JP2002151848A - ビルドアップ多層プリント配線基板用コア基板 - Google Patents
ビルドアップ多層プリント配線基板用コア基板Info
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Abstract
グレーション性、耐ヒートサイクル性およびドリル穴加
工性に優れたものとし、これによって配線の高密度化に
対応し、高信頼性の得られるビルドアップ多層配線基板
用コア基板を提供することである。 【解決手段】 結晶融解ピーク温度が260℃以上であ
るポリアリールケトン樹脂70〜25重量%と、非晶性
ポリエーテルイミド樹脂30〜75重量%とからなる熱
可塑性樹脂組成物100重量部に対して、平均粒径15
μm以下、平均アスペクト比(平均粒径/平均厚み)が
30以上のマイカなどの鱗片状無機充填材を20〜50
重量部混合した組成物より成るビルドアップ多層プリン
ト配線基板用コア基板とする。
Description
によって製造される多層プリント配線基板のコア基板に
関し、詳しくは、耐マイグレーション性、耐ヒートサイ
クル性およびドリル穴加工性に優れたビルドアップ多層
プリント配線基板用コア基板に関する。
々加速度的に進行しているが、その技術を支えているの
は主として「半導体パッケージ」に関する技術であり、
具体的には電子部品を実装したプリント配線板であると
いえる。
多機能化の要請に伴って、多層配線基板も緊急に軽薄短
小化および多機能化させる必要が生じ、そのなかで多層
配線板の革新的製造方法であるビルドアップ配線板が注
目されてきた。そして、1991年に最初のビルドアッ
プ配線板の実用化がIBMより発表され、その後、急速に
実用化が進んできた。
成について説明すると、例えば図1に示すようなビルド
アップ多層プリント配線基板は、その中心部にコア基板
1を有している。
(エポキシ樹脂等をガラスクロス等に含浸して硬化させ
た層)からなる絶縁層に、銅などの導電性材料がめっき
されたスルーホール(貫通孔)2を有しており、ビルド
アップ層3の支持とプリント配線板に部品を支持する機
能を持たせるための所定の厚みに設計されたものであ
る。なお、図1中の符号4は、接続用ランドであり、符
号5はバイアホールを示し、前記のスルーホール2は、
ドリル穴加工によって形成した孔内面に銅等の導電材を
めっきしたものである。
1996年または1997年をピークに各社より数多く
の方式が発表されたが、製造工程の違いによって、コア
基板の上にビルドアップ層として熱硬化性樹脂を用いる
タイプ、感光性樹脂を用いるタイプまたは樹脂付き銅箔
を用いるタイプに大別される。
工法の一例を示す。
ンド4を有するガラスエポキシ基板からなるコア基板1
上に、感光性樹脂からなるビルドアップ絶縁層6を、ス
ピンコーティング法、スクリーン印刷法等によって塗布
して設ける。
アップ絶縁層6を所定のパターンで露光、現像、エッチ
ングしてランド上にバイアホール5を形成する。
ホール5の上に導電材料によるめっき層7を形成する。
さらに図2(d)に示すように、この上に次の絶縁樹脂
層8を形成して複層とし、さらに図2(a)〜(d)の
工程をこの順に繰り返して多層化されたパターンを形成
する。
ア基板は、基本的にガラス繊維で強化されたエポキシ樹
脂を使用しているものが多い。
アップ配線基板用のコア基板は、スルーホールのめっき
にクラックが発生したり、ガラスクロスに沿って銅のマ
イグレーションが発生する場合がある。
体層金属イオンが時間の経過とともに絶縁層内に拡散
し、絶縁層を隔てて形成された別の導体層との間に導電
路を形成し、これによって短絡を起こす現象をいう。そ
して、ガラスクロスを含有するガラスエポキシプリント
配線板は、耐マイグレーション性を確保するために、穴
間ピッチを0.40mm以上確保することが必要である
が、配線パターンの高密度化を進めるためには、さらに
穴間ピッチを狭く設定する必要があり、高信頼性(マイ
グレーションが起こり難い特性)を確保すると共に高密
度化を進める必要があった。
銅めっきスルホール周辺の樹脂部がスルーホールそのも
のより熱膨張係数が高いので、それらの差がビルドアッ
プ層にストレスを与え、ビルドアップ層にクラックを発
生させることがある。
際、ドリル穴加工を作業効率よく行なうために高速回転
ドリルを用いると、摩擦熱で高温となった絶縁層が軟化
して孔内面が荒れる場合があり、そのようなコア基板は
孔内面に緻密なめっきを行なえない不良品であり、歩留
まりが低下する。
点を解決して多層プリント配線基板用コア基板を、耐マ
イグレーション性、耐ヒートサイクル性およびドリル穴
