JP2002157877A - 半導体記憶装置及びその駆動方法 - Google Patents

半導体記憶装置及びその駆動方法

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JP2002157877A JP2001229428A JP2001229428A JP2002157877A JP 2002157877 A JP2002157877 A JP 2002157877A JP 2001229428 A JP2001229428 A JP 2001229428A JP 2001229428 A JP2001229428 A JP 2001229428A JP 2002157877 A JP2002157877 A JP 2002157877A
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ferroelectric capacitor
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剛久 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強誘電体キャパシタと読み出しトランジスタ
との間に存在する寄生容量値がアドレス毎に異なるにも
拘わらず、読み出しトランジスタの動作を安定にする。 【解決手段】 複数個の強誘電体キャパシタCF1、C
F2、CF3、CF4が直列に接続されてなる直列回路
の上端側は、読み出し電圧が印加されるセット線SET
側に接続され、直列回路の下端側は読み出しトランジス
タQ6に接続されている。第1行の強誘電体キャパシタ
CF1の容量値は第2行の強誘電体キャパシタCF2の
容量値よりも大きく、第2行の強誘電体キャパシタCF
2の容量値は第3行の強誘電体キャパシタCF3の容量
値よりも大きく、第3行の強誘電体キャパシタCF3の
容量値は第4行の強誘電体キャパシタCF4の容量値よ
りも大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強誘電体キャパシ
タを有する半導体記憶装置及びその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】強誘電体キャパシタを有する半導体記憶
装置の第1の従来例としては、図7に示すように、電界
効果型トランジスタ(以下、FETという)1と強誘電
体キャパシタ2とを有し、FET1のドレイン領域1a
にビット線BLを接続し、FET1のソース領域1bに
強誘電体キャパシタ2の上電極を接続し、FET1のゲ
ート電極1cにワード線WLを接続してなるものが知ら
れている。
【0003】この第1の従来例に係る半導体記憶装置
は、データの読み出し時に、記録されていたデータが消
える破壊読み出し方式である。このため、データの読み
出し後に再書き込み動作が必要になるため、データの読
み出し動作毎に強誘電体膜の分極の向きを変える動作
(分極反転動作)が必要になる。
【0004】ところで、強誘電体膜には分極疲労劣化と
いう現象が発生するので、分極反転動作を繰り返し行な
うと、強誘電体膜の分極発現特性が著しく劣化するとい
う問題がある。
【0005】そこで、図8に示すような第2の従来例に
係る半導体記憶装置が提案されている。すなわち、第2
の従来例は、FET1のゲート電極1cに強誘電体キャ
パシタ2の下電極1bを接続して、強誘電体キャパシタ
2をFET1のゲート電位を制御に用いる非破壊読み出
し方式である。尚、図8において、3は基板を示してい
る。
【0006】この第2の従来例に係る半導体記憶装置に
データを書き込む際には、制御電極となる強誘電体キャ
パシタ2の上電極2aと、基板3との間に書き込み電圧
を印加する。
【0007】例えば、上電極2aに、基板3に対して正
となる電圧(制御電圧)を印加してデータを書き込む
と、強誘電体キャパシタ2の強誘電体膜2cには下向き
の分極が発生する。その後、上電極2aを接地しても、
FET1のゲート電極1cには正の電荷が残るので、ゲ
ート電極1cの電位は正となる。
【0008】ゲート電極1cの電位がFET1のしきい
値電圧を超えていれば、FET1はオン状態であるか
ら、ドレイン領域1aとソース領域1bとの間に電位差
を与えると、ドレイン領域1aとソース領域1bとの間
に電流が流れる。このような強誘電体メモリの論理状態
を例えば”1”と定義する。
【0009】一方、強誘電体キャパシタ2の上電極2a
に、基板3に対して負となる電圧を印加すると、強誘電
体キャパシタ2の強誘電体膜2cには上向きの分極が発
生する。その後、上電極2aを接地しても、FET1の
ゲート電極1cには負の電荷が残るので、ゲート電極1
cの電位は負となる。この場合、ゲート電極1cの電位
は常にFET1のしきい値電圧よりも小さいので、FE
T1はオフ状態であるから、ドレイン領域1aとソース
領域1bとの間に電位差を与えても、ドレイン領域1a
とソース領域1bとの間に電流は流れない。このような
強誘電体メモリの論理状態を例えば”0”と定義する。
【0010】強誘電体キャパシタ2への供給電源が切断
されても、つまり、強誘電体キャパシタ2の上電極2a
に電圧が印加されなくなっても、前述の各論理状態は保
存されるので、不揮発性の記憶装置が実現される。すな
わち、ある期間供給電源を切断した後、再び電源を供給
してドレイン領域1aとソース領域1bとの間に電圧を
印加すると、論理状態が”1”のときにはドレイン領域
1aとソース領域1bとの間に電流が流れるので、デー
タ”1”を読み出すことができる一方、論理状態が”
0”のときにはドレイン領域1aとソース領域1bとの
間に電流が流れないので、データ”0”を読み出すこと
ができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】電源切断期間中におい
てもデータを正しく保持しておく(このようにデータを
保持しておく特性をリテンションという)ためには、電
源切断期間中においても、データ”1”のときにはFE
T1のゲート電極1cの電位が常にFET1のしきい値
電圧よりも高く維持されていると共に、データ”0”の
ときにはFET1のゲート電極1cの電位が常に負電圧
になるように維持されていることが必要になる。
【0012】ところで、電源切断期間中においては、強
誘電体キャパシタ2の上電極2a及び基板3は接地電位
となるので、ゲート電極1cの電位は孤立している。こ
のため、理想的には図9に示すように、強誘電体キャパ
シタ2へのデータの書き込み時のヒステリシスループ4
と、バイアス電圧が0VであるときのFET1のゲート
容量負荷線7との第1の交点dが、データ”1”に対す
るゲート電極1cの電位になると共に、ヒステリシスル
ープ4とゲート容量負荷線7との第2の交点cが、デー
タ”0”に対するゲート電極1cの電位になる。尚、図
9において、縦軸は上電極2a(又はゲート電極1c)
に現われる電荷Qを示し、横軸は電圧Vを示している。
【0013】ところが、実際には、強誘電体キャパシタ
2は理想的な絶縁体ではなくて抵抗成分を持っているの
で、この抵抗成分を通してゲート電極1cの電位は降下
していく。この電位降下は、指数関数的であって、FE
T1のゲート容量と強誘電体キャパシタ2の容量との並
列合成容量と、強誘電体キャパシタ2の抵抗成分とを掛
け合わせて得られる時定数を持ち、この時定数は高々1
4 秒程度である。従って、ゲート電極1cの電位は数
時間で半減することになる。
【0014】図9に示すように、ゲート電極1cの電位
は第1の交点cで1V程度であるから、この電位が半減
すると、ゲート電極1cの電位は、0.5V程度になっ
てFET1のしきい値電圧(一般的には、0.7V程度
である。)よりも低くなるので、オン状態であるべきF
ET1は短時間でオフ状態になる。
【0015】このように、強誘電体キャパシタをFET
のゲート電位の制御に用いる方式の強誘電体メモリにお
いては、データの読み出し後に再書き込み動作が不要で
あるという利点を有しているが、以下のような問題点を
有している。すなわち、データの書き込み後にFETの
ゲート電極に電位が発生しており、該ゲート電位を保持
する能力がリテンション特性を決定するが、強誘電体キ
ャパシタの抵抗成分により、強誘電体キャパシタが放電
するまでの時定数が短いため、データ保持能力が短いつ
まりリテンション特性が良くないという問題を有してい
る。
【0016】そこで、我々は、図10に示すような半導
