JP2002154040A - 回転工具 - Google Patents

回転工具

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JP2002154040A
JP2002154040A JP2000353182A JP2000353182A JP2002154040A JP 2002154040 A JP2002154040 A JP 2002154040A JP 2000353182 A JP2000353182 A JP 2000353182A JP 2000353182 A JP2000353182 A JP 2000353182A JP 2002154040 A JP2002154040 A JP 2002154040A
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JP
Japan
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processing
tool
machining
rotary tool
tip
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Pending
Application number
JP2000353182A
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English (en)
Inventor
Hidenori Yamaki
英教 山木
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Ikegami Mold & Die Manufacturing
Ikegami Mold Engineering Co Ltd
Original Assignee
Ikegami Mold & Die Manufacturing
Ikegami Mold Engineering Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Ikegami Mold & Die Manufacturing, Ikegami Mold Engineering Co Ltd filed Critical Ikegami Mold & Die Manufacturing
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/02Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
    • B23C5/10Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
    • B23C5/1009Ball nose end mills
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C2210/00Details of milling cutters
    • B23C2210/60Axis of the cutter inclined with respect to the axis of rotation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C2270/00Details of milling machines, milling processes or milling tools not otherwise provided for
    • B23C2270/06Use of elastic or plastic deformation

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Milling Processes (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】加工の死点を無くし、工具本体の軸心を傾ける
制御プログラムを用いることなく、同一の加工装置で精
密加工までの一貫加工が可能な回転工具を提供すること
にある。 【解決手段】工具本体1の先端部に加工部7を有し、こ
の加工部7を被加工面に接触して研削する回転工具にお
いて、前記加工部7の少なくとも前記被加工面に接触す
る部分を円弧凸面8aに形成すると共に、前記工具本体
1の先端部に、該工具本体1の回転を等速で伝達する伝
達部5を介して前記加工部7を傾倒自在に設け、前記加
工部7を介して前記伝達部に加工抵抗力が作用したと
