JP2002156031A - 駆動系油の早期暖機装置 - Google Patents

駆動系油の早期暖機装置

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JP2002156031A
JP2002156031A JP2000351614A JP2000351614A JP2002156031A JP 2002156031 A JP2002156031 A JP 2002156031A JP 2000351614 A JP2000351614 A JP 2000351614A JP 2000351614 A JP2000351614 A JP 2000351614A JP 2002156031 A JP2002156031 A JP 2002156031A
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heating
heat
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Atsushi Tabata
淳 田端
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両用駆動装置の駆動部品を、蓄えていた高
温の駆動部品用流体により早期暖機する装置において、
適切な放出量及びタイミングで高温の流体を放出する。 【解決手段】 車両の走行経路を予測し、現在の車両状
態を参照して、渋滞路に直ちに入る場合や極短時間・距
離の走行であれば、蓄熱タンク内の高温流体の放出を禁
止する(S110)。また、高速道路に乗るときや蓄熱
が可能であれば、その状況に応じて部分的に(S10
0)又は完全に(S120)蓄熱タンク内の高温流体を
放出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用駆動装置の
駆動部品を早期に暖機する装置に関し、特に車両の走行
経路に応じた暖機あるいは蓄熱動作を行うための制御に
関する。
【0002】
【従来の技術】多くの車両用駆動装置は、原動機の回転
速度を適切な回転速度に変換し、車両を駆動するのに適
した回転速度とする変速機を含んでいる。変速機は歯車
などの動力伝達機構を含み、これらの潤滑を行うための
流体が変速機内部に入っている。この潤滑用の流体は、
低温時には、その粘度が高いために、変速機内の運動部
分の抵抗となり、車両用駆動装置の摩擦損失を増加させ
る。したがって、早期に変速機の暖機を行うことにより
駆動装置の効率を改善することができる。
【0003】また、前記変速機の一つとして、トルクコ
ンバータと歯車変速機を組み合わせた自動変速機が知ら
れている。この自動変速機においては、トルクコンバー
タ内で動力伝達を行う作動流体、歯車変速機において変
速段を選択するためのクラッチやブレーキの動作の制御
を行う作動流体、さらに前記潤滑用の流体は、共用され
ている。前記クラッチ、ブレーキなどの動作の応答性、
これらに用いられる摩擦材などの特性なども流体が低温
時においては、所定の特性を得ることができないという
問題があった。
【0004】このように、変速機を早期に暖機を行うこ
とが効率上、望ましい。特に、自動変速機においては、
トルクコンバータの作動流体、クラッチ等の作動流体、
潤滑用流体が共用されており、この多量の流体を早期に
常用温度へと暖めることが望まれていた。このために、
例えば特開平8−246873号公報においては、前回
内燃機関を運転したときに、その暖まった冷却水を貯蓄
しておき、始動時にこの冷却水によって、自動変速機の
作動流体を暖める装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の公報において
は、内燃機関の冷却水により駆動部品用流体を暖め、こ
れにより駆動部品を暖機するという間接的な方法が採ら
れていた。しかし、間接的であるために効率が悪いとい
う問題があった。
【0006】さらに、蓄熱を行う時期、蓄熱する熱量に
関し、走行経路等の要因に配慮しつつ、好適なものとす
る必要があった。
【0007】本発明は、前述の問題点を解決するために
なされたものであり、駆動部品の暖機を早期に、かつ効
率よく行うことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するための本発明は、車両用駆動装置を、蓄えていた
熱により必要に応じて暖機する駆動部品の早期暖機装置
において、高温の駆動部品用流体を蓄える蓄熱手段と、
車両の予測走行経路の情報を取得する経路情報取得手段
と、前記予測走行経路の情報に基づき、前記蓄熱手段か
ら駆動部品への熱放出量を制御する放熱量制御手段と、
を有することを特徴とする。
【0009】また、この駆動部品の早期暖機装置におい
て、前記放熱量制御手段は、予測走行経路の情報に基づ
いて放熱が必要か否かを判断し、放熱が必要と判断され
たときのみ、放熱を行うことを特徴とする。さらに、前
記取得した予測走行経路の渋滞状況の情報を取得する渋
滞情報取得手段を備え、前記放熱量制御手段は、予測走
行経路の渋滞状況の情報に基づいて、放熱量を制御する
ことを特徴とする。また、この渋滞状況の情報に基づい
て予測走行経路が渋滞していると判断した場合には、放
熱不要と判断することも好適である。
【0010】また、前記放熱量制御手段は、予測走行経
路の情報に基づいて前記駆動部品用流体が到達する温度
を予測し、前記予測した到達温度に基づいて放熱量を制
御することとするのも好適である。
【0011】上記従来例の問題点を解決するための本発
明は、車両用駆動装置の駆動部品を、蓄えていた熱によ
り必要に応じて暖機する駆動部品の早期暖機装置におい
て、高温の駆動部品用流体を蓄える蓄熱手段と、車両の
予測走行経路の情報を取得する経路情報取得手段と、前
記予測走行経路の情報に基づき、前記蓄熱手段から駆動
部品への熱放出タイミングを制御する放熱タイミング制
