JP2002150847A - 平型ビニル絶縁ビニルシースケーブル - Google Patents

平型ビニル絶縁ビニルシースケーブル

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JP2002150847A JP2000341838A JP2000341838A JP2002150847A JP 2002150847 A JP2002150847 A JP 2002150847A JP 2000341838 A JP2000341838 A JP 2000341838A JP 2000341838 A JP2000341838 A JP 2000341838A JP 2002150847 A JP2002150847 A JP 2002150847A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シース切裂き性、シース柔軟性、シース引抜
き性を向上させて、平型ケーブルの施工性を良くし、電
気配線工事の負担を低減することのできる平型ビニル絶
縁ビニルシースケーブルを提供すること。 【解決手段】 導体2に絶縁体3を被覆した絶縁線心4
を並列し一括してシース11を被覆してなる平型ビニル
絶縁ビニルシースケーブルにおいて、前記シース11を
軟質塩化ビニルをベースに発泡率13〜32%に構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平型ケーブルに係
り、特にVVF(ビニル絶縁ビニルシースケーブル)、
CVF(ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル)等の
電力用平型ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】家屋の第一支持点から積算電力計までの
引込口配線および屋内配線電力用ケーブルとしては、取
扱が容易で、耐候性、耐熱性に優れていることから従来
から平型ケーブルが一般に使用されている。この平型ケ
ーブル1は、図2に示す如く、導体2の上に絶縁体(ビ
ニル系樹脂)3を被覆した絶縁線心4を2本並べ、この
上にさらにシース5を被覆した構造となっている。この
平型ケーブル1は、束巻きされて製品出荷される。
【0003】このようにして製造された平型ケーブル1
は、家屋の第一支持点から積算電力計までの引込口配
線、あるいは、積算電力計から配電盤によって配線ブロ
ック毎に分岐されたブレーカに接続される幹線に用いら
れる。この配線に当たっては、束巻きされた平型ケーブ
ル1を巻き出し、シース5を剥離し、シース5を除去
し、2本の絶縁線心4を露出することが必要である。こ
の2本の絶縁線心4の露出は、2本の絶縁線心4を分け
るように2本の絶縁線心4の間にカッターナイフ等の刃
物を切り入れ、シース5をケーブル長手方向に切り割い
て行い、しかる後、シース5を剥離するようにしてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような平型ケーブ
ル1のシース5は、ポリ塩化ビニルに可塑剤を配合した
軟質塩化ビニル樹脂に安定剤、充填剤を配合した構成と
なっている。したがって、外気の温度が下がってくる冬
場には、平型ケーブル1のシース5が気温の低下に伴っ
て硬くなってくる。このため、シース5を剥離し、シー
ス5を除去し、2本の絶縁線心4を露出する2本の絶縁
線心4を分けるように2本の絶縁線心4の間にカッター
ナイフ等の刃物を切り入れ、シース5をケーブル長手方
向に切り割き、しかる後、シース5を剥離する2本の絶
縁線心4の露出作業などの施工性が悪いものとなってい
る。
【0005】そこで、ポリ塩化ビニルに可塑剤を多く配
合してシース材料を柔らかくすると、シース5を剥離し
て2本の絶縁線心4を露出する施工性は、改善される
が、外気の温度が上がってくる夏場には、平型ケーブル
1のシース5が気温の上昇に伴って軟化していき、束巻
きされている平型ケーブル1の各シース間で貼りつきが
発生し、平型ケーブル1を引き出す際にべた付き平型ケ
ーブル1を巻き出す施工性が悪いものとなっている。
【0006】本発明の目的は、シース切裂き性、シース
柔軟性、シース引抜き性を向上させて、平型ケーブルの
施工性を良くし、電気配線工事の負担を低減することの
できる平型ビニル絶縁ビニルシースケーブルを提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願請求項1に記載の平型ビニル絶縁ビニルシース
