JP2008222667A - 油性化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】肌の凹凸カバー力を持ち、皮膚上での伸びとつきが良く、均一で自然な仕上がりを実現する油性化粧料を提供すること。
【解決手段】次の成分(A)、(B)及び(C);
(A)平均一次粒子径が10〜100nmの微粒子酸化チタンが水酸化アルミニウム及び/又は酸化アルミニウム中に分散した平均粒子径が0.5〜10μmの複合粉体であって、複合粉体の質量に対する微粒子酸化チタンの質量の割合が30〜40%である複合粉体
(B)ジアルキルリン酸多価金属塩
(C)炭化水素油
を含有する油性化粧料。
【選択図】なし

Description

本発明は、肌の凹凸カバー力を持ち、皮膚上での伸びとつきが良い油性化粧料に関する。
従来、しわ、小じわ、毛穴等による肌の凹凸を見えにくくする化粧料として、体質顔料の光学特性を利用する試みがなされている。例えば、特許文献1では、拡散反射型粉体として、顔料の表面を無機珪素化合物で被覆した粉体を配合した化粧料が提案されている。また、特許文献2では、粒径の異なる球状粉体を組み合わせることにより、しわ、毛穴等の肌の凹凸を見えにくくする試みがなされている。
しかしながら、いずれの化粧料も肌の凹凸を目立たなくする効果は十分でなかった。肌の凹凸カバー力を向上させるため、粉体を高濃度で配合すると、使用感が重く、肌上で均一に付着せず厚ぼったく粉っぽい仕上がりになり、自然な仕上がりが得られないなどの問題があり、満足できるものではなかった。
特開昭60−228406号公報 特開平10−338616号公報
本発明は、肌の凹凸カバー力を持ち、皮膚上での伸びとつきが良く、均一で自然な仕上がりを実現する油性化粧料を提供することを目的とする。
本発明者らは、特定の複合粉体、ジアルキルリン酸多価金属塩及び炭化水素油を組み合わせて用いることにより、皮膚上での伸び及びつきが良く、肌の凹凸カバー力が高く、均一で自然な仕上がりを実現する油性化粧料が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C);
(A)平均一次粒子径が10〜100nmの微粒子酸化チタンが水酸化アルミニウム及び/又は酸化アルミニウム中に分散した平均粒子径が0.5〜10μmの複合粉体であって、複合粉体の質量に対する微粒子酸化チタンの質量の割合が30〜40%である複合粉体
(B)ジアルキルリン酸多価金属塩
(C)炭化水素油
を含有する油性化粧料を提供するものである。
本発明の油性化粧料は、肌の凹凸カバー力が高く、皮膚上での伸びとつきが良く、均一で自然な仕上がりを実現するものである。
本発明で用いる成分(A)の複合粉体は、平均一次粒子径が10〜100nmの微粒子酸化チタンが、水酸化アルミニウム及び/又は酸化アルミニウム中に分散した平均粒子径0.5〜10μmのものである。
複合粉体で用いる微粒子酸化チタンは、アナターゼ型、ルチル型、アモルファスのいずれの形態でも良く、特に屈折率が高いルチル型が好ましい。また、形状は、球状、紡錘状、棒状、ヒトデ状、板状、不定形状などいずれでも用いることができるが、光散乱効果に優れる点から、球状、紡錘状、棒状が好ましい。微粒子酸化チタンは、その表面がアルミナ、シリカ、ジルコニア等の金属酸化物で被覆されたものや、酸化チタン骨格中に鉄、マンガン、コバルト等の金属をドーピングしたものを用いることもできる。
さらに、微粒子酸化チタンの平均一次粒子径は10〜100nmであるが、透明感と光散乱効果が両立できるため、特に30〜50nmであるのが好ましい。なお、微粒子酸化チタンの粒子径は、電子顕微鏡で測定される。
複合粉体は、上記のような微粒子酸化チタンが水酸化アルミニウム及び/又は酸化アルミニウム中に分散している形態であるが、このような形態を得る方法としては、一般的にはゾルゲル法を用いることができる。例えば、硫酸アルミニウム水溶液に微粒子酸化チタンを分散させ、攪拌しながら炭酸ナトリウム水溶液を滴下していくと、水酸化アルミニウムのゲルの中に微粒子酸化チタンが分散した状態の複合体が得られ、それを洗浄、脱水、乾燥することにより、酸化アルミニウム・微粒子酸化チタン複合体を得ることができる。中和は弱酸性領域〜中性領域で止めることが望ましい。また、硫酸アルミニウム水溶液等の微粒子酸化チタンを分散させる金属塩溶液中のアルミニウム塩の濃度は、1〜30質量%が好ましく、特に5〜25質量%が好ましい。濃度が高すぎると強固なゲルを形成し、脱塩が十分にできず、濃度が低いと生産性が低くなったり、ゲル中に取り込まれない微粒子酸化チタンの割合が増えるなどの問題がある。なお、微粒子酸化チタンが水酸化アルミニウム及び/又は酸化アルミニウム中に分散していることは、電子顕微鏡により確認することができる。
