JP7404651B2 - 水中油型乳化化粧料及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水中油型乳化化粧料及びその製造方法に関する。
近年、紫外線に対する意識の向上から、日常的なUVケアが注目されている。このようなUVケアに使用される化粧料としては、使用時の感触やクレンジングのし易さから、多くの水中油型乳化化粧料が上市されている。このような水中油型乳化化粧料の多くは、紫外線遮蔽剤として主に油相に撥水性無機粉体が配合されている。
しかしながら、近年、ますます高い紫外線遮蔽性能を有する化粧料が求められており、紫外線遮蔽機能の改善への要請があった。しかし、従来の水中油型乳化化粧料では、従来以上に顕著に高い紫外線遮蔽性を得ることが難しかった。
高い紫外線遮蔽性を得るためには、撥水性無機粉体を多量に配合する必要が生じる。しかし、油相に撥水性無機粉体を多量に配合すると、きしみが生じ、感触が悪くなってしまうという問題を生じる。また、粉体を多量に配合すると分散剤をそれだけ多く配合する必要が出るために、べたつきが生じる。このため、化粧料の油相中に多量に撥水性無機粉体を配合することは困難になってしまう。
また、水相に親水性のシリカ被覆無機粉体、油相に撥水性無機粉体や有機吸収剤を配合することが特許文献1に記載されている。このような処方において高い紫外線遮蔽性は得られるものの、シリカによるきしみや白浮きが起こっていた。
本発明者らは、撥水性粉体を水性媒体中に分散させることによる上述した問題の改善を検討してきた(特許文献2,3,4)。しかしながら、これらの水中油型乳化化粧料は、汗をかいたときや水と接触したときにSPF値が低下(耐水性が低下するとも称する)することがあり、まだ改良の余地があった。
特開2001-240524号公報 国際公開2015/125622号公報 国際公開2016/056589号公報 特開2016-074660号公報
本発明は、上記に鑑み、感触がよく、耐水性が良好であり、さらには高SPFを維持出来る水中油型乳化化粧料を提供することを目的とするものである。
本発明者が従来技術を検討した結果、水中油型乳化化粧料は水と接触した際に再乳化することで撥水性粉体が流れ落ちることがあることから、これがSPF値の低下に繋がる可能性を見いだした。そして、水中油型乳化化粧料中の水相及び油相の双方中に撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を分散させ、さらにポリヒドロキシステアリン酸を含有することで、化粧料の再乳化を防ぎ高SPF値を維持することができたものである。
本発明は、撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を含有する水中油型乳化日焼け止め化粧料であって、
水相及び油相の双方中に撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体が分散しており、
水相中の上記紫外線遮蔽性無機粉体は酸化亜鉛であり、
油相中の上記紫外線遮蔽性無機粉体は酸化チタンであり、
さらにポリヒドロキシステアリン酸を含有することを特徴とする水中油型乳化日焼け止め化粧料である。
記紫外線遮蔽性無機粉体は、メジアン径が0.2μm以下であることが好ましい。
上記水中油型乳化日焼け止め化粧料は、更に、皮膜剤を含有することが好ましい。
本発明は、撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を油性媒体中に分散させた油
性分散体、
撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を水性媒体中に分散させた水性分散体、
および、
その他の成分とを混合する工程を有し、
水性分散体の上記紫外線遮蔽性無機粉体は酸化亜鉛であり、
油性分散体の上記紫外線遮蔽性無機粉体は酸化チタンである
ことを特徴とした水中油型乳化日焼け止め化粧料
の製造方法でもある。
本発明によって、使用感に悪影響を与えることもなく、高い割合で紫外線遮蔽剤を安定して配合することができるため、高い紫外線遮蔽能を有し、かつ、使用感にも優れたサンスクリーン剤を得ることができる。
実施例1の水中油型乳化日焼け止め化粧料の光学顕微鏡での観察結果を示す図である。 比較例4の水中油型乳化日焼け止め化粧料の光学顕微鏡での観察結果を示す図である。 比較例6の水中油型乳化日焼け止め化粧料の光学顕微鏡での観察結果を示す図である。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明は、水中油型乳化化粧料において、撥水処理した紫外線遮蔽性無機粉体を水相及び油相に配合するものであり、これによって高い割合で紫外線遮蔽性無機粉体を化粧料中に配合することができる。よって、高い紫外線遮蔽能を維持し、耐水性にも優れた水中油型乳化化粧料を得ることができる。
本発明において、紫外線遮蔽性無機粉体としては特に限定されず、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム等を使用することができる。これらの2種以上を併用して使用することもできる。
上記無機粉体は、メジアン径が0.2μm以下であることが好ましい。
