JP3806593B2 - ビルドアップ用絶縁材料およびビルドアップ多層プリント配線基板 - Google Patents

ビルドアップ用絶縁材料およびビルドアップ多層プリント配線基板 Download PDF

Info

Publication number
JP3806593B2
JP3806593B2 JP2000343938A JP2000343938A JP3806593B2 JP 3806593 B2 JP3806593 B2 JP 3806593B2 JP 2000343938 A JP2000343938 A JP 2000343938A JP 2000343938 A JP2000343938 A JP 2000343938A JP 3806593 B2 JP3806593 B2 JP 3806593B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
build
parts
insulating
wiring board
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000343938A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002151850A (ja
Inventor
紳月 山田
浩一郎 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Plastics Inc filed Critical Mitsubishi Plastics Inc
Priority to JP2000343938A priority Critical patent/JP3806593B2/ja
Publication of JP2002151850A publication Critical patent/JP2002151850A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3806593B2 publication Critical patent/JP3806593B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ビルドアップ用絶縁材料およびこれを用いたビルドアップ多層プリント配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の小型化および多機能化は、年々加速度的に進行している。それを支える主要技術が、半導体パッケージであり、電子部品を実装したプリント配線板であるといえる。そして、このような技術の進展に伴って多層配線基板も緊急に軽薄短小化および多機能化する必要に迫られており、なかでも多層配線板の革新的な製造方法であるビルドアップ多層プリント配線板が注目されている。
【0003】
ビルドアップ配線基板は、基本的にはコア材とビルドアップ層からなり、その製造方法は、シーケンシャルビルドアップ法とビアシートラミネート法に大別される。
【0004】
シーケンシャルビルドアップ法は、コア基板上に絶縁層を塗布し、ビア下孔形成、ビア形成、導体形成、回路形成を逐次行なう方法であり、ビアシートラミネート法は、ビアを含むビルドアップ層を別途作製してからコア基板と積層する方法である。下孔形成は感光性樹脂を使用するフォトビアと、非感光性樹脂を使用するレーザービアに分けられる。
【0005】
フォトビアは、半導体チップの密度まで要素技術が既にあり、開発コストを低減できる方法であり、一方、レーザービアは、材料の選択に幅をもたせることができる方法である。
【0006】
ビア形成は、下孔にそって銅めっきするコンフォーマルビア、下孔に導電性材料を充填して形成するフィルドビア、導電性材料で突起を形成するスタッドビアがある。コンフォーマルビアは、回路導体と同時にビアホール導体を形成するのでコスト的に有利である。フィルドビアは、ビア上面が平らになるのでビアとビアを直接重ねることが出来る。絶縁層形成には、液体樹脂コーティングとフィルムラミネートがあり、液体樹脂コーティングは、絶縁層を薄く出来、塗布後に下層回路の凹凸をある程度吸収するため多層化が容易で高密度化を狙いやすい。フィルムラミネートは、フィルム状の絶縁層を用いるので絶縁層の形成が容易である。
【0007】
回路形成は、通常の銅箔+サブトラクティブエッチング法、導体層を薄くすることが出来るパネル銅メッキ+サブトラクティブエッチング法、ファインピッチラインを形成しやすいアディティブ銅めっき法に分けられている。
【0008】
ビルドアップ層の絶縁材料としては、感光性エポキシ樹脂、熱硬化性エポキシ樹脂、熱硬化性ガラスエポキシ樹脂が周知な材料である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、感光性の絶縁層を形成する場合は、工程が煩雑であることに加え、ガラスクロスを有さない樹脂層で形成するため、基板の反りが起きやすくなり、また絶縁樹脂層の吸水による実装時の界面剥離が問題となる。
【0010】
基板の反りを抑制するためには、絶縁層樹脂の硬化収縮を低減化したり、製造工程で両面の絶縁層塗布と硬化を同時に行なったり、両面対称層のパターン密度(残銅率)をできるだけ整合性を取らせる対策が施こされる。
【0011】
熱硬化性の絶縁層を用いる場合には、半硬化状態のプリプレグを用いるため、保存安定性に細心の注意が必要である。さらに、ガラスクロス含有タイプでは、マイグレーションによる絶縁性の低下のため高密度化対応ができないといった問題点がある。
【0012】
