JP2002151516A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2002151516A
JP2002151516A JP2000339243A JP2000339243A JP2002151516A JP 2002151516 A JP2002151516 A JP 2002151516A JP 2000339243 A JP2000339243 A JP 2000339243A JP 2000339243 A JP2000339243 A JP 2000339243A JP 2002151516 A JP2002151516 A JP 2002151516A
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film
wiring
semiconductor device
diffusion barrier
fluorine diffusion
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JP2000339243A
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English (en)
Inventor
Seiichi Omoto
誠一 尾本
Seita Fukuhara
成太 福原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンランデッドビア構造を採用することによ
り集積度を向上しつつ、接続孔において抵抗値を減少す
ることができ、配線経路全体の抵抗値を減少することに
より回路動作速度を向上することができる半導体装置を
提供する。 【解決手段】 半導体装置1の配線20にはアンランデ
ッドビア構造に基づき接続孔31が配設されており、配
線20の少なくともAl合金膜20Bの側壁に弗素拡散
バリア膜21が配設されている。弗素拡散バリア膜21
は、例えばTiN膜等の金属窒化物を用いて形成されて
おり、接続孔31を形成する際のF系ガスの使用に基づ
く、Al合金膜20Bの側壁のAl弗化物の生成を防止
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の製造方法に関し、特にAl合金膜とこのAl合金膜上
のバリアメタル膜とを少なくとも有する配線上に、アン
ランデッドビア(unlanded via)構造において接続孔を
配設した半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置においては、集積回路の素子
間や回路間を結線する配線の引き回しを極力なくし、集
積度を向上するために、多層配線構造が採用されてい
る。図11に示す多層配線構造の下層配線101は、下
地の層間絶縁膜100上に形成され、アンダーバリアメ
タル膜101A、Al合金膜101B、トップバリアメ
タル膜101Cのそれぞれを順次積層した複合膜により
形成されている。この下層配線101上には層間絶縁膜
102が形成され、層間絶縁膜102の下層配線101
上には接続孔(スルーホール又はビアホール)102H
が形成されている。層間絶縁膜102上にはさらに上層
配線105が形成されており、この上層配線105は接
続孔102Hを通して下層配線101に電気的に接続さ
れている。
【0003】多層配線構造においてラインアンドスペー
スを縮小し、半導体装置のより一層の集積化を図るため
には、アンランデッドビア(ボーダーレスビア)構造の
採用が有望である。このアンランデッドビア構造とは、
半導体装置の製造において、配線とそれに対する接続孔
の製造用マスクとのアライメントずれを許容し、このア
ライメントずれに対応する余裕寸法を配線幅寸法に確保
しない、配線と接続孔との接続構造である。
【0004】アンランデッドビア構造を採用する半導体
装置の製造方法は次の通りである。
【0005】(1)まず最初に、層間絶縁膜100上に
下層配線101を形成する(図12参照。)。下層配線
101は、アンダーバリアメタル膜101A、Al合金
膜101B、トップバリアメタル膜101Cのそれぞれ
を順次スパッタリング法を用いて成膜し、フォトリソグ
ラフィ技術及びエッチング技術を用いてパターンニング
することにより形成することができる。
