JP2002161168A - 耐熱性シリカ微粒子とその用途 - Google Patents

耐熱性シリカ微粒子とその用途

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JP2002161168A JP2000361201A JP2000361201A JP2002161168A JP 2002161168 A JP2002161168 A JP 2002161168A JP 2000361201 A JP2000361201 A JP 2000361201A JP 2000361201 A JP2000361201 A JP 2000361201A JP 2002161168 A JP2002161168 A JP 2002161168A
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Akira Inoue
晃 井上
Hirokuni Kino
博州 城野
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Nippon Aerosil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコーンゴム組成物の耐熱性を高める
シリカ微粒子と、このシリカ微粒子を添加した透明性と
耐熱性に優れたシリコーンゴム組成物とを提供する。 【解決手段】 粒子表面が耐熱性材料によって被覆され
ていることを特徴とする耐熱性シリカ微粒子、およびこ
の耐熱性シリカ微粒子を含有することによって耐熱性と
透明性を有することを特徴とするシリコーンゴム組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコーンゴムに
対する耐熱性材料によって粒子表面が被覆されている耐
熱性シリカ微粒子、およびこのシリカ粒子を含有した耐
熱性に優れた透明性シリコーンゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にシリコーンゴムは耐候性、離型
性、絶縁特性に優れており、この特性を利用して種々の
材料に用いられている。ただし、シリコーンゴム単味で
は耐熱性が十分ではないので、耐熱性を向上するために
酸化チタン、酸化鉄、酸化セリウムなどの耐熱向上剤を
シリコーンゴムに添加している。ところが、これらの耐
熱向上剤はシリコーンゴムとの屈折率の差が大きく、か
つ粒径が大きいため、これを添加するとシリコーンゴム
が着色され、しかも透明性が大きく低下するという問題
がある。
【0003】一方、シリカ粉末はシリコーンゴムの流動
性や強度などを高める充填材として用いられており、B
ET法による比表面積が130m2/g程度以上のシリカ粒
子は超微細であり、シリコーンゴムとの屈折率の差が殆
ど無いため、これを添加してもシリコーンゴムが透明性
を失わない利点がある。しかし、シリコーンゴムに配合
したときにゴムの耐熱性を高める効果は低いので、従来
のシリカ粉末をシリコーンゴムに添加しても耐熱性の良
いシリコーンゴム組成物を得ることはできない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の上記
問題を解決したものであって、シリコーンゴムの透明性
を失わずに耐熱性を向上することができる耐熱性シリカ
微粒子、およびこのシリカ微粒子を配合することにより
透明性を維持して耐熱性を高めたシリコーンゴム組成物
を提供するものである。
【0005】
【課題を解決する手段】すなわち、本発明は以下の構成
からなる耐熱性シリカ微粒子に関する。 (1)シリコーンゴムに対する耐熱性材料によって粒子
表面が被覆されていることを特徴とする耐熱性シリカ微
粒子。 (2)比表面積50〜400m2/gの微粒子であり、耐熱
性材料が酸化チタン、酸化鉄、または酸化セリウムの1
種または2種以上からなる上記(1)の耐熱性シリカ微粒
子。 (3)フュームドシリカの表面が、1〜20wt%の酸化
チタン、酸化鉄、または酸化セリウムの1種または2種
以上の耐熱性材料で被覆されている上記(1)または(2)の
