JPH09100112A - 紫外線遮蔽性複合微粒子、その製造方法及び化粧料 - Google Patents
紫外線遮蔽性複合微粒子、その製造方法及び化粧料Info
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Abstract
てなる母粒子と、該母粒子内に分散・固定化された子粒
子よりなる複合微粒子であって、該子粒子が該母粒子を
構成する粒子よりも小さなバンドギャップエネルギーを
有すると共に紫外線吸収能を有し、触媒活性を実質的に
持たないことを特徴とする、可視光線域における透明性
を有する紫外線遮蔽性複合微粒子、その製造方法、及び
該複合微粒子を含有してなる化粧料。 【効果】本発明の複合微粒子は、触媒活性が実質的に無
く、可視光線域においては高透明性で、かつ紫外線域に
おいては高遮蔽性であるという特徴を有する。また、こ
の複合微粒子を化粧料に配合したものは、高い紫外線遮
蔽効果を有し、かつ安全性、安定性の高い化粧料であ
る。
Description
になく、可視光線域での高透明性、かつ紫外線域での高
遮蔽性を有する紫外線遮蔽性複合微粒子、その製造方
法、及び化粧料に関するものである。
線、紫外線)のうち、5〜6%が紫外線である。紫外線
は波長が短く、従ってエネルギーの高い電磁波であり、
多くの物質に対して分解性をもち、広く生体に障害を及
ぼすことが知られている。従って、紫外線遮蔽剤は、例
えば化粧品中に配合して皮膚を紫外線による炎症や皮膚
癌から守ったり、塗料に混ぜて顔料が紫外線で分解して
退色するのを防いだりする用途等に用いられている。こ
のとき可視光線域での透明性を高めることによって、化
粧品の場合では白浮きになるのを防ぎ、また塗料の場合
では顔料による色彩を損なうことを防ぐことができるた
め、可視光線域での透明性を維持しつつ、紫外線防御を
行うことが望ましい。
遮蔽剤は、組成物の紫外線に対する特性吸収によりその
透過を防ぐものであり、例えば置換されたN,N’−ビ
ス−芳香族ホルムアミジン類から成る紫外線吸収性組成
物(特公昭61−09993号公報)等がある。しかし
ながら、有機系の紫外線遮蔽剤は、紫外光を吸収すると
同時にその作用を受けて分解するという難点があり、こ
のため経時的に遮蔽能が減衰する欠点をもつ。また化粧
品への応用においては、人体への影響の点から配合でき
る種類、配合量にも規制があり、規制内で高い機能を発
現させることが困難である。
は、無機微粒子を組成物として配合し、組成物の紫外線
に対する吸収能及び散乱能によってその透過を防ぐもの
である。このような無機系の紫外線遮蔽剤は、組成物が
経時的に劣化していくことがなく、また人体への影響が
少ないという点で有機系遮蔽剤よりも優れている。しか
し、有機系の紫外線遮蔽剤に対して、無機系は粒子形態
であるので、従来から無機系は可視光線域での高透明性
を維持しつつ、紫外線防御を行うのは困難とされてき
た。
透明性を維持しながら紫外線域での遮蔽能を有効に発現
させるためには、組成物を超微粒子化して高分散状態に
し、紫外線散乱能を高める必要がある。しかし、超微粒
子を用いる場合にはその凝集性に起因する超微粒子の分
散安定性及び超微粒子の触媒活性が問題となる。
物質で被覆して改質する方法もあり、例えば疎水性化し
た酸化チタン粉末を油性化粧料基剤に配合した皮膚化粧
料(特公昭59−15885号公報)があるが、表面の
被覆層の性質に応じて分散させる溶媒を選ぶ必要があ
り、また表面改質を行っても超微粒子という形態は変わ
らないので凝集力を低下させるのにも限界がある。上記
公報以外では、例えば平均粒径30〜70nmで略球状又は不
定形の酸化チタンを特定量のケイ酸水和物及びアルミナ
水和物から成る混合水和物で被覆処理し、更にシリコン
油で表面を被覆処理してなる粉体を含有することを特徴
とする化粧料(特開平2−247109号公報)がある
が、ケイ酸水和物及びアルミナ水和物から成る混合水和
物で被覆処理後、又はシリコン油で表面を被覆処理後、
乾燥、粉砕工程を経て上記の粉体を得るので、酸化チタ
ン超微粒子を一次粒子に粉砕することが極めて困難で、
すなわち酸化チタン超微粒子が凝集して粒径が大きく、
上記粉体の透明能及び紫外線遮蔽能は低下する。又、粉
砕工程により被覆されていない新しい表面が現れるの
で、その表面では撥水能又は撥油能が低下してしまう。
超微粒子の分散性を安定に維持する上で、以上のような
技術的問題があり、如何に超微粒子について分散性を高
く、安定に維持するかが重要な課題となっており、有効
な解決手段が求められていた。
つ超微粒子粉末の取扱い難さを解消することが可能な化
粧料を提供することを目的として、粒径0.1μm以下
の超微粒子状金属酸化物、分散媒体及び分散剤を配合
し、その超微粒子の含有率が10重量%以上である化粧
料原料(特開平6−239728号公報)があるが、超
微粒子状金属酸化物が有する触媒活性能による分散剤、
分散媒体、化粧料基剤の劣化及びその分散剤の劣化によ
る超微粒子の凝集について、解決すべき問題であるにも
かかわらず全く考慮されていない。また、化粧料への配
合を考慮して、化粧料原料中での超微粒子状金属酸化物
の含有率が10重量%以上としているが、超微粒子状金
属酸化物が均一に安定に分散していれば、超微粒子状金
属酸化物の機能は高く、全ての化粧料について化粧料原
料中で超微粒子状金属酸化物の含有率を10重量%以上
に限定する必要はないと考えられる。
乱能を失わないように、他の比較的大きな担体としての
粒子と複合化する例があり、例えば微粒金属化合物を分
散含有してなる薄片状物質(特開昭63−126818
号公報)等があるが、紫外線遮蔽能及び可視光における
透明能、両方の性能を向上させるための微粒子の具体的
構成については全く開示されていない。
化させた複合微粒子が考案されている。従来の紫外線遮
蔽性複合微粒子としては、例えば、SiO2 等の金属酸
化物の板状粒子中にTiO2 等の微粒子粉末を均一に分
散した複合化粉末(特開平1−143821号公報)
や、ナイロン樹脂やシリコーン樹脂、酸化ケイ素等から
なる母材粒子の表面に酸化ジルコニウムや酸化アルミニ
ウムの粉末が担持され、母材粒子の内部に酸化チタンや
酸化亜鉛の粉末が分散されている複合粒子(特開平2−
49717号公報)が挙げられる。
として使うには、実際の使用環境では通常、複合粒子を
ある媒質中に分散させる必要がある。この時、それらの
複合粒子に含有されている酸化チタン等の金属酸化物が
触媒活性能を有するので、媒質の劣化が起こったり、ま
た、それらの複合粒子の屈折率とその媒質の屈折率との
差が大きければ、複合粒子と媒質との界面にて光散乱が
起こり、可視光線域における透明性及び紫外線域におけ
る遮蔽性が悪くなり、これらの解決すべき問題があるに
もかかわらず、これらの公報ではその事情については全
く考慮されていない。
めに、超微粒子表面を種々の物質で被覆する方法が有
り、例えば、チタンアルコキシドの加水分解による水酸
化チタン製造の際、塩基性化合物と沸点が100〜20
0℃である炭化水素及び/又は特定の分子構造を有する
シリコーンを加えることにより得られる微粒子粉末を配
合してなる化粧料(特開平5−70331号公報)があ
るが、水酸化チタン微粒子粉末を得る為に、乾燥、粉砕
工程を経ており、水酸化チタン微粒子の粒子径も大き
く、可視光線域の透明性を高く維持したまま紫外線B
(光波長280 〜320nm)の散乱効果を高く発現させるこ
とは困難である。
明性及び紫外線の高遮蔽性を両立させる為に、水酸化チ
タン微粒子を超微粒子化する方法や水酸化チタン微粒子
を超微粒子状態で化粧料中に分散させる方法について全
く考慮しておらず、開示していない。また、この公報で
記載されている紫外線遮蔽材では、表皮および真皮上層
の比較的浅いところまでしか透過せずにサンバーンや皮
膚ガンの原因とされる紫外線B(光波長280 〜320nm )
については、水酸化チタンまたは酸化チタンによる吸収
効果があると考えられるが、真皮下層の皮膚深部まで到
達してサンターンや真皮内繊維変性の原因とされる紫外
線A(光波長320 〜400nm )のうち、特に可視光に近い
光波長350 〜400nm の吸収効果は全くない。すなわち、
この公報で記載されている紫外線吸収剤は、水酸化チタ
ン又は酸化チタンによる主に紫外線Bの吸収効果を発現
し、アナターゼ型では光波長300nm 程度、またルチル型
では光波長320nm 程度の紫外線吸収効果を発現すること
に限定される。
ルギー割合では紫外線Bの約15倍程度もあり、従っ
て、紫外線のエネルギー割合を考えた場合、紫外線Bよ
りも、あるいは紫外線Bのみならず、紫外線Aを遮蔽す
ることが重要である。しかも、可視光線域における高透
明性を維持しつつ、紫外線B及びAを遮蔽することが大
きな課題となっている。特に、紫外線Aを遮蔽する際、
可視光に近い光波長350〜400nm の紫外線を遮蔽するこ
とが重要である。
維持しながら紫外線域での遮蔽能を有効に発現させるた
めには、紫外線遮蔽材を超微粒子化して高分散状態にす
ることがあるが、更に可視光線域の透明性を向上させる
為には、紫外線吸収剤とそのまわりの分散媒とで屈折率
の差を小さくすることが重要であるが、特開平1−14
3821号公報及び特開平6−116119号公報記載
のチタニアを含有した複合粉末では、その複合粉末の屈
折率はそれらの構成物の組成割合でおおよそ決まるの
で、ある屈折率値を有する分散媒にその複合粉末の屈折
率を合わせるのに自ずと限界が生じ、複合粉末の屈折率
を分散媒の屈折率に合うように制御することが大きな課
題となっていた。以上の解決すべき課題について、有効
な解決手段が求められていた。
ーズ、その製造方法及び粉末消臭剤(特開平4−653
12号公報)では、一次粒子径0.001〜0.3μm
の金属化合物微粒子0.1〜30重量%を粒子内に含有
し、かつ粒子内に0.3μm以上の空孔を実質的に含有
しない多孔質シリカビーズであって、含有させる金属化
合物微粒子としてシリカの屈折率に近いもの(屈折率が
1.4〜2.0)を選ぶと透明性のさらに向上したシリ
カ粒子を得ることができるとしている。しかし、これも
複合粒子内部にある金属化合物微粒子の屈折率範囲を規
定しているだけで、複合粒子全体の屈折率を規定してい
るものではない。
つ問題点を解決するために、主に金属酸化物の複合物を
利用する試みがなされてきた。しかし、TiO2 やZn
O等の紫外線吸収能をもつ化合物は屈折率の比較的高い
ものが多く、現実にはこれらの超微粒子を複合した複合
微粒子の屈折率が水溶液や一般の有機溶媒、及びポリマ
ー等に比べてかなり高くなっている。そのような複合微
粒子を媒質中に分散させた場合、複合微粒子と媒質との
界面において可視光線の散乱が起きて透明性が大いに損
なわれるにもかかわらず、複合微粒子型の紫外線遮蔽性
粒子の屈折率を制御するという概念は従来なかった。
い低屈折率物質として知られるMgF2 やCaF2 等の
フッ素系無機化合物、あるいはポリ四フッ化エチレン等
のフッ素系有機高分子化合物を原料として配合すること
により、粉末等の屈折率を下げる技術が知られている。
開平4−85346号公報では、SiO2 、Al
2 O3 、B2 O3 、BaO、SrO、ZnO、MgO等
の金属酸化物及び金属フッ化物からなり、屈折率(N
d)が1.44〜1.70の範囲に調整されたガラス粉
末が挙げられている。これらは光線透過率が高いうえ、
強いアルカリ性を示さないので、樹脂の変質および硬化
の不安定性を極めて小さくすることができると記載され
ている。しかし、該公報では物質の組成比を変えること
により、高透明性の樹脂充填用無機粉末を得ることがで
きると記載されているだけであり、高温溶融により製造
するため最終粉末において、上記金属酸化物等は粒子の
状態で存在せず、紫外線遮蔽性機能については言及して
いない。さらに、本発明にかかる2種以上の微粒子の凝
集体である複合微粒子に関してやその平均屈折率の組成
依存性については全く記載されておらず、それらの概念
はない。
線遮蔽剤における種々の課題を解決するものであり、す
なわち、触媒活性が実質的になく、媒質(例えば化粧料
や塗料等)中で均一かつ安定に分散し、可視光線の高透
明性及び紫外線の高遮蔽性を有し、かつハンドリング性
の良い紫外線遮蔽性複合微粒子、その製造法、及びそれ
を用いた化粧料を提供することを目的とする。
外線遮蔽剤の性能を高く発現させるために、紫外線遮蔽
能を有する微粒子(子粒子)と子粒子を分散含有させる
母体としての微粒子凝集体(母粒子)を複合化し、前者
による紫外線散乱及び吸収能と後者による子粒子の高分
散性とを合わせ持つような複合微粒子を考案し、両者の
バンドギャップエネルギーに着目してその大小関係に基
づいて組み合わせを決定することで、超微粒子の効果を
最大限に発揮させることができることを見い出した。
御において、母粒子を構成する粒子として金属酸化物や
屈折率の低いフッ素化合物を用い、子粒子と母粒子の組
成制御を行うことで、複合微粒子の屈折率を媒質の屈折
率と等しくなるように制御した。その結果、複合微粒子
と媒質との界面での光の散乱が抑制されて複合微粒子の
形状、すなわち球状、板状、針状などや、それら複合微
粒子の表面粗さにかかわらず、複合微粒子の内部に光が
良く侵入し、可視光線域での透明性が飛躍的に向上する
と同時に、内部に分散させた超微粒子の機能が効果的に
発現して高い紫外線遮蔽性を発現させることができるこ
とを見い出した。また、低屈折率の物質を0.3μm以
下の微粒子の形態で用いた場合、複合微粒子内で微粒子
単位のドメインを形成しても可視光線の散乱が起きず
に、粒子全体として屈折率を下げることが可能であるこ
とを見い出した。
を抑制することにおいて、複合微粒子表面を触媒活性が
実質的にない無機物質で覆うことにより、複合微粒子の
触媒活性を実質的に抑制することができることを見い出
した。
ない無機物質で被覆された複合微粒子の表面を撥水処理
し、粉砕して複合微粒子粉末を得ること、又は複合微粒
子の表面を撥水処理後油剤に分散させることにより、ハ
ンドリング性の良い紫外線遮蔽性複合微粒子が得られる
ことを見い出した。
mである粒子がその形状を保持したまま凝集してなる母
粒子と、該母粒子内に分散・固定化された平均粒子径が
0.001〜0.1μmの子粒子よりなる複合微粒子で
あって、該子粒子が該母粒子を構成する粒子よりも小さ
なバンドギャップエネルギーを有すると共に紫外線吸収
能を有し、複合微粒子として触媒活性を実質的に持たな
いことを特徴とする、可視光線域における透明性を有す
る紫外線遮蔽性複合微粒子、 (2) 一次粒子の平均粒子径が0.001〜0.3μ
mである粒子がその形状を保持したまま凝集してなる母
粒子と、該母粒子内に分散・固定化された平均粒子径が
0.001〜0.1μmの子粒子よりなる複合微粒子で
あって、該複合微粒子表面が触媒活性の実質的に無い無
機物質で被覆されている構造を持ち、該子粒子が該母粒
子を構成する粒子よりも小さなバンドギャップエネルギ
ーを有し、かつ紫外線吸収能を有するものであることを
特徴とする、可視光線域における透明性を有する紫外線
遮蔽性複合微粒子、
ャップエネルギーが3〜9eVである、前記(1)又は
(2)記載の紫外線遮蔽性複合微粒子、 (4) 子粒子のバンドギャップエネルギーが母粒子を
構成する粒子のものより0.2eV以上小さいものであ
る、前記(1)〜(3)いずれか記載の紫外線遮蔽性複
合微粒子、 (5) 子粒子が0.1〜85体積%の割合で母粒子内
に分散・固定化されている、前記(1)〜(4)いずれ
か記載の紫外線遮蔽性複合微粒子、 (6) 複合微粒子の平均粒子径が0.5μm以下であ
る、前記(1)〜(5)いずれか記載の紫外線遮蔽性複
合微粒子、 (7) 複合微粒子の平均屈折率が1.3〜2.5であ
る、前記(1)〜(6)いずれか記載の紫外線遮蔽性複
合微粒子、 (8) 母粒子を構成する粒子が金属酸化物及び/又は
フッ素化合物から選択される前記(1)〜(7)いずれ
か記載の紫外線遮蔽性複合微粒子、 (9) 金属酸化物がSiO2 及び/又はAl2 O3 か
ら選択される前記(8)記載の紫外線遮蔽性複合微粒
子、 (10)子粒子がTiO2 、ZnO、CeO2 、Si
C、SnO2 、WO3 、BaTiO3 、CaTiO3 、
及びSrTiO3 よりなる群から選択される1種以上で
ある、前記(1)〜(9)いずれか記載の紫外線遮蔽性
複合微粒子、
記(2)〜(10)いずれか記載の紫外線遮蔽性複合微
粒子、 (12)該無機物質である金属酸化物がSiO2 及び/
又はAl2 O3 から選択される前記(11)記載の紫外
線遮蔽性複合微粒子、 (13)複合微粒子の表面がさらに撥水剤で処理されて
なる、前記(1)〜(12)いずれか記載の紫外線遮蔽
性複合微粒子、 (14)複合微粒子の屈折率と実質的に同程度の屈折率
を有する媒質中に懸濁し、光路長1mmの光学セルを用
いて紫外可視分光光度計により光透過率を測定したと
き、波長800nmにおいて透過率80%以上、波長4
00nmにおいて透過率20%以上で、かつ波長範囲が
380〜300nmのある光波長において透過率5%以
下である、前記(1)〜(13)いずれか記載の紫外線
遮蔽性複合微粒子、
(1)〜(14)いずれか記載の紫外線遮蔽性複合微粒
子、(a)一次粒子の平均粒子径が0.001〜0.3
μmの母粒子を構成する粒子を含有するゾル、母粒子粉
末からなる群より選ばれる一種又は二種以上からなる母
粒子原料と、平均粒子径が0.001〜0.1μmの子
粒子を含有するゾル、子粒子粉末からなる群より選ばれ
る一種又は二種以上からなる子粒子原料との混合物を含
有する混合液を調製した後、該混合液をミル処理及び/
又は高圧分散処理し、子粒子/母粒子が凝集した複合微
粒子を生成させる工程、(b)工程(a)で得られる複
合微粒子を無機物質で被覆する工程、(c)工程(b)
で得られる無機物質で被覆された複合微粒子を撥水処理
する工程、および(d)工程(c)で得られる撥水処理
された複合微粒子を乾燥及び/又は粉砕する工程、 (16)以下の工程より得られる、前記(1)〜(1
4)いずれか記載の紫外線遮蔽性複合微粒子の分散油
剤、(a)一次粒子の平均粒子径が0.001〜0.3
μmの母粒子を構成する粒子を含有するゾル、母粒子粉
末からなる群より選ばれる一種又は二種以上からなる母
粒子原料と、平均粒子径が0.001〜0.1μmの子
粒子を含有するゾル、子粒子粉末からなる群より選ばれ
る一種又は二種以上からなる子粒子原料との混合物を含
有する混合液を調製した後、該混合液をミル処理及び/
又は高圧分散処理し、子粒子/母粒子が凝集した複合微
粒子を生成させる工程、(b)工程(a)で得られる複
合微粒子を無機物質で被覆する工程、(c)工程(b)
で得られる無機物質で被覆された複合微粒子を撥水処理
する工程、および(d’)工程(c)で得られる撥水処
理された複合微粒子を油剤中に分散させる工程、
母粒子内に分散・固定化された子粒子よりなる、触媒活
性を実質的に持たない、可視光線域における透明性を有
する紫外線遮蔽性複合微粒子の製造方法、(a)一次粒
子の平均粒子径が0.001〜0.3μmの母粒子を構
成する粒子を含有するゾル、母粒子粉末からなる群より
選ばれる一種又は二種以上からなる母粒子原料と、平均
粒子径が0.001〜0.1μmの子粒子を含有するゾ
ル、子粒子粉末からなる群より選ばれる一種又は二種以
上からなる子粒子原料との混合物を含有する混合液を調
製した後、該混合液をミル処理及び/又は高圧分散処理
し、子粒子/母粒子が凝集した複合微粒子を生成させる
工程、及び(b)工程(a)で得られる複合微粒子を無
機物質で被覆する工程、 (18)工程(b)の次に、(c)工程(b)で得られ
る無機物質で被覆された複合微粒子を撥水処理する工
程、をさらに設けてなる前記(17)記載の製造方法、 (19)工程(c)の次に、(d)工程(c)で得られ
る撥水処理された複合微粒子を乾燥及び/又は粉砕する
工程、をさらに設けてなる前記(18)記載の製造方
法、
該母粒子内に分散・固定化された子粒子よりなる、触媒
活性を実質的に持たない、可視光線域における透明性を