き、前記工具本体1の軸心Sに対して前記加工部7が傾
倒することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、金属ブ
ロックあるいはレンズ等の被加工面を曲面に精密加工す
るための回転工具に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、金型等の製造工程において、金
属ブロック等の被加工面を自由曲面に精密加工する場
合、回転工具としての自由曲面加工ツールが用いられて
いる。この自由曲面加工ツールは、図11に示すよう
に、ツール本体aの先端部に刃物、砥石あるいは研磨体
からなる加工部bが一体的に設けられている。
【0003】そして、ツール本体aをNC加工装置等の
主軸に装着し、ツール本体aを軸心Sを中心として高速
回転させると共に、被加工面Wに接触した状態で、相対
的にXYZ方向に移動させながら被加工面Wを自由曲面
に研削加工している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述した自
由曲面加工ツールのツール本体aは、その軸心Sを中心
に回転するため、加工部bの軸心、すなわち半径がゼロ
の位置では、加工面の周速がゼロとなるため、3軸(X
−Y−Z)のNC加工装置を用いても、軸心部の位置が
死点となり、この位置では良好な加工ができない問題点
がある。
【0005】そのため、従来は、自由曲面加工ツールを
4〜5軸を有する多軸NC加工装置に取り付け、自由曲
面がZ軸に垂直になる部分、例えば、図11のA部及び
B部を加工する際には、ツール本体aの軸心SがZ軸に
対して適当な角度を有するようにプログラムを作成して
いた。しかし、かかるプログラムの作成は複雑かつ困難
であるばかりでなく、ツール本体aと被加工面Wの干渉
回避の問題が加わることになる。
【0006】また、NC加工装置の軸数の増加は一方で
誤差の増大をきたすので、精密加工(高精度・高品位加
工〕ができる4軸以上の多軸NC加工装置は、高価であ
り、汎用性に乏しい問題点があった。
【0007】次に、加工量と同問題の関係について説明
すると、図12はツール本体aの加工部bによって被加
工面Wを加工している状態を示す。(a)は切り込み
量、加工深さが大きい場合であり、送り方向y(ツール
移動方向)が鉛直方向でない限り、送り量d(ツール移
動量)の大小に拘わらず接触面eは広がり、主加工部分
は軸心Sより離れた位置になるので、前述したような問
題の影響は小さく、一般的には許容されている。
【0008】しかし、(c)に示すように、切り込み量
が小さい場合、すなわち、精密加工においては接触面e
が狭まり、主加工部分が軸心Sに近づき、表面に摺動傷
が付く問題が発生する。
【0009】そのため、加工ツールの使い分けが必要と
なり、加工ツールの交換時の加工品質,精度の低下およ
び不連続性を回避できなくなる。NC加工装置での精密
加工に不可欠な一貫加工ができない。すなわち、自由曲
面の全面の加工が同一加工ツールで行えないという問題
がある。
【0010】(b)及び(d)は加工軌跡に垂直な断面
を示している。ピックフィードgを小さくするか、加工
ツールの球面半径を大きくするかして、カブス量hの微
小化または除去を図らなければならないのであるが、加
工ツールの球面半径はツール干渉による加工曲面への傷
付けを避けることから、自由曲面中の最小負(凹)曲面
の曲率以下でなければならないので、加工時間は増大す
るものの、ピックフィードgを半ピッチずらしたり小さ
くする手段を選択せざるを得ない問題がある。
【0011】また、加工ツールの球面半径を小さくする
ことにより、加工位置の精度を向上させることはできる
が、反面、前述の如く加工時間が増大する問題がある。
【0012】この発明は、前記事情に着目してなされた
もので、その目的とするところは、加工の死点を無く
し、工具本体の軸心を傾ける制御プログラムを用いるこ
となく、同一の加工装置で精密加工までの一貫加工が可
能となり、さらに精度・表面品質の向上が図れる回転工
具を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記目的を
達成するために、請求項1は、工具本体の先端部に加工
部を有し、この加工部を被加工面に接触して除去加工す
る回転工具において、前記加工部の少なくとも前記被加
工面に接触する部分を円弧凸面に形成すると共に、前記
工具本体の先端部に、該工具本体の回転を等速で伝達す
る伝達部を介して前記加工部を傾倒自在に設け、前記加
工部を介して前記伝達部に加工抵抗力が作用したとき、
前記工具本体の軸心に対して前記加工部が傾倒すること
を特徴とする。