御手段と、を有することを特徴とする。
【0012】また、この駆動部品の早期暖機装置におい
て、前記放熱タイミング制御手段は、予測走行経路の情
報に基づいて放熱が必要か否かを判断し、放熱が必要と
判断されたときのみ、走行開始時点で放熱を開始するよ
う制御することを特徴とする。さらに、前記取得した予
測走行経路の渋滞状況の情報を取得する渋滞情報取得手
段を備え、前記放熱タイミング制御手段は、予測走行経
路の渋滞状況の情報に基づいて、熱放出タイミングを制
御することを特徴とする。また、この渋滞状況の情報に
基づいて予測走行経路が渋滞していると判断した場合に
は、放熱を行わないように制御することも好適である。
【0013】また、前記放熱タイミング制御手段は、予
測走行経路の情報に基づいて前記駆動部品用流体が到達
する温度を予測し、前記予測した到達温度に基づいて放
熱タイミングを制御することとするのも好適である。
【0014】上記従来例の問題点を解決するための本発
明は、車両用駆動装置の駆動部品を、蓄えていた熱によ
り必要に応じて暖機する駆動部品の早期暖機装置におい
て、高温の駆動部品用流体を蓄える蓄熱手段と、前記蓄
熱手段に蓄えられた駆動部品用流体を加熱する加熱手段
と、車両の予測走行経路の情報を取得する経路情報取得
手段と、前記予測走行経路の情報に基づき、前記加熱手
段の加熱量を制御する加熱量制御手段と、を有すること
を特徴とする。
【0015】また、この駆動部品の早期暖機装置におい
て、前記加熱量制御手段は、予測走行経路の情報に基づ
いて加熱が必要か否かを判断し、加熱が必要と判断され
たときのみ、前記加熱手段に対し加熱を行わせることを
特徴とする。さらに、前記取得した予測走行経路の渋滞
状況の情報を取得する渋滞情報取得手段を備え、前記加
熱量制御手段は、予測走行経路の渋滞状況の情報に基づ
いて、加熱量を制御することを特徴とする。また、この
渋滞状況の情報に基づいて予測走行経路が渋滞している
と判断した場合には、加熱不要と判断することも好適で
ある。
【0016】上記従来例の問題点を解決するための本発
明は、車両用駆動装置の駆動部品を、蓄えていた熱によ
り必要に応じて暖機する駆動部品の早期暖機装置におい
て、高温の駆動部品用流体を蓄える蓄熱手段と、前記蓄
熱手段に蓄えられた駆動部品用流体を加熱する加熱手段
と、車両の予測走行経路の情報を取得する経路情報取得
手段と、前記予測走行経路の情報に基づき、前記加熱手
段の加熱タイミングを制御する加熱タイミング制御手段
と、を有することを特徴とする。
【0017】また、この駆動部品の早期暖機装置におい
て、前記加熱タイミング制御手段は、予測走行経路の情
報に基づいて加熱が必要か否かを判断し、加熱が必要と
判断されたときのみ、前記加熱手段に対し走行開始時点
で加熱を行わせることを特徴とする。さらに、前記取得
した予測走行経路の渋滞状況の情報を取得する渋滞情報
取得手段を備え、前記加熱タイミング制御手段は、予測
走行経路の渋滞状況の情報に基づいて、加熱タイミング
を制御することを特徴とする。さらに、この渋滞状況の
情報に基づいて、予測走行経路が渋滞していると判断し
た場合には、加熱不要と判断することも好適である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を、図面に従って説明する。図1には、第1の実施の形
態にかかる車両用駆動装置10の概略構成が示されてい
る。本車両用駆動装置は、原動機として液冷の内燃機関
12と回転電動機14とを有している。内燃機関12と
回転電動機14の動力軸は、クラッチ16により接続、
切断可能となっている。回転電動機14は、運転者の要
求する出力が低いとき、すなわちアクセルの操作量が少
ないときや、内燃機関の効率が悪い低速走行時など、不
図示のバッテリから電力が供給されて、電動機として機
能し、車両を駆動する。また、回転電動機14は、車両
制動時やバッテリの蓄電量が低下したとき、車両の慣性
または内燃機関12によって駆動され、発電機として機
能し、バッテリへの充電を行う。クラッチ16は、例え
ば、回転電動機14のみで車両を駆動している際に切断
状態とされ、内燃機関12のポンプ損失、摩擦損失など
の発生を抑える。
【0019】内燃機関12または回転電動機14の出力
は、自動変速機18に送られる。自動変速機18は、流
体伝動機構、変速機構、制御機構を含む。第1の実施の
形態において、流体伝動機構はトルクコンバータ20で
あり、好適には直結機能を有するものである。また、変
速機構は、複数の遊星歯車機構を含む歯車変速機部22
であり、この歯車変速機部22は、また各遊星歯車機構
の各要素の動きを拘束するクラッチ、ブレーキを含む。
これらのクラッチおよびブレーキは、制御機構としての
流体圧制御部24からの作動流体の選択的供給によって
制御される。歯車変速機部22の出力は、推進軸26に
より駆動輪に向けて伝達される。前述のトルクコンバー
タ20の直結機能は、トルクコンバータの入出力を、流
体を介さずに機械的に結合する直結クラッチを設けるこ
とにより達成される。
【0020】内燃機関12の動力軸には、さらに伝動機
構28を介して補機回転電機30が結合されている。伝
動機構28は、ベルト、チェーンなどの無端可撓部材ま
たは歯車列などとすることができる。補機回転電機30
は、内燃機関12の運転時は発電機と機能し、内燃機関
補機や車両の電装品などに電力を供給する補機バッテリ
(不図示)に充電を行い、また前記電装品などに直接電
力を供給する。また、補機回転電機30は、内燃機関1
2の始動の際には、補機バッテリからの電力を受け電動
機として機能する。
【0021】内燃機関12の冷却液は、内燃機関12と
ラジエータ32およびこれらを結ぶ冷却液配管34によ
り形成され冷却回路内を流れる。内燃機関12で発生す
る熱は、冷却液によりラジエータ32へ運ばれ、ここか
ら大気中に放散される。
【0022】自動変速機18においては、この変速機1