体記憶装置を考慮した。以下、図10に示す半導体記憶
装置を本発明の前提となる半導体記憶装置と称する。
【0017】本発明の前提となる半導体記憶装置を構成
する第1列のメモリセルブロックにおいては、複数個例
えば4個の強誘電体キャパシタCF11、CF21、C
F31、CF41がビット線方向に直列に接続されてい
ると共に、各強誘電体キャパシタCF11、CF21、
CF31、CF41には並列にセル選択電界効果型トラ
ンジスタ(以下、単にセル選択トランジスタと称す
る。)Q11、Q21、Q31、Q41が接続されてお
り、各強誘電体キャパシタと各セル選択トランジスタと
によってメモリセルが構成されている。複数個の強誘電
体キャパシタCF11、CF21、CF31、CF41
が直列に接続されてなる第1列の直列回路の下端側に
は、複数個の強誘電体キャパシタCF11、CF21、
CF31、CF41のうち選択された強誘電体キャパシ
タの強誘電体膜の分極の偏位を検知することによりデー
タを読み出す第1の読み出し電界効果型トランジスタ
(以下、単に読み出しトランジスタと称する。)Q51
が接続されている。
【0018】また、第2列のメモリセルブロックにおい
ても、第1のメモリセルブロックと同様、複数個の強誘
電体キャパシタCF12、CF22、CF32、CF4
2がビット線方向に直列に接続されていると共に、各強
誘電体キャパシタCF12、CF22、CF32、CF
42に並列にセル選択トランジスタQ12、Q22、Q
32、Q42が接続されており、複数個の強誘電体キャ
パシタCF12、CF22、CF32、CF42が直列
に接続されてなる第2列の直列回路の下端側には、選択
された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を
検知することによりデータを読み出す第2の読み出しト
ランジスタQ52が接続されている。
【0019】第1行のメモリセルを構成するセル選択ト
ランジスタQ11、Q12のゲート電極は第1のワード
線WL1に共通に接続され、第2行のメモリセルを構成
するセル選択トランジスタQ21、Q22のゲート電極
は第2のワード線WL2に共通に接続され、第3行のメ
モリセルを構成するセル選択トランジスタQ31、Q3
2のゲート電極は第3のワード線WL3に共通に接続さ
れ、第4行のメモリセルを構成するセル選択トランジス
タQ41、Q42のゲート電極は第4のワード線WL4
に共通に接続されている。
【0020】第1列の直列回路の上端部、つまり第1行
の強誘電体キャパシタCF11の上電極は第1の制御線
(第1のセット線)BS1に接続されていると共に、第
1列の直列回路の下端部、つまり第4行の強誘電体キャ
パシタCF41の下電極は第1の読み出しトランジスタ
Q51のゲート電極に接続され、第1の読み出しトラン
ジスタQ51のドレイン領域は第1のビット線BL1に
接続されている。
【0021】第2列の直列回路の上端部、つまり第1行
の強誘電体キャパシタCF12の上電極は第2の制御線
(第2のセット線)BS2に接続されていると共に、第
2列の直列回路の下端部、つまり第4行の強誘電体キャ
パシタCF42の下電極は第1の読み出しトランジスタ
Q52のゲート電極に接続され、第2の読み出しトラン
ジスタQ52のドレイン領域は第2のビット線BL2に
接続されている。
【0022】第1の読み出しトランジスタQ51のソー
ス領域と第2の読み出しトランジスタQ52のソース領
域はプレート線(リセット線)CPに共通に接続されて
いる。
【0023】本発明の前提となる半導体記憶装置におけ
る書き込み動作は以下の通りである。ここでは、第1列
の第2行のメモリセルを構成する強誘電体キャパシタC
F21にデータを書き込む場合について説明する。
【0024】まず、ワード線WL1、WL3、WL4に
高電圧を印加してセル選択トランジスタQ11、Q3
1、Q41をオン状態にする一方、ワード線WL2に接
地電圧を印加してセル選択トランジスタQ21をオフ状
態にする。このようにすると、強誘電体キャパシタCF
21が選択されると共に、強誘電体キャパシタCF21
の容量と第1の読み出しトランジスタQ51のゲート容
量とが直列に接続されたことになり、直列容量回路の一
端が第1の読み出しトランジスタQ51のウェル領域に
なると共に直列容量回路の他端が第1の制御線BS1に
なる。
【0025】次に、第1の読み出しトランジスタQ51
のウェル領域を接地すると共に、第1の制御線BS1に
書き込み電圧を印加すると、該書き込み電圧の極性に応
じて強誘電体キャパシタCF21の分極の方向が変化す
る。その後、ワード線WL2に高電圧を印加して、セル
選択トランジスタQ21をオン状態にすると、強誘電体
キャパシタCF21の上電極と下電極とが短絡するの
で、強誘電体キャパシタCF21はリセット状態にな
る。
【0026】第1行の第2列のメモリセルを構成する強
誘電体キャパシタCF21からデータを読み出す動作は
次の通りである。
【0027】まず、書き込み動作時と同様、ワード線W
L1、WL3、WL4に高電圧を印加してセル選択トラ
ンジスタQ11、Q21、Q41をオン状態にする一
方、ワード線WL2に接地電圧を印加してセル選択トラ
ンジスタQ31をオフ状態にする。このようにすると、
強誘電体キャパシタCF21が選択されると共に、強誘
電体キャパシタCF21の容量と第1の読み出しトラン
ジスタQ51のゲート容量とが直列に接続されたことに
なり、直列容量回路の一端が第1の読み出しトランジス
タQ51のウェル領域になると共に他端が第1の制御線
BS1になる。
【0028】次に、第1の読み出しトランジスタQ51
のウェル領域を接地すると共に、第1の制御線BS1に
読み出し電圧を印加すると、該読み出し電圧が、強誘電
体キャパシタCF21の容量値と第1の読み出しトラン
ジスタQ51のゲート容量値とに応じて分割されてなる
電圧が第1の読み出しトランジスタQ51のゲート電極
に印加され、該ゲート電極の電位に応じて第1の読み出
しトランジスタQ51のドレイン領域とソース領域との
間に電流が流れ、該電流がプレート線CPと第1のビッ
ト線BL1との間に流れる。
【0029】本発明の前提となる半導体記憶装置におい
ては、強誘電体キャパシタに書き込まれているデータに
応じて強誘電体膜の分極値が異なるため、読み出し電圧
を印加したときの強誘電体膜の分極値の変化も異なる。
電圧の変化に対する分極値の変化の比が容量値であるか
ら、強誘電体キャパシタの容量値は、書き込まれている
データと対応する強誘電体膜の分極値によって異なるこ
とになる。つまり、選択された強誘電体キャパシタCF
21の容量値は、該強誘電体キャパシタCF21の強誘
電体膜の分極値によって異なる値を持つ。
【0030】ところで、第1の読み出しトランジスタQ
51のゲート電圧は、強誘電体キャパシタCF21の容
量値と第1の読み出しトランジスタQ51のゲート容量
値との容量分割により決まるため、強誘電体キャパシタ
CF21の強誘電体膜の分極値に応じて、第1の読み出
しトランジスタQ51のゲート容量値が変化する。
【0031】このため、強誘電体キャパシタCF21に
書き込まれているデータに応じて、第1の読み出しトラ
ンジスタQ51のソース領域とドレイン領域との間に流
れる電流値が変化するので、この電流値の変化を検出す
ることによって、強誘電体キャパシタCF21に書き込
まれているデータを読み出すことができる。
【0032】前述のように、本発明の前提となる半導体
記憶装置においては、データの書き込み後に、強誘電体
キャパシタをリセット状態にするため、データ保持期間
中においては強誘電体キャパシタには電圧は印加されて
いないので、リテンション特性に優れている。すなわ
ち、強誘電体キャパシタの電位差を保持するのではなく
て、強誘電体膜の分極状態を保持するので、リテンショ
ン特性に優れている。
【0033】しかしながら、本発明の前提となる半導体
記憶装置においては、強誘電体キャパシタと読み出しト
ランジスタとの間に存在する寄生容量値がアドレス毎に
異なる。例えば、第4列の強誘電体キャパシタCF41
と第1の読み出しトランジスタQ51との間の寄生容量
値をq1 とし、セル選択トランジスタQ11、Q21、
Q31、Q41毎の寄生容量値をq2 とすると、第4列
の強誘電体キャパシタCF41に書き込まれているデー
タを読み出すときの寄生容量値はq1 であるのに対し
て、第1列の強誘電体キャパシタCF11に書き込まれ
ているデータを読み出すときの寄生容量値はq1+3×
2となる。
