JP2004081907A - 有機系排気ガス処理方法、および、有機系排気ガス処理装置 - Google Patents

有機系排気ガス処理方法、および、有機系排気ガス処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりも有機系排気ガスのランニングコストを低減できると共に、環境への負荷が少ない有機系排気ガス処理方法および有機系排気ガス処理装置を提供すること。
【解決手段】少なくとも、有害物を含む有機系排気ガスを、処理液と接触させ、前記有害物を前記処理液中に溶解させる気液接触工程と、少なくとも前記有害物を生化学分解する生化学分解工程と、を含む有機系排気ガス処理方法であって、前記生化学分解が、前記有機系排気ガスと接触した後の処理液を微生物に接触させることにより行われることを特徴とする有機系排気ガス処理方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工場から排出される有機系排気ガスの処理方法および処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体等を製造する工場の排気ガス処理システムは、工場から排出される排気ガスの成分・性状・状態などの条件に基づいて、最適な方法で処理され無害化された上で大気へ放出される。
例えば、従来、半導体工場では、洗浄工程においてイソプロピルアルコールなどの有機溶媒を用いてウエハを洗浄し、このウエハを乾燥機で乾燥させる際に発生する有機系の排気ガスや、ホトリソ工程の現像機及びウエットエッチング装置などから排出される有機系の排気ガスは、活性炭などに有機成分を吸着させ清浄化した上で大気へ放出していた。
【0003】
図3は、一般的な有機系排気ガス処理の概略を示す模式図であり、図3中、10、11、12は有機薬品使用装置、13、14、15は連絡管、16は排気ダクト、17は壁、18は排風機、19は有機系排気ガス処理装置、20は排気口を表す。
工場内に設置されている有機薬品使用装置10、11および12は、各々連絡管13、14、15を介して排気ダクト16に接続されている。排気ダクト16は、壁17を貫いて屋外に設置されている排風機18を介して有機系排気ガス処理装置に接続されている。
【0004】
有機薬品使用装置10、11および12には、有機薬品使用装置10、11および12内に発生/充満している有機系のガスが、工場内の作業エリアに放出し作業者に悪影響を及ばさないように、排風機18による負圧によって排気ダクト16を通じて工場内から屋外へと排気される。
このようにして有機薬品使用装置10、11、および、12より集められた有機系のガス成分を大量に含んだ排気ガスは、屋外に設置されている有機系排気ガス処理装置19によって、前記排気ガス中に含まれる有害成分が条例などの規制値を満足できる濃度まで処理された後、排気口20から大気へ放出される。
【0005】
このような図3に示す有機系排気ガスの処理装置19としては、ガス状有機成分の吸着に最も効果的な活性炭を利用したシステムが一般的に採用されている。排気ガス中に含まれるガス状有機成分の吸着に最も効果的な活性炭の固定床を利用した有機系排気ガス処理装置は、活性炭表面の多孔質部分で有機物を物理的に固定するものである。従って、理論的には活性炭の吸着容量を超えると吸着できなくなるために定期的な活性炭の交換が必要となり、非常にランニングコストの高い。
【0006】
また、近年では、一旦吸着したガス状有機成分を脱離処理することができる有機系排気ガス処理装置が採用されるようになってきている。このようなガス状有機成分を吸脱着できる有機系排気ガス処理装置も、吸着剤としては従来と同様に活性炭が使用されている。脱離処理は定期的に行われ、活性炭に一旦吸着したガス状有機成分を熱や蒸気などで処理することにより、液状の有機物成分として回収し、これを産業廃棄物として処理する。
このような有機系排気ガス処理装置は、基本的には活性炭の交換は必要無いが、吸着したガス状有機成分を脱離処理して回収する為に多くの熱エネルギーが必要となる。また、脱離された液状の有機物成分の産業廃棄物処理費なども含め、固定床式の有機系廃棄物処理装置と同様にランニングコストの高いものとなる。
【0007】
このような活性炭を用いた方法に対して、排気ガス中に含まれるガス状有機成分を安価に処理する手段として、排気ガスと水との気液接触により、ガス状有機成分を水中に溶解させる湿式処理方式が挙げられる。
湿式処理方式は、ガス状有機成分と水との接触効率を高めるために気液接触界面の面積を大きくする目的でラシヒリング等の充填材を利用している。但し、湿式処理方式の場合は、その処理条件にもよるが一般的には80%程度の処理効率(処理後の有害物濃度/処理前の有害物濃度)が限界となっている。また、処理する排気ガス中に含まれるガス状有機成分の濃度によっては、所望する濃度までガス状有機成分を除去できない場合がある。
【0008】
さらに、湿式処理方式では、ガス状有機成分の除去に水を利用する為、ガス状有機成分の溶解した有機汚水を処理する為の廃水処理設備が別途必要となる。従って、湿式処理方式は、活性炭を用いた吸着処理方式と比較して、安価に有機系排気ガスを処理することが可能であるものの、有機系排気ガス中に含まれるガス状有機成分を十分に除去できない場合がある。また、有機汚水中に含まれる有害成分を規制値以下の濃度にまで処理するための廃水処理設備が必要となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
以上に説明したように、従来行われている有機系排気ガスの処理は、ランニングコストが高かったり、環境への負荷が大きいなどの問題があった。
本発明は、上記問題点を解決することを目的とする。すなわち、本発明は、従来よりも有機系排気ガスのランニングコストを低減できると共に、環境への負荷が少ない有機系排気ガス処理方法および有機系排気ガス処理装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、本発明は、
少なくとも、有害物を含む有機系排気ガスを、処理液と接触させ、前記有害物を前記処理液中に溶解させる気液接触工程と、少なくとも前記有害物を生化学分解する生化学分解工程と、を含む有機系排気ガス処理方法であって、
前記生化学分解が、前記有機系排気ガスと接触した後の処理液を微生物に接触させることにより行われることを特徴とする有機系排気ガス処理方法である。
【0011】
また、少なくとも、有害物を含む有機系排気ガスを、処理液と接触させ、前記有害物を前記処理液中に溶解させる気液接触手段と、少なくとも前記有害物を生化学分解する有機物分解手段と、を含む有機系排気ガス処理装置であって、
前記有機系排気ガスと接触した後の処理液が、少なくとも前記気液接触手段から前記有機物分解手段へと移動可能なように、前記気液接触手段と前記有機物分解手段とが接続され、
