JP2002153543A - 加熱処理方法およびその装置 - Google Patents

加熱処理方法およびその装置

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JP2002153543A
JP2002153543A JP2000352231A JP2000352231A JP2002153543A JP 2002153543 A JP2002153543 A JP 2002153543A JP 2000352231 A JP2000352231 A JP 2000352231A JP 2000352231 A JP2000352231 A JP 2000352231A JP 2002153543 A JP2002153543 A JP 2002153543A
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processing chamber
chamber
heat treatment
heating
steam
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JP2000352231A
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Kazuyuki Hondo
和志 本藤
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Miura Co Ltd
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Miura Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理室内の温度を短時間で所定温度とす
ることのできる加熱処理方法およびその装置を提供する
こと。 【解決手段】 処理室5内へ加熱用気体を供給すること
によって、前記処理室5内の被処理物を加熱する加熱処
理方法において、予め所定の熱量に調整した前記加熱用
気体を前記処理室5内へ供給する加熱処理方法である。
また、処理室5内へ加熱用気体を供給することによっ
て、前記処理室5内の被滅菌物を加熱する加熱処理装置
1であって、前記加熱用気体を予め所定の熱量に調整す
る調整室7と、熱量を調整した後の前記加熱用気体を前
記処理室5へ供給する手段とを備えた加熱処理装置1で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、加熱用気体によ
って被処理物を加熱する加熱処理方法およびその装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】病院や各種医療機関などにおいては、手
術衣や患者の使用した衣服,手術用器材や医療用器材な
どを滅菌処理している。この滅菌処理には、たとえば蒸
気滅菌器が用いられている。この蒸気滅菌器において、
滅菌処理の完了の確認は、生物化学的インジケータや化
学的インジケータなどの滅菌インジケータ(以下、「イ
ンジケータ」という)を用いて行われている。
【0003】前記インジケータは、前記インジケータの
メーカにおいて、所定の滅菌処理で確実に反応すること
を確認するための評価試験が行われている。この評価試
験は、専用の加熱処理装置を用いて行われており、前記
加熱処理装置の処理室内へ前記インジケータを収容した
後、実際の滅菌作業と同様に、前記処理室内へ蒸気を供
給し、前記処理室内を所定温度(すなわち、滅菌温度)
で所定時間(すなわち、滅菌時間)維持することによ
り、前記インジケータが反応するかどうかを確認してい
る。
【0004】ところで、前記インジケータが熱によって
反応するので、前記インジケータの評価試験を正確に行
うためには、前記処理室内が前記所定温度に達するまで
の間の反応を極力少なくする必要がある。そのために
は、前記処理室内を短時間で前記所定温度まで加熱する
必要がある。
【0005】しかし、前記加熱処理装置においては、前
記処理室内を前記所定温度まで加熱する際には、前記処
理室内の温度を検出しながら蒸気を供給しているため、
蒸気の供給量を制限する必要があって、前記所定温度に
達するまでの時間が長くかかってしまう。すると、前記
インジケータは、前記所定温度近くの温度において、反
応が始まるため、前記評価試験を正確に行うことができ
ない。逆に、前記所定温度までの加熱に要する時間を短
縮するために、蒸気を急速に供給すると、前記処理室内
