JP2002155286A - 重質炭素資源の改質方法 - Google Patents

重質炭素資源の改質方法

Info

Publication number
JP2002155286A
JP2002155286A JP2000352286A JP2000352286A JP2002155286A JP 2002155286 A JP2002155286 A JP 2002155286A JP 2000352286 A JP2000352286 A JP 2000352286A JP 2000352286 A JP2000352286 A JP 2000352286A JP 2002155286 A JP2002155286 A JP 2002155286A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
oil
heavy carbon
heavy
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000352286A
Other languages
English (en)
Inventor
Hajime Kawasaki
始 川崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2000352286A priority Critical patent/JP2002155286A/ja
Publication of JP2002155286A publication Critical patent/JP2002155286A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 未利用重質炭素資源等に対し、残渣生成量を
大幅に低減するとともに効率的に脱硫、脱窒素、脱金属
を行い軽質油、ガス等の有用成分を回収する。回収する
生成物における重質炭素資源中には含まれていない高付
加価値性成分の割合を高める。 【解決手段】 重質炭素資源をガス、ナフサ、灯油、軽
油及びA重油に転換する改質方法である。この方法は重
質炭素資源と水とを重質炭素資源/水比が0.01〜1
00の割合で均一に混合し、混合物を温度480〜65
0℃、圧力22〜100MPaの水の超臨界状態で30
秒〜60分間反応させてガス、油分、水及び残渣に熱分
解させるとともに油分の脱硫、脱窒素及び脱金属を行う
転換工程と、反応生成物より残渣を分離する分離工程
と、残渣を分離した反応生成物を分留してガスとナフサ
と灯油と軽油とA重油と水とを得る分留工程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重質炭素資源に含
まれる硫黄、窒素及び重金属を除去するとともに、転換
反応での残渣生成量を最小限に抑える重質炭素資源の改
質方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、重質炭素資源の改質は蒸留分離、
減圧蒸留分離等をすることにより有用成分を回収してい
る。その際には多量の残渣油成分が生成され、これら残
渣油成分は一部がアスファルトとして用いられている他
は廃棄され、積極的には利用されていない。この残渣油
成分を利用する方法としては接触流動分解法、熱分解法
等の技術がある。しかし接触流動分解法では軽質化、ア
ップグレーディングにゼオライトをベースとした高価な
触媒を用いる必要があり、またこの方法は改質に水素ガ
スを用いるため水素ガス製造設備等が必要であった。ま
た、通常の熱分解法でも熱分解フラグメント(ラジカ
ル)が再重合して残渣を多量に生成し、かつ軽質化触媒
の表面上にコーキングを生じるため触媒の寿命が短くな
るなど多くの問題点があった。また、含水率の高い未利
用重質炭素資源の改質には、上記問題点の他に、重質炭
素資源に含まれている水が軽質化触媒の触媒毒となるこ
と、また高い含水率が軽質化処理の効率低下にも繋がる
ことから、改質の前処理として水と油を分別する必要が
あるため処理コストが増加する不具合があった。そのた
め、含水率の高い未利用重質炭素資源に対しては処理コ
ストに見合う有用な改質プロセスがないのが現状であ
る。
【0003】一方、現在ディーゼルエンジンの原料であ
る軽油には、排気ガス中のSOxの排出を低減するとと
もにNOx及びパーティキュレート(黒煙、粒子状物
質)の排出規制に対応するため、また、排気ガス再循環
(EGR)を採用する際のエンジンの腐食を防止する意
味で、軽油中の硫黄含有量の国内規制値が0.05wt
%以下と厳しく制限されている。未利用重質炭素資源に
は約1〜10wt%ほど硫黄が含まれており、未利用重
質炭素資源を改質して軽油として利用するためには上述
した硫黄含有量の国内規制値を満たすように脱硫処理す
る必要がある。現在、3〜4段階に分けての複数処理に
より脱硫が行われている。この理由としては、脱硫時に
触媒を用いるため、また脱硫時にコークス生成量を抑え
るために分解温度を上げられないからである。この脱硫
処理では、先ず間接脱硫でこの硫黄含有量を1.5wt
%程度まで低下させる。この間接脱硫は原料の一部の軽
質油に対して脱硫を行い、それを再び原料に混ぜること
で全体の硫黄の含有量を下げる技術である。間接脱硫の
次に直接脱硫で硫黄含有量を1.0wt%以下まで低下
