JP2002155340A - 耐火性の優れた490N/mm2級建築用鋼ならびにその製造方法 - Google Patents

耐火性の優れた490N/mm2級建築用鋼ならびにその製造方法

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JP2002155340A
JP2002155340A JP2001027383A JP2001027383A JP2002155340A JP 2002155340 A JP2002155340 A JP 2002155340A JP 2001027383 A JP2001027383 A JP 2001027383A JP 2001027383 A JP2001027383 A JP 2001027383A JP 2002155340 A JP2002155340 A JP 2002155340A
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Rikio Chijiiwa
力雄 千々岩
Yoshio Terada
好男 寺田
Yuzuru Yoshida
譲 吉田
Nobuyuki Komatsu
伸行 小松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は建築、土木等の分野において、各種
建造物に用いる700℃と800℃の耐火性が優れた4
90N/mm2級鋼ならびにその製造方法を提供する。 【解決手段】 Mo−Nb−V系の鋼で、その他の合金
元素を制御し、ミクロ組織をフェライト・ベイナイトと
して、常温と700℃、800℃の強度を確保する方法
に関する発明である。まず、ミクロ組織をフェライト化
するため、新たに知見したパラメーターf(C)を−
0.01〜0.03に制御し、Si+Mn量を0.7%
以下とした鋼を高温加熱/高温圧延して発明鋼を製造す
る方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築、土木等の分野
において、各種建造物に用いる700℃、800℃にお
ける高温強度に優れた鋼材およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】建築、土木などの分野における各種建築
用鋼材として、JIS等で規格化された鋼材等が広く利
用されている。
【0003】ところで、ビルや事務所、住居、立体駐車
場などの建築物に前記の鋼材を用いた場合は、火災にお
ける安全性を確保するため、十分な耐火被覆を施すこと
が義務付けられており、建築関係諸法令では、火災時に
鋼材温度が350℃以上にならないように規定されてい
る。
【0004】すなわち、前記鋼材は350℃程度で耐力
が常温時の2/3程度になり、必要な強度を下回るため
である。鋼材を建造物に利用する場合、火災時において
鋼材の温度が350℃に達しないように耐火被覆を施し
て使用される。そのため、鋼材費用に対し耐火被覆工費
が高額になり、建設コストが大幅に上昇することが避け
られない。
【0005】最近、上記の課題を解決するため、例え
ば、特開平2−77523号公報や特開平10−680
44号公報などが発明されている。
【0006】しかしながら、特開平2−77523号公
報では、相当量のMoとNbを添加した鋼で、600℃
の耐力が常温耐力の70%以上を確保するものである
が、700℃、800℃の耐力は示されていない。
【0007】また、特開平10−68044号公報で
は、相当量のMoとNbを添加した鋼でミクロ組織をベ
イナイトとすることにより700℃の耐力が常温耐力の
56%以上を確保するものであるが、800℃での耐力
は示されていない。
【0008】すなわち、この例の様に600℃程度の高
温強度を確保した鋼はすでに市場でも使用されており、
700℃で一定の強度を確保する鋼材の発明がなされて
いるが、700℃、750℃、800℃での高温強度を
確保できる実用鋼の製造は困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述のように建築物に
鋼材を利用する場合、通常の鋼では、高温強度が低いた
め、無被覆や軽被覆で利用することができず、割高な耐
火被覆を施さなければならなかった。
【0010】また、新しく開発された鋼でも、耐火温度
は600〜700℃までの保証が限界であり、700
℃、750℃、800℃に耐える鋼材の開発が望まれて
いた。
【0011】本発明の目的は、700℃、750℃、8
00℃で高温強度が優れた鋼材およびその製造方法を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を克
服するために、ミクロ組織と添加合金元素量を最適範囲
とすることで目的を達成したもので、その要旨は以下に
示す通りである。
【0013】(1) 質量%で、C:0.05〜0.1
5%、Si:0.3%以下、Mn:0.6%以下、P:
0.01%以下、S:0.01%以下、Mo:0.5〜
1.5%、Nb:0.01〜0.1%、V:0.01〜
0.2%、Al:0.1%以下、N:0.001〜0.
006%を含有し、且つ、Si+Mnの値が0.7%以
下で、下記(1)式に示すf(C)の値が−0.01〜
0.03からなる耐火性の優れた490N/mm2級建
築用鋼。 f(C)=C−0.13Nb−0.24V−0.063Mo ・ ・ ・ (1)
【0014】(2) 質量%で、C:0.05〜0.1
5%、Si:0.3%以下、Mn:0.6%以下、P:
0.01%以下、S:0.01%以下、Mo:0.5〜
1.5%、Nb:0.01〜0.1%、V:0.01〜
0.2%、Al:0.1%以下、N:0.001〜0.