このようなメジアン径を有する紫外線遮蔽性粒子は、可視光透明性が高く、かつ、紫外線遮蔽領域が好適なものである点で特に好ましい。また、メジアン径が0.2μmを超えると、可視光透明性が悪くなるだけでなく紫外線遮蔽能も低下するおそれがある。
上記無機粉体は、メジアン径が10nm以上であることが好ましい。メジアン径が10nm未満であると、紫外線遮蔽能が低下するおそれがあるという点で好ましくない。
上記メジアン径(体積基準)は、D50ともいわれ、粉体をある粒子径から2つに分けたとき、大きい側と小さい側が等量となる径をいう。D50は、粒子径の分布を測定することによって得られる値であるが、本発明において、粒子径の分布はレーザー回折/((株)堀場製作所製、散乱式粒度分布測定装置LA-960S)によって測定された値である。
上記無機粉体の形状は特に限定されず、球状、棒状、針状、紡錘状、板状等の任意の形状のものを使用することができる。また、板状の無機粉体を使用すると、化粧料として使用した際の感触において優れた性能が得られる点で好ましい。
上記無機粉体は、例えばシリカで表面処理された酸化チタンのような既知の複合材料を原体として本発明の表面処理を施しても良い。また、例えばCaがドープされた酸化セリウムのような、マンガンやカルシウムや窒素などの異元素をドープされた酸化物を原体に用いても良い。
本発明の無機粉体は、表面に撥水性有機化合物による表面処理層を有するものである。なお、ここでの表面処理とは、無機粉体表面の水との親和性を低下させるための撥水性処理であり、処理を施した後において水に溶解しやすい材料、もしくは水に分散する材料による表面処理は本発明の「撥水性処理」には該当しない。
上記撥水性有機化合物としては特に限定されないが、撥水性が強いことが好ましい。無機粉体と何らかの化学結合をする化合物が好ましいが、物理吸着する化合物であってもある程度の効果を得ることができる。撥水性有機化合物の具体例としては、シリコーンオイル、アルキルシラン、アルキルチタネート、アルキルアルミネート、ポリオレフィン、ポリエステル、金属石鹸、アミノ酸、アミノ酸塩などが挙げられる。なかでも、化学的な安定性からシリコーンオイルが好ましい。このシリコーンオイルの具体例としては、ジメチルポリシロキサン(例えば、信越化学工業製KF-96A-100cs、旭化成ワッカーシリコーン製DM10)、メチルハイドロジェンポリシロキサン(例えば、信越化学工業製KF-99P、東レ・ダウコーニング製SH1107C)、(ジメチコン/メチコン)コポリマー(例えば、信越化学工業製KF-9901)、メチルフェニルシリコーン(例えば、信越化学工業製KF-50-100cs)、アミノ変性シリコーン(例えば、信越化学工業製KF-8015、東レ・ダウコーニング製JP-8500 Conditioning Agent、旭化成ワッカーシリコーン製ADM6060)、トリエトキシシリルエチルポリジメチルシロキシエチルジメチコン(例えば、信越化学工業製KF-9908)、トリエトキシシリルエチルポリジメチルシロキシエチルヘキシルジメチコン(例えば、信越化学工業製KF-9909)などが挙げられる。この中でも、特に構造が単純なために安価で安定性も高く、強い撥水性を持つという観点から、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサンや、この両者のモノマーのコポリマーである(ジメチコン/メチコン)コポリマーが特に好ましい。また、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等のカップリング剤を使用することもできる。これらの撥水性有機化合物から選択される少なくとも1の化合物で表面処理を行なえば良い。
撥水性有機化合物の処理量は、無機粉体に対して2~15重量%が好ましい。2重量%よりも低いとイオン溶出量が多くなってしまう場合がある。また、15重量%を超えると、コストが上昇するだけでなく効果も頭打ちとなるおそれがある。
本発明の水中油型乳化日焼け止め化粧料は、水相と油相の両方に、撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を含有するものである。これによって、高い割合で撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を配合することができる。更に、水相に配合した場合の問題点と油相に配合したときの問題点のそれぞれを補うことができ、使用感や耐汗性等において優れた性質を有する化粧料とすることができる。
水相と油相の両方に撥水処理した紫外線遮蔽性無機粉体が存在している状態とは、水中油型構造の海構造を形成する水相、島構造を形成する油相の両方に当該粉体が存在している状態を意味する。このことは、光学顕微鏡観察によって確認することができる。
本発明においては、化粧料全量中で6~40質量%の割合で上記撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を含有することが好ましい。このような配合量の範囲において特に本発明の効果が顕著となるものである。上記下限は、10質量%であることがより好ましく、14質量%であることが更に好ましい。上記上限は、36質量%であることがより好ましく、30質量%であることが更に好ましい。
