JP2002154158A - 内面樹脂被覆管の要被覆部の樹脂被覆方法及び拡径加熱装置 - Google Patents

内面樹脂被覆管の要被覆部の樹脂被覆方法及び拡径加熱装置

Info

Publication number
JP2002154158A
JP2002154158A JP2000351891A JP2000351891A JP2002154158A JP 2002154158 A JP2002154158 A JP 2002154158A JP 2000351891 A JP2000351891 A JP 2000351891A JP 2000351891 A JP2000351891 A JP 2000351891A JP 2002154158 A JP2002154158 A JP 2002154158A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
tube
heater
sleeve
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000351891A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryoji Kobayashi
良治 小林
Shinobu Saeki
忍 佐伯
Kazuhiro Kemizaki
千浩 検見崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Ichi High Frequency Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi High Frequency Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Ichi High Frequency Co Ltd filed Critical Dai Ichi High Frequency Co Ltd
Priority to JP2000351891A priority Critical patent/JP2002154158A/ja
Publication of JP2002154158A publication Critical patent/JP2002154158A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pipe Accessories (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内面樹脂被覆管の溶接接続部内面などの、樹
脂被覆を形成すべき部分に樹脂被覆を簡単に行う方法を
提供する。 【解決手段】 内面樹脂被覆管1の管端同志を突き合わ
せて溶接接続した溶接部5の内側に樹脂スリーブ7を挿
入し、更にその内側に、内部に加圧流体を供給すること
で拡径方向に膨張可能な円筒状部分11aを備えた袋状
の膨張体11とその円筒状部分11aに配置されたヒー
ター12とを備えた拡径加熱装置10を配し、ヒーター
12による加熱を行いながら膨張体11を加圧膨張さ
せ、ヒーター12で樹脂スリーブ7を管内面に押し付け
た状態でその樹脂スリーブ7を加熱し、被覆管1内面に
接着させる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下水、海水、薬
液などの配管に用いられる内面樹脂被覆管を互いに溶接
接続した部分の内面などの樹脂被覆を剥がした部分と
か、樹脂被覆が損傷或いは劣化した部分などの、再度樹
脂被覆を施すべき部分(要被覆部という)に樹脂被覆を
形成する方法及びそれに用いる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上下水、海水、薬液などを流送する管路
には、管体の腐食や管体金属の流送物への溶出を防止す
べく、鋼管などの内面に樹脂被覆を施した内面樹脂被覆
管が用いられる。樹脂の種類は、ポリエチレン、ポリア
ミド、フッ素樹脂などである。特に内面ポリエチレン被
覆管は、小径管から大径管まで供給されており、中心的
な存在となっている。
【0003】上記被覆管によって管路を形成する際の接
続部においては、被覆端部からの腐食や溶出が起こらな
いよう、流送物が流れる管内面側に被覆端部を露呈させ
ないようにした接続形態が採られる。すなわち、径が数
十mmの小径管に適したねじ接続方式では管端の被覆端
部を覆って封じる構造の管継手が用いられ、径が500
mm程度までの中径管に適したフランジ接続方式では被