加工性に優れ、これによって配線の高密度化に対応する
と共に、高信頼性の得られるビルドアップ多層配線基板
用コア基板とし、また環境に対する負荷が少ない熱可塑
性樹脂で形成された絶縁層を有する多層プリント配線基
板用コア基板を提供することである。
めに、この発明は、結晶融解ピーク温度が260℃以上
であるポリアリールケトン樹脂70〜25重量%と、非
晶性ポリエーテルイミド樹脂30〜75重量%とからな
る熱可塑性樹脂組成物100重量部に対して、無機充填
材を20〜50重量部配合した組成物からなる絶縁層を
有するビルドアップ多層プリント配線基板用コア基板と
したのである。
ビルドアップ多層プリント配線基板用コア基板におい
て、無機充填材として鱗片状無機充填材を採用すること
ができる。また、鱗片状無機充填材としては、平均粒径
15μm以下、平均アスペクト比(平均粒径/平均厚
み)が30以上の鱗片状無機充填材を用いることが好ま
しい。
層プリント配線基板用コア基板に用いる樹脂組成物は、
結晶性ポリアリールケトン樹脂70〜25重量%と非晶
性ポリエーテルイミド樹脂30〜75重量%とからなる
樹脂組成物100重量部に対し、さらに無機充填材を2
0〜50重量部混合したものであり、フィルム状に成形
したものがコア基板用素材になる。
造単位に芳香核結合、エーテル結合およびケトン結合を
含む熱可塑性樹脂であり、その代表例としては、ポリエ
ーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエー
テルケトンケトン等がある。これらのうち、ポリエーテ
ルエーテルケトンの市販品としては、VICTREX社
製の商品名「PEEK151G」、「PEEK381
G」または「PEEK450G」などがある。
ド樹脂は、構造単位に芳香核結合、エーテル結合および
イミド結合を含む非晶性熱可塑性樹脂であり、その他の
条件では、特に制限されたものではなく、市販品として
ゼネラルエレクトリック社製:Ultem CRS50
01(商品名)、同社製:Ultem 1000(商品
名)などがある。
ン樹脂の配合割合が、70重量%を越える場合や、非晶
性ポリエーテルイミド樹脂の配合割合が30重量%未満
の場合は、組成物のガラス転移温度が低くなり、ドリル
穴加工時の発熱による穴あけ不良率がかなり増加して歩
留まりが低下する。すなわち、穿孔された穴部に切削屑
が残ったり、ドリル刃部に切削屑が巻き付くと、穴形状
や穴の壁面が粗くなり、確実にめっきを付着させること
ができずに不良品となってしまうからである。
ルケトン樹脂の配合割合が、25重量%未満であった
り、非晶性ポリエーテルイミド樹脂の配合割合が75重
量%を越えると、組成物全体として結晶性が低くなり、
結晶融解温度が260℃以上であっても弾性率が低くな
って、はんだ浸漬試験等で評価されるはんだ耐熱性が低
下するので好ましくない。
るコア基板を構成する混合樹脂としては、上記ポリアリ
ールケトン樹脂70〜25重量%と非晶性ポリエーテル
イミド樹脂30〜75重量%とからなる組成物が好まし
い。
れる鱗片状の無機充填材は、周知の鱗片状無機充填材を
特に制限なく使用できる。例えば、タルク、マイカ、雲
母、ガラスフレーク、窒化ホウ素(BN)、板状炭酸カ
ルシウム、板状水酸化アルミニウム、板状シリカ、板状
チタン酸カリウムなどである。
2種類以上を組み合わせて用いることもできる。特に、
平均粒径が15μm以下、アスペクト比(粒径/厚み)
が30以上の無機充填材が好ましい、なぜなら、平面方
向と厚み方向の線膨張係数比を低く押えることができる
ため、熱衝撃サイクル試験時のビルドアップ絶縁層のク
ラック発生を抑制できるからである。
脂組成物100重量部に対して20〜50重量部であ
る。なぜなら、50重量部を超えると、無機充填材の分
散不良の問題が発生し、線膨張係数がばらつきやすくな
る。また無機充填材の配合量が20重量部未満では、所
期したように線膨張係数を低下させて寸法安定性を向上
させる効果が小さく、部品搭載工程であるリフロー工程
やフロー工程において、線膨張係数差起因の内部応力が
発生し、基板のそりやねじれが発生するからである。
リカやテトラポット状の硫化亜鉛(ZnS)、ウィスカ
状のチタン酸カリウム、有機繊維であるアラミド不織布
なども上述した鱗片状フィラーと併用することも可能で
ある。
性質を損なわない程度に、他の樹脂や無機充填剤以外の
各種添加剤を添加しても良く、例えば、そのような例と
して熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、核剤、着色
剤、滑剤、難燃剤等を適宜配合してもかまわない。
