JP2002166311A - 偏心加工と同軸加工が可能なスピンドルおよび工具マガジン - Google Patents

偏心加工と同軸加工が可能なスピンドルおよび工具マガジン

Info

Publication number
JP2002166311A
JP2002166311A JP2000362664A JP2000362664A JP2002166311A JP 2002166311 A JP2002166311 A JP 2002166311A JP 2000362664 A JP2000362664 A JP 2000362664A JP 2000362664 A JP2000362664 A JP 2000362664A JP 2002166311 A JP2002166311 A JP 2002166311A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tool
spindle
machining
slide
work
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000362664A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiichi Akaha
敏一 赤羽
Makoto Miura
誠 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP2000362664A priority Critical patent/JP2002166311A/ja
Publication of JP2002166311A publication Critical patent/JP2002166311A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gripping On Spindles (AREA)
  • Turning (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークの把持力を容易に変えることができる
とともに、ワークを確実かつ速やかに着脱でき、自動で
の偏心加工と自動での同軸加工を可能にする。 【解決手段】 ワーク1の把持力を供給エア圧力を変る
ことにより可変にできるエアチャック3によりワーク1
を把持する。エアチャック3は、主軸回転軸線に対して
垂直な平面内で自在に移動可能なスライド4に取り付け
る。取付金9aに配設した摺動可能な押し金10aをサ
ーボモータ13aにより回動されるオネジ10aにより
スライド4を移動し、主軸回転軸線に対して所望の偏芯
量を有する状態あるいは心出しの状態で、スライド4と
スピンドル7を皿バネ17の力により固定をするクラン
プ継ぎ手5を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械のワーク
軸のスピンドルにおいてスピンドルの回転軸線に関して
偏心させることと心出しすることができるスピンドルお
よび工作機械の工具を自動で交換できる工具マガジン、
特に工具交換アームがない主軸移動形式の工具マガジン
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】旋盤およびマニシングセンタ等の工作機
械においては、同心および同軸である円筒状または円錐
形肩部を有する被加工物しか加工できない。すなわち、
被加工物の種々の肩部または座の回転軸線は、全て被加
工物の長手方向主軸線と整合されている。そのため、互
いに偏心している一つまたは複数の肩部または座を備え
た被加工物を機械加工することが所望なときには、異な
る肩部の機械加工の間に機械を止め、被加工物のホルダ
スピンドルまたは工具ホルダスピンドルを一定量だけ移
動させて、次の偏心肩部のための機械加工を再び始める
ことが必要である。このため被加工物のチャック解除や
再チャックの、多数のハンドリング段階が必要となり、
これらの操作は自動的な手段によって一般に実施できな
いかまたは実施するのが非常に難しい。また、そのよう
なハンドリングは機械加工および機械加工速度に否定的
影響を有する。
【0003】そこで、従来、上記偏心加工の自動化を図
り、多数のハンドリングを必要としない工作機械として
は、例えば特開平10−43916号公報に記載されて
いる技術がある。この工作機械は、スピンドルの回転軸
線に垂直な平面で偏心させることができる被加工物ホル
ダーを備えたスピンドルを有しており、連続的に偏心を
得ることができ、かつ偏心がスピンドルの回転軸線に垂
直な平面に所望の座標を占めることができるようになっ
