JP2002160317A - 金属箔張り積層板の製造方法及び金属箔張り積層板 - Google Patents

金属箔張り積層板の製造方法及び金属箔張り積層板

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JP2002160317A
JP2002160317A JP2000360423A JP2000360423A JP2002160317A JP 2002160317 A JP2002160317 A JP 2002160317A JP 2000360423 A JP2000360423 A JP 2000360423A JP 2000360423 A JP2000360423 A JP 2000360423A JP 2002160317 A JP2002160317 A JP 2002160317A
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thermosetting resin
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Isao Hirata
勲夫 平田
Shigehiro Okada
茂浩 岡田
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱硬化性樹脂組成物を含浸した長尺のガラス
不織布1の外側に熱硬化性樹脂組成物を含浸した長尺の
ガラス織布2を重ねると共に、さらにその外側に熱硬化
性樹脂組成物を片面に塗布した長尺の金属箔3とを重ね
合わせたものを、連続的に一体化した両面金属箔張り積
層板であって、表面平滑性が良好で、且つ、波打ちが発
生しない金属箔張り積層板及び、その製造方法を提供す
る。 【解決手段】 第2の熱硬化性樹脂組成物(B)の粘度
を第3の熱硬化性樹脂組成物(C)の粘度よりも高くす
ると共に、試験温度100℃のときの熱硬化性樹脂組成
物の硬化時間について、第2の熱硬化性樹脂組成物
(B)の硬化時間を第3の熱硬化性樹脂組成物(C)の
硬化時間よりも長くしていることを特徴とする金属箔張
り積層板の製造方法。前記製造方法で製造した金属箔張
り積層板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板等
に用いられる金属箔張り積層板の製造方法及びプリント
配線板等に用いられる金属箔張り積層板に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板等に用いられる金属箔張
り積層板として、図2に示すように、熱硬化性樹脂組成
物(A’)を含浸した長尺のガラス不織布1、1の外側
に熱硬化性樹脂組成物(B’)を含浸した長尺のガラス
織布2、2を重ねると共に、さらにその外側に熱硬化性
樹脂組成物(B’)を塗布した長尺の金属箔3、3を重
ね、これを送りながら加熱炉11に通して熱硬化性樹脂
(A’、B’)を硬化させて連続的に一体化してコンポ
ジット積層板(CEM−3)と呼ばれる金属箔張り積層
板20を製造することが知られている。そして、このよ
うな金属箔張り積層板20を製造する際には、得られる
金属箔張り積層板20の表面の平滑性を良好にすること
を狙って、長尺の金属箔3、3の片面にガラス織布2、
2に含浸させたものと同じ熱硬化性樹脂組成物(B’)
を塗布していた。このような製造方法に用いられる熱硬
化性樹脂組成物(A’、B’)としては、硬化時に縮合
水等の揮発分が発生しないものが好ましく、例えば、不
飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニ
ルエステル樹脂等の不飽和結合を有する樹脂を架橋剤と
なるビニルモノマーなどで希釈すると共に硬化剤等を加
えて調製したラジカル重合型の熱硬化性樹脂組成物が使
用されている。また、熱硬化性樹脂組成物には、必要に
応じてタルク、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミ
ニウム等の充填材を添加することも行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにして製造される金属箔張り積層板20の表面すな