本発明においては、油相中に3~20質量%(化粧料全量に対する割合)の割合で撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を含有することが好ましい。このような割合で油相中に撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を配合することで、使用感や耐水性、高い紫外線遮蔽効果が得られるという点で好ましい。上記下限は、5質量%であることがより好ましく、7質量%であることが更に好ましい。上記上限は、18質量%であることがより好ましく、15質量%であることが更に好ましい。
本発明においては、水相中に3~20質量%(化粧料全量に対する割合)の割合で撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を含有することが好ましい。このような割合で水相中に撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を配合することで、使用感や耐水性、高い紫外線遮蔽効果が得られるという点で好ましい。上記下限は、5質量%であることがより好ましく、7質量%であることが更に好ましい。上記上限は、18質量%であることがより好ましく、15質量%であることが更に好ましい。
本発明の水中油型乳化日焼け止め化粧料は、ポリヒドロキシステアリン酸を含有する。当該化合物を含有することで、本発明の化粧料が水と接触した際に、特に再乳化しにくくなることから、耐水性が向上し、発汗時の流れ落ちという問題が改善される点で好ましい。
上記ポリヒドロキシステアリン酸の配合量は、0.2~5.0質量%(化粧料全量に対する割合)であることが好ましい。上記下限は、0.3質量%であることが更に好ましく、上記上限は4.0質量%であることが更に好ましい。上記割合とすることで、耐水性が向上する点で特に好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料は、その製造方法を特に限定されるものではない。具体的には、例えば、水性媒体中に撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体が分散した水性分散体、および、油性媒体中に撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体が分散した油性分散体をそれぞれ調製し、これらを原料として使用して、その他の成分と混合することで得ることができる。
上述した製造方法において、使用される水性分散体は、上述した国際公開2015/125622号に記載されたものなどを使用することができる。すなわち、疎水性有機表面処理された微粒子無機粉体、多価アルコール、水及び、非イオン性界面活性剤を含む水性分散体であって、上記非イオン性界面活性剤は、1,3-ブチレングリコールに透明溶解及び又は微濁(20質量%濃度、35℃)するものであり、該微粒子無機粉体を30質量%以上含む水性分散体を好適に使用することができる。
具体的には、多価アルコールとしては、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオールから選ばれる1種及び又は2種以上であることが好ましく、特にブチレングリコール、ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、ヘキサンジオールが好ましい。非イオン性界面活性剤は、1種のみの使用であってもよいし、2種以上を組みあわせて使用してもよい。具体的には、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンヒマシ油、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレンソルビトールテトラ脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン基を有するオルガノポリシロキサン、ポリグリセリン基を有するオルガノポリシロキサン、糖鎖を有するオルガノポリシロキサン等が挙げられる。
水としては常水、精製水、硬水、軟水、天然水、海洋深層水、電解アルカリイオン水、電解酸性イオン水、イオン水、クラスター水等が挙げられる。
また、堺化学工業株式会社より市販されている、酸化チタン水性分散体DIS-AB-10W、酸化亜鉛水性分散体DIF-AB-33W、酸化亜鉛水性分散体DIF-AB-3CS等を使用することもできる。
上述した製造方法において、使用される油性分散体は、撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を分散剤存在下で油性媒体中に分散させたものを使用することができる。ここでの油性媒体は特に限定されず、化粧品用油剤として使用することができる任意のものを使用することができる。具体的には、以下で例示したものの1種又は2種以上の混合物を適宜使用することができる。
イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸エチルヘキシル、パルミチン酸エチルヘキシル、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチレングリコール、ジエチルヘキサン酸ネオペンチレングリコール、エチルヘキサン酸セチルなどのエステル油の他、シクロペンタシロキサン、ジメチコン、トリメチコンなどのシリコーン油、トリグリセリン、ポリオレフィン、流動パラフィンなどが挙げられる。