有する紫外線遮蔽性複合微粒子分散油剤の製造方法、
(a)一次粒子の平均粒子径が0.001〜0.3μm
の母粒子を構成する粒子を含有するゾル、母粒子粉末か
らなる群より選ばれる一種又は二種以上からなる母粒子
原料と、平均粒子径が0.001〜0.1μmの子粒子
を含有するゾル、子粒子粉末からなる群より選ばれる一
種又は二種以上からなる子粒子原料との混合物を含有す
る混合液を調製した後、該混合液をミル処理及び/又は
高圧分散処理し、子粒子/母粒子が凝集した複合微粒子
を生成させる工程、(b)工程(a)で得られる複合微
粒子を無機物質で被覆する工程、(c)工程(b)で得
られる無機物質で被覆された複合微粒子を撥水処理する
工程、および(d’)工程(c)で得られる撥水処理さ
れた複合微粒子を油剤中に分散させる工程、
載の紫外線遮蔽性複合微粒子を含有してなる化粧料、 (22)前記(16)記載の紫外線遮蔽性複合微粒子の
分散油剤を含有してなる化粧料、 (23)紫外線遮蔽性複合微粒子を0.01〜50重量
%含有してなる前記(21)記載の化粧料、 (24)さらに紫外線防御剤を含有してなる前記(2
1)〜(23)いずれか記載の化粧料、並びに (25)ジ オプトメトリクス グループ(The Optome
trics Group )社製のSPF−290アナライザーを用
いてSPFを測定した場合、その値が8以上であり、皮
膚塗布前後の、JIS Z8729−1980において
定義されるΔE*abが3以下である前記(21)〜(2
4)いずれか記載の化粧料、に関するものである。
粒子径の比較的小さい微粒子は、凝集しやすい性質があ
るので、媒質中に分散させてその機能をうまく発現させ
ることが難しい。そこでこのような微粒子を比較的大き
な粒子と複合化すること、すなわち担体としての母粒子
中に子粒子として固定化することにより、その分散状態
が維持でき、紫外線遮蔽能を保持することができる。更
に、複合微粒子表面を触媒活性が実質的にない無機物質
で覆うことにより、複合微粒子の触媒活性を実質的に抑
制することができる。従って、複合微粒子表面を触媒活
性が実質的にない無機物質で覆うことにより、複合微粒
子を表面改質しても、その改質剤が触媒活性又は光触媒
活性により劣化することはない。
複合微粒子の表面を撥水処理し、粉砕して複合微粒子粉
末を得ること、又は複合微粒子の表面を撥水処理後油剤
に分散させることにより、ハンドリング性の良い紫外線
遮蔽性複合微粒子を得ることができる。本明細書におい
て、複合微粒子の母粒子とは子粒子を分散含有してなる
母体をいい、母粒子はそれを構成する粒子がその形状を
保持したまま凝集した凝集体として形成される。子粒子
とは母粒子以外の紫外線遮蔽能を有する粒子をいう。
ついて、粒子のバンドギャップエネルギー、複合微粒子
の屈折率、粒子の粒界、複合微粒子表面の無機物質によ
る被覆、の点から詳細に説明する。
微粒子は紫外線域における遮蔽性を有することが必要
で、これは紫外線吸収性及び紫外線散乱性に分けられ
る。紫外線吸収性は、無機化合物に関しては主に半導体
化合物の励起子吸収によるもので、バンドギャップエネ
ルギーが3.0〜4.0eVの化合物が有効にその性質
を示す。紫外線散乱性は、Mie散乱によって強く現
れ、これはTiO2 のような高屈折率物質の場合、粒子
径が紫外線の波長の約1/2すなわち0.2μm以下で
顕著となる。即ち、セラミックスは、価電子帯と伝導帯
が連続でないため、両準位間のエネルギー差であるバン
ドギャップエネルギー以上のエネルギーに相当する波長
の光を吸収することが知られている。例えばZnOはバ
ンドギャップエネルギーが3.2eVであり、390n
m以下の波長の光を吸収する。無機系の紫外線遮蔽剤が
紫外線を吸収する性質は、そのバンドギャップエネルギ
ーが紫外線の波長領域にあるためである。
粒子による紫外線の散乱及び吸収能を効果的に発現させ
るためには、母粒子を構成する粒子のバンドギャップエ
ネルギーが子粒子よりも大きいことが必要である。例え
ば母粒子としてTiO2 (ルチル型)粒子の凝集体を用
いる場合、TiO2 よりもバンドギャップエネルギーの
小さいZnO微粒子を子粒子として含有させれば、波長
320nm以下の紫外線が母粒子を構成する粒子(Ti
O2 )のバンドギャップエネルギーに対応する励起子吸
収によって吸収され、母粒子に吸収されずに透過する波
長350nm付近の紫外線が子粒子によって多重に散乱
されながら子粒子のバンドギャップエネルギーに基づく
励起子吸収によって吸収される。この複合微粒子によっ
て350nm以下の波長領域の紫外線を遮蔽することが
できる。
てTiO2 を用い、これよりもバンドギャップエネルギ
ーの大きいSnO2 微粒子を子粒子とすれば、波長32
0nm以下の紫外線はTiO2 のバンドギャップエネル
ギーに対応する励起子吸収によって母粒子に吸収される
が、母粒子に吸収されずに透過する波長350nm付近
の紫外線は、SnO2 のバンドギャップエネルギーに基
づく励起子吸収では吸収されない。従って、この複合微
粒子では350nm付近の波長領域の紫外線に対する遮
蔽効果が得られない。
て、母粒子を構成する粒子のバンドギャップエネルギー
は、3〜9eVであるのが好ましく、5〜9eVが更に
好ましい。また、子粒子による吸収及び散乱が期待され
る波長領域の紫外線を、より確実に子粒子まで到達させ
るためには、最小のバンドギャップエネルギーを有する
子粒子のバンドギャップエネルギーが、母粒子を構成す
る粒子のバンドギャップエネルギーよりも0.2eV以
上小さいことが好ましい。
おける高遮蔽性を維持したまま可視光線域において高透
明性を発現する必要がある。ここで、(i)高遮蔽性を
維持するには、母粒子と子粒子とで屈折率の差が大きく
なると子粒子における紫外線遮蔽能が向上することから
両者の屈折率の差が大きいことが必要であり、本発明に
おいては0.1以上であることが好ましい。そこで、本
発明では、屈折率の比較的に高い子粒子に対し、母粒子
の構成物質として屈折率の比較的低い金属酸化物やフッ
素化合物を使用している。また、(ii)高透明性を発現
するために、その複合微粒子のまわりの物質(媒質)と
の屈折率の違いを考慮して、なるべく複合微粒子と媒質
との屈折率の差を小さくする必要があり、その為には複
合微粒子の屈折率を制御しなければならない。本発明で
は、この屈折率の制御に母粒子、子粒子の体積比率を制
御すること、さらにはフッ素化合物を用いて屈折率制御
をより容易にした点等に本発明の特徴を有する。
品等に使用した時の状態)において、複合微粒子と媒質
で屈折率が異なると、両者の界面において可視光線の屈
折や反射が起こって透明性が損なわれる。ここで屈折率
は、一般に液侵法により測定され(例えば田幸敏治ら
「光学的測定ハンドブック」P.475、1981年、
朝倉書店刊)、波長589.3nmの光の透過率が最も
高くなる媒質の屈折率を試料の屈折率とするものであ
る。しかしながら、液浸法は操作が煩雑であり、時間を
要するため、簡易的には子粒子と母粒子の一次粒子の屈
折率と体積比から計算上求めることができる。この計算
上の屈折率は、液浸法により得られるデータに極めて近
似している場合があるので、そのような場合には本発明
において複合微粒子の屈折率はこのような簡易的な方法
を用いて得られる値をもいう。
1.3〜1.8であるのに対して、高い紫外線遮蔽性を
有するTiO2 やZnO等の金属酸化物の多くは屈折率
nD 20が2.0以上であるので、これらを子粒子とする
際、母粒子に低屈折率物質を用いて複合微粒子の屈折率
を媒質の値に近づける必要がある。すなわち複合微粒子
の平均屈折率を1.3〜2.5、好ましくは1.3〜
2.0、さらに好ましくは1.3〜1.8、特に好まし
くは1.3〜1.7、最も好ましくは1.4〜1.5と
することである。また、本発明の複合微粒子における母
粒子と子粒子との屈折率の差は、0.1以上であること
が好ましい。これにより子粒子による紫外線散乱能が向
上するからである。
小さいほど、すなわち母粒子内部の粒界が小さいほど、
可視光線がその微小粒界を認識できず、母粒子の一次粒
子の結晶性に関わらずにその母粒子は透明性を有するこ
とになり、また、超微粒子である子粒子も透明性を有し
ているので、結果として複合微粒子も透明性を有すると
説明できる。
覆 超微粒子の触媒活性を抑制するために、複合微粒子表面
を触媒活性が実質的に無い無機物質で被覆する場合、そ
の被覆層は膜、又は微粒子膜のいずれでも良く、被覆層
厚さについては、複合微粒子表面の活性点を実質的に覆
い、表面活性が複合微粒子の周りの媒質に及ぶことがな
いような程度であれば良い。すなわち、複合微粒子の表
面活性を実質的に抑制することにより、複合微粒子表面
にある分散剤及びその表面と接触する媒質(例えば化粧
料基剤、塗料等)の劣化を防ぐことができ、また、分散
剤の劣化が無いので長期に渡って安定に複合微粒子の分
散性が維持できることになる。これらのことは、一般に
無機系紫外線遮蔽剤を種々の媒質中で分散させながら使
用する場合、避けて通ることが困難な問題であるが、本
発明はその問題を解決する手段を提示している。
粒子の製造方法について各工程別に説明する。工程の中
で、複合微粒子の撥水処理は所望により任意に行われる
工程であるが、得られる複合微粒子を化粧料等に配合す
る場合には撥水処理を行うのが好ましい。以下に撥水処
理を含む製造工程を例示する。この場合、本発明の製造
工程には、(1)乾燥、粉砕により複合微粒子を粉末化
する態様、(2)複合微粒子を油剤中に分散させる態
様、の2つの態様があり、その各々について、次のよう
な工程がある。
化する態様 (a)一次粒子の平均粒子径が0.001〜0.3μm
の母粒子を構成する粒子を含有するゾル、母粒子粉末か
らなる群より選ばれる一種又は二種以上からなる母粒子
原料と、平均粒子径が0.001〜0.1μmの子粒子
を含有するゾル、子粒子粉末からなる群より選ばれる一
種又は二種以上からなる子粒子原料との混合物を含有す
る混合液を調製した後、該混合液をミル処理及び/又は
高圧分散処理し、子粒子/母粒子が凝集した複合微粒子
を生成させる工程、及び(b)工程(a)で得られる複
合微粒子を無機物質で被覆する工程、である。本態様に
おいては、さらに(c)工程(b)で得られる無機物質
で被覆された複合微粒子を撥水処理する工程、および
(d)工程(c)で得られる撥水処理された複合微粒子
を乾燥及び/又は粉砕する工程を設けても良い。
様 (a)一次粒子の平均粒子径が0.001〜0.3μm
の母粒子を構成する粒子を含有するゾル、母粒子粉末か
らなる群より選ばれる一種又は二種以上からなる母粒子
原料と、平均粒子径が0.001〜0.1μmの子粒子
を含有するゾル、子粒子粉末からなる群より選ばれる一
種又は二種以上からなる子粒子原料との混合物を含有す
る混合液を調製した後、該混合液をミル処理及び/又は
高圧分散処理し、子粒子/母粒子が凝集した複合微粒子
を生成させる工程、(b)工程(a)で得られる複合微
粒子を無機物質で被覆する工程、(c)工程(b)で得
られる無機物質で被覆された複合微粒子を撥水処理する
工程、および(d’)工程(c)で得られる撥水処理さ
れた複合微粒子を油剤中に分散させる工程、である。
調製工程においては、子粒子に平均粒子径が0.001
〜0.1μmの超微粒子粉末を用いる場合には、子粒子
粉末をミル、高圧分散等の処理により解砕及び/又は粉
砕させて、混合液中で子粒子の分散状態を保持すること
が望ましい。ミルには、ビーズミル、サンドミル、ボー
ルミル等が、高圧分散装置としては、マイクロフルイダ
イザー、ナノマイザー等がある。ここで、子粒子に上記
の超微粒子粉末を用い、子粒子の割合及び濃度が高い混
合液をミル処理及び/又は高圧分散処理を行う場合、そ
れらの処理前に、ホモミキサー、ホモジナイザー等の超
微粒子粉末を解砕する能力を有する分散機等にて一次処
理を行うことが好ましい。その理由は、一次処理にて、
凝集状態にある高濃度の超微粒子粉末を解砕することに
より、その後の二次処理であるミル処理及び/又は高圧
分散処理での解砕及び/又は粉砕に要する負荷を低減
し、効率良く解砕及び/又は粉砕させて分散を行うこと
ができるからである。
は、被覆法は特に限定されないが、例えばゾルゲル反応
法、沈澱反応法等を利用した被覆法が用いられる。被覆
される無機物質としては、触媒活性のない無機物質であ
れば特に限定されないが、中でも金属酸化物が好まし
く、特にSiO2 及び/又はAl2 O3 が好ましい。被
覆工程で用いる無機物質原料としては特に限定されるも
のではなく、金属アルコキシド、金属硝酸塩、金属硫酸
塩等の金属塩を用いることができる。例えば、テトラエ
トキシシラン、アルミニウムイソプロポキシド、アルミ
ニウムトリ−sec−ブトキシド、ケイ酸ソーダ、硫酸
アルミニウム等が挙げられる。これら無機物質原料の性
状に応じて、沈澱反応、ゾルゲル反応等を利用すること
により、複合微粒子表面を無機物質で被覆できる。な
お、被覆工程後は撥水処理工程前または後に必要に応じ
て中和反応工程をいれても良い。
ド溶液)からコロイド粒子が凝縮又は凝集により成長し
て、ゲル化させる方法を言う。この方法を粒子表面の被
覆に利用する場合、前述のゲル化を粒子表面にて行わせ
ることにより可能である。また、沈澱反応法とは金属塩
を含む溶液に沈澱剤を加え沈澱粒子を得る方法であり、
濃度、pH、温度等を制御して粒子表面に沈澱粒子を付
けることが可能である。沈澱反応法には、共沈法、均一
沈澱法、化合物沈澱法等がある。尚、無機物質の被覆量
は特に限定されないが、被覆量が大きすぎると、複合微
粒子径が大きくなり複合微粒子の光学特性を著しく損ね
たり、また被覆量が小さすぎると触媒活性が発現するの
で、そのようなことが起こらないように、無機物質の被
覆量を適当に調整しなければならない。
水剤及び撥水処理法は特に限定されないが、例えば、メ
チルハイドロジェンポリシロキサン、高粘度シリコーン
オイル、オキサゾリン変性シリコーン、アミノ変性シリ
コーン、シリコーン樹脂等のシリコーン化合物による処
理、ステアリン酸、オレイン酸等のアニオン活性剤やカ
チオン活性剤等の界面活性剤による処理、ナイロン、ポ
リメチルメタクリレート、ポリエチレン、テフロン、ポ
リアミノ酸等の高分子化合物による処理、パーフルオロ
基含有化合物、レシチン、コラーゲン、金属石鹸、親油
性ワックス、多価アルコール部分エステル又は完全エス
テル等による処理、モノアルキルフォスフェイト、ジア
ルキルフォスフェイト等のリン酸化合物等による処理等
の方法が挙げられる。撥水処理法はこれらの方法に限定
されるものではなく、原理的には、複合微粒子表面と撥
水剤との静電気力、又は複合微粒子を核とした撥水剤の
有核凝縮を用いることができる。尚、撥水工程前または
後には、必要に応じて中和反応工程をいれても良い。本
工程は、(1)の態様においては任意の工程であるが、
本工程を設けることは、界面活性の抑制と複合微粒子の
分散性のためより好ましい。
粒子を乾燥、粉砕する工程では、乾燥法、粉砕法は特に
限定されないが、例えば、乾燥法では熱風乾燥、トッピ
ング等が、粉砕法では、サンドミル、ブレード式ミル等
が用いられる。粉砕後得られた複合微粒子は、分級して
粒子径を揃えて使用しても良い。尚、生成した複合微粒
子の粒子径、形状等、また子粒子及び母粒子の粒子径等
を把握するには、電子顕微鏡を使用できる。
分散させる工程では、油剤への分散法は特に限定されな
いが、例えば、撥水処理された複合微粒子を含む分散液
と油剤とを混合させた後、分散液の溶媒がエタノール等
の揮発性である場合はトッピング等を、該溶媒が揮発性
でない場合は通常の溶媒置換法等を用いることができ
る。尚、油剤としては、スクワラン、パラフィンワック
ス、流動パラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリン
ワックス、オゾケライト、セレシン、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリ
ン酸、セチルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オ
レイルアルコール、2−エチルヘキサン酸セチル、パル
ミチン酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−オクチ
ルドデシル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグ
リコール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセロール、
オレイン酸2−オクチルドデシル、ミリスチン酸イソプ
ロピル、トリイソステアリン酸グリセロール、トリヤシ
油脂肪酸グリセロール、オリーブ油、アボガド油、椿
油、ホホバ油、ミツロウ、鯨ロウ、カルナウバロウ、ミ
リスチン酸ミリスチル、ミンク油、ラノリン等の各種炭
化水素、高級脂肪酸類、油脂類、エステル類、高級アル
コール類、ロウ類、揮発性シリコーン油や不揮発性シリ
コーン油等のシリコーン油類等が使用できる。又、揮発
剤で表面処理された複合微粒子を油剤へ分散する際、そ
の分散工程前に、複合微粒子及びその分散液中の水分を
除去しておくことが、水と油剤とでエマルジョン化する
ことを抑制することができるという点で好ましい。脱水
法としては、例えばヘキサン、シクロヘキサン等を用い
た還流トッピング等を利用できる。油剤中の複合微粒子
の濃度は特に限定されないが、油剤中に分散可能な複合
微粒子濃度は、複合微粒子の大きさ、撥水剤及び油剤の
種類等に関係し、複合微粒子濃度が大きすぎると、油剤
中で複合微粒子が凝集を起こすことにより、複合微粒子
の分散性及び光学特性を著しく損ねたり、また油剤の性
状等を劣化させることが多く、そのようなことが起こら
ないように、油剤中での複合微粒子濃度を調整しなけれ
ばならない。
原料について説明する。 (1)子粒子 複合微粒子を構成する子粒子は、可視光線域における透
明性及び紫外線域における遮蔽性を有するものである。
すなわち子粒子は可視光線域において吸収がなく、かつ
可視光線を散乱することのない程度の大きさの粒子であ
ることが必要である。
域において吸収がなく、かつ紫外線の吸収性を有すると
いう要件から、バンドギャップエネルギーに基づく励起
子吸収端が紫外線の波長領域に存在するような物質、即
ち、バンドギャップエネルギーが3.0〜4.0eVの
半導体化合物が好ましく、例えばTiO2 、ZnO、C
eO2 、SiC、SnO2 、WO3 、SrTiO3 、B
aTiO3 、CaTiO3 等がその性質を強く示し、そ
れらの中でもTiO2 、ZnO及びCeO2 が一般的に
紫外線遮蔽剤としてよく用いられており、これらからな
る群より選ばれた一種以上のものが特に好ましい。特に
紫外線A領域(320〜400nm)を遮蔽するために
はZnO、CeO2 等が有効であり、紫外線B領域(2
80〜320nm)の遮蔽にはTiO2 が有効である。
なお、紫外線B及びA領域を遮蔽するには、子粒子がT
iO2 と、(ZnO、CeO2 、BaTiO3 、CaT
iO3 、SrTiO3 、SiC)よりなる群から選択さ
れる1種以上のものと組み合わせて使用することが好ま
しい。あるいは、TiO2 を用いる場合において、5価
以上の元素、例えばW、P、Ta、Nb、Sb、Mo、
又は3価以下の元素、例えばZn、Al、Mg、Caを
不純物ドープとして含有することにより、遮蔽領域をU
VのA領域に拡張することが可能である。
等、特に限定されない。子粒子の粒子径は、母粒子の一
次粒子と比較した場合、ほぼ同程度であることが、子粒
子の分散状態を良好にする上で好ましい。一方、紫外線
散乱性は、Mie散乱によって強く現れ、これは粒子径
が紫外線の波長の約1/2すなわち0.2μm以下で顕
著となるので、平均粒子径は、具体的には可視光線域に
おける透明性及び紫外線域における遮蔽性を満足する為
に、0.2μm以下が好ましく、0.1μm以下、なか
でも0.001〜0.1μmがより好ましく、特に0.