耐熱性シリカ微粒子。 (4)シリカ微粒子を、チタン、鉄、またはセリウムの
ハロゲン化物、あるいはチタン、鉄、セリウムのアルコ
キシドの1種または2種以上に接触させ、その分解反応
によって酸化チタン、酸化鉄、または酸化セリウムの1
種または2種以上の耐熱性材料からなる被覆を粒子表面
に形成した上記(1)、(2)または(3)の耐熱性シリカ微粒
子。
【0006】また、本発明は以下の構成からなるシリコ
ーンゴム組成物に関する。 (5)上記(1)〜(4)の何れかに記載する耐熱性シリカ微
粒子を含有することによって耐熱性と透明性を有するこ
とを特徴とするシリコーンゴム組成物。 (6)シリコーンゴム100重量部に対して耐熱性シリ
カ微粒子の含有量が10〜60重量部である請求項5の
シリコーンゴム組成物。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態に基づい
て詳細に説明する。なお、シリカ微粒子の比表面積はB
ET法による値である。
【0008】本発明の耐熱性シリカ微粒子は、シリコー
ンゴムに対する耐熱性材料によって粒子表面が被覆され
ていることを特徴とするものである。シリカ微粒子の粒
径はこれを配合したシリコーンゴムが透明性を失わない
ように、比表面積50〜400m2/gの微粒子が好まし
い。この粒径のものとしてはフュームドシリカなどが適
当である。
【0009】シリコーンゴムに対する耐熱性材料とは、
シリコーンゴムにこの耐熱性材料被覆を有するシリカ微
粒子を添加したときに、シリコーンゴムの耐熱性を高め
る効果を有する材料を云う。具体的には酸化チタン(チ
タニア)、酸化鉄、酸化セリウムなどが適当である。な
お、ジルコニアやアルミナようにそれ自体が耐熱性に優
れた材料でも、シリコーンゴムに添加したときにゴム組
成物の耐熱性を高める効果が小さいものは本発明の耐熱
性材料として適当ではない。因みに、酸化チタンがシリ
コーンゴムの耐熱性を向上する理由として、チタンイオ
ンの還元によってポリマー中の電子を吸収し、酸化反応
を生じる可能性のある遊離基を無害化するなどの作用が
考察されている。
【0010】シリカ微粒子の耐熱性材料の被覆量は1〜
20wt%が好ましい。これより被覆量が少ないとその効
果が乏しく、一方、被覆量がこれより多いと次第に透明
性が低下し、しかも耐熱性を高める効果はあまり変わら
ない。
【0011】上記耐熱性材料の被覆は、シリコン微粒子
を金属ハロゲン化物あるいは金属アルコキシドに接触さ
せ、これらの分解反応によって金属酸化物を生成させる
ことによって形成することができる。具体的には、例え
ばシリカ微粒子をハロゲン化チタンおよび/またはチタ
ンアルコキシドに接触させ、その分解反応によって酸化
チタンの被覆を粒子表面に形成することができる。
【0012】上記耐熱性シリカ微粒子をシリコーンゴム
に添加し、加硫することによって透明性を維持しながら
耐熱性に優れたシリコーンゴム組成物を得ることができ
る。シリコーンゴムに配合する耐熱性シリカ微粒子の量
はシリコーンゴム100重量部に対して10〜60重量
部が適当である。この含有量が10重量部より少ないと
十分な効果が得られず、一方、60重量部より多くても
耐熱性を高める効果はあまり変わらない。なお、シリコ
ーンゴムに耐熱性シリカ微粒子を添加して加硫する際に
必要に応じて成形すれば良い。
【0013】酸化チタン粉末を添加して耐熱性を高めた
従来のシリコーンゴムに比較し、本発明の耐熱性シリカ
微粒子を添加したシリコーンゴム組成物はほぼ同等の耐
熱性を有し、しかも従来のシリコーンゴムは透明性が大
幅に低下しているのに対して本発明のシリコーンゴム組
成物は高い透明性を有する。具体的には実施例に示すよ
うに、本発明のシリコーンゴム組成物は60%以上(初
期値)の透明性を有するが、酸化チタン粉末を添加した
従来のシリコーンゴム組成物の透明性は50%以下であ
る。しかも耐熱性はほぼ同等である。
【0014】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に示
す。なお、(イ)透明性はシリコーンゴム硬化物(2.0±0.