ており、図7〜10を用いて説明する。
【0004】図7に示すように、前記工作機械で加工す
る被加工物(以下、ワークという)101は、直径がそ
れぞれ異なる第1の円筒形状肩部(以下、第1の肩部と
いう)110と第2の円筒形状肩部(以下、第2の肩部
という)111と第3の円筒形状肩部(以下、第3の肩
部という)112を有している。第2の肩部111は、
第1の肩部110に設けられており、その直径は第1の
肩部110の直径より小さく、その長手方向軸線111
aは第1の肩部110の長手方向軸線110aに対して
量−X1だけずらされている。第3の肩部112は上記
第2の肩部111に機械加工されており、第2の肩部1
11もより小さい直径を有し、その長手方向軸線112
aは第1の肩部110の長手方向軸線110aに対して
+X2だけずらされている。
【0005】さらに、ワーク101には、第1の肩部1
10の長手方向軸線110aに対して長手方向軸線11
3aが+X3の量だけずらされた孔113を有するとと
もに、ならびに長手方向軸線110aに対して長手方向
軸線114aが+X4だけずらされた上記孔113より
小径の貫通孔114を有しており、孔113と貫通孔1
14はX軸上において一方の内周面を一致させて連通さ
れている。さらに、ワーク101には孔115を有して
おり、この孔115の長手方向軸線115aは、第1の
肩部110の長手方向軸線110aに関して−X5およ
び+Y5だけずらされている。例としてここに示したワ
ーク101は単に旋削、リーマ仕上げおよび孔あけ操作
により作られる。しかしながら、旋盤で行うことができ
る全ての機械加工操作、例えばX軸に対してずらされた
それらの長手方向軸線を有する円錐、溝の機械加工操作
も実施することができる。
【0006】図10に示すように、ワーク101のチャ
ック装置106は、ばねとして作用する慣用のクランプ
160により保持されている。クランプ160の円錐形
外周面と接する円錐形内面を有する把持部162は軸方
向に移動可能であり、その軸方向の位置によってはクラ
ンプ160を把持するかまたは開放する。把持部162
は、旋盤の主長手方向軸線の周りに円をなして規則的に
配置された複数のばね163により押圧され、クランプ
160を把持する位置に、図面の右側に向かって保持さ
れている。把持部162を左側に移動することでクラン
プ160を開放してワーク101を取り外すために、一
方ではヘッドストック120に固定された摺動部に配置
されていてノズル165を入口164に向かって移動さ
せることができる圧縮空気噴射ノズル165に対向して
空気入口164が配置されるようにスピンドル123が
スライド103を介して一定の角度位置にもたらされる
ようになっている。入口164は、同様に旋盤の主長手
方向軸線の周りに円をなして配置された空気室166と
連通している。
【0007】空気室166はピストンとして作用する壁
167の一方の側に配置され、その他の側がばね163
に接して載っており、壁167が把持部162の一部分
を形成している。スピンドル123を要求された位置に
停止させると、ノズル165が下げられ、その端部を入
口164に挿入する。それから、圧縮空気が噴射され、
その圧縮空気は空気室166にわたって広がって壁16
7を押し、ばね163の押圧力に抗して把持部162を
後部(図の左側)に向かって押す。これにより、把持部
162はクランプ160を把持する位置から移動し、ク
ランプ160およびワーク101を開放する。
【0008】また、図8および図9において、連続的に
偏心を得る、或いはスピンドル123の回転軸線103
aに垂直な平面に所望の座標を占めるために、スライド
103の移動は移動制御手段104により制御される。
これらの手段104は、軸121の長手方向座124内
を長手方向に摺動可能なタイロッド140を有し、タイ
ロッド140の移動は数値軸141により制御される。
タイロッド140の他端は、旋盤の長手方向軸線と角度
αを形成する斜めの突起142を有し、この突起142
はスライド103の底部分130に形成してある孔13
1に滑り嵌めされている。
【0009】したがって、数値軸141によりタイロッ
ド140がZ軸の一方の方向にまた他方の方向に移動す
ると、斜めの孔131内の斜めの突起142の摺動によ
りスライド103がX軸に沿って移動し、すなわちワー
ク101が旋盤の主長手方向軸線に関して偏心位置に動
かされる。所望の偏心量Xiのためには、タイロッド1
40をZi=Xi/tanαの量だけ動かす必要があ
り、最大の偏芯量Xmaxに移動したときにも、スライ
ド103の底部分130は斜めの突起142が斜めの孔