覆形成範囲をフランジ面まで延長させた内面被覆管を充
てて被覆端部を管外面側に退避させ、500mmを超え
るような大径管に亘る各種管径に適した溶接接合方式で
は、溶接に供すべく未被覆のままに残した管端部に溶接
接続後に樹脂被覆を施して、被覆端のないエンドレスな
内面被覆にする。
【0004】溶接接続はフランジ接続よりも本来安価で
あり、耐震強度上も優位にあるため採用の要請が強い。
しかしながら、管端から定尺管1本の最短長さである5
mも奥まった管内面に対する200°Cを超える温度で
樹脂の粉体を適用して行う被覆施工には、機器、手数の
両面で多大なコストがかかり、これが採用を妨げ、ある
いは、採用メリットを減殺している。この問題点は、フ
ランジ接続を行う配管現場において、現合(現場合わ
せ)長さの管体が必要になった時にも生じる。なぜな
ら、既製被覆管を所望長さに切り貼りするための管体接
続やフランジ取り付けは溶接によらざるを得ないからで
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来の
問題点に鑑みてなされたもので、ポリエチレンのような
熱間接合の望ましい内面樹脂被覆管に対して、配管現場
で、溶接接続部内面などの要被覆部に容易に樹脂被覆を
行うことを可能とする樹脂被覆方法並びにその方法に用
いる拡径加熱装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の被覆方法は、内
面樹脂被覆管の管端同志を突き合わせて溶接した溶接部
などの管体内面が露出したり樹脂被覆が損傷した部分と
か、使用中に樹脂被覆の一部が損傷或いは劣化した部分
などの要被覆部の内面に樹脂被覆を行うために、要被覆
部の内側に樹脂スリーブを挿入すると共に、更にその内
側に、内部に加圧流体を供給することで拡径方向に膨張
可能な円筒状部分を備えた袋状の膨張体とその膨張体の
円筒状部分に配置されたヒーターとを備えた拡径加熱装
置を配し、前記膨張体を加圧膨張させて前記ヒーターを
前記樹脂スリーブに押し付けると共にそのヒーターを作
動させて前記樹脂スリーブを加熱することにより、前記
樹脂スリーブを管内面に押し付けた状態で昇温させて管
内面に接着させるという構成としたものである。この構
成により、単に膨張体に圧空等の加圧流体を供給し且つ
ヒーターを作動させるのみで、要被覆部の内側に挿入し
た樹脂スリーブを加熱しながら管内面に押し付けて接着
させることができ、簡単な操作で要被覆部内面を確実に
覆った樹脂被覆を形成することができる。
【0007】また、本発明の拡径加熱装置は、内部に加
圧流体を供給することで拡径方向に膨張可能な円筒状部
分を備えた袋状の膨張体と、その膨張体の円筒状部分に
配置されたヒーターとを備えるという構成としたもので
ある。この構成により、管内面に接着すべき樹脂スリー
ブを、該管内に挿入し、その内部に拡径加熱装置を装着
し、膨張体内に圧空等の加圧流体を供給し且つヒーター
を作動させることで、樹脂スリーブをヒーターによって
加熱し且つ管内面に押し付けることができ、簡単な操作
で樹脂スリーブを管内面に接着し、樹脂被覆を形成する
ことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明方法は熱可塑性樹脂を被覆
した内面樹脂被覆管の全てに適用できる。被覆に用いら
れる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピ
レンなどのポリオレフィン、あるいは、ポリアミド、フ
ッ素樹脂、ポリ塩化ビニルなどを例示できる。
【0009】本発明方法の適用対象は、樹脂被覆を溶接
接続等のために剥がした部分とか、使用中に樹脂被覆に
損傷や劣化を生じた部分など、再被覆が必要な部分であ
れば任意である。また、溶接接続部に適用する場合、そ
の溶接接続部は、配管敷設中の内面樹脂被覆管の溶接接
続部であってもよいし、配管施工サイトで、両端フラン
ジ付内面樹脂被覆管などの定尺内面樹脂被覆管の長さ調
整のために、長手方向の一部を切断して除去し、残りの
部分を互いに接続した場合の溶接接続部であってもよ
い。後者の場合、互いに接続すべき内面樹脂被覆管の長
さは、作業性を考慮すると、一方の内面樹脂被覆管を長
く、他方を短く振り分けた方が良い。以下、両端フラン
ジ付内面樹脂被覆管の長さ調整のために溶接接続した部
分(要被覆部)に樹脂被覆を行う場合を例にとって、本
発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0010】まず、図1(a)に示すように、鋼管等の
管体2と、両端のフランジ3、3と、内面の樹脂被覆4