の温度の検出遅れ時間や、給蒸弁の動作遅れ時間などの
影響により、前記処理室内が前記所定温度に達してから
も、蒸気が余分に供給されてしまうため、前記処理室内
の温度は、前記所定温度を超えてしまう。すると、前記
インジケータは、前記所定温度より高い温度において
は、反応が急速に進行するため、前記評価試験を正確に
行うことができない。
【0006】すなわち、従来の前記加熱処理装置におい
ては、前記のように、前記処理室内の温度が前記所定温
度となるまでに時間がかかったり、また前記処理室内の
温度が前記所定温度を超えることがあり、前記インジケ
ータの評価試験を正確に行うことができない。そこで、
前記インジケータの評価試験を行うための前記加熱処理
装置においては、前記処理室内の温度を短時間で前記所
定温度とすることができる機能が要望されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、処理室内の温度を短時間で所定温度とす
ることのできる加熱処理方法およびその装置を提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題を
解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明
は、処理室内へ加熱用気体を供給することによって、前
記処理室内の被処理物を加熱する加熱処理方法におい
て、予め所定の熱量に調整した前記加熱用気体を前記処
理室内へ供給することを特徴としている。
【0009】さらに、請求項2に記載の発明は、処理室
内へ加熱用気体を供給することによって、前記処理室内
の被処理物を加熱する加熱処理装置であって、前記加熱
用気体を予め所定の熱量に調整する調整室と、熱量を調
整した後の前記加熱用気体を前記処理室へ供給する手段
とを備えたことを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施の形態に
ついて説明する。まず、この発明に係る加熱処理方法お
よびその装置は、処理室内へ加熱用気体を供給すること
によって、前記処理室内の被処理物を加熱する加熱処理
装置において実施することができ、とくに前記処理室内
を短時間で所定温度に加熱する必要がある加熱処理装置
において、好適に実施することができる。そして、この
発明を実施した前記加熱処理装置は、滅菌インジケータ
の評価試験のように、前記所定温度で所定時間加熱する
ような用途の加熱処理装置として、好適に適用すること
ができる。
【0011】この発明に係る加熱処理方法およびその装
置において、前記加熱用気体としては、加熱処理の目的
に応じた適宜の気体を使用する。たとえば、蒸気滅菌用
の滅菌インジケータの評価試験を行う場合には、蒸気を
用いる。
【0012】さて、この発明に係る加熱処理方法は、予
め所定の熱量(以下、「所定熱量」という)に調整した
前記加熱用気体を前記処理室内へ供給する。前記所定熱
量は、前記処理室内へ前記加熱用気体を供給したとき
に、前記処理室内が前記所定温度となるように設定され
た熱量であって、前記所定温度,前記処理室内を昇温さ
せる温度差,前記処理室の容積や熱容量,前記処理室へ
の前記加熱用気体の供給量などに応じて決定した熱量で
ある。そして、熱量を調整した後の前記加熱用気体を前
記処理室へ所定量供給する。すると、前記処理室内の温
度は、前記処理室内へ供給された前記加熱用気体によっ
て加熱され、短時間で前記所定温度となる。
【0013】つぎに、この発明に係る加熱処理装置につ
いて説明する。前記加熱処理装置は、被処理物を収容す
る処理室と、前記加熱用気体を予め前記所定熱量に調整
する調整室と、熱量を調整した後の前記加熱用気体を前
記処理室へ供給する手段(以下、「供給手段」という)
とを備えている。
【0014】前記処理室および前記調整室は、それぞれ
互いに独立した空間であって、たとえば前記調整室およ
び前記処理室は、それぞれ別々の容器内に形成する。前
記処理室は、前記処理室内へ供給された前記加熱用気体
によって、前記被処理物の加熱処理を行うための領域で
あり、また前記調整室は、前記処理室へ供給する前記加
熱用気体を一時的に貯留し、その間に前記加熱用気体の
熱量を前記所定熱量に調整するための領域である。その
ため、前記調整室は、前記加熱用気体の熱量調整手段を
備えている。この熱量調整手段は、たとえば前記加熱用
気体の圧力や温度を制御しながら前記調整室へ導入する
ことにより、前記加熱用気体の熱量を調整する構成とす