複合粉体中の微粒子酸化チタンの含有量は、複合粉体の全質量に対して、30〜40質量%である。この範囲内であれば、良好な光学効果などが実現できる。
また、複合粉体の平均粒子径は0.5〜10μmである。この範囲内であれば、良好な塗布感触、光学効果、付着性などが実現できる。なお、複合粉体の粒子径は、電子顕微鏡観察、レーザー回折/散乱法による粒度分布測定によって測定される。粒度分布測定は、エタノール100質量部に対し、複合粉体10質量部の割合で分散させ、得られた分散液を粒度分布測定器(堀場製作所社製、LA−920)で測定する。
複合粉体は、多孔質体であり、窒素ガスを利用したBET法比表面積測定により、比表面積が20〜40m2/gの範囲であるのが好ましく、この範囲であれば効率的な光散乱が可能である。
複合粉体には、微粒子酸化チタンを固定化する際に、同時に無機系、有機系のほかの添加物を取り込ませることも可能である。例えば、雲母チタン等のパール顔料や、酸化鉄等の着色顔料、植物抽出エキス、有機系紫外線吸収剤などが挙げられる。
また、成分(A)の複合粉体は、公知の各種疎水化処理を施して用いることができる。粉体を疎水化処理する方法としては、例えば、粉体表面に油脂を吸着させたり、水酸基等の官能基を利用して、エステル化やエーテル化を起こさせ、顔料を親油的にしたりする油脂処理法;脂肪酸の亜鉛塩やマグネシウム塩を用いた金属石鹸処理法;ジメチルポリシロキサン又はメチル水素ポリシロキサンを用いたシリコーン処理法;パーフルオロアルキル基を有するフッ素化合物で処理する方法などが挙げられる。
成分(A)の複合粉体は、1種以上を用いることができ、本発明の油性化粧料の全組成中に0.05〜30質量%、特に0.1〜25質量%含有するのが、厚ぼったくなく自然な仕上がりの点で好ましい。
成分(B)のジアルキルリン酸多価金属塩としては、以下の一般式(1)〜(3)で表されるものが挙げられる。
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立して炭素数8〜36の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示し、mは1〜3の整数を示し、nは0〜2の整数を示し、kは1又は2を示し、lは0又は1を示し、m+n=3であり、k+l=2である。)
一般式(1)〜(3)中、R1及びR2の炭素数は、特に12〜22であるのが好ましい。R1及びR2は、好ましくは、炭素数12〜20の飽和直鎖の炭化水素基を示す。
炭素数8〜36の炭化水素基としては、例えば、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ウンデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタコシル、ヘキサコシル、ヘプタコシル、オクタコシル、ノナコシル、トリアコンチル、ヘントリアコンチル、ドトリアコンチル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ドデセニル、ウンデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ノナデセニル、ニイコセニル、ヘンエイコセニル、ドコセニル、トリコセニル、テトラコセニル、ペンタコセニル、オクタコセニル、ノナコセニル、トリアコンテニル、ヘントリアコンテニル、ドトリアコンテニル、オクタジエニル、ウンデカジエニル、トリデカジエニル、テトラデカジエニル、ペンタデカジエニル、ヘキサデカジエニル、ヘプタデカジエニル、オクタデカジエニル、ノナデカジエニル、エイコサジエニル、ヘンエイコサジエニル、ドコサジエニル、トリコサジエニル、テトラコサジエニル、ペンタコサジエニル、ヘキサコサジエニル、ヘプタコサジエニル、オクタコサジエニル、ノナコサジエニル、トリアコンタジエニル、ヘントリアコンタジエニル、ドトリアコンタジエニル、2−ヘキシルデシル、2−オクチルウンデシル、2−デシルテトラデシル基等が挙げられる。