006%、更に、Ti:0.005〜0.05%、B:
0.0003〜0.002%、Ni:0.05〜0.5
%、Cu:0.05〜0.5%、Cr:0.05〜0.
5%、および/または、Ca:0.0005〜0.00
3%、REM:0.001〜0.005%、Mg:0.
0001〜0.006%のそれぞれの一群の元素から1
種又は2種以上を含有し、且つ、Si+Mnの値が0.
7%以下で、下記(2)又は(3)式に示すf(C)の
値が−0.01〜0.03からなる耐火性の優れた49
0N/mm2級建築用鋼。 f(C)=C−0.13Nb−0.24V−0.063Mo (Ti<0.005%) ・ ・ ・ (2) f(C)=C−0.25(Ti−3.4N)−0.13Nb−0.24V −0.063Mo (Ti≧0.005%) ・ ・ ・ (3)
【0015】(3) 上記(1)あるいは(2)項の鋼
成分の鋼片を、1100〜1300℃に再加熱後、熱間
塑性加工を850〜1000℃で終了し、その後空冷し
て、ミクロ組織をフェライトとベイナイトの混合組織に
することを特徴とする耐火性に優れた建築用鋼の製造方
法。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明者らはすでに、600℃、
700℃の高温強度が優れた鋼を見出し、600℃の高
温強度が優れた鋼はすでに建築分野で使用されている
が、市場では、更に高温に耐える鋼への極めて強い要求
がある。
【0017】この場合でも、建築用鋼としての溶接性や
低YR等の特性は従来と同じ様に具備する必要があるた
め、700℃、750℃、800℃の高温強度が優れた
鋼は極めて難しい課題であった。
【0018】この課題を解決するため、本発明者らは鋭
意検討し、700℃の高温強度はMo等の合金元素の添
加とミクロ組織のベイナイト化が有効であるが、800
℃では、ミクロ組織の効果はなく、Nbの効果が大き
く、Moや、Ti、Vも若干の効果があることを突き止
めた。
【0019】したがって、700℃の強度、750℃の
強度、800℃の強度と常温の強度および常温と高温の
強度比(YS比=高温強度/常温強度)のすべてを同時
に確保するためにはミクロ組織と添加合金元素量を最適
範囲とすることが重要である。
【0020】まず、ミクロ組織をフェライトとベイナイ
トの混合組織とする方法を検討し、本発明者らはf
(C)値を狭い範囲の−0.01〜0.03に制御する
ことを見出した。
【0021】f(C)値が低すぎると、ミクロ組織がフ
ェライト化して高温の強度が低下し、Mo、Nb、T
i、V等の合金元素を多く添加する必要が生じる。f
(C)値が高すぎると、ミクロ組織がベイナイトのみと
なり、高温の強度は達成できるが常温の強度が高すぎ、
YRが80%を超え、YS比も低下するため不十分であ
る。
【0022】このため、本発明鋼ではミクロ組織をフェ
ライトとベイナイトの混合組織とするためのf(C)値
の最適範囲は−0.01〜0.03である。
【0023】次に、常温と高温の強度を同時に確保する
ためには相当量の合金元素の添加が必要であり、本発明
鋼の490N/mm2グレードでは、Mo:0.5〜
1.5%、Nb:0.01〜0.1%、Ti:0.00
5〜0.05%、V:0.01〜0.2%が必要であ
り、Si+Mnを0.7%以下とすることが必要であ
る。
【0024】Mo、Nb、V、Ti等は主に高温強度の
確保のためであり、Si+Mn量の範囲限定は常温強度
を所定の範囲に抑制するためである。
【0025】また、鋼の加熱温度はTi、Nb、V、M
oをできるだけ固溶状態とするため高い温度が望ましい
が、母材の靭性確保の観点から、1100〜1300℃
に限定した。
【0026】圧延終了温度は低温域の圧下でTi、N
b、Vが炭化物として析出するため、850℃が下限の
温度であり、1000℃を超える温度での圧延終了温度
では靭性が不足するためである。
【0027】なお、本発明鋼を製造後、脱水素などの目
的でAc1変態点以下の温度に再加熱しても、本発明鋼
の特徴は何ら損なわれることはない。
【0028】また、本発明鋼を建築用途以外の高温強度
を必要とする分野で使用することは何ら差し支えない。
【0029】次に、本発明にかかわるその他の成分元素
とその添加量について説明する。
【0030】Cは、本発明では特徴的な元素であるが、
狭い範囲にコントロールする必要があり、0.05〜
0.15%が限定範囲である。これ未満のC量では高温
強度が不足し、この範囲を超えると降伏比が増加し、強
度も高すぎるためである。
【0031】Siは、母材の強度向上に有効であるが、
過度の添加は靭性の劣化を招くため、0.3%以下が限
定範囲である。
【0032】Mnは、鋼の強度向上のため有効な元素で
あるが、過度の添加は常温と800℃の強度比を低下さ
せるので、0.6%以下が限定範囲である。
【0033】P、Sは、不純物元素であり、少ないほど
好ましいが、それぞれ0.01%以下であれば本発明鋼
の特徴を損なう恐れがないので、それぞれ0.01%以
下を限定範囲とした。
【0034】Moは、700℃、800℃の高温強度を
確保するため重要な元素であり、0.5%が下限である
が、1.5%超では経済性を失するため、0.5〜1.