る。
【0015】前記供給手段は、前記処理室および前記調
整室がそれぞれ別々の容器内に形成されている場合に
は、前記処理室および前記調整室を接続する配管と、こ
の配管に接続した制御弁とで構成する。そして、前記供
給手段は、前記調整室から前記処理室への前記加熱用気
体の供給を圧力差を利用し、前記加熱用気体の供給を短
時間で行うことができる構成とする。
【0016】さて、前記加熱処理装置における制御につ
いて説明する。まず、前記調整室へ前記加熱用気体を供
給する。このとき、前記調整室内の温度や圧力を検出し
ながら、前記加熱用気体を供給することにより、前記調
整室内における前記加熱用気体の熱量を前記所定熱量に
調整する。ここで、前記所定熱量は、前記処理室内へ前
記加熱用気体を供給したときに、前記処理室内が前記所
定温度となるように設定された熱量であって、前記所定
温度,前記処理室内を昇温させる温度差,前記処理室の
容積や熱容量,前記調整室の容積や熱容量などに応じて
決定した熱量である。
【0017】そして、前記調整室内における前記加熱用
気体の熱量が前記所定熱量となったとき、前記供給手段
を作動させることによって、調整後の前記加熱用気体を
前記調整室内から前記処理室内へ供給する。すると、前
記調整室と前記処理室とが連通状態であるため、前記調
整室内および前記処理室内における前記加熱用気体の圧
力が等しくなるまで前記処理室内へ前記加熱用気体が急
速に流入する。前記加熱用気体は、前記処理室が前記所
定温度となるように、予め熱量が調整されているため、
前記加熱用気体の流入が終わったときには、前記処理室
は前記所定温度となる。
【0018】以上のように、この発明に係る加熱処理方
法およびその装置においては、前記処理室内の温度を短
時間で前記所定温度とし、加熱処理を精度よく行うこと
ができる。したがって、前記加熱処理装置を前記滅菌イ
ンジケータ用評価装置として適用する場合には、前記滅
菌インジケータの評価を確実に行うことができる。
【0019】ここで、以上の説明において、前記処理室
および前記調整室は、前記のように、別々の容器内にそ
れぞれ形成しているが、1つの容器を適宜の隔壁で区画
することによってそれぞれを区画形成することができる
し、また第一の容器の内部に第二の容器を配置し、内側
の第一の容器の内部に前記処理室を形成するとともに、
第一の容器と第二の容器との間の空間を前記調整室とし
て形成することもできる。また、前記供給手段は、前記
調整室と前記処理室とを1つの容器を隔壁によって区画
して形成した構成の場合には、前記隔壁の一部または全
部を開閉可能な構成とすることができる。さらに、前記
熱量調整手段は、前記調整室へ導入した加熱用気体を加
熱することによって適宜の熱量に調整する構成とするこ
とができる。
【0020】
【実施例】以下、この発明の具体的実施例を図面に基づ
いて説明する。図1は、この発明に係る加熱処理装置の
一実施例を概略的に示す説明図であり、図2は、この発
明の一実施例における制御内容を模式的に示す説明図で
ある。この実施例の加熱処理装置は、滅菌インジケータ
の評価試験を行うための加熱処理装置である。また、こ
の実施例における加熱用気体は、清浄蒸気である。
【0021】まず、図1を参照しながら、前記加熱処理
装置の基本構成について説明する。図1において、加熱
処理装置1は、処理容器2,調整容器3および清浄蒸気
発生手段4を備えている。
【0022】前記処理容器2は、被処理物を加熱処理す
るための容器であって、その内部には、被処理物,すな
わち滅菌インジケータ(図示省略)を収容する処理室5
が形成されている。前記処理容器2は、扉(図示省略)
を備えた前記滅菌インジケータ(以下、「インジケー
タ」という)の出入口を備えており、この扉を閉じるこ
とで前記処理室5を完全に密閉することができる。ま
た、前記処理容器2の外壁には、前記処理容器2を外側
から加熱するための手段6(以下、「加熱手段」とい
う)が設けられている。前記加熱手段6は、この実施例
においては、蒸気ジャケットである。
【0023】つぎに、前記調整容器3は、前記清浄蒸気
発生手段4からの清浄蒸気の熱量を調整するための容器
であって、その内部には、調整室7が形成されている。
【0024】つぎに、前記清浄蒸気発生手段4は、加熱
用気体としての清浄蒸気を発生する手段であって、この
実施例においては、リボイラである。すなわち、前記清
浄蒸気発生手段4は、適宜の熱源蒸気発生手段(図示省
略)によって発生させた蒸気を熱源とし、純水(または