131に永久的に残っているように寸法決めしなければ
ならない。
【0010】また、工具を自動で交換する従来技術とし
ては、特開平10−100034号公報に開示されてい
る。この公報に開示された構成は、図11に示すよう
に、水平方向へ個々に滑動自在に工作機械の機枠の前面
に取り付けられている複数のシャトル板214,215
と、主軸210の軸直角方向可能範囲に実質的に略該当
する工具交換域220に位置する工具交換位置と工具交
換域220の両側の工具待機域221に位置する待機位
置との二位置に上記シャトル板214,215を移動駆
動する駆動手段216と、各シャトル板214,215
に列設され、主軸210と平行に工具211を保持する
複数の工具保持手段230とからなり、工作機械の機枠
の側面に装着されている工具マガジンを具備している。
【0011】工具交換の手段としては工具交換域220
内に工具を装着したシャトル板214(215)が待機
域221から駆動手段216により移動位置決めされ、
その位置決めされた工具211に対して主軸210が移
動して所望の工具S(上記工具211)を主軸210に
装着する。すなわち、工具交換域220の両側に工具待
機域211を設け、工具交換域220と工具待機域22
1をシャトル板214(215)が移動することによ
り、工具交換域220の幅を広げることなく工具取付本
数を倍増することを可能にしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
においては以下のような欠点がある。特開平10−43
916号公報記載の発明においては、ワーク101を把
持するクランプ160の把持力は、把持部162を押圧
するばね163の付勢力によっており、例えばワーク1
01がリング形状のものとか柔らかい材質のもので把持
力を弱めたいとか、ステンレスのように切削抵抗が大き
いために把持力を強めたいという場合には、ばね163
を交換する必要が生じるが、上記構造であるため交換が
容易ではない。したがって、把持力を容易に変えること
が不可能となる。
【0013】また、ワーク101をクランプ160から
開放する際には、ノズル165を入口164に挿入する
ため、ワーク101のチャック部分をノズル165と入
口164が合致する位置に回転方向の位置制御をする必
要があり、速やかなチャック開閉が不可能であり、ワー
ク101の速やかな着脱が困難である。
【0014】また、切削加工による切り粉が入口164
付近に停滞した場合、ノズル165を入口164に挿入
不可能となり、自動供給回収装置にて自動でワーク10
1の着脱を行う際に機械は停止したり、ワーク101を
取り外しできずに新しいワークとぶつかるといった不具
合が生じるような事態が発生すると、運転が不可能にな
り極めて重大な事態となる。
【0015】さらに、連続的に偏心を得る上記構造で
は、Xi方向には偏心の制御は可能であるが、Xi軸に
直交するYi軸方向には制御不能であるため、クランプ
160を交換した後などに心出しをする(偏心量をXi
方向およびYi方向を0にする)必要が生じた場合にお
いて、もしYi方向に偏心していた場合はスライド10
3のスピンドル123に対する取り付けを修正してやる
必要があり、それを行うにはたたき出しのような人の介
入が必要となり、自動での偏心制御は不可能となる。
【0016】また、駆動軸の長手方向座124の内部は
タイロッド140と数値軸141により占められ、エア
チャックに必要なエアフィードチューブを通す空間が無
いので、このような構造ではエアチャックの装着は困難
である。
【0017】特開平10−100034号公報記載の発
明によれば、工具取付箇所が単純に2倍増となる。しか
しながら近年の加工は複雑を極め、工具取付本数の更な
る増加が要求されており、その程度の増加では十分では
ない。また、加工機正面から見て両サイドに移動するシ
ャトル板214,215が有るため、設置スペースの増
大を招いている。
【0018】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
なされたもので、把持力を容易に変えることができると
ともに、ワークを確実かつ速やかに着脱ができ、自動で
の偏心加工と自動での同軸加工ができるスピンドルを提
供し、また小さい設置スペースで工具本数を大幅に増加
することができる工具マガジンを提供することを目的と
する。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係る偏心加工と同軸加工が可能
なスピンドルは、ワークを把持するエアチャックを回転