8全体の潤滑流体、トルクコンバータ20の動力伝達を
媒介する作動流体および歯車変速機部22内のクラッ
チ、ブレーキを動作させる作動流体は、共通の流体が用
いられている。以下、この流体をATF(Automatic Tr
ansmission Fluid)と記す。ATFは、歯車変速機部2
2に内蔵されたオイルポンプ36により、流体圧制御部
24を介して自動変速機18の各部に供給される。ま
た、ATFの一部は、ATF配管38により、ラジエー
タ32に送られ、ここで冷却液との間で熱交換が行わ
れ、再び自動変速機18のオイルパン内に戻ってくる。
この回路を、以下主回路と記す。冷却液はほぼ90℃に
管理されており、ATFが過熱した場合は、ラジエータ
32内でATFが冷却される。また、内燃機関12が先
に暖機された場合には、冷却液によりラジエータ32内
でATFの加熱が行われる。
【0023】オイルポンプ36は、トルクコンバータ2
0のポンプ側、すなわち内燃機関12または回転電動機
14により駆動されている。したがって、車両用駆動装
置10が停止しているとき、または回転電動機14のみ
で走行中であって車両が極低速または停止しているとき
など、オイルポンプ36の吐出量が十分確保できない場
合がある。このような場合のために、本車両用駆動装置
10においては、電動式の補助ポンプ40を備えてい
る。補助ポンプ40の動作は、後述する制御部が車両の
走行状態に応じて制御を行う。オイルポンプ36と補助
ポンプ40の供給源の切り換えは、切り換え用チェック
ボール機構41にて達成される。図2に示すようにオイ
ルポンプ36と補助ポンプ40の吐出側は、切り換え用
チェックボール機構41に接続されている。一方のポン
プからATFの供給があると、その圧力によりチェック
ボールが他方の供給孔をふさぐように動作し、これによ
って供給源が切り換わる。切り換え用チェックボール機
構41を通過したATFは、前述の流体圧制御部24に
送られる。
【0024】ATF配管38の途中に、ラジエータ32
を迂回するようにバイパス配管42が設けられ、このバ
イパス配管42には、蓄熱手段としての蓄熱タンク44
が設けられている。また、蓄熱タンク44には加熱手段
としてのヒータ46が併設されており、必要な場合に
は、バッテリからの電力によってATFを加熱する。こ
のバイパス配管42と蓄熱タンク44から構成されるA
TFの回路を、以下バイパス回路と記す。ATFの主回
路とバイパス回路の切換は、切り換え弁48,50によ
り行われる。蓄熱タンク44には、車両用駆動装置10
が運転している際に、高温になったATFが蓄えられ
る。そして、次回の車両用駆動装置10の始動時に、高
温に維持されたATFを放出して、自動変速機18の暖
機を早める。また、蓄えられた熱量が不足する場合は、
ヒータ46により加熱することができる。
【0025】車両用駆動装置10の運転状態を含む車両
の走行状態及び予測される走行経路に関連する情報は、
車両各部に設けられた各種センサの出力信号、制御部5
2の演算、並びにカーナビゲーションシステム70とVe
hicle Information and Communication System(VIC
S)71とから取得される。車両の走行速度は、推進軸
26や車輪などに設けられた車速センサ54の出力信号
に基づき制御部52により算出される。自動変速機18
内温度を代表するATFの温度は、流体圧制御部24に
設けられた変速機温度センサ56の出力信号に基づき制
御部52により算出される。また、蓄熱タンク44内の
ATFの温度は、ここに設けられたタンク温度センサ5
8の出力信号に基づき制御部52により算出される。
【0026】また、シフトレバーなどにより選択された
自動変速機18のシフトポジションおよび制御モードを
検出するシフト位置センサ60からの出力信号も制御部
52に入力する。自動変速機18のシフトポジション
は、例えば、前進の各変速段から適切な段が自動的に選
択されるDポジション、限定された変速段から適切なも
のが選択される2ポジション、Lポジションなどがあ
る。また、歯車変速機部22を動力を伝達しない中立状
態とするNポジション、後退を選択するRポジション、
歯車変速機部22の出力側を機械的にロックし、車両が
動かないようにするPポジションがある。さらに、本装
置においては、運転者が変速段を選択できる手動変速モ
ードを備えている。このモードは、例えばステアリング
に設けられたシフトアップスイッチ、シフトダウンスイ
ッチを運転者が操作することにより、変速段を各々高い
側、低い側に1段変えて、シフト操作を行うものであ
る。
【0027】図3には、自動変速機の早期暖機装置に関
するフローチャートが示されている。特に、制御部52
が切り換え弁48,50を制御する処理が示されてい
る。制御部52は、各センサ並びにカーナビゲーション
システム70とVICS71からの入力信号の処理を行
う(S20)。そして、制御部52は、これらの情報に
基づいて走行経路が予測可能か否かを判断する(S3
0)。ここで走行経路が予測可能か否かは、カーナビゲ
ーションシステム70に走行経路が登録されているか否
かにより判断可能である。尚、カーナビゲーションシス
テム70に走行経路が登録されていなくても、カーナビ
ゲーションシステム70から車両の現在走行位置が検出
でき、かつ過去の走行経路の履歴の情報(日々の走行経
路やその時間帯の情報を含む)からどのような経路を走
行するかが予測可能であれば、予測可能と判断してもよ
い。この予測の処理は、毎回の走行経路の頻度、及びそ
の経路を走行した時間帯の情報を併せて管理しておくこ
とにより容易に実現できる。
【0028】次に制御部52は、処理S30おいて走行
経路が予測可能であると判断されたときには(「Y」で
あるときには)、カーナビゲーションシステム70から
車両の目的地の取得を試行し、取得できたか否かを判断
する(S40)。ここで、目的地の情報が取得できたと
