JP2001229740A - 電力用平型ケーブル - Google Patents

電力用平型ケーブル

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JP2001229740A
JP2001229740A JP2000034541A JP2000034541A JP2001229740A JP 2001229740 A JP2001229740 A JP 2001229740A JP 2000034541 A JP2000034541 A JP 2000034541A JP 2000034541 A JP2000034541 A JP 2000034541A JP 2001229740 A JP2001229740 A JP 2001229740A
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cable
electric power
weight
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Masayuki Hayashi
正幸 林
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平型ケーブルに柔軟性を持たせて曲げ荷重を
低減し、ケーブルを曲げ易くし、捻り易くしてケーブル
の取扱い性を向上させ、シースの皮剥き性・屈曲性を向
上させるようにする。 【解決手段】 導体2に絶縁体3を被覆した絶縁線心4
を並列し一括してシース5を被覆してなる平型ケーブル
において、前記シース5を発泡構造とすると共に、絶縁
線心4同士の接触点を起点として、接線方向扇状に、シ
ース材を充実しない空隙層6を形成して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平型ケーブルに係
り、特にVVF(ビニル絶縁ビニルシースケーブル)、
EEF(ポリエチレン絶縁耐熱ポリエチレンシースケー
ブル)、CEF(架橋ポリエチレン絶縁耐熱ポリエチレ
ンシースケーブル)等の電力用平型ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】家屋の第一支持点から積算電力計までの
引込口配線および屋内配線電力用ケーブルとしては、取
扱が容易で、耐候性、耐熱性に優れていることから従来
から平型ケーブルが一般に使用されている。この平型ケ
ーブル1は、図5に示す如く、導体2の上に絶縁体(ビ
ニル系樹脂)3を被覆した絶縁線心4を2本並べ、この
上にさらにシース5を被覆した構造となっている。この
ような平型ケーブル1は、絶縁線心4を2本並べた上へ
のシース5の被覆は押出成形金型によって行われる。
【0003】このようにして製造された平型ケーブル1
は、家屋の第一支持点から積算電力計までの引込口配
線、あるいは、積算電力計から配電盤によって配線ブロ
ック毎に分岐されたブレーカに接続される幹線に用いた
際に電気工事者によって分岐接続したり、コンセントを
接続したりして端末処理が行われる。この端末処理を行
うに当たっては、平型ケーブル1のシース5を剥離し、
シース5を除去し、2本の絶縁線心4を露出することが
必要である。この2本の絶縁線心4の露出は、2本の絶
縁線心4を分けるように2本の絶縁線心4の間にカッタ
ーナイフ等の刃物を切り入れ、シース5をケーブル長手
方向に切り割いて行い、しかる後、シース5を剥離する
ようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の平型ケーブル1にあっては、シース5が絶縁
線心間を埋めた状態(シース充実率100%)に形成さ
れているため、平型ケーブル1のシース5内に隙間がな
く平型ケーブル1を取り扱う際に曲げ難く、捻り難いと
いう問題がある。
【0005】さらに、このような従来の平型ケーブル1
にあっては、端末処理を行う場合、シース5を剥離し絶
縁線心3の絶縁体2を剥離する必要がある。このシース
5の剥離に際しては、シース5にカッターナイフ等の刃
物を用いて切り込みを入れて剥離する長さ分切り込まな
くてはならず、容易にシースを剥離することができず作
業性が悪いという問題を有している。
【0006】また、このような従来の平型ケーブル1に
あっては、端末処理を行う場合、シース5を剥離し絶縁