させる。製品として求められる硫黄含有量は上述した通
り0.05wt%以下であるため、更に深度脱硫を施し
て硫黄含有量を国内規制値以下にしている。これらの脱
硫処理にはNi、Mo、Coといった高価な触媒が用い
られている
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、3〜4段階で
の脱硫処理はそれぞれの脱硫工程の全てに水素化脱硫技
術が用いられているため、水素ガスが多量に必要とな
り、水素ガス製造設備などにかかるコスト増の問題があ
った。また、重質炭素資源に含まれるバナジウムなどの
重金属が脱硫触媒及び軽質化触媒の触媒毒となって触媒
の寿命を短命化するため、重質炭素資源から重金属を除
去する工程が更に必要であった。
【0005】本発明の目的は、現在利用されていない、
また利用する際に問題の多い重質炭素資源に対し、残渣
生成量を従来に比較して大幅に低減するとともに効率的
に脱硫、脱窒素、脱金属を行い軽質油、軽質化ガス等の
有用成分を回収する重質炭素資源の改質方法を提供する
ことにある。本発明の別の目的は、含水率の高い未利用
重質炭素資源等に対し、油水分離工程を用いる必要のな
いプロセスを構築することにより未利用重質炭素資源の
利用を可能とする重質炭素資源の改質方法を提供するこ
とにある。本発明の更に別の目的は、回収する生成物に
おける重質炭素資源中には含まれていない高付加価値性
成分の割合を高める重質炭素資源の改質方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1に示すように、重質炭素資源を熱分解してガス、ナ
フサ、灯油、軽油及びA重油に転換する重質炭素資源の
改質方法において、重質炭素資源と水とを重質炭素資源
の水に対する重量比(重質炭素資源/水)が0.01〜
100の割合で均一に混合し、混合物を温度480〜6
50℃、圧力22〜100MPaの水の超臨界状態で3
0秒〜60分間反応させてガス、油分、水及び残渣に熱
分解させるとともに油分の脱硫、脱窒素及び脱金属を行
う転換工程11と、ガス、油分、水及び残渣を含む反応
生成物より残渣を分離する分離工程12と、残渣を分離
したガス、油分及び水を含む反応生成物を分留してガス
とナフサと灯油と軽油とA重油と水とを得る分留工程1
3とを含む重質炭素資源の改質方法である。請求項1に
係る発明では、転換工程11で重質炭素資源と水とを重
質炭素資源の水に対する重量比(重質炭素資源/水)が
0.01〜100の割合で均一に混合し、混合物を温度
480〜650℃、圧力22〜100MPaの水の超臨
界状態で30秒〜60分間反応させて熱分解させる。こ
れにより、超臨界水がケージエフェクト(Cage Effec
t)により熱分解反応で発生した熱分解フラグメントを
かご(Cage)のように取り囲んで安定化させることによ
り再重合を抑制するため、残渣の生成量を減少させるこ
とができる。更に、480℃以上の高温では発生した熱
分解フラグメントが短くなり、また硫黄が結合している
箇所がフラグメントになりやすいため、脱硫が容易に起
こる。転換工程11における反応生成物はガス、油分、
水及び残渣である。この転換工程11で生成した反応生
成物から分離工程12で残渣を除去回収する。残渣を分
離したガス、油分及び水を含む反応生成物は分留工程1
3でガス、ナフサ、灯油、軽油、A重油及び水とに分け
られる。
【0007】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、重質炭素資源と水とを重質炭素資源/水比
が0.01〜10の割合で均一に混合し、混合物を温度
550〜650℃、圧力30〜100MPaの水の超臨
界状態で5分〜30分間反応させる重質炭素資源の改質
方法である。請求項2に係る発明では、上記反応条件に
より重質炭素資源を反応させることにより、発生した熱
分解フラグメント(ラジカル)に水のOH、Hが付加し
やすく、回収する軽質油における含酸素化合物の収量を
多くできる。
【0008】請求項3に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、重質炭素資源と水とを重質炭素資源/水比
が0.1〜100の割合で均一に混合し、混合物を温度
480〜650℃、圧力22〜70MPaの水の超臨界
状態で10分〜60分間反応させる重質炭素資源の改質
方法である。請求項3に係る発明では、上記反応条件に
より重質炭素資源を反応させると、軽質油におけるBT
X留分の比率を多くできる。これは超臨界水のケージエ
フェクトに10分を越える時間滞留させると直鎖状の化
合物が環化反応を起こすためである。なお、BTX留分
とはベンゼン、トルエン及びキシレンを主成分とする留
分である。
【0009】請求項4に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、重質炭素資源と水とを重質炭素資源/水比
が0.01〜10の割合で均一に混合し、混合物を温度
480〜650℃、圧力22〜45MPaの水の超臨界
状態で30秒〜30分間反応させる重質炭素資源の改質
方法である。請求項4に係る発明では、上記反応条件に
より重質炭素資源を反応させると、超臨界水のケージエ
フェクトにより、直鎖状の化合物がそのまま再重合しな
いため、軽質油における直鎖状化合物の比率を多くでき