きには、当該情報に基づいて走行経路が予測される。ま
た、処理S40において車両の目的地の取得ができなか
ったときには(「N」ならば)、上記処理並びに同等の
処理により、走行経路を推定可能であるか否かを判断す
る(S50)。ここで、走行経路が何らかの方法によっ
て推定できるとき、及び、処理S40において車両の目
的地の情報が取得され、当該目的地の情報によって走行
経路が予測できたときには(処理S40又は処理S50
において「Y」であるときには)、VICS71からの
情報を参照して、渋滞に関する情報や工事等、渋滞の予
測に関連する情報を取得するとともに、当該情報に基づ
いて目的地までの所要時間を演算する(S60)。
【0029】制御部52は、さらに現在の車両の状態を
判断する。すなわち、蓄熱タンク44における蓄熱状態
や、現在のATFの温度からロックアップ・クラッチが
オン/スリップ制御可能な状態にあるか否か、オーバー
ドライブ(OD)は禁止されているか否か等が判断され
る(S70)。ここでATFの温度が低い状態では、ロ
ックアップ・クラッチをオンにすることができず、OD
も禁止された状態となる。従ってかかる状態にある場合
には原則的にはATFがバイパス回路を流れるように切
り換え弁48,50(図1参照)が制御され、蓄熱タン
ク44内の高温のATFが利用されることが望ましい。
しかしながら、例えば走行開始からまもなく渋滞路に入
ってしまう場合には、渋滞によって車両が停止している
間にATFが高温となるから蓄熱タンク44内のATF
を利用する必要はない。また、車両走行開始後すぐに高
速走行の状態となるとき(高速道路を走行する等)に
は、迅速にATFを高温にする必要があるから、蓄熱タ
ンク44内のATFを早めに利用可能とする必要があ
る。
【0030】すなわち、制御部52は、カーナビゲーシ
ョンシステム70から得られた、予想される走行経路の
情報(予想走行経路情報)と、VICS71から得られ
た、渋滞・所要時間の情報と、に基づき早期に高温のA
TFが要求されるような走行となるか否かを判断し、こ
の判断に応じて、切り換え弁48,50を制御する。
【0031】次に、制御部52は、予測された走行経路
の情報に基づいて、今回の走行が所定のしきい値よりも
短い距離(極短距離)または、短い時間(極短時間)の
ものであるか否かを判断し(S80)、極短距離又は極
短時間の走行でないと判断した場合には(「N」であれ
ば)、さらにこの走行によりATFの温度が所定の温度
よりも高温に到達するか否かを調べ(S90)、到達し
ない場合には蓄熱不能と判断して(「N」となって)、
走行開始とともに、切り換え弁48,50を制御して蓄
熱タンク44に蓄えられている高温のATFを部分的に
放出して(S100)、処理を終了する。
【0032】また、処理S80において、極短距離又は
極短時間の走行である場合には(「Y」であれば)、処
理S70においてATFがバイパス回路を流れるように
切り換え弁48,50を制御するとした場合において
も、ATFがバイパス回路を流れないように、つまり蓄
熱タンク44に蓄えられている高温のATFが利用され
ないようにして(S110)、処理を終了する。
【0033】さらに、処理S90においてATFの温度
が所定の温度よりも高温に到達する場合には蓄熱可能と
判断して(処理S90において「Y」となって)、走行
開始とともに切り換え弁48,50を制御して蓄熱タン
ク44に蓄えられている高温のATFを完全に放出し
(S120)、処理を終了する。この完全放出のタイミ
ングは、現在地から設定乃至推定された目的地までの予
測走行経路の途上であることとしてもよい。この途上で
のタイミングは、例えば渋滞が解消するポイント等、車
速の上昇が見込まれるポイントや、高速道路の手前であ
ることが考えられる。これら放出のポイントは、車両の
制御モードが正常になる点を示すため、図4に示すよう
に、カーナビゲーションシステム70の画面上に表して
運転者に対してこのポイントがどこであるかを報知する
ことも好ましい。また、処理S120においては、完全
放出としているが、変速機温度センサ56の情報などか
らみて必要なしと判断されれば、その一部を放出するよ
うに制御してもよい。
【0034】尚、処理S30において走行経路が予測不
能と判断した場合(処理S30において「N」となる場
合)、及び処理S50において走行経路が推定できなか
った場合(処理S50において「N」となる場合)に
は、そのまま処理を終了する。
【0035】ここで、走行開始の時点は、イグニッショ
ンスイッチ(IGスイッチ)66がオンになったか否か
により判断してもよいし、シフト位置センサ60や、車
速センサ54により判断してもよい。
【0036】すなわち、本実施の形態によれば、図5に
示すように、予測される走行距離乃至走行時間に応じ
て、所定の距離又は時間(図5の「A」)まではATF
がバイパス回路を流れないように、すなわち高温のAT
Fが放出されないように制御され、このAからまた別の
しきい値である所定の距離又は時間(図5の「B」)ま
での間では部分的に高温のATFが放出され、このBよ
りも距離又は時間が大となる走行が予測される場合に
は、蓄熱タンク44内に蓄えられていた高温のATFが
完全に放出されることになる。
【0037】尚、図1において、回転電動機14は、図
6に示すように、エンジン12のクランク軸に対しクラ
ッチ16を介して接続され、エンジン12とトルクコン
バータ20との間に配置されている。また、この回転電
動機14は、インバータ81により制御され、このイン
バータ81は、バッテリ83から電力の供給を受けてい
る。また、このインバータ81とバッテリ83とは、コ
ントローラ82により制御されている。さらに、この回
転電動機14は、回生制動をはじめとして、駆動側にも
使用される。コントローラ82は、バッテリ83のSO
C(state of charge)が低下すると、エンジン出力を
上昇させて回転電動機14により発電を行い、この発電
した電力をバッテリ83に供給してバッテリ83を充電
する。
【0038】次に、本発明の第2の実施の形態を図面を
参照しながら説明する。第2の実施の形態の車両用駆動
装置10の概略構成は、図1に示した第1の実施の形態
に係るものと同様であり、原動機として液冷の内燃機関
12と回転電動機14とを有している。内燃機関12と
回転電動機14の動力軸は、クラッチ16により接続、
切断可能となっている。回転電動機14は、運転者の要
求する出力が低いとき、すなわちアクセルの操作量が少
ないときや、内燃機関の効率が悪い低速走行時など、不
図示のバッテリから電力が供給されて、電動機として機
能し、車両を駆動する。また、回転電動機14は、車両
制動時やバッテリの蓄電量が低下したとき、車両の慣性
または内燃機関12によって駆動され、発電機として機
能し、バッテリへの充電を行う。クラッチ12は、例え
ば、回転電動機14のみで車両を駆動している際に切断
状態とされ、内燃機関12のポンプ損失、摩擦損失など
の発生を抑える。
【0039】内燃機関12または回転電動機14の出力
は、自動変速機18に送られる。自動変速機18は、流
体伝動機構、変速機構、制御機構を含む。第1の実施の
形態において、流体伝動機構はトルクコンバータ20で
あり、好適には直結機能を有するものである。また、変
速機構は、複数の遊星歯車機構を含む歯車変速機部22
であり、この歯車変速機部22は、また各遊星歯車機構
の各要素の動きを拘束するクラッチ、ブレーキを含む。
これらのクラッチおよびブレーキは、制御機構としての
流体圧制御部24からの作動流体の選択的供給によって
制御される。歯車変速機部22の出力は、推進軸26に
より駆動輪に向けて伝達される。前述のトルクコンバー
タ20の直結機能は、トルクコンバータの入出力を、流
体を介さずに機械的に結合する直結クラッチを設けるこ
とにより達成される。
【0040】内燃機関12の動力軸には、さらに伝動機
構28を介して補機回転電機30が結合されている。伝
動機構28は、ベルト、チェーンなどの無端可撓部材ま
たは歯車列などとすることができる。補機回転電機30
は、内燃機関12の運転時は発電機と機能し、内燃機関
補機や車両の電装品などに電力を供給する補機バッテリ
(不図示)に充電を行い、また前記電装品などに直接電
力を供給する。また、補機回転電機30は、内燃機関1
2の始動の際には、補機バッテリからの電力を受け電動
機として機能する。
【0041】内燃機関12の冷却液は、内燃機関12と
ラジエータ32およびこれらを結ぶ冷却液配管34によ
り形成され冷却回路内を流れる。内燃機関12で発生す
る熱は、冷却液によりラジエータ32へ運ばれ、ここか
ら大気中に放散される。
【0042】自動変速機18においては、この変速機1
8全体の潤滑流体、トルクコンバータ20の動力伝達を
媒介する作動流体および歯車変速機部22内のクラッ
チ、ブレーキを動作させる作動流体は、共通の流体、す
なわちATFが用いられている。ATFは、歯車変速機
部22に内蔵されたオイルポンプ36により、流体圧制
御部24を介して自動変速機18の各部に供給される。
また、ATFの一部は、ATF配管38により、ラジエ
ータ32に送られ、ここで冷却液との間で熱交換が行わ
れ、再び自動変速機18のオイルパン内に戻ってくる。
この回路を、以下主回路と記す。冷却液はほぼ90℃に
管理されており、ATFが過熱した場合は、ラジエータ
32内でATFが冷却される。また、内燃機関12が先
に暖機された場合には、冷却液によりラジエータ32内
でATFの加熱が行われる。
【0043】オイルポンプ36は、トルクコンバータ2
0のポンプ側、すなわち内燃機関12または回転電動機
14により駆動されている。したがって、車両用駆動装
置10が停止しているとき、または回転電動機14のみ
で走行中であって車両が極低速または停止しているとき
など、オイルポンプ36の吐出量が十分確保できない場
合がある。このような場合のために、本車両用駆動装置
10においては、電動式の補助ポンプ40を備えてい
る。補助ポンプ40の動作は、後述する制御部が車両の
走行状態に応じて制御を行う。オイルポンプ36と補助
ポンプ40の供給源の切り換えは、切り換え用チェック
ボール機構41にて達成される。図2に示したようにオ
イルポンプ36と補助ポンプ40の吐出側は、切り換え
用チェックボール機構41に接続されている。一方のポ
ンプからATFの供給があると、その圧力によりチェッ
クボールが他方の供給孔をふさぐように動作し、これに
よって供給源が切り換わる。切り換え用チェックボール
機構41を通過したATFは、前述の流体圧制御部24
に送られる。
【0044】ATF配管38の途中に、ラジエータ32
を迂回するようにバイパス配管42が設けられ、このバ
イパス配管42には、蓄熱手段としての蓄熱タンク44
が設けられている。また、蓄熱タンク44には加熱手段
としてのヒータ46が併設されており、必要な場合に
は、バッテリからの電力によってATFを加熱する。こ
のバイパス配管42と蓄熱タンク44から構成されるA
TFの回路を、以下バイパス回路と記す。ATFの主回
路とバイパス回路の切換は、切り換え弁48,50によ
り行われる。蓄熱タンク44には、車両用駆動装置10
が運転している際に、高温になったATFが蓄えられ
る。そして、次回の車両用駆動装置10の始動時に、高
温に維持されたATFを放出して、自動変速機18の暖
機を早める。また、蓄えられた熱量が不足する場合は、
ヒータ46により加熱することができる。
【0045】車両用駆動装置10の運転状態を含む車両
の走行状態及び予測される走行経路に関連する情報は、
車両各部に設けられた各種センサの出力信号、制御部5
2の演算、並びにカーナビゲーションシステム70とV
ICS71とから取得される。車両の走行速度は、推進
軸26や車輪などに設けられた車速センサ54の出力信
号に基づき制御部52により算出される。自動変速機1