ケーブルは、導体に絶縁体を被覆した絶縁線心を並列し
一括してシースを被覆してなる平型ビニル絶縁ビニルシ
ースケーブルにおいて、前記シースを軟質塩化ビニルを
ベースに発泡率13〜32%に構成したものである。こ
のように軟質塩化ビニルを発泡させるのは、シース内の
気泡作用によって外気温が低温の場合の柔軟性を向上さ
せるためで、軟質塩化ビニルの発泡率を上げると低温に
おける柔軟性が向上し、シースを切裂く場合、シース内
に存在する気泡によって材料切断の際の切断面積が小さ
くなり、切裂き荷重の低減効果が著しく大きくなる。さ
らに、軟質塩化ビニルを発泡させるのは、シース表面の
発泡により重ね巻きしたときのシース間のシース材料の
接着面積を減少せしめ、高温接着性の著しい低下を図る
ためと、シースと絶縁体との接着面積を減少せしめ、高
温接着性の著しい低下を図り、シース引き抜き荷重の低
減を図るためである。
【0008】そして、軟質塩化ビニルを発泡率13%〜
32%に構成するのは、発泡率が13%未満では、シー
ス内での発泡に留まり、シース表面まで発泡が進まず、
重ね巻きしたときのシース間のシース材料の接着面積が
変らず、高温接着性に変化がないためと、シース表面ま
で発泡が進まないことからシースと絶縁体との接着面積
に変化がなく、シース引き抜き荷重に変化が見られない
からである。そして、発泡率を13%以上にすると、シ
ース内での発泡に留まらず、シース表面まで発泡が進
み、表面発泡率増大によりシース間接着面積を減少さ
せ、高温接着性が著しく低下し、気泡によりシース弾力
性が向上されシース引き抜き荷重の低減が図れる。ま
た、軟質塩化ビニルを発泡率32%を超えて発泡させる
と、軟化の程度が大きくシース変形が悪くなってしまう
からである。このように構成することにより、請求項1
に記載の発明によると、シース切裂き性、シース柔軟
性、シース引抜き性を向上させて、平型ケーブルの施工
性を良くし、電気配線工事の負担を低減することができ
る。
【0009】また、上記目的を達成するために、本願請
求項2に記載の平型ビニル絶縁ビニルシースケーブル
は、シースを、軟質塩化ビニルコンパウンドに可塑剤、
安定剤、充填剤を配合すると共に、発泡剤を配合し発泡
率を13〜32%に構成したものである。PVC(ポリ
塩化ビニル)は、可塑剤を配合することにより次第に軟
化し軟質塩化ビニル樹脂となる。この可塑剤には、フタ
ル酸エステル、塩素化パラフィン等がある。また、安定
剤としては、鉛複合安定剤、Ca−Zn系安定剤、Ba
−Zn系安定剤等がある。さらに、充填剤としては、炭
酸カルシウムがある。そして、発泡剤は、化学発泡剤
で、例えば、アゾ・ジ・カルボン・アミド(ADCA)
があり、発泡には、化学発泡の他、ガス発泡の方法もあ
る。このように構成することにより、請求項2に記載の
発明によると、シース切裂き性、シース柔軟性、シース
引抜き性を向上させて、平型ケーブルの施工性を良く
し、電気配線工事の負担を低減することができる。
【0010】さらに、上記目的を達成するために、本願
請求項3に記載の平型ビニル絶縁ビニルシースケーブル
は、シースを、軟質PVC100重量部に対し、可塑剤
を75〜77重量部、安定剤を5重量部、充填剤を40
〜65重量部、発泡剤を0.04〜0.14重量部配合
し、シース全体の発泡率を13〜32%に構成したもの
である。このように構成することにより、請求項3に記
載の発明によると、シース切裂き性、シース柔軟性、シ
ース引抜き性を向上させて、平型ケーブルの施工性を良
くし、電気配線工事の負担を低減することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電力用平型ケ
ーブルの実施の形態の一例を図1を用いて説明する。
【0012】本実施の形態における平型ケーブルは、図
2に図示の従来の平型ケーブル1と基本的な構成は同一
である。すなわち、平型ケーブル10は、図1に示す如
く、導体2の上に絶縁体(例えば、ビニル系樹脂)3を
被覆して構成される絶縁線心4を2本並べ、この2本並
べた絶縁線心4の上に、シース11を被覆した構造を基
本的構成としている。そして、この本実施の形態におけ
る平型ケーブル10が図2に図示の従来の平型ケーブル
1と異なる点は、シース11を高発泡化(発泡率13%
〜32%)にしている点である。図中、シース11に書
き込まれている点々は、発泡を意味し、実際には視認で
きるような大きさではない。
【0013】このシース11は、PVC(ポリ塩化ビニ
ル)100重量部に可塑剤を75〜77重量部、安定剤
を5重量部、充填剤を40〜65重量部、発泡剤を0.