方法は、周知の方法を採用すればよく、例えば(a)各
種添加剤をポリアリールケトン樹脂及び/または非晶性
ポリエーテルイミド樹脂などの適当なベース樹脂に高濃
度(代表的な含有量としては10〜60重量%程度)に
混合したマスターバッチを別途作製しておき、これを使
用する樹脂に濃度を調整して混合し、ニーダーや押出機
等を用いて機械的にブレンドする方法、(b)使用する
樹脂に直接各種添加剤をニーダーや押出機等を用いて機
械的にブレンドする方法などが挙げられる。
スターバッチを作製して混合する方法が分散性や作業性
の点から好ましい。さらに、フィルムの表面にはハンド
リング性の改良等のために、エンボス加工やコロナ処理
等を適宜に施しても良い。
ア基板を構成する組成物は、通常、フィルムまたはシー
ト状の素材として提供される。フィルムの成形方法とし
ては、周知の方法、例えばTダイを用いる押出キャスト
法やカレンダー法等を採用することができ、特にシート
の製膜性や安定生産性等の面から、Tダイを用いる押出
キャスト法を採用することが好ましい。Tダイを用いる
押出キャスト法での成形温度は、組成物の流動特性や製
膜性等によって適宜に調整するが、おおよそ融点以上で
ありかつ430℃以下である。また、このフィルムの厚
みは、通常25〜800μmである。
板用コア基板の製造方法は、フィルムの少なくとも片面
に接着層を介することなく導体箔を熱融着・結晶化処理
し、この導体箔に導電性回路を形成して基板とする。絶
縁層の厚みを300μm以上にする場合は、導体箔と熱
融着する際にフィルムを積層することも可能である。
ィルムと導体箔を接着層を介することなく熱融着させる
方法としては、加熱加圧できる方法であれば周知の方法
を採用することができ、特に限定されるものではない。
例えば、熱プレス法や熱ラミネートロール法、またはこ
れらを組み合わせた方法を適宜に採用することができ
る。
法についても、特に限定されるものではなく、例えば、
サブトラクティブ法(エッチング)、アディティブ法
(メッキ),ダイスタンプ法(金型)、導体印刷法(導
電ペースト)などの周知の方法を採用することができ
る。
えば銅、金、銀、アルミニウム、ニッケル、錫等であっ
て、厚さ5〜70μm程度の金属箔が挙げられる。通
常、金属箔としては、銅箔が使用されるが、このような
導体箔は、接着性を良くするためにフィルムとの接触面
(重ねる面)側を予め化学的または機械的に粗化したも
のを用いることが好ましい。表面粗化処理された導体箔
の具体例としては、電解銅箔を製造する際に電気化学的
に処理された粗化銅箔などが挙げられる。
に、ポリエーテルエーテルケトン樹脂[ビクトレックス
社製、PEEK450G、Tg:147.6℃、Tm:
334℃](以下、単にPEEKと略記する。)30重
量部と、ポリエーテルイミド樹脂[ゼネラルエレクトリ
ック社製、Ultem−CRS5001、Tg:23
2.3℃](以下、単にPEIと略記する。)70重量
部および市販のマイカ(平均粒径:10μm、アスペク
ト比:40)50重量部とからなる混合組成物を、Tダ
イを備えた押出機を用いて設定温度380℃で厚さ10
0μmのフィルム状に押出成形した。得られたフィルム
をカッティングしてその両面に銅箔(厚さ:18μm、
表面粗面化)を重ね、250℃で30分間の熱プレスを
することにより、結晶化処理済銅箔積層板(コア基板用
素板)を得た。
形成したコア基板を試験片として用い、以下の熱特性や
信頼性試験などについての試験1〜6を行ない、これら
の結果を表1中に併記した。 (1)ガラス転移温度(Tg) 熱応力歪み測定装置(セイコーインスツルメント社製:
TMA/SS6100を用い、昇温過程の熱膨張量の温
度依存性を求め、ガラス転移点の前後の曲線に接線を引
き、この接線の交点からTgを求めた。 (2)線膨張係数(αx、αy、αz) 熱応力歪み測定装置(セイコーインスツルメント社製:
TMA/SS6100)により線膨張係数を求めた。フ
ィルムのX方向、Y方向の線膨張係数の測定は、フィル
ムを短冊状として試験片(長さ10mm、断面積1mm2)
を作製し、引っ張り荷重0.1gで固定し、室温から5
℃/分の割合で昇温させ、熱膨張量の温度依存性を求め
た。また、Z方向の線膨張係数の測定は、フィルム状の
試験片のZ方向に一定圧力(荷重0.1g)を加え、室
温から5℃/分の割合で昇温させ、熱膨張量の温度依存
性を求めた。 (3)ドリル穴加工性試験 銅箔18μm/絶縁性樹脂層700μm/銅箔18μm
の3層構造を有するコア基板用素板に、ユニオンツール
社製:MV−E720のドリルを用い、2083回/秒
の回転数、91.44m/秒の送り速度で、穴径φ0.