軟水)を加熱することによって清浄蒸気を発生する。
【0025】つぎに、前記加熱処理装置1の配管構成に
ついて説明する。まず、清浄蒸気の供給に関する配管構
造について説明すると、前記処理容器2と前記調整容器
3の上部との間には、前記処理室5内への清浄蒸気の供
給手段として機能する第一給蒸ライン8が接続されてい
る。この第一給蒸ライン8には、互いに並列をなす第一
給蒸弁9および第二給蒸弁10が設けられている。そし
て、前記第一給蒸弁9を通過し得る清浄蒸気の流量は、
前記第二給蒸弁10を通過し得る清浄蒸気の流量よりも
多く設定されている。また、前記第一給蒸ライン8にお
ける前記第一給蒸弁9の上流側と前記加熱手段6との間
には、第三給蒸弁11を備えた第二給蒸ライン12が接
続されている。つぎに、前記調整容器3と前記清浄蒸気
発生手段4との間には、前記調整室7内における清浄蒸
気の熱量を調整する熱量調整手段として、第四給蒸弁1
3を備えた第三給蒸ライン14が接続されている。この
第三給蒸ライン14の下流端は、前記調整室7の下部に
開口させてある。
【0026】つぎに、前記加熱処理装置1における残り
の配管構造について説明すると、まず前記処理容器2に
は、空気導入弁15およびフィルタ16を備えた清浄空
気導入ライン17が接続されており、また第一排出弁1
8および真空ポンプ19を備えた第一排出ライン20が
接続されている。前記第一排出ライン20における前記
処理室5と前記第一排出弁18との間には、第二排出弁
21を備えた第二排出ライン22および第一スチームト
ラップ23を備えた第一ドレン排出ライン24がそれぞ
れ接続されている。つぎに、前記加熱手段6には、第二
スチームトラップ25を備えた第二ドレン排出ライン2
6がそれぞれ接続されている。つぎに、前記調整容器3
には、第三スチームトラップ27を備えた第三ドレン排
出ライン28が接続されている。そして、前記各排出ラ
イン20,22,24,26,28は、それぞれの下流
位置で合流させてある。
【0027】つぎに、前記加熱処理装置1における制御
構成について説明する。まず、前記加熱処理装置1にお
いては、自動運転を可能とするための各種検出手段が設
けられている。まず、前記処理容器2には、前記処理室
5内の圧力を検出するための第一圧力検出手段29と、
前記処理室5内の温度を検出するための第一温度検出手
段30が設けられている。また、前記第一排出ライン2
0における前記処理容器2に近い側には、前記処理室5
内の温度を前記処理室5からのドレンの温度に基づいて
検出するための第二温度検出手段31が設けられてい
る。つぎに、前記調整容器3には、前記調整室7内の圧
力を検出するための第二圧力検出手段32が設けられて
いる。
【0028】さて、前記各検出手段29〜32のそれぞ
れは、回線33を介してそれぞれ制御器34に接続され
ている。また、前記制御器34には、前記各弁9〜1
1,13,15,18,21のそれぞれが回線33を介
してそれぞれ接続されており、また前記真空ポンプ19
も回線33を介して接続されている。そして、前記制御
器34は、予め設定されたプログラムにしたがい、前記
各検出手段29〜32からの検出値に基づいて、前記加
熱処理装置1を制御する。ここで、前記加熱処理装置1
においては、前記調整室7内の清浄蒸気の熱量について
は、前記調整室7内の清浄蒸気の圧力(すなわち、飽和
蒸気圧)に基づいて検出しており、また前記処理室5内
および前記調整室7内における温度も清浄蒸気の飽和蒸
気圧に基づいて検出している。
【0029】つぎに、前記制御器34の制御内容につい
て、前記加熱処理装置1の機能とともに、図1および図
2を参照しながら説明する。図2においては、前記イン
ジケータ(図示省略)の評価試験中における前記処理室
5内の圧力変化を実線で示すとともに、前記調整室7内
の圧力変化を点線で示している。ここで、図2において
は、前記所定温度に対応する前記処理室5内の清浄蒸気
の圧力を所定圧力Aとして記載している。
【0030】まず、前記加熱処理装置1における前記イ
ンジケータの評価試験の概略について説明する。前記評
価試験の各工程は、空気排除工程,給蒸工程,加熱処理
工程,排気工程および乾燥工程からなり、これらの工程
を順番に実行している。
【0031】まず、前記加熱処理装置1の運転開始時に
は、前記制御器34は、前記第三給蒸弁11のみを開く
とともに、前記真空ポンプ19を停止させている。さら
に、前記加熱処理装置1の運転開始時には、前記清浄蒸
気発生手段4においては、純水(または軟水)が供給さ