また、難燃性を確保するために、臭素化エポキシが使われる場合が多く、環境に対する負荷の面からノンハロゲンタイプの樹脂の採用が望ましい。
【0013】
そこで、この発明の課題は、上記した問題点を解決して、ビルドアップ多層用感光性絶縁材料の反り、実装時の界面剥離、製造工程の煩雑さの問題、また、ビルドアップ多層用熱硬化性材料の保存安定性の問題、ガラスクロス含有タイプの抱えるマイグレーションの問題を改善するとともに、ノンハロゲン、リサイクル性といった環境に対する負荷が少ないビルドアップ用絶縁材料およびこれを用いて上記したような欠点のないビルドアップ多層プリント配線基板を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明ではコア基板上に絶縁層と導体層とが交互に積層され、各導体層間がバイアホールにて接続されたビルドアップ多層プリント配線基板の前記コア基板上に積層される絶縁層の材料であるビルドアップ用絶縁材料において、この絶縁材料が、結晶融解ピーク温度が260℃以上であるポリアリールケトン樹脂70〜25重量%と非晶性ポリエーテルイミド樹脂30〜75重量%とからなる熱可塑性樹脂組成物100重量部に対して、無機充填材を20重量部以上50重量部以下で混合した絶縁材料であることを特徴とするビルドアップ用絶縁材料としたのである。
【0015】
上記のビルドアップ用絶縁材料において、無機充填材として鱗片状無機充填材を採用することが好ましい。また、鱗片状無機充填材としては、平均粒径15μm以下、平均アスペクト比(平均粒径/平均厚み)が30以上の鱗片状無機充填材を用いることが好ましい。
【0016】
また、上記の課題を解決するために、コア基板上に絶縁層と導体層とが交互に積層され、各導体層間がバイアホールにて接続されたビルドアップ多層プリント配線基板において、前記コア基板上に積層される絶縁層を形成する絶縁材料が、結晶融解ピーク温度が260℃以上であるポリアリールケトン樹脂70〜25重量%と非晶性ポリエーテルイミド樹脂30〜75重量%とからなる熱可塑性樹脂組成物100重量部に対し、無機充填材を20重量部以上50重量部以下で混合した絶縁材料であることを特徴とするビルドアップ多層プリント配線基板としたのである。
【0017】
後述の実施例などの結果からも明らかなように、以上の手段により、従来のビルドアップ多層プリント配線基板用絶縁材料および基板の抱える問題点を解決できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
この発明のビルドアップ多層プリント配線基板用絶縁材料に適用できる樹脂組成物は、結晶性ポリアリールケトン樹脂70〜25重量%と非晶性ポリエーテルイミド樹脂30〜75重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して無機充填材を20重量部以上50重量部以下で混合した樹脂組成物であり、その使用時の通常の形態はフィルムである。
【0019】
ここで、結晶性ポリアリールケトン樹脂は、その構造単位に芳香核結合、エーテル結合およびケトン結合を含む熱可塑性樹脂であり、その代表例としては、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン等がある。ポリエーテルエーテルケトンは、VICTREX社製の商品名「PEEK151G」「PEEK381G」「PEEK450G」などとして市販されているものを使用できる。
【0020】
また、この発明に用いる非晶性ポリエーテルイミド樹脂は、その構造単位に芳香核結合、エーテル結合およびイミド結合を含む非晶性熱可塑性樹脂であり、その種類を特に制限せずに使用できる。このようなポリエーテルイミドは、ゼネラルエレクトリック社製の商品名「Ultem CRS5001」「Ultem 1000」等として市販されているものを採用できる。
【0021】
上記樹脂組成物において、結晶性ポリアリールケトン樹脂が70重量%を越える場合や、非晶性ポリエーテルイミド樹脂が30重量%未満の場合は、組成物全体の結晶性が高くなって結晶化速度が速くなり、銅箔との熱融着による接着の際にビール強度の低下や、吸湿耐熱性試験においてコア基板との間で層間の剥離が発生するので好ましくない。また、結晶性ポリアリールケトン樹脂が25重量%未満の場合や非晶性ポリエーテルイミド樹脂が75重量%を越える場合は、組成物全体としての結晶性自体が低くなり、たとえ結晶融解ピーク温度が260℃以上であってもはんだ耐熱性が低下し、吸湿耐熱性試験においては基板に変形が生じて好ましくない。
【0022】
以上のような理由により、この発明においては、上記ポリアリールケトン樹脂70〜25重量%と非晶性ポリエーテルイミド樹脂30〜75重量%とからなる混合組成物が適当である。
【0023】
また、上述した樹脂組成物に対して充填される鱗片状の無機充填材は、その種類を特に制限せず周知の鱗片状無機充填材を採用できる。そのような鱗片状無機充填材としては、例えばタルク、マイカ、雲母、ガラスフレーク、窒化ホウ素(BN)、板状炭酸カルシウム(炭カル)、板状水酸化アルミニウム、板状シリカ、板状チタン酸カリウムなどが挙げられる。
【0024】
これらは1種類を単独で用いたり、または2種類以上を組み合わせて用いることもできる。特に、平均粒径が15μm以下、アスペクト比(粒径/厚み)が30以上の無機充填材が好ましい、なぜなら、平面方向と厚み方向の線膨張係数比を低く押えることができるため、後述するビルドアップ試験基板の反りや、吸湿耐熱性試験後の基板全体の反り、または冷熱衝撃サイクル試験でのクラック発生までのサイクル数を長くでき、ビルドアップ絶縁層に要求される薄膜化に対応できるからである。