【0006】(2)下層配線101上に層間絶縁膜10
2を形成し、図12に示すように、層間絶縁膜102に
接続孔102Hを形成する。層間絶縁膜102は例えば
シリコン酸化膜、シリコン窒化膜等により形成されてい
る。接続孔102Hは、フォトリソグラフィ技術を用い
て形成したエッチングマスクを使用し、微細な開口寸法
を得るためにCFガス、CHFガス等を用いたリアク
ティブイオンエッチング(RIE)により形成されてい
る。
【0007】(3)図13に示すように、接続孔102
Hを通して下層配線101に接続するように、層間絶縁
膜102上に上層配線105を形成する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記アンランデッドビ
ア構造を採用する半導体装置はラインアンドスペースを
改善して集積度を向上する点において優れているもの
の、以下の点について配慮がなされていなかった。
【0009】(1)半導体装置の製造において、層間絶
縁膜102の膜厚、接続孔102Hを形成するためのR
IEのエッチング量等にはばらつきが生じるので、接続
孔102H内に確実に下層配線101が露出するよう
に、RIEは若干のオーバーエッチングをするように設
定されている。図12に示すように、下層配線101と
接続孔102Hを形成するエッチングマスク(図示して
いない。)との間のアライメントずれは許容されている
ので、下層配線101に対して接続孔102Hにアライ
メントずれが生じ、接続孔102Hの底部は配線101
のAl合金膜101Bの側壁に達してしまう。このた
め、Al合金膜101Bの側壁の露出部分とRIEのエ
ッチングガスとの反応により、Al合金膜101Bの側
壁にAl弗化物103が生成されてしまう。このAl弗
化物103は、高抵抗体であり、接続孔102Hにおい
て実効的な電流経路の断面積を減少してしまい抵抗値を
増大してしまうので、配線経路全体的の抵抗値を高め、
半導体装置の回路動作速度を低下させてしまう。
【0010】(2)この回路動作速度が基準値を満たさ
ない半導体装置は不良品となり、半導体装置の製造上の
歩留まりを低下させてしまう。
【0011】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものである。従って、本発明は、アンランデッドビア
構造を採用することにより集積度を向上しつつ、接続孔
において抵抗値を減少することができ、配線経路全体の
抵抗値を減少することにより回路動作速度を向上するこ
とができる半導体装置を提供することである。
【0012】さらに、本発明の目的は、上記目的を達成
しつつ、層間絶縁膜のクラックの発生を防止することが
でき、上下配線間の短絡等を防止することにより電気的
信頼性に優れた半導体装置を提供することである。
【0013】さらに、本発明の目的は、上記目的を達成
することができ、製造上の歩留まりを向上することがで
きる半導体装置の製造方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の特徴は、Al合金膜とこのAl合金
膜上のバリアメタル膜とを少なくとも有する配線と、配
線のAl合金膜の少なくとも側壁上の弗素拡散バリア膜
と、配線上及び弗素拡散バリア膜上の絶縁膜と、絶縁膜
の配線上に配設された接続孔とを備えた半導体装置とし
たことである。ここで、「Al合金膜」とは、エレクト
ロマイグレーションやストレスマイグレーションを抑制
するCu、アロイスパイクを抑制するSi等を適度にA
lに添加した合金膜という意味で使用され、例えばAl
−Cu合金膜、Al−Si合金膜、Al−Cu−Si合
金膜等を実用的に使用することができる。「バリアメタ
ル膜」とは、Al合金膜のAl又は上記添加物の拡散を
抑制するための金属膜という意味で使用され、例えばT
i膜上にTiN膜を積層した複合膜を実用的に使用する
ことができる。この「バリアメタル膜」は少なくともA
l合金膜上に配設されていればよいが、Al合金膜下に
も配設することができる。「配線」とは、素子間、回路
間等を電気的に接続する信号配線、素子、回路に電源
(動作電源、基準電源等を含む。)を供給する電源配
線、外部機器との間において信号や電源の入力、出力、
入出力等に使用される外部電極端子(ボンディングパッ