1mm厚)のC光の光透過率をヘーズメーター(スガ試験機
社製品:HGM-2K)で測定した。また、(ロ)耐熱性はシリコ
ーンゴム組成物を170℃で10分間プレス硬化した後
に200℃で4時間オーブン加硫し、さらに250℃の
オーブン中に厚み2mmのサンプル片を保持して2週間に
わたりその硬度を測定した。耐熱性に優れたものは硬度
の変化が小さいが、耐熱性の低いものは経時的に劣化し
て硬度がしだいに大きくなる。(ハ)機械強度は規格(JIS
K6252:引張強度、JIS K6252:引裂強度、JIS K6253:
硬度)に従って測定した。
【0015】〔実施例1〕親水性シリカ微粉末(数平均
一次粒子径0.012μm、表面水酸基3.7μmol/m2)30g
を2リットルの四つ口フラスコ内に入れて攪拌し、吸着水分
量を9%に調湿した。調湿後、このシリカ微粉末を反応
容器に入れ、四塩化チタン4.3gを窒素キャリアで室
温の反応器に導入してシリカ微粉末と接触させ、容器に
窒素ガスを導入しながら200℃で12時間加熱して脱
塩酸を行い、この四塩化チタンの分解によってシリカ微
粉末表面にチタニアを形成し、チタニア被覆シリカ微粉
末を得た。このチタニア被覆量は4.0%であり、比表
面積は180m2/gであった。次に、シリコーンゴム(ハ゛イ
エルAG社製品:シロフ゜レンVS)100重量部(以下、部)、上記チ
タニア被覆シリコン微粉末40部、両末端水酸基の低粘
度シリコーンオイル(東レDC社製品:CF1079)6部を混練
機(東洋精機社製品:ラホ゛フ゜ラストミル)に入れて1時間混練し
た。この混練物100部に有機過酸化物(東レDC製品:RC
-4)を1部添加し、二本ロールでさらに10分間混練し
た。その後、170℃、80kgf/cm2圧でプレス硬化(小
平製作所製品:PY-15EA)を10分間行ない、シリコーン
ゴムシート(2.0±0.1mm厚)を得た。このシートを200
℃のオーブン中で4時間ポスト加硫を行ない、評価用の
サンプルとした。このサンプルの透明性、機械強度、シ
ョアーA硬度およびその経時変化を測定した。この結果
を表1に示した。
【0016】〔実施例2〕数平均一次粒子径0.016
μm(表面水酸基3.7μmol/m2)の親水性シリカ微粉末を
用い、吸着水分量6%とし、四塩化チタンの使用量を
2.8gとした以外は実施例1と同様にして酸化チタン
被覆3%、比表面積110m2/gの酸化チタン被覆シリカ
微粉末を得た。この酸化チタン被覆シリカ微粉末40部
をシリコーンゴム100部に配合し、実施例1と同様に
してシリコーンゴムシートを成形した。このシートを2
00℃のオーブン中で4時間ポスト加硫を行ない、評価
用のサンプルとした。このサンプルの透明性、機械強
度、ショアーA硬度およびその経時変化を測定した。こ
の結果を表1に示した。
【0017】〔実施例3〕数平均一次粒子径0.007
μm(表面水酸基3.7μmol/m2)の親水性シリカ微粉末を
用い、吸着水分量13%とし、四塩化チタンの使用量を
6.5gとした以外は実施例1と同様にして酸化チタン
被覆6%、比表面積280m2/gの酸化チタン被覆シリカ
微粉末を得た。この酸化チタン被覆シリカ微粉末40部
をシリコーンゴム100部に配合し、実施例1と同様に
してシリコーンゴムシートを成形した。このシートを2
00℃のオーブン中で4時間ポスト加硫を行ない、評価
用のサンプルとした。このサンプルの透明性、機械強
度、ショアーA硬度およびその経時変化を測定した。こ
の結果を表1に示した。
【0018】〔実施例4〕親水性シリカ微粉末(数平均
一次粒子径0.012μm、表面水酸基3.7μmol/m2)30g
を2リットルの四つ口フラスコ内に入れて攪拌し、吸着水分
量を9%に調湿した。調湿後、このシリカ微粉末を反応
容器に入れ、塩化鉄(III)3.5gを窒素キャリアで室温
の反応器に導入してシリカ微粉末と接触させ、容器に窒
素ガスを導入しながら200℃で12時間加熱して脱塩
酸を行い、この塩化鉄(III)の分解によってシリカ微粉
末表面に酸化鉄を形成し、酸化鉄被覆シリカ微粉末を得
た。この酸化鉄含有量は10%であり、比表面積は17
0m2/gであった。次に、シリコーンゴム(ハ゛イエルAG社製
品:シロフ゜レンVS)100部、上記酸化鉄被覆シリコン微粉末
40部、両末端水酸基の低粘度シリコーンオイル(東レD
C社製品:CF1079)6部を混練機(東洋精機社製品:ラホ゛フ゜ラス
トミル)に入れて1時間混練した。この混練物100部に有
機過酸化物(東レDC製品:RC-4)を1部添加し、二本ロー
ルでさらに10分間混練した。その後、170℃、80