5%が限定範囲である。
【0035】Nbは、Moと同様に高温強度を確保する
ため重要な元素であるが、0.01%以下では効果が少
なく、0.1%を超えると添加量に対し効果の度合いが
少なく、溶接性の靭性も害するため、0.01〜0.1
%が限定範囲である。
【0036】Vは、Nbと同様に、高温強度向上に効果
があるが、多量の添加は溶接部靭性を損なうため、0.
01〜0.2%が限定範囲である。
【0037】Alは、脱酸元素として使用されるが、過
度の添加は鋼の清浄性を損なうため、0.1%以下の添
加が限定範囲である。
【0038】Nは、高温強度を高める働きがあるが、過
度の添加はスラブ鋳造時の表面割れの原因となるため、
0.001〜0.006%が限定範囲である。
【0039】Tiも、NbやVと同様に高温強度向上に
効果がある。すなわち、TiはNと結合し、TiNとし
て溶接部の靭性を向上させるほか、Cと結合して常温と
高温の強度を向上させる。しかしながら、多量の添加は
TiCを過剰に生成して靭性を害するため、0.005
〜0.05%が限定範囲である。
【0040】Bは焼入性向上に有効であり、本発明鋼で
はベイナイトの生成に寄与する。0.0003%未満で
は効果がなく、0.002%超では靭性を害するため
0.0003〜0.002%が限定範囲である。
【0041】Niは、強度・靭性を向上させる重要な元
素であるが、多量の添加は経済性を失し、少ないと効果
がないため、0.05〜0.5%が限定範囲である。
【0042】Cuは、Niと同様効果があるが、多すぎ
るとCuの析出物を生成し、YRを増加させ、少なすぎ
ると効果がないため、0.05〜0.5%が限定範囲で
ある。
【0043】Crは、700℃の強度向上に効果がある
が、多すぎると溶接部靭性を害するので、0.05〜
0.5%が限定範囲である。
【0044】Ca、REMは、不純物であるSと結合
し、靭性の向上や溶接部の拡散水素による割れを防止す
る働きを有するが、多すぎると却って悪影響となるの
で、それぞれ0.0005〜0.003%、0.001
〜0.005%が適正範囲である。
【0045】Mgは、特に溶接HAZ部の結晶粒微細化
に寄与し、靭性を向上する元素で、0.0001%以上
で効果を生じる。しかし、0.006%超では効果が飽
和し、合金コスト増となるため、上限を0.006%と
する。
【0046】なお、Mo、Nb、V同様にWやMgを適
当量添加して、高温強度を確保することも本発明鋼の特
性を向上させる有効な手段である。
【0047】
【実施例】転炉、連続鋳造、厚板工程で種々の鋼を製造
し、ミクロ組織、常温強度、高温強度などを調査した。
【0048】表1のNo.1〜20に本発明鋼を、N
o.21〜25に比較鋼の化学成分を示し、表2に、本
発明鋼と比較鋼について、加熱、圧延条件別に、ミクロ
組織、機械的特性を示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】本発明鋼No.1〜20の例では、ミクロ
組織がフェライト・ベイナイトで、490N/mm2
鋼の常温の強度レベルを満足し、降伏比(YR)も68
〜77%で80%未満である。また、700℃のYSが
規格降伏強度の67%以上、750℃のYSが57%以
上、800℃のYSが26%以上の良好な値で、実績降
伏強度の比でも700℃で55%以上、750℃で43
%以上、800℃で22%以上の優れた値である。
【0052】これに対し、比較鋼No.21では、f
(C)の値が0.030を超えてミクロ組織がベイナイ
ト主体となり、高温強度は高い値が得られたが、常温の
降伏強度が規格上限(445N/mm2)を超える結果
であった。
【0053】比較鋼No.22では、Mo量が低いた
め、常温強度、YR等は良好な結果であるが、700℃
の降伏強度が217N/mm2(常温規格強度の2/
3)未満で、750℃、800℃の強度も低い。
【0054】比較鋼No.23では、Mo量が高すぎ、
Si+Mn量も0.7%を超えているため、ミクロ組織
がベイナイトとなり、高温の強度は高いが常温の降伏強
度、引張強度が規格値を超え、YRも80%を超える結
果であった。
【0055】比較鋼No.24では、Nb量が少なく、
Si+Mn量も0.70%を超えている。常温の強度や
YRは良好な結果であるが、700℃、750℃、80
0℃の強度が不十分である。
【0056】比較鋼No.25では、Mn量が高すぎ、
Si+Mn量も高すぎるため、高温の強度は良好である
が、常温の強度が規格値を超え、YRも高く、不十分な
結果である。
【0057】
