JP7296592B2 - 油性固形化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、油性固形化粧料に関する。
口紅やファンデーションに代表される油性固形化粧料は、使用性や携帯性に優れるため、化粧料に広く応用されている剤型の1つであり、ワックスやオイルの油成分と粉体成分を加熱溶解した後冷却固化した基材に、顔料等が分散されたものが一般的である。
この油性固形化粧料は、肌の色むらを隠すカバー力のほか保湿感も高く、液状化粧料よりも手軽に塗布でき、また、粉体化粧料よりもしっとりした密着感のある使用感を有するものである。このような特性から、多くの消費者に受け入れられている化粧料の1つである。
一方、油性固形化粧料は、粉体化粧料と比較して粉体に対する油成分の配合量が多いため、肌上でののびが良く、展色性が良い一方で、油成分により仕上がりのベタ付き感が発生し、サラサラとした仕上がり感を出すことが困難であった。
また固形にするため、油剤中に固形油を多量に配合する場合、密着感が出る一方、塗布時の伸び広がりの「重さ」(伸び広がり難いこと)が生じていた。
このため、仕上がり感などの使用感を高め、肌への密着性などの使用特性の向上を目指し、新たな組成の提案が多くなされている(例えば、特許文献1~3等)が、さらなる向上が望まれていた。
特開2005-314369号公報 特開2020-015675号公報 特開2001-213730号公報
本発明は、展色性、伸びの良さ、密着感、サラサラした仕上がり感が向上した油性固形化粧料の提供を課題としている。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定量の球状粉体を含有した粉体成分に対し、その粉体成分が吸油可能な液状の油成分の重量に対して油成分の配合量を特定の範囲とすることによって、展色性や肌上での伸びが良く、且つ、密着感があり、サラサラした仕上がり感を両立させることを見出し、上記課題を解決するに至ったものである。
さらに、本発明は、油成分中の固形の油成分含有量を軽減することにより、塗布時の伸び広がりの「重さ」(伸び広がり難いこと)を解消することができることも見出したものである。
本発明は、具体的には次の事項を要旨とする。
1.球状粉体(a1)を含有する粉体成分(A)と、
25℃で液状の油成分(b1)と25℃で固形の油成分(b2)からなる油成分(B)を含有し、
下記要件(i)~(iii)を満たす油性固形化粧料。
(i)前記球状粉体(a1)の含有量は、前記粉体成分(A)に対して10重量%以上である
(ii)前記固形の油成分(b2)の前記油成分(B)に対する重量割合(b2/b1+b2)が0.02~0.2である
(iii)前記粉体成分(A)が吸油可能な前記液状の油成分(b1)の重量に対する、前記油成分(B)の重量割合が1.0~1.5である
本発明の油性固形化粧料は、肌に塗布した際の展色性に優れ、肌上での伸びも良好であり、且つ、塗布した化粧料が肌に密着している一方で、サラサラした仕上がり感をも感じられるという、優れた使用感や仕上がり感の両方を得られるものである。
さらに、本発明の油性固形化粧料は、肌に塗布した際の化粧料の伸び広がりの「重さ」(伸び広がり難いこと)を解消することができ、快適な使用感が得られるという効果を発揮する。
本発明の油性固形化粧料は、球状粉体(a1)、液状の油成分(b1)及び固形の油成分(b2)を必須成分とし、(i)前記球状粉体(a1)の含有量は、前記粉体成分(A)に対して10重量%以上であり、(ii)前記固形の油成分(b2)の前記油成分(B)に対する重量割合(b2/b1+b2)が0.02~0.2であり、さらに、(iii)前記粉体成分(A)が吸油可能な前記液状の油成分(b1)の重量に対する、前記油成分(B)の重量割合が1.0~1.5であるという特徴を有するものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
<粉体成分(A)中の球状粉体(a1)>
本発明の油性固形化粧料は、粉体成分(A)として球状粉体(a1)を含有し、要件(i)として、この球状粉体(a1)を、前記粉体成分(A)に対して10重量%以上含有するものである。本発明の油性固形化粧料は、この球状粉体(a1)を前記粉体成分(A)に対して10重量%以上含有することにより、サラサラした仕上がり感が得られるものである。この球状粉体(a1)の配合量が10重量%未満の化粧料は、肌に塗布した際の肌上での伸びが悪くなり、サラサラした仕上がり感が得られなくなり、好ましくない。
この球状粉体(a1)の前記粉体成分(A)に対する含有量は、20重量%以上であることが好ましく、30重量%以上であることがより好ましい。
また、本発明の球状粉体(a1)は、その平均粒子径が1~20μmであることが好ましく、2~15μmであることがより好ましい。なお、平均粒子径は、電子顕微鏡観察、レーザー回折/散乱法による粒度分布測定機によって、測定できる。
本発明の球状粉体(a1)における「球状」は、正反射及び/又は乱反射を抑制する性質を有するものであれば真球である必要はなく、例えば、略球状のもの、回転楕円体、表面に凹凸がある球状粉体等であっても良い。