ド、バンプ電極用パッド)が少なくとも含まれる意味で
使用される。「接続孔」とは、配線とその上層の導体と
を電気的に接続するための導通孔という意味で使用さ
れ、この「接続孔」には、スルーホール、ビアホール、
ボンディング開口、バンプ電極用開口等が少なくとも含
まれる。「弗素拡散バリア膜」とは、配線のAl合金膜
のAlとFとの反応を防止することができ、しかも導電
性を有する膜という意味で使用される。この「弗素拡散
バリア膜」には、バリアメタル膜と同等の機能を有す
る、TiN、WN、WSiN、TaN等の金属窒化膜の
単層膜、又は金属窒化膜を主構成膜とする複合膜を実用
的に使用することができる。「弗素拡散バリア膜」の膜
厚は、5nm〜50nmの範囲内に設定されることが好
ましい。「5nm」は、弗素拡散バリア膜の最低限の膜
厚であり、Fの拡散を防止するために必要最小限の膜厚
である。「50nm」は、バリアメタル膜の膜厚若しく
は抵抗値と同等か、又は薄い膜厚若しくは小さい抵抗値
という意味である。つまり、「50nm」とは、接続孔
において、「弗素拡散バリア膜」でなく、「バリアメタ
ル膜」により抵抗値を決定することができる、弗素拡散
バリア膜の最大限の膜厚である。
【0015】このように構成される本発明の第1の特徴
に係る半導体装置においては、接続孔内において配線の
Al合金膜の側壁に弗素拡散バリア膜が配設されている
ので、このAl合金膜の側壁にAl弗化物が生成される
ことを防止することができる。従って、本発明の第1の
特徴に係る半導体装置においては、配線と接続孔とのア
ライメントずれを許容するアンランデッドビア構造を採
用することができるので、配線のラインアンドスペース
を微細化することができ、集積度を向上することができ
るとともに、接続孔において抵抗値を減少することがで
き、配線経路全体の抵抗値を減少することができるの
で、回路動作速度を向上することができる。
【0016】本発明の第2の特徴は、上記本発明の第1
の特徴に係る半導体装置の弗素拡散バリア膜のバリアメ
タル膜側の上部に、曲面を備えた半導体装置としたこと
である。ここで、「弗素拡散バリア膜の上部」とは、配
線上の絶縁膜に接する部分であり、「曲面」とは、絶縁
膜にクラックを生じさせないような緩やかな形状を有す
る面という意味で使用される。「弗素拡散バリア膜の上
部の曲面の曲率半径」は、弗素拡散バリア膜の膜厚と同
等か、又はそれよりも大きいことが好ましい。
【0017】このように構成される本発明の第2の特徴
に係る半導体装置においては、弗素拡散バリア膜の上部
に曲面を備えたことにより、絶縁膜のクラックの発生を
防止することができ、クラックを電流経路とする配線と
上層の導体との間の短絡を防止することができるので、
電気的信頼性を向上することができる。さらに、上記絶
縁膜のクラックの発生により誘発される絶縁膜の剥がれ
を防止することができるので、同様に半導体装置の電気
的信頼性を向上することができる。
【0018】本発明の第3の特徴は、(1)Al合金膜
とこのAl合金膜上のバリアメタル膜とを少なくとも有
する配線を形成する工程と、(2)配線のAl合金膜の
少なくとも側壁上に弗素拡散バリア膜を形成する工程
と、(3)配線上及び弗素拡散バリア膜上に絶縁膜を形
成する工程と、(4)絶縁膜上に、配線上が開口された
マスクを形成する工程と、(5)マスクを使用し、F系
ガスにより絶縁膜にエッチングを行い、絶縁膜に接続孔
を形成する工程とを少なくとも備えた半導体装置の製造
方法としたことである。ここで「弗素拡散バリア膜」等
の用語の定義は、本発明の第1の特徴に係る半導体装置
の「弗素拡散バリア膜」等の用語の定義と同一である。
また、「弗素拡散バリア膜を形成する工程」は、配線の
バリアメタル膜上、バリアメタル膜側面上及びAl合金
膜側面上を含む全面に弗素拡散バリア膜を形成する工程
と、弗素拡散バリア膜に、その成膜された膜厚に相当
分、異方性エッチングを行い、配線の側面にのみ弗素拡
散バリア膜を残存させる工程とを少なくとも含むことが
好ましい。
【0019】このような本発明の第3の特徴に係る半導
体装置の製造方法においては、F系ガスにより絶縁膜に
エッチングを行い、絶縁膜に接続孔を形成する工程前
に、予め配線のAl合金膜の側壁に弗素拡散バリア膜を
形成する工程を備えたことにより、F系ガスとAl合金
膜との反応を弗素拡散バリア膜により防止することがで
き、Al合金膜の側壁にAl弗化物が生成させることを
防止することができる。従って、上記本発明の第1の特
徴に係る半導体装置を製造することができるので、製造
上の歩留りを向上することができる。
【0020】さらに、本発明の第3の特徴に係る半導体
装置の製造方法においては、配線を覆う全面に弗素拡散
バリア膜を形成した後、異方性エッチングを使用して配
線の少なくともAl合金膜の側壁に弗素拡散バリア膜を
形成するようにしたので、本発明の第2の特徴に係る半
導体装置のように、弗素拡散バリア膜の上部に曲面を形
成することができる。従って、絶縁膜にクラックを生じ
ることがないので、半導体装置の製造上の歩留りを向上
することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して、本発明に
係る半導体装置及びその製造方法を、本発明の実施の形
態により説明する。以下の図面の記載において、同一又
は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但
し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関
係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに
留意すべきである。従って、具体的な厚みや寸法は以下
の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相
互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が
含まれていることは勿論である。
【0022】半導体装置の構造:図1に示すように、本
発明の実施の形態に係る半導体装置1は、Al合金膜2
0BとこのAl合金膜20B上のバリアメタル膜20C
とを少なくとも有する配線20と、配線20のAl合金
膜20Bの少なくとも側壁上の弗素拡散バリア膜21
と、配線20上及び弗素拡散バリア膜21上の絶縁膜3
0と、絶縁膜30の配線20上に配設された接続孔31
とを備えて構築されている。さらに、半導体装置1は、
接続孔31に配設された接続孔配線(プラグ)32と、
絶縁膜30上に配設され接続孔配線32を通して配線2
0に電気的に接続された配線40とを備えて構築されて
いる。本発明の実施の形態に係る半導体装置1は、この
配線層数に限定されるものではないが、2層配線構造
(多層配線構造)を採用しており、さらにアンランデッ
ドビア構造を採用している。
【0023】配線20は、トランジスタ、抵抗素子、容
量素子等の半導体素子を覆う下地の層間絶縁膜10上に
配設され、第1層目配線として構成されている。配線2
0は、本発明の実施の形態において、3層構造で構成さ
れている。つまり、配線20は、アンダーバリアメタル
膜としてのバリアメタル膜20Aと、バリアメタル膜2
0A上のAl合金膜20Bと、Al合金膜20B上のト
ップバリアメタル膜としてのバリアメタル膜20Cとを
備えた複合膜により構成されている。
【0024】バリアメタル膜20Aは例えばTi膜とこ
のTi膜上のTiN膜とを備えて構成されており、全体
の膜厚は例えば25nm〜35nmに設定されている。
Al合金膜20Bには、CuやSiを適量添加した、例
えばAl−Cu合金膜、Al−Si合金膜、Al−Cu
−Si合金膜等を実用的に使用することができる。Al
合金膜20Bの膜厚は例えば200nm〜300nmに
設定されている。バリアメタル膜20Cはバリアメタル
膜20Aと同様に例えばTi膜とこのTi膜上のTiN
膜とを備えて構成されており、全体の膜厚は例えば40
nm〜50nmに設定されている。
【0025】絶縁膜30は、下層の配線20と、第2層
目配線として構成された上層の配線40との間に配設さ
れ、双方の電気的な分離を行うようになっている。絶縁
膜30には、例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜
等、又はそれを主構成層とした複合膜により形成されて
いる。
【0026】接続孔31は、配線20に対するアライメ
ントずれを許容しており、図1中、配線20に対して右
側にアライメントずれを生じた状態にある。接続孔31
は、微細な開口寸法、例えば一辺を0.20μm〜0.
25μmの開口寸法に設定しており、急峻な段差形状の
内壁を有している。接続孔31の底部は、オーバーエッ
チングによって少なくとも配線20のAl合金膜20B
の側壁に達するように構成されている。
【0027】弗素拡散バリア膜21は、配線20のAl
合金膜20BのAlとFとの反応を防止することがで
き、しかも導電性を有する材料により形成されている。
Fは絶縁膜30に接続孔31を形成する際に使用される
異方性エッチング、詳細にはRIEのエッチングガスに
含まれている。弗素拡散バリア膜21には、基本的には
バリアメタル膜20A、20Cのそれぞれに含まれる膜
と同様のもの、例えばTiN、WN、WSiN、TaN
等の金属窒化膜の単層膜、又は金属窒化膜を主構成膜と
する複合膜を実用的に使用することができる。
【0028】本発明の実施の形態に係る半導体装置1に
おいては、弗素拡散バリア膜21に、5nm〜50nm
の膜厚のTiN膜が使用されている。Fの拡散を防止
し、FとAl合金膜のAlとの反応を防止し、Al弗化
物の生成を防止するためには、弗素拡散バリア膜21の
膜厚は5nm以上とする必要がある。逆に、接続孔31
内において、配線20と接続孔配線32との間の抵抗値
をできる限り小さくするには、図2に示すように、弗素
拡散バリア膜21の膜厚t1がバリアメタル膜20Cの
膜厚t2と同等か若しくは薄くする(t1≦t2)必要
がある。或いは、同図2に示すように、弗素拡散バリア
膜21の抵抗R1がバリアメタル膜20Cの抵抗R2と
同等か若しくは小さくする(R1≦R2)必要がある。
すなわち、弗素拡散バリア膜21により接続孔31内の
抵抗値が決まらないように、バリアメタル膜20Cの膜
厚、例えば50nmの最大の膜厚と同等か、若しくはそ
れよりも弗素拡散バリア膜21の膜厚を薄くする必要が
ある。
【0029】さらに、同図2に示すように、弗素拡散バ
リア膜21のバリアメタル膜20C側の上部には、曲面
21Rが配設されている。この曲面21Rは、丁度、配
線20の上端部分に配設されており、配線20の上端部
分の絶縁膜30にクラックを生じさせるような尖った形
状を緩和するようになっている。曲面21Rの曲率半径
rは、絶縁膜31のクラックの発生をより確実に防止す
るために、弗素拡散バリア膜21の膜厚t1と同等(r
=t1)か、若しくはそれよりも大きく(r>t1)設
定されていることが好ましい。
【0030】図3は、本発明の実施の形態に係る半導体
装置1、つまり配線20のAl合金膜20Bの側壁に弗
素拡散バリア膜21を配設した場合において、接続孔3
1における抵抗値のばらつきを示している。横軸は抵抗
値(任意単位)、縦軸は標準偏差である。図4に示す弗
素拡散バリア膜21を配設しない場合の接続孔における
抵抗値に比べて、図3に示すように相対的に抵抗値を減
少することができ、さらにチェーンイールド(chain yi
eld)を87%から100%に向上することができる。
【0031】接続孔配線32は、接続孔31内部に選択
的に埋設されており、例えばTiN膜、W膜等の高融点
金属膜の単層膜、Ti膜上にTiN膜を積層した複合膜
等を実用的に使用することができる。接続孔配線32に
おいて、TiN膜の単層膜、若しくはTi膜上にTiN
膜を積層した複合膜を使用する場合、PVD法又はCV
D法を用いて成膜することができる。W膜を使用する場
合、選択CVD法を用いて成膜することができる。接続
孔配線32以外の絶縁膜30上に成膜されたW膜等は、
ケミカルメカニカルポリッシング(CMP)法、ドライ
エッチング法等により除去することができる。
【0032】配線40は、下層の配線20間を電気的に
接続し、又図示しないが、ボンディングパッド、バンプ
電極用バッド等の外部電極端子として使用されるように
なっている。この配線40は、配線20と同様に、アン
ダーバリアメタル膜としてのバリアメタル膜40Aと、
バリアメタル膜40A上のAl合金膜40Bと、Al合
金膜40B上のトップバリアメタル膜としてのバリアメ
タル膜40Cとを備えた3層構造の複合膜により構成さ
れている。この配線40のバリアメタル膜40A、Al
合金膜40B、バリアメタル膜40Cのそれぞれは、配
線20のバリアメタル膜20A、Al合金膜20B、バ
リアメタル膜20Cのそれぞれと同様に構成されてい
る。
【0033】なお、図示しないが、配線40上には最終
保護膜が配設されるようになっている。
【0034】このように構成される本発明の実施の形態
に係る半導体装置1においては、接続孔31内において
配線20のAl合金膜20Bの側壁に弗素拡散バリア膜
21が配設されているので、このAl合金膜20Bの側
壁にAl弗化物が生成されることを防止することができ
る。従って、本発明の実施の形態に係る半導体装置1に
おいては、配線20と接続孔31とのアライメントずれ
を許容するアンランデッドビア構造を採用することがで
きるので、配線20のラインアンドスペースを微細化す
ることができ、集積度を向上することができるととも
に、接続孔31において抵抗値を減少することができ、
配線経路全体の抵抗値を減少することができるので、回
路動作速度を向上することができる。
【0035】さらに、本発明の実施の形態に係る半導体
装置1においては、弗素拡散バリア膜21の上部に曲面
21Rを備えたことにより、絶縁膜30のクラックの発
生を防止することができ、クラックを電流経路とする配
線20と上層の配線40との間の短絡を防止することが
できるので、電気的信頼性を向上することができる。ま
た、本発明の実施の形態に係る半導体装置1において
は、絶縁膜30のクラックを通過経路とする重金属等の
汚染を防止することができるので、回路動作特性を変動
させることなく、電気的信頼性を向上することができ
る。そして、本発明の実施の形態に係る半導体装置1に
おいては、絶縁膜30のクラックの発生を防止すること
ができるので、クラックに起因する絶縁膜30の剥がれ
を防止することができる。
【0036】半導体装置の製造方法:次に、上記本発明
の実施の形態に係る半導体装置1の製造方法を、図5乃
至図10を用いて説明する。
【0037】(1)まず最初に、図5に示すように、下
地の層間絶縁膜10上に配線20を形成する。配線20
は、バリアメタル膜20A、Al合金膜20B、バリア
メタル膜20Cのそれぞれを上記膜厚範囲において例え
ばスパッタリング法を用いて成膜し、フォトリソグラフ
ィ技術を用いて形成したエッチングマスクを使用し、R
IEを用いてパターンニングすることにより形成するこ
とができる。
【0038】(2)図6に示すように、配線20のバリ
アメタル膜20C上、バリアメタル膜20A側面上、同
バリアメタル膜20C側面上及びAl合金膜20B側面
上を含む基板上の全面に弗素拡散バリア膜21を形成す
る。ステップカバレッジが良好で、平面上及び側壁上に
おいて均一な膜厚により成膜することができる、例えば
CVD法を用い、例えば10nmの膜厚により弗素拡散
バリア膜21を形成することができる。
【0039】引き続き、弗素拡散バリア膜21に、その
成膜された膜厚に相当分、RIE等の異方性エッチング
を行い、図7に示すように配線20の側壁上にのみ、つ
まり少なくともAl合金膜20Bの側壁上にのみ弗素拡
散バリア膜21を残存させる。このような方法により弗
素拡散バリア膜21を形成することにより、弗素拡散バ
リア膜21の上部には曲面21Rを同時に形成すること
ができる。
【0040】(3)図8に示すように、配線20上及び
弗素拡散バリア膜21上を含む基板の全面に絶縁膜30
を形成する。
【0041】(4)フォトリソグラフィ技術を用いて、
絶縁膜31上にエッチングマスク31Mを形成する(図
9参照。)。エッチングマスク31は配線20上に開口
を備えており、この開口位置のアライメントずれはアン
ランデッドビア構造の採用により許容されている。
【0042】(5)エッチングマスク31Mを使用し、
異方性エッチング、例えばCFガス、CHFガス等の
F系ガスを使用するRIEにより絶縁膜30をエッチン
グし、図9に示すように接続孔31を形成する。この接
続孔31の底部はオーバーエッチングにより配線20の
Al合金膜20Bの側壁部分に達するようになっている
が、Al合金膜20Bの側壁には予め弗素拡散バリア膜
21が形成されているので、このAl合金膜20Bの側
壁にAl弗化物が形成されることはない。
【0043】(6)図10に示すように、接続孔31内
に埋設するように接続孔配線32を形成する。
【0044】(7)そして、前述の図1に示すように、
接続孔配線32を通して配線20に電気的に接続するよ
うに、絶縁膜30上に配線40を形成する。配線40
は、配線20と同様に、バリアメタル膜40A、Al合
金膜40B、バリアメタル膜40Cのそれぞれを例えば
スパッタリング法を用いて成膜し、フォトリソグラフィ
技術を用いて形成したエッチングマスクを使用し、RI
Eを用いてパターンニングすることにより形成すること
ができる。
【0045】図示しないが、配線40上に最終保護膜を
形成し、ボンディング開口又はバンプ電極用開口等を形
成することにより、本発明の実施の形態に係る半導体装
置1の製造工程を完了させることができる。
【0046】このような本発明の実施の形態に係る半導
体装置1の製造方法においては、F系ガスにより絶縁膜
30にエッチングを行い、絶縁膜30に接続孔31を形
成する工程前に、予め配線20のAl合金膜20Bの側
壁に弗素拡散バリア膜21を形成する工程を備えたこと
により、F系ガスとAl合金膜20Bとの反応を弗素拡
散バリア膜21により防止することができ、Al合金膜
20Bの側壁にAl弗化物が生成させることを防止する
ことができる。従って、半導体装置1の製造上の歩留り
を向上することができる。
【0047】さらに、本発明の実施の形態に係る半導体
装置1の製造方法においては、配線20を覆う全面に弗
素拡散バリア膜21を形成した後、異方性エッチングを
使用して配線20の少なくともAl合金膜20Bの側壁
に弗素拡散バリア膜21を形成するようにしたので、弗
素拡散バリア膜21の上部に曲面21Rを形成すること
ができる。従って、絶縁膜30にクラックを生じること
がないので、半導体装置1の製造上の歩留りを向上する
ことができる。
【0048】(その他の実施の形態)本発明は上記実施
の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述
及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべき
ではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形
態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0049】例えば、上記実施の形態に係る半導体装置
1は2層配線構造を備えていたが、本発明は単層配線構
造、又は3層配線以上の多層配線構造を備えた半導体装
置に適用することができる。
【0050】さらに、上記実施の形態に係る半導体装置
1においては、第1層目配線(下層配線)としての配線
20とその上層の絶縁膜30に形成される接続孔31と
の接続構造に本発明を適用した例を説明したが、本発明
は、第2層目配線(上層配線)としての配線40とその
上層の最終保護膜に形成されるボンディング開口又はバ
ンプ電極用開口との接続構造に適用することができる。
【0051】さらに、本発明は、配線基板で構築される
半導体装置、又は半導体チップとそれを実装する配線基
板とにより構築される半導体装置等に適用することがで
きる。
【0052】このように、本発明はここでは記載してい
ない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従っ
て、本発明の技術的範囲は上記の妥当な特許請求の範囲
に係る発明特定事項によってのみ定められるものであ
る。
【0053】
【発明の効果】本発明は、アンランデッドビア構造を採
用することにより集積度を向上しつつ、接続孔において
抵抗値を減少することができ、配線経路全体の抵抗値を
減少することにより回路動作速度を向上することができ
る半導体装置を提供することができる。
【0054】さらに、本発明は、層間絶縁膜のクラック
の発生を防止することができ、上下配線間の短絡を防止
することにより電気的信頼性に優れた半導体装置を提供
することができる。
【0055】さらに、本発明は、製造上の歩留まりを向
上することができる半導体装置の製造方法を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る半導体装置の要部断
面図である。
【図2】図1に示す半導体装置の要部の模式的な拡大断
面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る半導体装置において
接続孔部分の抵抗値のばらつきを示す図である。
【図4】接続孔部分の抵抗値のばらつきの比較例を示す
図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る半導体装置の工程断
面図である。
【図6】図5に続く、半導体装置の工程断面図である。
【図7】図6に続く、半導体装置の工程断面図である。
【図8】図7に続く、半導体装置の工程断面図である。
【図9】図8に続く、半導体装置の工程断面図である。
【図10】図9に続く、半導体装置の工程断面図であ
る。
【図11】本発明の先行技術に係る多層配線構造を備え
た半導体装置の要部断面図である。
【図12】本発明の先行技術に係る多層配線構造を備え