とを備えた両端フランジ付内面樹脂被覆管1の一端近傍
で、適当な長さ部分を切断除去して全体の長さを調整
し、残りの部分の管体2、2の管端同志を突き合わせて
溶接し、溶接部5により接続する。この際、管端の溶接
時に熱影響を大きく受ける領域の樹脂被覆4は、図示し
たように予め剥がしておくことが好ましいが、場合によ
っては剥がさなくても良い。樹脂被覆4を剥がす領域の
長さdとしては、溶接部5を形成する管端より50〜1
50mm程度の範囲とすればよい。
【0011】溶接施工時には、溶接熱により内面の樹脂
被覆4がなるべく影響を受けないようにすることが好ま
しい。そのためには溶接時には内面に濡れタオルで栓を
しておくことや、外面も、溶接部の左右に濡れタオルを
巻いておくことや水をかけながら溶接するのが良い。ま
た、溶接部近傍の樹脂被覆4の上に溶接用のガウジング
のような内面バンドを取り付けておけば、熱による樹脂
被覆4の変形が最小限に抑えられる。また、万が一変形
があった場合も、多少であれば、後工程でその上に樹脂
スリーブを接着して一体化するので問題はない。極度に
変形した場合にはカッターナイフなどで取り除けばよ
い。なお、予め溶接部内面の樹脂被覆4を剥がしておい
た場合とか、溶接後にカッターナイフなどで除去した場
合には、管体2の内面が露出しているが、この部分も後
工程で樹脂スリーブで被覆されるので問題はない。
【0012】管体2、2を溶接接合した後は、必要に応
じ、溶接部5近傍の樹脂被覆4の内面及び管体2、2の
露出内面に、樹脂スリーブの接着を確実にするための適
当な下地処理、例えば、樹脂被覆4に対する目荒らし、
管体表面に対するグラインダー等を用いた研摩、プライ
マー塗布等を行う。この作業は、予め溶接部内面の樹脂
被覆4を剥がしておいた場合には、溶接接合に先立って
処理しておいた方が、作業性の点で良い。
【0013】次に、図1(b)及び図2に示すように、
その溶接部5の内側に樹脂スリーブ7を挿入し、且つ、
その内側に、円筒状部分11aを備えた袋状の膨張体1
1と、その膨張体の円筒状部分に配置されたヒーター1
2とを備えた拡径加熱装置10を配置する。この樹脂ス
リーブ7は、被覆管1の内面(露出している管体2の内
面及び樹脂被覆4の内面)に接着させて樹脂被覆を形成
するためのものであり、その外層が被覆管1の内面の樹
脂被覆に熱接着可能で、且つ樹脂スリーブ自体が加熱及
び内側からの圧力で被覆管内面に密着させられるよう変
形可能なものであれば、その材質は任意であが、樹脂被
覆4と同一或いは同種のものが、樹脂被覆4と同様な特
性の樹脂被覆を形成できるので好ましい。また、加熱し
た時に軟化して変形しやすくなる熱可塑性樹脂を用いる
ことが好ましい。更には、熱により膨張する性質を付与
させた、形状記憶樹脂等を用いることも好ましく、これ
を用いることよって内側からの圧力を軽減でき、また管
体とのフィット性も向上する。
【0014】樹脂スリーブ7は単一材料による一層構造
でも構わないが、その場合には、樹脂スリーブ7を被覆
管1内面に接着させるために加熱、昇温させた時、樹脂
スリーブ7全体を接着に必要な温度まで(例えば、熱可
塑性樹脂では溶融温度以上に)昇温させることとなり、
このため、使用材料によっては高温に加熱する必要が生
じ、加熱に時間を要するとか、大熱量が必要になる。例
えば、ポリエチレンの場合、約120°C程度の昇温が
必要となる。そこで、昇温をなるべる抑えるため、樹脂
スリーブ7を2層以上の多層構造とし、外層を、他の層
を構成する材料よりも低い温度で接着可能な樹脂層で構
成しておくのが好ましい。例えば、被覆管1の内面の樹
脂被覆4がポリエチレンの場合、樹脂スリーブ7の内層
にポリエチレンを用いても、外層には、EVAやEAA
等の低融点接着剤を用いれば、昇温は100°C以下に
抑えられる。但し、その場合においても樹脂スリーブを
十分に膨張させる為には、樹脂の軟化点以上にしておく
ことが望ましい。また、外層樹脂には被覆管1の樹脂被
覆4となじみの良い樹脂を用いるのも効果的である。更
に、外層樹脂は熱可塑性樹脂に限定されるものではな
く、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂でもよい。
【0015】樹脂スリーブ7の外径は、被覆管1内に容
易に挿入することができ、且つ、膨張体11及びヒータ
ー12によって加圧、加熱した際には被覆管1の内面に
良好にフィットすることができるように定める。樹脂ス
リーブ7の外径の具体的な数値は、被覆管1の内径、樹
脂スリーブ7の材質や厚み等によっても異なり、これら
を考慮して定めればよいが、1例としては、被覆管1の