05μm以下が更に好ましい。なお、本発明における子
粒子とは、その一次粒子が単独で分散・固定化している
もの及び/又は一次粒子が凝集してなる凝集体のことを
いう。したがって、子粒子の平均粒子径とは、上記凝集
体の粒径をも意味する。
有するゾル、子粒子粉末が子粒子原料として用いられ
る。複合微粒子内部で子粒子が分散した状態で存在して
いることが好ましいので、ゾル中での子粒子の分散性や
安定性を高めることが好ましく、そのためには子粒子の
表面を他の物質で被覆したり、あるいはゾルの安定化剤
を混合してもよい。例えばTiO2 超微粒子を子粒子に
用いる場合、超微粒子の表面をSiO2 やAl2 O3 等
で被覆して分散性を高めたり、塩基性の安定化剤(例え
ば、NH3 等)を混合してTiO2 のゾル状態を安定化
させたりするのもよい。また超微粒子粉末を表面改質し
て良好に分散できる場合には、子粒子原料として供する
こともできる。本発明で用いられるゾルとは、一般に、
普通の顕微鏡では認められないが、原子あるいは低分子
よりは大きい粒子として物質が液体中に分散しているも
の(理化学辞典 第3版;岩波書店)を言う。例えばシ
リカのヒドロゾル、TiO2 超微粒子懸濁液等が挙げら
れる。
明性を発現させるために、子粒子と同様に可視光線域に
おける透明性を満足する必要がある。すなわち可視光線
を吸収しない物質で構成され、かつ0.3μmを超える
ような一次粒子を持たないことが望ましい。例えば平均
粒子径が0.01μmの超微粒子の凝集体等が好まし
い。
高い金属酸化物及び/又はフッ素化合物からなる物質で
あり、例えば金属酸化物、金属酸化物とフッ素化合物の
混合物、又はフッ素化合物のみからなるもの等が用いら
れる。前記のように微粒子の凝集体が、通常母粒子を構
成することになるので、母粒子の要件を満たす為には凝
集体を構成する微粒子(即ち、一次粒子)の平均粒子径
が0.3μm以下、即ち、0.001〜0.3μmであ
り、なかでも好ましくは0.15μm以下、さらに好ま
しくは0.1μm以下であり、特に好ましくは0.05
μm以下であることが望ましい。製造に際しては、母粒
子を構成する粒子を含有するゾル、母粒子粉末が母粒子
原料として用いられる。また子粒子の場合と同じ理由
で、母粒子を構成する微粒子の表面を他の物質で被覆し
たり、あるいはゾルの安定化剤を混合してもよい。ここ
で用いられる被覆用の物質や安定化剤としては、子粒子
の場合と同様のものが挙げられる。
母粒子を構成する物質として適当である。母粒子に含有
される金属酸化物としては、例えばTiO2 、CuO、
ZnO、MgO、CeO2 、SnO2 、SiO2 、Fe
2 O3 、Al2 O3 、NiO2 、MnO2 等が挙げら
れ、SiO2 及びAl2 O3 が、前述の屈折率や透明性
等の点から、特に好ましい。また、バンドギャップエネ
ルギーの大きいセラミックスの微粒子という点からは、
例えばSnO2 、In2 O3 、SiO2 、ZnO、Al
2 O3 等の微粒子が好ましい。
的に安定でしかも屈折率の低い化合物が多く、得られる
複合微粒子の屈折率制御に有用である。フッ素化合物と
しては、常温で固体のものあるいは液体のものが挙げら
れる。常温で固体の無機フッ素化合物としては例えばM
gF2 、CaF2 、AlF3 、LiF、NiF2 、Ba
F2 等があり、有機フッ素化合物としては例えばポリテ
トラフルオロエチレン(以下PTFEと略す)、テトラ
フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合
体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリ
フッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル等のフッ素系樹脂
等が挙げられる。なかでもフッ素化合物がMgF2 及び
/又はポリテトラフルオロエチレンである場合に、屈折
率や透明性等の点から好適である。
均粒子径は、0.3μm以下が好ましく、0.2μm以
下がさらに好ましい。これは、平均粒子径が0.3μm
を超える大きさになると、粒子同志の凝集力が弱くな
り、複合微粒子の強度が低下するからである。常温で液
体のフッ素化合物としては、パーフルオロポリエーテル
(以下、PFPEと略す)等が挙げられる。PFPEと
しては、例えばパーフルオロポリメチルイソプロピルエ
ーテル(日光ケミカルズ(株)製FOMBLIN HC
等)が挙げられる。このようなPFPEは複合微粒子の
屈折率を低下させるだけでなく、湿潤性のある肌触り感
を付与する効果があり、化粧品用微粒子等に好適に用い
ることができる。このような液体のフッ素化合物を用い
る場合、子粒子原料及び母粒子原料が溶媒中で相分離し
ないような溶媒を選ばなくてはならないが、溶媒が水の
場合には、種々の界面活性剤を用いて常温で液体のフッ
素化合物をエマルジョン化したものを用いることが好ま
しい。例えば、パーフルオロポリエーテルのエマルジョ
ン(O/W型)が挙げられる。エマルジョン径は、液滴
の大きさの0.1倍以下が好ましい。エマルジョン径
が、液滴の大きさの0.1倍を超えると生成粒子よりも
エマルジョンが大きくなり、粒子生成が困難となる。
せる屈折率の低い物質として、常温で液体のフッ素化合
物を用いることができるが、この場合、屈折率制御の自
由度を増やすために前記のような金属酸化物及び/又は
常温で固体のフッ素化合物に加えて併用して用いられ
る。
子の組み合わせの例示としては、子粒子がTiO2 及び
/又はZnOであり、母粒子がSiO2 及び/又はAl
2 O3 、又はSiO2 及びパーフルオロポリエーテルで
あり、被覆無機物質としてはSiO2 及び/又はAl2
O3 であり、撥水剤としてはメチルハイドロジェンポリ
シロキサン、オキサゾリン変性シリコーン、アミノ変性
シリコーン、ステアリン酸、モノアルキルフォスフェイ
ト、ジアルキルフォスフェイトより選ばれる一種以上の
撥水剤である場合が、紫外線遮蔽剤としての安全性、安
定性の点より好ましい。本発明では、子粒子と母粒子中
に前記のような金属酸化物及びフッ素化合物に該当しな
い物質が含まれていても良い。例えば原料ゾルの安定化
剤、あるいはゾル粒子の被覆剤等があるが、複合微粒子
の光学特性の発現を妨げなければ、それらが混入してい
てもかまわない。
原料液の調製と複合微粒子の製造方法について具体的に
述べる。原料液を調製するに際し、前述の子粒子原料及
び母粒子原料を含む混合液は、母粒子表面及び/又は内
部で子粒子が分散した状態で存在できるように、子粒子
原料と母粒子原料がよく混和して、母粒子中で子粒子が
分散しやすいように混合液を均一に分散、混合させるこ
とが重要である。この時、子粒子と母粒子原料である微
粒子とで、静電気力等により、凝集した微粒子が生成さ
れる。
末、母粒子原料にSiO2 ゾル(水系、日産化学工業製
ST−C、pH8.5〜9.0)を選んだ場合、それ
らの混合液のpHを7として適当な条件にてミル又は高
圧分散処理すると、等電点よりTiO2 (等電点はpH
約5〜7)は負に帯電、SiO2 は正に帯電(電気二重
層表面)しているので、子粒子であるTiO2 と母粒子
であるSiO2 とで静電気力により子粒子及び母粒子が
凝集した複合微粒子が生成される。また、例えば、子粒
子原料にZnO超微粒子粉末、母粒子原料にSiO2 ゾ
ル(水系、日産化学工業製 ST−C、pH8.5〜
9.0)を選んだ場合、それらの混合液のpHを7とし
て適当な条件にてミル又は高圧分散処理すると、等電点
よりZnO(等電点はpH約9.3)は正に帯電、Si
O2 は正に帯電(電気二重層表面)しているが、透過型
電子顕微鏡による観察の結果、子粒子であるZnOと母
粒子であるSiO2 が凝集した複合微粒子が生成される
ことがわかった。尚、この時、SiO2 の電気二重層内
の滑り面が壊れて負に帯電した表面とZnOとが接触し
ていると考えられる。ここで上記の例にあるように、S
iO2 ゾルは、(1)通常凝集状態にある子粒子を効率
良く一次粒子の粒子径の程度にまで解砕及び/又は一次
粒子の粒子径以下に粉砕させる、メディアとしての役
割、(2)解砕及び/又は粉砕と同時に子粒子に付着し
て母粒子の骨格を形成する役割、及び(3)子粒子/母
粒子が凝集した複合微粒子の形成後は、複合微粒子同士
の凝集をその粒子表面にあるSiO2 の静電反発により
防ぐ分散剤のような役割、を担っている。ここでSiO
2ゾルの粒子径としては、上記(1)〜(3)の役割に
応じて適宜選定すれば良い。例えば、(3)の役割を特
に重視する場合、SiO2 ゾルの粒子径としては、子粒
子径と同程度又はそれ以下の粒子径が好ましい。すなわ
ち、この場合、SiO2 ゾルの粒子径としては0.1μ
m以下が適しており、好ましくは0.05μm以下、さ
らに好ましくは0.02μm以下である。なお、SiO
2 ゾルの溶媒としては、ヒドロゾル(水)系やオルガノ
ゾル系等があるが、子粒子の種類、分散安定性等を考慮
して適宜選択して使用すれば良い。
した複合微粒子が生成されるが、その状態を強固に保つ
為及び子粒子による触媒活性を実質的に無くす為に、そ
の複合微粒子の表面を触媒活性が実質的に無い無機物質
で被覆する。前述のように、その被覆層は膜、又は微粒
子膜のいずれでも良く、被覆層厚さについては、複合微
粒子表面の活性点を実質的に覆い、表面活性が複合微粒
子の周りの媒質に及ぶことがないような程度であれば良
い。
としては、水あるいは有機溶媒が用いられるが、原料液
中での子粒子/母粒子からなる複合微粒子の生成を妨げ
ないものが好ましい。有機溶媒の例としては、メタノー
ル、エタノール等のアルコールや、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホス
ホルアミド、酢酸エチル等の極性溶媒が挙げられ、紫外
線遮蔽性複合微粒子の生成に悪影響を及ぼさなければ、
前述の金属酸化物ゾルの溶媒と同じもしくは異なっても
よい。
含む混合液中の母粒子原料の濃度は10-5〜10mol
/Lの範囲が好ましく、10-4〜1mol/Lの範囲が
より好ましい。即ち、子粒子の分散性を良好に保つ観点
から10-5mol/L以上が好ましく、液中の母粒子及
び子粒子の原料分散性を良好に保つ観点から10mol
/L以下が好ましい。
合、原料液である子粒子原料及び母粒子原料を含む混合
液中のフッ素化合物の濃度は、10-5〜10mol/L
の範囲が好ましく、望ましくは10-4〜1mol/Lの
範囲が良い。即ち、フッ素化合物微粒子の有効量を生成
させる観点から10-5mol/L以上が好ましく、また
フッ素化合物の溶解度の点から10mol/L以下が好
ましい。
含む混合液中の子粒子原料の濃度は10-5〜10mol
/Lの範囲が好ましく、望ましくは10-4〜1mol/
Lの範囲が良い。即ち、複合微粒子中で子粒子の光学特
性を発現させるために必要な量という観点から、10-5
mol/L以上が好ましく、また、液中の子粒子原料分
散を充分行い、均一組成の複合微粒子を生成するという
観点から10mol/L以下が好ましい。
の割合は、子粒子が母粒子内で著しい凝集を起こすこと
なく分散する程度であればよく、通常0.1〜85体積
%、好ましくは0.1〜50体積%で、更に好ましくは
0.1〜30体積%、特に好ましくは0.5〜20体積
%である(ただし、本発明の複合微粒子が無機物質で被
覆されている場合は、その無機物質を除いて算出される
値である。)。また、母粒子が金属酸化物及びフッ素化
合物を含有する場合、フッ素化合物の割合は、少なくと
も複合微粒子に対して1重量%以上である。子粒子の割
合は、複合微粒子を構成する物質の密度(粒子の場合は
粒子密度)と原料液の組成比から計算できる。
混合液中の無機物質原料の量は、複合微粒子の濃度が1
0-5〜10mol/Lのとき、無機物質として10-5〜
10mol/Lの範囲が好ましく、10-4〜1mol/
Lの範囲がより好ましい。即ち、被覆効果を発揮させる
程度に複合微粒子表面を被覆する観点から10-5mol
/L以上が好ましく、無機物質原料の溶解度の観点から
10mol/L以下が好ましい。
母粒子からなる本発明の複合微粒子を無機物質で被覆し
たものの分散液中での平均粒子径は0.002〜0.5
μmが好ましく、より好ましくは0.4μm以下であ
り、さらに好ましくは0.3μm以下であり、特に好ま
しくは0.2μm以下である。また、粒子径分布はなる
べく狭いものが好ましい。平均粒子径が0.5μmより
大きい場合、粒子径効果による可視光の散乱に起因する
透明性の低下及び紫外線遮蔽能の低下が起こり始めるか
らである。又、0.5μm以下では、複合微粒子の屈折
率と分散媒質との屈折率差が大きくても、可視光を散乱
することなく透明性を高くすることができるからであ
る。ここでいう平均粒子径は、被覆処理後の複合微粒子
のケーキを水に分散させ、粒子測定器(例えばレーザー
ドップラー型粒子測定機、大塚電子(株)製DLS−7
00)等により測定される。
のような製造方法により得られるものである。その構造
は、母粒子については一次粒子がその形状を保持したま
ま近密に凝集してなる凝集体であって、子粒子が母粒子
表面及び母粒子内部に分散して存在するものであり、そ
の子粒子及び母粒子からなる複合微粒子は触媒活性の実
質的に無い無機物質で被覆されていても良い。もし、子
粒子の分散性が悪ければ、子粒子の光学特性が発現しな
くなる。母粒子の表面に存在する子粒子に当たった紫外
線は、一部が吸収され残りが複合微粒子の外に散乱され
るが、子粒子に当たらずに母粒子の内部に侵入した紫外
線は、母粒子内部に存在する子粒子により紫外線の吸収
・散乱が起き、紫外線が効果的に遮蔽される。又、無機
物質被覆層を有することにより、子粒子、母粒子の触媒
活性が実質的に抑制され、任意の媒質中で、媒質の劣化
を起こすこと無く複合微粒子が安定に存在できる。
に得られる本発明の複合微粒子粉体の形状、大きさは特
に限定されない。使用場面に応じて様々な形状、大きさ
のものが用いられる。例えば化粧品用の粉体としては、
サブμm〜数μm程度の球状粒子粉体が感触の良さ、ハ
ンドリング等の面で好ましく、同程度の大きさの板状粒
子粉体が皮膚への付き具合、皮膚上での伸びの良さ、ハ
ンドリング等の面で好ましい。
ば、紫外線・可視光分光分析による光透過率の測定によ
り、その定量化が可能である。ここで、紫外線遮蔽性複
合微粒子の屈折率と同程度の屈折率を有する媒質中に当
該複合微粒子を分散し、光路長1mmの光学セルを用い
て紫外可視分光光度計により光透過率を測定したとき、
波長800nmにおいて透過率80%以上、波長400
nmにおいて透過率20%以上で、かつ波長範囲が38
0〜300nmのある光波長において透過率5%以下で
ある場合、その複合微粒子の紫外線遮蔽能は好ましいと
いえる。即ち、380〜300nmの範囲において、常
に透過率が5%以下である必要はない。この性能によ
り、特に可視光線域での高透明性を満足させるとともに
紫外線域での高遮蔽性を満足させることができる。な
お、複合微粒子の屈折率と同程度とは、複合微粒子と媒
質との屈折率の差が±0.1以内、好ましくは±0.0
5以内を意味する。この場合、媒質中に分散される複合
微粒子の濃度は、例えば0.1重量%以上である。
評価は、具体的には以下のようにして行われる。本発明
の複合微粒子の屈折率と同程度の屈折率を有する媒質に
複合微粒子を加えて分散し、任意の濃度の複合微粒子分
散液を調製する。分散液が均一になるように、攪拌する
とともに超音波分散器等を用いて複合微粒子をよく分散
させる。光路長1mmの光学セルを用意し、この中に分
散液を満たす。光学セルは紫外及び可視光線域で吸収や
散乱のないもので、例えば石英セル等が用いられる。紫
外可視分光光度計を用いてこの光学セルを透過する光の
透過率を測定する。このとき同等の光学セルに複合微粒
子懸濁前の媒質のみ満たしたものを対照として用い、バ
ックグラウンドの除去を行う。
実質的にもたないものであるが、このことは、例えば、
次のようにして確認することができる。複合微粒子を白
色ワセリン中に子粒子の濃度が1重量%となるように分
散させ、これを紫外線光源(SPECTRONICS 社製、ENB
−260C/J)を用いて中心波長312nmの紫外線
を60分照射し、白色ワセリンの変色の有無を確認す
る。触媒活性により白色ワセリンが劣化する場合、白色
ワセリンが茶色へと変色し、この方法により簡便に確認
することができる。したがって、本明細書において「触
媒活性を実質的に持たない複合微粒子」とは、触媒活性
が抑制されて実用上触媒活性が問題にならない程度にな
っている複合微粒子を意味し、例えばかかる方法により
ワセリンの変色が確認されないものをいう。
外線遮蔽性複合微粒子の分散油剤の他に、通常化粧料に
用いられる他の成分を必要に応じて適宜配合することが
できる。以下に列挙する。 (1)タルク、カオリン、セリサイト、白雲母、金雲
母、紅雲母、黒雲母、合成フッ素金雲母、バーミキュラ
イト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪ソウ土、
ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミ
ニウム、ケイ酸バリウム、硫酸バリウム、ケイ酸ストロ
ンチウム、タングステン酸金属塩、シリカ、ヒドロキシ
アパタイト、ゼオライト、窒化ホウ素、セラミックスパ
ウダー等の無機粉末。 (2)ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリ
スチレンパウダー、ベンゾグアナミン樹脂パウダー、ポ
リ四弗化エチレンパウダー、ジスチレンベンゼンポリマ
ーパウダー、エポキシ樹脂パウダー、アクリル樹脂パウ
ダー、微結晶性セルロース等の有機粉体。
顔料;酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系
顔料;γ酸化鉄等の無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土等
の無機黄色系顔料;黒酸化鉄、カーボンブラック等の無
機黒色系顔料;マンガンバイオレット、コバルトバイオ
レット等の無機紫色系顔料;酸化クロム、水酸化クロ
ム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料;群青、紺青
等の無機青色系顔料;酸化チタン被覆雲母、酸化チタン
被覆オキシ塩化ビスマス、オキシ塩化ビスマス、酸化チ
タン被覆タルク、魚鱗箔、着色酸化チタン被覆雲母等の
パール顔料;アルミニウムパウダー、カッパーパウダー
等の金属粉末顔料。 (4)赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤
色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228
号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色
205号、黄色401号及び青色404号等の有機顔
料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色22
7号、赤色230号の(1)、赤色230号の(2)、
赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4