【0034】このように、強誘電体キャパシタと読み出
しトランジスタとの間に存在する寄生容量値がアドレス
毎に異なるため、読み出し動作時における読み出しトラ
ンジスタのゲート電圧がアドレス毎に異なることにな
り、読み出しトランジスタの動作が不安定になるという
問題がある。
【0035】前記に鑑み、本発明は、強誘電体キャパシ
タと読み出しトランジスタとの間に存在する寄生容量値
がアドレス毎に異なるにも拘わらず、読み出しトランジ
スタの動作を安定にすることを目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る半導体記憶装置は、それぞれが強誘電
体膜の分極の偏位によってデータを記憶し、ビット線方
向に連続に接続された複数個の強誘電体キャパシタと、
複数個の強誘電体キャパシタのそれぞれと並列に接続さ
れ、複数個の強誘電体キャパシタのうちから1つの強誘
電体キャパシタを選択する複数個の選択トランジスタ
と、連続に接続された複数個の強誘電体キャパシタより
なる直列回路の一端側に接続され、読み出し電圧が印加
されるセット線と、直列回路の他端側に接続され、複数
個の強誘電体キャパシタのうち選択された強誘電体キャ
パシタの強誘電体膜の分極の偏位を検知する容量性負荷
とを備えた半導体記憶装置を対象とし、直列回路の一端
側に相対的に近い位置に配置された強誘電体キャパシタ
の容量値は、直列回路の一端側から相対的に遠い位置に
配置された強誘電体キャパシタの容量値よりも大きく設
定する。
【0037】本発明に係る半導体記憶装置によると、複
数個の強誘電体キャパシタよりなる直列回路における読
み出し電圧が印加される側に相対的に近い位置に配置さ
れた強誘電体キャパシタの容量値は、直列回路における
読み出し電圧が印加される側から相対的に遠い位置に配
置された強誘電体キャパシタの容量値よりも大きく設定
されているため、強誘電体キャパシタと読み出しトラン
ジスタとの間に存在する寄生容量値がアドレス毎に異な
っても、読み出し動作時に容量性負荷に印加される電圧
値の差が低減するので、強誘電体キャパシタの強誘電体
膜の分極の偏位の検知が安定する。
【0038】本発明に係る半導体記憶装置において、強
誘電体キャパシタの容量値は、該強誘電体キャパシタと
容量性負荷との間に存在する寄生容量値と容量性負荷の
容量値との和に比例するように設定されていることが好
ましい。例えば、一の強誘電体キャパシタの容量値をQ
1Aとし、他の強誘電体キャパシタの容量値をQ1Bとし、
一の強誘電体キャパシタと容量性負荷との間に存在する
寄生容量値をQ2Aとし、他の強誘電体キャパシタと容量
性負荷との間に存在する寄生容量値をQ2Bとし、容量性
負荷の容量値をQ3 とすると、Q1A/Q1B=(Q2A+Q
3 )/(Q2B+Q3 )の関係が成り立つように、Q1A
びQ1Bを設定することが好ましい。
【0039】このようにすると、強誘電体キャパシタと
読み出しトランジスタとの間に存在する寄生容量値がア
ドレス毎に異なっても、読み出し動作時に容量性負荷に
印加される電圧値が等しくなるので、強誘電体キャパシ
タの強誘電体膜の分極の偏位の検知が極めて安定にな
る。
【0040】本発明に係る半導体記憶装置において、直
列回路の一端側に相対的に近い位置に配置された強誘電
体キャパシタの2つの電極のうち面積が小さい方の電極
の面積は、直列回路の一端側から相対的に遠い位置に配
置された強誘電体キャパシタの2つの電極のうち面積が
小さい方の電極の面積よりも大きいことが好ましい。
【0041】このようにすると、複数個の強誘電体キャ
パシタよりなる直列回路における読み出し電圧が印加さ
れる側に相対的に近い位置に配置された強誘電体キャパ
シタの容量値を、直列回路における読み出し電圧が印加
される側から相対的に遠い位置に配置された強誘電体キ
ャパシタの容量値よりも大きくすることが容易且つ確実
になる。
【0042】本発明に係る半導体記憶装置において、直
列回路の一端側に相対的に近い位置に配置された強誘電
体キャパシタの強誘電体膜の厚さは、直列回路の一端側
から相対的に遠い位置に配置された強誘電体キャパシタ
の強誘電体膜の厚さよりも小さいことが好ましい。
【0043】このようにすると、複数個の強誘電体キャ
パシタよりなる直列回路における読み出し電圧が印加さ
れる側に相対的に近い位置に配置された強誘電体キャパ
シタの容量値を、直列回路における読み出し電圧が印加
される側から相対的に遠い位置に配置された強誘電体キ
ャパシタの容量値よりも大きくすることが容易且つ確実
になる。
【0044】本発明に係る半導体記憶装置において、直
列回路の一端側に相対的に近い位置に配置された強誘電
体キャパシタの強誘電体膜に添加されている不純物の量
は、直列回路の一端側から相対的に遠い位置に配置され
た強誘電体キャパシタの強誘電体膜に添加されている不
純物の量よりも多いことが好ましい。
【0045】このようにすると、複数個の強誘電体キャ
パシタよりなる直列回路における読み出し電圧が印加さ
れる側に相対的に近い位置に配置された強誘電体キャパ
シタの容量値を、直列回路における読み出し電圧が印加
される側から相対的に遠い位置に配置された強誘電体キ
ャパシタの容量値よりも大きくすることが容易且つ確実
になる。
【0046】本発明に係る半導体記憶装置において、セ
ット線に印加される読み出し電圧は、該読み出し電圧が
印加されたときに強誘電体キャパシタの2つの電極同士
の間に印加される電圧が該強誘電体キャパシタの抗電圧
以下になるような大きさに設定されていることが好まし
い。
【0047】このようにすると、強誘電体膜の分極の偏
位をデータの読み出し前の偏位に戻すことができるた
め、データの再書き込み動作が不要になるので、強誘電
体キャパシタのファティーグ特性を改善することができ
る。
【0048】本発明に係る半導体記憶装置において、容
量性負荷は、ゲート電極が直列回路の他端側に接続され
た電界効果型トランジスタであることが好ましい。
【0049】このようにすると、電界効果型トランジス
タのドレイン領域とソース領域との間に流れる電流を検
出することにより、強誘電体膜の分極の偏位を確実に検
知することができる。
【0050】本発明に係る半導体記憶装置の駆動方法
は、それぞれが強誘電体膜の分極の偏位によってデータ
を記憶し、ビット線方向に連続に接続された複数個の強
誘電体キャパシタと、複数個の強誘電体キャパシタのそ
れぞれと並列に接続され、複数個の強誘電体キャパシタ
のうちから1つの強誘電体キャパシタを選択する複数個
の選択トランジスタと、連続に接続された複数個の強誘
電体キャパシタよりなる直列回路の一端側に接続され、
読み出し電圧が印加されるセット線と、直列回路の他端
側に接続され、複数個の強誘電体キャパシタのうち選択
された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を
検知する容量性負荷とを備え、複数の強誘電体キャパシ
タの各容量値が互いに等しく設定されている半導体記憶
装置の駆動方法を対象とし、直列回路の一端側に相対的
に近い位置に配置された強誘電体キャパシタに書き込ま
れているデータを読み出すときにセット線に印加される
読み出し電圧は、直列回路の一端側から相対的に遠い位
置に配置された強誘電体キャパシタに書き込まれている
データを読み出すときにセット線に印加される読み出し
電圧よりも小さく設定する。
【0051】本発明に係る半導体記憶装置の駆動方法に
よると、複数個の強誘電体キャパシタよりなる直列回路
における読み出し電圧が印加される側に相対的に近い位
置に配置された強誘電体キャパシタのデータを読み出す
ときの読み出し電圧は、直列回路における読み出し電圧
が印加される側から相対的に遠い位置に配置された強誘
電体キャパシタのデータを読み出すときの読み出し電圧
よりも小さく設定されているため、強誘電体キャパシタ
と読み出しトランジスタとの間に存在する寄生容量値が
アドレス毎に異なっても、読み出し動作時に容量性負荷
に印加される電圧値の差が低減するので、強誘電体キャ
パシタの強誘電体膜の分極の偏位の検知が安定する。
【0052】本発明に係る半導体記憶装置の駆動方法に
おいて、読み出し電圧の大きさは、データを読み出そう
とする強誘電体キャパシタと容量性負荷との間に存在す
る寄生容量値と容量性負荷の容量値との和に反比例する
ように設定されていることが好ましい。例えば、一の強
誘電体キャパシタのデータを読み出すときの読み出し電
圧をVRAとし、他の強誘電体キャパシタのデータを読み
