔I〕 【化5】 〔式中、R1〜R12は、各々独立に炭素数1〜6のアル
    キル基又は炭素数6〜12の芳香族炭化水素基のいずれ
    かを表し、a〜cは、各々独立に2〜6の整数を表し、
    dは0〜200の整数を表す。〕 一般式〔II〕 【化6】 〔式中、R13及びR14は、各々独立にハロゲン原子、炭
    素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基
    又は置換アリール基のいずれかを表し、e及びfは、各
    々独立に0〜4の整数を表す。〕 一般式〔III〕 【化7】 〔式中、Aは、単結合、−O−、−CO−、−S−、−
    SO−、−SO2−、−CR1718−(但し、R17及び
    18は、各々独立に水素原子、トリフルオロメチル基、
    炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール
    基又は置換アリール基のいずれかを表す。)、炭素数5
    〜8の1,1−シクロアルキリデン基、炭素数2〜12
    のα,ω−アルキレン基又は一般式〔III’〕で表さ
    れる官能基のいずれかを表す。また、R15及びR16は、
    各々独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、
    炭素数6〜12のアリール基又は置換アリール基のいず
    れかを表す。また、g及びhは、各々独立に0〜4の整
    数を表す。〕 一般式〔III’〕 【化8】 〔式中、R19及びR20は、各々独立にハロゲン原子、炭
    素数1〜12のアルキル基、シクロヘキシル基、炭素数
    6〜12のアリール基又は置換アリール基のいずれかを
    表し、Bは単結合、−O−、−CO−、−S−、−SO
    −、−SO2−のいずれかを表し、i及びjは、各々独
    立に0〜4の整数を表す。〕
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電子写真感光体におい
    て、感光層中の結着樹脂が式〔Ia〕及び式〔IIa〕
    で表される繰り返し単位からなるポリカーボネート共重
    合体であることを特徴とする電子写真感光体。式〔I
    a〕 【化9】 式〔IIa〕 【化10】
  4. 【請求項4】 請求項2記載の電子写真感光体におい
    て、感光層中の結着樹脂が式〔Ia〕、式〔IIa〕及
    び式〔IIIa〕で表される繰り返し単位からなるポリ
    カーボネート共重合体であることを特徴とする電子写真
    感光体。 式〔Ia〕 【化11】 式〔IIa〕 【化12】 式〔IIIa〕 【化13】
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項記載の電
    子写真感光体において、電荷移動剤が式〔IVa〕で表
    される化合物であることを特徴とする電子写真感光体。 式〔IVa〕 【化14】
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれか1項記載の電
    子写真感光体において、電荷移動剤が式〔IVb〕で表
    される化合物であることを特徴とする電子写真感光体。 式〔IVb〕 【化15】
  7. 【請求項7】 請求項1乃至4のいずれか1項記載の電
    子写真感光体において、電荷移動剤が式〔Va〕で表さ
    れる化合物であることを特徴とする電子写真感光体。 式〔Va〕 【化16】
  8. 【請求項8】 請求項1乃至6のいずれか1項記載の電
    子写真感光体において、感光層が少なくとも電荷発生剤
    を含有する電荷発生層と、少なくとも電荷移動剤と結着
    樹脂を含有する電荷移動層とからなることを特徴とする
    電子写真感光体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006003897A1 (ja) * 2004-06-30 2006-01-12 Yamanashi Electronics Co., Ltd. 電子写真感光体
JP2008051975A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Kyocera Mita Corp 電子写真感光体及び画像形成装置
JP2009025810A (ja) * 2007-06-21 2009-02-05 Mitsubishi Chemicals Corp 電子写真感光体および該感光体を用いた画像形成装置

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JP2008051975A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Kyocera Mita Corp 電子写真感光体及び画像形成装置
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