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で用いる重質炭素資源とし
ては、常圧蒸留残渣、減圧蒸留残渣、タールサンド、オ
イルシェール、ビチューメン、シェールオイル、天然重
油等が挙げられる。
【0011】次に本発明の実施の形態を図面に基づいて
説明する。図1に示すように、重質炭素資源は水ととも
に転換工程11に供給される。重質炭素資源/水比は
0.01〜100の割合で混合される。転換工程11で
は混合物を温度480〜650℃、圧力22〜100M
Paの水の超臨界状態で30秒〜60分間反応させる。
この重質炭素資源/水比、温度条件、圧力条件及び反応
時間は、回収目的である生成物中に含まれる高付加価値
性成分の割合によりそれぞれ選択される。この水の超臨
界状態では加水分解反応、熱分解反応及び水素添
加反応が起こると考えられる。即ち、超臨界水状態で
は、重質炭素資源中の水素結合などの非共有性の結合が
解離し、膨張する。これにより、分解液化反応がより有
効に進行する。加水分解反応では重質炭素資源中のベ
ンゼン環などを繋いでいるヘテロ元素部分にH2OのO
H及びHが付加され、低分子化される。熱分解反応で
は重質炭素資源中が単純に熱分解し低分子化する。ま
た、水素添加反応では上記の反応中に生成した熱分
解フラグメント(ラジカル)にHが付加し、これにより
熱分解種が安定する。これは超臨界水が持つケージエフ
ェクトが上記熱分解フラグメントを安定化させるためで
ある。これにより熱分解フラグメントの再重合が抑制さ
れるため、残渣生成量が低減される。また熱分解しない
安定な分子と水素との反応も生じる。ここで加水分解に
より生成した水酸基、カルボン酸基にも水素添加反応が
起こり得るが、上記熱分解フラグメントへの水素反応の
方が優位に起こる。このように超臨界水中では上記〜
の反応がそれぞれ互いに併発して複合的に行われ、分
解反応が進行する。
【0012】既存の技術(例えば気相熱分解など)では
分解温度を上昇させて、高温状態で転換した場合には熱
分解フラグメントが再結合(再重合)するためコークス
生成量が増加するが、上記超臨界水中での分解反応はケ
ージエフェクトにより熱分解フラグメントが安定化され
るため高温状態で転換してもコークス生成量が増加する
ことはない。高温にして分解反応を行うと熱分解フラグ
メントが短くなり、また硫黄が結合している箇所がフラ
グメントとなりやすいため、上記水素添加反応によりフ
ラグメントにHが付加し、脱硫とともに熱分解種が安定
する。このため、コークス生成量を大幅に低下し、触媒
なしでの脱硫を行うことができる。また、超臨界水中で
はその拡散速度の速さと、再重合抑制効果が働くため金
属も分離することができる。従って、油分中の金属はほ
とんど脱金属される。更に、超臨界水中では重質炭素資
源中に含まれる窒素についても脱硫と同様のプロセスが
起こるので脱窒素も行うことができる。
【0013】次に転換工程11で得られた反応生成物は
分離工程12に送られ、ガス、油分、水及び残渣を含む
反応生成物より残渣を分離し除去回収する。分離工程1
2で残渣を分離したガス、油分及び水を含む反応生成物
は分留工程13に送られ、ガス、ナフサ、灯油、軽油、
A重油級製品及び水に分留される。
【0014】本発明の改質方法を用いた装置は図2に示
すように、重質炭素資源を熱分解するとともに脱硫、脱
窒素及び脱金属を行う転換装置15と、転換装置15に
より生成した反応生成物より残渣を分離回収する分離装
置25と、反応生成物をガス、ナフサ、灯油、軽油、A
重油級製品及び水とに分留する分留装置30からなる。
転換装置15は重質炭素資源を供給する供給ポンプ16
が管路17を介して両端が封止された管状の反応器18
の一端に接続される。この反応器18は温度が480〜
650℃、圧力が22〜35MPa維持されている。管
路17にはラインヒータ19が設けられる。水を供給す
る供給ポンプ21が管路22を介して反応器18の一端
に接続される。管路22にはサンドバス23が設けられ
る。反応器18他端には管路24を介して分離装置25
に接続される。管路24には冷却器27が設けられる。
【0015】分離装置25は反応器18で生成した残渣
を除去するサイクロン26と、サイクロン26で除去し
きれずに残留した残渣(ダスト)を除去するフィルタ2
8とを備える。サイクロン26の上部にはフィルタ28
が管路29aを介して接続される。フィルタ28上部に
は管路29bが接続され、分留装置30に接続される。
管路29bには減圧弁29cが設けられる。分留装置3
0は第1精留塔31、第2精留塔32を備える。これら
の精留塔31,32内部には複数のトレイがそれぞれ設
けられる。第1精留塔31の頂部には管路38を介して
気油水分離器37が接続される。また第1精留塔31の
底部には残油受け槽33が、第2精留塔32の底部には
A重油受け槽34が、第2精留塔32の側部には軽油受
け槽35及び灯油受け槽36がそれぞれ設けられる。
【0016】このように構成された装置は先ず、転換装
置15により重質炭素資源を水の超臨界状態でガス、油
分、水及び残渣に分解反応させるとともに油分の脱硫、
脱窒素及び脱金属を行う。重質炭素資源は供給ポンプ1
6により圧送され、更にラインヒータ19により40〜
400℃程度に予熱されて反応器18に供給される。一