内径(樹脂被覆4の内径)が、100〜600mm程度
の範囲内では、被覆管1の内径よりも、1.0〜3.0
mm程度小さく設定しておけばよい。なお、被覆管1の
内径が大きい場合には、樹脂スリーブ7をへこました状
態で被覆管1内に挿入し、その後、被覆管1の中に膨ら
ますこともでき、この場合には、樹脂スリーブ7の外径
を被覆管1の内径にほぼ等しく設定してもよい。なお、
樹脂スリーブ7の径及び肉厚は通常、全長に亘って一定
とするが、必要に応じ変化させても良い。例えば、溶接
部近傍の樹脂被覆を除去しておいた場合には、その部分
と被覆部とに段差が生じるので、被覆除去部の形状に合
うように、樹脂スリーブの中央部の外径を大きく(肉厚
を大きく)しておいてもよい。樹脂スリーブをそのよう
な形状としておくと、樹脂スリーブが被覆管内面に無理
なくフィットするため、その樹脂スリーブを拡径させる
ための膨張体11に負荷がかからず、作業性がよい。
【0016】樹脂スリーブ7の長さは、溶接部5におけ
る管体露出部分を覆うのみならず、その両側の樹脂被覆
4にも重なるように選択する必要がある。そして、樹脂
スリーブ7と樹脂被覆4との確実な接合を確保する上か
ら、両者の重なり幅wは、被覆管1の内径との関連もあ
るが、被覆管1の内径が、100〜600mm程度の範
囲内では、50〜100mm程度に設定することが好ま
しい。従って、樹脂スリーブ7の全長Lとしては、20
0〜500mm程度が好ましい。
【0017】樹脂スリーブ7の内側に挿入される拡径加
熱装置10は、樹脂スリーブ7の全長を同時に半径方向
外方に変形させて被覆管1の内面に押し付けると共に接
着に要する温度に加熱、昇温させるためのものであり、
膨張体11の円筒状部分11a及びその上に配置された
ヒーター12の長さは樹脂スリーブ7よりも長く設定し
ている。膨張体11は、内部に圧空等の加圧流体を供給
することで拡径方向に膨張可能な円筒状部分11aを備
えた袋状のもので、一端に加圧流体供給用の接続管11
bを備えている。この膨張体11の材料には、耐熱性を
有し且つ変形可能なものを適宜用いることができ、例え
ば、耐熱性のシリコンゴム、フッ素ゴム等を挙げること
ができる。これらの材質は、容易に変形可能であるの
で、これらの材質で形成した膨張体11は内圧を加えな
い状態では、へこましておくことができ、このため、樹
脂スリーブ7への挿入を容易に行うことができる。
【0018】円筒状に配置したヒーター12は、膨張体
11の円筒状部分12aが拡径する際に一緒に拡径する
ことができれば、その構造は任意であり、好適な例とし
ては、フッ素ゴムやシリコンゴムシートの中にニクロム
線等の通電発熱材を配したシート状ヒーターを挙げるこ
とができる。このシート状ヒーターは、自身が容易に弾
性変形する場合には、1枚のシート状ヒーターを膨張体
11の円筒状部分12aの外周に巻き付ければよい。ま
た、弾性変形しにくい場合には、多数の細長いシート状
ヒーターを膨張体11の円筒状部分12aの外周にそれ
ぞれが膨張体11の軸線に平行になるように取り付ける
とか、多数の細長いシート状ヒーターを平行に並べた状
態で弾性を有するシート材或いは線材で連結しておき、
それを膨張体11の円筒状部分12aの外周に巻き付け
ればよい。ここで、ヒーター12は樹脂スリーブ7を極
力均一に加熱することが望ましく、このため、シート状
ヒーターを用いる場合、その中の通電発熱材の配置密度
を極力高めることが望ましい。ヒーター12が樹脂スリ
ーブ7を加熱した際の温度分布としては、樹脂スリーブ
7の全域において、目標温度±20°Cに入るようにす
ることが望ましい。
【0019】膨張体11とヒーター12とは、別部品と
して製造し、使用時に膨張体11の外周にヒーター12
を巻き付ける等によって取り付けてもよいが、予めヒー
ター12を膨張体11の外周に接着等によって固定して
一体化させておくことが取り扱いが容易となるので好ま
しい。また、膨張体11とヒーター12とを接着等によ
って一体化する代わりに、膨張体11とヒーター12と
を最初から一体物として製造し、一体化した構成として
もよい。すなわち、膨張体11を構成するシート材の中
にニクロム線等の通電発熱材を埋め込んでヒーター12
を形成してもよい。この場合、膨張体11を構成するシ
ート材の材料としては、シリコンゴムやフッ素ゴム等の
耐熱ゴムのシートを用いるのが良い。なお、膨張体11
とヒーター12とを一体化する場合には、被覆管1の各
サイズごとに対応するものを用意しておけばよい。
【0020】膨張体11は図1(b)に示すように、単
にシート材のみで形成したものでもよいが、場合によっ