わち金属箔3の表面は、微細な回路パターンを形成する
上で、いまだ平滑性が十分に良好であるとはいえないも
のであった。また、連続的に一体化されて製造される金
属箔張り積層板20には、波打ちと呼ばれる平坦度が損
なわれている現象が生じる場合があり、波打ちが発生し
た金属箔張り積層板20は、プリント配線板に加工した
場合に、反りの大きいプリント配線板となる傾向があ
り、また、パンチング加工やドリル加工した場合の仕上
がり品質がバラツク傾向にあった。
【0004】本発明は、上記問題点を改善するために成
されたもので、その目的とする所は熱硬化性樹脂組成物
を含浸した長尺のガラス不織布の外側に熱硬化性樹脂組
成物を含浸した長尺のガラス織布を重ねると共に、さら
にその外側に熱硬化性樹脂組成物を片面に塗布した長尺
の金属箔を重ね合わせたものを、加熱炉に通して熱硬化
性樹脂組成物を硬化させて連続的に一体化して製造する
両面金属箔張り積層板であって、表面平滑性が良好で、
且つ、波打ちが発生しない金属箔張り積層板を提供する
こと、及びその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の金
属箔張り積層板の製造方法は、第1の熱硬化性樹脂組成
物(A)を含浸した長尺のガラス不織布の外側に第2の
熱硬化性樹脂組成物(B)を含浸した長尺のガラス織布
を重ねると共に、さらにその外側に第3の熱硬化性樹脂
組成物(C)を片面に塗布した長尺の金属箔を重ね、こ
れを送りながら加熱炉に通して第1、第2及び第3の熱
硬化性樹脂を硬化させることによって、両面金属箔張り
積層板を製造するにあたって、第2の熱硬化性樹脂組成
物(B)の粘度を第3の熱硬化性樹脂組成物(C)の粘
度よりも高くすると共に、試験温度100℃のときの熱
硬化性樹脂組成物の硬化時間について、第2の熱硬化性
樹脂組成物(B)の硬化時間を第3の熱硬化性樹脂組成
物(C)の硬化時間よりも長くしていることを特徴とす
るものである。
【0006】請求項2に係る発明の金属箔張り積層板の
製造方法は、第2の熱硬化性樹脂組成物(B)の粘度が
400〜1200cpsであり、第3の熱硬化性樹脂組
成物(C)の粘度が200〜1000cpsであること
を特徴とする請求項1記載の金属箔張り積層板の製造方
法である。
【0007】請求項3に係る発明の金属箔張り積層板の
製造方法は、試験温度100℃のときの熱硬化性樹脂組
成物の硬化時間について、第2の熱硬化性樹脂組成物
(B)の硬化時間が3〜8分であり、第3の熱硬化性樹
脂組成物(C)の硬化時間が2〜6分であることを特徴
とする請求項1又は請求項2記載の金属箔張り積層板の
製造方法である。
【0008】請求項4に係る発明の金属箔張り積層板の
製造方法は、第1の熱硬化性樹脂組成物(A)の粘度を
第2の熱硬化性樹脂組成物(B)の粘度よりも高くする
と共に、試験温度100℃のときの熱硬化性樹脂組成物
の硬化時間について、第1の熱硬化性樹脂組成物(A)
の硬化時間を第2の熱硬化性樹脂組成物(B)の硬化時
間よりも長くしていることを特徴とする請求項1〜請求
項3の何れかに記載の金属箔張り積層板の製造方法であ
る。
【0009】請求項5に係る発明の金属箔張り積層板の
製造方法は、第1の熱硬化性樹脂組成物(A)の粘度が
6000〜20000cpsであり、第2の熱硬化性樹
脂組成物(B)の粘度が400〜1200cpsであ
り、第3の熱硬化性樹脂組成物(C)の粘度が200〜
1000cpsであることを特徴とする請求項4記載の
金属箔張り積層板の製造方法である。
【0010】請求項6に係る発明の金属箔張り積層板の
製造方法は、試験温度100℃のときの熱硬化性樹脂組
成物の硬化時間について、第1の熱硬化性樹脂組成物
(A)の硬化時間が15分以上であり、第2の熱硬化性
樹脂組成物(B)の硬化時間が3〜8分であり、第3の
熱硬化性樹脂組成物(C)の硬化時間が2分〜6分であ
ることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の金属箔
張り積層板の製造方法である。
【0011】請求項7に係る発明の金属箔張り積層板