方、水は供給ポンプ21により22〜35MPaの圧力
に高められ、かつサンドバス23により400〜700
℃程度に加熱されて反応器18に供給される。供給され
た重質炭素資源と水は反応器18内で混合するとともに
水の超臨界状態となり、熱分解反応を起こしてガス、油
分、水及び残渣を生成する。また、超臨界水のケージエ
フェクトにより油分の脱硫、脱窒素及び脱金属も行われ
る。
【0017】次に、転換装置15で得られたガス、油
分、水及び残渣を含む反応生成物より残渣を水の超臨界
状態で分離する。この分離は分離装置25により行わ
れ、分離装置25では反応器18で生成した反応生成物
よりサイクロン26により残渣を分離して除去し、サイ
クロン26で分離しきれずに残留した残渣(ダスト)を
フィルタ28により更に分離して除去回収する。次に、
分離装置25で残渣を分離したガス、油分及び水を含む
反応生成物を分留してガス、ナフサ、灯油、軽油、A重
油級製品とを得る。この分留は分留装置30により行わ
れ、分留装置30では、フィルタ28より圧送される流
体を減圧した後、精留塔31に送りこんで連続蒸留操作
を行う。精留塔32の側部及び底部からは灯油、軽油及
びA重油の各留分がそれぞれ得られ、灯油、軽油及びA
重油は灯油受け槽36、軽油受け槽35及びA重油受け
槽34にそれぞれ貯えられる。精留塔31底部からは残
油が得られ、残油は残油受け槽33に貯えられる。精留
塔31の頂部から排出された流体は管路38を介して気
油水分離器37に送られ、ガス、ナフサ及び水にそれぞ
れ分離される。ガスは水素、メタン、炭素原子数が
2、C3のガスなどが含まれ、燃料ガスとして回収され
る。水は図示しない水受け槽に貯えられた後、超臨界水
用の水として再利用される。なお、本実施の形態では分
留装置の精留塔に2塔式を用いたが、精留塔は1塔式の
ものでもよい。
【0018】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。 <実施例1>測定試料として石油減圧蒸留残渣を用意し
た。この試料と水とを試料/水比が0.2の割合で混合
して混合物を調製した。次に混合物を反応器に供給し
て、温度500℃、圧力30MPaの水の超臨界状態で
30分間反応させてガス、油分、水及び残渣とに分解反
応させた。次いで、生成物より残渣を分離回収した後、
残渣を分離回収した生成物を分留してガスとナフサと灯
油と軽油とA重油と水とにそれぞれ分離した。更に、回
収したガス、ナフサ、灯油、軽油、A重油及び残渣をガ
スクロマトグラフィー及び元素分析によりそれぞれ分析
して、改質後の反応生成物中に含有している硫黄及び重
金属であるバナジウムを測定した。表1に石油減圧蒸留
残渣中に含まれる元素の組成比を、表2に測定結果をそ
れぞれ示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】 表2より明らかなように実施例1では軽油、灯油及びナ
フサ中には硫黄、重金属がほとんど含まれていないこと
から、超臨界水を用いた脱硫、脱金属が効率的に行われ
ていることを確認した。
【0021】<実施例2>測定試料として石油減圧蒸留
残渣を用意した。この試料と水とを試料/水比が0.1
の割合で混合して混合物を調製した。次に混合物を反応
器に供給して温度500℃、圧力30MPaの水の超臨
界状態で30分間反応させてガス、油分、水及び残渣と
に分解反応させた。生成物より残渣を分離回収した後、
残渣を分離回収した生成物を分留してガスとナフサと灯
油と軽油とA重油と水とにそれぞれ分離した。次に、回
収したガス、ナフサ、灯油、軽油、A重油及び残渣をガ
スクロマトグラフィー及び元素分析によりそれぞれ分析
して、改質後の反応生成物中に含まれる硫黄、重金属、
含酸素化合物、BTX留分及び直鎖状化合物を測定し
た。なお、試験方法はバッチ式で行った。
【0022】<実施例3>試料と水とを試料/水比が
0.2の割合で混合して混合物を調製した以外は実施例
2と同一の測定試料を用意し、実施例2と同様の条件で
反応を行った。 <実施例4>試料と水とを試料/水比が0.4の割合で
混合して混合物を調製した以外は実施例2と同一の測定
試料を用意し、実施例2と同様の条件で反応を行った。 <実施例5>試料と水とを試料/水比が1.0の割合で
混合して混合物を調製した以外は実施例2と同一の測定
試料を用意し、実施例2と同様の条件で反応を行った。 <実施例6>試験方法を連続式で行った以外は実施例2
と同一の測定試料を用意し、実施例2と同様の条件で反
応を行った。
【0023】<実施例7>分解反応温度を600℃とし
た以外は実施例2と同一の測定試料を用意し、実施例2
と同様の条件で反応を行った。 <実施例8>分解反応温度を600℃とした以外は実施
例2と同一の測定試料を用意し、実施例3と同様の条件
で反応を行った。 <実施例9>分解反応温度を600℃とした以外は実施
例2と同一の測定試料を用意し、実施例4と同様の条件
で反応を行った。 <実施例10>分解反応温度を600℃とした以外は実
施例2と同一の測定試料を用意し、実施例5と同様の条
件で反応を行った。
【0024】<実施例11>試験方法を連続式で行った
以外は実施例2と同一の測定試料を用意し、実施例8と
同様の条件で反応を行った。 <実施例12>分解反応圧力を35MPaとし、試験方
法を連続式で行った以外は実施例2と同一の測定試料を
