JP2002158216A - プラズマ処理装置及び方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及び方法

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JP2002158216A JP2001010781A JP2001010781A JP2002158216A JP 2002158216 A JP2002158216 A JP 2002158216A JP 2001010781 A JP2001010781 A JP 2001010781A JP 2001010781 A JP2001010781 A JP 2001010781A JP 2002158216 A JP2002158216 A JP 2002158216A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波の電磁界により生成されたプラズマの
分布を改善する。 【解決手段】 放射面31に形成された複数のスロット
34より処理容器11内に電磁界を放射するスロットア
ンテナ30を用いたプラズマ処理装置であって、スロッ
トアンテナ30が、その放射面31の法線方向Zに対し
て傾斜する方向に電磁界を放射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波の電磁界に
よりプラズマを生成して所定の処理を行うプラズマ処理
装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置やフラットパネルディスプレ
イの製造において、酸化膜の形成や半導体層の結晶成
長、エッチング、またアッシングなどの処理を行うため
に、プラズマ処理装置が多用されている。これらのプラ
ズマ処理装置の中に、アンテナから処理容器内へ高周波
の電磁界を導入して高密度プラズマを発生させる高周波
プラズマ処理装置がある。この高周波プラズマ処理装置
は、プラズマガスの圧力が比較的低くても安定してプラ
ズマを生成することができるので、用途が広いという特
色がある。
【0003】図20は、従来の高周波プラズマ処理装置
を用いたエッチング装置の構成を示す図である。この図
20では、一部構成について断面構造が示されている。
円筒形状の処理容器111の上部開口に、誘電体板11
3が水平配置されている。これらの接合部にシール部材
112を介在させることにより、処理容器111内部の
気密性を確保している。処理容器111の底部には真空
排気用の排気口114が設けられ、また処理容器111
の側壁にはガス供給用のノズル116が設けられてい
る。処理容器111内には、エッチング対象の基板12
1を置くための載置台122が収容されている。この載
置台122はバイアス用の高周波電源126に接続され
ている。
【0004】また、誘電体板113上部にはラジアルア
ンテナ130が配設されている。誘電体板113及びラ
ジアルアンテナ130の周囲はシールド材117によっ
て覆われている。ラジアルアンテナ130は、ラジアル
導波路136を形成する互いに平行な2枚の導体板13
1,132と、これらの導体板131,132の外周部
を接続するリング部材133とから構成される。放射面
を構成する導体板131には、スロット134が多数形
成されている。ラジアル導波路136内を伝搬する電磁
界の波長(以下、管内波長という)がλg であるとき、
径方向における隣接スロット間のピッチp2は管内波長
と同じλg に設定される。また、導体板132の中央部
には、ラジアル導波路136内に電磁界を導入する導入
口135が形成されている。この導入口135には導波
路141を介して高周波発生器145が接続されてい
る。
【0005】次に、このエッチング装置の動作を説明す
る。まず、処理容器111内を所定の真空度にした後、
ノズル116から例えばCF4 とArとの混合ガスを流
量制御して供給する。この状態で、高周波発生器145
から導波路141を介して、高周波の電磁界をラジアル
アンテナ130に供給する。ラジアルアンテナ130に
供給された電磁界はラジアル導波路136の内部を伝搬
しつつ、導体板131に形成された多数のスロット13
4から放射される。径方向における隣接スロット間のピ
ッチp2がλg に設定されているので、この電磁界は導
体板131(放射面)に対してほぼ垂直方向に放射され
る。そして、誘電体板113を透過して、処理容器11
1内に導入される。
【0006】処理容器111内に導入された電磁界の電
界は、処理容器111内のガスを電離させて、処理対象
の基板121の上部空間S1にプラズマを生成する。こ
のとき、処理容器111内に導入された電磁界のすべて
が直接プラズマ生成によって吸収されるわけではない。
吸収されずに残った電磁界は、処理容器111内で反射
を繰り返して、ラジアルアンテナ130とプラズマ生成
空間S1との間の空間S2に定在波を形成する。この定
在波の電界もプラズマ生成に関与することが分かってい
る。このようにして生成されたプラズマのイオンは、載
置台122の負電位によって引き出されて、エッチング
処理に利用される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図20に示した従来の
エッチング装置では、空間S2に形成された定在波がプ
ラズマ生成に与える影響が大きい。この定在波の電界分
布を制御することは困難であるので、従来のエッチング
装置ではプラズマを均一に生成することができなかっ
た。例えば、このエッチング装置で処理容器111内に
生成されたプラズマを観察したところ、後掲する図10
(a)に示されるように、プラズマ発生領域160の中
央付近に、プラズマが高密度に発生する部分161A,
161Bが確認された。このため、従来では、処理対象
の基板121で、プラズマが高密度になっている下の領
域ほど、エッチング処理が速く進行するという問題が発
生していた。このような処理量に斑が生じるという問題
は、図20に示したエッチング装置だけでなく、従来の
プラズマ処理装置に共通する問題であった。
【0008】本発明は、以上のような問題点を解決する
ためになされたものであり、その目的は、高周波の電磁
界により生成されたプラズマの分布を改善することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明のプラズマ処理装置は、放射面に形成
された複数のスロットより処理容器内に電磁界を放射す
るスロットアンテナを用いたプラズマ処理装置であっ
て、スロットアンテナが、その放射面の法線方向に対し
て傾斜する方向に電磁界を放射することを特徴とする。
誘電体板がアンテナ放射面に平行に配置されている場
合、電磁界は誘電体板の法線方向に対して傾斜する方向
に放射される。また、処理容器内において誘電体板と対
向するプラズマ面はこの誘電体板に沿った形状となるの
で、スロットアンテナから誘電体板を介して処理容器内
のプラズマに直接入射する電磁界は、このプラズマ面の
法線方向に対して傾斜する方向に入射することになる。
プラズマと誘電体板との境界からプラズマ密度がカット
オフ密度となる地点に至るまでの電磁界の電界変化を簡
単に説明すると、プラズマ面に平行な方向成分の強度は
ほぼ一定値を維持するが、プラズマ面の法線方向成分の
強度は単調に大きくなって行く。したがって、電磁界を
プラズマ面の法線方向に対して傾斜する方向に入射させ
ることにより、プラズマ面の法線方向に入射させた場合
と比較して、両成分を合成した電界強度を大きくさせる
ことができる。これにより、スロットアンテナから直接
入射した電磁界の電界によるプラズマ生成効率を向上さ
