JP2002159979A - 廃水処理方法及び廃水処理装置 - Google Patents

廃水処理方法及び廃水処理装置

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JP2002159979A
JP2002159979A JP2000357844A JP2000357844A JP2002159979A JP 2002159979 A JP2002159979 A JP 2002159979A JP 2000357844 A JP2000357844 A JP 2000357844A JP 2000357844 A JP2000357844 A JP 2000357844A JP 2002159979 A JP2002159979 A JP 2002159979A
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reactor
catalyst
gas
wastewater
water
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JP2000357844A
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English (en)
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Kazuyoshi Takahashi
和義 高橋
Shinichi Yamada
慎一 山田
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒の再生を効果的に行うことができる廃水
処理方法及び廃水処理装置を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 本発明は、反応器3内で廃水中の有害有
機化合物とオゾンとを触媒の存在下に反応させる反応工
程を含む廃水処理方法において、反応器3内の水を抜き
出す工程と、反応器3内に酸化性ガスを導入してその酸
化性ガスと触媒とを接触させることにより触媒の再生を
行う工程とを含むことを特徴とする。この場合、反応器
3から水を抜き出し、反応器3内に酸化性ガスを導入す
ると、反応器3内に水が存在する場合に比べて酸化性ガ
スが拡散しやすくなり、触媒に吸着された吸着物が酸化
性ガスに十分さらされ、触媒に吸着された吸着物が効果
的に分解される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃水処理方法及び
廃水処理装置に関する。
【0002】
【従来技術】上水、下水、ごみ最終処分場浸出水、工場
廃水等について、ダイオキシン、環境ホルモン、農薬そ
の他の有害有機化合物による汚染が問題となっている。
【0003】こうした有害有機化合物を含有する廃水を
処理する方法として、反応器内で廃水中の有害有機化合
物とオゾン又は過酸化水素(以下、単に「オゾン」とい
う)とを触媒の存在下に反応させることにより廃水を処
理する方法がある。
【0004】ところが、上記方法では、廃水の処理中に
触媒に難分解性の有害有機化合物が吸着して触媒の活性
を低下させることがある。また、場合によっては、目的
とする有害有機化合物を分解しても難分解性中間生成物
が生成し、それが触媒に吸着して触媒活性を低下させ
る。このため、劣化した触媒の再生を適宜行う必要があ
る。
【0005】このような触媒の再生工程を含む廃水の処
理方法として、特開平7−256118号公報に開示さ
れるものがある。同公報には、廃水の処理を行った反応
器から廃水を抜き出し、その後反応器内に水素を導入
し、この水素により触媒に吸着された難分解性有機物等
の吸着物を還元することにより触媒を再生し、再び廃水
の処理を行う廃水処理方法が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の公報に記載の廃水の処理方法には、以下に示す
問題があった。
【0007】即ち前述した廃水処理方法では、難分解性