04〜0.14重量部配合して発泡させ、シース全体の
発泡率を13〜32%に構成してある。
【0014】PVC(ポリ塩化ビニル)は、可塑剤を配
合することにより次第に軟化し軟質塩化ビニル樹脂とな
る。この可塑剤には、フタル酸エステル、塩素化パラフ
ィン等がある。また、安定剤としては、鉛複合安定剤、
Ca−Zn系安定剤、Ba−Zn系安定剤等がある。さ
らに、充填剤としては、炭酸カルシウムがある。そし
て、発泡剤は、化学発泡剤で、例えば、アゾ・ジ・カル
ボン・アミド(ADCA)があり、発泡は、化学発泡の
他、ガス発泡の方法でもよい。
【0015】また、このシース11への発泡剤の配合
は、ベース樹脂に練り込んで配合する方法があり、シー
ス11への発泡剤の配合は、マスターバッチ方式によっ
ても行うこともできる。このマスターバッチ方式は、シ
ース11のベース樹脂と同一のベース樹脂に発泡剤を高
配合にして作成した材料である。このシース11をシー
スに、発泡剤を配合して作成したマスターバッチを配合
して発泡させる場合、マスターバッチへ配合できる割合
は、30%が限度である。これ以上マスターバッチへ発
泡剤を配合すると所望の特性が得られなくなる。さら
に、シース11の発泡は、ガスによる発泡でも良い。
【0016】本実施の形態における平型ケーブル10の
製造は、図2に図示の従来の平型ケーブル1と同様の方
法、すなわち、導体2の上に絶縁体(例えば、ビニル系
樹脂)3を被覆した絶縁線心4を2本並べ、この上に押
出成形金型によって発泡剤を配合したシース11を押出
し被覆して製造される。このシース11は、絶縁線心4
の上に押出し被覆した際の被覆熱で発泡剤が発泡してシ
ースを発泡させる。
【0017】本実施の形態において対象とする平型ケー
ブル10は、VVF(ビニル絶縁ビニルシースケーブ
ル)、CVF(ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブ
ル)等、各種平型構造の全ての電力用ケーブルである。
【0018】ここにシースの発泡率は、発泡前の比重を
発砲後の比重で除したものを1から減算し、100を掛
けて百分率で表したものである。
【0019】2本の絶縁線心4を備えた平型ケーブル1
0として、VVF(ビニル絶縁ビニルシースケーブル)
を例に、実施例1がVVFのシースを発泡させ、シース
発泡率が13%の平型ケーブル、実施例2がVVFのシ
ースを発泡させ、シース発泡率が20%の平型ケーブ
ル、実施例3がVVFのシースを発泡させ、シース発泡
率が32%の平型ケーブルのそれぞれについて、発泡さ
せない材料の状態での硬度(材料硬度)、VVFのシー
スとして被覆したときの硬度(シース硬度)、高温接着
荷重(N)、低温柔軟性(℃)、低温切裂荷重(N)、
シース引抜荷重(N)、シース変形を測定した結果と、
2本の絶縁線心4を備えた平型ケーブル10として、V
VF(ビニル絶縁ビニルシースケーブル)を例に、比較
例1がVVFのシースを発泡させ、シース発泡率が11
%の平型ケーブル、比較例2がVVFのシースを発泡さ
せ、シース発泡率が39%の平型ケーブル、従来例1が
VVFのシースを発泡させない平型ケーブルのそれぞれ
について、発泡させない材料の状態での硬度(材料硬
度)、VVFのシースとして被覆したときの硬度(シー
ス硬度)、高温接着荷重(N)、低温柔軟性(℃)、低
温切裂荷重(N)、シース引抜荷重(N)、シース変形
を測定した結果とが、比較して表1に示されている。
【0020】
【表1】 表1において、シース材料の発泡させない状態での硬度
(材料硬度)は、実施例1〜実施例3、比較例1〜比較
例2の場合は、平型ケーブル10のシース11の材料
(発泡剤を配合しているが発泡させていない状態)を6
mm以上のシートにして24℃の雰囲気中でJISA型
測定器で測定した結果である。従来例1の場合は、平型
ケーブル1のシース4の材料(発泡剤が配合されていな
い状態)を6mm以上のシートにして24℃の雰囲気中
でJISA型測定器で測定した結果である。
【0021】また、表1において、シース硬度は、実施
例1〜実施例3、比較例1〜比較例2の場合は、平型ケ
ーブル10に被覆されているシース11を剥がし24℃
の雰囲気中でJISA型測定器で測定した結果である。
従来例1の場合は、平型ケーブル1のシース4を剥がし
24℃の雰囲気中でJISA型測定器で測定した結果で
ある。
【0022】また、表1において、高温接着荷重(N)
は、束巻きした状態の平型ケーブルをシース温度が50
℃になるように加温した後、放置して平型ケーブルを巻
き出し、巻き出す際にシース同士を引き剥がすに必要な
荷重(N)を測定したものである。引き剥がすに必要な
荷重(N)が大きいということは、平型ケーブルのシー
ス間の接着性が高いことを示していている。
【0023】また、表1において、低温柔軟性(℃)
は、平型ケーブル10を長さ150mm取り、この長さ
150mmの平型ケーブル10を両端から25mmの位
置で支持し、支持位置間の長さ100mmの平型ケーブ
ル10の中央位置を上から加圧して、各温度毎に下方に
50mm曲げるための一定の荷重(N)をかけ、荷重
(N)をかけても、下方に50mm曲がらなくなった温
度を測定したものである。
【0024】また、表1において、低温切裂荷重(N)
は、平型ケーブル10を−10℃の雰囲気中に放置し、
平型ケーブル10のシース温度が−10℃になった状態
で、シース切裂荷重は、平型ケーブル10の2本の絶縁
線心4を分けるように2本の絶縁線心4の間にカッター
ナイフ等の刃物を切り入れ、シース5を刃物で切裂いた
ときの荷重(N)を測定したものである。
【0025】また、表1において、シース引抜荷重
(N)は、平型ケーブル10のシース温度が24℃の状
態のとき平型ケーブル10からシースを引き抜くに必要
な荷重(N)を測定したものである。このシース引抜荷
重(N)が小さければ施工性がよいということになる。
【0026】さらに、表1において、シース変形は、平
型ケーブル10のシースの上から押圧し押圧を解除した
後の凹み変形状態を目視によって評価したものである。
すなわち、平型ケーブル10は、シースの上から押圧す
るとシースが凹み変形し、押圧を解除すると元の状態に
復帰するのが通常で、このシース表面が外見上全く解ら
ないように復帰する状態を『○』、押圧を解除しても一
見しただけではシース表面の凹みが解らないが、シース
表面に多少の凹みを生じている状態を『△』、平型ケー
ブル10のシースの上から押圧すると容易に変形し、押
圧を解除しても元の状態に復帰することがなく凹みが生
じている状態を『×』と評価したものである。
【0027】表1から、VVF(ビニル絶縁ビニルシー
スケーブル)についての測定結果を見ると、実施例1の
材料硬度が『71』であるのに対しシース硬度が『6
8』、実施例2の材料硬度が『72』であるのに対しシ
ース硬度が『68』、実施例3の材料硬度が『74』で
あるのに対しシース硬度が『68』と、実施例1〜実施
例3のいずれもシース硬度が改善されている。このシー
ス硬度『68』は、従来例1と同等である。実施例1の
材料硬度が『71』であるのに対し実施例3の材料硬度
が『74』と高いのは、PVCに配合する可塑剤の配合
量の相異によるものである。また、実施例1の可塑剤の
配合量と実施例2の可塑剤の配合量が同量であるのに実
施例1の材料硬度が『71』であるのに対し実施例2の
材料硬度が『72』と相違するのは、充填剤の配合量の
相異によるものである。このように発泡剤を配合するこ
とによりシース硬度が改善されることが判る。
【0028】また、表1から、VVF(ビニル絶縁ビニ
ルシースケーブル)についての測定結果を見ると、高温
接着荷重(N)は、発泡剤の配合量が0.04重量部の
実施例1の高温接着荷重が『8N』、発泡剤の配合量が
0.08重量部の実施例2の高温接着荷重が『4N』、
発泡剤の配合量が0.14重量部の実施例3の高温接着
荷重が『3N』と、発泡剤の配合量が増加するに伴って
高温接着荷重が小さくなっていることが判る。これは、
発泡剤の作用によるものである。また、実施例1〜実施
例3の高温接着荷重がいずれも従来例1(発泡剤の配合
量0)、比較例1(発泡剤の配合量0.03重量部)の
高温接着荷重『12N』よりも小さい値となっている。
これは、実施例1〜実施例3の発泡剤の配合量が0.0
4重量部以上配合されていることによる。一方、実施例
3に配合されている発泡剤の配合量0.14重量部より