用意し、実施例3と同様の条件で反応を行った。 <実施例13>分解反応圧力を80MPaとした以外は
実施例2と同一の測定試料を用意し、実施例7と同様の
条件で反応を行った。 <実施例14>分解反応圧力を50MPaとし、反応時
間を45分間とした以外は実施例2と同一の測定試料を
用意し、実施例2と同様の条件で反応を行った。 <実施例15>反応時間を15分間とした以外は実施例
2と同一の測定試料を用意し、実施例2と同様の条件で
反応を行った。
【0025】<比較例1>実施例2と同一の測定試料を
用意し、この試料を気相熱分解反応装置に供給して温度
500℃で30分間反応させて生成した残渣を回収し
た。試験方法はバッチ式で行った。 <比較例2>分解反応温度を600℃とした以外は実施
例2と同一の測定試料を用意し、比較例1と同様の条件
で反応を行った。 <比較例3>分解反応温度を400℃とした以外は実施
例2と同一の測定試料を用意し、実施例2と同様の条件
で反応を行った。 <比較例4>分解反応圧力を10MPaとした以外は実
施例2と同一の測定試料を用意し、実施例2と同様の条
件で反応を行った。 <比較例5>分解反応温度を700℃とした以外は実施
例2と同一の測定試料を用意し、実施例2と同様の条件
で反応を行った。 <比較評価>実施例2〜15及び比較例1〜5の測定結
果をそれぞれ表3及び表4に示す。
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】表3及び表4より明らかなように、気相熱
分解により反応を行った比較例1,2に比べて実施例2
〜15では脱硫及び脱金属はそれぞれ99wt%以上と
高い除去率になっている。残渣生成量は比較例1,2に
比べると実施例2〜15は全て下回っていることが判
る。また、反応温度が高い比較例5に比べて実施例2〜
15では残渣生成量が0〜40%に制御されており、反
応温度が低いほど残渣生成量が低減されていることが確
認できた。この残渣はコーキングによるものであり、コ
ークスの生成量を制御できることが判る。更に、実施例
2〜15では原料中には含まれていない高付加価値性の
成分がそれぞれ高い割合で生成していることを確認し
た。特に実施例13では含酸素化合物が、実施例14で
はBTX留分が、実施例15では直鎖状化合物がそれぞ
れ高い収率を示していることが判る。反応温度が低い比
較例3及び反応圧力が低い比較例4では脱硫量、脱金属
量が低く、残渣生成量が高い。これは超臨界水によるケ
ージエフェクトによる効果が得られず、反応器内で生成
した熱分解フラグメントが安定化されていないためと考
えられる。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の改質方法に
よれば、先ず転換工程で重質炭素資源と水とを重質炭素
資源/水比が0.01〜100の割合で均一に混合し、
混合物を温度480〜650℃、圧力22〜100MP
aの水の超臨界状態で30秒〜60分間反応させて熱分
解させることにより、反応生成物としてガス、油分、水
及び残渣を生成するとともに油分の脱硫、脱窒素及び脱
金属を行うことができる。次に分離工程でガス、油分、
水及び残渣を含む反応生成物より残渣を分離するので、
残渣中に含まれる金属を回収できる。更に分留工程で残
渣を分離したガス、油分及び水を含む反応生成物を分留
してガスとナフサと灯油と軽油とA重油と水とを得るこ
とにより、効率的に各成分を回収することができる。従
って、上記工程からなる改質方法を現在利用されていな
い、また利用する際に問題の多い重質炭素資源に利用す
ることで残渣生成量を従来に比較して大幅に低減すると
ともに効率的に脱硫、脱窒素、脱金属を行い軽質油、軽
質化ガス等の有用成分を回収することができる。また、
含水率の高い未利用重質炭素資源等に対し、油水分離工
程を用いる必要のないプロセスを構築することができ
る。また、回収する生成物における重質炭素資源中には
含まれていない高付加価値性成分の割合を高めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の改質方法における各工程を示す図。
【図2】本実施の形態の改質装置の構成図。
【符号の説明】
11 転換工程 12 分離工程 13 分留工程

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重質炭素資源を熱分解してガス、ナフ
    サ、灯油、軽油及びA重油に転換する重質炭素資源の改
    質方法において、 前記重質炭素資源と水とを前記重質炭素資源の水に対す
    る重量比(重質炭素資源/水)が0.01〜100の割
    合で均一に混合し、前記混合物を温度480〜650
    ℃、圧力22〜100MPaの水の超臨界状態で30秒
    〜60分間反応させてガス、油分、水及び残渣に熱分解
    させるとともに前記油分の脱硫、脱窒素及び脱金属を行
    う転換工程(11)と、 前記ガス、油分、水及び残渣を含む反応生成物より残渣
    を分離する分離工程(12)と、 前記残渣を分離したガス、油分及び水を含む反応生成物
    を分留してガスとナフサと灯油と軽油とA重油と水とを
    得る分留工程(13)とを含む重質炭素資源の改質方法。
  2. 【請求項2】 重質炭素資源と水とを重質炭素資源/水