れるとともに、前記熱源蒸気発生手段(図示省略)からの
蒸気が供給され、清浄蒸気が発生している状態となって
いる。そして、この清浄蒸気は、前記調整容器3を介し
て前記加熱手段6へ供給されることにより、前記処理室
5を加熱している。また、前記調整室7においては、前
記調整室7へ供給された清浄蒸気により、前記調整室7
内の空気が前記第三ドレン排出ライン28から押し出さ
れるようにして排出されている。すなわち、前記調整室
7内は、清浄蒸気で満たされた状態となっている。
【0032】まず、前記処理室5内へ前記インジケータ
を収容し、前記空気排除工程を行う。前記空気排除工程
では、前記制御器34は、まず前記真空ポンプ19を作
動させるとともに、前記第一排出弁18を開くことによ
って、前記処理室5内を所定圧力となるまで減圧し、前
記処理室5内の空気を除去する。そして、前記制御器3
4は、前記第一圧力検出手段29からの検出値に基づい
て、前記処理容器2内の圧力が所定圧力に達したと判断
すると、前記第一排出弁18を閉じるとともに、前記真
空ポンプ19を停止させる。このようにして、前記空気
排除工程が終了すると、前記給蒸工程を開始する。
【0033】つぎに、前記給蒸工程では、前記制御器3
4は、前記第一給蒸弁9を開くことにより、前記調整室
7内から前記処理室5内へ清浄蒸気を供給する。そし
て、前記処理室5内の圧力が前記所定圧力Aに達するこ
とにより、前記処理室5内の温度が前記所定温度となっ
たと判断すると、前記給蒸工程を終了し、前記加熱処理
工程を開始する。
【0034】前記加熱処理工程では、前記処理室5内を
前記所定温度の清浄蒸気が充満した状態を所定時間継続
する。ここで、前記加熱処理工程においては、前記制御
器34は、前記第一圧力検出手段29からの検出値に基
づいて、前記第二給蒸弁10を適宜開閉することによ
り、清浄蒸気の供給を制御し、前記処理室5内を前記所
定圧力Aに維持する。前記加熱処理工程が終了すると、
前記排気工程を開始する。
【0035】前記排気工程では、前記第二排出弁21を
開いて、前記処理室5内の清浄蒸気を排出する。そし
て、前記処理室5内の圧力が大気圧近くになると、前記
第二排出弁21を閉じて前記排気工程を終了し、前記乾
燥工程を開始する。
【0036】前記乾燥工程では、前記制御器34は、前
記真空ポンプ19を作動させるとともに、前記第一排出
弁18を開いて前記処理室5内を減圧し、この減圧状態
を所定時間維持することにより、前記処理室5内の前記
インジケータを真空乾燥する。そして、所定時間経過
後、前記制御器34は、前記第一排出弁18を閉じると
ともに、前記真空ポンプ19を停止させ、前記空気導入
弁15を開くことにより、前記フィルタ16を介して雑
菌などを除去した清浄空気を前記処理室5内へ導入す
る。そして、前記処理室5内が大気圧となれば、前記乾
燥工程を終了する。この後は、前記処理室5の扉を開
き、前記処理室5から前記インジケータを取り出す。そ
して、前記インジケータに所定の反応が生じたかどうか
を確認する。
【0037】つぎに、前記加熱処理装置1において、前
記処理室5内を前記所定温度に加熱する際の制御につい
て説明すると、この制御においては、前記調整室7内で
予め前記所定熱量に調整した清浄蒸気を前記処理室5内
へ供給することによって、前記処理室5内を前記所定温
度まで加熱する。
【0038】まず、前記所定熱量について説明すると、
前記所定熱量は、前記調整室7から前記処理室5内へ前
記加熱用気体を供給したときに、前記処理室5内が前記
所定温度となるように設定された熱量であって、前記所
定温度,前記処理室5内を昇温させる温度差,前記処理
室5の容積や熱容量,前記調整室7の容積や熱容量など
に応じて決定した熱量である。ここで、前記調整室7内
における清浄蒸気の熱量の検出について説明すると、前
記調整室7の容積は既知であるため、前記調整室7内に
おける清浄蒸気の圧力(すなわち、飽和蒸気圧)または
清浄蒸気の温度(すなわち、飽和蒸気温度)に基づい
て、熱量を検出することができる。この実施例において
は、前記飽和蒸気圧に基づいて、前記調整室7内におけ
る清浄蒸気の熱量を検出するように構成している。そし
て、前記制御器34には、前記処理室5内の清浄蒸気を
前記所定熱量に調整するために、前記所定熱量に対応す
る飽和蒸気圧を設定圧力Bとして予め記憶させている。
【0039】つぎに、前記調整室7内における清浄蒸気
の熱量の調整について説明すると、前記調整室7内にお
ける清浄蒸気の熱量の調整は、前記空気排除工程におい