上記油性分散体において使用される分散剤としては特に限定されず、例えば、ポリヒドロキシステアリン酸等を使用することができる。ポリヒドロキシステアリン酸を使用すると、少量でも良好な分散を行うことができ、使用時にも、撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体が水で流れにくくなる点で特に好ましいものである。また、上記油性分散体は、該微粒子無機粉体を30質量%以上含むものであることが好ましい。
また、堺化学工業株式会社より市販されている、酸化亜鉛エステル分散体DIF-PC-3W、DIF-OP-3W、DIF-TL-3W,DIF-OP-3ST,DIF-TL-3ST,酸化チタンエステル分散体DIS-PC-10C、DIS-TL-10A、DIS-TL-10C,DIS-OP-10A等を使用することもできる。
本発明の化粧料は、上述した各成分に加えて、化粧品分野において使用することができる任意の水性成分、油性成分を併用するものであってもよい。上記水性成分及び油性成分としては特に限定されず、例えば、油分、界面活性剤、保湿剤、高級アルコール、金属イオン封鎖剤、水溶性の天然及び半合成、合成高分子、水溶性及び油溶性高分子、有機系紫外線遮蔽剤、各種抽出液、等が挙げられる。
また、必要に応じ、各種粉体として無機及び有機顔料、無機及び有機粘土鉱物等の各種粉体、金属石鹸処理又はシリコーンで処理された無機及び有機顔料、有機染料等の色剤、その他薬剤成分として、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘剤、乳化増粘剤、pH調整剤、香料、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、抗炎症剤、美白剤、皮膜剤等の成分を含有するものであってもよい。具体的には、以下に列挙した配合成分の1種又は2種以上を任意に配合して常法により目的の化粧料を製造することが可能である。これらの配合成分の配合量は、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に限定されない。
上記油分としては特に限定されず、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、流動パラフィン、オゾケライト、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、ジカプリン酸プロピレングリコール、パルミチン酸エチルヘキシル、イソノナン酸イソトリデシル等を挙げることができる。
上記界面活性剤としては特に限定されず、例えば、親油性非イオン界面活性剤、親水性非イオン界面活性剤、その他の界面活性剤を挙げることができる。
上記親油性非イオン界面活性剤としては特に限定されず、例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α´-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等のグリセリンポリグリセリン脂肪酸類、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル等を挙げることができる。
上記親水性非イオン界面活性剤としては特に限定されず、例えば、POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート、POEソルビタンテトラオレエート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類(例えばポリソルベート60)、POEソルビットモノラウレート、POEソルビットモノオレエート、POEソルビットペンタオレエート、POEソルビットモノステアレート等のPOEソルビット脂肪酸エステル類、POEグリセリンモノステアレート、POEグリセリンモノイソステアレート、POEグリセリントリイソステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類、POEモノオレエート、POEジステアレート、POEジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等のPOE脂肪酸エステル類、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POE2-オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル類、POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEジノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類、ブルロニック等のプルアロニック型類、POE・POPセチルエーテル、POE・POP2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリンエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル類、テトロニック等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン縮合物類、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等のPOEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体、POEソルビットミツロウ等のPOEミツロウ・ラノリン誘導体、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等のアルカノールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等を挙げることができる。
上記その他の界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン、高級アルキル硫酸エステル塩、POEラウリル硫酸トリエタノールアミン、アルキルエーテル硫酸エステル塩等のアニオン界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキル四級アンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、POEアルキルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体等のカチオン界面活性剤、及び、イミダゾリン系両性界面活性剤、ベタイン系界面活性剤等の両性界面活性剤を安定性及び皮膚刺激性に問題のない範囲で配合してもよい。
上記保湿剤としては特に限定されず、例えば、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル-12-ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl-ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等を挙げることができる。
上記高級アルコールとしては特に限定されず、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等の直鎖アルコール、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2-デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の分枝鎖アルコール等を挙げることができる。
金属イオン封鎖剤としては特に限定されず、例えば、1-ヒドロキシエタン-1,1- ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸四ナトリウム塩、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸等を挙げることができる。
上記天然の水溶性高分子としては特に限定されず、例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子を挙げることができる。
半合成の水溶性高分子としては特に限定されず、例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子等を挙げることができる。
合成の水溶性高分子としては特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン等のビニル系高分子、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,000等のポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等を挙げることができる。
無機の水溶性高分子としては特に限定されず、例えば、ベントナイト、ケイ酸AlMg(ビーガム)、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等を挙げることができる。
紫外線遮蔽剤としては特に限定されず、例えば、パラアミノ安息香酸(以下PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N-ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N-ジエトキシPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAブチルエステル等の安息香酸系紫外線遮蔽剤;ホモメンチル-N-アセチルアントラニレート等のアントラニル酸系紫外線遮蔽剤;アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線遮蔽剤;p-メトキシ桂皮酸エチルヘキシル、オクチルシンナメート、エチル-4-イソプロピルシンナメート、メチル-2,5-ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p-メトキシシンナメート、イソプロピル-p-メトキシシンナメート、イソアミル-p-メトキシシンナメート、2-エトキシエチル-p-メトキシシンナメート、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、2-エチルヘキシル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、グリセリルモノ-2-エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメート等の桂皮酸系紫外線遮蔽剤;2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸塩、4-フェニルベンゾフェノン、2-エチルヘキシル-4’-フェニル-ベンゾフェノン-2-カルボキシレート、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシ-3-カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線遮蔽剤;3-(4’-メチルベンジリデン)-d,l-カンファー、3-ベンジリデン-d,l-カンファー、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチルエステル、2-フェニル-5-メチルベンゾキサゾール、2,2’-ヒドロキシ-5-メチルフェニルベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4-メトキシ-4’-t-ブチルジベンゾイルメタン、5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2-オン等を挙げることができる。
その他薬剤成分としては特に限定されず、例えば、ビタミンA油、レチノール、パルミチン酸レチノール、イノシット、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ニコチン酸DL-α-トコフェロール、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、2-O-α-D-グルコピラノシル-L-アスコルビン酸、ビタミンD2(エルゴカシフェロール)、dl-α-トコフェロール、酢酸dl-α-トコフェロール、パントテン酸、ビオチン等のビタミン類;エストラジオール、エチニルエストラジオール等のホルモン;アルギニン、アスパラギン酸、シスチン、システイン、メチオニン、セリン、ロイシン、トリプトファン等のアミノ酸;アラントイン、アズレン等の抗炎症剤、アルブチン等の美白剤、;タンニン酸等の収斂剤;L-メントール、カンフル等の清涼剤やイオウ、塩化リゾチーム、塩化ピリドキシン等を挙げることができる。
各種の抽出液としては特に限定されず、例えば、ドクダミエキス、オウバクエキス、メリロートエキス、オドリコソウエキス、カンゾウエキス、シャクヤクエキス、サボンソウエキス、ヘチマエキス、キナエキス、ユキノシタエキス、クララエキス、コウホネエキス、ウイキョウエキス、サクラソウエキス、バラエキス、ジオウエキス、レモンエキス、シコンエキス、アロエエキス、ショウブ根エキス、ユーカリエキス、スギナエキス、セージエキス、タイムエキス、茶エキス、海藻エキス、キューカンバーエキス、チョウジエキス、キイチゴエキス、メリッサエキス、ニンジンエキス、マロニエエキス、モモエキス、桃葉エキス、クワエキス、ヤグリマギクエキス、ハマメリスエキス、プラセンタエキス、胸腺抽出物、シルク抽出液、甘草エキス等を挙げることができる。
上記皮膜剤としては特に限定されず、例えば、アクリレーツコポリマー、(アクリレーツ/VA)コポリマー、アクリレーツコポリマーアンモニウム、(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル)コポリマー、(スチレン/アクリレーツ)コポリマー、(スチレン/アクリレーツ)コポリマーアンモニウム、等が挙げられ、商品名として、DERMACRYL AQF(アクゾノーベル株式会社製アクリレーツコポリマー:有効成分量45重量%)、YODOSOL GH800F(アクゾノーベル株式会社製アクリレーツコポリマーアンモニウム:有効成分量45重量%)、DAITOSOL 4000SJT(大東化成工業株式会社製(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル)コポリマー:有効成分量40重量%)、ビニゾール 1086WP(大同化成工業株式会社製アクリレーツコポリマーアンモニウム:有効成分量40%)などがある。皮膜剤の添加量は、有効成分(例えばアクリレーツコポリマー)換算で10重量%以下が好ましく、2~5重量%がより好ましい。皮膜剤は水相、油相のいずれに含まれていても良い。なお、本発明は、皮膜剤を含有するものであることが特に好ましい。皮膜剤を含有するものとすることで、耐水性が向上するだけでなく、再乳化しにくいという利点を有する。
上記各種粉体としては、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、雲母チタン、酸化鉄被覆雲母チタン、酸化チタン被覆ガラスフレーク等の光輝性着色顔料、マイカ、タルク、カオリン、セリサイト、二酸化チタン、シリカ等の無機粉末やポリエチレン末、ナイロン末、架橋ポリスチレン、セルロースパウダー、シリコーン末等の有機粉末等を挙げることができる。好ましくは、官能特性向上、化粧持続性向上のため、粉末成分の一部又は全部をシリコーン類、フッ素化合物、金属石鹸、油剤、アシルグルタミン酸塩等の物質にて、公知の方法で撥水化処理して使用してもよい。