号、黄色5号、黄色202号の(1)、黄色202号の
(2)、黄色203号、緑色3号及び青色1号のジルコ
ニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔
料。 (5)クロロフィル、β−カロチン等の天然色素。
流動パラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワッ
クス、オゾケライト、セレシン、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン
酸、セチルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレ
イルアルコール、2−エチルヘキサン酸セチル、パルミ
チン酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−オクチル
ドデシル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリ
コール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセロール、オ
レイン酸2−オクチルドデシル、ミリスチン酸イソプロ
ピル、トリイソステアリン酸グリセロール、トリヤシ油
脂肪酸グリセロール、オリーブ油、アボガド油、椿油、
ホホバ油、ミツロウ、鯨ロウ、カルナウバロウ、ミリス
チン酸ミリスチル、ミンク油、ラノリン等の各種炭化水
素、高級脂肪酸類、油脂類、エステル類、高級アルコー
ル類、ロウ類、揮発性シリコーンや不揮発性シリコーン
油等のシリコーン油類。
剤も、必要に応じて適宜配合することができる。 1)安息香酸誘導体系 パラアミノ安息香酸(PABA)、PABAモノグリセ
リンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチルエ
ステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステル、
N,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N−ジ
メチルPABAブチルエステル、N,N−ジメチルPA
BAアミルエステル、N,N−ジメチルPABAオクチ
ルエステル等 2)アントラニル酸誘導体系 ホモメンチル N−アセチルアントラニレート等
チルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサ
リシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノ
ールフェニルサリシレート等 4)桂皮酸誘導体系 オクチルシンナメート、エチル 4−イソプロピルシン
ナメート、メチル 2,5−ジイソプロピルシンナメー
ト、エチル 2,4−ジイソプロピルシンナメート、メ
チル 2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル
p−メトキシシンナメート、イソプロピル p−メト
キシシンナメート、イソアミル p−メトキシシンナメ
ート、オクチル p−メトキシシンナメート(2−エチ
ルヘキシル p−メトキシシンナメート)、2−エトキ
シエチル p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル
p−メトキシシンナメート、エチル α−シアノ−β
−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル α−シ
アノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ 2
−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート等
ドロキシ 4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジ
ヒドロキシ 4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、
2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ4−メトキシベンゾフェノン、2−
ヒドロキシ 4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ 4−メトキシベンゾフェノン−5
−スルホン酸塩、4−フェニルベンゾフェノン、2−エ
チルヘキシル 4’−フェニルベンゾフェノン−2−カ
ルボキシレート、2−ヒドロキシ 4−n−オクトキシ
ベンゾフェノン、4−ヒドロキシ 3−カルボキシベン
ゾフェノン等
ー、3−ベンジリデンd,l−カンファー、ウロカニン
酸、ウロカニン酸エチルエステル、2−フェニル 5−
メチルベンゾキサゾール、2,2’−ヒドロキシ 5−
メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒド
ロキシ−5’ t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、ジベンザラシン、ジアニソイルメタン、4−メト
キシ4’−t−ブチルジベンゾイルメタン、5−(3,
3’−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタ
ン−2−オン、1−(3,4−ジメトキシフェニル)−
4,4’−ジメチル−1,3−ペンタジオン等
宜配合することができる。このような界面活性剤として
は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油アルキ
ル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エス
テル、アルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンア
ルキルリン酸エステル、脂肪酸アルカリ金属塩、ソルビ
タン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリ
エーテル変性シリコーン等のシリコーン系活性剤等が挙
げられる。
に応じて適宜配合することができる。このような水溶性
多価アルコールとしては分子内に水酸基を2個以上含有
する水溶性多価アルコールで、例えば、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコ
ール、1,4−ブチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、グリセリン、及びジグリセリン、トリグリセリ
ン、テトラグリセリンなどのポリグリセリン、グルコー
ス、マルトース、マルチトール、ショ糖、フラクトー
ス、キシリトース、ソルビトール、マルトトリオース、
スレイトール、エリスリトール、デンプン分解糖還元ア
ルコール等が挙げられる。
ミノ酸類;乳酸、クエン酸、コハク酸、グリコール酸等
の有機酸類及びこれらの有機酸塩類;アルキッド樹脂、
尿素樹脂等の樹脂類;カンファ、クエン酸トリブチル等
の可塑剤類;α−トコフェロール等の酸化防止剤;ブチ
ルパラベン、メチルパラベン等の防腐剤;ヤグルマギ
ク、アルテア、オトギリソウ等の植物抽出物;レチノー
ル、アラントイン等の薬効剤;キサンタンガム、カラギ
ーナン等の増粘剤;その他香料等も適宜配合することが
できる。
御効果等の持続性を高めるため、シリコーン油又はエー
テル変性シリコーンを配合することが出来る。シリコー
ン油としては、通常の化粧料に配合されるものであれば
特に制限されるものでなく、例えばオクタメチルポリシ
ロキサン、テトラデカメチルポリシロキサン、メチルポ
リシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、メチルフ
ェニルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロ
キサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等のほか、
トリメチルシロキシケイ酸、次の一般式(1)又は一般
式(2)
〜4のアルキル基を示し、R3 は炭素数1〜40の直鎖、
分岐鎖又は環状のアルキル基、アルケニル基又はフルオ
ロアルキル基を示し、R4 は炭素数7〜40の直鎖、分岐
鎖又は環状のアルキル基、アルケニル基又はフルオロア
ルキル基を示し、eは2以上の数で、fは3以上の数
で、e+f=5〜6000となる数を示す。)で表される単
位を有するオルガノポリシロキサン等を挙げることがで
きる。これらのシリコーン油の配合量は、化粧料中にお
いて2〜80重量%が配合でき、好ましくは5〜50重量
%、さらに好ましくは8〜40重量%である。
ンの少なくとも一部にエーテル結合を有する基が置換し
た化合物であれば特に制限されるものではなく、例えば
下記のものを挙げることができ、それらは単独又は2種
以上を組み合わせて用いることができる。かかるエーテ
ル変性シリコーンの具体例としては、例えば下記〜
の化合物が挙げられる。 一般式(3)
とも一つは、次式;R14(OC3H6)b(OC2H4)aO(CH2)p−(R
14は水素原子または炭素数1 〜12のアルキル基を示し、
a及びbは平均値で、それぞれ0〜35の数を示し、pは
1〜5の数を示す。)で表される基を示し、残余はメチ
ル基を示し、m及びnは平均値であり、mは1〜200 の
数を示し、nは0 〜50の数を示す。)で表されるエーテ
ル変性シリコーン。これらのうち分子量が2000〜50000
であり、R11〜R13の占める割合が分子量の5 〜40%で
あるのもが好ましい。更に、一般式(3)中、mが5 〜
80、nが0〜2 、aが9 〜10、bが0 、pが3 、R14が
水素原子であるもの又はmが90〜110 、nが0 、aが11
〜13、bが0 、pが3 、R14が水素原子であるものが好
ましい。このような(3)で表されるエーテル変性シリ
コーンとしては、東レ・ダウコーニング社製のSH-377
5 シリーズの市販品を用いることもできる。 一般式(4)
を示し、R22は炭素数6 〜16の炭化水素基を示し、Qは
アルキレン基を示し、R23は次式;−(OC2H4)q−(OC
3H6)r−OR24(R24は水素原子又は低級アルキル基を示
し、q及びrはq≦rで、かつ−(OC2H4)q−(OC3H6)rの
分子量が600 〜3500となる数を示す。)で表される基を
示し、zは1 〜3 の数を示し、x及びyは、x<3 y
で、かつx+y+z=30〜400となる数を示す。ただ
し、−(OC2H4)q−(OC3H6)rの総重量は式(4)で表され
るポリエーテル・アルキル変性シリコーンの全重量の1/
3 を超えない。)で表されるポリエーテル・アルキル変
性シリコーン。
〜5 の炭化水素基としては、炭素数1 〜5 のアルキル基
またはアルケニル基、例えば、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基又は
ビニル基等を挙げることができ、これらのなかでもメチ
ル基が好ましい。また、R22で示される炭素数6 〜16の
炭化水素基としては、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチ
ル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル
基、テトラドデシル基、ヘキサデシル基等の直鎖アルキ
ル基、イソオクチル基、s- オクチル基、2-エチルヘキ
シル基等の分岐鎖アルキル基を挙げることができ、これ
らの中でもドデシル基が好ましい。なお、y>1 の場合
には、R22は繰り返し単位ごとに同一であっても任意に
異なる物であってもよい。
しては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリ
メチレン基、テトラメチレン基を挙げることができ、こ
れらの中でもプロピレン基、トリメチレン基が好まし
い。式(4)中、R23を示す基中のR24は水素原子又は
低級アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、ブチル基)を示すが、これらの
中でも水素原子が好ましい。また、q及びrとしては、
q=15でr=0 、q=r=25、又はq=29でr=7 が好
ましい。このような式(4)で表されるポリエーテル・
アルキル変性シリコーンとしては、東レ・ダウコーニン
グ社製の「DC Q2-2500」(ラウリルメチコンコポリ
オール;式(4)においてR21がメチル基、R22がドデ
シル基、x=0 )等も用いることもできる。 一般式(5)
少なくとも1 個が次の式(6);−A−OCH2CH(OR41)CH
2OR42 (ここで、Aは炭素数3 〜20の2 価の炭化水素基
を示し、R41およびR42はそれぞれ水素原子又は炭素数
1 〜5 の炭化水素基を示す。ただし、R41及びR42のい
ずれか一方は水素原子を示す。)で表される基を示し、
残余が炭素数1 〜30の直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭化
水素基又は次の式;−BR43(ここで、Bはエーテル結合
及び/又はエステル結合を含む2 価の炭化水素基を示
し、R43は炭素数1 〜30の直鎖、分岐鎖もしくは環状の
炭化水素基を示す。)で表される基を示し、s、t及び
uはそれぞれ0 〜200 の数を示し、s+t+u=0 のと
きR31のうち1以上は前記式(6)で表される基を示す
(ただし、R31のうち一つが一般式(6)中のAがトリ
メチレン基で、R41及びR42が水素原子のものであり、
残余のR31 R32、R33及びR34がすべてメチル基であ
る場合を除く。)。)で表されるアルキルグリセリルエ
ーテル変性シリコーン。
3 〜20の2 価の炭化水素基としては、トリメチレン基、
テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン
基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレ
ン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメ
チレン基、テトラデカメチレン基、ヘキサデカメチレン
基、オクタデカメチレン基等の直鎖アルキレン基、プロ
ピレン基、2-メチルトリメチレン基、2-メチルテトラメ
チレン基、2-メチルペンタメチレン基、3-ペンタメチレ
ン基等の分岐鎖アルキレン基を挙げることができる。R
41及びR42で表される炭素数1 〜5 の炭化水素基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、ペンチル基、s- ブチル基、t- ブチル
基、ネオペンチル基、シクロペンチル基等の直鎖、分岐
鎖もしくは環状のアルキル基を挙げることができる。更
に、Bで示されるエーテル結合及び/又はエステル結合
を含む2 価の炭化水素基としては、次式;−(CH2)h−(O
C2H4)i−(OC3H6)j−O −、−(CH2)h−O −CO−、−(C
H2)h−COO −(これらのなかで、hは3 〜20の整数を示
し、i及びjは0 〜50の数を示す。)で表される基等を
挙げることができる。
鎖、分岐鎖もしくは環状の炭化水素基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキ
サデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、ドエイコ
シル基、テトラエイコシル基、ヘキサエイコシル基、オ
クタエイコシル基、トリアコンチル基等の直鎖アルキル
基、イソプロピル基、s- ブチル基、t- ブチル基、ネ
オペンチル基、1-エチルプロピル基、1-ヘプチルデシル
基等の分岐鎖アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基、アビエチル基、コレステリル基等の環状アル
キル基を挙げることができる。このような式(5)で表
されるアルキルグリセリルエーテル変性シリコーンは、
特開平4−108795号公報記載の方法により製造す
ることができる。これらのエーテル変性シリコーンの配
合量は、化粧料中において0.05〜20重量%が好ましく、
特に1〜10重量%が更に好ましい。
における配合量は、化粧料の種類により異なるが、0.
01〜50重量%が好ましく、0.05〜40重量%が
さらに好ましく、0.1〜30重量%が特に好ましい。
この範囲未満では紫外線遮蔽効果が充分発揮できず、こ
の範囲を超えると化粧料としての感触が損なわれる。ま
た、本発明の紫外線遮蔽性複合微粒子の分散油剤を化粧
料に用いる場合の配合量は、上記分散油剤中に含有され
る上述の紫外線遮蔽性複合微粒子の化粧料における配合
量を満たすように決定される。本発明の化粧料は、常法
により種々の形態で使用され、その形態は特に制限され
ないが、化粧水、乳液、クリーム、軟膏、エアゾール化
粧料、パウダーファンデーション、パウダーアイシャド
ー、乳化型ファンデーション、口紅等のメーキャップ化
粧料、毛髪化粧料、皮膚洗浄剤等として使用される。
リクス グループ(The Optometrics Group )社製のS
PF−290アナライザーを用いてSPFを測定した場
合、その値が8以上であり、皮膚塗布前後の、JIS
Z8729−1980において定義されるΔE* abが3
以下であるものが好適である。紫外線防御効果を充分に
発揮させる観点から、SPFは8以上が好ましく、さら
に好ましくは10以上であり、特に好ましくは13以上
である。また、ΔE* abは、皮膚塗布時の外観を損なわ
せない観点から3以上が好ましく、より好ましくは2以
下、特に好ましくは1以下である。
発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施
例等によって限定されるものではない。 実施例1 シリカゾル(日産化学工業(株)製ST−C、SiO2
濃度20.5重量%)366.5g、酸化チタン超微粒
子(石原産業(株)製TTO−51(A)、ルチル型)
20.0g及び水を混合して1Lとし、原料液とした
(即ち、当該原料液のSiO2 及びTiO2 の濃度はそ
れぞれ1.25mol/L及び0.25mol/Lであ
り、当該原料液は粒子混合物を約10重量%含有するも
のである。)。
径0.1mm)を重量比で175:325になるように
混合した混合物を、ビーズミル(IGARASHIKI
KAI製TSG−6H)を用いて、翼回転数2000
r.p.m.、6時間の分散処理を行った。分散処理の
終了後、ガラスビーズを分離し、TiO2 /SiO
2 (子粒子/母粒子、以下も同様に表示する)複合微粒
子の分散液を得た。
0g、テトラエトキシシラン16.26gを混合し、ウ
ォーターバス中にて50℃に昇温した。この分散液の温
度が50℃に到達した後、1N塩酸3.9mLとエタノ
ール300gの混合溶液を滴下した。滴下後50℃で2
時間30分反応を行い、複合微粒子をSiO2 で表面被
覆した。被覆終了後、4N水酸化ナトリウム水溶液0.