有機物等の吸着物を吸着して劣化した触媒を水素で再生
するが、水素では脱ハロゲン化や水素添加反応が起こる
だけで、触媒に吸着された吸着物を低分子まで分解して
除去することは困難であり、十分な再生ができない。特
に、吸着物が、ごみ浸出水中に含まれる難分解性のフミ
ン質などである場合、水素では到底除去することができ
ず、再生が不十分となる。従って、時間の経過と共に、
廃水中の有害有機化合物を有効に除去できなくなる。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、触媒の再生を効果的に行うことができる廃水処
理方法及び廃水処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、反応器内で廃水中の有害有機化合物を触
媒の存在下に酸化反応させる反応工程を含む廃水処理方
法において、反応器内の水を抜き出す抜出し工程と、反
応器内に酸化性ガスを導入してその酸化性ガスと触媒と
を接触させることにより触媒の再生を行うガス導入工程
とを含むことを特徴とする。
【0010】この方法によれば、反応器内で廃水中の有
害有機化合物を触媒の存在下に酸化反応させた後、反応
器から水を抜き出し、反応器内に酸化性ガスを導入する
と、反応器内に水が存在する場合に比べて酸化性ガスが
拡散しやすくなり、触媒に吸着された吸着物が酸化性ガ
スに十分にさらされる。従って、触媒に吸着された吸着
物が十分に分解される。
【0011】また、本発明は、反応器内で廃水中の有害
有機化合物を触媒の存在下に酸化反応させることにより
廃水を処理する廃水処理装置において、反応器内の廃水
を抜き出す抜出し手段と、抜出し手段により水が抜き出
された反応器内に酸化性ガスを導入するガス導入手段と
を備えることを特徴とする。
【0012】この装置によれば、上記方法の発明を有効
に実施することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明の廃水処理装置の一実施形
態を示すフロー図である。図1に示すように、廃水処理
装置は、廃水を貯留する貯留槽1を備えており、貯留槽
1には、ラインL1を経て廃水が導入される。
【0015】貯留槽1に貯留された廃水は、廃水導入ポ
ンプ2により廃水導入ラインL2を経て反応器3に導入
される。また、廃水導入ラインL2には、ラインL3を
経て、オゾン及び過酸化水素又はそのいずれか一方が導
入される。更に、廃水導入ラインL2にはバルブ6が設
けられ、バルブ6の開閉により適宜反応器3へ廃水を導
入可能となっている。
【0016】反応器3内には、多数の触媒からなる触媒
層4が設けられている。触媒としては、アルミナ、シリ
カ、チタニア(TiO2)、ジルコニア(ZrO2)、ゼ
オライト等の担体にPt又はPdを含ませた貴金属系触
媒が使用される。触媒の形状としては、粒状(球状、柱
状、破砕状等)、パイプ状、ハニカム状などが挙げられ
る。粒状のものについては、触媒層4の閉塞等を回避す
る観点から、粒径が0.5〜10mm前後のものが用い
られる。
【0017】反応器3には処理水排出ラインL4が接続
され、処理水排出ラインL4を経て処理水が排出され
る。なお、処理水排出ラインL4にはバルブ7が設けら
れ、バルブ7の開閉により反応器3から処理水を適宜排
出可能となっている。
【0018】反応器3には水抜出しラインL5が接続さ
れ、水抜出しラインL5を経て反応器3内の水が抜き出
される。水の排出先は通常貯留槽1である。水抜出しラ
インL5にはバルブ8が設けられ、バルブ8を開くこと
により反応器3内の水の抜出しが可能となっている。な
お、水抜出しラインL5及びバルブ8により抜出し手段
が構成されている。
【0019】更に反応器3には、ガス導入ラインL6を
経て酸化性ガスが導入される。導入される酸化性ガスと
しては、燃焼排ガス、空気、酸素が用いられる。また、
上記酸化性ガスの代わりに窒素又はスチームを導入する
場合や酸化性ガスの触媒再生効率を高める場合等必要に
応じて、ガス導入ラインL6には、酸化性物質導入ライ
ンL16を経て酸化性物質が導入される。酸化性物質と