は、請求項1〜請求項6の何れかに記載の金属箔張り積
層板の製造方法で製造されてなることを特徴とする金属
箔張り積層板である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。
【0013】請求項1〜請求項7に係る発明では、金属
箔張り積層板として、図1に示すように、第1の熱硬化
性樹脂組成物(A)を含浸した長尺のガラス不織布1、
1の外側に第2の熱硬化性樹脂組成物(B)を含浸した
長尺のガラス織布2、2を重ねると共に、さらにその外
側に第3の熱硬化性樹脂組成物(C)を片面に塗布した
長尺の金属箔3、3を重ね、これを送りながら加熱炉1
1に通して第1の熱硬化性樹脂(A)、第2の熱硬化性
樹脂(B)及び第3の熱硬化性樹脂(C)を硬化させる
ことによって、両面金属箔張り積層板20を製造する。
【0014】長尺のガラス不織布1は、ロールに巻いた
長尺のものを用いるものであり、これを1枚だけ用いた
り、又は複数枚積層するようにする。図1においては、
ガラス不織布1を2枚積層する形態を示している。
【0015】ガラス織布2は、ロールに巻いた長尺のも
のを用いるものであり、これを上記のガラス不織布1の
積層物(1枚だけのものを含む)の両面に各1枚配置す
る。
【0016】金属箔3は、これもロールに巻いた長尺の
ものを用いるものであり、これをガラス不織布1とガラ
ス織布2からなる積層物の両面(ガラス織布1の表面)
に各1枚を積層する。金属箔3の材料としては、銅、ア
ルミニウム、ニッケル等の単一物やこれらの合金等を例
示することができるが、銅であることが好適である。
【0017】第1の熱硬化性樹脂(A)、第2の熱硬化
性樹脂(B)及び第3の熱硬化性樹脂(C)について
は、硬化時に縮合水等の揮発分が発生しないものが好ま
しく、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタ
レート樹脂、ビニルエステル樹脂、変性エポキシアクリ
レート樹脂等の不飽和結合を有する樹脂を、架橋剤とな
るビニルモノマーなどで希釈すると共に硬化剤等を加え
て調製したラジカル重合型の熱硬化性樹脂組成物を使用
する。また、これらの熱硬化性樹脂組成物には、必要に
応じてタルク、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミ
ニウム等の充填材を添加することもできる。
【0018】図1に示すように、ガラス不織布1、ガラ
ス織布2はロールから繰り出して連続的に送られるもの
であり、ガラス不織布1及びガラス織布2はそれぞれ含
浸装置に通して、ガラス不織布1には第1の熱硬化性樹
脂組成物(A)を、ガラス織布2には第2の熱硬化性樹
脂組成物(B)を含浸させる。また、金属箔3はロール
から繰り出した後、ガラス織布2と重ね合わせる側の面
に、塗布装置を用いて第3の熱硬化性樹脂組成物(C)
を塗布する。次いで、ガラス不織布1、1の両側にガラ
ス織布2が各1枚配置され、さらにその外側に金属箔3
が各1枚配置されるようにして、これらをラミネートロ
ール10で重ねる。そして重ねられた積層物を送りなが
ら加熱炉11に通して第1の熱硬化性樹脂(A)、第2
の熱硬化性樹脂(B)及び第3の熱硬化性樹脂(C)を
硬化させ、次いで切断機12によって所定寸法に切断し
て、両面金属箔張り積層板20を製造する。なお、加熱
炉11による加熱条件としては、70〜150℃、10
〜30分程度が好ましい。また、得られた両面金属箔張
り積層板20は150〜170℃で、20〜60分程度
アフターキュアをするのが好ましい。
【0019】そして、請求項1〜請求項7に係る発明で
は、第2の熱硬化性樹脂組成物(B)の粘度を第3の熱
硬化性樹脂組成物(C)の粘度よりも高くすると共に、
試験温度100℃のときの熱硬化性樹脂組成物の硬化時
間について、第2の熱硬化性樹脂組成物(B)の硬化時
間を第3の熱硬化性樹脂組成物(C)の硬化時間よりも
長くしていることが重要であり、このようにすること
で、得られる両面金属箔張り積層板20を、表面平滑性
が良好で、且つ、波打ちが発生しない金属箔張り積層板
とすることが可能となる。この理由としては、金属箔3