【0025】
また、上述した無機充填材の配合量は、樹脂組成物100重量部に対して20〜50重量部である。なぜなら、50重量部を超えると、無機充填材の分散不良の問題が発生し、線膨張係数がばらつきやすくなる。また、無機充填材の配合量が20重量部未満では、所期したように線膨張係数を低下させて寸法安定性を向上させる効果が小さく、部品搭載工程であるリフロー工程やフロー工程において、線膨張係数差起因の内部応力が発生し、基板のそりやねじれが発生するからである。
【0026】
また、鱗片状の無機充填材の他にも、球状シリカや、テトラポット状の硫化亜鉛(ZnS)、ウイスカ状のチタン酸カリウム、有機繊維であるアラミド不織布なども上述した鱗片状フィラーと併用してもよい。
【0027】
この発明における樹脂組成物には、この発明の効果を損なわない程度に他の樹脂や無機充填材以外の各種添加剤を添加しても良く、例えば、そのような例として熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、核剤、着色剤、滑剤、難燃剤等を適宜配合してもかまわない。
【0028】
また、無機充填材を含めた各種添加剤の混合方法は、周知の方法を採用すればよく、例えば(a)各種添加剤をポリアリールケトン樹脂及び/または非晶性ポリエーテルイミド樹脂などの適当なベース樹脂に高濃度(代表的な含有量としては10〜60重量%程度)に混合したマスターバッチを別途作製しておき、これを使用する樹脂に濃度を調整して混合し、ニーダーや押出機等を用いて機械的にブレンドする方法、(b)使用する樹脂に直接各種添加剤をニーダーや押出機等を用いて機械的にブレンドする方法などが挙げられる。
【0029】
上記混合方法のうち、(a)のように、マスターバッチを作製して混合する方法が分散性や作業性の点から好ましい。さらに、フィルムの表面にはハンドリング性の改良等のために、エンボス加工やコロナ処理等を適宜に施しても良い。
【0030】
この発明のビルドアップ多層配線基板用コア基板を構成する組成物は、通常、フィルムまたはシート状の素材として提供される。フィルムの成形方法としては、周知の方法、例えばTダイを用いる押出キャスト法やカレンダー法等を採用することができ、特にシートの製膜性や安定生産性等の面から、Tダイを用いる押出キャスト法を採用することが好ましい。Tダイを用いる押出キャスト法での成形温度は、組成物の流動特性や製膜性等によって適宜に調整するが、おおよそ融点以上でありかつ430℃以下である。また、このフィルムの厚みは、通常25〜800μmである。
【0031】
次に、この発明の実施形態の絶縁材料を用いてビルドアップ多層配線基板を作製する方法を以下に例示する。
【0032】
[作製方法1]
実施形態の絶縁フィルムの片面に接着層を介することなく銅箔を積層して片面銅張積層フィルムとし、これをロールラミネート法もしくは熱プレス法でコア基板に積層し、その後、銅箔をエッチングしてビア開口部を形成し、次いでレーザー加工で下孔を形成する。ビアと回路形成は銅めっきとサブトラクティブエッチングによって形成する。
【0033】
[作製方法2]
実施形態の絶縁フィルムの片面に接着層を介することなく銅箔を積層して片面銅張積層フィルムとし、その樹脂面側にレーザー加工で下孔を形成し、下孔に印刷法により導電性ペーストを充填してビアシートを形成し、このビアシートをコア基板に対してロールラミネート法もしくは熱プレス法にて積層する。
【0034】
[作製方法3]
実施形態の絶縁フィルムを、ロールラミネート法もしくは熱プレス法にて、コア基板に積層した後、レーザーによりビアホール下孔形成を行ない、フルアディティブ法により回路を形成する。
【0035】
[作製方法4]
実施形態の絶縁フィルムにレーザー加工またはドリル加工によって下孔を開けた後、片面に銅箔を積層し、下孔に印刷法により導電性ペーストを充填してビアシートを形成し、コア基板に、ロールラミネート法もしくは熱プレス法にてビアシートを積層する。
【0036】
[作製方法5]
実施形態の絶縁フィルムにレーザー加工で下孔を開け、導電性ペーストを充填して銅箔と積層した後、サブトラクティブエッチングにより導体回路を形成し、そのビアシートをベースにして別のビアシートと積層する。
【0037】
[作製方法6]
実施形態の絶縁フィルムの片面に、導電ペーストでバンプを印刷で形成した銅箔を積層しビアシートを形成し、それをコア基板にロールラミネート法もしくは熱プレス法にて積層する。
【0038】
【実施例および比較例】
[実施例1]
18μm厚みの銅箔を片面に配した250mm×250mm×厚み0.7mmのガラスエポキシ片面銅張積層板を用い、JIS C6481に準拠してスルーホール信頼性評価パターン形成を行った。このパターン形成した積層板を有機酸系のエッチング液で2μmのソフトエッチングを行ない、銅表面上を粗面化した。この粗面化した銅表面上に、表1に示すようにポリエーテルエーテルケトン樹脂[ビクトレックス社製、PEEK450G、Tg:147℃、Tm:334℃](以下、単にPEEKと略記する。)30重量部と、ポリエーテルイミド樹脂[ゼネラルエレクトリック社製、Ultem1000、Tg:216℃](以下、単にPEIと略記する。)70重量部および無機充填材(市販のマイカ、平均粒径:10μm、アスペクト比:40)50重量部とからなる厚さ50μmの押出しフィルムを、250℃30minの条件で熱プレスして、片面ビルドアップ試験基板を得た。得られた基板を用いて、下記の試験1〜6を行ない、評価した熱特性や信頼性試験などの評価結果を表1に示した。