    比が0.01〜10の割合で均一に混合し、前記混合物
    を温度550〜650℃、圧力30〜100MPaの水
    の超臨界状態で5分〜30分間反応させる請求項1記載
    の重質炭素資源の改質方法。
  3. 【請求項3】 重質炭素資源と水とを重質炭素資源/水
    比が0.1〜100の割合で均一に混合し、前記混合物
    を温度480〜650℃、圧力22〜70MPaの水の
    超臨界状態で10分〜60分間反応させる請求項1記載
    の重質炭素資源の改質方法。
  4. 【請求項4】 重質炭素資源と水とを重質炭素資源/水
    比が0.01〜10の割合で均一に混合し、前記混合物
    を温度480〜650℃、圧力22〜45MPaの水の
    超臨界状態で30秒〜30分間反応させる請求項1記載
    の重質炭素資源の改質方法。
JP2000352286A 2000-11-20 2000-11-20 重質炭素資源の改質方法 Withdrawn JP2002155286A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000352286A JP2002155286A (ja) 2000-11-20 2000-11-20 重質炭素資源の改質方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000352286A JP2002155286A (ja) 2000-11-20 2000-11-20 重質炭素資源の改質方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002155286A true JP2002155286A (ja) 2002-05-28

Family

ID=18825210

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000352286A Withdrawn JP2002155286A (ja) 2000-11-20 2000-11-20 重質炭素資源の改質方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002155286A (ja)

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006282858A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 有機性廃棄物から高質の液体燃料を製造する方法、及びそれにより製造された液体燃料
JP2007197552A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Hitachi Ltd 重質油改質装置、重質油改質装置の停止方法及び重質油改質装置を備えたガスタービン
JP2008297466A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Japan Energy Corp 炭化水素油の分解方法
JP2008297443A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Japan Energy Corp 炭化水素油の分解方法
JP2008297459A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Japan Energy Corp 多環芳香族化合物及びそれを含有する重質油の分解方法
JP2008297458A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Japan Energy Corp 多環芳香族化合物及びそれを含有する重質油の分解方法
JP2009242467A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Japan Energy Corp 炭化水素油の分解方法
WO2010077182A1 (ru) * 2008-12-29 2010-07-08 Pashkin Sergey Vasiljevich Способ переработки органических отходов и устройство для его осуществления
JP2011504962A (ja) * 2007-11-28 2011-02-17 サウジ アラビアン オイル カンパニー 高温加圧水及び回収流体により全原油を品質改良する方法
CN101328427B (zh) * 2007-06-22 2012-06-20 陈金义 一种乳化混合油组合物
JP2013515141A (ja) * 2009-12-21 2013-05-02 サウジ アラビアン オイル カンパニー 水、酸化剤及び重質油を超臨界の温度及び圧力条件下で混合し、最終的にその混合物をマイクロ波処理にかけるプロセス
WO2014054234A1 (ja) * 2012-10-03 2014-04-10 日揮株式会社 炭化水素油の処理方法及び炭化水素油の処理装置
JP2018507287A (ja) * 2015-01-28 2018-03-15 アプライド リサーチ アソシエーツ, インコーポレイテッド 水熱浄化プロセス