に塗布している第3の熱硬化性樹脂組成物(C)から、
ガラス織布2に含浸されている第2の熱硬化性樹脂組成
物(B)への樹脂のしみこみが防止されるために、表面
平滑性の改善及び波打ちの低減が達成できるものであ
る。
【0020】請求項2に係る発明では、請求項1に係る
発明において、第2の熱硬化性樹脂組成物(B)の粘度
を400〜1200cpsとし、第3の熱硬化性樹脂組
成物(C)の粘度を200〜1000cpsと特定して
いる。この範囲のものを用いることが、表面平滑性が良
好で、且つ、波打ちが発生しない金属箔張り積層板をよ
り確実に得ることができるので好ましい。
【0021】請求項3に係る発明では、請求項1に係る
発明において、試験温度100℃のときの熱硬化性樹脂
組成物の硬化時間について、第2の熱硬化性樹脂組成物
(B)の硬化時間が3〜8分であり、第3の熱硬化性樹
脂組成物(C)の硬化時間が2〜6分であると特定して
いる。この範囲のものを用いることが、表面平滑性が良
好で、且つ、波打ちが発生しない金属箔張り積層板をよ
り確実に得ることができるので好ましい。なお、ここで
いう試験温度100℃のときの熱硬化性樹脂組成物の硬
化時間とは、JIS K−6901の80℃高温硬化特
性に準じた方法であって、恒温槽の温度を100℃に調
整し、試料の温度が85℃から105℃になるまでの時
間を硬化時間としている(以下同じ)。
【0022】請求項4に係る発明では、請求項1に係る
発明において、第1の熱硬化性樹脂組成物(A)の粘度
を第2の熱硬化性樹脂組成物(B)の粘度よりも高くす
ると共に、試験温度100℃のときの熱硬化性樹脂組成
物の硬化時間について、第1の熱硬化性樹脂組成物
(A)の硬化時間を第2の熱硬化性樹脂組成物(B)の
硬化時間よりも長くするようにしている。このように各
熱硬化性樹脂組成物の硬化時間を調製すると、表面平滑
性の改善及び波打ちの防止がより確実に達成できるので
好ましい。
【0023】請求項5に係る発明では、請求項4に係る
発明において、第1の熱硬化性樹脂組成物(A)の粘度
が6000〜20000cpsであり、第2の熱硬化性
樹脂組成物(B)の粘度が400〜1200cpsであ
り、第3の熱硬化性樹脂組成物(C)の粘度が200〜
1000cpsであると特定している。この範囲のもの
を用いることが、表面平滑性が良好で、且つ、波打ちが
発生しない金属箔張り積層板をより確実に得ることがで
きるので好ましい。なお、第1の熱硬化性樹脂組成物
(A)の粘度が20000cpsを越えると、得られる
金属箔張り積層板にボイドが発生する傾向があり、この
点からも第1の熱硬化性樹脂組成物(A)の粘度は20
000cps以下であることが好ましい。
【0024】請求項6に係る発明では、請求項4に係る
発明において、試験温度100℃のときの熱硬化性樹脂
組成物の硬化時間について、第1の熱硬化性樹脂組成物
(A)の硬化時間が15分以上であり、第2の熱硬化性
樹脂組成物(B)の硬化時間が3〜8分であり、第3の
熱硬化性樹脂組成物(C)の硬化時間が2分〜6分であ
ると特定している。この範囲のものを用いることが、表
面平滑性が良好で、且つ、波打ちが発生しない金属箔張
り積層板をより確実に得ることができるので好ましいた
めである。
【0025】請求項7に係る発明は、以上説明した請求
項1〜請求項6の何れかに記載の金属箔張り積層板の製
造方法で製造されている金属箔張り積層板であって、表
面平滑性が良好で、且つ、波打ちが発生しない金属箔張
り積層板とすることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0027】(実施例1)ガラス不織布1として日本バ
イリーン社製ガラスペーパー(秤量45g/m2)を用
い、このガラス不織布1に含浸する第1の熱硬化性樹脂
組成物(A)としてビニルエステル樹脂(昭和高分子社
製「S−510」)100質量部と水酸化アルミニウム
(住友化学工業社製「CL−310」)130質量部を
配合、混合したものを用いた。第1の熱硬化性樹脂組成
物(A)の粘度及び試験温度100℃のときの硬化時間
を測定した結果を表1、表3に示す。
【0028】ガラス織布2として日東紡績社製厚み0.