(1)ガラス転移温度(Tg)
熱応力歪み測定装置(セイコーインスツルメント社製:TMA/SS6100)を用い、昇温過程の熱膨張量の温度依存性を求め、ガラス転移点の前後の曲線に接線を引き、この接線の交点からTgを求めた。
(2)線膨張係数(αx、αy
熱応力歪み測定装置(セイコーインスツルメント社製:TMA/SS6100)により線膨張係数を求めた。ここで、フィルムの押出機からの流れ方向をX方向、その直交方向をY方向とし、X方向、Y方向の線膨張係数の測定は、フィルムを短冊状として試験片(長さ10mm、断面積1mm2)を作製し、引張り荷重0.1gで固定し、室温から5℃/分の割合で昇温させ、熱膨張量の温度依存性を求めた。
(3)基板の反り量
基板の反り量は、JIS C6481に準拠して求めた。反り量2mm未満を良品とした。
(4)吸湿耐熱性
プレッシャークッカー試験機を用い、121℃×100%×48hrの条件で吸湿処理を行ない、その後260℃のはんだに20秒間浸漬することにより、変形、反り、界面剥離等の発生を目視で評価し判定した。
(5)冷熱衝撃サイクル試験
−65℃×5分と150℃×5分の冷熱サイクルをサンプルにかけ、樹脂クラックが発生するサイクル数を測定することにより行なった。
(6)落下衝撃試験
0.7mの高さからコンクリート製の床に試験基板を落下させ、基板の割れの有無を目視で評価して判定した。N=10で試験を実施し、1枚でも割れが発生した場合は不良とした。
【0039】
【表1】
Figure 0003806593
【0040】
[実施例2]
表1に示すように、実施例1において無機充填材の充填量を25重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして目的とする片面ビルドアップ試験基板を得た。得られた基板を用いて試験1〜6を行ない、評価した熱特性や信頼性試験などの結果を表1中に併記した。
【0041】
[実施例3]
表1に示すように、実施例1においてPEEKとPEIの混合重量比を60/40重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして目的とする片面ビルドアップ試験基板を得た。得られた基板を用いて試験1〜6を行ない、評価した熱特性や信頼性試験などの結果を表1中に併記した。
【0042】
[比較例1]
表1に示すように、実施例1においてPEEKとPEIの混合重量比を20/80重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして目的とする片面ビルドアップ試験基板を得た。得られた基板を用いて試験1〜6を行ない、評価した熱特性や信頼性試験などの結果を表1中に併記した。
【0043】
[比較例2]
表1に示すように、実施例1において用いた無機充填材に代えて、平均アスペクト比が20の無機充填材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして目的とする片面ビルドアップ試験基板を得た。得られた基板を用いて試験1〜6を行ない、評価した熱特性や信頼性試験などの結果を表1中に併記した。
【0044】
[比較例3]
表1に示すように、実施例1において用いた無機充填材に代えて、平均粒径が20ミクロン、アスペクト比が35の無機充填材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして目的とする片面ビルドアップ試験基板を得た。得られた基板を用いて試験1〜6を行ない、評価した熱特性や信頼性試験などの結果を表1中に併記した。
【0045】
[比較例4]
表1に示すように、実施例1において無機充填材の配合量を15重量部にしたこと以外は、実施例1と同様にして目的とする片面ビルドアップ試験基板を得た。得られた基板を用いて試験1〜6を行ない、評価した熱特性や信頼性試験などの結果を表1中に併記した。
【0046】
[比較例5]
表1に示すように、実施例1において無機充填材の充填量を70重量部にしたこと以外は、実施例1と同様にして目的とする片面ビルドアップ試験基板を得た。得られた基板を用いて試験1〜6を行ない、評価した熱特性や信頼性試験などの結果を表1中に併記した。
【0047】
[比較例6]
表1に示すように、実施例1においてPEEKとPEIの混合重量比を80/20重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして目的とする片面ビルドアップ試験基板を得た。得られた基板を用いて試験1〜6を行ない、評価した熱特性や信頼性試験などの結果を表1中に併記した。
【0048】
【発明の効果】
ビルドアップ用絶縁材料に係る発明は、以上説明したように、所定の結晶融解ピーク温度を有するポリアリールケトン樹脂と非晶性ポリエーテルイミド樹脂を所定量混合した熱可塑性樹脂組成物に、所定物性の無機充填材であって、好ましくは平均粒径15ミクロン以下、平均アスペクト比30以上の鱗片状無機充填材を所定量混合したので、従来のビルドアップ用絶縁材料における問題点であった保存安定性、ガラスクロス含有タイプの抱えるマイグレーションの問題を改善し、ノンハロゲン、リサイクル性といった環境に対する負荷の少ないビルドアップ用絶縁材料であるという利点がある。
【0049】
また、ビルドアップ多層プリント配線基板に係る発明は、上記の利点のあるビルドアップ用絶縁材料を用いたことにより、従来の絶縁材料を用いたビルドアップ多層配線基板における反り、実装時の界面剥離、製造工程の煩雑さなどの諸問題を解決できる。