せることができる。これにより、スロットアンテナから
処理容器内に直接入射した電磁界の電界によるプラズマ
生成への寄与が大きくなるので、処理容器内に形成され
る定在波の電界によるプラズマ生成への関与が相対的に
低くなる。前者は後者よりも制御が容易であるので、プ
ラズマの分布を従来よりも改善することができる。
【0010】上述したプラズマ処理装置では、スロット
アンテナ内部の比誘電率εv とスロットアンテナ外部の
比誘電率εa との比εva をεr 、スロットアンテナ
内部を伝搬する電磁界の波長をλg 、スロットアンテナ
内部での電磁界の伝搬方向における隣接スロット間のピ
ッチをp=α・λg(α>0)とし、Nを0以上の整数と
すると、 −1≦εr 1/2(N/α−1)≦1 かつ Nが1以上の場合に、N≠αを満たすようにε
r ,N,αを設定するとよい。これにより、スロットア
ンテナの放射面の法線方向に対して傾斜する方向に電磁
界が放射される。ここで、前記隣接スロット間のピッチ
は、スロットアンテナ内部での電磁界の伝搬方向で変化
していてもよい。これにより、電磁界の放射方向に分布
をもたせて、プラズマの分布を調整することができる。
【0011】また、スロットアンテナと載置台の載置面
とを隔離するように配置され、スロットアンテナの放射
面に対して傾斜する面を有する誘電体部材を更に有する
ようにしてもよい。ここで、誘電体部材は、ドーム状を
していてもよい。また、誘電体部材は、処理容器の内面
の少なくとも一部を載置台の載置面から隔離するもので
あってもよい。あるいは、スロットアンテナと載置台の
載置面とを隔離するように配置されスロットアンテナの
放射面に対して傾斜する面を有する第1の誘電体部材
と、この第1の誘電体部材に対して載置台と異なる側に
配置され第1の誘電体部材と共に密閉空間を形成する第
2の誘電体部材と、この密閉空間に流体を流通させて第
1の誘電体部材の温度を調整する流通手段とを更に有す
るようにしてもよい。ここで、第2の誘電体部材は、第
1の誘電体部材とスロットアンテナとの間に配置されて
もよいし、スロットアンテナの給電線途中に配置されて
もよい。
【0012】また、スロットアンテナとして、互いに離
間して対向配置された第1及び第2の導体板と、外周部
で第1の導体板と第2の導体板との間をシールドするリ
ング部材とを備え、第1の導体板に複数のスロットが形
成され、第1の導体板と第2の導体板との間に電磁界を
導入する導入口が第2の導体板の中央部に形成されたラ
ジアルアンテナを使用してもよい。また、スロットアン
テナとして、矩形導波路の一面に複数のスロットが形成
された矩形導波路アンテナを使用してもよい。
【0013】また、本発明のプラズマ処理方法は、スロ
ットアンテナが放射面の法線方向に対して傾斜する方向
に電磁界を放射して処理容器内に電磁界を供給し、この
電磁界で生成されたプラズマにより被処理体に対して所
定の処理を行うことを特徴とする。これにより、プラズ
マの分布を従来よりも改善することができる。このプラ
ズマ処理方法では、スロットアンテナ内部の比誘電率ε
v とスロットアンテナ外部の比誘電率εa との比εv
a をεr 、スロットアンテナ内部を伝搬する電磁界の波
長をλg 、スロットアンテナ内部での電磁界の伝搬方向
における隣接スロット間のピッチをp=α・λg(α>
0)とし、Nを0以上の整数とすると、 −1≦εr 1/2(N/α−1)≦1 かつ Nが1以上の場合に、N≠αを満たすようにε
r ,N,αを設定するとよい。これにより、スロットア
ンテナの放射面の法線方向に対して傾斜する方向に電磁
界を放射することができる。ここで、スロットアンテナ
内部での電磁界の伝搬方向で隣接スロット間のピッチを
変えて、この方向で電磁界の放射方向を変えることによ
り、プラズマの分布を調整するようにしてもよい。
【0014】また、スロットアンテナと被処理体とを隔
離する誘電体部材からスロットアンテナまでの距離を変
えて、電磁界の放射方向を変えることにより、プラズマ
の分布を調整するようにしてもよい。また、スロットア
ンテナの放射面に対して傾斜する面を有しスロットアン
テナと被処理体とを隔離する誘電体部材を配置するよう
にしてもよい。ここで、この誘電体部材をドーム状に形
成してもよい。また、誘電体部材で処理容器の内面の少
なくとも一部を被処理体から隔離するようにしてもよ
い。あるいは、スロットアンテナの放射面に対して傾斜
する面を有する第1の誘電体部材でスロットアンテナと
被処理体とを隔離し、この第1の誘電体部材に対して被
処理体と異なる側に第2の誘電体部材を配置して第1及
び第2の誘電体部材により密閉空間を形成し、この密閉
空間に流体を流通させて第1の誘電体部材の温度を調整
するようにしてもよい。ここで、第2の誘電体部材を、
第1の誘電体部材とスロットアンテナとの間に配置して
もよいし、スロットアンテナの給電線途中に配置しても
よい。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して、本発明の
実施の形態を詳細に説明する。 (第1の実施の形態)まず、本発明をエッチング装置に
適用した例を説明する。図1は、本発明の第1の実施の
形態であるエッチング装置の構成を示す図である。この
図1では、一部構成について断面構造が示されている。
また、説明の都合上、垂直方向をZ軸方向と定義する。
【0016】図1に示したエッチング装置は、上部が開
口している円筒形状の処理容器11を有している。この
処理容器11は、アルミニウムなどの導体部材で形成さ
れている。処理容器11の上部開口には、平板状に成形
された誘電体板13が水平に配置されている。この誘電
体板13には、厚さ20〜30mm程度の石英ガラス又
は(Al23 又はAlN等の)セラミックなどが用い
られる。処理容器11と誘電体板13との接合部はOリ
ングなどのシール部材12を介在させており、これによ
り処理容器11内部の気密性を確保している。
【0017】処理容器11の底部には、真空ポンプ(図
示せず)に連通する排気口14が設けられており、処理
容器11内部を所望の真空度にすることができる。ま
た、処理容器11の側壁には、処理容器11内にArな
どのプラズマガスを導入するためのプラズマガス供給ノ
ズル15と、CF4 などのエッチングガスを導入するた
めの処理ガス供給ノズル16とが上下に設けられてい
る。これらのノズル15,16は石英パイプなどで構成
されている。処理容器11内には、エッチング対象の基
板(被処理体)21を配置する載置面を有する載置台2
2が収容されている。この載置台22は、処理容器11
の底部に絶縁板24を介して固設された支持台23上に
固定されている。また、載置台22はマッチングボック
ス25を介して、バイアス用の高周波電源26に接続さ
れている。この高周波電源26は、例えば2〜13.5
6MHzの高周波を発生する。
【0018】また、誘電体板13上部には、スロットア
ンテナの1つであるラジアルアンテナ30が、放射面
(後述する導体板31)を下にして配設されている。こ
のラジアルアンテナ30は、誘電体板13を介して処理
容器11内に高周波の電磁界を放射するものである。ラ
ジアルアンテナ30は、誘電体板13により処理容器1
1から隔離されており、処理容器11内で生成されるプ
ラズマから保護されている。また、誘電体板13及びラ
ジアルアンテナ30の周囲は、円筒形状のシールド部材
17によって覆われている。このシールド部材17は、
例えばアルミニウムなどの金属で形成されている。ラジ
アルアンテナ30から放射された電磁界は、このシール
ド部材17により遮蔽されるので、エッチング装置の外
部に漏れることはない。
【0019】ラジアルアンテナ30は、同軸線路41、