【0014】請求項2は、請求項1の前記加工部は、内
面に前記円弧凸面と同軸の円弧凹面を有し、前記工具本
体の先端部に前記円弧凹面に接触する接触部を設け、こ
の接触部を支点として前記加工部が傾倒することを特徴
とする。
【0015】請求項3は、請求項1の接触部は、球面ま
たはボールであることを特徴とする。
【0016】請求項4は、請求項1の伝達部は、フレキ
シブルジョイントであることを特徴とする。
【0017】請求項5は、請求項1の伝達部は、ボール
ジョイントであることを特徴とする。
【0018】請求項6は、請求項1の伝達部は、凹凸係
合する継手であることを特徴とする。
【0019】請求項7は、請求項1の伝達部は、十字ピ
ン継手であることを特徴とする。
【0020】請求項8は、請求項1の加工部は、刃物、
砥石、研磨体のいずれかであることを特徴とする。
【0021】請求項9は、先端部に球状部を有した工具
本体と、前記球状部に嵌合される内腔部を有し、前記球
状部に対して傾倒自在な加工部とを備え、前記加工部を
被加工面に接触して除去加工する回転工具であって、前
記加工部の少なくとも前記被加工面に接触する部分を円
弧凸面に形成すると共に、前記球状部及び内腔部に互い
に対向して凹溝を設け、対向する凹溝の内部にボールを
収容すると共に、前記ボールをリテーナによって転動自
在に保持してボールジョイントを構成し、前記加工部を
介して前記ボールジョイントに加工抵抗力が作用したと
き、前記工具本体の軸心に対して前記加工部が傾倒する
ことを特徴とする。
【0022】前記構成によれば、工具本体をNC加工装
置の主軸に装着し、軸心を中心として高速回転させた状
態で、被加工面に接触させ、相対的にXYZ方向に移動
させると、被加工面は加工部の有効加工部によって除去
加工され、被加工面に自由曲面を加工することができ
る。
【0023】加工部と被加工面とが相対的に移動して加
工しているとき、加工部に加工抵抗力が加わると、伝達
部を支点として加工部が傾倒する。従って、加工部が工
具本体の軸心から離れた位置となり、加工の死点を無く
すことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の各実施の形態を
図面に基づいて説明する。
【0025】図1は回転工具の第1の実施形態を示し、
(a)は回転工具の先端部の縦断側面図、(b)は加工
時の回転工具の先端部の縦断側面図、(c)はa−a線
に沿う断面図である。
【0026】図1に示すように、NC加工装置の主軸に
装着される工具本体1は円柱状に形成されている。この
工具本体1の先端部には工具本体1より小径で、円柱状
の連結軸2が同軸的に一体に突設されている。この連結
軸2の途中にはフランジ部3が設けられ、先端部にはO
1を中心とする曲率半径の円弧凸面を有する接触部4が
設けられている。
【0027】さらに、連結軸2には円筒状のゴム等の弾
性部材からなる伝達部5が嵌合固定されている。この伝
達部5の基端部は工具本体1の同一外径に形成され、先
端部には環状溝6aを有する嵌合受け部6が設けられて
いる。そして、嵌合受け部6には加工部7が嵌合固定さ
れ、工具本体1の軸心Sを中心とする回転が伝達部5を
介して加工部7に等速で伝達されるようになっている。
【0028】加工部7は、強度アップを図るために内殻
部8と外殻部9との二重構造であり、内殻部8の先端部
は円弧状または球面状に形成されている。内殻部8と外
殻部9の外周はO2を曲率中心とする円弧凸面8aに形
成され、内周は工具本体1の軸心Sを挟んで軸心Sから
偏心したO3,O3を曲率中心とする円弧凹面8bに形
成されている。さらに、内殻部8の基端部は嵌合受け部
6に嵌合する円筒状で、環状溝6aに弾性的に嵌合する
環状凸部8cが設けられている。
【0029】また、内殻部8の円弧凸面8aにはその周
方向に所定間隔を存し、かつ円弧面に沿って複数の円弧
溝10が設けられている。これら円弧溝10には前記外
殻部9の有効加工部11が設けられている。
【0030】このように構成された回転工具は、工具本
体1をNC加工装置の主軸に装着し、軸心Sを中心とし
て高速回転させた状態で、被加工面Wに接触させ、相対
的にXYZ方向に移動させると、被加工面Wは加工部7
の有効加工部11によって研削され、被加工面Wに自由
曲面を加工することができる。
【0031】今、仮に加工部7と被加工面Wとが相対的
に矢印A方向に移動して加工しているとき、加工部7に
加工抵抗力が加わると、(b)に示すように、伝達部5
の移動方向側が伸長し、反対側が圧縮されるように弾性
変形し、工具本体1の軸心Sに対して加工部7が傾倒
(回動)する。従って、有効加工部11の被加工面Wと