線心3の絶縁体2を剥離する必要がある。このシース5
の剥離に際しては、シース5にカッターナイフ等の刃物
を用いて切り込みを入れなければならず、シース5に切
り込みを入れる際に、カッターナイフ等の刃物の刃で絶
縁線心4の絶縁体3を傷付けることがあり、端末部の絶
縁性が低下したり、甚だしいときには導体2に傷を付け
ることがあるという問題を有している。
【0007】本発明の目的は、平型ケーブルに柔軟性を
持たせて曲げ荷重を低減し、ケーブルを曲げ易く、捻り
易くしてケーブルの取扱い性を向上させ、シースの皮剥
き性・屈曲性を向上させようということにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願請求項1に記載の電力用平型ケーブルは、導体
に絶縁体を被覆した絶縁線心を並列し一括してシースを
被覆してなる平型ケーブルにおいて、前記シースを発泡
構造とすると共に、絶縁線心同士の接触点を起点とし
て、接線方向扇状に、シース材を充実しない空隙層を形
成して構成したものである。このように構成することに
より、請求項1に記載の発明によると、平型ケーブルに
柔軟性を持たせて曲げ荷重を低減し、ケーブルを曲げ易
く、捻り易くしてケーブルの取扱い性を向上させ、シー
スの皮剥き性を向上させることができる。
【0009】また、上記目的を達成するために、本願請
求項2に記載の電力用平型ケーブルは、空隙層の形成状
態を、シース充実率で表したものである。このように構
成することにより、請求項2に記載の発明によると、シ
ース充実率を変えることで平型ケーブルの柔軟性を自由
に設定することができる。
【0010】さらに、上記目的を達成するために、本願
請求項3に記載の電力用平型ケーブルは、シース充実率
を、絶縁線心同士の接触点を起点として、接線方向のシ
ース形成点間の距離の絶縁線心の直径に対する割合を百
分率で表したもので、導体に絶縁体を被覆した絶縁線心
を並列し一括して全周に渡って均一の厚さにシースを被
覆した状態を0%とし、上記空隙層なくシース材が充実
している状態を100%としたものである。このように
構成することにより、請求項3に記載の発明によると、
シース充実率を任意に設定することにより平型ケーブル
の柔軟性の設定を自由にすることができる。
【0011】またさらに、上記目的を達成するために、
本願請求項4に記載の電力用平型ケーブルは、シース充
実率を、50%以下にしたものである。このように構成
することにより、請求項4に記載の発明によると、ケー
ブルの曲げ荷重を小さくでき、シースの引裂き荷重を低
減することができる。
【0012】また、上記目的を達成するために、本願請
求項5に記載の電力用平型ケーブルは、シースの発泡構
造を、シース樹脂100重量部に対し、発泡剤を0.0
1〜0.5重量部配合して形成したものである。このよ
うに構成することにより、請求項5に記載の発明による
と、シースを発泡させることで、平型ケーブルに柔軟性
を持たせて曲げ荷重を低減し、ケーブルを曲げ易く、捻
り易くしてケーブルの取扱い性を向上させ、シースの皮
剥き性を向上させることができる。
【0013】さらに、上記目的を達成するために、本願
請求項6に記載の電力用平型ケーブルは、シースの発泡
率を、5%以上、20%未満にしたものである。このよ
うに構成することにより、請求項6に記載の発明による
と、シースを5%以上、20%未満に発泡させること
で、平型ケーブルに柔軟性を持たせて曲げ荷重を低減
し、ケーブルを曲げ易く、捻り易くしてケーブルの取扱
い性を向上させ、シースの皮剥き性を向上させることが
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電力用平型ケ
ーブルの実施の形態の一例を図1〜図4により詳細に説
明する。
【0015】本実施の形態における平型ケーブルは、図
5に図示の従来の平型ケーブル1と基本的な構成は同一
である。すなわち、平型ケーブル10は、図1に示す如
く、導体2の上に絶縁体(例えば、ビニル系樹脂)3を
被覆して構成される絶縁線心4を2本並べ、この2本並
べた絶縁線心4の上に、シース5を被覆した構造を基本
的構成としている。そして、この本実施の形態における
平型ケーブル10が図5に図示の従来の平型ケーブル1
と異なる点は、シースを発泡構造としている点である。
このシース5は、ベース樹脂100重量部に対し、発泡
剤を0.01〜0.5重量部練り込み配合することによ