する工作機械のスピンドルにおいて、主軸回転軸線に垂
直な平面内で数値軸2軸によりエアチャックを移動させ
て偏心を連続的に得ることによりワークの偏心加工がで
き、かつ自動でワークの心出しを行って同軸加工ができ
ることを特徴とする。
【0020】本発明の請求項2に係る偏心加工と同軸加
工が可能なスピンドルは、請求項1のスピンドルにおい
て、上記エアチャックは、ワークの把持力を供給圧縮エ
アの圧力を変えることにより可変できることを特徴とす
る。
【0021】本発明の請求項3に係る工具マガジンは、
工作機械の主軸に直角方向で90度分割に割り出し可能
なインデックス軸と、該インデックス軸に90度分割で
取り付けられている4枚の工具取付板と、各工具取付板
に列設され主軸と平行に工具を保持する複数の工具保持
手段とから構成され、工作機械の機枠の側面に装着され
ていることを特徴とする。
【0022】すなわち、本発明の請求項1,2のスピン
ドルによれば、ワークの把持力を供給エア圧力を変るこ
とにより可変にできワークを確実に速やかに着脱ができ
るエアチャックによりワークを把持し、自動での偏心制
御をするためにスピンドルに対するチャック本体の取り
付けをある隙間の範囲内で主軸回転軸線に対して垂直な
平面内で自在に変化できるスライドにエアチャックを取
り付け、スライドを所望の位置でバネの力でスピンドル
に固定をするクランプ継ぎ手を具備し、ワークの把持力
を容易に変えてワークを確実に速やかに着脱ができ、自
動での偏心加工と自動での同心加工を行うことができ
る。
【0023】また、本発明の請求項3の工具マガジンに
よれば、4枚の工具取付板を90度分割で位置決め可能
なインデックス軸に取り付ける。このインデックス軸の
回転により、工具交換領域内に先行技術の2倍(2枚→
4枚)の工具取付板のアプローチが可能となる。また、
空間的に工具取付板が配置されるため、工具取付板を増
やしても設置スペースは大きく変わらない。
【0024】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施の
形態1を図1及び図2に基づいて説明する。図1は本実
施の形態を示す断面図、図2は図1を下方向から見た図
である。
【0025】図1および図2において、ワーク1を把持
するチャック爪2はエアチャック3に取り付けられ、エ
アチャック3は移動部材としてのスライド4に取り付け
られている。スライド4は円板状に形成されるととも
に、その先端面には円形凹部が形成されている。スライ
ド4の凹部の中央には保持部材としてのクランプ継ぎ手
5の貫通孔が形成され、クランプ継ぎ手5の円板状先端
が凹部の周面と隙間Gを有して配設されている。スライ
ド4は、スピンドル7の先端に主軸回転軸線に垂直な平
面で移動可能な状態に取り付けられ、スピンドル7に対
して上記隙間Gの範囲でスピンドル7に接する摺動面2
7上で自在に移動でき、またクランプ継ぎ手5によりス
ピンドル7に対して固定可能になっている。
【0026】クランプ継ぎ手5は、円板状先端の中央部
から延在する軸部が一体に形成され、クランプ継ぎ手5
の軸部とスピンドル7の間に配設した弾性部材としての
皿バネ17により常時矢印C方向に荷重を受けており、
クランプ継ぎ手5の先端上面でスライド4の凹部面を矢
印C方向に押してスピンドル7に対するスライド4の自
由な摺動を防いでいる。クランプ継ぎ手5の内部には、
スライド4の凹部面を矢印C方向に付勢するバネA6が
円周上等間隔に配置されており、スライド4をスピンド
ル7に押圧し、前記皿バネ17の前記荷重を開放した時
にスライド4がスピンドル7と当接した状態で摺動し得
るようになっている。また、スライド4には、X軸およ
びY軸上でバネB8aおよびバネB8bがその一端をク
ランプ継ぎ手5の先端外周面に当接させるように取り付
けられており、スライド4はバネB8aおよびバネB8
bにて常時+X方向および+Y方向に押圧されている。
【0027】スピンドル7は、その軸部がケース14内
に配設され、ケース14の上下に固定したベアリング1
5により回動自在に保持されている。スピンドル7には
ケース14内に設けたモータ16が取り付けられ、モー
タ16によりスピンドル7を矢印A方向に正転逆転する
ことが可能で、スライド4を介してエアチャック3も回
転されるようになっている。また、エンコーダ18によ
り回転方向において任意の位置に位置決め可能である。
【0028】上記クランプ継ぎ手5は中空になってお
り、その中空孔5a内にはエアチャック3にエアを供給
するためのエアフィードチューブ26が配置されてい
る。エアフィードチューブ26のC側端部(図1におけ
る各部材の上側、以下同じ)にはロータリー継ぎ手23