成分(B)は、公知の化合物であり、例えば、特開昭62−53913号等に記載の方法により製造することができる。一般式(1)で表されるジアルキルリン酸アルミニウム塩は、例えば、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、炭酸アルミニウム等のアルミニウム塩と、ジアルキルリン酸ナトリウム、ジアルキルリン酸カリウム、ジアルキルリン酸トリエタノールアミン、ジアルキルリン酸アルギニン等のジアルキルリン酸塩と、水酸化アルカリとを水溶液中で必要により加熱して反応させて塩交換させる方法によって製造することができる。
一般式(2)で表されるジアルキルリン酸鉄塩は、例えば、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄、リン酸第二鉄、炭酸第二鉄等の鉄塩と、ジアルキルリン酸ナトリウム、ジアルキルリン酸カリウム、ジアルキルリン酸トリエタノールアミン、ジアルキルリン酸アルギニン等のジアルキルリン酸塩と、水酸化アルカリとを水溶液中で必要により加熱して反応させて塩交換させる方法によって製造することができる。
一般式(3)で表されるジアルキルリン酸カルシウム塩は、例えば、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム等のカルシウム塩と、ジアルキルリン酸ナトリウム、ジアルキルリン酸カリウム、ジアルキルリン酸トリエタノールアミン、ジアルキルリン酸アルギニン等のジアルキルリン酸塩と、水酸化アルカリとを水溶液中で必要により加熱して反応させて塩交換させる方法によって製造することができる。
成分(B)のジアルキルリン酸多価金属塩は、2種以上を併用してもよく、その含有量は、成分(C)のゲル化の点から、本発明の油性化粧料中の0.1〜15質量%が好ましく、更には0.5〜10質量%が好ましい。
成分(C)の炭化水素油としては、25℃で流動性のある液体油であるのが好ましい。炭化水素油としては、流動パラフィン、軽質イソパラフィン、流動イソパラフィン、及び、スクワラン、スクワレン等の直鎖又は分岐の炭化水素が挙げられる。
成分(C)の炭化水素油は、2種以上を併用してもよく、その含有量は、成分(B)によるゲル化の点から、本発明の油性化粧料中の5〜80質量%が好ましく、更には10〜60質量%が好ましい。
成分(B)と成分(C)の本発明の油性化粧料中の好ましい含有質量比は、ゲル強度の点で、1:5〜1:30、更に1:6〜1:25、特に1:7〜1:20である。
本発明の油性化粧料は、更に成分(D)として平均粒子径2〜20μmの球状粉体を含有することができ、より毛穴隠し効果に優れ、伸びもより良好になり、好ましい。
成分(D)の平均粒子径は、成分(A)の複合粉体の平均粒子径と同様の方法で測定される。
また、成分(D)の球状粉体の球状とは真球状から楕円状に至るまでをいい、具体的には{(粒子投影像における最大粒径相当の円の面積)/(粒子投影面積)}×100で与えられる球状度が100〜120のものをいう。
成分(D)の球状粉体は、水不溶性かつ油不溶性であることが好ましい。成分(D)の球状粉体は、複数の粉体から構成された複合粉体であってもよい。例えば、成分(D)は、通常の方法で着色顔料、色素、染料、金属イオン等によって被覆、内包処理し、着色したものであってもよい。成分(D)は、無機球状粉体、有機球状粉体のいずれでもよい。成分(D)としては、屈折率が2.0以下、特に1.3〜2.0、さらに1.4〜1.8であるのが好ましい。成分(D)は、成分(A)について述べたものと同様の疎水化処理を施して用いることもできる。
球状粉体としては、球状無水ケイ酸、球状セルロース末、球状ポリメタクリル酸メチル、球状ナイロン末、球状ポリエチレン末、球状ポリスチレン末、球状シリコーンパウダー、球状メチルシロキサン網状重合体等が挙げられる。
成分(D)の球状粉体は、2種以上を併用してもよく、その含有量は、凹凸カバー力と使用感の点から、本発明の油性化粧料中の1〜40質量%が好ましく、更には2〜30質量%、特に3〜30質量%が好ましい。
成分(A)と成分(D)の本発明の油性化粧料中の好ましい含有質量比は、凹凸カバー力と使用感の点で、1:1〜1:50が好ましい。
本発明の油性化粧料には、これらのほかに、成分(C)以外の油性成分、成分(A)及び(D)以外の粉体、界面活性剤、湿潤剤、防腐剤、酸化防止剤、香料、細胞間脂質(セラミド等)、紫外線吸収剤、薬効成分等の成分を適宜配合することができる。