って発泡させたものである。このようにベース樹脂10
0重量部に対し、発泡剤を0.01〜0.5重量部配合
して発泡させると、シース5の発泡率は、3〜20%に
することができる。また、このシース5への発泡剤の配
合は、マスターバッチ方式によっても行うことができ
る。このマスターバッチ方式は、シース5のベース樹脂
と同一のベース樹脂に発泡剤を高配合にして作成した材
料である。このシース5をシースに、発泡剤を配合して
作成したマスターバッチを配合して発泡させる場合、マ
スターバッチへ配合できる割合は、30%が限度であ
る。これ以上マスターバッチへ発泡剤を配合すると所望
の特性が得られなくなる。
【0016】したがって、シース樹脂組成物100重量
部に対し、3.3〜30重量%の発泡剤が配合されたマ
スターバッチを0.3重量部配合することによって、シ
ースに発泡剤を樹脂組成物100重量部に対し、0.0
09〜0.09重量部配合することができる。また、シ
ース樹脂組成物100重量部に対し、2〜30重量%の
発泡剤が配合されたマスターバッチを0.5重量部配合
することによって、シースに発泡剤を樹脂組成物100
重量部に対し、0.01〜0.15重量部配合すること
ができる。さらに、シース樹脂組成物100重量部に対
し、1〜30重量%の発泡剤が配合されたマスターバッ
チを1.0重量部配合することによって、シースに発泡
剤を樹脂組成物100重量部に対し、0.01〜0.3
重量部配合することができる。さらにまた、シース樹脂
組成物100重量部に対し、0.5〜25重量%の発泡
剤が配合されたマスターバッチを2.0重量部配合する
ことによって、シースに発泡剤を樹脂組成物100重量
部に対し、0.01〜0.5重量部配合することができ
る。このようにマスターバッチ方式によってシース5を
発泡させる場合、シース樹脂組成物100重量部に対
し、3.3〜30重量%の発泡剤が配合されたマスター
バッチを0.3〜2.0重量部配合することによって、
シースに発泡剤を樹脂組成物100重量部に対し、0.
009〜0.5重量部配合することができる。
【0017】さらに、この本実施の形態における平型ケ
ーブル10が図5に図示の従来の平型ケーブル1と異な
る点は、従来の平型ケーブル1が、シース5を絶縁線心
4間に充実せしめ平型ケーブル1のシース5内に隙間が
ない状態に形成しているのに対し、絶縁線心4同士の接
触点を起点として接線方向に、シース材を充実しない空
隙層6を扇状に形成してある点である。
【0018】本実施の形態において対象とする平型ケー
ブル10は、VVF(ビニル絶縁ビニルシースケーブ
ル)、EM−EEF(ポリエチレン絶縁耐燃ポリエチレ
ンシースケーブル)、EM−CEF(架橋ポリエチレン
絶縁耐燃ポリエチレンシースケーブル)等、各種平型構
造の全ての電力用ケーブルである。
【0019】本実施の形態における平型ケーブル10の
製造は、図5に図示の従来の平型ケーブル1と同様の方
法、すなわち、導体2の上に絶縁体(例えば、ビニル系
樹脂)3を被覆した絶縁線心4を2本並べ、この上にシ
ース充実率を設定して押出成形金型によって発泡剤を配
合したシース5を押出し被覆して製造される。このシー
ス5は、絶縁線心4の上に押出し被覆した際の被覆熱で
発泡剤が発泡してシースを発泡させる。
【0020】ここにシース充実率というのは、空隙層の
形成状態を表したもので、絶縁線心4同士の接触点を起
点として、接線方向に形成されているシース内壁面間の
距離を絶縁線心の直径に対する割合(百分率)で表した
ものである。すなわち、シース充実率は、絶縁線心の直
径をD、絶縁線心4同士の接触点を起点として、接線方
向に形成されているシース内壁面間の距離(シースクリ
アランス)をL、としたとき次式
【式1】 で表される。
【0021】したがって、このシース充実率は、導体2
に絶縁体3を被覆した絶縁線心4を並列に並べ、この並
列に並べた絶縁線心4を一括して全周に渡って均一の厚
さにシースを被覆し、絶縁線心4同士の接触点を起点と
して、接線方向に形成されているシース内壁面間の距離
が絶縁線心の直径と同じ値になっている状態を0%と
し、また、並列に並べた絶縁線心4を一括して全周に渡
って隙間なくシースを被覆し、空隙層6の存在がなくシ
ース5が絶縁線心4周辺に充実している状態を100%
としたものである。
【0022】図1〜図4は、絶縁線心の直径Dが約3.