しては、酸素、過酸化水素、オゾン、SO3、NO2、C
2、ClO又はこれらの2種以上の混合ガス等が挙げ
られるが、これらのうち特に酸素、過酸化水素、オゾン
又はこれらの2種以上の混合ガスを用いることが好まし
い。この場合、酸化性ガスが無害あるいは後処理が容易
であるという利点がある。ガス導入ラインL6にはバル
ブ9が設けられ、バルブ9を開くことで反応器3内への
酸化性ガスを含むガスの導入が可能となっている。上記
ガス導入ラインL6、酸化性物質導入ラインL16及び
バルブ9によりガス導入手段が構成されている。
【0020】なお、図1に示す廃水処理装置では、酸化
性ガスは、酸化性物質導入ラインL16及びガス導入ラ
インL6を経て反応器3に導入されているが、酸化性ガ
スは、反応器3へ直接導入されてもよい。
【0021】また反応器3からは、再生時に反応器3内
に発生するガスを排出するガス排出ラインL7を経てガ
スが洗浄塔10に導入される。なお、ガス排出ラインL
7にはバルブ14が設けられ、バルブ14の開閉により
反応器3内のガスを適宜排出可能となっている。
【0022】洗浄塔10の底部には洗浄水が貯留されて
おり、この洗浄水が吸引ポンプ11により引き上げら
れ、ラインL8を経て洗浄塔10の上部に導入され、散
水管12より散水される。従って、ガスが洗浄水により
洗浄可能となっている。なお、洗浄水の一部は、ライン
L8から分岐するラインL9を経て貯留槽1に送ること
が可能である。
【0023】洗浄塔10から排出されるガスは、ライン
L10を経て、未反応のオゾン又は過酸化水素を分解す
る活性炭等を充填したオゾン分解塔13に導入され、ガ
ス中のオゾンや過酸化水素がオゾン分解塔13で分解さ
れ、無害化されて大気中へ放出される。
【0024】次に、前述した廃水処理装置における廃水
処理方法について説明する。
【0025】まずバルブ8,9,14を閉じ、バルブ
6,7を開く。この状態で廃水導入ポンプ2を作動する
と共に、廃水導入ラインL2には、ラインL3を通して
例えばオゾンを導入する。すると、反応器3には、廃水
導入ラインL2を経てオゾンを含む廃水が導入される。
従って、反応器3では、廃水中の有害有機化合物とオゾ
ンとが触媒の存在下に反応する。こうして廃水中の有害
有機化合物が分解され、廃水の処理が行われる。なお、
廃水導入ラインL2に導入する酸化剤は、オゾンに限ら
ず、過酸化水素でもよく、オゾンと過酸化水素を共に用
いてもよい。
【0026】ところが、廃水中の有害有機化合物とオゾ
ンとが反応すると、時間が経過するにつれて触媒に有害
有機化合物や難分解性中間生成物等の吸着物が吸着し、
これにより触媒の性能が劣化する。このため、触媒を再
生する必要がある。
【0027】そこで、触媒の再生方法について説明す
る。
【0028】まずバルブ6,7を閉じた後、バルブ8を
開き、反応器3内の水を水抜出しラインL5を経て抜き
出す(抜出し工程)。抜き出された水の排出先は通常、
図1に示すように貯留槽1である。
【0029】次に、バルブ8を閉じ、バルブ9,14を
開く。そして、ガス導入ラインL6を経て反応器3内に
酸化性ガスを導入する。また、必要に応じてガス導入ラ
インL6には、酸化性物質導入ラインL16を経て酸化
性物質を導入する(ガス導入工程)。この場合、反応器
3から廃水が抜き出されているので、反応器3内に水が
存在する場合に比べて、導入された酸化性ガスが拡散す
る。このため、触媒に吸着された吸着物が酸化性ガスに
十分にさらされ、その吸着物が十分に酸化分解される。
【0030】このとき、ガス導入ラインL6に通す酸化
性ガスは、加熱されたガス(以下、「加熱ガス」とい
う)であることが好ましい。この場合、加熱ガスの熱に
より触媒が乾燥し、触媒表面に水の被膜がなくなる。こ
のため、水の被膜がなくなる分、触媒を加熱しない場合
に比べて、触媒に吸着された吸着物がより十分に酸化性
ガスにさらされることとなる。また、触媒の再生は一般
的には単なる加熱(通常400〜500℃)により行わ
れることが多いが、本実施形態では、触媒の再生時に酸
化性ガスを導入するため、触媒の再生が効果的に行われ
る。このため、単なる加熱再生に比べて低温で再生が可
能となる。従って、別個に再生装置を必要とせず、反応
器3内に触媒を残したまま再生を行うことができる。
【0031】上記加熱ガスによる触媒層4の加熱温度は
通常、20〜250℃であり、好ましくは50〜200
℃である。加熱温度が20℃未満では、触媒が十分乾燥
されず、触媒に吸着された吸着物が酸化性ガスに十分さ
らされず、吸着物を十分に分解できない傾向があり、2
50℃を超えると、酸化性ガスとしてオゾン、過酸化水
素を用いる場合にその分解が顕著になる傾向がある。ま
た、燃費もかさむことになる。
【0032】なお、触媒がカルシウムなどのスケーリン
グで汚染されている場合には、加熱や酸化性ガスでは分
解が困難であるため、酸化性ガスの導入に先立って、酸
あるいはアルカリで触媒を洗浄することが好ましい。
【0033】反応器3内のガス(反応器3に導入され触
媒層4を通過したガス及び触媒から発生したガス)は、
ガス排出ラインL7を経て洗浄塔10に導入され、この
ガスは散水管12から散水される洗浄水によって洗浄さ
れる。これによりガス中の有害物質等が除去される。洗
浄されたガスはラインL10を経てオゾン分解塔13に
導入され、オゾン分解塔13でガス中のオゾンが分解さ
れる。
【0034】こうして触媒の再生が終了したならば、バ
ルブ9,14を閉じ、バルブ6,7を開いて反応器3内
に廃水を導入する。これにより、再び廃水の処理が行わ
れるようになる。
【0035】なお、触媒層4を200℃以上の高温で再
生する場合には、触媒の熱ショックによる破壊等を防止
するために、空冷等の後、廃水を導入することが好まし
い。
【0036】次に、本発明の廃水処理装置の第2実施形
態について説明する。なお、図2において、第1実施形
態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付
し、重複する説明を省略する。
【0037】本実施形態の廃水処理装置は、主として、
触媒層4を有する反応器15を更に備える点で第1実施
形態の廃水処理装置と相違する。
【0038】本実施形態の廃水処理装置では、廃水導入
ラインL2から分岐する分岐廃水導入ラインL11を経
て廃水が反応器15内に導入され、処理水は、ラインL
13を経て処理水排出ラインL4に導入される。なお、
分岐廃水導入ラインL11にはバルブ16が設けられ、
ラインL13にはバルブ18が設けられている。
【0039】また、反応器15から抜き出された水は、
ラインL15及びラインL5を経て貯留槽1に導入され
る。ラインL15にはバルブ20が設けられ、バルブ2
0を開くことにより反応器15内の水の抜出しが可能と
なっている。なお、ラインL5、ラインL15、バルブ
8、バルブ20により抜出し手段が構成されている。
【0040】更に、反応器15には、ガス導入ラインL
6から分岐する分岐ガス導入ラインL12を経て酸化性
ガスが導入され、反応器15内のガスは、ラインL14
を経て排出される。なお、分岐ガス導入ラインL12に
はバルブ17が設けられ、ラインL14にバルブ19が
設けられている。ガス導入ラインL6、分岐ガス導入ラ
インL12、バルブ9、バルブ17によりガス導入手段
が構成されている。
【0041】この廃水処理装置においては、まずバルブ
8,9,14,16,17,18,19,20を閉じ、
バルブ6,7を開いた状態で廃水導入ポンプ2を作動す
る。そして、ラインL3を経て廃水導入ラインL2にオ
ゾンを導入する。すると、反応器3内にオゾンを含んだ
廃水が導入され、反応器3内で廃水中の有害有機化合物
とオゾンとが触媒の存在下に反応する。こうして廃水中
の有害有機化合物が分解され、廃水の処理が行われる。
なお、廃水導入ラインL2に導入する酸化剤は、オゾン
に限定されず、過酸化水素でもよく、オゾンと過酸化水
素を共に用いてもよい。
【0042】上記のようにして反応器3で一定時間廃水
の処理を行った後は、以下のようにして反応器3内の触
媒の再生を行う。
【0043】即ち、まずバルブ16,18を開き、その