てはその中心部分に軸を通し、その軸に、膨張体11の
両端に位置するように、被覆管1の内径よりも若干小径
の円盤を配した構成としてもよい。この構成とすると、
膨張体11の挿入作業を容易に行うことができると共
に、膨張前の樹脂スリーブ7の保持も確実となる利点が
得られる。
【0021】上記し且つ図1(b)、図2に示すよう
に、被覆管1内に樹脂スリーブ7、ヒーター12及び膨
張体11を配置した後は、ヒーター12に通電して樹脂
スリーブ7を加熱すると共に膨張体11に圧空等の加圧
流体を供給する。これにより、樹脂スリーブ7が加熱さ
れて柔らかくなると共に膨張体11の膨張によって拡径
され、被覆管1内面に押し付けられる。その状態でヒー
ター12が更に樹脂スリーブ7を加熱することで、樹脂
スリーブ7の外層が被覆管1の内面への接着に適した温
度にまで昇温し、その後、樹脂スリーブ7を被覆管1の
内面に押し付けた状態でヒーター12による加熱を停止
することで、被覆管1と樹脂スリーブ7との界面温度が
低下し、樹脂スリーブ7が被覆管1の内面に強固に接着
する。かくして、図3に示すように、被覆管1の溶接部
5及びその近傍の樹脂被覆4の内面に接着して一体化し
た樹脂被覆7Aを形成することができる。
【0022】なお、上記した樹脂スリーブ7の加熱、接
着作業を行う際、作業時間の短縮や、管外への熱放散の
抑制を目的として、管外面に補助のヒータを巻くなどし
て、補助加熱を行っても良い。
【0023】
【実施例】管サイズ4インチ、長さ4000mmの両端
フランジ付内面ポリエチレン被覆鋼管を準備した(樹脂
被覆の内径で102.3mm)。この被覆鋼管を、管長
3800mmにするために、片端から150mmの部分
を高速カッターを用いて切断した。次に、長い方の管を
切断部から200mm切り落とした。次に、両方の管の
切断部分を突き合わせ溶接し、長さ3800mmとし
た。溶接の際には、内面に濡れウェスを詰め、また外面
の溶接部周辺にも濡れウェスを巻き、昇温を抑えた。続
いてポリエチレン被覆内面の、樹脂スリーブを接合させ
る部位を120番のサンドペーパーにて目荒らしを行っ
た。
【0024】次に、その被覆鋼管の溶接部の内側に、樹
脂スリーブを差し込んだ。スリーブ形状は以下の通り。 外径:100.3mm 内径: 96.3mm 肉厚: 2.0mm 長さ: 200mm スリーブ構造は、内層1.8mmが被覆鋼管と同じポリ
エチレン樹脂(軟化点96°C)、外層0.2mmはE
VA樹脂(融点90°C)を配した二重構造となってい
る。
【0025】次に、外周にヒーターを配した長さ300
mmの円筒状部分を備えた膨張体を挿入し、各部材を所
定位置にセットし、次いで以下の施工工程を行った。 1.膨張体を低圧ポンプで加圧した。加圧力3kgf/
cm2 2.ヒーターのスイッチを入れる。加熱温度100°C
±10°C。保持時間12分。 3.加熱後放冷し、50°C以下になったところで、膨
張体を取り外した。 4.10000Vのピンホール検査を行ったところピン
ホールはなかった。
【0026】次に、この被覆鋼管を切断し、調査したと
ころ、内面に接着した樹脂スリーブは、鋼管内面の樹脂
被覆と良く接着していた。接着力を測定したところ、1
80°ピール試験において9kg/cmの値を示し実用
十分な値であった。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、内面樹
脂被覆管の溶接接合部などの要被覆部の内面に、樹脂ス
リーブを簡単な操作で接着させて樹脂被覆を形成するこ
とができ、従って溶接のために露出させた部分や溶接熱
で劣化した既設樹脂被覆などを樹脂被覆で良好に覆っ
て、他の領域の既設樹脂被覆と同様な防食特性を発揮さ
せることができる。このため、従来は配管現場で溶接接
続した後の樹脂被覆が困難であるため現場での溶接接続
の採用が困難であったポリエチレン被覆鋼管等の内面樹
脂被覆管の接続を、配管現場において溶接を利用して容
易に行うことができ、従って、両端フランジ付内面樹脂
被覆被覆管等の定尺内面樹脂被覆被覆管の長さ調整等を
配管現場で容易に行うことができ、配管作業を容易とす
ることができるという効果が得られる。また、既設配管
中の樹脂被覆に劣化や損傷があった場合にも、その上に
樹脂被覆を容易に形成することができ、被覆修理を容易
に行うことができるといった効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は内面樹脂被覆管を溶接接合した状態を
示す概略断面図 (b)は溶接接合した内面樹脂被覆管内に樹脂スリー
ブ、ヒーター及び膨張体を装着した状態を示す概略断面
【図2】図1(b)の一部を拡大して示す概略断面図
【図3】溶接接合した内面樹脂被覆管内面に樹脂スリー
ブを接着した状態を示す概略断面図
【符号の説明】
1 内面樹脂被覆管 2 管体 3 フランジ部 4 樹脂被覆 5 溶接部 7 樹脂スリーブ 10 拡径加熱装置 11 膨張体 12 ヒーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 検見崎 千浩 神奈川県川崎市川崎区殿町2丁目17番8号 第一高周波工業株式会社内 Fターム(参考) 3H025 EA01 EB23 EC11 ED02 EE05 4F211 AA03 AD03 AD12 AG03 AG08 AH43 AK09 SA13 SC03 SD04 SD11 SJ22 SJ29 SN08 SP13 SP22 SP34

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面樹脂被覆管の、未被覆部分或いは被
    覆損傷部分などの要被覆部の内側に樹脂スリーブを挿入
    すると共に、更にその内側に、内部に加圧流体を供給す
    ることで拡径方向に膨張可能な円筒状部分を備えた袋状
    の膨張体とその膨張体の円筒状部分に配置されたヒータ
    ーとを備えた拡径加熱装置を配し、前記膨張体を加圧膨
    張させて前記ヒーターを前記樹脂スリーブに押し付ける
    と共にそのヒーターを作動させて前記樹脂スリーブを加
    熱することにより、前記樹脂スリーブを管内面に押し付
    けた状態で昇温させて管内面に接着させることを特徴と
    する内面樹脂被覆管の要被覆部の樹脂被覆方法。
  2. 【請求項2】 前記樹脂スリーブを2層以上の多層構造
    とし、その外層を、他の層を構成する材料よりも低い温
    度で前記管内面に接着可能な樹脂層で構成したことを特
    徴とする請求項1記載の内面樹脂被覆管の要被覆部の樹
    脂被覆方法。
  3. 【請求項3】 前記内面樹脂被覆管が内面ポリオレフィ
    ン被覆鋼管であることを特徴とする請求項1又は2記載
    の内面樹脂被覆管の要被覆部の樹脂被覆方法。
  4. 【請求項4】 内部に加圧流体を供給することで拡径方
    向に膨張可能な円筒状部分を備えた袋状の膨張体と、そ
    の膨張体の円筒状部分に配置されたヒーターとを備えた
    拡径加熱装置。
  5. 【請求項5】 前記ヒーターが、前記膨張体の円筒状部
    分に一体化されていることを特徴とする請求項4記載の
    拡径加熱装置。
JP2000351891A 2000-11-17 2000-11-17 内面樹脂被覆管の要被覆部の樹脂被覆方法及び拡径加熱装置 Pending JP2002154158A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000351891A JP2002154158A (ja) 2000-11-17 2000-11-17 内面樹脂被覆管の要被覆部の樹脂被覆方法及び拡径加熱装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000351891A JP2002154158A (ja) 2000-11-17 2000-11-17 内面樹脂被覆管の要被覆部の樹脂被覆方法及び拡径加熱装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002154158A true JP2002154158A (ja) 2002-05-28

Family

ID=18824863

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000351891A Pending JP2002154158A (ja) 2000-11-17 2000-11-17 内面樹脂被覆管の要被覆部の樹脂被覆方法及び拡径加熱装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002154158A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012007740A (ja) * 2011-10-07 2012-01-12 Waterworks Technology Development Organization Co Ltd 係止体
JP2013035255A (ja) * 2011-08-11 2013-02-21 Fujikura Rubber Ltd 加熱式エアバッグ