【発明の効果】本発明の化学成分および製造法で製造し
た鋼材は、ミクロ組織がフェライト・ベイナイトで、常
温強度が490N/mm2の規格値を満足し、YRが8
0%以下、700℃の降伏強度が常温規格値の2/3以
上、750℃の降伏強度も常温規格値の40%以上、8
00℃の降伏強度が常温規格値の22%以上等の特性を
持ち、建築用耐火鋼材としての必要な特性を兼ね備えて
おり、高温特性の要求される建築用以外にも適した全く
新しい鋼材である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 譲 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 (72)発明者 小松 伸行 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 Fターム(参考) 4K032 AA01 AA02 AA04 AA05 AA08 AA11 AA14 AA16 AA19 AA20 AA21 AA22 AA23 AA27 AA29 AA31 AA35 AA36 AA40 BA01 CA02 CA03 CC04 CD05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質量%で、C:0.05〜0.15%、
    Si:0.3%以下、Mn:0.6%以下、P:0.0
    1%以下、S:0.01%以下、Mo:0.5〜1.5
    %、Nb:0.01〜0.1%、V:0.01〜0.2
    %、Al:0.1%以下、N:0.001〜0.006
    %を含有し、且つ、Si+Mnの値が0.7%以下で、
    下記(1)式に示すf(C)の値が−0.01〜0.0
    3からなる耐火性の優れた490N/mm2級建築用
    鋼。 f(C)=C−0.13Nb−0.24V−0.063Mo ・ ・ ・ (1)
  2. 【請求項2】 質量%で、C:0.05〜0.15%、
    Si:0.3%以下、Mn:0.6%以下、P:0.0
    1%以下、S:0.01%以下、Mo:0.5〜1.5
    %、Nb:0.01〜0.1%、V:0.01〜0.2
    %、Al:0.1%以下、N:0.001〜0.006
    %、更に、Ti:0.005〜0.05%、B:0.0
    003〜0.002%、Ni:0.05〜0.5%、C
    u:0.05〜0.5%、Cr:0.05〜0.5%、
    および/または、Ca:0.0005〜0.003%、
    REM:0.001〜0.005%、Mg:0.000
    1〜0.006%のそれぞれの一群の元素から1種又は
    2種以上を含有し、且つ、Si+Mnの値が0.7%以
    下で、下記(2)又は(3)式に示すf(C)の値が−
    0.01〜0.03からなる耐火性の優れた490N/
    mm2級建築用鋼。 f(C)=C−0.13Nb−0.24V−0.063Mo (Ti<0.005%) ・ ・ ・ (2) f(C)=C−0.25(Ti−3.4N)−0.13Nb−0.24V −0.063Mo (Ti≧0.005%) ・ ・ ・ (3)
  3. 【請求項3】 請求項1あるいは2の鋼成分の鋼片を、
    1100〜1300℃に再加熱後、熱間塑性加工を85
    0〜1000℃で終了し、その後空冷して、ミクロ組織
    をフェライトとベイナイトの混合組織にすることを特徴
    とする耐火性に優れた建築用鋼の製造方法。
JP2001027383A 2000-02-04 2001-02-02 耐火性の優れた490N/mm2級建築用鋼ならびにその製造方法 Withdrawn JP2002155340A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2019151A2 (en) 2007-07-27 2009-01-28 Nissan Motor Co., Ltd. Thermally Sprayed Film Forming Method and Device

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EP2019151A2 (en) 2007-07-27 2009-01-28 Nissan Motor Co., Ltd. Thermally Sprayed Film Forming Method and Device

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