後、バルブ6,7を閉じる。これにより廃水は、廃水導
入ラインL2、分岐廃水導入ラインL11を経て反応器
15に導入され、反応器15で引き続き廃水の処理が行
われ、反応器3への廃水の導入が停止される。
【0044】そして、バルブ8を開き、ラインL5を経
て反応器3から水を抜き出す(抜出し工程)。
【0045】反応器3から水を抜き出したならば、バル
ブ8を閉じ、バルブ9,14を開く。そして、ラインL
6を経て反応器3内に酸化性ガスを導入する(ガス導入
工程)。この場合、反応器3から廃水が抜き出されてい
るので、反応器3内に水が存在する場合に比べて、導入
された酸化性ガスが拡散しやすくなる。このため、触媒
に吸着された吸着物が酸化性ガスに十分にさらされ、吸
着物が十分に酸化分解され、こうして触媒の再生が効果
的に行われる。
【0046】反応器3内で発生するガスは、ガス排出ラ
インL7を経て洗浄塔10に導入され、このガスは、洗
浄塔10で散水管12より散水される洗浄水によって洗
浄される。これによりガス中の有害物質等が除去され
る。洗浄されたガスは、ガス中のオゾンを分解する観点
からはオゾン分解塔10に導入してもよいが、オゾンを
有効利用するという観点からは、図2に示すようにライ
ンL17を経て廃水導入ラインL2に導入することが好
ましい。
【0047】こうして反応器3内の触媒の再生が終了し
たならば、バルブ9,14を閉じ、バルブ6,7を開い
た後、バルブ16,18を閉じる。すると、廃水が廃水
導入ラインL2を経て反応器3に導入される。このと
き、反応器3では触媒の再生が効果的に行われているた
め、廃水中の有害有機化合物を有効に除去することがで
きる。
【0048】次に、こうして反応器3で廃水の処理を行
っている間、反応器15の触媒の再生を行う。触媒の再
生は次のようにして行う。即ちまずバルブ20を開き、
反応器15内の水を抜き出す(抜出し工程)。その後、
バルブ17,19を開き、分岐ガス導入ラインL12を
経て酸化性ガスを反応器15に導入する。これにより触
媒の再生が効果的に行われることになる。触媒の再生が
行われたならば、再び反応器15にて廃水の処理を行
う。
【0049】以上のように、本実施形態の廃水処理装置
は、反応器内の触媒を効果的に再生しながら、廃水の連
続処理を行うことができる。
【0050】本発明は、前述した第1及び第2実施形態
に限定されるものではない。例えば第2実施形態の廃水
処理装置は、反応器を2つ備えているが、複数であれば
よく、3つ以上であってもよい。
【0051】また、上記第1及び第2実施形態では、加
熱ガスを反応器3又は反応器15に導入することにより
反応器3又は反応器15内の触媒の加熱が行われるが、
図3に示すように、触媒層4内に触媒加熱ガス流通管5
を設け、この触媒加熱ガス流通管5に加熱したガスを流
通させることにより触媒の加熱を行ってもよい。この場
合、ガス導入ラインL6から導入される酸化性ガスは加
熱しなくてもよい。また、反応器3が小さい場合には、
触媒層4の加熱は、反応器3全体を外壁から加熱するこ
とにより行ってもよい。
【0052】また、反応器3、15内の廃水の抜出しは
それぞれラインL5又はラインL15を介して行われる
が、反応器3、15内の水を処理水として全て抜き出し
た後に触媒の再生を行う場合又は廃水の導入と抜出しを
1つのラインで行う場合にはラインL5とラインL15
を設けなくてもよい。
【0053】以下、本発明の内容を、実施例を用いてよ
り具体的に説明するが、本発明の内容はこれら実施例に
限定されるものではない。
【0054】
【実施例】(実施例1)触媒層として、Ptを0.3%
担持した粒径約2mmの活性アルミナ200mlを充填
した反応器(外部に反応器を加熱するためのマントルヒ
ータを設けたもの)へ全有機炭素(TOC)を10mg
/l含有するごみ最終処分場の浸出水(10ml/分)
に過酸化水素0.01%を添加したもの(以下、「被処
理水」という)を500時間通水した。そして、通水開
始時の反応器出口のTOC濃度と、500時間経過後の
反応器出口のTOC濃度を測定し、これらのTOC濃度
と、上記被処理水中のTOC濃度とから、初期のTOC