成分(C)以外の油性成分としては、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類;ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類;セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル油類;ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類;ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール類;低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等のシリコーン油類;パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油類;ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体類などが挙げられる。
成分(C)以外の油性成分は、2種以上を併用してもよく、その含有量は、使用感の点から、本発明の油性化粧料中の0.01〜50質量%が好ましく、更には0.1〜40質量%、特に0.5〜30質量%が好ましい。
成分(A)及び成分(D)以外の粉体としては、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、薄片状酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、アルミナ等の金属酸化物;タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、ベントナイト、白雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、モンモリオナイト等の粘土鉱物粉体;硫酸バリウム、酸化チタン被覆マイカ等のパール顔料等の無機顔料;赤色226号、黄色401号等の有機着色顔料;赤色3号、赤色4号、赤色203号等の有機色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの;無機粉体と有機粉体を複合化した複合粉体等の有機粉体などが挙げられる。
これらの粉体は、微粒子にしたものを用いても良く、またこれら粉体の2種以上についてメカノケミカル的手段を用いて複合化した粉体を用いることもできる。更に、これらの粉体としては、粉体の表面を、成分(A)について述べたものと同様の疎水化処理を施して用いることもできる。
これら粉体の化粧料中における含有量は、0.01質量%〜50質量%であることが好ましく、0.1質量%〜40質量%であることがさらに好ましい。
本発明の油性化粧料には、更に油性ゲル化剤を含有することができる。油性ゲル化剤としては、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等が挙げられる。これら油性ゲル化剤は、2種以上を併用してもよく、その含有量は、使用感の点から、本発明の油性化粧料中の0.1〜10質量%が好ましい。
本発明の化粧料は、油性化粧料であり、好ましくは、水を積極的に配合しておらず、他の配合成分に水が混入していた場合にも、含水率が0.5質量%以下である。本発明の油性化粧料は、例えば、ファンデーション、下地化粧料等の形態とすることができる。
本発明の油性化粧料は、例えば、成分(B)、成分(C)及び(その他の油性成分を含むならば)その他の油性成分を混合し、70〜100℃で加熱溶解したのち、粉砕機で混合した成分(A)及びその他の粉体を加え、70〜100℃に持続したまま均一になるまで十分に混合攪拌し、得られた混合物を冷却することにより得ることができる。
合成例1(複合粉体の製造)
微粒子酸化チタンとして、平均一次粒子径が35nmのルチル型酸化チタンを用いた。この微粒子酸化チタン5.4質量部を精製水100質量部にディスパーを用いて分散させた後、硫酸アルミニウムの10質量%水溶液100質量部を攪拌しながら微粒子酸化チタン分散液と混合した。次いで、炭酸ナトリウム5質量%水溶液を微粒子酸化チタン分散液に攪拌しながら混合し、約100質量部を投入してpH6.5になるように中和した。なお、投入時は激しく起泡してゲルが形成されるため、ゆっくりと投入した。次に、精製水1000質量部中に前述のゲルを移して攪拌後、ろ過し、精製水で洗浄した。次いで、得られたケーキを90℃で送風乾燥させた後、粉砕機で粉砕し、ふるい分けをして、複合粉体を得た(平均粒子径2.4μm、比表面積32m2/g)。
この複合粉体を透過型電子顕微鏡で観察したところ、図1に示すように、微粒子酸化チタンが酸化アルミニウム中に分散しており、微粒子酸化チタンの含有量は33質量%であった。