が配置され、回転するエアチャック3にエアをエアポー
ト開22およびエアポート閉21より供給してチャック
爪2の開閉動作を行えるようになっている。
【0029】上記ケース14のC側端部には、内部が仕
切り板19aにより仕切られた圧着解除手段としてのシ
リンダケース19が配置されており、その内部にはピス
トン20がシリンダケース19の内径に嵌合されて矢印
C,D方向へ摺動自在に配設されている。ピストン20
の軸部は、仕切り板19aを貫通してクランプ継ぎ手5
に当接可能となっている。シリンダケース19の上部お
よび仕切り板19aには、それぞれエア入口A24およ
びエア入口B28が形成されており、エア入口A24よ
り圧縮エアを入れるとピストン20が矢印D方向に移動
し、クランプ継ぎ手5のC側端部を矢印D方向に押圧す
る。そして、エア入口B28より圧縮エアを入れると、
ピストン20は矢印C方向に戻り、クランプ継ぎ手5も
皿バネ17により矢印C方向に移動し、スライド4をス
ピンドル7に固定する。
【0030】一方、ケース14のエアチャック3側の端
面には、スライド4のバネB8aおよびバネB8b側に
位置させ、それぞれ孔を形成した取付金9aおよび取付
金9bがスライド4の外周面と隙間Gを有して配設され
ている。取付金9aおよび取付金9bの孔内には、押し
部材としてのリング状の押し金10aおよび押し金10
bがスライド4の外周面と当接可能に嵌合されており、
Eユニットでは押し金10aを+Xおよび−X方向に、
Fユニットでは押し金10bを+Yおよび−Y方向に移
動可能となっている。この押し金10aおよび押し金1
0bの内径には、それぞれネジが形成されており、その
ネジにはネジ部材としてのオネジ11aおよびオネジ1
1bがそれぞれ螺合されている。オネジ11a,11b
は、カップリング12a,12bを介して駆動手段とし
てのサーボモータ13a,13bの軸にそれぞれ接続さ
れており、サーボモータ13a,13bの駆動により、
押し金10a,10bは上記X,Y方向に移動され、ス
ライド4を移動するようになっている。また、取付金9
a,9bと押し金10a,10bとの間には、それぞれ
キー25a,25b(25bは図示省略)が配設されて
おり、押し金10a,10bはキー25a,25bによ
り、それぞれの回転運動が規制されている。本実施の形
態では、押し金10a,10b、オネジ11a,11b
およびサーボモータ13a,13bにより数値軸の2軸
を構成している。
【0031】さらに、エアチャック3に把持したワーク
1の側部には、センサ30が配設されている。このセン
サ30は矢印B方向に移動可能で、ワーク1の側部に接
触可能となっている。
【0032】上記構成の作用を説明する。まず、ワーク
1のエアチャック3に対する着脱の方法は、エアフィー
ドチューブ26のC側端部にあるロータリー継ぎ手23
のエアポート開22およびエアポート閉21から圧縮エ
アを入れることによりチャック爪2の開閉動作をして行
う。そして、ワーク1の把持力は、エアポート閉21に
入れる圧縮エアの圧力を不図示のレギュレータにて制御
すれば簡単に把持力を調整することが可能である。
【0033】次に、ワーク1を同軸加工をする方法は、
ワーク1をエアチャック3に把持させる。そして、セン
サ30をB方向に移動させてワーク1に接触させた状態
で、モータ16によりスピンドル7およびスライド4を
介してエアチャック3と共にワーク1を回転させ、エン
コーダ18にて回転角度を制御してワーク1の中心軸に
対する−Xおよび−Y方向の変位を計測する。
【0034】次に、エア入口A24より圧縮エアを入れ
てピストン20を矢印D方向に移動させ、ピストン20
の軸部でクランプ継ぎ手5のC側端部を矢印D方向に押
圧し、皿バネ17によりスライド4を矢印C方向に押し
付ける力を開放して、スライド4を摺動面27にて自在
に移動可能な状態にする。この時、バネA6によりスラ
イド4はスピンドル7に押圧されるので、スライド4と
スピンドル7の間には隙間は生じない。
【0035】上記変位をX,Y方向共に0になるよう
に、EユニットおよびFユニットのサーボモータ13a
およびサーボモータ13bを不図示の制御装置により共
に回転させ、オネジ11aおよびオネジ11bにより移
動される押し金10aおよび押し金10bによって、ス
ライド4をバネB8aおよびバネB8bの弾性力に逆ら
って移動させてワーク1の心出しを行う。心出しをした
ら、エア入口B28にエアを入れてピストン20を矢印
C方向に移動させ、皿バネ17の力でクランプ継ぎ手5
によりスライド4をスピンドル7へ押圧して固定する。
その後、押し金10a,10bをスライド4の外周面よ