出すときの読み出し電圧をVRBとし、一の強誘電体キャ
パシタと容量性負荷との間に存在する寄生容量値をQ2A
とし、他の強誘電体キャパシタと容量性負荷との間に存
在する寄生容量値をQ2Bとし、容量性負荷の容量値をQ
3 とすると、VRA/VRB=(Q2B+Q3)/(Q2A+Q
3 )の関係が成り立つように、VRA及びVRBを設定する
ことが好ましい。
【0053】このようにすると、強誘電体キャパシタと
読み出しトランジスタとの間に存在する寄生容量値がア
ドレス毎に異なっても、読み出し動作時に容量性負荷に
印加される電圧値が等しくなるので、強誘電体キャパシ
タの強誘電体膜の分極の偏位の検知が極めて安定にな
る。
【0054】本発明に係る半導体記憶装置の駆動方法に
おいて、セット線に印加される読み出し電圧は、該読み
出し電圧が印加されたときに強誘電体キャパシタの2つ
の電極同士の間に印加される電圧が該強誘電体キャパシ
タの抗電圧以下になるような大きさに設定されているこ
とが好ましい。
【0055】このようにすると、強誘電体膜の分極の偏
位をデータの読み出し前の偏位に戻すことができるた
め、データの再書き込み動作が不要になるので、強誘電
体キャパシタのファティーグ特性を改善することができ
る。
【0056】本発明に係る半導体記憶装置の駆動方法に
おいて、容量性負荷は、ゲート電極が直列回路の他端側
に接続された電界効果型トランジスタであることが好ま
しい。
【0057】このようにすると、電界効果型トランジス
タのドレイン領域とソース領域との間に流れる電流を検
出することにより、強誘電体膜の分極の偏位を確実に検
知することができる。
【0058】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態に係る半導体記憶装置及びその駆動方
法について、図1〜図4を参照しながら説明する。
【0059】図1は、第1の実施形態に係る半導体記憶
装置を構成する1つのメモリセルブロックの等価回路を
示しており、複数個例えば4個の強誘電体キャパシタC
F1、CF2、CF3、CF4がビット線方向に直列に
接続されていると共に、各強誘電体キャパシタCF1、
CF2、CF3、CF4にはセル選択トランジスタQ
1、Q2、Q3、Q4がそれぞれ並列に接続されてお
り、各強誘電体キャパシタと各セル選択トランジスタと
によってメモリセルが構成されている。
【0060】複数個の強誘電体キャパシタCF1、CF
2、CF3、CF4が直列に接続されてなる第1の直列
回路の上端側と、複数個のセル選択トランジスタQ1、
Q2、Q3、Q4が直列に接続されてなる第2の直列回
路の上端側とは、ブロック選択電界効果型トランジスタ
(以下、単にブロック選択トランジスタと称する。)Q
0を介してセット線SETに接続されており、ブロック
選択トランジスタQ0のゲート電極はブロック選択線B
Sに接続されている。
【0061】複数個の強誘電体キャパシタCF1、CF
2、CF3、CF4が直列に接続されてなる第1の直列
回路の下端側と、複数個のセル選択トランジスタQ1、
Q2、Q3、Q4が直列に接続されてなる第2の直列回
路の下端側とは書き込み電界効果型トランジスタ(以
下、単に書き込みトランジスタと称する。)Q5を介し
てリセット線RSTに共通に接続されており、書き込み
トランジスタQ5のゲート電極は書き込みトランジスタ
制御線REに接続されている。
【0062】また、複数個の強誘電体キャパシタCF
1、CF2、CF3、CF4が直列に接続されてなる第
1の直列回路の下端側は、複数個の強誘電体キャパシタ
CF1、CF2、CF3、CF4のうち選択された強誘
電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を検知するこ
とによりデータを読み出す読み出しトランジスタQ6の
ゲート電極に接続されている。読み出しトランジスタQ
6のドレイン領域はビット線BLに接続されていると共
に、読み出しトランジスタQ6のソース領域はリセット
線RSTに接続されている。
【0063】第1行のメモリセルを構成するセル選択ト
ランジスタQ1のゲート電極は第1のワード線WL1に
接続され、第2行のメモリセルを構成するセル選択トラ
ンジスタQ2のゲート電極は第2のワード線WL2に接
続され、第3行のメモリセルを構成するセル選択トラン
ジスタQ3のゲート電極は第3のワード線WL3に接続
され、第4行のメモリセルを構成するセル選択トランジ
スタQ4のゲート電極は第4のワード線WL4に接続さ
れている。
【0064】(データの書き込み動作)以下、第1の実
施形態に係る半導体記憶装置におけるデータの書き込み
動作について説明する。ここでは、第2行のメモリセル
を構成する強誘電体キャパシタCF2にデータを書き込
む場合について説明する。
【0065】まず、ブロック選択線BS、書き込みトラ
ンジスタ制御線RE、及び選択されないメモリセルを構
成するセル選択トランジスタQ1、Q3、Q4の各ゲー
ト電極に接続されているワード線WL1、WL3、WL
4にハイ信号を印加して、ブロック選択トランジスタQ
0、書き込みトランジスタQ5及びセル選択トランジス
タQ1、Q3、Q4をオン状態にする。このようにする
と、図1に示すメモリセルブロックの第2行のメモリセ
ルが選択される。
【0066】次に、データ”1”を書き込む場合には、
セット線SETにハイ信号を印加すると共にリセット線
RSTにロー信号を印加する一方、データ”0”を書き
込む場合には、セット線SETにロー信号を印加すると
共にリセット線RSTにハイ信号を印加する。
【0067】このようにすると、セット線SETに印加
された信号が強誘電体キャパシタCF2の上電極に印加
されると共に、リセット線RSTに印加された信号が強
誘電体キャパシタCF2の下電極に印加される。このた
め、データ”1”を書き込む場合には強誘電体キャパシ
タCF2の強誘電体膜の分極は下向きになる一方、デー
タ”0”を書き込む場合には強誘電体キャパシタCF2
の強誘電体膜の分極は上向きになる。
【0068】書き込み動作が完了すると、すべての信号
線の電位をロー電位に設定した後、選択されたメモリセ
ルを構成するセル選択トランジスタQ2のゲート電極に
接続されているワード線WL2にハイ信号を印加する。
【0069】このようにすると、セル選択トランジスタ
Q2がオン状態になって、強誘電体キャパシタCF2の
上電極と下電極とが導通するので、上電極と下電極との
間の電位差が零になる。
【0070】その後、ワード線WL2の電位をロー電位
に復帰させる。このようにすると、電源がオフになって
も、強誘電体キャパシタCF2の強誘電体膜の分極の方
向は保持されるので、強誘電体キャパシタCF2に書き
込まれているデータは保持される。
【0071】(データの読み出し動作)次に、第2行の
メモリセルを構成する強誘電体キャパシタCF2からデ
ータを読み出す動作について説明する。
【0072】まず、ブロック選択線BS、及び選択され
ないメモリセルを構成するセル選択トランジスタQ1、
Q3、Q4の各ゲート電極に接続されているワード線W
L1、WL3、WL4にハイ信号を印加して、ブロック
選択トランジスタQ0及びセル選択トランジスタQ1、
Q3、Q4をオン状態にする。このようにすると、セッ
ト線SETと強誘電体キャパシタCF2の上電極とが接
続されると共に、強誘電体キャパシタCF2の下電極と
読み出しトランジスタQ6のゲート電極とが接続され
る。
【0073】次に、セット線SETに読み出し電圧(例
えば2V)を印加すると、読み出しトランジスタQ6の
ゲート電極には、読み出し電圧が強誘電体キャパシタC
F2の容量値と読み出しトランジスタQ6のゲート容量
値との容量比で分割されてなる電圧が印加される。
【0074】強誘電体キャパシタCF2にデータ”1”
が保存されている場合とデータ”0”が保存されている
場合とでは、強誘電体キャパシタCF2の強誘電体膜の
分極の方向が異なるため、ヒステリシス線の形状が異な
るので、読み出しトランジスタQ6のゲート電極に印加
される電圧の大きさが異なる。従って、保存されている
データによって、読み出しトランジスタQ6のゲート電
位が異なる。
【0075】この状態で、ビット線BLとリセット線R
STとの間に電圧を印加すると、読み出しトランジスタ
Q6のゲート電位に応じた電流が読み出しトランジスタ
Q6のドレイン領域とソース領域とに間に流れるので、
この電流に基づいて、ビット線BLに接続された抵抗性
負荷に発生する電圧変化を検知すると、強誘電体キャパ
シタCF2に保存されているデータを読み出すことがで