矩形・同軸変換器42及び矩形導波管43を介して、高
周波発生器45に接続されている。この高周波発生器4
5は、例えば2.45GHzの高周波を発生するもので
ある。なお、高周波発生器45の出力周波数は1GHz
〜10数GHzの範囲内であればよい。また、矩形導波
管43の途中にインピーダンスのマッチングを行うマッ
チング回路44を設けることにより、電力の使用効率を
向上させることができる。
【0020】次に、ラジアルアンテナ30の構成につい
て、さらに説明する。図1に示すように、ラジアルアン
テナ30は、放射面を構成する第1の導体板31と、こ
の導体板31に対して上方位置に対向配置された第2の
導体板32と、導体板31,32の外周部を接続して導
体板31,32間をシールドするリング部材33とから
構成されている。アンテナ上面をなす導体板32の中央
部には、2枚の導体板31,32により構成されるラジ
アル導波路36内に高周波発生器45からの高周波の電
磁界を導入する導入口35が形成されている。また、ア
ンテナ下面をなす導体板31には、多数のスロット34
が形成されている。この導体板31は誘電体板13に平
行に配置されている。
【0021】ラジアル導波路36内を伝搬する電磁界の
波長(以下、管内波長という)がλ g であるとき、2枚
の導体板31,32の間隔はλg/2未満に設定される。
例えば周波数が2.45GHzの高周波を使用する場
合、ラジアル導波路36内の比誘電率εv が1であれ
ば、導体板31,32の間隔は6cm未満となる。λg/
2未満とすることにより、導体板31,32間に定在波
が形成されることを防止することができる。ただし、2
枚の導体板31,32間の放電を防止するため、導体板
31,32間の間隔を0.5/(εv)1/2cm以上とする
ことが望ましい。
【0022】以上の導体板31,32及びリング部材3
3は、銅又はアルミニウムなどの導体により形成され
る。なお、導体板31,32の間すなわちラジアル導波
路36内に、図1に示すようにセラミックなどの誘電体
部材(比誘電率εv >1)39を配置してもよい。上述
したように、ラジアルアンテナ30には、高周波発生器
45に接続された同軸線路41が接続されている。この
同軸線路41の外部導体41Aは、導体板32の導入口
35周縁に接続されている。また、同軸線路41の内部
導体41Bの先端は円錐状に成形され、この円錐の底部
が導体板31の中心に接続されている。
【0023】図2は、ラジアルアンテナ30の放射面を
なす導体板31の一構成例を示す図である。ここで、図
2(a)は、導体板31全体の平面図、図2(b)は、
導体板31の径方向において隣り合う2つのスロット3
4の拡大図である。図2(a)に示すように導体板31
には、略周方向に延びるスロット34が、導体板31の
中心の周りに同心円状に多数形成されている。この同心
円の半径は等差数列的に増えている。この同心円の半径
の増加分を、径方向(すなわち、ラジアル導波路36内
における電磁界の伝搬方向)における隣接スロット間の
ピッチpと定義する。この径方向における隣接スロット
間のピッチpは、導体板31の法線方向すなわち垂直方
向に対して傾斜する方向に電磁界が放射されるように設
定される。
【0024】以下に、ピッチpの設計方法を説明する。
ただし、誘電体板13はラジアルアンテナ30の放射面
(導体板31)から十分離れて配置され、ラジアルアン
テナ30外部の等価比誘電率εa は1に近似できるもの
とする。この条件下では、ラジアルアンテナ30内部
(すなわちラジアル導波路36)の比誘電率εv の値
は、εv とεa との比εr (=εv/εa)と等しくな
る。
【0025】図3は、径方向における隣接スロット間の
ピッチpの設計方法の説明図である。電磁界の放射方向
とは、放射された電磁界が強め合う方向である。電磁界
の強め合いは、図3を用いて言えば、A点から放射され
る電磁界51Aと、A点からB点を経由してC点に達す
る電磁界51Bとが同じ位相となったときに起こる。そ
の条件は(1)式に示すようになる。 p/λg+(p・cosθ)/λ=N ・・・(1) ここで、θは放射角度(導体板31に平行な方向と電磁
界51A,51Bの放射方向とのなす角度)、λは真空
中における電磁界51A,51Bの波長、Nは自然数で
ある。
【0026】いま、ピッチpを(2)式のように定義す
る。 p=α・λg (α>0) ・・・(2) また、比誘電率がεv であるラジアル導波路36内を伝
搬する電磁界の波長λ g は、 λg=λ/εv 1/2=λ/εr 1/2 ・・・(3) で表されるので、(2)式及び(3)式を(1)式に代
入して整理すると、(4)式が得られる。 cosθ=εr 1/2[(N/α)−1] ・・・(4)
【0027】(4)式より、εr ,N,αは −1≦εr 1/2[(N/α)−1]≦1 ・・・(5) の関係を満たす必要がある。このとき、角度θが θ=cos-1r 1/2[(N/α)−1]] ・・・(6) となる方向で電磁界51A,51Bの位相がそろい、こ
の方向に電磁界が放射されることになる。しかし、
(4)式においてN=αのとき、 cosθ=0すなわちθ
=(2M−1)π/2(Mは自然数)となり、垂直方向
に電磁界51A,51Bが放射されることになる。した
がって、径方向における隣接スロット間のピッチpを、
(5)式を満たすと共にN≠αとなるように設計するこ
とにより、垂直方向に対して傾斜する方向に電磁界を放
射させることができる。
【0028】以下、具体例を示す。まず、ラジアル導波
路36内にAl23(εv =εr ≒9)からなる誘電体
部材39が配置されている場合を示す。(5)式を変形
すると、 N/[1+(1/εr 1/2)]≦α≦N/[1−(1/εr 1/2)] ・・・(7) となるので、εr =9のとき、Nとαとの関係は 3/4×N≦α≦3/2×N ・・・(8) で表される。図4は、(8)式により規定されるNとα
との関係を棒グラフで表した図である。ただし、上述し
たようにN=αのとき垂直放射となるので、図4ではN
=αの点を白丸で示し、除外している。
【0029】図4では、α<N(各棒グラフにおける白
丸の左側)で放射角度θが鋭角になり、α>N(各棒グ
ラフにおける白丸の右側)で放射角度θが鈍角になる。
したがって、各棒グラフが相互に重なる部分(網目を付
した部分)では、鋭角及び鈍角の両方向に電磁界が放射
されることになる。なお、各棒グラフの左端は放射角度
θ=0゜、右端は放射角度θ=180゜となり、放射さ
れた電磁界は導体板31に沿った伝搬となる。αが大き
くなると、(2)式よりスロット間のピッチpが大きく
なり、それに応じて導体板31に形成できるスロット3
4の数が少なくなり、電磁界の放射効率が低くなる。こ
のため実用上は、N=1、0.75≦α≦1.5、α≠
1とするのが望ましい。図5は、この条件下における放
射角度θのスロットピッチp依存性を示す図である。横
軸は隣接スロット間のピッチp[cm]、縦軸は放射角
度θ[゜]である。ただし、管内波長λg =4[cm]
とした。
【0030】次に、ラジアル導波路36内に誘電体部材
39が配置されていない場合、すなわちラジアル導波路
36内が空気(εv =εr ≒1)である場合を示す。ε
r ≒1のとき、(5)式は −1≦(N/α)−1≦1 ・・・(9) すなわち、 α≧N/2 ・・・(10) となる。図6は、(10)式により規定されるNとαと
の関係を棒グラフで表した図である。ただし、上述した
ようにN=αのとき垂直放射となるので、図6ではN=
αの点を白丸で示し、除外している。
【0031】図6では、α<N(各棒グラフにおける白
丸の左側)で放射角度θが鋭角になり、α>N(各棒グ