り離し、モーター16を駆動してスピンドル7の回転に
よるスライド4およびエアチャック3の回転を可能に
し、ワーク1の外周と同心の加工を可能にする。
【0036】次に、ワーク1を偏心加工をする方法は、
ワーク1をエアチャック3に把持させる。そして、セン
サ30をB方向に移動させてワーク1に接触させた状態
で、モータ16によりスピンドル7およびスライド4を
介してエアチャック3に把持したワーク1を回転させ、
エンコーダ18にて回転角度を制御してワーク1の中心
軸に対する−X方向の変位を計測する。
【0037】次に、エア入口A24より圧縮エアを入れ
てピストン20を矢印D方向に移動させ、ピストン20
の軸部でクランプ継ぎ手5のC側端部を矢印D方向に押
圧し、皿バネ17によりスライド4を矢印C方向に押し
付ける力を開放して、スライド4を摺動面27にて自在
に移動可能な状態にする。この時、バネA6によりスラ
イド4はスピンドル7に押圧されるので、スライド4と
スピンドル7の間には隙間は生じない。
【0038】そして、Eユニットのサーボモータ13a
を不図示の制御装置により偏心させたい分のみ回転さ
せ、オネジ11aにより移動される押し金10aによっ
てスライド4をバネB8aの弾性力に逆らって移動させ
て偏心させる。所望量偏心をしたら、エア入口B28に
エアを入れてピストン20を矢印C方向に移動させ、皿
バネ17の力でクランプ継ぎ手5によりスライド4をス
ピンドル7へ押圧して固定する。その後、押し金10a
をスライド4の外周より離してスライド4およびエアチ
ャック3の回転を可能にし、ワーク1の外周に対して偏
心させた加工を可能にする。
【0039】本実施の形態によれば、エアポート閉21
に供給する圧縮エアの圧力を調整してエアチャック3に
よる把持力を容易に変えることができ、ワーク1を確実
に速やかに着脱ができ、自動での偏心加工と自動での同
軸加工を行うことができる。
【0040】(実施の形態2)本発明の実施の形態2を
図3および図4に基づいて説明する。図3は本実施の形
態の工具マガジン設置の側面図、図4は正面図である。
【0041】工具マガジン40は、主軸41をXYZ方
向に位置決め可能な工作機械42のべース43の両サイ
ドに支柱44が取り付けられている。この支柱44に
は、ベアリング等により回動自在で、かつ工作機械42
のX軸に概略平行になるように、インデックス軸として
の軸45が保持されている。この軸45には、90°分
割で軸45の長手方向に工具取付板としての4枚の板4
6が固設されている。一方、上記軸45の一端には、上
記板46が工作機械42のXYZ平面或いはXZ平面と
平行な角度位置になるように割り出しができる回転割り
出しユニット47が連結されている。
【0042】一方、4枚の板46には、それぞれ工具保
持手段としての複数の工具取付部材48が所定ピッチに
て等間隔に方向及び高さを同一にして取り付けられてい
る。図5および図6は工具ホルダ49を保持している工
具取付部材48を示しており、以下に説明する。工具取
付部材48はU字状の弾性部材51からなっており、そ
の背側が板46の平面に取り付けられている。工具取付
部材48の保持部には、工具ホルダ49のチャック部5
0上部を載置する段部が形成されており、工具ホルダ4
9を載置した状態で工具ホルダ49のチャック部50下
部を弾性部材51の弾性変形でクランプし、着脱自在に
保持できるようになっている。
【0043】次に、工具交換方法について説明する。あ
らかじめ工具マガジン40の工具取付部材48に刃物4
9aを取り付けた工具ホルダ49を装着しておく。工作
機械42はNC言語によりプログラミングされた指令に
基づき加工を行い、その都度加工に要する工具を工作機
械の主軸41に装着する。
【0044】この工具交換は、現在主軸41に装着して
いる工具ホルダ49を工具マガジン40に戻す動作から
行われる。主軸41に装着してある工具ホルダ49が保
管されていた板46を回転割り出しユニット47によっ
て割り出してZ方向に向け、工具ホルダ49のチャック
部50が工具取付部材48の高さに合うように、主軸4
1をZ軸方向に位置決めを行う。次に、主軸41をY方
向に位置決めし、工具ホルダ49が工具取付部材48の
弾性変形により保持される。次に、主軸41を上昇さ
せ、工具ホルダ49をマガジン40に受け渡す。
【0045】次に、工具の工具取付部材48から主軸4
1に装着する際には、指令された工具ホルダ49が取り
付けられている板46を、上記工具ホルダ49の主軸装
着部分がZ方向の上方に向くように回転割り出しユニッ
ト47を作動させる。次に、工作機械42の主軸41を
指令された工具の真上まで位置決めし、主軸41をZ方