2mmの穴を4000箇所開け、この穴加工済み素板を投
射器の上に載せて、切削詰まりの無い穴数を数え、穴あ
け歩留まりを算出した。 (4)熱衝撃サイクル試験 ビルドアップ絶縁層のクラック発生状況を調べた。すな
わち、コア基板用素板(銅箔18μm/絶縁性樹脂層7
00μm/ 銅箔18μmの3層構造を有するコア基板
用素板)に、ドリル穴加工でスルーホールを形成し、パ
ターンエッチングを行ない、その後にスルホール銅めっ
きを形成してコア基板を作製した。このコア基板の上
に、感光性の絶縁樹脂をスクリーン印刷法により30μ
mの厚さで塗布し、光硬化させたものを試験サンプルと
した。この試験サンプルを、−65℃×30分〜125
℃×30分/1サイクルの条件で100サイクル実施し
た。評価は、感光性樹脂層に発生するクラック発生の有
無をデジタルマイクロスコープで調べた。 (5)マイグレーション評価 図3、図4に示すように、コア基板用素板に対してエッ
チングにより導体間距離0.2mmの銅製の櫛形パターン
10(幅620μm、高さ18μm)を形成し、この上
にコア基板9に用いたものと同一組成のフィルムからな
るカバーレイ層11を熱プレスにより形成した。得られ
たプリント配線基板におけるマイグレーション発生の有
無を確認する実験は、加速寿命試験装置を用い、120
℃で100%相対湿度(RH)の環境下で試料に100
Vの直流電圧を印加して絶縁抵抗値を計測することによ
り行ない、その評価は200hr後に初期値の1/10以
下になったものを不良品と判定した。 (6)熱衝撃試験(はんだ浸漬試験) コア基板用素板(銅箔18μm/絶縁性樹脂層700μ
m/銅箔18μmの3層構造を有するコア基板用素板)
に試験パターンを設け、260℃のはんだ浴に20秒
間、浴面と垂直に浸漬するという浸漬処理を20回繰り
返した後、素板の変形、膨れ、はがれ、反りの有無など
を目視により観察し、良否の判定を良(○印)、否(×
印)2段階に評価した。
において無機充填材(マイカ)の充填量を25重量部に
変更したこと以外は、実施例1と同様にしてコア基板用
素板およびパターンを形成したコア基板を得た。得られ
たコア基板用素板またはパターンを形成したコア基板を
試験片として用い、熱特性や信頼性試験などについて前
記した試験1〜6を同じ条件で行ない、これらの結果を
表1中に併記した。 [実施例3]表1に示すように、実施例1においてPE
EKとPEIの混合重量比を60/40重量部に変更し
たこと以外は、実施例1と同様にしてコア基板用素板お
よびパターンを形成したコア基板を得た。得られたコア
基板用素板またはパターンを形成したコア基板を試験片
として用い、熱特性や信頼性試験などについて前記した
試験1〜6を同じ条件で行ない、これらの結果を表1中
に併記した。 [比較例1〜6]比較例1では、実施例1においてPE
EKとPEIの混合重量比を20/80重量部に変更し
たこと以外は、実施例1と同様にしてコア基板用素板お
よびパターンを形成したコア基板を得た。
機充填材(マイカ)の平均アスペクト比が20のものを
用いたこと以外は、実施例1と同様にしてコア基板用素
板およびパターンを形成したコア基板を得た。
機充填材(マイカ)の平均粒径を20ミクロンとし、ア
スペクト比が35のものを用いたこと以外は、実施例1
と同様にしてコア基板用素板およびパターンを形成した
コア基板を得た。
材(マイカ)の充填量を15重量部にしたこと以外は、
実施例1と同様にしてコア基板用素板およびパターンを
形成したコア基板を得た。
材(マイカ)の充填量を70重量部にしたこと以外は、