JP2019527615A (ja) * 2016-07-08 2019-10-03 アプライド リサーチ アソシエーツ, インコーポレイテッド 超臨界水分離プロセス
US10961469B2 (en) 2014-01-20 2021-03-30 Applied Research Associates, Inc. High efficiency pour point reduction process
US11781075B2 (en) 2020-08-11 2023-10-10 Applied Research Associates, Inc. Hydrothermal purification process
US12173239B2 (en) 2012-10-22 2024-12-24 Applied Research Associates, Inc. High rate reactor system

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006282858A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 有機性廃棄物から高質の液体燃料を製造する方法、及びそれにより製造された液体燃料
JP2007197552A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Hitachi Ltd 重質油改質装置、重質油改質装置の停止方法及び重質油改質装置を備えたガスタービン
JP2008297466A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Japan Energy Corp 炭化水素油の分解方法
JP2008297443A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Japan Energy Corp 炭化水素油の分解方法
JP2008297459A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Japan Energy Corp 多環芳香族化合物及びそれを含有する重質油の分解方法
JP2008297458A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Japan Energy Corp 多環芳香族化合物及びそれを含有する重質油の分解方法
CN101328427B (zh) * 2007-06-22 2012-06-20 陈金义 一种乳化混合油组合物
JP2011505464A (ja) * 2007-11-28 2011-02-24 サウジ アラビアン オイル カンパニー 高温加圧水及び超音波発生予混合器により重質油を品質改良する方法
JP2011504962A (ja) * 2007-11-28 2011-02-17 サウジ アラビアン オイル カンパニー 高温加圧水及び回収流体により全原油を品質改良する方法
JP2009242467A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Japan Energy Corp 炭化水素油の分解方法
RU2408649C2 (ru) * 2008-12-29 2011-01-10 Сергей Васильевич Пашкин Способ переработки органических отходов и устройство для его осуществления
WO2010077182A1 (ru) * 2008-12-29 2010-07-08 Pashkin Sergey Vasiljevich Способ переработки органических отходов и устройство для его осуществления
JP2013515141A (ja) * 2009-12-21 2013-05-02 サウジ アラビアン オイル カンパニー 水、酸化剤及び重質油を超臨界の温度及び圧力条件下で混合し、最終的にその混合物をマイクロ波処理にかけるプロセス
RU2617846C2 (ru) * 2012-10-03 2017-04-28 ДжейДжиСи КОРПОРЕЙШН Способ переработки углеводородного масла и установка для переработки углеводородного масла
WO2014054234A1 (ja) * 2012-10-03 2014-04-10 日揮株式会社 炭化水素油の処理方法及び炭化水素油の処理装置
US12173239B2 (en) 2012-10-22 2024-12-24 Applied Research Associates, Inc. High rate reactor system
US10961469B2 (en) 2014-01-20 2021-03-30 Applied Research Associates, Inc. High efficiency pour point reduction process
JP2018507287A (ja) * 2015-01-28 2018-03-15 アプライド リサーチ アソシエーツ, インコーポレイテッド 水熱浄化プロセス