きる。
【0076】データの読み出し動作が完了すると、すべ
ての信号線の電位をロー電位に設定した後、選択された
メモリセルを構成するセル選択トランジスタQ2のゲー
ト電極に接続されているワード線WL2にハイ信号を印
加する。
【0077】読み出し動作中においては、強誘電体キャ
パシタCF2及びセル選択トランジスタQ2のリーク電
流により、フローティングノードである読み出しトラン
ジスタQ6のゲート電位が変動しているが、この動作に
よってフローティングノード電位がリセットされる。
【0078】図2は、第1の実施形態に係る半導体記憶
装置の平面構造を示しており、図2に示す半導体記憶装
置は、電界効果型トランジスタと強誘電体キャパシタと
をローカル配線で接続した、いわゆるプレーナ構造を有
しており、ローカル配線は2層構造のメタル配線により
実現されている。尚、図2における強誘電体キャパシタ
CF1A、CF2A、CF3A、CF4Aは、図1にお
ける強誘電体キャパシタCF1、CF2、CF3、CF
4とそれぞれ対応する。
【0079】第1の実施形態に係る半導体記憶装置の特
徴として、複数個の強誘電体キャパシタCF1A、CF
2A、CF3A、CF4Aが直列に接続されてなる第1
の直列回路の上端側に相対的に近い位置に配置された強
誘電体キャパシタの容量値は、第1の直列回路の上端側
から相対的に遠い位置に配置された強誘電体キャパシタ
の容量値よりも大きくなるように設定されている。つま
り、第1行の強誘電体キャパシタCF1Aの容量値は第
2行の強誘電体キャパシタCF2Aの容量値よりも大き
く、第2行の強誘電体キャパシタCF2Aの容量値は第
3行の強誘電体キャパシタCF3Aの容量値よりも大き
く、第3行の強誘電体キャパシタCF3Aの容量値は第
4行の強誘電体キャパシタCF4Aの容量値よりも大き
い。
【0080】図2において、セット線SET及びリセッ
ト線RSTは上層のメタル配線よりなり、ブロック選択
線BS及びビット線BLは下層のメタル配線よりなる。
【0081】図2において、10a、10b、10cは
活性領域であり、11aはブロック選択線BSに接続さ
れたブロック選択トランジスタQ0のポリシリコンゲー
トであり、WL1a、WL2a、WL3a、WL4aは
ワード線であると共にセル選択トランジスタQ1、Q
2、Q3、Q4のポリシリコンゲートであり、REaは
書き込みトランジスタ制御線であると共に書き込みトラ
ンジスタQ5のポリシリコンゲートであり、11bは読
み出しトランジスタのポリシリコンゲートである。
【0082】図2において、12aは強誘電体キャパシ
タCF1A、CF2Aの下電極であり、12bは強誘電
体キャパシタCF3A、CF4Aの下電極であり、13
a、13b、13c、13dは強誘電体キャパシタCF
1A、CF2A、CF3A、CF4Aの各上電極であ
る。従って、下電極12aと上電極13aとの重なり領
域が強誘電体キャパシタCF1Aであり、下電極12a
と上電極13bとの重なり領域が強誘電体キャパシタC
F2Aであり、下電極12bと上電極13cとの重なり
領域が強誘電体キャパシタCF3Aであり、下電極12
bと上電極13dとの重なり領域が強誘電体キャパシタ
CF4Aである。また、図2において、14a、14
b、14c、14dは上電極13a、13b、13c、
13dのコンタクトであり、15a、15bは下電極1
2a、12bのコンタクトである。
【0083】図2において、活性領域10a、10b、
10cにおけるポリシリコンゲート11a、WL1a、
WL2a、WL3a、WL4a、REa、11bと重な
っている領域がゲートであり、活性領域10a、10
b、10cにおけるポリシリコンゲート11a、WL1
a、WL2a、WL3a、WL4a、REa、11bと
重なっていない領域がソース領域又はドレイン領域であ
る。
【0084】図2に示すように、ブロック選択トランジ
スタQ0のソース領域はコンタクトホール17a、下層
のメタル配線16a及びヴィアホール18aを介してセ
ット線SETに接続され、ポリシリコンゲート11aは
コンタクトホール17bを介してブロック選択線BSに
接続されている。また、強誘電体キャパシタCF1Aの
上電極13aとセル選択トランジスタQ1の活性領域1
0aとは下層のメタル配線16bを介して接続され、強
誘電体キャパシタCF1A、CF2Aの下電極12aと
セル選択トランジスタQ1、Q2の活性領域10aとは
下層のメタル配線16cを介して接続され、強誘電体キ
ャパシタCF2Aの上電極13bとセル選択トランジス
タQ2の活性領域10aとは下層のメタル配線16dを
介して接続され、強誘電体キャパシタCF3Aの上電極
13cとセル選択トランジスタQ3の活性領域10bと
は下層のメタル配線16eを介して接続され、強誘電体
キャパシタCF3A、CF4Aの下電極12bとセル選
択トランジスタQ3、Q4の活性領域10bとは下層の
メタル配線16fを介して接続され、強誘電体キャパシ
タCF4Aの上電極13dと、書き込みトランジスタQ
5の活性領域10b及び読み出しトランジスタQ6のポ
リシリコンゲート11bとは下層のメタル配線16gを
介して接続され、リセット線RSTと書き込みトランジ
スタQ5の活性領域10bとは下層のメタル配線16h
を介して接続され、リセット線RSTと読み出しトラン
ジスタQ6の活性領域10cとは下層のメタル配線16
iを介して接続されている。
【0085】図2に示す半導体記憶装置においては、ブ
ロック選択トランジスタQ0、セル選択トランジスタQ
1、Q2、Q3、Q4及び書き込みトランジスタQ5の
各ゲート幅は2.2μmに設定され、各ゲート長は0.
8μmに設定され、読み出しトランジスタQ6のゲート
幅は24.0μmに設定され、ゲート長は3.0μmに
設定されている。各トランジスタQ0、Q1、Q2、Q
3、Q4、Q5、Q6のゲート絶縁膜は、15nmの厚
さを有する二酸化シリコン膜よりなり、その比誘電率は
3.9である。
【0086】従って、ブロック選択トランジスタQ0、
セル選択トランジスタQ1、Q2、Q3、Q4及び書き
込みトランジスタQ5のゲート容量値は4fF(フェム
トファラッド)と見積もられ、読み出しトランジスタQ
6のゲート容量値は166fFと見積もられる。
【0087】また、ブロック選択トランジスタQ0、セ
ル選択トランジスタQ1、Q2、Q3、Q4及び書き込
みトランジスタQ5においては、ソース領域及びドレイ
ン領域となる高濃度不純物層の面積は5.3μm2 であ
り、基板との接合容量等からなる寄生容量値は5fFで
ある。これらの寄生容量値を考慮して、強誘電体キャパ
シタCF1A、CF2A、CF3A、CF4Aのサイズ
が決定される。
【0088】図2に示すように、第1行の強誘電体キャ
パシタCF1Aの上電極13aの面積は第2行の強誘電
体キャパシタCF2Aの上電極13bの面積よりも大き
く、第2行の強誘電体キャパシタCF2Aの上電極13
bの面積は第3行の強誘電体キャパシタCF3Aの上電
極13cの面積よりも大きく、第3行の強誘電体キャパ
シタCF3Aの上電極13cの面積は第4行の強誘電体
キャパシタCF4Aの上電極13dの面積よりも大き
く、第4行の強誘電体キャパシタCF4Aの上電極13
dの面積は25μm2 に設定されている。また、上電極
13a、13b、13c、13dの各面積は、各強誘電
体キャパシタCF1A、CF2A、CF3A、CF4A
と読み出しトランジスタQ6との間に存在する寄生容量
値に基づき決定される。
【0089】電荷が第3行の強誘電体キャパシタCF3
Aの下電極12bから読み出しトランジスタQ6のゲー
ト電極に移動する経路には、セル選択トランジスタQ4
及び書き込みトランジスタQ5の2つのジャンクション
容量(2つのソース・ドレイン間容量:5fF×2)
と、セル選択トランジスタQ4のゲート容量(4fF)
と、セル選択トランジスタQ3及び書き込みトランジス
タQ5における、2つのフリンジ電界容量(0.5fF
×2)及びオーバーラップ容量(1fF×2)とが存在
する。尚、配線容量は小さいので無視することができ
る。従って、第3行の強誘電体キャパシタCF3Aと読
み出しトランジスタQ6のゲート電極との間に存在する
寄生容量値は17fFである。また、読み出しトランジ
スタQ6のゲート容量値は166fFである。
【0090】従って、第3行の強誘電体キャパシタCF
3Aの上電極13cの面積は、第4行の強誘電体キャパ
シタCF4Aの上電極13dの面積(25μm2 )×
(1+17fF/(166fF+17fF))=27.
3μm2 に設定する。
【0091】同様にして、第2行の強誘電体キャパシタ
CF2Aの面積は、第4行の強誘電体キャパシタCF4
Aの上電極13dの面積(25μm2 )×(1+31f
F/(166fF+31fF))=28.9μm2 に設
定し、第1行の強誘電体キャパシタCF1Aの面積は、
第4行の強誘電体キャパシタCF4Aの上電極13dの
面積(25μm2 )×(1+44fF/(166fF+
44fF))=30.2μm2 に設定する。
【0092】以下、データ”1”を読み出すときの動作
について、図3及び図4に示すヒステリシス線及び負荷
容量線を用いて説明する。尚、図3は第1の実施形態の
場合(上電極の面積が異なる場合)を示し、図4は従来
の場合(上電極の面積が等しい場合)を示している。ま
た、図3及び図4においては、アドレス毎の動作点の差
異が分かるように、すべてのアドレスの負荷容量線を描
いている。
【0093】図4において、Aは飽和ヒステリシスルー
プを示し、B1、B2、B3、B4は強誘電体キャパシ
タCF1、CF2、CF3、CF4に保存されたデータ
を読み出すときの容量負荷線を示し、Cは強誘電体キャ
パシタCF1、CF2、CF3、CF4に正電圧を印加
したときに保持動作点aを出発点として描くヒステリシ
ス線を示し、b1、b2、b3、b4は読み出し動作点
を示し、cは読み出し動作時にブロック選択線BSに印
加される読み出し電圧を示す。読み出し動作点b1、b
2、b3、b4と保持動作点aとの電位差は強誘電体キ
ャパシタCF1、CF2、CF3、CF4の両電極間に
発生する電位差であり、読み出し電圧dと読み出し動作
点b1、b2、b3、b4との電位差は、強誘電体キャ
パシタCF4、CF3、CF2、CF1にアクセスした
ときに読み出しトランジスタQ6のゲート電極に発生す
る電圧である。
【0094】強誘電体キャパシタCF1、CF2、CF
3、CF4のアドレスによって容量負荷線B1、B2、
B3、B4が異なる理由は、読み出しトランジスタQ6
のゲート容量値は等しいが、寄生容量値が異なるためで
ある。このため、ヒステリシス線Cと容量負荷線B1、
B2、B3、B4との交点で決まる読み出し動作点b
1、b2、b3、b4はアドレス毎に異なり、これによ
って、読み出しトランジスタQ6のドレイン電流がばら
つくこととなる。
【0095】図3において、e1、e2、e3、e4は
強誘電体キャパシタCF1A、CF2A、CF3A、C
F4Aの保持動作点であり、E1、E2、E3、E4は
強誘電体キャパシタCF1A、CF2A、CF3A、C
F4Aに正電圧を印加したときに保持動作点e1、e
2、e3、e4を出発点として描くヒステリシス線を示
し、F1、F2、F3、F4は強誘電体キャパシタCF
1A、CF2A、CF3A、CF4Aの容量負荷線を示
し、f1、f2、f3、f4は強誘電体キャパシタCF
1A、CF2A、CF3A、CF4Aの読み出し電圧を
示し、g1、g2、g3、g4は強誘電体キャパシタC
F1A、CF2A、CF3A、CF4Aの読み出し動作
点を示している。
【0096】ここで、読み出し動作点g1、g2、g
3、g4と保持動作点e1、e2、e3、e4との間の
電位差が強誘電体キャパシタCF1A、CF2A、CF
3A、CF4Aの両電極間に発生する電位差であり、読
み出し電圧f1、f2、f3、f4と読み出し動作点g
1、g2、g3、g4との間の電位差が強誘電体キャパ
シタCF1A、CF2A、CF3A、CF4Aに保持さ
れているデータ”1”を読み出したときに読み出しトラ
ンジスタQ6のゲート電極に発生する電圧である。
【0097】容量負荷線F1、F2、F3、F4の傾き
は、読み出しトランジスタQ6のゲート容量値と、寄生
容量値との和であって、強誘電体キャパシタCF4A、
CF3A、CF2A、CF1Aの順に大きくなる。ま
た、強誘電体キャパシタCF1A、CF2A、CF3
A、CF4Aの強誘電体膜の分極値は上電極13a、1
3b、13c、13dの面積に比例する。
【0098】従って、第1の実施形態においては、上電
極13a、13b、13c、13dの面積が強誘電体キ
ャパシタCF4A、CF3A、CF2A、CF1Aの順
に大きくなっているため、強誘電体膜の分極値(保持動
作点)も、e4、e3、e2、e1の順に大きくなって
いる。
【0099】また、保持動作点e1、e2、e3、e4
にある強誘電体キャパシタCF1A、CF2A、CF3
A、CF4Aに正電圧を印加したときのヒステリシス線
E1、E2、E3、E4の傾きも、上電極13a、13
b、13c、13dの面積に比例するので、ヒステリシ
ス線の傾きは、E4、E3、E2、E1の順に大きくな
る。尚、読み出し電圧f1、f2、f3、f4は、各ア
ドレスに対して共通であるから、互いに等しい。
【0100】第1の実施形態においては、寄生容量値の
差異に起因して、アドレス毎に容量負荷線F1、F2、
F3、F4の傾きが異なり、これに対応して、ヒステリ
シス線E1、E2、E3、E4の傾きも異なるので、容
量負荷線F1、F2、F3、F4とヒステリシス線E
1、E2、E3、E4との各交点である読み出し動作点
g1、g2、g3、g4の電圧値は等しくなる。このた
め、アドレス毎に読み出しトランジスタQ6のゲート電
位がばらつくという問題が発生しない。
【0101】尚、第1の実施形態においては、プレーナ
ー構造の強誘電体キャパシタの例を示したが、スタック
構造の強誘電体キャパシタにおいても、アドレス毎に強
誘電体キャパシタの電極の面積を異ならせることによ
り、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0102】また、第1の実施形態においては、複数の
強誘電体キャパシタCF1A、CF2A、CF3A、C
F4Aからなる第1の直列回路の上端側に相対的に近い
位置に配置された強誘電体キャパシタの上電極及び下電
極のうち面積が小さい方の電極の面積を、第1の直列回
路の上端側から相対的に遠い位置に配置された強誘電体
キャパシタの上電極及び下電極のうち面積が小さい方の
電極の面積よりも大きくしたが、これに代えて、第1の
直列回路の上端側に相対的に近い位置に配置された強誘
電体キャパシタの強誘電体膜の厚さを、第1の直列回路
の上端側から相対的に遠い位置に配置された強誘電体キ
ャパシタの強誘電体膜の厚さよりも小さくしてもよい。
【0103】具体的には、強誘電体キャパシタCF1
A、CF2A、CF3A、CF4Aと読み出しトランジ
スタQ6との間に存在する寄生容量値と、読み出しトラ
ンジスタQ6のゲート容量値との和に比例して、アドレ
ス毎に強誘電体キャパシタCF1A、CF2A、CF3
A、CF4Aの強誘電体膜の膜厚を異ならせてもよい。
【0104】例えば、強誘電体キャパシタCF1A、C
F2A、CF3A、CF4Aの電極の面積を等しく設定
しておき、第4行の強誘電体キャパシタCF4Aの強誘
電体膜の厚さを200nmとすると、第3行の強誘電体
キャパシタCF3Aの強誘電体膜の厚さを、200nm
×(1−17fF/(166fF+17fF))=18
1nmに設定し、第2行の強誘電体キャパシタCF2A
の強誘電体膜の厚さを、200nm×(1−31fF/
(166fF+31fF))=169nmに設定し、第
1行の強誘電体キャパシタCF1Aの強誘電体膜の厚さ
を、200nm×(1−44fF/(166fF+44
fF))=158nmに設定してもよい。
【0105】また、第1の実施形態に代えて、複数の強
誘電体キャパシタCF1A、CF2A、CF3A、CF
4Aからなる第1の直列回路の上端側に相対的に近い位
置に配置された強誘電体キャパシタの強誘電体膜に添加
されている不純物の量を、第1の直列回路の上端側から
相対的に遠い位置に配置された強誘電体キャパシタの強
誘電体膜に添加されている不純物の量よりも多くしても
よい。
【0106】例えば、強誘電体膜がストロンチウム・ビ
スマス・タンタレート(SrBi2Ta29)である場
合には、アドレス毎に、添加するニオブ(Nb)の元素
量を寄生容量比に応じて調整する。具体的には、メタル
・オーガニック・デコンポジション法(MOD法)で成
膜される強誘電体膜をアドレス毎に異なるMOD原料液
を用いて成膜してパターニングする。この場合、MOD
原料液に添加されるNb元素の量をアドレス毎に異なら
せる。
【0107】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態に係る半導体記憶装置及びその駆動方法につい
て、図1、図5及び図6を参照しながら説明する。
【0108】第2の実施形態は、第1の実施形態と同
様、図1に示した等価回路を有しているが、第1の実施
形態と異なり、複数個の強誘電体キャパシタCF1、C
F2、CF3、CF4の容量値は互いに等しい。具体的
には、複数個の強誘電体キャパシタCF1、CF2、C
F3、CF4の上電極及び下電極の面積は互いに等し
い。
【0109】図5は、第2の実施形態に係る半導体記憶
装置の平面構造を示している。尚、図5に示す半導体記
憶装置においては、図2に示した半導体記憶装置と同様
の部材については、同一の符号を付すことにより、説明
を省略する。また、図5における強誘電体キャパシタC
F1B、CF2B、CF3B、CF4Bは、図1におけ
る強誘電体キャパシタCF1、CF2、CF3、CF4
とそれぞれ対応している。
【0110】図5において、22aは強誘電体キャパシ
タCF1B、CF2Bの下電極であり、22bは強誘電
体キャパシタCF3B、CF4Bの下電極であり、23
a、23b、23c、23dは強誘電体キャパシタCF
1B、CF2B、CF3B、CF4Bの各上電極であ
る。従って、下電極22aと上電極23aとの重なり領
域が強誘電体キャパシタCF1Bであり、下電極22a
と上電極23bとの重なり領域が強誘電体キャパシタC
F2Bであり、下電極22bと上電極23cとの重なり
領域が強誘電体キャパシタCF3Bであり、下電極22
bと上電極23dとの重なり領域が強誘電体キャパシタ
CF4Bである。
【0111】第2の実施形態においては、データの書き
込み動作及び読み出しについても第1の実施形態と同様
であるが、読み出し動作をする際の読み出し電圧がアド
レス毎に異なることが特徴である。
【0112】第2の実施形態においては、複数個の強誘
電体キャパシタCF1B、CF2B、CF3B、CF4
Bが直列に接続されてなる第1の直列回路の上端側に相
対的に近い位置に配置された強誘電体キャパシタのデー
タを読み出すときの読み出し電圧は、第1の直列回路の
上端側から相対的に遠い位置に配置された強誘電体キャ
パシタのデータを読み出すときの読み出し電圧よりも小
さい。つまり、第1行の強誘電体キャパシタCF1Bの
データを読み出すときの読み出し電圧は第2行の強誘電
体キャパシタCF2Bのデータを読み出すときの読み出
し電圧よりも小さく、第2行の強誘電体キャパシタCF
2Bのデータを読み出すときの読み出し電圧は第3行の
強誘電体キャパシタCF3Bのデータを読み出すときの
読み出し電圧よりも小さく、第3行の強誘電体キャパシ
タCF3Bのデータを読み出すときの読み出し電圧は第
4行の強誘電体キャパシタCF4Bのデータを読み出す
ときの読み出し電圧よりも小さい。この場合、第1の実
施形態において求めた各アドレスの強誘電体キャパシタ
の寄生容量値に応じて、読み出し電圧を異ならせる。
【0113】以下、強誘電体キャパシタCF1B、CF
2B、CF3B、CF4Bに保存されているデータを読
み出すときの読み出し電圧について具体的に説明する。
【0114】例えば、第4行の強誘電体キャパシタCF
4Bのデータを読み出すときの読み出し電圧を2Vとす
ると、第3行の強誘電体キャパシタCF3Bのデータを
読み出すときの読み出し電圧は、2V×(1−17fF
/(166fF+17fF))=1.81Vに設定し、
第2行の強誘電体キャパシタCF2Bのデータを読み出
すときの読み出し電圧は、2V×(1−31fF/(1
66fF+31fF))=1.69Vに設定し、第1行
の強誘電体キャパシタCF1Bのデータを読み出すとき
の読み出し電圧は、2V×(1−44fF/(166f
F+44fF))=1.58Vに設定する。
【0115】以下、データ”1”を読み出すときの動作
について、図6に示すヒステリシス線及び容量負荷線を
用いて説明する。
【0116】図6において、jは保持動作点を示し、J
は強誘電体キャパシタに正電圧を印加したときに保持動
作点jを出発点として描くヒステリシス線を示し、K
1、K2、K3、K4は強誘電体キャパシタCF1B、
CF2B、CF3B、CF4Bの容量負荷線を示し、k
1、k2、k3、k4は強誘電体キャパシタCF1B、
CF2B、CF3B、CF4Bのデータを読み出すとき
の読み出し電圧を示し、hは読み出し動作点を示す。
【0117】容量負荷線K1、K2、K3、K4の傾き
は、読み出しトランジスタQ6のゲート容量値と、寄生
容量値との和であって、強誘電体キャパシタCF4B、
CF3B、CF2B、CF1Bの順に大きくなる。
【0118】第2の実施形態においては、読み出し電圧
をアドレス毎にk1、k2、k3、k4のように異なら
せているため、保持動作点jにある強誘電体キャパシタ
に正電圧を印加したときのヒステリシス線Jと、容量負
荷線K1、K2、K3、K4との交点hである読み出し
動作点はすべてのアドレスにおいて同一になる。このた
め、アドレス毎に読み出しトランジスタQ6のゲート電
位がばらつくという問題が発生しない。
【0119】尚、第1及び第2の実施形態においては、
容量性負荷として読み出しトランジスタQ6を用い、読
み出し電圧が、強誘電体キャパシタの容量値と読み出し
トランジスタQ6のゲート容量値とに基づいて分割され
てなる電圧が読み出しトランジスタQ6のゲート電極に
印加され、該ゲート電極の電位に応じて読み出しトラン
ジスタQ6のドレイン領域とソース領域との間に流れる
電流の差異を検知することにより、強誘電体キャパシタ
に保存されているデータを読み出したが、読み出しトラ
ンジスタQ6に代えて、他の容量性負荷を用いてもよ
い。例えば、読み出しトランジスタQ6に代えて配線を
用い、読み出し電圧が強誘電体キャパシタの容量値と配
線が有する配線容量値とに基づき分割されてなる電圧が
配線に印加されるときの電圧値をセンスアンプで検知し
てもよい。
【0120】また、容量性負荷として読み出しトランジ
スタQ6を用いる場合には、読み出し電圧が、強誘電体
キャパシタの容量値と読み出しトランジスタQ6のゲー
ト容量値とに基づいて分割されてなる電圧の大きさが、
強誘電体キャパシタの抗電圧以下になるように読み出し
電圧の大きさを設定することが好ましい。
【0121】このようにすると、強誘電体膜の分極の偏
位をデータの読み出し前の偏位に戻すことができるた
め、データの再書き込み動作が不要になるので、強誘電
体キャパシタのファティーグ特性を改善することがで
き、極めて有効である。
【0122】
【発明の効果】本発明に係る半導体記憶装置又はその駆
動方法によると、強誘電体キャパシタと読み出しトラン
ジスタとの間に存在する寄生容量値がアドレス毎に異な
っても、読み出し動作時に容量性負荷に印加される電圧
値の差が低減するので、強誘電体キャパシタの強誘電体
膜の分極の偏位の検知が安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1及び第2の実施形態に係る半導体記憶装置
を構成するメモリセルブロックの等価回路図である。
【図2】第1の実施形態に係る半導体記憶装置の平面構
造を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係る半導体記憶装置におい
て、データ”1”を読み出すときの電圧と分極との関係
を説明する図である。
【図4】従来の半導体記憶装置において、データ”1”
を読み出すときの電圧と分極との関係を説明する図であ
る。
【図5】第2の実施形態に係る半導体記憶装置の平面構
造を示す図である。
【図6】第2の実施形態に係る半導体記憶装置におい
て、データ”1”を読み出すときの電圧と分極との関係
を説明する図である。
【図7】第1の従来例に係る半導体記憶装置を構成する
メモリセルの等価回路図である。
【図8】第2の従来例に係る半導体記憶装置を構成する
メモリセルの等価回路図である。
【図9】第2の従来例に係る半導体記憶装置の読み出し
動作時の電荷と電圧との振る舞いを説明する図である。
【図10】本発明の前提となる半導体記憶装置の等価回
路図である。
【符号の説明】
CF1、CF1A、CF1B 第1行の強誘電体キャパ
シタ CF2、CF2A、CF2B 第2行の強誘電体キャパ
シタ CF3、CF3A、CF3B 第3行の強誘電体キャパ
シタ CF4、CF4A、CF4B 第4行の強誘電体キャパ