18mmのガラスクロス「WEA7628」を用いた。
このガラス織布2に含浸する第2の熱硬化性樹脂組成物
(B)としてビニルエステル樹脂(昭和高分子社製「S
−510」)100質量部と、硬化剤(日本油脂社製の
商品名「パークミルH−80」)1質量部と、水酸化ア
ルミニウム(住友化学工業社製「CL−310」)35
質量部を配合、混合したものを用いた。この第2の熱硬
化性樹脂組成物(B)の粘度及び試験温度100℃のと
きの硬化時間を測定した結果を表1、表3に示す。
【0029】金属箔3としては厚み18μmの銅箔を用
い、この金属箔3に塗布する第3の熱硬化性樹脂組成物
(C)としてビニルエステル樹脂(昭和高分子社製「S
−510」)100質量部と、硬化剤(日本油脂社製の
商品名「パークミルH−80」)1質量部と、水酸化ア
ルミニウム(住友化学工業社製「CL−310」)20
質量部を配合、混合したものを用いた。第3の熱硬化性
樹脂組成物(C)の粘度及び試験温度100℃のときの
硬化時間を測定した結果を表1、表3に示す。
【0030】そして、図1に示すように、長尺のガラス
不織布1とガラス織布2をそれぞれ連続して送りながら
それぞれ含浸装置を通して、ガラス不織布1に第1の熱
硬化性樹脂組成物(A)を、ガラス織布2に第2の熱硬
化性樹脂組成物(B)をそれぞれ含浸する。また、銅箔
で形成される金属箔3の片面に第3の熱硬化性樹脂組成
物(C)を塗布する。そして、第1の熱硬化性樹脂組成
物(A)を含浸した2枚のガラス不織布1、1の両面
に、第2の熱硬化性樹脂組成物(B)を含浸したガラス
織布2を各1枚配置し、さらにその外側に第3の熱硬化
性樹脂組成物(C)を塗布した銅箔を塗布面側が内側と
なるように各1枚配置して、ラミネートロール10、1
0の間を通して積層する。そして、この積層物を連続し
て送りながら加熱炉11に通すことによって、100
℃、25分間の加熱を施し、その後切断して、大きさ1
020mm×1020mmの両面銅張り積層板20を作
製した。この両面銅張り積層板20をさらに160℃、
30分間の条件でアフターキュアーを行った。アフター
キュアーを終えた両面銅張り積層板について、表面平滑
性を示す尺度である表面粗度(Rmax)を測定し、ま
た、波打ちの発生の有無について評価し、その結果を表
3に示した。さらに、アフターキュアーを終えた両面銅
張り積層板について、両面の銅箔をエッチングによって
全面除去し、銅箔を除去した基板にボイドが発生してい
ないかを評価し、その結果を表3に示した。
【0031】なお、ガラス不織布1への第1の熱硬化性
樹脂組成物(A)の含浸は、熱硬化性樹脂組成物(A)
の含有割合が90質量%となるようにし、ガラス織布2
への第2の熱硬化性樹脂組成物(B)の含浸は、熱硬化
性樹脂組成物(B)の含有割合が60質量%となるよう
にした。そして、金属箔3への第3の熱硬化性樹脂組成
物(C)の塗布量については、両面銅張り積層板20と
なった状態での第3の熱硬化性樹脂組成物(C)による
厚みが15μmとなる量とした。
【0032】(実施例2〜実施例5)第1の熱硬化性樹
脂組成物(A)、第2の熱硬化性樹脂組成物(B)、第
3の熱硬化性樹脂組成物(C)の配合組成を表1に示す
ようにした以外は実施例1と同様にして、両面銅張り積
層板(アフターキュアー済み)を作製した。使用した各
熱硬化性樹脂組成物の特性及び得られた両面銅張り積層
板の性能を、実施例1と同様に評価してその結果を表
1、表3に示した。なお、実施例2〜実施例5の第3の
熱硬化性樹脂組成物(C)では、硬化剤として化薬アク
ゾ社製の商品名「トリゴノックス121−50」を使用
した。
【0033】(比較例1〜比較例6)第1の熱硬化性樹
脂組成物(A)、第2の熱硬化性樹脂組成物(B)、第
3の熱硬化性樹脂組成物(C)の配合組成を表2に示す
ようにした以外は実施例1と同様にして、両面銅張り積
層板(アフターキュアー済み)を作製した。使用した各
熱硬化性樹脂組成物の特性及び得られた両面銅張り積層
板の性能を、実施例1と同様に評価してその結果を表
2、表4に示した。
【0034】熱硬化性樹脂組成物の特性及び銅張り積層
板の性能評価方法については下記のようにして行った。
【0035】熱硬化性樹脂組成物の粘度:200ミリリ
ットルのポリカップに熱硬化性樹脂組成物を入れ、恒温
槽を用いて30℃になるように温度調整した後、(株)