CN107504323A (zh) * 2017-07-03 2017-12-22 李明树 一种内防腐管道

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000272008A (ja) * 1999-03-29 2000-10-03 Tokyo Gas Co Ltd 既設配管の更生用パイプ及び既設配管更生修理工法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000272008A (ja) * 1999-03-29 2000-10-03 Tokyo Gas Co Ltd 既設配管の更生用パイプ及び既設配管更生修理工法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013035255A (ja) * 2011-08-11 2013-02-21 Fujikura Rubber Ltd 加熱式エアバッグ
JP2012007740A (ja) * 2011-10-07 2012-01-12 Waterworks Technology Development Organization Co Ltd 係止体
CN107504323A (zh) * 2017-07-03 2017-12-22 李明树 一种内防腐管道

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5921587A (en) Fusion jointing of plastic pipes
US5820720A (en) Method of and apparatus for electrofusion coupling of thermoplastic pipes
CA2807109C (en) A fluid handling assembly having a robust insert
JP2509270B2 (ja) チュ―ブを接続する方法
ZA200603047B (en) Lining of pipelines and passageways
JPS59140989A (ja) 流路をライニングする方法
FI65729C (fi) Saett och anordning foer sammanfoerande av plastroer genom vaermefogning
US20010048223A1 (en) Method of and joint for coupling thermoplastic pipes
JP2002154158A (ja) 内面樹脂被覆管の要被覆部の樹脂被覆方法及び拡径加熱装置
JPS5888281A (ja) 埋設管内面被覆工法
WO1997037167A1 (en) Method and tool for joining, repairs and maintenance of insulating line pipes
GB2025556A (en) Joining together pipe ends of thermoplasticmaterial
TWI571588B (zh) 大口徑沉水管的結合裝置及其結合方法
JP2004130669A (ja) 複層被覆金属曲管の製造方法
JPH09166268A (ja) 防食被覆鋼管の継手部の防食被覆方法
JPS59167225A (ja) 容器内面の被覆方法
JP2721897B2 (ja) 管路の内張り方法
JPH06286083A (ja) 複合管
JPS60172794A (ja) 液状またはガス状媒体を導くための可撓性導管
KR870003753Y1 (ko) 합성수지 파상관의 경질 접속관
IT201600118767A1 (it) Stampo per realizzare giunzioni di un rivestimento di una tubazione
JPH0957854A (ja) 熱可塑性樹脂管材の融着方法及び融着機
JPH07205286A (ja) 複合管の製造方法
JPH0116598Y2 (ja)
JP2007090673A (ja) ポリエチレン管接着方法及びポリエチレン管

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070809

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100601

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101026