ラフにおける白丸の右側)で放射角度θが鈍角になる。
また、各棒グラフが相互に重なる部分(網目を付した部
分)では、複数の方向に電磁界が放射されることにな
る。なお、各棒グラフの左端は放射角度θ=0゜、右端
(図示せず)は放射角度θ=180゜となり、放射され
た電磁界は導体板31に沿った伝搬となる。上述した例
と同じ理由から、実用上は、N=1、0.5≦α≦2、
α≠1とするのが望ましい。図7は、この条件下におけ
る放射角度θのスロットピッチp依存性を示す図であ
る。横軸は隣接スロット間のピッチp[cm]、縦軸は
放射角度θ[゜]である。ただし、管内波長λg =12
[cm]とした。
【0032】なお、ラジアルアンテナ30の放射面をな
す導体板31には、図8(a)に示すように、対をなす
スロット34A,34Bをハの字形をなすように形成し
てもよい。ここで、図8(b)に示すように、導体板3
1の中心をO、略径方向に隣り合う2つのスロット34
Aの中心をそれぞれ34A1,34A2、略径方向に隣
り合う2つのスロット34Bの中心をそれぞれ34B
1,34B2とすると、O−34A1間距離とO−34
B1間距離との差を略λg/4とする。34A2,34B
2についても同様とする。また、上述した径方向におけ
る隣接スロット間のピッチpは、O−34A1間距離と
O−34A2間距離との差又はO−34B1間距離とO
−34B2間距離との差により定義され、このように定
義されたピッチpを上述した(5)式を満たすと共にN
≠αとなるように設計することにより、導体板31の法
線方向に対して傾斜する方向に電磁界を放射させること
ができる。この際、図8(a)に示すように、スロット
34A,34Bの対を螺旋状に形成してもよい。
【0033】次に、図1に示したエッチング装置の動作
を説明する。基板21を載置台22の上面に置いた状態
で、処理容器11内を例えば0.01〜10Pa程度の
真空度にする。この真空度を維持しつつ、プラズマガス
供給ノズル15からプラズマガスとしてArを供給し、
処理ガス供給ノズル16からCF4 などのエッチングガ
スを流量制御して供給する。処理容器11内にプラズマ
ガス及びエッチングガスが供給された状態で、高周波発
生器45からの高周波の電磁界を矩形導波管43、矩形
・同軸変換器42及び同軸線路41を介してラジアルア
ンテナ30に供給する。
【0034】ラジアルアンテナ30に供給された電磁界
は、導体板31,32によって構成されるラジアル導波
路36の中央部から外周部に向かって放射状に伝搬して
ゆき、導体板31に形成された多数のスロット34から
少しずつ放射される。導体板31の径方向における隣接
スロット間のピッチpは、上述した(5)式を満たすと
共にN≠αとなるように設計されているので、導体板3
1の法線方向(図1ではZ軸方向)に対して傾斜する方
向に電磁界が放射される。導体板31は誘電体板13に
平行に配置されているので、電磁界は誘電体板13の法
線方向(図1ではZ軸方向)に対して傾斜する方向に放
射されることになる。この高周波の電磁界は、誘電体板
13を透過して処理容器11内に導入され、処理容器1
1に電界を形成してArを電離させることにより、処理
対象の基板21の上部空間S1にプラズマを生成する。
このエッチング装置では、載置台22に負電位をバイア
スすることにより、生成されたプラズマからイオンが引
き出されて、基板21に対してエッチング処理が行われ
る。
【0035】次に、図1に示したエッチング装置の効果
を、図20に示した従来のエッチング装置と対比して説
明する。ここでは図1,図20に示したエッチング装置
で生成されたプラズマの分布を調べるために、これらの
プラズマの写真撮影を行った。図9は、この写真撮影に
使用した装置の説明図である。ここで、図9(a)は図
20に示したエッチング装置のラジアルアンテナ130
の寸法を示す断面図、図9(b)は図1に示したエッチ
ング装置のラジアルアンテナ30の寸法を示す断面図、
図9(c)はCCDカメラの配置図である。
【0036】プラズマの写真撮影は、図9(c)に示す
ように、基板21,121が置かれていない載置台2
2,122の中央部にCCDカメラ29を配置し、管内
波長λ g がおよそ4cmである電磁界を処理容器11,
111内に放射したときのプラズマ生成空間S1を撮影
することにより行った。このとき、従来のエッチング装
置に関しては、図9(a)に示すような寸法のラジアル
アンテナ130を使用した。すなわち、導体板131の
直径を48cm、厚みを0.03cm、径方向における
隣接スロット間のピッチp2を4cm(=λg )とし、
リング部材133の高さを0.5cmとした。また、図
1に示したエッチング装置に関しては、図9(b)に示
すような寸法のラジアルアンテナ30を使用した。すな
わち、導体板31の直径と厚み、リング部材33の高さ
を上記ラジアルアンテナ130と同寸法とし、導体板3
1の径方向における隣接スロット間のピッチpを3.5
cm(=0.875λg )とした。
【0037】図10は、このような条件の下でプラズマ
を写真撮影したときに得られた像の模式図であり、図1
0(a)は図20に示したエッチング装置で得られた
像、図10(b)は図1に示したエッチング装置で得ら
れた像を示している。図10(a)に示されているよう
に、隣接スロット間のピッチp2=λg であるラジアル
アンテナ130を使用した従来のエッチング装置では、
プラズマ発生領域160の中央付近に、プラズマが高密
度に発生する部分161A,161Bが観測された。こ
れに対して、隣接スロット間のピッチp=0.875λ
g であるラジアルアンテナ30を使用した図1に示した
エッチング装置では、図10(b)に示すように、プラ
ズマ発生領域60にプラズマが高密度に発生する部分1
61A,161Bはなく、均一に分布するプラズマが観
測された。このように図1に示したエッチング装置で
は、従来のエッチング装置と比較して均一に分布するプ
ラズマを生成できるので、基板21に対するエッチング
の斑を抑制できるという効果が得られる。
【0038】次に、図1に示したような構造を有するラ
ジアルアンテナ30を使用することで、プラズマの分布
を改善できた理由を説明する。ラジアルアンテナ30か
ら処理容器11に導入された電磁界の一部がプラズマ生
成においても吸収されず、ラジアルアンテナ30とプラ
ズマ生成空間S1との間の空間S2に定在波を形成し、
この定在波の電界がプラズマ生成に関わっていること
は、従来のエッチング装置と同様である。したがって、
図1に示したエッチング装置でも、ラジアルアンテナ3
0からプラズマへ直接入射した電磁界の電界と、処理容
器11内に形成された定在波の電界の両方がプラズマ生
成に関与していると言える。
【0039】図11は、Z軸方向(図1では垂直方向)
に対して垂直なプラズマ面を有するプラズマの密度変化
及びこのプラズマに入射した電磁界の電界強度変化を示
す概念図である。図11(a)において、横軸はプラズ
マと誘電体板13との境界面からZ軸方向の距離であ
り、縦軸はプラズマ密度及び電界強度である。また、Z
軸に垂直にX軸を設けると、実線は電磁界の電界EのX
軸方向成分(すなわち、プラズマ面に平行な方向成分)
X の強度、点線は電磁界の電界EのZ軸方向成分(す
なわち、プラズマ面の法線方向の成分)EZ の強度、一
点鎖線はプラズマ密度をそれぞれ示している。プラズマ
面がZ軸に対して垂直なプラズマの密度は、プラズマと
誘電体板13との境界面からZ軸方向に離れるにしたが
って、図11(a)の一点鎖線で示すように上昇してゆ
く。ここで、ある周波数に対してプラズマの誘電率がゼ
ロになる密度を、その周波数におけるカットオフ密度と
いう。
【0040】このようなプラズマに対して、図11