実施例1と同様にしてコア基板用素板およびパターンを
形成したコア基板を得た。
とPEIの混合重量比を80/20重量部に変更したこ
と以外は、実施例1と同様にしてコア基板用素板および
パターンを形成したコア基板を得た。 [比較例7]表1に示すようにガラスエポキシ樹脂を用
いてコア基板用素板およびパターンを形成したコア基板
を得た。
ーンを形成したコア基板を試験片として用い、熱特性や
信頼性試験などについて前記した試験1〜6を同じ条件
で行ない、これらの結果を表1中に併記した。
1のように、ポリアリールケトン樹脂と非晶性ポリエー
テルイミド樹脂の配合割合が所定範囲でない場合は、熱
衝撃試験(はんだ浸漬試験)の結果が不良であった。
クト比が所定値未満の場合は、線膨張係数のα1(Z)
の値が大きくなり、熱衝撃サイクル試験におけるクラッ
クを抑制できなかった。
径が所定値より大きい場合、または比較例4のように所
定の形態条件を満足するマイカの配合割合が所定量より
少ない場合も、熱衝撃サイクル試験におけるクラックを
抑制できなかった。
件を満足するマイカの配合割合が所定量より多い場合
は、X,Y,Z方向の線膨張係数にばらつきが大きくな
り、平面方向と厚み方向の線膨張係数比を確実に低くで
きなかった。
過量の場合は、ドリル穴加工時の発熱によって穴あけ不
良率が高くなった。
としてガラス繊維強化のエポキシ樹脂を用いた場合は、
X,Y,Z方向の線膨張係数にばらつきが大きくて平面
方向と厚み方向の線膨張係数比を低くできず、熱衝撃サ
イクル試験におけるクラックを抑制できず、導体パター
ンが200μm間隔の条件でマイグレーションが発生
し、高密度のパターン形成が困難であった。
例1〜3は、X,Y,Z方向の線膨張係数にばらつきが
小さくて平面方向と厚み方向の線膨張係数比が確実に低
く安定し、熱衝撃サイクル試験におけるクラックが抑制
でき、導体パターンが200μm間隔の条件でのマイグ
レーションを防止でき、高密度のパターン形成ができる
ものであることが確認できた。
の結晶融解ピーク温度を有するポリアリールケトン樹脂
と非晶性ポリエーテルイミド樹脂を所定量混合した熱可
塑性樹脂組成物に、所定物性の無機充填材であって、好
ましくは平均粒径15ミクロン以下、平均アスペクト比
30以上の鱗片状無機充填材を所定量混合したビルドア
ップ多層プリント配線基板用コア基板としたので、耐マ
イグレーション性、耐ヒートサイクル性およびドリル穴
加工性に優れたものとなり、これによって配線の高密度
化に対応すると共に高信頼性の得られるビルドアップ多
層配線基板用コア基板になるという利点がある。
配線基板の断面図
の製造工程を順に示す断面図
Claims (3)
- 【請求項1】 結晶融解ピーク温度が260℃以上であ
るポリアリールケトン樹脂70〜25重量%と、非晶性
ポリエーテルイミド樹脂30〜75重量%とからなる熱
可塑性樹脂組成物100重量部に対して、無機充填材を
20〜50重量部配合した組成物からなる絶縁層を有す
るビルドアップ多層プリント配線基板用コア基板。 - 【請求項2】 無機充填材が鱗片状無機充填材である請
求項1記載のビルドアップ多層プリント配線基板用コア
基板。 - 【請求項3】 鱗片状無機充填材が、平均粒径15μm
以下であり、かつ平均アスペクト比(平均粒径/平均厚
み)30以上の鱗片状無機充填材である請求項1または
2に記載のビルドアップ多層プリント配線基板用コア基
板。
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