Claims (2)

  1. コア基板上に絶縁層と導体層とが交互に積層され、各導体層間がバイアホールにて接続されたビルドアップ多層プリント配線基板の前記コア基板上に積層される絶縁層の材料であるビルドアップ用絶縁材料において、
    この絶縁材料が、結晶融解ピーク温度が260℃以上であるポリアリールケトン樹脂70〜25重量%と非晶性ポリエーテルイミド樹脂30〜75重量%とからなる熱可塑性樹脂組成物100重量部に対して、平均粒径15μm以下、平均アスペクト比(平均粒径/平均厚み)が30以上である鱗片状無機充填材を20重量部以上50重量部以下で混合した耐吸湿耐熱性の絶縁材料であることを特徴とするビルドアップ用絶縁材料。
  2. コア基板上に絶縁層と導体層とが交互に積層され、各導体層間がバイアホールにて接続されたビルドアップ多層プリント配線基板において、
    前記コア基板上に積層される絶縁層を形成する絶縁材料が、結晶融解ピーク温度が260℃以上であるポリアリールケトン樹脂70〜25重量%と非晶性ポリエーテルイミド樹脂30〜75重量%とからなる熱可塑性樹脂組成物100重量部に対し、平均粒径15μm以下、平均アスペクト比(平均粒径/平均厚み)が30以上である鱗片状無機充填材を20重量部以上50重量部以下で混合した耐吸湿耐熱性の絶縁材料であることを特徴とするビルドアップ多層プリント配線基板。
JP2000343938A 2000-11-10 2000-11-10 ビルドアップ用絶縁材料およびビルドアップ多層プリント配線基板 Expired - Fee Related JP3806593B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000343938A JP3806593B2 (ja) 2000-11-10 2000-11-10 ビルドアップ用絶縁材料およびビルドアップ多層プリント配線基板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000343938A JP3806593B2 (ja) 2000-11-10 2000-11-10 ビルドアップ用絶縁材料およびビルドアップ多層プリント配線基板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002151850A JP2002151850A (ja) 2002-05-24
JP3806593B2 true JP3806593B2 (ja) 2006-08-09