の接触部が工具本体1の軸心Sから離れた位置となり、
加工の死点を無くすことができ、従来のように、工具本
体1を意識的に傾ける制御が不要となる。すなわち、工
具本体1の軸心Sを傾ける制御プログラムを用いること
なく、同一の加工装置で精密加工までの一貫加工が可能
となり、さらに精度・表面品質の向上が図れる。
【0032】なお、第1の実施形態においては、加工部
7を、強度アップを図るために内殻部8と外殻部9との
二重構造とし、内殻部8の円弧凸面8aに複数の円弧溝
10を設け、この円弧溝10に外殻部9の有効加工部1
1を設けたが、加工部7を二重構造とすることなく、そ
のまま刃物、砥石あるいは研磨体等の除去加工を行なう
加工部としてもよい。
【0033】図2は第2の実施形態を示し、(a)は回
転工具の先端部の縦断側面図、(b)は加工時の回転工
具の先端部の縦断側面図、(c)はb−b線に沿う断面
図であり、第1の実施形態と同一構成部分は同一符号を
付して説明を省略する。
【0034】図2に示すように、工具本体1の先端部に
は連結軸12が同軸的に設けられ、この連結軸12の先
端部にはO1を中心とする曲率半径の円弧凸面を有する
接触部13が設けられている。
【0035】さらに、連結軸12の外周には断面が矩形
状の線材を螺旋状に巻回したばね継手からなる伝達部1
4が設けられ、この伝達部14の一端は工具本体1の先
端面に固定されている。この伝達部14の他端面には加
工部15が固定され、工具本体1の軸心Sを中心とする
回転が伝達部14を介して加工部15に等速で伝達され
るようになっている。
【0036】加工部15は、先端部が球面状に形成され
ている。加工部15の外周及び内周は工具本体1の軸心
S上のO2を曲率中心とする円弧凸面15a,15bに
形成されている。さらに、加工部15の基端部は連結軸
12に嵌合する円筒状で、内周面には環状溝15cが設
けられている。そして、環状溝15cには連結軸12に
弾性的に嵌合するOリング16が収納されている。
【0037】また、加工部15の円弧凸面15aにはそ
の周方向に鋸歯状の刃部17が円弧面に沿って設けられ
ている。この刃部17によって加工部15の有効加工部
18を形成している。
【0038】このように構成された回転工具は、工具本
体1をNC加工装置の主軸に装着し、軸心Sを中心とし
て高速回転させた状態で、被加工面Wに接触させ、相対
的にXYZ方向に移動させると、被加工面Wは加工部1
5の有効加工部18によって切削され、被加工面Wに自
由曲面を加工することができる。
【0039】今、仮に加工部15と被加工面Wとが相対
的に矢印A方向に移動して加工しているとき、加工部1
5に加工抵抗力が加わると、(b)に示すように、伝達
部14の移動方向側が伸長し、反対側が圧縮されるよう
に弾性変形し、工具本体1の軸心Sに対して加工部15
が傾倒(回動)する。従って、有効加工部18の被加工
面Wとの接触部が工具本体1の軸心Sから離れた位置と
なり、加工の死点を無くすことができ、第1の実施形態
と同様の作用効果がある。
【0040】図3は第3の実施形態を示し、(a)は回
転工具の先端部の縦断側面図、(b)は加工時の回転工
具の先端部の縦断側面図、(c)はc−c線に沿う断面
図であり、第1,2の実施形態と同一構成部分は同一符
号を付して説明を省略する。
【0041】図3に示すように、工具本体1の先端部に
設けられた連結軸12の基端部には二条の環状溝20が
設けられ、この連結軸12の先端部における外周面には
4個の凸部21が等間隔に設けられている。
【0042】さらに、連結軸12の外周にはテーパ筒状
の弾性体からなるダストカバー22が設けられている。
このダストカバー22の一端部には環状溝20に係合す
る環状凸部23が設けられ、ダストカバー22の一端部
が工具本体1の先端部に固定されている。この伝達部2
2の他端部はガストカバー22に引っ張り力を付与した
状態で加工部7に固定されている。加工部7の内殻部8
の内周面には連結軸12の凸部21と嵌合する凹部24
が設けられ、凸部21と凹部24との係合によって伝達
部を構成し、工具本体1の軸心Sを中心とする回転が加
工部7に等速で伝達されるようになっている。
【0043】このように構成された回転工具は、工具本
体1をNC加工装置の主軸に装着し、軸心Sを中心とし
て高速回転させた状態で、被加工面Wに接触させ、相対
的にXYZ方向に移動させると、被加工面Wは加工部7
によって研削され、被加工面Wに自由曲面を加工するこ
とができる。
【0044】今、仮に加工部7と被加工面Wとが相対的
に矢印A方向に移動して加工しているとき、加工部7に
加工抵抗力が加わると、(b)に示すように、凸部21
と凹部24とが係合状態で屈曲し、ダストカバー22の
移動方向側が伸長し、反対側が圧縮されるように弾性変
形し、工具本体1の軸心Sに対して加工部7が傾倒(回
動)する。従って、有効加工部11の被加工面Wとの接
触部が工具本体1の軸心Sから離れた位置となり、加工
の死点を無くすことができ、第1の実施形態と同様の作
用効果がある。
【0045】図4は第4の実施形態を示し、(a)は回
転工具の先端部の縦断側面図、(b)は加工時の回転工
具の先端部の縦断側面図、(c)はd−d線に沿う断面
図であり、第1〜3の実施形態と同一構成部分は同一符
号を付して説明を省略する。
【0046】図4に示すように、工具本体1の先端部に
は連結軸12が同軸的に設けられ、この連結軸12の先
端部には球状部25が設けられている。球状部25の先
端部には工具本体1の軸心Sと同軸上にボールからなる
接触部25aが設けられている。さらに、球状部25の
外周には4個のボール26が球状部25の周方向に等間
隔に配置され、ボール26は回転自在に保持されてい
る。
【0047】また、連結軸12の球状部25には加工部
27が嵌合されている。この加工部27には球状部25
に嵌合する内腔部28が設けられている。この内腔部2
8にはボール26と係合する凹溝29が内周面に沿って
設けられ、伝達部としてのボールジョイント30を構成
している。従って、加工部27は球状部25を中心とし
て傾倒自在であり、工具本体1の軸心Sを中心とする回
転がボールジョイント30を介して加工部27に等速で
伝達されるようになっている。なお、31はダストカバ
ーである。
【0048】このように構成された回転工具は、工具本
体1をNC加工装置の主軸に装着し、軸心Sを中心とし
て高速回転させた状態で、被加工面Wに接触させ、相対
的にXYZ方向に移動させると、被加工面Wは加工部2
7によって研削され、被加工面Wに自由曲面を加工する
ことができる。
【0049】今、仮に加工部27と被加工面Wとが相対
的に矢印A方向に移動して加工しているとき、加工部2
7に加工抵抗力が加わると、ボールジョイント30によ
って加工部27が球状部25を中心として(b)に示す
ように傾倒し、工具本体1の軸心Sに対して加工部27
が傾倒(回動)する。従って、有効加工部27aの被加
工面Wとの接触部が工具本体1の軸心Sから離れた位置
となり、加工の死点を無くすことができ、第1の実施形
態と同様の作用効果がある。
【0050】なお、球状部25の外周にボール26を等
間隔に配置し、内腔部28にボール26と係合する凹溝
29を設けたが、逆に、球状部25の外周に凹部29を
設け、内腔部28に凹部29と係合するボール26を設
け、伝達部としてのボールジョイント30を構成しても
よい。
【0051】図5は第5の実施形態を示し、(a)は回
転工具の先端部の縦断側面図、(b)は加工時の回転工
具の先端部の縦断側面図、(c)はe−e線に沿う断面
図であり、第1〜4の実施形態と同一構成部分は同一符
号を付して説明を省略する。
【0052】図5に示すように、工具本体1の先端部に
は連結軸12が同軸的に設けられ、この連結軸12の外
周部には周方向に等間隔に外歯32が設けられている。
連結軸12には加工部27が嵌合されている。この加工
部27には連結軸12に嵌合する内腔部28が設けられ
ている。この内腔部28には外歯32と噛合する内歯3
3が内周面に沿って設けられ、伝達部としての凹凸係合
する凹凸継手34を構成している。従って、加工部27
は連結軸12に対して傾倒自在であり、工具本体1の軸
心Sを中心とする回転が凹凸継手34を介して加工部2
7に等速で伝達されるようになっている。
【0053】さらに、工具本体1の先端面と加工部27
との間には連結軸12を囲撓するダストカバー35が設
けられ、その外側には引っ張り方向に付勢されたコイル
ばね36が設けられ、工具本体1と加工部27とを連結
している。
【0054】このように構成された回転工具は、工具本
体1をNC加工装置の主軸に装着し、軸心Sを中心とし
て高速回転させた状態で、被加工面Wに接触させ、相対
的にXYZ方向に移動させると、被加工面Wは加工部2
7によって研削され、被加工面Wに自由曲面を加工する
ことができる。
【0055】今、仮に加工部27と被加工面Wとが相対
的に矢印A方向に移動して加工しているとき、加工部2
7に加工抵抗力が加わると、凹凸継手34によって加工
部27が工具本体1の軸心Sに対して傾倒(回動)す
る。従って、有効加工部27aの被加工面Wとの接触部
が工具本体1の軸心Sから離れた位置となり、加工の死
点を無くすことができ、第1の実施形態と同様の作用効
果がある。なお、凹凸継手に代わってギヤ継手としても
よい。
【0056】図6は第6の実施形態を示し、(a)は回
転工具の先端部の縦断側面図、(b)はf−f線に沿う
断面図であり、第1〜5の実施形態と同一構成部分は同
一符号を付して説明を省略する。
【0057】図6に示すように、工具本体1の先端部に
は連結軸12が同軸的に設けられ、この連結軸12の外
周部には周方向に等間隔に略十字状の外歯37が設けら
れている。連結軸12には加工部27が嵌合されてい
る。この加工部27には連結軸12に嵌合する内腔部2
8が設けられている。この内腔部28には外歯37と噛
合する内歯38が内周面に沿って設けられ、伝達部とし
ての凹凸係合する凹凸継手39を構成している。従っ
て、加工部27は連結軸12を中心として傾倒自在であ
り、工具本体1の軸心Sを中心とする回転が凹凸継手3
9を介して加工部27に等速で伝達されるようになって
いる。
【0058】さらに、加工部27の基端部には折り返し
部40が形成され、この折り返し部40と外歯37との
間には連結軸12を囲撓するコイルばね41が圧縮状態
に介在されている。また、工具本体1の先端面と加工部
27との間には連結軸12を囲撓するダストカバー42
が設けられている。なお、凹凸継手に代わってギヤ継手
としてもよい。
【0059】図7は第7の実施形態を示し、(a)は回
転工具の先端部の縦断側面図、(b)はg−g線に沿う
断面図であり、第1〜6の実施形態と同一構成部分は同
一符号を付して説明を省略する。
【0060】図7に示すように、工具本体1の先端部に
は連結軸12が同軸的に設けられ、この連結軸12の外
周部には周方向に等間隔に多数の歯を有する外歯43が
設けられている。連結軸12には加工部27が嵌合され
ている。この加工部27には連結軸12に嵌合する内腔
部28が設けられている。この内腔部28には外歯43
と噛合する内歯44が内周面に沿って設けられ、伝達部
としての凹凸継手45を構成している。従って、加工部
27は連結軸12を中心として傾倒自在であり、工具本
体1の軸心Sを中心とする回転が凹凸継手45を介して
加工部27に等速で伝達されるようになっている。な
お、凹凸継手に代わってギヤ継手としてもよい。
【0061】前述した第6の実施形態及び第7の実施形
態の作用は、基本的には第1〜第5の実施形態と同様で
あり、説明を省略する。
【0062】図8は第8の実施形態を示し、(a)は回
転工具の先端部の縦断側面図、(b)は加工時の回転工
具の先端部の縦断側面図、(c)はh−h線に沿う断面
図であり、第1〜7の実施形態と同一構成部分は同一符
号を付して説明を省略する。
【0063】図8に示すように、工具本体1の先端部に
は軸心Sを挟んで一対の軸受部47が対向して設けられ
ている。また、加工部48は先端部が円弧凸面48aま
たは球状面に形成され、この加工部48の基端部には一
対の軸受部49が対向して設けられている。軸受部47
と49と水平面内で90°位相がずれており、軸受部4
7の下端面と対向する加工部48には傾斜した逃げ部5
0が設けられている。
【0064】そして、工具本体1と加工部48とは伝達
部としての十字ピン継手51によって連結されている。
すなわち、十字ピン継手51には十字状に4本のピン5
2a,52b,52c,52dが突設されている。そし
て、180°変位した位置にあるピン52aと52cは
工具本体1の軸受部47に回動自在に軸支され、ピン5
2bと52dは加工部48の軸受部49に回動自在に軸
支されている。
【0065】従って、加工部48は十字ピン継手51に
よって傾倒自在であり、工具本体1の軸心Sを中心とす
る回転が十字ピン継手51を介して加工部48に等速で
伝達されるようになっている。
【0066】このように構成された回転工具は、工具本
体1をNC加工装置の主軸に装着し、軸心Sを中心とし
て高速回転させた状態で、被加工面Wに接触させ、相対
的にXYZ方向に移動させると、被加工面Wは加工部4
8によって研削され、被加工面Wに自由曲面を加工する
ことができる。
【0067】今、仮に加工部48と被加工面Wとが相対
的に矢印A方向に移動して加工しているとき、加工部4
8に加工抵抗力が加わると、十字ピン継手51のピン5
2bと52dを中心として(b)に示すように、加工部
48が傾倒(回動)する。従って、加工部48の被加工
面Wとの接触部が工具本体1の軸心Sから離れた位置と
なり、加工の死点を無くすことができ、第1の実施形態
と同様の作用効果がある。
【0068】図9は第9の実施形態を示し、(a)は回
転工具の先端部の縦断側面図、(b)は加工時の回転工
具の先端部の縦断側面図、(c)はi−i線に沿う断面
図であり、第1〜8の実施形態と同一構成部分は同一符
号を付して説明を省略する。
【0069】図9に示すように、工具本体1の先端部に
は連結軸12が同軸的に設けられ、この連結軸12の先
端部には球状部25が設けられている。球状部25の先
端部には工具本体1の軸心Sと同軸上にボールからなる
接触部25aが固定されている。
【0070】また、連結軸12の球状部25には加工部
27が嵌合されている。この加工部27には球状部25
に嵌合する内腔部28が設けられている。さらに、球状
部25の外周にはその凸周面に沿って図中上下方向に凹
溝53が設けられ、この凹溝53に対向して加工部27
の内腔部28にも凹周面に沿って凹溝54が設けられて
いる。
【0071】そして、凹溝53と54には球状部25の
周方向に4個のボール26が転動自在に収納されてお
り、伝達部としてのボールジョイント30を構成してい
る。これらボール26は球状部25と内腔部28との間
に介在されたリテーナ55によって保持されている。こ
のリテーナ55によってボール26が下方に移動して球
状部25と内腔部28との間に食い込むのを防止してい
る。
【0072】従って、加工部27は球状部25を中心と
して傾倒自在であり、工具本体1の軸心Sを中心とする
回転がボールジョイント30を介して加工部27に等速
で伝達されるようになっている。
【0073】このように構成された回転工具は、工具本
体1をNC加工装置の主軸に装着し、軸心Sを中心とし
て高速回転させた状態で、被加工面Wに接触させ、相対
的にXYZ方向に移動させると、被加工面Wは加工部2
7によって研削され、被加工面Wに自由曲面を加工する
ことができる。
【0074】今、仮に加工部27と被加工面Wとが相対
的に矢印A方向に移動して加工しているとき、加工部2
7に加工抵抗力が加わると、ボールジョイント30によ
って加工部27が球状部25を中心として(b)に示す
ように傾倒し、工具本体1の軸心Sに対して加工部27
が傾倒(回動)する。従って、有効加工部27aの被加
工面Wとの接触部が工具本体1の軸心Sから離れた位置
となり、加工の死点を無くすことができ、第1の実施形
態と同様の作用効果がある。
【0075】図10は第1の実施形態の変形例を示し、
加工部の縦断側面図である。(a)は同軸タイプの加工
部57であって、加工部57の強度アップを図るために
内殻部58と外殻部59との二重構造である。外殻部5
9の外周は工具本体1の軸心Sを挟んで偏心したO4,
O4を曲率中心とする楕円形の円弧凸面59aに形成さ
れ、内周はO5を曲率中心とする円弧凹面58bに形成
されている。
【0076】(b)は同心タイプの加工部57であっ
て、加工部57の強度アップを図るために内殻部58と
外殻部59との二重構造である。外殻部59の外周は工
具本体1の軸心S上のO6を曲率中心とする球面状の円
弧凸面59aに形成され、内周もO6を曲率中心とする
円弧凹面58bに形成されている。
【0077】(c)は同心タイプの加工部60であっ
て、加工部60の外周は工具本体1の軸心S上のO7を
曲率中心とする球面状の円弧凸面60aに形成され、内
周もO7を曲率中心とする円弧凹面60bに形成されて
いる。
【0078】(d)は同軸タイプの加工部60であっ
て、加工部60の外周は工具本体1の軸心Sを挟んで偏
心したO8,O8を曲率中心とする楕円形の円弧凸面6
0aに形成され、内周はO8を曲率中心とする円弧凹面
60bに形成されている。
【0079】前述のように加工部の中心点の位置は加工
のNC制御上重要事項で中心を持たない円弧以外の形状
では自由曲面加工のプログラムは作成できない。同軸ま
たは同心とすることは中心位置を明確にする意味を持っ
ている。
【0080】なお、前記各実施形態においては、被加工
面Wに対して回転工具を鉛直方向に下向きにして研削加
工する場合について説明したが、回転工具を水平向き、
上向きあるいは斜めに向けて加工する場合でも同様な効
果がある。
【0081】また、加工部を内殻部と外殻部とに二重構
造とすることにより、強度アップが図られ、例えば外殻
部に超硬チップ、セラミックチップ、ダイヤモンド複合
材などの高機能材のチップを埋め込むことが可能とな
る。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、工具本体の回転を等速で伝達する伝達部を介して加
工部を傾倒自在に設け、加工部を介して伝達部に加工抵
抗力が作用したとき、工具本体の軸心に対して加工部が
傾倒するように構成したから、加工の死点が無く、工具
本体の軸心を傾ける制御プログラムを用いることなく、
同一の加工装置で精密加工までの一貫加工が可能とな