本発明の球状粉体(a1)は、化粧料に使用されるものであれば、特段の制限なく、1種以上を本発明の油性固形化粧料に配合することができる。また、本発明の球状粉体(a1)は、多孔質/非多孔質の何れであっても良い。
本発明の球状粉体(a1)の具体例としては、球状シリカ、球状ポリメタクリル酸メチル、球状シリコーン、球状ポリエチレン、球状ポリスチレン、球状セルロース、球状ナイロン、球状(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー等が挙げられるが、これらには限定されない。
<粉体成分(A)中の球状粉体(a1)以外の粉体>
本発明の油性固形化粧料は、粉体成分(A)として球状粉体(a1)以外に、板状粉体(a2)や他の粉体(a3)(パール剤等)を、併用することが出来る。
板状粉体(a2)は、化粧料に使用されるものであれば特段の制限なく、1種以上を本発明の油性固形化粧料に配合することができる。また、粉体成分(A)として球状粉体(a1)のみを含有してもよい。
また、本発明の板状粉体(a2)は、その平均粒子径が1~100μmであることが好ましく、2~50μmであることがより好ましい。なお、平均粒子径は、球状粉体(a1)と同じ方法により測定できる。
本発明において使用可能な板状粉体(a2)の具体例としては、板状酸化セリウム、板状硫酸バリウム、タルク、マイカ、板状カオリン、セリサイト、白雲母、板状合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、板状無水ケイ酸、板状ヒドロキシアパタイト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、板状セラミックスパウダー、板状アルミナ、板状窒化ホウ素、板状酸化鉄、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン処理マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母、アルミニウム、板状ガラス末等が挙げられる。
本発明の油性固形化粧料は、球状粉体(a1)に加えて板状粉体(a2)を配合することにより、化粧料の伸びの良さと密着感を両立することが可能となり好ましい。
他の粉体(a3)は、球状や板状以外の形状を有する粉体であり、化粧料に使用されるものであれば特段の制限なく、1種以上を本発明の油性固形化粧料に配合することができる。
本発明において使用可能な他の粉体(a3)の具体例としては、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、アルミナ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリ(メタ)クリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四フッ化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ-酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッド雲母、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッド雲母、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β-カロチン等)等が挙げられる。
<油成分(B)>
本発明の油性固形化粧料は、油成分(B)として25℃で液状の油成分(b1)と25℃で固形の油成分(b2)を含有し、要件(ii)として、固形の油成分(b2)を油成分(B)に対して重量割合(b2/b1+b2)が0.02~0.2の範囲で含有するものである。本発明の油性固形化粧料は、この固形の油成分(b2)を油成分(B)に対して重量割合(b2/b1+b2)が0.02~0.2の範囲で含有することにより、肌に塗布した際の化粧料の伸びが良好となる。一方、重量割合(b2/b1+b2)が0.2を超えるとべとつきが生じる他、肌に塗布した際の化粧料の伸びが悪くなる。また、重量割合(b2/b1+b2)が0.02より小さい場合は、固化せず油性固形化粧料が得られない。
前記固形の油成分(b2)の前記油成分(B)に対する重量割合(b2/b1+b2)の上限値は、0.17であることが好ましく、0.15であることがより好ましい。
本発明の25℃で液状の油成分(b1)と25℃で固形の油成分(b2)は、化粧料に使用されるものであれば、特段の制限なく、それぞれ1種以上を本発明の油性固形化粧料に配合することができる。
本発明の25℃で液状の油成分(b1)の具体例としては、炭化水素油、エステル油、アシルグリセロール、エーテル油、動植物油、シリコーン油などが挙げられる。
炭化水素油としては、水添ポリイソブテン、流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、ウンデカン、トリデカンなどが挙げられる。
エステル油としては、イソノナン酸イソノニル、イソステアリン酸イソステアリル、2-エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソプロピル、カプリル酸プロピルヘプチル、(カプリル酸/カプリン酸)カプリリル、(カプリル酸/カプリン酸)ヤシアルキル、炭酸ジカプリリルなどが挙げられる。
アシルグリセロールとしては、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリルなどが挙げられる。
動植物油としては、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、小麦胚芽油、米胚芽油、米糠油、サフラワー油、大豆油、トウモロコシ油、菜種油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、ヒマワリ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ヤシ油、ラノリンなどが挙げられる。
シリコーン油としては、ジメチコン、フェニルトリメチコン、シクロメチコン、シクロペンタシロキサンなどが挙げられる。
本発明の25℃で固形の油成分(b2)の具体例としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレン等の炭化水素類、硬化ヒマシ油、水添ホホバ油、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ライスワックス等の植物由来油脂、トリベヘン酸グリセリル、コレステロール脂肪酸エステル等のエステル類、ステアリン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸類、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、パルミチン酸デキストリン、ステアリン酸イヌリン等の糖脂肪酸エステル類等が挙げられる。
本発明の油性固形化粧料は、要件(iii)として、前記粉体成分(A)が吸油可能な前記液状の油成分(b1)の重量に対する、油成分(B)の重量割合が1.0~1.5の範囲で含有するものである。一方、重量割合が1.5を超えると塗布した化粧料が肌に密着せず、サラサラした仕上がり感が低下する。また、重量割合が1.0より小さい場合は、固化せず油性固形化粧料が得られない。
前記粉体成分(A)が吸油可能な前記液状の油成分(b1)の重量に対する、前記油成分(B)の重量割合の上限値は、1.4であることが好ましい。
なお、本発明における粉体成分(A)が吸油可能な25℃で液状の油成分(b1)の重量は、粉体成分(A)の吸油量Xに基づき算出することができる。この粉体成分(A)の吸油量Xは、下記に詳細に説明するJIS K5101-13-1(精製あまに油法)に準じた方法に従い、25℃で液状の油成分(b1)を使用して測定した吸油量(g/g)を意味する。
<その他>
本発明の化粧料は油性固形化粧料であり、好ましくは、水を積極的に配合しておらず、他の配合成分に水が混入していた場合にも、含水率が0.5重量%以下であることが好ましい。
本発明の油性固形化粧料は、例えば、ファンデーション、アイシャドウ、チーク、ハイライト、シェーディング、口紅、下地化粧料等の形態とすることができる。
本発明の油性固形化粧料は、例えば、25℃で液状の油成分(b1)と25℃で固形の油成分(b2)からなる油成分(B)を85~95℃に加温し、固形の油成分(b2)が完全に溶解したところに、球状粉体(a1)を含有し、必要に応じて板状粉体(a2)及び顔料等の他の粉体(a3)を含有する粉体成分(A)を、ヘンシェルミキサーにて混合してから粉砕したものを投入し、均一になるまで十分に混合撹拌し、得られた混合物を冷却することにより製造することができる。
本発明の油性固形化粧料は、油成分(B)の配合量を、粉体成分(A)が吸油可能な前記液状の油成分(b1)の重量に対する、油成分(B)の重量割合で1.0~1.5の範囲としている点(iii)と、固形の油成分(b2)の配合量を、油成分(B)に対して重量割合(b2/b1+b2)で0.02~0.2の範囲としている点(ii)が、重要なポイントである。
上述のとおり、油剤中に固形油を多量に配合すると、塗布時の伸び広がりの「重さ」(伸び広がり難いこと)が生じるほか、べとつき感がでてしまう。
本発明の油性固形化粧料は、要件(ii)、(iii)を満たすことにより、固形の油成分(b2)の配合量を、固形化可能で、かつ、べとつき感が出ない最適量とすることが可能となる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明の技術範囲はこれらにより限定されるものではない。
<実施例1~17、比較例1~4>
表1~3に示す組成の油性固形化粧料を製造し、展色性、伸びの良さ、密着感、サラサラした仕上がり感を専門パネラー10人により評価した。
なお、表1~3中のオイルベース(1)、(2)の組成は、表4、5に示したとおりである。
(油性固形化粧料の製造方法)