も多い0.20重量部配合している比較例2は、発泡剤
の作用で高温接着荷重が『3N』と小さくなっている。
【0029】また、表1から、VVF(ビニル絶縁ビニ
ルシースケーブル)についての測定結果を見ると、低温
柔軟性(℃)は、発泡剤を0.04重量部配合した実施
例1の発泡させない状態の低温柔軟性(℃)が『−37
℃』であるのに対し、発泡させた状態の低温柔軟性
(℃)が『−42℃』と、発泡剤を0.08重量部配合
した実施例2の発泡させない状態の低温柔軟性(℃)が
『−36℃』であるのに対し、発泡させた状態の低温柔
軟性(℃)が『−46℃』と、発泡剤を0.14重量部
配合した実施例3の発泡させない状態の低温柔軟性
(℃)が『−34℃』であるのに対し、発泡させた状態
の低温柔軟性(℃)が『−52℃』と、いずれも低温柔
軟性(℃)が飛躍的に改善されている。これは、発泡剤
の発泡作用によるものであることが判る。
【0030】また、表1から、VVF(ビニル絶縁ビニ
ルシースケーブル)についての測定結果を見ると、低温
柔軟性(℃)は、発泡剤の配合量が0.04重量部の実
施例1の低温柔軟性(℃)が『−42℃』、発泡剤の配
合量が0.08重量部の実施例2の低温柔軟性(℃)が
『−46℃』、発泡剤の配合量が0.14重量部の実施
例3の低温柔軟性(℃)が『−52℃』と、発泡剤の配
合量が増加するに伴って低温柔軟性(℃)が低くなって
いることが判る。これは、発泡剤の作用によるものであ
る。また、実施例1〜実施例3の低温柔軟性(℃)がい
ずれも従来例1(発泡剤の配合量0)の低温柔軟性『−
40℃』、比較例1(発泡剤の配合量0.03重量部)
の低温柔軟性『−40℃』よりも低い温度になってい
る。これは、実施例1〜実施例3の発泡剤の配合量が
0.04重量部以上配合されていることによる。一方、
実施例3に配合されている発泡剤の配合量0.14重量
部よりも多い0.20重量部配合している比較例2は、
発泡剤の作用で低温柔軟性が『−56℃』と低い温度に
なっている。
【0031】また、表1から、VVF(ビニル絶縁ビニ
ルシースケーブル)についての測定結果を見ると、低温
切裂荷重(N)は、発泡剤の配合量が0.04重量部の
実施例1の低温切裂荷重(N)が『55N』、発泡剤の
配合量が0.08重量部の実施例2の低温切裂荷重
(N)が『49N』、発泡剤の配合量が0.14重量部
の実施例3の低温切裂荷重(N)が『41N』と、発泡
剤の配合量が増加するに伴って低温切裂荷重(N)が低
くなっていることが判る。これは、発泡剤の作用による
ものであることが判る。また、実施例1〜実施例3の低
温切裂荷重(N)がいずれも従来例1(発泡剤の配合量
0)、比較例1(発泡剤の配合量0.03重量部)の高
温接着荷重『12N』よりも小さい値となっている。こ
れは、実施例1〜実施例3の発泡剤の配合量が0.04
重量部以上配合されていることによる。一方、実施例3
に配合されている発泡剤の配合量0.14重量部よりも
多い0.20重量部配合している比較例2は、発泡剤の
作用で高温接着荷重が『3N』と小さくなっている。
【0032】また、表1から、VVF(ビニル絶縁ビニ
ルシースケーブル)についての測定結果を見ると、シー
ス引抜荷重(N)は、発泡剤の配合量が0.04重量部
の実施例1のシース引抜荷重(N)が『3.5N』、発
泡剤の配合量が0.08重量部の実施例2のシース引抜
荷重(N)が『2.7N』、発泡剤の配合量が0.14
重量部の実施例3のシース引抜荷重(N)が『2.0
N』と、発泡剤の配合量が増加するに伴ってシース引抜
荷重(N)が小さくなっていることが判る。これは、発
泡剤の作用によるものであることが判る。また、実施例
1〜実施例3のシース引抜荷重(N)がいずれも従来例
1(発泡剤の配合量0)のシース引抜荷重『3.8
N』、比較例1(発泡剤の配合量0.03重量部)のシ
ース引抜荷重『3.6N』よりも小さい値となってい
る。これは、実施例1〜実施例3の発泡剤の配合量が
0.04重量部以上配合されていることによる。一方、
実施例3に配合されている発泡剤の配合量0.14重量
部よりも多い0.20重量部配合している比較例2は、
発泡剤の作用でシース引抜荷重(N)が『1.8N』と
小さくなっている。