向に降ろして、工具ホルダ49の主軸装着部分を主軸4
1に装着し、主軸41により工具ホルダ49を保持す
る。次に、主軸41をY方向に移動して板46より離
し、工具ホルダ49を工具取付板48より抜き取る。
【0046】以上のように、次々に工具マガジン40を
割り出し、必要な工具交換を順次行う。
【0047】本実施の形態によれば、軸45の回転軸回
りに工具取付部材48を配設し、軸45を回転割り出し
するので、小さいスペースで多くの工具(刃物49aを
取り付けた工具ホルダ49)を配置できるとともに、容
易に必要な工具を主軸41に装着することができる。
【0048】なお、上記した具体的実施の形態から次の
ような構成の技術的思想が導き出される。 (付記) (1)偏心加工と同軸加工が可能なスピンドルを有する
工作機械において、ワークを把持するエアチャックを取
り付けた移動部材と、前記移動部材を移動し前記ワーク
を主軸回転軸線に垂直な平面内で連続的に移動可能な数
値軸2軸と、前記エアチャックを前記主軸回転軸線回り
に回転するスピンドルと、前記移動部材と前記スピンド
ルを固定しかつ摺動可能にする固定手段とを備えたこと
を特徴とする工作機械。
【0049】(2)前記固定手段は、前記移動部材を前
記平面内で移動可能に保持する保持部材と、前記移動部
材を前記保持部材を介してスピンドルに圧着する弾性部
材と、前記移動部材とスピンドルとの圧着を解除する圧
着解除手段とからなることを特徴とする前記(1)に記
載の工作機械。
【0050】(3)前記保持部材は、クランプ継ぎ手か
らなることを特徴とする前記(2)に記載の工作機械。
【0051】(4)前記数値軸は、前記移動部材を移動
する押し部材と、前記押し部材に螺合したネジ部材と、
前記ネジ部材を回動する駆動手段からなることを特徴と
する前記(1)に記載の工作機械。
【0052】付記(1)から(4)によれば、自動での
偏心加工と自動での同軸加工を容易に行うことができ
る。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係るスピンドルによれば、ワークを保持するエアチャ
ックを主軸回転軸線に垂直な平面で移動させ、ワークの
偏心あるいは心出しを行い、自動での偏心加工と自動で
の同軸加工を行うことができる。
【0054】本発明の請求項2に係るスピンドルによれ
ば、供給圧縮エアの圧力の変化によりワークの把持力を
容易に変えることができ、ワークを確実に速やかに主軸
に対して着脱を行うことができる。
【0055】本発明の請求項3に係る工具マガジンによ
れば、マガジン内の工具取り付けを空間的に行うことに
より、比較的省スペースでかつ簡単な機構にて、工具取
付本数を倍増することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1を示す側面図である。
【図3】本発明の実施の形態2を示す全体正面図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態2を示す全体側面図であ
る。
【図5】本発明の実施の形態2の工具ホルダ装着時の工
具取付部材を示す正面図である。
【図6】本発明の実施の形態2の工具ホルダ装着時の工
具取付部材を示す上面図である。
【図7】従来例を示すワークの詳細図である。
【図8】従来例を示す断面図である。
【図9】従来例を示す部分詳細断面図である。
【図10】従来例を示す部分詳細断面図である。
【図11】従来技術を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ワーク 3 エアチャック 4 スライド 5 クランプ継ぎ手 7 スピンドル 9a,9b 取付金 10a,10b 押し金 11a,11b オネジ 13a,13b サーボモータ 16 モータ 17 皿バネ 18 エンコーダ 26 エアフィードチューブ 23 ロータリー継ぎ手 24 エア入口A 25 エア入口B 30 センサ 40 工具マガジン 41 主軸 45 軸 46 板 47 回転割り出しユニット 48 工具取付部材 49 工具ホルダ 51 弾性部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを把持するエアチャックを回転す
    る工作機械のスピンドルにおいて、主軸回転軸線に垂直
    な平面内で数値軸2軸によりエアチャックを移動させて
    偏心を連続的に得ることによりワークの偏心加工がで
    き、かつ自動でワークの心出しを行って同軸加工ができ
    ることを特徴とするスピンドル。
  2. 【請求項2】 上記エアチャックは、ワークの把持力を