(b)に示すように電磁界をZ軸方向に対して傾斜する
方向に入射させた場合、電界のX軸方向成分EX の強度
は図11(a)の実線で示すように、プラズマ密度がカ
ットオフ密度となる地点Z1までほぼ一定値を維持する
が、この地点Z1をこえると指数関数的に低下する。こ
れに対して、電界のZ方向成分EZ の強度は図11
(a)の点線で示すように、プラズマに入射した直後か
ら上昇し、地点Z1で極大を示してから下降に転ずる。
この原理は「R.B.White,F.F.Chen,Amplification and A
bsorption of Electromagnetic Waves in Overdense Pl
asmas,Plasma Physics,vol.16,pp565-587」に記載され
ている。Z軸方向(すなわちプラズマ面の法線方向)に
対して傾斜する方向に電磁界を入射させれば、電界のZ
方向成分EZ ができるので、Z軸方向に入射させた場合
と比較して、両成分EX,EZを合成した電界強度を大き
くすることができる。
【0041】図1に示したエッチング装置では、ラジア
ルアンテナ30からの電磁界は垂直方向(Z軸方向)に
対して傾斜する方向に放射され、水平配置された誘電体
板13の法線方向(Z軸方向)に対して所定の角度をも
って入射する。一方、処理容器11内のプラズマ生成空
間S1は誘電体板13により制約されるので、誘電体板
13と対向するプラズマ面はこの誘電体板13に沿った
形状となり水平面となる。したがって、ラジアルアンテ
ナ30から放射された電磁界は、誘電体板13と対向す
るプラズマ面の法線方向(Z軸方向)に対して傾斜する
方向に入射することになる。
【0042】したがって、上述した原理にしたがえば、
ラジアルアンテナ30を使用することにより、プラズマ
生成空間S1に従来よりも大きな電界を形成できるの
で、ラジアルアンテナ30から直接入射した電磁界の電
界によるプラズマ生成効率を向上させることができる。
これにより、ラジアルアンテナ30から直接入射した電
磁界の電界によるプラズマ生成への寄与が大きくなり、
処理容器11内の空間S2に形成される定在波の電界に
よるプラズマ生成への関与が相対的に低くなる。
【0043】ラジアルアンテナ30からプラズマへ直接
入射した電磁界の電界によるプラズマの生成は、比較的
容易に制御できる。例えば、放射面(導体板31)に形
成される各スロットの長さを径方向で調整して、各スロ
ットから放射される電界の強度を適当に調整すること
で、プラズマの生成を制御できる。これに対して、定在
波の電界によるプラズマの生成は制御が困難である。図
1に示したエッチング装置では、上述したように、直接
入射した電磁界の電界によるプラズマ生成を、定在波の
電界によるプラズマ生成よりも優勢にすることができる
ので、所望のプラズマ分布となるようにプラズマの生成
を制御することができる。よって、図10(b)に示し
たような均一なプラズマ分布を得ることができた。
【0044】図12は、電磁界の吸収係数の角度依存性
を示す図である。横軸は電磁界の放射角度θ(図3参
照)の余弦であり、縦軸は吸収係数ηである。この図か
ら、プラズマ中の電子密度ne にもよるが、放射角度θ
がおよそ30゜〜50゜において吸収係数が最大となる
ことが分かる。したがって、このような角度θで電磁界
を放射することにより、ラジアルアンテナ30から直接
入射した電磁界によるプラズマ生成が支配的になるの
で、プラズマ分布の制御を正確に行うことができる。な
お、隣接スロット間のピッチpは、径方向(すなわち、
ラジアル導波路36内における電磁界の伝搬方向)で一
定であってもよいし、変化していてもよい。径方向で隣
接スロット間のピッチpに変化をつけると、この径方向
で電磁界の放射方向が変化する。図12から分かるよう
に、電磁界の放射方向が変化すれば電磁界の吸収係数も
変化するので、径方向でプラズマの生成効率を制御して
プラズマ分布を調整することができる。
【0045】以上ではラジアルアンテナ30を用いた例
を説明したが、これに限定されるものではなく、他のス
ロットアンテナ、例えば矩形導波路アンテナを用いても
同様の効果を得られる。図13は、本発明に使用可能な
矩形導波路アンテナアレーの構成を示す斜視図である。
このアンテナアレーは、矩形導波路の一面に複数のスロ
ット74が形成された矩形導波路アンテナ70を、その
短め方向に連続配置したものである。ここで、矩形導波
路アンテナ70のスロット74は、矩形導波路内におけ
る電磁界の伝搬方向に等間隔に形成され、隣接スロット
間のピッチpは、上述した(5)式を満たすと共にN≠
αとなるように設計されている。なお、スロットを図8
に示したようにハの字形に形成してもよい。また、隣接
スロット間のピッチpを、矩形導波路内における電磁界
の伝搬方向で変化をつけてもよい。図13において、8
1は高周波発生器(図示せず)に接続された電磁界分配
用の矩形導波路である。
【0046】(第2の実施の形態)ラジアルアンテナ3
0の放射面(導体板31)に多数形成されるスロット3
4のピッチpの設計方法に関し、第1の実施の形態で
は、アンテナ30外部の等価比誘電率εa を1に近似し
たときの設計方法について説明したが、ここではそれを
一般論に拡張して説明する。図3において、A点から放
射される電磁界51Aと、A点からB点を経由してC点
に達する電磁界51Bとが同じ位相となる条件は、(1
1)式に示すようになる。 p/λg+(p・cosθ)/λa=N ・・・(11) ここで、λa はアンテナ30の外部を伝搬する電磁界5
1A,51Bの波長、Nは0以上の整数である。
【0047】真空中における電磁界の波長をλとする
と、 λg=λ/εv 1/2,λa=λ/εa 1/2 ・・・(12) で表されるので、この(12)と、(2)式で定義した
p=α・λgとを(11)式に代入して整理すると、 cosθ=(εva)1/2・[(N/α)−1] ・・・(13) となる。εva=εrとすると、(13)式は、 cosθ=εr 1/2[(N/α)−1] ・・・(14) となる。
【0048】この(14)式より、εr ,N,αは −1≦εr 1/2[(N/α)−1]≦1 ・・・(15) の関係を満たす必要がある。このとき、角度θが θ=cos-1r 1/2[(N/α)−1]] ・・・(16) となる方向で電磁界51A,51Bの位相がそろい、こ
の方向に電磁界が放射されることになる。したがって、
電磁界の放射に関して、以下の事項が導き出される。
【0049】1.N=0の場合:θ=cos-1(−εr 1/2)
であるから、 εr >1の場合、解がなく、電磁界は放射されな
い。 εr =1の場合、θ=180゜となり、水平方向に
電磁界51A,51Bが放射される。 εr <1の場合、電磁界はεr に依存した角度θに
放射される。
【0050】2.Nが1以上で、N=αの場合:cosθ
=0すなわちθ=(2M−1)π/2(Mは自然数)と
なり、垂直方向に電磁界51A,51Bが放射されるこ
とになる。
【0051】3.Nが1以上で、N≠αの場合:(1
5)式を変形すると、次の2式が得られる。 N≧α・[1−(1/εr 1/2)] ・・・(17) N≦α・[1+(1/εr 1/2)] ・・・(18) εr >1の場合 (17)式から、α≦N/[1−(1/εr 1/2)] ・・・(19) (18)式から、α≧N/[1+(1/εr 1/2)] ・・・(20) したがって、Nとαとの関係は、 N/[1+(1/εr 1/2)]≦α≦N/[1−(1/εr 1/2)] ・・・(21) となる。