【0033】また、表1から、VVF(ビニル絶縁ビニ
ルシースケーブル)についての測定結果を見ると、シー
ス変形は、実施例1、実施例2がいずれも『○』で、シ
ースの上から押圧して凹ませた後、押圧を解除して元の
状態に復帰する状態となっている。また、実施例3が
『△』で、押圧を解除しても一見しただけではシース表
面の凹みが解らないが、シース表面に多少の凹みを生じ
ている状態になっている。これに対し、比較例1、従来
例1は、いずれも『○』で、シースの上から押圧して凹
ませた後、押圧を解除して元の状態に復帰する状態とな
っている。また、比較例2は、『×』で、シースの上か
ら押圧すると容易に変形し、押圧を解除しても元の状態
に復帰することがなく凹みが生じている状態となってい
る。このシース変形で『×』は、製品として適さない。
【0034】したがって、比較例2は、高温接着荷重
(N)、低温柔軟性(℃)、低温切裂荷重(N)、シー
ス引抜荷重(N)の特性のすべての点で実施例1〜実施
例3の特性より優れているが、製品化に重要なシース変
形が『×』となっており、発泡剤の配合量に適さないも
のとなっている。
【0035】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0036】請求項1に記載の発明によれば、シース切
裂き性、シース柔軟性、シース引抜き性を向上させて、
平型ケーブルの施工性を良くし、電気配線工事の負担を
低減することができる。
【0037】請求項2に記載の発明によれば、シース切
裂き性、シース柔軟性、シース引抜き性を向上させて、
平型ケーブルの施工性を良くし、電気配線工事の負担を
低減することができる。
【0038】請求項3に記載の発明によれば、シース切
裂き性、シース柔軟性、シース引抜き性を向上させて、
平型ケーブルの施工性を良くし、電気配線工事の負担を
低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る平型ビニル絶縁ビニルシースケー
ブルの実施の形態を示す断面図である。
【図2】従来の平型ケーブルを示す断面図である。
【符号の説明】
2…………………………………導体 3…………………………………絶縁体 4…………………………………絶縁線心 10………………………………平型ケーブル 11………………………………シース
フロントページの続き (72)発明者 田澤 和俊 静岡県沼津市大岡2771 矢崎電線株式会社 内 Fターム(参考) 4F074 AA35 AG01 AG02 AG03 BA13 BA31 CA22 DA48 5G309 JA01 LA14 5G311 CA05 CB02 CC01 CD05 CF06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体に絶縁体を被覆した絶縁線心を並列
    し一括してシースを被覆してなる平型ビニル絶縁ビニル
    シースケーブルにおいて、前記シースを軟質塩化ビニル
    をベースに発泡率13〜32%に構成したことを特徴と
    する平型ビニル絶縁ビニルシースケーブル。
  2. 【請求項2】 前記シースは、軟質塩化ビニルコンパウ
    ンドに可塑剤、安定剤、充填剤を配合すると共に、発泡
    剤を配合し発泡率を13〜32%に構成したものである
    請求項1に記載の平型ビニル絶縁ビニルシースケーブ
    ル。
  3. 【請求項3】 前記シースは、軟質PVC100重量部
    に対し、可塑剤を75〜77重量部、安定剤を5重量
    部、充填剤を40〜65重量部、発泡剤を0.04〜
    0.14重量部配合し、シース全体の発泡率を13〜3
    2%に構成したものである請求項1又は2に記載の平型
    ビニル絶縁ビニルシースケーブル。
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JP2020092101A (ja) * 2020-03-13 2020-06-11 住友電工産業電線株式会社 接地線、及び接地線付き平型ケーブル

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