り、さらに精度・表面品質の向上が図れるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示し、(a)は回
転工具の先端部の縦断側面図、(b)は加工時の回転工
具の先端部の縦断側面図、(c)はa−a線に沿う断面
図。
【図2】この発明の第2の実施形態を示し、(a)は回
転工具の先端部の縦断側面図、(b)は加工時の回転工
具の先端部の縦断側面図、(c)はb−b線に沿う断面
図。
【図3】この発明の第3の実施形態を示し、(a)は回
転工具の先端部の縦断側面図、(b)は加工時の回転工
具の先端部の縦断側面図、(c)はc−c線に沿う断面
図。
【図4】この発明の第4の実施形態を示し、(a)は回
転工具の先端部の縦断側面図、(b)は加工時の回転工
具の先端部の縦断側面図、(c)はd−d線に沿う断面
図。
【図5】この発明の第5の実施形態を示し、(a)は回
転工具の先端部の縦断側面図、(b)は加工時の回転工
具の先端部の縦断側面図、(c)はe−e線に沿う断面
図。
【図6】この発明の第6の実施形態を示し、(a)は回
転工具の先端部の縦断側面図、(b)はf−f線に沿う
断面図。
【図7】この発明の第7の実施形態を示し、(a)は回
転工具の先端部の縦断側面図、(b)はg−g線に沿う
断面図。
【図8】この発明の第8の実施形態を示し、(a)は回
転工具の先端部の縦断側面図、(b)は加工時の回転工
具の先端部の縦断側面図、(c)はh−h線に沿う断面
図。
【図9】この発明の第9の実施形態を示し、(a)は回
転工具の先端部の縦断側面図、(b)は加工時の回転工
具の先端部の縦断側面図、(c)はi−i線に沿う断面
図。
【図10】この発明の第1の実施形態の変形例を示し、
(a)〜(d)は回転工具の先端部の縦断側面図。
【図11】自由曲面加工ツールによって被加工面を加工
している状態の斜視図。
【図12】(a)〜(d)は自由曲面加工ツールによっ
て被加工面を加工している状態を示す拡大した断面図。
【符号の説明】
1…工具本体 4…接触部 5…伝達部 7…加工部 8a…円弧凸面

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具本体の先端部に加工部を有し、この
    加工部を被加工面に接触して除去加工する回転工具にお
    いて、 前記加工部の少なくとも前記被加工面に接触する部分を
    円弧凸面に形成すると共に、前記工具本体の先端部に、
    該工具本体の回転を等速で伝達する伝達部を介して前記
    加工部を傾倒自在に設け、前記加工部を介して前記伝達
    部に加工抵抗力が作用したとき、前記工具本体の軸心に
    対して前記加工部が傾倒することを特徴とする回転工
    具。
  2. 【請求項2】 前記加工部は、内面に前記円弧凸面と同
    軸の円弧凹面を有し、前記工具本体の先端部に前記円弧
    凹面に接触する接触部を設け、この接触部を支点として
    前記加工部が傾倒することを特徴とする請求項1記載の
    回転工具。
  3. 【請求項3】 前記接触部は、球面またはボールである
    ことを特徴とする請求項2記載の回転工具。
  4. 【請求項4】 前記伝達部は、フレキシブルジョイント
    であることを特徴とする請求項1記載の回転工具。
  5. 【請求項5】 前記伝達部は、ボールジョイントである
    ことを特徴とする請求項1記載の回転工具。
  6. 【請求項6】 前記伝達部は、凹凸係合する継手である
    ことを特徴とする請求項1記載の回転工具。
  7. 【請求項7】 前記伝達部は、十字ピン継手であること
    を特徴とする請求項1記載の回転工具。
  8. 【請求項8】 前記加工部は、刃物、砥石、研磨体のい
    ずれかであることを特徴とする請求項1記載の回転工
    具。
  9. 【請求項9】 先端部に球状部を有した工具本体と、前
    記球状部に嵌合される内腔部を有し、前記球状部に対し
    て傾倒自在な加工部とを備え、前記加工部を被加工面に
    接触して除去加工する回転工具であって、 前記加工部の少なくとも前記被加工面に接触する部分を
    円弧凸面に形成すると共に、前記球状部及び内腔部に互
    いに対向して凹溝を設け、対向する凹溝の内部にボール
    を収容すると共に、前記ボールをリテーナによって転動
    自在に保持してボールジョイントを構成し、前記加工部
    を介して前記ボールジョイントに加工抵抗力が作用した
    とき、前記工具本体の軸心に対して前記加工部が傾倒す
    ることを特徴とする回転工具。
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