JP2002159268A

JP2002159268A - 蒸、煮用包飯及びその包装物

Info

Publication number: JP2002159268A
Application number: JP2000360120A
Authority: JP
Inventors: Yukio Ishida; 幸男石田
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2000-11-27
Filing date: 2000-11-27
Publication date: 2002-06-04

Abstract

(57)【要約】【構成】調理紙を用いて、吸水米、蒸煮米、又は炊飯
米を包み、実質的に密封して蒸煮用包飯とする。【効果】この包飯を、そのまま又はナイロン袋詰めし
て、そのまま又は冷蔵などで保存し、食べるとき蒸、煮
によって、おいしい御飯となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、調理紙で包んだ飯
を、調理紙で包んだまま蒸煮するか、又は煮ることによ
って、直ちにおいしい御飯として食べることのできる
蒸、煮用包飯に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、スーパーなどで売られている保
存用米飯は、プラスチックの底に御飯と脱酸素剤を入
れ、その上にプラスチックの蓋を接着密封して作られる
か、酸素不透過性合成樹脂製のヒートシール可能な袋に
入れ、密封し、レトルト殺菌等をほどこして作られてお
り、食べるときは、２〜３分間電子レンジで加熱して食
べられるようになっている。また、このプラスチック密
封御飯は２０分程度煮沸加熱して御飯として食べること
もできる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のプラスチック密
封御飯は、水を加えてレンジ加熱すれば、固いところ
と、柔らか過ぎるところのできる御飯となり、たきたて
の御飯とは異なった食感のものとなるので、ほんの一部
を開封し、レンジ加熱を行うのが一番楽な方法である
が、この場合は炊き上がりにバラツキが出る。また、お
湯の中で加熱した場合は非常に時間もかかり水分調整は
全くできない欠点がある。本発明では、電子レンジを使
用しないで、蒸煮したり、煮たりして、たきたての御飯
の食感となる包飯を作ることを課題とした。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明においては、調理
紙を用いて、吸水米、蒸煮米又は固めの炊飯米を実質的
に密封したものを、釜で煮沸したところ、加熱されなが
ら蒸気が調理紙の小さな目から入り込み、ほどよい水分
量が供給され、５〜１０分程度の煮沸で、調理紙の中の
飯はたきたての御飯のようにふっくらとした美味な御飯
となったのである。

【０００５】本発明では、御飯を包むのに調理紙を用い
た点に大きな特色を有するものである。調理紙としては
薄くして丈夫な紙の表面にシリコンコーティングした市
販の調理紙（クレハ化学：クッキングシート）等で十分
であり、水は透さないが、蒸気は透過させるところに特
徴がある。

【０００６】本発明において、調理紙で「実質的に密
封」して、とは、吸水米などを調理紙で包んで、しぼり
口を糸や金属でしばって止め、湯の中に投入しても、水
が包飯の中に入り込まないように包装したり、また、容
器状にした調理紙の中に吸水米などを入れ、上方を折り
たたんで金属やプラスチックで止めたりして、密封し、
湯の中に投入しても水が包飯の中に入り込まないように
包装することを意味している。

【０００７】本発明の蒸、煮用包飯は、調理紙で包まれ
ているために空気は通過するので、酸化防止、雑菌防止
のために包飯１〜１００個位づつを、無菌状態で酸素不
透過性合成樹脂膜、例えばナイロンＰＰコーティング等
の密封袋に、入れ、そのまま又は脱酸素剤及び／又はエ
タノールなどの殺菌剤を入れ、完全密封し、長期保存性
の蒸、煮用包飯の包装物とするのがよい。

【０００８】本発明の原料としての飯は、吸水米、蒸煮
米又は炊飯米であるが、米としては、うるち米、もち
米、のいずれでもよく、御飯としては、普通の御飯、味
御飯、まぜ御飯、かゆ御飯、おこわなどいずれの御飯で
も包飯とすることができる。

【０００９】また、本発明者が特許第２８７３９９３号
等で作成、即ち、米を加熱し、水に投入するなどして作
成した、α化度３５〜７０％、水分量、生米１００重量
部に対し、水６０〜１２５重量部の吸水米は、蒸、煮に
よって完全にα化され、炊きたての御飯の味、香とな
り、きわめて好ましいものとなる。

【００１０】また、この吸水米をおかゆの水分量となる
水と一緒に包飯とすれば、蒸煮によって、米粒から直接
作ったおかゆの味、香がして、すぐれたおかゆとするこ
とができる。

【００１１】また、もち米の吸水米でα化度を低くして
作ったものを包飯とすれば蒸、煮によって、できたての
おこわや赤飯を作ることができる。

【００１２】また、本発明の原料の蒸煮米とは、連続蒸
煮機などを用いて作成したものであり、また、炊飯米と
は通常の炊飯によって作成されたものを示している。次
に本発明の実施例を示す。

【００１３】

【実施例１】沸騰水中でα化度７０％まで加熱した白米
を５℃の冷水に投入し、白米１００重量部に対し水１２
０重量部含有の吸水米を製造した。

【００１４】得られた吸水米２００ｇづつを、７５％エ
タノール水溶液５ｃｃと一緒に調理紙（クレハ化学：ク
ッキングシート）でつつみ、しぼり口をナイロン糸でし
ばり、水が入らないようにした。

【００１５】この包飯を５ヶづつ、脱酸素剤と一緒に、
ナイロン袋に入れ、接着完全密封し、包飯の包装物を作
成した。この包装物数個づつを冷蔵、冷凍、常温放置し
た。１０日間保存後、全部の包装物から包飯をとり出
し、５〜１０分間煮沸し、とり出したところ、すべてた
きたての御飯であった。

【００１６】

【発明の効果】調理紙を用いて、吸水米、蒸煮米又は炊
飯米を包み、実質的に密封して蒸、煮用包飯とした。こ
の包飯をそのまま又はナイロン袋詰めして、そのまま又
は冷蔵、冷凍などで保存し、食べるとき、蒸、煮によっ
て、おいしい御飯となる。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】吸水米、蒸煮米又は炊飯米を調理紙で実
質的に密封してなる蒸、煮用包飯。
【請求項２】殺菌剤及び／又は脱酸素剤とともに、吸
水米、蒸煮米又は炊飯米を調理紙で実質的に密封してな
る蒸、煮用包飯。
【請求項３】請求項１又は請求項２の蒸、煮用包飯
を、１〜１００個づつ、酸素不透過性合成樹脂膜を用い
て、そのまま又は脱酸素剤及び／又は殺菌剤を添加し、
密封してなる蒸、煮用包飯の包装物。
【請求項４】殺菌剤が、エタノール、エタノール水溶
液又はフラボノイド水溶液であり、また、脱酸素剤が還
元鉄であることを特徴とする請求項２に記載の蒸、煮用
包飯。
【請求項５】殺菌剤が、エタノール、エタノール水溶
液又はフラボノイド水溶液であり、また、脱酸素剤が還
元鉄であることを特徴とする請求項３に記載の蒸、煮用
包飯の包装物。