1mmのものを用いた場合のもので、図1は、シースクリ
アランスL1が約1.5mmで、シース充実率が約50%
のものである。また、図2は、シークリアランスL2が
約1.8mmで、シース充実率が約40%のものである。
さらに図3は、シースクリアランスL3が約2.2mm
で、シース充実率が約30%のものである。そして、図
4は、シースクリアランスL4が約3.1mmで、シース
充実率が0%のものである。このように形成される平型
ケーブル10の充実率は、50%〜0%で可能であり、
望ましくは、40%以下で、最適には、0%である。
【0023】このようにシース5を発泡構造とすると共
に、絶縁線心4とシース5との間に空隙層6を形成して
いるため、平型ケーブル10を屈曲させたり捻ったりし
た場合、シース5と絶縁線心4との間に形成される空隙
層6の存在によって線心の動きを邪魔せず動きやすくで
き、曲げ荷重等を低減することができる。また、シース
5を発泡構造としているため、シースの皮剥ぎ時のカッ
ターナイフ等による実質的な切断面積が減り、シースの
皮剥ぎに必要な力を低減することができる。さらに50
%から0%に向かってシース5の充実率を下げていくに
したがってシースの皮剥ぎ時のカッターナイフ等による
切断面積が減り、シースの皮剥ぎに必要な力を低減する
ことができる。
【0024】2本の絶縁線心4を備えた平型ケーブル1
0として、VVF(ビニル絶縁ビニルシースケーブル)
を例に、実施例1がVVFのシースを発泡させ、シース
充実率が100%の図5に示す如き平型ケーブル、実施
例2がVVFのシースを発泡させ、シース充実率が約5
0%の図1に示す如き平型ケーブル、実施例3がVVF
のシースを発泡させ、シース充実率が約40%の図2に
示す如き平型ケーブル、実施例4がVVFのシースを発
泡させ、シース充実率が約30%の図3に示す如き平型
ケーブル、実施例5がVVFのシースを発泡させ、シー
ス充実率が0%の図4に示す如き平型ケーブルのそれぞ
れについて、シース引裂荷重、シース曲げ荷重を測定し
た結果と、VVFのシースを発泡させないでシース充実
率を100%とした比較例1と、VVFのシースを発泡
させないでシース充実率を約50%とした比較例2と、
VVFのシースを発泡させないでシース充実率を約40
%とした比較例3と、VVFのシースを発泡させないで
シース充実率を約30%とした比較例4と、VVFのシ
ースを発泡させないでシース充実率を0%とした比較例
5のそれぞれについて、シース引裂荷重、シース曲げ荷
重を測定した結果とが、比較して表1に示されている。
【0025】また、2本の絶縁線心4を備えた平型ケー
ブル10として、EM−EEF(ポリエチレン絶縁耐燃
ポリエチレンシースケーブル)を例に、実施例6がEE
Fのシースを発泡させ、シース充実率が100%の図5
に示す如き平型ケーブル、実施例7がEEFのシースを
発泡させ、シース充実率が約50%の図1に示す如き平
型ケーブル、実施例8がEEFのシースを発泡させ、シ
ース充実率が約40%の図2に示す如き平型ケーブル、
実施例9がEEFのシースを発泡させ、シース充実率が
約30%の図3に示す如き平型ケーブル、実施例10が
EEFのシースを発泡させ、シース充実率が0%の図4
に示す如き平型ケーブルのそれぞれについて、シース引
裂荷重、シース曲げ荷重を測定した結果と、EEFのシ
ースを発泡させないでシース充実率を100%とした比
較例6と、EEFのシースを発泡させないでシース充実
率を約50%とした比較例7と、EEFのシースを発泡
させないでシース充実率を約40%とした比較例8と、
EEFのシースを発泡させないでシース充実率を約30
%とした比較例9と、EEFのシースを発泡させないで
シース充実率を0%とした比較例10とのそれぞれにつ
いて、シース引裂荷重、シース曲げ荷重を測定した結果
とが、比較して表2に示されている。
【0026】
【表1】
【表2】 表1、表2において、シース引裂荷重は、平型ケーブル
10の2本の絶縁線心4を分けるように2本の絶縁線心
4の間にカッターナイフ等の刃物を切り入れ、シース5
に切り込みを入れ、しかる後、この切り込み分けたシー
ス5の両端を左右に引っ張り、シース5が引裂かれたと
きの荷重(N)を測定したものである。
【0027】また、表1、表2において、ケーブル曲げ
荷重は、平型ケーブル10を所定長さ曲げるのに必要な
最大荷重で、その測定は、次の要領で行った。すなわ
ち、まず、平型ケーブル10を長さ150mm採り、この
長さ150mmの平型ケーブル10を両端から25mmの位
置で支持し、支持位置間の長さ100mmの平型ケーブル
10の中央位置を上から加圧し、下方に50mm曲げる際
にかけた荷重(N)の最大値を測定しこの値をケーブル
曲げ荷重としたものである。表1から、VVF(ビニル
絶縁ビニルシースケーブル)についての測定結果を見る
と、シース引裂荷重は、同じシース充実率の実施例と比
較例を比較すると、シース充実率100%のVVFの比
較例1が5.1Nであるのに対し実施例1が4.6N、
シース充実率約50%のVVFの比較例2が3.8Nで
あるのに対し実施例2が3.4N、シース充実率約40
%のVVFの比較例3が3.6Nであるのに対し実施例
3が3.1N、シース充実率約30%のVVFの場合、
比較例4が3.2Nであるのに対し実施例4が2.7
N、シース充実率0%のVVFの比較例5が2.8Nで
あるのに対し実施例5が2.2Nと、いずれも比較例よ
りも下回っており、シースの皮剥ぎ(引裂)に必要な力
が小さくて済むことが判る。また、表1から、VVF
(ビニル絶縁ビニルシースケーブル)についての測定結
果を見ると、ケーブル曲げ荷重は、同じシース充実率の
実施例と比較例を比較すると、シース充実率100%の
VVFの比較例1の6.8Nに対し実施例1が6.8
N、シース充実率約50%のVVFの比較例2の6.6
Nに対し実施例2が6.5N、シース充実率約40%の
VVFの比較例3の6.5Nに対し実施例3が6.2
N、シース充実率約30%のVVFの比較例4の6.4
Nに対し実施例4が6N、シース充実率0%のVVFの
比較例5の6.1Nに対し実施例5が5.5Nと、比較
例より下回っており、シースの屈曲(曲げ荷重)に必要
な力が小さくて済むことが判る。表2から、EM−EE
F(ポリエチレン絶縁耐燃ポリエチレンシースケーブ
ル)についての測定結果を見ると、シース引裂荷重は、
同じシース充実率の実施例と比較例を比較すると、シー
ス充実率100%のEEFの比較例6が7.2Nである
のに対し実施例6が6.7N、シース充実率約50%の
EEFの比較例7が5.3Nであるのに対し実施例7が
4.9N、シース充実率約40%のEEFの比較例8が
4.9Nであるのに対し実施例8が4.4N、シース充
実率約30%のEEFの場合、比較例9が4.5Nであ
るのに対し実施例9が3.9N、シース充実率0%のE
EFの比較例10が3.9Nであるのに対し実施例10
が3.2Nと、いずれも比較例よりも大きく下回ってお
り、シースの皮剥ぎに必要な力が小さくて済むことが判
る。また、表2から、EM−EEF(ポリエチレン絶縁
耐燃ポリエチレンシースケーブル)についての測定結果
を見ると、ケーブル曲げ荷重は、同じシース充実率の実
施例と比較例を比較すると、シース充実率100%のE
EFの比較例6の7.8Nに対し実施例6が7.8N、
シース充実率約50%のEEFの比較例7の7.3Nに
対し実施例7が7.3N、シース充実率約40%のEE
Fの比較例8の7.1Nに対し実施例8が7N、シース
充実率約30%のEEFの比較例9の7.1Nに対し実
施例9が6.8N、シース充実率0%のEEFの比較例
10の6.7Nに対し実施例10が6.1Nと、比較例
より下回っており、シースの屈曲(曲げ荷重)に必要な
力が小さくて済むことが判る。
【0028】なお、図1〜図4においては、いずれも2
心ケーブルを例に採って説明しているが、2心以上(3
心、4心、5心等)のものの場合も平型ケーブルであれ
ば同様である。
【0029】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0030】請求項1に記載の発明によれば、平型ケー
ブルに柔軟性を持たせて曲げ荷重を低減し、ケーブルを
曲げ易く、捻り易くしてケーブルの取扱い性を向上さ
せ、シースの皮剥き性を向上させることができる。
【0031】請求項2に記載の発明によると、シース充
実率を変えることで平型ケーブルの柔軟性を自由に設定
することができる。
【0032】請求項3に記載の発明によると、シース充
実率を任意に設定することにより平型ケーブルの柔軟性
の設定を自由にすることができる。
【0033】請求項4に記載の発明によると、ケーブル
の曲げ荷重を小さくでき、シースの引裂き荷重を低減す
ることができる。
【0034】請求項5に記載の発明によると、シースを
発泡させることで、平型ケーブルに柔軟性を持たせて曲
げ荷重を低減し、ケーブルを曲げ易く、捻り易くしてケ
ーブルの取扱い性を向上させ、シースの皮剥き性を向上
させることができる。
【0035】請求項6に記載の発明によると、シースを
5%以上、20%未満に発泡させることで、平型ケーブ
ルに柔軟性を持たせて曲げ荷重を低減し、ケーブルを曲
げ易く、捻り易くしてケーブルの取扱い性を向上させ、
シースの皮剥き性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシース充実率50%のシース皮剥
容易な電力用平型ケーブルの実施の形態を示す断面図で
ある。
【図2】本発明に係るシース充実率40%のシース皮剥
容易な電力用平型ケーブルの実施の形態を示す断面図で
ある。
【図3】本発明に係るシース充実率30%のシース皮剥
容易な電力用平型ケーブルの実施の形態を示す断面図で
ある。
【図4】本発明に係るシース充実率0%のシース皮剥容
易な電力用平型ケーブルの実施の形態を示す断面図であ
る。
【図5】従来の平型ケーブルを示す断面図である。
【符号の説明】
2…………………………………導体 3…………………………………絶縁体 4…………………………………絶縁線心 5…………………………………シース 6…………………………………空隙層 10………………………………平型ケーブル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体に絶縁体を被覆した絶縁線心を並列
    し一括してシースを被覆してなる平型ケーブルにおい
    て、前記シースを発泡構造とすると共に、絶縁線心同士
    の接触点を起点として、接線方向扇状に、シース材を充
    実しない空隙層を形成したことを特徴とする電力用平型
    ケーブル。
  2. 【請求項2】 上記空隙層の形成状態は、シース充実率
    で表したものである請求項1に記載の電力用平型ケーブ
    ル。
  3. 【請求項3】 上記シース充実率は、絶縁線心同士の接
    触点を起点として、接線方向のシース形成点間の距離の
    絶縁線心の直径に対する割合を百分率で表したもので、
    導体に絶縁体を被覆した絶縁線心を並列し一括して全周
    に渡って均一の厚さにシースを被覆した状態を0%と
    し、上記空隙層なくシース材が充実している状態を10
    0%としたものである請求項2に記載の電力用平型ケー
    ブル。
  4. 【請求項4】 上記シース充実率は、50%以下である
    請求項2又は3に記載の電力用平型ケーブル。
  5. 【請求項5】 上記シースの発泡構造は、シース樹脂1
    00重量部に対し、0.01〜0.5重量部配合して形
    成したものである請求項2、3又は4に記載の電力用平
    型ケーブル。
  6. 【請求項6】 上記シースの発泡率は、5%以上、20
    %未満である請求項2、3、4又は5に記載の電力用平
    型ケーブル。
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