の除去率と500時間後のTOC除去率を算出し、時間
の経過に伴うTOC除去率の変化を調べた。その結果を
表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】その後、反応器から水を抜き出し、反応器
をマントルヒータにより外部から加熱して触媒層の温度
を50℃に保持した。この状態で、オゾンを1%含有す
る空気を1L/分の割合で供給して再生した。
【0057】その後、触媒を常温まで冷却し、再度、上
記被処理水を同一条件で500時間通水した。そして、
再生後の通水開始時の反応器出口のTOC濃度と、50
0時間経過後の反応器出口のTOC濃度を測定し、これ
らのTOC濃度と、上記被処理水中のTOC濃度とか
ら、初期のTOCの除去率と500時間後のTOC除去
率を算出し、時間の経過に伴うTOC除去率の変化を調
べた。その結果を表1に示す。
【0058】(実施例2)再生時の触媒層の温度を10
0℃に保持した以外は実施例1と同様にして、触媒の再
生前後における通水開始時のTOC除去率及び500時
間経過後のTOC除去率を算出し、時間の経過に伴うT
OC除去率の変化を調べた。その結果を表1に示す。
【0059】(実施例3)再生時の触媒層の温度を20
0℃に保持した以外は実施例1と同様にして、触媒の再
生前後における通水開始時のTOC除去率及び500時
間経過後のTOC除去率を測定し、時間の経過に伴うT
OC除去率の変化を調べた。その結果を表1に示す。
【0060】(実施例4)再生時に反応器に導入するガ
スとして、過酸化水素を1%含有する窒素ガスを用い、
再生時の触媒層の温度を100℃に保持した以外は実施
例1と同様にして、触媒の再生前後における通水開始時
のTOC除去率及び500時間経過後のTOC除去率を
測定し、時間の経過に伴うTOC除去率の変化を調べ
た。その結果を表1に示す。
【0061】(実施例5)再生時に反応器に導入するガ
スとして、過酸化水素を1%含有する窒素ガスを用い、
再生時の触媒層の温度を200℃に保持した以外は実施
例1と同様にして、触媒の再生前後における通水開始時
のTOC除去率及び500時間経過後のTOC除去率を
測定し、時間の経過に伴うTOC除去率の変化を調べ
た。その結果を表1に示す。
【0062】(実施例6)再生時に反応器に導入するガ
スとして、オゾンに代えて空気を用い、再生時の触媒層
の温度を100℃に保持した以外は実施例1と同様にし
て、触媒の再生前後における通水開始時のTOC除去率
及び500時間経過後のTOC除去率を測定し、時間の
経過に伴うTOC除去率の変化を調べた。その結果を表
1に示す。
【0063】(実施例7)再生時に反応器に導入するガ
スとして、オゾンに代えて空気を用い、再生時の触媒層
の温度を200℃に保持した以外は実施例1と同様にし
て、触媒の再生前後における通水開始時のTOC除去率
及び500時間経過後のTOC除去率を測定し、時間の
経過に伴うTOC除去率の変化を調べた。その結果を表
1に示す。
【0064】(実施例8)再生時に反応器に導入するガ
スとして、オゾンに代えて空気を用い、再生時の触媒層
の温度を250℃に保持した以外は実施例1と同様にし
て、触媒の再生前後における通水開始時のTOC除去率
及び500時間経過後のTOC除去率を測定し、時間の
経過に伴うTOC除去率の変化を調べた。その結果を表
1に示す。
【0065】(比較例1)再生時に反応器に導入するガ
スとして、オゾンに代えて水素を用いた以外は実施例1
と同様にして、触媒の再生前後における通水開始時のT
OC除去率及び500時間経過後のTOC除去率を測定
し、時間の経過に伴うTOC除去率の変化を調べた。そ
の結果を表1に示す。
【0066】(比較例2)再生時に反応器に導入するガ
スとして、オゾンに代えて水素を用い、再生時の触媒層
の温度を100℃に保持した以外は実施例1と同様にし
て、触媒の再生前後における通水開始時のTOC除去率
及び500時間経過後のTOC除去率を測定し、時間の
経過に伴うTOC除去率の変化を調べた。その結果を表
1に示す。