8内温度を代表するATFの温度は、流体圧制御部24
に設けられた変速機温度センサ56の出力信号に基づき
制御部52により算出される。また、蓄熱タンク44内
のATFの温度は、ここに設けられたタンク温度センサ
58の出力信号に基づき制御部52により算出される。
【0046】また、シフトレバーなどにより選択された
自動変速機18のシフトポジションおよび制御モードを
検出するシフト位置センサ60からの出力信号も制御部
52に入力する。自動変速機18のシフトポジション
は、例えば、前進の各変速段から適切な段が自動的に選
択されるDポジション、限定された変速段から適切なも
のが選択される2ポジション、Lポジションなどがあ
る。また、歯車変速機部22を動力を伝達しない中立状
態とするNポジション、後退を選択するRポジション、
歯車変速機部22の出力側を機械的にロックし、車両が
動かないようにするPポジションがある。さらに、本装
置においては、運転者が変速段を選択できる手動変速モ
ードを備えている。このモードは、例えばステアリング
に設けられたシフトアップスイッチ、シフトダウンスイ
ッチを運転者が操作することにより、変速段を各々高い
側、低い側に1段変えて、シフト操作を行うものであ
る。
【0047】図7には、自動変速機の早期暖機装置に関
するフローチャートが示されている。特に、制御部52
がヒータ46を制御する処理が示されている。制御部5
2は、各センサ並びにカーナビゲーションシステム70
とVICS71からの入力信号の処理を行う(S22
0)。そして、制御部52は、これらの情報に基づいて
走行経路が予測可能か否かを判断する(S230)。こ
こで走行経路が予測可能か否かは、カーナビゲーション
システム70に走行経路が登録されているか否かにより
判断可能である。尚、カーナビゲーションシステム70
に走行経路が登録されていなくても、カーナビゲーショ
ンシステム70から車両の現在走行位置が検出でき、か
つ過去の走行経路の履歴の情報(日々の走行経路やその
時間帯の情報を含む)からどのような経路を走行するか
が予測可能であれば、予測可能と判断してもよい。この
予測の処理は、毎回の走行経路の頻度、及びその経路を
走行した時間帯の情報を併せて管理しておくことにより
容易に実現できる。
【0048】次に制御部52は、処理S230おいて走
行経路が予測可能であると判断されたときには(「Y」
であるときには)、カーナビゲーションシステム70か
ら車両の目的地の取得を試行し、取得できたか否かを判
断する(S240)。ここで、目的地の情報が取得でき
たときには、当該情報に基づいて走行経路が予測され
る。また、処理S240において車両の目的地の取得が
できなかったときには(「N」ならば)、上記処理並び
に同等の処理により、走行経路を推定可能であるか否か
を判断する(S250)。ここで、走行経路が何らかの
方法によって推定できるとき、及び、処理S240にお
いて車両の目的地の情報が取得され、当該目的地の情報
によって走行経路が予測できたときには(処理S240
又は処理S250において「Y」であるときには)、V
ICS71からの情報を参照して、渋滞に関する情報や
工事等、渋滞の予測に関連する情報を取得するととも
に、当該情報に基づいて目的地までの所要時間を演算す
る(S260)。
【0049】制御部52は、さらに現在の車両の状態を
判断する。すなわち、蓄熱タンク44における蓄熱状態
や、現在のATFの温度からロックアップ・クラッチが
オン/スリップ制御可能な状態にあるか否か、オーバー
ドライブ(OD)は禁止されているか否か等が判断され
る(S270)。ここでATFの温度が低い状態では、
ロックアップ・クラッチをオンにすることができず、O
Dも禁止された状態となる。従ってかかる状態にある場
合には原則的にはATFがバイパス回路を流れるように
切り換え弁48,50(図1参照)が制御されるととも
に、ヒータ46がオンとなって、蓄熱タンク44内の高
温のATFが利用されることが望ましい。しかしなが
ら、例えば走行開始からまもなく渋滞路に入ってしまう
場合には、渋滞によって車両が停止している間にATF
が高温となるから蓄熱タンク44内のATFを利用する
必要はない。また、車両走行開始後すぐに高速走行の状
態となるとき(高速道路を走行する等)には、迅速にA
TFを高温にする必要があるから、蓄熱タンク44内の
ATFを早めに利用可能とする必要がある。さらに、車
両走行開始後、若干の時間をおいて高速道路に入る場合
などでは、ATFを高温にしておいてから放出すること
も重要となる。この場合には、ヒータ46を走行開始と
ともにオンとして蓄熱タンク44内のATFの温度を好
適にするとともに、高速道路に入る前に蓄熱タンク44
内に蓄えられている高温のATFを放出するようにした
方がよい。
【0050】すなわち、制御部52は、カーナビゲーシ
ョンシステム70から得られた、予想される走行経路の
情報(予想走行経路情報)と、VICS71から得られ
た、渋滞・所要時間の情報と、に基づき早期に高温のA
TFが要求されるような走行となるか否かを判断し、こ
の判断に応じて、ヒータ46を制御するとともに、切り
換え弁48,50を制御する。
【0051】次に、制御部52は、予測された走行経路
の情報に基づいて、今回の走行が所定のしきい値よりも
短い距離(極短距離)または、短い時間(極短時間)の
ものであるか否かを判断し(S280)、極短距離又は
極短時間の走行でないと判断した場合には(「N」であ
れば)、さらにこの走行によりATFの温度が所定の温
度よりも高温に到達するか否かを調べ(S290)、到
達しない場合には蓄熱不能と判断して(「N」となっ
て)、走行開始とともに、ヒータ46をオンとして(S
300)、処理を終了する。
【0052】また、処理S280において、極短距離又
は極短時間の走行である場合には(「Y」であれば)、
処理S270においてATFがバイパス回路を流れるよ
うに切り換え弁48,50を制御するとした場合におい