【0052】 εr <1の場合 (17)式から、α≧N/[1−(1/εr 1/2)] ・・・(22) ただし、(2)式より、α>0 (18)式から、α≦N/[1+(1/εr 1/2)] ・・・(23) したがって、Nとαとの関係は、 0≦α≦N/[1+(1/εr 1/2)] ・・・(24) となる。
【0053】 εr =1の場合 (15)式より −1≦(N/α)−1≦1 ・・・(25) となるので、Nとαとの関係は、 α≧N/2 ・・・(26) となる。
【0054】以上より、ラジアルアンテナ30の放射面
(導体板31)に形成されるピッチpの設計に関して、
次のように言える。すなわち、径方向における隣接スロ
ット間のピッチpを(15)式を満たすように設計する
ことにより、所定の角度θに電磁界を放射させることが
できる。この放射角度θは、ラジアルアンテナ30の内
外の比誘電率の比εr によって決定される。ただし、N
が1以上でN=α(=p/λg)の場合には、放射面に対
して垂直方向に電磁界が放射されるので、Nが1以上の
場合にはN≠αとなるようにピッチpを設計することに
より、垂直方向に対して傾斜する方向に電磁界を放射さ
せることができる。以上説明したように、プラズマ処理
装置の使用状況に応じて変化するラジアルアンテナ30
外部の等価誘電率εa を考慮し、アンテナ30の内外の
比誘電率の比εr に基づいてピッチpを設計することに
より、適切なスロット配置を得られる。
【0055】(第3の実施の形態)図14は、図1に示
したラジアルアンテナ30から誘電体板13に至る一部
構成を拡大して示す断面図である。誘電体板13の厚み
と比誘電率をそれぞれd1,ε1 、この誘電体板13と
ラジアルアンテナ30の放射面(導体板31)との間の
距離と比誘電率をそれぞれd2 ,ε2 とし、d1+d2
dとする。この場合、ラジアルアンテナ30外部の等価
比誘電率εa は、 εa=ε1・ε2/[ε1・(1−β)+ε2・β] ・・・(27) で求められる。ここで、 β=d1/d ・・・(28) である。
【0056】いま、図15に示すように、誘電体板13
とラジアルアンテナ30の放射面との距離をd2 からΔ
dだけ小さくすると、dもΔdだけ小さくなるので(2
8)式よりβが大きくなり、ε1≠ε2の場合にはεa
変化する。一方、(16)式から分かるように、放射角
度θはラジアルアンテナ30の内外の比誘電率の比ε r
=εvaで決定されるので、εa が変化すれば放射角
度θも変化する。したがって、ラジアルアンテナ30を
上下に動かして、誘電体板13からラジアルアンテナ3
0の放射面までの距離を変えることにより、放射角度θ
を制御することができる。
【0057】図16は、ラジアルアンテナ30を上下に
動かしたときのプラズマ分布の変化を示す概念図であ
る。横軸は処理容器11の中心軸(O)から半径方向へ
の距離であり、縦軸はプラズマ密度である。この図から
分かるように、誘電体板13からラジアルアンテナ30
の放射面までの距離をd2 −Δd,d2 ,d2 +Δd
(Δdは数mm程度)と変化させることにより、それに
応じてプラズマ分布が変化する。以上より、誘電体板1
3からラジアルアンテナ30の放射面までの距離を変え
て、電磁界の放射方向を変えることにより、プラズマの
分布を調整できると言える。
【0058】(第4の実施の形態)図17は、本発明の
第4の実施の形態であるエッチング装置の構成を示す図
である。この図において、図1と同一部分を同一符号を
もって示し、適宜その説明を省略する。このエッチング
装置では、ラジアルアンテナ30の放射面(導体板3
1)に対向配置される誘電体板13Aが、ドーム状をし
ている。したがって、この誘電体板13Aは、ラジアル
アンテナ30の放射面に対して傾斜する面を有してい
る。なお、誘電体板13Aは、載置台22の載置面に対
して垂直な中心軸に対して、対称な形状をしている。
【0059】処理容器11内のプラズマ生成空間S1は
誘電体板13Aにより制約されるので、誘電体板13A
と対向するプラズマ面はこの誘電体板13Aに沿った曲
面となる。このプラズマ面の法線方向は、中心軸付近を
除き、鉛直方向(Z軸方向)に対して傾斜しているの
で、仮に電磁界を鉛直方向(Z軸方向)に放射しても、
その電磁界はプラズマ面の法線方向に対して傾斜する方
向に入射することになる。このように、ドーム状の誘電
体板13Aを用いることにより、図1に示したエッチン
グ装置と同様の条件を作り出すことが可能である。
【0060】しかし、3〜30mmという比較的薄い誘
電体板をドーム状に成形すると、曲率が必要以上に大き
くなり、所望の曲率に成形することができない場合があ
る。一方、比較的厚い誘電体板を用いれば曲率を小さく
することは可能であるが、電磁界の損失が大きくなって
しまう。そこで、誘電体板13Aの曲率が必要以上に大
きい場合には、放射面(導体板31)の法線方向に対し
て傾斜する方向に電磁界を放射するラジアルアンテナ3
0を用いて、誘電体板13Aへの電磁界の入射角を小さ
くするとよい。このようにして処理容器11内における
電界強度の分布を調整することにより、プラズマの分布
を改善することができる。ここで、径方向で隣接スロッ
ト間のピッチpに変化をつけて、この方向で電磁界の放
射方向に分布をもたせることにより、プラズマの分布を
調整してもよい。なお、誘電体板13Aは、ラジアルア
ンテナ30の放射面(導体板31)に対して傾斜する面
を有していればよいので、上又は下に凸の円錐面状な
ど、他の凸形状であってもよい。
【0061】(第5の実施の形態)図18は、本発明の
第5の実施の形態であるエッチング装置の構成を示す図
である。この図において、図1及び図17と同一部分を
同一符号をもって示し、適宜その説明を省略する。この
エッチング装置は、ドーム状の誘電体板13Aに代え
て、処理位置にある基板21の周囲を覆う半球状又はド
ーム状のベルジャー18を有している。具体的には、半
球状又はドーム状のベルジャー18の開口部を下側にし
て処理位置上方からかぶせ、処理位置下方の処理容器1
1側壁にベルジャー18の開口部を固定した構造となっ
ている。したがって、プラズマが比較的高密度で存在す
る空間に近接する処理容器11Aの側壁は、ベルジャー
18により載置台22Aから隔離される。このベルジャ
ー18は、厚さ3〜30mm程度の石英ガラス又は(A
23 又はAlN等の)セラミックなどの誘電体で形
成されている。また、処理容器11とベルジャー18と
の接合部には、Oリングなどのシール部材12Aを介在
させている。
【0062】基板21が配置される載置台22Aは、処
理容器11Aの底部を遊貫する昇降軸28によって支持
され、上下動自在となっている。基板を搬入搬出口19
から搬入又は搬出するときは、載置台22Aを下に降ろ
し、エッチング処理を行うときは、載置台22Aを上げ
て基板21を処理位置に配置することができる。処理容
器11の底部には、セラミックなどからなる絶縁板24
Aが設けられている。また、処理容器11Aとベルジャ
ー18とで形成された処理室の気密性を確保するため、
載置台22Aと絶縁板24Aとの間に、昇降軸28を囲
むようにベローズ29が設けられている。さらに、処理
容器11Aの底部には、真空ポンプ(図示せず)に接続
された排気口14Aが設けら、処理容器11Aの側壁に
は、処理室内にプラズマガス及びエッチングガスを導入
するためのノズル15Aが設けられている。このノズル
15Aは基板12の処理位置の上側までのびており、ガ
スが載置台22Aの上部空間に放出されるようになって
いる。
【0063】上述したように、ベルジャー18は半球状
又はドーム状をしており、ラジアルアンテナ30の放射
面(導体板31)に対して傾斜する面を有している。し
たがって、図17に示したエッチング装置と同様に、放
射面の法線方向に対して傾斜する方向に電磁界を放射す