【0067】(比較例3)再生時に反応器に導入するガ
スとして、オゾンに代えて水素を用い、再生時の触媒層
の温度を200℃に保持した以外は実施例1と同様にし
て、触媒の再生前後における通水開始時のTOC除去率
及び500時間経過後のTOC除去率を測定し、時間の
経過に伴うTOC除去率の変化を調べた。その結果を表
1に示す。
【0068】以上の実施例1〜8及び比較例1〜3の結
果より、再生時に反応器に酸化性ガスを導入すると、触
媒が効果的に再生されるのに対し、再生時に反応器に水
素ガス(還元性ガス)を導入すると、触媒が効果的に再
生されないことが分かった。
【0069】また、実施例1〜8より、触媒層の温度を
一定にして比較した場合、酸化性ガスとしてオゾンを導
入すると、触媒の再生がより効果的に行われることが分
かった。更に、触媒層の温度を高くする方が、触媒がよ
り効果的に再生されることが分かった。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように本発明の廃水処理方
法及び廃水処理装置によれば、触媒の再生時に、反応器
内に水が存在する場合に比べて酸化性ガスが拡散しやす
くなり、触媒に吸着された吸着物が酸化性ガスに十分さ
らされ、吸着物が十分に分解されるため、触媒の再生を
効果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃水処理装置の一実施形態を示すフロ
ー図である。
【図2】本発明の廃水処理装置の他の実施形態を示すフ
ロー図である。
【図3】触媒層の加熱形態の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
3,15…反応器、5…触媒加熱ガス流通管(加熱手
段)、8,20…バルブ(抜出し手段)、9,17…バ
ルブ、L5、L15…ライン(抜出し手段)、L6,L
12,L16…ライン(ガス導入手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D050 AA13 AB19 BB02 BB09 BC01 BC06 BD02 BD08 4G069 AA10 BA01A BA01B BA02A BA02B BA04A BA04B BA05A BA05B BA07A BA07B BB02A BB02B BC72A BC72B BC75A BC75B CA05 CA19 EA02Y EA06 EA18 GA06 GA14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応器内で廃水中の有害有機化合物を触
    媒の存在下に酸化反応させる反応工程を含む廃水処理方
    法において、 前記反応器内の水を抜き出す抜出し工程と、 前記反応器内に酸化性ガスを導入してその酸化性ガスと
    前記触媒とを接触させることにより前記触媒の再生を行
    うガス導入工程と、を含むことを特徴とする廃水処理方
    法。
  2. 【請求項2】 前記ガス導入工程において、前記酸化性
    ガスは、酸素、過酸化水素及びオゾンからなる群より選
    ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1
    に記載の廃水処理方法。
  3. 【請求項3】 前記ガス導入工程において、前記触媒を
    加熱することを特徴とする請求項1又は2に記載の廃水
    処理方法。
  4. 【請求項4】 反応器内で廃水中の有害有機化合物を触
    媒の存在下に酸化反応させることにより廃水を処理する
    廃水処理装置において、 前記反応器内の水を抜き出す抜出し手段と、 前記抜出し手段により水が抜き出された前記反応器内に
    酸化性ガスを導入するガス導入手段と、を備えることを
    特徴とする廃水処理装置。
  5. 【請求項5】 前記反応器内の前記触媒を加熱する加熱
    手段を更に備えることを特徴とする請求項4に記載の廃
    水処理装置。
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