kgf/cm2圧でプレス硬化(小平製作所製品:PY-15EA)を1
0分間行ない、シリコーンゴムシート(2.0±0.1mm厚)を
得た。このシートを200℃のオーブン中で4時間ポス
ト加硫を行ない、評価用のサンプルとした。このサンプ
ルの透明性、機械強度、ショアーA硬度およびその経時
変化を測定した。この結果を表1に示した。
【0019】〔実施例5〕数平均一次粒子径0.007
μm(表面水酸基3.7μmol/m2)の親水性シリカ微粉末を
用い、吸着水分量13%とし、塩化鉄(III)の使用量を
5.3gとした以外は実施例1と同様にして酸化鉄含有
量15%、比表面積260m2/gの酸化鉄被覆シリカ微粉
末を得た。この酸化鉄被覆シリカ微粉末40部をシリコ
ーンゴム100部に配合し、実施例1と同様にしてシリ
コーンゴムシートを成形した。このシートを200℃の
オーブン中で4時間ポスト加硫を行ない、評価用のサン
プルとした。このサンプルの透明性、機械強度、ショア
ーA硬度およびその経時変化を測定した。この結果を表
1に示した。
【0020】〔実施例6〕数平均一次粒子径0.007
μm(表面水酸基3.7μmol/m2)の親水性シリカ微粉末を
用い、吸着水分量9%とし、チタニアに代えて塩化セリ
ウム(III)5.4gを用い、これを減圧下で反応容器に導
入した以外は実施例1と同様にして酸化セリウム含有量
11%、比表面積175m2/gの酸化セリウム被覆シリカ
微粉末を得た。この酸化セリウム被覆シリカ微粉末40
部をシリコーンゴム100部に配合し、実施例1と同様
にしてシリコーンゴムシートを成形した。このシートを
200℃のオーブン中で4時間ポスト加硫を行ない、評
価用のサンプルとした。このサンプルの透明性、機械強
度、ショアーA硬度、およびその経時変化を測定した。
この結果を表1に示した。
【0021】〔実施例7〕数平均一次粒子径0.016
μm(表面水酸基3.7μmol/m2)の親水性シリカ微粉末を
用い、吸着水分量を6%とし、塩化セリウム(III)の使
用量を3.5gとした以外は実施例6と同様にして酸化
セリウム含有量7.0%、比表面積110m2/gの酸化セ
リウム被覆シリカ微粉末を得た。この酸化セリウム被覆
シリカ微粉末40部をシリコーンゴム100部に配合
し、実施例1と同様にしてシリコーンゴムシートを成形
した。このシートを200℃のオーブン中で4時間ポス
ト加硫を行ない、評価用のサンプルとした。このサンプ
ルの透明性、機械強度、ショアーA硬度およびその経時
変化を測定した。この結果を表1に示した。
【0022】〔比較例1〕親水性シリカ微粉末(数平均
一次粒子径0.012μm)に親水性チタニア微粉末(数平均一
次粒子径0.018μm)を4wt%添加して混合した。この混
合粉末40部と、シリコーンゴム(ハ゛イエル社製品:シロフ゜レンV
S)100部、両末端水酸基の低粘度シリコーンオイル
(東レDC社製品:CF1079)6部を混練機(東洋精機社製品:ラ
ホ゛フ゜ラストミル)に入れて1時間混練した。この混練物100
部に有機過酸化物(東レDC製品:RC-4)を1部添加し、二
本ロールでさらに10分間混練した。その後、170
℃、80kgf/cm2圧でプレス硬化(小平製作所製品:PY-15
EA)を10分間行ない、シリコーンゴムシート(2.0±0.1
mm厚)を得た。このシートを200℃のオーブン中で4
時間ポスト加硫を行ない、評価用のサンプルとした。こ
のサンプルの透明性、機械強度、ショアーA硬度および
その経時変化を測定した。この結果を表2に示した。
【0023】〔比較例2、3〕親水性シリカ微粉末の比
表面積とチタニア粉末の混合量が異なる混合粉末を用い
た以外は比較例1と同様にしてシリコーンゴムシートを
製造し、透明性、機械強度、ショアーA硬度およびその
経時変化を測定した。この結果を表2にまとめて示し
た。
【0024】〔比較例4〕数平均一次粒子径0.012
μmの親水性シリカ微粉末に数平均一次粒子径15μmの
親水性酸化鉄微粉末を10wt%添加した混合粒子を用
い、この混合粒子40部をシリコーンゴム100部に配
合し、実施例1と同様にしてシリコーンゴムシートを成
形した。このシートを200℃のオーブン中で4時間ポ
スト加硫を行ない、評価用のサンプルとした。このサン
プルの透明性、機械強度、ショアーA硬度およびその経
時変化を測定した。この結果を表2に示した。
【0025】〔比較例5〕数平均一次粒子径0.012
μmの親水性シリカ微粉末に数平均一次粒子径15μmの
親水性酸化セリウム微粉末を11wt%添加した混合粒子
を用い、この混合粒子40部をシリコーンゴム100部