ても、ATFがバイパス回路を流れないように、つまり
蓄熱タンク44に蓄えられている高温のATFが利用さ
れないようにして(S310)、処理を終了する。
【0053】さらに、処理S290においてATFの温
度が所定の温度よりも高温に到達する場合には蓄熱可能
と判断して(処理S290において「Y」となって)、
走行開始とともにヒータ46をオンとして(S32
0)、処理を終了する。
【0054】尚、処理S300によりヒータ46が暖め
た蓄積タンク44内のATFは部分的に放出されるよう
に制御されることが好ましく、処理S320によりヒー
タ46が暖めた蓄積タンク44内のATFは完全に放出
されるように制御されることが好ましい。
【0055】このような放出のタイミングは、図4に示
したように、現在地から設定乃至推定された目的地まで
の予測走行経路の途上であることとしてもよい。この途
上でのタイミングは、例えば渋滞が解消するポイント
等、車速の上昇が見込まれるポイントや、高速道路の手
前であることが考えられる。これら放出のポイントは、
車両の制御モードが正常になる点を示すため、カーナビ
ゲーションシステム70の画面上に表して運転者に対し
てこのポイントがどこであるかを報知することも好まし
い。
【0056】尚、処理S230において走行経路が予測
不能と判断した場合(処理S230において「N」とな
る場合)、及び処理S250において走行経路が推定で
きなかった場合(処理S250において「N」となる場
合)には、そのまま処理を終了する。
【0057】ここで、走行開始の時点は、イグニッショ
ンスイッチ(IGスイッチ)66がオンになったか否か
により判断してもよいし、シフト位置センサ60や、車
速センサ54により判断してもよい。
【0058】すなわち、本実施の形態によれば、図8に
示すように、予測される走行距離乃至走行時間に応じ
て、所定の距離又は時間(図8の「C」)まではATF
がバイパス回路を流れないように、すなわち高温のAT
Fが放出されないように制御され、このCからまた別の
しきい値である所定の距離又は時間(図8の「D」)ま
での間では部分的に高温のATFが放出され、このDよ
りも距離又は時間が大となる走行が予測される場合に
は、蓄熱タンク44内に蓄えられていた高温のATFが
完全に放出されることになる。
【0059】尚、ここでは、ATFを例として説明した
が、これ以外でもディファレンシャル部の油(デフ
油)、ハイブリッド用動力伝達装置の油、トランスファ
の油に対しても同様に本発明を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の車両用駆動装置の概略構成を示
す図である。
【図2】 ATFを供給するポンプの切換についての説
明図である。
【図3】 蓄熱タンク内のATFの放出制御に関するフ
ローチャートである。
【図4】 放出ポイントの表示例を表す説明図である。
【図5】 放熱量の設定例を表す説明図である。
【図6】 回転電動機の動力連結状態を示す図である。
【図7】 ヒータによる加熱制御に関するフローチャー
トである。
【図8】 放熱量の設定例を表す説明図である。
【符号の説明】
10 車両用駆動装置、12 内燃機関、14 回転電
動機、18 自動変速機、36 オイルポンプ、40
補助ポンプ、44,72 蓄熱タンク、46ヒータ、5
2 制御部、56 変速機温度センサ、58 タンク温
度センサ、60 シフト位置センサ、66 イグニッシ
ョンスイッチ、70 カーナビゲーションシステム、7
1 VICS、81 インバータ、82 コントロー
ラ、83バッテリ。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用駆動装置を、蓄えていた熱により
    必要に応じて暖機する駆動部品の早期暖機装置におい
    て、 高温の駆動部品用流体を蓄える蓄熱手段と、 車両の予測走行経路の情報を取得する経路情報取得手段
    と、 前記予測走行経路の情報に基づき、前記蓄熱手段から駆
    動部品への熱放出量を制御する放熱量制御手段と、 を有することを特徴とする駆動部品の早期暖機装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の駆動部品の早期暖機装
    置において、 前記放熱量制御手段は、予測走行経路の情報に基づいて
    放熱が必要か否かを判断し、放熱が必要と判断されたと
    きのみ、放熱を行うことを特徴とする駆動部品の早期暖
    機装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の駆動部品の早期暖機装
    置において、さらに、 前記取得した予測走行経路の渋滞状況の情報を取得する
    渋滞情報取得手段を備え、 前記放熱量制御手段は、予測走行経路の渋滞状況の情報
    に基づいて、放熱を制御することを特徴とする駆動部品
    の早期暖機装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の駆動部品の早期暖機装
    置において、さらに、 前記取得した予測走行経路の渋滞状況の情報を取得する
    渋滞情報取得手段を備え、 前記放熱量制御手段は、予測走行経路の渋滞状況の情報
    に基づいて、予測走行経路が渋滞していると判断した場
    合には、放熱不要と判断することを特徴とする駆動部品
    の早期暖機装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の駆動部品の早期暖機装
    置において、 前記放熱量制御手段は、予測走行経路の情報に基づいて
    前記駆動部品用流体が到達する温度を予測し、前記予測
    した到達温度に基づいて放熱量を制御することを特徴と
    する駆動部品の早期暖機装置。
  6. 【請求項6】 車両用駆動装置の駆動部品を、蓄えてい