    供給圧縮エアの圧力を変えることにより可変できること
    を特徴とする請求項1記載のスピンドル。
  3. 【請求項3】 工作機械の主軸に直角方向で90度分割
    に割り出し可能なインデックス軸と、該インデックス軸
    に90度分割で取り付けられている4枚の工具取付板
    と、各工具取付板に列設され主軸と平行に工具を保持す
    る複数の工具保持手段とから構成され、工作機械の機枠
    の側面に装着されていることを特徴とする工具マガジ
    ン。
JP2000362664A 2000-11-29 2000-11-29 偏心加工と同軸加工が可能なスピンドルおよび工具マガジン Withdrawn JP2002166311A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000362664A JP2002166311A (ja) 2000-11-29 2000-11-29 偏心加工と同軸加工が可能なスピンドルおよび工具マガジン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000362664A JP2002166311A (ja) 2000-11-29 2000-11-29 偏心加工と同軸加工が可能なスピンドルおよび工具マガジン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002166311A true JP2002166311A (ja) 2002-06-11

Family

ID=18833900

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000362664A Withdrawn JP2002166311A (ja) 2000-11-29 2000-11-29 偏心加工と同軸加工が可能なスピンドルおよび工具マガジン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002166311A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109894635B (zh) 主轴装置及机床
JP5132683B2 (ja) 旋削の方法及び旋削装置
JPH05200601A (ja) 工作機械
US20130152374A1 (en) Machine tool and method for machining a workpiece
JPWO2006082982A1 (ja) 工具自動交換装置、その工具交換方法およびそれを利用した工作機械
EP1629921B1 (en) Electric discharge machine and machining method therefor
JP2009533229A (ja) コンパクトで高精度のコンピュータ制御式多スピンドル工作機械
JP4572133B2 (ja) 中空ワークの内面加工装置
JP4765790B2 (ja) 砥石車の着脱構造
JP2001018101A (ja) 主軸移動型自動旋盤、そのための支持ユニットそして位置決め治具
JP4140687B2 (ja) クランクピン旋盤
JPH01121132A (ja) 工具固定装置及びその使用方法
JP2002166311A (ja) 偏心加工と同軸加工が可能なスピンドルおよび工具マガジン
JP2009066725A (ja) 複合旋盤及び複合旋盤におけるワークの加工方法
JPH10244434A (ja) フレキシブル基準ツール
JP4605936B2 (ja) 同一円周上の複数箇所の旋削加工方法
JP2003200302A (ja) 2主軸対向旋盤における偏心ワークの加工方法
WO2023175981A1 (ja) 工作物交換装置を備えた工作機械及び加工システム
US20240198469A1 (en) System and method for transferring a part being machined
JP2010089202A (ja) スピンドルに対するチャック、クランプ機構及び工具の把捉機構
JP3042287B2 (ja) 多軸工作機械の自動工具交換装置
JPH0340481Y2 (ja)
JPH05309543A (ja) 立形マシニングセンタにおけるワーク搬送装置
JP2000296430A (ja) 内面加工可能なマシニングセンタ
JPH0742565Y2 (ja) 斜め穴加工装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080205