合成例2(トリ(ジセチルリン酸)アルミニウムの製造)
ジセチルリン酸エステル(酸価:103.0、分子量:546)15g(0.027モル)とアルミニウムイソプロポキサイド1.87g(0.009モル)を、完全に脱水されたベンゼン70mLに加え、ウイドマー蒸留装置をつけて、油浴上110℃で加熱溶解すると72℃でイソプロパノールが、また80℃でベンゼンが留出する。残りのベンゼンを減圧下留去すると、15gのトリ(ジセチルリン酸)アルミニウムが白色粉末として得られた。
実測値:
リン含有率 5.6%、アルミニウム含有率 1.6%
理論値:
リン含有率 5.6%、アルミニウム含有率 1.6%
実施例1〜2、比較例1〜2(油性ファンデーション)
表1に示す組成の油性ファンデーションを下記方法により製造した。得られた油性ファンデーションについて、使用感(伸びの良さ、つきの良さ)及び仕上がり(凹凸カバー力)を評価した。結果を表1に併せて示す。
(製造方法)
成分(1)〜(5)を混合し、90℃で加熱溶解した。さらに、粉砕機で混合した成分(6)〜(15)を加え、90℃に持続したまま均一になるまで十分に混合攪拌した。この混合物を金皿に充填し冷却することにより、油性ファンデーションを得た。
(評価方法)
(1)使用感(伸びの良さ、つきの良さ)
専門パネラー10名が各ファンデーションを使用し、「伸びの良さ」と「つきの良さ」について官能評価し、良好と回答した人数で判定した。
(2)仕上がり(凹凸カバー力)
専門パネラー10名が各ファンデーションを使用し、毛穴等の凹凸カバー力を官能評価し、良好と回答した人数で判定した。
表1に示すとおり、実施例1及び2の油性ファンデーションは、使用感、仕上がりのいずれの点においても良好であった。また、実施例1及び2の油性ファンデーションを用いることにより、均一で自然な仕上がりにすることができた。
実施例3(油性下地化粧料)
表2に示す組成の油性下地化粧料を下記方法により製造した。得られた下地化粧料は、使用感(伸びの良さ、つきの良さ、仕上がり(凹凸カバー力)のいずれの点においても良好であり、均一で自然な仕上がりにすることができるものであった。
(製造方法)
成分(1)〜(5)を混合し、90℃で加熱溶解した。さらに、成分(6)〜(8)を加え、90℃に持続したまま均一になるまで十分に混合攪拌した。この混合物を冷却することにより油性下地化粧料を得た。
実施例4(油性ファンデーション)
表3に示す組成の油性ファンデーションを下記方法により製造した。得られた油性ファンデーションは、使用感(伸びの良さ、つきの良さ)、仕上がり(凹凸カバー力)のいずれの点においても良好であり、均一で自然な仕上がりにすることができるものであった。
(製造方法)
成分(1)〜(6)を混合し、90℃で加熱溶解した。さらに、粉砕機で混合した成分(7)〜(14)を加え、90℃に持続したまま均一になるまで十分に混合攪拌した。この混合物を冷却することにより、油性ファンデーションを得た。
実施例5(油性下地化粧料)
表4に示す組成の油性下地化粧料を下記方法により製造した。得られた下地化粧料は、使用感(伸びの良さ、つきの良さ)、仕上がり(凹凸カバー力)のいずれの点においても良好であり、均一で自然な仕上がりにすることができるものであった。
(製造方法)
成分(1)〜(6)を混合し、90℃で加熱溶解した。さらに、粉砕機で混合した成分(7)〜(13)を加え、90℃に持続したまま均一になるまで十分に混合攪拌した。この混合物を冷却することにより油性下地化粧料を得た。
合成例1で製造した複合粉体の透過型電子顕微鏡写真の一例を示す図である。

Claims (3)

  1. 次の成分(A)、(B)及び(C);
    (A)平均一次粒子径が10〜100nmの微粒子酸化チタンが水酸化アルミニウム及び/又は酸化アルミニウム中に分散した平均粒子径が0.5〜10μmの複合粉体であって、複合粉体の質量に対する微粒子酸化チタンの質量の割合が30〜40%である複合粉体
    (B)ジアルキルリン酸多価金属塩
    (C)炭化水素油
    を含有する油性化粧料。
  2. 更に、成分(D)平均粒子径2〜20μmの球状粉体を含有する請求項1記載の油性化粧料。
  3. 成分(A)と成分(D)の含有質量比(A):(D)が1:1〜1:50である請求項2記載の油性化粧料。
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