    た熱により必要に応じて暖機する駆動部品の早期暖機装
    置において、 高温の駆動部品用流体を蓄える蓄熱手段と、 車両の予測走行経路の情報を取得する経路情報取得手段
    と、 前記予測走行経路の情報に基づき、前記蓄熱手段から駆
    動部品への熱放出タイミングを制御する放熱タイミング
    制御手段と、 を有することを特徴とする駆動部品の早期暖機装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の駆動部品の早期暖機装
    置において、 前記放熱タイミング制御手段は、予測走行経路の情報に
    基づいて放熱が必要か否かを判断し、放熱が必要と判断
    されたときのみ、走行開始時点で放熱を開始するよう制
    御することを特徴とする駆動部品の早期暖機装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の駆動部品の早期暖機装
    置において、さらに、 前記取得した予測走行経路の渋滞状況の情報を取得する
    渋滞情報取得手段を備え、 前記放熱タイミング制御手段は、予測走行経路の渋滞状
    況の情報に基づいて、放熱タイミングを制御することを
    特徴とする駆動部品の早期暖機装置。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の駆動部品の早期暖機装
    置において、さらに、 前記取得した予測走行経路の渋滞状況の情報を取得する
    渋滞情報取得手段を備え、 前記放熱タイミング制御手段は、予測走行経路の渋滞状
    況の情報に基づいて、予測走行経路が渋滞していると判
    断した場合には、放熱を行わないように制御することを
    特徴とする駆動部品の早期暖機装置。
  10. 【請求項10】 請求項6に記載の駆動部品の早期暖機
    装置において、 前記放熱タイミング制御手段は、予測走行経路の情報に
    基づいて前記駆動部品用流体が到達する温度を予測し、
    前記予測した到達温度に基づいて放熱タイミングを制御
    することを特徴とする駆動部品の早期暖機装置。
  11. 【請求項11】 車両用駆動装置の駆動部品を、蓄えて
    いた熱により必要に応じて暖機する駆動部品の早期暖機
    装置において、 高温の駆動部品用流体を蓄える蓄熱手段と、 前記蓄熱手段に蓄えられた駆動部品用流体を加熱する加
    熱手段と、 車両の予測走行経路の情報を取得する経路情報取得手段
    と、 前記予測走行経路の情報に基づき、前記加熱手段の加熱
    量を制御する加熱量制御手段と、 を有することを特徴とする駆動部品の早期暖機装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の駆動部品の早期暖
    機装置において、 前記加熱量制御手段は、予測走行経路の情報に基づいて
    加熱が必要か否かを判断し、加熱が必要と判断されたと
    きのみ、前記加熱手段に対し加熱を行わせることを特徴
    とする駆動部品の早期暖機装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の駆動部品の早期暖
    機装置において、 前記取得した予測走行経路の渋滞状況の情報を取得する
    渋滞情報取得手段を備え、 前記加熱量制御手段は、予測走行経路の渋滞状況の情報
    に基づいて、加熱量を制御することを特徴とする駆動部
    品の早期暖機装置。
  14. 【請求項14】 請求項12に記載の駆動部品の早期暖
    機装置において、 前記取得した予測走行経路の渋滞状況の情報を取得する
    渋滞情報取得手段を備え、 前記加熱量制御手段は、予測走行経路の渋滞状況の情報
    に基づいて、予測走行経路が渋滞していると判断した場
    合には、加熱不要と判断することを特徴とする駆動部品
    の早期暖機装置。
  15. 【請求項15】 車両用駆動装置の駆動部品を、蓄えて
    いた熱により必要に応じて暖機する駆動部品の早期暖機
    装置において、 高温の駆動部品用流体を蓄える蓄熱手段と、 前記蓄熱手段に蓄えられた駆動部品用流体を加熱する加
    熱手段と、 車両の予測走行経路の情報を取得する経路情報取得手段
    と、 前記予測走行経路の情報に基づき、前記加熱手段の加熱
    タイミングを制御する加熱タイミング制御手段と、 を有することを特徴とする駆動部品の早期暖機装置。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の駆動部品の早期暖
    機装置において、 前記加熱タイミング制御手段は、予測走行経路の情報に
    基づいて加熱が必要か否かを判断し、加熱が必要と判断
    されたときのみ、前記加熱手段に対し走行開始時点で加
    熱を行わせることを特徴とする駆動部品の早期暖機装
    置。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の駆動部品の早期暖
    機装置において、 前記取得した予測走行経路の渋滞状況の情報を取得する
    渋滞情報取得手段を備え、 前記加熱タイミング制御手段は、予測走行経路の渋滞状
    況の情報に基づいて、加熱タイミングを制御することを
    特徴とする駆動部品の早期暖機装置。
  18. 【請求項18】 請求項16に記載の駆動部品の早期暖
    機装置において、 前記取得した予測走行経路の渋滞状況の情報を取得する
    渋滞情報取得手段を備え、 前記加熱タイミング制御手段は、予測走行経路の渋滞状
    況の情報に基づいて、予測走行経路が渋滞していると判
    断した場合には、加熱不要と判断することを特徴とする
    駆動部品の早期暖機装置。
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