98mLとエタノール50gの混合溶液を加えて塩酸を
中和した。以上の工程は全て撹拌下で行った。
固液分離を行い、含エタノールケーキを得た。このケー
キにエタノールを加え、ケーキをエタノール中に分散さ
せ、再び遠心分離器にかけて固液分離を行うといった工
程を5回行い、固形分濃度約40重量%の複合微粒子含
エタノールケーキを得た。このケーキ12.5gをアセ
トン500gと混合し、超音波分散を行った。ケーキが
アセトン中に完全に分散した後、メチルハイドロジェン
ポリシロキサン(信越シリコーン(株)製、KF99
P)2.0gを加え混合して撥水処理を行った。その
後、該分散液を80℃で乾燥させ、130℃で2時間焼
き付けし、複合微粒子の乾燥処理を行った。生成した粉
体をミル(IKA社製A10)で10回繰り返し粉砕
し、複合微粒子を得た。
させ、レーザードップラー型粒子径測定器(大塚電子
(株)製DLS−700)を用いて、撥水処理前の複合
微粒子の粒子径測定を行ったところ、平均粒子径(体積
基準)は約0.08μmであった。
電子顕微鏡(日本電子(株)製JSM−T100)によ
り観察した結果、平均粒子径は約1μmであった。ま
た、透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製JEM−20
00FX)を用いた超薄切片法によりその断面を観察し
た結果、SiO2 超微粒子(平均粒子径約0.01μ
m)の凝集体の中に、TiO2 超微粒子(平均粒子径約
0.01μm)が分散・固定化されて存在していること
がわかった。即ち、この粒子はSiO2 (バンドギャッ
プエネルギーが約6.2eV、屈折率が約1.46)の
凝集体が母粒子であり、TiO2 (バンドギャップエネ
ルギーが約3.3eV、屈折率が約2.71(ルチル
型))が子粒子であるTiO2 /SiO2 複合微粒子で
あった。
iO2 及びTiO2 の粒子密度をそれぞれ2.27g/
cm3 、3.84g/cm3 とし、原料液の組成比及び
SiO2 被覆量から計算して約8.5体積%であった。
複合微粒子中の子粒子の割合より、上記複合微粒子の屈
折率は約1.57であった。なお、母粒子内に分散・固
定化されている子粒子の割合(SiO2 被覆部含まず)
は約13.6体積%であった。
を、白色ワセリンと複合微粒子の混合物中で子粒子がそ
の1重量%となる量、白色ワセリン(和光純薬工業
(株)製)中に分散させた。これを紫外線光源(SPECTR
ONICS 社製ENB−260C/J)を用いて中心波長3
12nmの光を60分照射したところ、いずれについて
も白色ワセリンの変色は見られなかった。このことよ
り、得られた複合微粒子は触媒活性が抑制されているこ
とが分かった。
ころ強い撥水性を示し、シリコーンオイル(信越シリコ
ーン(株)製KF96A:屈折率=1.40)と混合し
たところ速やかに分散した。この複合微粒子8.4mg
をシリコーンオイル2g中に分散させ、この分散液の光
透過率を、紫外/可視分光光度計(島津製作所(株)製
UV−160A)を用いて光路長1mmの石英セルを用
いて波長域200〜800nmでの透過率を測定した。
結果を図1に示す。
B及びC領域において光透過率がほぼ0%になっている
と同時に、400nmで52%、800nmで81%と
波長400〜800nmの可視光全域において光透過率
が高い値になっており、生成複合微粒子は可視光線域に
おける高透明性及び、紫外線域における高遮蔽性を有し
ていることがわかった。
超微粒子(堺化学工業(株)製FINEX75)20.
3g及び水を混合して1Lとし、原料液とした(即ち、
当該原料液のSiO2 及びZnOの濃度はそれぞれ1.
25mol/L及び0.25mol/Lであり、当該原
料液は粒子混合物を約10重量%含有するものであ
る。)。調製した原料液を高圧分散器(ナノマイザー社
製LA−31)を用いて、解砕圧力1000kg/cm
2 で分散させる工程を10回繰り返した。以上の処理に
よってZnO/SiO2 複合微粒子の分散液を得た。
ラン16.26g、1N塩酸3.9mLを混合し、ウォ
ーターバス中にて50℃に昇温した。この溶液温度が5
0℃に到達した後、2時間30分熟成を行った。熟成終
了後、4N水酸化ナトリウム水溶液0.98mLとエタ
ノール50gの混合溶液を加えて塩酸を中和したのち、
上記の複合微粒子の分散液84.6gとエタノール30
0gの混合溶液を滴下した。滴下後、50℃で2時間3
0分反応を行い、複合微粒子をSiO2 で表面被覆し
た。以上の工程は全て撹拌下で行った。
倣って固液分離を行い、複合微粒子含エタノールケーキ
(固形分濃度約40重量%)を得た後、このケーキ1
2.5gをアセトン500gと混合し、超音波分散を行
った。ケーキがアセトン中に完全に分散した後、メチル
ハイドロジェンポリシロキサン(実施例1に同じ)0.
5gを加え混合して撥水処理を行った。その後、該分散
液を80℃で乾燥させ、130℃で2時間焼き付けし、
複合微粒子の乾燥処理を行った。生成した粉体をミル
(実施例1に同じ)で10回繰り返し粉砕し、複合微粒
子を得た。
させ、実施例1と同様にして撥水処理前の複合微粒子の
粒子径測定を行ったところ、平均粒子径(体積基準)は
約0.07μmであった。撥水処理後の複合微粒子は白
色で、走査型電子顕微鏡(実施例1に同じ)により観察
した結果、平均粒子径は約1μmであった。また、透過
型電子顕微鏡(実施例1に同じ)を用いた超薄切片法に
よりその断面を観察した結果、SiO2 超微粒子(平均
粒子径約0.01μm)の凝集体の中に、ZnO超微粒
子(平均粒子径約0.01μm)が分散・固定化されて
存在していることがわかった。即ち、この粒子はSiO
2 (バンドギャップエネルギーが約6.2eV、屈折率
が約1.46)の凝集体が母粒子であり、ZnO(バン
ドギャップエネルギーが約3.2eV、屈折率が約1.
99)が子粒子であるZnO/SiO2 複合微粒子であ
った。
iO2 及びZnOの粒子密度をそれぞれ2.27g/c
m3 、5.78g/cm3 とし、原料液の組成比及びS
iO2 被覆量から計算して約5.9体積%であった。複
合微粒子中の子粒子の割合より、上記複合微粒子の屈折
率は約1.49であった。なお、母粒子内に分散・固定
化されている子粒子の割合(SiO2 被覆部含まず)は
約9.6体積%であった。撥水処理前および撥水処理後
の複合微粒子を、白色ワセリンと複合微粒子の混合物中
でZnOがその1重量%となる量、白色ワセリン中に分
散させ、実施例1と同様の試験を行った。その結果、白
色ワセリンの変色は見られず、得られた複合微粒子は触
媒活性が抑制されていることが分かった。
ころ強い撥水性を示し、シリコーンオイル(実施例1に
同じ)と混合したところ速やかに分散した。この複合微
粒子28mgをシリコーンオイル2g中に分散させ、実
施例1と同様の方法により光透過率を測定した。結果を
図2に示す。この図では、波長350nm以下の紫外線
A、B及びC領域において光透過率がほぼ0%になって
いると同時に、400nmで30%、800nmで84
%と波長400〜800nmの可視光全域において光透
過率が高い値になっており、生成複合微粒子は可視光線
域における高透明性及び、紫外線域における高遮蔽性を
有していることがわかった。
成、SiO2 による表面被覆、固液分離を行って該複合
微粒子含エタノールケーキ(固形分濃度約40重量%)
を得た。このケーキ12.5gを酢酸エチル500gと
混合し、超音波分散を行った。ケーキが酢酸エチル中に
完全に分散した後、アミノ変性シリコーン(信越シリコ
ーン(株)製、X−22−9261、分子量3000
0、アミノ当量4980)2.5gを加え、50℃で3
時間超音波処理を行い、この複合微粒子の撥水処理を行
った。
に同じ)42.5gを加え、撹拌、混合した後、ロータ
リーエバポレーターを用いて、酢酸エチルを80℃でト
ッピングして複合微粒子をシリコーンオイル中に転相・
分散し、複合微粒子分散シリコーンオイル(複合微粒子
10重量%)を得た。複合微粒子含エタノールケーキを
水に分散させ、実施例1と同様にして撥水処理前の複合
微粒子の粒子径測定を行ったところ、平均粒子径(体積
基準)は約0.08μmであった。
鏡(実施例1に同じ)を用いた超薄切片法によりその断
面を観察した結果、SiO2 超微粒子(平均粒子径約
0.01μm)の凝集体の中に、TiO2 超微粒子(平
均粒子径約0.01μm)が分散・固定化されて存在し
ていることがわかった。即ち、この粒子はSiO2 (バ
ンドギャップエネルギーが約6.2eV、屈折率が約
1.46)の凝集体が母粒子であり、TiO2 (バンド
ギャップエネルギーが約3.3eV、屈折率が約2.7
1)が子粒子であるTiO2 /SiO2 複合微粒子であ
った。上記複合微粒子中での子粒子の割合は、原料液の
組成比及びSiO2 被覆量から計算して約8.5体積%
であった。複合微粒子中の子粒子の割合より、上記複合
微粒子の屈折率は約1.57であった。なお、母粒子内
に分散・固定化されている子粒子の割合(SiO2 被覆
部含まず)は約13.6体積%であった。
を、白色ワセリンと複合微粒子の混合物中でTiO2 が
その1重量%となる量、白色ワセリン中で希釈し、実施
例1と同様の試験を行った。その結果、白色ワセリンの
変色は見られず、得られた複合微粒子は触媒活性が抑制
されていることが分かった。得られた複合微粒子分散シ
リコーンオイル0.1gにシリコーンオイル4.9gを
加えて希釈した後、実施例1と同様の方法により光透過
率を測定した。結果を図3に示す。
B及びC領域において光透過率がほぼ0%になっている
と同時に、400nmで80%、800nmで97%と
波長400〜800nmの可視光全域において光透過率
が極めて高い値になっており、生成複合微粒子は可視光
線域における高透明性及び、紫外線域における高遮蔽性
を有していることがわかった。
ン超微粒子(実施例1に同じ)10.0g、酸化亜鉛超
微粒子(実施例2に同じ)40.7g及び水を混合して
1Lとし、原料液とした(即ち、当該原料液のSi
O2 、TiO2 、ZnOの濃度はそれぞれ1.25mo
l/L、0.125mol/L及び、0.5mol/L
であり、当該原料液は粒子混合物を約12重量%含有す
るものである。)。
し、TiO2 ・ZnO/SiO2 複合微粒子の分散液を
得た後、実施例2に倣って、SiO2 による表面被覆を
行った。被覆処理後の分散液を70℃に昇温した後、ア
ミノ変性シリコーン(東芝シリコーン(株)製、XF4
2−B0819、分子量10000、アミノ当量160
0)0.74gを加えて攪拌した後、70℃で2時間超
音波処理を行い、TiO2 ・ZnO/SiO2 複合微粒
子の撥水処理を行った。
用いて、エタノール、及び水を75℃でトッピングして
約3倍に濃縮した後、n−ヘキサン900gを加えて、
70℃で還流脱水を行った。この分散液にシリコーンオ
イル(実施例1に同じ)132.8gを加え、撹拌、混
合した後、ロータリーエバポレーターを用いて、エタノ
ール、及び水を80℃でトッピングして複合微粒子をシ
リコーンオイル中に転相・分散し、複合微粒子分散シリ
コーンオイル(複合微粒子10重量%)を得た。
液分離して生成した複合微粒子含エタノールケーキを水
に分散させ、レーザードップラー型粒子径測定器(実施
例1に同じ)を用いて、撥水処理前の複合微粒子の粒子
径測定を行ったところ、平均粒子径(体積基準)は約
0.09μmであった。撥水処理後の複合微粒子は透過
型電子顕微鏡(実施例1に同じ)を用いた超薄切片法に
よりその断面を観察した結果、SiO2 超微粒子(平均
粒子径約0.01μm)の凝集体の中に、TiO2 超微
粒子(平均粒子径約0.01μm)及びZnO超微粒子
(平均粒子径約0.01μm)が分散・固定化されて存
在していることがわかった。即ち、この粒子はSiO2
(バンドギャップエネルギーが約6.2eV、屈折率が
約1.46)の凝集体が母粒子であり、TiO2 (バン
ドギャップエネルギーが約3.3eV、屈折率が約2.
71)及びZnO(バンドギャップエネルギーが約3.
2eV、屈折率が約1.99)が子粒子であるTiO2
・ZnO/SiO2 複合微粒子であった。
iO2 、TiO2 及びZnOの粒子密度をそれぞれ2.
27g/cm3 、3.84g/cm3 、5.78g/c
m3とし、原料液の組成比及びSiO2 被覆量から計算
して約14.1体積%であった。複合微粒子中の子粒子
の割合より、上記複合微粒子の屈折率は約1.56であ
った。なお、母粒子内に分散・固定化されている子粒子
の割合(SiO2 被覆部含まず)は約22.6体積%で
あった。
と複合微粒子の混合物中でTiO2がその1重量%とな
る量、白色ワセリン中に分散させ、実施例1と同様の試
験を行った。その結果、白色ワセリンの変色は見られ
ず、得られた複合微粒子は触媒活性が抑制されているこ
とが分かった。得られた複合微粒子分散シリコーンオイ
ル0.1gにシリコーンオイル4.9gを加えて希釈し
た後、実施例1と同様の方法により光透過率を測定し
た。結果を図4に示す。
A、B及びC領域において光透過率がほぼ0%になって
いると同時に、400nmで40%、800nmで94
%と波長400〜800nmの可視光全域において光透
過率が極めて高い値になっており、生成複合微粒子は可
視光線域における高透明性及び紫外線域における高遮蔽
性を有していることがわかった。
2 /SiO2 複合微粒子分散液を得た。上記の分散液8
4.6g、エタノール1500g、テトラエトキシシラ
ン16.26gを混合し、ウォーターバス中にて50℃
に昇温した。分散液温度が50℃に到達した後、1N塩
酸3.9mLとエタノール300gの混合溶液を滴下し
た。滴下後、50℃で2時間30分反応を行い、分散液
中の複合微粒子をSiO2 で表面被覆した。被覆後、
0.04重量%アルミニウムイソプロポキシド/イソプ
ロピルアルコール溶液199.1gを滴下し、75℃で
5時間反応を行い、さらにAl2 O3 で表面被覆した。
被覆終了後、4N水酸化ナトリウム水溶液0.98mL
とエタノール50gの混合溶液を加えて塩酸を中和し
た。以上の工程は全て撹拌下で行った。
を加えて撹拌した後、50℃で3時間超音波処理を行
い、TiO2 /SiO2 複合微粒子の撥水処理を行っ
た。この分散液をロータリーエバポレーターを用いて、
エタノール、イソプロピルアルコール、及び水を75℃
でトッピングして約3倍に濃縮した後、n−ヘキサン9
00gを加えて、70℃で還流脱水を行った。この分散
液にシリコーンオイル(実施例1に同じ)111.7g
を加え、撹拌、混合した後、ロータリーエバポレーター
を用いて、エタノール、イソプロピルアルコール、及び
水を80℃でトッピングして複合微粒子をシリコーンオ
イル中に転相・分散し、複合微粒子分散シリコーンオイ
ル(複合微粒子10重量%)を得た。
鏡(実施例1に同じ)を用いた超薄切片法によりその断
面を観察した結果、SiO2 超微粒子(平均粒子径約
0.01μm)の凝集体の中に、TiO2 超微粒子(平
均粒子径約0.01μm)が分散・固定化されて存在し
ていることがわかった。即ち、この粒子はSiO2 (バ
ンドギャップエネルギーが約6.2eV、屈折率が約
1.46)の凝集体が母粒子であり、TiO2 (バンド
ギャップエネルギーが約3.3eV、屈折率が約2.7
1(ルチル型))が子粒子であるTiO2 /SiO2 複
合微粒子であった。
iO2 及びTiO2 の粒子密度をそれぞれ2.27g/
cm3 、3.84g/cm3 とし、原料液の組成比及び
SiO2 被覆量から計算して約8.5体積%であった。
複合微粒子中の子粒子の割合より、上記複合微粒子の屈
折率は約1.57であった。なお、母粒子内に分散・固
定化されている子粒子の割合(SiO2 被覆部含まず)
は約13.6体積%であった。撥水処理前および撥水処
理後の複合微粒子を、白色ワセリンと複合微粒子の混合
物中で子粒子がその1重量%となる量、白色ワセリン中
に分散させ、実施例1と同様の試験を行った。その結
果、白色ワセリンの変色は見られず、得られた複合微粒
子は触媒活性が抑制されていることが分かった。
液分離して生成した複合微粒子の含エタノールケーキを
水に分散させ、レーザードップラー型粒子径測定器(実
施例1に同じ)を用いて、撥水処理前の複合微粒子の粒
子径測定を行ったところ、平均粒子径(体積基準)は約
0.09μmであった。
0.15gにシリコーンオイル4.85gを加えて希釈
した後、実施例1と同様の方法により光透過率を測定し
た。結果を図5に示す。この図では、波長300nm以
下の紫外線B及びC領域において光透過率がほぼ0%に
なっていると同時に、400nmで59%、800nm
で87%と波長400〜800nmの可視光全域におい
て光透過率が非常に高い値になっており、生成複合微粒
子は可視光線域における高透明性及び、紫外線域におけ
る高遮蔽性を有していることがわかった。
2 ・ZnO/SiO2複合微粒子分散液を生成させた。
エタノール1500g、テトラエトキシシラン16.2
6g、1N塩酸3.9mLを混合し、ウォーターバス中
にて50℃に昇温した。溶液温度が50℃に到達した
後、2時間30分熟成を行った。熟成終了後、4N水酸
化ナトリウム水溶液0.98mLとエタノール50gの
混合溶液を加えて塩酸を中和したのち、生成したTiO
2 ・ZnO/SiO2 複合微粒子の分散液84.6gと
エタノール300gの混合溶液を滴下した。滴下後、5
0℃で2時間30分反応を行い、分散液中のTiO2 ・
ZnO/SiO2 複合微粒子をSiO2 で表面被覆し
た。被覆後、0.04重量%アルミニウムイソプロポキ
シド/イソプロピルアルコール分散液199.1gを滴
下し、75℃で5時間反応を行い、さらにAl2 O3 で
表面被覆した。以上の工程は全て撹拌下で行った。
gを加えて撹拌した後、70℃で2時間超音波処理を行
い、TiO2 ・ZnO/SiO2 複合微粒子の撥水処理
を行った。この分散液を実施例5に倣って還流脱水した
後、シリコーンオイル(実施例1に同じ)132.0g
を加え、撹拌、混合した後、ロータリーエバポレーター
を用いて、エタノール、イソプロピルアルコール、及び
水を80℃でトッピングして複合微粒子をシリコーンオ
イル中に転相・分散し、複合微粒子分散シリコーンオイ
ル(複合微粒子10重量%)を得た。
鏡(実施例1に同じ)を用いた超薄切片法によりその断
面を観察した結果、SiO2 超微粒子(平均粒子径約
0.01μm)の凝集体の中に、ZnO超微粒子(平均
粒子径約0.01μm)及びTiO2 超微粒子(平均粒
子径約0.01μm)が分散・固定化されて存在してい
ることがわかった。即ち、この粒子はSiO2 (バンド
ギャップエネルギーが約6.2eV、屈折率が約1.4
6)の凝集体が母粒子であり、ZnO(バンドギャップ
エネルギーが約3.2eV、屈折率が約1.99)及び
TiO2 (バンドギャップエネルギーが約3.3eV、
屈折率が約2.71)が子粒子であるTiO2 ・ZnO
/SiO2 複合微粒子であった。
iO2 、TiO2 及びZnOの粒子密度をそれぞれ2.