JP2019527615A (ja) * 2016-07-08 2019-10-03 アプライド リサーチ アソシエーツ, インコーポレイテッド 超臨界水分離プロセス
US10941355B2 (en) 2016-07-08 2021-03-09 Applied Research Associates, Inc. Supercritical water separation process
US11781075B2 (en) 2020-08-11 2023-10-10 Applied Research Associates, Inc. Hydrothermal purification process

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6912613B2 (ja) 石油から金属を除去するシステム
JP7281473B2 (ja) 高過酷度流動接触分解システムおよび石油供給物からのオレフィンの生成プロセス
JP2002155286A (ja) 重質炭素資源の改質方法
JP4260477B2 (ja) 精製油およびその製造方法
RU2733847C2 (ru) Интегрированный способ для увеличения производства олефинов переработкой и обработкой тяжелого остатка крекинга
CN101098949B (zh) 用于重质原料例如重质原油和蒸馏渣油转化的方法
RU2360944C2 (ru) Комплексный способ конверсии содержащего уголь сырья в жидкие продукты
CN101068908B (zh) 重质进料例如重质原油和蒸馏渣油转化的方法
KR101568615B1 (ko) 중질 탄화수소 유분의 연속적 처리 방법
JP5876575B2 (ja) 流動接触分解プロセス用の水素に富む原料
RU2495086C2 (ru) Избирательный рецикл тяжелого газойля для оптимальной интеграции перегонки тяжелой нефти и переработки вакуумного газойля
RU2005117790A (ru) Способ переработки тяжелого сырья, такого как тяжелая сырая нефть и кубовые остатки
RU2006141838A (ru) Способ обработки с использованием водорода и система для обогащения тяжелой нефти с использованием коллоидного или молекулярного катализатора
RU2005117791A (ru) Способ переработки тяжелого сырья, такого как тяжелая сырая нефть и кубовые остатки
MX2010006452A (es) Proceso de hidroconversion para crudos pesados y extra pesados y productos residuales.
WO2012033782A1 (en) Process for oxidative desulfurization followed by solvent extraction gasification for producing synthesis gas
RU2007126831A (ru) Последовательность процессов гидроконверсии и конверсии с водяным паром с целью оптимизации получения водорода на разрабатываемых месторождениях
CN1738890A (zh) 重质原料例如重质原油和蒸馏渣油转化的方法
JPH1112578A (ja) 固定床および沸騰床での減圧留分および脱アスファルト油の水素化転換
CA1191805A (fr) Procede de conversion d'huiles lourdes ou de residus petroliers en hydrocarbures gazeux et distillables
CN104603240A (zh) 用于使用预处理的脱氧物流生产生物燃料的方法
JP2020514484A (ja) 酸化的脱硫およびガス化によるスルホンの管理のためのプロセス
EP4627001A1 (en) Process and plant for producing plastic monomers from waste
JP2007523965A (ja) 流体の接触分解装置から誘導されるナフサガソリン流の脱硫
US9701909B2 (en) Extraction of bitumen from oil sands

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080205