るラジアルアンテナ30を用いて、処理室における電界
強度の分布を調整することにより、プラズマの分布を改
善することができる。また、プラズマ生成空間S1を含
むプラズマが比較的高密度で存在する空間に近接する領
域では、処理容器11Aの側壁がベルジャー18でカバ
ーされているので、生成されたプラズマが処理容器11
Aの側壁に接触して表面をスパッターすることによって
起こる処理室内の汚染を抑制することができる。なお、
半球状又はドーム状のベルジャーが載置台22Aの載置
面に乗る構造にして、載置台22Aとベルジャーとによ
り処理室が形成されるようにしてもよい。
【0064】(第6の実施の形態)以上では、本発明を
エッチング装置に適用した例を説明してきたが、例えば
プラズマCVD(chemical vaper deposition )装置な
どの他のプラズマ処理装置に本発明を適用してもよい。
そこで次に、本発明をCVD装置に適用した例を説明す
る。図19は、本発明の第6の実施の形態であるCVD
装置の構成を示す図である。この図において、図1及び
図18と同一部分を同一符号をもって示し、適宜その説
明を省略する。このCVD装置は、基板21を加熱する
ヒーター91や、処理室内にSiH4とH2 との混合ガ
スなどを導入するガス供給ノズル92など、CVD装置
に必要な構成を有するほか、放射面の法線方向に対して
傾斜する方向に電磁界を放射するラジアルアンテナ30
と、処理位置にある基板21の周囲を覆う半球状又はド
ーム状のベルジャー(第1の誘電体部材)18とを備
え、図19に示したエッチング装置と同様の特徴を有し
ている。
【0065】また、このCVD装置では、処理容器11
Aの上部開口が誘電体板(第2の誘電体部材)13で密
閉されている。また、ベルジャー18と誘電体板13と
処理容器11Aとによって囲まれた密閉空間に所定温度
のガスを流通させてベルジャー18を温度調整するため
に、流通手段としてノズル93と排気口94とが処理容
器11Aの側壁に設けられている。ノズル93から導入
されるガスには、高周波電磁界を吸収しにくいガスとし
て例えばN2 が用いられる。このガスの温度は、ベルジ
ャー18よりも高い温度に設定され、その上限は600
℃とする。
【0066】図19に示したCVD装置の動作を説明す
る。まず、ヒーター91を150℃程度にして基板21
を加熱した状態で、ガス供給ノズル92から処理室内に
SiH4 とH2 との混合ガスを導入する。ラジアルアン
テナ30から処理室内に電磁界を供給すると、SiH4
が解離してSiHx(x=1,2,3,4)となり、こ
のSiHx が基板21の表面で反応してアモルファスS
i(以下、a−Siと略記する)が成膜される。このと
き、ベルジャー18が常温であれば、ベルジャー18の
内面にSiHx が付着し、a−Siが成膜される。この
a−Siによってラジアルアンテナ30からの電磁界の
導入が阻害されることになる。しかし、ベルジャー18
と誘電体板13との間の空間に600℃以下の温度、例
えば150℃〜300℃のN2 を流通させてベルジャー
18を加温することによりSiHx が付着しにくくなる
ので、ベルジャー18内面におけるa−Siの成膜を低
減できる。したがって、ベルジャー18を介して処理室
内に導入される電磁界の損失を低減し、効率よくプラズ
マを生成して成膜を行うことができる。
【0067】なお、ベルジャー18と誘電体板13と処
理容器11Aとによって囲まれた密閉空間に流通させる
流体は、ガスに限らず、液体であってもよい。この場
合、例えばガルデン(パーフルオロポリエーテル)又は
フロリケートなど、高周波電磁界を吸収しにくい液体を
用いることが好ましい。また、上記の温度より低温の流
体を密閉空間に流通させて、ベルジャー18を冷却する
ようにしてもよい。電磁界の作用によってベルジャー1
8の温度が高くなりすぎると、ベルジャー18が破損す
る原因となる。また、図18に示したエッチング装置で
は、ベルジャー18の輻射熱で基板21上のレジストが
焼け、所望のパターンにエッチンできないことがある。
しかし、このようにしてベルジャー18を冷却すること
により、上記の問題を回避することができる。また、ベ
ルジャー18と共に密閉空間を形成する第2の誘電体部
材は、ベルジャー18に対して載置台22A又は基板2
1と異なる側に配置されればよい。したがって、ラジア
ルアンテナ30の給電線である同軸線路41の途中に第
2の誘電体部材を詰めて密閉空間を形成してもよい。こ
の場合、ラジアルアンテナ30の内部にも流体が流通す
ることになる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、スロッ
トアンテナから処理容器内に電磁界を放射する際に、ア
ンテナ放射面の法線方向に対して傾斜する方向に電磁界
を放射するものである。これにより、スロットアンテナ
から直接入射する電磁界によるプラズマ生成を、処理容
器内で形成される定在波の電界によるプラズマ生成より
も優勢にすることができる。前者は後者よりも制御が容
易であるので、プラズマの分布を従来よりも改善するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態であるエッチング
装置の構成を示す図である。
【図2】 ラジアルアンテナの放射面をなす第1の導体
板の一構成例を示す図である。
【図3】 第1の導体板の径方向における隣接スロット
間のピッチpの設計方法の説明図である。
【図4】 比誘電率εr ≒9のときのNとαとの関係を
棒グラフで表した図である。
【図5】 比誘電率εr ≒9のときにおける放射角度θ
のスロットピッチp依存性の一例を示す図である。
【図6】 比誘電率εr ≒1のときのNとαとの関係を
棒グラフで表した図である。
【図7】 比誘電率εr ≒1のときにおける放射角度θ
のスロットピッチp依存性の一例を示す図である。
【図8】 ラジアルアンテナの放射面をなす第1の導体
板の他の構成例を示す図である。
【図9】 プラズマの写真撮影に使用した装置の説明図
である。
【図10】 プラズマを写真撮影したときに得られた像
の模式図である。
【図11】 Z軸方向に対して垂直なプラズマ面を有す
るプラズマの密度変化及びこのプラズマに入射した高周
波の電界強度変化を示す概念図である。
【図12】 電磁界の吸収係数の角度依存性を示す図で
ある。
【図13】 本発明に使用可能な矩形導波路アンテナア
レーの構成を示す斜視図である。
【図14】 図1に示したラジアルアンテナから誘電体
板に至る一部構成を拡大して示す断面図である。
【図15】 図14に示した誘電体板とラジアルアンテ
ナの放射面との距離を狭めたときの断面図である。
【図16】 ラジアルアンテナを上下に動かしたときの
プラズマ分布の変化を示す概念図である。
【図17】 本発明の第4の実施の形態であるエッチン
グ装置の構成を示す図である。
【図18】 本発明の第5の実施の形態であるエッチン
グ装置の構成を示す図である。
【図19】 本発明の第6の実施の形態であるエッチン
グ装置の構成を示す図である。
【図20】 従来の高周波プラズマ処理装置を用いたエ
ッチング装置の構成図である。
【符号の説明】
11…処理容器、13…誘電体板、21…基板、22…
載置台、30…ラジアルアンテナ、31,32…導体
板、34,34A,34B,74…スロット、35…導
入口、70…矩形導波路アンテナ。
フロントページの続き Fターム(参考) 4G075 AA24 AA30 AA61 BC01 BC04 BC06 CA24 CA25 CA47 EA01 EB01 EB41 EC30 FC15 4K030 FA03 JA14 KA10 KA15 KA30 KA46 5F004 BA20 BB11 BB32 DA01 DA23 5F045 AA09 AB04 AC01 AC15 AD05 AD06 AD07 BB15 DP04 EB02 EH02 EH03 EJ01