27g/cm3 、3.84g/cm3 、5.78g/c
m3とし、原料液の組成比及びSiO2 被覆量から計算
して約14.1体積%であった。複合微粒子中の子粒子
の割合より、上記複合微粒子の屈折率は約1.56であ
った。なお、母粒子内に分散・固定化されている子粒子
の割合(SiO2 被覆部含まず)は約22.6体積%で
あった。
液分離して生成した複合微粒子の含エタノールケーキを
水に分散させ、レーザードップラー型粒子径測定器(実
施例1に同じ)を用いて、撥水処理前の複合微粒子の粒
子径測定を行ったところ、平均粒子径(体積基準)は約
0.10μmであった。
得られる撥水処理前の複合微粒子を、白色ワセリンと複
合微粒子の混合物中でTiO2 がその1重量%となる
量、白色ワセリン中に分散させ、実施例1と同様の試験
を行った。その結果、白色ワセリンの変色は見られず、
得られた複合微粒子は触媒活性が抑制されていることが
分かった。
0.1gにシリコーンオイル4.9gを加えて希釈した
後、実施例1と同様の方法により光透過率を測定した。
結果を図6に示す。
A、B及びC領域において光透過率がほぼ0%になって
いると同時に、400nmで33%、800nmで93
%と波長400〜800nmの可視光全域において光透
過率が高い値になっており、生成複合微粒子は可視光線
域における高透明性及び、紫外線域における高遮蔽性を
有していることがわかった。
を行い、実施例5に倣ってSiO2 、Al2 O3 による
表面被覆を行った。被覆処理後の分散液にジアルキルフ
ォスフェイト(花王(株)製DAP60H)0.66g
を加えて撹拌した後、75℃で1時間超音波処理を行
い、TiO2/SiO2 複合微粒子の撥水処理を行っ
た。この分散液をロータリーエバポレーターを用いて、
エタノール、イソプロピルアルコール、及び水を75℃
でトッピングして約3倍に濃縮した後、シクロヘキサン
900gを加えて、70℃で還流脱水を行った。
に同じ)117.7gを加え、撹拌、混合した後、ロー
タリーエバポレーターを用いて、エタノール、イソプロ
ピルアルコール、及び水を80℃でトッピングして複合
微粒子をシリコーンオイル中に転相・分散し、複合微粒
子分散シリコーンオイル(複合微粒子10重量%)を得
た。
鏡(実施例1に同じ)を用いた超薄切片法によりその断
面を観察した結果、SiO2 超微粒子(平均粒子径約
0.01μm)の凝集体の中に、TiO2 超微粒子(平
均粒子径約0.01μm)が分散・固定化されて存在し
ていることがわかった。即ち、この粒子はSiO2 (バ
ンドギャップエネルギーが約6.2eV、屈折率が約
1.46)の凝集体が母粒子であり、TiO2 (バンド
ギャップエネルギーが約3.3eV、屈折率が約2.7
1)が子粒子であるTiO2 /SiO2 複合微粒子であ
った。
iO2 及びTiO2 の粒子密度をそれぞれ2.27g/
cm3 、3.84g/cm3 とし、原料液の組成比及び
SiO2 被覆量から計算して約8.5体積%であった。
複合微粒子中の子粒子の割合より、上記複合微粒子の屈
折率は約1.57であった。なお、母粒子内に分散・固
定化されている子粒子の割合(SiO2 被覆部含まず)
は約13.6体積%であった。
液分離して生成した複合微粒子の含エタノールケーキを
水に分散させ、レーザードップラー型粒子径測定器(実
施例1に同じ)を用いて、撥水処理前の複合微粒子の粒
子径測定を行ったところ、平均粒子径(体積基準)は約
0.09μmであった。
得られる撥水処理前の複合微粒子を、白色ワセリンと複
合微粒子の混合物中でTiO2 がその1重量%となる
量、白色ワセリン中に分散させ、実施例1と同様の試験
を行った。その結果、白色ワセリンの変色は見られず、
得られた複合微粒子は触媒活性が抑制されていることが
分かった。
0.1gにシリコーンオイル4.9gを加えて希釈した
後、実施例1と同様の方法により光透過率を測定した。
結果を図7に示す。
B及びC領域において光透過率がほぼ0%になっている
と同時に、400nmで74%、800nmで96%と
波長400〜800nmの可視光全域において光透過率
が極めて高い値になっており、生成複合微粒子は可視光
線域における高透明性及び、紫外線域における高遮蔽性
を有していることがわかった。
子の生成、SiO2 、Al2 O3 による表面被覆を行っ
た。被覆処理後の分散液にジアルキルフォスフェイト
(実施例7に同じ)0.71gを加えて撹拌した後、7
5℃で1時間超音波処理を行い、TiO2 ・ZnO/S
iO2 複合微粒子の撥水処理を行った。
た後、シリコーンオイル(実施例1に同じ)132.8
gを加え、撹拌、混合した後、ロータリーエバポレータ
ーを用いて、エタノール、イソプロピルアルコール、及
び水を80℃でトッピングして複合微粒子をシリコーン
オイル中に転相・分散し、複合微粒子分散シリコーンオ
イル(複合微粒子10重量%)を得た。
鏡(実施例1に同じ)を用いた超薄切片法によりその断
面を観察した結果、SiO2 超微粒子(平均粒子径約
0.01μm)の凝集体の中に、ZnO超微粒子(平均
粒子径約0.01μm)及びTiO2 超微粒子(平均粒
子径約0.01μm)が分散・固定化されて存在してい
ることがわかった。即ち、この粒子はSiO2 (バンド
ギャップエネルギーが約6.2eV、屈折率が約1.4
6)の凝集体が母粒子であり、ZnO(バンドギャップ
エネルギーが約3.2eV、屈折率が約1.99)及び
TiO2 (バンドギャップエネルギーが約3.3eV、
屈折率が約2.71)が子粒子であるTiO2 ・ZnO
/SiO2 複合微粒子であった。
iO2 、TiO2 及びZnOの粒子密度をそれぞれ2.
27g/cm3 、3.84g/cm3 、5.78g/c
m3とし、原料液の組成比及びSiO2 被覆量から計算
して約14.1体積%であった。複合微粒子中の子粒子
の割合より、上記複合微粒子の屈折率は約1.56であ
った。なお、母粒子内に分散・固定化されている子粒子
の割合(SiO2 被覆部含まず)は約22.6体積%で
あった。
液分離して生成した複合微粒子の含エタノールケーキを
水に分散させ、レーザードップラー型粒子径測定器(実
施例1に同じ)を用いて、撥水処理前の複合微粒子の粒
子径測定を行ったところ、平均粒子径(体積基準)は約
0.10μmであった。
得られる撥水処理前の複合微粒子を、白色ワセリンと複
合微粒子の混合物中でTiO2 がその1重量%となる
量、白色ワセリン中に分散させ、実施例1と同様の試験
を行った。その結果、白色ワセリンの変色は見られず、
得られた複合微粒子は触媒活性が抑制されていることが
分かった。
0.1gにシリコーンオイル4.9gを加えて希釈した
後、実施例1と同様の方法により光透過率を測定した。
結果を図8に示す。
A、B及びC領域において光透過率がほぼ0%になって
いると同時に、400nmで36%、800nmで93
%と波長400〜800nmの可視光全域において光透
過率が非常に高い値になっており、生成複合微粒子は可
視光線域における高透明性及び、紫外線域における高遮
蔽性を有していることがわかった。
/SiO2 複合微粒子分散液を得た。
ラン16.26g、1N塩酸3.9mlを混合し、ウォ
ーターバス中にて50℃に昇温した。溶液温度が50℃
に到達した後、2時間30分熟成を行った。熟成終了
後、4N水酸化ナトリウム水溶液0.98mlとエタノ
ール50gの混合溶液を加えて塩酸を中和したのち、生
成したZnO/SiO2 複合微粒子の分散液84.6g
とエタノール300gの混合溶液を滴下した。滴下後、
50℃で2時間30分反応を行い、溶液中のZnO/S
iO2 複合微粒子をSiO2 で表面被覆した。被覆後、
アルミニウムトリ−sec−ブトキシド/イソプロピル
アルコール/エタノール溶液(重量%1:9:90)
9.6gを滴下し、75℃で5時間反応を行い、Al2
O3 で表面被覆した。以上の工程は全て溶液を攪拌しつ
つ行った。
ェイト(実施例7に同じ)0.66gを加えて撹拌した
後、75℃で1時間超音波処理を行い、ZnO/SiO
2 複合微粒子の撥水処理を行った。この分散液を実施例
5に倣って還流脱水した後、シリコーンオイル(実施例
1に同じ)117.7gを加え、撹拌、混合した後、ロ
ータリーエバポレーターを用いて、エタノール、イソプ
ロピルアルコール、及び水を80℃でトッピングして複
合微粒子をシリコーンオイル中に転相・分散し、複合微
粒子分散シリコーンオイル(複合微粒子10重量%)を
得た。
鏡(実施例1に同じ)を用いた超薄切片法によりその断
面を観察した結果、SiO2 超微粒子(平均粒子径約
0.01μm)の凝集体の中に、ZnO超微粒子(平均
粒子径約0.01μm)が分散・固定化されて存在して
いることがわかった。即ち、この粒子はSiO2 (バン
ドギャップエネルギーが約6.2eV、屈折率が約1.
46)の凝集体が母粒子であり、ZnO(バンドギャッ
プエネルギーが約3.2eV、屈折率が約1.99)が
子粒子であるZnO/SiO2 複合微粒子であった。
iO2 及びZnOの粒子密度をそれぞれ2.27g/c
m3 、5.78g/cm3 とし、原料液の組成比及びS
iO2 被覆量から計算して約5.9体積%であった。複
合微粒子中の子粒子の割合より、上記複合微粒子の屈折
率は約1.49であった。なお、母粒子内に分散・固定
化されている子粒子の割合(SiO2 被覆部含まず)は
約9.6体積%であった。
液分離して生成した複合微粒子の含エタノールケーキを
水に分散させ、レーザードップラー型粒子径測定器(実
施例1に同じ)を用いて、撥水処理前の複合微粒子の粒
子径測定を行ったところ、平均粒子径(体積基準)は約
0.08μmであった。
得られる撥水処理前の複合微粒子を、白色ワセリンと複
合微粒子の混合物中でZnOがその1重量%となる量、
白色ワセリン中に分散させ、実施例1と同様の試験を行
った。その結果、白色ワセリンの変色は見られず、得ら
れた複合微粒子は触媒活性が抑制されていることが分か
った。
0.4gにシリコーンオイル4.6gを加えて希釈した
後、実施例1と同様の方法により光透過率を測定した。
結果を図9に示す。
A、B及びC領域において光透過率がほぼ0%になって
いると同時に、400nmで30%、800nmで93
%と波長400〜800nmの可視光全域において光透
過率が高い値になっており、生成複合微粒子は可視光線
域における高透明性及び、紫外線域における高遮蔽性を
有していることがわかった。
ン超微粒子(出光興産(株)製IT−S、アモルファス
型)39.9g及び水を混合して1Lとし、原料液とし
た(即ち、当該原料液のSiO2 及びTiO2 の濃度は
それぞれ1.25mol/L及び0.5mol/Lであ
り、当該原料液は粒子混合物を約11重量%含有するも
のである。)。
製バイオミキサー)を用いて、翼回転数15000r.
p.m.で30分間分散させ、TiO2 /SiO2 複合
微粒子の分散液を得た。この分散液を実施例5に倣って
SiO2 、Al2 O3 による表面被覆を行った。
ェイト(実施例7に同じ)0.70gを加えて撹拌した
後、75℃で1時間超音波処理を行い、TiO2 /Si
O2複合微粒子の撥水処理を行った。
た後、シリコーンオイル(実施例1に同じ)125.6
gを加え、撹拌、混合した後、ロータリーエバポレータ
ーを用いて、エタノール、イソプロピルアルコール、及
び水を80℃でトッピングして複合微粒子をシリコーン
オイル中に転相・分散し、複合微粒子分散シリコーンオ
イル(複合微粒子10重量%)を得た。
鏡(実施例1に同じ)を用いた超薄切片法によりその断
面を観察した結果、SiO2 超微粒子(平均粒子径約
0.01μm)の凝集体の中に、TiO2 超微粒子(平
均粒子径約0.01μm)が分散・固定化されて存在し
ていることがわかった。即ち、この粒子はSiO2 (バ
ンドギャップエネルギーが約6.2eV、屈折率が約
1.46)の凝集体が母粒子であり、TiO2 (バンド
ギャップエネルギーが約3.4eV、屈折率が約2.5
2)が子粒子であるTiO2 /SiO2 複合微粒子であ
った。
iO2 及びTiO2 の粒子密度をそれぞれ2.27g/
cm3 、3.84g/cm3 とし、原料液の組成比及び
SiO2 被覆量から計算して約15.1体積%であっ
た。複合微粒子中の子粒子の割合より、上記複合微粒子
の屈折率は約1.62であった。なお、母粒子内に分散
・固定化されている子粒子の割合(SiO2 被覆部含ま
ず)は約23.9体積%であった。
液分離して生成した複合微粒子の含エタノールケーキを
水に分散させ、レーザードップラー型粒子径測定器(実
施例1に同じ)を用いて、撥水処理前の複合微粒子の粒
子径測定を行ったところ、平均粒子径(体積基準)は約
0.10μmであった。
得られる撥水処理前の複合微粒子を、白色ワセリンと複
合微粒子の混合物中でTiO2 がその1重量%となる
量、白色ワセリン中に分散させ、実施例1と同様の試験
を行った。その結果、白色ワセリンの変色は見られず、
得られた複合微粒子は触媒活性が抑制されていることが
分かった。
0.1gにシリコーンオイル4.9gを加えて希釈した
後、実施例1と同様の方法により光透過率を測定した。
結果を図10に示す。
B及びC領域において光透過率がほぼ0%になっている
と同時に、400nmで43%、800nmで83%と
波長400〜800nmの可視光全域において光透過率
が高い値になっており、生成複合微粒子は可視光線域に
おける高透明性及び、紫外線域における高遮蔽性を有し
ていることがわかった。
2 濃度20.5重量%)268.3g、酸化チタン超微
粒子(石原産業(株)製、TTO−51(A)、ルチル
型)50.0g及び水を混合して1リットルとし、原料
液とした(即ち、当該原料液のSiO2 及びTiO2 の
濃度はそれぞれ0.92mol/L及び0.63mol
/Lであり、当該原料液は粒子混合物を約11重量%含
有するものである。)。調製した原料液を、ダイノーミ
ル(Willy A Bachofen AG製、KD
L−PILOT)を用いて、翼回転数3600r.p.
m.、溶液:メディア比600cc:1200cc、8
分間×3回の分散処理を行い、SiO2が母粒子であ
り、TiO2 が子粒子であるTiO2 /SiO2 超微粒
子凝集体の分散液を生成させた。
g、テトラエトキシシラン32.6gを混合し、ウォー
ターバス中にて50℃に昇温した。この分散液の温度が
50℃に到達した後、1N塩酸1.56mlとエタノー
ル600gの混合溶液を滴下した。滴下後、50℃で2
時間30分反応を行い、複合微粒子をSiO2 で表面被
覆した。以上の工程は全て溶液を攪拌しつつ行った。こ
の分散液をロータリーエバポレーターを用いて、エタノ
ール、及び水を75℃でトッピングして約10倍に濃縮
した後、攪拌しつつイソプロピルアルコール2782g
を滴下して加えた。この分散液をロータリーエバポレー
ターを用いて、エタノール、イソプロピルアルコール及
び水を75℃でトッピングして約5倍に濃縮した。濃縮
終了後、4N水酸化ナトリウム水溶液0.39mlとイ
ソプロピルアルコール20gの混合溶液を加えて塩酸を
中和した。この工程は溶液を攪拌しつつ行った。
ル(東レ・ダウコーニング(株)製、SH244:屈折
率1.39)600gを滴下、混合した。その後、アミ
ノ変性シリコーン(東芝シリコーン(株)製、XF42
−B0819、分子量10000、アミノ当量160
0)0.6gとシリコーンオイル240gの混合溶液
を、滴下、混合し、ロータリーエバポレーターを用い
て、エタノール、イソプロピルアルコール、及び水を8
0℃でトッピングした後、更にアミノ変性シリコーン
2.4gとシリコーンオイル360gの混合溶液を滴
下、混合し、TiO2 /SiO2 複合微粒子の撥水処理
を行った。この分散液を超音波分散器を用いて、1時間
分散を行い、再びロータリーエバポレーターを用いて、
エタノール、イソプロピルアルコール、水、及びシリコ
ーンオイルを80℃でトッピングして複合微粒子をシリ
コーンオイル中に転相、分散し、複合微粒子分散シリコ
ーンオイル(複合微粒子35重量%)を得た。被覆処理
後の分散液を実施例1に倣って固液分離して生成した複
合微粒子含エタノールケーキを水に分散させ、レーザー
ドップラー型粒子径測定器(実施例1に同じ)を用い
て、撥水処理前の複合微粒子の粒子径測定を行ったとこ
ろ、平均粒子径(体積基準)は約0.08μmであっ
た。
鏡(実施例1に同じ)を用いた超薄切片法によりその断
面を観察した結果、SiO2 超微粒子(平均粒子径0.
01μm)の凝集体の中に、TiO2 超微粒子(平均粒
子径0.01μm)が分散・固定化されて存在している
ことがわかった。即ち、この粒子はSiO2 (バンドギ
ャップエネルギーが約6.2eV、屈折率が約1.4
6)の凝集体が母粒子であり、TiO2 (バンドギャッ
プエネルギーが約3.3eV、屈折率が約2.71)が
子粒子であるTiO2 ・SiO2 複合微粒子であった。
上記複合微粒子中での子粒子の割合は、SiO2 、およ
びTiO2 の粒子密度をそれぞれ2.27g/cm3 、
3.84g/cm3 とし、原料液の組成比及びSiO2
被覆量から計算して約22.3体積%であった。複合微
粒子中の子粒子の割合より、上記複合微粒子の屈折率は
約1.74であった。なお、母粒子内に分散・固定化さ
れている子粒子の割合(SiO2 被覆部含まず)は約3
5.0体積%であった。
複合微粒子の混合物中でTiO2 がその1重量%となる
量、白色ワセリンに分散させ、実施例1と同様の試験を
行った。その結果、白色ワセリンの変色は見られず、得
られた複合微粒子は触媒活性が抑制されていることが分
かった。得られた複合微粒子分散シリコーンオイル0.
057gにシリコーンオイル9.943gを加えて希釈
した後、実施例1と同様の方法により光透過率を測定し
た。結果を図11に示す。この図では、波長300nm
以下の紫外線B及びC領域において光透過率がほぼ0%
になっていると同時に、400nmで57%、800n
mで95%と波長400〜800nmの可視光全域にお
いて光透過率が極めて高い値となっており、生成複合微
粒子は可視光線域における高透明性及び紫外線域におけ
る高遮蔽性を有していることがわかった。
成、SiO2 による表面被覆を行った。被覆後、4N水
酸化ナトリウム水溶液0.39mlとエタノール20g
の混合溶液を加えて塩酸を中和した。この工程は溶液を
攪拌しつつ行った。この分散液を攪拌しつつ、オキサゾ
リン変性シリコーン(花王(株)製、OS96−20)
3.0gをエタノール860gに溶解させた溶液を滴
下、混合し、TiO2 /SiO2 複合微粒子の撥水処理
を行った。この分散液をロータリーエバポレーターを用
いて、エタノール、及び水を75℃でトッピングして約
5倍に濃縮した。この分散液を攪拌しつつ、シリコーン
オイル(東レ・ダウコーニング(株)製、SH244:
屈折率1.39)575gを滴下、混合した後、ロータ
リーエバポレーターを用いて、エタノール、及び水を8
0℃でトッピングした。この分散液をホモジナイザーを
用いて、1時間分散を行った後、再びロータリーエバポ
レーターを用いて、エタノール、水、及びシリコーンオ
イルを80℃でトッピングして複合微粒子をシリコーン
オイル中に転相、分散し、複合微粒子分散シリコーンオ
イル(複合微粒子15重量%)を得た。
液分離して生成した複合微粒子含エタノールケーキを水
に分散させ、レーザードップラー型粒子径測定器(実施
例1に同じ)を用いて、撥水処理前の複合微粒子の粒子
径測定を行ったところ、平均粒子径(体積基準)は約
0.08μmであった。撥水処理後の複合微粒子は透過
型電子顕微鏡(実施例1に同じ)を用いた超薄切片法に
よりその断面を観察した結果、SiO2 超微粒子(平均
粒子径0.01μm)の凝集体の中に、TiO2 超微粒
子(平均粒子径0.01μm)が分散・固定化されて存
在していることがわかった。即ち、この粒子はSiO2
(バンドギャップエネルギーが約6.2eV、屈折率が
約1.46)の凝集体が母粒子であり、TiO2 (バン
ドギャップエネルギーが約3.3eV、屈折率が約2.
71)が子粒子であるTiO2 /SiO2 複合微粒子で
あった。上記複合微粒子中での子粒子の割合は、SiO
2 、およびTiO2 の粒子密度をそれぞれ2.27g/
cm3 、3.84g/cm3 とし、原料液の組成比及び
SiO2 被覆量から計算して約22.3体積%であっ
た。複合微粒子中の子粒子の割合より、上記複合微粒子
の屈折率は約1.74であった。なお、母粒子内に分散
・固定化されている子粒子の割合(SiO2 被覆部含ま
ず)は約35.0体積%であった。
複合微粒子の混合物中でTiO2 がその1重量%となる
量、白色ワセリンに分散させ、実施例1と同様の試験を
行った。その結果、白色ワセリンの変色は見られず、得
られた複合微粒子は触媒活性が抑制されていることが分
かった。得られた複合微粒子分散シリコーンオイル0.
13gにシリコーンオイル9.87gを加えて希釈した
後、実施例1と同様の方法により光透過率を測定した。
結果を図12に示す。この図では、波長300nm以下
の紫外線B及びC領域において光透過率がほぼ0%にな
っていると同時に、400nmで65%、800nmで
95%と波長400〜800nmの可視光全域において
光透過率が極めて高い値となっており、生成複合微粒子
は可視光線域における高透明性及び紫外線域における高
遮蔽性を有していることがわかった。
成、SiO2 による表面被覆を行った。被覆後、4N水
酸化ナトリウム水溶液0.39mlとエタノール20g
の混合溶液を加えて塩酸を中和した。この工程は溶液を
攪拌しつつ行った。この分散液を攪拌しつつ、ポリビニ
ルピロリドン(和光純薬(株)製、化粧品用K−30)
0.6gをエタノール30gに溶解させた溶液を滴下、
混合した。滴下後、オキサゾリン変性シリコーン(実施
例12に同じ)3.0gをエタノール860gに溶解さ
せた溶液を滴下、混合し、TiO2 /SiO2 複合微粒
子の撥水処理を行った。この分散液をロータリーエバポ
レーターを用いて、エタノール、及び水を75℃でトッ
ピングして約5倍に濃縮した。この分散液を攪拌しつ
つ、シリコーンオイル(東レ・ダウコーニング(株)
製、SH244:屈折率1.39)575gを滴下、混
合した後、ロータリーエバポレーターを用いて、エタノ
ール、及び水を80℃でトッピングした。この分散液を
ホモジナイザーを用いて、1時間分散を行った後、再び
ロータリーエバポレーターを用いて、エタノール、水、
及びシリコーンオイルを80℃でトッピングして複合微
粒子をシリコーンオイル中に転相、分散し、複合微粒子
分散シリコーンオイル(複合微粒子25重量%)を得
た。
液分離して生成した複合微粒子含エタノールケーキを水
に分散させ、レーザードップラー型粒子径測定器(実施
例1に同じ)を用いて、撥水処理前の複合微粒子の粒子
径測定を行ったところ、平均粒子径(体積基準)は約
0.08μmであった。撥水処理後の複合微粒子は透過
型電子顕微鏡(実施例1に同じ)を用いた超薄切片法に
よりその断面を観察した結果、SiO2 超微粒子(平均
粒子径0.01μm)の凝集体の中に、TiO2 超微粒
子(平均粒子径0.01μm)が分散・固定化されて存
在していることがわかった。即ち、この粒子はSiO2
(バンドギャップエネルギーが約6.2eV、屈折率が
約1.46)の凝集体が母粒子であり、TiO2 (バン
ドギャップエネルギーが約3.3eV、屈折率が約2.
71)が子粒子であるTiO2 /SiO2 複合微粒子で
あった。上記複合微粒子中での子粒子の割合は、SiO
2 、およびTiO2 の粒子密度をそれぞれ2.27g/
cm3 、3.84g/cm3 とし、原料液の組成比及び
SiO2 被覆量から計算して約22.3体積%であっ
た。複合微粒子中の子粒子の割合より、上記複合微粒子
の屈折率は約1.74であった。なお、母粒子内に分散
・固定化されている子粒子の割合(SiO2 被覆部含ま
ず)は約35.0体積%であった。
複合微粒子の混合物中でTiO2 がその1重量%となる
量、白色ワセリンに分散させ、実施例1と同様の試験を
行った。その結果、白色ワセリンの変色は見られず、得
られた複合微粒子は触媒活性が抑制されていることが分
かった。得られた複合微粒子分散シリコーンオイル0.
08gにシリコーンオイル9.92gを加えて希釈した
後、実施例1と同様の方法により光透過率を測定した。
結果を図13に示す。この図では、波長300nm以下
の紫外線B及びC領域において光透過率がほぼ0%にな
っていると同時に、400nmで39%、800nmで
87%と波長400〜800nmの可視光全域において
光透過率が極めて高い値となっており、生成複合微粒子
は可視光線域における高透明性及び紫外線域における高
遮蔽性を有していることがわかった。
成、SiO2 による表面被覆を行った。被覆後、4N水
酸化ナトリウム水溶液0.39mlとエタノール20g
の混合溶液を加えて塩酸を中和した。この工程は溶液を
攪拌しつつ行った。この分散液を攪拌しつつ、ポリビニ
ルピロリドン0.6gをエタノール30gに溶解させた
溶液を滴下、混合した。滴下後、オキサゾリン変性シリ
コーン(実施例12に同じ)3.0gをエタノール86
0gに溶解させた溶液を滴下、混合し、TiO2 /Si
O2 複合微粒子の撥水処理を行った。この分散液を80
℃で乾燥させ、複合微粒子の乾燥処理を行った。生成し
た粉体をミル(実施例1に同じ)で2回粉砕し、複合微
粒子を得た。被覆処理後の分散液を実施例1に倣って固
液分離して生成した複合微粒子含エタノールケーキを水
に分散させ、レーザードップラー型粒子径測定器(実施
例1に同じ)を用いて、撥水処理前の複合微粒子の粒子
径測定を行ったところ、平均粒子径(体積基準)は約
0.08μmであった。
子顕微鏡(実施例1に同じ)により観察した結果、平均
粒子径は約1μmであった。また、透過型電子顕微鏡
(実施例1に同じ)を用いた超薄切片法によりその断面
を観察した結果、SiO2 超微粒子(平均粒子径0.0
1μm)の凝集体の中に、TiO2 超微粒子(平均粒子
径0.01μm)が分散・固定化されて存在しているこ
とがわかった。即ち、この粒子はSiO2 (バンドギャ
ップエネルギーが約6.2eV、屈折率が約1.46)
の凝集体が母粒子であり、TiO2 (バンドギャップエ
ネルギーが約3.3eV、屈折率が約2.71)が子粒
子であるTiO2 /SiO2 複合微粒子であった。上記
複合微粒子中での子粒子の割合は、SiO2 、およびT
iO2 の粒子密度をそれぞれ2.27g/cm3 、3.
84g/cm3 とし、原料液の組成比及びSiO2 被覆
量から計算して約22.3体積%であった。複合微粒子
中の子粒子の割合より、上記複合微粒子の屈折率は約
1.74であった。なお、母粒子内に分散・固定化され
ている子粒子の割合(SiO2 被覆部含まず)は約3
5.0体積%であった。撥水処理前および撥水処理後の
複合微粒子を白色ワセリンと複合微粒子の混合物中でT
iO2 がその1重量%となる量、白色ワセリンに分散さ
せ、実施例1と同様の試験を行った。その結果、白色ワ
セリンの変色は見られず、得られた複合微粒子は触媒活
性が抑制されていることが分かった。
ころ強い撥水性を示し、シリコーンオイル(東レ・ダウ
コーニング(株)製、SH244:屈折率1.39)と
混合したところ速やかに分散した。この複合微粒子10
mgをシリコーンオイル10g中に分散させ、この分散
液を実施例1と同様の方法により光透過率を測定した。
結果を図14に示す。この図では、波長300nm以下
の紫外線B領域において光透過率が3%以下、波長26
0nm以下の紫外線C領域においては光透過率がほぼ0
%になっていると同時に、400nmで48%、800
nmで82%と波長400〜800nmの可視光全域に
おいて光透過率が極めて高い値となっており、生成複合
微粒子は可視光線域における高透明性及び紫外線域にお
ける高遮蔽性を有していることがわかった。
濃度20.5重量%)61.0g、酸化チタン超微粒子
((株)テイカ製MT−600B、ルチル型)87.5
g及び水を混合して1Lとし、原料液とした。(即ち、
当該原料液のSiO2 及びTiO2 の濃度はそれぞれ
0.21mol/L及び1.10mol/Lであり、当
該原料液は粒子混合物を約10重量%含有するものであ
る。)
機化(株)製T.K.−ROBOMICS)12000
r.p.m.で90分間前処理を行った後、7000
r.p.m.で攪拌しつつ、ダイノーミル(Willy
A Bachofen AG製KDL−PILOT)を
用いて、翼回転数3600r.p.m.、溶液:メディ
ア比600cc:1200cc、8分間×3回の分散処
理を行い、SiO2が母粒子であり、TiO2 が子粒子
であるTiO2 /SiO2 複合微粒子の分散液を生成さ
せた。
ーターを用いて水をトッピングして約3倍に濃縮した
後、ホモジナイザー(上記と同じ)で攪拌しつつ、エタ
ノール1300gに滴下・分散させ、更に超音波分散器
を用いて30分間分散させた。その後、エタノール10
0gに溶解したテトラエトキシシラン32.6gを混合
し、ウォーターバス中にて50℃に昇温した。この分散
液の温度が50℃に到達した後、1N塩酸1.56ml
とエタノール600gの混合溶液を滴下した。滴下後、
50℃で2時間30分反応を行い、複合微粒子をSiO
2 で表面被覆した。以上の工程は全て溶液を攪拌しつつ
行った。被覆後、4N水酸化ナトリウム水溶液0.39
mlとエタノール20gの混合溶液を加えて塩酸を中和
した。この工程は溶液を攪拌しつつ行った。この分散液
を攪拌しつつ、オキサゾリン変性シリコーン(花王
(株)製OS96−20)2.9gをエタノール842
gに溶解させた溶液を滴下、混合し、TiO2 /SiO
2 複合微粒子の撥水処理を行った。この分散液をロータ
リーエバポレーターを用いて、エタノール、及び水を7
5℃でトッピングして約5倍に濃縮した。
ル(東レ・ダウコーニング(株)製SH244:屈折率
1.39)582.8gを滴下、混合した後、ロータリ
ーエバポレーターを用いて、エタノール、及び水を80
℃でトッピングした。この分散液をホモジナイザーを用
いて、1時間分散を行った後、再びロータリーエバポレ
ーターを用いて、エタノール、水、及びシリコーンオイ
ルを80℃でトッピングして複合微粒子をシリコーンオ
イル中に転相、分散し、複合微粒子分散シリコーンオイ
ル(複合微粒子25重量%)を得た。
液分離して生成した複合微粒子含エタノールケーキを水
に分散させ、レーザードップラー型粒子径測定器(実施
例1に同じ)を用いて、撥水処理前の複合微粒子の粒子
径測定を行ったところ、平均粒子径(体積基準)は約
0.10μmであった。
鏡(実施例1に同じ)を用いた超薄切片法によりその断
面を観察した結果、SiO2 相の中に、TiO2 超微粒
子(平均粒子径0.01μm)が分散・固定化されて存
在していることがわかった。即ち、この粒子はSiO2
(バンドギャップエネルギーが約6.2eV、屈折率が
約1.46)の凝集体が母粒子であり、TiO2 (バン
ドギャップエネルギーが約3.3eV、屈折率が約2.
71)が子粒子であるTiO2 /SiO2 複合微粒子で
あった。
iO2 、およびTiO2 の粒子密度をそれぞれ2.27
g/cm3 、3.84g/cm3 とし、原料液の組成比
及びSiO2 被覆量から計算して約45.3体積%であ
った。複合微粒子中の子粒子の割合より、上記複合微粒
子の屈折率は約2.03であった。なお、母粒子内に分
散・固定化されている子粒子の割合(SiO2 被覆部含
まず)は約80.5体積%であった。
複合微粒子の混合物中でTiO2 がその1重量%となる
量、白色ワセリンに分散させ、実施例1と同様の試験を
行った。その結果、白色ワセリンの変色は見られず、得
られた複合微粒子は触媒活性が抑制されていることが分
かった。得られた複合微粒子分散シリコーンオイル0.
046gにシリコーンオイル9.954gを加えて希釈
した後、実施例1と同様の方法により光透過率を測定し
た。結果を図15に示す。
B及びC領域において光透過率がほぼ0%になっている
と同時に、400nmで30%、800nmで81%と
波長400〜800nmの可視光全域において光透過率
が高い値になっており、生成複合微粒子は可視光線域に
おける高透明性及び紫外線域における高遮蔽性を有して
いることがわかった。
ーで測定した結果、SPF=3.0、PFA=1.5で
あった。また、塗布後、不自然な白浮きがなく、紫外線
遮蔽効果にすぐれた化粧料であることが分かった。
で測定した結果、SPF=15.9、PFA=5.0で
あった。また、塗布後、不自然な白浮きがなく、紫外線
遮蔽効果にすぐれた化粧料であることが分かった。
で測定した結果、SPF=2.5、PFA=1.2であ
った。また、塗布後、不自然な白浮きがなく、紫外線遮
蔽効果にすぐれた化粧料であることが分かった。
ザーで測定した結果、SPF=18.5、PFA=7.