た半導体装置の工程断面図である。
【図13】図12に続く、多層配線構造を備えた半導体
装置の工程断面図である。
【符号の説明】
1 半導体装置 10 層間絶縁膜 20,40 配線 20A,20C,40A,40C バリアメタル膜 20B,40B Al合金膜 21 弗素拡散バリア膜 30 絶縁膜 31 接続孔 31M エッチングマスク 32 接続孔配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F004 AA08 BA04 DA01 DA16 DB08 DB12 EB01 5F033 HH00 JJ18 JJ19 JJ33 KK09 KK18 KK28 KK32 KK33 KK34 MM08 MM13 NN06 NN07 PP06 PP07 PP14 PP15 QQ08 QQ09 QQ11 QQ13 QQ16 QQ31 QQ37 QQ48 RR04 RR06 TT02 TT08 WW02 XX15 XX17 XX31

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al合金膜とこのAl合金膜上のバリア
    メタル膜とを少なくとも有する配線と、 前記配線のAl合金膜の少なくとも側壁上の弗素拡散バ
    リア膜と、 前記配線上及び弗素拡散バリア膜上の絶縁膜と、 前記絶縁膜の配線上に配設された接続孔とを備えたこと
    を特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記弗素拡散バリア膜は、 少なくともTiN、WN、WSiN、TaNのいずれか
    の金属窒化膜であることを特徴とする請求項1に記載の
    半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記弗素拡散バリア膜の前記バリアメタ
    ル膜側の上部に、曲面を備えたことを特徴とする請求項
    1に記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記弗素拡散バリア膜は、 5nm〜50nmの範囲内の膜厚に設定されていること
    を特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも下記工程を備えたことを特徴
    とする半導体装置の製造方法。 (1)Al合金膜とこのAl合金膜上のバリアメタル膜
    とを少なくとも有する配線を形成する工程 (2)前記配線のAl合金膜の少なくとも側壁上に弗素
    拡散バリア膜を形成する工程 (3)前記配線上及び弗素拡散バリア膜上に絶縁膜を形
    成する工程 (4)前記絶縁膜上に、前記配線上が開口されたマスク
    を形成する工程 (5)前記マスクを使用し、F系ガスにより前記絶縁膜
    にエッチングを行い、前記絶縁膜に接続孔を形成する工
  6. 【請求項6】 前記弗素拡散バリア膜を形成する工程
    は、 前記配線のバリアメタル膜上、バリアメタル膜側面上及
    びAl合金膜側面上を含む全面に弗素拡散バリア膜を形
    成する工程と、 前記弗素拡散バリア膜に、その成膜された膜厚に相当
    分、異方性エッチングを行い、配線の側壁にのみ弗素拡
    散バリア膜を残存させる工程とを少なくとも備えたこと
    を特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7335590B2 (en) 2004-01-12 2008-02-26 Samsung Electronics Co., Ltd. Method of fabricating semiconductor device by forming diffusion barrier layer selectively and semiconductor device fabricated thereby
JP2015065374A (ja) * 2013-09-26 2015-04-09 セイコーエプソン株式会社 半導体装置、電気光学装置、及び電子機器
US20210202154A1 (en) * 2019-12-27 2021-07-01 Taiyo Yuden Co., Ltd. Electronic component and method of manufacturing the same

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