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理容器内に収容され被処理体を配置す
    る載置面を有する載置台と、この載置台の載置面に対向
    配置され放射面に形成された複数のスロットより前記処
    理容器内に電磁界を放射するスロットアンテナとを備え
    たプラズマ処理装置において、 前記スロットアンテナは、前記放射面の法線方向に対し
    て傾斜する方向に前記電磁界を放射することを特徴とす
    るプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプラズマ処理装置におい
    て、 前記スロットアンテナ内部の比誘電率εv と前記スロッ
    トアンテナ外部の比誘電率εa との比εva をεr
    前記スロットアンテナ内部を伝搬する電磁界の波長をλ
    g 、前記スロットアンテナ内部での電磁界の伝搬方向に
    おける隣接スロット間のピッチをp=α・λg(α>0)
    とし、Nを0以上の整数とすると、 −1≦εr 1/2(N/α−1)≦1 かつ Nが1以上の場合に、N≠αを満たすようにε
    r ,N,αが設定されていることを特徴とするプラズマ
    処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のプラズマ処理装置におい
    て、 前記隣接スロット間のピッチは、前記スロットアンテナ
    内部での電磁界の伝搬方向で変化していることを特徴と
    するプラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3何れか1項記載のプラズマ
    処理装置において、 前記スロットアンテナと前記載置台の載置面とを隔離す
    るように配置され前記スロットアンテナの放射面に対し
    て傾斜する面を有する誘電体部材を更に有することを特
    徴とするプラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のプラズマ処理装置におい
    て、 前記誘電体部材は、ドーム状をしていることを特徴とす
    るプラズマ処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載のプラズマ処理装置におい
    て、 前記誘電体部材は、処理容器の内面の少なくとも一部を
    前記載置台の載置面から隔離することを特徴とするプラ
    ズマ処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3何れか1項記載のプラズマ
    処理装置において、 前記スロットアンテナと前記載置台の載置面とを隔離す
    るように配置され前記スロットアンテナの放射面に対し
    て傾斜する面を有する第1の誘電体部材と、 この第1の誘電体部材に対して前記載置台と異なる側に
    配置され前記第1の誘電体部材と共に密閉空間を形成す
    る第2の誘電体部材と、 前記密閉空間に流体を流通させて前記第1の誘電体部材
    の温度調整をする流通手段とを更に有することを特徴と
    するプラズマ処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7何れか1項記載のプラズマ
    処理装置において、 前記スロットアンテナは、互いに離間して対向配置され
    た第1及び第2の導体板と、外周部で前記第1の導体板
    と前記第2の導体板との間をシールドするリング部材と
    を備え、前記第1の導体板に前記複数のスロットが形成
    され、前記第1の導体板と前記第2の導体板との間に電
    磁界を導入する導入口が前記第2の導体板の中央部に形
    成されたラジアルアンテナであることを特徴とするプラ
    ズマ処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7何れか1項記載のプラズマ
    処理装置において、 前記スロットアンテナは、矩形導波路の一面に前記複数
    のスロットが形成された矩形導波路アンテナであること
    を特徴とするプラズマ処理装置。
  10. 【請求項10】 スロットアンテナの放射面より処理容
    器内に電磁界を放射し、この電磁界で生成されたプラズ
    マにより被処理体に対して所定の処理を行うプラズマ処
    理方法において、 前記スロットアンテナが前記放射面の法線方向に対して
    傾斜する方向に前記電磁界を放射することを特徴とする
    プラズマ処理方法。
  11. 【請求項11】 請求項9記載のプラズマ処理方法にお
    いて、 前記スロットアンテナ内部の比誘電率εv と前記スロッ
    トアンテナ外部の比誘電率εa との比εva をεr
    前記スロットアンテナ内部を伝搬する電磁界の波長をλ
    g 、前記スロットアンテナ内部での電磁界の伝搬方向に
    おける隣接スロット間のピッチをp=α・λg(α>0)
    とし、Nを0以上の整数とすると、 −1≦εr 1/2(N/α−1)≦1 かつ Nが1以上の場合に、N≠αを満たすようにε
    r ,N,αを設定することを特徴とするプラズマ処理方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のプラズマ処理方法に
    おいて、 前記スロットアンテナ内部での電磁界の伝搬方向で前記
    隣接スロット間のピッチを変えて、この方向で電磁界の
    放射方向を変えることにより、プラズマの分布を調整す
    ることを特徴とするプラズマ処理方法。
  13. 【請求項13】 請求項10記載のプラズマ処理方法に
    おいて、 前記スロットアンテナと前記被処理体とを隔離する誘電
    体部材から前記スロットアンテナまでの距離を変えて、
    電磁界の放射方向を変えることにより、プラズマの分布
    を調整することを特徴とするプラズマ処理方法。
  14. 【請求項14】 請求項10〜12何れか1項記載のプ
    ラズマ処理方法において、 前記スロットアンテナの放射面に対して傾斜する面を有
    し前記スロットアンテナと前記被処理体とを隔離する誘
    電体部材を配置することを特徴とするプラズマ処理方
    法。
  15. 【請求項15】 請求項14記載のプラズマ処理方法に
    おいて、 前記誘電体部材をドーム状に形成することを特徴とする
    プラズマ処理方法。
  16. 【請求項16】 請求項14記載のプラズマ処理方法に
    おいて、 前記誘電体部材で処理容器の内面の少なくとも一部を前
    記被処理体から隔離することを特徴とするプラズマ処理
    方法。
  17. 【請求項17】 請求項10〜12何れか1項記載のプ
    ラズマ処理方法において、 前記スロットアンテナの放射面に対して傾斜する面を有
    する第1の誘電体部材で前記スロットアンテナと前記被
    処理体とを隔離し、 この第1の誘電体部材に対して前記被処理体と異なる側
    に第2の誘電体部材を配置して前記第1及び第2の誘電
    体部材により密閉空間を形成し、 前記密閉空間に流体を流通させて前記第1の誘電体部材
    の温度を調整することを特徴とするプラズマ処理方法。
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