東京計器社製のB型粘度計(ロータNo3)12rpm
にて測定した。
【0036】熱硬化性樹脂組成物の硬化時間:試験温度
以外については、JIS K−6901の80℃高温硬
化特性に準じた方法で行い、試験温度は100℃とし
た。すなわち、恒温槽の温度を100℃に調整し、試料
の温度が85℃から105℃になるまでの時間を硬化時
間として測定した。
【0037】銅張り積層板の表面粗度:東京精密(株)
社製の表面粗さ形状測定機「サーフコム47/740
A」を用い、測定機の針を5mm銅張り積層板の表面を
走らせ、最大表面粗度(Rmax)を測定した。
【0038】銅張り積層板の波打ち発生の有無:大きさ
1020mm×1020mmの両面銅張り積層板の外観
を目視で観察して、波打ち発生の有無を評価した。
【0039】銅張り積層板のボイド発生の有無:大きさ
1020mm×1020mmの両面銅張り積層板につい
て銅箔を全面エッチングして除去し、エッチング後の基
板の外観を目視で観察して、ボイド発生の有無を評価し
た。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】表3にみられるように、各実施例では、い
ずれも表面平滑性が良好で、波打ちが発生してない銅張
り積層板であって、且つボイドの発生もない銅張り積層
板が得られていることが確認される。
【0045】一方、比較例では、ボイドが発生している
か又は表面平滑性が劣る銅張り積層板しか得られていな
い。
【0046】
【発明の効果】請求項1〜請求項6に係る発明の金属箔
張り積層板の製造方法では、第2の熱硬化性樹脂組成物
(B)の粘度を第3の熱硬化性樹脂組成物(C)の粘度
よりも高くすると共に、試験温度100℃のときの熱硬
化性樹脂組成物の硬化時間について、第2の熱硬化性樹
脂組成物(B)の硬化時間を第3の熱硬化性樹脂組成物
(C)の硬化時間よりも長くしているため、請求項1〜
請求項6に係る発明の金属箔張り積層板の製造方法によ
れば、熱硬化性樹脂組成物を含浸した長尺のガラス不織
布の外側に熱硬化性樹脂組成物を含浸した長尺のガラス
織布を重ねると共に、さらにその外側に熱硬化性樹脂組
成物を片面に塗布した長尺の金属箔とを重ね合わせたも
のを、加熱炉に通して熱硬化性樹脂組成物を硬化させて
連続的に一体化して製造する両面金属箔張り積層板であ
って、表面平滑性が良好で、且つ、波打ちが発生しない
金属箔張り積層板を製造することが可能となる。
【0047】請求項7に係る発明の金属箔張り積層板
は、請求項1〜請求項6の何れかに記載の金属箔張り積
層板の製造方法で製造されるので、表面平滑性が良好
で、且つ、波打ちが発生しない金属箔張り積層板とする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を説明するための概略
図である。
【図2】従来技術の一例を説明するための概略図であ
る。
【符号の説明】
1 ガラス不織布 2 ガラス織布 3 金属箔 10 ロール 11 加熱炉 12 切断機 20 金属箔張り積層板 A 第1の熱硬化性樹脂組成物 B 第2の熱硬化性樹脂組成物 C 第3の熱硬化性樹脂組成物 A’、B’ 熱硬化性樹脂組成物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/00 H05K 3/00 R // B29K 101:10 B29K 101:10 105:08 105:08 105:22 105:22 B29L 9:00 B29L 9:00 Fターム(参考) 4F072 AA04 AA07 AB09 AB29 AD08 AD09 AD38 AL13 4F100 AA19 AB17 AB33C AB33D AG00A AG00B AK01A AK01B AK01C AK01D AK01G AK44 BA04 BA07 BA10C CA02 CA08 CB02C CB02D CB02G DG12 DG12B DG15A EA021 EH011 EH461 EJ192 EJ323 EJ422 EJ82A EJ82B EJ821 GB43 JB13A JB13B JB13C JB13D JB13G JL02 JL04 4F204 AA36 AA41 AB16 AD03 AD04 AD16 AG03 AH36 AR06 AR11 AR17 FA06 FB02 FB11 FB20 FG02 FG07 FJ30 FN11 FN15 FN17