球状粉体(a1)、板状粉体(a2)及び顔料等の他の粉体(a3)を含有する粉体成分(A)を、FM型ミキサ(日本コークス社製、型番:FM10C/I)で1分間混合した後、サンプルミル(ダルトン社製、型番:KIIW)にて粉砕した。25℃で液状の油成分(b1)と25℃で固形の油成分(b2)からなる油成分(B)を85~95℃に加温し、固形の油成分(b2)が完全に溶解させたところに、粉砕した粉体成分(A)を投入し、5分間オートミクサー(プライミクス社製、型番:20型)で均一に混合撹拌し脱気後、容器に流し込み室温で冷却して本発明の油性固形化粧料を得た。
(吸油量Xの測定方法)
粉体成分(A)1gをプラスチック板上に測り取り、本発明の25℃で液状の油成分(b1)である下記表4のオイルベース(1)を4~5滴ずつ徐々に加え、その都度、パレットナイフで粉体に練り込み、液状油及び粉体の塊ができるまでこの操作を繰り返した。全体がペースト状の滑らかな硬さになったところを終点とした。
なお、このペースト状とは、割れたり、ぼろぼろになったりせずに広げることができ、かつプラスチック板に軽く付着する程度のものとした。
滴下した液状油の重量を計測し、その数値を当該粉体(A)の吸油量X(g/g)とした。
また、上記操作は、20~25分間で完了するように行った。
(評価方法)
実施例1~17、比較例1~4の油性固形化粧料を、専門パネラー10人に使用してもらい、「展色性」、「伸びの良さ」、「密着感」、「サラサラした仕上がり感」の4つの項目において、下記評価基準により評価した。各項目のおける平均評価点を下記判定基準により判定し、その結果を表1~3に併せて示した。
なお、下記判定基準の「◎」と「〇」を実用上使用可能と判断した。
[評価基準]
評価結果 :評点
非常に良好 :5点
良好 :4点
普通 :3点
やや不良 :2点
不良 :1点
[判定基準]
評点の平均点 :判定
3.5以上 : ◎
2.0以上~3.5未満: ○
2.0未満 : ×
Figure 0007296592000001
Figure 0007296592000002
Figure 0007296592000003
Figure 0007296592000004
Figure 0007296592000005
表1~3に示すとおり、本発明の具体例である実施例1~17の油性固形化粧料は、「展色性」、「伸びの良さ」、「密着感」、「サラサラした仕上がり感」の4つの項目において、判定基準の「◎」または「〇」であり、実用上使用可能な化粧料であることが確認された。
一方、本発明の要件(i)の「球状粉体(a1)の含有量は、前記粉体成分(A)に対して10重量%以上」を満たさない比較例4の油性固形化粧料は、肌上での伸びが悪く、サラサラした仕上がり感が得られないことが明らかとなった。
また、本発明の要件(ii)の固形の油成分(b2)の前記油成分(B)に対する重量割合(b2/b1+b2)が0.02~0.2の範囲から外れる比較例1の油性固形化粧料は、肌上での伸びが悪く、サラサラした仕上がり感が得られないことが明らかとなった。
さらに、本発明の要件(iii)の前記粉体成分(A)が吸油可能な前記液状の油成分(b1)の重量に対する、油成分(B)の重量割合が1.0~1.5の範囲から外れる比較例2、3の油性固形化粧料は、重量割合が1.5を超える比較例2は塗布した化粧料が肌に密着せず、サラサラした仕上がり感が低下し、重量割合が1.0より小さい比較例3は、固化せず油性固形化粧料が得られないことが確認された。
本発明の油性固形化粧料は、肌に塗布した際の展色性に優れ、肌上での伸びも良好であり、且つ、塗布した化粧料が肌に密着している一方で、サラサラした仕上がり感をも感じられるという、優れた使用感や仕上がり感の両方を得られ、使用感と使用特性に優れた化粧料である。
加えて、本発明の油性固形化粧料は、肌に塗布した際の化粧料の伸び広がりの「重さ」(伸び広がり難いこと)を解消することができるという効果を発揮するため、非常に有用である。

Claims (1)

  1. 球状粉体(a1)を含有する粉体成分(A)(ただし、平均粒子径が3~25μmであり、吸油量が80mL/100g以下である球状中空無機粉体を除く。)と、
    25℃で液状の油成分(b1)と25℃で固形の油成分(b2)からなる油成分(B)(ただし、カルナバワックスより分別して得られ、軟化点が55~80℃、ヨウ素価が25~50である樹脂組成物を除く。)を含有し、
    下記要件(i)~(iii)を満たす油性固形化粧料(ただし、ジアルキルリン酸多価金属塩を含有する油性固形化粧料を除く。)
    (i)前記球状粉体(a1)の含有量は、前記粉体成分(A)に対して10重量%以上である
    (ii)前記固形の油成分(b2)の前記油成分(B)に対する重量割合(b2/(b1+b2))が0.02~0.1である
    (iii)前記粉体成分(A)が吸油可能な前記液状の油成分(b1)の重量に対する、前記油成分(B)の重量割合が1.0~1.5である
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