前記有機物分解手段が、少なくとも前記有機系排気ガスと接触した後の処理液と接触可能なように配置された微生物を備え、前記生化学分解が、前記有機系排気ガスと接触した後の処理液を微生物に接触させることにより行われることを特徴とする有機系排気ガス処理装置である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を、有機系排気ガス処理方法、有機系排気ガス処理装置、有機系排気ガス処理装置の具体例、および、従来技術との比較、に大きく分けて、順に説明する。
(有機系排気ガス処理方法)
本発明の有機系排気ガス処理方法は、少なくとも、有害物を含む有機系排気ガスを、処理液と接触させ、前記有害物を前記処理液中に溶解させる気液接触工程と、少なくとも前記有害物を生化学分解する生化学分解工程と、を含む有機系排気ガス処理方法であって、前記生化学分解が、前記有機系排気ガスと接触した後の処理液を微生物に接触させることにより行われることを特徴とする。
【0013】
本発明の有機系排気ガス処理方法は、有害物を含む有機系排気ガスを、処理液と接触させることにより、前記有機系排気ガスから有害物を除去することができる。また、処理液中に溶解した有害物は、この有害物を含む処理液を微生物と接触させて生化学分解することにより水や二酸化炭素等の物質に無害化して処理される。
このように、本発明は有機系排気ガスを処理液と接触させる気液接触を利用した湿式処理方式を用いているために、従来の活性炭のみを用いた有機系排気ガス処理方法と比較すると、より低いランニングコストで有機系排気ガスを処理することができる。また、有機系排気ガスに接触させた後の処理液中に含まれる有害物を、微生物を用いて生化学分解するために、環境への負荷がより少ない。
【0014】
なお、本発明において、「有機系排気ガス」とは、少なくとも、工場等で使用される有機系の有害物を含む有機系ガス状成分を含み、前記有害物が法律で定められた濃度以上に含まれているものを意味し、「有害物」とは、少なくとも大気中に放出された場合に環境に何らかの悪影響を及ぼす有機物を意味し、法律で規制の対象となっている有機物を意味する。
このような有害物の種類は、特に限定されるものではないが、本発明においては、特に半導体の製造に際して利用される揮発性の有機物を意味し、具体的には、ウェハーの洗浄プロセスの乾燥工程等で使用されるイソプロピルアルコール(IPA)、リソグラフィープロセスの現像工程等で使用される水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(TMAH)系の現像液などが挙げられる。
【0015】
また、本発明において「処理液」とは、少なくとも有害物を溶解することが可能で、且つ、微生物と接触した際に、前記微生物を容易に死滅させるような液体でなければ特に限定されない。このような処理液の具体例としては、通常の工業用水や水道水、地下水、また、水質にもよるが河川や湖の水等が挙げられる。
【0016】
なお、前記微生物としては、少なくとも有害物の分解が可能な微生物であれば如何なる微生物を用いてもよいが、水生微生物を用いることが好ましい。水生微生物を用いない場合には、有害物を含む処理液に微生物を効率的に接触させることができないために、有害物を生化学分解できない場合がある。なお、微生物は、処理液中に溶解した有害物のみならず、処理液中に溶解したその他の有機物成分を分解するものであってもよい。
【0017】
また、前記微生物としては、嫌気性微生物、あるいは、好気性微生物のいずれを用いることも可能であるが、後者の方が好ましい。
これは、有害物の生化学分解が可能な微生物が好気性微生物である方が、有害物の種類に応じた好気性微生物を容易に入手することが可能であるためである。
【0018】
さらに、本発明に用いられる微生物としては、処理の対象となる有害物の種類、濃度および処理液等の種々の条件に適応可能な細菌、藻類、原生動物などが用いられ、前記の条件に応じて固有の生物相・食物連鎖の形成が可能であるものが好ましく用いられる。
これらの微生物の中でも、有害物の生化学分解に最も貢献するものとしては、ズーグレア(Zoogloea)属、バチルス(Bucillus)属、シュードモナス(Pseudomonas)属等の細菌類が挙げられる。
【0019】
なお、好気性微生物を用いて有害物を生化学分解する場合には、有害物の生化学分解は、少なくとも酸素ガスを含む雰囲気下で行われることが好ましい。好気性微生物を用いる場合に、酸素ガスを含まない雰囲気下で有害物を生化学分解する場合には、十分に有害物が分解できなくなる場合がある。
なお、生化学分解する雰囲気中に含まれる酸素ガスの濃度は、使用する好気性微生物の種類や有害物の種類・濃度等、生化学分解する条件に応じて調整することができる。
【0020】
微生物により生化学分解された有害物やその他の有機物成分は、生化学分解の対象となる物質の種類と、微生物との組み合わせ等にもよるが、大気中に放出しても問題のない無害なガス成分と水とに分解される。なお、微生物が好気性微生物である場合には、分解物の成分は主に二酸化炭素および水である。
【0021】
一方、処理液と接触させた後の有機系排気ガス中には、処理液に溶解できなかった有害物が、法律で定められた濃度(規制値)以上に存在する場合がある。このような場合には、処理液と接触させた後の有機系排気ガスを、活性炭中と接触させ、有害物を活性炭に吸着させることが好ましい。処理液と接触させた後の有機系排気ガスが、上記したような吸着工程を経ることにより、処理液に溶解できなかった有害物の濃度を規制値以下にすることができる。
【0022】
本発明の有機系排気ガス処理方法において、微生物に接触させた後の処理液は、該処理液中に溶解している有害物の濃度が規制値以下となるように十分に生化学分解されていれば、本発明の有機系排気ガス処理方法を用いた有機系排気ガス処理系の外(下水、河川、湖、海等)にそのまま排出することができる。
しかしながら、このような場合、有機系排気ガス処理系内に常に新しい処理液を補充し続けることが必要となり、処理水の排出量に見合うだけの水資源を供給できる水源の確保が必要になる。また、水源として工業用水等の有料の水源を利用した場合には、ランニングコストも増加する。
従って、本発明の有機系排気ガス処理方法においては、微生物と接触させた後の処理液を、再び有機系排気ガスと接触させて繰り返し再利用できるように、少なくとも気液接触工程と生化学分解工程とを含む有機系排気ガス処理系内のみを、処理液が循環することが好ましい。
【0023】
次に、上記に説明したような本発明の有機系排気ガス処理方法について図面を用いて説明する。なお、本発明の有機系排気ガス処理方法は、以下の図面の構成のみに限定されるものではない。
図1は、本発明の有機系排気ガス処理方法による有機系排気ガスを処理するための工程の一例を説明するための概念図であり、図1中、100は有気系排気ガス処理系、101は気液接触工程、102は生化学分解工程、103は吸着工程、110、111、112はガス流路、120、121、122、123、124、125は液体流路、130はガス流路、140は汚泥物流路を表す。なお、図1中の符号110〜140で示される矢印は、液体やガス、汚泥物の流れる方向を示すものである。
【0024】
有機系排気ガス処理系100は、図1中の点線で囲まれた部分を意味し、気液接触処理工程101、生化学分解工程102、吸着工程103、ガス流路111、液体流路121、および、液体流路122を含み、これに加えて、ガス流路110、ガス流路112、ガス流路130、および、汚泥物流路140の点線で囲まれた範囲内の部分から構成される。
【0025】
気液接触工程101はガス流路110と、ガス流路111と、液体流路121と、液体流路122とに接続されており、生化学分解工程102は液体流路121と、液体流路122と、ガス流路130と、汚泥物流路140とに接続されており、吸着工程は、ガス流路111と、ガス流路112とに接続されている。
【0026】
なお、有機系排気ガス処理系100内には、系外の不図示の有機系排気ガス供給源からガス流路110を介して気液接触工程101に、有機系排気ガスが供給される。一方、処理液は、液体流路121を介して、気液接触工程101から生化学処理工程102へ、また、液体流路122を介して、生化学処理工程102から気液接触工程101へと循環しており、蒸発等の必要最低限の流出を除き、実質的に有機系排気ガス処理系100外部への処理液の流出が起こらないようになっている。
さらに、処理液は、気液接触工程101において、有機系排気ガスと接触することができ、生化学分解工程102において、生化学分解工程102内に配置された微生物と接触することができる。
【0027】
次に、このような構成からなる有機系排気ガス処理系100における有機系排気ガス処理について説明する。ガス流路110を介して気液接触工程101に供給された有害物を含む有機系排気ガスは、処理液と接触する。この際、有機系排気ガス中に含まれる有害物がその他の有機物成分等と共に処理液中に溶解することにより、有機系排気ガス中に含まれる有害物が取り除かれる。なお、気液接触工程101において、有機系排気ガスと処理液とを接触させる方法としては特に限定されず、公知の気液接触方法を用いることができる。
【0028】
気液接触工程101を経た有機系排気ガスは、さらにガス流路110を介して吸着工程103に送られ、気液接触工程101において除去できずに有機系排気ガス中に含まれている残留有害物を、公知の吸着方法を用いて吸着させることによって除去する。このようにして、有害物が規制値以下の濃度となるレベルまで除去された有機系排気ガスは、無害化されたガスとして吸着工程103からガス流路112を介して、系外(大気中)へと排出される。
【0029】
一方、気液接触工程101において、有機系排気ガス中に含まれる有害物やその他の有機物成分を、気液接触により溶解させた処理液は、液体流路121を介して、生化学分解工程102に供給される。生化学分解工程102においては、有害物やその他の有機物成分を含む処理液が微生物と接触し、有害物やその他の有機物成分が水や二酸化炭素のような無害な成分に生化学分解される。
なお、生化学分解工程102内において発生したガス成分(有害物の生化学分解により発生した二酸化炭素等の無害なガス)は、ガス流路130を介して系外(大気中)に排出される。また、生化学分解工程102内において発生した固形成分(主に微生物の死骸等)は、汚泥として系外に排出される。
このようにして生化学分解工程102において処理された処理液は、液体流路122を介して、再び気液接触工程101に供給され、有機系排気ガスとの気液接触処理に再利用される。
【0030】
(有機系排気ガス処理装置)
次に、本発明の有機系排気ガス処理方法を利用した有機系排気ガス処理装置について説明する。
本発明の有機系排気ガス処理装置は、少なくとも、有害物を含む有機系排気ガスを、処理液と接触させ、前記有害物を前記処理液中に溶解させる気液接触手段と、少なくとも前記有害物を生化学分解する有機物分解手段と、を含む有機系排気ガス処理装置であって、前記有機系排気ガスと接触した後の処理液が、少なくとも前記気液接触手段から前記有機物分解手段へと移動可能なように、前記気液接触手段と前記有機物分解手段とが接続され、前記有機物分解手段が、少なくとも前記有機系排気ガスと接触した後の処理液と接触可能なように配置された微生物を備え、前記生化学分解が、前記有機系排気ガスと接触した後の処理液を微生物に接触させることにより行われることを特徴とする
【0031】
本発明の有機系排気ガス処理装置は、少なくとも上記したような構成を有するものであれば特に限定されないが、より安いランニングコストで、有機系排気ガス中から有害物を規制値以下となるように除去し、さらに、処理液中に溶解している有害物をより効率的に生化学分解処理するためには、以下に説明するような構成を有するものであることが好ましい。
【0032】
すなわち、前記有機物分解手段が、少なくとも前記有機系排気ガスと接触した後の処理液と接触可能なように配置された担体を備え、該担体に前記微生物として水生微生物が配置されていることが好ましい。
水生微生物を用いない場合や、水生微生物が処理液と接触する担体に保持されない場合には、微生物と処理液とを効率的に接触させることができないため、有害物の生化学分解が十分に行われなかったり、生化学分解の効率が低下する場合がある。
なお、前記担体としては、微生物を効果的に固定(維持・繁殖)させることができるものであれば特に限定されないが、具体的には公知の生物用ろ材等を用いることができる。
【0033】
一方、処理液と接触した後の有機系排気ガスには、有害物が十分に除去されずに規制値以上の濃度で含まれている場合がある。
このような場合には、本発明の有機系排気ガス処理装置は、少なくとも活性炭を備えた吸着手段を含み、前記処理液と接触した後の有機系排気ガスが、前記気液接触手段から前記吸着手段へと移動可能なように、前記気液接触手段と前記吸着手段とが接続され、前記処理液と接触した後の有機系排気ガスを、前記活性炭と接触させ、前記有害物を前記活性炭に吸着させるものであることが好ましい。従って、処理液と接触させた後の有機系排気ガス中に含まれる有害物の濃度を規制値以下となるまで確実に除去した上で、無害なガスとして大気中に排気することができる。なお、前記活性炭の形状は特に限定されないが、吸着効率の点からはハニカム状であることが好ましい。
【0034】
本発明の有機系排気ガス処理装置に用いられる処理液は、該処理液中に溶解している有害物の濃度が規制値以下となるように十分に生化学分解されていれば、本発明の有機系排気ガス処理装置の外(下水、河川、湖、海等)にそのまま排出することができる。
しかしながら、既述したように、水源の確保が必要であり、場合によっては水源の利用によるランニングコストの増加を伴う場合もある。
【0035】
従って、このような場合、本発明の有機系排気ガス処理装置は、微生物と接触した後の処理液が、有機物分解手段から気液接触手段へと移動可能なように、前記気液接触手段と前記有機物分解手段とが接続され、少なくとも前記気液接触手段および前記生化学分解手段を含む有機系排気ガス処理装置内のみを、前記処理液が循環する構成を有するものであることが好ましい。
この場合、処理液は、有機系排気ガス処理装置内のみを循環するために、上記したような問題の発生を防止することができる。但し、処理液は、蒸発する等により、少しづづではあるが有機系排気ガス処理装置内から徐々に失われるために、必要に応じて補充することができ、また、有機系排気ガス処理装置のメンテナンスを行う際に、装置内部を循環している処理液を必要に応じて交換してもよい。
【0036】
(有機系排気ガス処理装置の具体例)
次に、本発明の有機系排気ガス処理装置の具体例について、図面を用いて以下に説明する。但し、本発明の有機系排気ガス処理装置は、以下に説明する図面の構成のみに限定されるものではない。
【0037】
−有機系排気ガス処理装置の構成−
図2は、本発明の有機系排気ガス処理装置の構成の一例について示した模式図である。
図2中、200は有機系排気ガス処理装置、210は排気ガス吸収塔、211は処理液槽、212は充填材充填部(気液接触手段)、213はハニカム状活性炭(吸着手段)、214は排気口、220は有機物分解塔、221は生物用ろ材(生化学分解手段)、222は排気口、230、231、232は配管、233は散水管、234は逆洗浄ノズル、235は散気管、236、237は配管、240は排風気、241はポンプ(処理液循環用ポンプ)、242はポンプ(汚泥引抜用ポンプ)、250はバルブ(三方バルブ)、251、252はバルブ(二方バルブ)、260、261は処理液を表す。また記号Gで表される矢印方向は重力方向を表し、以下の説明において矢印G方向(重力方向)を下側、下方、底部と称し、これと反対の方向を上側、上方、頂上部と称す。
【0038】
有機系排気ガス処理装置200は、排気ガス吸収塔210および有機物分解塔20と、これらに接続されている配管230、231、232、236、237、散水管233、逆洗浄ノズル234、散気管235、排風機240、ポンプ241、242、バルブ250、251、252から構成されている。
【0039】
排気ガス吸収塔210は、その底部に処理液槽211が設けられており、処理液槽211の上方に充填材充填部212が設けられている。この充填材充填部212の上方には、ハニカム状活性炭213が設けられ、さらにその上方の排気ガス吸収塔210頂上部には排気口214が設けられている。
排気ガス吸収塔210の、処理液槽211と充填材充填部212との間の側面部分には、配管230の一方の端が接続されている。また、配管230のもう一方の端は排風機240に接続されており、この排風機240は不図示の有機系排気ガス供給源(工場内の有機薬品使用装置等)に接続されている。
【0040】
処理液槽211内には、少なくとも有機系排気ガス処理装置200の通常の稼動状態において、処理液260が溜められている。また、処理液槽211は、配管231によってポンプ241に接続されており、配管231の一端が、処理液260の液面よりも下側に位置するように、処理液槽211底面の上方近傍に設けられている。
ポンプ241は、逆洗浄ノズル234の配管部分と、配管232とに接続されており、配管231を通じて処理液を吸い上げ、処理液を配管232および/または逆洗浄ノズル234に供給することが可能である。
【0041】
三方バルブ250には、配管232と、散水管233の配管部分と、配管235と、が接続されている。また、三方バルブ250を操作することにより、配管231から、三方バルブ250を通して、散水管233および配管235の両方に流量を調整しながら処理液を供給することが可能である。
【0042】
また、排気ガス吸収塔210内には、充填材充填部212とハニカム状活性炭213との間に、散水管233の散水ノズル部分が下側を向くように設けられており、上記したような経路を経て散水管233に供給された処理液は、散水管233の散水ノズル部分から充填材充填部212全体に行き渡るように散水される。
充填材充填部212内には、充填材充填部212を上方へと通過する有害物を含む有機系排気ガスと、充填材充填部212を下方へと落下していく処理液と、の気液接触が効率的に行われるように、ラシヒリング等の充填材が充填されている。
【0043】
充填材充填部212を下方へと落下した処理液は、再び充填材充填部212の下方に設けられた処理液槽211内に溜められ、充填材充填部212を上方へと通過した有機系排気ガスは、さらに、ハニカム状活性炭213を通過した後、排気口214から大気中へ放出される。
なお、排気口214から大気中へと放出されるガス成分中に含まれる有害物の濃度が規制値未満であるかどうかを定期的に分析することにより、ハニカム状活性炭213の有害物吸着能力の低下が確認された場合には、ハニカム状活性炭213は交換される。この交換の頻度は、有機系排気ガスの処理量や、ハニカム状活性炭213の吸着能力などにもよるが、有機系排気ガス処理装置200をメンテナンス等による停止時間を除いて実質的に年中稼動させたとしても一般的には1年に2回程度である。
【0044】
有機ガス吸収塔220内には、重力方向に対して、中央部近辺に水生微生物を担持した生物用ろ材221が設けられており、生物用ろ材221の下側に近接するように、下方へ順に逆洗浄ノズル234のノズル部分と散気管235のノズル部分とが設けられている。なお、これらノズル部分は、両方ともに上側を向くように配置されている。
また、処理液槽211内に溜められた処理液260を、生物用ろ材221の上側から供給できるように、生物用ろ材221の上方の有機ガス吸収塔261の側面部分には配管235が接続されている。なお、少なくとも、有機系排気ガス処理装置200の稼動時には、生物用ろ材221の一部あるいは全体を浸漬するように、有機物分解塔220内に溜められる処理液261の液面が保たれる。
【0045】
また、散気管235は、その配管部分が有機物分解塔220の外部に設けられたバルブ252に接続されており、このバルブ252は不図示の圧縮空気源に接続されている。バルブ252を操作することにより、散気管235へ所望量の空気(酸素を含むガス)を送ることができ、この際、散気管235のノズル部分から微細泡状の空気が生物用ろ材221全体に行き渡るように供給される。
従って、微生物として好気性微生物を用いる場合には、散気管235から微細泡状の空気が生物用ろ材221に担持された好気性微生物に供給される。
【0046】
逆洗浄ノズル234は、そのノズル部分から、生物用ろ材221の下側から上側へと処理液を噴射することが可能である。従って、生物用ろ材221表面に微生物の死骸が大量に発生し、生物用ろ材221を上方へと通過する散気管235から供給される空気の通過性が悪化した場合に、逆洗浄ノズル234のノズル部分から処理液を噴射することにより、生物用ろ材221表面に付着した微生物の死骸を除去することができる。
【0047】
従って、微生物として好気性微生物を利用する場合には、この好気性微生物に散気管235を利用して空気を供給すると共に、逆洗浄ノズル234を利用して生物用ろ材221の通気性を確保することができる。それゆえ、前記好気性微生物が安定して生育・繁殖し続けることができ、有害物やその他の有機物成分を生化学分解処理する能力が安定して維持される。
【0048】
一方、有機物分解塔220の底部近傍の側面部分には、配管235から供給され、生物用ろ材221を上側から下側へと通過した後の処理液261を、処理液槽211に循環させるために、配管236の一方の端が接続されている。また、配管236のもう一方の端は処理液槽211に接続されており、配管236の途中に設にはバルブ251が設けられている。
【0049】
有機系排気ガス処理装置200の通常の稼動状態においては、有機物分解塔220内に溜められた処理液261の液面は、処理液槽211よりも十分に上側に位置するために、配管236を通じて有機物分解塔220から処理液槽211へと処理液261が流れるような水圧差が発生している。従って、この水圧差を利用して有機物分解塔220内に溜められた処理液261を処理液槽211へ送水することができ、バルブ251を操作することにより、その送水量を調整することができる。
【0050】
上記したように逆洗浄ノズル234を用いて、生物用ろ材221に付着した微生物の死骸を洗浄する等により、有機物分解塔220の底部には、汚泥物(不図示)が堆積する。このような汚泥物を有機物分解塔220から排出するために有機物分解塔220の底部近傍の側面部分には、有機物分解塔220の側面部分に接続された配管236よりも下側の位置に、配管237が接続されている。また、配管237にはポンプ242が接続されており、ポンプ242は不図示の汚泥廃棄場所に接続されている。従って、有機物分解塔220の底部に堆積した汚泥物は、配管237からポンプ242を通して、有機物分解塔220の外部へと排出することができる。
【0051】
また、生物用ろ材221に担持された微生物により処理液261中に含まれる有害物やその他の有機物成分が生化学分解された際に発生する二酸化炭素等のガスや、散気管252のノズル部分から供給される空気は、有機物分解塔220の上方へと移動し、有機物分解塔220の頂上部に設けられた排気口222から大気中へと放出することができる。
【0052】
−有機系排気ガス処理装置を用いた有機系排気ガスの処理−
次に、上記したような構成を有する有機系排気ガス処理装置200による有機系排気ガスの処理プロセスについて詳細に説明する。
有害物やその他の有機物成分を含む有機系排気ガスは、排風機240を通して配管230から排気ガス吸収塔210内へと供給される。供給された有機系排気ガスは充填材充填部212を上方へと移動し、この際、充填材充填部212において、散水管233のノズル部分から散水された処理液と気液接触することにより、有害物やその他の有機物成分処理液中に溶解する。
【0053】
充填材充填部212を通過した有機系排気ガスは、さらに上方へと移動し、ハニカム状活性炭213を通過する際に活性炭と接触し、処理液に吸収されなかった有害物が規制値以下の濃度になるまで吸着される。このようにハニカム状活性炭213を通過した有機系排気ガスは、有害物が規制値以下の濃度以下となるように除去され、無害化されたガスとして排気口214から大気中へと放出される。
【0054】
一方、充填材充填部212を通過した処理液は処理液槽211に溜められ、再び配管231からポンプ241、配管232を通して三方バルブ250に送られる。このようにして三方バルブ250に供給された処理液は、一部が散水管233へと送られ、散水管233のノズル部分から再び散水されることにより、充填材充填部212での気液接触に再び利用される(以下、処理液が、配管231、ポンプ241、配管232、三方バルブ250、散水管233を経由して排気ガス吸収塔210内を繰り返し循環する経路を、「経路A」と称す)。
【0055】
また、配管232を通して三方バルブ250に供給された処理液の内、散水管233へと送られなかった残りの処理液は、配管235を通して有機物分解塔220へと供給される。このように有機物分解塔220へ供給された処理液は、生物用ろ材221の上側から下側へと通過する。この際、処理液は生物用ろ材221に担持された微生物と接触し、処理液中に含まれる有害物やその他の有機物成分が生化学分解されることによって、二酸化炭素等の無害なガスや水に分解される。生物用ろ材221を通過した後の処理液は、配管236から処理液槽211へと再び送られる(以下、処理液が、配管236、処理液槽211、配管231、ポンプ241、配管232、三方バルブ250、配管235を経由して有機物分解塔220内を繰り返し循環する経路を、「経路B」と称す)。
なお、配管236から処理液槽211へと送られる処理液の送水量は、配管235から有機物分解塔220に供給される処理液の送水量や、処理液261の液面の高さが生物用ろ材221を浸漬することができるようにバルブ251により調整される。
【0056】
また、経路Aを循環している処理液の循環量(以下、「循環量A」と略す)、および、経路Bを循環している処理液の循環量(以下、「循環量B」と略す)は主に三方バルブ250を操作することにより調整される。この際、微生物として好気性微生物を用いている場合には、経路Bを循環している処理液中に溶解している有害物等の有機物の濃度、すなわち、生物化学的酸素消費(要求)量(Biochemical Oxygen Demand、以下、「BOD」と略す)が、一応の目安として200mg/L以下となるように循環量Aおよび循環量Bが調整される。これはBODが200mg/Lよりも大きい場合には、生物用ろ材221に微生物の死骸が発生し易くなるために、逆洗浄ノズル234を用いた生物用ろ材221の洗浄や、配管237を利用した汚泥の抜取りを頻繁に行うことが必要になるためである。
なお、経路Aを循環する処理液のBODは、有機系排気ガス中に含まれる有害物やその他の有機物成分の濃度や、処理液の濃縮率などによりもよるが、150mg/L前後となるように調整されることが好ましい。
【0057】
(従来技術との比較)
次に、図2に示したような有機系排気ガス処理装置200を用いた場合のランニングコストや処理効率等を、従来の有機系排気ガス処理装置を用いた場合と比較しながら説明する。
【0058】
1)活性炭固定床方式を利用した有機系排気ガス処理装置との比較
有機系排気ガス処理装置200および従来の活性炭固定床方式を利用した有機系排気ガス処理装置を用いた有機系排気ガスを処理する際の1日当りのランニングコスト(円/日)比較においては、現実的に想定される範囲内の仮定や近似を行い、以下に説明するような手順にて、両者のランニングコストを比較することにより行った。
【0059】
まず、下式(1)に基づき、以下に説明するような前提のもとに、処理されるべき有害物量Xを求めた。
・式(1) X=Q×60×Hr1×〔273/(273+t)〕×(MW1×22.4)×C×1/10
〔但し、式(1)において、Xは処理されるべき有害物量(kg/日)、Qは有機系排気ガス量(m/min)、Hr1は1日当りの排風機運転時間(hr/日)、tは有機系排気ガスの温度(℃)、MW1は有害物の分子量(g)、Cは有機系排気ガス中に含まれる有害物の濃度(ppm)を表す〕。
なお、有機系排気ガス中に含まれる有害物以外のその他の有機物成分の濃度は無視できる程に小さいものとする。
【0060】
ここで、式(1)において、有機系排気ガス量Qを200m/min、1日当りの運転時間を24hr/日、有機系排気ガスの温度を20℃、有害物をイソプロピルアルコール(IPA)〔従って、有害物(IPA)の分子量MWは60gである〕、有機系排気ガス中に含まれる有害物の濃度Cを10ppmと仮定すると、処理されるべき有害物(IPA)量Xは、7.2kg/日となる。
【0061】
−従来の有機系排気ガス処理装置におけるランニングコストの算出−
次に、上記したように求めた7.2kg/日の有害物(IPA)を処理するための従来の有機系排気ガス処理装置による有機系排気ガスランニングコストを求める。
但し、ランニングコストの計算においては、有機系排気ガス処理装置が、活性炭固定床方式により有機系排気ガスを処理するものであり、且つ、7.2kg/日の有害物(IPA)を処理する能力を十分に備えていることを前提とした。また、排風機の稼動コストについては、従来の有機系排気ガス処理装置と本発明の有機系排気ガス処理装置とでは、実質的な差異は無いために、ランニングコストから排風機の稼動コストを除いて計算した。
従って、この場合のランニングコストYは下式(2)で表される。
・式(2) Y=Y1+Y2
〔但し、式(2)において、Yは活性炭固定床方式の有機系排気ガス処理装置の1日当りのランニングコスト(円/日)、Y1は1日当りの活性炭交換費用(円/日)、Y2は交換された活性炭の1日あたりの焼却処理費用(円/日)を表す。〕
【0062】
ここで、式(2)は、1日当りの活性炭交換(消費)量、活性炭(新炭)の重量当りの単価、および、交換された活性炭の重量当りの焼却単価を用いて下式(3)のように表される。
・式(3) Y=VC×(@NC+@EC)
〔式(3)において、Yは活性炭固定床方式の有機系排気ガス処理装置の1日当りのランニングコスト(円/日)、VCは1日当りの活性炭交換(消費)量(kg/日)、@NCは活性炭(新炭)の重量当りの単価(円/kg)、@ECは交換された活性炭の重量当りの焼却単価(円/kg)を表す。〕
【0063】
一方、1日当りの活性炭交換量VCは、処理されるべき有害物(IPA)量Xと、有害物(IPA)の活性炭に対する平衡吸着量と、を用いて、下式(4)のように表される。
・式(4) VC=X/(0.8×EA)
〔但し、式(4)において、VCは1日当りの活性炭交換(消費)量(kg/日)、Xは処理されるべき有害物(IPA)量(kg/日)、EAは有害物(IPA)の活性炭に対する平衡吸着量(%)を表す。〕
なお、式(4)において、「0.8×EA」で表される値は、有害物(IPA)の活性炭に対する有効吸着量(%)を表す。
【0064】
従って、有害物(IPA)の活性炭に対する平衡吸着量EAを6.6%、活性炭(新炭)の重量当りの単価@NCを500円/kg、交換された活性炭の重量当りの焼却単価55円/kgとすると、式(3)および式(4)より、活性炭固定床方式の有機系排気ガス処理装置の1日当りのランニングコストYは、約75000円/日となる。
【0065】
−本発明の有機系排気ガス処理装置におけるランニングコストの算出−
次に、上記したように求めた7.2kg/日の有害物(IPA)を処理するための本発明の有機系排気ガス処理装置による有機系排気ガスランニングコストを求める。
但し、ランニングコストの計算においては、有機系排気ガス処理装置が、図2に示すような有機系排気ガス処理装置200と同様の構成を有するものであり、且つ、7.2kg/日の有害物(IPA)を処理する能力を十分に備えていることを前提とした。なお、IPAを生化学分解するために、微生物としてはIPAの分解が可能な好気性微生物(例えば、ズーグレア属(細菌)等)を用いた。また、排風機の稼動コストについては既述したような理由からランニングコストから除いて計算した。
【0066】
以上のような前提条件を元にすると、有機系排気ガス処理装置200の1日当りのランニングコストZは下式(5)で表される。
・式(5) Z=Z1+Z2+Z3
〔但し、式(5)において、Zは有機系排気ガス処理装置200の1日当りのランニングコスト(円/日)、Z1は1日当りの圧縮空気の費用(円/日)、Z2はポンプ241の駆動に必要な1日当りの電力費用(円/日)、Z3は1日当りの汚泥物処理費用(円/日)を表す。〕
【0067】
なお、式(5)に示される3つの費用以外にも、例えば、ハニカム状活性炭213の交換費用等、その他の費用(例えば、年に2回程度実施されるハニカム状活性炭213の交換費用等)も若干ながら発生しているが、これら3つの費用の和と比較すると実質的に無視できる程に小さい。従って、式(5)に示される3つの費用のみを計算して求めた。
【0068】
まず、式(5)に示される1日当りの圧縮空気の費用Z1を求める。1日当りの圧縮空気の費用Z1は下式(6)を用いて求めることができる。
・式(6) Z1=@AIR×VA/DA
〔但し、式(6)において、@AIRは圧縮空気の単位体積(1気圧(101.3kPa)、0℃の空気に換算した体積)当りの単価(円/m)、VAは1日当りの空気消費量(kg/日)、DAは1気圧(101.3kPa)、0℃における空気の密度(kg/m)を表す。〕
【0069】
一方、有害物(IPA、COH)が、微生物により完全に生化学分解される場合の化学反応は下式(7)のように表される。
・式(7) 2COH+18O → 6CO+8H
従って、式(7)よりIPA1molを完全に生化学分解するには、化学量論的に少なくとも酸素が9mol必要であることがわかる。
【0070】
また、1日当りに理論上必要な酸素量は下式(8)により求められる。
・式(8) VO=〔(X×1000)/MW1〕×TO×(MW2/1000)
〔但し、式(8)において、VOは1日当りに理論上必要な酸素量(kg/日)、Xは処理されるべき有害物(IPA)量(kg/日)、MW1は有害物(IPA)の分子量(g)、TOは有害物(IPA)1molを完全に生化学分解するのに必要な酸素量の割合;酸素量/有害物(IPA)量(mol/mol)、MW2は酸素の分子量(g)を表す。〕
ここで、既述したように処理されるべき有害物(IPA)量Xは7.2kg/日、有害物(IPA)の分子量MW1は60gであり、式(7)から判るように酸素量/有害物(IPA)量TOは9mol/molであり、酸素の分子量MW2は32gである。従って、式(8)から、1日当りに理論上必要な酸素量VOは34.56kg/日であることがわかる。
【0071】
従って、1日当りの空気消費量VAは、下式(9)で表される。
・式(9) VA=CT×VO/0.2
〔但し、式(9)において、VAは1日当りの空気消費量(kg/日)、CTは定数、VOは1日当りに理論上必要な酸素量(kg/日)を表す〕
【0072】
なお、定数CTは、供給された酸素の内、反応に寄与できない酸素が存在するために理論上必要な酸素量よりも多くの酸素を供給する必要があることを反映した値であり、有機物分解等の構成等にも依存するが、1.5前後の値である。また式(9)中の「0.2」という数字は空気中に含まれる酸素の分率を意味する。従って、定数CTを1.5とすれば、1日当りの空気消費量VAは、259.2kg/日である。
さらに、1気圧(101.3kPa)、0℃における空気の密度DAが1.3kg/mであり、圧縮空気の単位体積(1気圧(101.3kPa)、0℃の空気に換算した体積)当りの単価@AIRを5円/mとすれば、式(6)より、1日当りの圧縮空気の費用Z1は、1000円/日である。
【0073】
次に、式(5)に示されるポンプ241の駆動に必要な1日当りの電力費用Z2を求める。ポンプ241の駆動に必要な1日当りの電力費用Z2は下式(10)を用いて求めることができる。
・式(10) Z2=@E×PW×Hr2
〔但し、式(10)において、Z2はポンプ241の駆動に必要な1日当りの電力費用(円/日)、@Eは1KWH当りの電力の単価(円/KWH)、PWはポンプ241の出力(KW)、Hr2は1日当りのポンプ241の運転時間(hr)を表す。〕
【0074】
ここで、ポンプ241の出力PWは、その単位時間当りの送水能力から決まるものである。従って、経路Aを循環する処理液の単位時間当りの循環水量と、経路Bを循環する処理液の単位時間当りの循環水量と、の和、すなわちポンプ241に要求される送水能力を以下に説明するようにして求め、これら循環量の和からポンプ241の出力PWを求めた。
【0075】
経路Aを循環する処理液の単位時間当りの循環水量は、排気ガス吸収塔210の充填材充填部212の断面積を3.4m、高さを2m、充填材充填部212に充填される充填材をラシヒリングと仮定し、液ガス比を通常の充填塔の値である10L/mとすると、1000L/minである。なお、計算の過程は省略したが、一般的な化学工学の知識を元に求めることができる。
【0076】
また、経路Bを循環する処理液の単位時間当りの循環水量は、配管235から有機物分解塔220に流入する際の処理液のBODが150mg/L前後を保てることを前提として試算すると、0.03L/minである(処理されるべき有害物(IPA)量X(7.2kg/日)を上記BOD値(150mg/L)で割ることにより算出される)。
【0077】
従って、ポンプ241に求められる必要最低限の送水能力は約1000L/minであり、送水余力も考慮すると、ポンプ241の送水能力としては約1100L/minが必要である。この程度の送水能力に対応できるポンプの出力は5.5KW程度であることから、ポンプ241の出力PWを5.5KWとした。
これに加えて、1KWH当りの電力の単価@Eを12円/KWH、1日当りのポンプ241の運転時間Hr2を24hrとすると、式(10)より、ポンプ241の駆動に必要な1日当りの電力費用Z2は1584円/日である。
【0078】
次に、式(5)に示される1日当りの汚泥物処理費用Z3を求める。1日当りの汚泥物処理費用Z3は下式(11)を用いて求めることができる。
・式(11) Z3=MUW×@MU
〔但し、式(11)において、Z3は1日当りの汚泥物処理費用(円/日)、MUWは1日当りの(脱水処理されない状態の)汚泥物重量(kg/日)、@MUは(脱水処理されない状態の)単位重量当りの汚泥物処理費用(円/kg)を表す。〕
【0079】
微生物の死骸により発生する汚泥物は、固形物成分と水分とから構成され、式(11)を用いた汚泥物処理費用の計算においては、脱水処理されない状態の汚泥物を処理した場合を前提とした。
従って、汚泥物中の固形物成分の量は、微生物の種類および餌などの条件により異なるものであるが、処理液中に溶解している有害物等の有機物の重量の2倍であると仮定し、汚泥物中に含まれる固形物成分の濃度を1重量%程度と仮定すると、1日当りの(脱水処理されない状態の)汚泥物重量MUWは、1440kg/日となる(MUW=処理されるべき有害物(IPA)量X×2/0.01、として求められる)。
また、(脱水処理されない状態の)単位重量当りの汚泥物処理費用@MUを20円/kgとすると、式(11)より、1日当りの汚泥物処理費用Z3は28800円/日となる。
【0080】
−ランニングコストの比較−
以上のことから、式(5)より、有機系排気ガス処理装置200の1日当りのランニングコストZは、約32000円/日である。これは、活性炭固定床方式の有機系排気ガス処理装置の1日当りのランニングコストY(約75000円/日)と比較すると約1/2であり、本発明によれば、有機系排気ガスの処理に必要なランニングコストを大幅に低減できることがわかる。
【0081】
−処理効率の比較−
有機系排気ガス処理装置200は、有機系排気ガスを大気中へ放出する前にハニカム状活性炭213を通過させるため、充填材充填部212において気液接触後に十分に除去できなかった有害物(IPA)を除去することができる。すなわち、有機系排気ガスを大気中へ放出する前に活性炭を用いて有害物を吸着・除去する点では、従来の活性炭固定床方式の有機系排気ガス処理装置と同様であり、ほぼ同レベルの処理効率を得ることができる。
【0082】
2)湿式処理方式を利用した有機系排気ガス処理装置との比較
−処理効率−
従来の湿式処理方式を利用した有機系排気ガス処理装置では、その処理効率は80%程度である。しかし、有機系排気ガス処理装置200は、充填材充填部212において気液接触後に十分に除去できなかった有害物をハニカム状活性炭213を通過させることで殆ど除去することができ、気液接触処理(湿式処理)と吸着処理との併用により100%の処理効率を得ることができる。
【0083】
−水資源利用効率および環境への負荷−
従来の湿式処理方式を利用した有機系排気ガス処理装置では、気液接触処理に用いる水は、処理効率の維持や廃水処理設備の処理能力を考慮して、水に含まれる有害物やその他の有機物成分の濃度が一定値以上になる前に、定常的に新しい水に交換される。すなわち、気液接触処理に用いられる水は繰り返し再利用できないために、定常的に一定量の水の補給を必要とする。
【0084】
また、気液接触処理に用いられた水は、廃水処理場に運ばれ、廃水処理設備にて、有害物の濃度が規制値以下となるように処理される。この場合、例えば、気液接触処理に用いられた水を濃縮後、燃焼酸化分解等により有害物を分解・無害化する場合には、大量の熱エネルギーが必要であり、活性炭の物理吸着を利用して無害化する場合にも、活性炭の交換・再生の為の熱エネルギーが必要となり、二次的ではあるが、有機系排気ガス処理装置そのものに関係するランニングコスト以外の処理コストが新たに発生したり、環境への負担を増加させる。
【0085】
しかしながら、有機系排気ガス処理装置200のような本発明の有機系排気ガス処理装置では、気液接触処理に用いた水(処理液)を繰り返し循環して利用することができるために、メンテナンス時や稼動時に蒸発によって失われた分を除けば、定常的に一定量の水を補給する必要が殆ど無く水資源を有効利用することができる。
また、気液接触処理に用いた水(処理液)に含まれる有害物そのものを有機系排気ガス処理系内で微生物を用いて処理するために、大量の熱エネルギー等を利用する必要がなく、一連の有機系排気ガス処理プロセス全体を通して検討してみた場合でも、環境への負担が極めて小さい。これは、従来の活性炭を用いた有機系排気ガス処理装置と比較しても同様である。
【0086】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によれば、従来よりも有機系排気ガスのランニングコストを低減できると共に、環境への負荷が少ない有機系排気ガス処理方法および有機系排気ガス処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機系排気ガス処理方法による有機系排気ガスを処理するための工程の一例を説明するための概念図である。
【図2】本発明の有機系排気ガス処理装置の構成の一例について示した模式図である。
【図3】一般的な有機系排気ガス処理の概略を示す模式図である。
【符号の説明】
10、11、12 有機薬品使用装置
13、14、15 連絡管
16 排気ダクト
17 壁
18 排風機
19 有機系排気ガス処理装置
20 排気口
100 有気系排気ガス処理系
101 気液接触工程
102 生化学分解工程
103 吸着工程
110、111、112 ガス流路
120、121、122、123、124、125 液体流路
130 ガス流路
140 汚泥物流路
200 有機系排気ガス処理装置
210 排気ガス吸収塔
211 処理液槽
212 充填材充填部(気液接触手段)
213 ハニカム状活性炭(吸着手段)
214 排気口
220 有機物分解塔
221 生物用ろ材(生化学分解手段)
222 排気口
230、231、232 配管
233 散水管
234 逆洗浄ノズル
235 散気管
236、237 配管
240 排風機
241 ポンプ(処理液循環用ポンプ)
242 ポンプ(汚泥引抜用ポンプ)
250 バルブ(三方バルブ)
251、252 バルブ(二方バルブ)
260、261 処理液

Claims (8)

  1. 少なくとも、有害物を含む有機系排気ガスを、処理液と接触させ、前記有害物を前記処理液中に溶解させる気液接触工程と、少なくとも前記有害物を生化学分解する生化学分解工程と、を含む有機系排気ガス処理方法であって、
    前記生化学分解が、前記有機系排気ガスと接触した後の処理液を微生物に接触させることにより行われることを特徴とする有機系排気ガス処理方法。
  2. 前記微生物が水生微生物であることを特徴とする請求項1に記載の有機系排気ガス処理方法。
  3. 前記処理液と接触した後の有機系排気ガスを、活性炭と接触させ、前記有害物を前記活性炭に吸着させる吸着工程を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の有機系排気ガス処理方法。
  4. 少なくとも前記気液接触工程および前記生化学分解工程を含む有機系排気ガス処理系内のみを、前記処理液が循環することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の有機系排気ガス処理方法。
  5. 少なくとも、有害物を含む有機系排気ガスを、処理液と接触させ、前記有害物を前記処理液中に溶解させる気液接触手段と、少なくとも前記有害物を生化学分解する有機物分解手段と、を含む有機系排気ガス処理装置であって、
    前記有機系排気ガスと接触した後の処理液が、少なくとも前記気液接触手段から前記有機物分解手段へと移動可能なように、前記気液接触手段と前記有機物分解手段とが接続され、
    前記有機物分解手段が、少なくとも前記有機系排気ガスと接触した後の処理液と接触可能なように配置された微生物を備え、前記生化学分解が、前記有機系排気ガスと接触した後の処理液を微生物に接触させることにより行われることを特徴とする有機系排気ガス処理装置。
  6. 前記有機物分解手段が、少なくとも前記有機系排気ガスと接触した後の処理液と接触可能なように配置された担体を備え、該担体に前記微生物として水生微生物が配置されたことを特徴とする請求項5に記載の有機系排気ガス処理装置。
  7. 少なくとも活性炭を備えた吸着手段を含み、前記処理液と接触した後の有機系排気ガスが、前記気液接触手段から前記吸着手段へと移動可能なように、前記気液接触手段と前記吸着手段とが接続され、前記処理液と接触した後の有機系排気ガスを、前記活性炭と接触させ、前記有害物を前記活性炭に吸着させることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の有機系排気ガス処理装置。
  8. 前記微生物と接触した後の処理液が、前記有機物分解手段から前記気液接触手段へと移動可能なように、前記気液接触手段と前記有機物分解手段とが接続され、少なくとも前記気液接触手段および前記生化学分解手段を含む有機系排気ガス処理装置内のみを、前記処理液が循環することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載の有機系排気ガス処理装置。
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