に配合し、実施例1と同様にしてシリコーンゴムシート
を成形した。このシートを200℃のオーブン中で4時
間ポスト加硫を行ない、評価用のサンプルとした。この
サンプルの透明性、機械強度、ショアーA硬度およびそ
の経時変化を測定した。この結果を表2に示した。
【0026】〔比較例6〕吸着水分量を13%とし、四
塩化チタン(III)の使用量を26gとした以外は実施例
3と同様にして酸化チタン含有量25%、比表面積17
0m2/gの酸化チタン被覆シリカ微粉末を得た。この酸化
セリウム被覆シリカ微粉末40部をシリコーンゴム10
0部に配合し、実施例1と同様にしてシリコーンゴムシ
ートを成形し、このシートを200℃のオーブン中で4
時間ポスト加硫を行ない、評価用のサンプルとした。こ
のサンプルの透明性、機械強度、ショアーA硬度および
その経時変化を測定した。この結果を表2に示した。
【0027】〔比較例7〕本発明の耐熱性材料からなる
被覆処理を施さず、かつ耐熱性材料粒子を配合しない以
外は実施例1と同様にしてシリコーンゴムシートを製造
し、その透明性、機械強度、ショアーA硬度およびその
経時変化を測定した。この結果を表2にまとめて示し
た。
【0028】表1、表2に示すように、酸化チタン粉
末、酸化鉄粉末、酸化セリウム粉末を添加した比較例1
〜5のシリコーンゴム組成物はショア硬度の経時変化が
少ないが、透明性は何れも50%未満であり、透明性が
大幅に低下している。また、チタニア被覆を有さないシ
リカ微粉末を添加した比較例7のシリコーンゴム組成物
の透明性は60%以上であるがショア硬度の経時変化が
大きい。一方、本発明に係る実施例1〜7のシリコーン
ゴム組成物は、そのショア硬度は経時変化が極めて少な
く、酸化チタンや酸化鉄、酸化セリウムの粉末を混合し
たもの(比較例1〜5)とほぼ同等であり、優れた耐熱性
を示している。しかも、透明性(初期値)は60%以上と
高く、酸化チタンや酸化鉄、酸化セリウムの粉末を混合
したもの(比較例1〜5)と大幅に異なっている。なお、
チタニアの被覆量が25%の比較例6は透明性がやや低
下している。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】本発明の耐熱性シリカ微粒子は、シリコ
ーンゴムに添加することによって、シリコーンゴム組成
物の透明性を維持しながら耐熱性を高めることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09C 3/08 C09C 3/08 Fターム(参考) 4G072 AA41 BB05 CC16 DD06 DD07 GG03 JJ28 JJ46 LL02 MM01 RR01 RR11 TT30 UU08 4J002 CP031 DJ016 FA086 FB076 4J037 AA18 CA05 CA09 CB05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーンゴムに対する耐熱性材料によ
    って粒子表面が被覆されていることを特徴とする耐熱性
    シリカ微粒子。
  2. 【請求項2】 比表面積50〜400m2/gの微粒子であ
    り、耐熱性材料が酸化チタン、酸化鉄、または酸化セリ
    ウムの1種または2種以上からなる請求項1の耐熱性シ
    リカ微粒子。
  3. 【請求項3】 フュームドシリカの表面が、1〜20wt
    %の酸化チタン、酸化鉄、または酸化セリウムの1種ま
    たは2種以上の耐熱性材料で被覆されている請求項1ま
    たは2の耐熱性シリカ微粒子。
  4. 【請求項4】 シリカ微粒子を、チタン、鉄、またはセ
    リウムのハロゲン化物、あるいはチタン、鉄、セリウム
    のアルコキシドの1種または2種以上に接触させ、その
    分解反応によって酸化チタン、酸化鉄、または酸化セリ
    ウムの1種または2種以上の耐熱性材料からなる被覆を
    粒子表面に形成した請求項1、2また3の耐熱性シリカ
    微粒子。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載する耐熱性
    シリカ微粒子を含有することによって耐熱性と透明性を
    有することを特徴とするシリコーンゴム組成物。
  6. 【請求項6】 シリコーンゴム100重量部に対して耐
    熱性シリカ微粒子の含有量が10〜60重量部である請
    求項5のシリコーンゴム組成物。
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