2であった。また、塗布後、不自然な白浮きがなく、紫
外線遮蔽効果にすぐれた化粧料であることが分かった。
ザーで測定した結果、SPF=23.0、PFA=1
2.2であった。また、塗布後、不自然な白浮きがな
く、紫外線遮蔽効果にすぐれた化粧料であることが分か
った。
アナライザーで測定した結果、SPF=1.4、PFA
=1.2であった。また、紫外線遮蔽効果にすぐれた化
粧料であることが分かった。
で混合し、この混合物に対し成分(9)〜(13)を80
℃にて加熱混合したものを添加して混合した。このもの
をパルベライザーで粉砕し、これを金属製の皿に一定量
とり、プレス機で加圧成型してパウダーファンデーショ
ンを調製した。得られたパウダーファンデーションは、
高い紫外線遮蔽効果があり、伸展性が良く、自然な仕上
がりのあるものであった。
で混合し、この混合物に対し成分(7)〜(11)を80
℃にて加熱混合したものを添加して混合する。このもの
をパルベライザーで粉砕し、これを金属製の皿に一定量
とり、プレス機で加圧成型して両用ファンデーションを
調製した。得られた両用ファンデーションは、高い紫外
線遮蔽効果があり、伸展性が良く、自然な仕上がりのあ
るものであった。
で混合し、この混合物に対し成分(8)〜(11)を80
℃にて加熱混合したものを添加して混合する。このもの
をパルベライザーで粉砕し、これを金属製の皿に一定量
とり、プレス機で加圧成型してパウダーアイシャドーを
調製した。得られたパウダーアイシャドーは、高い紫外
線遮蔽効果があり、伸展性が良く、優れた発色性のある
ものであった。
で混合する。別に成分(5)〜(7)を混合し、これに
予め混合しておいた(1)〜(4)を加え攪拌機で分散
混合する。このものに(8)〜(10)の混合物を30分
かけてゆっくりと攪拌しながら添加し、さらに10分間
ホモミキサーで攪拌して乳化した。乳化物を脱泡してボ
トルに充填し、乳化型ファンデーションを調製した。得
られた乳化型ファンデーションは、高い紫外線遮蔽効果
があり、伸展性が良く、自然な仕上がりがあるものであ
った。
均一に混合した。混合物を30℃まで冷却し、三本ロー
ラーで十分に混練し、再び80℃に加熱し、成形用型に
流し込み、冷却固化させ、スティック状口紅を調製し
た。得られたスティック状口紅は、高い紫外線遮蔽効果
があり、伸展性が良く、鮮やかな発色を有するものであ
った。尚、実施例8で得た複合微粒子の分散油剤の油剤
をシリコーンオイルからエステル油(リンゴ酸ジイソス
テアリル:コスモール222(日清製油(株)製)に替
えたものを用いた場合においても、上記と同等の性能が
確認された。
ーテル変性シリコーンとして下記の5 種のものを用いた
が、本発明は下記に限定されるものではない。 (イ)エーテル変性シリコーンA:式(3)で表される
ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シ
ロキサン共重合体。ただし、R11=R12=メチル基、R
13=H(OC3H6)b(OC2H4)aO(CH2)p−(a=7 〜15、b=0
、p=3 )、m=50〜100 、n=1 〜5 。 (ロ)エーテル変性シリコーンB:式(3)で表される
ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シ
ロキサン共重合体。ただし、R11=R12=メチル基、R
13=H(OC3H6)b(OC2H4)aO(CH2)p−(a=2 〜5 、b=0
、p=3 )、m=20〜30、n=2 〜5 。 (ハ)エーテル変性シリコーンC:式(3)で表される
ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シ
ロキサン共重合体。ただし、R11=R12=メチル基、R
13=H(OC3H6)b(OC2H4)aO(CH2)p−(a=0 、b=7 〜1
3、p=3 )、m=4 〜10、n=1 〜6 。 (ニ)エーテル変性シリコーンD:式(4)で表される
ラウリルメチコンコポリオール。ただし、R21=メチル
基、R22=ドデシル基、R23=−(OC2H4)q−(OC3H6)r−
OH(q=10〜30、r=10〜30)、Q=トリメチレン基、
x=0 、y=30〜70、z=1 〜6 。 (ホ)エーテル変性シリコーンE:式(5)で表される
アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン。ただし、
R34の一方が、−A−OCH2CH(OR41)CH2OR42 (A=C11H
23、R41=R42=H)、s+t=60、u=40。
=15.9、PFA=6.2であった。また、塗布後に
不自然な白浮きもなく、紫外線遮蔽効果にすぐれた化粧
料であることが分かった。
PF=15.7、PFA=6.3であった。また、塗布
後に不自然な白浮きもなく、紫外線遮蔽効果にすぐれた
化粧料であることが分かった。
て実施例1と同様に評価した。その結果、実施例1と比
較して同等以上の紫外線遮蔽効果が得られた。
例1と同様に評価した。その結果、実施例1と比較して
同等以上の紫外線遮蔽効果が得られた。
PF=19.6、PFA=9.2であった。また、塗布
後に不自然な白浮きもなく、紫外線遮蔽効果にすぐれた
化粧料であることが分かった。
=19.2、PFA=8.7であった。また、塗布後に
不自然な白浮きもなく、紫外線遮蔽効果にすぐれた化粧
料であることが分かった。
PF=15.8、PFA=10.2であった。また、塗
布後に不自然な白浮きもなく、紫外線遮蔽効果にすぐれ
た化粧料であることが分かった。
=14.9、PFA=10.8であった。また、塗布後
に不自然な白浮きもなく、紫外線遮蔽効果にすぐれた化
粧料であることが分かった。
PF=17.5、PFA=6.9であった。また、塗布
後に不自然な白浮きもなく、紫外線遮蔽効果にすぐれた
化粧料であることが分かった。
=16.8、PFA=6.8であった。また、塗布後に
不自然な白浮きもなく、紫外線遮蔽効果にすぐれた化粧
料であることが分かった。
PF=18.5、PFA=9.6であった。また、塗布
後に不自然な白浮きもなく、紫外線遮蔽効果にすぐれた
化粧料であることが分かった。
=18.7、PFA=9.7であった。また、塗布後に
不自然な白浮きもなく、紫外線遮蔽効果にすぐれた化粧
料であることが分かった。
線防御効果と塗布前後の外観の変化を調べた。結果を表
1に示す。また、実施例34、比較例3及び4の紫外線
防御効果と塗布前後の外観の変化(透明性)の結果は表
2に示す。紫外線防御効果は、紫外線防御指数としてP
FB値により評価した。紫外線防御指数は、ハートレー
白色モルモットを用いて、下式で求められる値である。
また、PFB値は、J.Soc.Cosmet.Chem.Jpn.28(3),254-
261,(1994)に記載のUVB法におけるPFB値である。
ノルタカメラ(株)製色彩色差計CR−310)で白色
校正を行った後、皮膚塗布前の色差(L*0、a*0、
b*0)と皮膚塗布後の色差(L*1、a*1、b*1)の変化
(ΔE* ab)で評価した。ΔE*abはJIS Z872
9−1980において定義される値であり、下式により
求めた。なお、式中のL*0、a*0、b*0、L*1、a*1、
b*1はそれぞれ、L*0:皮膚塗布前のL* 値(明度指
数)、a*0:皮膚塗布前のa* 値(クロマティクネス指
数)、b*0:皮膚塗布前のb* 値(クロマティクネス指
数)、L*1:皮膚塗布後のL* 値、a*1:皮膚塗布後の
a* 値、b*1:皮膚塗布後のb* 値を示す。
クス グループ(The OptometricsGroup )社製のSP
F−290アナライザーを用い、添付マニュアルに記載
の基本測定方法により測定して求めた。なお、PFAは
当該マニュアル中ではAverage UVA Protection Factor
として表示されている。
御効果と透明性を有するものであることが分かった。
の媒質中に分散すれば、可視光線域においては高い光透
過率を示し、紫外線域においては子粒子による散乱及び
吸収能が現れて高い遮蔽性を発現する。また触媒活性能
の高い子粒子が母粒子内部及び表面に存在するが、子粒
子及び母粒子からなる複合微粒子表面を触媒活性の実質
的に無い無機物質で被覆することにより、子粒子の有す
る触媒活性が周りの分散剤、媒質等を実質的に劣化させ
ない。すなわち、本発明の複合微粒子は、紫外線遮蔽能
を有する超微粒子を複合微粒子化し、触媒活性が実質的
に無い無機物質で複合微粒子表面が被覆されることによ
り、触媒活性が実質的に無く、可視光線域においては高
透明性で、かつ紫外線域においては高遮蔽性である超微
粒子の光学的性質を、ハンドリングの容易な微粒子サイ
ズにて安定して発現するという特徴を有するものであ
る。また、本発明の複合微粒子は、撥水処理を施すこと
ができるので、その場合W/O型又はO/W型の化粧料
に配合しても均一にかつ安定に分散でき、化粧料基剤の
劣化が生じさせなくすることができる。本発明の複合微
粒子を化粧料に配合した場合、すべりが良く、肌上での
伸展性に優れ、むらづきしないとともに、透明性に優
れ、不自然な白浮きがなく、高い紫外線遮蔽効果を有
し、かつ安全性、安定性の高い化粧料である。さらに、
本発明の複合微粒子は、透明性に優れているので、化粧
料の色彩を損なうことなく、しかも化粧料への配合量の
自由度が高い。
微粒子の紫外可視分光光度計による光透過率の測定結果
を示すチャート図である。
微粒子の紫外可視分光光度計による光透過率の測定結果
を示すチャート図である。
微粒子の紫外可視分光光度計による光透過率の測定結果
を示すチャート図である。
微粒子の紫外可視分光光度計による光透過率の測定結果
を示すチャート図である。
微粒子の紫外可視分光光度計による光透過率の測定結果
を示すチャート図である。
微粒子の紫外可視分光光度計による光透過率の測定結果
を示すチャート図である。
微粒子の紫外可視分光光度計による光透過率の測定結果
を示すチャート図である。
微粒子の紫外可視分光光度計による光透過率の測定結果
を示すチャート図である。
微粒子の紫外可視分光光度計による光透過率の測定結果
を示すチャート図である。
性複合微粒子の紫外可視分光光度計による光透過率の測
定結果を示すチャート図である。
性複合微粒子の紫外可視分光光度計による光透過率の測
定結果を示すチャート図である。
性複合微粒子の紫外可視分光光度計による光透過率の測
定結果を示すチャート図である。
性複合微粒子の紫外可視分光光度計による光透過率の測
定結果を示すチャート図である。
性複合微粒子の紫外可視分光光度計による光透過率の測
定結果を示すチャート図である。
性複合微粒子の紫外可視分光光度計による光透過率の測
定結果を示すチャート図である。
Claims (25)
- 【請求項1】 一次粒子の平均粒子径が0.001〜
0.3μmである粒子がその形状を保持したまま凝集し
てなる母粒子と、該母粒子内に分散・固定化された平均
粒子径が0.001〜0.1μmの子粒子よりなる複合
微粒子であって、該子粒子が該母粒子を構成する粒子よ
りも小さなバンドギャップエネルギーを有すると共に紫
外線吸収能を有し、複合微粒子として触媒活性を実質的
に持たないことを特徴とする、可視光線域における透明
性を有する紫外線遮蔽性複合微粒子。 - 【請求項2】 一次粒子の平均粒子径が0.001〜
0.3μmである粒子がその形状を保持したまま凝集し
てなる母粒子と、該母粒子内に分散・固定化された平均
粒子径が0.001〜0.1μmの子粒子よりなる複合
微粒子であって、該複合微粒子表面が触媒活性の実質的
に無い無機物質で被覆されている構造を持ち、該子粒子
が該母粒子を構成する粒子よりも小さなバンドギャップ
エネルギーを有し、かつ紫外線吸収能を有するものであ
ることを特徴とする、可視光線域における透明性を有す
る紫外線遮蔽性複合微粒子。 - 【請求項3】 母粒子を構成する粒子のバンドギャップ
エネルギーが3〜9eVである、請求項1又は2記載の
紫外線遮蔽性複合微粒子。 - 【請求項4】 子粒子のバンドギャップエネルギーが母
粒子を構成する粒子のものより0.2eV以上小さいも
のである、請求項1〜3いずれか記載の紫外線遮蔽性複
合微粒子。 - 【請求項5】 子粒子が0.1〜85体積%の割合で母
粒子内に分散・固定化されている、請求項1〜4いずれ
か記載の紫外線遮蔽性複合微粒子。 - 【請求項6】 複合微粒子の平均粒子径が0.5μm以
下である、請求項1〜5いずれか記載の紫外線遮蔽性複
合微粒子。 - 【請求項7】 複合微粒子の平均屈折率が1.3〜2.
5である、請求項1〜6いずれか記載の紫外線遮蔽性複
合微粒子。 - 【請求項8】 母粒子を構成する粒子が金属酸化物及び
/又はフッ素化合物から選択される請求項1〜7いずれ
か記載の紫外線遮蔽性複合微粒子。 - 【請求項9】 金属酸化物がSiO2 及び/又はAl2
O3 から選択される請求項8記載の紫外線遮蔽性複合微
粒子。 - 【請求項10】 子粒子がTiO2 、ZnO、Ce
O2 、SiC、SnO2、WO3 、BaTiO3 、Ca
TiO3 、及びSrTiO3 よりなる群から選択される
1種以上である、請求項1〜9いずれか記載の紫外線遮
蔽性複合微粒子。 - 【請求項11】 無機物質が金属酸化物である、請求項
2〜10いずれか記載の紫外線遮蔽性複合微粒子。 - 【請求項12】 該無機物質である金属酸化物がSiO
2 及び/又はAl2O3 から選択される請求項11記載
の紫外線遮蔽性複合微粒子。 - 【請求項13】 複合微粒子の表面がさらに撥水剤で処
理されてなる、請求項1〜12いずれか記載の紫外線遮
蔽性複合微粒子。 - 【請求項14】 複合微粒子の屈折率と実質的に同程度
の屈折率を有する媒質中に懸濁し、光路長1mmの光学
セルを用いて紫外可視分光光度計により光透過率を測定
したとき、波長800nmにおいて透過率80%以上、
波長400nmにおいて透過率20%以上で、かつ波長
範囲が380〜300nmのある光波長において透過率
5%以下である、請求項1〜13いずれか記載の紫外線
遮蔽性複合微粒子。 - 【請求項15】 以下の工程より得られる、請求項1〜
14いずれか記載の紫外線遮蔽性複合微粒子。 (a)一次粒子の平均粒子径が0.001〜0.3μm
の母粒子を構成する粒子を含有するゾル、母粒子粉末か
らなる群より選ばれる一種又は二種以上からなる母粒子
原料と、平均粒子径が0.001〜0.1μmの子粒子
を含有するゾル、子粒子粉末からなる群より選ばれる一
種又は二種以上からなる子粒子原料との混合物を含有す
る混合液を調製した後、該混合液をミル処理及び/又は
高圧分散処理し、子粒子/母粒子が凝集した複合微粒子
を生成させる工程、(b)工程(a)で得られる複合微
粒子を無機物質で被覆する工程、(c)工程(b)で得
られる無機物質で被覆された複合微粒子を撥水処理する
工程、および(d)工程(c)で得られる撥水処理され
た複合微粒子を乾燥及び/又は粉砕する工程、 - 【請求項16】 以下の工程より得られる、請求項1〜
14いずれか記載の紫外線遮蔽性複合微粒子の分散油
剤。 (a)一次粒子の平均粒子径が0.001〜0.3μm
の母粒子を構成する粒子を含有するゾル、母粒子粉末か
らなる群より選ばれる一種又は二種以上からなる母粒子
原料と、平均粒子径が0.001〜0.1μmの子粒子
を含有するゾル、子粒子粉末からなる群より選ばれる一
種又は二種以上からなる子粒子原料との混合物を含有す
る混合液を調製した後、該混合液をミル処理及び/又は
高圧分散処理し、子粒子/母粒子が凝集した複合微粒子
を生成させる工程、(b)工程(a)で得られる複合微
粒子を無機物質で被覆する工程、(c)工程(b)で得
られる無機物質で被覆された複合微粒子を撥水処理する
工程、および(d’)工程(c)で得られる撥水処理さ
れた複合微粒子を油剤中に分散させる工程、 - 【請求項17】 以下の工程よりなる、母粒子と該母粒
子内に分散・固定化された子粒子よりなる、触媒活性を
実質的に持たない、可視光線域における透明性を有する
紫外線遮蔽性複合微粒子の製造方法。 (a)一次粒子の平均粒子径が0.001〜0.3μm
の母粒子を構成する粒子を含有するゾル、母粒子粉末か
らなる群より選ばれる一種又は二種以上からなる母粒子
原料と、平均粒子径が0.001〜0.1μmの子粒子
を含有するゾル、子粒子粉末からなる群より選ばれる一
種又は二種以上からなる子粒子原料との混合物を含有す
る混合液を調製した後、該混合液をミル処理及び/又は
高圧分散処理し、子粒子/母粒子が凝集した複合微粒子
を生成させる工程、及び(b)工程(a)で得られる複
合微粒子を無機物質で被覆する工程、 - 【請求項18】 工程(b)の次に、(c)工程(b)
で得られる無機物質で被覆された複合微粒子を撥水処理
する工程、をさらに設けてなる請求項17記載の製造方
法。 - 【請求項19】 工程(c)の次に、(d)工程(c)
で得られる撥水処理された複合微粒子を乾燥及び/又は
粉砕する工程、をさらに設けてなる請求項18記載の製
造方法。 - 【請求項20】 以下の工程よりなる、母粒子と該母粒
子内に分散・固定化された子粒子よりなる、触媒活性を
実質的に持たない、可視光線域における透明性を有する
紫外線遮蔽性複合微粒子分散油剤の製造方法。 (a)一次粒子の平均粒子径が0.001〜0.3μm
の母粒子を構成する粒子を含有するゾル、母粒子粉末か
らなる群より選ばれる一種又は二種以上からなる母粒子
原料と、平均粒子径が0.001〜0.1μmの子粒子
を含有するゾル、子粒子粉末からなる群より選ばれる一
種又は二種以上からなる子粒子原料との混合物を含有す
る混合液を調製した後、該混合液をミル処理及び/又は
高圧分散処理し、子粒子/母粒子が凝集した複合微粒子
を生成させる工程、(b)工程(a)で得られる複合微
粒子を無機物質で被覆する工程、(c)工程(b)で得
られる無機物質で被覆された複合微粒子を撥水処理する
工程、および(d’)工程(c)で得られる撥水処理さ
れた複合微粒子を油剤中に分散させる工程、 - 【請求項21】 請求項1〜15いずれか記載の紫外線
遮蔽性複合微粒子を含有してなる化粧料。 - 【請求項22】 請求項16記載の紫外線遮蔽性複合微
粒子の分散油剤を含有してなる化粧料。 - 【請求項23】 紫外線遮蔽性複合微粒子を0.01〜
50重量%含有してなる請求項21記載の化粧料。 - 【請求項24】 さらに紫外線防御剤を含有してなる請
求項21〜23いずれか記載の化粧料。 - 【請求項25】 ジ オプトメトリクス グループ(Th
e Optometrics Group )社製のSPF−290アナライ
ザーを用いてSPFを測定した場合、その値が8以上で
あり、皮膚塗布前後の、JIS Z8729−1980
において定義されるΔE* abが3以下である請求項21
〜24いずれか記載の化粧料。
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JP9605395 | 1995-03-28 | ||
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JP7-210081 | 1995-07-25 | ||
JP7-96053 | 1995-07-25 | ||
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JPH09100112A true JPH09100112A (ja) | 1997-04-15 |
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