シタ Q0 ブロック選択トランジスタ Q1 第1行のセル選択トランジスタ Q2 第2行のセル選択トランジスタ Q3 第3行のセル選択トランジスタ Q4 第4行のセル選択トランジスタ Q5 書き込みトランジスタ Q6 読み出しトランジスタ SET セット線 RST リセット線 BS ブロック選択線 RE 書き込みトランジスタ制御線 BL ビット線 WL1 第1行のワード線 WL2 第2行のワード線 WL3 第3行のワード線 WL4 第4行のワード線 12a 強誘電体キャパシタCF1A、CF2Aの下電
極 12b 強誘電体キャパシタCF3A、CF4Aの下電
極 13a 強誘電体キャパシタCF1Aの上電極 13b 強誘電体キャパシタCF2Aの上電極 13c 強誘電体キャパシタCF3Aの上電極 13d 強誘電体キャパシタCF4Aの上電極 22a 強誘電体キャパシタCF1B、CF2Bの下電
極 22b 強誘電体キャパシタCF3B、CF4Bの下電
極 23a 強誘電体キャパシタCF1Bの上電極 23b 強誘電体キャパシタCF2Bの上電極 23c 強誘電体キャパシタCF3Bの上電極 23d 強誘電体キャパシタCF4Bの上電極

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれが強誘電体膜の分極の偏位によ
    ってデータを記憶し、ビット線方向に連続に接続された
    複数個の強誘電体キャパシタと、 前記複数個の強誘電体キャパシタのそれぞれと並列に接
    続され、前記複数個の強誘電体キャパシタのうちから1
    つの強誘電体キャパシタを選択する複数個の選択トラン
    ジスタと、 連続に接続された前記複数個の強誘電体キャパシタより
    なる直列回路の一端側に接続され、読み出し電圧が印加
    されるセット線と、 前記直列回路の他端側に接続され、前記複数個の強誘電
    体キャパシタのうち選択された強誘電体キャパシタの強
    誘電体膜の分極の偏位を検知する容量性負荷とを備えた
    半導体記憶装置において、 前記直列回路の前記一端側に相対的に近い位置に配置さ
    れた前記強誘電体キャパシタの容量値は、前記直列回路
    の前記一端側から相対的に遠い位置に配置された前記強
    誘電体キャパシタの容量値よりも大きいことを特徴とす
    る半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記強誘電体キャパシタの容量値は、該
    強誘電体キャパシタと前記容量性負荷との間に存在する
    寄生容量値と前記容量性負荷の容量値との和に比例する
    ように設定されていることを特徴とする請求項1に記載
    の半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 前記直列回路の前記一端側に相対的に近
    い位置に配置された前記強誘電体キャパシタの2つの電
    極のうち面積が小さい方の電極の面積は、前記直列回路
    の前記一端側から相対的に遠い位置に配置された前記強
    誘電体キャパシタの2つの電極のうち面積が小さい方の
    電極の面積よりも大きいことを特徴とする請求項1に記
    載の半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 前記直列回路の前記一端側に相対的に近
    い位置に配置された前記強誘電体キャパシタの強誘電体
    膜の厚さは、前記直列回路の前記一端側から相対的に遠
    い位置に配置された前記強誘電体キャパシタの強誘電体
    膜の厚さよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載
    の半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 前記直列回路の前記一端側に相対的に近
    い位置に配置された前記強誘電体キャパシタの強誘電体
    膜に添加されている不純物の量は、前記直列回路の前記
    一端側から相対的に遠い位置に配置された前記強誘電体
    キャパシタの強誘電体膜に添加されている不純物の量よ
    りも多いことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶
    装置。
  6. 【請求項6】 前記セット線に印加される前記読み出し
    電圧は、該読み出し電圧が印加されたときに前記強誘電
    体キャパシタの2つの電極同士の間に印加される電圧が
    前記強誘電体キャパシタの抗電圧以下になるような大き
    さに設定されていることを特徴とする請求項1に記載の
    半導体記憶装置。
  7. 【請求項7】 前記容量性負荷は、ゲート電極が前記直
    列回路の前記他端側に接続された電界効果型トランジス
    タであることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶
    装置。
  8. 【請求項8】 それぞれが強誘電体膜の分極の偏位によ
    ってデータを記憶し、ビット線方向に連続に接続された
    複数個の強誘電体キャパシタと、前記複数個の強誘電体
    キャパシタのそれぞれと並列に接続され、前記複数個の
    強誘電体キャパシタのうちから1つの強誘電体キャパシ
    タを選択する複数個の選択トランジスタと、連続に接続
    された前記複数個の強誘電体キャパシタよりなる直列回
    路の一端側に接続され、読み出し電圧が印加されるセッ
    ト線と、前記直列回路の他端側に接続され、前記複数個
    の強誘電体キャパシタのうち選択された強誘電体キャパ
    シタの強誘電体膜の分極の偏位を検知する容量性負荷と
    を備え、前記複数の強誘電体キャパシタの各容量値が互
    いに等しく設定されている半導体記憶装置の駆動方法で
    あって、 前記直列回路の前記一端側に相対的に近い位置に配置さ
    れた前記強誘電体キャパシタに書き込まれているデータ
    を読み出すときに前記セット線に印加される前記読み出
    し電圧は、前記直列回路の前記一端側から相対的に遠い
    位置に配置された前記強誘電体キャパシタに書き込まれ
    ているデータを読み出すときに前記セット線に印加され
    る前記読み出し電圧よりも小さいことを特徴とする半導
    体記憶装置の駆動方法。
  9. 【請求項9】 前記読み出し電圧の大きさは、データを
    読み出そうとする前記強誘電体キャパシタと前記容量性
    負荷との間に存在する寄生容量値と前記容量性負荷の容
    量値との和に反比例するように設定されていることを特
    徴とする請求項8に記載の半導体記憶装置の駆動方法。
  10. 【請求項10】 前記セット線に印加される前記読み出
    し電圧は、該読み出し電圧が印加されたときに前記強誘
    電体キャパシタの2つの電極同士の間に印加される電圧
    が前記強誘電体キャパシタの抗電圧以下になるような大
    きさに設定されていることを特徴とする請求項8に記載
    の半導体記憶装置の駆動方法。
  11. 【請求項11】 前記容量性負荷は、ゲート電極が前記
    直列回路の前記他端側に接続された電界効果型トランジ
    スタであることを特徴とする請求項8に記載の半導体記
    憶装置の駆動方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7428565B2 (en) 2003-07-25 2008-09-23 Rohm Co., Ltd. Logical operation circuit and logical operation device
JP2015159192A (ja) * 2014-02-24 2015-09-03 株式会社リコー 電気機械変換部材及びその製造方法、並びに、その電気機械変換部材を備える液滴吐出ヘッド及び画像形成装置

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JP2015159192A (ja) * 2014-02-24 2015-09-03 株式会社リコー 電気機械変換部材及びその製造方法、並びに、その電気機械変換部材を備える液滴吐出ヘッド及び画像形成装置

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