化粧料としては、特に限定するものではないが、スキンケア製品、頭髪製品、メークアップ製品、紫外線防御製品等、皮膚や毛髪に外用される化粧料に配合できる。また、製品の形態についても特に限定はないが、乳液状、クリーム状、固形状、ペースト状、ゲル状、多層状、ムース状、スプレー状等に適用が可能である。
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。以下の記載において特に限定なく、「%」とある場合は「重量%」を表す。
(水性分散体及び油性分散体)
以下の実施例においては、撥水処理した酸化チタン、撥水処理した酸化亜鉛の水性分散体及び油性分散体を原料として使用した。
これらの原料としては堺化学工業株式会社より市販されている製品を使用し、これらの処方は、下記表1に示したようなものである。表1、2中のエステル分散体とシクロペンタシロキサン分散体は、油性分散体である。
Figure 0007404651000001
FINEX-33W-LP2:シリカで一次被覆され、最外表面をシリコーン4%で被覆された酸化亜鉛
STR-100C-LP:水酸化アルミで一次被覆され、最外層をシリコーン4%で被覆された酸化チタン
STR-100A-LP:シリカと水酸化アルミで一次被覆され、最外層をシリコーン4%で被覆された酸化チタン
STR-100W-LP:シリカで一次被覆され、最外層をシリコーン8%で被覆された酸化チタン
親水性処理酸化チタン:最外層をシリカで被覆された酸化チタン
(分散体製造方法)
上記表に記載のとおりの比率で計量した各粉体と各溶媒と各分散剤の混合液50gと、φ0.5mmジルコニアビーズ50gを200mlマヨネーズ瓶に入れて、ペイントシェーカーで60分間分散して、各分散体を得た。
また、上記各分散体において、含有されている酸化亜鉛、酸化チタンのメジアン径(体積基準)は、下記表2のような値である。なお、メジアン径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA-960S(堀場製作所社製)を用いて測定した。シクロペンタシロキサン分散体はIPA溶媒、水性分散体は水溶媒に滴下して手で攪拌したスラリーを用いて測定を行った。エステル分散体は原液をペーストセルにて測定した。
Figure 0007404651000002
(参考例1~3,6、実施例4,5、比較例1~8)
(水中油型乳化日焼け止め化粧料の調製)
表3~5に示す材料を用いて水中油型乳化日焼け止め化粧料を作製した。製造方法は以下
に示すものである。得られた水中油型乳化日焼け止め化粧料は、以下に示す方法で評価を
行った。結果を表6~8に示す。
(製造方法)
A:実施例、比較例毎に成分1~15を混合し、80度まで加熱する。
B:実施例、比較例毎に成分16~21を混合し、80度まで加熱する。
C:BにAを添加して乳化し、60度以下に冷却して成分22~26を添加して混合して、それぞれの日焼け止めO/Wクリームを得た。
(実施例7~9)
(水中油型乳化日焼け止め化粧料の調製2)
実施例1~6よりもさっぱり感を重視した水中油型乳化日焼け止め化粧料を表9に示す材料を用いて作製した。製造方法は以下に示すものである。得られた水中油型乳化日焼け止め化粧料は、以下に示す方法で評価を行った。結果を表10に示す。
(製造方法2)
A:実施例毎に成分1~3を混合し、80度まで加熱する。
B:実施例毎に成分4~10を混合し、80度まで加熱する。
C:BにAを添加して乳化し、60度以下に冷却して成分11を添加して混合して、それぞれの日焼け止めO/Wクリームを得た。
(実施例10、11)
(水中油型乳化日焼け止め化粧料の調製3)
実施例7~9よりも、より長期の保存安定性を考慮した水中油型乳化日焼け止め化粧料を表11に示す材料を用いて作製した。製造方法は以下に示すものである。得られた水中油型乳化日焼け止め化粧料は、以下に示す方法で評価を行った。結果を表12に示す。
(製造方法3)
A:実施例毎に成分1~7を混合し、80度まで加熱する。
B:実施例毎に成分8~13を混合し、80度まで加熱する。
C:BにAを添加して乳化し、60度以下に冷却して成分14を添加して混合して、それぞれの日焼け止めO/Wクリームを得た。
(評価方法)
(耐水性試験方法)
各サンプルをスライドガラスにバーコーター♯6で塗布し、50℃で3時間乾燥後、紫外可視近赤外分光光度計(日本分光株式会社製、V-770)で透過率を測定した。得られた透過率を、SPF計算ソフトによりSPF値(A)を算出した。
プロペラ式攪拌機を備えた2Lのガラスビーカーに2Lの純水を入れ、500rpmで攪拌させているところに、作成した塗膜を90分間浸漬した。その後、再び50℃で1時間乾燥させ、紫外可視近赤外分光光度計(日本分光株式会社製、V-770)で透過率を測定した。得られた透過率を、紫外線近赤外分光光度計(日本分光株式会社製、V-500)のSPF/PA値計算プログラムによりSPF値(B)を測定した。
得られたSPF値により、下記の計算式を用いて、SPF維持率(%)を算出した。
計算式
SPF維持率(%) = SPF値(B) / SPF値(A) ×100
なお、2回測定を行い、そのうち高い結果を採用した。
(再乳化のしにくさ)
専門評価パネル20名による使用テストを行い、実施例の水中油型乳化日焼け止め化粧料を皮膚上に塗付し、20分放置した後に、流水中での再乳化のしにくさを評価した。評価を以下の基準に基づいて行った。
[評価基準]
流水で再乳化せず、擦っても再乳化しない :4点
流水で再乳化しないが、擦るとやや再乳化する :3点
流水で再乳化しないが、擦ると再乳化する :2点
流水で再乳化する :1点
[判定]
平均点3.5点以上 :◎
平均点2.5点以上3.5点未満:○
平均点1.5点以上2.5点未満:△
平均点1.5点未満 :×
(べたつき)
専門評価パネル20名による使用テストを行い、実施例の水中油型乳化日焼け止め化粧料を皮膚上に塗付し、べたつきのなさを評価した。評価を以下の基準に基づいて行った。
[評価基準]
非常に良好 :5点
良好 :4点
普通 :3点
やや不良 :2点
不良 :1点
[判定]
平均点4.5以上 :◎
平均点3.5点以上4.5点未満:○
平均点2.5点以上3.5点未満:△
平均点2.5点未満 :×
Figure 0007404651000004
Figure 0007404651000005
Figure 0007404651000007
Figure 0007404651000008
Figure 0007404651000009
Figure 0007404651000010
Figure 0007404651000011
Figure 0007404651000012
上記実施例及び比較例の結果より、本発明の水中油型乳化日焼け止め化粧料は、SPFが高いものとするとすることができることに加え、耐水性が顕著に向上したものとなった。また、べたつきやきしみも少なく、使用感に優れたものとすることもできる。
これに対して、比較例の水中油型乳化日焼け止め化粧料は、実施例のものに比べてSPF値が低く、更に、水と接触した際に再乳化しやすく、耐水性が十分でないことが明らかである。
なお、メジアン径が0.2μm以上の撥水性処理酸化チタン水性分散体を用いた実施例6でも、再乳化しにくいことが確認されたが、メジアン径0.2μm以下の分散状態のものの方が再乳化がしにくく好ましかった。
なお、各実施例及び比較例の水中油型乳化日焼け止め化粧料については、光学顕微鏡による観察を行った。その結果、実施例1~11及び比較例7~8においては、撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体が水相及び油相の両方に観察された。比較例1~6においては、原料として配合した一方の層にしか撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体が観察されなかった。また、水中油型化粧料の内相にあたる油相に撥水性表面処理層を有する酸化チタン、外相にあたる水相に撥水性表面処理層を有する酸化亜鉛の組み合わせで配合した方が、油相に撥水性表面処理を有する酸化亜鉛、水相に撥水性表面処理を有する酸化チタンの組み合わせで配合する場合よりも、比較的維持率が高い傾向にあった。
実施例1、比較例4,6の光学顕微鏡での観察結果を、それぞれ図1、図2及び図3に示す。
その結果、実施例1(図1)では、外相である水相にも、内相である油相にも粉体が配合されていることが写真から判断できる。対して、比較例4(図2)、比較例6(図3)では粉体の分散していない相が存在することが明らかである。
本発明は、高いSPF値を有しつつ、耐水性に優れ、使用感も良好であるような日焼け止め化粧料として使用することができる。

Claims (4)

  1. 撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を含有する水中油型乳化日焼け止め化粧料であって、
    水相及び油相の双方中に撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体が分散しており、
    水相中の上記紫外線遮蔽性無機粉体は酸化亜鉛であり、
    油相中の上記紫外線遮蔽性無機粉体は酸化チタンであり、
    さらにポリヒドロキシステアリン酸を含有することを特徴とする水中油型乳化日焼け止め化粧料。
  2. 紫外線遮蔽性無機粉体は、メジアン径が0.2μm以下である請求項1記載の水中油型乳化日焼け止め化粧料。
  3. 更に、皮膜剤を含有する請求項1又は2記載の水中油型乳化日焼け止め化粧料。
  4. 撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を油性媒体中に分散させた油性分散体、
    撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を水性媒体中に分散させた水性分散体、
    および、
    その他の成分とを混合する工程を有し、
    水性分散体の上記紫外線遮蔽性無機粉体は酸化亜鉛であり、
    油性分散体の上記紫外線遮蔽性無機粉体は酸化チタンである
    ことを特徴とする請求項1,2又は3記載の
    水中油型乳化日焼け止め化粧料の製造方法。
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