て行う。すなわち、前記空気排除工程において、前記第
四給蒸弁13を開放した状態を維持し、前記第三給蒸弁
11を閉じる。この状態では、前記第一給蒸弁9および
前記第二給蒸弁10も閉じられた状態であるため、前記
調整容器3は、前記清浄蒸気発生手段4からの清浄蒸気
の供給を受け、前記調整室7内の圧力が上昇していく。
そして、前記調整室7内が前記設定圧力Bに達すると、
前記第四給蒸弁13を閉じる。すると、前記調整室7内
の清浄蒸気は、前記所定熱量に調整された状態となる。
この状態においては、前記調整室7内の圧力,すなわち
飽和蒸気圧は、前記所定圧力Aよりも高くなっている。
【0040】つぎに、前記給蒸工程では、前記制御器3
4は、前記第一給蒸弁9を開くことにより、加圧状態の
前記調整室7から減圧状態の前記処理室5内へ清浄蒸気
を供給する。前記調整室7内から前記処理室5内への清
浄蒸気の供給は、前記調整室7と前記処理室5内の圧力
差により、前記第一給蒸弁9を開放することのみによっ
て行われるため、短時間で終了する。そして、前記調整
室7内から前記処理室5内への清浄蒸気の流入により、
前記処理室5内および前記調整室7内の圧力は、ともに
前記所定圧力Aとなる。清浄蒸気は、前記調整室7内に
おいて、予め所定の熱量に調整されているため、前記処
理室5内が前記所定圧力Aとなったときには、前記処理
室5内の温度は、前記所定温度となっている。
【0041】ここで、従来の加熱処理装置のように、前
記処理室5内の温度を検出しながら蒸気を供給すると、
前記処理室5内の温度が前記所定温度を超えないよう
に、前記処理室5内への清浄蒸気の供給を制御する必要
があって、図2に二点鎖線で示すように、前記所定温度
に対応する前記所定圧力Aに達するまでの時間が長くか
かってしまう。逆に、前記所定温度までの加熱に要する
時間を短縮するために、蒸気を急速に供給すると、前記
処理室5内の温度の検出遅れ時間や、前記給蒸弁の動作
遅れ時間などの影響により、前記処理室5内が前記所定
圧力Aに達してからも、清浄蒸気が余分に供給されてし
まうため、図2に一点鎖線で示すように、前記処理室5
内の圧力は、前記所定圧力Aを超えてしまう。したがっ
て、従来の加熱処理装置においては、前記処理室5内お
よび前記インジケータを短時間で前記所定温度に昇温す
ることができない。
【0042】一方、前記従来の加熱処理装置に対して、
この実施例における前記加熱処理装置1においては、前
記のように、熱量を調整した後の清浄蒸気を前記処理室
5と前記調整室7との圧力差を利用することによって、
前記処理室5内へ供給するようにしているので、前記処
理室5内および前記インジケータを短時間で前記所定温
度に昇温することができるため、前記加熱処理工程にお
いて精度のよい加熱処理が行うことができ、したがって
前記インジケータの評価試験を正確に行うことができ
る。
【0043】
【発明の効果】この発明によれば、処理室内の温度を短
時間で所定温度とすることができるため、加熱処理を精
度よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る加熱処理装置の一実施例を概略
的に示す説明図である。
【図2】この発明の一実施例における制御内容を模式的
に示す説明図である。
【符号の説明】
1 加熱処理装置 5 処理室 7 調整室

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理室5内へ加熱用気体を供給すること
    によって、前記処理室5内の被処理物を加熱する加熱処
    理方法において、予め所定の熱量に調整した前記加熱用
    気体を前記処理室5内へ供給することを特徴とする加熱
    処理方法。
  2. 【請求項2】 処理室5内へ加熱用気体を供給すること
    によって、前記処理室5内の被処理物を加熱する加熱処
    理装置1であって、前記加熱用気体を予め所定の熱量に
    調整する調整室7と、熱量を調整した後の前記加熱用気
    体を前記処理室5へ供給する手段とを備えたことを特徴
    とする加熱処理装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016144508A (ja) * 2015-02-06 2016-08-12 三浦工業株式会社 工程試験装置とこれを備えた蒸気滅菌装置

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