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の熱硬化性樹脂組成物(A)を含浸
    した長尺のガラス不織布の外側に第2の熱硬化性樹脂組
    成物(B)を含浸した長尺のガラス織布を重ねると共
    に、さらにその外側に第3の熱硬化性樹脂組成物(C)
    を片面に塗布した長尺の金属箔を重ね、これを送りなが
    ら加熱炉に通して第1、第2及び第3の熱硬化性樹脂を
    硬化させることによって、両面金属箔張り積層板を製造
    するにあたって、第2の熱硬化性樹脂組成物(B)の粘
    度を第3の熱硬化性樹脂組成物(C)の粘度よりも高く
    すると共に、試験温度100℃のときの熱硬化性樹脂組
    成物の硬化時間について、第2の熱硬化性樹脂組成物
    (B)の硬化時間を第3の熱硬化性樹脂組成物(C)の
    硬化時間よりも長くしていることを特徴とする金属箔張
    り積層板の製造方法。
  2. 【請求項2】 第2の熱硬化性樹脂組成物(B)の粘度
    が400〜1200cpsであり、第3の熱硬化性樹脂
    組成物(C)の粘度が200〜1000cpsであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の金属箔張り積層板の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 試験温度100℃のときの熱硬化性樹脂
    組成物の硬化時間について、第2の熱硬化性樹脂組成物
    の硬化時間(B)が3〜8分であり、第3の熱硬化性樹
    脂組成物(C)の硬化時間が2〜6分であることを特徴
    とする請求項1又は請求項2記載の金属箔張り積層板の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 第1の熱硬化性樹脂組成物(A)の粘度
    を第2の熱硬化性樹脂組成物(B)の粘度よりも高くす
    ると共に、試験温度100℃のときの熱硬化性樹脂組成
    物の硬化時間について、第1の熱硬化性樹脂組成物
    (A)の硬化時間を第2の熱硬化性樹脂組成物(B)の
    硬化時間よりも長くしていることを特徴とする請求項1
    〜請求項3の何れかに記載の金属箔張り積層板の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 第1の熱硬化性樹脂組成物(A)の粘度
    が6000〜20000cpsであり、第2の熱硬化性
    樹脂組成物(B)の粘度が400〜1200cpsであ
    り、第3の熱硬化性樹脂組成物(C)の粘度が200〜
    1000cpsであることを特徴とする請求項4記載の
    金属箔張り積層板の製造方法。
  6. 【請求項6】 試験温度100℃のときの熱硬化性樹脂
    組成物の硬化時間について、第1の熱硬化性樹脂組成物
    (A)の硬化時間が15分以上であり、第2の熱硬化性
    樹脂組成物(B)の硬化時間が3〜8分であり、第3の
    熱硬化性樹脂組成物(C)の硬化時間が2分〜6分であ
    ることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の金属箔
    張り積層板の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6の何れかに記載の金
    属箔張り積層板の製造方法で製造されてなることを特徴
    とする金属箔張り積層板。
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JP2010194930A (ja) * 2009-02-26 2010-09-09 Sumitomo Bakelite Co Ltd 絶縁層付支持材料の製造方法、絶縁層付支持材料、プリント配線板および絶縁層付支持材料の製造装置
CN1672900B (zh) * 2004-03-23 2012-01-04 宇部日东化成株式会社 柔性金属箔叠层制备装置及采用这种装置的制备方法
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