Family

ID=18818220

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000343938A Expired - Fee Related JP3806593B2 (ja) 2000-11-10 2000-11-10 ビルドアップ用絶縁材料およびビルドアップ多層プリント配線基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3806593B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004123852A (ja) * 2002-10-01 2004-04-22 Sumitomo Bakelite Co Ltd 芳香族樹脂組成物並びにフィルム及びシート
JP4849762B2 (ja) * 2002-12-02 2012-01-11 住友ベークライト株式会社 芳香族系樹脂組成物、耐熱性シート及びフレキシブル回路基板補強用シート
US8021748B2 (en) 2003-09-29 2011-09-20 Ibiden Co., Ltd. Interlayer insulating layer for printed wiring board, printed wiring board and method for manufacturing same
JP2006019451A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Ibiden Co Ltd プリント配線板用層間絶縁層およびプリント配線板
JP2006100463A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Ibiden Co Ltd プリント配線板用層間絶縁層、プリント配線板およびその製造方法
JP2006341596A (ja) * 2005-05-12 2006-12-21 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 耐熱性樹脂板
JP2008235833A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 多層配線基板用層間接続ボンディングシート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002151850A (ja) 2002-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2008087972A1 (ja) 絶縁樹脂シート積層体、該絶縁樹脂シート積層体を積層してなる多層プリント配線板
TW200913098A (en) Semiconductor plastic package and fabricating method thereof
JPWO2008044552A1 (ja) 樹脂組成物、基材付き絶縁シート、プリプレグ、多層プリント配線板および半導体装置
KR20080009157A (ko) 캐리어 장착 프리프레그의 제조방법, 캐리어 장착 프리프레그, 박형 양면판의 제조방법, 박형 양면판, 및 다층 프린트 배선판의 제조방법
JP4934334B2 (ja) 両面銅張板
JP3821728B2 (ja) プリプレグ
JP5157103B2 (ja) プリプレグ、基板および半導体装置
JP5303826B2 (ja) 樹脂組成物、プリプレグ及びそれを用いたプリント配線板
JP3806593B2 (ja) ビルドアップ用絶縁材料およびビルドアップ多層プリント配線基板
JP2012131946A (ja) プリント配線板用樹脂組成物、プリプレグ、積層板、樹脂シート、プリント配線板及び半導体装置
JP4132755B2 (ja) 樹脂組成物、プリプレグ及びそれを用いたプリント配線板
JP5245253B2 (ja) 樹脂組成物、フィルム付きまたは金属箔付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板、及び半導体装置
JP2004277671A (ja) プリプレグおよびそれを用いたプリント配線板
JP3819701B2 (ja) ビルドアップ多層プリント配線基板用コア基板
JP3955188B2 (ja) 基板用耐熱フィルムおよびこれを用いたプリント配線基板
JP4840303B2 (ja) ガラス繊維織布入り絶縁樹脂シート、積層板、多層プリント配線板、及び半導体装置
JP3821797B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂付き金属箔および多層プリント配線板
JP2009067852A (ja) ガラス繊維織布入り絶縁樹脂シート、積層板、多層プリント配線板、及び半導体装置
JP5428212B2 (ja) 樹脂組成物、プリプレグおよびそれを用いたプリント配線板
JP2005209489A (ja) 絶縁シート
JP2005072454A (ja) 配線基板及びその製造方法
JP4150178B2 (ja) 樹脂組成物、プリプレグ及びそれを用いたプリント配線板
JP4501475B2 (ja) 絶縁層付き金属箔及び多層プリント配線板
JP4965102B2 (ja) ビアホール充填用導電性ペースト組成物
JPH09232757A (ja) 多層回路板の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040702

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050913

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051011

A521 Written amendment

Effective date: 20051209

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060313

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20060317

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060515

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100519

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110519

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120519

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120519

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130519

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees